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特許7582373情報処理装置、情報処理方法及び記録媒体
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-05
(45)【発行日】2024-11-13
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/40 20120101AFI20241106BHJP
   G06Q 30/06 20230101ALI20241106BHJP
【FI】
G06Q20/40
G06Q30/06
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2023073592
(22)【出願日】2023-04-27
(62)【分割の表示】P 2022516913の分割
【原出願日】2021-03-26
(65)【公開番号】P2023086920
(43)【公開日】2023-06-22
【審査請求日】2024-02-05
(31)【優先権主張番号】P 2020075514
(32)【優先日】2020-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(72)【発明者】
【氏名】新井 宏
【審査官】青柳 光代
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-505478(JP,A)
【文献】特開2017-182387(JP,A)
【文献】特開2017-123202(JP,A)
【文献】特開2016-057992(JP,A)
【文献】特開2016-053896(JP,A)
【文献】特表2018-513803(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者が提示した旅券の在留資格情報を読み取る読取部と、
前記在留資格情報に基づいて、前記利用者による物品の購入が免税の条件を満たすか否かを判定する判定部と、
前記利用者を撮影した第1顔画像と、前記旅券から読み取った第2顔画像との照合により前記利用者の本人確認を行う照合部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記利用者をカメラで撮影した前記第1顔画像を取得する顔画像取得部、
を更に備える請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記照合部は、前記第1顔画像及び前記第2顔画像の各々から特徴量を抽出し、前記照合を行う、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記在留資格情報は、前記利用者の入国日及び在留資格を含み、
前記判定部は、前記入国日から現在日付までの日数が前記免税に関する法令で定められた日数が経過している場合又は前記在留資格が前記免税に必要な所定の資格でない場合に、前記利用者による前記物品の購入が前記免税の前記条件を満たさないと判定する、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記利用者による前記物品の購入が前記免税の前記条件を満たすと判定された場合に、前記利用者が購入しようとする前記物品について免税した金額での決済処理を実行する決済処理部を更に備える、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記判定部は、少なくとも前記物品の識別コードと購入金額を対応付けて記憶するデータベースから前記識別コードをキーとして取得した前記物品の前記購入金額と前記免税が認められる前記購入金額の範囲との比較結果に基づいて前記物品が前記免税の対象物品であるか否かを更に判定する、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記免税の前記対象物品を保管する保管部と、
前記保管部に設けられ、駆動により前記対象物品を排出可能な排出機構部と、
前記決済処理の完了に伴い、前記排出機構部の駆動を制御し、前記対象物品のうち前記利用者により購入された前記物品を前記保管部から排出させる制御部と、
を更に備える請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記利用者による前記物品の購入が前記免税の前記条件を満たすと判定された場合に、前記利用者が購入した前記物品の購入金額と前記免税に関する法令の情報とに基づいて前記購入金額に応じた還付金額を算出する算出部と、
前記還付金額を現金の出力又は電子的な送金処理により前記利用者に還付するする還付部と、
を更に備える請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記判定部は、前記旅券から得られた前記旅券の少なくとも形状及び大きさを含む第1物理情報に基づいて、前記旅券が真正であるか否かを更に判定する、
請求項1乃至8のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記判定部は、前記利用者の身体の少なくとも形状及び大きさを含む第2物理情報に基づいて、前記第1顔画像が装置の前に存在している人物から取得されたか否かを更に判定する、
請求項1乃至9のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記読取部は、前記旅券の券面を光学的に読み取ることにより、前記在留資格情報を取得する、
請求項1乃至10のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記読取部は、前記旅券の券面に記載された前記利用者の顔写真から前記第2顔画像を取得する、
請求項1乃至11のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記読取部は、前記旅券に内蔵された電磁記録媒体に記録されている前記第2顔画像を、電磁的手法を用いて取得する、
請求項1乃至11のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項14】
コンピュータが、利用者が提示した旅券の在留資格情報を読み取るステップと、
前記コンピュータが、前記在留資格情報に基づいて、前記利用者による物品の購入が免税の条件を満たすか否かを判定するステップと、
前記コンピュータが、前記利用者を撮影した第1顔画像と、前記旅券から読み取った第2顔画像との照合により前記利用者の本人確認を行うステップと、
を備える情報処理方法。
【請求項15】
コンピュータに、
利用者が提示した旅券の在留資格情報を読み取るステップと、
前記在留資格情報に基づいて、前記利用者による物品の購入が免税の条件を満たすか否かを判定するステップと、
前記利用者を撮影した第1顔画像と、前記旅券から読み取った第2顔画像との照合により前記利用者の本人確認を行うステップと、
を実行させるためのプログラム。
【請求項16】
利用者が提示した旅券の在留資格情報を読み取る読取部と、
前記在留資格情報に基づいて、前記利用者が免税対象者であるか否かを判定する判定部と、
前記利用者を撮影した第1顔画像と、前記旅券から読み取った第2顔画像との照合により前記利用者の本人確認を行う照合部と、
を備える情報処理装置。
【請求項17】
前記利用者をカメラで撮影した前記第1顔画像を取得する顔画像取得部、
を更に備える請求項16に記載の情報処理装置。
【請求項18】
コンピュータが、利用者が提示した旅券の在留資格情報を読み取るステップと、
前記コンピュータが、前記在留資格情報に基づいて、前記利用者が免税対象者であるか否かを判定するステップと、
前記コンピュータが、前記利用者を撮影した第1顔画像と、前記旅券から読み取った第2顔画像との照合により前記利用者の本人確認を行うステップと、
を備える情報処理方法。
【請求項19】
コンピュータに、
利用者が提示した旅券の在留資格情報を読み取るステップと、
前記在留資格情報に基づいて、前記利用者が免税対象者であるか否かを判定するステップと、
前記利用者を撮影した第1顔画像と、前記旅券から読み取った第2顔画像との照合により前記利用者の本人確認を行うステップと、
