(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-05
(45)【発行日】2024-11-13
(54)【発明の名称】媒体供給装置および画像形成装置
(51)【国際特許分類】
B65H 3/44 20060101AFI20241106BHJP
B65H 7/04 20060101ALI20241106BHJP
G03G 15/00 20060101ALI20241106BHJP
【FI】
B65H3/44 310
B65H7/04
G03G15/00 405
(21)【出願番号】P 2021028190
(22)【出願日】2021-02-25
【審査請求日】2023-11-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001357
【氏名又は名称】弁理士法人つばさ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】仲里 恭輔
【審査官】鷲巣 直哉
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-230232(JP,A)
【文献】特開2005-176163(JP,A)
【文献】特開2001-302003(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 3/44
B65H 7/04
G03G 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の記録媒体を収容する第1の媒体トレイを有し、媒体搬送動作を行うことが可能であり前記第1の記録媒体の第1の媒体サイズを検出する第1の媒体供給部と、
第2の記録媒体を収容する第2の媒体トレイを有し、前記第1の媒体供給部から電力が供給されている場合に、前記媒体搬送動作を行うことが可能であり前記第2の記録媒体の第2の媒体サイズを検出する第2の媒体供給部と、
前記第1の媒体供給部から前記第2の媒体供給部への電力供給経路に設けられ、電力供給をオンオフする第1のスイッチと、
第3の記録媒体を収容する第3の媒体トレイを有し、前記第2の媒体供給部から電力が供給されている場合に、前記媒体搬送動作を行うことが可能であり前記第3の記録媒体の第3の媒体サイズを検出する第3の媒体供給部と、
前記第2の媒体供給部から前記第3の媒体供給部への電力供給経路に設けられ、電力供給をオンオフする第2のスイッチと、
前記第1の媒体供給部により検出された前記第1の媒体サイズ、前記第2の媒体供給部により検出された前記第2の媒体サイズ、および前記第3の媒体供給部により検出された前記第3の媒体サイズに基づいて、前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチの動作を制御するとともに前記媒体搬送動作を制御する制御部と
を備え、
前記第1の媒体サイズ、前記第2の媒体サイズ、および前記第3の媒体サイズが互いに同じである場合において、
前記制御部は、前記第1のスイッチをオフ状態にして前記第1の媒体トレイから前記第1の記録媒体を搬送する前記媒体搬送動作を制御し、前記第1の媒体トレイにおける前記第1の記録媒体の残りが少なくなった後に、前記第1のスイッチをオン状態にし、前記第2の媒体トレイおよび前記第3の媒体トレイのうちの前記第2の媒体トレイから前記第2の記録媒体を搬送する前記媒体搬送動作を制御する
媒体供給装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記第1のスイッチをオフ状態にして前記第1の媒体トレイから前記第1の記録媒体を搬送する前記媒体搬送動作を制御し、前記第1の媒体トレイにおける前記第1の記録媒体の残りが少なくなった後に、前記第1のスイッチをオン状態にするとともに前記第2の媒体供給部により検出された前記第2の媒体サイズが前記第1の媒体サイズと一致するかどうかを確認し、検出された前記第2の媒体サイズが前記第1の媒体サイズと一致した後に、前記第2の媒体トレイから前記第2の記録媒体を搬送する前記媒体搬送動作を制御する
請求項1に記載の媒体供給装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記第2の媒体サイズが前記第1の媒体サイズと一致した場合において、前記第1の媒体トレイにおける前記第1の記録媒体がなくなった場合に、前記第2の媒体トレイから前記第2の記録媒体を搬送する前記媒体搬送動作を制御する
請求項2に記載の媒体供給装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記第2の媒体サイズが前記第1の媒体サイズと一致しなかった場合に、前記第3の媒体供給部により検出された前記第3の媒体サイズが前記第1の媒体サイズと一致するかどうかを確認し、検出された前記第3の媒体サイズが前記第1の媒体サイズと一致した後に、前記第3の媒体トレイから前記第3の記録媒体を搬送する前記媒体搬送動作を制御する
請求項2または請求項3に記載の媒体供給装置。
【請求項5】
前記第1の媒体サイズ、前記第2の媒体サイズ、および前記第3の媒体サイズが互いに同じである場合において、
前記制御部は、前記第1のスイッチをオン状態にし前記第2のスイッチをオフ状態にして前記第2の媒体トレイから前記第2の記録媒体を搬送する前記媒体搬送動作を制御し、前記第2の媒体トレイにおける前記第2の記録媒体の残りが少なくなった後に、前記第1の媒体トレイから前記第1の記録媒体を搬送する前記媒体搬送動作を制御する
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の媒体供給装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記第1のスイッチをオン状態にし前記第2のスイッチをオフ状態にして前記第2の媒体トレイから前記第2の記録媒体を搬送する前記媒体搬送動作を制御し、前記第2の媒体トレイにおける前記第2の記録媒体の残りが少なくなった後に、前記第1の媒体供給部により検出された前記第1の媒体サイズが前記第2の媒体サイズと一致するかどうかを確認し、検出された前記第1の媒体サイズが前記第2の媒体サイズと一致した後に、前記第1の媒体トレイから前記第1の記録媒体を搬送する前記媒体搬送動作を制御する
請求項5に記載の媒体供給装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記第1の媒体サイズが前記第2の媒体サイズと一致しなかった場合に、前記第2のスイッチをオン状態にするとともに前記第3の媒体供給部により検出された前記第3の媒体サイズが前記第2の媒体サイズと一致するかどうかを確認し、検出された前記第3の媒体サイズが前記第2の媒体サイズと一致した後に、前記第3の媒体トレイから前記第3の記録媒体を搬送する前記媒体搬送動作を制御する
請求項6に記載の媒体供給装置。
【請求項8】
前記第1の媒体サイズ、前記第2の媒体サイズ、および前記第3の媒体サイズが互いに同じである場合において、
前記制御部は、前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチをオン状態にして前記第3の媒体トレイから前記第3の記録媒体を搬送する前記媒体搬送動作を制御し、前記第3の媒体トレイにおける前記第3の記録媒体の残りが少なくなった後に、前記第1の媒体トレイおよび前記第2の媒体トレイのうちの前記第1の媒体トレイから前記第1の記録媒体を搬送する前記媒体搬送動作を制御する
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の媒体供給装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチをオン状態にして前記第3の媒体トレイから前記第3の記録媒体を搬送する前記媒体搬送動作を制御し、前記第3の媒体トレイにおける前記第3の記録媒体の残りが少なくなった後に、前記第1の媒体供給部により検出された前記第1の媒体サイズが前記第3の媒体サイズと一致するかどうかを確認し、検出された前記第1の媒体サイズが前記第3の媒体サイズと一致した後に、前記第1の媒体トレイから前記第1の記録媒体を搬送する前記媒体搬送動作を制御する
請求項8に記載の媒体供給装置。
【請求項10】
前記制御部は、前記第1の媒体サイズが前記第3の媒体サイズと一致しなかった場合に、前記第2の媒体供給部により検出された前記第2の媒体サイズが前記第3の媒体サイズと一致するかどうかを確認し、検出された前記第2の媒体サイズが前記第3の媒体サイズと一致した後に前記第2の媒体トレイから前記第2の記録媒体を搬送する前記媒体搬送動作を制御する
請求項9に記載の媒体供給装置。
【請求項11】
第1の記録媒体を収容する第1の媒体トレイを有し、媒体搬送動作を行うことが可能であり前記第1の記録媒体の第1の媒体サイズを検出する第1の媒体供給部と、
第2の記録媒体を収容する第2の媒体トレイを有し、前記第1の媒体供給部から電力が供給されている場合に、前記媒体搬送動作を行うことが可能であり前記第2の記録媒体の第2の媒体サイズを検出する第2の媒体供給部と、
前記第1の媒体供給部から前記第2の媒体供給部への電力供給経路に設けられ、電力供給をオンオフする第1のスイッチと、
第3の記録媒体を収容する第3の媒体トレイを有し、前記第2の媒体供給部から電力が供給されている場合に、前記媒体搬送動作を行うことが可能であり前記第3の記録媒体の第3の媒体サイズを検出する第3の媒体供給部と、
前記第2の媒体供給部から前記第3の媒体供給部への電力供給経路に設けられ、電力供給をオンオフする第2のスイッチと、
前記第1の媒体トレイ、前記第2の媒体トレイ、および前記第3の媒体トレイから前記媒体搬送動作により搬送された記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
前記第1の媒体供給部により検出された前記第1の媒体サイズ、前記第2の媒体供給部により検出された前記第2の媒体サイズ、および前記第3の媒体供給部により検出された前記第3の媒体サイズに基づいて、前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチの動作を制御するとともに前記媒体搬送動作を制御する制御部と
を備え、
前記第1の媒体サイズ、前記第2の媒体サイズ、および前記第3の媒体サイズが互いに同じである場合において、
前記制御部は、前記第1のスイッチをオフ状態にして前記第1の媒体トレイから前記第1の記録媒体を搬送する前記媒体搬送動作を制御し、前記第1の媒体トレイにおける前記第1の記録媒体の残りが少なくなった後に、前記第1のスイッチをオン状態にし、前記第2の媒体トレイおよび前記第3の媒体トレイのうちの前記第2の媒体トレイから前記第2の記録媒体を搬送する前記媒体搬送動作を制御する
画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録媒体を供給する媒体供給装置、および記録媒体に画像を形成する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置では、例えば複数の媒体トレイを備えたものがある。例えば、特許文献1には、セカンドトレイなどのオプションユニットを装着可能な画像形成装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
画像形成装置では、ユーザの利便性が高いことが望まれており、さらなる利便性の向上が期待されている。
【0005】
