(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-05
(45)【発行日】2024-11-13
(54)【発明の名称】鋼管杭の施工方法および鋼管杭
(51)【国際特許分類】
E02D 5/28 20060101AFI20241106BHJP
E02D 7/26 20060101ALI20241106BHJP
【FI】
E02D5/28
E02D7/26
(21)【出願番号】P 2020162428
(22)【出願日】2020-09-28
【審査請求日】2023-07-06
(73)【特許権者】
【識別番号】322004843
【氏名又は名称】ジャパンホームシールド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100161506
【氏名又は名称】川渕 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100179833
【氏名又は名称】松本 将尚
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(72)【発明者】
【氏名】内山 雅紀
(72)【発明者】
【氏名】大和 眞一
(72)【発明者】
【氏名】武智 耕太郎
【審査官】高橋 雅明
(56)【参考文献】
【文献】特許第2981463(JP,B1)
【文献】特開2003-074293(JP,A)
【文献】特開2012-149503(JP,A)
【文献】特開2018-168552(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02D 5/28
E02D 7/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地盤中に設置される鋼管杭の施工方法において、
前記鋼管杭は、角形鋼管からなる杭本体と、前記杭本体の下端を杭軸方向に直交する板面によって閉塞するとともに、前記杭軸方向から見て前記杭本体の外周面より拡大され、少なくとも1つの切削刃をなす第1角部が板外周縁に形成された平板状の拡大翼と、を備え、
前記杭本体は、少なくとも1つの第2角部を備え、前記第2角部が前記拡大翼で掘削した掘削孔壁との間の掘削土砂を攪拌する機能を有し、
前記拡大翼と前記杭本体の前記杭軸方向から見た断面が正方形の相似形状であり、かつ前記第1角部と前記第2角部の位置が半径方向の同一線上に一致し、
前記拡大翼は、
正方形の角部が前記第1角部であり、全体が一定厚で前記拡大翼の下面に突出部を有
することなく、前記突出部が前記杭軸方向に突出しない板状部材であり、
前記拡大翼の下面を地盤に直接接触させた状態で、前記鋼管杭に対して下方に圧力を与えて前記拡大翼を前記地盤に圧入させる工程と、
前記鋼管杭を回転させて前記地盤を掘削する工程と、
を有することを特徴とする鋼管杭の施工方法。
【請求項2】
請求項
1に記載の鋼管杭の施工方法によって地盤中に設置される鋼管杭において、
前記杭本体と、該杭本体の下端に設けられた前記拡大翼と、が一体で設けられていることを特徴とする鋼管杭。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、鋼管杭の施工方法および鋼管杭に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、鋼管杭を地中に打ち込む施工では、大きな圧力で土砂を側方に押し広げながら鋼管杭を貫入させたり、鋼管杭の先端の土砂を切削し順次上方へ排土して貫入させたりする方法が行われている。これに対して小さい圧力で回転圧入させるためには、効率よく先端の土砂を削り上方に向けて効率よく排土する必要があり、杭先端にスパイラル形状の羽根を設け、鋼管杭を回転させながら地盤に圧入することが一般的に行われている。このような杭先端をスパイラル形状とした杭の場合には、スパイラル形状の羽根によって杭先端周囲の地盤が乱れて乱れが生じ、この緩んだ地盤上に掘削中及び掘削後の杭先端が載った状態となるため、支持力の低下が避けられなかった。
【0003】
これに対して、杭先端の支持力を発揮させる方法として、例えば特許文献1に示されるように、比較的軟弱な地盤の中に打設した鋼管杭の下端部に、切削爪が設けられたほぼ水平な板状の支持部材を取り付け、この支持板の下面に上向きの土圧を受けて鋼管杭を支持し、鋼管杭の沈下を防止する構成としたものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、鋼管杭の下端部に設けられる支持板を加工する際には、板材から外周部に切削爪を型取った支持板を切り抜いた後、支持板に対して切削爪を直角に折り曲げる前加工を実施し、さらにその支持板を杭先端に接合する加工を行っている。そのため、切削爪を形成する前加工にかかる手間とコストが増大するという問題と、下方に突出した切削爪による下部地盤の乱れがあり、その点で改善の余地があった。