を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、免税施設における商品の購入を効率化する決済支援システムが開示されている。特許文献1の決済支援システムは、旅行者の生体情報を用いた生体認証により、決済の可否を判定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2017/033291号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
利用者が免税施設で商品を購入する際の手続のように、旅券を所持している利用者の本人確認と利用資格についての確認の両方が法令等により必要とされている手続がある。しかし、特許文献1に例示されている決済支援システムでは、利用者が免税手続の対象者であるか否かを自動的に判定する仕組みは考慮されていない。このため、職員による目視確認等の別の手法により、利用者が免税手続の対象者であるか否かを確認する必要がある。このように、利用者の本人確認と利用資格についての確認が必要とされている手続において、効率改善の余地があった。
【0005】
そこで、本発明は、上述の問題に鑑み、利用者の本人確認と利用資格についての確認の両方が必要とされている手続を効率的に行える情報処理装置、情報処理方法及び記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一観点によれば、手続を要求する利用者の身体から第1生体情報を取得する第1取得部と、前記利用者が提示した旅券から前記利用者の第2生体情報を取得する第2取得部と、前記利用者の資格情報を取得する第3取得部と、前記第1生体情報と前記第2生体情報とを照合する照合部と、前記照合の結果及び前記資格情報に基づいて前記利用者が前記手続の対象者であるか否かを判定する判定部と、を備える情報処理装置が提供される。
【0007】
本発明の他の観点によれば、手続を要求する利用者の身体から第1生体情報を取得するステップと、前記利用者が提示した旅券から前記利用者の第2生体情報を取得するステップと、前記利用者の資格情報を取得するステップと、前記第1生体情報と前記第2生体情報とを照合するステップと、前記照合の結果及び前記資格情報に基づいて前記利用者が前記手続の対象者であるか否かを判定するステップと、を備える情報処理方法が提供される。
【0008】
本発明の更に他の観点によれば、コンピュータに、手続を要求する利用者の身体から第1生体情報を取得するステップと、前記利用者が提示した旅券から前記利用者の第2生体情報を取得するステップと、前記利用者の資格情報を取得するステップと、前記第1生体情報と前記第2生体情報とを照合するステップと、前記照合の結果及び前記資格情報に基づいて前記利用者が前記手続の対象者であるか否かを判定するステップと、を実行させるためのプログラムが記録された記録媒体が提供される。
【0009】
本発明の更に他の観点によれば、手続を要求する利用者の身体から第1生体情報を取得する第1取得部と、前記利用者が提示した旅券から旅券番号と前記利用者の第2生体情報とを取得する第2取得部と、前記第1生体情報と前記第2生体情報とを照合する照合部と、前記照合により前記利用者の本人確認が成功した場合に、前記利用者が前記手続の対象者であるか否かを前記旅券番号に基づいて判定する外部装置に対して、前記旅券番号を出力する要求部と、前記外部装置から前記利用者が前記対象者であるか否かの判定結果を取得する第3取得部と、を備える情報処理装置が提供される。
【0010】
本発明の更に他の観点によれば、手続を要求する利用者の身体から第1生体情報を取得するステップと、前記利用者が提示した旅券から旅券番号と前記利用者の第2生体情報とを取得するステップと、前記第1生体情報と前記第2生体情報とを照合するステップと、前記照合により前記利用者の本人確認が成功した場合に、前記利用者が前記手続の対象者であるか否かを前記旅券番号に基づいて判定する外部装置に対して、前記旅券番号を出力するステップと、前記外部装置から前記利用者が前記対象者であるか否かの判定結果を取得するステップと、を備える情報処理方法が提供される。
【0011】
本発明の更に他の観点によれば、コンピュータに、手続を要求する利用者の身体から第1生体情報を取得するステップと、前記利用者が提示した旅券から旅券番号と前記利用者の第2生体情報とを取得するステップと、前記第1生体情報と前記第2生体情報とを照合するステップと、前記照合により前記利用者の本人確認が成功した場合に、前記利用者が前記手続の対象者であるか否かを前記旅券番号に基づいて判定する外部装置に対して、前記旅券番号を出力するステップと、前記外部装置から前記利用者が前記対象者であるか否かの判定結果を取得するステップと、を実行させるためのプログラムが記録された記録媒体が提供される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、利用者の本人確認と利用資格についての確認の両方が必要とされている手続を効率的に行える情報処理装置、情報処理方法及び記録媒体が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】第1実施形態に係る情報処理システムの全体構成を示す概略図である。
図2】第1実施形態に係る免税店システムのハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】第1実施形態に係る免税店サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
図4】第1実施形態に係る自動販売機のハードウェア構成を示すブロック図である。
図5】第1実施形態に係る自動販売機の機能ブロック図である。
図6】第1実施形態に係る物品購入情報DBに記憶される情報の一例を示す図である。
図7】第1実施形態に係る自動販売機において行われる処理を示すフローチャートである。
図8】第2実施形態に係る免税店システムのハードウェア構成を示すブロック図である。
図9】第2実施形態に係るPOS端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
図10】第2実施形態に係るPOS端末の機能ブロック図である。
図11】第2実施形態に係るPOS端末において行われる処理を示すフローチャートである。
図12】第3実施形態に係る免税店システムのハードウェア構成を示すブロック図である。
図13】第3実施形態に係る免税手続端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
図14】第3実施形態に係る免税手続端末の機能ブロック図である。
図15】第3実施形態に係る免税手続端末において行われる処理を示すフローチャートである。
図16】第4実施形態に係る情報処理システムの全体構成を示す概略図である。
図17】第4実施形態に係る免税資格確認DBに記憶される情報の一例を示す図である。
図18】第4実施形態に係るKIOSK端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
図19】第4実施形態に係るKIOSK端末の機能ブロック図である。
図20】第4実施形態に係るKIOSK端末において行われる処理を示すフローチャートである。
図21】第5実施形態に係る情報処理システムの全体構成を示す概略図である。
図22】第5実施形態に係る自動販売機の機能ブロック図である。
図23】第5実施形態に係る免税情報管理サーバの機能ブロック図である。
図24】第5実施形態に係る自動販売機において行われる処理を示すフローチャートである。
図25】第6実施形態に係る情報処理装置の機能ブロック図である。
図26】第7実施形態に係る情報処理装置の機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明の例示的な実施形態を説明する。図面において同様の要素又は対応する要素には同一の符号を付し、その説明を省略又は簡略化することがある。
【0015】
[第1実施形態]
本実施形態に係る情報処理システムについて説明する。本実施形態の情報処理システムは、免税施設において免税処理(免税に関する手続)を支援するシステムである。ここで、免税施設とは、典型的には市中における免税店(輸出物品販売場)であり得る。
【0016】
また、「免税」とは、本実施形態の情報処理システムが日本国内の市中の免税店での免税処理に用いられる場合には、消費税の免除を意味する。しかし、本実施形態の情報処理システムが他の免税施設で用いられる場合には、「免税」は、付加価値税、酒税、たばこ税、関税等の免除をも含み得る。
