(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-05
(45)【発行日】2024-11-13
(54)【発明の名称】燃料電池モジュール及び燃料電池装置
(51)【国際特許分類】
H01M 8/04 20160101AFI20241106BHJP
H01M 8/0606 20160101ALI20241106BHJP
【FI】
H01M8/04 J
H01M8/04 Z
H01M8/0606
(21)【出願番号】P 2021088546
(22)【出願日】2021-05-26
【審査請求日】2023-08-18
(31)【優先権主張番号】P 2020219055
(32)【優先日】2020-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100132045
【氏名又は名称】坪内 伸
(72)【発明者】
【氏名】内 一隆
【審査官】大内 俊彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-266610(JP,A)
【文献】特開2011-222158(JP,A)
【文献】特開2020-98742(JP,A)
【文献】特開2017-199599(JP,A)
【文献】特開2020-119854(JP,A)
【文献】特開2014-165135(JP,A)
【文献】特開2010-165639(JP,A)
【文献】特開2019-164895(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 8/00-8/2495
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
改質部、及び該改質部を加熱する燃焼器を収容する
とともに、外壁及び内壁の間に発電前の酸化剤が流れる流路が形成されてなる容器と、
前記改質部が生成した燃料ガス、及び
前記酸化剤の電気化学反応により発電する複数の燃料電池セルを積層させた燃料電池セルスタックと、
前記容器及び前記燃料電池セルスタックの間で、それぞれ異なる種類のガスを送る複数の配管と、を備え、
前記複数の配管の一部が、前記容器の第1の面及び前記燃料電池セルスタックの第1の面に接続され、
前記複数の配管の別の一部が、前記容器の第1の面と異なる第2の面、及び前記燃料電池セルスタックの第1の面と異なる第2の面の少なくとも一方に接続される
燃料電池モジュール。
【請求項2】
請求項1に記載の燃料電池モジュールにおいて、
前記燃料電池セルスタックの第1の面は、前記燃料電池セルの積層方向に実質的に垂直であり、
前記燃料電池セルスタックの第2の面は、前記燃料電池セルスタックの第1の面の裏側であり、
前記複数の配管の一部の残りが該燃料電池セルスタックの第2の面に接続される
燃料電池モジュール。
【請求項3】
請求項2に記載の燃料電池モジュールにおいて、
前記容器の外壁及び内壁の間に酸化剤の流路が形成されている
燃料電池モジュール。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の燃料電池モジュールにおいて、
前記改質部が生成した燃料ガスを送出する、前記容器内の内部配管は、前記容器における該改質部とともに前記燃焼器を挟む壁部以外の壁部を貫通する
燃料電池モジュール。
【請求項5】
請求項2から4のいずれか1項に記載の燃料電池モジュールにおいて、
前記燃料電池セルスタックは、前記複数の配管に接続する燃料ガス入口、酸化剤ガス入口、燃料オフガス出口、及び酸化剤オフガス出口を有し、
前記燃料オフガス出口は、前記燃料ガス入口よりも前記容器の近くに位置し、
前記酸化剤オフガス出口は、前記酸化剤ガス入口よりも前記容器の近くに位置する
燃料電池モジュール。
【請求項6】
請求項5に記載の燃料電池モジュールにおいて、
前記燃料ガス入口及び前記酸化剤ガス入口が前記燃料電池セルスタックの第1の面に設けられ、前記燃料オフガス出口及び前記酸化剤オフガス出口が前記燃料電池セルスタックの第2の面に設けられる
燃料電池モジュール。
【請求項7】
請求項5に記載の燃料電池モジュールにおいて、
前記燃料ガス入口及び前記酸化剤オフガス出口が前記燃料電池セルスタックの第1の面に設けられ、前記酸化剤ガス入口及び前記燃料オフガス出口が前記燃料電池セルスタックの第2の面に設けられる
燃料電池モジュール。
【請求項8】
請求項5に記載の燃料電池モジュールにおいて、
前記燃料ガス入口及び前記燃料オフガス出口が前記燃料電池セルスタックの第1の面に設けられ、前記酸化剤ガス入口及び前記酸化剤オフガス出口が前記燃料電池セルスタックの第2の面に設けられる
燃料電池モジュール。
【請求項9】
請求項6から8のいずれか1項に記載の燃料電池モジュールにおいて、
前記積層方向は、前記容器及び前記燃料電池セルスタックが並ぶ第1の配置方向に対して実質的に垂直である
燃料電池モジュール。
【請求項10】
請求項9に記載の燃料電池モジュールにおいて、
前記容器における前記第1の配置方向に実質的に垂直な長手方向は、前記積層方向に平行である
燃料電池モジュール。
【請求項11】
請求項9に記載の燃料電池モジュールにおいて、
前記容器における、前記第1の配置方向に実質的に垂直な幅方向は、前記積層方向に実質的に平行である
燃料電池モジュール。
【請求項12】
請求項6に記載の燃料電池モジュールにおいて、
前記積層方向は、前記容器及び前記燃料電池セルスタックが並ぶ第1の配置方向に平行である
燃料電池モジュール。
【請求項13】
請求項1に記載の燃料電池モジュールにおいて、
前記容器内で前記燃焼器及び前記改質部の順番に、第2の配置方向に沿って並んで配置され、
前記燃料電池セルスタックは、前記容器に対して、前記第2の配置方向に垂直な方向に位置する
燃料電池モジュール。
【請求項14】
請求項13に記載の燃料電池モジュールにおいて、
前記複数の配管の一つの一端は前記容器を介して前記改質部に接続され、他端は前記一端よりも前記第2の配置方向側において前記燃料電池セルスタックに接続される
燃料電池モジュール。
【請求項15】
請求項13又は14に記載の燃料電池モジュールにおいて、
前記容器の第1の面は、前記第2の配置方向側の面であり、
前記容器の第2の面は、前記容器の第1の面の裏側の面であり、
前記燃料電池セルスタックの第2の面は、前記燃料電池セルスタックの第1の面の裏側の面であり、
前記複数の配管の別の一部が、前記容器の第2の面及び前記燃料電池セルスタックの第2の面に接続される
燃料電池モジュール。
【請求項16】
請求項13又は14に記載の燃料電池モジュールにおいて、
前記容器の第1の面は、前記第2の配置方向側の面であり、
前記容器の第2の面は、前記第2の配置方向の逆側の面であり、
前記複数の配管の別の一部が、前記燃料電池セルスタックの第1の面に接続される
燃料電池モジュール。
【請求項17】
請求項13から16のいずれか1項に記載の燃料電池モジュールにおいて、
前記容器の外壁及び内壁の間に酸化剤の流路が形成され、
前記第2の配置方向の逆側から前記容器に酸化剤が導入され、
前記酸化剤の流路に接続する、前記複数の配管の一つは、前記容器よりも前記第2の配置方向側において前記燃料電池セルスタックに接続される
燃料電池モジュール。
【請求項18】
請求項1から17のいずれか1項に記載の燃料電池モジュールを備える
燃料電池装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、燃料電池モジュール及び燃料電池装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
