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特許7582926水素充填装置の制御方法、及び、水素充填装置
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  • 特許-水素充填装置の制御方法、及び、水素充填装置 図1
  • 特許-水素充填装置の制御方法、及び、水素充填装置 図2
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  • 特許-水素充填装置の制御方法、及び、水素充填装置 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-05
(45)【発行日】2024-11-13
(54)【発明の名称】水素充填装置の制御方法、及び、水素充填装置
(51)【国際特許分類】
   F17C 5/06 20060101AFI20241106BHJP
【FI】
F17C5/06
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021170045
(22)【出願日】2021-10-18
(65)【公開番号】P2023060436
(43)【公開日】2023-04-28
【審査請求日】2023-11-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100077665
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 剛宏
(74)【代理人】
【識別番号】100116676
【弁理士】
【氏名又は名称】宮寺 利幸
(74)【代理人】
【識別番号】100191134
【弁理士】
【氏名又は名称】千馬 隆之
(74)【代理人】
【識別番号】100136548
【弁理士】
【氏名又は名称】仲宗根 康晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136641
【弁理士】
【氏名又は名称】坂井 志郎
(74)【代理人】
【識別番号】100180448
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 亨祐
(72)【発明者】
【氏名】判田 圭
【審査官】佐藤 正宗
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-214874(JP,A)
【文献】特開2015-124830(JP,A)
【文献】特開2007-147005(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0294393(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F17C 5/06
F17C 13/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の水素タンクに水素を充填する水素充填装置の制御方法であって、
前記水素の充填中における前記水素タンク内の前記水素の温度の時間変化モデルである判定カーブを記憶部から取得する判定カーブ取得ステップと、
前記水素の充填を開始する充填開始ステップと、
前記水素の充填中に、前記水素タンク内の前記水素の温度を推定する温度推定ステップと、
前記温度推定ステップにおいて推定された前記水素タンク内の前記水素の温度が、前記判定カーブよりも高くなった場合に、前記水素タンク内の前記水素のオーバヒートが、前記水素タンクが満充填となる前に発生すると予測するオーバヒート予測ステップと、
前記オーバヒートが発生すると予測された場合に、前記水素を充填する速度を前記オーバヒートが発生すると予測される前よりも抑制する、又は、前記水素の充填を停止する充填速度抑制ステップと、
を備え
前記記憶部は、外気温と前記水素を冷却する冷却部により冷却される前記水素の温度との組み合わせにそれぞれ対応付けて複数の前記判定カーブを記憶し、
前記判定カーブ取得ステップは、前記水素の充填を開始するときの、前記外気温と前記冷却部により冷却される前記水素の温度とに対応する前記判定カーブを前記記憶部から取得する、水素充填装置の制御方法。
【請求項2】
請求項に記載の水素充填装置の制御方法であって、
前記判定カーブ取得ステップは、
前記水素の充填を開始するときの、前記外気温と前記冷却部により冷却される前記水素の温度とに対応する前記判定カーブが前記記憶部に記憶されていない場合には、
前記水素の充填を開始するときの、前記外気温と前記冷却部により冷却される前記水素の温度とに基づいて、複数の前記判定カーブの中から2つ以上の前記判定カーブを選択して取得し、
取得された2つ以上の前記判定カーブと、前記水素の充填を開始するときの、前記外気温と前記冷却部により冷却される前記水素の温度とに基づいて、新たな前記判定カーブを生成する、水素充填装置の制御方法。
