7582732 位置に基づいてチャットルームへの加入を制御する方法、システム、および非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B2)

(11)【特許番号】

(24)【登録日】2024-11-05

(45)【発行日】2024-11-13

(54)【発明の名称】位置に基づいてチャットルームへの加入を制御する方法、システム、および非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体

(51)【国際特許分類】

   H04L 51/04 20220101AFI20241106BHJP

   H04M 1/00 20060101ALI20241106BHJP

   H04M 3/42 20060101ALI20241106BHJP

【ＦＩ】

H04L51/04

H04M1/00 R

H04M3/42 D

【請求項の数】 20

(21)【出願番号】P 2020083606

(22)【出願日】2020-05-12

(65)【公開番号】P2020187750

(43)【公開日】2020-11-19

【審査請求日】2023-05-02

(31)【優先権主張番号】10-2019-0056155

(32)【優先日】2019-05-14

(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR

(73)【特許権者】

【識別番号】516014409

【氏名又は名称】ライン プラス コーポレーション

【氏名又は名称原語表記】ＬＩＮＥ Ｐｌｕｓ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎ

(74)【代理人】

【識別番号】100107766

【弁理士】

【氏名又は名称】伊東 忠重

(74)【代理人】

【識別番号】100070150

【弁理士】

【氏名又は名称】伊東 忠彦

(74)【代理人】

【識別番号】100135079

【弁理士】

【氏名又は名称】宮崎 修

(72)【発明者】

【氏名】ジョン チェウォン

(72)【発明者】

【氏名】キム ソンファン

(72)【発明者】

【氏名】イ ヒョンジョン

(72)【発明者】

【氏名】チョウ ソヒョン

(72)【発明者】

【氏名】ジョン ウンジョン

【審査官】木村 雅也

(56)【参考文献】

【文献】米国特許出願公開第２０１７／０２８９０７４（ＵＳ，Ａ１）

【文献】特開２００３－０５８４８２（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２０１７－１９１６０１（ＪＰ，Ａ）

(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)

Ｈ０４Ｌ ５１／０４

Ｈ０４Ｍ １／００

Ｈ０４Ｍ ３／４２

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

コンピュータシステムが実行する方法であって、
前記コンピュータシステムは、メモリに含まれるコンピュータ読み取り可能な命令を実行するように構成された少なくとも１つのプロセッサを含み、
前記方法は、
前記少なくとも１つのプロセッサにより、前記コンピュータシステムの位置に基づき、加入条件として位置情報が指定されたチャットルームのうちで前記コンピュータシステムのユーザが加入可能なチャットルームを表示する段階であって、前記位置情報は、前記チャットルームに加入可能なコンピュータシステムが存在すべき位置を示す、段階、および
前記少なくとも１つのプロセッサにより、前記表示されたチャットルームのうちの特定のチャットルームへの加入要求が前記ユーザから入力された場合、前記加入要求が入力された時点の前記コンピュータシステムの位置に基づき、前記特定のチャットルームへの加入が可能であるかを判断する段階
を含む、方法。

【請求項2】

前記位置情報が指定されたチャットルームは、
ＰＯＩ（ｐｏｉｎｔ ｏｆ ｉｎｔｅｒｅｓｔ）単位または地域単位で前記位置情報が指定されたチャットルームを含む、請求項１に記載の方法。

【請求項3】

前記位置情報が指定されたチャットルームは、
リンクを介してアクセス可能なオープンチャットのチャットルームであって、前記位置情報を加入ゲートとして含んだチャットルームを含む、請求項１に記載の方法。

【請求項4】

前記表示する段階は、
前記位置情報と前記コンピュータシステムの位置とを比較して前記ユーザが加入可能なチャットルームを決定する段階
を含む、請求項１に記載の方法。

【請求項5】

前記表示する段階は、
前記コンピュータシステムの位置を基準に、前記ユーザが加入可能なチャットルームをリスト形態で表示する、
請求項１に記載の方法。

【請求項6】

前記表示する段階は、
前記コンピュータシステムの位置を含んだ地図上に、前記ユーザが加入可能なチャットルームのアイコンを表示する、
請求項１に記載の方法。

【請求項7】

前記表示する段階は、
前記位置情報が前記コンピュータシステムの位置を基準として一定の距離内であるチャットルームのアイコンの類型と、前記位置情報が前記コンピュータシステムの位置を基準として一定の距離外であるチャットルームのアイコンの類型とを異なるように表示する、
請求項６に記載の方法。

【請求項8】

前記表示する段階は、
前記ユーザから関心地域に対する入力を受信する段階、および
前記コンピュータシステムの位置に基づき、前記位置情報が前記関心地域に該当するチャットルームを前記ユーザが加入可能なチャットルームとして表示する段階
を含む、請求項１に記載の方法。

【請求項9】

前記判断する段階は、
前記加入要求が入力された時点の前記コンピュータシステムの位置が前記特定のチャットルームの加入条件として指定された位置情報から一定の距離内であれば、前記ユーザの加入が可能であると判断し、前記一定の距離外であれば、前記ユーザの加入が不可能であると判断する段階
を含む、請求項１に記載の方法。

【請求項10】

前記方法は、
前記少なくとも１つのプロセッサにより、前記ユーザが加入した特定のチャットルームに対し、前記コンピュータシステムの位置と予め設定された脱退条件に基づいて前記ユーザの脱退を決定する段階
をさらに含む、請求項１に記載の方法。

【請求項11】

前記決定する段階は、
前記コンピュータシステムの位置を一定の期間または一定の回数にわたってトラッキングし、トラッキング結果が前記脱退条件に符合する場合、前記特定のチャットルームに対する前記ユーザの脱退を決定する、
請求項１０に記載の方法。

【請求項12】

請求項１～１１のうちのいずれか一項に記載の方法を前記コンピュータシステムに実行させる、コンピュータプログラム。

【請求項13】

コンピュータシステムであって、
メモリに含まれるコンピュータ読み取り可能な命令を実行するように構成された少なくとも１つのプロセッサ
を含み、
前記少なくとも１つのプロセッサは、
前記コンピュータシステムの位置に基づき、加入条件として位置情報が指定されたチャットルームのうちで前記コンピュータシステムのユーザが加入可能なチャットルームを表示するチャットルーム提供部であって、前記位置情報は、前記チャットルームに加入可能なコンピュータシステムが存在すべき位置を示す、チャットルーム提供部、および
前記表示されたチャットルームのうちの特定のチャットルームへの加入要求が前記ユーザから入力された場合、前記加入要求が入力された時点の前記コンピュータシステムの位置に基づき、前記特定のチャットルームへの加入が可能であるかを判断する加入制御部
を備える、コンピュータシステム。

