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特許7582651特定エリア情報配信装置、特定エリア間の情報伝搬システム、特定エリア情報配信方法、特定エリア間の情報伝搬方法、プログラム及び記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-05
(45)【発行日】2024-11-13
(54)【発明の名称】特定エリア情報配信装置、特定エリア間の情報伝搬システム、特定エリア情報配信方法、特定エリア間の情報伝搬方法、プログラム及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
   H04L 67/02 20220101AFI20241106BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20241106BHJP
   G06Q 50/26 20240101ALI20241106BHJP
   G08B 27/00 20060101ALI20241106BHJP
【FI】
H04L67/02
G06Q50/10
G06Q50/26
G08B27/00 C
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020175828
(22)【出願日】2020-10-20
(65)【公開番号】P2022067229
(43)【公開日】2022-05-06
【審査請求日】2023-09-08
(73)【特許権者】
【識別番号】000232092
【氏名又は名称】NECソリューションイノベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115255
【弁理士】
【氏名又は名称】辻丸 光一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201732
【弁理士】
【氏名又は名称】松縄 正登
(74)【代理人】
【識別番号】100154081
【弁理士】
【氏名又は名称】伊佐治 創
(72)【発明者】
【氏名】兒玉 康行
(72)【発明者】
【氏名】大江 新次
(72)【発明者】
【氏名】赤塚 公美
【審査官】岩田 玲彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-033183(JP,A)
【文献】特開2018-088120(JP,A)
【文献】宮田章裕・瀬古俊一・青木良輔・橋本遼・石田達郎・伊勢崎隆司・渡辺昌洋・井原雅行,デジタルサイネージとモバイル端末を連携させた複数人同時閲覧のための情報提示システム,情報処理学会 論文誌(ジャーナル) Vol.56 No.1 [online] ,日本,情報処理学会,2015年01月15日,第56巻,P.106-117
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 67/02
G06Q 50/10
G06Q 50/26
G08B 27/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク通信手段、管理者提供情報取得手段、表示処理手段、特定エリア通信手段、目的地情報取得手段、利用者支援情報生成手段、配信手段、蓄積データ取得手段、データ蓄積手段、端末投稿情報取得手段、共有情報生成手段、及び切替手段を含み、
前記ネットワーク通信手段は、ネットワーク回線を介して、ネットワーク通信可能であり、
前記管理者提供情報取得手段は、前記ネットワーク通信手段によるネットワーク通信により管理者端末から管理者提供情報を取得して、前記データ蓄積手段に蓄積し、
前記表示処理手段は、前記管理者提供情報を表示する処理を実行し、
前記特定エリア通信手段は、特定エリアにおいて利用者端末と通信可能な状態になった場合に通信し、
前記目的地情報取得手段は、前記特定エリア通信手段により利用者端末から目的地情報を取得し、
前記利用者支援情報生成手段は、前記管理者提供情報と前記目的地情報から利用者支援情報を生成し、
前記配信手段は、前記特定エリア通信手段により前記利用者端末に前記利用者支援情報を配信し、
前記蓄積データ取得手段は、前記特定エリア通信手段により前記特定エリアの他の装置のデータ蓄積手段に蓄積されている蓄積データを取得して、前記データ蓄積手段に蓄積し、
前記端末投稿情報取得手段は、前記特定エリア通信手段により端末から投稿された端末投稿情報を取得して、前記データ蓄積手段に蓄積し、
前記共有情報生成手段は、前記データ蓄積手段に蓄積した情報から他の装置と共有する共有情報を生成し、
前記表示処理手段は、さらに、前記共有情報を表示する処理を実行し、
前記配信手段は、さらに、前記特定エリア通信手段により前記共有情報を移動可能な特定エリア情報配信装置に配信し、
前記切替手段は、前記表示処理手段に供する共有情報及び前記配信手段で配信される共有情報を、平常時と非常時とで切替える、
特定エリアに配置された特定エリア情報配信装置。
【請求項2】
さらに、翻訳手段を含み、
前記翻訳手段は、前記表示処理手段に供される情報及び前記配信手段により配信される情報に含まれる言語を他の言語に翻訳する、請求項1記載の特定エリア情報配信装置。
【請求項3】
請求項1または2記載の複数の配置された特定エリア情報配信装置、及び、移動可能な特定エリア情報配信装置を含み、
複数の配置された前記特定エリア情報配信装置は、複数の特定通信可能エリア毎に配置され、
移動可能な前記特定エリア情報配信装置は、複数の前記特定通信可能エリア間を輸送車両により移動可能であり、
移動可能な前記特定エリア情報配信装置が、前記特定通信可能エリア内に存在する場合、
移動可能な前記特定エリア情報配信装置または配置された前記特定エリア情報配信装置のいずれか一方の装置において、
前記配信手段は、前記特定エリア通信手段が通信可能な状態になった場合、前記特定エリア通信手段を介して前記共有情報を他方の前記特定エリア情報配信装置に配信する、特定エリア間の情報伝搬システム装置。
【請求項4】
複数の移動可能な前記特定エリア情報配信装置を含み、
移動可能な前記特定エリア情報配信装置の双方において、
双方の前記特定エリア通信手段は、他方の移動可能な前記特定エリア情報配信装置と通信可能な状態になった場合に通信し、
双方の前記配信手段は、前記特定エリア通信手段を介して前記共有情報を他方の移動可能な前記特定エリア情報配信装置に配信する、請求項3記載の特定エリア間の情報伝搬システム装置。
【請求項5】
複数の前記特定通信可能エリアの少なくとも二つの前記特定通信可能エリア間において、
前記特定通信可能エリア毎に配置された前記特定エリア情報配信装置の双方において、
双方の前記特定エリア通信手段は、他方の配置された特定エリア情報配信装置と通信し、
双方の前記配信手段は、前記特定エリア通信手段を介して前記共有情報を他方の配置された前記特定エリア情報配信装置に配信する、請求項4記載の特定エリア間の情報伝搬システム装置。
【請求項6】
前記特定通信可能エリアに配置された前記特定エリア情報配信装置が、表示装置を含み、
前記表示処理手段は、前記表示装置に前記共有情報を表示する、
請求項3から5のいずれか一項に記載の特定エリア間の情報伝搬システム装置。
【請求項7】
ネットワーク通信工程、管理者提供情報取得工程、表示処理工程、特定エリア通信工程、目的地情報取得工程、利用者支援情報生成工程、配信工程、蓄積データ取得工程、端末投稿情報取得工程、共有情報生成工程、及び切替工程を含み、
前記ネットワーク通信工程は、ネットワーク回線を介して、ネットワーク通信可能であり、
前記管理者提供情報取得工程は、前記ネットワーク通信工程によるネットワーク通信により管理者端末から管理者提供情報を取得し、
前記表示処理工程は、前記管理者提供情報を表示する処理を実行し、
前記特定エリア通信工程は、特定エリアにおいて利用者端末と通信可能な状態になった場合に通信し、
前記目的地情報取得工程は、前記特定エリア通信工程により利用者端末から目的地情報を取得し、
前記利用者支援情報生成工程は、前記管理者提供情報と前記目的地情報から利用者支援情報を生成し、