【0006】
本開示は、簡単に加工できる構成とすることで、加工にかかる手間とコストを低減するとともに、下部地盤の乱れを無くすことができる鋼管杭の施工方法および鋼管杭を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様の鋼管杭の施工方法は、地盤中に設置される鋼管杭の施工方法において、前記鋼管杭は、角形鋼管からなる杭本体と、前記杭本体の下端を杭軸方向に直交する板面によって閉塞するとともに、前記杭軸方向から見て前記杭本体の外周面より拡大され、少なくとも1つの切削刃をなす第1角部が板外周縁に形成された平板状の拡大翼と、を備え、前記杭本体は、少なくとも1つの第2角部を備え、前記第2角部が前記拡大翼で掘削した掘削孔壁との間の掘削土砂を攪拌する機能を有し、前記拡大翼と前記杭本体の前記杭軸方向から見た断面が正方形の相似形状であり、かつ前記第1角部と前記第2角部の位置が半径方向の同一線上に一致し、前記拡大翼は、正方形の角部が前記第1角部であり、全体が一定厚で前記拡大翼の下面に突出部を有することなく、前記突出部が前記杭軸方向に突出しない板状部材であり、前記拡大翼の下面を地盤に直接接触させた状態で、前記鋼管杭に対して下方に圧力を与えて前記拡大翼を前記地盤に圧入させる工程と、前記鋼管杭を回転させて前記地盤を掘削する工程と、を有する。
【0008】
本開示の他の態様の鋼管杭は、上述した鋼管杭の施工方法によって地盤中に設置される鋼管杭において、前記杭本体と、該杭本体の下端に設けられた前記拡大翼と、が一体で設けられている。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示の一実施形態による鋼管杭の施工状態を示す斜視図である。
【
図3】鋼管杭の拡大翼を上方から見た平面図である。
【
図4】鋼管杭の杭本体を上方から見た平面図である。
【
図5】鋼管杭の施工手順を示す要部側面図であって、地盤に拡大翼を配置させた状態の図である。
【
図6】
図5に続く鋼管杭の施工手順を示す要部側面図であって、圧入時の状態の図である。
【
図7】
図6に続く鋼管杭の施工手順を示す要部側面図であって、圧入回転時の状態の図である。
【
図9】第1変形例による鋼管杭の拡大翼を上方から見た平面図である。
【
図10】第2変形例による鋼管杭の拡大翼を上方から見た平面図である。
【
図11】第3変形例による鋼管杭の拡大翼を上方から見た平面図である。
【
図12】第4変形例による鋼管杭の拡大翼を上方から見た平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1に示すように、本実施形態の鋼管杭の施工方法は、鋼管杭1を地盤G中に設置するための施工方法である。本実施形態の施工方法では、鋼管杭1が不図示の打設装置によって回転力と下向き荷重(圧入)により地盤Gに打ち込まれる。
【0011】
本施工方法に使用される鋼管杭1は、鋼管からなる杭本体2と、杭本体2の下端2aを杭軸O方向に直交する板面によって閉塞するとともに、杭軸O方向から見て杭本体2の外周面2bより拡大され、少なくとも1つの角部3c(本実施形態では4つ)が板外周縁3dに形成された平板状の拡大翼3と、を備えている。
【0012】
杭本体2は、横断面で正方形の角形鋼管が採用されている。杭本体2の下端2aは、杭軸Oに対して直交している。杭本体2としては、
図2に示す1辺の第1幅寸法L1が例えば80~120mmとなる比較的小断面の角形鋼管が用いられる。杭本体2は、鋼管杭1の長さに応じて複数本を長さ方向に継ぎ足すことにより構成できる。
【0013】
上述した杭軸Oは、杭本体2の中心軸を通る軸線である。杭軸O方向において、拡大翼3側を下方、下側とし、拡大翼3側と反対側を上方、上側とする。また、杭軸O方向から見て杭軸O周りに周回する方向を周方向として以下説明する。
【0014】
図1から
図3に示すように、拡大翼3は、鋼管杭1の掘削時において地盤Gの切削機能をもち、杭本体2の下端2a周辺の地盤Gを下向きに押圧し、十分な先端支持力を確保するための部材である。拡大翼3は、一定の厚さ寸法Dからなる板状部材である。拡大翼3は、板面中心を杭軸Oに一致させ、拡大翼3の一方の面(上面3a)を杭本体2の下端2aに当接させた状態で例えば工場や作業現場で溶接等の固定手段によって一体的に接合されている。拡大翼3は、板面(上面3a及び下面3b)が杭軸Oに対して直交する方向に向けて設けられている。
【0015】
