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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-05
(45)【発行日】2024-11-13
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09F 9/00 20060101AFI20241106BHJP
   H05K 7/14 20060101ALI20241106BHJP
   G02B 27/01 20060101ALI20241106BHJP
【FI】
G09F9/00 348A
G09F9/00 350Z
H05K7/14 E
G02B27/01
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021051826
(22)【出願日】2021-03-25
(65)【公開番号】P2022149599
(43)【公開日】2022-10-07
【審査請求日】2024-01-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000231512
【氏名又は名称】日本精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100067356
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 容一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100160004
【弁理士】
【氏名又は名称】下田 憲雅
(74)【代理人】
【識別番号】100120558
【弁理士】
【氏名又は名称】住吉 勝彦
(74)【代理人】
【識別番号】100148909
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧澤 匡則
(74)【代理人】
【識別番号】100192533
【弁理士】
【氏名又は名称】奈良 如紘
(72)【発明者】
【氏名】鶴丸 俊郎
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 正雄
【審査官】武田 知晋
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第209388611(CN,U)
【文献】米国特許出願公開第2011/0194046(US,A1)
【文献】特開2003-195340(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0113350(US,A1)
【文献】中国実用新案第209486421(CN,U)
【文献】国際公開第2020/085160(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/196163(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00
H05K 7/14
G02B 27/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を表示する表示素子と、前記表示素子に接続されるフレキシブルフラットケーブルと、前記フレキシブルフラットケーブルと電気的に接続される中継基板と、前記表示素子及び前記中継基板を保持するホルダーと、を備える表示装置において、
前記中継基板は、前記中継基板の面内であって前記フレキシブルフラットケーブルの延伸方向と直交する方向に位置する横の端部に切り欠きを有し、
前記ホルダーは、前記中継基板が載置される中継基板載置面と、前記中継基板載置面に対向する位置に離間して設けられ前記中継基板を抑える抑えと、前記中継基板載置面に設けられ前記抑え側に延出するフックとを更に有し、
前記フックは、前記中継基板載置面の表裏方向に弾性変形可能に設けられ、前記切り欠きに嵌ることにより、前記中継基板の前記表示素子方向への移動を制限すると共に前記中継基板を前記抑えに向かって付勢することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記表示素子を載置する表示素子載置面と前記中継基板載置面とのなす角が90度以下であり、
前記フックの延出する方向は前記なす角の範囲内であることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
前記ホルダーの前記中継基板載置面には、前記フックの周囲を囲む空隙が形成されており、
前記抑えは、前記フックの延出する方向に見たときに前記空隙の範囲内に収まるように形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
情報を表示する表示素子と、前記表示素子に接続されるフレキシブルフラットケーブルと、前記フレキシブルフラットケーブルと電気的に接続される中継基板と、前記表示素子及び前記中継基板を保持するホルダーと、を備える表示装置において、
前記ホルダーは、前記中継基板が載置される中継基板載置面と、前記中継基板載置面に対向する位置に離間して設けられ前記中継基板を抑える抑えと、前記抑え側に延出するフックとを更に有し、