改質器、燃焼器及び燃料電池セルスタックを備える燃料電池モジュールが知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
燃料電池モジュールでは、改質器から燃料電池セルスタックに燃料ガスを送る配管、並びに燃料電池セルスタックから改質器に燃料オフガス及び酸化剤オフガスを送る配管が設けられる。これらの配管同士を干渉させずに、燃料電池セルスタックに接続させることは困難であった。
【0005】
従って、上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされた本開示の目的は、配管同士の干渉を回避させるための設計における自由度を向上させた燃料電池モジュール及び燃料電池装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した諸課題を解決すべく、第1の観点による燃料電池モジュールは、
改質器、及び該改質器を加熱する燃焼器を収容する容器と、
前記改質器が生成した燃料ガス、及び酸化剤の電気化学反応により発電する複数の燃料電池セルを積層させた燃料電池セルスタックと、
前記容器及び前記燃料電池セルスタックの間で、それぞれ異なる種類のガスを送る複数の配管と、を備え、
前記複数の配管の一部が、前記容器の第1の面及び前記燃料電池セルスタックの第1の面に接続され、
前記複数の配管の別の一部が、前記容器の第1の面と異なる第2の面、及び前記燃料電池セルスタックの第1の面と異なる第2の面の少なくとも一方に接続される。
【0007】
第2の観点による燃料電池装置は、
改質器、及び該改質器を加熱する燃焼器を収容する容器と、前記改質器が生成した燃料ガス、及び酸化剤の電気化学反応により発電する複数の燃料電池セルを積層させた燃料電池セルスタックと、前記容器及び前記燃料電池セルスタックの間で、それぞれ異なる種類のガスを送る複数の配管と、を有し、前記複数の配管の一部が、前記容器の第1の面及び前記燃料電池セルスタックの第1の面に接続され、前記複数の配管の別の一部が、前記容器の第1の面と異なる第2の面、及び前記燃料電池セルスタックの第1の面と異なる第2の面の少なくとも一方に接続される燃料電池モジュールを備える。
【発明の効果】
【0008】
上記のように構成された本開示に係る燃料電池モジュール及び燃料電池装置によれば、配管同士の干渉を回避させるための設計における自由度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1の実施形態に係る燃料電池モジュールの斜視図である。
【
図2】
図1におけるII―II線に沿った燃料電池モジュールの断面図である。
【
図3】
図2におけるIII―III線に沿った燃料電池モジュールの断面図である。
【
図4】
図1の燃料電池モジュールの変形例の斜視図である。
【
図5】
図1の燃料電池モジュールを第1の方向から見た側面図である。
【
図6】
図1の燃料電池モジュールを第1の方向の逆方向から見た側面図である。
【
図7】
図1の燃料電池モジュールの別の変形例を第1の方向から見た側面図である。
【
図8】
図1の燃料電池モジュールの別の変形例を第1の方向の逆方向から見た側面図である。
【
図9】
図1の燃料電池モジュールの更に別の変形例を第1の方向から見た側面図である。
【
図10】
図1の燃料電池モジュールの更に別の変形例を第1の方向の逆方向から見た側面図である。
【
図11】第1の配置方向に折返し構造を有する燃料電池スタック内のガスの流れを説明するための概要図である。
【
図12】
図1の燃料電池スタック内のガスの流れを説明するための概要図である。
【
図13】第1の配置方向に垂直な方向に折返し構造を有する燃料電池スタック内のガスの流れを説明するための概要図である。
【
図14】第2の実施形態の燃料電池モジュールの第2の方向に垂直な平面による断面を示す断面図である。
【
図15】第3の実施形態の燃料電池モジュールの斜視図である。
【
図16】
図15の燃料電池モジュールを第2の方向の逆方向から見た側面図である。
【
図17】
図15におけるXVII―XVII線に沿った燃料電池モジュールの断面図である。
【
図18】
図15の燃料電池モジュールを第2の方向から見た側面図である。
【
図19】第3の実施形態の変形例の燃料電池モジュールを第2の方向の逆方向から見た側面図である。
【
図20】第3の実施形態の変形例の燃料電池モジュールを第2の方向から見た側面図である。
【
図21】第4の実施形態の燃料電池モジュールを第2の方向の逆方向から見た側面図である。
【
図22】第4の実施形態の燃料電池モジュールを第2の方向から見た側面図である。
【
図23】第4の実施形態の変形例の燃料電池モジュールを第2の方向の逆方向から見た側面図である。
【
図24】第4の実施形態の変形例の燃料電池モジュールを第2の方向から見た側面図である。
【
図25】
図23の燃料電池セルスタックを第2の配置方向から見た上面図である。
【
図26】第5の実施形態の燃料電池モジュールを第2の方向の逆方向から見た側面図である。
【
図27】第5の実施形態の燃料電池モジュールを第2の方向から見た側面図である。
【
図28】第6の実施形態の燃料電池モジュールを第2の方向の逆方向から見た側面図である。
【
図29】第6の実施形態の燃料電池モジュールを第2の方向から見た側面図である。
【
図30】
図28の燃料電池セルスタックを第1の方向から見た側面図である。
【
図31】第2の実施形態の燃料電池モジュールにおける、複数の配管との接続位置を変えた燃料電池セルスタックの変形例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示を適用した燃料電池モジュールの実施形態について、図面を参照して説明する。
【0011】
図1に示すように、本開示の第1の実施形態に係る燃料電池モジュール10は、容器11、複数の配管12、及び燃料電池セルスタック13を含んで構成される。
【0012】
複数の配管12の一部は、容器11の第1の面及び燃料電池セルスタック13の第1の面に接続される。複数の配管12の別の一部は、容器11の第2の面、及び燃料電池セルスタック13の第2の面の少なくとも一方に接続される。容器11の第2の面は、容器11の第1の面と異なる。燃料電池セルスタック13の第2の面は、燃料電池セルスタック13の第1の面と異なる。容器11の第1の面及び第2の面、並びに燃料電池セルスタック13の第1の面及び第2の面については、後述する。第1の実施形態においては、具体的には、複数の配管12の別の一部は、容器11の第1の面、及び燃料電池セルスタック13の第2の面に接続されてよい。
【0013】
燃料電池モジュール10を含む燃料電池装置では、設置時における地表に対する姿勢が定められている。本願明細書において、地表に対して定められた姿勢において鉛直上方となる燃料電池装置内の燃料電池モジュール10における方向を、上方向と呼ぶ。本願明細書において、地表に対して定められた姿勢において鉛直下方となる燃料電池装置内の燃料電池モジュール10における方向を、下方向と呼ぶ。本願明細書において、上下方向に垂直且つ互いに垂直な2方向を第1の方向及び第2の方向と呼ぶ。
【0014】
図1に示すように、容器11は、例えば、略直方体状であってよい。直方体状の容器11は、上下方向に垂直な長方形の面、第1の方向に垂直な略矩形の面及び第2の方向に平行な略矩形の面によって形成されてよい。長方形の面は長辺及び短辺により構成されてよい。本願明細書において、容器11の長手方向は、第1の方向に実質的に平行である。また、容器11の幅方向は、第2の方向に実質的に平行である。本願明細書において、実質的に平行は、本開示の効果を奏することが可能であればよく、例えば、±5°の関係を含んでよい。