【請求項3】
車両の水素タンクに水素を充填する水素充填装置であって、
前記水素を充填する速度を制御する充填制御部と、
前記水素の充填中における前記水素タンク内の前記水素の温度の時間変化モデルである判定カーブを記憶部から取得する判定カーブ取得部と、
前記水素の充填中に、前記水素タンク内の前記水素の温度を推定する温度推定部と、
前記温度推定部において推定された前記水素タンク内の前記水素の温度が、前記判定カーブよりも高くなった場合に、前記水素タンク内の前記水素のオーバヒートが前記水素タンクが満充填となる前に発生すると予測するオーバヒート予測部と、
を備え、
前記オーバヒートが発生すると予測された場合に、前記充填制御部は、前記水素を充填する速度を前記オーバヒートが発生すると予測される前よりも抑制する、又は、前記水素の充填を停止し、
前記記憶部は、外気温と前記水素を冷却する冷却部により冷却される前記水素の温度との組み合わせにそれぞれ対応付けて複数の前記判定カーブを記憶し、
前記判定カーブ取得部は、前記水素の充填を開始するときの、前記外気温と前記冷却部により冷却される前記水素の温度とに対応する前記判定カーブを前記記憶部から取得する、水素充填装置。
【請求項4】
請求項に記載の水素充填装置であって、
前記判定カーブ取得部は、
前記水素の充填を開始するときの、前記外気温と前記冷却部により冷却される前記水素の温度とに対応する前記判定カーブが前記記憶部に記憶されていない場合には、
前記水素の充填を開始するときの、前記外気温と前記冷却部により冷却される前記水素の温度とに基づいて、複数の前記判定カーブの中から2つ以上の前記判定カーブを選択して取得し、
取得された2つ以上の前記判定カーブと、前記水素の充填を開始するときの、前記外気温と前記冷却部により冷却される前記水素の温度とに基づいて、新たな前記判定カーブを生成する、水素充填装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水素充填装置の制御方法、及び、水素充填装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、水素充填装置が開示されている。この水素充填装置は、燃料電池車両の水素タンクに水素を充填する。水素充填装置は、水素タンク内の温度に基づいて水素の充填制御を行う。水素タンク内の温度は、水素タンク内に設けられた温度測定手段により測定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2007-147005号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示された技術では、燃料電池車両から送られてきた水素タンク内の温度に基づいて水素の充填制御を行う。そのため、燃料電池車両の不正改造等により、燃料電池車両から送られてきた水素タンク内の温度が正しくない場合には、水素の充填制御を適切に行えないおそれがある。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様は、車両の水素タンクに水素を充填する水素充填装置の制御方法であって、前記水素の充填中における前記水素タンク内の前記水素の温度の時間変化モデルである判定カーブを記憶部から取得する判定カーブ取得ステップと、前記水素の充填を開始する充填開始ステップと、前記水素の充填中に、前記水素タンク内の前記水素の温度を推定する温度推定ステップと、前記温度推定ステップにおいて推定された前記水素タンク内の前記水素の温度が、前記判定カーブよりも高くなった場合に、前記水素タンク内の前記水素のオーバヒートが前記水素タンクが満充填となる前に発生すると予測するオーバヒート予測ステップと、前記オーバヒートが発生すると予測された場合に、前記水素を充填する速度を前記オーバヒートが発生すると予測される前よりも抑制する、又は、前記水素の充填を停止する充填速度抑制ステップと、を備える。
【0007】
本発明の第2の態様は、車両の水素タンクに水素を充填する水素充填装置であって、前記水素を充填する速度を制御する充填制御部と、前記水素の充填中における前記水素タンク内の前記水素の温度の時間変化モデルである判定カーブを記憶部から取得する判定カーブ取得部と、前記水素の充填中に、前記水素タンク内の前記水素の温度を推定する温度推定部と、前記温度推定部において推定された前記水素タンク内の前記水素の温度が、前記判定カーブよりも高くなった場合に、前記水素タンク内の前記水素のオーバヒートが前記水素タンクが満充填となる前に発生すると予測するオーバヒート予測部と、を備え、前記オーバヒートが発生すると予測された場合に、前記充填制御部は、前記水素を充填する速度を前記オーバヒートが発生すると予測される前よりも抑制する、又は、前記水素の充填を停止する。
【発明の効果】
【0008】
本発明により、水素の充填制御を適切に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】燃料電池車両及び水素充填装置の模式図である。
