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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-05
(45)【発行日】2024-11-13
(54)【発明の名称】店舗システム、処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20230101AFI20241106BHJP
【FI】
G06Q30/06
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2022508070
(86)(22)【出願日】2020-12-24
(86)【国際出願番号】 JP2020048499
(87)【国際公開番号】W WO2021186835
(87)【国際公開日】2021-09-23
【審査請求日】2023-11-08
(31)【優先権主張番号】P 2020049289
(32)【優先日】2020-03-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】松井 孝宏
(72)【発明者】
【氏名】内村 淳
(72)【発明者】
【氏名】加増 康代
【審査官】渡邉 加寿磨
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-083932(JP,A)
【文献】特開2011-132799(JP,A)
【文献】特開2009-009231(JP,A)
【文献】特開2019-192095(JP,A)
【文献】特開2011-044889(JP,A)
【文献】特開2018-116480(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報取得端末から、店舗に来店した人物に関する人物関連情報として、前記来店した人物の人物識別情報を取得する取得手段と、
前記人物識別情報と、過去の取引に基づき算出された信用スコアとを紐づけて記憶した記憶手段から、前記来店した人物の人物識別情報に紐づく前記信用スコアを取得し、取得した前記信用スコアに基づき前記来店した人物の入店を許可するか否かを判断する判断手段と、
前記判断の結果に基づき、前記店舗への入店を制御する入店制御装置の動作を制御する動作制御手段と、
を有する店舗システム。
【請求項2】
記判断手段は、前記信用スコアが第1の基準値以上である場合に前記来店した人物の入店を許可し、前記信用スコアが前記第1の基準値未満である場合に前記来店した人物の入店を許可しない請求項1に記載の店舗システム。
【請求項3】
情報取得端末から、店舗に来店した人物に関する人物関連情報として、前記来店した人物の人物識別情報を取得する取得手段と、
前記人物識別情報と、前記店舗で利用可能な支払方法の残高とを紐づけて記憶した記憶手段から、前記来店した人物の人物識別情報に紐づく前記残高を取得し、取得した前記残高に基づき、前記来店した人物の入店を許可するか否かを判断する判断手段と、
前記判断の結果に基づき、前記店舗への入店を制御する入店制御装置の動作を制御する動作制御手段と、
を有する店舗システム。
【請求項4】
記判断手段は、前記残高が第2の基準値以上である場合に前記来店した人物の入店を許可し、前記残高が前記第2の基準値未満である場合に前記来店した人物の入店を許可しない請求項3に記載の店舗システム。
【請求項5】
前記取得手段は、前記人物関連情報として、前記店舗付近での前記来店した人物の行動内容を示す行動情報を取得し、
前記判断手段は、前記行動情報が入店禁止条件を満たさない場合に前記来店した人物の入店を許可し、前記行動情報が前記入店禁止条件を満たす場合に前記来店した人物の入店を許可しない請求項1から4のいずれか1項に記載の店舗システム。
【請求項6】
前記取得手段は、前記人物関連情報として、前記来店した人物の状態を示す状態情報を取得し、
前記判断手段は、前記状態情報が入店禁止条件を満たさない場合に前記来店した人物の入店を許可し、前記状態情報が前記入店禁止条件を満たす場合に前記来店した人物の入店を許可しない請求項1から5のいずれか1項に記載の店舗システム。
【請求項7】
前記取得手段は、前記状態情報として、アルコール検出器の検出結果を取得する請求項6に記載の店舗システム。
【請求項8】
前記取得手段は、前記状態情報として、前記来店した人物の外観を示す画像を取得する請求項6又は7に記載の店舗システム。
【請求項9】
コンピュータが、
情報取得端末から、店舗に来店した人物に関する人物関連情報として、前記来店した人物の人物識別情報を取得し、
前記人物識別情報と、過去の取引に基づき算出された信用スコアとを紐づけて記憶した記憶手段から、前記来店した人物の人物識別情報に紐づく前記信用スコアを取得し、取得した前記信用スコアに基づき前記来店した人物の入店を許可するか否かを判断し、
前記判断の結果に基づき、前記店舗への入店を制御する入店制御装置の動作を制御する処理方法。
【請求項10】
コンピュータが、
情報取得端末から、店舗に来店した人物に関する人物関連情報として、前記来店した人物の人物識別情報を取得し、
前記人物識別情報と、前記店舗で利用可能な支払方法の残高とを紐づけて記憶した記憶手段から、前記来店した人物の人物識別情報に紐づく前記残高を取得し、取得した前記残高に基づき、前記来店した人物の入店を許可するか否かを判断し、
前記判断の結果に基づき、前記店舗への入店を制御する入店制御装置の動作を制御する処理方法。
【請求項11】