ユーザの利便性を高めることができる媒体供給装置および画像形成装置を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施の形態における媒体供給装置は、第1の媒体供給部と、第2の媒体供給部と、第1のスイッチと、第3の媒体供給部と、第2のスイッチと、制御部とを備えている。第1の媒体供給部は、第1の記録媒体を収容する第1の媒体トレイを有し、媒体搬送動作を行うことが可能であり第1の記録媒体の第1の媒体サイズを検出するように構成される。第2の媒体供給部は、第2の記録媒体を収容する第2の媒体トレイを有し、第1の媒体供給部から電力が供給されている場合に、媒体搬送動作を行うことが可能であり第2の記録媒体の第2の媒体サイズを検出するように構成される。第1のスイッチは、第1の媒体供給部から第2の媒体供給部への電力供給経路に設けられ、電力供給をオンオフするように構成される。第3の媒体供給部は、第3の記録媒体を収容する第3の媒体トレイを有し、第2の媒体供給部から電力が供給されている場合に、媒体搬送動作を行うことが可能であり第3の記録媒体の第3の媒体サイズを検出するように構成される。第1のスイッチは、第2の媒体供給部から第3の媒体供給部への電力供給経路に設けられ、電力供給をオンオフするように構成される。制御部は、第1の媒体供給部により検出された第1の媒体サイズ、第2の媒体供給部により検出された第2の媒体サイズ、および第3の媒体供給部により検出された第3の媒体サイズに基づいて、第1のスイッチおよび第2のスイッチの動作を制御するとともに媒体搬送動作を制御するように構成される。第1の媒体サイズ、第2の媒体サイズ、および第3の媒体サイズが互いに同じである場合において、制御部は、第1のスイッチをオフ状態にして第1の媒体トレイから第1の記録媒体を搬送する媒体搬送動作を制御し、第1の媒体トレイにおける第1の記録媒体の残りが少なくなった後に、第1のスイッチをオン状態にし、第2の媒体トレイおよび第3の媒体トレイのうちの第2の媒体トレイから第2の記録媒体を搬送する媒体搬送動作を制御する。
【0007】
本発明の一実施の形態における画像形成装置は、第1の媒体供給部と、第2の媒体供給部と、第1のスイッチと、第3の媒体供給部と、第2のスイッチと、画像形成部と、制御部とを備えている。第1の媒体供給部は、第1の記録媒体を収容する第1の媒体トレイを有し、媒体搬送動作を行うことが可能であり第1の記録媒体の第1の媒体サイズを検出するように構成される。第2の媒体供給部は、第2の記録媒体を収容する第2の媒体トレイを有し、第1の媒体供給部から電力が供給されている場合に、媒体搬送動作を行うことが可能であり第2の記録媒体の第2の媒体サイズを検出するように構成される。第1のスイッチは、第1の媒体供給部から第2の媒体供給部への電力供給経路に設けられ、電力供給をオンオフするように構成される。第3の媒体供給部は、第3の記録媒体を収容する第3の媒体トレイを有し、第2の媒体供給部から電力が供給されている場合に、媒体搬送動作を行うことが可能であり第3の記録媒体の第3の媒体サイズを検出するように構成される。第1のスイッチは、第2の媒体供給部から第3の媒体供給部への電力供給経路に設けられ、電力供給をオンオフするように構成される。画像形成部は、第1の媒体トレイ、第2の媒体トレイ、および第3の媒体トレイから媒体搬送動作により搬送された記録媒体に画像を形成するように構成される。制御部は、第1の媒体供給部により検出された第1の媒体サイズ、第2の媒体供給部により検出された第2の媒体サイズ、および第3の媒体供給部により検出された第3の媒体サイズに基づいて、第1のスイッチおよび第2のスイッチの動作を制御するとともに媒体搬送動作を制御するように構成される。第1の媒体サイズ、第2の媒体サイズ、および第3の媒体サイズが互いに同じである場合において、制御部は、第1のスイッチをオフ状態にして第1の媒体トレイから第1の記録媒体を搬送する媒体搬送動作を制御し、第1の媒体トレイにおける第1の記録媒体の残りが少なくなった後に、第1のスイッチをオン状態にし、第2の媒体トレイおよび第3の媒体トレイのうちの第2の媒体トレイから第2の記録媒体を搬送する媒体搬送動作を制御する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一実施の形態における媒体供給装置および画像形成装置によれば、第1の媒体サイズ、第2の媒体サイズ、および第3の媒体サイズが互いに同じである場合において、制御部は、第1のスイッチをオフ状態にして第1の媒体トレイから第1の記録媒体を搬送する媒体搬送動作を制御し、第1の媒体トレイにおける第1の記録媒体の残りが少なくなった後に、第1のスイッチをオン状態にし、第2の媒体トレイおよび第3の媒体トレイのうちの第2の媒体トレイから第2の記録媒体を搬送する媒体搬送動作を制御するようにしたので、ユーザの利便性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】一実施の形態に係る画像形成装置の一構成例を表す説明図である。
【
図2】
図1に示した画像形成装置の制御系の一構成例を表すブロック図である。
【
図3】
図2に示した装置本体およびトレイユニットの一構成例を表すブロック図である。
【
図4A】
図1に示した画像形成装置の一動作例を表すフローチャートである。
【
図4B】
図1に示した画像形成装置の一動作例を表す他のフローチャートである。
【
図4C】
図1に示した画像形成装置の一動作例を表す他のフローチャートである。
【
図4D】
図1に示した画像形成装置の一動作例を表す他のフローチャートである。
【
図5】
図1に示した画像形成装置の一動作例を表す説明図である。
【
図6】
図1に示した画像形成装置の一動作例を表す他の説明図である。
【
図7】
図1に示した画像形成装置の一動作例を表す他の説明図である。
【
図8】
図1に示した画像形成装置の一動作例を表す他の説明図である。
【
図9】
図1に示した画像形成装置の一動作例を表す他の説明図である。
【
図10】
図1に示した画像形成装置の一動作例を表す他の説明図である。
【
図11】
図1に示した画像形成装置の一動作例を表す他の説明図である。
【
図12】
図1に示した画像形成装置の一動作例を表す他の説明図である。
【
図13】
図1に示した画像形成装置の一動作例を表す他の説明図である。
【
図14】
図1に示した画像形成装置の一動作例を表す他の説明図である。
【
図15】
図1に示した画像形成装置の一動作例を表す他の説明図である。
【
図16】
図1に示した画像形成装置の一動作例を表す他の説明図である。
【
図17】
図1に示した画像形成装置の一動作例を表す他のフローチャートである。
【
図18】変形例に係る装置本体およびトレイユニットの一構成例を表すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0011】
<実施の形態>
[構成例]
図1は、本発明の一実施の形態に係る画像形成装置(画像形成装置1)の一構成例を表すものである。画像形成装置1は、電子写真方式を用いて記録媒体に画像を形成するプリンタとして機能するものである。なお、本発明の実施の形態に係る媒体供給装置は、本実施の形態により具現化されるので、併せて説明する。
【0012】
画像形成装置1は、装置本体100と、トレイユニット200~400とを備えている。装置本体100は、媒体トレイ101と、PSIZEスイッチ102と、ホッピングローラ103と、搬送ローラ104と、媒体センサ11と、レジストローラ12と、媒体センサ13と、4つの現像部20(現像部20K,20Y,20M,20C)と、転写部14と、定着部15と、媒体センサ16と、搬送ローラ17と、排出ローラ18と、排出トレイ19とを有している。
【0013】
媒体トレイ101は、画像が形成される記録媒体9を収容するように構成される。媒体トレイ101は、ユーザによりこの
図1における右方向にスライドするように引き出され、記録媒体9が補充されることができるようになっている。
【0014】
PSIZEスイッチ102は、媒体トレイ101にセットされた記録媒体9の媒体サイズをユーザが設定するように構成される。このPSIZEスイッチ102では、例えば、“B5”,“A4”などの様々な媒体サイズのうちの1つが選択される。PSIZEスイッチ102は、このような媒体サイズの設定を検出し、検出結果を制御部39(後述)に供給するようになっている。
【0015】
ホッピングローラ103は、媒体トレイ101から記録媒体9を1枚ずつ取り出し、取り出した記録媒体9を搬送路10に沿って送り出すように構成される。
【0016】
搬送ローラ104は、搬送路10を挟んで配置された一対のローラであり、記録媒体9を、搬送路10に沿って搬送するように構成される。
【0017】
同様に、トレイユニット200は、媒体トレイ201と、PSIZEスイッチ202と、ホッピングローラ203と、搬送ローラ204とを有している。トレイユニット300は、媒体トレイ301と、PSIZEスイッチ302と、ホッピングローラ303と、搬送ローラ304とを有している。トレイユニット400は、媒体トレイ401と、PSIZEスイッチ402と、ホッピングローラ403と、搬送ローラ404とを有している。トレイユニット200は装置本体100の下に配置され、トレイユニット300はトレイユニット200の下に配置され、トレイユニット400はトレイユニット300の下に配置される。この構成により、例えば、トレイユニット400の媒体トレイ401から取り出された記録媒体9は、トレイユニット300、トレイユニット200を介して装置本体100に搬送されるようになっている。
【0018】
媒体センサ11は、記録媒体9の通過を検出するように構成される。レジストローラ12は、搬送路10を挟んで配置された一対のローラであり、搬送路10を通過する記録媒体9の斜行(スキュー)を矯正するように構成される。媒体センサ13は、記録媒体9の通過を検出するように構成される。
【0019】
4つの現像部20は、トナー像をそれぞれ形成するように構成される。具体的には、現像部20Kは、いわゆるキープレート(Key plate)に対応する黒色(K)のトナー像を形成し、現像部20Yは黄色(Y)のトナー像を形成し、現像部20Mはマゼンタ色(M)のトナー像を形成し、現像部20Cはシアン色(C)のトナー像を形成するようになっている。現像部20K,20Y,20M,20Cは、搬送方向Fにおいてこの順に配置される。
【0020】
現像部20は、露光部21と、感光ドラム22とを有している。露光部21は、感光ドラム22に対して光を照射するように構成される。露光部21は、例えば、主走査線方向(
図1における奥行方向)に並設された複数の発光ダイオードを有し、これらの発光ダイオードを用いて、ドット単位で感光ドラム22に対して光を照射するようになっている。感光ドラム22は、表面(表層部分)に静電潜像を担持するように構成される。感光ドラム22の表面には、露光部21により露光されることにより、静電潜像が形成される。そして、感光ドラム22に、トナーが供給されることにより、感光ドラム22には、静電潜像に応じたトナー像が形成されるようになっている。
【0021】
転写部14は、4つの現像部20により生成されたトナー像を記録媒体9に転写するとともに、記録媒体9を搬送方向Fに搬送するように構成される。
【0022】
定着部15は、トナー像が転写された記録媒体9に対して熱および圧力を付与することにより、記録媒体9上に転写されたトナー像を記録媒体9に定着させるように構成される。
【0023】