拡大翼3は、杭軸O方向から見た板形状が正方形をなし、拡大翼3の4つの角部3c
(第1角部)の角度がそれぞれ90度となる。拡大翼3は、杭本体2に対して杭軸O方向から見て相似形状に配置されている。すなわち、拡大翼3の角部3cは、杭軸Oと杭本体2の角部2cとを結ぶ線の延長線上に位置している。
図2に示すように、拡大翼3の1辺の第2幅寸法L2は、杭本体2の1辺の第1幅寸法L1より大きく設定され、例えば100~200mmに設定することができる。拡大翼3の厚さ寸法Dは、例えば16mmのものを採用できる。
【0016】
拡大翼3は、鋼管杭1を地盤Gに打ち込む際に、杭本体2の杭軸Oを略鉛直方向に向けて地盤Gに圧入させたときに拡大翼3の下面3bが掘削する地盤Gに直接接触した状態となる(
図5から
図7参照)。
【0017】
図3に示すように、拡大翼3は、杭本体2とともに杭軸Oを中心にして周方向に回転する。拡大翼3の角部3cは、角部3cの周囲に位置する地盤Gを周方向の回転によって切削する切削機能を有している。拡大翼3の回転方向は、図では上方から見て時計回り(矢印E方向)としているが、反時計回りであってもかまわない。拡大翼3の中心が鋼管杭1の回転中心と一致しているので、拡大翼3の角部3cの回転軌跡(
図3に示す符号W)は円形となる。
【0018】
図4に示すように、杭本体2は、拡大翼3とともに杭軸Oを中心にして周方向に回転する。杭本体2の角部2c
(第2角部)は、角部2cの周囲で掘削孔壁10との間の掘削隙間Sに配置される掘削土砂Gaを周方向の回転によって攪拌する攪拌機能を有している。杭本体2の回転方向は、図では上方から見て時計回り(矢印E方向)としているが、反時計回りであってもかまわない。
【0019】
次に、上述した鋼管杭1を地盤Gに打ち込む施工方法について、図面に基づいて説明する。本施工方法では、拡大翼3の下面3bを地盤Gに直接接触させた状態で、鋼管杭1に対して下方に圧力を与えて拡大翼3を地盤Gに圧入させる工程と、鋼管杭1を回転させて地盤Gを掘削する工程と、を有する。
【0020】
使用する鋼管杭1は、予め工場や作業現場において、杭本体2の下端2aに拡大翼3を溶接等の固定手段で接合して加工しておく。
【0021】
先ず、加工された鋼管杭1を杭の打設装置(図示省略)に取り付ける。
図5に示すように、杭本体2の先端(下端2a)に拡大翼3を一体的に接合した鋼管杭1を地盤G上に配置する。このとき杭軸Oが鉛直方向を向いているので、拡大翼3の下面3bは水平になる。鋼管杭1は、杭軸Oが鉛直方向となるように図示しない打設装置に設けられる上下昇降用のリーダーによって保持される。
【0022】
打設装置は、リーダーと、リーダーによって上下に案内される回転駆動部と、を備えている。鋼管杭1は、杭本体2が回転駆動部に支持され、回転駆動部の重量と鋼管杭1の自重とによって下向き荷重P(圧力)が付与され、回転駆動部の回転駆動によって所定の方向に回転される。なお、本実施形では、鋼管杭1の杭軸Oが鉛直方向に向けて配置されるが、施工条件によっては鉛直方向に対して傾斜した方向に杭軸Oを向けて施工するものであってもかまわない。
【0023】
次に、
図6に示すように、鋼管杭1は、上述した打設装置のリーダーを下降させることによって、回転駆動部の重量と鋼管杭1の自重による下向き荷重Pを鋼管杭1に付与する。これにより、鋼管杭1は、圧力が作用する拡大翼3によって下方の地盤Gを変形させて地盤Gに圧入されて沈下する。
【0024】
次に、
図7に示すように、鋼管杭1に対する下向き荷重Pの付与と同時に回転駆動部を回転させて、鋼管杭1に回転力Fを付与して回転させる。これにより拡大翼3は、杭軸Oを中心にして水平面内で回転し、4つの角部3cがそれぞれ切削刃として作用して圧入によって変形していない非変形部分の地盤Gを切削する。
【0025】
図8に示すように、鋼管杭1に対して下向き荷重Pと回転力Fとを連続的に付与することにより、拡大翼3の角部3cで地盤Gが切削されるとともに、拡大翼3が下面3b側の地盤Gに圧入されて下降し、鋼管杭1が地盤Gに打ち込まれる。
【0026】
掘削土砂は、
図3及び
図7に示すように、拡大翼3と掘削孔壁10との間に排土口31が形成され、この排土口31から拡大翼3の上方に排土される。拡大翼3の周囲に形成される排土口31に拡大翼3の直下の掘削土砂Gaを通過させることによって、鋼管杭1の先端の周辺地盤の乱れが少なく、小さな圧入力で鋼管杭1を地盤Gに貫入させることが可能である。
【0027】
図4に示すように、拡大翼3の上方に排土された掘削土砂Gaは、掘削孔壁10と杭本体2との間の掘削隙間Sにおいて杭本体2の回転によって攪拌される。このように、杭本体2に角形鋼管を採用することで、拡大翼3で掘削した掘削土砂Gaを杭本体2の周囲の掘削隙間S内で攪拌できることから、掘削土砂Gaの圧密を防止でき、掘削土砂Gaをスムーズに上に送り出すことができて効率よく排土を行うことができる。