【0017】
特記した場合を除き、以下の説明においては、本実施形態の情報処理システムは、日本国内の市中の免税店における免税手続に適用されるものとする。しかし、これに限定されるものではなく、本実施形態の情報処理システムは、日本以外の外国の免税店における免税処理に用いられてもよい。その場合、各国の税制度に応じて処理の内容は適宜変更され得る。
【0018】
図1は、本実施形態に係る情報処理システムの全体構成を示す概略図である。情報処理システムは、免税店システム1と、決済サーバ2と、免税情報管理サーバ3とを備えている。免税店システム1、決済サーバ2及び免税情報管理サーバ3は、ネットワークNWを介して通信可能に接続されている。
【0019】
ネットワークNWは、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の種々のネットワークであり得る。ネットワークNWは、例えば、インターネットであり得る。
【0020】
免税店システム1は、免税店の店舗内に構築されたシステムであり、サーバ、POS(Point Of Sales)システム、KIOSK端末等を含み得る。本実施形態では、免税店システム1が自動販売機を含む場合を説明するが、詳細は後述する。
【0021】
決済サーバ2は、免税店における購入代金の決済を行うためのサーバである。決済サーバ2は、免税店システム1からの要求に応じてクレジットカード、デビットカード、プリペイドカード、電子マネー、仮想通貨等による電子決済の機能を提供する。
【0022】
免税情報管理サーバ3は、日本に居住していない人物(非居住者)の免税手続に関する情報を管理するサーバである。免税情報サーバ3は、物品購入情報DB31を有している。物品購入情報DB31は、非居住者が日本に滞在している期間に購入した免税対象物品の購入情報を記憶しているものとする。
【0023】
図2は、免税店システム1のハードウェア構成を示すブロック図である。免税店システム1は、免税店サーバ11及び自動販売機12を備えている。
【0024】
免税店サーバ11は、自動販売機12から得られた売上データ、物品(商品)データ等の免税店内で用いられるデータの記憶を行うストアコンピュータである。
【0025】
図3は、免税店サーバ11のハードウェア構成を示すブロック図である。免税店サーバ11は、CPU(Central Processing Unit)111と、RAM(Random Access Memory)112と、ROM(Read Only Memory)113と、ストレージ114とを備えている。また、免税店サーバ11は、通信I/F(Interface)115と、入力装置116と、出力装置117とを備える。なお、免税店サーバ11の各部は、不図示のバス、配線、駆動装置等を介して相互に接続される。
【0026】
図3では、免税店サーバ11を構成する各部が一体の装置として図示されているが、これらの機能の一部は外付け装置により提供されるものであってもよい。例えば、入力装置116及び出力装置117は、CPU111等を含むコンピュータの機能を構成する部分とは別の外付け装置であってもよい。
【0027】
CPU111は、ROM113、ストレージ114等に記憶されたプログラムに従って所定の演算を行うとともに、免税店サーバ11の各部を制御する機能をも有するプロセッサである。RAM112は、揮発性記憶媒体から構成され、CPU111の動作に必要な一時的なメモリ領域を提供する。
【0028】
ROM113は、不揮発性記憶媒体から構成され、免税店サーバ11の動作に用いられるプログラム等の必要な情報を記憶する。ストレージ114は、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の不揮発性記憶媒体から構成され、データベースの記憶、免税店サーバ11の動作用プログラムの記憶等を行う記憶装置である。
【0029】
通信I/F115は、イーサネット(登録商標)等の規格に基づく通信インターフェースである。通信I/F115は、決済サーバ2等の他の装置との通信を行うためのモジュールである。
【0030】
入力装置116は、キーボード、ポインティングデバイス等であって、免税店サーバ11の管理者が免税店サーバ11を操作するために用いられる。ポインティングデバイスの例としては、マウス、トラックボール、タッチパネル、ペンタブレット等が挙げられる。
【0031】
出力装置117は、例えば表示装置である。表示装置は、液晶ディスプレイ、OLED(Organic Light Emitting Diode)ディスプレイ等であって、情報の表示、操作入力用のGUI(Graphical User Interface)等の表示に用いられる。入力装置116及び出力装置117は、タッチパネルとして一体に形成されていてもよい。
【0032】
なお、免税店サーバ11のハードウェア構成は例示であり、これら以外の装置が追加されていてもよく、一部の装置が設けられていなくてもよい。また、一部の装置が同様の機能を有する別の装置に置換されていてもよい。更に、本実施形態の一部の機能がネットワークを介して他の装置により提供されてもよく、本実施形態の機能が複数の装置に分散されて実現されるものであってもよい。
【0033】
決済サーバ2及び免税情報管理サーバ3のハードウェア構成は、図3に示されているものと同様であるため、説明を省略する。
【0034】
自動販売機12は、利用者が免税対象物品の購入を希望する操作を行ったときに、利用者の本人確認処理、利用者が免税販売を受けられる資格を有するか否かの判定処理、販売代金の決済処理等を自動的に行う装置である。本実施形態の自動販売機12が備える機能の詳細については後述する。
【0035】
図4は、自動販売機12のハードウェア構成を示すブロック図である。なお、以下の説明において、名称が同じであるものの符号が異なる機器は、同等の機器であるため詳細な説明を省略することがある。
【0036】
自動販売機12は、図3の構成と同様に、CPU1201と、RAM1202と、ROM1203と、ストレージ1204と、通信I/F1205と、入力装置1206と、表示装置1207とを備える。また、自動販売機12は、カメラ1208と、深度カメラ1209と、旅券読取装置1210と、媒体読取装置1211と、自動釣銭装置1212と、保管装置1213と、物品排出装置1214とを更に備える。なお、自動販売機12の各部は、不図示のバス、配線、駆動装置等を介して相互に接続される。
【0037】
表示装置1207は、液晶ディスプレイ、OLEDディスプレイ等であって、情報の表示、操作入力用のGUI等の表示に用いられる。自動販売機12では、入力装置1206及び表示装置1207は、タッチパネルとして一体に形成されるとよい。
【0038】
カメラ1208は、例えば、自動販売機12の前に立つ利用者の顔を撮影するデジタルカメラであり、利用者の顔を撮影してその顔画像を取得する。
【0039】
深度カメラ1209は、カメラ1208により撮影される物体の三次元情報を取得する。CPU1201は、深度カメラ1209により取得された三次元情報に基づき、カメラ1208による利用者の撮影顔画像が、生身の人間の撮影から取得されたものであるか否かを判定する。すなわち、CPU1201は、三次元情報に基づき、撮影顔画像が生身の人間以外の物体(例えば利用者の写真等)から取得されたものであるか否かを判定する。これにより、第三者が利用者に成りすます不正行為を防止できる。
【0040】
旅券読取装置1210は、利用者の携帯する旅券に記録されている情報を読み取る装置である。旅券読取装置1210としては、例えば、OCR(Optical Character Reader)装置、イメージスキャナ、非接触IC(Integrated Circuit)リーダ等が挙げられる。
【0041】
旅券読取装置1210は、例えば、旅券を読み取る読取部を上に向けて設けられており、その読取部上に旅券が差し込まれるスロットを有するように構成されている。この場合、利用者は、身分事項ページや査証欄を開いた旅券をそのページを下に向けてスロットに差し込んで旅券読取装置1210の読取部にかざすことにより、旅券読取装置1210にその旅券を読み取らせることができる。
【0042】
