(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-05
(45)【発行日】2024-11-13
(54)【発明の名称】課題解決支援システム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/383 20190101AFI20241106BHJP
G06F 16/35 20190101ALI20241106BHJP
【FI】
G06F16/383
G06F16/35
(21)【出願番号】P 2023161484
(22)【出願日】2023-09-25
【審査請求日】2023-10-31
(73)【特許権者】
【識別番号】320005501
【氏名又は名称】株式会社電通
(73)【特許権者】
【識別番号】523365343
【氏名又は名称】特定非営利活動法人ミラツク
(74)【代理人】
【識別番号】230104019
【氏名又は名称】大野 聖二
(74)【代理人】
【識別番号】100106840
【氏名又は名称】森田 耕司
(74)【代理人】
【識別番号】100131451
【氏名又は名称】津田 理
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【氏名又は名称】松野 知紘
(74)【代理人】
【識別番号】100174137
【氏名又は名称】酒谷 誠一
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【氏名又は名称】野本 裕史
(74)【代理人】
【識別番号】100220423
【氏名又は名称】榊間 城作
(72)【発明者】
【氏名】林 孝裕
(72)【発明者】
【氏名】小橋 一隆
(72)【発明者】
【氏名】西村 勇也
【審査官】早川 学
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-072035(JP,A)
【文献】特開2019-109662(JP,A)
【文献】特開2015-184971(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
社会課題の解決を支援する課題解決支援システムであって、
複数の社会課題の各々について、
文の形式で社会課題を示す課題情報と当該社会課題に関連付けられた記事情報とが対応づけられて登録されているデータベース部と、
ユーザ端末で行われるユーザ入力に基づいて、ユーザが解決することを希望する社会課題の課題情報が
文の形式で入力される課題情報入力部と、
前記データベース部を参照して、前記入力された課題情報に対応づけられた記事情報を抽出する記事情報抽出部と、
前記ユーザ端末に対して、前記抽出された記事情報を出力する記事情報出力部と、
前記データベース部に登録されていない新規の記事情報を取得する記事情報取得部と、
前記取得した新規の記事情報が、前記データベース部に登録されている既存の課題情報に関連付けられるか否かを判定する判定処理を行う判定処理部と、
前記判定処理部によって、前記新規の記事情報が前記既存の課題情報に関連づけられると判定された場合に、前記新規の記事情報を前記既存の課題情報に対応づけて前記データベース部に登録する第1登録処理を行う第1登録処理部と、
前記判定処理部によって、前記新規の記事情報が前記既存の課題情報に関連づけられないと判定された場合に、前記新規の記事情報に関連づけられる新規の課題情報を追加して、前記新規の記事情報を前記新規の課題情報に対応づけて前記データベース部に登録する第2登録処理を行う第2登録処理部と、
を備える、課題解決支援システム。
【請求項2】
前記抽出された記事情報を出力した前記ユーザ端末から、当該記事情報に関連づけられる新規の課題情報の入力を受け付けた場合に、前記抽出された記事情報に前記新規の課題情報を対応づけて前記データベース部に登録する第3登録処理を行う第3登録処理部を備える、請求項1に記載の課題解決支援システム。
【請求項3】
社会課題の解決を支援する課題解決支援システムで実行される方法
であって、
前記課題解決支援システムは、複数の社会課題の各々について、
文の形式で社会課題を示す課題情報と当該社会課題に関連付けられた記事情報とが対応づけられて登録されているデータベース部を備え、
前記方法は、
ユーザ端末で行われるユーザ入力に基づいて、ユーザが解決することを希望する社会課題の課題情報が
文の形式で入力されるステップと、
前記データベース部を参照して、前記入力された課題情報に対応づけられた記事情報を抽出するステップと、
