(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-05
(45)【発行日】2024-11-13
(54)【発明の名称】表示制御装置、表示制御方法、及び表示制御プログラム
(51)【国際特許分類】
B60K 35/28 20240101AFI20241106BHJP
B60W 40/09 20120101ALI20241106BHJP
B60K 35/21 20240101ALI20241106BHJP
B60W 50/14 20200101ALI20241106BHJP
【FI】
B60K35/28
B60W40/09
B60K35/21
B60W50/14
(21)【出願番号】P 2021084597
(22)【出願日】2021-05-19
【審査請求日】2023-09-12
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】村井 達暢
(72)【発明者】
【氏名】村上 寛考
【審査官】稲本 遥
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-362185(JP,A)
【文献】特開2013-092127(JP,A)
【文献】特開2003-115065(JP,A)
【文献】特開2003-106207(JP,A)
【文献】特開昭60-091270(JP,A)
【文献】特開昭60-091269(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0125357(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K 35/00-37/20
B60W 10/00-10/30
30/00-60/00
G08G 1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の車両状態に関する車両情報を取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記車両情報に基づいて、前記車両の所定の運転操作から予め定めた時間内に、前記車両のエネルギー消費効率が悪い状態での走行が行われたか否かを判定する判定部と、
前記判定部が判定した単位時間あたりの前記所定の運転操作から予め定めた時間内における前記状態での走行回数を表示部に表示させる表示制御部と、
を備え
、
前記所定の運転操作は、発進時におけるアクセル操作、走行中におけるアクセル操作、及びウインカー操作の少なくとも1つであり、
前記表示制御部は、
前記表示部の表示内容を単位時間あたりの前記発進時におけるアクセル操作後の予め定めた時間内における前記状態での走行回数へと切り替えるための第1画面切替ボタンと、前記表示部の表示内容を単位時間あたりの前記走行中におけるアクセル操作後の予め定めた時間内における前記状態での走行回数へと切り替えるための第2画面切替ボタンと、前記表示部の表示内容を単位時間あたりの前記ウインカー操作後の予め定めた時間内における前記状態での走行回数へと切り替えるための第3画面切替ボタンとを前記表示部に表示させ、
前記表示部に表示された前記第1画面切替ボタン、前記第2画面切替ボタン、又は前記第3画面切替ボタンが操作された場合に、前記表示部の表示内容を、操作されたボタンに応じた表示内容へと切り替える、
表示制御装置。
【請求項2】
前記車両は、エンジン及びモータの複数の動力源を搭載したハイブリッド車両であり、
前記判定部は、前記取得部が取得した前記車両情報に基づいて、前記状態として、前記所定の運転操作から予め定めた時間内に、前記エンジンの燃費効率が悪い走行が行われたか否かを判定する請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、自装置の前記表示部、及び前記車両の運転者が保有する運転者端末の表示部に、前記運転者に対応する単位時間あたりの前記状態での走行回数を表示させる、
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項4】
車両の車両状態に関する車両情報を取得し、
取得した前記車両情報に基づいて、
発進時におけるアクセル操作、走行中におけるアクセル操作、及びウインカー操作の少なくとも1つである前記車両の所定の運転操作から予め定めた時間内に、前記車両のエネルギー消費効率が悪い状態での走行が行われたか否かを判定し、
判定した単位時間あたりの前記所定の運転操作から予め定めた時間内における前記状態での走行回数を表示部に表示させ
、
前記表示部の表示内容を単位時間あたりの前記発進時におけるアクセル操作後の予め定めた時間内における前記状態での走行回数へと切り替えるための第1画面切替ボタンと、前記表示部の表示内容を単位時間あたりの前記走行中におけるアクセル操作後の予め定めた時間内における前記状態での走行回数へと切り替えるための第2画面切替ボタンと、前記表示部の表示内容を単位時間あたりの前記ウインカー操作後の予め定めた時間内における前記状態での走行回数へと切り替えるための第3画面切替ボタンとを前記表示部に表示させ、
前記表示部に表示された前記第1画面切替ボタン、前記第2画面切替ボタン、又は前記第3画面切替ボタンが操作された場合に、前記表示部の表示内容を、操作されたボタンに応じた表示内容へと切り替える、
処理をコンピュータが実行する表示制御方法。
【請求項5】
コンピュータに、
車両の車両状態に関する車両情報を取得し、