【0015】
容器11には、第1の方向側の側面SS1に、原燃料ガス及び水の供給管14及び排出管15が設けられてよい。原燃料ガス及び水の供給管14は、容器11の第1の方向側の壁を貫通する。
図2に示すように、原燃料ガス及び水の供給管14は、改質器16に接続される。原燃料ガス及び水の供給管14は、改質器16に原燃料ガス及び水を供給する。排出管15では、内空が容器11の内部と連通する。排出管15は、燃焼器17における燃焼により生じる排気ガスを排出する。
【0016】
図1に示すように、容器11には、第1の方向側の側面SS1から容器11内部に延びる、熱電対18及び着火ヒータ19が設けられてよい。熱電対18は、後述する燃焼室の温度を検出する。着火ヒータ19は、後述する燃焼器17に着火する。容器11には、上面USに酸化剤ガス供給管20が設けられてよい。酸化剤ガス供給管20は、容器11の上方側の外壁を貫通しており容器11における酸化剤ガスの供給路に接続される。
【0017】
容器11は、改質器16及び燃焼器17を収容する。
【0018】
図2に示すように、改質器16には、原燃料ガス及び水の供給管14を介して、原燃料ガス及び水が内部に供給される。改質器16は、少なくとも改質部を含む。改質器16は、気化部を含んでもよい。
【0019】
改質部は、改質触媒を収容しており、原燃料ガスを、水を用いて改質することにより水素を含む燃料ガスを生成する。気化部は、水を気化させて水蒸気にして、原燃料ガスと混合させる。気化部は、水蒸気状の水と原燃料ガスとを混合させて、改質部に供給する。気化部は、燃料電池モジュール10の外部の気化器であってよい。又は、前述のように、気化部は、改質部と一体化されて改質器16に含まれてよい。改質器16は、後述する燃料ガス配管21を介して、燃料ガスを燃料電池セルスタック13に送出する。
【0020】
燃焼器17には、後述する酸化剤オフガス配管22を介して、燃料電池セルスタック13から未反応の酸化剤ガスが排出される。また、燃焼器17には、燃料オフガス配管23を介して、燃料電池セルスタック13から未反応の燃料ガスが排出される。燃焼器17は、燃料電池セルスタック13において未反応の燃焼ガスを、未反応の酸化剤ガスを用いて燃焼させることにより、改質器16を加熱する。燃焼器17は、改質器16の加熱により、改質器16における水蒸気改質反応に必要な熱を付与する。燃焼器17は、酸化剤オフガス燃焼器24及び燃料オフガス燃焼器25を含んでよい。
【0021】
図2、3に示すように、燃焼器17は、容器11内で改質器16より下方に設けられてよい。燃焼器17は、容器11の下側の内面に当接してよい。更に具体的には、酸化剤オフガス燃焼器24が当該内面に当接してよい。燃料オフガス燃焼器25が酸化剤オフガス燃焼器24の上方において当接してよい。
【0022】
燃焼器17の上面に、酸化剤オフガス噴射口及び燃料オフガス噴射口が形成されてよい。酸化剤オフガス噴射口は、改質器16及び燃焼器17が収容される容器11内の空間ISに未反応の酸化剤ガスを噴射してよい。燃料オフガス噴射口は、容器11内の空間ISに未反応の燃料ガスを噴射してよい。なお、燃焼器17と改質器16とは離間して、燃焼器17の燃焼により改質器16の底面が加熱される構成としてもよい。
【0023】
図2、3に示すように、容器11の外壁及び内壁の間には、酸化剤の流路CHが形成される。流路CHは、酸化剤ガス供給管20から、後述する酸化剤ガス配管26を連結する。流路CHは、例えば、容器11の上面US、側面、及び下面それぞれにおける外壁及び内壁によって画定される内空により形成されてよい。流路CHが形成される側面は、第2の方向に垂直な2面であってよい。流路CHは、酸化剤ガス供給管20から送出される酸素等の酸化剤を含むガス(例えば、空気)を燃料電池セルスタック13に供給する。
【0024】
図2に示すように、燃料ガス配管21、酸化剤オフガス配管22、燃料オフガス配管23、及び酸化剤ガス配管26は、容器11の第1の面である下方の面に接続されてよい。より具体的には、改質器16は、燃焼器17並びに容器11の内壁及び外壁を貫通して容器11の下方の面に開口する内部配管を介して燃料ガス配管21に接続されてよい。酸化剤オフガス燃焼器24は、容器11の内壁及び外壁を貫通して容器11の下方の面に開口する内部配管を介して酸化剤オフガス配管22に接続されてよい。燃料オフガス燃焼器25は、酸化剤オフガス燃焼器24並びに容器11の内壁及び外壁を貫通して容器11の下方の面に開口する内部配管を介して燃料オフガス配管23に接続されてよい。流路CHは、容器11の下方の面に形成される開口を介して酸化剤ガス配管26に接続されてよい。
【0025】
複数の配管12は、容器11及び燃料電池セルスタック13の間で、それぞれ異なる種類のガスを送る。複数の配管12は、例えば、燃料ガス配管21、酸化剤オフガス配管22、燃料オフガス配管23、及び酸化剤ガス配管26を含む。燃料ガス配管21は、容器11内の改質器16が生成する燃料ガスを、燃料電池セルスタック13に送ってよい。酸化剤オフガス配管22は、燃料電池セルスタック13において未反応の酸化剤を、容器11内の燃焼器17、より具体的には酸化剤オフガス燃焼器24に送ってよい。燃料オフガス配管23は、燃料電池セルスタック13において未反応の燃料ガスを、容器11内の燃焼器17、より具体的には燃料オフガス燃焼器25に送ってよい。酸化剤ガス配管26は、容器11における流路CHから酸化剤を燃料電池セルスタック13に送ってよい。
【0026】
燃料電池セルスタック13は、容器11に対して下方向に位置する。燃料電池セルスタック13は、積層させた複数の平板型の燃料電池セルを含む。燃料電池セルは、改質器16が生成した燃料ガス、及び酸化剤の電気化学反応により発電する。燃料電池セルでは、供給される燃料ガスの全量及び酸化剤ガスの全量が電気化学反応を起こすわけではなく、未反応の燃料ガス及び酸化剤ガスを排出する。
【0027】
第1の実施形態において、燃料電池セルの積層方向は、容器11及び燃料電池セルスタック13が並ぶ第1の配置方向、言換えると上下方向に実質的に垂直であってよい。本願明細書において、実質的に垂直は、本開示の効果を奏することが可能であればよく、例えば、90°±5°の関係を含んでよい。さらに、第1の実施形態において、燃料電池セルの積層方向は、第1の方向、言換えると、容器11における長手方向に実質的に平行であってよい。または、第1の実施形態において、
図4に示すように、燃料電池セルの積層方向は、第2の方向、言換えると、容器11における幅方向に実質的に平行であってよい。容器11における幅方向は、長手方向に垂直な方向である。
【0028】
図2に示すように、燃料電池セルスタック13は、積層方向に実質的に垂直な第1の面Scs1及び第2の面Scs2を有する。燃料電池セルスタック13の第2の面Scs2は、燃料電池セルスタック13の第1の面Scs1の裏側の面である。複数の配管12の一部が燃料電池セルスタック13の第1の面Scs1に接続される。複数の配管12の一部の残りが燃料電池セルスタック13の第2の面Scs2に接続される。
【0029】
図5、6に示すように、燃料電池セルスタック13は、複数の配管12に接続する燃料ガス入口27、酸化剤ガス入口28、燃料オフガス出口29、及び酸化剤オフガス出口30を有してよい。燃料オフガス出口29は、燃料ガス入口27よりも容器11の近くに位置してよい。酸化剤オフガス出口30は、酸化剤ガス入口28よりも容器11の近くに位置してよい。より具体的には、燃料オフガス出口29及び酸化剤オフガス出口30は、燃料電池セルスタック13における、容器11側の端部近傍に位置してよい。また、燃料ガス入口27及び酸化剤ガス入口28は、燃料電池セルスタック13における、容器11から離れた側の端部近傍に位置してよい。