コンピュータを、
情報取得端末から、店舗に来店した人物に関する人物関連情報として、前記来店した人物の人物識別情報を取得する取得手段、
前記人物識別情報と、過去の取引に基づき算出された信用スコアとを紐づけて記憶した記憶手段から、前記来店した人物の人物識別情報に紐づく前記信用スコアを取得し、取得した前記信用スコアに基づき前記来店した人物の入店を許可するか否かを判断する判断手段、
前記判断の結果に基づき、前記店舗への入店を制御する入店制御装置の動作を制御する動作制御手段、
として機能させるプログラム。
【請求項12】
コンピュータを、
情報取得端末から、店舗に来店した人物に関する人物関連情報として、前記来店した人物の人物識別情報を取得する取得手段、
前記人物識別情報と、前記店舗で利用可能な支払方法の残高とを紐づけて記憶した記憶手段から、前記来店した人物の人物識別情報に紐づく前記残高を取得し、取得した前記残高に基づき、前記来店した人物の入店を許可するか否かを判断する判断手段、
前記判断の結果に基づき、前記店舗への入店を制御する入店制御装置の動作を制御する動作制御手段、
として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、店舗システム、処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1及び2は、店内で不審者を検出する技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2007-074330号公報
【文献】特開2004-328622号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年検討されている無人店舗や省人店舗では、店員による現場での店内監視が行われないか又は十分に行われない。このため、安全な営業を確保するための何らかの手段が必要となる。特許文献1及び2の技術は、入店した人の中から不審者を検出する技術である。この技術の場合、不審者の入店を許容してしまう。入店すると、商品に触れたり、店舗設備に触れたりすることが可能となるので、安全な営業を妨げられるリスクが高くなる。
【0005】
なお、現場に店員がいる通常の店舗においても、店員が店内のすべてのエリアを常時監視することは困難であるため、同様の問題が生じ得る。
【0006】
本発明は、店舗における安全な営業を確保する技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、
情報取得端末から、店舗に来店した人物に関する人物関連情報を取得する取得手段と、
前記人物関連情報に基づき、前記来店した人物の入店を許可するか否かを判断する判断手段と、
前記判断結果に基づき、前記店舗への入店を制御する入店制御装置の動作を制御する動作制御手段と、
を有する店舗システムが提供される。
【0008】
また、本発明によれば、
コンピュータが、
情報取得端末から、店舗に来店した人物に関する人物関連情報を取得し、
前記人物関連情報に基づき、前記来店した人物の入店を許可するか否かを判断し、
前記判断結果に基づき、前記店舗への入店を制御する入店制御装置の動作を制御する処理方法が提供される。
【0009】
また、本発明によれば、
コンピュータを、
情報取得端末から、店舗に来店した人物に関する人物関連情報を取得する取得手段、
前記人物関連情報に基づき、前記来店した人物の入店を許可するか否かを判断する判断手段、
前記判断結果に基づき、前記店舗への入店を制御する入店制御装置の動作を制御する動作制御手段、
として機能させるプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、店舗における安全な営業を確保する技術が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態の店舗システムの概要を説明するための図である。
図2】本実施形態の店舗システムのハードウエア構成の一例を示す図である。
図3】本実施形態の店舗システムの機能ブロック図の一例である。
図4】本実施形態の店舗システムの処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図5】本実施形態の店舗システムが処理する情報の一例を模式的に示す図である。
図6】本実施形態の取引情報の一例を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<第1の実施形態>
まず、本実施形態の店舗システムの概要を説明する。店舗システムは、来店した人物の中から安全な営業を妨げる可能性がある人物を検出し、検出した人物の入店を拒否する機能を有する。
【0013】
より具体的には、店舗システムは、図1に示すように、店舗への入店を制御する入店制御装置11を有する。入店制御装置11は、例えば、ゲート、自動ドア等である。店舗システムのコントローラ20は、来店した人物が入店制御装置11を通過して入店する前に、入店制御装置11の付近に設置された情報取得端末12を介して、その人物に関する情報である人物関連情報を取得する。そして、コントローラ20は、取得した人物関連情報に基づき、その人物の入店を許可するか否かを判断する。そして、コントローラ20は、当該判断結果に基づき、入店制御装置11の動作(開閉等)を制御する。
【0014】