媒体センサ16は、記録媒体9の通過を検出するように構成される。搬送ローラ17は、トナー像が定着された記録媒体9を搬送路10に沿って搬送するように構成される。排出ローラ18は、トナー像が定着された記録媒体9を排出トレイ19に排出するように構成される。これにより、排出トレイ19には、トナー像が定着された記録媒体9が積載されるようになっている。
【0024】
図2は、画像形成装置1における制御系の一構成例を表すものである。画像形成装置1は、通信部31と、操作パネル32と、記憶部33と、画像形成制御部34とを備えている。
【0025】
通信部31は、例えばLAN(Local Area Network)を用いて通信を行うように構成される。通信部31は、例えば、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置から送信された印刷データDPを受信する。また、通信部31は、例えば、パーソナルコンピュータから送信された、媒体トレイ101,201,301,401にセットされた記録媒体9の媒体サイズや残量についての情報の送信要求を受信した場合に、その送信要求に応じて情報を送信するようになっている。
【0026】
操作パネル32は、ユーザの操作を受け付けるとともに、画像形成装置1の動作状態などを表示するように構成される。操作パネル32は、例えば各種ボタン、タッチパネル、液晶ディスプレイ、各種インジケータなどを用いて構成される。
【0027】
記憶部33は、画像形成装置1において使用される様々なデータを記憶する不揮発性の記憶装置である。記憶部33は、画像形成装置1において使用される各種プログラムや、装置設定についての情報を記憶するようになっている。
【0028】
画像形成制御部34は、画像形成装置1における画像形成動作を制御するように構成される。具体的には、画像形成制御部34は、制御部39からの指示に基づいて、例えば、4つの露光部21における露光動作を制御し、4つの現像部20および転写部14において用いられる各種電圧を生成し、各種モータの動作を制御することにより4つの現像部20の動作および搬送動作を制御し、定着部15の動作を制御するようになっている。
【0029】
制御部39は、画像形成装置1内の各ブロックの動作を制御することにより、画像形成装置1の全体動作を制御するように構成される。制御部39は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、情報を一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)などを用いて構成される。制御部39は、トレイユニット200~400との間で情報のやりとりを行うようになっている。
【0030】
図3は、装置本体100とトレイユニット200~400との接続例を表すものである。
【0031】
装置本体100は、5V電源41と、電源トランジスタ110と、HOPセンサ111と、PEセンサ112と、INセンサ113と、PNEセンサ114と、24V電源42と、電源トランジスタ120と、モータドライバ121と、ホッピングモータ122と、トランジスタ123と、ホッピングクラッチ124と、トランジスタ125と、フィードクラッチ126とを有している。5V電源41、電源トランジスタ110、24V電源42、電源トランジスタ120、モータドライバ121、トランジスタ123、およびトランジスタ125は、例えば、装置本体100に設けられたメイン基板に配置される。
【0032】
5V電源41は、例えばDC/DCコンバータを含み、5Vの直流電圧である電源電圧V5を生成するように構成される。そして、5V電源41は、生成した電源電圧V5を、電力供給経路P5を介してトレイユニット200~400に供給する。電力供給経路P5は、電源電圧V5を、5V電源41から、トレイユニット200、トレイユニット300、トレイユニット400の順に供給するように構成される。
【0033】
電源トランジスタ110は、電力供給経路P5に設けられ、トレイユニット200への電源電圧V5の供給をオンオフするように構成される。電源トランジスタ110は、P型のFET(Field effect transistor)であり、ゲートには制御部39から制御信号が供給され、ソースは5V電源41に接続され、ドレインはトレイユニット200に接続される。
【0034】
HOPセンサ111は、電源電圧V5に基づいて動作し、装置本体100におけるホッピングローラ103付近に設けられ、記録媒体9の詰まり(ジャム)を検出するように構成される。PEセンサ112は、電源電圧V5に基づいて動作し、媒体トレイ101における記録媒体9の有無を検出するように構成される。INセンサ113は、電源電圧V5に基づいて動作し、搬送ローラ104付近に設けられ、記録媒体9の詰まり(ジャム)を検出するように構成される。PNEセンサ114は、電源電圧V5に基づいて動作し、媒体トレイ101における記録媒体9の量を検出するように構成される。PSIZEスイッチ102にも電源電圧V5が供給される。HOPセンサ111、PEセンサ112、INセンサ113、PNEセンサ114、およびPSIZEスイッチ102は、電力供給経路P5のうち、5V電源41と電源トランジスタ110との間の経路に接続される。
【0035】
24V電源42は、例えばDC/DCコンバータを含み、24Vの直流電圧である電源電圧V24を生成するように構成される。そして、24V電源42は、生成した電源電圧V24を、電力供給経路P24を介してトレイユニット200~400に供給する。電力供給経路P24は、電源電圧V24を、24V電源42から、トレイユニット200、トレイユニット300、トレイユニット400の順に供給するように構成される。
【0036】
電源トランジスタ120は、電力供給経路P24に設けられ、トレイユニット200への電力供給をオンオフするように構成される。電源トランジスタ120は、P型のFETであり、ゲートには制御部39から制御信号が供給され、ソースは24V電源42に接続され、ドレインはトレイユニット200に接続される。
【0037】
モータドライバ121は、電源電圧V24に基づいて動作し、制御部39からの指示に基づいて、ホッピングモータ122を駆動するように構成される。モータドライバ121は、電力供給経路P24のうち、24V電源42と電源トランジスタ120との間の経路に接続される。ホッピングモータ122は、モータドライバ121により駆動されることにより動力を生成し、生成した動力をホッピングクラッチ124およびフィードクラッチ126に供給するように構成される。
【0038】
トランジスタ123は、ホッピングクラッチ124を駆動するように構成される。トランジスタ123は、P型のFETであり、ゲートには制御部39から制御信号が供給され、ソースには電源電圧V24が供給され、ドレインはホッピングクラッチ124に接続される。トランジスタ123は、電力供給経路P24のうち、24V電源42と電源トランジスタ120との間の経路に接続される。ホッピングクラッチ124は、トランジスタ123を介して供給された電源電圧V24に基づいて、ホッピングモータ122が生成した動力をホッピングローラ103に伝達させ、あるいは動力を遮断するように構成される。
【0039】
トランジスタ125は、フィードクラッチ126を駆動するように構成される。トランジスタ125は、P型のFETであり、ゲートには制御部39から制御信号が供給され、ソースには電源電圧V24が供給され、ドレインはフィードクラッチ126に接続される。トランジスタ125は、電力供給経路P24のうち、24V電源42と電源トランジスタ120との間の経路に接続される。フィードクラッチ126は、トランジスタ125を介して供給された電源電圧V24に基づいて、ホッピングモータ122が生成した動力を搬送ローラ104に伝達させ、あるいは動力を遮断するように構成される。
【0040】
制御部39は、電力供給経路P5とは別の経路を介して供給された電源電圧V5に基づいて動作する。制御部39は、HOPセンサ111、PEセンサ112、INセンサ113、PNEセンサ114、およびPSIZEスイッチ102の検出結果を受け取る。制御部39は、モータドライバ121およびトランジスタ123,125の動作を制御することにより、ホッピングモータ122、ホッピングクラッチ124、およびフィードクラッチ126の動作を制御する。制御部39は、電源トランジスタ110,120の動作を制御する。制御部39は、トレイユニット200のトレイ制御部239(後述)、トレイユニット300のトレイ制御部339(後述)、およびトレイユニット400のトレイ制御部439(後述)との間でバスBUSを介して情報のやり取りを行うようになっている。
【0041】
トレイユニット200は、電源トランジスタ210と、HOPセンサ211と、PEセンサ212と、INセンサ213と、PNEセンサ214と、電源トランジスタ220と、モータドライバ221と、ホッピングモータ222と、トランジスタ223と、ホッピングクラッチ224と、トランジスタ225と、フィードクラッチ226と、トレイ制御部239とを有している。電源トランジスタ210,220は、装置本体100における電源トランジスタ110,120と同様である。HOPセンサ211、PEセンサ212、INセンサ213、およびPNEセンサ214は、装置本体100におけるHOPセンサ111、PEセンサ112、INセンサ113、およびPNEセンサ114と同様である。モータドライバ221、ホッピングモータ222、トランジスタ223、ホッピングクラッチ224、トランジスタ225、およびフィードクラッチ226は、装置本体100におけるモータドライバ121、ホッピングモータ122、トランジスタ123、ホッピングクラッチ124、トランジスタ125、およびフィードクラッチ126と同様である。電源トランジスタ210、電源トランジスタ220と、モータドライバ221、トランジスタ223、およびトランジスタ225は、例えば、トレイユニット200に設けられたトレイ基板に配置される。
【0042】
電源トランジスタ210は、電力供給経路P5に設けられる。HOPセンサ211、PEセンサ212、INセンサ213、PNEセンサ214、およびPSIZEスイッチ202は、電力供給経路P5のうち、電源トランジスタ110と電源トランジスタ210との間の経路に接続される。電源トランジスタ220は、電力供給経路P24に設けられる。モータドライバ221、トランジスタ223、およびトランジスタ225は、電力供給経路P24のうち、電源トランジスタ120と電源トランジスタ220との間の経路に接続される。
【0043】
トレイ制御部239は、例えばマイクロコンピュータを用いて構成される。トレイ制御部239は、電力供給経路P5とは別の経路を介して供給された電源電圧V5に基づいて動作する。すなわち、トレイ制御部239には、電源トランジスタ110のオンオフにかかわらず、電源電圧V5が供給される。トレイ制御部239は、HOPセンサ211、PEセンサ212、INセンサ213、PNEセンサ214、およびPSIZEスイッチ202の検出結果を受け取る。トレイ制御部239は、モータドライバ221およびトランジスタ223,225の動作を制御することにより、ホッピングモータ222、ホッピングクラッチ224、およびフィードクラッチ226の動作を制御する。トレイ制御部239は、電源トランジスタ210,220の動作を制御する。トレイ制御部239は、装置本体100の制御部39との間でバスBUSを介して情報のやり取りを行うことができるようになっている。
【0044】