【請求項14】

前記位置情報が指定されたチャットルームは、
ＰＯＩ単位または地域単位で前記位置情報が指定されたチャットルームを含む、請求項１３に記載のコンピュータシステム。

【請求項15】

前記位置情報が指定されたチャットルームは、
リンクを介してアクセス可能なオープンチャットのチャットルームであって、前記位置情報を加入ゲートとして含んだチャットルームを含む、請求項１３に記載のコンピュータシステム。

【請求項16】

前記チャットルーム提供部は、
前記位置情報と前記コンピュータシステムの位置とを比較して前記ユーザが加入可能なチャットルームを決定する、
請求項１３に記載のコンピュータシステム。

【請求項17】

前記チャットルーム提供部は、
前記コンピュータシステムの位置を含んだ地図上に、前記ユーザが加入可能なチャットルームのアイコンを表示する、
請求項１３に記載のコンピュータシステム。

【請求項18】

前記チャットルーム提供部は、
前記位置情報が前記コンピュータシステムの位置を基準として一定の距離内であるチャットルームのアイコンの類型と、前記位置情報が前記コンピュータシステムの位置を基準として一定の距離外であるチャットルームのアイコンの類型とを異なるように表示する、
請求項１７に記載のコンピュータシステム。

【請求項19】

前記加入制御部は、
前記加入要求が入力された時点の前記コンピュータシステムの位置が前記特定のチャットルームの加入条件として指定された位置情報から一定の距離内であれば、前記ユーザの加入が可能であると判断し、前記一定の距離外であれば、前記ユーザの加入が不可能であると判断する、
請求項１３に記載のコンピュータシステム。

【請求項20】

前記加入制御部は、
前記ユーザが加入した特定のチャットルームに対し、前記コンピュータシステムの位置と予め設定された脱退条件に基づいて前記ユーザの脱退を決定する、
請求項１３に記載のコンピュータシステム。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

以下の説明は、チャットルームへの加入を制御する技術に関する。

【背景技術】

【0002】

一般的なコミュニケーションツールであるインスタントメッセンジャーは、メッセージやデータをリアルタイムで送受信することのできるソフトウェアであって、ユーザがメッセンジャー上に会話の相手を登録すると、会話リストに登録された相手とリアルタイムでメッセージをやり取りすることができる。

【0003】

このようなメッセンジャー機能は、ＰＣはもちろん、移動通信端末のモバイル環境でもその使用が普遍化している。

【0004】

例えば、特許文献１（公開日２００２年０９月３０日）には、携帯端末機にインストールされたモバイルメッセンジャー間でメッセンジャーサービスを提供することができるようにした、無線通信網を利用した携帯端末機のモバイルメッセンジャーサービスシステムおよび方法が開示されている。

【0005】

インスタントメッセンジャーの利用の大衆化に伴ってインスタントメッセンジャーが提供する機能はますます多様化しており、電話番号やＩＤなどを用いることで、友だちではないユーザともリンクを介して交流することのできるオープンチャットの利用が可能となった。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0006】

【文献】韓国公開特許第１０－２００２－００７４３０４号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0007】

位置情報を加入条件として指定してオープンチャットのチャットルームを生成することができ、オープンチャットのチャットルームへの加入を位置に基づいて制御することができる。

【課題を解決するための手段】

【0008】

コンピュータシステムが実行する方法であって、前記コンピュータシステムは、メモリに含まれるコンピュータ読み取り可能な命令を実行するように構成された少なくとも１つのプロセッサを含み、前記方法は、前記少なくとも１つのプロセッサにより、前記コンピュータシステムの位置に基づき、加入条件として位置情報が指定されたチャットルームのうちで前記コンピュータシステムのユーザが加入可能なチャットルームを表示する段階、および前記少なくとも１つのプロセッサにより、前記表示されたチャットルームのうちの特定のチャットルームに対する加入要求が前記ユーザから入力された場合、前記加入要求が入力された時点の前記コンピュータシステムの位置に基づき、前記特定のチャットルームへの加入が可能であるかを判断する段階を含む方法を提供する。

【図面の簡単な説明】

【0009】

【図1】本発明の一実施形態における、ネットワーク環境の例を示した図である。

【図2】本発明の一実施形態における、電子機器およびサーバの内部構成を説明するためのブロック図である。

【図3】本発明の一実施形態における、電子機器のプロセッサが含むことのできる構成要素の一例を示した図である。

【図4】本発明の一実施形態における、電子機器が実行することのできるチャットルーム生成方法の例を示したフローチャートである。

【図5】本発明の一実施形態における、チャットルームを生成する過程の一例を説明するための例示図である。

【図6】本発明の一実施形態における、チャットルームを生成する過程の一例を説明するための例示図である。

【図7】本発明の一実施形態における、電子機器のプロセッサが含むことのできる構成要素の他の例を示したブロック図である。

【図8】本発明の一実施形態における、電子機器が実行することのできるチャットルーム加入制御方法の例を示したフローチャートである。

【図9】本発明の一実施形態における、加入可能なチャットルームを表示するインタフェース画面の例を示した図である。

【図10】本発明の一実施形態における、加入可能なチャットルームを表示するインタフェース画面の例を示した図である。

【図11】本発明の一実施形態における、加入可能なチャットルームを表示するインタフェース画面の例を示した図である。

【図12】本発明の一実施形態における、チャットルーム加入過程の一例を説明するための例示図である。

【発明を実施するための形態】

【0010】

＜発明の概要＞
コンピュータシステムが実行する方法であって、前記コンピュータシステムは、メモリに含まれるコンピュータ読み取り可能な命令を実行するように構成された少なくとも１つのプロセッサを含み、前記方法は、前記少なくとも１つのプロセッサにより、前記コンピュータシステムの位置に基づき、加入条件として位置情報が指定されたチャットルームのうちで前記コンピュータシステムのユーザが加入可能なチャットルームを表示する段階、および前記少なくとも１つのプロセッサにより、前記表示されたチャットルームのうちの特定のチャットルームに対する加入要求が前記ユーザから入力された場合、前記加入要求が入力された時点の前記コンピュータシステムの位置に基づき、前記特定のチャットルームへの加入が可能であるかを判断する段階を含む方法を提供する。

【0011】

一側面によると、前記位置情報が指定されたチャットルームは、ＰＯＩ（ｐｏｉｎｔ ｏｆ ｉｎｔｅｒｅｓｔ）単位または地域単位で前記位置情報が指定されたチャットルームを含んでよい。

