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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-05
(45)【発行日】2024-11-13
(54)【発明の名称】処理回路、処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H02J 1/00 20060101AFI20241106BHJP
   H02M 3/155 20060101ALI20241106BHJP
【FI】
H02J1/00 309Q
H02M3/155 C
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2023043131
(22)【出願日】2023-03-17
(65)【公開番号】P2024132390
(43)【公開日】2024-10-01
【審査請求日】2023-03-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100181135
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 隆史
(72)【発明者】
【氏名】小澤 亮太
【審査官】佐藤 匡
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-003126(JP,A)
【文献】特表2007-529185(JP,A)
【文献】特開2006-230111(JP,A)
【文献】特開2015-100244(JP,A)
【文献】特開2000-092824(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0127935(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 1/00
H02M 3/155
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
降圧型のスイッチングレギュレータの負荷に供給される電流を制御する回路であって、
前記負荷に流れる負荷電流の変化の大きさが所定値を超えた場合に、前記負荷に供給される前記スイッチングレギュレータの出力電流とは別の電流であって前記負荷に供給される電流を制御する制御手段、
を備え
前記制御手段は、
単位時間当たりの前記負荷電流の変化が第2閾値未満となった場合に、前記スイッチングレギュレータの出力電流をグラウンドへ放電するよう制御する、
処理回路。
【請求項2】
前記制御手段は、
単位時間当たりの前記負荷電流の変化が第1閾値を超えた場合に、前記スイッチングレギュレータに電力を供給している電源から前記負荷へ流れる電流を制御する、
請求項1に記載の処理回路。
【請求項3】
前記電源と前記負荷との間に第1スイッチ、
を備え、
前記制御手段は、
前記単位時間当たりの前記負荷電流の変化が前記第1閾値を超えた場合に、前記第1スイッチをオン状態にすることにより、前記電源から前記負荷へ流れる電流を制御する、
請求項2に記載の処理回路。
【請求項4】
前記スイッチングレギュレータの出力とグラウンドとの間に第2スイッチ、
を備え、
前記制御手段は、
前記単位時間当たりの前記負荷電流の変化が前記第2閾値未満となった場合に、前記第2スイッチをオン状態にすることにより、前記スイッチングレギュレータの出力から前記グラウンドへ流れる電流を制御する、
請求項1から請求項3の何れか一項に記載の処理回路。
【請求項5】
降圧型のスイッチングレギュレータの負荷に供給される電流を制御する回路が実行する処理方法であって、
前記負荷に流れる負荷電流の変化の大きさが所定値を超えた場合に、前記負荷に供給される前記スイッチングレギュレータの出力電流とは別の電流であって前記負荷に供給される電流を制御することと、
単位時間当たりの前記負荷電流の変化が第2閾値未満となった場合に、前記スイッチングレギュレータの出力電流をグラウンドへ放電するよう制御することと
を含む処理方法。
【請求項6】
降圧型のスイッチングレギュレータの負荷に供給される電流を制御する回路に、
前記負荷に流れる負荷電流の変化の大きさが所定値を超えた場合に、前記負荷に供給される前記スイッチングレギュレータの出力電流とは別の電流であって前記負荷に供給される電流を制御することと、
単位時間当たりの前記負荷電流の変化が第2閾値未満となった場合に、前記スイッチングレギュレータの出力電流をグラウンドへ放電するよう制御することと
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、処理回路、処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
さまざまなアプリケーションで負荷に電力を供給する降圧型のスイッチングレギュレータが用いられている。特許文献1には、関連する技術として、スイッチング方式で電圧を変換する電源装置に関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2004-328893号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、降圧型のスイッチングレギュレータの負荷が急激に変化し負荷に流れる負荷電流が急激に変化した場合、負荷に電力を供給している降圧型のスイッチングレギュレータの出力電圧が大きく変動してしまう可能性がある。そのため、降圧型のスイッチングレギュレータの負荷に流れる負荷電流が急激に変化した場合にも、負荷に電力を供給している降圧型のスイッチングレギュレータの出力電圧の変動を抑制することのできる技術が求められている。