【0030】
燃料ガス入口27及び酸化剤ガス入口28は、燃料電池セルスタック13の第1の面Scs1に設けられてよい。燃料オフガス出口29及び酸化剤オフガス出口30は、燃料電池セルスタック13の第2の面Scs2に設けられてよい。または、
図7、8に示すように、燃料ガス入口27及び酸化剤オフガス出口30は燃料電池セルスタック13の第1の面Scs1に設けられ、酸化剤ガス入口28及び燃料オフガス出口29は燃料電池セルスタック13の第2の面Scs2に設けられてよい。または、
図9、10に示すように、燃料ガス入口27及び燃料オフガス出口29は燃料電池セルスタック13の第1の面Scs1に設けられ、酸化剤ガス入口28及び酸化剤オフガス出口30は燃料電池セルスタック13の第2の面Scs2に設けられてよい。
【0031】
燃料ガス入口27及び燃料オフガス出口29は、積層方向(第1の実施形態においては、第1の方向)から見て、第1の配置方向に垂直な方向(第1の実施形態において、第2の方向)において、ずれて位置してよい。酸化剤ガス入口28及び酸化剤オフガス出口30は、積層方向(第1の実施形態においては、第1の方向)から見て、第1の配置方向に垂直な方向(第1の実施形態において、第2の方向)において、ずれて位置してよい。燃料ガス入口27及び燃料オフガス出口29を結ぶ線分と、酸化剤ガス入口28及び酸化剤オフガス出口30を結ぶ線分は、積層方向から見て交差してよい。
【0032】
以上のような構成の第1の実施形態の燃料電池モジュール10では、複数の配管12の一部が容器11の第1の面及び燃料電池セルスタック13の第1の面Scs1に接続され、複数の配管12の別の一部が容器11の第1の面と異なる第2の面、及び燃料電池セルスタック13の第1の面Scs1と異なる第2の面Scs2の少なくとも一方に接続される。このような構成により、燃料電池モジュール10は、複数の配管12すべてを容器11の単一の面及び燃料電池セルスタック13の単一の面に接続される構成に比べて、干渉を回避させるための設計における自由度を向上させる。特に、平板型の燃料電池セルを積層させた燃料電池セルスタック13を適用する構成において、設計における自由度を向上させることは特に有益である。
【0033】
また、第1の実施形態の燃料電池モジュール10では、容器11の外壁及び内壁の間に酸化剤の流路CHが形成されている。このような構成により、燃料電池モジュール10は、改質器16の加熱のために用いられる、容器11内の燃焼器17の熱を利用して、燃料電池セルスタック13に送る前に酸化剤ガスを加熱し得る。したがって、燃料電池モジュール10は、温度の低い酸化剤ガスが燃料電池セルスタック13に供給されることによる、燃料電池セルスタック13内部における温度分布の発生を抑えるので、燃料電池セルスタック13における不具合を抑制し得る。
【0034】
また、第1の実施形態の燃料電池モジュール10では、燃料オフガス出口29は燃料ガス入口27よりも容器11の近くに位置し、酸化剤オフガス出口30は酸化剤ガス入口28よりも容器11の近くに位置する。例えば、一般的な燃料電池セルスタックにおいて、燃料ガス入口及び燃料オフガス出口を第1の配置方向において同じ位置に配置し、酸化剤入口及び酸化剤オフガス出口を第1の配置方向において同じ位置に配置する構造が考えられる。そのような構造においては、
図11に示すように、燃料ガス及び酸化剤ガスは入口INから一部の燃料電池セル31’に流入して燃料電池セル31’内を上下方向の一方向(
図11における上方向)に流れ、その後燃料電池セル31’内を当該上下方向の逆方向(
図11において下方向)に流れて出口OUTから排出される。このような折返し構造においては、ガスの圧力損失が発生し得る。一方で上述の構成を有する燃料電池モジュール10は、燃料電池セルスタック13内での、第1の配置方向(上下方向)にガスを折返させる構造の採用が不要であり、
図12に示すように、燃料電池セルスタック13内で燃料ガス及び酸化剤ガスを上下方向に折り返すことなく下方から上方に通過させ得る。したがって、燃料電池モジュール10は、第1の配置方向の折返しが不要となり、ガスの圧力損失の発生を抑制できるため、燃料ガス及び酸化剤ガスの流れをスムーズにできる。その結果、燃料電池モジュール10は、発電効率を向上し得る。
【0035】
また、
図5、6に示すように、第1の実施形態の燃料電池モジュール10では、燃料ガス入口27及び酸化剤ガス入口28が燃料電池セルスタック13の第1の面Scs1に設けられ、燃料オフガス出口29及び酸化剤オフガス出口30が燃料電池セルスタック13の第2の面Scs2に設けられる。例えば、一般的な燃料電池セルスタックにおいて、燃料ガス及び酸化剤ガスそれぞれの入口及び出口を同一の面に位置させることが考えられる。そのような構造においては、
図13に示すように、燃料ガス及び酸化剤ガスは入口INから積層方向の一方向に向かって流れた後、各燃料電池セル31’内を積層方向に垂直な方向に流れ、その後、積層方向の逆方向に向かって流れて、出口OUTから排出される。このような構成においては、圧力損失が大きくなるため、入口IN及び出口OUTから離れた電気化学セル11’にはガスが到達しにくくなる。一方で上述の構成を有する燃料電池モジュール10は、燃料電池セルスタック13内での、積層方向にガスを折返させる構造の採用が不要であり、燃料電池セルスタック13内で燃料ガス及び酸化剤ガスを燃料電池セルスタック13の第1の面Scs1側から燃料電池セルスタック13の第2の面Scs2側に向けて通過させ得る。したがって、燃料電池モジュール10は、圧力損失を低減でき、複数の燃料電池セルの間で、ガスの到達量の差を低減し得る。よって、燃料電池モジュール10は、発電効率を向上し得る。
【0036】
または、
図7、8に示すように、第1の実施形態の変形例の燃料電池モジュール10では、燃料ガス入口27及び酸化剤オフガス出口30は燃料電池セルスタック13の第1の面Scs1に設けられ、酸化剤ガス入口28及び燃料オフガス出口29は燃料電池セルスタック13の第2の面Scs2に設けられる。このような構成により、燃料電池モジュール10は、燃料電池セルスタック13内での、積層方向にガスを折返させる構造の採用が不要であり、燃料電池セルスタック13内で燃料ガスを燃料電池セルスタック13の第1の面Scs1から燃料電池セルスタック13の第2の面Scs2側に向け、酸化剤ガスを燃料電池セルスタック13の第2の面Scs2側から燃料電池セルスタック13の第1の面Scs1側に向けて通過させ得る。したがって、燃料電池モジュール10は、同様に、第1の配置方向の折返しが不要となり、ガスの圧力損失の発生を抑制でき、燃料ガス及び酸化剤ガスの流れをスムーズにできる。その結果、燃料電池モジュール10は、発電効率を向上し得る。
【0037】
次に、本開示の第2の実施形態に係る燃料電池モジュールについて説明する。第2の実施形態では、燃料電池セルの積層方向が第1の実施形態と異なっている。以下に、第1の実施形態と異なる点を中心に第2の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態と同じ構成を有する部位には同じ符号を付す。
【0038】
図14に示すように、第2の実施形態に係る燃料電池モジュール100は、第1の実施形態に類似して、容器110、複数の配管120、及び燃料電池セルスタック130を含んで構成される。
【0039】