前記フックは、前記中継基板載置面の表裏方向に弾性変形可能に設けられ、前記中継基板の基端側の端部に当接して前記中継基板の前記表示素子方向への移動を制限する当接部と、前記中継基板を前記抑えに向かって付勢する段部と、を備えていることを特徴とする表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘッドアップディスプレイの表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両において、表示光をフロントガラス等の被投射部材に照射することにより、虚像を表示するヘッドアップディスプレイの表示装置が知られている。表示装置に関する従来技術として、表示素子(TFT液晶 : thin-film-transistor liquid-crystal display)にフレキシブルフラットケーブル(FFC : Flexible Flat Cable)を介して中継基板(FPC : Flexible printed circuits)が接続された特許文献1に開示される技術がある。
【0003】
特許文献1に示されるような表示装置は、車両のダッシュボード内に配置されており、情報を表示する表示素子と、表示素子に接続されるフレキシブルフラットケーブルと、フレキシブルフラットケーブルと電気的に接続される中継基板と、表示素子及び中継基板を保持するホルダーと、このホルダーの反対側から表示素子を覆うカバーと、を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】国際公開第2020/085160号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に示される表示装置では、組付け時の誤差や、組み付け後の振動などに因って、中継基板の位置にずれが生じ、表示素子の接続箇所付近に負荷(ストレス)を与える虞があった。負荷が加わると、表示素子の色ムラや、偏光特性の変化が生じる。特に車載の表示装置では振動が多い環境故にこれが顕著であった。
【0006】
本発明は、中継基板をより正確に保持することができるホルダーを備えた表示装置の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、情報を表示する表示素子と、前記表示素子に接続されるフレキシブルフラットケーブルと、前記フレキシブルフラットケーブルと電気的に接続される中継基板と、前記表示素子及び前記中継基板を保持するホルダーと、を備える表示装置において、 前記中継基板は、前記中継基板の面内であって前記フレキシブルフラットケーブルの延伸方向と直交する方向に位置する横の端部に切り欠きを有し、前記ホルダーは、前記中継基板が載置される中継基板載置面と、前記中継基板載置面に対向する位置に離間して設けられ前記中継基板を抑える抑えと、前記中継基板載置面に設けられ前記抑え側に延出するフックとを更に有し、前記フックは、前記中継基板載置面の表裏方向に弾性変形可能に設けられ、前記切り欠きに嵌ることにより、前記中継基板の前記表示素子方向への移動を制限すると共に前記中継基板を前記抑えに向かって付勢することを特徴とする表示装置が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、中継基板をより正確に保持することができるホルダーを備えた表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態に係る表示装置を有するヘッドアップディスプレイ装置が搭載された車両の模式図である。
図2】本発明の一実施形態に係る表示装置を有するヘッドアップディスプレイ装置の概略図である。
図3】本発明の一実施形態に係る表示装置の分解斜視図である。
図4】本発明の一実施形態に係る表示装置の斜視図である。
図5】本発明の一実施形態に係る表示素子、フレキシブルフラットケーブル及び中継基板の斜視図である。
図6】本発明の一実施形態に係る表示装置の要部断面斜視図である。
図7】本発明の一実施形態に係る表示装置の作用図である。
図8】本発明の一実施形態に係る表示装置の空隙の説明図である。
図9】異なる実施形態に係る表示装置の分解斜視図である。
図10】異なる実施形態に係る表示装置の斜視図である。
図11】異なる実施形態に係る表示素子、フレキシブルフラットケーブル及び中継基板の斜視図である。
図12】異なる実施形態に係る表示装置の作用図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、添付図に示した形態は本発明の一例であり、本発明は当該形態に限定されない。
【0011】
<実施例1>
図1を参照する。ヘッドアップディスプレイ装置100は、車両110のダッシュボード内に設置されている。ヘッドアップディスプレイ装置100は、車両110の被投射部材の一例であるフロントガラス111に向けて像を表す表示光Lを出射する。表示光Lはフロントガラス111で反射して視認者120(主に車両110の運転者)に到達する。これにより、虚像Vが視認者120により視認可能に表示される。
【0012】
図2を併せて参照する。ヘッドアップディスプレイ装置100は、表示光Lを出射する表示装置10と、表示光Lを反射させる平面鏡52と、表示光Lをフロントガラス111に向けて反射させる凹面鏡53と、装置全体の外形を形成する筐体60と、を備えている。
【0013】
表示装置10は、光を出射する照明装置20aを有し、中継基板22に搭載された制御部による制御のもと、表示素子20から像を表す表示光Lを出射する。
【0014】
平面鏡52は、表示装置10が出射した表示光Lを凹面鏡53に向けて反射させる。凹面鏡53は、平面鏡52で反射した表示光Lをフロントガラス111に向けて拡大させつつ反射させる。
【0015】
筐体60は、装置全体の外形をなし、内部にファン51を備えている。中継基板22は、CPU(Central Processing Unit)等の各種電子部品が実装されたプリント回路基板からなり、表示装置10の表示光Lの出射を制御する。