【0012】

他の側面によると、前記位置情報が指定されたチャットルームは、リンクにアクセス可能なオープンチャットのチャットルームであり、前記位置情報を加入ゲートとして含んだチャットルームを含んでよい。

【0013】

また他の側面によると、前記表示する段階は、前記位置情報と前記コンピュータシステムの位置とを比較して前記ユーザが加入可能なチャットルームを決定する段階を含んでよい。

【0014】

また他の側面によると、前記表示する段階は、前記コンピュータシステムの位置を基準に、前記ユーザが加入可能なチャットルームをリスト形態で表示してよい。

【0015】

また他の側面によると、前記表示する段階は、前記コンピュータシステムの位置を含んだ地図上に、前記ユーザが加入可能なチャットルームのアイコンを表示してよい。

【0016】

また他の側面によると、前記表示する段階は、前記位置情報が前記コンピュータシステムの位置を基準に一定の距離内であるチャットルームのアイコンの類型と、前記位置情報が前記コンピュータシステムの位置を基準に一定の距離外であるチャットルームのアイコンの類型とを異なるように表示してよい。

【0017】

また他の側面によると、前記表示する段階は、前記ユーザから関心地域に対する入力を受信する段階、および前記コンピュータシステムの位置に基づき、前記位置情報が前記関心地域に該当するチャットルームを前記ユーザが加入可能なチャットルームとして表示する段階を含んでよい。

【0018】

また他の側面によると、前記判断する段階は、前記加入要求が入力された時点の前記コンピュータシステムの位置が前記特定のチャットルームの加入条件として指定された位置情報から一定の距離内であれば、前記ユーザの加入が可能であると判断し、前記一定の距離外であれば、前記ユーザの加入が不可能であると判断する段階を含んでよい。

【0019】

また他の側面によると、前記方法は、前記少なくとも１つのプロセッサにより、前記ユーザが加入した特定のチャットルームに対し、前記コンピュータシステムの位置と予め設定された脱退条件に基づいて前記ユーザの脱退を決定する段階をさらに含んでよい。

【0020】

さらに他の側面によると、前記決定する段階は、前記コンピュータシステムの位置を一定の期間または一定の回数にわたってトラッキングし、トラッキング結果が前記脱退条件に符合する場合、前記特定のチャットルームに対する前記ユーザの脱退を決定してよい。

【0021】

前記方法を前記コンピュータシステムに実行させるために非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録される、コンピュータプログラムを提供する。

【0022】

コンピュータシステムであって、メモリに含まれるコンピュータ読み取り可能な命令を実行するように構成された少なくとも１つのプロセッサを含み、前記少なくとも１つのプロセッサは、前記コンピュータシステムの位置に基づき、加入条件として位置情報が指定されたチャットルームのうちで前記コンピュータシステムのユーザが加入可能なチャットルームを表示するチャットルーム提供部、および前記表示されたチャットルームのうちの特定のチャットルームに対する加入要求が前記ユーザから入力された場合、前記加入要求が入力された時点の前記コンピュータシステムの位置に基づき、前記特定のチャットルームへの加入が可能であるかを判断する加入制御部を備える、コンピュータシステムを提供する。

【0023】

＜発明の詳細＞
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。

【0024】

本発明の実施形態は、チャットルームへの加入を制御する技術に関する。

【0025】

本明細書で具体的に開示される事項を含む実施形態は、検索機能やＱＲコード（登録商標）などを利用しなくても、位置に基づくだけで加入可能なチャットルームを提供することにより、チャットルームの加入を制御することができる。

【0026】

図１は、本発明の一実施形態における、ネットワーク環境の例を示した図である。図１のネットワーク環境は、複数の電子機器１１０、１２０、１３０、１４０、複数のサーバ１５０、１６０、およびネットワーク１７０を含む例を示している。このような図１は、発明の説明のための一例に過ぎず、電子機器の数やサーバの数が図１のように限定されることはない。

【0027】

複数の電子機器１１０、１２０、１３０、１４０は、コンピュータシステムによって実現される固定端末や移動端末であってよい。複数の電子機器１１０、１２０、１３０、１４０の例としては、スマートフォン、携帯電話、ナビゲーション、ＰＣ（ｐｅｒｓｏｎａｌ ｃｏｍｐｕｔｅｒ）、ノート型ＰＣ、デジタル放送用端末、ＰＤＡ（Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｄｉｇｉｔａｌ Ａｓｓｉｓｔａｎｔ）、ＰＭＰ（Ｐｏｒｔａｂｌｅ Ｍｕｌｔｉｍｅｄｉａ Ｐｌａｙｅｒ）、タブレット、ゲームコンソール、ウェアラブルデバイス、ＩｏＴ（ｉｎｔｅｒｎｅｔ ｏｆ ｔｈｉｎｇｓ）デバイス、ＶＲ（ｖｉｒｔｕａｌ ｒｅａｌｉｔｙ）デバイス、ＡＲ（ａｕｇｍｅｎｔｅｄ ｒｅａｌｉｔｙ）デバイスなどがある。一例として、図１では、電子機器１１０の例としてスマートフォンを示しているが、本発明の実施形態において、電子機器１１０は、実質的に無線または有線通信方式を利用し、ネットワーク１７０を介して他の電子機器１２０、１３０、１４０および／またはサーバ１５０、１６０と通信することのできる多様な物理的なコンピュータシステムのうちの１つを意味してよい。

【0028】

通信方式が限定されることはなく、ネットワーク１７０が含むことのできる通信網（一例として、移動通信網、有線インターネット、無線インターネット、放送網、衛星網など）を利用する通信方式だけではなく、機器間の近距離無線通信が含まれてもよい。例えば、ネットワーク１７０は、ＰＡＮ（ｐｅｒｓｏｎａｌ ａｒｅａ ｎｅｔｗｏｒｋ）、ＬＡＮ（ｌｏｃａｌ ａｒｅａ ｎｅｔｗｏｒｋ）、ＣＡＮ（ｃａｍｐｕｓ ａｒｅａ ｎｅｔｗｏｒｋ）、ＭＡＮ（ｍｅｔｒｏｐｏｌｉｔａｎ ａｒｅａ ｎｅｔｗｏｒｋ）、ＷＡＮ（ｗｉｄｅ ａｒｅａ ｎｅｔｗｏｒｋ）、ＢＢＮ（ｂｒｏａｄｂａｎｄ ｎｅｔｗｏｒｋ）、インターネットなどのネットワークのうちの１つ以上の任意のネットワークを含んでよい。さらに、ネットワーク１７０は、バスネットワーク、スターネットワーク、リングネットワーク、メッシュネットワーク、スター－バスネットワーク、ツリーまたは階層的ネットワークなどを含むネットワークトポロジのうちの任意の１つ以上を含んでもよいが、これらに限定されることはない。