取得した前記車両情報に基づいて、
発進時におけるアクセル操作、走行中におけるアクセル操作、及びウインカー操作の少なくとも1つである前記車両の所定の運転操作から予め定めた時間内に、前記車両のエネルギー消費効率が悪い状態での走行が行われたか否かを判定し、
判定した単位時間あたりの前記所定の運転操作から予め定めた時間内における前記状態での走行回数を表示部に表示させ
、
前記表示部の表示内容を単位時間あたりの前記発進時におけるアクセル操作後の予め定めた時間内における前記状態での走行回数へと切り替えるための第1画面切替ボタンと、前記表示部の表示内容を単位時間あたりの前記走行中におけるアクセル操作後の予め定めた時間内における前記状態での走行回数へと切り替えるための第2画面切替ボタンと、前記表示部の表示内容を単位時間あたりの前記ウインカー操作後の予め定めた時間内における前記状態での走行回数へと切り替えるための第3画面切替ボタンとを前記表示部に表示させ、
前記表示部に表示された前記第1画面切替ボタン、前記第2画面切替ボタン、又は前記第3画面切替ボタンが操作された場合に、前記表示部の表示内容を、操作されたボタンに応じた表示内容へと切り替える、
処理を実行させるための表示制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置、表示制御方法、及び表示制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、運転者の運転操作の改善意欲や省燃費運転の意識を向上させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の技術は、運転者の省燃費運転度を車両の表示部に表示される構成であるため、運転者を管理する管理者が、運転者により行われるエネルギー消費効率の悪い運転の頻度を把握できず、後から運転者に運転操作の改善を指導することが困難である。
【0005】
そこで、本発明は、運転指導に際し、エネルギー消費効率の悪い運転を運転者に把握させることを可能とする表示制御装置、表示制御方法、及び表示制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る表示制御装置は、車両の車両状態に関する車両情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した前記車両情報に基づいて、前記車両の所定の運転操作から予め定めた時間内に、前記車両のエネルギー消費効率が悪い状態での走行が行われたか否かを判定する判定部と、前記判定部が判定した単位時間あたりの前記所定の運転操作から予め定めた時間内における前記状態での走行回数を表示部に表示させる表示制御部と、を備え、前記所定の運転操作は、発進時におけるアクセル操作、走行中におけるアクセル操作、及びウインカー操作の少なくとも1つであり、前記表示制御部は、前記表示部の表示内容を単位時間あたりの前記発進時におけるアクセル操作後の予め定めた時間内における前記状態での走行回数へと切り替えるための第1画面切替ボタンと、前記表示部の表示内容を単位時間あたりの前記走行中におけるアクセル操作後の予め定めた時間内における前記状態での走行回数へと切り替えるための第2画面切替ボタンと、前記表示部の表示内容を単位時間あたりの前記ウインカー操作後の予め定めた時間内における前記状態での走行回数へと切り替えるための第3画面切替ボタンとを前記表示部に表示させ、前記表示部に表示された前記第1画面切替ボタン、前記第2画面切替ボタン、又は前記第3画面切替ボタンが操作された場合に、前記表示部の表示内容を、操作されたボタンに応じた表示内容へと切り替える。
【0007】
請求項1に係る表示制御装置では、取得部は、車両の車両状態に関する車両情報を取得する。また、判定部は、取得部が取得した車両情報に基づいて、車両の所定の運転操作から予め定めた時間内に、車両のエネルギー消費効率が悪い状態での走行が行われたか否かを判定する。そして、表示制御部は、判定部が判定した単位時間あたりの所定の運転操作から予め定めた時間内における当該状態での走行回数を表示部に表示させる。これにより、当該表示制御装置では、単位時間あたりの車両のエネルギー消費効率が悪い状態での走行回数を表示部に表示させることで、当該状態での走行回数に基づいて、運転指導に際し、エネルギー消費効率の悪い運転を運転者に把握させることが可能となる。
また、請求項1に係る表示制御装置では、所定の運転操作は、発進時におけるアクセル操作、走行中におけるアクセル操作、及びウインカー操作の少なくとも1つである。これにより、当該表示制御装置では、車両の発進時におけるアクセル操作、車両の走行中におけるアクセル操作、及びウインカー操作の少なくとも1つから予め定めた時間内における運転者のエネルギー消費効率が悪い状態での走行回数を把握させることができる。
【0008】
請求項2に係る表示制御装置は、請求項1において、前記車両は、エンジン及びモータの複数の動力源を搭載したハイブリッド車両であり、前記判定部は、前記取得部が取得した前記車両情報に基づいて、前記状態として、前記所定の運転操作から予め定めた時間内に、前記エンジンの燃費効率が悪い走行が行われたか否かを判定する。
【0009】