図2】充填制御装置の制御ブロック図である。
図3】判定カーブを示すグラフである。
図4】判定カーブを示すグラフである。
図5】充填制御装置において行われる充填制御処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
〔第1実施形態〕
[燃料電池車両及び水素充填装置の構成]
図1は、燃料電池車両10及び水素充填装置12の模式図である。水素充填装置12は、燃料電池車両10の水素タンク14に水素を充填する。水素充填装置12は、水素ステーションに設置される。燃料電池車両10は、本発明の車両に相当する。
【0011】
燃料電池車両10は、赤外線通信制御装置16を有している。赤外線通信制御装置16には、水素タンク14内の水素の温度(以下、ガス温度と称する)、及び水素タンク14内の水素の圧力(以下、ガス圧力と称する)が入力される。ガス温度は、水素タンク14に設けられたガス温度検出部18により検出される。ガス圧力は、ガス圧力検出部20により検出される。ガス圧力検出部20は、水素タンク14、又は水素タンク14に接続された燃料配管33に設けられる。
【0012】
赤外線通信制御装置16は、送信器22を制御して、入力されたガス温度とガス圧力とを赤外線通信により水素充填装置12に送信する。以下、送信器22から水素充填装置12に送信されたガス温度をガス温度T_IRと称する。また、送信器22から水素充填装置12に送信されたガス圧力をガス圧力P_IRと称する。赤外線通信制御装置16は、送信器22を制御して、水素タンク14の容量を赤外線通信により水素充填装置12に送信する。水素タンク14の容量は、燃料電池車両10に搭載される水素タンク14によって決まる固定値である。以下、送信器22から水素充填装置12に送信された水素タンク14の容量をタンク容量V_IRと称する。
【0013】
水素充填装置12は、マスフローメータ24、調整弁26、プレクーラ28、ノズル30、及び充填制御装置32を有する。
【0014】
マスフローメータ24は、水素充填装置12が設置されている水素ステーションに設けられた蓄圧器23からプレクーラ28に送られる水素の質量流量m’を測定する。調整弁26は、マスフローメータ24とプレクーラ28とを繋ぐ第1供給配管34に設けられる。調整弁26は、水素充填装置12から水素タンク14へ水素を充填する速度(以下、充填速度と称する)を調整する。プレクーラ28は、水素を-40℃程度に冷却する。ノズル30は、燃料電池車両10の水素充填口31に接続される。プレクーラ28において冷却された水素が、ノズル30から水素タンク14に充填される。プレクーラ28は、本発明の冷却部に相当する。
【0015】
充填制御装置32は、調整弁26を制御して、充填速度を調整する。充填速度は、予め決められた充填プロトコルにしたがって調整される。充填制御装置32には、受信器36が受信したガス温度T_IR、ガス圧力P_IR及びタンク容量V_IRが入力される。充填制御装置32には、質量流量m’、プレクール温度T_PC、充填圧力P_S、及び外気温T_AMBが入力される。プレクール温度T_PCは、プレクーラ28から第2供給配管38に排出された水素の温度である。第2供給配管38は、プレクーラ28とノズル30とを繋ぐ。プレクール温度T_PCは、第2供給配管38に設けられたプレクール温度検出部37により検出される。充填圧力P_Sは、第2供給配管38内の水素の圧力である。充填圧力P_Sは、第2供給配管38に設けられた充填圧力検出部39により検出される。T_AMBは、外気温である。外気温T_AMBは、水素充填装置12が設置されている水素ステーションに設けられた外気温検出部40により検出される。
【0016】
[充填制御装置の構成の詳細]
図2は、充填制御装置32の制御ブロック図である。充填制御装置32は、演算部42及び記憶部44を有している。
【0017】
演算部42は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサである。演算部42は、容量推定部46、圧力推定部48、温度推定部50、判定カーブ取得部52、オーバヒート予測部54、及び充填制御部56を有している。記憶部44に記憶されているプログラムが演算部42によって実行されることによって、容量推定部46、圧力推定部48、温度推定部50、判定カーブ取得部52、オーバヒート予測部54、及び充填制御部56のそれぞれが実現される。容量推定部46、圧力推定部48、温度推定部50、判定カーブ取得部52、オーバヒート予測部54、及び充填制御部56の少なくとも一部が、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の集積回路によって実現されてもよい。容量推定部46、圧力推定部48、温度推定部50、判定カーブ取得部52、オーバヒート予測部54、及び充填制御部56の少なくとも一部が、ディスクリートデバイスを含む電子回路によって実現されてもよい。
【0018】