前記配信工程は、前記特定エリア通信工程により前記利用者端末に前記利用者支援情報を配信し、
前記蓄積データ取得工程は、前記特定エリア通信工程により前記特定エリアの他の装置のデータ蓄積手段に蓄積されている蓄積データを取得して、配置された特定エリア情報配信装置のデータ蓄積手段に蓄積し、
前記端末投稿情報取得工程は、前記特定エリア通信工程により端末から投稿された端末投稿情報を取得して、配置された前記特定エリア情報配信装置の前記データ蓄積手段に蓄積し、
前記共有情報生成工程は、配置された前記特定エリア情報配信装置の前記データ蓄積手段に蓄積した情報から他の装置と共有する共有情報を生成し、
前記表示処理工程は、さらに、前記共有情報を表示する処理を実行し、
前記配信工程は、さらに、前記特定エリア通信工程により前記共有情報を移動可能な特定エリア情報配信装置に配信し、
前記切替工程は、前記表示処理工程に供する共有情報及び前記配信工程で配信される共有情報を、平常時と非常時とで切替える、
特定エリアに配置された特定エリア情報配信装置によって実行される特定エリア情報配信方法。
【請求項8】
請求項7記載の特定エリア情報配信方法を実行する複数の配置された特定エリア情報配信装置、及び、移動可能な特定エリア情報配信装置を使用し、
複数の配置された前記特定エリア情報配信装置は、複数の特定通信可能エリア毎に配置され、
移動可能な前記特定エリア情報配信装置は、複数の前記特定通信可能エリア間を輸送車両により移動可能であり、
移動可能な前記特定エリア情報配信装置が、前記特定通信可能エリア内に存在する場合、
移動可能な前記特定エリア情報配信装置または配置された前記特定エリア情報配信装置のいずれか一方の装置において、
前記配信工程により、前記いずれか一方の装置の特定エリア通信手段を介して前記共有情報を他方の前記特定エリア情報配信装置に配信する、特定エリア間の情報伝搬方法。
【請求項9】
コンピュータに、ネットワーク通信手順、管理者提供情報取得手順、表示処理手順、特定エリア通信手順、目的地情報取得手順、利用者支援情報生成手順、配信手順、蓄積データ取得手順、端末投稿情報取得手順、及び共有情報生成手順、及び切替手順を含み、
特定エリアに配置された特定エリア情報配信装置に内蔵される、前記各手順を実行させるためのプログラム:
前記ネットワーク通信手順は、ネットワーク回線を介して、ネットワーク通信可能であり、
前記管理者提供情報取得手順は、前記ネットワーク通信手順によるネットワーク通信により管理者端末から管理者提供情報を取得し、
前記表示処理手順は、前記管理者提供情報を表示する処理を実行し、
前記特定エリア通信手順は、特定エリアにおいて利用者端末と通信可能な状態になった場合に通信し、
前記目的地情報取得手順は、前記特定エリア通信手順により利用者端末から目的地情報を取得し、
前記利用者支援情報生成手順は、前記管理者提供情報と前記目的地情報から利用者支援情報を生成し、
前記配信手順は、前記特定エリア通信手順により前記利用者端末に前記利用者支援情報を配信し、
前記蓄積データ取得手順は、前記特定エリア通信手順により前記特定エリアの他の装置のデータ蓄積手段に蓄積されている蓄積データを取得して、配置された特定エリア情報配信装置のデータ蓄積手段に蓄積し、
前記端末投稿情報取得手順は、前記特定エリア通信手順により端末から投稿された端末投稿情報を取得して、配置された前記特定エリア情報配信装置の前記データ蓄積手段に蓄積し、
前記共有情報生成手順は、配置された前記特定エリア情報配信装置の前記データ蓄積手段に蓄積した情報から他の装置と共有する共有情報を生成し、
前記表示処理手順は、さらに、前記共有情報を表示する処理を実行し、
前記配信手順は、さらに、前記特定エリア通信手順により前記共有情報を移動可能な特定エリア情報配信装置に配信し、
前記切替手順は、前記表示処理手順に供する共有情報及び前記配信手順で配信される共有情報を、平常時と非常時とで切替える。
【請求項10】
請求項9記載のプログラムを内蔵した複数の配置された特定エリア情報配信装置、及び、移動可能な特定エリア情報配信装置を使用し、
複数の配置された前記特定エリア情報配信装置は、複数の特定通信可能エリア毎に配置され、
移動可能な前記特定エリア情報配信装置は、複数の前記特定通信可能エリア間を輸送車両により移動可能であり、
移動可能な前記特定エリア情報配信装置が、前記特定通信可能エリア内に存在する場合、
移動可能な前記特定エリア情報配信装置または配置された前記特定エリア情報配信装置のいずれか一方の装置において、
前記配信手順により、前記いずれか一方の装置の特定エリア通信手段を介して前記共有情報を他方の前記特定エリア情報配信装置に配信する、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定エリア情報配信装置、特定エリア間の情報伝搬システム、特定エリア情報配信方法、特定エリア間の情報伝搬方法、プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルサイネージの普及により、デジタルサイネージによる情報発信が進んでいる(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-016093号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
鉄道やバス等の公共交通機関において、駅や列車で情報を配信する場合は、インターネット等に接続可能なネットワークを構築する必要がある。都心や新幹線等の利用者が多い公共交通機関では、ネットワーク構築のコストに対し、ネットワークを構築する効果が得られる。一方、近年の旅行ブームで、地方への旅行者が増えており、情報配信のニーズが高まっている。しかしながら、地方での公共交通機関において、コストに対しネットワークを構築する効果が得られるかが問題となる。さらに、地震等の災害の非常事態になった場合は、地方の公共交通機関においても、非常時の必要情報を配信する必要がある。
【0005】
そこで、本発明は、公共交通機関において、ネットワークの構築無しに、情報を配信可能であり、且つ、非常時の必要情報を配信可能な特定エリア情報配信装置及び特定エリア情報配信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明の特定エリア情報配信装置は、
ネットワーク通信手段、管理者提供情報取得手段、表示処理手段、特定エリア通信手段、目的地情報取得手段、利用者支援情報生成手段、配信手段蓄積データ取得手段、データ蓄積手段、端末投稿情報取得手段、共有情報生成手段、及び切替手段を含み、
前記ネットワーク通信手段は、ネットワーク回線を介して、ネットワーク通信可能であり、
前記管理者提供情報取得手段は、前記ネットワーク通信手段によるネットワーク通信により管理者端末から管理者提供情報を取得して、前記データ蓄積手段に蓄積し、
前記表示処理手段は、前記管理者提供情報を表示する処理を実行し、
前記特定エリア通信手段は、特定エリアにおいて利用者端末と通信可能な状態になった場合に通信し、
前記目的地情報取得手段は、前記特定エリア通信手段により利用者端末から目的地情報を取得し、
前記利用者支援情報生成手段は、前記管理者提供情報と前記目的地情報から利用者支援情報を生成し、
前記配信手段は、前記特定エリア通信手段により前記利用者端末に前記利用者支援情報を配信し、
前記蓄積データ取得手段は、前記特定エリア通信手段により前記特定エリアの他の装置のデータ蓄積手段に蓄積されている蓄積データを取得して、前記データ蓄積手段に蓄積し、
前記端末投稿情報取得手段は、前記特定エリア通信手段により端末から投稿された端末投稿情報を取得して、前記データ蓄積手段に蓄積し、
前記共有情報生成手段は、前記データ蓄積手段に蓄積した情報から他の装置と共有する共有情報を生成し、
前記表示処理手段は、さらに、前記共有情報を表示する処理を実行し、
前記配信手段は、さらに、前記特定エリア通信手段により前記共有情報を他の装置に配信し、
前記切替手段は、前記表示処理手段に供する共有情報及び前記配信手段で配信される共有情報を、平常時と非常時とで切替える、装置である。
【0007】