【0005】
本開示の各態様は、上記の課題を解決することのできる処理回路、処理方法、およびプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本開示の一態様によれば、処理回路は、降圧型のスイッチングレギュレータの負荷に供給される電流を制御する回路であって、前記負荷に流れる負荷電流の変化の大きさが所定値を超えた場合に、前記負荷に供給される前記スイッチングレギュレータの出力電流とは別の電流であって前記負荷に供給される電流を制御する制御手段、を備え、前記制御手段は、単位時間当たりの前記負荷電流の変化が第2閾値未満となった場合に、前記スイッチングレギュレータの出力電流をグラウンドへ放電するよう制御する
【0007】
上記目的を達成するために、本開示の別の態様によれば、処理方法は、降圧型のスイッチングレギュレータの負荷に供給される電流を制御する回路が実行する処理方法であって、前記負荷に流れる負荷電流の変化の大きさが所定値を超えた場合に、前記負荷に供給される前記スイッチングレギュレータの出力電流とは別の電流であって前記負荷に供給される電流を制御することと、単位時間当たりの前記負荷電流の変化が第2閾値未満となった場合に、前記スイッチングレギュレータの出力電流をグラウンドへ放電するよう制御することと、を含む
【0008】
上記目的を達成するために、本開示の別の態様によれば、プログラムは、降圧型のスイッチングレギュレータの負荷に供給される電流を制御する回路に、前記負荷に流れる負荷電流の変化の大きさが所定値を超えた場合に、前記負荷に供給される前記スイッチングレギュレータの出力電流とは別の電流であって前記負荷に供給される電流を制御することと、単位時間当たりの前記負荷電流の変化が第2閾値未満となった場合に、前記スイッチングレギュレータの出力電流をグラウンドへ放電するよう制御することと、を実行させる
【発明の効果】
【0009】
本開示の各態様によれば、降圧型のスイッチングレギュレータの負荷に流れる負荷電流が急激に変化した場合にも、負荷に電力を供給している降圧型のスイッチングレギュレータの出力電圧の変動を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示の一実施形態による電力供給システムの構成の一例を示す図である。
図2図1に示す電力供給システムの具体的な構成の一例を示す図である。
図3】本開示の一実施形態による電力供給システムの処理フローの一例を示す図である。
図4】本開示の一実施形態による電力供給システムの別の処理フローの一例を示す図である。
図5】本開示の一実施形態による負荷変動抑制回路による効果を説明するための図である。
図6】本開示の別の実施形態による電力供給システムの構成の第1の例を示す図である。
図7】本開示の別の実施形態による電力供給システムの構成の第2の例を示す図である。
図8図7に示す本開示の別の実施形態による電力供給システムによる効果を説明するための第1の図である。
図9】本開示の実施形態による処理回路の最小構成を示す図である。
図10】本開示の実施形態による最小構成の処理回路の処理フローの一例を示す図である。
図11】少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら実施形態について詳しく説明する。
<実施形態>
(電力供給システムの構成)
本開示の一実施形態による電力供給システム1について図面を参照して説明する。電力供給システム1は、負荷変動を抑制することのできるシステムである。
【0012】
図1は、本開示の一実施形態による電力供給システム1の構成の一例を示す図である。電力供給システム1は、図1に示すように、入力電源10、電源部20、負荷部30、および負荷変動抑制回路40を備える。
【0013】
入力電源10は、第1端子、および第2端子を有する。電源部20は、第1端子、第2端子、第3端子、第4端子、および第5端子を有する。負荷部30は、第1端子、および第2端子を有する。負荷変動抑制回路40は、第1端子、第2端子、第3端子、および第4端子を有する。
【0014】
入力電源10の第1端子は、電源部20の第1端子、および負荷変動抑制回路40の第1端子に接続される。入力電源10の第2端子は、電源部20の第2端子に接続される。電源部20の第3端子は、負荷部30の第1端子、および負荷変動抑制回路40の第2端子に接続される。電源部20の第4端子は、負荷部30の第2端子に接続される。電源部20の第5端子は、負荷変動抑制回路40の第3端子に接続される。入力電源10の第2端子、電源部20の第4端子、および負荷変動抑制回路40の第4端子は、グラウンドGNDに接続される。なお、グラウンドGNDは、基準電位の一例である。
【0015】
入力電源10は、電源部20に電力を供給する。電源部20は、入力電源10から供給される電力から負荷部30に必要な電力を生成する。そして、電源部20は、生成した電力を負荷部30に出力する。電源部20の例としては、降圧型のスイッチングレギュレータなどが挙げられる。
【0016】