記憶部44は、不図示の揮発性メモリ及び不図示の不揮発性メモリにより構成される。揮発性メモリは、例えば、RAM(Random Access Memory)等である。揮発性メモリは、プロセッサのワーキングメモリとして使用され、処理又は演算に必要なデータ等を一時的に記憶する。不揮発性メモリは、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等である。不揮発性メモリは、保存用のメモリとして使用され、プログラム、テーブル、マップ等を記憶する。記憶部44の少なくとも一部が、上述したようなプロセッサ、集積回路等に備えられていてもよい。
【0019】
容量推定部46は、燃料電池車両10の水素タンク14の容量を推定する。本格的な充填が開始される前に、容量推定部46は、調整弁26を制御して水素タンク14に少量の水素を充填する。以下では、この水素の充填を容量計測充填と称する。容量推定部46は、容量計測充填の前後の充填圧力P_Sの変化に基づいて、水素タンク14の容量を推定する。以下、容量推定部46において推定された水素タンク14の容量を推定タンク容量Veと称する。推定タンク容量Veとタンク容量V_IRとの差が所定の誤差の範囲内である場合には、タンク容量V_IRを推定タンク容量Veとして用いてもよい。なお、水素タンク14の容量の推定には、水素タンク14内のガス圧力による水素タンク14の容量の膨張を考慮した方が好ましい。
【0020】
圧力推定部48は、燃料電池車両10の水素タンク14内のガス圧力を推定する。圧力推定部48は、容量計測充填を始める前の水素タンク14内のガス圧力と、水素充填時の水素タンク14内のガス圧力とを推定する。
【0021】
容量計測充填を始める前に、圧力推定部48は、調整弁26を制御して、第2供給配管38内に少量の水素を送る。以下では、この制御をプレショット制御と称する。プレショット制御により、第2供給配管38内の水素の圧力と水素タンク14内の水素の圧力とを同一にする。その後、圧力推定部48は、容量計測充填前の水素タンク14のガス圧力である初期ガス圧力を推定する。
【0022】
また、水素充填時に、第2供給配管38内の水素の流量がゼロとなったときの充填圧力P_Sに基づいて、圧力推定部48は、水素タンク14内のガス圧力を推定する。水素充填時において、水素の充填を一時停止する水素停止処理が行われることがある。水素停止処理は、水素漏れチェック、蓄圧器23の切換等を行うときに実行される。水素停止処理は、圧力推定部48が水素タンク14内のガス圧力を推定するために、意図的に実行されることもある。水素停止処理が行われている間、第2供給配管38内の水素の流量がゼロとなる。以下、圧力推定部48において推定されたガス圧力を推定ガス圧力Peと称する。
【0023】
水素タンク14と第2供給配管38とは、燃料電池車両10の燃料配管33、燃料電池車両10の水素充填口31、及び水素充填装置12のノズル30を介して接続されている。そのため、プレショット制御後において、水素タンク14内の圧力は、第2供給配管38の充填圧力P_Sと略同じである。しかし、水素充填装置12から水素タンク14に向かって水素が流れているときには、第2供給配管38等において圧力損失が生じる。そのため、圧力推定部48は、第2供給配管38内の水素の流量がゼロとなったときの充填圧力P_Sに基づいて、水素タンク14内の圧力を推定する。
【0024】
温度推定部50は、燃料電池車両10の水素タンク14内のガス温度を推定する。以下、温度推定部50において推定されたガス温度を、推定ガス温度Teと称する。推定ガス温度Teは、次の式(1)により求められる。
【0025】
【数1】
【0026】
式(1)のZは水素の圧縮係数である。式(1)のRは、気体定数である。圧縮係数Zは、水素の圧力と水素の温度とから求められる。式(1)では、水素の圧力として推定ガス圧力Peが用いられ、水素の温度として推定ガス温度Teが用いられる。ここで、推定ガス温度Teは絶対温度であり、単位は[K(ケルビン)]である。
【0027】
式(1)のm0は、水素タンク14に水素が充填される前の水素タンク14内の水素の質量(以下、ガス質量と称する)である。ガス質量m0は、次の式(2)により求められる。
【0028】
【数2】
【0029】
式(2)のρは水素タンク14内の水素の密度である。密度ρは、推定ガス圧力Pe0と、推定ガス温度Te0とに基づいて求められる。推定ガス圧力Pe0は、水素タンク14に水素が充填される前に圧力推定部48において推定された推定値である。推定ガス温度Te0は、水素タンク14に水素が充填される前に温度推定部50において推定された推定値である。推定ガス温度Te0は、次の式(3)により求められる。式(3)のT_hotsoakは、SAE J2601により規定された補正値である。
【0030】
【数3】
【0031】
