(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-05
(45)【発行日】2024-11-13
(54)【発明の名称】貨幣取扱装置
(51)【国際特許分類】
G07D 11/14 20190101AFI20241106BHJP
【FI】
G07D11/14
(21)【出願番号】P 2021028559
(22)【出願日】2021-02-25
【審査請求日】2023-11-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000000295
【氏名又は名称】沖電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100180275
【氏名又は名称】吉田 倫太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100161861
【氏名又は名称】若林 裕介
(72)【発明者】
【氏名】味寺 孝浩
【審査官】永安 真
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-127738(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07D 11/00 - 11/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
硬貨シャッターを有し、硬貨の投入を受け入れる硬貨入金部と、
紙幣シャッターを有し、紙幣の投入を受け入れる紙幣入金部と、
操作表示部と、
制御部と
を備え、
前記制御部は、前記硬貨入金部への硬貨の投入と、前記紙幣入金部への紙幣の投入との両方を許容にし、
前記操作表示部は、前記硬貨シャッター及び前記紙幣シャッターが閉じた後又は開いた後、硬貨又は紙幣のいずれかを投入しない旨を選択可能な画面を表示し、
顧客により硬貨又は紙幣のいずれかを投入しない旨が選択されると、前記制御部は、選択に基づいて、硬貨入金部又は紙幣入金部の計数処理を終了させる
ことを特徴とする貨幣取扱装置。
【請求項2】
前記硬貨入金部は、受け入れた硬貨を検知する硬貨検知部を有し、前記紙幣入金部が、受け入れた紙幣を検知する紙幣検知部を有し、
前記制御部は、投入しない旨が選択された方の前記硬貨検知部又は前記紙幣検知部による硬貨又は紙幣の有無検知を終了させる
ことを特徴とする請求項1に記載の貨幣取扱装置。
【請求項3】
前記硬貨検知部及び前記紙幣検知部は、所定時間、硬貨及び紙幣の有無検知を行い、所定時間に達しても硬貨及び紙幣を検知できない場合、再度、所定時間、硬貨及び紙幣の有無検知を行うものであり、
前記操作表示部は、前記硬貨検知部及び前記紙幣検知部が、所定時間に達しても硬貨及び紙幣を検知できない場合に、硬貨入金取消又は紙幣入金取消を選択可能な画面を表示する
ことを特徴とする請求項
2に記載の貨幣取扱装置。
【請求項4】
前記制御部は前記硬貨入金部への硬貨の投入又は前記紙幣入金部への紙幣の投入を検知した場合、前記制御部は投入を検知した方の貨幣の投入しない旨の意思表示を選択可能な画面を前記操作表示部に表示しない
ことを特徴とする請求項
2又は3のいずれかに記載の貨幣取扱装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、貨幣取扱装置に関し、例えば、紙幣及び又は硬貨を入金する入金処理に適用し得るものである。
【背景技術】
【0002】
例えばATM(Auto Teller Machine)等の自動取引装置において、顧客が現金を入金する際、紙幣のみの入金を希望することは多いが、硬貨の入金を希望することは比較的少ない。そのため、従来の自動取引装置は、顧客により入金処理が選択されると、紙幣シャッターのみを開放して、紙幣の投入のみを受けるようにしている(特許文献1参照)。この従来の自動取引装置において、硬貨の入金を顧客が希望する場合には、自動取引装置は紙幣シャッターを開放した後、硬貨入金を選択するための硬貨入金キーを表示し、顧客により硬貨入金キーが選択されることで、硬貨シャッターを開放するようにしている。
【0003】
また、例えば銀行窓口で顧客と行員の間に設置される貨幣取扱装置においては、顧客により入金処理が選択された場合に、紙幣シャッターと硬貨シャッターとを両方同時に開放して、紙幣と硬貨の投入を可能にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、貨幣取扱装置が紙幣シャッター及び硬貨シャッターの両方を開放している状態で、例えば、顧客により紙幣のみが投入され、硬貨が投入されないことがある。
【0006】
