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特許7582868フレキシブル回路基板及び製造方法、電子機器モジュール及び電子機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-05
(45)【発行日】2024-11-13
(54)【発明の名称】フレキシブル回路基板及び製造方法、電子機器モジュール及び電子機器
(51)【国際特許分類】
   H05K 1/14 20060101AFI20241106BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20241106BHJP
【FI】
H05K1/14 A
G09F9/00 338
G09F9/00 366A
G09F9/00 348Z
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2020561083
(86)(22)【出願日】2020-01-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-28
(86)【国際出願番号】 CN2020073850
(87)【国際公開番号】W WO2020156456
(87)【国際公開日】2020-08-06
【審査請求日】2023-01-18
(31)【優先権主張番号】201910093325.1
(32)【優先日】2019-01-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(73)【特許権者】
【識別番号】511121702
【氏名又は名称】成都京東方光電科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHENGDU BOE OPTOELECTRONICS TECHNOLOGY CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1188,Hezuo Rd.,(West Zone),Hi-tech Development Zone,Chengdu,Sichuan,611731,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】熊 ▲レン▼
(72)【発明者】
【氏名】▲湯▼ ▲強▼
【審査官】鹿野 博司
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-017976(JP,A)
【文献】特開2018-054852(JP,A)
【文献】特開2001-119120(JP,A)
【文献】特開2010-050099(JP,A)
【文献】特開2014-123640(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 1/14
G09F 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の第1コンタクトパッドを有する第1アダプタ端部と、前記第1アダプタ端部の第1グループの第1コンタクトパッド及び第2グループの第1コンタクトパッドにそれぞれ電気的に接続され、互いに離間されている第1配線部及び第2配線部とを備える本体サブ回路基板と、
複数の第2コンタクトパッドを有する第2アダプタ端部と、前記第2アダプタ端部の第1グループの第2コンタクトパッドと第2グループの第2コンタクトパッドを電気的に接続する第1機能配線用の第3配線部とを備えるアダプタサブ回路基板と、を備え、
前記アダプタサブ回路基板は、前記第2アダプタ端部の前記第1グループの第2コンタクトパッドを、前記第1アダプタ端部の前記第1グループの第1コンタクトパッドに接続し、かつ前記第2アダプタ端部の前記第2グループの第2コンタクトパッドを、前記第1アダプタ端部の前記第2グループの第1コンタクトパッドに電気的に接続することによって、前記本体サブ回路基板に取り付けられるように構成され、
前記アダプタサブ回路基板は、前記第3配線部の一端が、前記第1グループの第2コンタクトパッドが前記第1グループの第1コンタクトパッドに接続される位置で、前記第1配線部の一端に直接接続され、かつ前記第3配線部の他端が、前記第2グループの第2コンタクトパッドが前記第2グループの第1コンタクトパッドに接続される位置で、前記第2配線部の一端に直接接続されて前記第1機能配線を得るように、前記本体サブ回路基板に取り付けられ、
前記アダプタサブ回路基板は、前記第2アダプタ端部に対向する第3アダプタ端部をさらに備える、フレキシブル回路基板。
【請求項2】
第1制御回路結合構造をさらに備え、
前記第1制御回路結合構造は、前記本体サブ回路基板に設けられて前記第1配線部に電気的に接続され、又は、前記アダプタサブ回路基板に設けられて前記第3配線部に電気的に接続され、
前記第1制御回路結合構造は、前記第1機能配線に第1電気信号を提供するか、又は前記第1機能配線から第1電気信号を受信するように構成されている、請求項1に記載のフレキシブル回路基板。
【請求項3】
前記本体サブ回路基板は、第2機能配線をさらに備え、
前記第2機能配線は、前記本体サブ回路基板に設けられた前記第1制御回路結合構造に電気的に接続され、前記第1制御回路結合構造は、さらに前記第2機能配線に第2電気信号を提供するか、又は前記第2機能配線から第2電気信号を受信するように構成されている、請求項2に記載のフレキシブル回路基板。
【請求項4】
前記本体サブ回路基板は、前記第1アダプタ端部の第3グループの第1コンタクトパッドに電気的に接続される第3機能配線をさらに備え、
前記アダプタサブ回路基板は、前記第2アダプタ端部の第3グループの第2コンタクトパッドに電気的に接続される第4配線部をさらに備え、
前記第3機能配線は、前記第1アダプタ端部の前記第3グループの第1コンタクトパッド及び前記第2アダプタ端部の前記第3グループの第2コンタクトパッドを介して前記アダプタサブ回路基板の前記第4配線部に電気的に接続されている、請求項3に記載のフレキシブル回路基板。
【請求項5】
前記第3機能配線は、前記第1配線部と前記第2配線部との間に位置し、前記第3グループの第1コンタクトパッドは、前記第1グループの第1コンタクトパッドと前記第2グループの第1コンタクトパッドとの間に位置する、請求項4に記載のフレキシブル回路基板。
【請求項6】
前記本体サブ回路基板は、第1基板と、前記第1基板の一側に積層される第1配線層及び第1絶縁層とを備え、
前記第1配線層は、前記第1配線部、前記第2配線部、第2機能配線及び前記第1アダプタ端部を備え、前記第1アダプタ端部の複数の第1コンタクトパッドは前記第1絶縁層から露出されている、請求項1~5のいずれか一項に記載のフレキシブル回路基板。
【請求項7】
前記アダプタサブ回路基板は、
第2基板と、
前記第2基板の第1側に位置する第2配線層及び第2絶縁層と、
前記第2基板の第2側に位置する第3配線層及び第3絶縁層と、
を備え、
前記第2配線層は前記第3配線部を備え、
前記第3配線層は前記第4配線部及び前記第2アダプタ端部を備え、前記第2アダプタ端部の複数の第2コンタクトパッドは前記第3絶縁層から露出され、前記第3配線部の両端はそれぞれ開口部を介して前記第2アダプタ端部の前記第1グループの第2コンタクトパッド及び前記第2グループの第2コンタクトパッドに電気的に接続され、
前記第2側は前記第1側に対向している、請求項4に記載のフレキシブル回路基板。
【請求項8】
前記アダプタサブ回路基板は、
第2基板と、
前記第2基板の第1側に位置する第2配線層及び第2絶縁層と
前記第2基板の第2側に位置する第3配線層及び第3絶縁層と、
を備え、
前記第2配線層は前記第3配線部及び前記第2アダプタ端部を備え、前記第2アダプタ端部の複数の第2コンタクトパッドは前記第2絶縁層から露出され、
前記第3配線層は、開口部を介して前記第2アダプタ端部の前記第3グループの第2コンタクトパッドに電気的に接続される前記第4配線部を備え、
前記第2側は前記第1側に対向している、請求項4に記載のフレキシブル回路基板。
【請求項9】
前記第2側は、前記第1側よりも本体サブ回路基板に近接している、請求項7又は8に記載のフレキシブル回路基板。
【請求項10】
前記アダプタサブ回路基板は、前記第2配線層と前記第3配線層との間に位置するシールド層をさらに備える、請求項7又は8に記載のフレキシブル回路基板。
【請求項11】
前記アダプタサブ回路基板の前記第2アダプタ端部は、異方導電性接着剤、溶接材料又はコネクタを介して前記本体サブ回路基板の前記第1アダプタ端部に接続されている、請求項1~10のいずれか一項に記載のフレキシブル回路基板。
【請求項12】
電子機器基板と、請求項1~11のいずれか一項に記載のフレキシブル回路基板とを備え、
前記電子機器基板は、前記フレキシブル回路基板の第1機能配線に電気的に接続される第1機能回路構造を備える、電子機器モジュール。
【請求項13】
前記フレキシブル回路基板は、第2機能配線をさらに備え、
