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特許7582963無線通信システムにおける制御チャネル監視
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-05
(45)【発行日】2024-11-13
(54)【発明の名称】無線通信システムにおける制御チャネル監視
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/02 20090101AFI20241106BHJP
   H04W 72/232 20230101ALI20241106BHJP
   H04W 72/0457 20230101ALI20241106BHJP
【FI】
H04W52/02 110
H04W72/232
H04W72/0457
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2021559027
(86)(22)【出願日】2020-04-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-06-17
(86)【国際出願番号】 SE2020050347
(87)【国際公開番号】W WO2020204802
(87)【国際公開日】2020-10-08
【審査請求日】2023-03-30
(31)【優先権主張番号】62/828,345
(32)【優先日】2019-04-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】100109726
【弁理士】
【氏名又は名称】園田 吉隆
(74)【代理人】
【識別番号】100161470
【弁理士】
【氏名又は名称】冨樫 義孝
(74)【代理人】
【識別番号】100194294
【弁理士】
【氏名又は名称】石岡 利康
(74)【代理人】
【識別番号】100194320
【弁理士】
【氏名又は名称】藤井 亮
(74)【代理人】
【識別番号】100150670
【弁理士】
【氏名又は名称】小梶 晴美
(72)【発明者】
【氏名】レイアル, アンドレス
(72)【発明者】
【氏名】マレキ, シナ
(72)【発明者】
【氏名】ナダー, アリ
(72)【発明者】
【氏名】アンドガルト, ニクラス
(72)【発明者】
【氏名】シュビ, イルミアワン
【審査官】松野 吉宏
(56)【参考文献】
【文献】Ericsson,Considerations about DCI-based PDCCH-skip,3GPP TSG RAN WG2#105bis R2-1904143,フランス,3GPP,2019年03月29日
【文献】Ericsson,Enhanced cDRX,3GPP TSG RAN WG2#105bis R2-1904146,フランス,3GPP,2019年03月29日
【文献】Qualcomm Incorporated,DL signals and channels for NR-U,3GPP TSG RAN WG1 adhoc_NR_AH_1901 R1-1900871,フランス,3GPP,2019年01月12日
【文献】Ericsson,DRX with short on-Duration and Wake-up signaling,3GPP TSG RAN WG2#103 R2-1811627,フランス,3GPP,2018年08月10日
【文献】ETRI,DL signals and channels for NR-U,3GPP TSG RAN WG1#96b R1-1904603,フランス,3GPP,2019年03月29日
【文献】Ericsson,DL signals and channels for NR-U,3GPP TSG RAN WG1#96b R1-1904333,フランス,3GPP,2019年03月30日
【文献】InterDigital, Inc.,DL signals and channels for gNB initiated COT,3GPP TSG RAN WG1#96 R1-1902585,フランス,3GPP,2019年02月16日
【文献】CATT,Corrections on carrier aggregation and bandwidth part operation,3GPP TSG RAN WG1#94 R1-1808381,フランス,3GPP,2018年08月11日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24 - 7/26
H04W 4/00 - 99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線デバイス(14)によって実施される方法であって、
間欠受信(DRX)工程のアクティブ時間(20)の1番目の区間(20A)に、第1の制御チャネル監視構成(22-1)を使用して、制御チャネル(18)を監視すること(620)と、
前記アクティブ時間(20)時に、前記第1の制御チャネル監視構成(22-1)から第2の制御チャネル監視構成(22-N)に切り替わることであって、前記切り替わることが、あるイベントの発生によってトリガされ、前記イベントはタイマーの時間切れである、ことと、
前記1番目の区間(20A)に後続する、前記切り替わることの後に起こる前記アクティブ時間(20)の2番目の区間(20B)に、前記第2の制御チャネル監視構成(22-N)を使用して前記制御チャネル(18)を監視すること(620)であって、前記アクティブ時間(20)の前記1番目の区間(20A)と前記アクティブ時間(20)の前記2番目の区間(20B)とが同じDRXサイクルに含まれている、ことと、
を含む方法。
【請求項2】
前記イベントが、DRX工程時の非アクティブタイマーが作動している間の前記タイマーの時間切れである、請求項に記載の方法。
【請求項3】
前記タイマーが、前記非アクティブタイマーよりも短い持続時間であるように設定されている、請求項に記載の方法。
【請求項4】
前記無線デバイス(14)が前記第1の制御チャネル監視構成(22-1)を使用して前記制御チャネル(18)の監視を開始すると、前記タイマーを開始させることをさらに含む、請求項からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記タイマーの値を示すシグナリングをネットワークノードから受信することをさらに含む、請求項からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記タイマーの前記値は、前記無線デバイス(14)が前記第1の制御チャネル監視構成(22-1)を使用して前記制御チャネル(18)を監視することが許される持続時間であって、その持続時間の後、前記無線デバイス(14)が前記第2の制御チャネル監視構成(22-N)を使用することに切り替わることになる、持続時間を示す、請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の制御チャネル監視構成(22-1)を使用して前記制御チャネル(18)を監視している間に、前記第2の制御チャネル監視構成(22-N)を使用することに切り替わるよう求めるコマンドがあるか監視することをさらに含み、前記切り替わることには、前記無線デバイス(14)が前記コマンドを受信することを待たずに前記タイマーが時間切れとなるのに応答して、前記第1の制御チャネル監視構成(22-1)から前記第2の制御チャネル監視構成(22-N)に切り替わることが含まれる、請求項からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記イベントの発生があるか監視することをさらに含み、前記切り替わることには、前記イベントの発生を検出するのに応答して、前記第1の制御チャネル監視構成(22-1)を使用して前記制御チャネル(18)を監視することから、前記第2の制御チャネル監視構成(22-N)を使用して前記制御チャネル(18)を監視することに切り替わることが含まれる、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記第1の制御チャネル監視構成と前記第2の制御チャネル監視構成とがそれぞれ、前記無線デバイス(14)が前記DRX工程のアクティブ時間(20)時に前記制御チャネル(18)を監視することになる密度が異なる監視オケージョンを設定する、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記第1の制御チャネル監視構成と前記第2の制御チャネル監視構成とがそれぞれ、前記無線デバイス(14)が、前記DRX工程のアクティブ時間(20)時に前記制御チャネル(18)上で受信した制御メッセージをそれで復号することになる異なる一連の識別子を設定する、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記制御チャネル監視構成ごとに、それぞれの検索空間構成が異なる、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記制御チャネル(18)が物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)である、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記イベントが、
アップリングデータまたはダウンリンクデータを予定に組むことに関するスケジューリング情報の前記無線デバイス(14)による受信、
チャネル状態情報測定に関するスケジューリング情報の前記無線デバイス(14)による受信、
異なるDRX工程の段階間での前記無線デバイス(14)による切り替わり、
異なる前記アクティブ時間(20)の区間間での前記無線デバイス(14)による切り替わり、または
異なる帯域幅部分間での前記無線デバイス(14)による切り替わり、のいずれかである、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記1番目の区間(20A)の前に起こる前記アクティブ時間(20)の3番目の区で、第3の制御チャネル監視構成を使用して前記制御チャネル(18)を監視することであって、前記アクティブ時間(20)の前記1番目、2番目、および3番目の区間が同じDRXサイクルに含まれている、監視することと、
前記アクティブ時間(20)時に、前記第3の制御チャネル監視構成から前記第1の制御チャネル監視構成(22-1)に切り替わることと、をさらに含む、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記第3の制御チャネル監視構成から前記第1の制御チャネル監視構成(22-1)に前記切り替わることが、ネットワークノードからの明示的な切り替えコマンドによってトリガされるか、または別のイベントの発生によってトリガされる、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記無線デバイス(14)が前記アクティブ時間(20)時に前記制御チャネル(18)を監視するのに使用できる前記第1および第2の制御チャネル監視構成のうちの少なくとも1つを示すシグナリング(26)をネットワークノードから受信することをさらに含む、請求項1から15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記イベントの発生を受けて、前記第1の制御チャネル監視構成(22-1)を使用して前記アクティブ時間(20)の前記1番目の区間(20A)で前記制御チャネル(18)を監視することから、前記第2の制御チャネル監視構成(22-N)を使用して前記アクティブ時間(20)の前記2番目の区間(20B)で前記制御チャネル(18)を監視することに切り替わるように前記無線デバイス(14)を設定するシグナリングを、ネットワークノード(12)から受信することをさらに含む、請求項1から16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
ネットワークノード(12)によって実施される方法であって、
前記ネットワークノード(12)から無線デバイス(14)に、あるイベントの発生を受けて、第1の制御チャネル監視構成(22-1)を使用して間欠受信(DRX)工程のアクティブ時間(20)の1番目の区間(20A)で制御チャネル(18)を監視することから、第2の制御チャネル監視構成(22-N)を使用して前記アクティブ時間(20)の2番目の区間(20B)で前記制御チャネル(18)を監視することに切り替わるように前記無線デバイス(14)を設定するシグナリングを送信することであって、前記アクティブ時間(20)の前記1番目の区間(20A)と前記アクティブ時間(20)の前記2番目の区間(20B)とが、同じDRXサイクルに含まれ、前記イベントはタイマーの時間切れである、ことを含む、方法。