容器110において、燃料ガス配管210が設けられる面以外の構成は、第1の実施形態に類似する。
【0040】
第2の実施形態において、改質器16は、第1の実施形態と異なり、改質器16とともに燃焼器17を挟む容器11の壁部、言換えると下方の壁部以外の壁部を貫通する内部配管を介して燃料ガス配管210に接続されてよい。第2の実施形態においてより具体的には、内部配管は第1の方向の逆側の側面SS2を貫通して燃料ガス配管210に接続され、改質器16が生成した燃料ガスを送出してよい。
【0041】
複数の配管120は、第1の実施形態と同じく、容器110及び燃料電池セルスタック130の間で、それぞれ異なる種類のガスを送る。複数の配管120は、第1の実施形態と同じく、燃料ガス配管210、酸化剤オフガス配管220、燃料オフガス配管230、及び酸化剤ガス配管260を含んでよい。燃料ガス配管210の機能は、第1の実施形態における燃料ガス配管21と同じであってよい。酸化剤オフガス配管220の機能は、第1の実施形態における酸化剤オフガス配管22と同じであってよい。燃料オフガス配管230の機能は、第1の実施形態における燃料オフガス配管23と同じであってよい。酸化剤ガス配管260の機能は、第1の実施形態における酸化剤ガス配管26と同じであってよい。
【0042】
複数の配管120は、後述するように、容器110に対する姿勢が第1の実施形態と異なる燃料電池セルスタック130に接続される。そのため、複数の配管120の形状は、第1の実施形態における複数の配管12の形状と異なっていてよい。
【0043】
燃料電池セルスタック130の機能及び内部構造は、第1の実施形態と同じであってよい。容器110に対する燃料電池セルスタック130の姿勢は、第1の実施形態と異なり、燃料電池セルの積層方向が、容器110及び燃料電池セルスタック130が並ぶ第1の配置方向、言換えると上下方向に平行である。
【0044】
以上のような構成の第2の実施形態の燃料電池モジュール100でも、複数の配管120の一部が容器11の第1の面及び燃料電池セルスタック130の第1の面Scs1に接続され、複数の配管120の別の一部が容器11の第1の面と異なる第2の面、及び燃料電池セルスタック130の第1の面Scs1と異なる第2の面Scs2の少なくとも一方に接続される。したがって、燃料電池モジュール100も、第1の実施形態と類似して、干渉を回避させるための設計における自由度を向上させる。
【0045】
また、第2の実施形態の燃料電池モジュール100でも、容器110の外壁及び内壁の間に酸化剤の流路CHが形成されている。したがって、燃料電池モジュール100も、第1の実施形態と類似して、燃料電池セルスタック130における不具合を抑制し得る。
【0046】
また、第2の実施形態の燃料電池モジュール100でも、燃料オフガス出口29は燃料ガス入口27よりも容器11の近くに位置し、酸化剤オフガス出口30は酸化剤ガス入口28よりも容器11の近くに位置する。したがって、燃料電池モジュール100も、第1の実施形態と類似して、発電効率を向上し得る。
【0047】
また、第2の実施形態の燃料電池モジュール100でも、燃料ガス入口27及び酸化剤ガス入口28が燃料電池セルスタック13の第1の面Scs1に設けられ、燃料オフガス出口29及び酸化剤オフガス出口30が燃料電池セルスタック13の第2の面Scs2に設けられる。したがって、燃料電池モジュール100も、第1の実施形態と類似して、発電効率を向上し得る。
【0048】
次に、本開示の第3の実施形態に係る燃料電池モジュールについて説明する。第3の実施形態では、容器に対する燃料電池セルスタックの配置及び複数の配管の接続構造が第1の実施形態と異なっている。以下に、第1の実施形態と異なる点を中心に第3の実施形態について説明する。なお、第1の実施形態と同じ構成を有する部位には同じ符号を付す。
【0049】
図15に示すように、第3の実施形態においては、第1の実施形態と同じく、複数の配管121の一部は、容器111の第1の面Svl1及び燃料電池セルスタック131の第1の面Scs1に接続される。複数の配管121の別の一部は、容器111の第2の面、及び燃料電池セルスタック131の第2の面Scs2の少なくとも一方に接続される。第3の実施形態においては、具体的には、
図16に示すように、複数の配管121の別の一部は、容器111の第2の面Svl2及び燃料電池セルスタック131の第2の面Scs2に接続される。
【0050】
図15に示すように、第3の実施形態において、容器111の形状は第1の実施形態と同じである。容器111には、第1の実施形態と異なり、上方向側の面である第1の面Svl1に、原燃料ガス及び水の供給管141及び排出管151が設けられる。原燃料ガス及び水の供給管141は、容器111の第1の面Svl1側の壁を貫通する。
図17に示すように、第1の実施形態と類似して、原燃料ガス及び水の供給管141は、改質器161に接続される。排出管151は、第1の実施形態と類似して、内空を容器111内の空間ISと連通させる。
【0051】
図15に示すように、容器111には、第1の実施形態に同じく、第1の方向側の側面SS1から容器111内部に延びる、熱電対18及び着火ヒータ19が設けられる。
図17に示すように、容器111には、第1の面Svl1の裏側の第2の面Svl2に酸化剤ガス供給管201が設けられる。したがって、酸化剤は、後述する、第2の配置方向の逆側から、容器111に酸化剤が導入される。酸化剤ガス供給管201は、容器111の下方側の外壁を貫通しており容器111における酸化剤ガスの供給路に接続される。
【0052】
容器111は、第1の実施形態と類似して、改質器161及び燃焼器171を収容する。
【0053】
図17に示すように、改質器161には、第1の実施形態に類似して、原燃料ガス及び水の供給管14を介して、原燃料ガス及び水が内部に供給される。改質器161は、第1の実施形態と類似して、後述する燃料ガス配管211を介して、生成した燃料ガスを燃料電池セルスタック131に送出する。
【0054】
燃焼器171には、第1の実施形態に類似して、後述する酸化剤オフガス配管221を介して、燃料電池セルスタック131から未反応の酸化剤ガスが排出される。また、燃焼器171には、第1の実施形態に類似して、燃料オフガス配管231を介して、燃料電池セルスタック131から未反応の燃料ガスが排出される。燃焼器171は、第1の実施形態に類似して、酸化剤オフガス燃焼器241及び燃料オフガス燃焼器251を含んでよい。
【0055】
容器111内で、燃焼器171及び改質器161は、第2の配置方向に沿って燃焼器171及び改質器161の順番で並んで配置される。第2の配置方向は、燃料電池モジュール101における上方向である。
【0056】
図17に示すように、容器111の外壁及び内壁の間には、第1の実施形態に類似して、酸化剤の流路CHが形成される。流路CHは、酸化剤ガス供給管201から、後述する酸化剤ガス配管261を連結する。流路CHは、例えば、容器111の第1の面Svl1、側面、及び第2の面Svl2それぞれにおける外壁及び内壁によって画定される内空により形成されてよい。
【0057】
図15から17に示すように、燃料ガス配管211及び酸化剤ガス配管261は、容器11の第1の面Svl1に接続されてよい。酸化剤オフガス配管221及び燃料オフガス配管231は、容器111の第2の面Svl2に接続されてよい。
【0058】