本発明の特定エリア間の情報伝搬システム装置は、
本発明の複数の特定エリア情報配信装置を含み、
前記特定通信可能エリアが複数あり、
複数の前記特定通信可能エリア毎に前記特定エリア情報配信装置が配置され、
複数の前記特定エリア情報配信装置の少なくとも一つが、複数の前記特定通信可能エリア間を前記輸送車両により移動可能であり、
移動可能な前記特定エリア情報配信装置が、前記特定通信可能エリア内に存在する場合、
移動可能な前記特定エリア情報配信装置または配置された前記特定エリア情報配信装置のいずれか一方の装置において、
前記配信手段は、前記通信手段が通信可能な状態になった場合、前記特定エリア通信手段を介して前記共有情報を他方の前記特定エリア情報配信装置に配信する、システム装置である。
【0008】
本発明の特定エリア情報配信方法は、
ネットワーク通信工程、管理者提供情報取得工程、表示処理工程、特定エリア通信工程、目的地情報取得工程、利用者支援情報生成工程、配信工程、蓄積データ取得工程、データ蓄積工程、端末投稿情報取得工程、共有情報生成工程、及び切替工程を含み、
前記ネットワーク通信工程は、ネットワーク回線を介して、ネットワーク通信可能であり、
前記管理者提供情報取得工程は、前記ネットワーク通信工程によるネットワーク通信により管理者端末から管理者提供情報を取得し、
前記表示処理工程は、前記管理者提供情報を表示する処理を実行し、
前記特定エリア通信工程は、特定エリアにおいて利用者端末と通信可能な状態になった場合に通信し、
前記目的地情報取得工程は、前記特定エリア通信工程により利用者端末から目的地情報を取得し、
前記利用者支援情報生成工程は、前記管理者提供情報と前記目的地情報から利用者支援情報を生成し、
前記配信工程は、前記特定エリア通信工程により前記利用者端末に前記利用者支援情報を配信し、
前記蓄積データ取得工程は、前記特定エリア通信工程により前記特定エリアの他の装置のデータ蓄積工程に蓄積されている蓄積データを取得して、前記データ蓄積工程に蓄積し、
前記端末投稿情報取得工程は、前記特定エリア通信工程により端末から投稿された端末投稿情報を取得して、前記データ蓄積工程に蓄積し、
前記共有情報生成工程は、前記データ蓄積工程に蓄積した情報から他の装置と共有する共有情報を生成し、
前記表示処理工程は、さらに、前記共有情報を表示する処理を実行し、
前記配信工程は、さらに、前記特定エリア通信工程により前記共有情報を他の装置に配信し、
前記切替工程は、前記表示処理工程に供する共有情報及び前記配信工程で配信される共有情報を、平常時と非常時とで切替える、方法である。
【0009】
本発明の特定エリア間の情報伝搬方法は、
本発明の特定エリア情報配信方法を実行する複数の特定エリア情報配信装置を使用し、
前記特定通信可能エリアを複数設定し、
複数の前記特定通信可能エリア毎に前記特定エリア情報配信装置を配置し、
複数の前記特定エリア情報配信装置の少なくとも一つを、前記輸送車両により複数の前記特定通信可能エリア間を移動させ、
移動可能な前記特定エリア情報配信装置が、前記特定通信可能エリア内に存在する場合、
移動可能な前記特定エリア情報配信装置または配置された前記特定エリア情報配信装置のいずれか一方の装置において、
前記配信手段により、前記特定エリア通信手段を介して前記共有情報を他方の前記特定エリア情報配信装置に配信する、方法である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、公共交通機関において、ネットワークの構築無しに、情報を配信可能な仕組みを提供できる。地震等の災害では、災害発生時に公共交通機関(例えば、電車)の利用者が前記公共交通機関内に長時間に閉じ込められるという問題が起きている。同様に、空港においても、災害によって空港路線が停止し、利用者が空港から出られず、情報が得られない状態が数日続くという事態に陥る問題が起きている。このような、通信ロス、情報ロスは集団パニックを引き起こす危険性が高い。しかしながら、本発明によれば、地震等の災害の非常事態になった場合に、地方の公共交通機関においても、非常時の必要情報を配信できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、実施形態1の装置の一例の構成を示すブロック図である。
図2図2は、実施形態1の装置のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、実施形態1の装置における処理の一例を示すフローチャートである。
図4図4は、実施形態2において管理者提供情報の表示及び利用者支援情報の配信の一例を示す模式図である。
図5図5は、実施形態3のシステムにおいて、利用者を出発地から目的地まで支援する一連の流れを示す模式図である。
図6図6は、実施形態3のシステムにおける情報伝搬のパターンの一例を示す模式図である。
図7図7は、実施形態4のシステムにおける駅間の情報共有の一例を示す模式図である。
図8図8は、実施形態5の装置において共有情報を平常時と非常時とで切り替える一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の特定エリア情報配信装置は、例えば、
さらに、翻訳手段を含み、
前記翻訳手段は、前記表示処理手段に供される情報及び前記配信手段により配信される情報に含まれる言語を他の言語に翻訳する、という態様であってもよい。
【0013】
本発明の特定エリア間の情報伝搬システム装置において、例えば、
複数の前記特定エリア情報配信装置の少なくとも二個の特定エリア情報配信装置が移動可能であり、
移動可能な前記特定エリア情報配信装置の双方において、
双方の前記特定エリア通信手段は、他方の装置と通信可能な状態になった場合に通信し、
双方の前記配信手段は、前記特定エリア通信手段を介して前記共有情報を他方の前記装置に配信する、という態様であってもよい。
【0014】
本発明の特定エリア間の情報伝搬システム装置において、例えば、
複数の前記特定通信可能エリアの少なくとも二つの前記特定通信可能エリア間において、
前記特定通信可能エリア毎に配置された前記特定エリア情報配信装置の双方において、
双方の前記特定エリア通信手段は、他方の特定エリア情報配信装置と通信可能な状態になった場合に通信し、
双方の前記共有情報配信手段は、前記特定エリア通信手段を介して前記共有情報を他方の前記特定エリア情報配信装置に配信する、という態様であってもよい。
【0015】
本発明の特定エリア間の情報伝搬システム装置において、例えば、
前記特定通信可能エリアに配置された前記特定エリア情報配信装置が、表示装置を含み、
前記表示処理手段は、前記表示装置に前記共有情報を表示する、という態様であってもよい。
【0016】
本発明の特定エリア情報配信方法は、例えば、
さらに、翻訳工程を含み、
前記翻訳工程は、前記表示処理工程に供される情報及び前記配信工程により配信される情報に含まれる言語を他の言語に翻訳する、という態様であってもよい。
【0017】
本発明の特定エリア間の情報伝搬システム方法において、例えば、
複数の前記装置の少なくとも二個の特定エリア情報配信装置を移動させ、
移動可能な前記特定エリア情報配信装置の双方において、
双方の前記特定エリア通信手段は、他方の特定エリア情報配信装置と通信可能な状態になった場合に通信し、
双方の前記配信手段は、前記特定エリア通信手段を介して前記共有情報を他方の前記装置に配信する、という態様であってもよい。
【0018】
本発明の特定エリア間の情報伝搬システム方法において、例えば、
複数の前記特定通信可能エリアの少なくとも二つの前記特定通信可能エリア間において、
前記特定通信可能エリア毎に配置した前記特定エリア情報配信装置の双方において、
双方の前記特定エリア通信手段は、他方の特定エリア情報配信装置と通信可能な状態になった場合に通信し、
双方の前記配信手段は、前記特定エリア通信手段を介して前記共有情報を他方の前記特定エリア情報配信装置に配信する、という態様であってもよい。
【0019】
本発明の特定エリア間の情報伝搬システム方法において、例えば、
前記特定通信可能エリアに配置した前記特定エリア情報配信装置が、表示装置を含み、