請求項2に係る表示制御装置では、車両は、エンジン及びモータの複数の動力源を搭載したハイブリッド車両である。そして、判定部は、取得部が取得した車両情報に基づいて、当該状態として、所定の運転操作から予め定めた時間内に、エンジンの燃費効率が悪い走行が行われたか否かを判定する。これにより、当該表示制御装置では、ハイブリッド車両において、単位時間あたりのエンジンの燃費効率が悪い状態での走行回数を表示部に表示させることで、当該状態での走行回数に基づいて、運転指導に際し、エンジンの燃費効率の悪い運転を運転者に把握させることが可能となる。
【0010】
請求項3に係る表示制御装置は、請求項1において、前記表示制御部は、自装置の前記表示部、及び前記車両の運転者が保有する運転者端末の表示部に、前記運転者に対応する単位時間あたりの前記状態での走行回数を表示させる。
【0012】
請求項4に係る表示制御方法は、車両の車両状態に関する車両情報を取得し、取得した前記車両情報に基づいて、発進時におけるアクセル操作、走行中におけるアクセル操作、及びウインカー操作の少なくとも1つである前記車両の所定の運転操作から予め定めた時間内に、前記車両のエネルギー消費効率が悪い状態での走行が行われたか否かを判定し、判定した単位時間あたりの前記所定の運転操作から予め定めた時間内における前記状態での走行回数を表示部に表示させ、前記表示部の表示内容を単位時間あたりの前記発進時におけるアクセル操作後の予め定めた時間内における前記状態での走行回数へと切り替えるための第1画面切替ボタンと、前記表示部の表示内容を単位時間あたりの前記走行中におけるアクセル操作後の予め定めた時間内における前記状態での走行回数へと切り替えるための第2画面切替ボタンと、前記表示部の表示内容を単位時間あたりの前記ウインカー操作後の予め定めた時間内における前記状態での走行回数へと切り替えるための第3画面切替ボタンとを前記表示部に表示させ、前記表示部に表示された前記第1画面切替ボタン、前記第2画面切替ボタン、又は前記第3画面切替ボタンが操作された場合に、前記表示部の表示内容を、操作されたボタンに応じた表示内容へと切り替える、処理をコンピュータが実行する。
【0013】
請求項5に係る表示制御プログラムは、コンピュータに、車両の車両状態に関する車両情報を取得し、取得した前記車両情報に基づいて、発進時におけるアクセル操作、走行中におけるアクセル操作、及びウインカー操作の少なくとも1つである前記車両の所定の運転操作から予め定めた時間内に、前記車両のエネルギー消費効率が悪い状態での走行が行われたか否かを判定し、判定した単位時間あたりの前記所定の運転操作から予め定めた時間内における前記状態での走行回数を表示部に表示させ、前記表示部の表示内容を単位時間あたりの前記発進時におけるアクセル操作後の予め定めた時間内における前記状態での走行回数へと切り替えるための第1画面切替ボタンと、前記表示部の表示内容を単位時間あたりの前記走行中におけるアクセル操作後の予め定めた時間内における前記状態での走行回数へと切り替えるための第2画面切替ボタンと、前記表示部の表示内容を単位時間あたりの前記ウインカー操作後の予め定めた時間内における前記状態での走行回数へと切り替えるための第3画面切替ボタンとを前記表示部に表示させ、前記表示部に表示された前記第1画面切替ボタン、前記第2画面切替ボタン、又は前記第3画面切替ボタンが操作された場合に、前記表示部の表示内容を、操作されたボタンに応じた表示内容へと切り替える処理を実行させる。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように、本発明に係る表示制御装置、表示制御方法、及び表示制御プログラムでは、運転指導に際し、エネルギー消費効率の悪い運転を運転者に把握させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本実施の形態に係る表示制御システムの概略構成を示す図である。
【
図2】本実施の形態に係る表示制御装置及び運転者端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】本実施の形態に係る表示制御装置の機能構成の例を示すブロック図である。
【
図4】本実施の形態に係る車両のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図5】本実施の形態に係る表示制御装置による表示処理の流れを示すフローチャートである。
【
図6】本実施の形態に係る表示制御装置に表示されるWebアプリケーションの第1の表示例である。
【
図7】本実施の形態に係る表示制御装置に表示されるWebアプリケーションの第2の表示例である。
【
図8】本実施の形態に係る表示制御装置に表示されるWebアプリケーションの第3の表示例である。
【
図9】本実施の形態に係る表示制御装置に表示されるWebアプリケーションの第4の表示例である。
【
図10】本実施の形態に係る運転者端末に表示されるWebアプリケーションの表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本実施の形態に係る表示制御システム10について説明する。
本実施の形態に係る表示制御システム10は、タクシー会社及び運送会社等、車両を運行する事業者の運転者及び運転者を管理する管理者の双方が閲覧可能なWebアプリケーションの表示制御を行うシステムである。
【0017】
図1は、表示制御システム10の概略構成を示す図である。
図1に示すように、表示制御システム10は、表示制御装置20と、運転者端末40と、車両60とを含む。表示制御装置20、運転者端末40、及び車両60は、ネットワークNを介して接続され、互いに通信可能となっている。そして、ネットワークNに接続された車両60は、一例として、利用者を乗せて走行する自動車である。