なお、本明細書において、「入店」は、入店制御装置11を通過して店舗の中に入った状態を意味する。そして、「来店」は、店舗に来たが、まだ入店制御装置11を通過して店舗の中に入っていない状態を意味する。すなわち、「来店した人物」は、店舗に来たが、まだ入店制御装置11を通過して店舗の中に入っていない人物を意味する。
【0015】
このような店舗システムによれば、安全な営業を妨げる可能性がある人物の入店を回避できるので、安全な営業が妨げられる不都合の発生を抑制できる。
【0016】
次に、店舗システムのハードウエア構成の一例を説明する。本実施形態の店舗システムが備える機能部は、任意のコンピュータのCPU(Central Processing Unit)、メモリ、メモリにロードされるプログラム、そのプログラムを格納するハードディスク等の記憶ユニット(あらかじめ装置を出荷する段階から格納されているプログラムのほか、CD(Compact Disc)等の記憶媒体やインターネット上のサーバ等からダウンロードされたプログラムをも格納できる)、ネットワーク接続用インターフェイスを中心にハードウエアとソフトウエアの任意の組合せによって実現される。そして、その実現方法、装置にはいろいろな変形例があることは、当業者には理解されるところである。
【0017】
図2は、本実施形態の店舗システムのハードウエア構成を例示するブロック図である。図2に示すように、店舗システムは、プロセッサ1A、メモリ2A、入出力インターフェイス3A、周辺回路4A、バス5Aを有する。周辺回路4Aには、様々なモジュールが含まれる。なお、周辺回路4Aは有さなくてもよい。なお、店舗システムは物理的及び/又は論理的に一体となった1つの装置で構成されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分かれた複数の装置で構成されてもよい。物理的及び/又は論理的に分かれた複数の装置で構成される場合、複数の装置各々が上記ハードウエア構成を備えることができる。
【0018】
バス5Aは、プロセッサ1A、メモリ2A、周辺回路4A及び入出力インターフェイス3Aが相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。プロセッサ1Aは、例えばCPU、GPU(Graphics Processing Unit)等の演算処理装置である。メモリ2Aは、例えばRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等のメモリである。入出力インターフェイス3Aは、情報取得端末12、入力装置、外部装置、外部サーバ、外部センサ、カメラ等から情報を取得するためのインターフェイスや、入店制御装置11、出力装置、外部装置、外部サーバ等に情報を出力するためのインターフェイス等を含む。入力装置は、例えばキーボード、マウス、マイク、タッチパネル、物理ボタン、カメラ等である。出力装置は、例えばディスプレイ、スピーカ、プリンター、メーラ等である。プロセッサ1Aは、各モジュールに指令を出し、それらの演算結果をもとに演算を行うことができる。
【0019】
次に、店舗システム10の機能構成を説明する。図3に、店舗システム10の機能ブロック図の一例を示す。図示するように、店舗システム10は、入店制御装置11と、情報取得端末12と、取得部13と、判断部14と、記憶部15と、動作制御部16とを有する。
【0020】
入店制御装置11は、店舗への入店を制御する装置である。入店制御装置11は、例えばゲートや自動ドアである。入店制御装置11は、通過(店舗への入店)を許可する第1の状態(ゲートやドアが開いた状態)と、通過(店舗への入店)を拒否する第2の状態(ゲートやドアが閉じた状態)とを取り得る。そして、入店制御装置11は、以下で説明する動作制御部16が送信した制御信号(電気信号)に基づき、第1の状態及び第2の状態間を遷移する動作を実行する。
【0021】
取得部13は、情報取得端末12から、店舗に来店した人物に関する人物関連情報を取得する。情報取得端末12は、入店制御装置11の付近に設置される。
【0022】
例えば情報取得端末12はカメラであり、来店した人物を撮影した画像を、その人物の人物関連情報として取得してもよい。
【0023】
その他、例えば情報取得端末12はマイクであり、来店した人物の発話内容を記録した音声データを、その人物の人物関連情報として取得してもよい。
【0024】
その他、例えば情報取得端末12は生体情報取得装置であり、来店した人物の生体情報を、その人物の人物関連情報として取得してもよい。生体情報は、指紋情報、虹彩情報、顔情報、声紋情報等が例示されるが、これらに限定されない。生体情報取得装置は、これらの生体情報を取得する装置であり、例えば指紋センサ、カメラ、マイク等が例示されるが、これらに限定されない。
【0025】
その他、例えば情報取得端末12はリーダであり、来店した人物が所持するデバイス(スマートフォン、スマートウォッチ、タブレット端末、携帯電話、IC(integrated circuit)カード、ICタグ等)と近距離無線通信し、当該デバイスに記憶されている人物識別情報を、その人物の人物関連情報として取得してもよい。
【0026】
その他、例えば情報取得端末12はタッチパネル、物理ボタン、マイク、キーボード、マウスなどの入力装置であり、来店した人物が当該入力装置を介して入力した人物識別情報を、その人物の人物関連情報として取得してもよい。
【0027】
その他、例えば情報取得端末12は任意のセンサであり、当該センサでセンシングした来店した人物の状態を示す情報を、その人物の人物関連情報として取得してもよい。
【0028】