その場合、顧客により入金完了のキーが選択されると、貨幣取扱装置は紙幣シャッター及び硬貨シャッターの両方を閉じて、紙幣処理部と硬貨処理部とは、それぞれ投入された紙幣と硬貨の投入枚数を計数することになる。このとき、硬貨処理部には硬貨が投入されていないが、硬貨が投入されているものとして計数処理を行うので、タイムアウトに達するまで、硬貨処理部は硬貨を探す。タイムアウトになると、硬貨処理部は、硬貨が存在しなかったことを、上位制御部に通知をする。したがって、硬貨処理部が処理を完了するまでの間、紙幣処理部は処理をせず、また顧客にとって待ち時間となってしまう。
【0007】
そのため、入金処理の際に、顧客が入金を希望しない貨幣の処理部による貨幣の探索を終わらせて、入金処理に係る時間の短縮化を図ることができる貨幣取扱装置が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる課題を解決するために、本発明の貨幣取扱装置は、硬貨シャッターを有し、硬貨の投入を受け入れる硬貨入金部と、紙幣シャッターを有し、紙幣の投入を受け入れる紙幣入金部と、操作表示部と、制御部とを備え、制御部は、硬貨入金部への硬貨の投入と、紙幣入金部への紙幣の投入との両方を許容にし、操作表示部は、硬貨シャッター及び紙幣シャッターが閉じた後又は開いた後、硬貨又は紙幣のいずれかを投入しない旨を選択可能な画面を表示し、顧客により硬貨又は紙幣のいずれかを投入しない旨が選択されると、制御部は、選択に基づいて、硬貨入金部又は紙幣入金部の計数処理を終了させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、顧客が入金を希望しない貨幣の処理部による貨幣の探索を終わらせて、入金処理に係る時間の短縮化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施形態に係る貨幣取扱装置における入金処理の動作を示すフローチャートである。
【
図2】実施形態に係る貨幣取扱装置の構成例を示す構成図である。
【
図3】実施形態に係る貨幣取扱装置の外観構成を示す外観斜視図である。
【
図4】実施形態に係る硬貨又は紙幣を投入しない意思表示をするためのボタンを含む確認画面を示す画面図である。
【
図5】従来の自動取引装置における入金処理の動作を示すフローチャートである。
【
図6】変形実施形態に係る硬貨又は紙幣を投入しない意思表示をするためのボタンを含む確認画面を示す画面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(A)実施形態
以下では、本発明に係る貨幣取扱装置の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0012】
(A-1)実施形態の構成
図2は、実施形態に係る貨幣取扱装置の構成例を示す構成図である。
図3は、実施形態に係る貨幣取扱装置の外観構成を示す外観斜視図である。
【0013】
貨幣取扱装置1は、例えば、金融機関の店舗窓口で、行員と顧客との間に置かれて、行員及び又は顧客の操作により、入金又は出金する貨幣を取り扱う装置である。
【0014】
図2において、貨幣取扱装置1は、大別して、主制御部38、記憶部37、操作表示部33、レシートプリンタ36、硬貨処理部10、紙幣処理部20を有する。
【0015】
操作表示部33は、貨幣取扱装置1が各取引操作の案内画面、入力画面、確認画面等を表示したり、顧客が入力する情報を受け付けたりする。例えば、操作表示部33は、液晶ディスプレイと入力装置とが一体となったタッチパネル、又は、顧客が表示画面に接触することなくパネル操作を行うタッチレスパネル(非接触型パネル)等を適用できる。また、操作表示部33は、タッチパネル等とは別個に又はこれらに代えて設けられた、操作ボタン、ディスプレイ(例えばサブディスプレイ等)も含むようにしてもよい。
【0016】
レシートプリンタ36は、入金処理又は出金処理などで、現金を取り扱った金種枚数、合計金額等を紙に記載したレシートを出力する。
【0017】
記憶部37は、主制御部38が実行するプログラムやデータを格納する記憶領域であり、主制御部38により処理結果を記憶する。例えば、記憶部37は、不揮発性メモリによって構成される。
【0018】
主制御部38は、貨幣取扱装置1の各種機能を司る処理部又は装置である。主制御部38は、CPU(Central Processing Unit)により構成されており、記憶部37に記憶されている処理プログラム(例えば、現金取扱プログラム、取引処理プログラム等)を実行することにより、各種機能が実現される。このとき、当該プログラムを記録した、コンピュータに読み取り可能な記録媒体も提供されてもよい。あるいは、主制御部38は、専用のハードウェアにより構成されていてもよいし、複数のハードウェアの組み合わせにより構成されてもよい。