式(1)のdmは、水素タンク14に水素の充填が開始された時点から現時点までに水素タンク14に充填された水素の質量(ガス質量)である。ガス質量dmは、次の式(4)により求められる。式(4)のtは、水素タンク14に水素の充填が開始された時点からの経過時間である。ただし、この経過時間は、プレショット制御が行われる時間は含まない。これは、プレショット制御により水素タンク14に充填される水素の質量(ガス質量)は、極僅かであるためである。
【0032】
【数4】
【0033】
式(1)の右辺には、式(1)で求めようとする推定ガス温度Teが含まれる。しかし、次に説明する手法等を用いることにより、推定ガス温度Teを収束させることができる。まず、初回の計算において、式(1)中の右辺の推定ガス温度Teに仮の温度として適当な値を代入して推定ガス温度Teを求める。次に、前回の計算において求められた推定ガス温度Teの値を、式(1)中の右辺の推定ガス温度Teに代入して推定ガス温度Teを求める。このようなループ計算を数回繰り返す。
【0034】
判定カーブ取得部52は、記憶部44に記憶されている判定カーブを取得する。図3は、判定カーブを示すグラフである。判定カーブは、水素充填中における水素タンク14内のガス温度の時間変化モデルである。判定カーブは、水素タンク14がオーバヒートしない範囲内で、充填速度を可及的に速くした場合の時間変化モデルである。図3に示すように、判定カーブは、水素タンク14に水素の充填を開始する時点からの経過時間と水素タンク14内のガス温度との関係を示す曲線である。事前に行われるシミュレーションにおいて、水素タンク14に水素の充填を開始する時点の、外気温T_AMBと水素のプレクール温度T_PCとの組み合わせを変えて、複数の判定カーブが求められる。図3には、4つの判定カーブが記載されているが、実際には数百程度の判定カーブが求められる。
【0035】
各判定カーブは多項式で近似される。水素タンク14に水素の充填を開始する時点の外気温T_AMBとプレクール温度T_PCとの組み合わせに対応づけられて、各判定カーブの多項式が記憶部44に記憶されている。記憶部44は各判定カーブを多項式で記憶するため、各判定カーブの情報量を低減できる。このため、記憶部44の容量を低減できる。
【0036】
水素タンク14に水素の充填を開始する時点の外気温T_AMBとプレクール温度T_PCとの組み合わせに対応する判定カーブが、記憶部44に記憶されている場合には、判定カーブ取得部52は、当該判定カーブを記憶部44から取得する。次に、判定カーブ取得部52は、取得した判定カーブをオーバヒート予測部54に出力する。
【0037】
水素タンク14に水素の充填を開始する時点の外気温T_AMBとプレクール温度T_PCとの組み合わせに対応する判定カーブが、記憶部44に記憶されていない場合には、判定カーブ取得部52は、新たな判定カーブを生成する。判定カーブ取得部52は、記憶部44に記憶されている複数の判定カーブのうち、以下の(A)、(B)の両方の条件に当てはまる複数の判定カーブを記憶部44から取得する。
(A)判定カーブが対応付けられている外気温が外気温T_AMBに対して所定温度の範囲内である。
(B)判定カーブが対応付けられているプレクール温度がプレクール温度T_PCに対して所定温度の範囲内である。
【0038】
(A)、(B)の条件の所定温度の範囲は、例えば、±5°Cの範囲に設定される。
【0039】
判定カーブ取得部52は、取得した複数の判定カーブを補間(例えば、直線補間)して、新たな判定カーブを生成する。図4は、判定カーブを示すグラフである。図4に示す判定カーブは、図3に示す4つの判定カーブを補間して生成された判定カーブである。判定カーブ取得部52は、生成された判定カーブをオーバヒート予測部54に出力する。
【0040】
オーバヒート予測部54は、推定ガス温度Teが判定カーブよりも高くなった場合に、水素タンク14内の水素のオーバヒートが、水素タンク14が満充填となる前に発生すると予測する。
【0041】
充填制御部56は、記憶部44から取得したマップに基づいて調整弁26を制御して、充填速度を調整する。
【0042】
充填速度についてのマップ(以下、充填速度マップと称する)は、充填プロトコルにしたがって複数作成される。記憶部44は、作成された複数の充填速度マップを記憶する。複数の充填速度マップのそれぞれは、水素の充填開始前の水素タンク14のガス圧力と、水素の充填時における水素タンク14のガス圧力の昇圧率(充填速度)との対応を示すマップである。燃料電池車両10の車種毎に水素タンク14の容量は異なる。複数の充填速度マップのそれぞれは、充填プロトコル作成時の水素タンク14の複数の容量区分に対応して用意される。
【0043】
各容量区分に対して、各容量区分の範囲における水素タンク14の最大容量に対する充填速度マップ、及び各容量区分の範囲における水素タンク14の最小容量に対する充填速度マップの2つの充填速度マップが用意される。この2つの充填速度マップは、充填速度が異なる。以下では、各容量区分に対して用意された2つの充填速度マップのうち、充填速度が速い充填速度マップを高速の充填速度マップと記載し、充填速度が遅い充填速度マップを低速の充填速度マップと記載する。