前記第1機能回路構造は、第1機能配線に電気的に接続される第1信号伝送部と、前記第2機能配線に電気的に接続される第2信号伝送部とを備える、請求項12に記載の電子機器モジュール。
【請求項14】
前記電子機器基板は、第2機能回路構造をさらに備え、
前記フレキシブル回路基板は、前記第2機能回路構造に電気的に接続される第3機能配線をさらに備える、請求項13に記載の電子機器モジュール。
【請求項15】
前記第1機能回路構造はタッチ回路構造であり、第2機能回路構造は表示回路構造である、請求項13又は14に記載の電子機器モジュール。
【請求項16】
前記第1信号伝送部はタッチ回路のタッチ駆動回路であり、前記第2信号伝送部は前記タッチ回路のタッチ誘導回路であり、又は、
前記第1信号伝送部はタッチ回路のタッチ誘導回路であり、前記第2信号伝送部は前記タッチ回路のタッチ駆動回路である、請求項15に記載の電子機器モジュール。
【請求項17】
請求項12~16のいずれか一項に記載の電子機器モジュールを備える、電子機器。
【請求項18】
複数の第1コンタクトパッドを有する第1アダプタ端部と、前記第1アダプタ端部の第1グループの第1コンタクトパッド及び第2グループの第1コンタクトパッドにそれぞれ電気的に接続され、互いに離間されている第1配線部及び第2配線部とを備える本体サブ回路基板を提供することと、
複数の第2コンタクトパッドを有する第2アダプタ端部と、前記第2アダプタ端部の第1グループの第2コンタクトパッドと第2グループの第2コンタクトパッドを電気的に接続する第1機能配線用の第3配線部とを備えるアダプタサブ回路基板を提供することであって前記アダプタサブ回路基板は、前記第2アダプタ端部に対向する第3アダプタ端部をさらに備える、ことと、
前記第2アダプタ端部の前記第1グループの第2コンタクトパッドを、前記第1アダプタ端部の第1グループの第1コンタクトパッドに電気的に接続し、かつ前記第2アダプタ端部の前記第2グループの第2コンタクトパッドを、前記第1アダプタ端部の前記第2グループの第1コンタクトパッドに電気的に接続することによって、前記第3配線部の一端が、前記第1グループの第2コンタクトパッドが前記第1グループの第1コンタクトパッドに接続される位置で、前記第1配線部の一端に直接接続され、かつ前記第3配線部の他端が、前記第2グループの第2コンタクトパッドが前記第2グループの第1コンタクトパッドに接続される位置で、前記第2配線部の一端に直接接続されて前記第1機能配線を得るように、前記アダプタサブ回路基板を前記本体サブ回路基板に取り付けることと、を含む、フレキシブル回路基板の製造方法。
【請求項19】
ホットプレス方法、溶接方法又はコネクタを介して、前記アダプタサブ回路基板の前記第2アダプタ端部を前記本体サブ回路基板の前記第1アダプタ端部に接続する、請求項18に記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施例は、フレキシブル回路基板及びその製造方法、電子機器モジュール及び電子機器に関する。
【0002】
本願は、2019年1月30日に提出された中国特許出願第201910093325.1号の優先権を主張するものであり、ここで、上記中国特許出願に開示されている全内容が本願の一部として援用される。
【背景技術】
【0003】
フレキシブル回路基板(Flexible Printed Circuit、FPC)は、フレキシブルフィルムを基材とした信頼性、可撓性が高いプリント基板である。フレキシブル回路基板は、配線密度が高く、軽量で、薄型で、屈曲性に優れているなどの特徴を有し、携帯電話、コンピュータやディスプレイなどの様々な電子機器に幅広く応用されている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の少なくとも一実施例は、本体サブ回路基板と、アダプタサブ回路基板とを備えるフレキシブル回路基板を提供する。本体サブ回路基板は、複数の第1コンタクトパッドを有する第1アダプタ端部と、前記第1アダプタ端部の第1グループの第1コンタクトパッド及び第2グループの第1コンタクトパッドにそれぞれ電気的に接続され、互いに離間されている第1配線部及び第2配線部とを備え、アダプタサブ回路基板は、複数の第2コンタクトパッドを有する第2アダプタ端部と、前記第2アダプタ端部の第1グループの第2コンタクトパッドと第2グループの第2コンタクトパッドを電気的に接続する第1機能配線用の第3配線部とを備え、前記アダプタサブ回路基板は、前記第2アダプタ端部の前記第1グループの第2コンタクトパッド及び前記第2グループの第2コンタクトパッドを前記第1アダプタ端部の前記第1グループの第1コンタクトパッド及び前記第2グループの第1コンタクトパッドにそれぞれ電気的に接続することによって前記本体サブ回路基板に取り付けられるように構成されている。
【0005】
例えば、本開示の少なくとも一実施例に係るフレキシブル回路基板において、前記アダプタサブ回路基板は、前記第1配線部、前記第3配線部及び前記第2配線部が順次に電気的に接続されて第1機能配線を得るように、前記本体サブ回路基板に取り付けられている。
【0006】
例えば、本開示の少なくとも一実施例に係るフレキシブル回路基板は、第1制御回路結合構造をさらに備え、前記第1制御回路結合構造は、前記本体サブ回路基板に設けられて前記第1配線部に接続され、又は、前記アダプタサブ回路基板に設けられて前記第3配線部に電気的に接続され、前記第1制御回路結合構造は、前記第1機能配線に第1電気信号を提供するか、又は前記第1機能配線から第1電気信号を受信するように構成されている。
【0007】
例えば、本開示の少なくとも一実施例に係るフレキシブル回路基板において、本体サブ回路基板は、前記本体サブ回路基板に設けられた前記第1制御回路結合構造に電気的に接続される第2機能配線をさらに備え、前記第1制御回路は、さらに前記第2機能配線に第2電気信号を提供するか、又は前記第2機能配線から第2電気信号を受信するように構成されている。
【0008】
例えば、本開示の少なくとも一実施例に係るフレキシブル回路基板において、前記本体サブ回路基板は、前記第1アダプタ端部の第3グループの第1コンタクトパッドに電気的に接続される第3機能配線をさらに備え、前記アダプタサブ回路基板は、前記第2アダプタ端部の第3グループの第2コンタクトパッドに電気的に接続される第4配線部をさらに備え、前記第3機能配線は、前記第1アダプタ端部の前記第3グループの第1コンタクトパッド及び前記第2アダプタ端部の前記第3グループの第2コンタクトパッドを介して前記アダプタサブ回路基板の前記第4配線部に電気的に接続されている。
【0009】
例えば、本開示の少なくとも一実施例に係るフレキシブル回路基板において、前記第3機能配線は、前記第1配線部と前記第2配線部との間に位置し、前記第3グループの第1コンタクトパッドは、前記第1グループの第1コンタクトパッドと前記第2グループの第1コンタクトパッドとの間に位置する。
【0010】
例えば、本開示の少なくとも一実施例に係るフレキシブル回路基板において、前記本体サブ回路基板は、第1基板と、前記第1基板の一側に積層される第1配線層及び第1絶縁層とを備え、前記第1配線層は、前記第1配線部、前記第2配線部、前記第2機能配線及び前記第1アダプタ端部を備え、前記第1アダプタ端部の複数の第1コンタクトパッドは前記第1絶縁層から露出されている。
【0011】
例えば、本開示の少なくとも一実施例に係るフレキシブル回路基板において、前記アダプタサブ回路基板は、第2基板と、前記第2基板の第1側に位置する第2配線層及び第2絶縁層と、前記第2基板の第2側に位置する第3配線層及び第3絶縁層とを備え、前記第2配線層は前記第3配線部を備え、前記第3配線層は前記第4配線部及び前記第2アダプタ端部を備え、前記第2アダプタ端部の複数の第2コンタクトパッドは前記第3絶縁層から露出され、前記第3配線部の両端はそれぞれ開口部を介して前記第2アダプタ端部の前記第1グループの第2コンタクトパッド及び前記第2グループの第2コンタクトパッドに電気的に接続され、前記第2側は前記第1側に対向している。
【0012】
例えば、本開示の少なくとも一実施例に係るフレキシブル回路基板において、前記アダプタサブ回路基板は、第2基板と、前記第2基板の第1側に位置する第2配線層及び第2絶縁層と、前記第2基板の第2側に位置する第3配線層及び第3絶縁層とを備え、前記第2配線層は前記第3配線部及び前記第2アダプタ端部を備え、前記第2アダプタ端部の複数の第2コンタクトパッドは前記第2絶縁層から露出され、前記第3配線層は、開口部を介して前記第2アダプタ端部の前記第3グループの第2コンタクトパッドに電気的に接続される前記第4配線部を備え、前記第2側は前記第1側に対向している。
【0013】
例えば、本開示の少なくとも一実施例に係るフレキシブル回路基板において、前記第2側は前記第1側よりも本体サブ回路基板に近接している。
【0014】
例えば、本開示の少なくとも一実施例に係るフレキシブル回路基板において、前記アダプタサブ回路基板は、前記第2配線層と前記第3配線層との間に位置するシールド層をさらに備える。
【0015】