前記表示処理手段は、前記表示装置に前記共有情報を表示する、という態様であってもよい。
【0020】
本発明のプログラムは、本発明の方法の各工程を、手順として、コンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0021】
本発明の記録媒体は、本発明のプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0022】
本発明において、前記輸送車両は、既定の停留所に停車する輸送車両であり、例えば、電車、バス、貨物車両、及び物流車両がある。前記輸送車両は、公共交通機関の車両でもよいし、電車貨物を輸送する物流・運送会社も車両であってもよい。
【0023】
次に、本発明の実施形態について図を用いて説明する。本発明は、以下の実施形態には限定されない。以下の各図において、同一部分には、同一符号を付している。また、各実施形態の説明は、特に言及がない限り、互いの説明を援用でき、各実施形態の構成は、特に言及がない限り、組合せ可能である。
【0024】
[実施形態1]
図1は、本実施形態の特定エリア情報配信装置1の一例の構成を示すブロック図である。図1に示すように、本装置1は、ネットワーク通信手段11、管理者提供情報取得手段12、表示処理手段13、特定エリア通信手段14、目的地情報取得手段15、利用者支援情報生成手段16、配信手段17、蓄積データ取得手段18、データ蓄積手段19、端末投稿情報取得手段20、共有情報生成手段21、及び切替手段22を含む。
【0025】
本装置1の形態は、特に制限されないが、特定エリアにおける無線通信機能を持つデジタルサイネージが好ましい。また、利用者端末及び管理者端末等の端末は、特に制限されず、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット、パーソナルコンピュータ(PC、例えば、ノート型PC等)、及び、サーバー等が挙げられる。
【0026】
図2に、本装置1のハードウエア構成のブロック図を例示する。本装置1は、例えば、中央演算装置(CPU,GPU等)101、メモリ102、バス103、記憶装置104、入力装置105、表示装置106、通信デバイス107等を有する。本装置1の各部は、それぞれのインタフェース(I/F)により、バス103を介して相互に接続されている。
【0027】
中央演算装置(中央処理装置)101は、本装置1の全体の制御を担う。本装置1において、中央演算装置101により、例えば、本発明のプログラムやその他のプログラムが実行され、また、各種情報の読み込みや書き込みが行われる。具体的には、例えば、中央演算装置101が、管理者提供情報取得手段12、表示処理手段13、目的地情報取得手段15、利用者支援情報生成手段16、配信手段17、蓄積データ取得手段18、端末投稿情報取得手段20、共有情報生成手段21、及び切替手段22として機能する。
【0028】
バス103は、例えば、外部装置とも接続できる。前記外部装置は、例えば、外部記憶装置(外部データベース等)、プリンター、外部入力装置、外部表示装置等があげられる。本装置1は、例えば、バスに接続された通信デバイス107により、外部ネットワーク(通信回線網)に接続でき、外部ネットワークを介して、他の装置と接続することもできる。
【0029】
本装置1は、例えば、さらに、入力装置105、表示装置106を含んでもよい。入力装置105は、例えば、タッチパネル、キーボード、マウス等である。表示装置106は、例えば、LEDディスプレイ、液晶ディスプレイ等が挙げられる。
【0030】
本装置1において、メモリ102及び記憶装置104は、ユーザーのログ情報、並びに、外部データベース(図示せず)から取得した情報を記憶することも可能である。メモリ102及び記憶装置104は、例えば、データ蓄積手段19として機能する。
【0031】
本装置1において、通信デバイス107は、ネットワーク通信手段11及び特定エリア通信手段14として機能する。ネットワーク通信のネットワークとしては、インターネット回線、WWW(World Wide Web)、電話回線、LAN(Local Area Network)、DTN(Delay Tolerant Networking)、LPWA(Low Power Wide Area)、L5G(ローカル5G)、PSLTE、特定無線(防災行政無線等)等がある。特定エリア通信手段14は、特定エリアにおいて、利用者端末と通信可能な状態になった場合に通信する。また、特定エリア通信手段14は、特定エリアに管理者端末が存在する場合、管理者端末と通信してもよい。特定エリアでの通信は、有線でも無線でもよいが、無線が好ましい。無線通信としては、WiFi(Wireless Fidelity)、Bluetooth(登録商標)、ローカル5G、LPWA等が挙げられる。無線通信としては、各装置が直接通信する形態(Ad Hoc通信)、インフラストラクチャ(infrastructure通信)、アクセスポイントを介した間接通信等であってもよい。
【0032】
メモリ102は、例えば、メインメモリ(主記憶装置)が挙げられる。メインメモリは、例えば、RAM(ランダムアクセスメモリ)である。また、メモリ102は、例えば、ROM(読み出し専用メモリ)であってもよい。この他に、記憶装置104は、例えば、記憶媒体と、記憶媒体に読み書きするドライブとの組合せであってもよい。前記記憶媒体は、特に制限されず、例えば、内蔵型でも外付け型でもよく、HD(ハードディスク)、CD-ROM、CD-R、CD-RW、MO、DVD、フラッシュメモリー、メモリーカード等が挙げられる。記憶装置104は、例えば、記憶媒体とドライブとが一体化されたハードディスクドライブ(HDD)及びソリッドステートドライブ(SSD)等であってもよい。
【0033】
つぎに、本実施形態の特定エリア情報配信方法の一例を、図3のフローチャートに基づき説明する。本実施形態の特定エリア情報配信方法は、例えば、図1の特定エリア情報配信装置1を用いて、次のように実施する。なお、本実施形態の特定エリア情報配信方法は、図1の特定エリア情報配信装置1の使用には限定されない。
【0034】
まず、ネットワーク通信手段11及び特定エリア通信手段14により、通信を開始する(S1)。
【0035】
次に、管理者提供情報取得手段12により、ネットワーク通信手段11によるネットワーク通信により管理者端末から管理者提供情報を取得する(S2)。前記管理者提供情報は、特に制限されず、例えば、デジタルサイネージに一般的に表示されるコンテンツ(情報)が挙げられる。表示されるコンテンツとしては、例えば、天気情報、交通情報、地域情報、地域情報(地域のお知らせ、デジタルサイネージ周辺の買い物マップ、デジタルサイネージ周辺の観光情報)、災害情報(緊急避難指示、避難場所、ライフライン情報、周辺被災情報、薬局・ドラッグストア、病院、保健所)等が挙げられる。管理者提供情報取得手段12は、例えば、特定エリア通信手段14を介して、前記特定エリアに存在する管理者端末から管理者提供情報を取得してもよい。前記管理者提供情報は、例えば、メモリ102や記憶装置104に蓄積して記憶してもよい。
【0036】
次に、表示処理手段13により、前記管理者提供情報を表示する処理を実行する(S3)。前記処理は、例えば、表示装置106に表示する処理でもよいし、他の装置(例えば、後述の利用者端末等の外部表示装置)に表示する処理でもよい。
【0037】
次に、目的地情報取得手段15により、特定エリア通信手段14を介して、利用者端末から目的地情報を取得する(S4)。前記目的地情報とは、目的地を示す情報である。前記目的地情報は、例えば、出発地を示す情報が含まれていてもよい。
【0038】
次に、利用者支援情報生成手段16により、前記管理者提供情報と前記目的地情報から利用者支援情報を生成する(S5)。前記利用者支援情報は、後述する。
【0039】
そして、配信手段17により、特定エリア通信手段14により前記利用者端末に前記利用者支援情報を配信する(S6)。
【0040】
