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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-05
(45)【発行日】2024-11-13
(54)【発明の名称】毛髪洗浄剤組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/46 20060101AFI20241106BHJP
   A61K 8/44 20060101ALI20241106BHJP
   A61K 8/81 20060101ALI20241106BHJP
   A61K 8/86 20060101ALI20241106BHJP
   A61Q 5/02 20060101ALI20241106BHJP
【FI】
A61K8/46
A61K8/44
A61K8/81
A61K8/86
A61Q5/02
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2020119356
(22)【出願日】2020-07-10
(65)【公開番号】P2022016082
(43)【公開日】2022-01-21
【審査請求日】2023-04-07
(73)【特許権者】
【識別番号】502439647
【氏名又は名称】株式会社ダリヤ
(72)【発明者】
【氏名】田中 駿貴
【審査官】山田 陸翠
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-029434(JP,A)
【文献】特開2017-019740(JP,A)
【文献】特開2011-122011(JP,A)
【文献】特開2004-217614(JP,A)
【文献】特開2005-272658(JP,A)
【文献】特開2007-161597(JP,A)
【文献】特開2004-143072(JP,A)
【文献】特開2016-044132(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00- 8/99
A61Q 1/00-90/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)POE(3)アルキル(12,13)エーテル硫酸ナトリウム 1~5質量%、
(B1)ラウリン酸アミドプロピルベタイン 2~8質量%、
(B2)N-ラウロイル-N´-カルボキシメチル-N´-ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム 0.3~2質量%、
(C)POE(25)ラウリルエーテル 0.1~1質量%
(D)塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体 0.03~0.3質量%を含有し、前記成分(B1)と前記成分(B2)の合計に対する前記成分(A)の質量の含有比〔(B1)+(B2)〕/(A)が1.3~8であることを特徴とする毛髪洗浄剤組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、毛髪洗浄剤組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、毛髪洗浄剤における泡立ちや洗浄力に優れるアニオン性界面活性剤として、アルキル硫酸塩やポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩などが挙げられる。しかしながらこれらの成分は毛髪の油性成分を過剰に除去してしまい、洗い流し時の指通りや乾燥時の風合いを損なう恐れがある。また泡のクリーミィ感や泡もち効果についても劣っている。そのため、両性界面活性剤やアミノ酸系アニオン性界面活性剤などと併用することで、マイルドで泡質の良い毛髪洗浄剤が一般的に用いられている。
【0003】
また、近年では乾燥時の風合いをさらに良くするため、特許文献1のような、泡量、泡質、洗髪時の指通りに優れ、且つすすぎ時においても指通りが良好で、洗髪乾燥後の髪の仕上がりがなめらかである毛髪用化粧料が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2016-222560号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に開示されている毛髪洗浄剤組成物の泡量、泡質は良いものの、洗い流し時の指通りや乾燥時の風合いに関しては、改善の余地があり、また、泡もちに関して満足のいくものが得られていないのが現状であった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記問題を解決するため鋭意検討した結果、(A)ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩0.1~7質量%、(B1)ベタイン型両性界面活性剤1~10質量%、(B2)アミノ酸型両性界面活性剤0.1~4質量%、(C)ポリオキシエチレンアルキルエーテル0.05~2質量%、(D)塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]グァーガム、ポリ塩化ジメチルジメチレンピロリジニウムおよび塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体から選ばれるカチオン性ポリマーまたは両性ポリマー1種以上0.01~0.5質量%を含有し、前記成分(B1)と前記成分(B2)の合計に対する前記成分(A)の質量の含有比〔(B1)+(B2)〕/(A)が1~80であることを特徴とする毛髪洗浄剤組成物が上記問題を解決することができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、泡立ち、泡のクリーミィ感、泡もち、洗い流し時の指通りおよび乾燥時の風合いに優れる毛髪洗浄剤組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を詳細に説明する。なお、含有量を示す単位は、特に明記しない限り全て質量%である。
【0009】
本発明は、(A)ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩0.1~7%、(B1)ベタイン型両性界面活性剤1~10%、(B2)アミノ酸型両性界面活性剤0.1~4%、(C)ポリオキシエチレンアルキルエーテル0.05~2%、(D)塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]グァーガム、ポリ塩化ジメチルジメチレンピロリジニウムおよび塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体から選ばれるカチオン性ポリマーまたは両性ポリマー1種以上0.01~0.5%を含有し、前記成分(B1)と前記成分(B2)の合計に対する前記成分(A)の質量の含有比〔(B1)+(B2)〕/(A)が1~80であることを特徴とする毛髪洗浄剤組成物である。
【0010】
本発明は、泡立ちの観点から(A)ポリオキシエチレン(以下、POEとする)アルキルエーテル硫酸塩(以下、成分(A)とする)を含有する。
【0011】
本発明で用いられる前記成分(A)は、特に限定されないが、例えば、POE(3)アルキル(12,13)エーテル硫酸塩、POE(3)アルキル(11-15)エーテル硫酸塩、POE(3)アルキル(12-15)エーテル硫酸塩、POE(1)ラウリルエーテル硫酸塩、POE(2)ラウリルエーテル硫酸塩、POE(3)ラウリルエーテル硫酸塩等が挙げられる。前記成分(A)は1種以上を含有してよい。その中でも、泡立ちの観点から、POE(3)アルキル(12,13)エーテル硫酸塩がより好ましい。なお、これらの成分において、POEの後の括弧内の数字はオキシエチレン基の平均付加モル数を表している。
【0012】
本発明で用いられる前記成分(A)を構成する塩は、特に限定されないが、例えば、ナトリウム塩、アンモニウム塩、トリエタノールアンモニウム塩等が挙げられる。その中でも、泡立ちの観点からナトリウム塩がより好ましい。
【0013】
本発明で用いられる前記成分(A)の含有量は、好ましくは0.1~7%、より好ましくは1~5%がよい。前記成分(A)が0.1%未満の場合、泡立ちが悪くなる恐れがある。前記成分(A)が7%を超える場合、洗い流し時の指通りが悪くなる恐れや泡のクリーミィ感が損なわれる恐れがある。
【0014】
本発明は、洗い流し時の指通りの観点から、(B1)ベタイン型両性界面活性剤(以下、成分(B1)とする)を含有する。
【0015】
本発明で用いられる前記成分(B1)としては、特に限定されないが、例えば、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油アルキルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルベタインナトリウム、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、パーム油脂肪酸アミドプロピルベタイン、リシノレイン酸アミドプロピルベタイン、ステアリルジヒドロキシエチルベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン等が挙げられる。前記成分(B1)は1種以上を含有してよい。その中でも、洗い流し時の指通りの観点から、ラウリン酸アミドプロピルベタインがより好ましい。
【0016】