判断部14は、取得部13が取得した人物関連情報に基づき、来店した人物の入店を許可するか否かを判断する。
【0029】
例えば取得部13が人物関連情報として来店した人物を撮影した画像及び来店した人物の発話内容を記録した音声データの少なくとも一方を取得した場合、判断部14は、それらのデータに基づき、その人物の外観、その人物の行動又はその人物の発話内容が、予め定められた入店禁止条件を満たすか否か判断する。入店禁止条件を満たさないと判断した場合、判断部14はその人物の入店を許可し、入店禁止条件を満たすと判断した場合、判断部14はその人物の入店を許可しない。
【0030】
その他、例えば取得部13が人物関連情報として人物識別情報を取得した場合、判断部14は、予め用意された顧客データベース(記憶部)を参照して、取得した人物識別情報に紐づけられた情報である人物属性情報を取得する。人物属性情報は、人物の属性を示す情報である。人物属性情報の詳細の一例は、以下で説明する。顧客データベースには、人物識別情報と、各人物の人物属性情報とが紐づけて登録されている。そして、判断部14は、取得した人物属性情報が、予め定められた入店禁止条件を満たすか否か判断する。入店禁止条件を満たさないと判断した場合、判断部14はその人物の入店を許可し、入店禁止条件を満たすと判断した場合、判断部14はその人物の入店を許可しない。顧客データベースは、店舗内サーバに記憶されていてもよいし、複数の店舗を管理するセンタサーバに記憶されていてもよいし、その他の場所に記憶されていてもよい。
【0031】
その他、例えば取得部13が人物関連情報として生体情報を取得した場合、判断部14は、予め用意された顧客データベースを参照して、その人物の人物識別情報(顧客識別情報)を取得する。顧客データベースには、人物識別情報と、各人物の生体情報とが紐づけて登録されている。人物識別情報を取得した後の処理は、上記人物関連情報として人物識別情報を取得した場合の処理と同様である。
【0032】
その他、例えば取得部13が人物関連情報として任意のセンサでセンシングした結果を取得した場合、判断部14は、センシングの結果で示される来店した人物の状態が、予め定められた入店禁止条件を満たすか否か判断する。入店禁止条件を満たさないと判断した場合、判断部14はその人物の入店を許可し、入店禁止条件を満たすと判断した場合、判断部14はその人物の入店を許可しない。
【0033】
なお、判断部14による上記判断処理の詳細は、以下の実施形態でより明らかになる。
【0034】
動作制御部16は、判断部14による判断結果に基づき、入店制御装置11の動作を制御する。
【0035】
例えば、入店制御装置11の通常時の状態は、通過(店舗への入店)を拒否する第2の状態(ゲートやドアが閉じた状態)であってもよい。そして、判断部14が来店した人物の入店を許可すると判断した場合、動作制御部16は、通過(店舗への入店)を許可する第1の状態(ゲートやドアが開いた状態)になる制御信号を入店制御装置11に入力してもよい。一方、判断部14が来店した人物の入店を許可しないと判断した場合、動作制御部16は、制御信号を入店制御装置11に入力しなくてもよい。
【0036】
その他、例えば、入店制御装置11の通常時の状態は、通過(店舗への入店)を許可する第1の状態(ゲートやドアが開いた状態)であってもよい。そして、判断部14が来店した人物の入店を許可しないと判断した場合、動作制御部16は、通過(店舗への入店)を拒否する第2の状態(ゲートやドアが閉じた状態)になる制御信号を入店制御装置11に入力してもよい。一方、判断部14が来店した人物の入店を許可すると判断した場合、動作制御部16は、制御信号を入店制御装置11に入力しなくてもよい。
【0037】
その他、例えば、判断部14が来店した人物の入店を許可すると判断した場合、動作制御部16は、通過(店舗への入店)を許可する第1の状態(ゲートやドアが開いた状態)になる制御信号を入店制御装置11に入力してもよい。そして、判断部14が来店した人物の入店を許可しないと判断した場合、動作制御部16は、通過(店舗への入店)を拒否する第2の状態(ゲートやドアが閉じた状態)になる制御信号を入店制御装置11に入力してもよい。
【0038】
次に、図4のフローチャートを用いて、店舗システム10の処理の流れの一例を説明する。
【0039】
取得部13が、情報取得端末12から、店舗に来店した人物に関する人物関連情報を取得すると(S10)、判断部14は、S10で取得された人物関連情報に基づき、来店した人物の入店を許可するか否かを判断する(S11)。
【0040】
そして、動作制御部16は、S11での断結果に基づき、入店制御装置11の動作を制御する(S12)。具体的には、来店した人物の入店を許可すると判断された場合、動作制御部16は、入店制御装置11を通過可能な状態にするための制御を行う。一方、来店した人物の入店を許可しないと判断された場合、動作制御部16は、入店制御装置11を通過不可能な状態にするための制御を行う。
【0041】
以上説明した本実施形態の店舗システム10によれば、来店した人物の中から安全な営業を妨げる可能性がある人物を検出し、検出した人物の入店を拒否することができる。当該店舗システム10によれば、安全な営業を妨げる可能性がある人物の入店を回避できるので、安全な営業が妨げられる不都合の発生を抑制できる。
【0042】
また、来店した人物各々の人物関連情報に基づき、各人物が安全な営業を妨げる可能性があるか否かを判断できるので、精度よく当該判断を行うことができる。
【0043】
<第2の実施形態>