【0016】
図3図4及び図5を参照する。表示装置10は、情報を表示する表示素子20と、この表示素子20に接続されるフレキシブルフラットケーブル21と、このフレキシブルフラットケーブル21と電気的に接続される中継基板22と、表示素子20及び中継基板22を保持するホルダー30と、このホルダー30の反対側から表示素子20を覆うカバー40と、を備えている。カバー40には、フレキシブルフラットケーブル21を覆うように折り返す覆い部41が形成されている。
【0017】
中継基板22は、略矩形状に形成されており、この中継基板22の面内であってフレキシブルフラットケーブル21の延伸方向と直交する方向に位置する横の端部に矩形状の切り欠き23、23を有している。換言すれば、略矩形状の中継基板22の一辺は、フレキシブルフラットケーブル21に接続されている。また、フレキシブルフラットケーブル21に接続されている辺と隣り合う辺には、それぞれ切り欠き23、23が形成されている。中継基板22の横方向の幅は、フレキシブルフラットケーブル21の横方向の幅よりも大きい。
【0018】
図6を併せて参照する。図6には、図3に示された状態に対して天地を逆にした状態の表示装置10が示されている。ホルダー30は、中継基板22が載置される中継基板載置面31を有している。この中継基板載置面31の横幅方向の端部には中継基板載置面31の垂直方向に立ち上がるリブ32が設けられている。このリブ32には、中継基板載置面31に対向する位置に離間して中継基板22の浮き上がりを抑制するよう、中継基板22を抑える抑え33が設けられている。また、中継基板載置面31の先端部には、中継基板22の先端部を押さえる端部抑え33aが設けられている。端部抑え33aは、中継基板22の浮き上がりを防止すると共に、中継基板22がフレキシブルフラットケーブル21から離れる方向へ変位することも防止している。換言すれば、中継基板22の先端部は、縁が端部抑え33aに当接していると共に、表面が端部抑え33aに抑えられている。なお、中継基板22の先端部は、フレキシブルフラットケーブル21に接続されている辺に対向する辺、ということもできる。
【0019】
中継基板載置面31には、抑え33側に延出するフック34が設けられている。フックは34、中継基板載置面31の表裏方向に弾性変形可能に設けられている。フックは34、切り欠き23に嵌ることにより、中継基板22の表示素子20方向(フレキシブルフラットケーブル21へ向かう方向)への移動を制限すると共に中継基板22を抑え33に向かって付勢する。
【0020】
また、フック36は中継基板載置面31の横方向端部に形成された開口35から中継基板載置面31に沿って延出する基端部36と、この基端部36から抑え33に向かって傾斜して延出する傾斜部37と、を備えている。
【0021】
図7を併せて参照する。ホルダー30は、表示素子20を載置する表示素子載置面39と中継基板載置面31とのなす角αが90度以下となるように形成されている。フック34の傾斜部37の延出する方向は、なす角αの範囲内である。例えば、中継基板載置面31からフック34の傾斜部37の延出方向までの角度βは、なす角αよりも小さく設定されていればよいが、角度βはなす角αの1/2となるように設定することが好ましい。
【0022】
一般的には、金型での射出成形で本発明のホルダー30を作る場合、通常、金型の抜き方向は表示素子載置面(TFT面)39の法線方向且つ中継基板載置面(FPC面)31の法線方向で行うと良好に整形できる。しかし、今回の構成ではそれぞれの面が鋭角を成しており、法線が互いに向き合ってしまう位置関係にある。そこで本発明では、鋭角な角αにフック34の延出方向を方向付けることで、このTFT面-FPC面の位置関係でも成形を可能とした。
【0023】
図8を併せて参照する。ホルダー30の中継基板載置面31には、フック34の周囲を囲む空隙38が形成されている。抑え33は、フック34の延出する方向に見たときに空隙38の範囲内に収まるように形成されている。
【0024】
次に、以上に述べた表示装置10の作用を説明する。
図6を参照する。中継基板22をホルダー30に組み付ける際は、中継基板22を矢印(1)のように中継基板載置面31と抑え33との間に入れ、矢印(2)のように移動させる。このとき、フック34を抑え33と反対方向に退避させた状態で中継基板22を移動させるが、フック34の位置に中継基板22の切り欠き23が位置したところで、フック34が切り欠き23に嵌る。
【0025】
これにより、中継基板22は矢印(3)ように押さえ側に付勢され、中継基板22がフレキシブルフラットケーブル21側(表示素子20側)に移動するのを制限する。また、中継基板22が矢印(4)のように横幅方向に移動しようとしてもフック34により中継基板22の横幅方向の移動が制限される。
【0026】
仮にフック34が無い場合、中継基板載置面31の平面方向へは中継基板22はフリーになり、何かの要因で中継基板22がフレキシブルフラットケーブル21側へ移動した場合、フレキシブルフラットケーブル21の弾力を介して表示素子20の接続部分を圧迫してしまい、表示品位を損ねる虞がある。この点、本発明では、フック34が中継基板22に対してストッパーの役目となり、フレキシブルフラットケーブル21の弾力を介して表示素子20の接続部分を圧迫することを防ぐことができる。
【0027】
図7図8を参照する。図8には、図7とは天地を逆転させた状態の表示装置10が示されている。抑え33は、矢印(5)のようにフック34の延出する方向に見たときに空隙38の範囲内に位置する。仮に、抑え33を中継基板載置面31の直下などに設ける場合、金型に図面鉛直方向に抜くためのスライド駒が必要になるが、本発明では、フック34で生じた空隙38から望めるような位置に抑え33を設けることで、金型での射出成形が容易になる。