負荷部30は、電源部20が出力する電力を受ける。そして、負荷部30は、受けた電力により動作する。負荷部30の例としては、時々刻々と流す電流が変化する可能性のある負荷などが挙げられる。時々刻々と流す電流が変化する可能性のある負荷の例としては、情報処理システムにおいて演算を実行するLSI(Large-Scale Integration)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)などが挙げられる。負荷がLSIやCPLDである場合、LSIやCPLDは、外部からある命令を受ける。その結果、LSIやCPLDがその命令を実行する際に、負荷が重くなる。そして、LSIやCPLDがその命令の実行を終了すると、負荷が軽くなる。
【0017】
負荷変動抑制回路40は、負荷部30に流れる電流(以下、「負荷電流」と記載)が短時間で急激に変化する際に、電源部20による負荷部30に対する給電を補う。負荷変動抑制回路40は、図1に示すように、チャージ回路401、ディスチャージ回路402、および負荷変動抑制回路制御部403を備える。
【0018】
チャージ回路401は、第1端子、第2端子、および第3端子を有する。ディスチャージ回路402は、第1端子、第2端子、および第3端子を有する。負荷変動抑制回路制御部403は、第1端子、第2端子、および第3端子を有する。
【0019】
チャージ回路401の第1端子は、ディスチャージ回路402の第1端子に接続される。チャージ回路401の第2端子は、負荷変動抑制回路制御部403の第1端子に接続される。ディスチャージ回路402の第2端子は、負荷変動抑制回路制御部403の第2端子に接続される。チャージ回路401の第3端子は、負荷変動抑制回路40の第1端子に接続される。ディスチャージ回路402の第3端子は、負荷変動抑制回路40の第4端子に接続される。負荷変動抑制回路制御部403の第3端子は、負荷変動抑制回路40の第3端子に接続される。
【0020】
チャージ回路401は、負荷電流が短時間で急激に増大した場合に、電源部20の出力電圧が低下するのを抑制する。例えば、チャージ回路401は、負荷変動抑制回路制御部403による制御の下、瞬間的な短時間だけ内部のスイッチ(例えば、後述するNMOSトランジスタ4012)をオン状態にすることにより、入力電源10から負荷部30への瞬間的な給電(例えば、単発のパルス状の給電)を実施することにより、電源部20の出力電圧が低下するのを抑制する。
【0021】
ディスチャージ回路402は、負荷電流が短時間で急激に減少した場合に、電源部20の出力電圧が上昇するのを抑制する。例えば、ディスチャージ回路402は、負荷変動抑制回路制御部403による制御の下、瞬間的な短時間だけ内部のスイッチ(例えば、後述するNMOSトランジスタ4024)をオン状態にすることにより、電源部20の出力から基準電位への瞬間的な放電(例えば、単発のパルス状の放電)を実施することにより、電源部20の出力電圧が上昇するのを抑制する。
【0022】
負荷変動抑制回路制御部403は、チャージ回路401およびディスチャージ回路402を制御する。例えば、負荷変動抑制回路制御部403は、コントローラを有する。負荷変動抑制回路制御部403は、図1に示すように、演算部4031、記憶部4032、および制御部4033を備える。
【0023】
演算部4031は、負荷電流の電流量の算出、負荷部30の状態の判定などを実施する。なお、負荷電流が短時間で急激に増大した場合、電源部20の出力電流も同様に短時間で急激に増大する。そのため、演算部4031が負荷電流の電流量を算出し、負荷部30の状態として負荷電流が短時間で急激に変化したか否かを判定することは、電源部20の出力電流が短時間で急激に変化したか否かを判定することと等価である。
【0024】
記憶部4032は、負荷変動抑制回路40が行う処理に必要な種々の情報を記憶する。例えば、記憶部4032は、演算部4031が判定した負荷部30の状態に応じて負荷変動抑制回路40の動作を切り替える指標である予め設定されているしきい値、演算部4031が算出した負荷電流の電流量を示す情報などを記憶する。
【0025】
制御部4033は、チャージ回路401およびディスチャージ回路402を制御する。例えば、演算部4031が負荷部30の状態として負荷電流が短時間で急激に増大したと判定した場合、制御部4033は、入力電源10から負荷部30への瞬間的な給電をチャージ回路401に実施させるよう、ディスチャージ回路402内部のスイッチ(例えば、後述するNMOSトランジスタ4024)をオフ状態にし、チャージ回路401内部のスイッチ(例えば、後述するNMOSトランジスタ4012)を瞬間的な短時間だけオン状態にする制御を、チャージ回路401およびディスチャージ回路402に対して行う。また、例えば、演算部4031が負荷部30の状態として負荷電流が短時間で急激に減少したと判定した場合、制御部4033は、電源部20の出力から基準電位への瞬間的な放電をディスチャージ回路402に実施させるよう、チャージ回路401内部のスイッチ(例えば、後述するNMOSトランジスタ4012)をオフ状態にし、ディスチャージ回路402内部のスイッチ(例えば、後述するNMOSトランジスタ4024)を瞬間的な短時間だけオン状態にする制御を、チャージ回路401およびディスチャージ回路402に対して行う。また、例えば、演算部4031が負荷部30の状態として負荷電流が短時間で急激に変化していないと判定した場合、制御部4033は、チャージ回路401内部のスイッチおよびディスチャージ回路402内部のスイッチをオフ状態にする制御を、チャージ回路401およびディスチャージ回路402に対して行う。