【0019】
硬貨処理部10は、硬貨入出金部11、硬貨識別部12、硬貨一時保留部13、硬貨収納庫14、硬貨回収庫15、硬貨返却口16、硬貨処理制御部17を有する。
【0020】
硬貨入出金部11は、顧客から投入される硬貨を受け付けると共に、顧客へ硬貨を払い出す。
【0021】
硬貨入出金部11は、投入された硬貨を収納する収納部と、収納部を開口又は閉口するために開閉動作する硬貨シャッターとを有する。硬貨入出金部11は、硬貨処理制御部17からの指示により、硬貨投入の際に、硬貨シャッターが開となり、顧客による硬貨の投入が可能となる。また、硬貨入出金部11は、硬貨処理制御部17からの指示により、硬貨投入後、硬貨シャッターが閉となる。
【0022】
また、硬貨入出金部11の収納部内には、硬貨の存在を検知する硬貨検知センサ11aが設けられている。
【0023】
硬貨検知センサ11aは、硬貨シャッターが閉動作を開始したとき、若しくは硬貨シャッターが閉じてから、硬貨入出金部11の収納部内のセンシング(検知)を開始し、収納部内の硬貨を検知するとON信号を硬貨処理制御部17に通知し、収納部内に硬貨を検知しないときにはOFF信号を硬貨処理制御部17に通知する。また、硬貨検知センサ11aは、所定のタイムアウト時間、収納部内をセンシングする。
【0024】
硬貨検知センサ11aは、所定のタイムアウト時間内に、ON信号を硬貨処理制御部17に通知し、硬貨処理制御部17は、収納部内に硬貨があることを検知する。言い換えると、所定のタイムアウト時間内で、硬貨検知センサ11aがON信号を通知する際、タイムアウト時間の経過を待たずに、硬貨検知センサ11aはON信号を硬貨処理制御部17に通知し、硬貨処理制御部17は硬貨を検知する。
【0025】
また、硬貨検知センサ11aは、所定のタイムアウト時間内に、収納部内で硬貨を検知できない場合、OFF信号を硬貨処理制御部17に通知する。ここで、所定のタイムアウト時間が経過しても、硬貨検知センサ11aが硬貨処理制御部17にON信号を通知せず、硬貨処理制御部17が硬貨ありを検知できない場合、硬貨処理制御部17は、第1回目のタイムアウト時間経過後に再度タイムアウト時間(リトライ時間とも呼ぶ。)を計時し、リトライ時間内で、硬貨検知センサ11aのセンシングをリトライ(再検知)するようにしてもよい。硬貨検知センサ11aが収納部内で硬貨をセンシングしない場合、第1回目のタイムアウト時間経過後、又は、リトライ時間経過後に、硬貨検知センサ11aはOFF信号を硬貨処理制御部17に通知する。
【0026】
硬貨識別部12は、硬貨処理制御部17からの指示を受けて、硬貨入出金部11に投入された硬貨の金種を識別して、硬貨の金種枚数を計数する。具体的には、硬貨識別部12は、搬送路を介して硬貨入出金部11と接続しており、硬貨入出金部11から搬送路を通過する硬貨の金種枚数を計数する。
【0027】
硬貨一時保留部13は、硬貨識別部12による鑑別計数の際に、一時的に硬貨を集積する。例えば、硬貨一時保留部13は、硬貨識別部12により正常と鑑別された硬貨を一時的に集積する。
【0028】
硬貨収納庫14は、硬貨を金種別に収納する収納庫である。硬貨収納庫14は、入金の際に、硬貨識別部12により正常と鑑別された硬貨を収納する。硬貨収納庫14には、内部に収納している硬貨を搬送路に繰り出す繰出し手段が設けられており、出金の際に、繰出し手段が硬貨を繰り出して出金する。
【0029】
硬貨回収庫15は、硬貨を回収する際、硬貨収納庫14に収納された硬貨を受け取り、回収すべき硬貨を収納する。また、硬貨回収庫15は、装置に対して脱着可能であり、必要に応じて交換可能である。
【0030】
硬貨返却口16は、硬貨入出金部11に投入された硬貨のうち、顧客に返却すべき硬貨を排出する。
【0031】
硬貨処理制御部17は、プロセッサにより構成されており、主制御部38の指示により、硬貨処理部10の全体の動作制御を行う。例えば、硬貨処理制御部17は、CPUにより構成されており、プログラムがCPUによりRAMに展開されて実行されることにより、その機能が実現され得る。このとき、当該プログラムを記録した、コンピュータに読み取り可能な記録媒体も提供され得る。あるいは、硬貨処理制御部17は、専用のハードウェアにより構成されていてもよいし、複数のハードウェアの組み合わせにより構成されてもよい。
【0032】
紙幣処理部20は、紙幣入出金部21、紙幣識別部22、紙幣一時保留部23、紙幣収納庫24、紙幣回収庫25、紙幣リジェクト庫26、紙幣処理制御部27を有する。
【0033】