トレイユニット300は、トレイユニット200と同様に、電源トランジスタ310と、HOPセンサ311と、PEセンサ312と、INセンサ313と、PNEセンサ314と、電源トランジスタ320と、モータドライバ321と、ホッピングモータ322と、トランジスタ323と、ホッピングクラッチ324と、トランジスタ325と、フィードクラッチ326と、トレイ制御部339とを有している。トレイユニット300の構成は、トレイユニット200の構成と同じである。
【0045】
トレイユニット400は、図示していないが、トレイユニット200,300と同様に、電源トランジスタ410と、HOPセンサ411と、PEセンサ412と、INセンサ413と、PNEセンサ414と、電源トランジスタ420と、モータドライバ421と、ホッピングモータ422と、トランジスタ423と、ホッピングクラッチ424と、トランジスタ425と、フィードクラッチ426と、トレイ制御部439とを有している。トレイユニット400の構成は、トレイユニット200,300の構成と同じである。
【0046】
このように、電源電圧V5は、電力供給経路P5を介して、5V電源41から、トレイユニット200、トレイユニット300、トレイユニット400の順に供給される。同様に、電源電圧V24は、電力供給経路P24を介して、24V電源42から、トレイユニット200、トレイユニット300、トレイユニット400の順に供給される。この電源電圧の供給方法に対応して、媒体トレイ101,201,301、401の上位または下位を定義する。具体的には、媒体トレイ101は媒体トレイ201の上位の媒体トレイであり、媒体トレイ201は媒体トレイ101の下位の媒体トレイである。同様に、媒体トレイ201は媒体トレイ301の上位の媒体トレイであり、媒体トレイ301は媒体トレイ201の下位の媒体トレイである。媒体トレイ301は媒体トレイ401の上位の媒体トレイであり、媒体トレイ401は媒体トレイ301の下位の媒体トレイである。
【0047】
この構成により、画像形成装置1では、例えば媒体トレイ101から記録媒体9を供給する場合には、電源トランジスタ110,120をオフ状態にすることにより、トレイユニット200,300,400への電力供給を停止する。これにより、トレイユニット200,300,400は省電力モードに移行する。また、画像形成装置1では、例えば媒体トレイ201から記録媒体9を供給する場合には、電源トランジスタ210,220をオフ状態にすることにより、トレイユニット300,400への電力供給を停止する。これにより、トレイユニット300,400は省電力モードに移行する。また、画像形成装置1では、例えば媒体トレイ301から記録媒体9を供給する場合には、電源トランジスタ310,320をオフ状態にすることにより、トレイユニット400への電力供給を停止する。これにより、トレイユニット400は省電力モードに移行する。これにより、画像形成装置1では、消費電力を低減することができるようになっている。
【0048】
ここで、装置本体100は、本発明における「第1の媒体供給部」の一具体例に対応する。媒体トレイ101は、本発明における「第1の媒体トレイ」の一具体例に対応する。トレイユニット200は、本発明における「第2の媒体供給部」の一具体例に対応する。媒体トレイ201は、本発明における「第2の媒体トレイ」の一具体例に対応する。トレイユニット300は、本発明における「第3の媒体供給部」の一具体例に対応する。媒体トレイ301は、本発明における「第3の媒体トレイ」の一具体例に対応する。電源トランジスタ110,120は、本発明における「第1のスイッチ」の一具体例に対応する。電源トランジスタ210,220は、本発明における「第2のスイッチ」の一具体例に対応する。制御部39およびトレイ制御部239,339は、本発明における「制御部」の一具体例に対応する。
【0049】
[動作および作用]
続いて、本実施の形態の画像形成装置1の動作および作用について説明する。
【0050】
(全体動作概要)
まず、
図1,2を参照して、画像形成装置1の全体動作概要を説明する。通信部31は、例えば、パーソナルコンピュータなどの情報処理装置から送信された印刷データDPを受信する。画像形成装置1は、印刷データDPに含まれる、画像を形成すべき記録媒体9の媒体サイズについての情報に基づいて、媒体トレイ101,201,301,401のうちの1つを選択し、選択された媒体トレイに収容された記録媒体9を搬送する搬送動作を行う。現像部20K,20Y,20M,20Cは、印刷データDPに含まれる画像に応じたトナー像を形成し、転写部14は、このトナー像を記録媒体9に転写する。定着部15は、記録媒体9に転写されたトナー像を定着させる。そして、画像形成装置1は、トナー像が定着された記録媒体9を排出トレイ19に排出する。
【0051】
(詳細動作)
次に、画像形成装置1の動作について、詳細に説明する。
【0052】
図4A~4Dは、印刷データDPに基づいて記録媒体9に画像を形成する場合における、画像形成装置1の一動作例を表すものである。
【0053】
例えばユーザが、画像形成装置1の電源投入を行うと、画像形成装置1は起動し、トレイユニット200,300,400に電力供給を行う(ステップS101)。具体的には、制御部39は、電源トランジスタ110,120をオン状態にする。また、制御部39は、バスBUSを介して、トレイ制御部239,339,439に対して、電源トランジスタをオン状態にすることを指示する指示コマンドを送信する。その指示コマンドに基づいて、トレイ制御部239は電源トランジスタ210,220をオン状態にし、トレイ制御部339は、電源トランジスタ310,320をオン状態にし、トレイ制御部439は、電源トランジスタ410,420をオン状態にする。これにより、トレイユニット200,300,400への電力供給が行われる。
【0054】
次に、制御部39は、所定時間が経過したかどうかを確認する(ステップS102)。所定時間が経過した場合(ステップS102において“Y”)には、画像形成装置1の動作モードは、スリープモードに移行する(ステップS103)。
【0055】
ステップS102において、所定時間が経過していない場合(ステップS102において“N”)には、制御部39は、通信部31が印刷データDPを受信したかどうかを確認することにより、印刷指示が行われたかどうかを確認する(ステップS104)。印刷指示が行われていない場合(ステップS104において“N”)には、処理はステップS102に戻る。
【0056】
ステップS104において、印刷指示がおこなわれた場合(ステップS104において“Y”)には、制御部39は、印刷データDPに含まれる、画像を形成すべき記録媒体9の媒体サイズについての情報に基づいて、媒体トレイ101,201,301,401のうちのどの媒体トレイから記録媒体9を供給するかを確認する。
【0057】
具体的には、まず、制御部39は、媒体トレイ101から記録媒体9を供給するかどうかを確認する(ステップS105)。媒体トレイ101から記録媒体9を供給する場合(ステップS105において“Y”)には、画像形成装置1は、トレイユニット200,400,400への電力供給を停止する(ステップS106)。具体的には、制御部39は、電源トランジスタ110,120をオフ状態にする。これにより、トレイユニット200,400,400への電力供給が停止され、トレイユニット200,300,400は省電力モードに移行する。そして、処理はステップS111に進む。
【0058】
ステップS105において、媒体トレイ101から記録媒体9を供給しない場合(ステップS105において“N”)には、制御部39は、媒体トレイ201から記録媒体9を供給するかどうかを確認する(ステップS107)。媒体トレイ201から記録媒体9を供給する場合(ステップS107において“Y”)には、画像形成装置1は、トレイユニット300,400への電力供給を停止する(ステップS108)。具体的には、制御部39は、バスBUSを介して、トレイ制御部239に対して、電源トランジスタをオフ状態にすることを指示する指示コマンドを送信する。その指示コマンドに基づいて、トレイ制御部239は電源トランジスタ210,220をオフ状態にする。これにより、トレイユニット300,400への電力供給が停止され、トレイユニット300,400は省電力モードに移行する。そして、処理はステップS111に進む
【0059】
ステップS107において、媒体トレイ201から記録媒体9を供給しない場合(ステップS107において“N”)には、制御部39は、媒体トレイ301から記録媒体9を供給するかどうかを確認する(ステップS109)。媒体トレイ301から記録媒体9を供給する場合(ステップS109において“Y”)には、画像形成装置1は、トレイユニット400への電力供給を停止する(ステップS110)。具体的には、制御部39は、バスBUSを介して、トレイ制御部339に対して、電源トランジスタをオフ状態にすることを指示する指示コマンドを送信する。その指示コマンドに基づいて、トレイ制御部339は電源トランジスタ310,320をオフ状態にする。これにより、トレイユニット400への電力供給が停止され、トレイユニット400は省電力モードに移行する。そして、処理はステップS111に進む
【0060】
ステップS109において、媒体トレイ301から記録媒体9を供給しない場合(ステップS109において“N”)には、処理はステップS111に進む。すなわち、この場合には、媒体トレイ401から記録媒体9を供給するので、トレイユニット400への電力供給を停止しない。
【0061】
次に、画像形成装置1は、ステップS104における印刷指示に基づいて、画像形成処理を開始する(ステップS111)。具体的には、画像形成装置1は、媒体トレイ101,201,301,401の1つから供給された記録媒体9を搬送する。現像部20K,20Y,20M,20Cは、印刷データDPに含まれる画像に応じたトナー像を形成し、転写部14は、このトナー像を記録媒体9に転写する。定着部15は、記録媒体9に転写されたトナー像を定着させる。そして、画像形成装置1は、トナー像が定着された記録媒体9を排出トレイ19に排出する。
【0062】
次に、画像形成装置1は、媒体トレイ101,201,301,401のうちの記録媒体9を供給している媒体トレイにおける記録媒体9の残りが少ない(ニアエンド)かどうかを確認する(ステップS112)。具体的には、制御部39は、記録媒体9を供給している媒体トレイにおける記録媒体9の残量を常に監視している。例えば、媒体トレイ101が記録媒体9を供給している場合には、制御部39は、PNEセンサ114の検出結果に基づいて、媒体トレイ101における記録媒体9の残りが少ないかどうかを確認する。例えば、媒体トレイ201が記録媒体9を供給している場合には、トレイ制御部239は、PNEセンサ214の検出結果に基づいて、媒体トレイ201における記録媒体9の残りが少ないかどうかを確認し、その確認結果を、バスBUSを介して制御部39に供給する。例えば、媒体トレイ301が記録媒体9を供給している場合には、トレイ制御部339は、PNEセンサ314の検出結果に基づいて、媒体トレイ301における記録媒体9の残りが少ないかどうかを確認し、その確認結果を、バスBUSを介して制御部39に供給する。例えば、媒体トレイ401が記録媒体9を供給している場合には、トレイ制御部439は、PNEセンサ414の検出結果に基づいて、媒体トレイ401における記録媒体9の残りが少ないかどうかを確認し、その確認結果を、バスBUSを介して制御部39に供給する。
【0063】