【0029】

サーバ１５０、１６０それぞれは、複数の電子機器１１０、１２０、１３０、１４０とネットワーク１７０を介して通信して命令、コード、ファイル、コンテンツ、サービスなどを提供する１つ以上のコンピュータ装置によって実現されてよい。例えば、サーバ１５０は、ネットワーク１７０を介して接続した複数の電子機器１１０、１２０、１３０、１４０に第１サービスを提供するシステムであってよく、サーバ１６０も、ネットワーク１７０を介して接続した複数の電子機器１１０、１２０、１３０、１４０に第２サービスを提供するシステムであってよい。より具体的な例として、サーバ１５０は、複数の電子機器１１０、１２０、１３０、１４０においてインストールされて実行されるコンピュータプログラムであるアプリケーションを通じ、該当のアプリケーションが目的とするサービス（一例として、メッセージングサービスなど）を第１サービスとして複数の電子機器１１０、１２０、１３０、１４０に提供してよい。他の例として、サーバ１６０は、上述したアプリケーションのインストールおよび実行のためのファイルを複数の電子機器１１０、１２０、１３０、１４０に配布するサービスを第２サービスとして提供してよい。

【0030】

図２は、本発明の一実施形態における、電子機器およびサーバの内部構成を説明するためのブロック図である。図２では、電子機器に対する例として電子機器１１０の内部構成およびサーバ１５０の内部構成について説明する。また、他の電子機器１２０、１３０、１４０やサーバ１６０も、上述した電子機器１１０またはサーバ１５０と同一または類似の内部構成を有してよい。

【0031】

電子機器１１０およびサーバ１５０は、メモリ２１１、２２１、プロセッサ２１２、２２２、通信モジュール２１３、２２３、および入力／出力インタフェース２１４、２２４を含んでよい。メモリ２１１、２２１は、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、ＲＡＭ（ｒａｎｄｏｍ ａｃｃｅｓｓ ｍｅｍｏｒｙ）、ＲＯＭ（ｒｅａｄ ｏｎｌｙ ｍｅｍｏｒｙ）、ディスクドライブ、ＳＳＤ（ｓｏｌｉｄ ｓｔａｔｅ ｄｒｉｖｅ）、フラッシュメモリ（ｆｌａｓｈ ｍｅｍｏｒｙ）などのような永続的大容量記録装置を含んでよい。ここで、ＲＯＭ、ＳＳＤ、フラッシュメモリ、ディスクドライブのような永続的大容量記録装置は、メモリ２１１、２２１とは区分される別の永続的記録装置として電子機器１１０やサーバ１５０に含まれてもよい。また、メモリ２１１、２２１には、オペレーティングシステムと、少なくとも１つのプログラムコード（一例として、電子機器１１０においてインストールされて実行されるブラウザや、特定のサービスの提供のために電子機器１１０にインストールされるアプリケーションなどのためのコード）が記録されてよい。このようなソフトウェア構成要素は、メモリ２１１、２２１とは別のコンピュータ読み取り可能な記録媒体からロードされてよい。このような別のコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、フロッピー（登録商標）ドライブ、ディスク、テープ、ＤＶＤ／ＣＤ－ＲＯＭドライブ、メモリカードなどのコンピュータ読み取り可能な記録媒体を含んでよい。他の実施形態において、ソフトウェア構成要素は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体ではない通信モジュール２１３、２２３を通じてメモリ２１１、２２１にロードされてもよい。例えば、少なくとも１つのプログラムは、開発者またはアプリケーションのインストールファイルを配布するファイル配布システム（一例として、上述したサーバ１６０）がネットワーク１７０を介して提供するファイルによってインストールされるコンピュータプログラム（一例として、上述したアプリケーション）に基づいてメモリ２１１、２２１にロードされてよい。

【0032】

プロセッサ２１２、２２２は、基本的な算術、ロジック、および入出力演算を実行することにより、コンピュータプログラムの命令を処理するように構成されてよい。命令は、メモリ２１１、２２１または通信モジュール２１３、２２３によって、プロセッサ２１２、２２２に提供されてよい。例えば、プロセッサ２１２、２２２は、メモリ２１１、２２１のような記録装置に記録されたプログラムコードにしたがって受信される命令を実行するように構成されてよい。

【0033】

通信モジュール２１３、２２３は、ネットワーク１７０を介して電子機器１１０とサーバ１５０とが互いに通信するための機能を提供してもよいし、電子機器１１０および／またはサーバ１５０が他の電子機器（一例として、電子機器１２０）または他のサーバ（一例として、サーバ１６０）と通信するための機能を提供してもよい。一例として、電子機器１１０のプロセッサ２１２がメモリ２１１のような記録装置に記録されたプログラムコードにしたがって生成した要求が、通信モジュール２１３の制御にしたがってネットワーク１７０を介してサーバ１５０に伝達されてよい。これとは逆に、サーバ１５０のプロセッサ２２２の制御にしたがって提供される制御信号や命令、コンテンツ、ファイルなどが、通信モジュール２２３とネットワーク１７０を経て電子機器１１０の通信モジュール２１３を通じて電子機器１１０に受信されてよい。例えば、通信モジュール２１３を通じて受信されたサーバ１５０の制御信号や命令、コンテンツ、ファイルなどは、プロセッサ２１２やメモリ２１１に伝達されてよく、コンテンツやファイルなどは、電子機器１１０がさらに含むことのできる記録媒体（上述した永続的記録装置）に記録されてよい。

【0034】

入力／出力インタフェース２１４は、入力／出力装置２１５とのインタフェースのための手段であってよい。例えば、入力装置は、キーボード、マウス、マイクロフォン、カメラなどの装置を、出力装置は、ディスプレイ、スピーカ、触覚フィードバックデバイスなどのような装置を含んでよい。他の例として、入力／出力インタフェース２１４は、タッチスクリーンのように入力と出力のための機能が１つに統合された装置とのインタフェースのための手段であってもよい。入力／出力装置２１５は、電子機器１１０と１つの装置で構成されてもよい。また、サーバ１５０の入力／出力インタフェース２２４は、サーバ１５０に接続するかサーバ１５０が含むことのできる入力または出力のための装置（図示せず）とのインタフェースのための手段であってよい。より具体的な例として、電子機器１１０のプロセッサ２１２がメモリ２１１にロードされたコンピュータプログラムの命令を処理するにあたり、サーバ１５０や電子機器１２０が提供するデータを利用して構成されるサービス画面やコンテンツが、入力／出力インタフェース２１４を通じてディスプレイに表示されてよい。