燃料ガス配管211の一端は、具体的には容器111を介して、より具体的には容器111の内壁及び外壁を貫通して、改質器161に接続されてよい。酸化剤オフガス配管221は、具体的には、容器111の内壁及び外壁を貫通する内部配管を介して、酸化剤オフガス燃焼器241に接続されてよい。燃料オフガス配管231は、具体的には、容器11の内壁及び外壁並びに酸化剤オフガス燃焼器241を貫通する内部配管を介して、燃料オフガス燃焼器251に接続されてよい。酸化剤ガス配管261は、具体的には、容器11の第1の面Svl1に形成される開口を介して流路CHに接続されてよい。
【0059】
第3の実施形態において、燃料電池セルスタック131は、容器111に対して第2の配置方向に垂直な方向に位置する。より具体的には、燃料電池セルスタック131は、容器111に対して、第1の方向の逆方向に位置する。燃料電池セルスタック131における燃料電池セルの積層方向は、例えば、第2の方向と同じある。
【0060】
第3の実施形態において、燃料電池セルスタック131は、第1の実施形態と同じく、
図15、16に示すように、積層方向に実質的に垂直な第1の面Scs1及び第2の面Scs2を有する。したがって、燃料電池セルスタック131の第1の面Scs1及び第2の面Scs2は、第2の方向に垂直である。複数の配管121の一部が、第1の実施形態と類似して、燃料電池セルスタック131の第1の面Scs1に接続される。複数の配管121の一部の残りが、第1の実施形態と類似して、燃料電池セルスタック131の第2の面Scs2に接続される。
【0061】
図16、18に示すように、燃料電池セルスタック131は、第1の実施形態と類似して、複数の配管121に接続する燃料ガス入口271、酸化剤ガス入口281、燃料オフガス出口291、及び酸化剤オフガス出口301を有する。
【0062】
燃料ガス入口271及び酸化剤オフガス出口301は、燃料電池セルスタック131の第1の面Scs1に設けられてよい。酸化剤ガス入口281及び燃料オフガス出口291は、燃料電池セルスタック131の第2の面Scs2に設けられてよい。又は、
図19、20に示すように、酸化剤ガス入口281及び燃料オフガス出口301は、燃料電池セルスタック131の第1の面Scs1に設けられ、燃料ガス入口271及び燃料オフガス出口291は燃料電池セルスタック131の第2の面Scs2に設けられてよい。
【0063】
図16、19、20に示すように、酸化剤ガス入口281及び燃料オフガス出口291は、第1の方向において同じ位置に設けられてよい。
図18~20に示すように、燃料ガス入口271及び酸化剤オフガス出口301は、第1の方向において同じ位置に設けられてよい。
図16、18~20に示すように、燃料ガス入口271及び酸化剤オフガス出口301は、酸化剤ガス入口281及び燃料オフガス出口291よりも容器111の近くに位置してよい。より具体的には、燃料ガス入口271及び酸化剤オフガス出口301は、燃料電池セルスタック131における、容器111側の端部近傍に位置してよい。また、酸化剤ガス入口281及び燃料オフガス出口291は、燃料電池セルスタック131における、容器111から離れた側の端部近傍に位置してよい。
【0064】
燃料ガス入口271及び酸化剤ガス入口281は、第2の配置方向において同じ位置に設けられてよい。燃料オフガス出口291及び酸化剤オフガス出口301は、第2の方向において同じ位置に設けられてよい。燃料ガス入口271は、改質器161における燃料ガス配管211との接続口よりも第2の配置方向側、言換えると上方向側に位置してよい。したがって、複数の配管121の一つである燃料ガス配管211は、改質器161に接続される一端よりも第2の配置方向側において燃料電池セルスタック131に接続される。酸化剤ガス入口281は、容器111における酸化剤ガス配管261との接続口よりも第2の配置方向側、言換えると上方向側に位置してよい。したがって、複数の配管121の一つである酸化剤ガス配管261は、容器111に接続される一端よりも第2の配置方向側において燃料電池セルスタック131に接続される。
【0065】
以上のような構成の第3の実施形態の燃料電池モジュール101でも、複数の配管121の一部が容器111の第1の面Svl1及び燃料電池セルスタック131の第1の面Scs1に接続され、複数の配管121の別の一部が容器111の第1の面Svl1と異なる第2の面Svl2、及び燃料電池セルスタック131の第1の面Scs1と異なる第2の面Scs2の少なくとも一方に接続される。したがって、燃料電池モジュール101も、第1の実施形態と類似して、干渉を回避させるための設計における自由度を向上させる。
【0066】
また、第3の実施形態の燃料電池モジュール101でも、容器111の外壁及び内壁の間に酸化剤の流路CHが形成されている。したがって、燃料電池モジュール101も、第1の実施形態と類似して、燃料電池セルスタック131における不具合を抑制し得る。
【0067】
また、第3の実施形態の燃料電池モジュール101では、複数の配管121の一つの一端は容器111を介して改質部161に接続され、他端は当該一端よりも第2の配置方向側において燃料電池セルスタック131に接続される。このような構成により、燃料電池モジュール101は、上方向に向かって流れ易い高温の燃料ガスの改質器161から燃料電池セルスタック131への供給効率を向上させる。したがって、燃料電池モジュール101は、発電効率を向上させ得る。
【0068】
また、第3の実施形態の燃料電池モジュール101では、複数の配管121の一つの一端は容器111における流路CHに接続され、他端は当該一端よりも第2の配置方向側において燃料電池セルスタック131に接続される。このような構成により、燃料電池モジュール101は、上方向に向かって流れ易い高温の酸化剤ガスの容器111から燃料電池セルスタック131への供給効率を向上させる。したがって、燃料電池モジュール101は、発電効率を向上させ得る。
【0069】
次に、本開示の第4の実施形態に係る燃料電池モジュールについて説明する。第4の実施形態では、燃料電池セルスタックの積層方向が第3の実施形態と異なっている。以下に、第3の実施形態と異なる点を中心に第4の実施形態について説明する。なお、第3の実施形態と同じ構成を有する部位には同じ符号を付す。
【0070】
図21、22に示すように、第4の実施形態においては、第3の実施形態と同じく、複数の配管122の一部は、容器111の第1の面Svl1及び燃料電池セルスタック132の第1の面Scs1に接続される。複数の配管122の別の一部は、容器111の第2の面Svl2、及び燃料電池セルスタック132の第2の面Scs2の少なくとも一方に接続される。第4の実施形態においては、具体的には、複数の配管122の別の一部は、容器111の第2の面Svl2及び燃料電池セルスタック132の第2の面Scs2に接続される。
【0071】
第4の実施形態において、容器111の構造、内部構造、及び機能は第3の実施形態と同じである。第4の実施形態において、複数の配管122の容器111への接続構造は、第3の実施形態と同じである。
【0072】
第4の実施形態において、燃料電池セルスタック132は、第3の実施形態と類似して、容器111に対して第2の配置方向に垂直な方向に位置する。燃料電池セルスタック132における燃料電池セルの積層方向は、第3の実施形態と異なり、第2の配置方向と同じある。
【0073】
第4の実施形態において、燃料電池セルスタック132は、第3の実施形態と同じく、積層方向に実質的に垂直な第1の面Scs1及び第2の面Scs2を有する。したがって、燃料電池セルスタック132の第1の面Scs1及び第2の面Scs2は、第2の配置方向に垂直である。複数の配管122の一部が、第3の実施形態と同じく、燃料電池セルスタック132の第1の面Scs1に接続される。複数の配管122の一部の残りが、第3の実施形態と同じく、燃料電池セルスタック132の第2の面Scs2に接続される。