【0026】
図2は、図1に示す電力供給システム1の具体的な構成の一例を示す図である。図2では、図1における電源部20および負荷変動抑制回路40の具体的な構成が示されている。ただし、電源部20の出力電流を検出するために、電源部20に抵抗を設けている。そのため、図1における電源部20の第5端子は、図2における電源部20の第3端子、および電源部20の第5端子に対応する。また、図1における負荷変動抑制回路40の第3端子は、図2における負荷変動抑制回路40の第3端子、および負荷変動抑制回路40の第5端子に対応する。また、負荷変動抑制回路制御部403は、第1端子、第2端子、第3端子、および第4端子を有する。すなわち、電源部20の第3端子は、負荷変動抑制回路40の第5端子に接続される。また、電源部20の第5端子は、負荷変動抑制回路40の第3端子に接続される。また、負荷変動抑制回路制御部403の第4端子は、負荷変動抑制回路40の第5端子に接続される。
【0027】
電源部20は、図2に示すように、インダクタ201、202、キャパシタ203、204、抵抗205、NMOS(N-channel Metal Oxide Silicon)トランジスタ206、207、および電源制御部208を備える。この電源部20は、降圧型のスイッチングレギュレータである。
【0028】
インダクタ201は、第1端子、および第2端子を有する。インダクタ202は、第1端子、および第2端子を有する。キャパシタ203は、第1端子、および第2端子を有する。キャパシタ204は、第1端子、および第2端子を有する。抵抗205は、第1端子、および第2端子を有する。NMOSトランジスタ206は、第1端子、第2端子、および第3端子を有する。NMOSトランジスタ207は、第1端子、第2端子、および第3端子を有する。電源制御部208は、第1端子、および第2端子を有する。
【0029】
インダクタ201の第1端子は、キャパシタ203の第1端子、およびNMOSトランジスタ206の第1端子に接続される。インダクタ202の第1端子は、キャパシタ204の第1端子、および抵抗205の第1端子に接続される。インダクタ202の第2端子は、NMOSトランジスタ206の第2端子、およびNMOSトランジスタ207の第1端子に接続される。キャパシタ203の第2端子は、キャパシタ204の第2端子、およびNMOSトランジスタ207の第2端子に接続される。NMOSトランジスタ206の第3端子は、電源制御部208の第1端子に接続される。NMOSトランジスタ207の第3端子は、電源制御部208の第2端子に接続される。
【0030】
インダクタ201の第2端子は、電源部20の第1端子に接続される。インダクタ202の第1端子は、電源部20の第5端子に接続される。キャパシタ203の第2端子は、グラウンドGNDに接続されている電源部20の第2端子に接続される。キャパシタ204の第2端子は、電源部20の第4端子に接続される。抵抗205の第2端子は、電源部20の第5端子に接続される。
【0031】
電源制御部208は、NMOSトランジスタ206および207それぞれを、オン状態またはオフ状態に制御する。電源制御部208によるこの制御により、電源部20が降圧型のスイッチングレギュレータとして動作する。
【0032】
負荷変動抑制回路40は、図2に示すように、チャージ回路401、ディスチャージ回路402、および負荷変動抑制回路制御部403を備える。
【0033】
チャージ回路401は、図2に示すように、インダクタ4011、およびNMOSトランジスタ4012を備える。インダクタ4011は、第1端子、および第2端子を有する。NMOSトランジスタ4012は、第1端子、第2端子、および第3端子を有する。
【0034】
インダクタ4011の第1端子は、NMOSトランジスタ4012の第1端子に接続される。インダクタ4011の第2端子は、チャージ回路401の第1端子に接続される。NMOSトランジスタ4012の第2端子は、チャージ回路401の第2端子に接続される。NMOSトランジスタ4012の第3端子は、チャージ回路401の第3端子に接続される。
【0035】
NMOSトランジスタ4012は、チャージ回路401内部のスイッチの一例である。NMOSトランジスタ4012がオン状態になっている間、チャージ回路401を介して入力電源10から負荷部30へ給電される。
【0036】
インダクタ4011は、チャージ回路401を介して入力電源10から負荷部30へ電流が流れる際に生じる急激な電圧の変化を抑制する。
【0037】
ディスチャージ回路402は、図2に示すように、インダクタ4021、キャパシタ4022、抵抗4023、およびNMOSトランジスタ4024を備える。インダクタ4021は、第1端子、および第2端子を有する。キャパシタ4022は、第1端子、および第2端子を有する。抵抗4023は、第1端子、および第2端子を有する。NMOSトランジスタ4024は、第1端子、第2端子、および第3端子を有する。
【0038】
インダクタ4021の第1端子は、キャパシタ4022に第1端子、および抵抗4023の第1端子に接続される。インダクタ4021の第2端子は、NMOSトランジスタ4024の第1端子に接続される。キャパシタ4022の第2端子は、抵抗4023の第2端子に接続される。