例えば、本開示の少なくとも一実施例に係るフレキシブル回路基板において、前記アダプタサブ回路基板の前記第2アダプタ端部は、異方導電性接着剤、溶接材料又はコネクタを介して前記本体サブ回路基板の前記第1アダプタ端部に接続されている。
【0016】
本開示の少なくとも一実施例は、電子機器基板と、上記いずれかのフレキシブル回路基板とを備え、前記電子機器基板が第1機能回路構造を備え、前記フレキシブル回路基板の第1機能配線が前記第1機能回路構造に電気的に接続される電子機器モジュールを提供する。
【0017】
例えば、本開示の少なくとも一実施例に係る電子機器モジュールにおいて、前記フレキシブル回路基板は、第2機能配線をさらに備え、前記第1機能回路構造は、第1機能配線に電気的に接続される第1信号伝送部と、前記第2機能配線に電気的に接続される第2信号伝送部とを備える。
【0018】
例えば、本開示の少なくとも一実施例に係る電子機器モジュールにおいて、前記電子機器基板は、第2機能回路構造をさらに備え、前記フレキシブル回路基板は、前記第2機能回路構造に電気的に接続される第3機能配線をさらに備える。
【0019】
例えば、本開示の少なくとも一実施例に係る電子機器モジュールにおいて、前記第1機能回路構造はタッチ回路構造であり、前記第2機能回路構造は表示回路構造である。
【0020】
例えば、本開示の少なくとも一実施例に係る電子機器モジュールにおいて、前記第1信号伝送部は前記タッチ回路のタッチ駆動回路であり、前記第2信号伝送部は前記タッチ回路のタッチ誘導回路であり、又は、前記第1信号伝送部は前記タッチ回路のタッチ誘導回路であり、前記第2信号伝送部は前記タッチ回路のタッチ駆動回路である。
【0021】
本開示の少なくとも一実施例は、上記いずれかの電子機器モジュールを備える電子機器を提供する。
【0022】
本開示の少なくとも一実施例は、複数の第1コンタクトパッドを有する第1アダプタ端部と、前記第1アダプタ端部の第1グループの第1コンタクトパッド及び第2グループの第1コンタクトパッドにそれぞれ電気的に接続され、互いに離間されている第1配線部及び第2配線部とを備える本体サブ回路基板を提供することと、複数の第2コンタクトパッドを有する第2アダプタ端部と、前記第2アダプタ端部の第1グループの第2コンタクトパッドと第2グループの第2コンタクトパッドを電気的に接続する第1機能配線用の第3配線部とを備えるアダプタサブ回路基板を提供することと、前記第2アダプタ端部の前記第1グループの第2コンタクトパッド及び前記第2グループの第2コンタクトパッドを前記第1アダプタ端部の前記第1グループの第1コンタクトパッド及び前記第2グループの第1コンタクトパッドにそれぞれ電気的に接続することによって、前記アダプタサブ回路基板を前記本体サブ回路基板に取り付けることと、を含むフレキシブル回路基板の製造方法を提供する。
【0023】
例えば、本開示の少なくとも一実施例に係る製造方法において、ホットプレス方法、溶接方法又はコネクタを介して、前記アダプタサブ回路基板の前記第2アダプタ端部を前記本体サブ回路基板の前記第1アダプタ端部に接続する。
【0024】
本開示の実施例の技術案をより明確に説明するために、以下、実施例の図面を簡単に説明し、明らかに、以下の説明における図面は、本開示を限定するものではなく、本開示のいくつかの実施例に関するものに過ぎない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1図1は本開示のいくつかの実施例に係るフレキシブル回路基板の平面模式図である。
図2図2は本開示のいくつかの実施例に係るフレキシブル回路基板の本体サブ回路基板の平面模式図である。
図3A図3Aは本開示のいくつかの実施例に係るフレキシブル回路基板のアダプタサブ回路基板の第1側の平面模式図である。
図3B図3Bは本開示のいくつかの実施例に係るフレキシブル回路基板のアダプタサブ回路基板の第2側の平面模式図である。
図4A図4Aは本開示の別のいくつかの実施例に係るフレキシブル回路基板の本体サブ回路基板の平面模式図である。
図4B図4Bは本開示の別のいくつかの実施例に係るフレキシブル回路基板のアダプタサブ回路基板の第1側の平面模式図である。
図5A図5Aは本開示のいくつかの実施例に係るフレキシブル回路基板の本体サブ回路基板の断面模式図である。
図5B図5Bは本開示のいくつかの実施例に係るフレキシブル回路基板の別の本体サブ回路基板の断面模式図である。
図6A図6Aは本開示のいくつかの実施例に係るフレキシブル回路基板のアダプタサブ回路基板の断面模式図である。
図6B図6Bは本開示のいくつかの実施例に係るフレキシブル回路基板の別のアダプタサブ回路基板の断面模式図である。
図7図7は本開示のいくつかの実施例に係る電子機器基板の平面模式図である。
図8図8は本開示のいくつかの実施例に係る電子機器の模式図である。
図9図9は本開示のいくつかの実施例に係るフレキシブル回路基板の製造プロセスを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本開示の実施例の目的、技術案及びメリットをより明確にするために、以下、本開示の実施例の図面を参照しながら、本開示の実施例の技術案を明確且つ完全に説明する。勿論、説明される実施例は本開示の実施例の一部であり、実施例の全てではない。説明される本開示の実施例に基づき、当業者が進歩性のある労働を必要とせずに得る全て他の実施例は、本開示の保護範囲に属する。
【0027】
特に定義されない限り、本開示で使用される技術用語又は科学用語は、当業者によって一般的に理解される意味と同じである。本開示で使用される「第1」、「第2」及び類似した用語は、何らかの順序、数又は重要性を示すものではなく、異なる構成要素の区別に用いられる。「備える」又は「含む」などの類似した用語は、該用語の前に表された素子又はオブジェクトが、該用語の後に列挙される素子又はオブジェクト、及びその同等物を含むことを指し、他の素子又はオブジェクトを除外するものではない。「接続」又は「結合」などの類似した用語は、物理的又は機械的接続に限定されず、直接又は間接的な電気的接続を含むものである。「上」、「下」、「左」、「右」などは、相対位置関係を示すことのみに用いられ、説明対象の絶対位置が変化すると、該相対位置関係もそれに応じて変化する可能性がある。
【0028】
フレキシブル回路基板上に、通常、複数種の信号配線が集積されてタイプの異なる信号を伝送する。フレキシブル回路基板上の信号配線の数及び種類が多く、例えば、表示信号、タッチ信号、指紋認識信号のための複数種の信号配線を同時に必要とする場合、フレキシブル回路基板の配線難易度も高くなる。これに対し、フレキシブル回路基板は、通常、4層、6層などの複数層の配線層を有するように構成されており、これにより複数種の配線の配置を容易にし、複数種の配線を異なる層に分布させることで、種類の異なる配線間の相互干渉を低減させることができる。しかし、複数層の配線層を有するフレキシブル回路基板の製造プロセスにおいて、さらに隣接する配線層間に位置する絶縁層(及び対応する接着層)を形成する必要があり、必要があれば、異なる配線間の信号クロストークを回避するために、さらに異なる配線間に(電磁信号)シールド層を形成する必要があり、これらはいずれもフレキシブル回路基板の製造難易度を増加させることとなる。
【0029】
本開示の少なくとも一実施例は、本体サブ回路基板と、アダプタサブ回路基板とを備えるフレキシブル回路基板を提供する。本体サブ回路基板は、複数の第1コンタクトパッドを有する第1アダプタ端部と、第1アダプタ端部の第1グループの第1コンタクトパッド及び第2グループの第1コンタクトパッドにそれぞれ電気的に接続され、互いに離間されている第1配線部及び第2配線部とを備え、アダプタサブ回路基板は、複数の第2コンタクトパッドを有する第2アダプタ端部と、第2アダプタ端部の第1グループの第2コンタクトパッドと第2グループの第2コンタクトパッドを電気的に接続する第1機能配線用の第3配線部とを備え、アダプタサブ回路基板は、第2アダプタ端部の第1グループの第2コンタクトパッド及び第2グループの第2コンタクトパッドを第1アダプタ端部の第1グループの第1コンタクトパッド及び第2グループの第1コンタクトパッドにそれぞれ電気的に接続することによって本体サブ回路基板に取り付けられるように構成されている。
【0030】
本開示の少なくとも一実施例に係る電子機器モジュールは、電子機器基板と、上記フレキシブル回路基板とを備え、電子機器基板は、フレキシブル回路基板の第1機能配線に電気的に接続される第1機能回路構造を備える。
【0031】
本開示の少なくとも一実施例は、上記電子機器モジュールを備える電子機器を提供する。
【0032】
以下、いくつかの具体的な実施例によって、本開示のフレキシブル回路基板及びその製造方法、電子機器モジュール及び電子機器について説明する。
【0033】
本開示のいくつかの実施例はフレキシブル回路基板を提供し、図1は該フレキシブル回路基板の平面模式図である。図1に示すように、フレキシブル回路基板10は、本体サブ回路基板100と、アダプタサブ回路基板200とを備える。アダプタサブ回路基板200は本体サブ回路基板100に取り付けられ得る。
【0034】