紙幣入出金部21は、外部から紙幣の投入を受け付ける投入口として機能し得る。例えば、紙幣入出金部21は、入金処理の際に、紙幣を一括して外部から受け入れる。また、紙幣入出金部21は、入金処理の取消しで紙幣を返却したり、出金処理時に紙幣を出金したり、入金リジェクト紙幣を返却したりする。
【0034】
紙幣入出金部21は、様々な機構を適用できるが、例えば、投入された紙幣を収納する収納部と、収納部を開口又は閉口するために開閉動作する紙幣シャッターと有する。紙幣入出金部21は、紙幣処理制御部27からの指示により、紙幣投入の際に、紙幣シャッターが開となり、顧客による紙幣の投入が可能となる。また、紙幣入出金部21は、紙幣処理制御部27からの指示により、紙幣投入後、紙幣シャッターが閉となる。
【0035】
また、紙幣入出金部21の収納部内には、紙幣の存在を検知する紙幣検知センサ21aが設けられている。
【0036】
紙幣検知センサ21aは、紙幣シャッターが閉動作を開始したとき、若しくは紙幣シャッターが閉じてから、紙幣入出金部21の収納部内のセンシング(検知)を開始し、収納部内の紙幣を検知するとON信号を紙幣処理制御部27に通知し、収納部内に紙幣を検知しないときにはOFF信号を紙幣処理制御部27に通知する。また、紙幣検知センサ21aは、所定のタイムアウト時間、収納部内をセンシングする。
【0037】
紙幣検知センサ21aは、所定のタイムアウト時間内に、ON信号を紙幣処理制御部27に通知し、紙幣処理制御部27が収納部内に紙幣があると検知する。言い換えると、所定のタイムアウト時間内で、紙幣検知センサ21aがON信号を通知する際、タイムアウト時間の経過を待たずに、紙幣検知センサ21aはON信号を紙幣処理制御部27に通知し、紙幣処理制御部27は紙幣を検知する。
【0038】
また、紙幣検知センサ21aは、所定のタイムアウト時間内に、収納部内で紙幣を検知できない場合、OFF信号を紙幣処理制御部27に通知する。ここで、所定のタイムアウト時間が経過しても、紙幣検知センサ21aが紙幣処理制御部27にON信号を通知せず、紙幣処理制御部27が紙幣ありを検知できない場合、紙幣処理制御部27は、第1回目のタイムアウト時間経過後に再度タイムアウト時間(リトライ時間とも呼ぶ。)を計時し、リトライ時間内で、紙幣検知センサ21aのセンシングをリトライ(再検知)するようにしてもよい。紙幣検知センサ21aが収納部内で紙幣をセンシングしない場合、第1回目のタイムアウト時間経過後、又は、リトライ時間経過後に、紙幣検知センサ21aはOFF信号を紙幣処理制御部27に通知する。
【0039】
紙幣識別部22は、紙幣処理制御部27からの指示により、紙幣入出金部21が受け入れた紙幣の金種および正損を鑑別すると共に、鑑別した紙幣を金種毎に計数する。
【0040】
ここで、本明細書において、正券とは真券と鑑別された紙幣のうち入金/出金に適すると鑑別された紙幣をいい、損券とは真券と鑑別された紙幣のうち入金/出金に適さないと鑑別された紙幣をいう。また、リジェクト判定は、損券(汚損、損壊、外形異常等)といった要因に基づいて行われる。
【0041】
紙幣一時保留部23は、入金紙幣の計数の際に、紙幣識別部22で鑑別計数された紙幣を一時的に集積する。例えば、紙幣一時保留部23は、紙幣識別部22により正常と鑑別された紙幣を一時的に集積する。また、紙幣一時保留部23には、紙幣を繰り出して搬送路に送り出す繰り出し手段が設けられている。
【0042】
紙幣収納庫24は、紙幣を金種別に収納する収納庫であり、いわゆるカセットと呼ばれるものである。紙幣収納庫24は、金種別に紙幣を収納し、例えば、通貨が日本円の場合、千円券、五千円券、一万円券などを区別して収納する。
【0043】
紙幣回収庫25は、紙幣回収時に、紙幣収納庫24から、紙幣を受け取り、回収すべき紙幣を収納する。
【0044】
紙幣リジェクト庫26は、紙幣識別部22によりリジェクトされた紙幣(リジェクト紙幣)を集積する。例えば、紙幣リジェクト庫26は、入金の際に、紙幣一時保留部23から紙幣収納庫24に紙幣を収納するときに、紙幣識別部22によりリジェクトされたリジェクト紙幣を集積する。また、紙幣を回収する際、紙幣リジェクト庫26は、紙幣収納庫24から紙幣回収庫25に回収すべき紙幣を搬送させる途中で紙幣識別部22によりリジェクトされたリジェクト紙幣を集積する。
【0045】
紙幣処理制御部27は、プロセッサにより構成されており、主制御部38の指示により、紙幣処理部20の全体の動作制御を行う。例えば、紙幣処理制御部27は、CPUにより構成されており、プログラムがCPUによりRAMに展開されて実行されることにより、その機能が実現され得る。このとき、当該プログラムを記録した、コンピュータに読み取り可能な記録媒体も提供され得る。あるいは、紙幣処理制御部27は、専用のハードウェアにより構成されていてもよいし、複数のハードウェアの組み合わせにより構成されてもよい。