【0044】
水素タンク14の容量区分に対応付けられた充填速度マップ以外に、最遅の充填速度マップが用意されている。最遅の充填速度マップにおける充填速度は、いずれの容量区分に対する充填速度マップの充填速度の中で最も遅い速度のものを選んで設定される。
【0045】
[充填制御処理]
図5は、充填制御装置32において行われる充填制御処理の流れを示すフローチャートである。
【0046】
ステップS1において、充填制御部56は、燃料電池車両10から送信されたタンク容量V_IRが該当する容量区分に対応する高速の充填速度マップを、記憶部44から取得する。その後、ステップS2へ移行する。
【0047】
ステップS2において、充填制御部56は、取得された充填速度マップに基づいて調整弁26を制御し、水素タンク14に水素の充填を開始する。その後、ステップS3へ移行する。
【0048】
ステップS3において、充填制御部56は、赤外線通信が異常であるか否かを判定する。赤外線通信が異常である場合にはステップS14へ移行する。赤外線通信が正常である場合にはステップS4へ移行する。
【0049】
ステップS4において、充填制御部56は、水素タンク14が満充填であるか否かを判定する。水素タンク14が満充填である場合にはステップS10に移行する。水素タンク14が満充填でない場合にはステップS5へ移行する。
【0050】
ステップS5において、充填制御部56は、水素停止処理が開始されるか否かを判定する。水素停止処理が開始される場合にはステップS6へ移行する。水素停止処理が開始されない場合にはステップS3へ戻る。
【0051】
水素停止処理は、水素充填中に実行される。水素停止処理が行われている間は、水素の充填を一時停止する。水素停止処理では、水素充填装置12及び燃料電池車両10において水素漏れが発生しているか否かをチェックすることもある。水素漏れが発生しているか否かのチェックは、水素の充填を停止している間における充填圧力P_Sの変化に基づいて行われる。
【0052】
ステップS6において、容量推定部46は、水素停止処理が行われている間に、水素タンク14の容量を推定する。その後、ステップS7へ移行する。
【0053】
ステップS7において、充填制御部56は、タンク容量V_IRと推定タンク容量Veとの差が推定タンク容量Veに対して±15%未満であるか否かを判定する。タンク容量V_IRと推定タンク容量Veとの差が推定タンク容量Veに対して±15%未満である場合にはステップS9へ移行する。タンク容量V_IRと推定タンク容量Veとの差が推定タンク容量Veに対して±15%以上である場合にはステップS8へ移行する。
【0054】
ステップS8において、充填制御部56は、記憶部44から最遅の充填速度マップを取得する。その後、ステップS9へ移行する。
【0055】
ステップS9において、オーバヒート予測部54は、水素停止処理が行われている間に、水素タンク14内のガス温度を推定する。さらに、オーバヒート予測部54は、水素タンク14内の水素にオーバヒートが発生したか否かを判定する。オーバヒートが発生した場合にはステップS10へ移行する。オーバヒートが発生していない場合にはステップS11へ移行する。オーバヒート予測部54は、推定ガス温度Teが85°C以上である場合に、水素タンク14内の水素にオーバヒートが発生したと判定する。
【0056】
ステップS10において、充填制御部56は水素の充填を停止する。その後、充填制御処理を終了する。
【0057】
ステップS11において、オーバヒート予測部54は、水素タンク14内の水素のオーバヒートが水素タンク14が満充填となる前に発生すると予測されるか否かを判定する。オーバヒートの発生が予測される場合にはステップS12へ移行する。オーバヒートの発生が予測されない場合にはステップS13へ移行する。なお、オーバヒートの発生が予測される場合にステップS12へ移行することに代えて、オーバヒートの発生が予測される場合にステップS10へ移行するようにしてもよい。
【0058】
ステップS12において、充填制御部56は、燃料電池車両10から送信されたタンク容量V_IRが該当する容量区分に対応する低速の充填速度マップを、記憶部44から取得する。その後、ステップS13へ移行する。
【0059】
ステップS13において、充填制御部56は、水素停止処理が完了したか否かを判定する。水素停止処理が完了した場合にはステップS2に戻る。水素停止処理が完了していない場合にはステップS13の処理を繰り返す。
【0060】
水素停止処理が完了するとステップS2に戻り、充填制御部56は、充填速度マップに基づいて調整弁26を制御し、水素タンク14に水素の充填を再開する。このとき、充填制御部56は、取得した充填速度マップのうち、最も充填速度が遅い充填速度マップを採用する。例えば、充填制御部56が、高速の充填速度マップ、低速の充填速度マップ、及び最遅の充填速度マップの3つの充填速度マップを取得した場合には、充填制御部56は、最遅の充填速度マップに基づいて調整弁26を制御する。