図2は本開示のいくつかの実施例に係る本体サブ回路基板100の平面模式図である。図2に示すように、本体サブ回路基板100は、複数の第1コンタクトパッドを有する第1アダプタ端部101と、第1配線部102と、第2配線部103とを備え、これらの第1コンタクトパッドは、異なる信号を伝送する配線にそれぞれに電気的に接続されるように、必要に応じて複数のグループに分けられており、例えば、これらの第1コンタクトパッドは1列又は複数列に配置されている。第1配線部102及び第2配線部103は、互いに離間され、第1アダプタ端部101の第1グループの第1コンタクトパッド101A及び第2グループの第1コンタクトパッド101Bにそれぞれ電気的に接続されている。例えば、第1配線部102は、一端が第1アダプタ端部101に含まれる第1グループの第1コンタクトパッド101Aの複数のコンタクトパッドに1対1で対応して電気的に接続される複数本の配線を含み、第2配線部103も、一端が第2グループの第1コンタクトパッド101Bの複数のコンタクトパッドに1対1で対応して電気的に接続される複数本の配線を含む。第1配線部102に含まれる2本の配線及び第2配線部103に含まれる2本の配線のみが図示されているが、本開示の実施例はこれに限定されない。
【0035】
図3Aは本開示のいくつかの実施例に係るアダプタサブ回路基板200の第1側の平面模式図である。図3Aに示すように、アダプタサブ回路基板200は、複数の第2コンタクトパッドを有する第2アダプタ端部201と、第3配線部202とを備え、これらの第2コンタクトパッドは、異なる信号を伝送する配線にそれぞれに電気的に接続されるように必要に応じて複数のグループに分けられており、例えば、これらの第2コンタクトパッドは1列に配置されている。第3配線部202は、第2アダプタ端部201の第1グループの第2コンタクトパッド201Aと第2グループの第2コンタクトパッド201Bを電気的に接続している。より具体的には、第3配線部202は、一端が第1グループの第2コンタクトパッド201Aに含まれる複数のコンタクトパッドに1対1で対応して電気的に接続され、他端が第2グループの第2コンタクトパッド201Bに含まれる複数のコンタクトパッドに1対1で対応して電気的に接続される複数本の配線を含む。第3配線部202に含まれる2本の配線のみが図示されているが、本開示の実施例はこれに限定されない。
【0036】
アダプタサブ回路基板200は、第2アダプタ端部201の第1グループの第2コンタクトパッド201A及び第2グループの第2コンタクトパッド201Bを第1アダプタ端部101の第1グループの第1コンタクトパッド101A及び前記第2グループの第1コンタクトパッド101Bにそれぞれ電気的に接続することによって本体サブ回路基板100に取り付けられるように構成されている。例えば、図3Aの例では、第1配線部102、第3配線部202及び第2配線部103は、第1機能配線を得るように順次に電気的に接続されており、これにより、電気信号が、第1配線部102から第3配線部202を介して第2配線部103に伝送され得る、又は第2配線部103から第3配線部203を介して第1配線部102に伝送され得る。
【0037】
例えば、図1は、アダプタサブ回路基板200が第1グループの第2コンタクトパッド201A及び第2グループの第2コンタクトパッド201Bと第1アダプタ端部101の第1グループの第1コンタクトパッド101A及び前記第2グループの第1コンタクトパッド101Bとの嵌合により本体サブ回路基板100に取り付けられる状況を示しており、いくつかの実施例では、本体サブ回路基板100とアダプタサブ回路基板200は、接続待機状態としもよく、すなわち、個別の本体サブ回路基板100及びアダプタサブ回路基板200も本開示の保護範囲内にある。
【0038】
例えば、いくつかの実施例では、図2に示すように、フレキシブル回路基板10は、本体サブ回路基板100に設けられた第1制御回路結合構造104をさらに備える。例えば、第1制御回路結合構造104は、複数のコンタクトパッドを有し、第1制御回路を取り付けることに用いられ、該複数のコンタクトパッドの一部は、第1配線部102に含まれる複数本の配線の他端に1対1で対応して電気的に接続されている。第1制御回路結合構造104は、第1機能配線に第1電気信号を提供するか、又は第1機能配線から第1電気信号を受信するように構成されている。
【0039】
例えば、第1制御回路はドライバICチップであってもよい。ドライバICチップをフレキシブル回路基板に結合する方法(すなわち、パッケージ方法)は複数種があり、例えば、テープキャリアパッケージ(Tape Carrier Package、TCP)、チップオンフィルム(Chip on Film、COF)パッケージ方法などである。TCP方法において、フレキシブル回路基板は複数のコンタクトパッドを有し、ドライバICチップの複数のピンはフレキシブル回路基板の複数のコンタクトパッドに1対1で対応して溶接され(例えば、共晶溶接)、又は異方導電性接着剤(ACF)を介して1対1で対応して電気的に接続され、少なくともエポキシ樹脂などを介して溶接部分を保護し、TCP方法でのフレキシブル回路基板の屈曲性を向上させるために、パッケージ部分にスリット(Slit)が形成されてもよい。COFパッケージ方法において、フレキシブル回路基板は複数のコンタクトパッドを有し、ドライバICチップの複数のピンはACFを介してフレキシブル回路基板の複数のコンタクトパッドに直接圧着され、ドライバICチップの複数のピンはフレキシブル回路基板の複数のコンタクトパッドに1対1で対応して電気的に接続されている。例えば、フレキシブル回路基板上の、ドライバICチップを結合するためのコンタクトパッドの大きさ、配置方式などは、タイプの異なるパッケージ方法又はパッケージされるドライバICチップに応じて調整でき、例えば、これらのコンタクトパッドは、長尺状又は長方形形状に配置されてもよい。本開示の実施例はドライバICチップのパッケージ方法を限定しない。
【0040】
例えば、いくつかの実施例では、図2に示すように、フレキシブル回路基板10の本体サブ回路基板100は、第2機能配線105をさらに備え、第2機能配線105は複数本の配線を含み、第1制御回路結合構造104の残りのコンタクトパッドは第2機能配線105に含まれる複数本の配線に1対1で対応して電気的に接続され、このとき、第1制御回路結合構造104に取り付けられる第1制御回路は、さらに第2機能配線105に第2電気信号を提供するか、又は第2機能配線105から第2電気信号を受信するように構成されている。
【0041】
例えば、いくつかの実施例では、図2に示すように、本体サブ回路基板100は、第3機能配線106をさらに備え、第3機能配線106は複数本の配線を含み、それぞれ第1アダプタ端部101の第3グループの第1コンタクトパッド101Cに含まれる複数のコンタクトパッドに1対1で対応して電気的に接続されている。
【0042】
例えば、図3Bに示すように、アダプタサブ回路基板200は、第4配線部203をさらに備え、第4配線部203は、複数本の配線を含み、それぞれ第2アダプタ端部201の第3グループの第2コンタクトパッド201Cに含まれる複数のコンタクトパッドに1対1で対応して電気的に接続され、これにより、第3機能配線106は、第1アダプタ端部101の第3グループの第1コンタクトパッド101C及び第2アダプタ端部201の第3グループの第2コンタクトパッド201Cを介してアダプタサブ回路基板200の第4配線部203に電気的に接続されている。例えば、図3Bは、アダプタサブ回路基板200の第2側の平面模式図であり、このとき、第3配線部202及び第4配線部203はそれぞれアダプタサブ回路基板200の両側に設けられて、第3配線部202と第4配線部203との信号クロストークを回避することができる。
【0043】
例えば、いくつかの実施例では、図3A及び図3Bに示すように、アダプタサブ回路基板200は、第2アダプタ端部201に対向する第3アダプタ端部204をさらに備える。例えば、第3アダプタ端部204は、複数のコンタクトパッドを有し、例えば第4配線部203の複数本の配線に1対1で対応して電気的に接続され、システム回路基板やユーザ端末などの他の電子部品に電気的に接続されるが、本開示の実施例はこれを限定しない。
【0044】
例えば、いくつかの実施例では、図2に示すように、本体サブ回路基板100上の第3機能配線106は、第1配線部102と第2配線部103との間に位置し、第3グループの第1コンタクトパッド101Cは、第1グループの第1コンタクトパッド101Aと第2グループの第1コンタクトパッド101Bとの間に位置する。これにより、第3機能配線106は、第1配線部102及び第2配線部103と交差せず、本体サブ回路基板100自体上に交差した配線を形成することを回避し、さらに異なる配線間の信号クロストークを回避又は軽減することができ、又は、信号クロストークの防止による機能層の追加を回避し、回路基板構造の複雑化を回避することができ、また、該設計により、本体サブ回路基板100の配線レイアウトも簡素化され、本体サブ回路基板の製造プロセスも簡素化され得る。