本実施形態では、取得部13が取得する情報、及び、判断部14による上記判断処理の詳細がより具体化される。
【0044】
取得部13は、人物関連情報として、来店した人物の状態を示す状態情報を取得する。そして、判断部14は、状態情報が入店禁止条件を満たさない場合に来店した人物の入店を許可し、状態情報が入店禁止条件を満たす場合に来店した人物の入店を許可しない。以下具体例を説明する。
【0045】
「例1」
当該例では、情報取得端末12は、アルコール検出器である。取得部13は、状態情報として、アルコール検出器の検出結果を取得する。そして、判断部14は、アルコール検出器の検出結果が入店禁止条件を満たさない場合に来店した人物の入店を許可し、アルコール検出器の検出結果が入店禁止条件を満たす場合に来店した人物の入店を許可しない。入店禁止条件は「アルコール濃度が基準値以上」である。
【0046】
例えば、入店制御装置11の前に来た来店した人物は、その近傍に設置されたアルコール検出器に対してアルコール検査のための動作(所定位置に息を吹きかける等)を行う。検出結果が入店禁止条件を満たさない場合、店舗システム10は入店制御装置11を通過可能な状態とし、検出結果が入店禁止条件を満たす場合、入店制御装置11を通過不可能な状態とする。
【0047】
その他、入店制御装置11から少し離れた位置に「アルコール検出器」と、「生体情報を取得する装置(指紋センサ、カメラ、マイク等)又は人物識別情報を入力する装置(リーダ、タッチパネル、物理ボタン、マイク、キーボード、マウス等)」とが設置され、アルコール検出器によるアルコール検査とともに、生体情報又は人物識別情報の取得が行われてもよい。そして、店舗システム10は、アルコール検査の結果に紐づけて、生体情報又は人物識別情報を記憶してもよい。この場合、入店制御装置11の近傍にも、上記生体情報を取得する装置又は人物識別情報を入力する装置が設置される。そして、店舗システム10は、これらの装置を介して入店制御装置11の前に来た来店した人物の生体情報又は人物識別情報を取得すると、取得した生体情報又は人物識別情報に紐づくアルコール検査の結果を取り出し、その結果に応じて入店制御装置11の動作を制御する。
【0048】
「例2」
当該例では、情報取得端末12は、カメラ(以下、「状態情報取得用カメラ」)である。取得部13は、状態情報として、来店した人物の外観を示す画像を取得する。そして、判断部14は、外観が入店禁止条件を満たさない場合に来店した人物の入店を許可し、外観が入店禁止条件を満たす場合に来店した人物の入店を許可しない。
【0049】
入店禁止条件は、例えば「マスクをしている」、「帽子をかぶっている」、「サングラスをしている」、「顔の所定割合以上が隠れている」、「禁止物体(ナイフ、拳銃、ハンマー、規定値以上の大きさのカバン、アルコール飲料等)を所持している」、「ここで例示した条件の中の複数を論理演算子でつないだ条件」等である。これらの入店禁止条件を満たすか否かの判断は、任意の画像解析手段を用いて実現することができる。
【0050】
例えば、状態情報取得用カメラは、入店制御装置11の前にいる人物を撮影する位置および向きで設置されてもよい。そして、状態情報取得用カメラが生成した画像に含まれる来店した人物の外観が入店禁止条件を満たさない場合、店舗システム10は入店制御装置11を通過可能な状態とし、当該来店した人物の外観が入店禁止条件を満たす場合、入店制御装置11を通過不可能な状態とする。
【0051】
その他、入店制御装置11から少し離れた位置に「状態情報取得用カメラ」と、「生体情報を取得する装置(指紋センサ、カメラ、マイク等)又は人物識別情報を入力する装置(リーダ、タッチパネル、物理ボタン、マイク、キーボード、マウス等)」とが設置され、状態情報取得用カメラによる来店した人物の撮影とともに、生体情報又は人物識別情報の取得が行われてもよい。そして、店舗システム10は、状態情報取得用カメラが生成した画像に基づく入店禁止条件を満たすか否かの判断結果に紐づけて、生体情報又は人物識別情報を記憶してもよい。この場合、入店制御装置11の近傍にも、上記生体情報を取得する装置又は人物識別情報を入力する装置が設置される。そして、店舗システム10は、これらの装置を介して入店制御装置11の前に来た来店した人物の生体情報又は人物識別情報を取得すると、取得した生体情報又は人物識別情報に紐づく上記入店禁止条件を満たすか否かの判断結果を取り出し、その結果に応じて入店制御装置11の動作を制御する。
【0052】
店舗システム10のその他の構成は、第1の実施形態と同様である。
【0053】
本実施形態の店舗システム10によれば、第1の実施形態と同様の作用効果が実現される。また、本実施形態の店舗システム10によれば、来店した人物の来店時の状態を把握し、把握した状態に基づき、入店を許可するか否かを判断することができる。例えば、店舗システム10は、酔っ払っている人物、変装して身分を隠そうとしている人物、禁止物体を所持している人物等の入店を拒否することができる。このような店舗システム10によれば、安全な営業が妨げられる不都合の発生をより効果的に抑制できる。
【0054】
<第3の実施形態>
本実施形態では、取得部13が取得する情報、及び、判断部14による上記判断処理の詳細がより具体化される。
【0055】
取得部13は、人物関連情報として、店舗付近での来店した人物の行動内容を示す行動情報を取得する。そして、判断部14は、行動情報が入店禁止条件を満たさない場合に来店した人物の入店を許可し、行動情報が入店禁止条件を満たす場合に来店した人物の入店を許可しない。以下、具体例を説明する。