【0035】

また、他の実施形態において、電子機器１１０およびサーバ１５０は、図２の構成要素よりも多くの構成要素を含んでもよい。しかし、大部分の従来技術的構成要素を明確に図に示す必要はない。例えば、電子機器１１０は、上述した入力／出力装置２１５のうちの少なくとも一部を含むように実現されてもよいし、トランシーバ、ＧＰＳ（Ｇｌｏｂａｌ Ｐｏｓｉｔｉｏｎｉｎｇ Ｓｙｓｔｅｍ）モジュール、カメラ、各種センサ、データベースなどのような他の構成要素をさらに含んでもよい。より具体的な例として、電子機器１１０がスマートフォンである場合、一般的にスマートフォンが含んでいる加速度センサやジャイロセンサ、カメラモジュール、物理的な各種ボタン、タッチパネルを利用したボタン、入力／出力ポート、振動のための振動器などのような多様な構成要素が、電子機器１１０にさらに含まれるように実現されてよい。

【0036】

以下、位置に基づいてチャットルームへの加入を制御する方法およびシステムの具体的な実施形態について説明する。

【0037】

本明細書において、チャットルームとは、メッセンジャーやＳＮＳ（ｓｏｃｉａｌ ｎｅｔｗｏｒｋ ｓｅｒｖｉｃｅ）においてユーザ同士がメッセージをやり取りすることのできるチャット機能のインタフェース画面であって、特に、電話番号やＩＤなどを用い、友だち追加をしなくてもＵＲＬのようなリンクを介して直ぐにチャットが可能なオープンチャット機能を有するインタフェース画面であってよい。

【0038】

また、本明細書に記載される「加入」とは、オープンチャットのチャットルームへの参加権限が付与されることを意味してよい。

【0039】

本実施形態に係る電子機器１１０には、コンピュータによって実現されたチャットシステムが構成されてよい。一例として、チャットシステムは、独立的に動作するプログラム形態で実現されても、あるいは特定のアプリケーションのイン－アプリ（ｉｎ－ａｐｐ）形態で構成され、前記特定のアプリケーション上で動作が可能なように実現されてもよく、場合によっては、サーバ１５０との連動によってメッセージングサービスが提供されてもよい。

【0040】

電子機器１１０にインストールされたアプリケーションが提供する命令に基づき、電子機器１１０に実現されたチャットシステムは、本発明と関連する少なくとも１つの特徴を含む方法を実行してよい。

【0041】

先ず、オープンチャットのためのチャットルームを生成する実施形態について説明する。

【0042】

図３は、本発明の一実施形態における、電子機器のプロセッサが含むことのできる構成要素の例を示したブロック図であり、図４は、本発明の一実施形態における、電子機器が実行することのできるチャットルーム生成方法の例を示したフローチャートである。

【0043】

図４に係るチャットルーム生成方法を実行するために、電子機器１１０のプロセッサ２１２は、構成要素として、図３に示すように、位置指定部３１０およびチャットルーム生成部３２０を備えてよい。実施形態によって、プロセッサ２１２の構成要素は、選択的にプロセッサ２１２に含まれても除外されてもよい。また、実施形態によって、プロセッサ２１２の構成要素は、プロセッサ２１２の機能の表現のために分離されても併合されてもよい。

【0044】

このようなプロセッサ２１２およびプロセッサ２１２の構成要素は、図４のチャットルーム生成方法が含む段階４１０～４３０を実行するように電子機器１１０を制御してよい。例えば、プロセッサ２１２およびプロセッサ２１２の構成要素は、メモリ２１１が含むオペレーティングシステムのコードと、少なくとも１つのプログラムのコードとによる命令を実行するように実現されてよい。

【0045】

ここで、プロセッサ２１２の構成要素は、電子機器１１０に記録されたプログラムコードが提供する命令（一例として、電子機器１１０において実行されるアプリケーションが提供する命令）にしたがってプロセッサ２１２によって実行される、プロセッサ２１２の互いに異なる機能の表現であってよい。例えば、電子機器１１０が位置情報を指定するように上述した命令にしたがって電子機器１１０を制御するプロセッサ２１２の機能的表現として、位置指定部３１０が利用されてよい。

【0046】

段階４１０で、プロセッサ２１２は、電子機器１１０の制御と関連する命令がロードされたメモリ２１１から必要な命令を読み取ってよい。この場合、前記読み取られた命令は、以下で説明する段階４２０～４３０をプロセッサ２１２が実行するように制御するための命令を含んでよい。

【0047】

段階４２０で、位置指定部３１０は、電子機器１１０にインストールされたメッセンジャーにおいてオープンチャットのためのチャットルームを生成しようとするとき、電子機器１１０のユーザから位置指定要求が入力された場合、電子機器１１０のユーザの位置選択に対応する位置情報を指定してよい。一例として、位置指定部３１０は、ユーザの位置指定要求にしたがって地図基盤の位置検索機能や住所基盤の位置検索機能などを提供してよく、このような位置検索機能により、ユーザが選択した特定の位置を含む位置情報を指定してよい。このとき、ユーザによる位置選択は、地図や住所検索などを用いたＰＯＩ（ｐｏｉｎｔ ｏｆ ｉｎｔｅｒｅｓｔ）単位での選択はもちろん、行政区域のような地域範囲の単位での選択も可能である。

【0048】

段階４３０で、チャットルーム生成部３２０は、電子機器１１０のユーザからチャットルーム生成要求が入力された場合、段階４２０で指定された位置情報を加入条件とするチャットルームを生成してよい。言い換えれば、チャットルーム生成部３２０は、ユーザのチャットルーム生成要求にしたがってチャットルームを生成してよく、チャットルームへの加入条件として位置情報を指定してよい。このとき、チャットルームは、友だち追加の必要なく、リンクを介してアクセス可能なチャットルームに該当するものであって、チャットルーム生成部３２０は、ユーザからのチャットルーム生成要求にしたがい、メッセンジャーや各種ウェブサービスなどで共有可能な形態のオープンチャットリンクを生成してよい。オープンチャットリンクは、リンクをクリックするとメッセンジャーが実行されてチャットができるように、該当のリンクのチャットルームを実行させる機能を含んでよい。一般的なオープンチャットのチャットルームは、特別な制約なく、いつでも誰でも加入が可能である反面、本発明では、チャットルームの加入条件として位置情報を指定することに限定することにより、チャットルームの加入自体が位置によって制御されるようになる。