【0045】
例えば、いくつかの実施例では、図2に示すように、フレキシブル回路基板10は、本体サブ回路基板100に設けられた第2制御回路結合構造107をさらに備える。例えば、第2制御回路結合構造107は、複数のコンタクトパッドを有し、第2制御回路を取り付けることに用いられ、該複数のコンタクトパッドの少なくとも一部は、第3機能配線106の一端に1対1で対応して電気的に接続されている。第2制御回路結合構造107は、第3機能配線106に第3電気信号を提供するか、又は第3機能配線106から第3電気信号を受信するように構成されている。例えば、第3機能配線106は、2つの部分に分けられており、一部が第2制御回路結合構造107と第3グループの第1コンタクトパッド101Cとの間に電気的に接続され、残りの部分が第2制御回路結合構造107と本体サブ回路基板100の一方の側縁に形成されるコンタクトパッド(後述)との間に電気的に接続されている。
【0046】
例えば、第2制御回路もドライバICチップであってもよい。第1制御回路及び第2制御回路はそれぞれ異なる駆動機能を実現する。上記したように、該ドライバICチップをフレキシブル回路基板に結合する方法は、テープキャリアパッケージ(Tape Carrier Package、TCP)、チップオンフィルム(Chip on Film、COF)パッケージ方法などである。例えば、第2制御回路結合構造108は、複数のコンタクトパッドを有し、ドライバICチップに接続されている。同様に、これらのコンタクトパッドの大きさ、配置方式などは、タイプの異なるパッケージ方法又はパッケージされるドライバICチップに応じて調整でき、本開示の実施例はこれを特に限定しない。
【0047】
例えば、図4A及び図4Bに示すように、いくつかの実施例では、第1制御回路結合構造104は、さらにアダプタサブ回路基板200に形成されてもよい。このとき、第3配線部202は、2つの部分に分けられており、一部が第1制御回路結合構造104と第1グループの第2コンタクトパッド201Aとの間に電気的に接続され、残りの部分が第1制御回路結合構造104と第2グループの第2コンタクトパッド201Bとの間に電気的に接続されている。このとき、本体サブ回路基板100には、第1配線部102及び第2配線部103はそれぞれ第1アダプタ端部101の第1グループの第1コンタクトパッド101A及び第2グループの第1コンタクトパッド101Bに電気的に接続され、アダプタサブ回路基板200には、第3配線部202の各部分は一端が第1制御回路結合構造104に電気的に接続され、他端が第1グループの第1コンタクトパッド101A又は第2グループの第1コンタクトパッド101Bに電気的に接続されている。これにより、本体サブ回路基板100上の第1配線部102及び第2配線部103はそれぞれアダプタサブ回路基板200上の第1制御回路結合構造104に電気的に接続されている。
【0048】
例えば、いくつかの実施例では、本体サブ回路基板は、単層配線を有する単層構造、又は多層配線を有する多層構造(例えば、2層の配線を有する2層構造又は3層の配線を有する3層構造など)であってもよく、本開示の実施例はこれを限定しない。
【0049】
例えば、図5Aは本開示のいくつかの実施例に係る本体サブ回路基板の断面模式図であり、該断面図は、例えば、図2における線A-Aに沿って切断されたものである。これらの実施例では、本体サブ回路基板100は単層構造である。
【0050】
図5Aに示すように、本体サブ回路基板100は、第1基板1001と、第1基板1001の一側に積層される第1配線層1002及び第1絶縁層1003とを備える。第1配線層1002は、第1配線部102、第2配線部103、第2機能配線105、第1アダプタ端部101などの構造を備え、第1アダプタ端部101は第1絶縁層1003から露出されている。例えば、第1絶縁層1003は、第1配線層1002を構造的及び電気的に保護するための保護層として機能し、例えば、第1絶縁層1003は、接着層(図示せず)を介して第1配線層1002及び第1基板1001に結合されてもよい。第1絶縁層1003には開口部1013が形成され、開口部1013には、露出した第1配線層1002の第1アダプタ端部101に対応する部分に対して表面処理(例えば、はんだ層をめっき)を行うことができ、これによりパターン化された複数のコンタクトパッドが形成され、それに応じて第1アダプタ端部101が形成される。
【0051】
例えば、図5Bは本開示のいくつかの実施例に係る別の本体サブ回路基板の断面模式図であり、該断面図は、例えば、図2における線A-Aに沿って切断されたものである。これらの実施例では、本体サブ回路基板100は多層構造であり、以下、図5Bを参照して本体サブ回路基板100が2層構造を有することを例示して説明するが、本開示の実施例はこれを限定しない。
【0052】
図5Bに示すように、該例では、本体サブ回路基板100は、第1基板1001と、第1基板1001の第1側(図中上側)に積層された第1配線層1002及び第1絶縁層1003とを備え、第1基板1001の第2側(図中下側)に積層された第2配線層1004及び第2絶縁層1005をさらに備える。第1絶縁層1003は、第1配線層1002を構造的及び電気的に保護するための保護層として機能し、例えば、第1絶縁層1003は、接着層(図示せず)を介して第1配線層1002及び第1基板1001に結合されてもよい。第2絶縁層1005は、第2配線層1004を構造的及び電気的に保護するための保護層として機能し、例えば、第2絶縁層1005は、接着層(図示せず)を介して第2配線層1004及び第1基板1001に結合されてもよい。
【0053】
例えば、第1配線部102、第2配線部103及び第3機能配線106は、第1配線層1002及び第2配線層1004において交差して配置され、すなわち、第1配線層1002及び第2配線層1004はいずれも第1配線部102、第2配線部103及び第3機能配線106を有し、例えば、本体サブ回路基板100の表面上で互いに隣接する第1配線部102の2本の配線は、それぞれ第1配線層1002及び第2配線層1004に配置されてもよく、これにより配線配置を容易にし、第2配線部103及び第3機能配線106も同様に配置され得る。さらに例えば、いくつかの例では、第1配線層1002は、第1配線部102及び第2配線部103を備え、第2配線層1004は、第3機能配線106を備え、すなわち、異なる配線層は、それぞれ異なる機能配線を配置することができる。本開示の実施例は、本体サブ回路基板100上の配線レイアウトを特に限定しない。
【0054】
例えば、第1アダプタ端部101の複数の第1コンタクトパッドは、第1絶縁層1003から露出されている。例えば、同様に、第1絶縁層1003には開口部1013が形成され、開口部1013には、例えば、露出した第1配線層1002の第1アダプタ端部101に対応する部分に対して表面処理を行い、これによりパターン化された複数のコンタクトパッドが形成され、それに応じて第1アダプタ端部101が形成され、同様に、第2配線層1004に位置する配線について、第1基板1001中のビア1011、第2配線層1004及び第1絶縁層1003の開口部1013を挿通することによってアダプタ端部が形成されている。例えば、第1基板1001中のビア1011及び第1絶縁層1003の開口部1013はずらして設けられ、その結果、製造プロセスにおいて、開口部1013の位置が平坦であり、コンタクトパッドを容易に形成できる。
【0055】
例えば、いくつかの実施例では、本体サブ回路基板も3層構造、4層構造などの多層構造を有してもよい。このとき、本体サブ回路基板上の各配線、例えば、第1配線部、第2配線部、第2機能配線及び第3機能配線は、複数層の配線層に配置されてもよい。例えば、第1配線部、第2配線部、第2機能配線及び第3機能配線は、複数層の配線層に交互に配置される、又はそれぞれ異なる配線層に配置される。本開示の実施例は本体サブ回路基板の配線層の数及び配線の配置を特に限定しない。
【0056】
同様に、ブリッジサブ回路基板は、2層の配線を有する2層構造又は複数層の配線を有する多層構造であってもよい。
【0057】
例えば、図6Aは本開示のいくつかの実施例に係るアダプタサブ回路基板200の断面模式図であり、該断面図は、例えば、図3におけるB-Bに沿って切断されたものである。図6Aに示すように、アダプタサブ回路基板200は、第2基板2001と、第2基板2001の第1側(図中上側)に位置する第2配線層2002及び第2絶縁層2003と、第2基板2001の第2側(図中下側)に位置する第3配線層2004及び第3絶縁層2005とを備える。同様に、第2絶縁層2003及び第3絶縁層2005は、第2配線層2002及び第3配線層2004を構造的及び電気的に保護するための保護層として機能し、例えば、第2絶縁層2003及び第3絶縁層2005は、接着層(図示せず)を介して第2配線層2002及び第3配線層2004にそれぞれ結合されてもよい。
【0058】