【請求項19】
間欠受信(DRX)工程のアクティブ時間(20)の1番目の区間(20A)に、第1の制御チャネル監視構成(22-1)を使用して制御チャネル(18)を監視することと、
前記アクティブ時間(20)時に、前記第1の制御チャネル監視構成(22-1)から第2の制御チャネル監視構成(22-N)に切り替わることであって、前記切り替わることが、あるイベントの発生によってトリガされ、前記イベントはタイマーの時間切れである、ことと、
前記1番目の区間(20A)に後続する、前記切り替わることの後に起こる前記アクティブ時間(20)の2番目の区間(20B)に、前記第2の制御チャネル監視構成(22-N)を使用して前記制御チャネル(18)を監視することであって、前記アクティブ時間(20)の前記1番目の区間(20A)と前記アクティブ時間(20)の前記2番目の区間(20B)とが同じDRXサイクルに含まれている、ことと、
を行うように構成された無線デバイス(14)。
【請求項20】
請求項2から17のいずれか一項の方法を実施するように設定された、請求項19に記載の無線デバイス。
【請求項21】
あるイベントの発生を受けて、第1の制御チャネル監視構成(22-1)を使用して間欠受信(DRX)工程のアクティブ時間(20)の1番目の区間(20A)で制御チャネル(18)を監視することから、第2の制御チャネル監視構成(22-N)を使用して前記アクティブ時間(20)の2番目の区間(20B)で前記制御チャネル(18)を監視することに切り替わるように無線デバイス(14)を設定するシグナリングを、ネットワークノード(12)から前記無線デバイス(14)に送信し、前記アクティブ時間(20)の前記1番目の区間(20A)と前記アクティブ時間(20)の前記2番目の区間(20B)とが同じDRXサイクルに含まれ、前記イベントはタイマーの時間切れである、
ように構成されたネットワークノード(12)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、概して無線通信システムに関し、より具体的には、このようなシステムにおける制御チャネル監視に関するものである。
【背景技術】
【0002】
無線デバイスが無線アクセスネットワークとの無線接続(たとえば、無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)接続)を確立した後、無線デバイスは、制御メッセージが無線デバイスに向けられているか制御チャネル(たとえば、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH: Physical Downlink Control Channel))を監視する。制御メッセージは、たとえば、ダウンリンクデータ送信またはアップリンクデータ送信に無線リソースを無線デバイスに割り当てるダウンリンク割り当てまたはアップリンクグラントの形態でスケジューリング情報を伝達し得る。
【0003】
無線デバイスが制御チャネルを監視する際に消費する電力量を減らすために、ネットワークが、無線デバイスに間欠受信(DRX:Discontinuous Reception)機能性を設定し得る。無線デバイスにDRXが設定されると、ネットワークは、制御チャネル上で無線デバイスに制御メッセージを送信する機会を、特定のアクティブ時間間隔に限定する。それにより、無線デバイスは、デバイスが時間的に間欠的に制御チャネルを監視するような、このアクティブ時間間隔に制御チャネルを監視するだけで済む。アクティブ時間間隔の外では、無線デバイスは、電力を節減するように、その受信機を作動不能にするか、そうでなければスリープ状態で作動することができる。
【0004】
DRXがデバイス電力消費を大幅に減らすが、無線デバイスは、アクティブ時間間隔になお有意に電力を消費する。
【発明の概要】
【0005】
本明細書におけるいくつかの実施形態では、様々な制御チャネル監視構成を活かし、この制御チャネル監視構成ごとで、それぞれ、無線デバイスがDRX工程のアクティブ時間時にその中で制御チャネルを監視することになる密度が異なる監視オケージョンを設定する。いくつかの実施形態では、ネットワークが、様々な制御チャネル監視構成のうちの1つまたは複数を、たとえば、アクティブ時間間隔に先行して、無線デバイスにシグナリングする。それにも関わらず、アクティブ時間間隔に、無線デバイスは、アクティブ時間間隔内でさえも、密度が異なる時間内に制御チャネルを監視するために、様々な制御チャネル監視構成間で切り替わり得る。たとえば、アクティブ時間間隔の1番目の部分では、無線デバイスは、時間内に比較的密に発生する監視オケージョン時に制御チャネルを監視し得るが、無線デバイスは、アクティブ時間間隔の後続の部分では、時間内に比較的疎に発生する監視オケージョン時に制御チャネルを監視することに切り替わり得る。それにより、いくつかの実施形態では、アクティブ時間間隔時でさえもデバイス電力消費を減らす。
【0006】
これらの監視構成間の切り替わりは、事前規定のされたイベントによって、またはダウンリンク制御シグナリングによってトリガされ得る。ただし、いずれの場合も、いくつかの実施形態では、有意なシグナリングオーバーヘッドを犠牲にすることを伴わずに、アクティブ時間間隔にデバイス電力消費を最適化するように、監視構成切り替わりをトリガするダウンリンク制御シグナリングをほとんどから全く受けないのが好都合である。
【0007】
より具体的には、本明細書における実施形態は、無線デバイスによって実施される方法を含む。方法は、間欠受信(DRX)工程のアクティブ時間の1番目の区間で、第1の制御チャネル監視構成を使用して制御チャネルを監視することを含み得る。方法は、アクティブ時間時に、第1の制御チャネル監視構成から第2の制御チャネル監視構成に切り替わることをさらに含み得、この切り替わりは、あるイベントの発生によってトリガされる。方法は、1番目の区間に後続する、この切り替わりの後に起こるアクティブ時間の2番目の区間で、第2の制御チャネル監視構成を使用して制御チャネルを監視することも含み得る。いくつかの実施形態では、アクティブ時間の1番目の区間とアクティブ時間の2番目の区間とは、それぞれ同じDRXサイクルに含まれている。
【0008】
いくつかの実施形態では、イベントとは、タイマーの時間切れである。このような実施形態の1つでは、イベントは、DRX工程用の非アクティブタイマーが作動している間のタイマーの時間切れである。このタイマーは、たとえば、非アクティブタイマーよりも持続時間が短くなるように設定され得る。いくつかの実施形態では、方法は、無線デバイスが第1の制御チャネル監視構成を使用して制御チャネルの監視を開始すると、タイマーを開始させることをさらに含み得る。
【0009】
イベントがタイマーの時間切れである実施形態では、方法は、代替としてまたは追加として、ネットワークノードから、タイマーの値を示すシグナリングを受信することを含み得る。このような実施形態の1つでは、タイマーの値は、無線デバイスが第1の制御チャネル監視構成を使用して制御チャネルを監視することが許され、その後、無線デバイスが第2の制御チャネル監視構成を使用することに切り替わることになる持続時間を示すものである。
【0010】
また、イベントがタイマーの時間切れである実施形態では、方法は、代替としてまたは追加として、第1の制御チャネル監視構成を使用して制御チャネルを監視している間に、第2の制御チャネル監視構成を使用することに切り替わるよう求めるコマンドがあるかを監視することをさらに含み得る。この場合、切り替わりは、無線デバイスがコマンドを受信しないままタイマー時間切れに応答して、第1の制御チャネル監視構成から第2の制御チャネル監視構成に切り替わることを含み得る。
【0011】
いくつかの実施形態では、方法は、イベントが発生しているかを監視することをさらに含む。このような実施形態の1つでは、切り替わりは、イベントの発生を検出したことに応答して、第1の制御チャネル監視構成を使用する制御チャネルの監視から第2の制御チャネル監視構成を使用する制御チャネルの監視へと自律的に切り替わることを含み得る。
【0012】
いくつかの実施形態では、第1の制御チャネル監視構成と第2の制御チャネル監視構成とがそれぞれ、無線デバイスがDRX工程のアクティブ時間時にその中で制御チャネルを監視することになる、密度の異なる監視オケージョンを設定する。
【0013】
いくつかの実施形態では、第1の制御チャネル監視構成と第2の制御チャネル監視構成とがそれぞれ、異なる周波数、チャネル、周波数領域、または帯域幅部分を監視するように無線デバイスを設定する。
【0014】
いくつかの実施形態では、第1の制御チャネル監視構成と第2の制御チャネル監視構成とがそれぞれ、無線デバイスがDRX工程のアクティブ時間時に制御チャネル上で受信した制御メッセージをそれで復号することになる、異なる一連の識別子を設定する。
【0015】
いくつかの実施形態では、制御チャネル監視構成ごとで、それぞれ異なる検索空間構成を含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、制御チャネルとは、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH:Physical Downlink Control Channel)である。
【0017】
いくつかの実施形態では、この切り替わりには、第1の制御チャネル監視構成から第2の制御チャネル監視構成に自律的に切り替わることが挙げられる。
【0018】
いくつかの実施形態では、このイベントとは、アップリンクデータまたはダウンリンクデータを予定に組むことに関するスケジューリング情報の無線デバイスによる受信、チャネル状態情報測定に関するスケジューリング情報の無線デバイスによる受信、様々なDRX工程の段階間での無線デバイスによる切り替わり、様々なアクティブ時間の区間間での無線デバイスによる切り替わり、または様々な帯域幅部分間での無線デバイスによる切り替わりのいずれかである。
【0019】
いくつかの実施形態では、方法は、1番目の区間の前に起こるアクティブ時間の3番目の区間で、第3の制御チャネル監視構成を使用して制御チャネルを監視することであって、アクティブ時間の1番目、2番目、および3番目の区間が同じDRXサイクルに含まれる、監視することと、アクティブ時間時に、第3の制御チャネル監視構成から第1の制御チャネル監視構成に切り替わることと、をさらに含む。このような実施形態の1つでは、第3の制御チャネル監視構成から第1の制御チャネル監視構成へのこの切り替わりは、ネットワークノードからの明示的切り替わりコマンドによってトリガされるか、または別のイベントの発生によってトリガされる。この他のイベントは、タイマーの時間切れ、または本明細書に記載されている他のいかなるタイプのイベントでもあり得る。
【0020】
いくつかの実施形態では、方法は、ネットワークノードから、アクティブ時間時に制御チャネルを監視するのに無線デバイスが使用できる第1および第2の制御チャネル監視構成のうちの少なくとも1つを示すシグナリングを受信することをさらに含む。
【0021】
いくつかの実施形態では、方法は、イベントの発生を受けて、ネットワークノードから、無線デバイスを、第1の制御チャネル監視構成を使用してアクティブ時間の1番目の区間で制御チャネルを監視することから、第2の制御チャネル監視構成を使用してアクティブ時間の2番目の区間で制御チャネルを監視することに切り替わるように設定するシグナリングを受信することをさらに含む。
【0022】
本明細書における実施形態は、ネットワークノードによって実施される方法も含む。方法は、ネットワークノードから無線デバイスに、イベントの発生を受けて、第1の制御チャネル監視構成を使用して間欠受信(DRX)工程のアクティブ時間の1番目の区間で制御チャネルを監視することから、第2の制御チャネル監視構成を使用してアクティブ時間の2番目の区間で制御チャネルを監視することに切り替わるように、無線デバイスを設定するシグナリングを送信することを含む。いくつかの実施形態では、アクティブ時間の1番目の区間とアクティブ時間の2番目の区間とが、それぞれ同じDRXサイクルに含まれている。
【0023】