【0028】
<実施例2>
次に異なる実施形態に係る表示装置10について説明する。なお、前述した図3図8の表示装置10と同一の構成については、符号を振って説明を省略する。
図9図10及び図11を参照する。表示装置10は、表示素子20と、フレキシブルフラットケーブル21と、中継基板22と、ホルダー30と、カバー40を備える。
【0029】
図12を併せて参照する。ホルダー30は、中継基板22が載置される中継基板載置面31と、中継基板載置面31に対向する位置に離間して設けられ中継基板22を抑える抑え33と、抑え33側に延出するフック34とを更に有している。フックは、中継基板載置面31の表裏方向に弾性変形可能に設けられ、中継基板22の基端側の端部に当接して中継基板22の表示素子20方向への移動を制限する当接部34aと、中継基板22を抑え33に向かって付勢する段部34bと、を備えている。
【0030】
次に、以上に述べた異なる実施形態に係る表示装置10の作用を説明する。
図12を参照する。中継基板22をホルダー30に組み付ける際は、中継基板22を矢印(6)のように中継基板載置面31と抑え33との間に入れ、矢印(7)のように移動させる。このとき、フック34を抑え33と反対方向に退避させた状態で中継基板22を移動させるが、フック34の位置に中継基板22の基端側の端部が到達したところで、フック34が復元し、中継基板22の基端側の端部に掛かる。
【0031】
これにより、フック34の当接部34aにより、中継基板22がフレキシブルフラットケーブル21側に移動することが制限される。また、フック34の段部34bにより、中継基板22が抑え33に付勢される。このように、フック34が中継基板22に対してストッパーの役目となり、フレキシブルフラットケーブル21が表示素子20の接続部分を圧迫することを防ぐことができる。
【0032】
次に、以上に説明した表示装置10の作用・効果を説明する。
【0033】
以上に示したように、情報を表示する表示素子20と、表示素子20に接続されるフレキシブルフラットケーブル21と、フレキシブルフラットケーブル21と電気的に接続される中継基板22と、表示素子20及び中継基板22を保持するホルダー30と、を備える表示装置10において、中継基板22は、中継基板22の面内であってフレキシブルフラットケーブル21の延伸方向と直交する方向に位置する横の端部に切り欠き23を有し、ホルダー30は、中継基板22が載置される中継基板載置面31と、中継基板載置面31に対向する位置に離間して設けられ中継基板22を抑える抑え33と、中継基板載置面31に設けられ抑え33側に延出するフック34とを更に有し、フック34は、中継基板載置面31の表裏方向に弾性変形可能に設けられ、切り欠き23に嵌ることにより、中継基板22の表示素子20方向への移動を制限すると共に中継基板22を抑え33に向かって付勢する。
【0034】
この構成により、中継基板22をより正確に保持することができるホルダー30を備えた表示装置10を提供することができる。
【0035】
また、表示素子20を載置する表示素子載置面39と中継基板載置面31とのなす角αが90度以下であり、フック34の延出する方向はなす角αの範囲内である。この構成により、鋭角な角αにフック34の延出方向を方向付けることで、表示素子載置面39と中継基板載置面31の鋭角の位置関係(TFT面-FPC面の位置関係)でも成形を可能とした。
【0036】
また、ホルダー30の中継基板載置面31には、フック34の周囲を囲む空隙38が形成されており、抑え33は、フック34の延出する方向に見たときに空隙38の範囲内に収まるように形成されている。仮に、抑え33を中継基板載置面31の直下などに設ける場合、金型に図面鉛直方向に抜くためのスライド駒が必要になるが、本発明の上記構成では、フック34で生じた空隙38から望めるような位置に抑え33を設けることで、金型での射出成形が容易になる。
【0037】
また、情報を表示する表示素子20と、表示素子20に接続されるフレキシブルフラットケーブル21と、フレキシブルフラットケーブル21と電気的に接続される中継基板22と、表示素子20及び中継基板22を保持するホルダー30と、を備える表示装置10において、ホルダー30は、中継基板22が載置される中継基板載置面31と、中継基板載置面31に対向する位置に離間して設けられ中継基板22を抑える抑え33と、抑え34側に延出するフック34とを更に有し、フック34は、中継基板載置面31の表裏方向に弾性変形可能に設けられ、中継基板22の基端側の端部に当接して中継基板22の表示素子20方向への移動を制限する当接部34aと、中継基板22を抑え34に向かって付勢する段部34bと、を備えている。
【0038】
この構成により、中継基板22をより正確に保持することができるホルダー30を備えた表示装置10を提供することができる。
【0039】
なお、本発明の作用及び効果を奏する限りにおいて、本発明は、実施例に限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明の表示装置10は、車両用のヘッドアップディスプレイ装置100等に好適である。
【符号の説明】
【0041】
10…表示装置
20…表示素子
21…フレキシブルフラットケーブル(FFC)
22…中継基板
23…切り欠き
30…ホルダー
31…中継基板載置面
33…抑え
34…フック
38…空隙
39…表示素子載置面
α…表示素子載置面と中継基板載置面とのなす角
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12