スロットに旅券を差し込む方式では、スロットに旅券を差し込めば、ページを開いた状態を維持するために利用者が旅券を押さえ続ける必要がなく、また、旅券読取装置1210の読取部に対して旅券の位置を正確に合わせることができる。これにより、円滑な旅券の読取りを実現することができる。なお、旅券読取装置1210の構成は、上述の構成に限定されるものではなく、種々の構成を採用することができる。
【0043】
媒体読取装置1211は、利用者の携帯する各種の媒体に記録されている情報を読み取る装置である。媒体読取装置1211としては、例えば、OCR装置、イメージスキャナ、コードリーダ、非接触ICリーダ等が挙げられる。記録媒体としては、例えば、クレジットカード、電子マネーカード、決済用のバーコードを表示するスマートフォン等が挙げられる。
【0044】
自動釣銭装置1212は、利用者が免税対象物品の支払のために投入した現金を処理し、必要に応じて釣銭を自動的に排出する金銭装置である。自動釣銭装置1212は、紙幣及び硬貨の入出金を処理する入出金装置を有する。
【0045】
保管装置1213は、免税対象物品を保管する装置である。本実施形態では、免税対象物品は、保管装置1213の内部に予め梱包された状態で保管されるものとする。保管装置1213内における免税対象物品の保管場所を示すデータは、例えばストレージ1204等に記憶されている。物品排出装置1214は、利用者が購入した対象物品を保管装置1213から取り出し、排出口から排出する装置である。
【0046】
図5は、自動販売機12の機能ブロック図である。自動販売機12は、受付部12aと、生体情報取得部12bと、旅券情報取得部12cと、在留情報取得部12dと、照合部12eと、判定部12fと、決済処理部12gと、物品保管部12hと、物品排出部12iとを備えている。
【0047】
CPU1201は、ROM1203、ストレージ1204等に記憶されたプログラムをRAM1202にロードして実行することで、所定の演算処理を行う。また、CPU1201は、当該プログラムに基づいて、通信I/F1205等の自動販売機12の各部を制御する。これらにより、CPU1201は、図5に示す各機能ブロックの機能を実現する。各機能ブロックにより行われる具体的な処理の内容については後述する。
【0048】
なお、図5において自動販売機12内に記載されている機能ブロックの各機能の一部は、自動販売機12の外部の装置に設けられていてもよい。すなわち、上述の各機能は、自動販売機12単独によって実現されてもよく、外部の装置との協働により実現されてもよい。
【0049】
図6は、物品購入情報DB31に記憶される情報の一例を示す図である。物品購入情報DB31は、旅券番号、氏名、性別、国籍、コード、購入物品名、区分及び金額をデータ項目として含み得る。「旅券番号」、「氏名」、「性別」、「国籍」の欄に記載された情報は、利用者が所持する旅券から光学的あるいは電磁的な手法で読み取られた旅券情報である。また、「区分」の欄に記載されている「一般物品」及び「消耗品」は、日本国の免税制度における免税対象物品の区分である。なお、コードに対応付けられている各種情報を取得するための商品データベースは、免税店サーバ121に予め記憶されているものとする。
【0050】
図7は、自動販売機12において行われる処理を示すフローチャートである。この処理は、利用者が免税対象物品を購入するために免税店の自動販売機12を操作することで実行される。
【0051】
ステップS101において、CPU1201(受付部12a)は、利用者が選択した物品の識別情報を取得する。
【0052】
ステップS102において、CPU1201(旅券情報取得部12c及び在留情報取得部12d)は、旅券から旅券顔画像、旅券番号、入国日及び在留資格の情報を読み取る。このとき、CPU1201(判定部12f)は、旅券から得られた文字、旅券の形状、厚み、大きさ等の情報(第1物理情報)に基づいて、旅券が真正であるか否かを更に判定すると好適である。これにより、第三者による偽造旅券の不正利用を防止できる。なお、旅券の真偽を判定する方法はこれに限られない。
【0053】
ステップS103において、CPU1201(生体情報取得部12b)は、カメラ1208及び深度カメラ1209を制御し、自動販売機12の前に立つ利用者の顔画像(以下、「撮影顔画像という。」)を撮影する。このとき、CPU1201(判定部12f)は、利用者の身体から得られた3次元の形状、大きさ等の情報(第2物理情報)に基づいて、撮影顔画像(第1生体情報)が装置の前に存在している人物から取得されたか否かを更に判定すると好適である。これにより、第三者が写真等の画像を用いて利用者に成りすます不正行為を防止できる。なお、成りすましを防止するための方法は、これに限られない。例えば、利用者に対して顔向きを変更させる指示を行い、顔画像を再度撮影して判定する手法でもよい。
【0054】
ステップS104において、CPU1201(照合部12e)は、撮影顔画像と旅券顔画像とを1対1で顔照合する。照合部12eは、撮影顔画像と旅券顔画像との類似度を示す照合スコアが所定の閾値以上の場合に、利用者が旅券の顔画像の人物と同一人物であると認証する。
【0055】
ステップS105において、CPU1201(判定部12f)は、装置の前に立つ利用者と旅券に記載された顔画像の人物とが同一人物であるか否かを判定する。ここで、CPU1201(判定部12f)が、同一人物であると判定した場合(ステップS105:YES)には、処理はステップS107へ移行する。
【0056】
これに対し、CPU1201(判定部12f)は、同一人物ではないと判定した場合(ステップS105:NO)には、認証エラーメッセージを表示し(ステップS106)、処理は終了する。
【0057】
ステップS107において、CPU1201(判定部12f)は、ステップS102において取得された入国日と現在の日時との差分を所定の日数と比較することにより、入国日から所定の日数が経過しているか否かを判定する。入国日から所定の日数が経過している場合(ステップS107:YES)には、処理はステップS110へ移行する。これに対し、入国日から所定の日数が経過していない場合(ステップS107:NO)には、処理はステップS108へ移行する。
【0058】
この所定の日数は、免税に関する法令等に基づいて定められる。例えば、現行の日本の免税制度では、外国人であっても入国後に6か月以上経過した場合には居住者と扱われるため、免税手続の対象者にはならない。したがって、この所定の日数は、一例としては6か月であり得る。
【0059】
ステップS108において、CPU1201(判定部12f)は、利用者の在留資格が所定の資格であるか否かを判定する。ここで、CPU1201(判定部12f)が、利用者の在留資格が所定の資格であると判定した場合(ステップS108:YES)には、処理はステップS109へ移行する。例えば、在留資格が“短期滞在”の場合には、利用者は非居住者であり、免税の対象となる所定の資格を有する人物と判定される。
【0060】
これに対し、CPU1201(判定部12f)が、利用者の在留資格が所定の資格ではないと判定した場合(ステップS108:NO)には、処理はステップS110へ移行する。例えば、在留資格が“永住者”の場合には、利用者は居住者であり、免税の対象となる所定の資格を有していない人物と判定される
【0061】
ステップS109において、CPU1201(判定部12f)は、購入物品の金額が所定の範囲内であるか否かを判定する。ここで、購入物品の金額が所定の範囲内である場合(ステップS109:YES)には、処理はステップS111へ移行する。これに対し、購入物品の金額が所定の範囲外である場合(ステップS109:NO)には、CPU1201は、利用者が免税手続の対象者ではないことを表示し(ステップS112)、処理を終了する。
【0062】
ここで、購入物品の金額についての所定の範囲は、免税に関する法令等に基づいて定められる。例えば、現行の日本の免税制度では、一般物品については、一店舗における一日の販売合計額が5000円以上であることが免税の要件となっている。また、消耗品については、一店舗における一日の販売合計額が5000円以上、かつ50万円以下であることが免税の要件となっている。
【0063】
ステップS109における判定処理は、例えば、一般物品及び消耗品の各々についての合計額がこれらの範囲に含まれるか否かを一般物品及び消耗品の区分ごとに判定するものであり得る。図6の例においては、「カメラ」は金額が5000円以上であるため、免税対象物品であり、「医薬品」は金額が5000円未満であるため、免税対象物品ではない。
【0064】