いくつかの実施形態では、このイベントとは、タイマーの時間切れであり、シグナリングが、タイマーの値により無線デバイスを設定する。このような実施形態の1つでは、このイベントとは、DRX工程時に非アクティブタイマーが作動している間のタイマーの時間切れである。たとえば、タイマーは、非アクティブタイマーよりも持続時間が短くなるように設定され得る。いくつかの実施形態では、このタイマーは、無線デバイスが第1の制御チャネル監視構成を使用して制御チャネルの監視を開始すると開始されることになる。いくつかの実施形態では、シグナリングは、タイマーの値により無線デバイスを設定する。たとえば、タイマーの値は、無線デバイスが第1の制御チャネル監視構成を使用して制御チャネルを監視することが許され、その後、無線デバイスが第2の制御チャネル監視構成を使用することに切り替わることになる持続時間を示すものであり得る。
【0024】
いくつかの実施形態では、第1の制御チャネル監視構成と第2の制御チャネル監視構成とがそれぞれ、無線デバイスがDRX工程のアクティブ時間時にその中で制御チャネルを監視することになる、密度が異なる監視オケージョンを設定する。
【0025】
いくつかの実施形態では、第1の制御チャネル監視構成と第2の制御チャネル監視構成とがそれぞれ、異なる周波数、チャネル、周波数領域、または帯域幅部分を監視するように無線デバイスを設定する。
【0026】
いくつかの実施形態では、第1の制御チャネル監視構成と第2の制御チャネル監視構成とがそれぞれ、無線デバイスがDRX工程のアクティブ時間時に制御チャネル上で受信した制御メッセージをそれで復号することになる、異なる一連の識別子を設定する。
【0027】
いくつかの実施形態では、制御チャネル監視構成ごとで、それぞれ異なる検索空間構成を設定する。
【0028】
いくつかの実施形態では、制御チャネルとは、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)である。
【0029】
いくつかの実施形態では、シグナリングは、第1および第2の制御チャネル監視構成のうちの少なくとも1つを示すものである。
【0030】
いくつかの実施形態では、イベントの発生を受けて、シグナリングが、無線デバイスを、第1の制御チャネル監視構成を使用してアクティブ時間の1番目の区間で制御チャネルを監視することから、第2の制御チャネル監視構成を使用してアクティブ時間の2番目の区間で制御チャネルを監視することに自律的に切り替わるように設定する。
【0031】
いくつかの実施形態では、このイベントとは、アップリンクデータまたはダウンリンクデータを予定に組むことに関するスケジューリング情報の無線デバイスによる受信、チャネル状態情報測定に関するスケジューリング情報の無線デバイスによる受信、様々なDRX工程の段階間での無線デバイスによる切り替わり、様々なアクティブ時間の区間間での無線デバイスによる切り替わり、または様々な帯域幅部分間での無線デバイスによる切り替わりのいずれかである。
【0032】
いくつかの実施形態では、方法は、ネットワークノードから無線デバイスに、第3の制御チャネル監視構成を使用してアクティブ時間の3番目の区間で制御チャネルを監視することから、第1の制御チャネル監視構成を使用してアクティブ時間の1番目の区間で制御チャネルを監視することに切り替わるよう無線デバイスに命じる明示的切り替わりコマンドを送信することをさらに含む。アクティブ時間の1番目、2番目、および3番目の区間が同じDRXサイクルに含まれ得る。3番目の区間は1番目の区間の前に起こり得る。
【0033】
本明細書における実施形態は、対応する装置、コンピュータプログラム、およびそのコンピュータプログラムのキャリアも含む。たとえば、本明細書における実施形態は、たとえば、通信回路と処理回路とを備えた無線デバイスを含む。無線デバイスは、間欠受信(DRX)工程のアクティブ時間の1番目の区間で、第1の制御チャネル監視構成を使用して制御チャネルを監視するように設定されている。無線デバイスは、アクティブ時間時に、第1の制御チャネル監視構成から第2の制御チャネル監視構成に切り替わるようにさらに設定され得、この切り替わりは、イベントの発生によってトリガされる。また、無線デバイスは、1番目の区間に後続する、この切り替わりの後に起こるアクティブ時間の2番目の区間で、第2の制御チャネル監視構成を使用して制御チャネルを監視するように設定され得る。いくつかの実施形態では、アクティブ時間の1番目の区間とアクティブ時間の2番目の区間とは、それぞれ同じDRXサイクルに含まれている。
【0034】
本明細書における実施形態は、さらに、たとえば、通信回路と処理回路とを備えるネットワークノードを含む。ネットワークノードは、ネットワークノードから無線デバイスに、イベントの発生を受けて、第1の制御チャネル監視構成を使用して間欠受信(DRX)工程のアクティブ時間の1番目の区間で制御チャネルを監視することから、第2の制御チャネル監視構成を使用してアクティブ時間の2番目の区間で制御チャネルを監視することに切り替わるように、無線デバイスを設定するシグナリングを送信するように設定されている。いくつかの実施形態では、アクティブ時間の1番目の区間とアクティブ時間の2番目の区間とがそれぞれ、同じDRXサイクルに含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1A】いくつかの実施形態による無線通信ネットワークのブロック図である。
図1B】いくつかの実施形態による間欠受信(DRX)工程のブロック図である。
図2A】いくつかの実施形態による様々な制御チャネル監視構成のブロック図である。
図2B】他の実施形態による様々な制御チャネル監視構成のブロック図である。
図2C】また他の実施形態による様々な制御チャネル監視構成のブロック図である。
図3A】いくつかの実施形態による、制御チャネル監視構成ごとにDRX工程のアクティブ時間間隔の異なる区間で使用されることのブロック図である。
図3B】他の実施形態による、制御チャネル監視構成ごとにDRX工程のアクティブ時間間隔の異なる区間で使用されることのブロック図である。
図4】いくつかの実施形態による、DRX工程で様々な制御チャネル監視構成を使用することのブロック図である。
図5】いくつかの実施形態による、様々な無線デバイスが使用できる制御チャネル監視構成のブロック図である。
図6】いくつかの実施形態による、無線デバイスによって実施される方法の論理フロー図である。
図7】いくつかの実施形態による、ネットワークノードによって実施される方法の論理フロー図である。
図8】いくつかの実施形態による無線デバイスのブロック図である。
図9】いくつかの実施形態によるネットワークノードのブロック図である。
図10】いくつかの実施形態による、新無線(New Radio)システムにおけるリソースブロックのブロック図である。
図11】いくつかの実施形態によるDRXサイクルのブロック図である。
図12】これまでは非アクティブタイマーが時間切れになるまで制御チャネルを途切れなく監視する期間を生み出してきた、DRX工程のブロック図である。
図13】いくつかの実施形態によるDRX工程のブロック図である。
図14】いくつかの実施形態による無線通信ネットワークのブロック図である。
図15】いくつかの実施形態によるユーザ機器のブロック図である。
図16】いくつかの実施形態による仮想化環境のブロック図である。
図17】いくつかの実施形態によるホストコンピュータとの通信ネットワークのブロック図である。
図18】いくつかの実施形態によるホストコンピュータのブロック図である。
図19】ある実施形態による、通信システムにおいて具体化される方法を示すフローチャートである。
図20】ある実施形態による、通信システムにおいて具体化される方法を示すフローチャートである。
図21】ある実施形態による、通信システムにおいて具体化される方法を示すフローチャートである。
図22】ある実施形態による、通信システムにおいて具体化される方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1Aでは、いくつかの実施形態による無線通信ネットワーク10(たとえば、5Gネットワーク)を示す。ネットワーク10は、コアネットワーク(CN:Core Network)10A(たとえば、5Gコア(5GC))と、無線アクセスネットワーク(RAN:Radio Access Network )10B(たとえば、新無線(NR)ネットワーク)とを含む。RAN10Bは、無線デバイス(たとえば、ユーザ機器(UE:User Equipment))に無線アクセスを提供するための1つまたは複数のネットワークノード12(たとえば、1つまたは複数のgNBなどの1つまたは複数の基地局)を含み、そのうちの1つが無線デバイス14として示されている。この無線アクセスを介して、無線デバイス14がCN10Aに接続し、これにより、今度は無線デバイス14にインターネットなどの1つまたは複数の外部ネットワーク(図示せず)へのアクセスを提供し得る。
【0037】
無線デバイス14は、制御メッセージが無線デバイス14に向けられているか、制御チャネル18(たとえば、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH:Physical Downlink Control Channel)を監視するように設定されている。無線デバイス14は、たとえば、無線デバイス14がRAN10Bとの無線接続(たとえば、無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)接続)を確立している接続モードである間、この制御チャネル18を監視し得る。これらや他の場合において、無線デバイス14がそれがあるか制御チャネル18を監視する制御メッセージとしては、無線デバイス14へスケジューリング情報を伝えるメッセージ、たとえばダウンリンクデータ送信またはアップリンクデータ送信時に無線デバイス14に無線リソースを割り当てるダウンリンク割り当てまたはアップリンクグラントの形態のメッセージを含み得る。制御チャネル18を監視することは、たとえば、無線デバイス14が、制御メッセージが無線デバイス14に向けられているかどうかを判断するために、制御チャネル18上で受信したいかなる制御メッセージ(たとえば、無線デバイス14に割り当てられた1つまたは複数の無線ネットワーク一時識別子(RNTI:Radio Network Temporary Identity)も(ブラインドで)復号することを伴い得る。
【0038】
いくつかの実施形態では、無線デバイス14には、たとえば、接続モードのときに、デバイスの制御チャネル監視活動を制御する間欠受信(DRX)機能性が設定され得る(たとえば、RRCによって)。DRXが設定されると、無線デバイス14は、制御チャネル18を時間内に間欠的に監視する。これに関して示されるように、無線デバイス14は、大抵、周期的にまたは時折再発する可能性のある、いわゆるアクティブ時間20時に制御チャネル18を監視する。無線デバイス14は、このアクティブ時間20外では、制御チャネル18を監視しない。その代わりに、アクティブ時間20外では、無線デバイス14は、スリープ状態22で作動し得、たとえば、その中では、無線デバイス14は、電力を節減するように、1つまたは複数の受信機を少なくとも部分的に非アクティブにする。
【0039】
たとえば図1Bでは、いくつかの実施形態によるDRX工程の一例を示す。図示のように、DRXは、周期的に再発するDRXサイクル30の定義を通じて作動する。各DRXサイクル30は、on-duration32から始まる。通常、アクティブ時間20は、少なくともon-duration32を含み、on-duration32時には、無線デバイス14が制御チャネル18を少なくともある程度まで監視することを意味する。無線デバイス14が制御チャネル18上で無線デバイス18に向けられた制御メッセージを受信すると、図1Bに示すように、アクティブ時間20がon-duration32を過ぎて延長され得る。具体的には、無線デバイス14がこのような制御メッセージ(たとえば、無線デバイス14に新たなアップリンク送信またはダウンリンク送信を示す)を受信すると、無線デバイス14は、非アクティブタイマー14Aを開始させる。アクティブ時間20は、非アクティブタイマー14Aが作動し続ける時間間隔を含む。非アクティブタイマー14Aが時間切れになると、アクティブ時間20が終わる。ただし、非アクティブタイマー14Aが作動している間にさらなる制御メッセージを受信すると、アクティブ時間20をさらに延長するように非アクティブタイマー14Aが再始動する可能性があることに留意されたい。アクティブ時間20が終わった後、無線デバイス14は、上記のようにスリープ状態22で作動し得る。
【0040】