【0018】
表示制御装置20は、車両60を管理する事業者が保有するサーバコンピュータである。
運転者端末40は、車両60の運転者が保有する携帯端末である。運転者端末40には、一例として、携帯可能なパーソナルコンピュータ(ノートPC)、スマートフォン、又はタブレット端末等が適用される。本実施の形態では、一例として、運転者端末40はスマートフォンとする。
【0019】
車両60は、エンジン及びモータの複数の動力源を搭載したスプリット方式のハイブリッド車両である。
【0020】
次に、表示制御装置20及び運転者端末40のハードウェア構成を説明する。
図2は、表示制御装置20及び運転者端末40のハードウェア構成を示すブロック図である。なお、表示制御装置20及び運転者端末40は、基本的には一般的なコンピュータ構成であるため、表示制御装置20を代表して説明する。
【0021】
図2に示すように、表示制御装置20は、CPU21(Central Processing Unit)、ROM22(Read Only Memory)、RAM23(Random Access Memory)、記憶部24、入力部25、表示部26、及び通信部27を備えている。各構成は、バス28を介して相互に通信可能に接続されている。
【0022】
CPU21は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU21は、ROM22又は記憶部24からプログラムを読み出し、RAM23を作業領域としてプログラムを実行する。CPU21は、ROM22又は記憶部24に記録されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。
【0023】
ROM22は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM23は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。
【0024】
記憶部24は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)又はフラッシュメモリ等の記憶装置により構成され、各種プログラム、及び各種データを格納する。本実施の形態では、記憶部24には、少なくとも後述する表示処理を実行するための表示制御プログラム24Aが格納されている。また、記憶部24は、車両60の運転者毎の1日あたりの後述する特定状態での走行回数を記憶する。
【0025】
入力部25は、マウス等のポインティングデバイス、キーボード、マイク、及びカメラ等を含み、各種の入力を行うために使用される。
【0026】
表示部26は、例えば、液晶ディスプレイであり、種々の情報を表示する。表示部26は、タッチパネル方式を採用して、入力部25として機能してもよい。
【0027】
通信部27は、他の機器と通信するためのインターフェースである。当該通信には、たとえば、イーサネット(登録商標)若しくはFDDI等の有線通信の規格、又は、4G、5G、若しくはWi-Fi(登録商標)等の無線通信の規格が用いられる。
【0028】
上記の表示制御プログラム24Aを実行する際に、表示制御装置20は、上記のハードウェア資源を用いて、当該表示制御プログラム24Aに基づく処理を実行する。
【0029】
次に、表示制御装置20の機能構成について説明する。
図3は、本実施の形態に係る表示制御装置20の機能構成の例を示すブロック図である。
【0030】
図3に示すように、表示制御装置20のCPU21は、機能構成として、取得部21A、判定部21B、及び表示制御部21Cを有する。各機能構成は、CPU21が記憶部24に記憶された表示制御プログラム24Aを読み出し、実行することにより実現される。
【0031】
取得部21Aは、車両60の車両状態に関する車両情報を取得する。具体的には、取得部21Aは、車両情報として、車両60が備える後述する操舵角センサ71、加速度センサ72、車速センサ73、及びウインカースイッチ74によって検出された車両60の操舵角、加速度、車速、及びウインカー操作を取得する。また、取得部21Aは、車両情報として、車両60が備える後述するECU70Cによって検出された車両60のエンジン回転数、エンジントルク、燃費及びアクセル操作を取得する。
【0032】
判定部21Bは、取得部21Aが取得した車両情報に基づいて、車両60の所定の運転操作から予め定めた時間内に、車両60のエネルギー消費効率が悪い特定状態での走行が行われたか否かを判定する。特定状態は「状態」の一例である。本実施の形態では、一例として、上記の予め定めた時間を「1秒」とする。エネルギー消費効率は、車両の走行に必要なエネルギーの消費効率であり、一例として、燃費効率及び電費効率等が含まれる。本実施の形態では、判定部21Bは、当該車両情報に基づいて、特定状態として、ハイブリッド車両である車両60の所定の運転操作から予め定めた時間内に、エンジンの燃費効率が悪い走行が行われたか否かを判定する。
【0033】
ここで、本実施の形態では、上記の所定の運転操作を、発進時におけるアクセル操作(以下、「発進操作」とする)、走行中におけるアクセル操作(以下、「加速操作」とする)、及びウインカー操作としている。
【0034】