ステップS112において、記録媒体9を供給している媒体トレイにおける、記録媒体9の残りが少なくない場合(ステップS112において“N”)には、制御部39は、印刷データDPに基づく画像形成処理が完了したかどうかを確認する(ステップS113)。まだ画像形成処理が完了していない場合(ステップS113において“N”)には、処理はステップS112に戻る。画像形成処理が完了した場合(ステップS113において“Y”)には、処理はステップS101に戻る。
【0064】
ステップS112において、記録媒体9の残りが少ない場合(ステップS112において“Y”)には、制御部39は、媒体トレイ101から記録媒体9を供給しているかどうかを確認する(ステップS114)。
【0065】
ステップS114において、媒体トレイ101以外の媒体トレイから記録媒体9を供給している場合(ステップS114において“N”)には、制御部39は、記録媒体9を供給している媒体トレイよりも上位の媒体トレイの媒体サイズ情報を取得する(ステップS115)。そして、制御部39は、記録媒体9を供給している媒体トレイより上位の媒体トレイに、利用可能な媒体トレイがあるかどうかを確認する(ステップS116)。具体的には、制御部39は、ステップS115において取得した媒体サイズ情報に基づいて、現在供給している記録媒体9と同じ媒体サイズの記録媒体9が、上位の媒体トレイにセットされているかどうかを確認する。上位の媒体トレイに、利用可能な媒体トレイがある場合(ステップS116において“Y”)には、処理はステップS121に進む。上位の媒体トレイに、利用可能な媒体トレイがない場合(ステップS116において“N”)には、処理はステップS117に進む。
【0066】
例えば、媒体トレイ201が記録媒体9を供給している場合には、制御部39は、その媒体トレイ201の上位の媒体トレイ101のPSIZEスイッチ102の検出結果に基づいて、媒体サイズ情報を取得する(ステップS115)。取得した媒体トレイ101の媒体サイズ情報が、記録媒体9を供給している媒体トレイ201の媒体サイズ情報と同じである場合には、制御部39は、媒体トレイ101が利用可能であると判断し(ステップS116において“Y”)、処理はステップS121に進む。取得した媒体トレイ101の媒体サイズ情報が、媒体トレイ201の媒体サイズ情報と異なる場合には、制御部39は、利用可能な媒体トレイはないと判断し(ステップS116において“N”)、処理はステップS117に進む。
【0067】
例えば、媒体トレイ301が記録媒体9を供給している場合には、制御部39は、媒体トレイ301の上位の媒体トレイ(媒体トレイ101,201)の媒体サイズ情報を、これらのうちの最上位の媒体トレイ101から順に取得する。具体的には、まず、制御部39は、媒体トレイ101のPSIZEスイッチ102の検出結果に基づいて、媒体サイズ情報を取得する(ステップS115)。取得した媒体トレイ101の媒体サイズ情報が、記録媒体9を供給している媒体トレイ301の媒体サイズ情報と同じである場合には、制御部39は、媒体トレイ101が利用可能であると判断し(ステップS116において“Y”)、処理はステップS121に進む。取得した媒体トレイ101の媒体サイズ情報が、媒体トレイ301の媒体サイズ情報と異なる場合には、トレイ制御部239は、媒体トレイ201のPSIZEスイッチ202の検出結果に基づいて媒体サイズ情報を取得し、その媒体サイズ情報を、バスBUSを介して制御部39に供給する(ステップS115)。取得した媒体トレイ201の媒体サイズ情報が、記録媒体9を供給している媒体トレイ301の媒体サイズ情報と同じである場合には、制御部39は、媒体トレイ201が利用可能であると判断し(ステップS116において“Y”)、処理はステップS121に進む。取得した媒体トレイ201の媒体サイズ情報が、媒体トレイ301の媒体サイズ情報と異なる場合には、制御部39は、利用可能な媒体トレイはないと判断し(ステップS116において“N”)、処理はステップS117に進む。このように、例えば、取得した媒体トレイ101の媒体サイズ情報が、媒体トレイ301の媒体サイズ情報と同じである場合には、媒体トレイ201の媒体サイズ情報を取得せずに、処理はステップS121に進む。
【0068】
例えば、媒体トレイ401が記録媒体9を供給している場合には、同様に、制御部39は、媒体トレイ401の上位の媒体トレイ(媒体トレイ101,201,301)の媒体サイズ情報を、これらのうちの最上位の媒体トレイ101から順に取得する。具体的には、まず、制御部39は媒体トレイ101のPSIZEスイッチ102の検出結果に基づいて、媒体サイズ情報を取得する(ステップS115)。取得した媒体トレイ101の媒体サイズ情報が、記録媒体9を供給している媒体トレイ401の媒体サイズ情報と同じである場合には、制御部39は、媒体トレイ101が利用可能であると判断し(ステップS116において“Y”)、処理はステップS121に進む。取得した媒体トレイ101の媒体サイズ情報が、媒体トレイ401の媒体サイズ情報と異なる場合には、トレイ制御部239は、媒体トレイ201のPSIZEスイッチ202の検出結果に基づいて媒体サイズ情報を取得し、その媒体サイズ情報を、バスBUSを介して制御部39に供給する(ステップS115)。取得した媒体トレイ201の媒体サイズ情報が、記録媒体9を供給している媒体トレイ401の媒体サイズ情報と同じである場合には、制御部39は、媒体トレイ201が利用可能であると判断し(ステップS116において“Y”)、処理はステップS121に進む。取得した媒体トレイ201の媒体サイズ情報が、媒体トレイ401の媒体サイズ情報と異なる場合には、トレイ制御部339は、媒体トレイ301のPSIZEスイッチ302の検出結果に基づいて媒体サイズ情報を取得し、その媒体サイズ情報を、バスBUSを介して制御部39に供給する(ステップS115)。取得した媒体トレイ301の媒体サイズ情報が、記録媒体9を供給している媒体トレイ401の媒体サイズ情報と同じである場合には、制御部39は、媒体トレイ301が利用可能であると判断し(ステップS116において“Y”)、処理はステップS121に進む。取得した媒体トレイ301の媒体サイズ情報が、媒体トレイ401の媒体サイズ情報と異なる場合には、制御部39は、利用可能な媒体トレイはないと判断し(ステップS116において“N”)、処理はステップS117に進む。このように、例えば、取得した媒体トレイ101の媒体サイズ情報が、媒体トレイ401の媒体サイズ情報と同じである場合には、媒体トレイ201,301の媒体サイズ情報を取得せずに、処理はステップS121に進む。同様に、例えば、取得した媒体トレイ201の媒体サイズ情報が、媒体トレイ401の媒体サイズ情報と同じである場合には、媒体トレイ301の媒体サイズ情報を取得せずに、処理はステップS121に進む。
【0069】
ステップS116において、上位の媒体トレイに、利用可能な媒体トレイがない場合(ステップS116において“N”)には、制御部39は、媒体トレイ401から記録媒体9を供給しているかどうかを確認する(ステップS117)。媒体トレイ401から記録媒体9を供給している場合(ステップS117において“Y”)には、処理はステップS126に進む。
【0070】
媒体トレイ401以外の媒体トレイから記録媒体9を供給している場合(ステップS117において“N”)には、制御部39は、記録媒体9を供給している媒体トレイより下位の媒体トレイのトレイユニットへ電力供給を行う(ステップS118)。例えば、媒体トレイ101が記録媒体9を供給している場合には、制御部39は、電源トランジスタ110,120をオン状態にする。例えば、媒体トレイ201が記録媒体9を供給している場合には、制御部39は、バスBUSを介して、トレイ制御部239に対して、電源トランジスタをオン状態にすることを指示する指示コマンドを送信し、トレイ制御部239は、この指示コマンドに基づいて、電源トランジスタ210,220をオン状態にする。例えば、媒体トレイ301が記録媒体9を供給している場合には、制御部39は、バスBUSを介して、トレイ制御部339に対して、電源トランジスタをオン状態にすることを指示する指示コマンドを送信し、トレイ制御部339は、この指示コマンドに基づいて、電源トランジスタ310,320をオン状態にする。
【0071】
次に、制御部39は、記録媒体9を供給している媒体トレイよりも下位の媒体トレイの媒体サイズ情報を取得する(ステップS119)。そして、制御部39は、記録媒体9を供給している媒体トレイより下位の媒体トレイに、利用可能な媒体トレイがあるかどうかを確認する(ステップS120)。具体的には、制御部39は、ステップS119において取得した媒体サイズ情報に基づいて、現在供給している記録媒体9と同じ媒体サイズの記録媒体9が、下位の媒体トレイにセットされているかどうかを確認する。下位の媒体トレイに、利用可能な媒体トレイがある場合(ステップS120において“Y”)には、処理はステップS121に進む。下位の媒体トレイに、利用可能な媒体トレイがない場合(ステップS120において“N”)には、処理はステップS126に進む。
【0072】
例えば、媒体トレイ101が記録媒体9を供給している場合には、制御部39は、媒体トレイ101の下位の媒体トレイ(媒体トレイ201,301,401)の媒体サイズ情報を、これらのうちの最上位の媒体トレイ201から順に取得する。具体的には、トレイ制御部239は、媒体トレイ201のPSIZEスイッチ202の検出結果に基づいて媒体サイズ情報を取得し、その媒体サイズ情報を、バスBUSを介して制御部39に供給する(ステップS119)。取得した媒体トレイ201の媒体サイズ情報が、記録媒体9を供給している媒体トレイ101の媒体サイズ情報と同じである場合には、制御部39は、媒体トレイ201が利用可能であると判断し(ステップS120において“Y”)、処理はステップS121に進む。取得した媒体トレイ201の媒体サイズ情報が、媒体トレイ101の媒体サイズ情報と異なる場合には、トレイ制御部339は、媒体トレイ301のPSIZEスイッチ302の検出結果に基づいて媒体サイズ情報を取得し、その媒体サイズ情報を、バスBUSを介して制御部39に供給する(ステップS119)。取得した媒体トレイ301の媒体サイズ情報が、記録媒体9を供給している媒体トレイ101の媒体サイズ情報と同じである場合には、制御部39は、媒体トレイ301が利用可能であると判断し(ステップS120において“Y”)、処理はステップS121に進む。取得した媒体トレイ301の媒体サイズ情報が、媒体トレイ101の媒体サイズ情報と異なる場合には、トレイ制御部439は、媒体トレイ401のPSIZEスイッチ402の検出結果に基づいて媒体サイズ情報を取得し、その媒体サイズ情報を、バスBUSを介して制御部39に供給する(ステップS119)。取得した媒体トレイ401の媒体サイズ情報が、記録媒体9を供給している媒体トレイ101の媒体サイズ情報と同じである場合には、制御部39は、媒体トレイ401が利用可能であると判断し(ステップS120において“Y”)、処理はステップS121に進む。取得した媒体トレイ401の媒体サイズ情報が、媒体トレイ101の媒体サイズ情報と異なる場合には、制御部39は、利用可能な媒体トレイはないと判断し(ステップS120において“N”)、処理はステップS126に進む。このように、例えば、取得した媒体トレイ201の媒体サイズ情報が、媒体トレイ101の媒体サイズ情報と同じである場合には、媒体トレイ301,401の媒体サイズ情報を取得せずに、処理はステップS121に進む。同様に、例えば、取得した媒体トレイ301の媒体サイズ情報が、媒体トレイ101の媒体サイズ情報と同じである場合には、媒体トレイ401の媒体サイズ情報を取得せずに、処理はステップS121に進む。