【0046】
(A-2)実施形態の動作
次に、実施形態に係る貨幣取扱装置1における入金処理の動作を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0047】
以下では、特許文献1に記載の従来の自動取引装置における入金処理と、この実施形態に係る貨幣取扱装置1における入金処理とを比較しながら、貨幣取扱装置1の入金処理の特徴を説明する。
【0048】
(A-2-1)従来の入金処理
図5は、従来の入金処理の動作例を示すフローチャートである。なお、便宜上、従来の自動取引装置の構成は図示しないが、基本的には、実施形態の貨幣取扱装置1の構成と同じであり、各構成の動作制御が異なるものとして説明する。
【0049】
まず、従来の自動取引装置において、取引メニュー画面上で、顧客が「入金」を選択すると(S501/YES)、処理はS502に移行し、顧客が「入金」以外を選択すると(S501/NO)、選択された処理が行われる(S520)。
【0050】
S501で、顧客により「入金」が選択されると、自動取引装置は紙幣入出金部の紙幣シャッターを開放(オープン)して、紙幣入出金部は投入待ちとなる。このとき、自動取引装置は硬貨シャッターを閉じたまま(クローズ)とする(S502)。
【0051】
これは、従来の自動取引装置において、一般的に、顧客は紙幣入金を希望することが大半であり、硬貨入金を希望するケースは少ないという傾向にあることに対応したものである。したがって、紙幣入金のみを希望する顧客にとって、硬貨入金部における、シャッターの開閉動作、硬貨の存在確認、金種計数等の処理を実施してしまうと、処理時間がかかってしまう等の課題がある。そのため、ここで例示するように、自動取引装置は利用頻度の低い硬貨入出金部の硬貨シャッターを開放せず(クローズ維持)、硬貨処理部を動作させない。
【0052】
その後、自動取引装置は顧客により硬貨入金キーが押下されると(S503/YES)、硬貨シャッターを開放(オープン)して、硬貨入出金部を投入待ちとする。これにより硬貨入金が可能となる。
【0053】
S504の状態で、紙幣及び硬貨の投入がない場合、タイムアウトになると(S505)、自動取引装置は入金処理を完了する。
【0054】
S504の状態で、紙幣及び硬貨が投入された場合、自動取引装置は紙幣処理部で紙幣を計数し、硬貨処理部で硬貨を計数する(S506)。そして、計数が終了すると(S507)、自動取引装置は確認画面を表示し、顧客の操作による金額確認がなされ(S508)、自動取引装置は入金処理を完了する。
【0055】
S504の状態で、硬貨だけが投入された場合、自動取引装置は硬貨処理部で硬貨を計数するが、自動取引装置は、タイムアウト時間(若しくは、リトライ時間)に達するまで、紙幣投入待ちとする(S509)。そして、タイムアウト時間(若しくは、リトライ時間)に達すると、自動取引装置は計数を終了し(S507)、顧客の操作により自動取引装置は金額確認をし(S508)、自動取引装置は入金処理を完了する。
【0056】
S504の状態で、紙幣だけが投入された場合、自動取引装置は紙幣処理部で紙幣を計数するが、自動取引装置はタイムアウト時間(若しくは、リトライ時間)に達するまで、硬貨投入待ちとする(S510)。そして、タイムアウト時間(若しくは、リトライ時間)に達すると、自動取引装置は計数を終了し(S507)、顧客の操作により自動取引装置は金額確認をし(S508)、自動取引装置は入金処理を完了する。
【0057】
他方、S503で、顧客の操作により硬貨入金キーが押下されない場合(S503/NO)、処理はS511に移行する。この状態で、紙幣が投入されると、自動取引装置は紙幣シャッターをクローズし、自動取引装置は紙幣処理部で紙幣を計数する(S511)。その後、顧客の操作により硬貨入金キーが押下されると(S512/YES)、自動取引装置は硬貨シャッターを開放(オープン)して、自動取引装置は硬貨投入待ちとし、自動取引装置は紙幣シャッターをクローズして計数中となる(S513)。そして、自動取引装置は硬貨投入を続けることができる。
【0058】
なお、S512で硬貨入金キーが押下されない場合、自動取引装置は紙幣計数を終了し(S514)、顧客の操作により自動取引装置は金額確認をし(S508)、自動取引装置は入金処理を完了する。
【0059】
(A-2-2)実施形態の入金処理
図1は、実施形態に係る貨幣取扱装置1における入金処理の動作を示すフローチャートである。
【0060】
まず、貨幣取扱装置1において、取引メニュー画面上で、顧客が「入金」を選択すると(S101/YES)、処理はS102に移行する。他方、顧客が「入金」以外を選択すると(S101/NO)、選択された処理が行われる(S150)。