本発明で用いられる前記成分(B1)の含有量は、好ましくは1~10%、より好ましくは2~8%がよい。前記成分(B1)が1%未満の場合、泡立ちおよび洗い流し時の指通りが悪くなる恐れがある。前記成分(B1)が10%を超える場合、泡のクリーミィ感が損なわれる恐れがある。
【0017】
本発明は、泡のクリーミィ感の観点から、(B2)アミノ酸型両性界面活性剤(以下、成分(B2)とする)を含有する。
【0018】
本発明で用いられる前記成分(B2)としては、特に限定されないが、例えば、N-ラウロイル-N’-カルボキシメチル-N’-ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ウンデシルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、N-ヤシ油脂肪酸アシル-N’-カルボキシエチル-N’-ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、N-ヤシ油脂肪酸アシル-N’-カルボキシエトキシエチル-N’-カルボキシエチルエチレンジアミン二ナトリウム、N-ヤシ油脂肪酸アシル-N’-カルボキシメトキシエチル-N’-カルボキシメチルエチレンジアミン二ナトリウム、ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム、パーム油脂肪酸アシル-N-カルボキシエチル-N-ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノジプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸トリエタノールアミン等が挙げられる。前記成分(B2)は1種以上を含有してよい。その中でも、泡のクリーミィ感の観点から、N-ラウロイル-N’-カルボキシメチル-N’-ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウムがより好ましい。
【0019】
本発明で用いられる前記成分(B2)の含有量は、好ましくは0.1~4%、より好ましくは0.3~2%がよい。前記成分(B2)が0.1%未満の場合、泡のクリーミィ感が損なわれる恐れがある。前記成分(B2)が4%を超える場合、泡立ちが悪くなる恐れがある。
【0020】
本発明に用いられる前記成分(B1)と前記成分(B2)の合計に対する前記成分(A)の質量の含有比〔(B1)+(B2)〕/(A)は、1~80が好ましい。含有比〔(B1)+(B2)〕/(A)が1.0未満の場合、洗い流し時の指通りが悪くなる恐れがある。含有比〔(B1)+(B2)〕/(A)が80を超える場合、泡立ちが悪くなる恐れがある。
【0021】
本発明は、泡もちの観点から(C)ポリオキシエチレンアルキルエーテル(以下、成分(C)とする)を含有する。
【0022】
本発明で用いられる前記成分(C)としては、特に限定されないが、例えば、POE(2)ラウリルエーテル、POE(4)ラウリルエーテル、POE(9)ラウリルエーテル、POE(15)ラウリルエーテル、POE(20)ラウリルエーテル、POE(21)ラウリルエーテル、POE(23)ラウリルエーテル、POE(24)ラウリルエーテル、POE(25)ラウリルエーテル、POE(30)ラウリルエーテル、POE(38)ラウリルエーテル、POE(40)ラウリルエーテル、POE(50)ラウリルエーテル、POE(2)セチルエーテル、POE(6)セチルエーテル、POE(10)セチルエーテル、POE(15)セチルエーテル、POE(20)セチルエーテル、POE(25)セチルエーテル、POE(30)セチルエーテル、POE(40)セチルエーテル、POE(2)ステアリルエーテル、POE(4)ステアリルエーテル、POE(20)ステアリルエーテル、POE(25)ステアリルエーテル、POE(30)ステアリルエーテル、POE(5)ベヘニルエーテル、POE(10)ベヘニルエーテル、POE(20)ベヘニルエーテル、POE(25)ベヘニルエーテル、POE(30)ベヘニルエーテル、POE(2)オレイルエーテル、POE(10)オレイルエーテル、POE(15)オレイルエーテル、POE(20)オレイルエーテル、POE(25)オレイルエーテル、POE(30)オレイルエーテル等が挙げられる。前記成分(C)は1種以上を含有してよい。その中でも、泡のクリーミィ感および泡もちの観点から、POE(20)ラウリルエーテル、POE(25)ラウリルエーテル、POE(30)ラウリルエーテル、POE(25)セチルエーテル、POE(25)ステアリルエーテル、POE(25)ベヘニルエーテルが好ましく、POE(25)ラウリルエーテルがより好ましい。
【0023】
本発明で用いられる前記成分(C)の含有量は、好ましくは0.05~2%、より好ましくは0.1~1%がよい。前記成分(C)が0.05%未満の場合、泡もちが悪くなる恐れがある。前記成分(C)が2%を超える場合、洗い流し時の指通りが悪くなる恐れがある。