この例が提示するように、それにより、アクティブ時間20は、いくつでもよいタイマーまたは基準に従って定義され得る。いくつかの実施形態では、たとえば、アクティブ時間は、1つまたは複数のタイマーのセットのうちのいずれか1つが作動している間の時間を含み、この時間としては、たとえば、onDuration32を定義するonDurationTimer、先ほど述べたinactivityTimer、ダウンリンク再送信が受信されるまでの最大限の持続時間を定義するretransmissionTimerDL、アップリンク再送信用のグラントが受信されるまでの最大限の持続時間を定義するretransmissionTimerUL、および/またはランダムアクセスにおける競合解消のための最大限の時間制限を定義するcontentionResoutionTimerが挙げられる。代替としてまたは追加として、アクティブ時間20は、スケジューリング要求がアップリンク制御チャネル上で送られ、保留されている間の時間を含み得る。代替としてまたは追加として、アクティブ時間20は、コンテンション型ランダムアクセスプリアンブルのうち無線デバイス14によって選択されていないランダムアクセスプリアンブルに対するランダムアクセス応答の受信に成功した後、無線デバイス14に割り当てられたRNTIに宛てられた新たな送信を示す制御チャネルが受信されていない間の時間を含み得る。また、いくつかの実施形態では、アクティブ時間20が、ネットワークノード12から無線デバイス14へのコマンドまたは他のシグナリングによって、早期に止められる可能性がある(たとえば、onDuration32の間であっても)ことに留意されたい。
【0041】
いずれのイベントにおいても、本明細書におけるいくつかの実施形態では、DRX工程のアクティブ時間20時に制御チャネル18を監視するのに、複数の様々な制御チャネル監視構成(config)22-1....22-Nを特に採用する。制御チャネル監視構成22-1...22-Nごとで、DRX工程のアクティブ時間20時に、無線デバイス18が制御チャネル18をいつ、またはどのように監視するようになるかという点で、無線デバイス18を異なるように設定し得る。いくつかの実施形態では、図2Aに示すように、制御チャネル監視構成22-1...22-Nごとで、それぞれ、その中で無線デバイス14が制御チャネル18を監視することになる、密度が異なる監視オケージョン(MO:Monitoring Occasion)24を設定する。この意味合いでの監視オケージョン24は、無線デバイス14が制御チャネル18を監視することになる、時間内のいかなるオケージョンでもあり得る。図2Aに示すように、たとえば、制御チャネル監視構成22-1(たとえば、「デンス」構成)は、制御チャネル監視構成22-N(たとえば、「スパース」構成)よりも監視オケージョン24を時間内に密に起こるように設定する。たとえば、監視構成22-1は、監視オケージョン24を時間スロット、ミニスロット、またはその他の時間単位ごとに起こるように設定し得る一方、監視構成22-Nは、監視オケージョンを時間スロット、ミニスロット、またはその他の時間単位おきに起こるように設定し得る。
【0042】
代替としてまたは追加として、他の実施形態では、制御チャネル監視構成22-1...22-Nごとに、それぞれ、無線デバイス14にある異なる受信機構成に対応するか、または指示し得る。受信機構成ごとに、たとえば、いつの時点でも受信機が受信するのがどの周波数、チャネル、周波数領域、または帯域幅部分であるかという点で、無線デバイス14にある1つまたは複数の受信機を異なるように設定し得る。たとえば、制御チャネル監視構成22-1は、無線デバイス14にある受信機を、制御チャネル監視構成22-Nよりも多くの周波数、チャネル、周波数領域、または帯域幅部分をいつの時点でも受信するように設定し得る。たとえば、図2Bに示すように、制御チャネル監視構成22-1は、無線デバイス14にある受信機が制御チャネル18とデータチャネル19とを同時に受信するように設定されることを指示するように、同一スロットスケジューリングを許し得る。対照的に、制御チャネル監視構成22-Nでは、無線デバイス14にある受信機がデータチャネル19を同時に受信する必要なく制御チャネル18を受信するように設定されることを可能にするように、交差スロットスケジューリングだけしか許さないことがあり得る。
【0043】
また他の実施形態において、代替としてまたは追加として、制御チャネル監視構成22-1...22-Nごとで、無線デバイス14が制御チャネル18上で制御メッセージをそれで(ブラインドで)復号しようとする異なる復号構成集合に対応するかまたはそれを指示し得る。復号構成ごとに、たとえば、無線デバイス14が制御チャネル18上で制御メッセージをそれで(ブラインドで)復号しようとする異なる識別子集合(たとえば、RNTI)を備え得る。様々な識別子集合は、互いに排他的であってもよく、または少なくとも部分的に重なっていてもよい。いくつかの実施形態では、構成のうちの1つは、無線デバイス14に、構成の他の1つよりも多い数の識別子(たとえば、RNTI)を含む制御メッセージの復号を試みるように要求する。たとえば、図2Cに示すように、制御チャネル監視構成22-1は、無線デバイス18に、K RNTI23-1...23-Kのそれぞれを含む制御メッセージの復号を試みるように要求し得る一方、制御チャネル監視構成22-Nでは、無線デバイス18に、K>LであるL RNTI25-1...25-Lのそれぞれを含む制御メッセージの復号を試みることしか要求しないことがあり得る。
【0044】
監視構成22-1...22-Nの特定の性質にも関わらず、無線デバイス14は、DRX工程のアクティブ時間20のそれぞれの区間、段階、または間隔ごとに、監視構成22-1...22-Nのうちの異なる構成に従って制御チャネル18を監視し得る。したがって、DRX工程のアクティブ時間20時に、無線デバイス14は、制御チャネル監視構成22-1...22-Nのうちの様々な構成間で切り替わり得る。たとえば、図1Aに示すように、無線デバイス14は、アクティブ時間20の1番目の区間、段階、または間隔20Aで制御チャネル監視構成22-1を使用して制御チャネル18を監視し得る。ただし、アクティブ時間20時、無線デバイス14は、アクティブ時間20の後続の区間、段階、または間隔20Bで制御チャネル監視構成22-Nを使用して制御チャネル18を監視することに切り替わるために、制御チャネル監視構成22-Nへの切り替わり17を実施し得る。いくつかの実施形態では、図示のように、アクティブ時間20の1番目の区間、段階、または間隔20Aとアクティブ時間20の後続の区間、段階、または間隔20Bとは、同じDRXサイクルに含まれている。すなわち、1番目の区間、段階、または間隔20Aと後続の区間、段階、または間隔20Bとは、同じアクティブ時間間隔に含まれている。
【0045】
図3Aには、監視構成22-1...22-Nが、その中で無線デバイス14が制御チャネル18を監視することになる様々な密度の監視オケージョン24を設定する一例を示す。図示のように、アクティブ時間20の1番目の区間、段階、または間隔20Aに、無線デバイス14は、時間内で比較的密に起こる監視オケージョン24時に制御チャネル18を監視するように、監視構成22-1に従って制御チャネル18を監視し得る。しかし、無線デバイス18は、時間内でより疎に起こる監視オケージョン24時に制御チャネル18を監視するように、アクティブ時間20の後続の区間、段階、または間隔20Bで監視構成22-Nに従って制御チャネル18を監視することに切り替わり得る。
【0046】
図2Bは、例ごとに、代替としてまたは追加として、監視構成22-1...22-Nが、受信機が受信するのがどの周波数、チャネル、周波数領域、または帯域幅部分であるかという点で、無線デバイス14にある1つまたは複数の受信機を異なるように設定する、例を示す。図示のように、アクティブ時間20の1番目の区間、段階、または間隔20Aで、無線デバイス14は、制御チャネル18とデータチャネル19とを同時に受信するように(たとえば、同一スロットスケジューリングが分かるように)、監視構成22-1に従って制御チャネル18を監視し得る。しかし、無線デバイス18は、アクティブ時間20の後続の区間、段階、または間隔20Bで、制御チャネル18しか受信せず、データチャネル19は受信しないように(たとえば、構成22-Nに従って同一スロットスケジューリングが禁止されるのを活かすように)、監視構成22-Nに従って制御チャネル18を監視することに切り替わり得る。
【0047】
いずれにしても、アクティブ時間20の区間、段階、または間隔ごとに、監視構成22-1...22-Nのうちの異なる構成を使用して、そのアクティブ時間20時にデバイス電力消費を減らすかそうでなければ最適化するのが好都合になり得る。いくつかの実施形態では、たとえば、監視構成22-1...22-Nのそれぞれごとに、無線デバイス14において異なる電力量を消費する。それにより、この場合、無線デバイス14は、アクティブ時間20時にデバイス電力消費を減らすために必要に応じてまたは適宜、アクティブ時間20時にある構成を使用することからそれほど電力を消費しないそれとは異なる構成を使用することに切り替わり得る。たとえば、アクティブ時間20時、無線デバイス14は、監視オケージョン24から外れて、無線デバイス14が制御チャネル14を監視するのを控えるかつ/またはアクティブ時間20時でもスリープ状態22または異なる(たとえば、より浅い)スリープ状態で作動することができるようにより疎な監視オケージョン24を設定する監視オケージョンに切り替わり得る。
【0048】
図1Aに示すように、ネットワークノード12が、いくつかの実施形態では、たとえばDRX工程の一環としてかつ/またはアクティブ時間20に先行して、無線デバイス14に様々な制御チャネル監視構成22-1...22-Nのうちの1つまたは複数をシグナリングする。図示のように、たとえば、ネットワークノード12が、たとえば、RRC構成/再構成時に送信され得るRRCメッセージなど、上位層メッセージの形態のシグナリング26を無線デバイス14に送信する。このシグナリング26は、たとえば、DRX工程のアクティブ時間20時に制御チャネル18を監視するのに無線デバイス14が使用できるものとして、制御チャネル監視構成22-1...22-Nのうちの1つまたは複数を示すものである。いくつかの実施形態では、たとえば、シグナリング26が、制御チャネル監視構成22-1...22-Nのそれぞれを示すものである。しかし、他の実施形態では、シグナリング26は、制御チャネル監視構成22-1...22-Nのうちの1つまたはいくつかしか示さないものである。シグナリング26は、たとえば、監視オケージョン24を途切れなく起こる(たとえば、スロットごとに)ように設定する構成など、(自明のまたは初期設定の)監視構成(たとえば、構成22-1)を示すものでない場合がある。これらや他の場合、監視構成22-1...22-Nのうちの少なくとも1つがあらかじめ規定され得る。実際には、代替の実施形態において、監視構成22-1...22-Nのそれぞれがあらかじめ規定されており、シグナリングされなくても済む。
【0049】
構成22-1...22-Nがシグナリングされようがあらかじめ規定されていようが、いくつかの実施形態では、構成22-1...22-Nがそれぞれ、たとえば無線デバイス14がいつかつ/またはどのように制御チャネル18を監視するかを規定する、1つまたは複数のパラメータ集合を単位として具体化され得る。たとえば、制御チャネル18がPDCCHである場合、1つまたは複数のパラメータとしては、検索空間(SS:Search Space)構成、たとえば制御領域集合(CORESET)、期間、オフセット、PDCCHフォーマット、アグリゲーションレベル(AL:Aggregation Level)、および/またはブラインド復号(BL:Blind Decording)要素を挙げることができる。代替としてまたは追加として、パラメータとしては、交差スロット構成または同一スロット構成(たとえば、時間ドメインリソース割り当て(TDRA;Time Domain Resource Allocation)テーブル)、モード切り替えシグナリング、および/または他の移行パラメータを挙げることができる。
【0050】