【0061】
S101で、顧客の操作により「入金」が選択されると、貨幣取扱装置1は紙幣入出金部21の紙幣シャッター及び硬貨入出金部11の硬貨シャッターを開放(オープン)して、貨幣取扱装置1は紙幣及び硬貨ともに投入待ちとして、顧客による紙幣及び硬貨の投入を許容する(S102)。
【0062】
ここで、従来の自動取引装置は、入金選択後に、紙幣シャッターのみが開放するが、実施形態の貨幣取扱装置1は、紙幣シャッター及び硬貨シャッターの両方を開放し、顧客により硬貨及び又は紙幣が投入される。
【0063】
[紙幣の投入なし、硬貨の投入なし]
S102の状態で、紙幣及び硬貨の投入がない場合、貨幣取扱装置1は紙幣シャッター及び硬貨シャッターを閉じる(S103)。
【0064】
ここで、貨幣取扱装置1が紙幣シャッター及び硬貨シャッターの閉じる動作を説明する。例えば、貨幣取扱装置1は操作表示部33に画面を表示し、顧客の操作によりボタンが押下されると、貨幣取扱装置1が紙幣シャッター及び硬貨シャッターを閉じる。また例えば、所定の投入待ち時間が経過すると、貨幣取扱装置1が紙幣シャッター及び硬貨シャッターを閉じる。上述したいずれかの方法で、貨幣取扱装置1が紙幣シャッター及び硬貨シャッターを閉じる。
【0065】
また、
図1のS103では、紙幣シャッター及び硬貨シャッターの両方が閉じるとしているが、媒体が投入されていない方のシャッターは開いたままで、タイムアウトに達するまで、検知センサ(紙幣検知センサ21a又は硬貨検知センサ11a)が収納部内をセンシングし、処理制御部(紙幣処理制御部27又は硬貨処理制御部17)が貨幣の有無の確認をしていてもよい。
【0066】
S103で紙幣シャッター及び硬貨シャッターが閉じると、貨幣取扱装置1は、操作表示部33に、硬貨又は紙幣を投入しない意思表示をするためのボタンを含む確認画面800を表示する(S104)。
【0067】
ここで、硬貨又は紙幣を投入しない意思表示をするためのボタンを含む確認画面800は、様々な画面構成を適用できる。例えば
図4に例示するように、「硬貨入金なし」ボタン801、「紙幣入金なし」ボタン802のように、硬貨及び紙幣のうちいずれかの入金を行わないことを顧客に指定させるボタンを表示させる。
図4の例の場合、例えば「硬貨入金なし」ボタン801が選択されたときには、顧客は紙幣入金を希望し、硬貨入金を希望しないので、このとき硬貨入金の処理が終了する。
【0068】
S103で紙幣シャッター及び硬貨シャッターが閉じると、貨幣取扱装置1は、硬貨入出金部11の収納部に硬貨が存在するか否かを確認するための存在確認を開始する。同様に、貨幣取扱装置1は、紙幣入出金部21の収納部に紙幣が存在するか否かを確認するための存在確認を開始する(S105)。
【0069】
ここで、S105では、硬貨処理部10及び紙幣処理部20は、硬貨及び紙幣の存在確認のための所定のタイムアウト時間まで時間を計測する。具体的に説明する。
【0070】
例えば、硬貨入出金部11では、硬貨検知センサ11aが硬貨入出金部11の収納部内をセンシングし、硬貨が存在する場合、硬貨検知センサ11aはON信号を硬貨処理制御部17に通知し、硬貨処理制御部17が硬貨ありを検知する。硬貨処理制御部17は、硬貨識別部12に対して計数処理を指示し、硬貨識別部12が、投入された硬貨の金種計数を行う。また、硬貨が存在しない場合、硬貨検知センサ11aはOFF信号を硬貨処理制御部17に通知する。そして、タイムアウト時間が経過すると、OFF信号を継続して受け取る硬貨処理制御部17は硬貨なしを検知する。硬貨処理制御部17は、硬貨有無の確認完了とする。この処理については、入金される態様を例示しながら、以下で詳細に説明する。
【0071】
また、紙幣入出金部21も同様に、紙幣検知センサ21aが紙幣入出金部21の収納部内をセンシングし、紙幣が存在する場合、紙幣検知センサ21aはON信号を紙幣処理制御部27に通知し、紙幣処理制御部27が紙幣ありを検知する。紙幣処理制御部27は、紙幣識別部22に対して計数処理を指示し、紙幣識別部22が、投入された紙幣の金種計数を行う。また、紙幣が存在しない場合、紙幣検知センサ21aはOFF信号を紙幣処理制御部27に通知する。そして、タイムアウト時間が経過すると、OFF信号を継続して受け取る紙幣処理制御部27は紙幣なしを検知する。紙幣処理制御部27は、紙幣有無の確認完了とする。この処理については、入金される態様を例示しながら、以下で詳細に説明する。
【0072】
S106では、硬貨及び紙幣が投入されないので、タイムアウト時間(若しくは、リトライ時間)に達してタイムアウトとなり(S106)、貨幣取扱装置1は入金処理を完了する。