【0024】
本発明は、乾燥時の風合いの観点から(D)塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]グァーガム、ポリ塩化ジメチルジメチレンピロリジニウムおよび塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体から選ばれるカチオン性ポリマーまたは両性ポリマー1種以上(以下、成分(D)とする)を含有する。
【0025】
本発明で用いられる前記成分(D)のカチオン性ポリマーは、乾燥時の風合いの観点から、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体がより好ましい。
【0026】
本発明で用いられる前記成分(D)の両性ポリマーとしては、特に限定されないが、例えば、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体、アクリルアミド・アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体、アクリル酸・アクリル酸メチル・塩化メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウム共重合体、アクリル酸・アクリルアミド・メタクリルアミドプロピルトリモニウムクロリド共重合体等が挙げられる。その中でも、乾燥時の風合いの観点から、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体、アクリルアミド・アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体が好ましい。
【0027】
本発明で用いられる前記成分(D)の含有量は、好ましくは0.01~0.5%、より好ましくは0.03~0.3%がよい。前記成分(D)が0.01%未満の場合、乾燥時の風合いが悪くなる恐れがある。前記成分(D)が0.5%を超える場合、泡のクリーミィ感が損なわれる恐れがある。
【0028】
本発明の毛髪洗浄剤組成物は前記必須成分の他に、通常の化粧料、医薬部外品、医薬品等に用いられる各種成分、例えば、前記成分(A)~(C)以外の界面活性剤、前記成分(D)以外のポリマー、油性成分、保湿剤、増粘剤、キレート剤、薬効成分、蛋白誘導体、加水分解蛋白、アミノ酸類、安定化剤、酸化防止剤、植物性抽出物、生薬抽出物、ビタミン類、防腐剤、色素、顔料、粉体、pH調整剤、紫外線吸収剤、香料等から選ばれる少なくとも1種以上を含有することができる。ただし、これら例示に限定されるものでない。
【0029】
本発明の毛髪洗浄剤組成物の20℃におけるpHは、好ましくは4~10、より好ましくは6~8がよい。
【0030】
本発明による20℃条件下におけるpHは、常法にて調製して得られた毛髪洗浄剤組成物をサンプル瓶(食品140:第一硝子株式会社製)に120g充填し、20℃条件下で24時間静置した後、ガラス電極式水素イオン濃度指示計(F-71、堀場製作所製)にて原液のpHを測定し得られるものである。
【0031】
本発明による毛髪洗浄剤組成物の粘度は、特に限定されないが、毛髪への塗布のしやすさの観点から、好ましくは20℃条件下で2,000~10,000mPa・s、より好ましくは20℃条件下で3,000~8,000mPa・sがよい。
【0032】
本発明による20℃の条件下における粘度は、常法にて調製して得られた毛髪洗浄剤組成物をサンプル瓶(食品140:第一硝子株式会社製)に120g充填し、20℃条件下で24時間静置した後に、ヘリカルスタンド付B型粘度計(モデル:デジタル粘度計TVB-10M、東機産業株式会社製)により、M4号ローターを用いて20℃条件下において30rpmで1分間回転させた後に測定したものである。
【実施例
【0033】
以下に実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
【0034】
本明細書に示す評価試験において、毛髪洗浄剤組成物に含まれる成分および、その含有量を種々変更しながら実施した各種の実験結果を以下に示す。なお、毛髪洗浄剤組成物の各成分の含有量を示す単位は全て質量%であり、これを常法にて調製した。毛髪洗浄剤組成物の成分に示すPOEはポリオキシエチレンを表し、POEの後の括弧内の数字はオキシエチレン基の平均付加モル数を表している。
【0035】
本明細書に示す評価試験において、「泡立ち」、「泡のクリーミィ感」、「泡もち」、「洗い流し時の指通り」および「乾燥時の風合い」について評価した。
【0036】
泡立ちは10名の女性パネラーが、実施例および比較例で得られた毛髪洗浄剤組成物3gを使用し、毛髪の長さを25cmにカットした毛髪試験用ドール(株式会社ビューラックス社製「カットマネキンNO.775N」)を用い、毛髪を洗浄したときの泡立ちを下記の基準により評価した。