【0039】
キャパシタ4022の第2端子は、ディスチャージ回路402の第3端子に接続される。NMOSトランジスタ4024の第2端子は、ディスチャージ回路402の第1端子に接続される。NMOSトランジスタ4024の第3端子は、ディスチャージ回路402の第3端子に接続される。
【0040】
NMOSトランジスタ4024は、ディスチャージ回路402の内部のスイッチの一例である。NMOSトランジスタ4024がオン状態になっている間、電源部20の出力電流の一部がディスチャージ回路402を介してグラウンドGNDへ放電される。
【0041】
インダクタ4021、キャパシタ4022、および抵抗4023は、ディスチャージ回路402を介して電源部20の出力電流がグラウンドGNDへ放電される際に生じる急激な電圧の変化を抑制するフィルタを構成している。
【0042】
負荷変動抑制回路制御部403は、チャージ回路401およびディスチャージ回路402を制御する。例えば、演算部4031が負荷部30の状態として負荷電流が短時間で急激に増大したと判定した場合、制御部4033は、入力電源10から負荷部30への瞬間的な給電をチャージ回路401に実施させるよう、NMOSトランジスタ4024をオフ状態に制御し、NMOSトランジスタ4012を瞬間的な短時間だけオン状態に制御する。また、例えば、演算部4031が負荷部30の状態として負荷電流が短時間で急激に減少したと判定した場合、制御部4033は、電源部20の出力から基準電位への瞬間的な放電をディスチャージ回路402に実施させるよう、NMOSトランジスタ4012をオフ状態に制御し、NMOSトランジスタ4024を瞬間的な短時間だけオン状態に制御する。また、例えば、演算部4031が負荷部30の状態として負荷電流が短時間で急激に変化していないと判定した場合、制御部4033は、NMOSトランジスタ4012およびNMOSトランジスタ4024をオフ状態に制御する。
【0043】
図3は、本開示の一実施形態による電力供給システム1の処理フローの一例を示す図である。次に、図3を参照して、図2に示す電力供給システム1が行う処理について説明する。なお、記憶部4032は、負荷変動抑制回路40がNMOSトランジスタ4012および4024のオン状態とオフ状態とを切り替えるための制御切り替え閾値として、チャージ回路切り替え閾値IHおよびディスチャージ回路切り替え閾値ILを予め記憶しているものとする。また、記憶部4032は、演算部4031が負荷部30の状態として負荷電流が短時間で急激に増大したと判定した場合にチャージ回路401を駆動する(すなわち、オン状態にする)時間TCと、演算部4031が負荷部30の状態として負荷電流が短時間で急激に減少したと判定した場合にディスチャージ回路402を駆動する(すなわち、オン状態にする)時間TDとを記憶しているものとする。また、記憶部4032は、電源部20の出力電流の大きさを算出するための情報である負荷情報を取得した後の微小待機時間Tdelayを記憶しているものとする。
【0044】
演算部4031は、負荷情報を取得し、取得した負荷情報から得られる負荷電流の値をIO1とする(ステップS101)。例えば、演算部4031は、抵抗205の両端の各電位を負荷情報とする場合、IO1=(抵抗205の両端の電位差の絶対値)/(抵抗205の抵抗値R)となる。そして、演算部4031は、微小時間Tdelay待機する(ステップS102)。演算部4031は、ステップS101と同様の方法で、負荷情報を取得し、取得した負荷情報から得られる負荷電流の値をIO2とする(ステップS103)。演算部4031は、IO3=IO2-IO1を計算することにより、微小時間Tdelayにおける負荷電流の変動量IO3を算出する(ステップS104)。
【0045】
制御部4033は、ステップS104の処理により演算部4031が算出したIO3が、チャージ回路切り替え閾値IH以下であるか否かを判定する(ステップS105)。
【0046】
制御部4033は、IO3が、チャージ回路切り替え閾値IH以下であると判定した場合(ステップS105においてYES)、IO3が、ディスチャージ回路切り替え閾値IL以上であるか否かを判定する(ステップS106)。
【0047】
制御部4033は、IO3が、ディスチャージ回路切り替え閾値IL以上であると判定した場合(ステップS106においてYES)、負荷変動はないと判定し、NMOSトランジスタ4012、4024のそれぞれをオフ状態に制御することにより、電源部20のみで負荷部30への給電を継続する(ステップS107)。そして、演算部4031は、IO2=IO1とし(ステップS108)、ステップS103の処理に戻す。
【0048】
また、制御部4033は、IO3が、チャージ回路切り替え閾値IHを超えていると判定した場合(ステップS105においてNO)、チャージ回路401のNMOSトランジスタ4012をオン状態にする(ステップS109)。そして、制御部4033は、ステップS108の処理に進める。
【0049】
また、制御部4033は、IO3が、ディスチャージ回路切り替え閾値IL未満であると判定した場合(ステップS106においてNO)、負荷電流が短時間で急激に減少したと判定し、ディスチャージ回路402のNMOSトランジスタ4024をオン状態にする(S110)。そして、制御部4033は、ステップS108の処理に進める。
【0050】