ステップS111において、免税販売による決済処理を実行する。具体的には、自動販売機12は、免税店サーバ11を介して決済サーバ2に利用者による物品の購入のための決済要求を行う。この決済要求では、購入物品の合計額、決済情報(クレジットカード番号、口座番号、暗証番号等)等の決済に必要な情報を決済サーバ2に送信する。決済要求が行われると、決済サーバ2は、決済の可否の判定及び決済処理を行う。図7の説明においては、利用者による物品購入の決済が認められたものとする。なお、現金によって決済処理を行う場合には、決済サーバ2への問い合わせは不要である。ステップS111の後、処理はステップS113へ移行する。
【0065】
ステップS112において、CPU1201は、購入物品が免税対象物品ではないことを表示し、処理を終了する。なお、利用者による物品購入が免税対象ではなかった場合には、その旨を利用者に伝えた上で、物品の販売を中止してもよく、一般的な課税対象物品の販売と同じ手続で物品を販売してもよい。
【0066】
ステップS113において、CPU1201(受付部12a)は、承諾事項に関する説明を表示し、利用者からの署名の入力を受け付ける。CPU1201は、利用者からの承諾に基づいて旅券の機械読取領域から読み取られた情報を免税手続に関する所定の入力欄に自動入力する。
【0067】
ステップS114において、CPU1201(物品排出部12i)は、物品排出装置1214を制御し、保管装置1213の内部から梱包された購入物品(免税対象物品)を取り出し、排出口へ排出する。
【0068】
ステップS115において、CPU1201は、免税店サーバ11を介して免税情報管理サーバ3の物品購入情報DB31に免税対象物品の購入情報を登録し、処理を終了する。購入情報には、旅券から取得された旅券番号、氏名、性別、国籍の他に、購入した物品を識別するコード、物品の購入金額、数量、購入日等の情報を含む。
【0069】
なお、利用者が購入した物品等に関する購入情報(購入記録)は、免税店システム1に所定の期間、記憶される。購入情報は、必要に応じて税関又は税務署に提供され得る。また、購入情報は、書面により免税店に保存されてもよい。また、上述の処理の順序は一例に過ぎない。例えば、複数の判定処理の順序を適宜変更してもよい。
【0070】
以上のように、本実施形態においては、免税施設を利用する人物の入国日及び在留情報を取得し、入国日及び在留情報に基づいてその人物が免税手続の対象者であるか否かを判定する。これにより、免税手続の対象者であるか否かを免税施設の店員が査証欄の記載等を考慮して確認する等の手法に比べると、手動での作業を少なくすることができる。
【0071】
また、本実施形態では、免税施設で撮影された利用者の顔画像等の生体情報と、旅券に記録された顔画像等の生体情報との生体照合により、本人確認を行うことができる。これにより、利用者の本人確認が自動的に行われるため、免税施設の店員の作業が簡素化される。したがって、本実施形態によれば、利用者の本人確認と利用資格についての確認の両方が必要とされている手続を効率的に行える情報処理装置が提供される。
【0072】
[第2実施形態]
本実施形態の情報処理システムは、第1実施形態の情報処理システムの変形例である。第1実施形態と重複する部分については説明を省略又は簡略化する場合がある。なお、現行の日本の免税制度では、自動販売機以外の装置において免税手続時の本人確認を行うことは認められていないが、以下の説明ではPOS端末13において本人確認を行うことが認められているものと仮定して説明する。
【0073】
図8は、本実施形態に係る免税店システム1のハードウェア構成を示すブロック図である。本実施形態に係る免税店システム1は、図2の構成に加えて、POS端末13を更に備えている。
【0074】
POS端末13は、利用者が購入しようとする物品の登録、販売代金の決済等の処理を行う装置である。POS端末13は、コンピュータ、ディスプレイ、バーコードリーダ、キャッシュドロワ、カードリーダ、操作ボタン、レシートプリンタ等を備え得る。なお、本実施形態のPOS端末13は、利用者が自ら操作の一部又は全部を行うセルフ型の装置とし、免税店の店員により全て操作される典型的な装置は除くものとする。
【0075】
免税店サーバ11は、POS端末13から得られた売上データ、物品(商品)データ等の免税店内で用いられるデータを記憶する。
【0076】
図9は、POS端末13のハードウェア構成を示すブロック図である。CPU1301と、RAM1302と、ROM1303と、ストレージ1304と、通信I/F1305と、入力装置1306と、表示装置1307とを備える。また、POS端末13は、カメラ1308と、深度カメラ1309と、旅券読取装置1310と、媒体読取装置1311と、自動釣銭装置1312とを更に備える。なお、POS端末13の各部は、不図示のバス、配線、駆動装置等を介して相互に接続される。
【0077】
図10は、POS端末13の機能ブロック図である。POS端末13は、受付部13aと、生体情報取得部13bと、旅券情報取得部13cと、在留情報取得部13dと、照合部13eと、判定部13fと、決済処理部13gと、コード読取部13hとを備える。符号13a~13gの各部の機能は、図3の符号12a~12gの機能と同様のため、説明は省略する。
【0078】
コード読取部13hは、物品の表面に付されているバーコードを読み取る。バーコードには、物品の識別情報が記録されている。コード読取部13hは、物品の識別情報に基づいて免税店サーバ11の商品データテーブル(不図示)を参照し、物品の名称や価格等の登録情報を取得する。
【0079】
図11は、POS端末13において行われる処理を示すフローチャートである。この処理は、利用者が免税対象物品を購入するために免税店のPOS端末13を操作することで実行される。
【0080】
ステップS201において、CPU1301(コード読取部13h)は、利用者による媒体読取装置1311の操作に応じて購入する物品の識別情報を読み取る。ステップS102~ステップS113の処理は、図7の場合と同様であるため、説明を省略する。
【0081】
ステップS202において、CPU1301(受付部13a)は、利用者から署名の入力を受け付けると(ステップS113参照)、表示装置1307等に購入物品の梱包指示情報を出力する。その後、処理はステップS115へ移行する。
【0082】
以上のように、本実施形態においては、第1実施形態の場合と同様に、利用者がPOS端末13を操作したときに、利用者の本人確認処理、利用者が免税手続の対象者であるか否かの判定処理、購入物品の金額が免税要件を満たすか否かの判定処理のすべてを自動的に実行できる。これにより、第1実施形態と同様の効果を奏する。
【0083】
[第3実施形態]
本実施形態は、免税店において利用者が有人のレジにおいて課税された状態で購入した物品に関する免税手続を、同免税店内に設置された免税手続端末14において自分で行う点で上述した第1実施形態及び第2実施形態とは異なる。
【0084】
なお、本実施形態において、上述の実施形態で述べたものと重複する部分については説明を省略又は簡略化する場合がある。また、第2実施形態と同様に、自動販売機以外の装置において本人確認を行うことが認められているものと仮定して説明する。
【0085】
図12は、本実施形態に係る免税店システム1のハードウェア構成を示すブロック図である。本実施形態に係る免税店システム1は、図2の構成に加えて、免税手続端末14を更に備えている。
【0086】
免税手続端末14は、免税店に設置されるセルフ端末であり、利用者が課税された状態で購入した物品についての免税手続を行う際に使用される。
【0087】
図13は、免税手続端末14のハードウェア構成を示すブロック図である。免税手続端末14は、CPU1401と、RAM1402と、ROM1403と、ストレージ1404と、通信I/F1405と、入力装置1406と、表示装置1407とを備える。また、免税手続端末14は、カメラ1408と、深度カメラ1409と、旅券読取装置1410と、媒体読取装置1411と、出金装置1412とを更に備える。なお、免税手続端末14の各部は、不図示のバス、配線、駆動装置等を介して相互に接続される。
【0088】
出金装置1412は、CPU1401において利用者に還付する税金があると判定された場合に、算出された金額の現金を出金口に出力する装置である。
【0089】