一例として、判定部21Bは、車両60の停止中においてECU70Cによってアクセル操作が検出された場合、発進操作が行われたと判定する。また、判定部21Bは、車両60の走行中においてECU70Cによってアクセル操作が検出された後、加速度センサ72によって予め定めた加速度が検出された場合、加速操作が行われたと判定する。さらに、判定部21Bは、ECU70Dによってウインカースイッチ74の操作が検出された場合、ウインカー操作が行われたと判定する。
【0035】
そして、判定部21Bは、一例として、上記の何れかの所定の運転操作から予め定めた時間内において、ECU70Cによって検出された車両60のエンジン回転数とエンジントルクとの関係が、車両毎に規定された一定の関係となった場合に、特定状態での走行が行われたと判定する。
【0036】
表示制御部21Cは、判定部21Bが判定した単位時間としての1日あたりの所定の運転操作から予め定めた時間内における特定状態での走行回数を表示部26に表示させる。なお、表示部26に表示される特定状態での走行回数の具体例は、後述する。
【0037】
次に、車両60のハードウェア構成を説明する。
図4は、車両60のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0038】
図4に示すように、車両60は、車載器15と、複数のECU(Electronic Control Unit)70と、操舵角センサ71と、加速度センサ72と、車速センサ73と、ウインカースイッチ74と、マイク75と、カメラ76と、入力スイッチ77と、モニタ78と、スピーカ79と、GPS装置80と、を含んで構成されている。
【0039】
車載器15は、CPU61、ROM62、RAM63、記憶部64、車内通信I/F(InterFace)65、入出力I/F66及び無線通信I/F67を含んで構成されている。CPU61、ROM62、RAM63、記憶部64、車内通信I/F65、入出力I/F66及び無線通信I/F67は、内部バス68を介して相互に通信可能に接続されている。
【0040】
CPU61は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU61は、ROM62又は記憶部64からプログラムを読み出し、RAM63を作業領域としてプログラムを実行する。CPU61は、ROM62又は記憶部64に記録されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御及び各種の演算処理を行う。
【0041】
ROM62は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM63は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。
【0042】
記憶部64は、HDD、SSD又はフラッシュメモリ等の記憶装置により構成され、各種プログラム、及び各種データを格納する。
【0043】
車内通信I/F65は、ECU70と接続するためのインターフェースである。当該インターフェースは、CANプロトコルによる通信規格が用いられる。車内通信I/F65は、外部バス81に対して接続されている。
【0044】
ECU70は、車両60の機能毎に複数設けられており、本実施の形態では、ECU70A、ECU70B、ECU70C、及びECU70Dが設けられている。ECU70Aは、電動パワーステアリング用ECUが例示され、ECU70Aには操舵角センサ71が接続されている。また、ECU70Bは、VSC(Vehicle Stability Control)用ECUが例示され、ECU70Bには加速度センサ72及び車速センサ73が接続されている。なお、ECU70Bには加速度センサ72及び車速センサ73に加えて、ヨーレートセンサが接続されていてもよい。
【0045】
ECU70Cは、エンジンECUが例示され、エンジンを制御するために車両60のエンジン回転数及びエンジントルクを検出する。また、ECU70Cは、図示しないセンサ類から取得した燃料流量を基に燃費を検出する。さらに、ECU70Cは、車両60のアクセル操作を検出する。ECU70Cが検出したエンジン回転数、エンジントルク、燃費、及びアクセル操作は、記憶部64に記憶されるとともに車両情報として表示制御装置20に送信される。また、ECU70Dは、ステアリングECUが例示され、ECU70Dにはウインカースイッチ74が接続されている。ウインカースイッチ74は、ウインカーを作動させるためのステアリングコラムに設けられている。ECU70Dは、運転者によるウインカースイッチ74の操作をウインカー操作として検出する。ECU70Dが検出したウインカー操作は、記憶部64に記憶されるとともに車両情報として表示制御装置20に送信される。
【0046】
操舵角センサ71は、ステアリングホイールの操舵角を検出するためのセンサである。操舵角センサ71において検出された操舵角は、記憶部64に記憶されるとともに車両情報として表示制御装置20に送信される。
【0047】
加速度センサ72は、車両60に作用する加速度を検出するためのセンサである。加速度センサ72は、一例として、3軸の加速度センサであり、X軸方向として車両前後方向、Y軸方向として車幅方向、Z軸方向として車両高さ方向に加わった加速度を検出する。加速度センサ72において検出された加速度は、記憶部64に記憶されるとともに車両情報として表示制御装置20に送信される。
【0048】
車速センサ73は、車両60の車速を検出するためのセンサである。車速センサ73は例えば、車輪に設けられたセンサである。車速センサ73において検出された車速は、記憶部64に記憶されるとともに車両情報として表示制御装置20に送信される。