【0049】

図５および図６は、本発明の一実施形態における、チャットルームを生成する過程の一例を説明するための例示図である。

【0050】

図５を参照すると、プロセッサ２１２は、メッセンジャー内のメニューを利用したユーザ要求にしたがい、オープンチャットのチャットルームを生成するためのチャットルーム生成画面５００を提供してよい。チャットルーム生成画面５００には、チャットルームの加入条件として位置を指定するための「位置指定」メニュー５０１が含まれてよい。ユーザが「位置指定」メニュー５０１を利用することにより、生成しようとするチャットルームに対する位置指定を選択的に設定してよい。

【0051】

プロセッサ２１２は、ユーザがチャットルーム生成画面５００でチャットルーム生成を要求するのに先立ち「位置指定」メニュー５０１によって位置指定を要求した場合、図６に示すように、位置指定画面６００を提供してよい。一例として、位置指定画面６００には地図を利用した位置検索機能が含まれてよく、ユーザが位置指定画面６００から地図上の特定のＰＯＩや特定の地域を選択することにより、生成しようとするチャットルームに対する位置を指定してよい。位置指定のためには、地図を利用した位置検索の他にも、ＰＯＩ検索や住所検索などが提供されることも可能である。

【0052】

プロセッサ２１２は、ユーザが位置指定画面６００から特定の位置６０１を選択した場合、選択位置６０１に対する確認画面６１０を提供してよい。ＰＯＩ単位の特定の位置６０１を指定した場合、特定の位置６０１を基準としてデフォルト設定された半径範囲を含んだ位置情報が指定されてよい。確認画面６１０には、選択位置６０１に関する情報とともに、半径範囲を設定するための「半径設定」メニュー６１１と、チャットルーム生成を要求するための「チャットルーム生成」メニュー６１２などが含まれてよい。

【0053】

プロセッサ２１２は、ユーザが位置指定画面６００から特定の位置６０１を指定した後に「チャットルーム生成」メニュー６１２を選択した場合、特定の位置６０１を含む位置情報を加入条件とするチャットルームを生成してよい。このとき、プロセッサ２１２は、チャットルームに関する情報をサーバ１５０に伝達してオープンチャットプラットフォーム上に登録してよく、チャットルームに関する情報には、チャットルームのオープンチャットリンク、加入条件として指定された位置情報、チャットルームを生成したユーザ（以下、「運営者」とする）の情報などが含まれてよい。

【0054】

したがって、本発明の実施形態は、位置情報を加入条件として指定してオープンチャットのチャットルームを生成することができる。言い換えれば、ジオフェシングや位置基盤の加入ゲート（又は加入制御）を含んだチャットルームを生成することができる。

【0055】

次に、位置に基づいてオープンチャットのチャットルームへの加入を制御する実施形態について説明する。

【0056】

図７は、本発明の一実施形態における、電子機器のプロセッサが含むことのできる構成要素の例を示したブロック図であり、図８は、本発明の一実施形態における、電子機器が実行することのできるチャットルーム加入制御方法の例を示したフローチャートである。

【0057】

図８に示したチャットルーム加入制御方法を実行するために、電子機器１１０のプロセッサ２１２は、構成要素として、図７に示すように、チャットルーム提供部７１０および加入制御部７２０を備えてよい。実施形態によって、プロセッサ２１２の構成要素は、選択的にプロセッサ２１２に含まれても除外されてもよい。また、実施形態によって、プロセッサ２１２の構成要素は、機能の表現のために分離されても併合されてもよい。チャットルーム提供部７１０と加入制御部７２０は、図３のプロセッサ２１２の構成要素として併合されて１つのシステムとして実現されてよいが、説明の便宜のために、チャットルーム生成に関与する構成要素とチャットルーム加入に関与する構成要素とに区分して説明する。

【0058】

このようなプロセッサ２１２およびプロセッサ２１２の構成要素は、図８のチャットルーム加入制御方法が含む段階８１０～８３０を実行するように電子機器１１０を制御してよい。例えば、プロセッサ２１２およびプロセッサ２１２の構成要素は、メモリ２１１が含むオペレーティングシステムのコードと、少なくとも１つのプログラムのコードとによる命令を実行するように実現されてよい。

【0059】

段階８１０で、プロセッサ２１２は、電子機器１１０の制御と関連する命令がロードされたメモリ２１１から必要な命令を読み取ってよい。この場合、前記読み取られた命令は、以下で説明する段階８２０～８３０をプロセッサ２１２が実行するように制御するための命令を含んでよい。

【0060】

段階８２０で、チャットルーム提供部７１０は、電子機器１１０の位置に基づき、電子機器１１０のユーザが加入可能なチャットルームを提供してよい。チャットルーム提供部７１０は、サーバ１５０との連動により、オープンチャットプラットフォーム上に登録されたチャットルームのうち、電子機器１１０の位置に基づいて加入可能なチャットルームに関する情報を受信し、電子機器１００の画面上に表示してよい。一例として、チャットルーム提供部７１０は、電子機器１１０の位置を基準に、加入可能なチャットルームをリスト形態で表示してよい。他の例として、チャットルーム提供部７１０は、電子機器１１０の位置を含む地図上に、加入可能なチャットルームを示すアイコンをオーバレイさせる形態で表示してよい。

【0061】

チャットルーム提供部７１０は、電子機器１１０の位置と各チャットルームに対して指定された位置情報とを比較して電子機器１１０のユーザが加入可能なチャットルームを決定してよく、さらに、位置比較結果に基づき、地図上に表示されるチャットルームのアイコンの類型を決定してよい。地図上に表示されるオープンチャットのチャットルームのアイコンは、ユーザとの距離に応じてアイコンの類型、例えば、アイコンの形状や色などが異なるようにすることで区別してよい。このとき、チャットルーム提供部７１０は、チャットルームに対して指定された位置情報が電子機器１１０の位置から一定の距離内に該当するか否かに応じてアイコンの類型を決定してよい。言い換えれば、チャットルーム提供部７１０は、電子機器１１０の位置が、チャットルームに対して指定された位置情報から一定の距離内に属する場合には、該当のチャットルームを示すアイコンの形状や色を変更して表示してよい。例えば、ユーザから一定の距離内と近い距離にあるチャットルームの場合には「青色」のアイコンを、ユーザから一定の距離外にあるチャットルームの場合には「赤色」のアイコンを表示してよい。電子機器１１０の位置が、チャットルームに対して指定された位置情報から一定の距離外にあるときには「赤色」のアイコンを表示し、この後、一定の距離内まで近づいたときには、該当のチャットルームのアイコンを「青色」に変更してよい。