なお、ステップS110の処理からステップS103の処理へ戻る際、ステップS103の処理からステップS110の処理までの間に複数の処理が入っており、その複数の処理によって微小時間が経過していると考えられる。そのため、ステップS102のような微小時間Tdelayの待機は必要ない。しかしながら、ステップS103の処理からステップS110の処理までの時間経過が負荷電流の増減を判定するのに著しく短い場合には、図4に示すように、ステップS110の処理からステップS102の処理へ戻すものであってもよい。
【0051】
以上、本開示の一実施形態による電力供給システム1について説明した。電力供給システム1の負荷変動抑制回路40(処理回路の一例)は、電源部20(降圧型のスイッチングレギュレータの一例)の出力に接続された負荷部30(負荷の一例)に供給される電流を制御する回路である。負荷変動抑制回路40において、負荷変動抑制回路制御部403(制御手段の一例)は、前記負荷部30に流れる負荷電流の変化の大きさが所定値を超えた場合に、前記負荷部30に供給される前記電源部20の出力電流とは別の前記負荷部30に供給される電流を制御する。
【0052】
この負荷変動抑制回路40により、降圧型のスイッチングレギュレータの負荷に流れる負荷電流が急激に変化した場合にも、負荷に電力を供給している降圧型のスイッチングレギュレータの出力電圧の変動を抑制することができる。
【0053】
また、上述の本開示の一実施形態による電力供給システム1により、以下に示す効果が得られる。図5は、本開示の一実施形態による負荷変動抑制回路40による効果を説明するための図である。図5の(a)の部分は、電源部20の出力電圧波形を示している。図5の(b)の部分は、ディスチャージ回路402の駆動波形を示している。図5の(c)の部分は、チャージ回路401の駆動波形を示している。図5の(d)の部分は、負荷電流の波形を示している。ここで、図5の(d)の部分に示す電流波形においてT1の区間のように負荷が急激に増大した場合、微小時間における負荷電流の変動量は大きくなり、予め設定したチャージ回路切り替え閾値IHを超える。このとき、負荷変動抑制回路40は負荷電流が急激に増大したと判断し、図5の(c)の部分に示す波形のように、負荷変動抑制回路制御部403は、NMOSトランジスタ4012をオン状態にすることにより、チャージ回路401を予め設定した時間TCだけ駆動する。これにより、入力電源10の電力を負荷部30へ直接、急速に供給することが可能となり、図5の(a)の部分に示す波形のように負荷電流が急激に増大した場合に負荷電流の変動による電源部20の出力電圧の変動を抑制することができる。また、図5の(d)の部分に示す電流波形におけるT2の区間のように、負荷電流が急激に増大した場合、微小時間における負荷電流の変動量は負の方向へ大きくなり、予め設定したディスチャージ回路切り替え閾値IL未満となる。このとき、負荷変動抑制回路40は負荷電流が急激に減少したと判断し、図5の(b)の部分に示す波形のように、負荷変動抑制回路制御部403は、NMOSトランジスタ4024をオン状態にすることにより、予め設定した時間TDだけディスチャージ回路402を駆動する。これにより、負荷部30の余剰電力を電源部20の基準電位側へ放電することが可能となり、図5の(a)の部分に示す波形のように負荷電流が急激に減少した場合に負荷電流の変動による電源部20の出力電圧の変動を抑制することができる。
【0054】
なお、本開示の一実施形態では、演算部4031が、電源部20が抵抗205を備え、抵抗205の両端の電位差と抵抗値から電源部20の出力電流を算出するものとして説明した。しかしながら、本開示の別の実施形態では、抵抗205を用いる電力供給システム1に限定されない。図6は、本開示の別の実施形態による電力供給システム1の構成の第1の例を示す図である。本開示の別の実施形態による電力供給システム1では、抵抗205を用いず、カレントトランスCTを用いて、電源部20の出力電流を検出し、演算部4031が、その検出値を取得するものであってもよい。
【0055】
また、本開示の別の実施形態では、負荷部30は、外部からある命令を受け、命令を実行する際に、負荷電流が増大したことを示す負荷増大信号を負荷変動抑制回路40へ出力するものであってもよい。また、負荷部30は、その命令の実行が終了したとき、負荷電流が減少したことを示す負荷減少信号を負荷変動抑制回路40へ出力するものであってもよい。図7は、本開示の別の実施形態による電力供給システム1の構成の第2の例を示す図である。この場合、図7に示す電力供給システム1において、演算部4031は、負荷部30に流れる電流が短時間で急激に変化するか否かを、負荷部30から負荷増大信号または負荷減少信号を受けたか否かによって判定するものであってもよい。そして、負荷変動抑制回路制御部403が負荷部30から負荷増大信号を受けた場合、制御部4033は、入力電源10から負荷部30への瞬間的な給電をチャージ回路401に実施させるよう、ディスチャージ回路402内部のスイッチ(例えば、NMOSトランジスタ4024)をオフ状態にし、チャージ回路401内部のスイッチ(例えば、NMOSトランジスタ4012)を瞬間的な短時間だけオン状態にする制御を、チャージ回路401およびディスチャージ回路402に対して行えばよい。また、負荷変動抑制回路制御部403が負荷部30から負荷減少信号を受けた場合、制御部4033は、電源部20の出力から基準電位への瞬間的な放電をディスチャージ回路402に実施させるよう、チャージ回路401内部のスイッチ(例えば、NMOSトランジスタ4012)をオフ状態にし、ディスチャージ回路402内部のスイッチ(例えば、NMOSトランジスタ4024)を瞬間的な短時間だけオン状態にする制御を、チャージ回路401およびディスチャージ回路402に対して行えばよい。また、負荷変動抑制回路制御部403が負荷部30から負荷増大信号および負荷減少信号の何れも受けない場合、制御部4033は、チャージ回路401内部のスイッチおよびディスチャージ回路402内部のスイッチをオフ状態にする制御を、チャージ回路401およびディスチャージ回路402に対して行えばよい。