例えば、第2配線層2002は第3配線部202を備え、第3配線層2004は第4配線部203及び第2アダプタ端部201を備え、これにより第3配線部202及び第4配線部203は、異なる配線層に設けられている。例えば、第2アダプタ端部201の複数の第2コンタクトパッドは第3絶縁層2005から露出され、第3配線部202の両端はそれぞれ開口部を介して第2アダプタ端部201の第1グループの第2コンタクトパッド201A及び第2グループの第2コンタクトパッド201Bに電気的に接続されている。例えば、第3配線部202は、第2基板2001中のビア2011及び第3絶縁層2005の開口部2015を介して露出して引き出され、例えば、表面処理によりパターン化された複数のコンタクトパッドが形成され、アダプタ端部が形成される。例えば、第3絶縁層2005の開口部2015は、図6Aに示す破線枠で示される位置に形成され、又は別の適切な位置に形成され、本開示の実施例はこれを限定しない。例えば、第2基板2001中のビア2011及び第3絶縁層2005の開口部2015はずらして設けられ、その結果、製造プロセスにおいて、開口部1015の位置が平坦であり、コンタクトパッドを容易に形成できる。
【0059】
例えば、別の例では、図6Bは本開示のいくつかの実施例に係る別のアダプタサブ回路基板の断面模式図であり、該断面図は、図3AにおけるB-Bに沿って切断されたものである。図6Bに示すように、アダプタサブ回路基板は、第2基板2001と、第2基板2001の第1側に位置する第2配線層2002及び第2絶縁層2003と、第2基板2001の第2側に位置する第3配線層2004及び第3絶縁層2005とを備える。第2配線層2002は第3配線部202及び第2アダプタ端部201を備え、第2アダプタ端部201の複数の第2コンタクトパッドは第2絶縁層2003から露出され、第3配線層2004は第4配線部203を備え、第4配線部203は、開口部を介して第2アダプタ端部201の第3グループの第2コンタクトパッド201Cに電気的に接続されている。例えば、第4配線部203は、第2基板2001中のビア2011及び第2絶縁層2003の開口部2013を介して露出して引き出され、例えば、表面処理によりパターン化された複数のコンタクトパッドが形成され、アダプタ端部が形成される。例えば、第2絶縁層2003の開口部2013は、図6Bに示す破線枠で示される位置に形成され、又は別の適切な位置に形成され、本開示の実施例はこれを限定しない。例えば、第2基板2001中のビア2011及び第2絶縁層2003の開口部2013はずらして設けられ、その結果、製造プロセスにおいて、開口部2013の位置が平坦であり、コンタクトパッドを容易に形成できる。
【0060】
例えば、第2側は第1側に対向し、アダプタサブ回路基板200が本体サブ回路基板100に取り付けられている場合、第2側は第1側よりも本体サブ回路基板100に近接している。
【0061】
例えば、図6A及び図6Bにそれぞれ示されるアダプタサブ回路基板200において、アダプタサブ回路基板200は、第2配線層2002と第3配線層2004との間に位置するシールド層2006をさらに備える。シールド層2006は、例えば第2基板2001の第1側又は第2側に設けられ、第4絶縁層2007を介して隣接する配線層から絶縁されており、例えば、図6A及び図6Bには、シールド層2006が第2基板2001の第2側に設けられ、第4絶縁層2007を介して第3配線層2004から絶縁されている状況が示されている。これにより、シールド層2006は、アダプタサブ回路基板200の第2基板2001の両側に位置する配線の信号クロストークを防止することができる。例えば、シールド層2006及び第4絶縁層2007のアダプタ端部に対応する位置に、例えば、ビア2011と連通して配線の引出しを容易にしてアダプタ端部を形成するような中空構造を有する。
【0062】
例えば、第2基板2001には、別のビア2021をさらに有し、シールド層2006は、ビア2021を介して第2配線層2002の接地線に電気的に接続されるため、シールド層2006が接地され、シールド作用を果たすことができ、さらに例えば、第4絶縁層2007には、ビア2017を有し、シールド層2006は、ビア2017を介して第3配線層2004の接地線に電気的に接続されるため、シールド層2006が接地されている。
【0063】
例えば、別の実施例では、アダプタサブ回路基板200は、さらにより多くの配線層を有してもよく、例えば、第2基板2001の第1側に2層の配線層を有し、このとき、第2基板2001の第1側に位置する各配線は、上記2層の配線層に交互に配置され、又は異なる配線はそれぞれ異なる配線層に配置されてもよい。例えば、アダプタサブ回路基板200は、さらに第2基板2001の第2側にも2層の配線層を有し、このとき、第2基板2001の第2側に位置する各配線は、上記2層配線層に交互に配置され、又は異なる配線はそれぞれ異なる配線層に配置されてもよい。本開示の実施例は、アダプタサブ回路基板200の配線層の数及び具体的な配線方法を特に限定しない。
【0064】
例えば、第1基板1001及び第2基板2001は、ポリイミド又はポリエステルなどの材料を用い、各配線層は、銅、銀、アルミニウムなどの金属材料又は合金材料で製造されてもよく、各絶縁層は、ポリイミド又はポリエステルなどの絶縁材料を用い、シールド層2006は、銅などの金属材料を用いてもよく、接着層は、エポキシ樹脂又はポリエチレンなどを用い、本開示は、各機能層の材料を特に限定しない。
【0065】
例えば、いくつかの実施例では、アダプタサブ回路基板200の第2アダプタ端部201は、異方導電性接着剤、溶接材料又はコネクタを介して本体サブ回路基板100の第1アダプタ端部101に接続されている。例えば、コネクタには、ゼロ挿入力型(Zero Insertion Force、ZIF)コネクタ又は基板対基板型(Board to Board、BTB)コネクタなどが含まれ、本開示の実施例は、各アダプタ端部の接続方法を特に限定しない。
【0066】
例えば、一例では、基板対基板型コネクタを用いて本体サブ回路基板100とアダプタサブ回路基板200を接続する。このとき、該コネクタには、互いに嵌合されたオスコネクタ及びメスコネクタが含まれる。例えば、本体サブ回路基板100の第1アダプタ端部101にはメスコネクタが設けられ、アダプタサブ回路基板200の第2アダプタ端部201にはオスコネクタが設けられ、オスコネクタとメスコネクタとの挿合によってアダプタサブ回路基板200と本体サブ回路基板100を接続する。
【0067】
本開示の実施例に係るフレキシブル回路基板は、本体サブ回路基板と、アダプタサブ回路基板とを備え、アダプタサブ回路基板を介して本体サブ回路基板の両側に位置する配線を中継し、配線の本体サブ回路基板上での交差を回避でき、信号クロストークを防止又は軽減することができ、又は、信号クロストークの防止による機能層の追加を回避し、回路基板構造の複雑化を回避することができる。本開示のいくつかの実施例では、本体サブ回路基板及びアダプタサブ回路基板は、簡単な単層又は2層構造を有し、従って、配線レイアウトがより簡素化され、本体サブ回路基板及びアダプタサブ回路基板の製造難易度を低減させることができる。
【0068】
本開示のいくつかの実施例は電子機器モジュールを提供し、図7は該電子機器モジュールの模式図である。図7に示すように、電子機器モジュール1は、電子機器基板11と、上記いずれかのフレキシブル回路基板10とを備え、電子機器基板11は、第1機能回路構造20を備える。フレキシブル回路基板10の第1機能配線(第1配線部102、第2配線部103及び第3配線部202を備える)は第1機能回路構造20に電気的に接続されている。
【0069】
例えば、いくつかの実施例では、フレキシブル回路基板10は、第2機能配線105をさらに備え、第1機能回路構造20は、第1機能配線に電気的に接続される第1信号伝送部21と、第2機能配線105に電気的に接続される第2信号伝送部22とを備える。
【0070】
例えば、いくつかの実施例では、電子機器基板11は、第2機能回路構造23をさらに備え、フレキシブル回路基板は、第2機能回路構造23に電気的に接続される第3機能配線106をさらに備える。
【0071】
例えば、いくつかの実施例では、電子機器基板11は、表示機能及びタッチ機能を備えた基板であり、このとき、第1機能回路構造20はタッチ回路構造であり、第2機能回路構造23は表示回路構造である。別のいくつかの実施例では、電子機器基板11は、表示機能及び指紋認識機能を備えた基板であり、このとき、第1機能回路構造20は、交差して配置される検出駆動電極及び検出誘導電極を含む静電容量式指紋認識回路などの指紋認識回路構造であり、第2機能回路構造23は表示回路構造である。以下、第1機能回路構造20がタッチ回路構造であることを例示して説明する。
【0072】