一方で、前記工程(S1)の後に、蓄積データ取得手段18により、特定エリア通信手段14を介して前記特定エリアの他の装置のデータ蓄積手段に蓄積されている蓄積データを取得する(S7)。前記他の装置は、特に制限されず、例えば、前記利用者端末、前記管理者端末、前記従業者端末、他の特定エリア情報配信装置等がある。蓄積データ取得手段18により他の装置から取得する蓄積データは、全データでもよいし、一部でのデータでもよいが、全データを取得することが好ましい。前記蓄積データの例は、後述する。
【0041】
また、端末投稿情報取得手段20により、特定エリア通信手段14を介して端末から投稿された端末投稿情報を取得する(S8)。前記端末は、特に制限されず、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット、パーソナルコンピュータ(PC、例えば、ノート型PC等)、及び、サーバー等が挙げられ、具体的には、前記利用者端末、前記管理者端末、従業者端末等がある。前記利用者端末から投稿された端末投稿情報としては、例えば、公共交通機関の状況(不通、通行止め)、落とし物、迷子、近隣の被災状況、救援、探し物、及び支援(教えて欲しい事、聞きたいこと)等に関する情報が挙げられる。前記管理者端末から投稿された端末投稿情報としては、例えば、利用者からの問い合わせ、及び意見への回答等に関する情報が挙げられる。前記従業者端末から投稿された端末投稿情報としては、例えば、緊急連絡、注意喚起、業務連絡、及び情報共有等に関する情報が挙げられる。
【0042】
次に、前記蓄積データ及び前記端末投稿情報をデータ蓄積手段19に蓄積する(S9)。データ蓄積手段19は、例えば、前記利用者支援情報や前記管理者提供情報等を蓄積してもよい。
【0043】
次に、共有情報生成手段22により、データ蓄積手段19に蓄積した情報から他の装置と共有する共有情報を生成する(S10)。前記共有情報の例は、後述する。これにより、他の装置からの情報を反映させた情報の共有が可能になる。
【0044】
次に、切替手段22により、表示処理手段13に供される共有情報及び配信手段17にて配信される共有情報を平常時と非常時とで切替える(S11)。平常時の共有情報及び非常時の共有情報の例は、後述する。
【0045】
次に、表示処理手段13により、前記平常時及び前記非常時に基づき、前記共有情報を表示する処理を実行する(S12)。前記処理は、例えば、前述と同様に、表示装置106に表示する処理でもよいし、他の装置(例えば、利用者端末等の外部表示装置)に表示する処理でもよい。
【0046】
一方で、配信手段17により、前記特定エリア通信手段により前記共有情報を他の装置に配信する(S13)。前記他の装置は、特に制限されず、例えば、前述と同様である。
【0047】
前記工程(S2)、前記工程(S7)、及び前記工程(S8)は、図3に示すように、並行して処理してもよいし、順番に処理してもよい。また、前記工程(S12)及び前記工程(S13)は、図3に示すように、並行して処理してもよいし、順番に処理してもよい。また、前記工程(S2)~(S6)及び前記工程(S7)~(S13)は、図3に示すように、並行して処理してもよいし、順番に処理してもよい。前記各順番は、特に制限されない。そしてすべての処理を終了したら、終了する(END)。
【0048】
また、本装置1は、例えば、さらに、翻訳手段を含んでもよい。前記翻訳手段は、例えば、前記工程(S3)及び前記工程(S6)や、前記工程(S12)及び前記工程(S13)の前に、前記翻訳手段により、表示処理手段13に供される情報及び配信手段17によって配信される情報に含まれる言語を他の言語に翻訳する。具体的には、例えば、前記利用者支援情報等に含まれる言語が日本語である場合、前記翻訳手段は、前記他の言語として、英語、中国語、韓国語等の言語に翻訳する。前記翻訳手段は、前記利用者支援情報等に含まれる言語を1つの前記他の言語に翻訳してもよいし、2つ以上の他の言語に翻訳してもよい。そして、表示処理手段13は、予め設定された言語にて、前記管理者提供情報等を表示する。前記予め設定された言語は、例えば、本装置1の設置エリア周辺で主に使用されている言語(公用語)であり、前記管理者端末により設定される。また、配信手段17は、前記利用者端末が指定する言語に翻訳された前記利用者支援情報等を配信する。前記指定する言語とは、例えば、前記利用者端末において使用されている言語であってもよい。これにより、本装置1は、多言語に対応することが可能であり、例えば、他国からの観光客等に対しても、前記利用者支援情報等を提供することができる。
【0049】
[実施形態2]
次に、本装置1をデジタルサイネージに適用した一例を説明する。図4は、管理者提供情報の表示及び利用者支援情報の配信の一例を示す。図示のように、本発明の特定エリア情報配信装置1であるデジタルサイネージは、例えば、駅構内、バス停、改札付近、空港カウンター、道の駅、コインロッカー、荷物預り所、落とし物カウンター、タクシー乗り場、駐車場、ガソリンスタンド、コンビニエンスストア、トイレ出入口付近、エレベータ、及びエスカレーター等の公共性があり且つ人目に付く公共交通機関に関連する場所に配置される。また、本発明の特定エリア情報配信装置1であるデジタルサイネージは、例えば、図4に示すように、輸送車両内に配置されてもよい。前記輸送車両は、既定の停留所に停車する輸送車両であり、例えば、電車、及びバス等がある。デジタルサイネージは、前記管理者提供情報として、観光付き切符の案内、切符購入方法、端末用アプリケーションの入手方法に関する情報が表示される。また、デジタルサイネージは、避難経路、誘導等の災害時の情報を表示してもよい。前記管理者提供情報は、例えば、デジタルサイネージにより特定エリアの利用者端末に前記利用者支援情報として配信されてもよい。そして、前記利用者端末は、デジタルサイネージに表示されている各種情報を得ることができる。また、デジタルサイネージは、前記管理者情報に含まれる言語を他の言語に翻訳して、表示してもよい。さらに、デジタルサイネージは、前記利用者端末から目的地情報を取得し、前記目的地情報から利用者支援情報を生成し、前記利用者支援情報を前記利用者端末に配信する。そして、前記利用者端末は、利用者支援情報として、例えば、目的地までの経路情報(目的地の最寄り駅、降車駅、乗り換え案内、近隣の避難所等)等を得ることができる。
【0050】
[実施形態3]
図5及び図6に基づき、本発明の特定エリア間の情報伝搬システム装置の例を説明する。本発明のシステムは、DTNを基盤とすることができるが、DTNに限定されず、別のネットワークを用いて構成することも可能である。
【0051】
図5は、利用者(例えば、旅行者等)を出発地から目的地まで支援する一連の流れを示す。図5に示すデジタルサイネージ1a~1dには、前述のように、前記管理者提供情報が表示されている。まず、図5左上に示すように、出発地の券売機前に設置されたデジタルサイネージ1a及び利用者端末4が相互に通信可能になった場合、利用者端末4は、前述と同様にして、デジタルサイネージ1aから前記利用者支援情報として、経路情報や券売ガイド情報(一日券、周遊券等)、おすすめ情報等の情報を取得する。また、デジタルサイネージ1aは、利用者端末4から利用者端末4のデータ蓄積手段(記憶装置やメモリ等)に蓄積されている蓄積データを取得してもよいし、前記端末投稿情報を取得してもよい。さらに、デジタルサイネージ1aのデータ蓄積手段19は、他の利用者端末等の装置から取得した蓄積データや端末投稿情報を蓄積していてもよい。そして、デジタルサイネージ1aは、前記取得した蓄積データや前記端末投稿情報等を含むデータ蓄積手段19に蓄積した情報から共有情報を生成し、他の装置(例えば、デジタルサイネージ1aにおける特定エリア内の各端末や各装置等)に配信する。前記配信は、例えば、前記共有情報の全てを配信してもよいし、一部を配信してもよい。前記共有情報を配信された他の装置は、前記共有情報のうち、必要な情報のみを他の装置のディスプレイに表示してもよい。また、デジタルサイネージ1aは、前記共有情報をディスプレイに表示する。後述のデジタルサイネージ1b~dにおいても、同様にして、前記共有情報が生成され、配信及び表示される。デジタルサイネージ1aによれば、例えば、利用者に対し、出発地から目的地までのチケット(乗車券)の購入をサポートできる。
【0052】