【0056】
「例」
当該例では、情報取得端末12は、カメラ(以下、「行動情報取得用カメラ」)である。取得部13は、行動情報として、来店した人物の行動内容を示す画像(動画像)を取得する。画像は、音声付き画像であってもよいし、音声なし画像であってもよい。そして、判断部14は、入店禁止条件で定められた禁止行動を行っていない人物の入店を許可し、入店禁止条件で定められた禁止行動を行った人物の入店を許可しない。
【0057】
入店禁止条件で定められる禁止行動は、例えば、「酔ってふらふらしている」、「アルコール飲料を飲んでいる(手に持っているアルコール飲料を飲む動作を行った等)」、「大声で騒いでいる(発声した音の大きさが閾値以上等)」、「ここで例示した条件の中の複数を論理演算子でつないだ条件」等である。入店禁止条件を満たすか否かの判断は、任意の画像解析手段や音声解析手段を用いて実現することができる。
【0058】
例えば、行動情報取得用カメラは、入店制御装置11の前及びその周囲にいる人物を撮影する位置および向きで設置されてもよい。そして、店舗システム10は、行動情報取得用カメラが生成した画像内で1人又は複数の人物を検出すると、検出した人物各々をその画像内で追跡しながら、各人物の行動が禁止行動に該当しないか監視してもよい。そして、店舗システム10は、その画像内で追跡中の人物の中のいずれかが入店制御装置11の前に来たことを検知すると、その人物のそれまでの行動の解析結果に基づき、入店制御装置11の動作を制御する。すなわち、その人物がそれまでに禁止行動を行っていない場合、店舗システム10は入店制御装置11を通過可能な状態とし、その人物が禁止行動を行っていた場合、入店制御装置11を通過不可能な状態とする。
【0059】
その他、行動情報取得用カメラは、店舗周辺の任意の位置に任意の向きで設置されてもよい。そして、店舗システム10は、行動情報取得用カメラが生成した画像内で1人又は複数の人物を検出すると、検出した人物各々を画像内で追跡しながら、各人物の行動が禁止行動に該当しないか監視してもよい。また、店舗システム10は、その画像から、検出した人物各々の外観の特徴量(顔の特徴量)を抽出し、当該顔の特徴量と上記監視の結果とを紐づけて記憶してもよい。
【0060】
この場合、入店制御装置11の前にいる人物を撮影する位置及び向きで他のカメラが設置される。そして、店舗システム10は、当該他のカメラが生成した画像から人物の顔の特徴量を抽出すると、その顔の特徴量に紐づく上記監視の結果を取り出し、その結果に応じて入店制御装置11の動作を制御する。
【0061】
店舗システム10のその他の構成は、第1及び第2の実施形態と同様である。
【0062】
本実施形態の店舗システム10によれば、第1及び第2の実施形態と同様の作用効果が実現される。また、本実施形態の店舗システム10によれば、来店した人物の入店前の行動内容を把握し、把握した行動内容に基づき、入店を許可するか否かを判断することができる。例えば、店舗システム10は、酔ってふらふらしている人物、アルコール飲料を飲んでいる人物、大声で騒いでいる人物等の入店を拒否することができる。このような店舗システム10によれば、安全な営業が妨げられる不都合の発生をより効果的に抑制できる。
【0063】
<第4の実施形態>
本実施形態では、取得部13が取得する情報、及び、判断部14による上記判断処理の詳細がより具体化される。
【0064】
取得部13は、人物関連情報として、来店した人物の人物識別情報を取得する。来店した人物の人物識別情報の取得は、第1の実施形態で説明したように、生体情報取得装置を介した生体情報の取得により実現されてもよいし、リーダ、タッチパネル、物理ボタン、マイク、キーボード、マウスなどの入力装置を介したユーザ入力により実現されてもよい。例えば、入店制御装置11の前に来た来店した人物は、その近傍に設置された情報取得端末12を介して、店舗システム10に人物識別情報を入力する操作を行う。
【0065】
判断部14は、予め用意された顧客データベース(記憶部)から、取得された人物識別情報に紐づけられた人物属性情報を取得する。そして、判断部14は、取得した人物属性情報が入店禁止条件を満たさない場合に来店した人物の入店を許可し、取得した人物属性情報が入店禁止条件を満たす場合に来店した人物の入店を許可しない。以下、具体例を説明する。
【0066】
「例1」
当該例では、図5に示すように、人物属性情報は、過去の取引に基づき算出された信用スコアを含む。そして、判断部14は、信用スコアが第1の基準値以上である場合に来店した人物の入店を許可し、信用スコアが第1の基準値未満である場合に来店した人物の入店を許可しない。
【0067】
ここで、過去の取引に基づき信用スコアを算出する処理の一例を説明する。なお、ここでの例示はあくまで一例であり、その他の処理で信用スコアを算出してもよい。
【0068】
図6に、過去の取引の内容を示す取引情報の一例を示す。当該取引情報は、例えばセンタサーバに記憶される。取引情報は、過去の来店時各々における各人物の実績や評価内容を含む。例えば、図示するように、取引情報は、来店日、購入金額、店舗滞在時間、店内マナー等を含む。
【0069】
店内マナーは、店内に設置された監視カメラが生成した画像に基づき、算出される。例えば、予め店内禁止行動が定義されてもよい。また、店内禁止行動毎に禁止レベルが定義されてもよい。そして、店内禁止行動が検知されたか否か、また、どの禁止レベルの店内禁止行動が検知されたかに基づき、各人物の各来店時の店内マナーが算出されてもよい。算出アルゴリズムの詳細は特段制限されない。店内禁止行動は、「手に取った商品を、元の陳列場所と異なる場所に戻す」、「走る」、「大声で騒ぐ」、「不審行動をとる(きょろきょろする、徘徊する等)」等が例示される。