図14は、免税手続端末14の機能ブロック図である。免税手続端末14は、受付部14aと、生体情報取得部14bと、旅券情報取得部14cと、在留情報取得部14dと、照合部14eと、判定部14fと、レシート読取部14gと、還付処理部14hとを備える。符号14a~14fの各部の機能は、図3の符号12a~12fの機能と同様のため、説明は省略する。
【0090】
レシート読取部14gは、利用者が購入した物品及び購入金額が記載されたレシート又はレシートに記載されたバーコードを読み取る。
【0091】
還付処理部14hは、利用者に対して還付する税金の金額を算出し、算出された金額を利用者に還付する処理を実行する。還付方法としては、現金による還付方法と、クレジットカードの請求金額を変更する還付方法が挙げられる。
【0092】
図15は、免税手続端末14において行われる処理を示すフローチャートである。この処理は、免税店内で免税対象物品を課税された状態で購入した利用者が、免税手続を行うために同免税店の免税手続端末14を操作することで実行される。
【0093】
ステップS301において、CPU1401(受付部14a)は、利用者から入力された免税手続依頼を受け付ける。具体的には、利用者が免税手続端末14に表示されたメニュー画面の中から免税手続依頼のメニューを選択したときに、受付部14aは免税手続依頼を受け付ける。このとき、CPU1401(受付部14a)は、利用者に対して旅券の提示方法を説明する案内画面を表示するものとする。利用者は、案内画面に従って操作を行う。
【0094】
ステップS302において、CPU1401(レシート読取部14g)は、利用者が提示したレシートから購入物品の情報を読み取る。なお、CPU1401(レシート読取部14g)は、レシートに記載されたバーコードを読み取ることにより、購入物品の情報を取得してもよい。その後、処理はステップS102へ移行する。
【0095】
ステップS102~ステップS110及びステップS112の処理は、図7の場合と同様であるため、説明を省略する。利用者の本人確認等に成功したとき、処理はステップS303へ移行する。
【0096】
ステップS303において、CPU1401(還付処理部14h)は、免税店サーバ11に記録されているレシートの課税販売を取り消し、免税販売の情報を登録する。その後、処理はステップS113へ移行する。
【0097】
ステップS304において、CPU1401は、購入物品の梱包指示情報を出力する。本実施形態における梱包指示情報は、利用者又は免税店の店員に対して購入商品の梱包作業を指示する情報である。
【0098】
ステップS305において、CPU1401(還付処理部14h)は、徴収済み税金の返金処理を実行する。その後、処理はステップS115へ移行する。
【0099】
以上のように、本実施形態においては、利用者は免税店で課税された購入物品に関する免税手続を同一又は系列の免税店内においてセルフ形式で実行し、免税販売の価格と課税販売の価格との差分の金額の返金を要求できる。
【0100】
[第4実施形態]
日本国とは異なり、免税対象物品の購入時には一旦税金が課され、空港等に設けられた払い戻しカウンタ等の免税手続場において所定の手続を行うと税金が返還されるという法制度の国がある。本実施形態の情報処理システムは、免税対象物品を購入した人物に対して出国前に税金を還付する手続を支援する機能を提供する。
【0101】
なお、本実施形態において、第1実施形態で述べたものと重複する部分については説明を省略又は簡略化する場合がある。
【0102】
図16は、本実施形態に係る情報処理システムの全体構成を示す概略図である。本実施形態に係る情報処理システムは、図1の構成に加えて、更に空港システム4及び入出国管理サーバ5を備えている。空港システム4は、搭乗者の管理等を行う空港の基幹システムである。空港システム4は、空港の構内に設置されたKIOSK端末41を備える。空港システム4及びKIOSK端末41は、ネットワークNWを介して、少なくとも免税情報管理サーバ3と通信可能に接続されている。
【0103】
入出国管理サーバ5は、日本に入国する外国人及び日本から出国する外国人の入国日及び出国日を記憶することにより、入出国が法令等に沿って適切に行われているか否かの管理を行うサーバである。なお、入出国管理サーバ5は、外国に居住する日本人に関する情報を更に記憶していてもよい。言い換えると、入出国管理サーバ5は、日本人であるか外国人であるかを問わず、免税販売の対象者となり得る非居住者に関する情報を記憶する。
【0104】
また、本実施形態に係る情報処理システムは、図1の構成と比較して、免税情報管理サーバ3が免税資格確認DB32を更に備える点で異なっている。免税資格確認DB32は、利用者が免税手続を受けられる資格を有する人物であるか否かを確認するための情報を記憶するデータベースである。免税情報管理サーバ3は、入出国管理サーバ5から入国者に関する入国日(上陸年月日)や在留資格の情報を所定のタイミングで取得し、これらの情報に基づいて免税資格確認DB32を更新する。
【0105】
図17は、免税資格確認DB32に記憶される情報の一例を示す図である。免税資格確認DB32は、旅券番号、氏名、入国日及び在留資格をデータ項目として含み得る。入国日は、利用者が日本国に入国した日付(上陸年月日)である。在留資格は、利用者に対して設定されている在留の条件である。在留資格としては、短期滞在、技能実習、永住者の他にも複数の資格がある。
【0106】
KIOSK端末41は、空港内において利用者により操作されるセルフ端末であり、利用者がメニューのうちから指定した情報を表示する。本実施形態のKIOSK端末41は、利用者に還付される税金の有無等を問い合わせるメニューを有する。
【0107】
図18は、KIOSK端末41のハードウェア構成を示すブロック図である。KIOSK端末41は、CPU4101と、RAM4102と、ROM4103と、ストレージ4104と、通信I/F4105と、入力装置4106と、表示装置4107とを備える。また、KIOSK端末41は、カメラ4108と、深度カメラ4109と、旅券読取装置4110と、媒体読取装置4111とを更に備える。KIOSK端末41の各部は、不図示のバス、配線、駆動装置等を介して相互に接続される。なお、KIOSK端末41は、第3実施形態の場合と同様に、利用者に対して徴収済みの税金の一部を出金する出金装置を更に備えてもよい。
【0108】
図19は、KIOSK端末41の機能ブロック図である。KIOSK端末41は、受付部41aと、生体情報取得部41bと、旅券情報取得部41cと、在留情報取得部41dと、照合部41eと、判定部41fと、レシート読取部41gと、案内部41hとを備える。符号41a~41gの各部の機能は、図14の符号14a~14gの機能と同様のため、説明は省略する。
【0109】
案内部41hは、利用者が免税手続を行う必要がある場合に、免税手続が行われる場所、利用者の現在位置、現在位置から手続場所までの経路、利用者に対して還付される税金の金額等の案内情報を表示する。
【0110】
図20は、KIOSK端末41において行われる処理を示すフローチャートである。この処理は、市中の免税店内で免税対象物品を課税された状態で購入した利用者が、免税手続が必要か否かを確認するために空港内に設置されたKIOSK端末41を操作することで実行される。
【0111】
ステップS401において、CPU4101(受付部41a)は、免税手続の確認要求を受け付ける。
【0112】
ステップS402において、CPU4101(レシート読取部41g)は、購入時のレシートから購入物品の情報を読み取る。
【0113】
ステップS403において、CPU4101(旅券情報取得部41c)は、旅券から旅券顔画像及び旅券番号を読み取る。ここでは、第1実施形態の場合と異なり、旅券から入国日及び在留資格の情報は読み取らなくてよい。ステップS103~ステップS106の処理は、図7と同様である。
【0114】
ステップS404において、CPU4101(判定部41f)は、免税情報管理サーバ3の免税資格確認DB32に入国日及び在留資格の情報を問い合せる。その後、処理はステップS107へ移行する。ステップS107~ステップS110及びステップS112の処理は、図7と同様である。
【0115】
ステップS405において、CPU4101(案内部41h)は、利用者に免税手続の案内情報を表示し、処理を終了する。案内情報は、例えば「税関の近くに設けられている免税手続所で免税手続を行ってください。」や「お客様の場合には、合計xxxx円の税金が還付されます。」等のメッセージ、手続場所を示すフロアマップ等を含む。