【0062】

チャットルーム提供部７１０は、電子機器１１０のユーザから、おすすめのオープンチャットのチャットルームが提供されるようにするための関心地域に対する入力を受信してよく、電子機器１１０の位置に基づき、ユーザから受信された関心地域に現在位置する場合、加入条件として指定された位置情報がユーザの関心地域に該当するチャットルームをユーザが加入可能なチャットルームとして表示してよい。すなわち、チャットルーム提供部７１０は、電子機器１１０の現在地がユーザの関心地域に位置する場合、ユーザの関心地域が加入条件として設定されているチャットルームに対する通知をユーザに提供してよい。また、関心地域を予め指定しておいたユーザを対象に、運営者が積極的にチャットルームへの招待メッセージをプッシュすることも可能である。チャットルームの運営者は、チャットルームの生成時にプッシュ通知の範囲を設定してよく、該当の範囲に含まれた地域を関心地域として指定したユーザが実際にそこに訪れたときに、チャットルームの加入を誘導する招待メッセージをプッシュしてよい。さらに、チャットルームの生成時に、チャットルームの加入条件として、位置情報とともにキーワードを指定してよく、このとき、チャットルーム提供部７１０は、電子機器１１０のユーザから検索のためのキーワードが入力された場合、検索時点の電子機器１１０の位置はもちろん、入力キーワードとマッチングするチャットルームを加入可能なチャットルームとして提供してよい。

【0063】

段階８３０で、加入制御部７２０は、電子機器１１０の画面上に表示されたチャットルームのうち、電子機器１１０のユーザから特定のチャットルームへの加入要求が入力された場合、電子機器１１０の現在地に基づき、特定のチャットルームへの加入が可能であるかを判断することによってユーザの加入を制御してよい。一例として、加入制御部７２０は、加入要求が入力された時点の電子機器１１０の位置が、加入を要求したチャットルームに対して指定された位置情報から一定の距離外である場合には加入が不可能であると判断し、加入を拒絶するメッセージを出力してよい。この反面、加入制御部７２０は、加入要求時点の電子機器１１０の位置が、加入を要求したチャットルームに対して指定された位置情報から一定の距離内である場合にはユーザの加入が可能であると判断し、該当のチャットルームへの加入要求をサーバ１５０に伝達してよい。他の例として、チャットルームに対して指定された位置情報が位置範囲に該当する場合（すなわち、ユーザが、チャットルームの生成時に加入条件として位置範囲を指定した場合）、加入制御部７２０は、加入要求が入力された時点の電子機器１１０の位置が、加入を要求したチャットルームに対して指定された位置情報に該当しない場合には、加入が不可能であると判断して加入を拒絶するメッセージを出力し、加入要求が入力された時点の電子機器１１０の位置が、加入を要求したチャットルームに対して指定された位置情報に該当する場合には、加入が可能であると判断してよい。加入が可能であると判断されると、特定のチャットルームへの加入承認が直ちに処理されてもよいが、実施形態によっては、運営者にユーザの加入要求を伝達した後、運営者から承認を受ける形態で処理されることも可能である。

【0064】

また、加入制御部７２０は、電子機器１１０のユーザが加入したチャットルームに対し、予め設定された脱退条件に基づいてユーザの脱退を決定してよい。一例として、加入制御部７２０は、電子機器１１０のユーザがチャットルームに加入した後、該当のチャットルームの脱退条件として設定された期間が経過する時点に、ユーザの脱退を決定してよい。他の例として、加入制御部７２０は、電子機器１１０の位置をトラッキングし、トラッキング結果が脱退条件に符合する場合に、ユーザの脱退を決定してよい。例えば、一定の期間にわたってユーザの位置がチャットルームに指定された位置に近づいた履歴がなかったり、該当のチャットルームにアクセスしたときのユーザ位置が、チャットルームに指定された位置とは関係のない位置であることが一定の回数以上となったりする場合に、脱退を決定してよい。脱退が決まったユーザ情報は、サーバ１５０に伝達してよい。このとき、脱退条件に符合すると判断されるユーザを対象に、チャットルームからの脱退が直ちに処理されてもよいが、実施形態によっては、運営者に脱退の対象となるユーザ情報を伝達した後、運営者によって脱退が処理されることも可能である。

【0065】

図９～１１は、本発明の一実施形態における、加入可能なチャットルームを表示するインタフェース画面の例を示した図である。

【0066】

一例として、図９を参照すると、プロセッサ２１２は、電子機器１１０の現在地９０１を含む地図画面９００上に、加入可能なチャットルームを示すアイコン９１０、９２０をオーバレイさせて表示してよい。このとき、加入条件として指定された位置情報が、電子機器１１０の現在地９０１を基準として一定の距離内であるチャットルームアイコン９１０と一定の距離外であるチャットルームアイコン９２０とを区分するために、アイコンの形状や色などを異なるように表示してよい。

【0067】

他の例として、図１０を参照すると、プロセッサ２１２は、電子機器１１０の位置に基づき、加入可能な少なくとも１つのチャットルームに対する通知を提供するようになるが、例えば、加入条件として指定された位置情報が電子機器１１０の現在地９０１を基準として最も近いチャットルームに対する通知画面１０１０を電子機器１１０の画面１０００上に表示してよい。通知画面１０１０には、チャットルームへの加入を要求するための加入要求インタフェース１０１１が含まれてよい。実施形態によっては、通知画面１０１０に、電子機器１１０の現在地９０１から近い順に一定の件数のチャットルームをリスト形態で提供することも可能である。

【0068】

また他の例として、図１１を参照すると、プロセッサ２１２は、メッセンジャーのインタフェース画面のうちでオープンチャットと関連するメイン画面１１００上に、電子機器１１０の位置に基づいて加入可能なチャットルームリスト１１１０を表示してよい。メイン画面１１００には、多様な基準による、おすすめのオープンチャットのチャットルームを提供するための複数の領域が含まれてよく、このとき、加入条件として位置情報が指定されたチャットルームをおすすめのチャットルームとするための個別の領域が含まれてよい。プロセッサ２１２は、メイン画面１１００の一部領域に、位置情報が加入条件として指定されたチャットルームリスト１１１０を表示してよい。