例えば、電子機器基板11上のタッチ回路構造の配置方法は、内蔵型、又は外付け型であってもよい。タッチ回路構造の形態は、静電容量式であり、例えば相互静電容量式タッチ回路構造である。例えば、該相互静電容量式タッチ回路構造は、第1方向に沿って延在する複数の第1電極と、第2方向(第1方向と交差)に沿って延在する複数の第2電極とを備え、2組の電極が交差した位置に検出コンデンサが形成され、すなわち、これら2組の電極はそれぞれコンデンサの両極を構成している。該タッチ回路構造を指でタッチすると、指はタッチポイント付近の2つの電極間の結合状態に影響するため、この2つの電極間の検出コンデンサの静電容量が変化する。タッチ回路構造の容量変化量データ及び各コンデンサの座標に基づき、各タッチポイントの座標を得ることができる。静電容量の大きさを検出する場合、横方向電極は、タッチ駆動回路として励起信号を順次送信し、縦方向電極は、タッチ誘導回路として信号を同時に又は順次受信し、このようにすべての横方向電極及び縦方向電極の交点の静電容量値、すなわちタッチ構造全体の2次元平面の静電容量値を得ることができる。従って、タッチ構造上に複数のタッチポイントを有するとしても、各タッチポイントの実際の座標を得ることができる。
【0073】
例えば、上記の場合では、第1信号伝送部21は、タッチ回路のタッチ駆動(Tx)回路を電気的に接続するタッチ駆動配線を備え、第2信号伝送部22は、タッチ回路のタッチ誘導(Rx)回路を電気的に接続するタッチ誘導配線を備える。このとき、第1制御回路1041はタッチドライバICであり、タッチ駆動配線を介してタッチ駆動回路に励起信号を提供し、タッチ誘導配線を介してタッチ誘導回路の誘導信号を受信し、上記信号に基づいてタッチ位置を判定し応答する。例えば、タッチ誘導回路と第1制御回路結合構造104との距離が近くなり、すなわち、取り付けられる第1制御回路1041、すなわちタッチドライバICとの距離が近くなり、従って、タッチ誘導回路が受信した誘導信号をタッチドライバICに伝送する経路がより短くなり、従って該誘導信号が信号干渉を受ける可能性が低くなり、タッチ操作をより正確にすることができる。例えば、図示するように、タッチ駆動配線及びタッチ誘導配線は、電子機器基板11の同一側(図中下側)に延在し、該側縁に形成されるコンタクトパッド211及びコンタクトパッド221にそれぞれ電気的に接続されている。
【0074】
例えば、本開示の別の実施例では、第1信号伝送部21は、タッチ回路のタッチ誘導(Rx)回路を電気的に接続するタッチ誘導配線を備え、第2信号伝送部22は、タッチ回路のタッチ駆動(Tx)回路を電気的に接続するタッチ駆動配線を備えるようにしてもよく、このとき、タッチ駆動回路は、直接第1制御回路結合構造104に電気的に接続され、従って、タッチ駆動回路と第1制御回路結合構造104との距離が近くなり、すなわち、取り付けられる第1制御回路1041、すなわち、タッチドライバICとの距離が近くなり、これにより、該実施例では、タッチ駆動回路のタッチ駆動信号が信号干渉を受ける可能性が低くなる。
【0075】
例えば、フレキシブル回路基板10は、一側(例えば、図中上側)に配線端部110を有し、配線端部110上に複数のコンタクトパッドを有し、第2配線部103に含まれる複数本の配線の他端は、配線端部110のコンタクトパッドの一部に1対1で対応して電気的に接続され、第2機能配線105に含まれる複数本の配線の他端は、配線端部110の別のコンタクトパッドに1対1で対応して電気的に接続され、第3機能配線106に含まれる複数本の配線の他端は、配線端部110のさらに別のコンタクトパッドに1対1で対応して電気的に接続されている。例えば、第2配線部103、第3機能配線106及び第2機能配線105にそれぞれ電気的に接続されるコンタクトパッドの一部は、配線端部110に間隔をおいて又は連続的に配置され、本開示の実施例はこれを特に限定しない。例えば、第2配線部103、第3機能配線106及び第2機能配線105の配線の数が多い場合、接続されるコンタクトパッドは、配線端部110に連続的に配置されてもよく、第2配線部103、第3機能配線106及び第2機能配線105の配線の数が少ない場合、接続されるコンタクトパッドは、配線端部110に間隔をおいて配置されてもよく、このとき、例えば、図7に示すように、間隔をおいて配置される複数グループのコンタクトパッドが形成されてもよい。
【0076】
例えば、配線端部110は、本体サブ回路基板の配線領域110A(すなわち、図中の配線端部110下方の斜線領域)に設けられ、例えば、配線領域110Aは、配線層及び一部の絶縁層のみを有し、シールド層などの構造を有さず、従って、配線領域110Aは、透明性が高く、フレキシブル回路基板10を電子機器基板11に結合するプロセスにおいて、高精度の位置合わせを実現可能で、フレキシブル回路基板10及び電子機器基板11を正確に電気的に接続することを容易にする。
【0077】
例えば、フレキシブル回路基板10が電子機器基板11に結合される場合、フレキシブル回路基板10の側縁の配線端部110のコンタクトパッドと電子機器基板11の側縁のコンタクトパッドとを直接圧着することができ、例えば、いくつかの実施例では、フレキシブル回路基板10の側縁の配線端部110のコンタクトパッドと電子機器基板11の側縁のコンタクトパッドとは、ACFなどを介して電気的に接続され、フレキシブル回路基板10上の第1機能配線と第1信号伝送部21に接続されるタッチ駆動配線とがコンタクトパッド211を介して電気的に接続され、フレキシブル回路基板上の第2機能配線と第2信号伝送部22に接続されるタッチ誘導配線とがコンタクトパッド221を介して電気的に接続され、これによりフレキシブル回路基板10の第1機能配線及び2機能配線が電子機器基板11のタッチ回路構造に電気的に接続される。
【0078】
例えば、第2機能回路構造23、すなわち表示回路構造は、複数本のデータ線を備え(ゲート線などをさらに備える)、該複数本のデータ線はそれぞれ画素ユニットに電気的に接続され、複数本のデータ線は電子機器基板11の一側(図中下側)に延在し、該側縁に形成されるコンタクトパッド231に電気的に接続されている。有機発光ダイオード(OLED)表示基板の場合、画素ユニットは、複数のトランジスタ、コンデンサ及び発光デバイスなどを含む表示駆動回路を備え、例えば、2T1C、3T1Cや7T1Cなどの複数種の形態が形成される。例えば、フレキシブル回路基板10が電子機器基板11に結合される場合、フレキシブル回路基板10の配線端部110上に複数のコンタクトパッドを有し、さらにフレキシブル回路基板上の第3機能配線と第2機能回路構造23のデータ線とがコンタクトパッド231を介して電気的に接続され、これによりフレキシブル回路基板10の第3機能配線が電子機器基板11の表示回路構造に電気的に接続されている。このとき、第2制御回路1071は表示ドライバICであり、表示駆動回路にデータ信号を提供でき、それにより表示ドライバICが提供したデータ信号によって発光デバイスの発光状態を制御して異なる表示効果を実現することができる。
【0079】
液晶表示(LCD)基板の場合、画素ユニットは、スイッチング素子と、液晶の偏向を制御するための第1電極(画素電極)及び第2電極(共通電極)とを備え、該スイッチング素子が第1電極に電気的に接続される。第2機能回路構造23、すなわち表示回路構造は、画素ユニットにそれぞれ接続される複数本のデータ線を備え、このとき、第2制御回路は表示ドライバICであり、データ線を介して画素ユニットに異なるデータ電圧信号を提供して、液晶のねじれ状態を制御して異なる表示効果を実現することができる。
【0080】
例えば、フレキシブル回路基板は、ボンディングによって電子機器基板11に結合され、ボンディングするとき、フレキシブル回路基板は、電子機器基板11にボンディングされて電子機器基板11の裏面に折り曲げて固定され、すなわち、電子機器基板11の非表示側に取り付けられることにより、表示画面の大画面設計を容易にする。
【0081】
上記本開示のいくつかの実施例に係る電子機器基板のフレキシブル回路基板において、アダプタサブ回路基板が本体サブ回路基板に位置しタッチ駆動回路にそれぞれ電気的に接続される配線部を中継することによって、本体サブ回路基板上にタッチ駆動回路と表示駆動回路とが交差せず、アダプタサブ回路基板の2層の配線層同士も互いにシールドされ、従って、アダプタサブ回路基板の両側に位置する配線の信号クロストークを回避するとともに、該本体サブ回路基板及びアダプタサブ回路基板は、構造が簡単で、配線レイアウトが簡素化され、その製造プロセスも簡素化されることに寄与する。
【0082】
本開示の少なくとも一実施例は電子機器を提供し、図8は該電子機器の模式図である。図8に示すように、電子機器2は、上記いずれかの電子機器モジュール1を備え、該電子機器モジュール1は、電子機器基板11と、フレキシブル回路基板10とを備える。例えば、図8に示される電子機器基板11の上側は表示側、下側は非表示側であり、このとき、フレキシブル回路基板10がボンディングされて屈曲されて電子機器基板11の非表示側に配置され、表示画面の大画面設計の実現を容易にする。
【0083】
該電子機器2は、例えば、携帯電話、タブレットPC、テレビ、ディスプレイ、ノートパソコン、デジタルフォトフレーム、ナビゲータなどの、表示機能を備えた任意の製品又は部材であってもよく、本開示の実施例はこれを特に限定しない。
【0084】
本開示の少なくとも一実施例はフレキシブル回路基板の製造方法を提供し、図9に示すように、該製造方法はステップS101~S103を含む。