次に、利用者の移動により、デジタルサイネージ1aから前記利用者支援情報を取得した利用者端末4は、図5左下に示すように、駅構内に設置されたデジタルサイネージ1bと相互に通信可能になった場合、利用者端末4は、前述と同様にして、デジタルサイネージ1bから前記利用者支援情報として、構内ガイド情報等の情報を取得する。また、利用者端末4は、デジタルサイネージ1bから前記共有情報として、他の利用者からの伝言メッセージ等を取得する。また、デジタルサイネージ1bは、前述と同様に、利用者端末4から前記蓄積データや前記端末投稿情報等を取得し、共有情報を生成することにより、前の特定エリア(デジタルサイネージ1aの特定エリア)の共有情報が、次の特定エリア(デジタルサイネージ1bの特定エリア)に伝搬することになる。そして、図5に示すように、利用者端末4が移動することにより、後述のデジタルサイネージ1c、1d、及び1aの各特定エリアの各間でも、同様にして、前の特定エリアのデジタルサイネージ1の共有情報が、次の特定エリアのデジタルサイネージ1に伝搬することになる。デジタルサイネージ1bによれば、例えば、利用者に対し、乗り場までの案内することができる。
【0053】
次に、利用者の移動により、利用者端末4は、図5右下に示すように、輸送車両内に設置されたデジタルサイネージ1cと相互に通信可能になった場合、すなわち、前記利用者が輸送車両に乗車した場合、利用者端末4は、前述と同様にして、デジタルサイネージ1cから前記利用者支援情報として、経路駅、目的駅、目的地の最寄り駅、降車駅であること示すアラート、おすすめスポット等の情報を取得する。また、利用者端末4は、デジタルサイネージ1bから前記共有情報を取得する。また、デジタルサイネージ1cは、前述と同様に、利用者端末4から前記蓄積データや前記端末投稿情報等を取得する。デジタルサイネージ1cによれば、例えば、利用者に対し、乗車駅から目的駅までサポートできる。
【0054】
次に、利用者の移動により、利用者端末4は、図5右上に示すように、目的地の最寄り駅に設置されたデジタルサイネージ1dと相互に通信可能になった場合、利用者端末4は、前述と同様にして、デジタルサイネージ1dから前記利用者支援情報として、駐車場情報、近隣の飲食店情報、名所情報、割引クーポン等の情報を取得する。また、利用者端末4は、デジタルサイネージ1bから前記共有情報を取得する。また、デジタルサイネージ1dは、前述と同様に、利用者端末4から前記蓄積データや前記端末投稿情報等を取得する。デジタルサイネージ1dによれば、例えば、利用者に対し、降車後から目的地までをサポートできる。
【0055】
そして、利用者の移動により、利用者端末4は、図5左上に示すように、前記目的地の券売機前に設置されたデジタルサイネージ1aと通信し、前述と同様に、前記利用者支援情報や前記共有情報を取得する。また、デジタルサイネージ1aは、前述と同様に、利用者端末4から前記蓄積データや前記端末投稿情報等を取得する。このように、本装置1が生成した共有情報を記憶する端末が移動することで、共有情報が感染的に伝搬することになり、その結果、ネットワークの構築無しに、情報が伝搬することが可能となる。また、出発地から目的地まで、一貫して、利用者を支援することができる。一方で、公共交通機関として、バスに本発明を適用した場合は、駅がバスターミナル及びバス停であり、輸送車両がバス車両である以外は、鉄道と同様に本発明を適用できる。
【0056】
本発明において、本発明の装置が特定エリアに配置されている場合は、例えば、特定通信可能エリアは固定されてもよい。また、本発明の装置が移動可能な場合(輸送車両内のデジタルサイネージ等)は、例えば、特定通信可能エリアは、移動可能であってもよい。
【0057】
次に、図6aから図6dに、情報伝搬の4つのパターンを示す。
【0058】
図6aに示すパターン1は、移動体(輸送車両内のデジタルサイネージ等)から、固定体(特定エリアに配置されたデジタルサイネージ等)に情報を伝搬するパターンである。パターン1では、移動体が持つ情報が固定体に収集・蓄積されるパターンである。
【0059】
図6bに示すパターン2は、固定体(特定エリアに配置されたデジタルサイネージ等)から移動体(輸送車両内のデジタルサイネージ等)に情報を伝搬するパターンである。パターン2では、固定体が持つ情報が移動体に配信されるパターンである。
【0060】
図6cに示すパターン3は、2つの移動体(輸送車両内のデジタルサイネージ等)が相互に情報を伝搬するパターンである。パターン3では、2つの移動体相互で情報を交換・補完するパターンである。
【0061】
図6dに示すパターン4は、2つの固定体(特定エリアに配置されたデジタルサイネージ等)が相互に情報を伝搬するパターンである。パターン4では、2つの固定体相互で情報を共有し連携するパターンである。パターン4は、2つの固定体(デジタルサイネージ)が配置されたそれぞれの特定エリア間において、通信が可能な場合に実現できるパターンである。
【0062】
[実施形態4]
本実施形態は、公共交通機関として、鉄道に本発明を適用した一例である。図7に、本発明の特定エリア間の情報伝搬システムの一例のイメージを示す。同図では、駅間の情報共有を想定している。図7に示すように、各駅において、本発明の特定エリア情報配信装置としてデジタルサイネージ1aが配置されている。また、本発明の特定エリア情報配信装置として、輸送車両内のデジタルサイネージ1bが、移動可能な状態で存在している。A駅において、スマホの忘れ物を受領した駅員が、従業者端末(図示せず)を用いて、A駅のデジタルサイネージ1aに、前記スマホの忘れ物に関する情報を前記端末投稿情報として投稿する。A駅のデジタルサイネージ1aのデータ蓄積手段19には、例えば、忘れ物情報を蓄積している。そして、A駅のデジタルサイネージ1aは、既に蓄積している前記忘れ物情報に、前記スマホの忘れ物に関する情報を加えた情報(新たな忘れ物情報A)を前記共有情報として生成し、デジタルサイネージ1aの特定エリア内の各端末や輸送車両内のデジタルサイネージ1bに配信する。また、A駅のデジタルサイネージ1aは、前記新たな忘れ物情報をディスプレイに表示する。そして、前記スマホの持ち主である利用者は、前記新たな忘れ物情報Aにより、スマホの所在を確認し、スマホを受け取る。前記スマホを受け取った利用者は、利用者端末(例えば、前記スマホ)を用いて、例えば、輸送車両内で、輸送車両内のデジタルサイネージ1bに、「A駅でスマホを届けてくれてありがとう」を投稿する。輸送車両内のデジタルサイネージ1bは、前記利用者端末から取得した端末投稿情報(「A駅でスマホを届けてくれてありがとう」)を蓄積する。そして、輸送車両内のデジタルサイネージ1bがB駅のデジタルサイネージ1aと通信可能になった場合(例えば、B駅に到着した場合)、B駅におけるデジタルサイネージ1aは、輸送車両内のデジタルサイネージ1bから前記端末投稿情報を含む蓄積データを取得する。そして、B駅におけるデジタルサイネージ1aが既に蓄積している忘れ物情報に輸送車両内のデジタルサイネージ1bから取得した前記蓄積データを加えた情報(新たな忘れ物情報B)を前記共有情報として生成し、表示及び配信を実行する。同様にして、B駅からA駅に向かう輸送車両内のデジタルサイネージ1bにより、A駅においても「A駅でスマホを届けてくれてありがとう」を含む情報が伝搬される。また、前記利用者は、前記利用者端末(例えば、前記スマホ)を用いて、例えば、A駅のデジタルサイネージ1aに「A駅でスマホを届けてくれてありがとう」を投稿してもよい。この場合、A駅のデジタルサイネージ1aは、前記新たな忘れ物情報に、前記端末投稿情報を加えた情報を共有情報として生成し、表示及び配信を実行する。同様にして、X駅とA駅、及びX駅とB駅の情報共有も可能である。なお、具体例として忘れ物情報を例示して説明したが、これに限定されず、本発明は、業務連絡、管理者や業務者から利用者に向けたメッセージの配信、利用者間のメッセージ(伝言)、及び利用者から管理者や業務者に向けたメッセージ、等に利用可能である。一方で、公共交通機関として、バスに本発明を適用した場合は、駅がバスターミナル及びバス停であり、列車がバス車両である以外は、鉄道と同様に本発明を適用できる。