【0049】
入出力I/F66は、車両60に搭載されるマイク75、カメラ76、入力スイッチ77、モニタ78、スピーカ79、及びGPS装置80と通信するためのインターフェースである。
【0050】
マイク75は、車両60のフロントピラー、又はダッシュボード等に設けられ、車両60の運転者が発した音声を集音する装置である。なお、マイク75は、後述するカメラ76に設けられていてもよい。
【0051】
カメラ76は、一例として、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサを含んで構成されている。カメラ76は、一例として、車両60の前部に設けられ、車両前方を撮像する。そして、カメラ76により撮像された画像は、一例として、車両前方を走行する先行車両との車間距離、車線、及び信号機等を認識するために用いられる。カメラ76が撮像した画像は、記憶部64に記憶されるとともに表示制御装置20に送信される。なお、カメラ76は、ドライブレコーダ等の他の用途の撮像装置として構成されてもよい。また、カメラ76は、ECU70(例えば、カメラECU)を経由して車載器15に接続されていてもよい。
【0052】
入力スイッチ77は、インストルメントパネル、センタコンソール、ステアリングホイール等に設けられ、運転者の手指による操作を入力するスイッチである。入力スイッチ77としては、例えば、押しボタン式のテンキー、及びタッチパッド等を採用することができる。
【0053】
モニタ78は、インストルメントパネル、又はメータパネル等に設けられ、車両60の機能に係る作動の提案、及び当該機能の説明に係る画像を表示するための液晶モニタである。モニタ78は、入力スイッチ77を兼ねたタッチパネルとして設けてもよい。
【0054】
スピーカ79は、インストルメントパネル、センタコンソール、フロントピラー、又はダッシュボード等に設けられ、車両60の機能に係る作動の提案、及び当該機能の説明に係る音声を出力するための装置である。なお、スピーカ79は、モニタ78に設けられていてもよい。
【0055】
GPS装置80は、車両60の現在位置を測定する装置である。GPS装置80は、GPS衛星からの信号を受信する図示しないアンテナを含んでいる。なお、GPS装置80は、ECU70(例えば、マルチメディアECU)に接続されるカーナビゲーションシステムを経由して車載器15に接続されていてもよい。
【0056】
無線通信I/F67は、表示制御装置20と通信するための無線通信モジュールである。当該無線通信モジュールは、例えば、5G、LTE、Wi-Fi(登録商標)等の通信規格が用いられる。無線通信I/F67は、ネットワークNに対して接続されている。
【0057】
図5は、表示制御装置20による1日あたりの特定状態での走行回数を表示部26に表示させる表示処理の流れを示すフローチャートである。CPU21が記憶部24から表示制御プログラム24Aを読み出して、RAM23に展開して実行することにより、表示処理が行われる。
【0058】
図5に示すステップS10において、CPU21は、車両60から車両情報を取得する。そして、ステップS11に進む。本実施の形態では、一例として、1時間毎に車両60から表示制御装置20に車両情報が送信される。
【0059】
ステップS11において、CPU21は、ステップS10で取得した車両情報に基づいて特定状態での走行が行われたか否かを判定し、特定状態での走行が行われたと判定した場合(ステップS11:YES)はステップS12に進む。一方、CPU21により特定状態での走行が行われていないと判定された場合(ステップS11:NO)はステップS13に進む。一例として、CPU21は、発進操作、加速操作、及びウインカー操作の何れかの所定の運転操作から予め定めた時間内において、車両60のエンジン回転数とエンジントルクとの関係が車両毎に規定された一定の関係にあるか否かを判定し、当該一定の関係がある場合に「特定状態での走行が行われた」と判定する。
【0060】
ステップS12において、CPU21は、ステップS11で判定した特定状態での走行回数を、記憶部24に記憶している車両60の運転者に対応する1日あたりの特定状態での走行回数に追加する。そして、ステップS13に進む。
【0061】
ステップS13において、CPU21は、表示処理を開始してから単位時間としての1日が経過したか否かを判定し、1日が経過したと判定した場合(ステップS13:YES)はステップS14に進む。一方、CPU21により1日が経過していないと判定された場合(ステップS13:NO)はステップS10に戻る。
【0062】
ステップS14において、CPU21は、車両60の運転者に対応する1日あたりの特定状態での走行回数を表示部26に表示させる。そして、当該処理を終了する。
【0063】
次に、
図5に示すステップS14において、表示制御装置20の表示部26に表示されるWebアプリケーションの表示例について説明する。
【0064】
図6は、表示制御装置20の表示部26に表示されるWebアプリケーションの第1の表示例である。CPU21は、表示制御装置20においてWebアプリケーションが実行され、Webアプリケーションに対する予め定めた操作が行われた場合に
図6に示す表示例を表示部26に表示させる。
【0065】
図6に示す表示例には、結果表示部85と、画面切替ボタン86と、画面切替ボタン87と、画面切替ボタン88と、が表示されている。