前記ユーザ端末に対して、前記抽出された記事情報を出力するステップと、
を含
み、
前記方法は、さらに、
前記データベース部に登録されていない新規の記事情報を取得するステップと、
前記取得した新規の記事情報が、前記データベース部に登録されている既存の課題情報に関連付けられるか否かを判定する判定処理を行うステップと、
前記判定処理によって、前記新規の記事情報が前記既存の課題情報に関連づけられると判定された場合に、前記新規の記事情報を前記既存の課題情報に対応づけて前記データベース部に登録する第1登録処理を行うステップと、
前記判定処理によって、前記新規の記事情報が前記既存の課題情報に関連づけられないと判定された場合に、前記新規の記事情報に関連づけられる新規の課題情報を追加して、前記新規の記事情報を前記新規の課題情報に対応づけて前記データベース部に登録する第2登録処理を行うステップと、
を含む、方法。
【請求項4】
社会課題の解決を支援する課題解決支援システムで実行されるプログラム
であって、
前記課題解決支援システムは、複数の社会課題の各々について、
文の形式で社会課題を示す課題情報と当該社会課題に関連付けられた記事情報とが対応づけられて登録されているデータベース部を備え、
前記プログラムは、前記課題解決支援システムのコンピュータに、
ユーザ端末で行われるユーザ入力に基づいて、ユーザが解決することを希望する社会課題の課題情報が
文の形式で入力される処理と、
前記データベース部を参照して、前記入力された課題情報に対応づけられた記事情報を抽出する処理と、
前記ユーザ端末に対して、前記抽出された記事情報を出力する処理と、
を実行させ
、
前記プログラムは、さらに、前記課題解決支援システムのコンピュータに、
前記データベース部に登録されていない新規の記事情報を取得する処理と、
前記取得した新規の記事情報が、前記データベース部に登録されている既存の課題情報に関連付けられるか否かを判定する判定処理と、
前記判定処理によって、前記新規の記事情報が前記既存の課題情報に関連づけられると判定された場合に、前記新規の記事情報を前記既存の課題情報に対応づけて前記データベース部に登録する第1登録処理と、
前記判定処理によって、前記新規の記事情報が前記既存の課題情報に関連づけられないと判定された場合に、前記新規の記事情報に関連づけられる新規の課題情報を追加して、前記新規の記事情報を前記新規の課題情報に対応づけて前記データベース部に登録する第2登録処理と、
を実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、社会課題の解決を支援する課題解決支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、社会課題の解決を支援する技術の一つとして、SDGs(持続可能な開発目標)に関する学習を促進することに寄与するカードセットが提案されている(例えば、特許文献1参照)。従来のカードセットは、複数の目標カードを含む目標カードセットと、複数の行動カードを含む行動カードセットを含んでいる。そして、目標カードは、SDGsに関連する事項を表示する目標表示部と、SDGsの達成に必要な必要行動に関連する事項を表示する条件行動表示部を含んでいる。また、行動カードは、必要行動に関連する事項を表示する行動表示部を含んでいる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、近年の社会課題には、SDGsに関する課題だけに限られず、DE&I(多様性、公平性、包括性)推進などの様々な社会課題が含まれる。ところが、従来のカードセットにおいては、DE&I推進などの様々な社会課題が考慮されていない。
【0005】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたもので、DE&I推進などの様々な社会課題の解決を支援することのできる課題解決支援システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の課題解決支援システムは、社会課題の解決を支援する課題解決支援システムであって、複数の社会課題の各々について、社会課題を示す課題情報と当該社会課題に関連付けられた記事情報とが対応づけられて登録されているデータベース部と、ユーザ端末で行われるユーザ入力に基づいて、ユーザが解決することを希望する社会課題の課題情報が入力される課題情報入力部と、前記データベース部を参照して、前記入力された課題情報に対応づけられた記事情報を抽出する記事情報抽出部と、前記ユーザ端末に対して、前記抽出された記事情報を出力する記事情報出力部と、を備えている。