【0070】
上述のような取引情報に含まれる各種パラメータ(購入金額、店舗滞在時間、店内マナー等)の値から信用スコアを算出する情報(演算式、テーブル等)と、図6に示すような取引情報とに基づき、取引ごとに(来店ごとに)信用スコアを算出する。そして、算出した来店ごとの信用スコアの統計値(平均値、最頻値、最大値、最小値、中央値等)を、その人物の信用スコアとする。
【0071】
なお、過去の取引に代えて又は加えて、資産保有状況、学歴、職歴等を、信用スコア算出のパラメータとして用いてもよい。より多くの資産を保有しているほど、信用スコアは高くなる。また、学歴が所定の条件(大学卒、所定の大学を卒業等)を満たしているほど、信用スコアは高くなる。また、職歴が所定の条件(勤続年数が基準以上、所定の企業に勤務等)を満たしているほど、信用スコアは高くなる。これらのパラメータから信用スコアを算出するアルゴリズムの詳細は特段制限されない。
【0072】
「例2」
当該例では、図5に示すように、人物属性情報は、その店舗で利用可能な1つ又は複数の支払方法の残高を含む。支払方法は、電子マネー、ポイント等である。その店舗は、その支払方法での支払いのみを受付可能であってもよい。そして、判断部14は、残高が第2の基準値以上である場合に来店した人物の入店を許可し、残高が第2の基準値未満である場合に来店した人物の入店を許可しない。なお、その店舗で利用可能な支払方法が複数ある場合、判断部14は、少なくとも1つの支払方法の残高が第2の基準値以上である場合に来店した人物の入店を許可し、全ての支払方法の残高が第2の基準値未満である場合に来店した人物の入店を許可しない。第2の基準値は、その店舗で販売している商品の中の最も安い商品の税込み価格、又は、当該税込み価格以下であってもよい。
【0073】
「例3」
当該例では、図5に示すように、人物属性情報は、個人情報の登録有無を含む。個人情報は、氏名、住所、電話番号等、その人物を特定するための情報である。個人情報の登録手段は、店舗のホームページやアプリケーションを介した登録、電話や手紙での登録等が例示されるが、これらに限定されない。そして、判断部14は、個人情報を登録している人物の入店を許可し、個人情報を登録していない人物の入店を許可しない。
【0074】
「例4」
当該例では、図5に示すように、人物属性情報は、信用スコア、その店舗で利用可能な1つ又は複数の支払方法の残高、及び、個人情報登録有無の中の少なくとも2つを含む。そして、判断部14は、「信用スコアが第1の基準値未満である」、「残高が第2の基準値未満である」及び「個人情報を登録していない」の中の任意の2つ以上を論理演算子でつないだ条件を満たさない場合に入店を許可し、その条件を満たす場合に入店を許可しない。
【0075】
店舗システム10のその他の構成は、第1乃至第3の実施形態と同様である。
【0076】
本実施形態の店舗システム10によれば、第1乃至第3の実施形態と同様の作用効果が実現される。また、本実施形態の店舗システム10によれば、顧客データベース(記憶部)に登録されている来店した人物の属性を示す人物属性情報に基づき、入店を許可するか否かを判断することができる。例えば、店舗システム10は、過去の取引から算出された信用スコアが低い人物、その店舗で利用可能な支払方法の残高が低い人物、個人を特定するための個人情報を登録してない人物等の入店を拒否することができる。このような店舗システム10によれば、安全な営業が妨げられる不都合の発生をより効果的に抑制できる。
【0077】
<第5の実施形態>
本実施形態の店舗システム10は、来店した人物の入店を許可しないと判断した場合、その旨を監視センタのシステムに通知する手段を有する。例えば、店舗システム10は、来店した人物の入店を許可しないと判断したことに応じて、又は、当該判断後にその人物から監視センタへの通知リクエストが入力されたことに応じて、上記通知を行う。
【0078】
当該通知では、来店した人物の入店を許可しない事象が発生したことが通知される。当該通知では、その他、その事象が発生した店舗を識別する情報や、来店した人物の入店を許可しないと判断した理由が通知されてもよい。また、その判断の基となった材料(画像、音声データ、人物属性情報等)や、来店した人物のライブ画像が監視センタのシステムに送信されてもよい。
【0079】
そして、店舗システム10の動作制御部16は、監視センタのシステムから受信した制御指示に基づき、入店制御装置11の動作を制御してもよい。すなわち、監視センタのオペレータは、上述のような通知内容に基づき、その人物の入店を許可しなかった判断の妥当性を検討する。そして、その人物の入店を許可してよいと判断した場合、監視センタのオペレータは監視センタのシステムに対して、その入店制御装置11を通過可能な状態にする入力を行う。監視センタのシステムは、当該入力に応じて、入店制御装置11を通過可能な状態にする制御指示を店舗システム10に送信する。
【0080】
店舗システム10のその他の構成は、第1乃至第4の実施形態と同様である。
【0081】
本実施形態の店舗システム10によれば、第1乃至第4の実施形態と同様の作用効果が実現される。また、本実施形態の店舗システム10によれば、店舗システム10が入店を許可しなかった場合であっても、監視センタからの遠隔制御により、入店制御装置11を通過可能な状態にすることができる。このため、店舗システム10の誤判断による販売機会の逸失を回避できる。