【0073】
[紙幣の投入あり、硬貨の投入あり]
S102の状態で、紙幣及び硬貨の投入がある場合、その後、貨幣取扱装置1は、紙幣シャッター及び硬貨シャッターを閉じる(S103)。
【0074】
S103で紙幣シャッター及び硬貨シャッターが閉じると、貨幣取扱装置1は、操作表示部33に、硬貨又は紙幣を投入しない意思表示をするためのボタンを含む確認画面を表示する(S104)。また、貨幣取扱装置1は、硬貨入出金部11及び紙幣入出金部21のそれぞれで、硬貨及び紙幣の存在確認を開始する(S105)。
【0075】
ここでは、紙幣及び硬貨の両方が投入されるので、紙幣入出金部21において、紙幣検知センサ21aはON信号を紙幣処理制御部27に通知し、紙幣処理制御部27が紙幣有りを検知する。硬貨入出金部11においても、硬貨検知センサ11aはON信号を硬貨処理制御部17に通知し、硬貨処理制御部17が硬貨ありを検知する(S110)。そして、貨幣取扱装置1は、紙幣識別部22で投入された紙幣の金種枚数を計数し、硬貨識別部12で投入された硬貨の金種枚数を計数する(S111)。
【0076】
その後、貨幣取扱装置1は計数終了すると(S107)、顧客の操作により貨幣取扱装置1は金額を確認し(S108)、貨幣取扱装置1は入金処理を完了する。
【0077】
[紙幣の投入なし、硬貨の投入あり]
S102の状態で、紙幣の投入がなく、硬貨の投入がある場合、その後、貨幣取扱装置1は紙幣シャッター及び硬貨シャッターを閉じる(S103)。
【0078】
S103で紙幣シャッター及び硬貨シャッターが閉じると、貨幣取扱装置1は、操作表示部33に、
図4の確認画面800を表示する(S104)。また、硬貨入出金部11及び紙幣入出金部21はそれぞれ、硬貨及び紙幣の存在確認を開始する(S105)。
【0079】
ここでは、紙幣が投入されず、硬貨が投入される。硬貨入出金部11では、硬貨検知センサ11aがON信号を硬貨処理制御部17に通知し、硬貨処理制御部17は硬貨ありを検知する。他方、紙幣検知センサ21aは、タイムアウト時間まで、OFF信号を紙幣処理制御部27に通知し、OFF信号を継続して受け取っている紙幣処理制御部27は、紙幣有無確認中となる(S120)。
【0080】
そして、操作表示部33に表示されている
図4の確認画面800上で、顧客の操作により、「紙幣入金なし」ボタン801が選択されると(S121/YES)、貨幣取扱装置1は、紙幣有無確認を完了し、硬貨識別部12で投入された硬貨枚数を計数する(S122)。
【0081】
また、
図4の確認画面800上で、顧客の操作により「紙幣入金なし」ボタン801が選択されない場合(S121/NO)、タイムアウト時間に達すると(S123)、処理はS107に移行する。その後、貨幣取扱装置1は計数終了すると(S107)、顧客の操作により貨幣取扱装置1は金額を確認し(S108)、貨幣取扱装置1は入金処理を完了する。
【0082】
[紙幣の投入あり、硬貨の投入なし]
S102の状態で、紙幣の投入があり、硬貨の投入がなし場合、その後、貨幣取扱装置1は紙幣シャッター及び硬貨シャッターを閉じる(S103)。
【0083】
S103で紙幣シャッター及び硬貨シャッターが閉じると、貨幣取扱装置1は、操作表示部33に、
図4の確認画面800を表示する(S104)。また、硬貨入出金部11及び紙幣入出金部21はそれぞれ、硬貨及び紙幣の存在確認を開始する(S105)。
【0084】
ここでは、紙幣が投入され、硬貨が投入されない。したがって、紙幣入出金部21では、紙幣検知センサ21aがON信号を紙幣処理制御部27に通知し、紙幣処理制御部27は紙幣ありを検知する。他方、硬貨検知センサ11aは、タイムアウト時間まで、OFF信号を硬貨処理制御部17に通知し、OFF信号を継続して受け取っている硬貨処理制御部17は、硬貨有無確認中となる(S130)。
【0085】
そして、操作表示部33に表示されている
図4の確認画面800上で、顧客の操作により、「硬貨入金なし」ボタン802が選択されると(S131/YES)、貨幣取扱装置1は、硬貨有無確認を完了し、紙幣識別部22で投入された紙幣枚数を計数する(S132)。
【0086】
また、
図4の確認画面800上で、顧客により「硬貨入金なし」ボタン802が選択されない場合(S131/NO)、タイムアウト時間に達すると(S133)、処理はS107に移行する。その後、貨幣取扱装置1は計数終了すると(S107)、顧客の操作により貨幣取扱装置1は金額を確認し(S108)、貨幣取扱装置1は入金処理を完了する。
【0087】
(A-3)実施形態の効果
以上のように、この実施形態は、顧客による入金選択時に、貨幣取扱装置は紙幣シャッター及び硬貨シャッターの両方を開放(オープン)する。従って、貨幣取扱装置を操作する顧客にとっては、紙幣と硬貨を同時に入金できるのでストレスなく入金操作ができる。