【0063】
[実施形態5]
共有情報を平常時と非常時とで切り替える一例について説明する。平常時の共有情報は、例えば、図4に示すように、観光付き切符の案内、切符購入方法、端末用アプリケーションの入手方法、避難経路等に関する情報がある。図8は、災害時になった場合、切替手段22により表示かつ配信する共有情報が切り替わった例を示す。図8において、本装置1は、駅等に配置されたデジタルサイネージとして示すが、前述のように電車やバス等の輸送車両内のデジタルサイネージであってもよい。図8において、前記非常時として、災害発生時を例示するが、これに限定されない。平常時か非常時かは、例えば、本装置1が検出してもよいし、災害発生情報等のトリガー情報を取得することで非常時と判断してもよい。同図に示すように、災害発生時において、本装置1は、図4に示す平常時における共有情報の表示を切り替え、「避難所・近隣情報」、「避難者情報」、「投稿情報」等の情報を表示し、かつ利用者端末等の個人の端末に配信する。災害発生から一定期間経過した場合、天気・交通情報のような一般的な情報に加え、災害情報、避難情報、物資情報等の必要情報が管理者提供情報として本装置1に送信される。また、利用者端末から、端末投稿情報として、近隣の情報(近隣の避難所情報、近隣の安否情報等)を本装置1に投稿する。さらに、他の端末から、避難場所外情報(J-ALERT、V-ALERT等災害放送のデータ)を本装置1に送信する。そして、本装置1は、送信及び投稿された前記各情報から災害時の共有情報を生成し、切替手段22により、非常時に切り替えられた場合に、前記災害時の共有情報をディスプレイに表示するとともに、特定エリアの各端末に配信する。
【0064】
災害発生後から約72時間は、一般的に、あらゆるところで通信断絶が発生する。しかしながら、そのような場合であっても、情報を伝搬(送受信)することが求められる。本発明によれば、例えば、災害時でも情報を伝搬可能であり、具体的に、(1)ネットワーク断絶・輻輳の回避、(2)通信記録の蓄積によって情報の周知状況把握、(3)公衆回線を利用せずに感染的に情報伝搬、することが可能となる。さらに、輸送車両端末、無人移動体(ドローン)等から情報を取得することで、例えば、都心から遠方の地であっても、迅速に、都心からの情報を伝搬することが可能となる。
【0065】
[実施形態6]
本実施形態のプログラムは、本発明の方法の各工程を、手順として、コンピュータに実行させるためのプログラムである。本発明において、「手順」は、「処理」と読み替えてもよい。また、本実施形態のプログラムは、例えば、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されていてもよい。前記記録媒体としては、特に限定されず、例えば、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク(HD)、ソリッドステートドライブ(SSD)、及び光ディスク等が挙げられる。
【0066】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をできる。
【0067】
<付記>
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のように記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
ネットワーク通信手段、管理者提供情報取得手段、表示処理手段、特定エリア通信手段、目的地情報取得手段、利用者支援情報生成手段、配信手段、蓄積データ取得手段、データ蓄積手段、端末投稿情報取得手段、共有情報生成手段、及び切替手段を含み、
前記ネットワーク通信手段は、ネットワーク回線を介して、ネットワーク通信可能であり、
前記管理者提供情報取得手段は、前記ネットワーク通信手段によるネットワーク通信により管理者端末から管理者提供情報を取得して、前記データ蓄積手段に蓄積し、
前記表示処理手段は、前記管理者提供情報を表示する処理を実行し、
前記特定エリア通信手段は、特定エリアにおいて利用者端末と通信可能な状態になった場合に通信し、
前記目的地情報取得手段は、前記特定エリア通信手段により利用者端末から目的地情報を取得し、
前記利用者支援情報生成手段は、前記管理者提供情報と前記目的地情報から利用者支援情報を生成し、
前記配信手段は、前記特定エリア通信手段により前記利用者端末に前記利用者支援情報を配信し、
前記蓄積データ取得手段は、前記特定エリア通信手段により前記特定エリアの他の装置のデータ蓄積手段に蓄積されている蓄積データを取得して、前記データ蓄積手段に蓄積し、
前記端末投稿情報取得手段は、前記特定エリア通信手段により端末から投稿された端末投稿情報を取得して、前記データ蓄積手段に蓄積し、
前記共有情報生成手段は、前記データ蓄積手段に蓄積した情報から他の装置と共有する共有情報を生成し、
前記表示処理手段は、さらに、前記共有情報を表示する処理を実行し、
前記配信手段は、さらに、前記特定エリア通信手段により前記共有情報を他の装置に配信し、
前記切替手段は、前記表示処理手段に供する共有情報及び前記配信手段で配信される共有情報を、平常時と非常時とで切替える、特定エリア情報配信装置。
(付記2)
さらに、翻訳手段を含み、
前記翻訳手段は、前記表示処理手段に供される情報及び前記配信手段により配信される情報に含まれる言語を他の言語に翻訳する、
付記1記載の特定エリア情報配信装置。
(付記3)
付記1または2記載の複数の特定エリア情報配信装置を含み、
前記特定通信可能エリアが複数あり、
複数の前記特定通信可能エリア毎に前記特定エリア情報配信装置が配置され、
複数の前記特定エリア情報配信装置の少なくとも一つが、複数の前記特定通信可能エリア間を前記輸送車両により移動可能であり、
移動可能な前記特定エリア情報配信装置が、前記特定通信可能エリア内に存在する場合、
移動可能な前記特定エリア情報配信装置または配置された前記特定エリア情報配信装置のいずれか一方の装置において、
前記配信手段は、前記通信手段が通信可能な状態になった場合、前記特定エリア通信手段を介して前記共有情報を他方の前記特定エリア情報配信装置に配信する、特定エリア間の情報伝搬システム装置。
(付記4)
複数の前記特定エリア情報配信装置の少なくとも二個の特定エリア情報配信装置が移動可能であり、
移動可能な前記特定エリア情報配信装置の双方において、
双方の前記特定エリア通信手段は、他方の装置と通信可能な状態になった場合に通信し、
双方の前記配信手段は、前記特定エリア通信手段を介して前記共有情報を他方の前記装置に配信する、付記3記載の特定エリア間の情報伝搬システム装置。
(付記5)
複数の前記特定通信可能エリアの少なくとも二つの前記特定通信可能エリア間において、
前記特定通信可能エリア毎に配置された前記特定エリア情報配信装置の双方において、
双方の前記特定エリア通信手段は、他方の特定エリア情報配信装置と通信可能な状態になった場合に通信し、
双方の前記共有情報配信手段は、前記特定エリア通信手段を介して前記共有情報を他方の前記特定エリア情報配信装置に配信する、付記4記載の特定エリア間の情報伝搬システム装置。
(付記6)
前記特定通信可能エリアに配置された前記特定エリア情報配信装置が、表示装置を含み、
前記表示処理手段は、前記表示装置に前記共有情報を表示する、
付記3から5のいずれかに記載の特定エリア間の情報伝搬システム装置。
(付記7)
ネットワーク通信工程、管理者提供情報取得工程、表示処理工程、特定エリア通信工程、目的地情報取得工程、利用者支援情報生成工程、配信工程、蓄積データ取得工程、データ蓄積工程、端末投稿情報取得工程、共有情報生成工程、及び切替工程を含み、
前記ネットワーク通信工程は、ネットワーク回線を介して、ネットワーク通信可能であり、
前記管理者提供情報取得工程は、前記ネットワーク通信工程によるネットワーク通信により管理者端末から管理者提供情報を取得し、
前記表示処理工程は、前記管理者提供情報を表示する処理を実行し、
前記特定エリア通信工程は、特定エリアにおいて利用者端末と通信可能な状態になった場合に通信し、
前記目的地情報取得工程は、前記特定エリア通信工程により利用者端末から目的地情報を取得し、