【0069】

プロセッサ２１２は、電子機器１１０の位置に基づいて加入可能なチャットルームを提供するにあたり、提供するチャットルームが予め定められた最大件数を超過する場合には、電子機器１１０の位置を基準とした距離順に定められた件数のチャットルームを提供してもよいし、あるいは、サーバ１５０との連動によるチャットルームの活動性点数による加重値に基づき、サーバ１５０が選定したチャットルームを提供することも可能である。一例として、チャットルームに参加中の人数、単位時間中にユーザがやり取りしたメッセージの件数、チャットルームに含まれたコンテンツに対するフィードバック数値などに基づいて各チャットルームの活動性点数を算出してよく、このような活動性点数による加重値を反映することにより、電子機器１１０のユーザに提供されるチャットルームを選定してよい。

【0070】

図１２は、本発明の一実施形態における、チャットルーム加入過程の一例を説明するための例示図である。

【0071】

プロセッサ２１２は、電子機器１１０の位置に基づく加入可能なチャットルームに関する情報を多様な経路によって電子機器１１０の画面上に表示してよいが、このとき、画面上に表示されたチャットルームのうちの１つの特定のチャットルームが電子機器１１０のユーザによって選択されると、図１２に示すように、選択されたチャットルームの紹介画面１２００を先に提供してよい。チャットルーム紹介画面１２００には、選択されたチャットルームの名称、タグ、運営者情報、参加人数などが表示されてよく、加入要求を入力するための加入要求インタフェース１２０１が含まれてよい。

【0072】

プロセッサ２１２は、電子機器１１０のユーザがチャットルーム紹介画面１２００において加入要求インタフェース１２０１を入力した時点にチャットルームへの加入が可能であると判断されることによって加入承認が完了した場合、ユーザ参加が可能な状態のチャットルーム画面１２１０に進むことが可能となる。

【0073】

このように、本発明の実施形態によると、位置情報を加入条件として指定してオープンチャットのチャットルームを生成することができ、オープンチャットのチャットルームに対するユーザの加入をユーザの位置に基づいて制御することができる。したがって、特別な検索機能やＱＲコードなどを利用する必要なく、位置に基づくだけで加入可能なチャットルームを提供することができ、チャットルームへの加入を支援することができる。

【0074】

上述した装置は、ハードウェア構成要素、ソフトウェア構成要素、および／またはハードウェア構成要素とソフトウェア構成要素との組み合わせによって実現されてよい。例えば、実施形態で説明された装置および構成要素は、プロセッサ、コントローラ、ＡＬＵ（ａｒｉｔｈｍｅｔｉｃ ｌｏｇｉｃ ｕｎｉｔ）、デジタル信号プロセッサ、マイクロコンピュータ、ＦＰＧＡ（ｆｉｅｌｄ ｐｒｏｇｒａｍｍａｂｌｅ ｇａｔｅ ａｒｒａｙ）、ＰＬＵ（ｐｒｏｇｒａｍｍａｂｌｅ ｌｏｇｉｃ ｕｎｉｔ）、マイクロプロセッサ、または命令を実行して応答することができる様々な装置のように、１つ以上の汎用コンピュータまたは特殊目的コンピュータを利用して実現されてよい。処理装置は、オペレーティングシステム（ＯＳ）およびＯＳ上で実行される１つ以上のソフトウェアアプリケーションを実行してよい。また、処理装置は、ソフトウェアの実行に応答し、データにアクセスし、データを記録、操作、処理、および生成してもよい。理解の便宜のために、１つの処理装置が使用されるとして説明される場合もあるが、当業者は、処理装置が複数個の処理要素および／または複数種類の処理要素を含んでもよいことが理解できるであろう。例えば、処理装置は、複数個のプロセッサまたは１つのプロセッサおよび１つのコントローラを含んでよい。また、並列プロセッサのような、他の処理構成も可能である。

【0075】

ソフトウェアは、コンピュータプログラム、コード、命令、またはこれらのうちの１つ以上の組み合わせを含んでもよく、思うままに動作するように処理装置を構成したり、独立的または集合的に処理装置に命令したりしてよい。ソフトウェアおよび／またはデータは、処理装置に基づいて解釈されたり、処理装置に命令またはデータを提供したりするために、いかなる種類の機械、コンポーネント、物理装置、コンピュータ記録媒体または装置に具現化されてよい。ソフトウェアは、ネットワークによって接続されたコンピュータシステム上に分散され、分散された状態で記録されても実行されてもよい。ソフトウェアおよびデータは、１つ以上のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてよい。

【0076】

実施形態に係る方法は、多様なコンピュータ手段によって実行可能なプログラム命令の形態で実現されてコンピュータ読み取り可能な媒体に記録されてよい。ここで、媒体は、コンピュータ実行可能なプログラムを継続して記録するものであっても、実行またはダウンロードのために一時記録するものであってもよい。また、媒体は、単一または複数のハードウェアが結合した形態の多様な記録手段または格納手段であってよく、あるコンピュータシステムに直接接続する媒体に限定されることはなく、ネットワーク上に分散して存在するものであってもよい。媒体の例は、ハードディスク、フロッピー（登録商標）ディスク、および磁気テープのような磁気媒体、ＣＤ－ＲＯＭおよびＤＶＤのような光媒体、フロプティカルディスク（ｆｌｏｐｔｉｃａｌ ｄｉｓｋ）のような光磁気媒体、およびＲＯＭ、ＲＡＭ、フラッシュメモリなどを含み、プログラム命令が記録されるように構成されたものであってよい。また、媒体の他の例として、アプリケーションを配布するアプリケーションストアやその他の多様なソフトウェアを供給または配布するサイト、サーバなどで管理する記録媒体または格納媒体が挙げられる。

【0077】

以上のように、実施形態を、限定された実施形態および図面に基づいて説明したが、当業者であれば、上述した記載から多様な修正および変形が可能であろう。例えば、説明された技術が、説明された方法とは異なる順序で実行されたり、かつ／あるいは、説明されたシステム、構造、装置、回路などの構成要素が、説明された方法とは異なる形態で結合されたりまたは組み合わされたり、他の構成要素または均等物によって対置されたり置換されたとしても、適切な結果を達成することができる。

【0078】

したがって、異なる実施形態であっても、特許請求の範囲と均等なものであれば、添付される特許請求の範囲に属する。

【符号の説明】

【0079】

２１２：プロセッサ
３１０：位置指定部
３２０：チャットルーム生成部

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】