【0088】
この実施形態は、紙幣シャッター及び硬貨シャッターの両方が開放した状態で、貨幣取扱装置は、硬貨又は紙幣を投入しない意思表示をするためのボタンを含む確認画面を表示し、顧客が希望しない方のボタンを選択するようにしている。実施形態によれば、入金選択時に、紙幣と硬貨の両方の入金が可能であり、希望しない方の入金を取り消すことができる。
【0089】
さらに、実施形態によれば、硬貨又は紙幣を投入しない意思表示をするためのボタンの選択により、貨幣取扱装置は貨幣の有無確認を完了するので、タイムアウトまで待つ必要がなくなる。
【0090】
従って、従来の自動取引装置よりも硬貨の取引量が多い、銀行窓口に設置される貨幣取扱装置において、最初から紙幣シャッター及び硬貨シャッターの両方を開放する運用であっても、顧客の快適性を確保することが出来る。
【0091】
(B)他の実施形態
上述した実施形態においても種々の変形実施形態を言及したが、本発明は、以下の変形実施形態にも適用できる。
【0092】
(B-1)上述した実施形態では、硬貨シャッター及び紙幣シャッターが閉じた後、
図4に例示する確認画面が操作表示部に表示されるとして説明したが、この表示タイミングはこれに限らない。
【0093】
例えば、リトライ設定されている、硬貨検知センサ又は紙幣検知センサが、最初のタイムアウト時間に達しても硬貨又は紙幣を検知できない場合、その最初のタイムアウト時間の経過時に、
図4に例示する確認画面が操作表示部に表示されるようにしてもよい。これにより、処理を待機している顧客に対して、入金を希望していない貨幣側の処理が原因で時間がかかっていることを気づかせて、硬貨又は紙幣を投入しない意思表示をするためのボタンを含む確認画面での取消操作を促すことができる。
【0094】
また例えば、硬貨シャッター及び紙幣シャッターが開いた後、又は硬貨シャッター及び紙幣シャッターがクローズする前の段階で、
図4に例示する確認画面が操作表示部に表示され始めるようにしてもよい。
【0095】
(B-2)硬貨又は紙幣を投入しない意思表示をするためのボタンを含む確認画面は、
図4に例示したが、硬貨又は紙幣を投入しない顧客の意思を示すことができれば、これに限らない。例えば、
図6の確認画面850のように、「硬貨のみ入金ボタン」851、「紙幣のみ入金」ボタン852を表示して、顧客が一方の媒体のボタンを押下した場合、貨幣取扱装置は他方の貨幣の有無確認を完了するようにしてもよい。
【0096】
(B-3)上述した実施形態では、硬貨又は紙幣を投入しない意思表示をするためのボタンを含む確認画面においては、
図4に例示した通り、「硬貨入金なし」ボタン801と「紙幣入金なし」ボタン802の双方を表示し、選択できるようになっている。しかしながら、これに限らず、顧客が硬貨又は紙幣を投入して、硬貨検知センサ11aがON信号を硬貨処理制御部17に通知し、硬貨処理制御部17は硬貨ありを検知した場合、又は紙幣検知センサ21aがON信号を紙幣処理制御部27に通知し、紙幣処理制御部27は紙幣ありを検知した場合において、検知した貨幣の方の投入しない意思表示をするためのボタンを表示しないようにしてもよい。例えば、顧客が紙幣入出金部21への紙幣の投入のみを行って、紙幣検知センサ21aがON信号を紙幣処理制御部27に通知し、紙幣処理制御部27は紙幣ありを検知した場合、貨幣取扱装置1は操作表示部33に、
図4の確認画面における、「硬貨入金なし」ボタン801のみを表示して顧客が選択できるようにし、「紙幣入金なし」ボタン802は表示せず、顧客が選択できないようにしてもよい。これにより、顧客による硬貨又は紙幣を投入しない意思表示をするためのボタンの選択間違いを防ぐことができる。
【0097】
(B-4)本発明に係る貨幣取扱装置は、例えば、金融機関の店舗における窓口カウンタで、顧客が操作して、預け入れ取引、現金振込取引、現金振替取引、両替等を行う装置に適用できる。
【符号の説明】
【0098】
1:貨幣取扱装置、10:硬貨処理部、11:硬貨入出金部、11a:硬貨検知センサ、12:硬貨識別部、13:硬貨一時保留部、14:硬貨収納庫、15:硬貨回収庫、16:硬貨返却箱、17:硬貨処理制御部、20:紙幣処理部、21:紙幣入出金部、21a:紙幣検知センサ、22:紙幣識別部、23:紙幣一時保留部、24:紙幣収納庫、25:紙幣回収庫、26:紙幣リジェクト庫、27:紙幣処理制御部、33:操作表示部、36:レシートプリンタ、37:記憶部、38:主制御部、800及び850:確認画面、801:硬貨入金なしボタン、802:紙幣入金なしボタン、851:硬貨のみ入金ボタン、852:紙幣のみ入金ボタン。