【0082】
また、来店した人物の入店を許可しないと判断した理由や、その判断の基となった材料(画像、音声データ、人物属性情報等)や、来店した人物のライブ画像等が監視センタのシステムに送信される。監視センタのオペレータは、これらの情報に基づき、店舗システム10の判断の妥当性を検討し、入店を許可するか否かを決定できる。このように、店舗システム10によれば、監視センタのオペレータによる決定のために有益な情報を提供することができる。結果、監視センタのオペレータが誤った決定を行う不都合の発生を抑制できる。
【0083】
なお、本明細書において、「取得」とは、ユーザ入力に基づき、又は、プログラムの指示に基づき、「自装置が他の装置や記憶媒体に格納されているデータを取りに行くこと(能動的な取得)」、たとえば、他の装置にリクエストまたは問い合わせして受信すること、他の装置や記憶媒体にアクセスして読み出すこと等を含んでもよい。また、「取得」とは、ユーザ入力に基づき、又は、プログラムの指示に基づき、「自装置に他の装置から出力されるデータを入力すること(受動的な取得)」、たとえば、配信(または、送信、プッシュ通知等)されるデータを受信すること等を含んでもよい。また、「取得」とは、受信したデータまたは情報の中から選択して取得すること、及び、「データを編集(テキスト化、データの並び替え、一部データの抽出、ファイル形式の変更等)などして新たなデータを生成し、当該新たなデータを取得すること」を含んでもよい。
【0084】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限定されない。
1. 情報取得端末から、店舗に来店した人物に関する人物関連情報を取得する取得手段と、
前記人物関連情報に基づき、前記来店した人物の入店を許可するか否かを判断する判断手段と、
前記判断結果に基づき、前記店舗への入店を制御する入店制御装置の動作を制御する動作制御手段と、
を有する店舗システム。
2. 前記取得手段は、前記人物関連情報として、前記来店した人物の人物識別情報を取得し、
前記判断手段は、前記人物識別情報と、前記人物の属性を示す人物属性情報とを紐づけて記憶した記憶手段から、前記来店した人物の人物識別情報に紐づく前記人物属性情報を取得し、取得した前記人物属性情報に基づき、前記来店した人物の入店を許可するか否かを判断する1に記載の店舗システム。
3. 前記人物属性情報は、過去の取引に基づき算出された信用スコアを含み、
前記判断手段は、前記信用スコアが第1の基準値以上である場合に前記来店した人物の入店を許可し、前記信用スコアが前記第1の基準値未満である場合に前記来店した人物の入店を許可しない2に記載の店舗システム。
4. 前記人物属性情報は、前記店舗で利用可能な支払い方法の残高を含む、
前記判断手段は、前記残高が第2の基準値以上である場合に前記来店した人物の入店を許可し、前記残高が前記第2の基準値未満である場合に前記来店した人物の入店を許可しない2又は3に記載の店舗システム。
5. 前記取得手段は、前記人物関連情報として、前記店舗付近での前記来店した人物の行動内容を示す行動情報を取得し、
前記判断手段は、前記行動情報が入店禁止条件を満たさない場合に前記来店した人物の入店を許可し、前記行動情報が前記入店禁止条件を満たす場合に前記来店した人物の入店を許可しない2から4のいずれかに記載の店舗システム。
6. 前記取得手段は、前記人物関連情報として、前記来店した人物の状態を示す状態情報を取得し、
前記判断手段は、前記状態情報が入店禁止条件を満たさない場合に前記来店した人物の入店を許可し、前記状態情報が前記入店禁止条件を満たす場合に前記来店した人物の入店を許可しない2から5のいずれかに記載の店舗システム。
7. 前記取得手段は、前記状態情報として、アルコール検出器の検出結果を取得する6に記載の店舗システム。
8. 前記取得手段は、前記状態情報として、前記来店した人物の外観を示す画像を取得する6又は7に記載の店舗システム。
9. コンピュータが、
情報取得端末から、店舗に来店した人物に関する人物関連情報を取得し、
前記人物関連情報に基づき、前記来店した人物の入店を許可するか否かを判断し、
前記判断結果に基づき、前記店舗への入店を制御する入店制御装置の動作を制御する処理方法。
10. コンピュータを、
情報取得端末から、店舗に来店した人物に関する人物関連情報を取得する取得手段、
前記人物関連情報に基づき、前記来店した人物の入店を許可するか否かを判断する判断手段、
前記判断結果に基づき、前記店舗への入店を制御する入店制御装置の動作を制御する動作制御手段、
として機能させるプログラム。
【0085】
以上、実施形態(及び実施例)を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態(及び実施例)に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0086】
この出願は、2020年3月19日に出願された日本出願特願2020-049289号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0087】
1A プロセッサ
2A メモリ
3A 入出力I/F
4A 周辺回路
5A バス
10 店舗システム
11 入店制御装置
12 情報取得端末
13 取得部
14 判断部
16 動作制御部
20 コントローラ
図1
図2
図3
図4
図5
図6