【0061】
ステップS14において、充填制御部56は、非通信充填プロトコルに基づいて調整弁26を制御し、水素タンク14に水素の充填を行う。その後、充填制御処理を終了する。非通信充填プロトコルの内容は既知であるあるため、非通信充填プロトコルの内容についての説明は省略する。
【0062】
[作用効果]
水素タンク14に水素が充填されると、水素タンク14内のガス圧力が高くなり、ガス温度が上昇する。水素充填中における水素タンク14内のガス温度は、85°C未満である必要がある。水素充填装置12は、水素タンク14内のガス温度が85°C以上となった場合には、水素タンク14内の水素がオーバヒートしていると判定し、水素の充填を停止する。そのため、水素充填装置12は、水素充填中における水素タンク14内のガス温度の情報を得る必要がある。
【0063】
水素充填中における水素タンク14のガス温度は、水素タンク14に設けられたガス温度検出部18により検出される。燃料電池車両10は、ガス温度検出部18が検出した水素タンク14のガス温度をガス温度T_IRとして、水素充填装置12に送信する。
【0064】
燃料電池車両10が一般の個人の所有物である場合、燃料電池車両10は水素ステーションの運営会社等の管理下にない。燃料電池車両10に対して不正改造等が行われた場合、燃料電池車両10から水素充填装置12に送信されたガス温度T_IRは、水素タンク14内の実際のガス温度と異なる可能性がある。水素充填装置12が、水素タンク14内の実際のガス温度と異なるガス温度T_IRに基づいて水素の充填を制御した場合、水素充填装置12は、水素の充填を適切に行えない。
【0065】
本実施形態の水素充填装置12では、充填制御装置32の温度推定部50が、燃料電池車両10の水素タンク14のガス温度を推定する。温度推定部50は、燃料電池車両10から送信される情報を用いずにガス温度を推定する。充填制御装置32の充填制御部56は、温度推定部50が推定したガス温度(推定ガス温度Te)に基づいて、水素の充填を制御する。これにより、燃料電池車両10から水素充填装置12に送信されるガス温度T_IRが水素タンク14内の実際のガス温度と異なる場合であっても、水素充填装置12は、水素の充填を適切に行うことができる。
【0066】
本実施形態の水素充填装置12では、充填制御装置32のオーバヒート予測部54は、水素タンク14内の水素のオーバヒートが、水素タンク14が満充填となる前に発生するか否かを予測する。オーバヒート予測部54は、推定ガス温度Teが、判定カーブよりも高くなった場合に、水素タンク14内の水素のオーバヒートが水素タンク14が満充填となる前に発生すると予測する。
【0067】
オーバヒートが発生すると予測された場合、充填制御部56は、低速の充填速度マップに基づいて調整弁26を制御し、水素タンク14に水素を充填する。充填制御部56が、低速の充填速度マップに基づいて調整弁26を制御することにより、高速の充填速度マップに基づいて調整弁26を制御する場合に比べて、水素の充填速度が抑制される。そのため、オーバヒートが発生すると予測された後における水素タンク14内のガス温度の上昇速度を、オーバヒートが発生すると予測される前における水素タンク14内のガス温度の上昇速度に比べて遅くできる。これにより、水素タンク14内の水素のオーバヒートを発生させずに、水素充填装置12は、満充填まで水素タンク14に水素を充填できる。
【0068】
本実施形態の水素充填装置12では、記憶部44から判定カーブを取得する。水素タンク14に水素の充填を開始する時点の外気温T_AMBとプレクール温度T_PCとの組み合わせに対応する判定カーブが、記憶部44に記憶されている場合には、充填制御装置32の判定カーブ取得部52は、当該判定カーブを記憶部44から取得する。これにより、オーバヒート予測部54は、水素タンク14に水素の充填を開始する時点の外気温T_AMBとプレクール温度T_PCとの組み合わせに対応する判定カーブに基づいて、水素タンク14内の水素のオーバヒートを予測できる。
【0069】
本実施形態の水素充填装置12では、水素タンク14に水素の充填を開始する時点の外気温T_AMBとプレクール温度T_PCとの組み合わせに対応する判定カーブが、記憶部44に記憶されていない場合には、充填制御装置32の判定カーブ取得部52は、新たな判定カーブを生成する。判定カーブ取得部52は、前述の(A)、(B)の両方の条件に当てはまる判定カーブを記憶部44から取得する。判定カーブ取得部52は、取得した複数の判定カーブを直線補間して、新たな判定カーブを生成する。これにより、記憶部44に記憶される判定カーブの個数を低減できるため、記憶部44の容量を低減できる。
【0070】
〔実施形態から得られる発明〕
上記実施形態から把握しうる発明について、以下に記載する。
【0071】