【0066】
結果表示部85は、車両60の運転者に対応する1日あたりの特定状態での走行回数を表示する部分である。そして、
図6に示す結果表示部85には、管理者が管理する複数の運転者の1日あたりの特定状態での走行回数の合計が表示されている。具体的には、当該結果表示部85には、2021年4月30日における特定状態での走行回数の合計が、運転者Aは「200回」であること、運転者Bは「150回」であること、運転者Cは「100回」であることが表示されている。
【0067】
画面切替ボタン86は、結果表示部85の表示内容を1日あたりの発進操作後の予め定めた時間内における特定状態での走行回数へと切り替えるためのボタンである。
【0068】
画面切替ボタン87は、結果表示部85の表示内容を1日あたりの加速操作後の予め定めた時間内における特定状態での走行回数へと切り替えるためのボタンである。
【0069】
画面切替ボタン88は、結果表示部85の表示内容を1日あたりのウインカー操作後の予め定めた時間内における特定状態での走行回数へと切り替えるためのボタンである。
【0070】
図7は、表示制御装置20の表示部26に表示されるWebアプリケーションの第2の表示例である。
図7に示す表示例は、
図6に示す表示例の表示中に画面切替ボタン86が操作された後の状態を示している。
【0071】
図7に示す表示例には、結果表示部85と、画面切替ボタン87と、画面切替ボタン88と、画面切替ボタン89と、が表示されている。
【0072】
図7に示す結果表示部85には、管理者が管理する複数の運転者の1日あたりの発進操作後の予め定めた時間内における特定状態での走行回数が表示されている。具体的には、当該結果表示部85には、2021年4月30日における発進操作後の予め定めた時間内における特定状態での走行回数が、運転者Aは「100回」であること、運転者Bは「80回」であること、運転者Cは「50回」であることが表示されている。
【0073】
画面切替ボタン89は、結果表示部85の表示内容を1日あたりの特定状態での走行回数の合計が表示される画面へと切り替えるためのボタンである。
【0074】
図8は、表示制御装置20の表示部26に表示されるWebアプリケーションの第3の表示例である。
図8に示す表示例は、
図7に示す表示例の表示中に画面切替ボタン87が操作された後の状態を示している。
【0075】
図8に示す表示例には、結果表示部85と、画面切替ボタン86と、画面切替ボタン88と、画面切替ボタン89と、が表示されている。
【0076】
図8に示す結果表示部85には、管理者が管理する複数の運転者の1日あたりの加速操作後の予め定めた時間内における特定状態での走行回数が表示されている。具体的には、当該結果表示部85には、2021年4月30日における加速操作後の予め定めた時間内における特定状態での走行回数が、運転者Aは「60回」であること、運転者Bは「40回」であること、運転者Cは「30回」であることが表示されている。
【0077】
図9は、表示制御装置20の表示部26に表示されるWebアプリケーションの第4の表示例である。
図9に示す表示例は、
図8に示す表示例の表示中に画面切替ボタン88が操作された後の状態を示している。
【0078】
図9に示す表示例には、結果表示部85と、画面切替ボタン86と、画面切替ボタン87と、画面切替ボタン89と、が表示されている。
【0079】
図9に示す結果表示部85には、管理者が管理する複数の運転者の1日あたりのウインカー操作後の予め定めた時間内における特定状態での走行回数が表示されている。具体的には、当該結果表示部85には、2021年4月30日におけるウインカー操作後の予め定めた時間内における特定状態での走行回数が、運転者Aは「40回」であること、運転者Bは「30回」であること、運転者Cは「20回」であることが表示されている。
【0080】
ここで、タクシー会社及び運送会社等、車両を運行する事業者の運転者の中には、エネルギー消費効率が良い運転を行う運転者と、エネルギー消費効率が悪い運転を行う運転者とが存在する。このとき、運転者を管理する管理者は、全ての運転者がエネルギー消費効率の良い運転を行うことを希望するのが通常である。
【0081】
そして、出願人による検証の結果、ハイブリッド車両において、エンジンの燃費効率の悪い運転を行う運転者は、エンジンの燃費効率の良い運転を行う運転者に比べて、所定の運転操作から予め定めた時間内における特定状態での走行回数が多いことが判明した。
【0082】
上記のように、本実施の形態では、CPU21は、車両60の車両情報を取得する。また、CPU21は、取得した車両情報に基づいて、車両60の所定の運転操作から予め定めた時間内に、特定状態での走行が行われたか否かを判定する。そして、CPU21は、判定した1日あたりの所定の運転操作から予め定めた時間内における特定状態での走行回数を表示部26に表示させる。これにより、本実施の形態では、1日あたりの特定状態での走行回数を表示部26に表示させることで、特定状態での走行回数に基づいて、運転指導に際し、エネルギー消費効率の悪い運転を運転者に把握させることが可能となる。一例として、本実施の形態では、管理者が表示部26に表示された運転者毎の特定状態での走行回数を確認して、エネルギー消費効率が悪い運転を行う運転者に特定状態での走行回数を減らすよう指導することで、当該運転者がエネルギー消費効率の悪い運転を行っていることを把握できる。
【0083】