【0056】
図8は、図7に示す本開示の別の実施形態による電力供給システム1による効果を説明するための図である。図8の(a)の部分は、電源部20の出力電圧波形を示している。図8の(b)の部分は、ディスチャージ回路402の駆動波形を示している。図8の(c)の部分は、負荷減少信号の波形を示している。図8の(d)の部分は、チャージ回路401の駆動波形を示している。図8の(e)の部分は、負荷増大信号の波形を示している。図8の(f)の部分は、負荷電流の波形を示している。ここで、負荷部30がLSIやCPLDといった論理回路の場合において、図8の(f)の部分に示す負荷電流の波形におけるT1の区間のように、負荷電流が急激に増大するような命令を実行する前に、図8の(e)の部分の波形のように、負荷部30は、負荷増大信号を負荷変動抑制回路制御部403へ出力する。負荷変動抑制回路制御部403がこの負荷増大信号を受信したとき、負荷変動抑制回路制御部403は、NMOSトランジスタ4012をオン状態にすることにより、図8の(d)の部分に示すように予め設定した時間TCだけチャージ回路401を駆動する。これにより、図8の(a)の部分に示すように、電力供給システム1は、負荷電流の変動により生じる負荷部30の出力電圧の変更を抑制することができる。また、図8の(f)の部分に示す負荷電流の波形におけるT2の区間のように、負荷電流が急激に減少するような命令を実行する前に、図8の(c)の部分の波形のように、負荷減少信号を負荷部30から負荷変動抑制回路制御部403へ出力する。負荷変動抑制回路制御部403が負荷減少信号を受信した場合、負荷変動抑制回路制御部403は、図8の(b)の部分に示す波形のようにディスチャージ回路402を予め設定した時間TDだけ駆動することによりで、図8の(a)の部分に示すように、電力供給システム1は、負荷電流の変動により生じる負荷部30の出力電圧の変更を抑制することができる。
【0057】
また、本開示の別の実施形態では、演算部4031は、負荷電流に関する負荷情報を、負荷部30から得るものであってもよい。この場合、演算部4031は、負荷部30の入力においてカレントトランスCTを用いて検出した電流を取得すればよい。また、負荷部30において電源部20における抵抗205と同様の抵抗値を設け、演算部4031は、どの抵抗の両端の電位差および抵抗値を用いて負荷電流を算出するものであってもよい。
【0058】
図9は、本開示の実施形態による処理回路100の最小構成を示す図である。処理回路100は、降圧型のスイッチングレギュレータの負荷に供給される電流を制御する回路である。処理回路100は、制御手段100aを備える。制御手段100aは、前記負荷に流れる負荷電流の変化の大きさが所定値を超えた場合に、前記負荷に供給される前記スイッチングレギュレータの出力電流とは別の前記負荷に供給される電流を制御する。制御手段100aは、例えば、図1に例示されている負荷変動抑制回路40が有する機能を用いて実現することができる。
【0059】
図10は、本開示の実施形態による最小構成の処理回路100の処理フローの一例を示す図である。次に、本開示の実施形態による最小構成の処理回路100の処理について図10を参照して説明する。
【0060】
降圧型のスイッチングレギュレータの負荷に供給される電流を制御する回路である処理回路100において、制御手段100aは、前記負荷に流れる負荷電流の変化の大きさが所定値を超えた場合に、前記負荷に供給される前記スイッチングレギュレータの出力電流とは別の前記負荷に供給される電流を制御する(ステップS1)。
【0061】
以上、本開示の実施形態による最小構成の処理回路100について説明した。この処理回路100により、降圧型のスイッチングレギュレータの負荷に流れる負荷電流が急激に変化した場合にも、負荷に電力を供給している降圧型のスイッチングレギュレータの出力電圧の変動を抑制することができる。
【0062】
なお、本開示の実施形態における処理は、適切な処理が行われる範囲において、処理の順番が入れ替わってもよい。
【0063】
本開示の実施形態について説明したが、上述の電力供給システム1、負荷変動抑制回路40、負荷変動抑制回路制御部403、制御部4033、演算部4031、その他の制御装置は内部に、コンピュータシステムを有していてもよい。そして、上述した処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。コンピュータの具体例を以下に示す。
【0064】
図11は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。コンピュータ5は、図11に示すように、CPU6、メインメモリ7、ストレージ8、インターフェース9を備える。
【0065】