監視構成22-1...22-Nが無線デバイス14にどのように具体化されるまたは与えられるかに関わらず、アクティブ時間20時の監視構成22-1...22-N間での切り替わりは、いくつものやり方でトリガされ得る。いくつかの実施形態では、ネットワークノード12が無線デバイス14を異なる監視構成に切り替わるよう(動的に)トリガするために、無線デバイス14にシグナリング13を送信する(たとえば、アクティブ時間20時に)。この「トリガ」シグナリング13は、物理層または媒体アクセス制御(MAC:Medium Access Control)層などの比較的低いプロトコル層における動的シグナリング、またはそうでなければ軽量かつ/もしくは素早いシグナリングを成すものであり得る。それにより、ある特定の実施形態では、ネットワークノード12では、監視構成22-1...22-Nのうちの1つまたは複数を無線デバイスに示すのにRRCシグナリング(すなわち、セミスタティックベース)を使用し、監視構成22-1...22-N間で切り替わるよう無線デバイス18をトリガするのに物理層シグナリングまたはMAC層シグナリング(すなわち、動的ベース)を使用する。これらや他の実施形態では、RRCシグナリングが監視構成22-1...22-Nにより無線デバイス18をセミスタティック「設定」し得る一方、物理層シグナリングまたはMAC層シグナリングは、無線デバイス18がそれにより設定される監視構成22-1...22-Nのうちの1つを動的に「アクティブ」にし得る。代替としてまたは追加として、各監視構成22-1...22-Nが、構成インデックスにマッピングされるかそうでなければそれと関連付けられてもよい。この場合のトリガシグナリング13は、無線デバイス18が切り替わることになる監視構成の構成インデックスを単純かつ有効に具体化するものであり得る。
【0051】
一実施形態では、ネットワークノード12では、RRCを介して設定されている監視構成22-1...22-Nのうちの1つまたは複数に切り替わるよう無線デバイス18をトリガするのに、ダウンリンク制御情報(DCI:Downlink Control Information)ベースのシグナリングを使用する。たとえば、無線デバイス18が切り替わることになる監視構成の構成インデックスを示すDCIメッセージがネットワークノード12によって送信され得る。このインデックスを受信するのを受けて、無線デバイス18は、構成インデックスと、RRCを介してそれまでに設定された監視構成22-1...22-Nとの間のそのマッピングまたは割り当てにおいて対応するエントリを使用することができる。いくつかの実施形態では、DCIメッセージには、スケジューリング情報フィールドが構成表示目的で再使用され得る、かつ/または予約ビットが使用され得る既存のDCIフォーマット(たとえば、1-0または1-1)を使用し得る。代替として、PDCCHよりも効率/簡潔さが良くかつ/または信頼性の高い構成切り替わりに適合する新規に規定されたDCIフォーマットが使用されてもよい。いくつかの実施形態では、監視構成22-1...22-Nのうちの異なる構成への切り替わりをトリガするのに異なるタイプのDCIメッセージが使用される。たとえば、非スケジューリングDCIメッセージが1つまたは複数の特定の構成22-1...22-N(たとえば、「スパース」構成)への切り替わりをトリガし得る一方、スケジューリングDCIメッセージが構成22-1...22-Nのうちの1つまたは複数の他の構成(たとえば、「デンス」構成)への切り替わりをトリガし得る。この場合、非スケジューリングDCIメッセージは、無線デバイス18が切り替わることになる監視構成のインデックスを示し得る一方、スケジューリングDCIメッセージは、無線デバイス18が構成のうちの特定の構成(たとえば、「デンス」構成)に切り替わることになることを、その構成のインデックスを示す必要を伴わずに暗に示し得る。代替として、スケジューリングDCIメッセージでは、さらにビット(たとえば、予約ビット)を使用して、どの監視構成が呼び出されるはずであるかを示すことができる。また他の実施形態では、アップリングデータもしくはダウンリンクデータ、またはチャネル状態情報(CSI:Channel State Information)測定が、スケジューリングDCIメッセージの代わりに、構成のうちの特定の構成への切り替わりをトリガするのに使用され得る。
【0052】
別の実施形態では、ネットワークノード12が、無線デバイス18が異なる監視構成への切り替わりをトリガするのにMAC制御エレメント(CE:Control Element)を送信し得る。MAC CEは、たとえば、対象の監視構成を示すことができる(たとえば、構成のインデックスを介して)。予約MAC CEフィールドがこれに使用され得る。いくつかの実施形態では、無線デバイス18が、MAC CEの受信に肯定応答する肯定応答をネットワークノード12に送信し得る。
【0053】
また他の実施形態では、他のタイプの物理層(たとえば、レイヤ1(L1))インジケータが、監視構成間での切り替わりをトリガするのに使用され得る。これらの他のタイプの物理層インジケータとしては、たとえば、所定の参照信号(RS:Reference Signal)数列、1つまたは複数の特定のCORESETにおけるPDCCHの受信、規定のRNTIに基づくPDCCHの受信などを挙げることができる。
【0054】
さらにまた他の実施形態では、監視構成(たとえば、検索空間(SS)周期性が異なる)間での切り替わりをトリガするためのシグナリング13が、他のパラメータ、構成、または設定の変更を伴う。たとえば、スケジューリングDCIが帯域幅部分(BWP:BandWidth Part)の変更を示すと、スケジューリングDCIも、使用されることになる監視構成の変更を明確にまたは暗に示し得る。別の例として、スケジューリングDCIが送信層数(すなわち、送信ランク)の変更などの空間ドメイン特性の変更を示すと、スケジューリングDCIも、使用されることになる監視構成の変更を明確にまたは暗に示し得る。また別の例として、二次電池(SCell)アクティブ化または非アクティブ化の変更も、使用されることになる監視構成の変更を明確にまたは暗に示し得る。
【0055】
ネットワークノード12からのシグナリング13が、無線デバイス14における監視構成切り替わりをトリガするのがどのようなやり方であっても、いくつかの実施形態では、ネットワークノード12が、ネットワークノード12が使用できるいかなる類の情報にも基づき、監視構成間での切り替わりをトリガするシグナリング13を無線デバイス14に送信するべきかどうかを判断することができる。この判断は、たとえば、スケジューリング情報が近いうちに無線デバイス14に送信されるかどうかを示すまたは暗示する情報に基づくものであり得る。このような情報としては、たとえば、ダウンリンクバッファステータス、無線デバイス14からのバッファステータスリポート、トラフィック統計、アプリケーションレベル情報、スケジューラ情報(たとえば、ラウンドロビンスケジューリング遅延)などが挙げられる。これにより、これらや他の場合、無線デバイス14に、たとえば持続時間閾値で規定されるような近いうちに送信されるスケジューリング情報が何もないことを情報が示すまたは暗示すると、ネットワークノード12が、無線デバイス14を電力消費の少ない監視構成に切り替わるように設定し得る。
【0056】
これらの例が提示するように、いくつかの実施形態は、前もって無線デバイス18に監視構成22-1...22-Nを与え、低遅延かつ低オーバーヘッドであるシグナリングにより構成間での移行をトリガすることによって、様々な監視構成22-1...22-N間での比較的素早い移行を可能にする。
【0057】
他の実施形態では、監視構成間での切り替わりをトリガするシグナリングに対する代替としてまたは追加として、このような切り替わりは、事前規定のイベントであり得る1つまたは複数の特定のイベントのうちのいずれの発生にも基づいてトリガされ得る。この場合、無線デバイス18は、1つまたは複数の特定のイベントの発生があるかどうか監視し、それを検出することができ、このような発生を検出するのに応答して、監視構成22-1...22-Nのうちの特定の構成に自律的に切り替わることができる。監視構成22-1...22-Nのうちの特定の構成への切り替わりは、無線デバイス18がネットワークノード12からのシグナリングを介して特定の時点でそのように行うよう明確に命じられることなく、この切り替えを実施する意味合いで自律的なものである。したがって、この切り替わりは、ネットワークノード12が、その発生が最終的に、監視構成間で切り替わるよう無線デバイス18をトリガする特定のイベントを設定するかそれとも制御する場合でも、なお自律的なものであり得る。確かに、その場合、ネットワークノード12からのシグナリングは、特定のイベントを設定するにすぎず、特定の時点で切り替えを実施するよう命じる明示的コマンドではない。
【0058】
これが分かった上で、この1つまたは複数の特定のイベントとしては、たとえば、アップリンクデータまたはダウンリンクデータを予定に組むことに関するスケジューリング情報(たとえば、PDCCHにおけるスケジューリングDCI)の受信、CSI測定に関するスケジューリング情報の受信、特定のタイマー14B(たとえば、例によっては使用される「無データ」タイマー)の時間切れ、DRX工程のまたはアクティブ時間20の様々な区間、間隔、もしくは段階間での切り替わり、および/または様々なBWP間での切り替わりを挙げることができる。
【0059】
いくつかの実施形態では、たとえば、スケジューリングデータに関するスケジューリング情報の受信、CSI測定に関するスケジューリング情報の受信、および/またはonDuration32の始まり、無線デバイス14を、監視構成22-1...22-Nのうちの特定の構成、たとえば「デンス」構成を使用して制御チャネル18を監視するようトリガし得る。これは、たとえば、データまたは他の活動の予測時に行われ得る。しかし、特定のタイマー14Bが時間切れになると、そのタイマーの時間切れが、無線デバイス14を、監視構成22-1...22-Nのうちの異なる構成、たとえば「スパース」構成を使用して制御チャネル18を監視することに切り替わるようトリガする。この場合、たとえばスケジューリング/データが何も受信されないと、途切れのないより疎な監視構成への移行をトリガするさらなるレベルのタイマーが具体化され得る。
【0060】
図4では、onDuration32の始まりまたはスケジューリングデータに関するスケジューリング情報の受信が、無線デバイス14を「デンス」監視構成(監視オケージョン24を時間内に比較的密に起きるように設定する)を使用するようトリガするが、無データタイマー14Bの時間切れは、無線デバイス14を、「スパース」監視構成(監視オケージョン24を時間内に比較的疎に起きるように設定する)を使用するようトリガする。この例では、無線デバイス14が、スパース監視構成とデンス監視構成とでRRCを介してあらかじめ設定されている。図示のように、無線デバイス14は、DRXサイクルのonDuration32が始まると時間T1でスリープ状態22から出て来る。onDuratiton32の始まりおよび/またはスケジューリングデータに関するスケジューリング情報(たとえば、スケジューリングPDCCH)の検出が、無線デバイス14を、デンス監視構成を使用して制御チャネル18を監視することに自律的に切り替わるようトリガする。無線デバイス14は、たとえば、その持続時間がデンス監視構成の一環として規定されている無データタイマー14Bを時間T1で開始させる。無線デバイス14は、無データタイマー14Bの持続時間、デンス監視構成に留まる。時間T1における無データタイマー14Bの開始以降何も新しいデータが到着しない限り、無データタイマー14Bは、時間T2で時間切れとなる。このタイマー時間切れは、無線デバイス14を、たとえばよりエネルギー効率のよい監視に向けて、スパース監視構成を使用して制御チャネル18を監視することに自律的に切り替わるようトリガする。無線デバイス14は、非アクティブタイマー14Aが時間切れになるまででも、新しいデータが予定に組まれる/到着するまででも、スパース監視構成に留まる。この例では、無線デバイス14は、新しいデータが予定に組まれる時間T3までスパース監視構成に留まる。この新しいデータのスケジューリングは、無線デバイス14を、デンス監視構成に自律的に立ち戻るようトリガする。データ/スケジューリング活動が時間T4で終わると、無線デバイス14は、無データタイマー14Bおよび非アクティブタイマー14Aを開始させる。無データタイマー14Bが時間T5で時間切れとなり、無線デバイス14をデンス監視構成からスパース監視構成に切り替わるようトリガする。しかし、時間T6では、無線デバイス4をデンス監視構成に戻るようトリガする新しいデータがまた予定に組まれる。データ/スケジューリング活動が時間T7で終わると、無線デバイス14は、無データタイマー14Bおよび非アクティブタイマー14Aを開始させる。これらのタイマーが作動している間、無線デバイス14は、デンス監視構成を使用し続ける。ただし、この例では、ネットワークノード12が、無線デバイス14を、スパース監視構成を使用することに切り替わるようトリガする/命じるシグナリング13(たとえば、明示的DCIシグナリング)を時間T8で送信する。無線デバイス14は、アクティブ時間20が終わり、無線デバイス14がスリープ状態22で作動する時間T9で非アクティブタイマー14Aが時間切れとなるまで、スパース監視構成を使用し続ける。