【0116】
このように、本実施形態においては、利用者は市中の免税店において課税された状態で購入した免税対象物品について税金が還付されるか否かを、空港内に設置されたKIOSK端末41を自身で操作することによって確認できる。これにより、利用者は出国前の免税手続を忘れずに実行することができる。
【0117】
[第5実施形態]
本実施形態の情報処理システムは、第1実施形態の情報処理システムの変形例である。第1実施形態と重複する部分については説明を省略又は簡略化する場合がある。
【0118】
本実施形態の情報処理システムは、利用者が免税手続の対象者であるか否かの判定処理を免税店内の自動販売機12ではなく、外部装置である免税情報管理サーバ3において行う点で第1実施形態とは異なっている。
【0119】
図21は、本実施形態に係る情報処理システムの全体構成を示す概略図である。本実施形態に係る情報処理システムは、図1の構成と比較して、免税情報管理サーバ3が免税資格確認DB32を更に備える点で異なっている。
【0120】
図22は、本実施形態に係る自動販売機12の機能ブロック図である。本実施形態に係る自動販売機12は、図5に示す判定部12fの代わりに、判定要求部12jを備えている。
【0121】
判定要求部12jは、免税情報管理サーバ3に対して利用者の識別情報を送信し、利用者が免税手続の対象者であるか否かを問い合わせる判定要求を送信する。判定要求部12jは、判定要求に対して免税情報管理サーバ3から返信された判定結果を取得する。すなわち、本実施形態では、自動販売機12は、利用者が免税手続の対象者であるか否かを判定する機能を備えていない。
【0122】
図23は、本実施形態に係る免税情報管理サーバ3の機能ブロック図である。免税情報管理サーバ3は、記憶部3aと、識別情報取得部3bと、在留情報取得部3cと、免税資格判定部3dとを備える。
【0123】
記憶部3aは、物品購入情報DB31及び免税資格確認DB32を有する記憶装置である。識別情報取得部3bは、利用者を識別する識別情報を取得する。本実施形態では、識別情報として旅券番号が用いられる。在留情報取得部3cは、旅券番号に対応する利用者の入国日及び在留資格を免税資格確認DB32から取得する。免税資格判定部3dは、入国日及び在留資格に基づいて、利用者が免税手続の対象者であるか否かを判定し、その判定結果を出力する。
【0124】
図24は、本実施形態に係る自動販売機12において行われる処理を示すフローチャートである。この処理は、利用者が免税対象物品を購入するために免税店の自動販売機12を操作することで実行される。
【0125】
ステップS101~ステップS106の処理は、図7の場合と同様であるため、説明を省略する。その後、処理はステップS501へ移行する。
【0126】
ステップS501において、CPU1201(判定要求部12j)は、免税情報管理サーバ3に旅券番号を送信することにより、利用者が免税手続の対象者か否かを問い合せる。免税情報管理サーバ3は、自動販売機12から旅券番号を含む判定要求を受信すると、免税資格確認DB32を参照して利用者の入国日及び在留資格の情報を取得する。そして、免税情報管理サーバ3は、図7のステップS107及びステップS108の判定処理を実行すると、その判定結果を自動販売機12へ返信する。
【0127】
ステップS502において、CPU1201は、免税情報管理サーバ3から返信された判定結果が利用者は免税手続の対象者であることを示す場合には、処理はステップS111~ステップS115の処理を実行し、処理を終了する。
【0128】
このように、本実施形態においては、利用者が免税手続の対象者であるか否かの判定処理は、免税店内の自動販売機12ではなく、外部装置である免税情報管理サーバ3において行われる。すなわち、自動販売機12は、旅券番号を免税情報管理サーバ3に送信するだけで、判定結果を取得できるため、第1実施形態の場合よりも自動販売機12を簡単に実装できる利点がある。また、判定処理を免税情報管理サーバ3において一元的に実行する構成のため、免税制度の変更にも柔軟に対応できる。
【0129】
[第6実施形態]
図25は、第6実施形態に係る情報処理装置6の機能ブロック図である。情報処理装置6は、第1取得部601と、第2取得部602と、第3取得部603と、照合部604と、判定部605とを備える。第1取得部601は、手続を要求する利用者の身体から第1生体情報を取得する。第2取得部602は、利用者が提示した旅券から利用者の第2生体情報を取得する。第3取得部603は、利用者の資格情報を取得する。照合部604は、第1生体情報と第2生体情報とを照合する。判定部605は、照合の結果及び資格情報に基づいて利用者が手続の対象者であるか否かを判定する。
【0130】
本実施形態によれば、利用者の本人確認と利用資格についての確認の両方が必要とされている手続を効率的に行える情報処理装置6が提供される。
【0131】
[第7実施形態]
図26は、第7実施形態に係る情報処理装置7の機能ブロック図である。情報処理装置7は、第1取得部701と、第2取得部702と、照合部703と、要求部704と、第3取得部705とを備える。第1取得部701は、手続を要求する利用者の身体から第1生体情報を取得する。第2取得部702は、利用者が提示した旅券から旅券番号と利用者の第2生体情報とを取得する。照合部703は、第1生体情報と第2生体情報とを照合する。要求部704は、照合により利用者の本人確認が成功した場合に、利用者が手続の対象者であるか否かを旅券番号に基づいて判定する外部装置に対して、旅券番号を出力する。第3取得部705は、外部装置から利用者が対象者であるか否かの判定結果を取得する。
【0132】
本実施形態によれば、利用者の本人確認と利用資格についての確認の両方が必要とされている手続を効率的に行える情報処理装置7が提供される。
【0133】
[変形実施形態]
本発明は、上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。例えば、いずれかの実施形態の一部の構成を他の実施形態に追加した例や、他の実施形態の一部の構成と置換した例も、本発明の実施形態である。
【0134】
上述の実施形態においては、日本の免税制度を前提として実施形態の説明を行っているが、これに限定されるものではなく、本発明は、日本以外のあらゆる国の免税手続に利用可能である。
【0135】
上述した実施形態においては、利用者の本人確認と利用資格についての確認の両方が必要とされている手続の具体例として免税手続を挙げて説明したが、本発明の構成を適用可能な手続は免税手続に限られない。本発明の構成は、宿泊施設におけるチェックイン手続、レンタカーの申し込み手続、日本在住者がお土産で海外に物品を持ち出す際の申告手続等の各種手続にも適用できる。
【0136】
例えば、宿泊施設におけるチェックイン手続や、レンタカーの申し込み手続において、利用者の撮影顔画像と、旅券に記録された顔画像との照合により本人確認及び在留資格の確認が必要な場合には、上述したPOS端末13と同様のハードウェア構成のセルフ端末を用いて容易に手続を行える。
【0137】
また、日本在住者がお土産で海外に物品を持ち出す際の申告手続の場合について説明する。この場合、上述したPOS端末13と同様のハードウェア構成のセルフ端末を用いて、利用者は物品をスキャンし、課税された金額で物品を購入する。その後、利用者は、セルフ端末上で旅券の読取、渡航先情報の入力を行う。セルフ端末は、帰国後の免税手続に関する申請書類を印刷する。そして、利用者は、当該申請書類を用いて出国時に税関で輸出証明申請書の交付依頼を行えば、帰国後に免税店で税金の還付を受け得る。
【0138】
上述した実施形態においては、利用者が所持する旅券からOCR装置である旅券読取装置及び媒体読取装置を用いて光学的に旅券番号、旅券顔画像、入国日及び在留資格等の情報を取得する場合について説明した。しかし、旅券読取装置及び媒体読取装置による読取方法はこれに限られない。例えば、旅券に内蔵されたICタグから電磁的に記録情報を読み取ってもよい。
【0139】
上述の実施形態の機能を実現するように該実施形態の構成を動作させるプログラムを記憶媒体に記録させ、記憶媒体に記録されたプログラムをコードとして読み出し、コンピュータにおいて実行する処理方法も各実施形態の範疇に含まれる。すなわち、コンピュータ読取可能な記憶媒体も各実施形態の範囲に含まれる。また、上述のプログラムが記録された記憶媒体だけでなく、そのプログラム自体も各実施形態に含まれる。また、上述の実施形態に含まれる1又は2以上の構成要素は、各構成要素の機能を実現するように構成されたASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の回路であってもよい。