【0007】
この構成によれば、DE&I推進などの様々な社会課題について、社会課題を示す課題情報(例えばテキスト情報)と記事情報とが対応づけられてデータベース部に登録されている。そして、ユーザ端末から、ユーザが解決することを希望する社会課題の課題情報が入力されると、データベース部を参照して、入力された課題情報に対応づけられた記事情報が抽出され、ユーザ端末に対して出力される。したがって、ユーザは、解決に取り組もうとする社会課題があるときに、その社会課題に関連する記事情報を閲覧することができ、記事情報から社会課題の解決につながるヒント(例えば、社会課題の取組みの実例や、多様な価値観、考え方など)を得ることができる。これにより、DE&I推進などの様々な社会課題の解決を支援することができる。
【0008】
また、本発明の課題解決支援システムは、前記データベース部に登録されていない新規の記事情報を取得する記事情報取得部と、前記取得した新規の記事情報が、前記データベース部に登録されている既存の課題情報に関連付けられるか否かを判定する判定処理を行う判定処理部と、前記判定処理部によって、前記新規の記事情報が前記既存の課題情報に関連づけられると判定された場合に、前記新規の記事情報を前記既存の課題情報に対応づけて前記データベース部に登録する第1登録処理を行う第1登録処理部と、前記判定処理部によって、前記新規の記事情報が前記既存の課題情報に関連づけられないと判定された場合に、前記新規の記事情報に関連づけられる新規の課題情報を追加して、前記新規の記事情報を前記新規の課題情報に対応づけて前記データベース部に登録する第2登録処理を行う第2登録処理部と、を備えてもよい。
【0009】
この構成によれば、新規の記事情報が既存の課題情報に関連づけられる場合には、新規の記事情報と既存の課題情報とが対応づけてデータベース部に登録され、新規の記事情報が既存の課題情報に関連づけられない場合には、新規の記事情報に関連づけられる新規の課題情報が追加され、新規の記事情報と新規の課題情報とが対応づけてデータベース部に登録される。これにより、様々な社会課題(これまでにない新規な社会課題も含めた様々な社会課題)について、課題情報と記事情報とを対応づけてデータベース部に登録することが可能になる。
【0010】
また、本発明の課題解決支援システムは、前記抽出された記事情報を出力した前記ユーザ端末から、当該記事情報に関連づけられる新規の課題情報の入力を受け付けた場合に、前記抽出された記事情報に前記新規の課題情報を対応づけて前記データベース部に登録する第3登録処理を行う第3登録処理部を備えてもよい。
【0011】
この構成によれば、ユーザ端末から、記事情報(ユーザ端末に出力した記事情報)に関連づけられる新規の課題情報の入力を受け付けた場合には、新規の課題情報と記事情報(ユーザ端末に出力した記事情報)とが対応づけてデータベース部に登録される。これにより、ユーザからのフィードバックに基づいて、様々な社会課題について、課題情報と記事情報とを対応づけてデータベース部に登録することが可能になる。
【0012】
本発明の方法は、社会課題の解決を支援する課題解決支援システムで実行される方法あって、前記課題解決支援システムは、複数の社会課題の各々について、社会課題を示す課題情報と当該社会課題に関連付けられた記事情報とが対応づけられて登録されているデータベース部を備え、前記方法は、ユーザ端末で行われるユーザ入力に基づいて、ユーザが解決することを希望する社会課題の課題情報が入力されるステップと、前記データベース部を参照して、前記入力された課題情報に対応づけられた記事情報を抽出するステップと、前記ユーザ端末に対して、前記抽出された記事情報を出力するステップと、を含んでいる。
【0013】
この方法によっても、上記のシステムと同様に、ユーザは、解決に取り組もうとする社会課題があるときに、その社会課題に関連する記事情報を閲覧することができ、記事情報から社会課題の解決につながるヒント(例えば、社会課題の取組みの実例や、多様な価値観、考え方など)を得ることができる。これにより、DE&I推進などの様々な社会課題の解決を支援することができる。
【0014】