◎:8~10名が、泡立ちが良好であると判定した。
○:5~7名が、泡立ちが良好であると判定した。
△:3~4名が、泡立ちが良好であると判定した。
×:0~2名が、泡立ちが良好であると判定した。
【0037】
泡のクリーミィ感は10名の女性パネラーが、実施例および比較例で得られた毛髪洗浄剤組成物3gを使用し、毛髪の長さを25cmにカットした毛髪試験用ドール(株式会社ビューラックス社製「カットマネキンNO.775N」)を用い、毛髪を洗浄したときの泡のクリーミィ感を下記の基準により評価した。
◎:8~10名が、泡のクリーミィ感があると判定した。
○:5~7名が、泡のクリーミィ感があると判定した。
△:3~4名が、泡のクリーミィ感があると判定した。
×:0~2名が、泡のクリーミィ感があると判定した。
【0038】
泡もちは10名の女性パネラーが、実施例および比較例で得られた毛髪洗浄剤組成物3gを使用し、毛髪の長さを25cmにカットした毛髪試験用ドール(株式会社ビューラックス社製「カットマネキンNO.775N」)を用い、毛髪を洗浄したときの泡もちを下記の基準により評価した。
◎:8~10名が、泡もちが良好であると判定した。
○:5~7名が、泡もちが良好であると判定した。
△:3~4名が、泡もちが良好であると判定した。
×:0~2名が、泡もちが良好であると判定した。
【0039】
洗い流し時の指通りは10名の女性パネラーが、実施例および比較例で得られた毛髪洗浄剤組成物3gを使用し、毛髪の長さを25cmにカットした毛髪試験用ドール(株式会社ビューラックス社製「カットマネキンNO.775N」)を用い、40℃の水で洗い流した時の指通りを下記の基準により評価した。
◎:8~10名が、洗い流し時の指通りが良好であると判定した。
○:5~7名が、洗い流し時の指通りが良好であると判定した。
△:3~4名が、洗い流し時の指通りが良好であると判定した。
×:0~2名が、洗い流し時の指通りが良好であると判定した。
【0040】
乾燥時の風合いは10名の女性パネラーが、実施例および比較例で得られた毛髪洗浄剤組成物3gを使用し、毛髪の長さを25cmにカットした毛髪試験用ドール(株式会社ビューラックス社製「カットマネキンNO.775N」)を用い、40℃の水で洗い流した後、ドライヤーで乾燥したときの風合いを下記の基準により評価した。
◎:8~10名が、乾燥時の風合いが良好であると判定した。
○:5~7名が、乾燥時の風合いが良好であると判定した。
△:3~4名が、乾燥時の風合いが良好であると判定した。
×:0~2名が、乾燥時の風合いが良好であると判定した。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】
【表5】
【0046】
表1~5に示す実施例1~38から、泡立ち、泡のクリーミィ感、泡もち、洗い流し時の指通りおよび乾燥時の風合いに関して良好な結果を得た。
【0047】
以下の実施例39により得られた毛髪洗浄剤組成物は、泡立ち、泡のクリーミィ感、泡もち、洗い流し時の指通りおよび乾燥時の風合いに関して良好な結果を得た。
【0048】
実施例39(シャンプー)
成 分 含有量(%)
(A)POE(3)アルキル(12,13)エーテル硫酸ナトリウム 2.80
(B1)ラウリン酸アミドプロピルベタイン 6.00
(B2)N-ラウロイル-N’-カルボキシメチル-N’-
ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム 1.70
(C)POE(25)ラウリルエーテル 0.40
(D)塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体 0.04
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 2.00
香料 0.55
塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]
ヒドロキシエチルセルロース 0.50
エデト酸二ナトリウム 0.30
安息香酸ナトリウム 0.30
パラオキシ安息香酸メチル 0.30
リン酸一水素ナトリウム 0.10
l-メントール 0.05
モモ果実エキス 0.01
モモ核油 0.01
モモ葉エキス 0.01
紅茶エキス 0.01
グリチルリチン酸ジカリウム 0.01
1,3-ブチレングリコール 0.01
リン酸二水素ナトリウム pHを7.0とする量
精製水 残 量
合計 100.00
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は、泡立ち、泡のクリーミィ感、泡もち、洗い流し時の指通りおよび乾燥時の風合いに優れる毛髪洗浄剤組成物を提供することができる。