【0140】
該記憶媒体としては例えばフロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD(Compact Disk)-ROM、磁気テープ、不揮発性メモリカード、ROMを用いることができる。また該記憶媒体に記録されたプログラム単体で処理を実行しているものに限らず、他のソフトウェア、拡張ボードの機能と共同して、OS(Operating System)上で動作して処理を実行するものも各実施形態の範疇に含まれる。
【0141】
上述の各実施形態の機能により実現されるサービスは、SaaS(Software as a Service)の形態でユーザに対して提供することもできる。
【0142】
なお、上述の実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【0143】
上述の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0144】
(付記1)
手続を要求する利用者の身体から第1生体情報を取得する第1取得部と、
前記利用者が提示した旅券から前記利用者の第2生体情報を取得する第2取得部と、
前記利用者の資格情報を取得する第3取得部と、
前記第1生体情報と前記第2生体情報とを照合する照合部と、
前記照合の結果及び前記資格情報に基づいて前記利用者が前記手続の対象者であるか否かを判定する判定部と、
を備える情報処理装置。
【0145】
(付記2)
前記第1生体情報は、前記利用者の顔画像又は前記顔画像から抽出された特徴量である、
付記1に記載の情報処理装置。
【0146】
(付記3)
前記資格情報は、前記利用者の入国日及び在留資格を含み、
前記判定部は、前記入国日から所定の日数が経過している場合に、前記利用者が免税の前記対象者ではないと判定する、
付記1又は2に記載の情報処理装置。
【0147】
(付記4)
前記利用者が前記対象者であると判定された場合に、前記利用者が購入しようとする物品の決済処理を実行する決済処理部を更に備える、
付記1乃至3のいずれかに記載の情報処理装置。
【0148】
(付記5)
前記判定部は、前記物品の金額に基づいて前記物品が免税の対象物であるか否かを更に判定する、
付記4に記載の情報処理装置。
【0149】
(付記6)
前記利用者からの入力操作を受け付ける受付部を更に備え、
前記第1取得部、前記第2取得部、前記第3取得部、前記照合部、前記判定部及び前記決済処理部は、前記入力操作に応じた処理をそれぞれ行う、
付記4又は5に記載の情報処理装置。
【0150】
(付記7)
免税販売の対象物品を保管する保管部と、
前記決済処理の完了に伴い、前記対象物品のうち前記利用者により購入された前記物品を前記保管部から排出する排出部と、を更に備える、
付記6に記載の情報処理装置。
【0151】
(付記8)
前記利用者が前記対象者と判定された場合に、前記利用者が購入した物品の購入金額に応じた還付金額を算出する算出部と、
前記還付金額に基づいて還付処理を実行する還付部と、
を更に備える、
付記1乃至3のいずれかに記載の情報処理装置。
【0152】
(付記9)
前記判定部は、前記旅券から得られた第1物理情報に基づいて、前記旅券が真正であるか否かを更に判定する、
付記1乃至8のいずれかに記載の情報処理装置。
【0153】
(付記10)
前記判定部は、前記利用者の身体から得られた第2物理情報に基づいて、前記第1生体情報が装置の前に存在している人物から取得されたか否かを更に判定する、
付記1乃至9のいずれかに記載の情報処理装置。
【0154】
(付記11)
前記第3取得部は、前記旅券の券面を光学的に読み取ることにより、前記資格情報を取得する、
付記1乃至10のいずれかに記載の情報処理装置。
【0155】
(付記12)
前記第2取得部は、前記旅券から旅券番号を更に取得し、
前記第3取得部は、前記旅券番号及び前記資格情報を対応付けて記憶する記憶装置から、前記旅券番号に基づいて前記資格情報を取得する、
付記1乃至10のいずれかに記載の情報処理装置。
【0156】
(付記13)
前記第2取得部は、前記旅券の券面に記載された前記利用者の顔写真に基づいて前記第2生体情報を取得する、
付記1乃至11のいずれかに記載の情報処理装置。
【0157】
(付記14)
前記第2取得部は、前記旅券に内蔵された電磁記録媒体から前記第2生体情報を取得する、
付記1乃至11のいずれかに記載の情報処理装置。
【0158】
(付記15)
手続を要求する利用者の身体から第1生体情報を取得するステップと、
前記利用者が提示した旅券から前記利用者の第2生体情報を取得するステップと、
前記利用者の資格情報を取得するステップと、
前記第1生体情報と前記第2生体情報とを照合するステップと、
前記照合の結果及び前記資格情報に基づいて前記利用者が前記手続の対象者であるか否かを判定するステップと、
を備える情報処理方法。
【0159】
(付記16)
コンピュータに、
手続を要求する利用者の身体から第1生体情報を取得するステップと、
前記利用者が提示した旅券から前記利用者の第2生体情報を取得するステップと、
前記利用者の資格情報を取得するステップと、
前記第1生体情報と前記第2生体情報とを照合するステップと、
前記照合の結果及び前記資格情報に基づいて前記利用者が前記手続の対象者であるか否かを判定するステップと、
を実行させるためのプログラムが記録された記録媒体。
【0160】
(付記17)
手続を要求する利用者の身体から第1生体情報を取得する第1取得部と、
前記利用者が提示した旅券から旅券番号と前記利用者の第2生体情報とを取得する第2取得部と、
前記第1生体情報と前記第2生体情報とを照合する照合部と、
前記照合により前記利用者の本人確認が成功した場合に、前記利用者が前記手続の対象者であるか否かを前記旅券番号に基づいて判定する外部装置に対して、前記旅券番号を出力する要求部と、
前記外部装置から前記利用者が前記対象者であるか否かの判定結果を取得する第3取得部と、
を備える情報処理装置。
【0161】
(付記18)
手続を要求する利用者の身体から第1生体情報を取得するステップと、
前記利用者が提示した旅券から旅券番号と前記利用者の第2生体情報とを取得するステップと、
前記第1生体情報と前記第2生体情報とを照合するステップと、
前記照合により前記利用者の本人確認が成功した場合に、前記利用者が前記手続の対象者であるか否かを前記旅券番号に基づいて判定する外部装置に対して、前記旅券番号を出力するステップと、
前記外部装置から前記利用者が前記対象者であるか否かの判定結果を取得するステップと、
を備える情報処理方法。
【0162】
(付記19)
コンピュータに、
手続を要求する利用者の身体から第1生体情報を取得するステップと、
前記利用者が提示した旅券から旅券番号と前記利用者の第2生体情報とを取得するステップと、
前記第1生体情報と前記第2生体情報とを照合するステップと、
前記照合により前記利用者の本人確認が成功した場合に、前記利用者が前記手続の対象者であるか否かを前記旅券番号に基づいて判定する外部装置に対して、前記旅券番号を出力するステップと、
前記外部装置から前記利用者が前記対象者であるか否かの判定結果を取得するステップと、
を実行させるためのプログラムが記録された記録媒体。
【0163】
この出願は、2020年4月21日に出願された日本出願特願2020-75514を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0164】
NW・・・ネットワーク
1・・・免税店システム
2・・・決済サーバ
3・・・免税情報管理サーバ
4・・・空港システム
5・・・入出国管理サーバ
6、7・・・情報処理装置
11・・・免税店サーバ
12・・・自動販売機
13・・・POS端末
14・・・免税手続端末
31・・・物品購入情報DB
32・・・免税資格確認DB
41・・・KIOSK端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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