本発明のプログラムは、社会課題の解決を支援する課題解決支援システムで実行されるプログラムあって、前記課題解決支援システムは、複数の社会課題の各々について、社会課題を示す課題情報と当該社会課題に関連付けられた記事情報とが対応づけられて登録されているデータベース部を備え、前記プログラムは、前記課題解決支援システムのコンピュータに、ユーザ端末で行われるユーザ入力に基づいて、ユーザが解決することを希望する社会課題の課題情報が入力される処理と、前記データベース部を参照して、前記入力された課題情報に対応づけられた記事情報を抽出する処理と、前記ユーザ端末に対して、前記抽出された記事情報を出力する処理と、を実行させる。
【0015】
このプログラムによっても、上記のシステムと同様に、ユーザは、解決に取り組もうとする社会課題があるときに、その社会課題に関連する記事情報を閲覧することができ、記事情報から社会課題の解決につながるヒント(例えば、社会課題の取組みの実例や、多様な価値観、考え方など)を得ることができる。これにより、DE&I推進などの様々な社会課題の解決を支援することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、DE&I推進などの様々な社会課題の解決を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明の実施の形態における課題解決支援システムのブロック図である。
【
図2】本発明の実施の形態における課題解決支援システムの動作(第1登録処理と第2登録処理)のフロー図である。
【
図3】本発明の実施の形態における課題解決支援システムの動作(記事情報の出力処理と第3登録処理)のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態の課題解決支援システムについて、図面を用いて説明する。本実施の形態では、DE&I推進を支援するワークショップ等に用いられる課題解決支援システムの場合を例示する。本実施の形態の課題解決支援システムは、社会課題の解決を支援する機能を備えている。これらの機能は、課題解決支援システムのメモリ領域などに格納されるプログラムによって実現される。
【0019】
本発明の実施の形態の課題解決支援システムの構成を、図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態の課題解決支援システムの構成を示すブロック図である。
図1に示すように、課題解決支援システム1は、ネットワークNを介してユーザ端末Uと接続されている。課題解決支援システム1は、例えばクラウドサーバなどで構成され、ユーザ端末Uは、例えばスマートフォンなどで構成される。
【0020】
課題解決支援システム1は、課題情報入力部2と、記事情報抽出部3と、記事情報出力部4と、記事情報取得部5と、判定処理部6と、第1登録処理部7と、第2登録処理部8と、第3登録処理部9と、データベース部10を備えている。データベース部10には、複数の社会課題の各々について、社会課題を示す課題情報と当該社会課題に関連付けられた記事情報とが対応づけられて登録されている。
【0021】
データベース部10には、社会課題に関連づけらた記事情報(例えば、この社会課題に関連する記事が掲載されたウェブサイトのURLなど)が対応づけて登録されている。なお、記事情報は、ウェブサイトに掲載された記事データそのものであってもよい。このようなデータベース部10の作成には、データベース生成AIなど公知の技術を利用することができる。
【0022】
<社会課題に関連する記事情報の閲覧>
課題情報入力部2は、ユーザ端末Uで行われるユーザ入力に基づいて、ユーザが解決することを希望する社会課題の課題情報が入力される機能を備えている。例えば、ユーザ端末Uの画面に表示された様々な社会課題の中から「福祉機器は選択肢が少ない」を選択する操作(音声入力やテキスト入力でもよい)が行われると、そのユーザが解決することを希望する社会課題として、「福祉機器は選択肢が少ない」という課題情報が課題解決支援システム1に入力される。
【0023】
記事情報抽出部3は、データベース部10を参照して、入力された課題情報に対応づけられた記事情報を抽出する機能を備えている。例えば、「福祉機器は選択肢が少ない」という課題情報が課題解決支援システム1に入力された場合には、データベース部10を参照して、「福祉機器は選択肢が少ない」という課題情報に対応づけて登録されている記事情報(この社会課題に関連する記事が掲載されたウェブサイトのURLなど)が抽出される。
【0024】