前記利用者支援情報生成工程は、前記管理者提供情報と前記目的地情報から利用者支援情報を生成し、
前記配信工程は、前記特定エリア通信工程により前記利用者端末に前記利用者支援情報を配信し、
前記蓄積データ取得工程は、前記特定エリア通信工程により前記特定エリアの他の装置のデータ蓄積工程に蓄積されている蓄積データを取得して、前記データ蓄積工程に蓄積し、
前記端末投稿情報取得工程は、前記特定エリア通信工程により端末から投稿された端末投稿情報を取得して、前記データ蓄積工程に蓄積し、
前記共有情報生成工程は、前記データ蓄積工程に蓄積した情報から他の装置と共有する共有情報を生成し、
前記表示処理工程は、さらに、前記共有情報を表示する処理を実行し、
前記配信工程は、さらに、前記特定エリア通信工程により前記共有情報を他の装置に配信し、
前記切替工程は、前記表示処理工程に供する共有情報及び前記配信工程で配信される共有情報を、平常時と非常時とで切替える、特定エリア情報配信方法。
(付記8)
さらに、翻訳工程を含み、
前記翻訳工程は、前記表示処理工程に供される情報及び前記配信工程により配信される情報に含まれる言語を他の言語に翻訳する、
付記7記載の特定エリア情報配信方法。
(付記9)
付記7または8記載の特定エリア情報配信方法を実行する複数の特定エリア情報配信装置を使用し、
前記特定通信可能エリアを複数設定し、
複数の前記特定通信可能エリア毎に前記特定エリア情報配信装置を配置し、
複数の前記特定エリア情報配信装置の少なくとも一つを、前記輸送車両により複数の前記特定通信可能エリア間を移動させ、
移動可能な前記特定エリア情報配信装置が、前記特定通信可能エリア内に存在する場合、
移動可能な前記特定エリア情報配信装置または配置された前記特定エリア情報配信装置のいずれか一方の装置において、
前記配信工程により、前記特定エリア通信手段を介して前記共有情報を他方の前記特定エリア情報配信装置に配信する、特定エリア間の情報伝搬方法。
(付記10)
複数の前記装置の少なくとも二個の特定エリア情報配信装置を移動させ、
移動可能な前記特定エリア情報配信装置の双方において、
双方の前記特定エリア通信工程は、他方の特定エリア情報配信装置と通信可能な状態になった場合に通信し、
双方の前記配信工程は、前記特定エリア通信手段を介して前記共有情報を他方の前記装置に配信する、付記9記載の特定エリア間の情報伝搬方法。
(付記11)
複数の前記特定通信可能エリアの少なくとも二つの前記特定通信可能エリア間において、
前記特定通信可能エリア毎に配置した前記特定エリア情報配信装置の双方において、
双方の前記特定エリア通信工程は、他方の特定エリア情報配信装置と通信可能な状態になった場合に通信し、
双方の前記配信工程は、前記特定エリア通信手段を介して前記共有情報を他方の前記特定エリア情報配信装置に配信する、付記10記載の特定エリア間の情報伝搬方法。
(付記12)
前記特定通信可能エリアに配置した前記特定エリア情報配信装置が、表示装置を含み、
前記表示処理工程は、前記表示装置に前記共有情報を表示する、
付記9から11のいずれかに記載の特定エリア間の情報伝搬方法。
(付記13)
コンピュータに、ネットワーク通信手順、管理者提供情報取得手順、表示処理手順、特定エリア通信手順、目的地情報取得手順、利用者支援情報生成手順、配信手順、蓄積データ取得手順、データ蓄積手順、端末投稿情報取得手順、及び共有情報生成手順、及び切替手順を含む手順を実行させるためのプログラム:
前記ネットワーク通信手順は、ネットワーク回線を介して、ネットワーク通信可能であり、
前記管理者提供情報取得手順は、前記ネットワーク通信手順によるネットワーク通信により管理者端末から管理者提供情報を取得し、
前記表示処理手順は、前記管理者提供情報を表示する処理を実行し、
前記特定エリア通信手順は、特定エリアにおいて利用者端末と通信可能な状態になった場合に通信し、
前記目的地情報取得手順は、前記特定エリア通信手順により利用者端末から目的地情報を取得し、
前記利用者支援情報生成手順は、前記管理者提供情報と前記目的地情報から利用者支援情報を生成し、
前記配信手順は、前記特定エリア通信手順により前記利用者端末に前記利用者支援情報を配信し、
前記蓄積データ取得手順は、前記特定エリア通信手順により前記特定エリアの他の装置のデータ蓄積手順に蓄積されている蓄積データを取得して、前記データ蓄積手順に蓄積し、
前記端末投稿情報取得手順は、前記特定エリア通信手順により端末から投稿された端末投稿情報を取得して、前記データ蓄積手順に蓄積し、
前記共有情報生成手順は、前記データ蓄積手順に蓄積した情報から他の装置と共有する共有情報を生成し、
前記表示処理手順は、さらに、前記共有情報を表示する処理を実行し、
前記配信手順は、さらに、前記特定エリア通信手順により前記共有情報を他の装置に配信し、
前記切替手順は、前記表示処理手順に供する共有情報及び前記配信手順で配信される共有情報を、平常時と非常時とで切替える。
(付記14)
さらに、翻訳手順を含み、
前記翻訳手順は、前記表示処理手順に供される情報及び前記配信手順により配信される情報に含まれる言語を他の言語に翻訳する、
付記13記載のプログラム。
(付記15)
付記13または14記載のプログラムを内蔵した複数の特定エリア情報配信装置を使用し、
前記特定通信可能エリアを複数設定し、
複数の前記特定通信可能エリア毎に前記特定エリア情報配信装置を配置し、
複数の前記特定エリア情報配信装置の少なくとも一つを、前記輸送車両により複数の前記特定通信可能エリア間を移動させ、
移動可能な前記特定エリア情報配信装置が、前記特定通信可能エリア内に存在する場合、
移動可能な前記特定エリア情報配信装置または配置された前記特定エリア情報配信装置のいずれか一方の装置において、
前記配信手順により、前記特定エリア通信手順を介して前記共有情報を他方の前記特定エリア情報配信装置に配信する、プログラム。
(付記16)
複数の前記装置の少なくとも二個の特定エリア情報配信装置を移動させ、
移動可能な前記特定エリア情報配信装置の双方において、
双方の前記特定エリア通信手順は、他方の特定エリア情報配信装置と通信可能な状態になった場合に通信し、
双方の前記配信手順は、前記特定エリア通信手順を介して前記共有情報を他方の前記特定エリア情報配信装置に配信する、付記15記載のプログラム。
(付記17)
複数の前記特定通信可能エリアの少なくとも二つの前記特定通信可能エリアにおいて、
前記特定通信可能エリア毎に配置した前記特定エリア情報配信装置の双方において、
双方の前記特定エリア通信手順は、他方の特定エリア情報配信装置と通信可能な状態になった場合に通信し、
双方の前記配信手順は、前記特定エリア通信手順を介して前記共有情報を他方の前記特定エリア情報配信装置に配信する、
付記16記載のプログラム。
(付記18)
前記特定通信可能エリアに配置した前記特定エリア情報配信装置が、表示装置を含み、
前記表示処理手順は、前記表示装置に前記共有情報を表示する、
付記15から17のいずれかに記載のプログラム。
(付記19)
付記13から18のいずれかに記載のプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明によれば、公共交通機関において、ネットワークの構築無しに、情報を配信可能な仕組みを提供でき、且つ、地震等の災害の非常事態になった場合は、地方の公共交通機関においても、非常時の必要情報を配信でき、地方の公共交通機関等において有用である。
【符号の説明】
【0069】
1 特定エリア情報配信装置(デジタルサイネージ)
4 利用者端末
11 ネットワーク通信手段
12 管理者提供情報取得手段
13 表示処理手段
14 特定エリア通信手段
15 目的地情報取得手段
16 利用者支援情報生成手段
17 配信手段
18 蓄積データ取得手段
19 データ蓄積手段
20 端末投稿情報取得手段
21 共有情報生成手段
22 切替手段
101 中央処理装置
102 メモリ
103 バス
104 記憶装置
105 入力装置
106 表示装置
107 通信デバイス
図1
図2
図3
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