【0073】
例えば、媒体トレイ201が記録媒体9を供給している場合には、制御部39は、媒体トレイ201の下位の媒体トレイ(媒体トレイ301,401)の媒体サイズ情報を、これらのうちの最上位の媒体トレイ301から順に取得する。具体的には、トレイ制御部339は、媒体トレイ301のPSIZEスイッチ302の検出結果に基づいて媒体サイズ情報を取得し、その媒体サイズ情報を、バスBUSを介して制御部39に供給する(ステップS119)。取得した媒体トレイ301の媒体サイズ情報が、記録媒体9を供給している媒体トレイ201の媒体サイズ情報と同じである場合には、制御部39は、媒体トレイ301が利用可能であると判断し(ステップS120において“Y”)、処理はステップS121に進む。取得した媒体トレイ301の媒体サイズ情報が、媒体トレイ201の媒体サイズ情報と異なる場合には、トレイ制御部439は、媒体トレイ401のPSIZEスイッチ402の検出結果に基づいて媒体サイズ情報を取得し、その媒体サイズ情報を、バスBUSを介して制御部39に供給する(ステップS119)。取得した媒体トレイ401の媒体サイズ情報が、記録媒体9を供給している媒体トレイ201の媒体サイズ情報と同じである場合には、制御部39は、媒体トレイ401が利用可能であると判断し(ステップS120において“Y”)、処理はステップS121に進む。取得した媒体トレイ401の媒体サイズ情報が、媒体トレイ201の媒体サイズ情報と異なる場合には、制御部39は、利用可能な媒体トレイはないと判断し(ステップS120において“N”)、処理はステップS126に進む。このように、例えば、取得した媒体トレイ301の媒体サイズ情報が、媒体トレイ201の媒体サイズ情報と同じである場合には、媒体トレイ401の媒体サイズ情報を取得せずに、処理はステップS121に進む。
【0074】
例えば、媒体トレイ301が記録媒体9を供給している場合には、トレイ制御部439は、媒体トレイ301の下位の媒体トレイ401のPSIZEスイッチ402の検出結果に基づいて媒体サイズ情報を取得し、その媒体サイズ情報を、バスBUSを介して制御部39に供給する(ステップS119)。取得した媒体トレイ401の媒体サイズ情報が、記録媒体9を供給している媒体トレイ301の媒体サイズ情報と同じである場合には、制御部39は、媒体トレイ401が利用可能であると判断し(ステップS120において“Y”)、処理はステップS121に進む。取得した媒体トレイ401の媒体サイズ情報が、媒体トレイ301の媒体サイズ情報と異なる場合には、制御部39は、利用可能な媒体トレイはないと判断し(ステップS120において“N”)、処理はステップS126に進む
【0075】
このように、ステップS116,S120において、利用可能な媒体トレイがある場合には、記録媒体9を供給している媒体トレイにおける記録媒体9が無くなったかどうかを確認する(ステップS121)。具体的には、制御部39は、記録媒体9を供給している媒体トレイにおいて記録媒体9が無くなったかどうかを常に監視している。例えば、媒体トレイ101が記録媒体9を供給している場合には、制御部39は、PEセンサ112の検出結果に基づいて、媒体トレイ101において記録媒体9が無くなったかどうかを確認する。例えば、媒体トレイ201が記録媒体9を供給している場合には、トレイ制御部239は、PEセンサ212の検出結果に基づいて、媒体トレイ201において記録媒体9が無くなったかどうかを確認し、その確認結果を、バスBUSを介して制御部39に供給する。例えば、媒体トレイ301が記録媒体9を供給している場合には、トレイ制御部339は、PEセンサ312の検出結果に基づいて、媒体トレイ301において記録媒体9が無くなったかどうかを確認し、その確認結果を、バスBUSを介して制御部39に供給する。例えば、媒体トレイ401が記録媒体9を供給している場合には、トレイ制御部439は、PEセンサ412の検出結果に基づいて、媒体トレイ401において記録媒体9が無くなったかどうかを確認し、その確認結果を、バスBUSを介して制御部39に供給する。
【0076】
ステップS121において、記録媒体9を供給している媒体トレイにおける記録媒体9がまだなくなっていない場合(ステップS121において“N”)には、制御部39は、印刷データDPに基づく画像形成処理が完了したかどうかを確認する(ステップS122)。まだ画像形成処理が完了していない場合(ステップS122において“N”)には、処理はステップS121に戻る。画像形成処理が完了した場合(ステップS122において“Y”)には、処理はステップS101に戻る。
【0077】
ステップS121において、記録媒体9が無くなった場合(ステップS121において“Y”)には、制御部39は、媒体トレイ101,201,301,401のうちの、ステップS116,S120において利用可能であると判断された媒体トレイから記録媒体9を供給する(ステップS123)。すなわち、制御部39は、記録媒体9の供給元を、利用可能であると判断された媒体トレイに変更する。
【0078】
次に、制御部39は、媒体トレイ401から記録媒体9を供給しているかどうかを確認する(ステップS124)。媒体トレイ401から記録媒体9を供給している場合(ステップS124において“Y”)には、処理はステップS112に戻る。
【0079】
媒体トレイ401以外の媒体トレイから記録媒体9を供給している場合(ステップS124において“N”)には、制御部39は、記録媒体9を供給している媒体トレイより下位の媒体トレイのトレイユニットへの電力供給を停止する(ステップS125)。例えば、媒体トレイ101が記録媒体9を供給している場合には、制御部39は、電源トランジスタ110,120をオフ状態にする。例えば、媒体トレイ201が記録媒体9を供給している場合には、制御部39は、バスBUSを介して、トレイ制御部239に対して、電源トランジスタをオフ状態にすることを指示する指示コマンドを送信し、トレイ制御部239は、この指示コマンドに基づいて、電源トランジスタ210,220をオフ状態にする。例えば、媒体トレイ301が記録媒体9を供給している場合には、制御部39は、バスBUSを介して、トレイ制御部339に対して、電源トランジスタをオフ状態にすることを指示する指示コマンドを送信し、トレイ制御部339は、この指示コマンドに基づいて、電源トランジスタ310,320をオフ状態にする。そして、処理はステップS112に戻る。
【0080】
ステップS116,S120において、利用可能な媒体トレイがない場合には、記録媒体9を供給している媒体トレイにおける記録媒体9が無くなったかどうかを確認する(ステップS126)。具体的には、制御部39は、記録媒体9を供給している媒体トレイにおいて記録媒体9が無くなったかどうかを常に監視している。例えば、媒体トレイ101が記録媒体9を供給している場合には、制御部39は、PEセンサ112の検出結果に基づいて、媒体トレイ101において記録媒体9が無くなったかどうかを確認する。例えば、媒体トレイ201が記録媒体9を供給している場合には、トレイ制御部239は、PEセンサ212の検出結果に基づいて、媒体トレイ201において記録媒体9が無くなったかどうかを確認し、その確認結果を、バスBUSを介して制御部39に供給する。例えば、媒体トレイ301が記録媒体9を供給している場合には、トレイ制御部339は、PEセンサ312の検出結果に基づいて、媒体トレイ301において記録媒体9が無くなったかどうかを確認し、その確認結果を、バスBUSを介して制御部39に供給する。例えば、媒体トレイ401が記録媒体9を供給している場合には、トレイ制御部439は、PEセンサ412の検出結果に基づいて、媒体トレイ401において記録媒体9が無くなったかどうかを確認し、その確認結果を、バスBUSを介して制御部39に供給する。
【0081】
ステップS126において、記録媒体9を供給している媒体トレイにおける記録媒体9がまだなくなっていない場合(ステップS126において“N”)には、操作パネル32は、制御部39からの指示に基づいて、記録媒体9が無くなりかけていることを示す通知メッセージを表示する(ステップS127)。
【0082】
次に、制御部39は、印刷データDPに基づく画像形成処理が完了したかどうかを確認する(ステップS128)。まだ画像形成処理が完了していない場合(ステップS128において“N”)には、処理はステップS126に戻る。画像形成処理が完了した場合(ステップS128において“Y”)には、処理はステップS101に戻る。
【0083】
ステップS126において、記録媒体9が無くなった場合(ステップS126において“Y”)には、操作パネル32は、制御部39からの指示に基づいて、記録媒体9が無くなったことを示す通知メッセージを表示する(ステップS129)。ユーザは、この通知メッセージを確認し、例えば、記録媒体9が無くなった媒体トレイに記録媒体9を補充する。
【0084】
次に、制御部39は、記録媒体9の補充が完了したかどうかを確認する(ステップS130)。例えば、制御部39は、PEセンサ112の検出結果に基づいて、媒体トレイ101において記録媒体9が補充されたことを確認する。例えば、トレイ制御部239は、PEセンサ212の検出結果に基づいて、媒体トレイ201において記録媒体9が補充されたことを確認し、その確認結果を、バスBUSを介して制御部39に供給する。例えば、トレイ制御部339は、PEセンサ312の検出結果に基づいて、媒体トレイ301において記録媒体9が補充されたことを確認し、その確認結果を、バスBUSを介して制御部39に供給する。例えば、トレイ制御部439は、PEセンサ412の検出結果に基づいて、媒体トレイ401において記録媒体9が補充されたことを確認し、その確認結果を、バスBUSを介して制御部39に供給する。記録媒体9の補充が完了していない場合(ステップS130において“N”)には、処理はステップS129に戻る。記録媒体9の補充が完了した場合(ステップS130において“Y”)には、処理はステップS111に戻る。
【0085】
以上で、このフローは終了する。
【0086】
次に、いくつか具体例を挙げて、画像形成装置1の動作について詳細に説明する。
【0087】
(動作例E1)
図5~11は、最初に媒体トレイ201から記録媒体9を供給する場合の画像形成装置1の一動作例を表すものである。これらの図では、電源トランジスタ110,120,210,220,310,320を、オンオフ状態を示すスイッチを用いて示している。例えば、この例では、媒体トレイ101,201,301,401にセットされた記録媒体9のサイズが互いに同じであってもよい。
【0088】
画像形成装置1の電源が投入されると、画像形成装置1は、
図5に示したように、電源トランジスタ110,120,210,220,310,320をオン状態にすることにより、トレイユニット200,300,400へ電力供給を行う(ステップS101)。
【0089】
通信部31が印刷データDPを受信し(ステップS104において“Y”)、その印刷データDPに含まれる、画像を形成すべき記録媒体9の媒体サイズが、例えば、媒体トレイ201にセットされた記録媒体9の媒体サイズと一致した場合には、画像形成装置1は、媒体トレイ201から記録媒体9を供給する(ステップS107において“Y”)。この場合には、画像形成装置1は、
図6に示したように、電源トランジスタ210,220をオフ状態にする。これにより、トレイユニット300,400への電力供給が停止され、トレイユニット300,400は省電力モードに移行する。
【0090】
画像形成装置1は、媒体トレイ201から記録媒体9を供給し、印刷データDPに基づいて画像形成処理を開始する(ステップS111)。そして、