記事情報出力部4は、ユーザ端末Uに対して、抽出された記事情報(抽出されたウェブサイトのURLなど)を出力する機能を備えている。ユーザ端末Uでは、課題解決支援システム1から送られた記事情報に基づいて、ユーザが解決することを希望する社会課題に関連する記事(ウェブサイトに掲載された記事)を閲覧することが可能になる。
【0025】
<新規の記事情報の追加>
記事情報取得部5は、データベース部10に登録されていない新規の記事情報を取得する機能を備えている。新規の記事情報の取得には、ウェブサイトのクローリングなど公知の技術を利用することができる。
【0026】
判定処理部6は、取得した新規の記事情報が、データベース部10に登録されている既存の課題情報に関連付けられるか否かを判定する判定処理を行う機能を備えている。例えば、データベース管理者(システム管理者)に対して、取得した新規の記事情報が、既存の課題情報のいずれに該当するかを質問する処理が行われる。データベース管理者から該当する課題情報(既存の課題情報)の入力がなされた場合には、その課題情報(既存の課題情報)に関連づけられると判定される。一方、データベース管理者から、いずれの課題情報にも該当しない旨の入力がなされた場合には、既存の課題情報に関連づけられないと判定される。
【0027】
第1登録処理部7は、判定処理部6によって、新規の記事情報が既存の課題情報に関連づけられると判定された場合に、新規の記事情報を既存の課題情報に対応づけてデータベース部10に登録する第1登録処理を行う機能を備えている。なお、新規の記事情報に関連づけられる既存の課題情報(新規の記事情報に対応付けられてデータベース部10に登録される既存の課題情報)は、1つだけでなくてもよく、複数であってもよい。
【0028】
第2登録処理部8は、判定処理部6によって、新規の記事情報が既存の課題情報に関連づけられないと判定された場合に、新規の記事情報に関連づけられる新規の課題情報を追加して、新規の記事情報を新規の課題情報に対応づけてデータベース部10に登録する第2登録処理を行う機能を備えている。例えば、データベース管理者(システム管理者)に対して、新規の記事情報に関連づけるべき新規の課題情報を質問する処理が行われ、データベース管理者から入力に基づいてデータベース部10への登録が行われれる。なお、新規の記事情報に関連づけられる新規の課題情報(新規の記事情報に対応付けられてデータベース部10に登録される新規の課題情報)は、1つだけでなくてもよく、複数であってもよい。
【0029】
<ユーザからのフィードバックの反映>
第3登録処理部9は、抽出された記事情報を出力したユーザ端末Uから、当該記事情報に関連づけられる新規の課題情報の入力を受け付けた場合に、抽出された記事情報に新規の課題情報を対応づけてデータベース部10に登録する第3登録処理を行う機能を備えている。例えば、データベース管理者(システム管理者)に対して、入力された新規の課題情報(記事情報に関連づけられるべき新規の課題情報)を質問する処理が行われ、データベース管理者から入力に基づいてデータベース部10への登録が行われれる。なお、記事情報に関連づけられる新規の課題情報(記事情報に対応づけられてデータベース部10に登録される新規の課題情報)は、1つだけでなくてもよく、複数であってもよい。
【0030】
以上のように構成された課題解決支援システム1について、
図2および
図3のフロー図を参照してその動作を説明する。
【0031】
図2は、本実施の形態の課題解決支援システム1で、データベース部10への登録処理(第1登録処理と第2登録処理)が行われるときのフロー図である。
図2に示すように、データベース部10への登録をする場合には、まず、記事情報取得部5によって、データベース部10に登録されていない新規の記事情報が自動的に取得される(S10)。そして、判定処理部6によって、それらの取得した新規の記事情報が、データベース部10に登録されている既存の課題情報に関連付けられるか否かが判定される(S11)。
【0032】
判定処理部6によって、新規の記事情報が既存の課題情報に関連づけられると判定された場合には、第1登録処理部7によって、新規の記事情報が既存の課題情報に対応づけられてデータベース部10に登録される(S12)。一方、判定処理部6によって、新規の記事情報が既存の課題情報に関連づけられないと判定された場合には、第2登録処理部8によって、新規の記事情報に関連づけられる新規の課題情報が追加されて、新規の記事情報が新規の課題情報に対応づけられてデータベース部10に登録される(S13)。
【0033】
図3は、本実施の形態の課題解決支援システム1で、社会課題に関連する記事情報の閲覧とデータベース部10へのフィードバック(第3登録処理)が行われるときのフロー図である。