車両(10)の水素タンク(14)に水素を充填する水素充填装置(12)の制御方法であって、前記水素の充填中における前記水素タンク内の前記水素の温度の時間変化モデルである判定カーブを記憶部(44)から取得する判定カーブ取得ステップと、前記水素の充填を開始する充填開始ステップと、前記水素の充填中に、前記水素タンク内の前記水素の温度を推定する温度推定ステップと、前記温度推定ステップにおいて推定された前記水素タンク内の前記水素の温度が、前記判定カーブよりも高くなった場合に、前記水素タンク内の前記水素のオーバヒートが前記水素タンクが満充填となる前に発生すると予測するオーバヒート予測ステップと、前記オーバヒートが発生すると予測された場合に、前記水素を充填する速度を前記オーバヒートが発生すると予測される前よりも抑制する、又は、前記水素の充填を停止する充填速度抑制ステップと、を備える。これにより、水素タンク内の水素のオーバヒートを発生させずに、水素充填装置は、満充填まで水素タンクに水素を充填できる。
【0072】
上記の水素充填装置の制御方法であって、前記記憶部は、外気温と前記水素を冷却する冷却部により冷却される前記水素の温度との組み合わせにそれぞれ対応付けて複数の前記判定カーブを記憶し、前記判定カーブ取得ステップは、前記水素の充填を開始するときの、前記外気温と前記冷却部により冷却される前記水素の温度とに対応する前記判定カーブを前記記憶部から取得してもよい。これにより、オーバヒート予測部は、水素タンクに水素の充填を開始する時点の外気温と冷却部により冷却される水素の温度との組み合わせに対応する判定カーブに基づいて、水素タンク内の水素のオーバヒートを予測できる。
【0073】
上記の水素充填装置の制御方法であって、前記判定カーブ取得ステップは、前記水素の充填を開始するときの、前記外気温と前記冷却部により冷却される前記水素の温度とに対応する前記判定カーブが前記記憶部に記憶されていない場合には、前記水素の充填を開始するときの、前記外気温と前記冷却部により冷却される前記水素の温度とに基づいて、複数の前記判定カーブの中から2つ以上の前記判定カーブを選択して取得し、取得された2つ以上の前記判定カーブと、前記水素の充填を開始するときの、前記外気温と前記冷却部により冷却される前記水素の温度とに基づいて、新たな前記判定カーブを生成してもよい。これにより、記憶部に記憶される判定カーブの個数を低減できるため、記憶部の容量を低減できる。
【0074】
車両(10)の水素タンク(14)に水素を充填する水素充填装置(12)であって、前記水素を充填する速度を制御する充填制御部(56)と、前記水素の充填中における前記水素タンク内の前記水素の温度の時間変化モデルである判定カーブを記憶部(44)から取得する判定カーブ取得部(52)と、前記水素の充填中に、前記水素タンク内の前記水素の温度を推定する温度推定部(50)と、前記温度推定部において推定された前記水素タンク内の前記水素の温度が、前記判定カーブよりも高くなった場合に、前記水素タンク内の前記水素のオーバヒートが前記水素タンクが満充填となる前に発生すると予測するオーバヒート予測部(54)と、を備え、前記オーバヒートが発生すると予測された場合に、前記充填制御部は、前記水素を充填する速度を前記オーバヒートが発生すると予測される前よりも抑制する、又は、前記水素の充填を停止する。これにより、水素タンク内の水素のオーバヒートを発生させずに、水素充填装置は、満充填まで水素タンクに水素を充填できる。
【0075】
上記の水素充填装置であって、前記記憶部は、外気温と前記水素を冷却する冷却部(28)により冷却される前記水素の温度との組み合わせにそれぞれ対応付けて複数の前記判定カーブを記憶し、前記判定カーブ取得部は、前記水素の充填を開始するときの、前記外気温と前記冷却部により冷却される前記水素の温度とに対応する前記判定カーブを前記記憶部から取得してもよい。これにより、オーバヒート予測部は、水素タンクに水素の充填を開始する時点の外気温と冷却部により冷却される水素の温度との組み合わせに対応する判定カーブに基づいて、水素タンク内の水素のオーバヒートを予測できる。
【0076】
上記の水素充填装置であって、前記判定カーブ取得部は、前記水素の充填を開始するときの、前記外気温と前記冷却部により冷却される前記水素の温度とに対応する前記判定カーブが前記記憶部に記憶されていない場合には、前記水素の充填を開始するときの、前記外気温と前記冷却部により冷却される前記水素の温度とに基づいて、複数の前記判定カーブの中から2つ以上の前記判定カーブを選択して取得し、取得された2つ以上の前記判定カーブと、前記水素の充填を開始するときの、前記外気温と前記冷却部により冷却される前記水素の温度とに基づいて、新たな前記判定カーブを生成してもよい。これにより、記憶部に記憶される判定カーブの個数を低減できるため、記憶部の容量を低減できる。
【符号の説明】
【0077】
10…燃料電池車両(車両) 12…水素充填装置
14…水素タンク 28…プレクーラ(冷却部)
44…記憶部 50…温度推定部
52…判定カーブ取得部 54…オーバヒート予測部
56…充填制御部
図1
図2
図3
図4
図5