【0074】
燃料電池セルスタック132は、第3の実施形態と類似して、複数の配管122に接続する燃料ガス入口272、酸化剤ガス入口282、燃料オフガス出口292、及び酸化剤オフガス出口302を有する。
【0075】
燃料ガス入口272及び酸化剤ガス入口282は、燃料電池セルスタック132の第1の面Scs1に設けられてよい。燃料オフガス出口292及び酸化剤オフガス出口302は、燃料電池セルスタック132の第2の面Scs2に設けられてよい。
い。
【0076】
燃料ガス入口272及び燃料オフガス出口292は、第1の方向において同じ位置に設けられてよい。酸化剤ガス入口282及び酸化剤オフガス出口302は、第1の方向において同じ位置に設けられてよい。燃料ガス入口272及び燃料オフガス出口292は、酸化剤ガス入口282及び酸化剤オフガス出口302よりも容器111の近くに位置してよい。より具体的には、燃料ガス入口272及び燃料オフガス出口292は、燃料電池セルスタック132における、容器111側の端部近傍に位置してよい。また、酸化剤ガス入口282及び酸化剤オフガス出口302は、燃料電池セルスタック132における、容器111から離れた側の端部近傍に位置してよい。燃料ガス入口272及び酸化剤オフガス出口302は、第2の方向において同じ位置に設けられてよい。酸化剤ガス入口282及び燃料オフガス出口292は、第2の方向において同じ位置に設けられてよい。
【0077】
又は、
図23、24に示すように、燃料ガス入口272及び燃料オフガス出口292は、第1の方向において同じ位置に設けられてよい。酸化剤オフガス出口302は、燃料ガス入口272及び燃料オフガス出口292よりも容器111の近くに位置してよい。燃料ガス入口272及び燃料オフガス出口292は、酸化剤ガス入口282よりも容器111の近くに位置してよい。より具体的には、酸化剤オフガス出口302は、燃料電池セルスタック132における、容器111側の端部近傍に位置してよい。また、酸化剤ガス入口282は、燃料電池セルスタック132における、容器111から離れた側の端部近傍に位置してよい。燃料ガス入口272及び燃料オフガス出口292は、第1の方向において、酸化剤ガス入口282及び酸化剤オフガス出口302の間に位置してよい。
図25に示すように、燃料ガス入口272及び燃料オフガス出口292はそれぞれ、第2の方向において、燃料電池セルスタック132の両端近傍に位置してよい。酸化剤ガス入口282及び酸化剤オフガス出口302は、第2の方向において同じ位置に位置してよい。
【0078】
図21~24に示すように、燃料ガス入口272は、改質器161における燃料ガス配管212との接続口よりも第2の配置方向側、言換えると上方向側に位置してよい。酸化剤ガス入口282は、容器111における酸化剤ガス配管262との接続口よりも第2の配置方向側、言換えると上方向側に位置してよい。
【0079】
以上のような構成の第4の実施形態の燃料電池モジュール102でも、複数の配管122の一部が容器111の第1の面Svl1及び燃料電池セルスタック132の第1の面Scs1に接続され、複数の配管122の別の一部が容器111の第1の面Svl1と異なる第2の面Svl2、及び燃料電池セルスタック132の第1の面Scs1と異なる第2の面Scs2の少なくとも一方に接続される。したがって、燃料電池モジュール102も、第1の実施形態と類似して、干渉を回避させるための設計における自由度を向上させる。
【0080】
また、第4の実施形態の燃料電池モジュール102でも、容器111の外壁及び内壁の間に酸化剤の流路CHが形成されている。したがって、燃料電池モジュール102も、第1の実施形態と類似して、燃料電池セルスタック132における不具合を抑制し得る。
【0081】
また、第4の実施形態の燃料電池モジュール102でも、複数の配管122の一つの一端は容器111を介して改質部161に接続され、他端は当該一端よりも第2の配置方向側において燃料電池セルスタック132に接続される。したがって、燃料電池モジュール102も、第3の実施形態に類似して、発電効率を向上させ得る。
【0082】
また、第4の実施形態の燃料電池モジュール102では、複数の配管122の一つの一端は容器111における流路CHに接続され、他端は当該一端よりも第2の配置方向側において燃料電池セルスタック132に接続される。したがって、燃料電池モジュール102も、第3の実施形態に類似して、発電効率を向上させ得る。
【0083】
次に、本開示の第5の実施形態に係る燃料電池モジュールについて説明する。第5の実施形態では、複数の配管と燃料電池セルスタックとの接続構造が第3の実施形態と異なっている。以下に、第3の実施形態と異なる点を中心に第5の実施形態について説明する。なお、第3の実施形態又は第4の実施形態と同じ構成を有する部位には同じ符号を付す。
【0084】
図26、27に示すように、第5の実施形態においては、第3の実施形態と同じく、複数の配管123の一部は、容器111の第1の面Svl1及び燃料電池セルスタック133の第1の面Scs1に接続される。複数の配管123の別の一部は、容器111の第2の面Svl2、及び燃料電池セルスタック133の第2の面Scs2の少なくとも一方に接続される。第5の実施形態においては、具体的には、複数の配管123の別の一部は、容器111の第2の面Svl2及び燃料電池セルスタック132の第1の面Scs1に接続される。
【0085】
第5の実施形態において、容器111の構造、内部構造、及び機能は第3の実施形態と同じである。第5の実施形態において、複数の配管123の容器111への接続構造は、第3の実施形態と同じである。
【0086】
第5の実施形態において、燃料電池セルスタック133は、第3の実施形態と類似して、容器111に対して第2の配置方向に垂直な方向に位置する。燃料電池セルスタック133における燃料電池セルの積層方向は、第3の実施形態と異なり、第1の方向と同じある。
【0087】
第5の実施形態において、燃料電池セルスタック133は、第3の実施形態と同じく、積層方向に実質的に垂直な第1の面Scs1及び第2の面Scs2を有する。したがって、燃料電池セルスタック133の第1の面Scs1及び第2の面Scs2は、第1の方向に垂直である。複数の配管123のすべてが、第3の実施形態と異なり、燃料電池セルスタック133の第1の面Scs1に接続される。
【0088】
燃料電池セルスタック133は、第3の実施形態と類似して、複数の配管123に接続する燃料ガス入口273、酸化剤ガス入口283、燃料オフガス出口293、及び酸化剤オフガス出口303を有する。燃料ガス入口273、酸化剤ガス入口283、燃料オフガス出口293、及び酸化剤オフガス出口303は、燃料電池セルスタック133の第1の面Scs1に設けられてよい。
【0089】
燃料ガス入口273は、改質器161における燃料ガス配管213との接続口よりも第2の配置方向側、言換えると上方向側に位置してよい。酸化剤ガス入口283は、容器111における酸化剤ガス配管263との接続口よりも第2の配置方向側、言換えると上方向側に位置してよい。
【0090】
以上のような構成の第5の実施形態の燃料電池モジュール103でも、複数の配管123の一部が容器111の第1の面Svl1及び燃料電池セルスタック133の第1の面Scs1に接続され、複数の配管123の別の一部が容器111の第1の面Svl1と異なる第2の面Svl2、及び燃料電池セルスタック133の第1の面Scs1と異なる第2の面Scs2の少なくとも一方に接続される。したがって、燃料電池モジュール103も、第1の実施形態と類似して、干渉を回避させるための設計における自由度を向上させる。