例えば、上述の電力供給システム1、負荷変動抑制回路40、負荷変動抑制回路制御部403、制御部4033、演算部4031、その他の制御装置のそれぞれは、コンピュータ5に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージ8に記憶されている。CPU6は、プログラムをストレージ8から読み出してメインメモリ7に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU6は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域をメインメモリ7に確保する。
【0066】
ストレージ8の例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、半導体メモリ等が挙げられる。ストレージ8は、コンピュータ5のバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インターフェース9または通信回線を介してコンピュータ5に接続される外部メディアであってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ5に配信される場合、配信を受けたコンピュータ5が当該プログラムをメインメモリ7に展開し、上記処理を実行してもよい。少なくとも1つの実施形態において、ストレージ8は、一時的でない有形の記憶媒体である。
【0067】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現してもよい。さらに、上記プログラムは、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるファイル、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0068】
本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例であり、開示の範囲を限定しない。これらの実施形態は、開示の要旨を逸脱しない範囲で、種々の追加、省略、置き換え、変更を行ってよい。
【0069】
なお、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0070】
(付記1)
降圧型のスイッチングレギュレータの負荷に供給される電流を制御する回路であって、
前記負荷に流れる負荷電流の変化の大きさが所定値を超えた場合に、前記負荷に供給される前記スイッチングレギュレータの出力電流とは別の前記負荷に供給される電流を制御する制御手段、
を備える処理回路。
【0071】
(付記2)
前記制御手段は、
単位時間当たりの前記負荷電流の変化が第1閾値を超えた場合に、前記スイッチングレギュレータに電力を供給している電源から前記負荷へ流れる電流を制御する、
付記1に記載の処理回路。
【0072】
(付記3)
前記電源と前記負荷との間に第1スイッチ、
を備え、
前記制御手段は、
前記単位時間当たりの前記負荷電流の変化が前記第1閾値を超えた場合に、前記第1スイッチをオン状態にすることにより、前記電源から前記負荷へ流れる電流を制御する、
付記2に記載の処理回路。
【0073】
(付記4)
前記制御手段は、
単位時間当たりの前記負荷電流の変化が第2閾値未満となった場合に、前記スイッチングレギュレータの出力電流をグラウンドへ放電するよう制御する、
付記1から付記3の何れか1つに記載の処理回路。
【0074】
(付記5)
前記スイッチングレギュレータの出力とグラウンドとの間に第2スイッチ、
を備え、
前記制御手段は、
前記単位時間当たりの前記負荷電流の変化が前記第2閾値未満となった場合に、前記第2スイッチをオン状態にすることにより、前記スイッチングレギュレータの出力から前記グラウンドへ流れる電流を制御する、
付記4に記載の処理回路。
【0075】
(付記6)
降圧型のスイッチングレギュレータの負荷に供給される電流を制御する回路が実行する処理方法であって、
前記負荷に流れる負荷電流の変化の大きさが所定値を超えた場合に、前記負荷に供給される前記スイッチングレギュレータの出力電流とは別の前記負荷に供給される電流を制御すること、
を含む処理方法。
【0076】
(付記7)
降圧型のスイッチングレギュレータの負荷に供給される電流を制御する回路に、
前記負荷に流れる負荷電流の変化の大きさが所定値を超えた場合に、前記負荷に供給される前記スイッチングレギュレータの出力電流とは別の前記負荷に供給される電流を制御すること、
を実行させるプログラム。
【符号の説明】
【0077】
1・・・電力供給システム
5・・・コンピュータ
6・・・CPU
7・・・メインメモリ
8・・・ストレージ
9・・・インターフェース
10・・・入力電源
20・・・電源部
30・・・負荷部
40・・・負荷変動抑制回路
201、202、4011、4021・・・インダクタ
203、204、4022・・・キャパシタ
205、4023・・・抵抗
206、207、4012、4024・・・NMOSトランジスタ
208・・・電源制御部
401・・・チャージ回路
402・・・ディスチャージ回路
403・・・負荷変動抑制回路制御部
4031・・・演算部
4032・・・記憶部
4033・・・制御部
CT・・・カレントトランス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11