図3に示すように、社会課題に関連する記事情報を閲覧する場合には、ユーザ端末Uでのユーザ入力が行われると、課題情報入力部2によって、そのユーザ入力に基づいて課題情報(ユーザが解決することを希望する社会課題の課題情報)が入力される(S20)。そうすると、記事情報抽出部3によって、データベース部10を参照して、入力された課題情報に対応づけられた記事情報が抽出される(S21)。そして、記事情報出力部4によって、ユーザ端末Uに対して、抽出された記事情報(抽出されたウェブサイトのURLなど)が出力される(S22)。
【0034】
その後、抽出された記事情報を出力したユーザ端末Uから、その記事情報に関連づけられる新規の課題情報の入力を受け付けた場合には(S23)、第3登録処理部9によって、抽出された記事情報が新規の課題情報に対応づけられてデータベース部10に登録される(S24)。
【0035】
このような本実施の形態の課題解決支援システム1によれば、・DE&I推進などの様々な社会課題について、社会課題を示す課題情報(例えばテキスト情報)と記事情報とが対応づけられてデータベース部10に登録されている。そして、ユーザ端末Uから、ユーザが解決することを希望する社会課題の課題情報が入力されると、データベース部10を参照して、入力された課題情報に対応づけられた記事情報が抽出され、ユーザ端末Uに対して出力される。したがって、ユーザは、解決に取り組もうとする社会課題があるときに、その社会課題に関連する記事情報を閲覧することができ、記事情報から社会課題の解決につながるヒント(例えば、社会課題の取組みの実例や、多様な価値観、考え方など)を得ることができる。これにより、DE&I推進などの様々な社会課題の解決を支援することができる。
【0036】
また、本実施の形態では、新規の記事情報が既存の課題情報に関連づけられる場合には、新規の記事情報と既存の課題情報とが対応づけてデータベース部10に登録され、新規の記事情報が既存の課題情報に関連づけられない場合には、新規の記事情報に関連づけられる新規の課題情報が追加され、新規の記事情報と新規の課題情報とが対応づけてデータベース部10に登録される。これにより、様々な社会課題(これまでにない新規な社会課題も含めた様々な社会課題)について、課題情報と記事情報とを対応づけてデータベース部10に登録することが可能になる。
【0037】
また、本実施の形態では、ユーザ端末Uから、記事情報(ユーザ端末Uに出力した記事情報)に関連づけられる新規の課題情報の入力を受け付けた場合には、新規の課題情報と記事情報(ユーザ端末Uに出力した記事情報)とが対応づけてデータベース部10に登録される。これにより、ユーザからのフィードバックに基づいて、様々な社会課題について、課題情報と記事情報とを対応づけてデータベース部10に登録することが可能になる。
【0038】
以上、本発明の実施の形態を例示により説明したが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではなく、請求項に記載された範囲内において目的に応じて変更・変形することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0039】
以上のように、本発明にかかる課題解決支援システムは、DE&I推進などの様々な社会課題の解決を支援することができるという効果を有し、DE&I推進を支援するワークショップ等で用いられ、有用である。
【符号の説明】
【0040】
1 課題解決支援システム
2 課題情報入力部
3 記事情報抽出部
4 記事情報出力部
5 記事情報取得部
6 判定処理部
7 第1登録処理部
8 第2登録処理部
9 第3登録処理部
10 データベース部
N ネットワーク
U ユーザ端末
【要約】
【課題】 DE&I推進などの様々な社会課題の解決を支援することのできる課題解決支援システムを提供する。
【解決手段】 課題解決支援システム1は、複数の社会課題の各々について、社会課題を示す課題情報と当該社会課題に関連付けられた記事情報とが対応づけられて登録されているデータベース部10と、ユーザ端末Uで行われるユーザ入力に基づいて、ユーザが解決することを希望する社会課題の課題情報が入力される課題情報入力部2と、データベース部10を参照して、入力された課題情報に対応づけられた記事情報を抽出する記事情報抽出部3と、ユーザ端末Uに対して、抽出された記事情報を出力する記事情報出力部4を備える。
【選択図】
図1