また、本実施の形態では、車両60は、エンジン及びモータの複数の動力源を搭載したハイブリッド車両である。そして、CPU21は、取得した車両情報に基づいて、特定状態として、所定の運転操作から予め定めた時間内に、エンジンの燃費効率が悪い走行が行われたか否かを判定する。これにより、本実施の形態では、ハイブリッド車両において、1日あたりの特定状態での走行回数を表示部26に表示させることで、特定状態での走行回数に基づいて、運転指導に際し、エンジンの燃費効率の悪い運転を運転者に把握させることが可能となる。一例として、本実施の形態では、管理者が表示部26に表示された運転者毎の特定状態での走行回数を確認して、ハイブリッド車両において、エンジンの燃費効率が悪い運転を行う運転者に特定状態での走行回数を減らすよう指導することで、当該運転者がエンジンの燃費効率の悪い運転を行っていることを把握できる。
【0084】
また、本実施の形態では、上記の所定の運転操作は、発進操作、加速操作、及びウインカー操作である。これにより、本実施の形態では、発進操作、加速操作、及びウインカー操作から予め定めた時間内における運転者のエネルギー消費効率が悪い状態での走行回数を把握させることができる。そして、本実施の形態では、管理者が表示部26に表示された上記の各所定の運転操作における特定状態での走行回数を確認することで、エネルギー消費効率が悪い運転を行う運転者に対して、発進操作、加速操作、又はウインカー操作の改善を指導することができる。
【0085】
(その他)
上記の実施形態では、
図5に示すステップS14において、CPU21は、車両60の運転者に対応する1日あたりの特定状態での走行回数を表示制御装置20の表示部26に表示させたが、これに限らず、運転者端末40の表示部46に表示させてもよい。
【0086】
図10は、運転者端末40の表示部46に表示されるWebアプリケーションの表示例である。CPU21は、運転者端末40においてWebアプリケーションが実行され、Webアプリケーションに対する予め定めた操作が行われた場合に
図10に示す表示例を表示部46に表示させる。以下では、運転者端末40は、車両60の運転者である運転者Aが保有するスマートフォンとする。
【0087】
図10に示す表示例には、結果表示部85が表示されている。当該結果表示部85には、運転者Aの1日あたりの特定状態での走行回数が表示されている。具体的には、当該結果表示部85には、2021年4月30日における、特定状態での走行回数の合計が「200回」であること、発進操作後の予め定めた時間内における特定状態での走行回数が「100回」であること、加速操作後の予め定めた時間内における特定状態での走行回数が「60回」であること、ウインカー操作後の予め定めた時間内における特定状態での走行回数が「40回」であることが表示されている。
【0088】
また、車両60の運転者に対応する1日あたりの特定状態での走行回数は、表示制御装置20の表示部26及び運転者端末40の表示部46に表示させることに限らず、車両60のモニタ78に表示させてもよい。
【0089】
上記の実施形態では、車両60をハイブリッド車両としたが、これに限らず、車両60をガソリン車両又は電気自動車等としてもよい。車両60をガソリン車両とした場合、CPU21は、取得した車両情報に基づいて、特定状態として、車両60の所定の運転操作から予め定めた時間内に、エンジンの燃費効率が悪い走行が行われたか否かを判定してもよい。また、車両60を電気自動車とした場合、CPU21は、取得した車両情報に基づいて、特定状態として、車両60の所定の運転操作から予め定めた時間内に、車両60の電費効率が悪い走行が行われたか否かを判定してもよい。
【0090】
上記の実施形態では、所定の運転操作に、発進操作、加速操作、及びウインカー操作の全てを含むこととしたが、所定の運転操作には、発進操作、加速操作、及びウインカー操作の少なくとも1つが含まれていればよい。
【0091】
なお、上記の実施形態でCPU21がソフトウェア(プログラム)を読み込んで実行した表示処理を、CPU以外の各種のプロセッサが実行してもよい。この場合のプロセッサとしては、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なPLD(Programmable Logic Device)、及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が例示される。また、表示処理を、これらの各種のプロセッサのうちの1つで実行してもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGA、及びCPUとFPGAとの組み合わせ等)で実行してもよい。また、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。
【0092】
また、上記の実施形態では、表示制御プログラム24Aが記憶部24に予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、これに限定されない。表示制御プログラム24Aは、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の記録媒体に記録された形態で提供されてもよい。また、表示制御プログラム24Aは、ネットワークNを介して外部装置からダウンロードされる形態としてもよい。
【符号の説明】
【0093】
20 表示制御装置
21A 取得部
21B 判定部
21C 表示制御部
24A 表示制御プログラム