【0061】
留意すべき点は、この例が提示するように、無データタイマー14Bと非アクティブタイマー14Aが、異なる持続時間であるように設定され得るということである。たとえば、無データタイマー14Bは、たとえば、非アクティブタイマー14Aが作動している時間の少なくとも一部でより電力効率の良い監視構成(たとえば、スパース監視構成)を使用するよう無線デバイス14をトリガする際、非アクティブタイマー14Aよりも短い持続時間であるように設定され得る。いくつかの実施形態では、無データタイマー14Bは、たとえば動的にまたは半静的に設定され得る。無データタイマー14Bが非アクティブタイマー14Aの値以上の値であるように設定されている場合、これは、実際には、監視構成を切り替えるよう無線デバイス14をトリガする唯一のやり方が、ネットワークシグナルリングによるものであることを意味し得る。この理由は、無データタイマー値が大きくなればなるほど、無線デバイス14が異なる監視構成に切り替わるようトリガされる前にスリープ状態22に切り替わることを意味するからである。
【0062】
同様に、いくつかの実施形態では、無データタイマー14Bと、onDuration32を確定するonDurationタイマーとが、同じ値または異なる値であるように設定され得る。いくつかの実施形態では、無データタイマー14BとonDurationタイマーとが同じ値である。それにより、これらおよび他の実施形態では、無線デバイス14は、OnDuration32が終わりかつ/または非アクティブタイマー14Aが始まると、監視構成22-1...22-N間で自律的に切り替わることができる。
【0063】
上記の修正形態および変形形態で提示するように、いくつかの実施形態では、有意なシグナリングオーバーヘッドを費やすことなく、アクティブ時間間隔でデバイス電力消費を最適化するように、監視構成切り替わりをトリガするようなダウンリンク制御シグナリングをほとんどから全く受けないのが好都合である。
【0064】
留意すべき点は、いくつかの実施形態が、PDCCHの形態の制御チャネル18に対して、媒体アクセス制御(MAC:Medium Access Control)エンティティレベルで上記のように作動するということである。具体的には、DRXが設定されている場合、無線デバイス14のMACエンティティは、MACエンティティがアクティブ時間20であるなら、監視構成22-1...22-Nのうちのアクティブなものに従ってPCCCHを監視するものとする。
【0065】
本明細書におけるいくつかの実施形態によるアクティブ時間20が、その監視構成が制御チャネル18の間欠監視(たとえば、疎に起こる監視間隔24に従う)を指示する場合でも、また無線デバイス14が、その監視構成を使用しながらその時間の一部の(浅い)スリープ状態で作動する場合でも、監視構成22-1...22-Nのうちの1つに従って無線デバイス14が制御チャネル18を監視する時間間隔である。これまで述べていない他の実施形態では、アクティブ時間は、代わりに、無線デバイス14が制御チャネル18を絶えず監視している時間に限定される可能性もある。この場合、たとえば、密度が異なる監視オケージョン24を設定する、本明細書に述べる監視構成22-1...22-Nは、たとえば、DRXサイクルが、それぞれ異なるアクティブ時間の密度を有する、様々な間隔、段階、または区間を含むような、監視オケージョン24に対応する密度が異なるアクティブ時間を事実上画定し得る。たとえば、DRXサイクルのonDuration区間には、デンス(たとえば、途切れのない)アクティブ時間があり得る一方、非アクティブタイマーが作動しているDRXサイクルの区間には、それより疎なアクティブ時間があり得る。
【0066】
さらに留意すべき点は、ネットワークシグナリング13により構成切り替わりをトリガする実施形態では、監視構成(たとえば、スパース監視構成)へのネットワークシグナリング式移行には、無線デバイスがその監視構成に留まることができ、その後無線デバイスが別の監視構成(たとえば、デンス監視構成)に戻る間の時間パラメータ(たとえば、いくつかのスロット)が含まれ得る。ネットワークシグナリング13にはGo-To-Sleep(GTS)信号と同様の挙動があるが、次のonDuration32まで、すなわち次の監視/検索空間オケージョンまでしかデータスケジューリング機会から無線デバイス14を除外しないという利点があることも留意されたい。
【0067】
同様に、いくつかの実施形態における無データタイマーベースのトリガリングには、非アクティブタイマー14Aの場合の挙動上の特性があり得るが、次のonDuration32まで、すなわち次の監視/検索空間オケージョンまでしかデータスケジューリング機会から無線デバイス14を除外しないという利点がある。
【0068】
さらに留意すべき点は、同じ手順が、2つより多いSS周期性が設定され、ネットワークシグナリングまたは明示的なシグナリングが監視構成(モードまたは監視モードとも呼ばれる)間で切り替わるのに使用される複数のSS周期性状況の場合にも難なく及び得るということである。
【0069】
また、無データタイマー14Bの値だけではなく、PDCCH監視に関わる他のパラメータ、たとえば周期性の値も、いくつかの実施形態では、ネットワークで使用可能であるいくつかのタイプの情報、たとえば、バッファステータス、スケジューラ占有率、トラフィック到着統計などに基づき、ネットワークノード12によって決定され得る。無線デバイス14が、たとえば作動しているアプリケーションに基づき、無線デバイスの好ましいこれらの値の構成に際してネットワークノード12を手助けすることも可能である。ただし、この場合、ネットワークノード12は、これらの好ましい値が使用されるかされないかを決めるエンティティのままであり得る。
【0070】
上記の手順は、On-duration32の前またはその最中にウェイクアップシグナリングと併用されてもよい。たとえば、ウェイクアップ信号(WUS:Wake-Up Signal)が受信されない限り、無線デバイス14はより低いSS周期性のPDCCHを監視し、WUSが受信されるとデンス監視構成に移る。ここでは、WUSは、具体的には、スリープ状態22から無線デバイス14を目覚めさせるように考案された信号であり得る。WUSは、たとえば、単純な相関器により検出可能な数列であり得る。WUSは、代替としてまたは追加として、無線デバイス14がそれにより制御チャネル18を受信する受信機とは異なる受信機であり得る専用起動受信機(WUR:Wake-Up Receiver)による検出用に考案されていてもよい。
【0071】
いくつかの実施形態において述べた通りのスパース監視構成の構成には、各期間内で監視されるはずである、いくつかのスロットの周期性および1つまたは複数のスロットの表示が含まれ得ることにも留意されたい。いくつかの実施形態におけるデンス監視モードは、各スロットを監視することに対応し得るが、周期性およびオフセット/パターンがその期間内にある状態で設定されていることもあり得る。監視対象スロットのデューティサイクルは、スパースの場合よりもデンスモードで高い可能性がある。以下に述べるような不整合からの回復は、デンス監視オケージョンとスパース監視オケージョンとが重なっていると、すなわちスパース監視オケージョンがデンス監視構成の部分集合であると、より良いものになり得る。その一方、複数の無線デバイスがスパースモードで作動する場合、各無線デバイスを予定に組む機会はそれほど多くはなく、ブロッキング確率が上がる可能性がある。ブロッキング確率を制限するために、様々な無線デバイスが非重なりスパース監視オケージョンにより設定されていてもよい。各期間内で使用するのがどのスロットであるかは、RRC上で設定されても、無線デバイスインデックスまたはC-RNTIの関数として計算されてもよい。図5ではいくつかの例を示す。この例では、(A)スロットごとのデンス監視オケージョン、および2スロットごとのスパース監視オケージョンを示す。(B)、(C)では、ディーティサイクルが異なるデンス監視オケージョンとスパース監視オケージョンとを示し、また重なりスロットを示す。(D)では、無線デバイスごとに非重なりスパース監視オケージョンを示す。
【0072】
スロットによる構成の代わりに、構成が、ミニスロットまたは他の時間単位の観点から画定されていてもよいことにも留意されたい。
【0073】
本明細書における修正形態および変形形態に照らして、図6では、いくつかの実施形態による、無線デバイス14によって実施される方法を描写する。この方法は、間欠受信(DRX)工程のアクティブ時間20時に、ネットワークノード12から、たとえば制御チャネル18を監視するのに無線デバイス14が使用できる、複数の異なる制御チャネル監視構成22-1...22-Nのうちの1つまたは複数を示すシグナリング26を受信する(ブロック600)ことを含み得る。方法は、代替としてまたは追加として、間欠受信(DRX)工程のアクティブ時間20時に、ネットワークノード20から、制御チャネル18を監視するのに無線デバイス14が使用することになるのが、複数の異なる制御チャネル監視構成22-1...22-Nのうちのいずれであるかを示すシグナリング13を受信する(ブロック610)ことを含み得る。代替としてまたは追加として、方法は、複数の異なる制御チャネル監視構成22-1...22-Nのうちのそれぞれ異なる1つを使用して、間欠受信(DRX)工程のアクティブ時間20の異なる間隔、区間、または段階で制御チャネル18を監視すること(ブロック620)を含み得る。
【0074】
いくつかの実施形態では、制御チャネル監視構成22-1...22-Nごとに、それぞれ、その中で無線デバイス14がDRX工程のアクティブ時間20時に制御チャネル18を監視することになる密度が異なる監視オケージョン24を設定する。代替としてまたは追加として、制御チャネル監視構成22-1...22-Nごとに、それぞれ、異なる周波数、チャネル、周波数領域、または帯域幅部分を監視するように無線デバイス14を設定する。代替としてまたは追加として、制御チャネル監視構成22-1...22-Nごとに、それぞれ、無線デバイス14がDRX工程のアクティブ時間20時に制御チャネル18上で受信した制御メッセージをそれで復号することになる、異なる一連の識別子(たとえば、RNTI)を設定する。
【0075】
それにも関わらず、いくつかの実施形態における方法は、アクティブ時間20時に、制御チャネル監視構成22-1...22-Nのうちの1つを使用して制御チャネル18を監視することから、制御チャネル監視構成22-1...22-Nのうちのそれとは異なる1つを使用して制御チャネル18を監視することに切り替わることを含み得る。この切り替わりは、ネットワークノード12から受信したシグナリング13によって、またはあるイベントの発生(たとえば、タイマーの時間切れ)によって、トリガされ得る。
【0076】
図7では、他の特定の実施形態による、ネットワークノード12によって実施される方法を描写する。この方法は、間欠受信(DRX)工程のアクティブ時間20時に、ネットワークノード12から無線デバイス14に、たとえば制御チャネル18を監視するのに無線デバイス14が使用できる、複数の異なる制御チャネル監視構成22-1...22-Nのうちの1つまたは複数を示すシグナリング26を送信する(ブロック700)ことを含み得る。代替としてまたは追加として、方法は、間欠受信(DRX)工程のアクティブ時間20時に、ネットワークノード12から無線デバイス14に、制御チャネル18を監視するのに無線デバイス14が使用することになるのが複数の異なる制御チャネル監視構成22-1...22-Nのうちのいずれであるかを示すシグナリング13を送信する(ブロック710)ことを含み得る。代替としてまたは追加として、方法は、第1の制御チャネル監視構成22-1を使用して、間欠受信(DRX)工程のアクティブ時間20の1番目の区間20Aで制御チャネル18を監視することから、第2の制御チャネル監視構成を使用して、アクティブ時間20の2番目の区間20Bで制御チャネル18を監視することに切り替わるように無線デバイス14を設定するシグナリングを、ネットワークノード12から無線デバイス14に送信する(ブロック715)ことを含み得る。代替としてまたは追加として、方法は、無線デバイス14が間欠受信(DRX)工程のアクティブ時間20時に制御チャネル18を監視するのが、複数の異なる制御チャネル監視構成22-1...22-Nのうちのいずれによってであるかに基づき、無線デバイス14に向けての制御チャネル18上の制御メッセージの送信の予定を組む(ブロック720)ことを含み得る。