図7に示したように、PNEセンサ214が、媒体トレイ201における記録媒体9の残りが少なくなったことを検出した場合(ステップS112において“Y”)、画像形成装置1は、記録媒体9を供給している媒体トレイ201より上位の媒体トレイ101のPSIZEスイッチ102の検出結果に基づいて媒体サイズ情報を取得する(ステップS115)。そして、制御部39は、取得した媒体トレイ101の媒体サイズ情報が、記録媒体9を供給している媒体トレイ201の媒体サイズ情報と同じであるかどうかを確認することにより、媒体トレイ101が利用可能であるかどうかを確認する(ステップS116)。
【0091】
媒体トレイ101が利用可能である場合(ステップS116において“Y”)には、まず、画像形成装置1は、媒体トレイ201の記録媒体9が無くなるまで、媒体トレイ201から記録媒体9を供給し続ける。そして、
図8に示したように、PEセンサ212が、媒体トレイ201における記録媒体9が無くなったことを検出した場合(ステップS121において“Y”)に、画像形成装置1は、記録媒体9の供給元を、媒体トレイ201から、利用可能である媒体トレイ101に変更する(ステップS123)。そして、画像形成装置1は、電源トランジスタ110,120をオフ状態にする(ステップS125)。これにより、トレイユニット200,300,400への電力供給が停止され、トレイユニット200,300,400は省電力モードに移行する。
【0092】
媒体トレイ101が利用可能でない場合(ステップS116において“N”)には、
図9に示したように、画像形成装置1は、電源トランジスタ210,220をオン状態にする(ステップS118)。そして、画像形成装置1は、記録媒体9を供給している媒体トレイ201より下位の媒体トレイ301のPSIZEスイッチ302の検出結果に基づいて媒体サイズ情報を取得する(ステップS119)。そして、制御部39は、取得した媒体トレイ301の媒体サイズ情報が、記録媒体9を供給している媒体トレイ201の媒体サイズ情報と同じであるかどうかを確認することにより、媒体トレイ301が利用可能であるかどうかを確認する(ステップS120)。
【0093】
媒体トレイ301が利用可能である場合(ステップS120において“Y”)には、まず、画像形成装置1は、媒体トレイ201の記録媒体9が無くなるまで、媒体トレイ201から記録媒体9を供給し続ける。そして、
図10に示したように、PEセンサ212が、媒体トレイ201における記録媒体9が無くなったことを検出した場合(ステップS121において“Y”)に、画像形成装置1は、記録媒体9の供給元を、媒体トレイ201から、利用可能である媒体トレイ301に変更する(ステップS123)。そして、画像形成装置1は、電源トランジスタ310,320をオフ状態にする(ステップS125)。これにより、トレイユニット400への電力供給が停止され、トレイユニット400は省電力モードに移行する。なお、この例では、媒体トレイ301が利用可能である場合について説明したが、媒体トレイ301も利用可能でなく、媒体トレイ401が利用可能である場合についても同様である。この場合でも、まず、画像形成装置1は、媒体トレイ201の記録媒体9が無くなるまで、媒体トレイ201から記録媒体9を供給し続ける。そして、PEセンサ212が、媒体トレイ201における記録媒体9が無くなったことを検出した場合(ステップS121において“Y”)に、画像形成装置1は、記録媒体9の供給元を、媒体トレイ201から、利用可能である媒体トレイ401に変更する(ステップS123)。
【0094】
利用可能な媒体トレイはない場合には、操作パネル32は、
図11に示したように、記録媒体9が無くなりかけていることを示す通知メッセージを表示する。また、記録媒体9が無くなった場合には、操作パネル32は、記録媒体9が無くなったことを示す通知メッセージを表示する。このとき、電源トランジスタ110,120,210,220,310,320はオン状態に維持される。これにより、ユーザが媒体トレイ101,201,301,401のうちのどの媒体トレイに記録媒体9を補充した場合においても、画像形成装置1は、記録媒体9が補充されたことを検出することができる。
【0095】
(動作例E2)
図12~16は、最初に媒体トレイ101から記録媒体9を供給する場合の画像形成装置1の一動作例を表すものである。例えば、この例では、媒体トレイ101,201,301,401にセットされた記録媒体9の媒体サイズが互いに同じであってもよい。
【0096】
例えば、画像形成装置1の電源が投入されると、画像形成装置1は、動作例1の場合(
図5)と同様に、電源トランジスタ110,120,210,220,310,320をオン状態にすることにより、トレイユニット200,300,400へ電力供給を行う(ステップS101)。
【0097】
通信部31が印刷データDPを受信し(ステップS104において“Y”)、その印刷データDPに含まれる、画像を形成すべき記録媒体9の媒体サイズが、例えば、媒体トレイ101にセットされた記録媒体9の媒体サイズと一致した場合には、画像形成装置1は、媒体トレイ101から記録媒体9を供給する(ステップS105において“Y”)。この場合には、画像形成装置1は、
図12に示したように、電源トランジスタ110,120をオフ状態にする。これにより、トレイユニット200,300,400への電力供給が停止され、トレイユニット200,300,400は省電力モードに移行する。
【0098】
画像形成装置1は、媒体トレイ201から記録媒体9を供給し、印刷データDPに基づいて画像形成処理を開始する(ステップS111)。そして、
図13に示したように、PNEセンサ114が、媒体トレイ201における記録媒体9の残りが少なくなったことを検出した場合(ステップS112において“Y”)、画像形成装置1は、電源トランジスタ110,120をオン状態にする(ステップS118)。そして、画像形成装置1は、記録媒体9を供給している媒体トレイ101より下位の媒体トレイ201のPSIZEスイッチ202の検出結果に基づいて媒体サイズ情報を取得する(ステップS119)。そして、制御部39は、取得した媒体トレイ201の媒体サイズ情報が、記録媒体9を供給している媒体トレイ101の媒体サイズ情報と同じであるかどうかを確認することにより、媒体トレイ201が利用可能であるかどうかを確認する(ステップS120)。
【0099】
媒体トレイ201が利用可能である場合(ステップS120において“Y”)には、まず、画像形成装置1は、媒体トレイ101の記録媒体9が無くなるまで、媒体トレイ201から記録媒体9を供給し続ける。そして、
図14に示したように、PEセンサ112が、媒体トレイ101における記録媒体9が無くなったことを検出した場合(ステップS121において“Y”)に、画像形成装置1は、記録媒体9の供給元を、媒体トレイ101から、利用可能である媒体トレイ201に変更する(ステップS123)。そして、画像形成装置1は、電源トランジスタ210,220をオフ状態にする(ステップS125)。これにより、トレイユニット300,400への電力供給が停止され、トレイユニット300,400は省電力モードに移行する。
【0100】
媒体トレイ201が利用可能ではない場合(ステップS120において“N”)には、画像形成装置1は、
図15に示したように、記録媒体9を供給している媒体トレイ101より下位の媒体トレイ301のPSIZEスイッチ302の検出結果に基づいて媒体サイズ情報を取得する(ステップS119)。そして、制御部39は、取得した媒体トレイ301の媒体サイズ情報が、記録媒体9を供給している媒体トレイ101の媒体サイズ情報と同じであるかどうかを確認することにより、媒体トレイ301が利用可能であるかどうかを確認する(ステップS120)。
【0101】
媒体トレイ301が利用可能である場合(ステップS120において“Y”)には、まず、画像形成装置1は、媒体トレイ101の記録媒体9が無くなるまで、媒体トレイ201から記録媒体9を供給し続ける。そして、
図16に示したように、PEセンサ112が、媒体トレイ101における記録媒体9が無くなったことを検出した場合(ステップS121において“Y”)に、画像形成装置1は、記録媒体9の供給元を、媒体トレイ101から、利用可能である媒体トレイ301に変更する(ステップS123)。そして、画像形成装置1は、電源トランジスタ310,320をオフ状態にする(ステップS125)。これにより、トレイユニット400への電力供給が停止され、トレイユニット400は省電力モードに移行する。なお、媒体トレイ201,301は利用可能でなく、媒体トレイ401が利用可能である場合についても同様である。この場合でも、まず、画像形成装置1は、媒体トレイ101の記録媒体9が無くなるまで、媒体トレイ101から記録媒体9を供給し続ける。そして、PEセンサ112が、媒体トレイ101における記録媒体9が無くなったことを検出した場合(ステップS121において“Y”)に、画像形成装置1は、記録媒体9の供給元を、媒体トレイ101から、利用可能である媒体トレイ401に変更する(ステップS123)。
【0102】
利用可能な媒体トレイはない場合には、操作パネル32は、動作例1の場合(
図11)と同様に、記録媒体9が無くなりかけていることを示す通知メッセージを表示する。また、記録媒体9が無くなった場合には、操作パネル32は、記録媒体9が無くなったことを示す通知メッセージを表示する。
【0103】
次に、画像形成装置1が、情報処理装置から、媒体トレイ101,201,301,401にセットされている記録媒体9についての情報の問い合わせを受けた場合の動作について説明する。例えば、ユーザは、情報処理装置を操作することによりプリンタドライバを起動し、そのプリンタドライバが、画像形成装置1に対して、画像形成装置1にセットされている記録媒体9についての情報の問い合わせを行うことがある。以下に、画像形成装置1におけるトレイユニット200,300,400のうちの1以上が省電力モードに移行している場合において、画像形成装置1がこのような問い合わせを受けた場合の動作について説明する。
【0104】
図17は、記録媒体9についての情報の問い合わせを受けた場合における画像形成装置1の一動作例を表すものである。
【0105】
制御部39は、記録媒体9についての情報の問い合わせを受けたかどうかを確認する(ステップS201)。問い合わせを受けていない場合(ステップS201において“N”)には、処理はステップS201に戻る。
【0106】
ステップS201において、記録媒体9についての情報の問い合わせを受けた場合(ステップS201)には、画像形成装置1は、トレイユニット200,300,400に電力供給を行う(ステップS202)。具体的には、例えば、トレイユニット200,300,400の動作モードが省電力モードであった場合には、制御部39は、電源トランジスタ110,120をオン状態にすることにより、トレイユニット200,300,400に電力を供給する。例えば、トレイユニット300,400の動作モードが省電力モードであった場合には、制御部39は、電源トランジスタ210,220をオン状態にすることにより、トレイユニット300,400に電力を供給する。例えば、トレイユニット400の動作モードが省電力モードであった場合には、制御部39は、電源トランジスタ310,320をオン状態にすることにより、トレイユニット400に電力を供給する。
【0107】