【0085】
ステップS101、本体サブ回路基板を提供する。
【0086】
図2に示すように、本体サブ回路基板100は、複数の第1コンタクトパッドを有する第1アダプタ端部101と、第1アダプタ端部101の第1グループの第1コンタクトパッド101A及び第2グループの第1コンタクトパッド101Bにそれぞれ電気的に接続され、互いに離間されている第1配線部102及び第2配線部103とを備える。
【0087】
例えば、図5Aに示すように、本体サブ回路基板100は、第1基板1001上に第1配線層1002及び第1絶縁層1003を順次形成することによって形成される。例えば、第1基板1001は、ポリイミド又はポリエステルなどの材料を用い、第1配線層1002は、銅、銀、アルミニウムなどの金属材料又は合金材料を用い、第1絶縁層1003も、ポリイミド又はポリエステルなどの材料を用いる。例えば、まず、第1基板1001上にスパッタリングなどの方法で1層の銅金属層を形成し、次に、銅金属層をパターン化して第1配線層1002を形成し、その後、コーティングなどの方法で第1配線層1002上に第1絶縁層1003を形成し、第1絶縁層1003に開口部を形成してアダプタ端部などの構造を形成する。
【0088】
ステップS102、アダプタサブ回路基板を提供する。
【0089】
図3Aに示すように、アダプタサブ回路基板200は、複数の第2コンタクトパッドを有する第2アダプタ端部201と、両端が第2アダプタ端部201の第1グループの第2コンタクトパッド201A及び第2グループの第2コンタクトパッド201Bにそれぞれ電気的に接続される第3配線部202とを備える。
【0090】
例えば、図6Aに示すように、アダプタサブ回路基板200は、第2基板2001の第1側に第2配線層2002及び第2絶縁層2003を順次形成し、その後、第2基板2001の第2側に第3配線層2004及び第3絶縁層2005を順次形成することによって形成される。例えば、第1基板2001は、ポリイミド又はポリエステルなどの材料を用い、第2配線層2002及び第3配線層2004は、銅、銀、アルミニウムなどの金属材料又は合金材料を用い、第2絶縁層2003及び第3絶縁層2005も、ポリイミド又はポリエステルなどの材料を用いる。各配線層及び各絶縁層の形成方法は、上記実施例を参照でき、ここで繰り返し説明しない。
【0091】
例えば、図6Aの例では、第2アダプタ端部201はアダプタサブ回路基板200の第1側に形成され、このとき、第2基板2001及び第3絶縁層2005に開口部(又はビア)が形成されることにより、第3配線部202は、第2基板2001中のビア2011及び第3絶縁層2005の開口部2015を介して露出して引き出され、その後、例えば、表面処理によりパターン化された複数のコンタクトパッドが形成され、アダプタ端部が形成される。
【0092】
例えば、図6Aに示すように、いくつかの実施例では、アダプタサブ回路基板200を形成することは、第2基板2001の第2側にシールド層2006及び第4絶縁層2007を形成することをさらに含む。例えば、シールド層2006は、例えば宙吊りされる、又は接地線に電気的に接続されるように構成されている。これにより、シールド層2006は、アダプタサブ回路基板200上の2層配線層の信号クロストークの発生を防止することができる。例えば、シールド層2006及び第4絶縁層2007の、第2基板2001のビア2011に対応する位置に中空構造が形成されて、第3配線部202が引き出される。
【0093】
ステップS103、アダプタサブ回路基板を本体サブ回路基板に取り付ける。
【0094】
図1に示すように、第2アダプタ端部201の第1グループの第2コンタクトパッド201A及び第2グループの第2コンタクトパッド201Bを第1アダプタ端部101の第1グループの第1コンタクトパッド101A及び第2グループの第1コンタクトパッド101Bにそれぞれ電気的に接続することによって、アダプタサブ回路基板200を本体サブ回路基板100に取り付け、第1配線部102、第3配線部103及び第2配線部202を順次に電気的に接続して第1機能配線を得る。取り付けるとき、アダプタサブ回路基板200の第2側は第1側よりも本体サブ回路基板100に近接し、これにより本体サブ回路基板100上の第2機能配線は、本体サブ回路基板100に電気的に接続されるアダプタサブ回路基板200上の第4配線部203により近接し、相対的に、該設置は、本体サブ回路基板100及びアダプタサブ回路基板200の配線配置により寄与する。
【0095】
例えば、ホットプレス方法、溶接方法又はコネクタを介して、アダプタサブ回路基板200の第2アダプタ端部201を本体サブ回路基板100の第1アダプタ端部101に接続することができる。例えば、ホットプレス方法において、2つのアダプタ端部の間に異方導電性接着剤を形成して、アダプタ端部をホットプレスし、異方導電性接着剤で2つのアダプタ端部を接続する。例えば、コネクタには、ゼロ挿入力型(Zero Insertion Force、ZIF)コネクタ又は基板対基板型(Board to Board、BTB)コネクタなどが含まれ、本開示の実施例は接続方法を特に限定しない。
【0096】
例えば、一例では、基板対基板型コネクタを用いて本体サブ回路基板100とアダプタサブ回路基板200を接続する。このとき、該コネクタには、互いに嵌合されたオスコネクタ及びメスコネクタが含まれる。例えば、本体サブ回路基板100の第1アダプタ端部101にはメスコネクタが設けられ、アダプタサブ回路基板200の第2アダプタ端部201にはオスコネクタが設けられ、オスコネクタとメスコネクタとの挿合によってアダプタサブ回路基板200と本体サブ回路基板100を接続する。
【0097】
本開示の実施例に係るフレキシブル回路基板の製造方法は本体サブ回路基板及びアダプタサブ回路基板を提供し、アダプタサブ回路基板を介して本体サブ回路基板の両側に位置する配線を中継し、該方法は、配線の本体サブ回路基板上での交差を回避し、信号クロストークを防止又は軽減することができ、又は信号クロストークの防止による機能層の追加を回避し、回路基板構造の複雑化を回避することができ、また、該製造方法が提供する本体サブ回路基板及びアダプタサブ回路基板は、簡単な単層又は2層構造を有し、従って、配線レイアウトがより簡素化され、本体サブ回路基板及びアダプタサブ回路基板の製造難易度を低減させることができる。また、以下を説明する必要がある。
【0098】
(1)本開示の実施例の図面は、本開示の実施例に係る構造のみに関し、他の構造は通常設計を参照することができる。
【0099】
(2)明確にするために、本開示の実施例を説明するための図面において、層又は領域の厚みは拡大又は縮小され、すなわち、これらの図面は実際の縮尺で描画されるものではない。層、フィルム、領域又は基板などの素子が、別の素子の「上」又は「下」に位置すると記載される場合、該素子は、別の素子の「上」又は「下」に「直接」位置するか中間素子が存在し得ることで理解してもよい。
【0100】
(3)衝突がない限り、本開示の実施例及び実施例の特徴を互いに組み合わせて新たな実施例を得ることができる。
【0101】
以上は、本開示の具体的な実施形態に過ぎないが、本開示の保護範囲はこれに限定されず、当業者は本開示に開示されている技術範囲内に、変化や置換を容易に想到でき、これらは本開示の保護範囲内に属すべきである。従って、本開示の保護範囲は特許請求の範囲の保護範囲に準じる。
【符号の説明】
【0102】
1 電子機器モジュール
2 電子機器
10 フレキシブル回路基板
11 電子機器基板
20 第1機能回路構造
21 第1信号伝送部
22 第2信号伝送部
23 第2機能回路構造
100 本体サブ回路基板
101 第1アダプタ端部
101A 第1コンタクトパッド
101B 第1コンタクトパッド
101C 第1コンタクトパッド
102 第1配線部
103 第3配線部
103 第2配線部
104 第1制御回路結合構造
105 第2機能配線
106 第3機能配線
107 第2制御回路結合構造
108 第2制御回路結合構造
110 配線端部
110A 配線領域
200 アダプタサブ回路基板
201 第2アダプタ端部
201A 第2コンタクトパッド
201B 第2コンタクトパッド
201C 第2コンタクトパッド
202 第3配線部
202 第2配線部
203 第4配線部
203 第3配線部
204 第3アダプタ端部
211 コンタクトパッド
221 コンタクトパッド
231 コンタクトパッド
1001 第1基板
1002 第1配線層
1003 第1絶縁層
1004 第2配線層
1005 第2絶縁層
1011 ビア
1013 開口部
1015 開口部
1041 第1制御回路
1071 第2制御回路
2001 第1基板
2001 第2基板
2002 第2配線層
2003 第2絶縁層
2004 第3配線層
2005 第3絶縁層
2006 シールド層
2007 第4絶縁層
2011 ビア
2013 開口部
2015 開口部
2017 ビア
2021 ビア
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図7
図8
図9