【0091】
また、第5の実施形態の燃料電池モジュール103でも、容器111の外壁及び内壁の間に酸化剤の流路CHが形成されている。したがって、燃料電池モジュール103も、第1の実施形態と類似して、燃料電池セルスタック133における不具合を抑制し得る。
【0092】
また、第5の実施形態の燃料電池モジュール103でも、複数の配管123の一つの一端は容器111を介して改質部161に接続され、他端は当該一端よりも第2の配置方向側において燃料電池セルスタック133に接続される。したがって、燃料電池モジュール103も、第3の実施形態に類似して、発電効率を向上させ得る。
【0093】
また、第5の実施形態の燃料電池モジュール103では、複数の配管123の一つの一端は容器111における流路CHに接続され、他端は当該一端よりも第2の配置方向側において燃料電池セルスタック133に接続される。したがって、燃料電池モジュール103も、第3の実施形態に類似して、発電効率を向上させ得る。
【0094】
次に、本開示の第6の実施形態に係る燃料電池モジュールについて説明する。第6の実施形態では、複数の配管と燃料電池セルスタックとの接続構造が第3の実施形態と異なっている。以下に、第3の実施形態と異なる点を中心に第6の実施形態について説明する。なお、第3の実施形態、第4の実施形態、又は第5の実施形態と同じ構成を有する部位には同じ符号を付す。
【0095】
図28、29に示すように、第6の実施形態においては、第1の実施形態と同じく、複数の配管124の一部は、容器114の第1の面Svl1及び燃料電池セルスタック134の第1の面Scs1に接続される。複数の配管124の別の一部は、容器114の第2の面Svl2、及び燃料電池セルスタック134の第2の面Scs2の少なくとも一方に接続される。第6の実施形態においては、具体的には、複数の配管124の別の一部は、容器114の第2の面Svl2及び燃料電池セルスタック134の第1の面Scs1に接続される。
【0096】
第6の実施形態において、容器114の形状は第3の実施形態と同じである。容器114には、第3の実施形態と異なり、上方向側の面である第1の面Svl1に、原燃料ガス及び水の供給管141及び排出管151に加えて、酸化剤ガス供給管204が設けられる。酸化剤ガス供給管204は、第3の実施形態に類似して、容器114の上方側の外壁を貫通しており容器111における酸化剤ガスの流路CHに接続される。
【0097】
第6の実施形態において、燃料ガス配管214は、容器114の第1の面Svl1に接続されてよい。酸化剤ガス配管264、酸化剤オフガス配管224、及び燃料オフガス配管234は、容器114の第2の面Svl2に接続されてよい。
【0098】
第6の実施形態において、燃料電池セルスタック134は、第3の実施形態と類似して、容器114に対して第2の配置方向に垂直な方向に位置する。燃料電池セルスタック132における燃料電池セルの積層方向は、第5の実施形態と同じく、第1の方向と同じある。
【0099】
第6の実施形態において、燃料電池セルスタック134は、第3の実施形態と同じく、積層方向に実質的に垂直な第1の面Scs1及び第2の面Scs2を有する。したがって、燃料電池セルスタック134の第1の面Scs1及び第2の面Scs2は、第1の方向に垂直である。複数の配管124のすべてが、第5の実施形態と同じく、燃料電池セルスタック134の第1の面Scs1に接続される。
【0100】
図30に示すように、燃料電池セルスタック134は、第3の実施形態と類似して、複数の配管124に接続する燃料ガス入口274、酸化剤ガス入口284、燃料オフガス出口294、及び酸化剤オフガス出口304を有する。燃料ガス入口274、酸化剤ガス入口284、燃料オフガス出口294、及び酸化剤オフガス出口304は、燃料電池セルスタック134の第1の面Scs1に設けられてよい。
【0101】
燃料ガス入口274は、改質器161における燃料ガス配管214との接続口よりも第2の配置方向側、言換えると上方向側に位置してよい。
【0102】
以上のような構成の第6の実施形態の燃料電池モジュール104でも、複数の配管124の一部が容器114の第1の面Svl1及び燃料電池セルスタック134の第1の面Scs1に接続され、複数の配管124の別の一部が容器114の第1の面Svl1と異なる第2の面Svl2、及び燃料電池セルスタック134の第1の面Scs1と異なる第2の面Scs2の少なくとも一方に接続される。したがって、燃料電池モジュール104も、第1の実施形態と類似して、干渉を回避させるための設計における自由度を向上させる。
【0103】
また、第6の実施形態の燃料電池モジュール104でも、容器114の外壁及び内壁の間に酸化剤の流路CHが形成されている。したがって、燃料電池モジュール104も、第1の実施形態と類似して、燃料電池セルスタック134における不具合を抑制し得る。
【0104】
また、第6の実施形態の燃料電池モジュール104でも、複数の配管124の一つの一端は容器114を介して改質部161に接続され、他端は当該一端よりも第2の配置方向側において燃料電池セルスタック134に接続される。したがって、燃料電池モジュール104も、第3の実施形態に類似して、発電効率を向上させ得る。
【0105】
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。
【0106】
例えば、第1の実施形態及び第2の実施形態において、燃料ガス入口27及び燃料オフガス出口29、並びに酸化剤ガス入口28及び酸化剤オフガス出口30は、共に燃料電池セルの積層方向に垂直な平面上の同じ方向における両端近傍に設けられるが、このような構成に限定されない。例えば、
図30に示すように、燃料ガス入口27は及び燃料オフガス出口29は積層方向に垂直な平面上の任意の一方向(第1の方向)における両端近傍に設けられ、酸化剤ガス入口28及び酸化剤オフガス出口30は当該平面上で当該一方向に垂直な方向(第2の方向)における両端近傍に設けられてよい。
【0107】
また、例えば、第3の実施形態から第6の実施形態において、燃料電池セルスタック131~134は、容器111、114に対して、第1の方向の逆側に位置する構成であるが、例えば、第2の方向に位置してよい。
【符号の説明】
【0108】
10、100 燃料電池モジュール
11、110、111、114 容器
12、120、121、122、123、124 複数の配管
13、130、131、132、133、134 燃料電池セルスタック
14、141 原燃料ガス及び水の供給管
15、151 排出管
16、161 改質器
17、171 燃焼器
18 熱電対
19 着火ヒータ
20、201、204 酸化剤ガス供給管
21、210、211、212、213、214 燃料ガス配管
22、220、221、222、223、224 酸化剤オフガス配管
23、230、231、232、233、234 燃料オフガス配管
24、241 酸化剤オフガス燃焼器
25、251 燃料オフガス燃焼器
26、260、261、262、262、264 酸化剤ガス配管
27、271、272、273 燃料ガス入口
28、281、282、283 酸化剤ガス入口
29、291、292、293 燃料オフガス出口
30、301、302、303 酸化剤オフガス出口
31’ 燃料電池セル
CH 流路
IN 入口
IS 容器内の空間
OUT 出口
Scs1 燃料電池セルスタックの第1の面
Scs2 燃料電池セルスタックの第2の面
SS1 第1の方向側の側面
SS2 第2の方向の逆側の側面
Svl1 容器の第1の面
Svl2 容器の第2の面
US 上面