次に、画像形成装置1は、記録媒体9についての情報を取得し、その情報を送信する(ステップS203)。具体的には、制御部39は、PEセンサ112、PNEセンサ114、およびPSIZEスイッチ102の検出結果に基づいて、媒体トレイ101における記録媒体9の有無、記録媒体9の残量、記録媒体9の媒体サイズについての情報を取得する。同様に、トレイ制御部239は、PEセンサ212、PNEセンサ214、およびPSIZEスイッチ202の検出結果に基づいて、媒体トレイ201における記録媒体9の有無、記録媒体9の残量、記録媒体9の媒体サイズについての情報を取得し、取得した情報を、バスBUSを介して制御部39に供給する。トレイ制御部339は、PEセンサ312、PNEセンサ314、およびPSIZEスイッチ302の検出結果に基づいて、媒体トレイ301における記録媒体9の有無、記録媒体9の残量、記録媒体9の媒体サイズについての情報を取得し、取得した情報を、バスBUSを介して制御部39に供給する。トレイ制御部439は、PEセンサ412、PNEセンサ414、およびPSIZEスイッチ402の検出結果に基づいて、媒体トレイ401における記録媒体9の有無、記録媒体9の残量、記録媒体9の媒体サイズについての情報を取得し、取得した情報を、バスBUSを介して制御部39に供給する。そして、画像形成装置1の通信部31は、このようにして取得した記録媒体9についての情報を、問い合わせを行った情報処理装置に送信する。
【0108】
次に、画像形成装置1の制御部39は、問い合わせが終了したかどうかを確認する(ステップS204)。例えば、ユーザがプリンタドライバの設定画面を閉じた場合に、プリンタドライバは、画像形成装置1に対する問い合わせを終了する。問い合わせが終了していない場合(ステップS204において“N”)には、処理はステップS204に戻る。
【0109】
ステップS204において、問い合わせが終了した場合(ステップS204において“Y”)には、トレイユニット200,300,400の電力モードを、元の状態に戻す(ステップS205)。具体的には、例えば、ステップS201において、トレイユニット200,300,400の動作モードが省電力モードであった場合には、トレイユニット200,300,400の動作モードを省電力モードに戻す。例えば、ステップS201において、トレイユニット300,400の動作モードが省電力モードであった場合には、トレイユニット300,400の動作モードを省電力モードに戻す。例えば、ステップS201において、トレイユニット400の動作モードが省電力モードであった場合には、トレイユニット400の動作モードを省電力モードに戻す。
【0110】
以上で、このフローは終了する。
【0111】
このように、画像形成装置1では、第1の媒体トレイ(例えば媒体トレイ101)にセットされた記録媒体9の媒体サイズ、第2の媒体トレイ(例えば媒体トレイ201)にセットされた記録媒体9の媒体サイズ、第3の媒体トレイ(例えば媒体トレイ301)にセットされた記録媒体9の媒体サイズが互いに同じである場合において、制御部(例えば制御部39およびトレイ制御部139,239,339)は、第1のスイッチ(例えば電源トランジスタ110,120)をオフ状態にして、第1の媒体トレイから記録媒体9を搬送する媒体搬送動作を制御する。そして、制御部は、この第1の媒体トレイにおける記録媒体9の残りが少なくなった後に、第1のスイッチをオン状態にし、第2の媒体トレイおよび第3の媒体トレイのうちの第2の媒体トレイから記録媒体9を搬送する媒体搬送動作を制御する。これにより、画像形成装置1では、第1の媒体トレイにおける記録媒体9が無くなった場合でも、引き続き、第2の媒体トレイから同じ媒体サイズの記録媒体9を供給することができるので、消費電力を効果的に低減することができるとともに、ユーザの利便性を高めることができる。
【0112】
すなわち、媒体トレイ101から記録媒体9を供給している場合において、電源トランジスタ110,120をオフ状態にすると、トレイユニット200,300,400には電源が供給されないので、消費電力を低減することができる。そして、媒体トレイ101における記録媒体9の残りが少なくなった後に、電源トランジスタ110,120をオン状態にすることにより、制御部39およびトレイ制御部139,239,339は、媒体トレイ101における記録媒体9の媒体サイズと同じ媒体サイズの記録媒体9が、媒体トレイ201,301,401にセットされているかどうかを確認することができる。同じ媒体サイズの記録媒体9が媒体トレイ201および媒体トレイ301にセットされている場合には、制御部39およびトレイ制御部139,239,339は、媒体トレイ201,301のうちの媒体トレイ201を、次に記録媒体9を供給する媒体トレイとして選択する。これにより、画像形成装置1では、媒体トレイ101における記録媒体9が無くなった場合でも、引き続き、媒体トレイ201から同じ媒体サイズの記録媒体9を供給することができる。また、媒体トレイ201から記録媒体9を供給することにより、媒体トレイ301から記録媒体9を供給する場合に比べて、消費電力を低減することができる。ので、ユーザの利便性を高めることができる。このように、画像形成装置1では、消費電力を効果的に低減することができるとともに、ユーザの利便性を高めることができる。
【0113】
[効果]
以上のように本実施の形態では、第1の媒体トレイにセットされた記録媒体の媒体サイズ、第2の媒体トレイにセットされた記録媒体の媒体サイズ、第3の媒体トレイにセットされた記録媒体の媒体サイズが互いに同じである場合において、制御部は、第1のスイッチをオフ状態にして、第1の媒体トレイから記録媒体9を搬送する媒体搬送動作を制御する。そして、制御部は、この第1の媒体トレイにおける記録媒体の残りが少なくなった後に、第1のスイッチをオン状態にし、第2の媒体トレイおよび第3の媒体トレイのうちの第2の媒体トレイから記録媒体を搬送する媒体搬送動作を制御する。これにより、ユーザの利便性を高めることができる。
【0114】
[変形例]
上記実施の形態では、
図3に示したように、例えば、装置本体100およびトレイユニット200,300,400のそれぞれにおいて、電力供給経路P5,P24の下流に電源トランジスタをそれぞれ設けるようにしたが、これに限定されるものではない。これに代えて、例えば、
図18に示す画像形成装置1Aのように、装置本体100Aには電源トランジスタを設けず、トレイユニット200A,300A,400Aのそれぞれにおいて、電力供給経路P5,P24の上流に電源トランジスタをそれぞれ設けてもよい。
【0115】
装置本体100Aは、5V電源41と、HOPセンサ111と、PEセンサ112と、INセンサ113と、PNEセンサ114と、24V電源42と、モータドライバ121と、ホッピングモータ122と、トランジスタ123と、ホッピングクラッチ124と、トランジスタ125と、フィードクラッチ126と、制御部69とを有している。すなわち、装置本体100Aは、上記装置本体100から、電源トランジスタ110,120を省くとともに、制御部39を制御部39Aに置き換えたものである。
【0116】
トレイユニット200Aは、電源トランジスタ240と、電源トランジスタ250とを有している。電源トランジスタ240は、電力供給経路P5に設けられ、トレイユニット200Aへの電源電圧V5の供給をオンオフするように構成される。電源トランジスタ240は、P型のFETであり、ゲートにはトレイ制御部239Aから制御信号が供給され、ソースは5V電源41に接続され、ドレインはトレイユニット300Aに接続される。HOPセンサ211、PEセンサ212、INセンサ213、PNEセンサ214、およびPSIZEスイッチ202は、電力供給経路P5のうち、電源トランジスタ240とトレイユニット300Aとの間の経路に接続される。電源トランジスタ250は、電力供給経路P24に設けられ、トレイユニット200Aへの電源電圧V24の供給をオンオフするように構成される。電源トランジスタ250は、P型のFETであり、ゲートにはトレイ制御部239Aから制御信号が供給され、ソースは24V電源42に接続され、ドレインはトレイユニット300Aに接続される。モータドライバ221、トランジスタ223、およびトランジスタ225は、電力供給経路P24のうち、電源トランジスタ250とトレイユニット300Aとの間の経路に接続される。
【0117】
トレイユニット300Aは、トレイユニット200Aと同様に、電源トランジスタ340と、電源トランジスタ350とを有している。トレイユニット300Aの構成は、トレイユニット200Aの構成と同じである。トレイユニット400Aは、図示していないが、トレイユニット200A,300Aと同様に、電源トランジスタ440と、電源トランジスタ450とを有している。トレイユニット400Aの構成は、トレイユニット200A,300Aの構成と同じである。
【0118】
この画像形成装置1Aでは、電源トランジスタ240,250をオフ状態にすることによりトレイユニット200A,300A,400Aへの電源供給を停止し、電源トランジスタ340,350をオフ状態にすることによりトレイユニット300A,400Aへの電源供給を停止し、電源トランジスタ440,450をオフ状態にすることによりトレイユニット400Aへの電力供給を停止する。
【0119】
この構成により、画像形成装置1Aでは、上記実施の形態に係る画像形成装置1と同様に、ユーザの利便性を高めることができる。また、画像形成装置1では、装置本体100Aにおいて電源トランジスタを省くことができるので、部品点数を減らすことができる。
【0120】
以上、実施の形態および変形例を挙げて本技術を説明したが、本技術はこれらの実施の形態等には限定されず、種々の変形が可能である。
【0121】
例えば、上記の実施の形態等では、記録媒体9にカラー画像を形成したが、これに限定されるものではなく、モノクロ画像を形成してもよい。
【0122】
例えば、上記の実施の形態等では、本技術を単機能のプリンタに適用したが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば、コピー機能、ファックス機能、スキャン機能、プリント機能などを有する、いわゆる多機能周辺装置(MFP;Multi Function Peripheral)に適用してもよい。
【符号の説明】
【0123】
1…画像形成装置、11…媒体センサ、12…レジストローラ、13…媒体センサ、14…転写部、15…定着部、16…媒体センサ、17…搬送ローラ、18…排出ローラ、19…排出トレイ、20,20K,20Y,20M,20C…現像部、21…露光部、22…感光ドラム、31…通信部、32…操作パネル、33…記憶部、34…画像形成制御部、39…制御部、41…5V電源、42…24V電源、100…装置本体、101,201,301,401…媒体トレイ、102,202,302,402…PSIZEスイッチ、103,203,303,403…ホッピングローラ、104,204,304,404…搬送ローラ、110,210,310,410…電源トランジスタ、111,211,311,411…HOPセンサ、112,212,312,412…PEセンサ、113,213,313,413…INセンサ、114,214,314,414…PNEセンサ、120,220,320,420…電源トランジスタ、121,221,321,421…モータドライバ、122,222,322,422…ホッピングモータ、123,223,323,423…トランジスタ、124,224,324,424…ホッピングクラッチ、125,225,325,425…トランジスタ、126,226,326,426…フィードクラッチ、200,300,400…トレイユニット、V5,V24…電源電圧。