【0077】
いくつかの実施形態では、制御チャネル監視構成22-1...22-Nごとに、それぞれ、その中で無線デバイス14がDRX工程のアクティブ時間20時に制御チャネル18を監視することになる密度が異なる監視オケージョン24を設定する。代替としてまたは追加として、制御チャネル監視構成22-1...22-Nごとに、それぞれ、異なる周波数、チャネル、周波数領域、または帯域幅部分を監視するように無線デバイス14を設定する。代替としてまたは追加として、制御チャネル監視構成22-1...22-Nごとに、それぞれ、無線デバイス14がDRX工程のアクティブ時間20時に制御チャネル18上で受信した制御メッセージをそれで復号することになる、異なる一連の識別子(たとえば、RNTI)を設定する。
【0078】
上記で説明された装置が、任意の機能的手段、モジュール、ユニット、または回路を実装することによって、本明細書の方法および任意の他の処理を実施し得ることに留意されたい。一実施形態では、たとえば、装置は、方法の図に示されているステップを実施するように設定されたそれぞれの回路(circuit)または回路(circuitry)を備える。回路(circuit)または回路(circuitry)は、この点について、ある機能的処理を実施することに専用の回路および/またはメモリとともに1つまたは複数のマイクロプロセッサを備え得る。たとえば、回路は、1つまたは複数のマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラ、ならびに、デジタル信号プロセッサ(DSP)、専用デジタル論理などを含み得る、他のデジタルハードウェアを含み得る。処理回路は、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光記憶デバイスなど、1つまたはいくつかのタイプのメモリを含み得る、メモリに記憶されたプログラムコードを実行するように設定され得る。メモリに記憶されたプログラムコードは、いくつかの実施形態では、1つまたは複数の通信および/またはデータ通信プロトコルを実行するためのプログラム命令、ならびに本明細書で説明される技法のうちの1つまたは複数を行うための命令を含み得る。メモリを採用する実施形態では、メモリは、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、本明細書で説明される技法を行うプログラムコードを記憶する。
【0079】
図8は、たとえば、1つまたは複数の実施形態に従って実装される無線デバイス800(たとえば、無線デバイス14)を示す。示されているように、無線デバイス800は、処理回路810と通信回路820とを含む。通信回路820(たとえば、無線回路)は、たとえば、任意の通信技術を介して、情報を1つまたは複数の他のノードに送信し、および/または1つまたは複数の他のノードから受信するように設定される。そのような通信は、無線デバイス800の内部または外部のいずれかにある1つまたは複数のアンテナを介して行われ得る。処理回路810は、メモリ830に記憶された命令を実行することなどによって、上記で説明された処理を実施するように設定される。処理回路810は、この点について、いくつかの機能的手段、ユニット、またはモジュールを実装し得る。
【0080】
図9は、1つまたは複数の実施形態に従って実装されるネットワークノード900(たとえば、ネットワークノード12)を示す。図示のように、ネットワークノード900は、処理回路910および通信回路920を含む。通信回路920は、たとえば、任意の通信技術を介して、情報を1つまたは複数の他のノードに送信し、および/または1つまたは複数の他のノードから受信するように設定される。処理回路910は、メモリ930に記憶された命令を実行することなどによって、上記で説明された処理を実施するように設定される。処理回路910は、この点について、いくつかの機能的手段、ユニット、またはモジュールを実装し得る。
【0081】
また、本明細書の実施形態が、対応するコンピュータプログラムをさらに含むことを、当業者は諒解されよう。
【0082】
コンピュータプログラムは、装置の少なくとも1つのプロセッサ上で実行されたとき、装置に、上記で説明されたそれぞれの処理のいずれかを行わせる命令を備える。コンピュータプログラムは、この点について、上記で説明された手段またはユニットに対応する1つまたは複数のコードモジュールを備え得る。
【0083】
実施形態は、そのようなコンピュータプログラムを含んでいるキャリアをさらに含む。このキャリアは、電子信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体のうちの1つを備え得る。
【0084】
この点について、本明細書の実施形態は、非一時的コンピュータ可読(記憶または記録)媒体に記憶され、装置のプロセッサによって実行されたとき、装置に、上記で説明されたように実施させる命令を備える、コンピュータプログラム製品をも含む。
【0085】
実施形態は、コンピュータプログラム製品であって、コンピュータプログラム製品がコンピューティングデバイスによって実行されたとき、本明細書の実施形態のいずれかのステップを実施するためのプログラムコード部分を備える、コンピュータプログラム製品をさらに含む。このコンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読記録媒体に記憶され得る。
【0086】
次に、追加の実施形態が説明される。これらの実施形態のうちの少なくともいくつかは、説明の目的で、いくつかのコンテキストおよび/または無線ネットワークタイプにおいて適用可能なものとして説明され得るが、実施形態は、明示的に説明されない他のコンテキストおよび/または無線ネットワークタイプにおいて同様に適用可能である。以下の実施形態では、無線デバイス14がユーザ機器(UE)として具体化され得、ネットワークノード12がgNBまたは基地局として具体化され得、制御チャネル18がPDCCHとして具体化され得、非アクティブタイマー14Aが非アクティブタイマー(IAT:InAcitvity Timer)として具体化され得る。
【0087】
3GPPの新無線(NR)規格は、先進型移動体向けブロードバンド(eMBB:enhanced Mobile BroardBand)、超高信頼低遅延通信(URLLC:Ultra-Reliable and Low Latency Communication)、およびマシン型通信(MTC:Machine Type Communication)などの複数のユースケースでサービスを提供するように考案されている。これらのサービスのそれぞれごとに、異なる技術上の要求事項がある。たとえば、eMBBに対する一般的な要求事項は、適度なレイテンシおよび適度なカバレッジの高データレートである一方、URLLCサービスは、低レイテンシで高信頼性の送信を必要とするが、恐らく適度なデータレートで済む。
【0088】
図10は、新無線(NR)における代表的な無線リソースを示す。
【0089】
低レイテンシデータ送信に対する解決策のうちの1つは、送信時間間隔を短縮することである。スロット送信に加えてNRでは、レイテンシを短縮するのにミニスロット送信も可能である。ミニスロットは、1~14個のうちいくつでもよいOFDMシンボルから成り得る。スロットおよびミニスロットの構想が、ミニスロットがeMBB、URLLC、または他のサービスにでも使用され得ることを意味して、特定のサービスに固有ではないことに留意すべきである。
【0090】
リリース15(Rel-15)NRでは、ユーザ機器(UE)が、ある時点でアクティブになるダウンリンクキャリア帯域幅部分が1つしかないダウンリンクに最高4つのキャリア帯域幅部分(BWP)がある状態で設定され得る。UEは、ある時点でアクティブになるアップリングキャリア帯域幅部分が1つしかないアップリンクに最高4つのキャリア帯域幅部分がある状態で設定され得る。UEに補完アップリンクが設定されている場合、UEは、さらに、ある時点でアクティブになる補完アップリングキャリア帯域幅部分が1つしかない補完アップリンクに最高4つのキャリア帯域幅部分がある状態で設定され得る。
【0091】
所与のニューメロロジーμによるキャリア帯域幅部分では、途切れのない一連の物理リソースブロック(PRB:Physical Resourse Block)が画定され、0~
の数値であり、ここで、iは、キャリア帯域幅部分のインデックスである。リソースブロック(RB:Resource Block)は、周波数ドメインに12個の途切れのないサブキャリアとして画定されている。
【0092】
ニューメロロジー
複数の直交周波数分割多重(OFDM:Orthogonal Frequency-Division Multiplexing)ニューメロロジーμが、キャリア帯域幅部分でのサブキャリア間隔(Δf)とサイクリックプレフィックとが、それぞれ、ダウンリンク(DL)とアップリンク(UL)とで異なる上位層パラメータによって設定されている、表1に示される通りのNRに対応している。
【0093】
物理チャネル
ダウンリンク物理チャネルは、上位層を起点とする情報を運ぶ一連のリソースエレメントに対応する。以下のダウンリンク物理チャネルが画定されている。
・物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH:Pysical Downlink Shared CHannel)
・物理ブロードキャストチャネル(PBCH:Pysical Broadcast CHannel)
・物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH:Pysical Downlink Control CHannel)
【0094】
PDSCHは、ユニキャストダウンリンクデータ送信だけでなく、RAR(ランダムアクセスリソース)、特定のシステム情報ブロック、およびページング情報の送信にも使用される主物理チャネルである。PBCHは、ネットワークにアクセスするのにUEが必要とする基本システム情報を運ぶ。PDCCHは、ダウンリンク制御情報(DCI)、主に、PDSCHの受信に、またPUSCH上の送信を可能にするアップリンクスケジューリンググラントに必要とされるスケジューリング意思決定に使用される。
【0095】
アップリンク物理チャネルは、上位層を起点とする情報を運ぶ一連のリソースエレメントに対応する。以下のアップリンク物理チャネルが画定されている。
・物理アップリンク共有チャネル(PUSCH:Pysical Uplink Shared CHannel)
・物理アップリンク制御チャネル(PUCCH:Pysical Uplink Control CHannel)
・物理ランダムアクセスチャネル(PRACH:Pysical Randam Access CHannel)
【0096】
PUSCHは、PDSCHの相手方のアップリンクである。PUCCHは、HARQ肯定応答、チャネル状態情報リポートなどを含む、アップリンク制御情報を送信するのにUEによって使用される。PRACHは、ランダムアクセスプリアンブル送信に使用される。
【0097】
DL DCI1-0の内容例を以下に示す。
【0098】
CRCがC-RNTI/CS_RNTIによってスクランブルされたDCIフォーマット1_0の内容例-
- DCIフォーマット用の識別子-1ビット
- このビットフィールドの値は、DL DCIフォーマットを示す1に必ず設定される。
- 周波数ドメインリソース割り当て-
ビット

は、DCIフォーマット1_0がUE固有検索空間で監視され、以下を満たすアクティブDL帯域幅部分のサイズである。
- 監視するように設定された様々なDCIサイズの総数がセルに対して4個以下であり、また
- 監視するように設定されたC-RNTIを伴う様々なDCIサイズの総数がセルに対して3個以下である。
そうでなければ、
がCORESET0のサイズである。
- 時間ドメインリソース割り当て-[6、TS38.214]の5.1.2.1項に定義される通りの4ビット
- VRBからPRBへのマッピング-表7.3.1.1.2-33に従う1ビット
- 変調符号化方式[6、TS38.214]の5.1.3項に定義される通りの5ビット
- 新データ指標-1ビット
- 冗長バージョン(RV)-表7.3.1.1.1-2に定義される通りの2ビット
- HARQプロセスナンバ-4ビット
- ダウンリンク割り当てインデックス-カウンタDAIとして、[5、TS38.213]の9.1.3項に定義される通りの2ビット