【0028】
このように掘削される鋼管杭1を所定の深さに到達するまで打ち込むことで、鋼管杭1を地盤G中に構築する作業が完了となる。
【0029】
次に、本実施形態による鋼管杭の施工方法および鋼管杭の作用について、図面に基づいて詳細に説明する。
【0030】
図3及び
図7に示すように、本実施形態では、鋼管杭1の先端の拡大翼3の一部に角部3cが形成されているので、角部3cのエッジが効いて掘削刃として作用する。そのため、拡大翼3に回転力と下向き荷重の圧入が付与されて地盤Gを掘削することができる。本実施形態では、拡大翼3が水平方向に延びる平板状であり、拡大翼3の下面3bが下方の地盤Gに直接接触しているので、拡大翼3の下方の先端土砂の乱れを抑制でき、安定、かつ高効率な支持力を得ることができる。つまり、拡大翼3の下面3bを平面形状とすることにより、圧力変形した地盤Gを切削し、拡大翼3の外周縁3dと掘削孔壁10との間の隙間である排土口31から効率よく拡大翼3の上方の掘削隙間Sに排土することができるため、鋼管杭1において高い支持力を発揮することができる。
【0031】
本実施形態では、鋼管からなる杭本体2の下端2aに平板部材からなる拡大翼3を溶接等の固定手段によって簡単に接合できる加工となるため、従来のような板状部材に切削爪を設けるような手間とコストがかかる加工が不要となる。
【0032】
本実施形態では、拡大翼3が正方形の角形であり、しかも角部3cの角度が90度となっていることから、拡大翼3の角部3cを地盤Gに対して滑りを抑えた状態で十分に噛み込ませることができるので、効率よく掘削と排土を行うことができる。
【0033】
本実施形態では、拡大翼3の角部3cが90度以下となるので、
図3に示す横断面図において、掘削孔壁10の円形の断面積(拡大翼3の回転軌跡W内の面積)と正方形の拡大翼3の断面積との面積参照)から、切削中は常に一定の隙間(排土口31に相当)が形成される。この隙間から上方に向けて効率よく排土することができる。
【0034】
このように本実施形態による鋼管杭の施工方法および鋼管杭では、簡単に加工できる構成とすることで、加工にかかる手間とコストを低減するとともに、下部地盤の乱れを無くすことができる。
【0035】
以上、本開示による鋼管杭の施工方法および鋼管杭の実施形態について説明したが、本開示は上記の実施形態に限定されるものではない。
【0036】
例えば、上記実施形態において、拡大翼3の形状として杭軸O方向から見て正方形としているが、正方形であることに限定されることはない。要は、少なくとも1つの角部が板外周縁に形成された平板状の拡大翼であればよいのである。例えば、拡大翼の形状として、正三角形、正五角形、正六角形等の他の正多角形とすることも可能である。
図9に示す第1変形例は、90度以下の3つの角部3cを有する正三角形の拡大翼3Aを採用してもよい。
【0037】
なお、拡大翼の角部の角度が90度を超える正五角形、正六角形の正多角形の場合には、外形が円形に近づくため、掘削刃として作用しにくくなるとともに、拡大翼と掘削孔壁との隙間(排土口)が小さくなるのでの排土の効率が低下することになる。そのため、拡大翼の角度が90度以下の正多角形が好ましい。
【0038】
図10から
図12に示す変形例では、さらに拡大翼の他の形状として正多角形でないものを採用することも可能である。例えば、
図10に示す第2変形例による拡大翼3Bは、杭軸O方向から見て4つの角部3cを有する長方形状としたものである。
図11に示す第3変形例による拡大翼3Cは、杭軸O方向から見て台形状としたものである。第3変形例では、拡大翼3の台形の底辺両端の角部P1、P2が掘削孔壁10をなす円形の軌跡W1を形成する。
図12に示す第4変形例による拡大翼3Dは、杭軸O方向から見て十字形状としたものである。
【0039】
本実施形態では、杭本体2として角形鋼管を用いているが、角形鋼管であることに限定されることはなく、円筒の鋼管を採用することも可能である。
【0040】
本実施形態では、杭本体2と拡大翼3との接合方法として溶接による固定手段を例示しているが、これに制限されることはなく、例えば添接板とボルトを使用して固定する接合方法としてもよい。
【0041】
その他、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
【符号の説明】
【0042】
1…鋼管杭、2…杭本体、2a…下端、3、3A、3B、3C、3D…拡大翼、3b…
下面、3c…角部(第1角部)、3d…板外周縁、10…掘削孔壁、G…地盤、Ga…掘削土砂、O…杭軸、S…掘削隙間