- 予定が組まれたPUCCHへのTPCコマンド-[5、TS38.213]の7.2.1項に定義される通りの2ビット
- PUCCHリソース指標-[5、TS38.213]の9.2.3項に定義される通りの3ビット
- PDSCH-to-HARQ_feedbackタイミング指標-[5、TS38.213]の9.2.3項に定義される通りの3ビット
【0099】
DRX(間欠受信):図11の簡略DRX工程に示されるように、DRXにより、UEは、基地局からの送信が何もなくても済むより低い電力状態に移行することができる。UEが目ざめており制御チャネルに関して監視し、UEが制御メッセージを何も検出しない場合、非アクティブタイマー(IAT)が始まり、UEに割り当てられた有効な制御メッセージが受信されるかまたは非アクティブタイマーが時間切れとなるまで、UEが制御チャネルに関して監視し続ける、ON-durationがある。UEが有効な制御メッセージを受信すると、非アクティブタイマーの期限を延ばし、PDCCHの監視を続ける。非アクティブタイマーが時間切れとなると、UEは、DRXサイクルの終了まで基地局から送信を受信することを止めることができる(たとえば、制御監視がない)。通常、DRXパラメータは、RRCによって設定され、他にラウンドトリップ時間(RTT:Round-Trip Time)関連、HARQ関連などを含むDRXパラメータもある。非アクティブタイマーが作動しているOnDurationおよび持続時間は、一般にアクティブ時間とも呼ばれる。
【0100】
まとめると、以下の用語が通常、DRX工程に対応している。
アクティブ時間:たとえば、監視構成22-1...22-Nのうちの1つに従ってMACエンティティがPDCCHを監視する間のDRX工程に関わる時間
DRXサイクル:考えられる非アクティブ期間が続くOnDurationの周期的反復(以下の図2参照)。
非アクティブタイマー(IAT):通常、PDCCHがMACエンティティ向けの初期のUL、DL、またはSLのユーザデータ送信を示す、サブフレーム/スロット後の途切れのないPDCCHサブフレーム/スロット数を指す。
【0101】
MACエンティティとは媒体アクセス制御エンティティのことであり、構成セルグループごとに、たとえば、マスタセルグループや二次セルグループごとに1つのMACエンティティがある。
【0102】
主要な態様の1つでは、通常、MACまたは物理層よりもゆっくりした尺度で働くDRX機能性がRRCによって設定されている。それにより、たとえば、特にUEに混合のトラフィックタイプがある場合、RRC構成を通してDRXパラメータ設定をそれほど適応的に変えることができない。
【0103】
UE電力消費
UE電力消費は、高めることが必要となる重要な測定規準である。通常、相当な電力がLTEフィールドログからの1つのDRX設定に基づきLTEにおいてPDCCHを監視するのに費やされ得る。トラフィックモデル化と同様のDRX設定が活かされる場合、UEに送られたPDCCHがあるかどうかをUEが見極め、それに従って働くようにその構成制御リソースセット(CORESET)においてブラインド検出を実施する必要があることから、NRの状況が似ていることがある。不必要なPDCCH監視を減らすことができる技法か、または必要な場合のみ、UEがスリープまたはウェイクアップになるのを可能にすることが、有益であり得る。
【0104】
RRC_CONNECTEDモードにおけるUEの主要な活動は、予定に組まれたPDSCH/PUSCHでPDCCHを監視することである。UEは、検索空間に従ってすべてのPDCCHオケージョン/TF(時間-周波数)場所/構成を復号する必要がある。各ブラインド復号(BD:Blind Decoding)選択肢に従って復号した後、UEは、CRCがそのc-RNTIを使用しているかどうかを確認するのに基づき、PDCCHがそのためのものであるかどうかを確認することができる。そうであるなら、UEは、PDCCH上で運ばれたDCI内の情報(DL制御情報)に従う。
【0105】
また、PDCCH/DCIも、PDCCHとPxSCHとのスケジューリング時間オフセット値K0、K1、K2および非周期的TriggeringOffset、ならびにCSI-RS受信についてUEに知らせる。まとめると、K0、K1、およびK2には、それぞれ、PDCCHとPDSCHとのスロットオフセット数、PDCCHとPUCCH/PUSCHとのスロットオフセット数を示す、値0、1、2、..を採用することができる。K0がDL PDSCHを予定に組むことに関わるものである一方、K1は、HARQ ACK/NACK工程に関わるものであり、K2は、ULにおけるPDCCHとPUCCH/PUSCHとのオフセットを示す。その一方、非周期的TriggeringOffsetは、範囲0、1、2、4においても変わることができるCSI-RS受信に対するオフセットを示す。
【0106】
一方では、周波数(たとえば、スロットごとの)PDCCH監視オケージョンは、これが高データスループット(UEがスロットごとに予定に組まれ得る)だけではなく、低レイテンシ(UEがスロットごとに予定に組まれ得る)も可能することから望ましいものである。また他方では、予定が組まれることがそれほどない周波数PDCCH監視オケージョンは、実際に予定に組まれることがないPDCCH復号に大量のエネルギーが消費されることを意味する。
【0107】
LTEとは違って、NRでは、スケジューリングオフセットが、ゼロよりも大きくなることがあり得る。これにより、自己スロットスケジューリングに加えて、交差スロットスケジューリングの機会がNWに与えられる。交差スロットスケジューリングの機会は、たとえば、電力消費を減らす際のPDCCHおよびPDSCHの場合、UEにおいて、より低いBWPとより高いBWPとでBWPを適応的に変えることによる電力節減に使用され得る。
【0108】
アクティブデータセッション時の工程
IATを開始することによって、データが到着するON-duration時のDRX延長は、これまで、IATが時間切れとなるまでの途切れのないPDCCH監視期間を生み出してきた。データがさらに到着するたびに、IATがまた開始される。該当するPDCCH監視区分を図12に示す。IAT時、UEは、そのときのPDCCH検索空間(SS)およびTDRA(時間ドメインリソース割り当て)構成に従ってPDCCHを監視する。留意すべき点は、本明細書の背景内では、TDRAという用語が、3GPPにおける当該用語がオフセットによって異なっている場合でも、K0、K1、K2、非周期的TriggeringOffsetに対処するのに使用されることである。
【0109】
現在、いくつかの課題がある。現実的な場面におけるUE作動モードおよび機能のそれぞれの範囲にわたるUEエネルギー消費プロファイリングは、IAT時のPDCCH監視がeMBB NR UE無線におけるエネルギー消費の主要な原因であることを示す。
【0110】
IAT時、UEは、これまで、TDRAにおいて入力が与えられることによって決定された事前設定PDCCH SSおよび交差スロットスケジューリング仮定を使用してきた。通常、同じスロットスケジューリングを可能にする時間頻度SS(たとえば、スロットごとの監視)およびTDRAは、レイテンシを最小限に抑え、ユーザ認識スループット(UPT:User-Perceived Throughput)を最大限にすることによって、最高のパフォーマンスをもたらす。残念ながら、このような構成は、UEにはこれまで監視スロット間にスリープ機会がなかったことからこれまで最も高いUEエネルギー消費につながり、受信したPDCCHがk0=0を指す場合に即座のPDSCH受信が必要となり得ることからより電力効率の良い受信機において作動することができなかった。UEエネルギー消費の観点から、同じスロットスケジューリングを除外するスパースSSとTDRAとで作動することが好ましい場合があるが、これは、パフォーマンス影響に起因してネットワーク(NW:NetWork)にとっては望ましいものではない。
【0111】
SSとTDRAとは、RRCを介して設定されているが、通常、即座に切り替わることができない。それにより、SSかTDRAかの選択は、これまで、UEエネルギー効率とNWパフィーマンスとの妥協であることを必要としてきたが、それは、相互に満たす組合せを見つけることはほぼ可能ではないことがある。
【0112】
IAT時に不必要なPDCCH監視を減らすことに対する解決策の1つは、UEがL1シグナリング、たとえばDCIを使用していくつかのスロット中に監視することを省くことをUEに示すことができるPDCCH飛ばし技法であると考えられる。それにより、UEは、その間、よりエネルギー効率の良い電力状態、たとえば、軽いスリープすなわちマイクロスリープに入ることができる。ただし、これは、例外なく前向きな相殺取引を必ずしももたらすものではない。飛ばした時間が長ければ、いかなるデータも、時間間隔がかなり広くなって到着する。飛ばした時間が短ければ、IAT時にデータがないより長い期間で、NWシグナリング負荷上昇につながる、このような飛ばし表示の多くが、NWによって送信される必要があり得る。
【0113】
このため、新しいデータバーストが過度のさらなるシグナリングを引き起こすことなく到着する際に大きなレイテンシペナルティを課すことなくIAT時にPDCHH監視に関わるエネルギー消費を減らすための取り組みが求められる。
【0114】
本開示およびその実施形態の特定の態様では、これらまたはその他の課題に解決策を与えることできる。いくつかの実施形態では、UEが、RRCを介した少なくとも2つのPDCCH監視構成を様々なDRX状態/DRX期間、たとえばIAT時の工程に合わせた状態で設定され、これらの構成は、デンス構成(例えは、スロットごとのSSオケージョンおよび同じスロットスケジューリングが許される)、およびスパース構成(たとえば、たまのSSオケージョンおよび交差スロットのみのスケジューリングが許される)と呼ばれることもある。それら間の切り替わりは、いくつかの実施形態では、下位層シグナリング、たとえばDCIを介してNWによって示されるか、または所定のイベント、たとえば、予定に組んだUL/DLデータ、またはタイマー時間切れ、または様々なDRX期間間での切り替わり(たとえば、On-DuraitonからIATになる際)に基づきUEによって自律的に実施される。
【0115】
ある有用な例では、スケジューリングPDCCHが検出されると、UEがデンス構成に自律的に切り替わり、UEは、構成の一環として規定されたタイマー持続時間にデンスモードに留まることがある。タイマーが時間切れとなるのを受けて、新しいデータが何も到着していなければ、UEは、よりエネルギー効率の良い監視に向けてスパースモードに切り替わる。あるいは、スパースモードへの移行は、たとえばDCIを使用するNWによってシグナリングされ得る。
【0116】
いくつかの実施形態では、NWパフォーマンスパラメータ、たとえば、レイテンシ、およびスループットを犠牲にすることなく、電力節減を実現するのにUEを助けるNWに有効な機構を提供する。
【0117】
いくつかの実施形態では、以下の技術上の利点のうちの1つまたは複数をもたらすことができる。UEが、新しいデータが予定に組まれたのを受けて適度な一回のレイテンシ/UPTペナルティしか課さない状態で、新しいデータが何も到着しないIAT期間に、よりエネルギー効率の良いモードで作動することができる。この手法では、いくつかの実施形態では、さらなる切り替わりには、DLシグナリシングが何もなくて済むか、または最小限で済む。
【0118】
より具体的には、いくつかの実施形態では、モードに合わせた構成が前もって提供され、移行が低遅延および低シグナリングオーバーヘッドで実現される、様々なPDCCH監視構成/モード間での素早い移行を可能にするのが好都合である。
【0119】
いくつかの実施形態では、UEが、RRCを介した少なくとも2つのPDCCH監視構成が様々なDRX状態/DRX期間時、たとえばIAT時の工程に合わせた状態で設定されている。「デンス」構成と呼ばれることがある1つのモードとしては、スロットごとに起こり、同じスロットケジューリングを許すSSオケージョン、また場合によってはより広いCORESETおよび大規模な一連のブラインド復号を挙げることができる。別の構成「スパース」としては、監視スロット間でUEにスリープ期間を可能にさせ、またUEがよりエネルギー効率の良いRX構成を使用してPDCCH監視を実施することができるが、データが予定に組まれているPDSCH受信構成に変わる十分な時間があることが約束されるように、交差スロットスケジューリングしか許さない、時間ドメインにおけるめったにないSSオケージョンを挙げることができる。
【0120】
モード間の切り替わりは、下位層シルナリングを介してNWによって示され得る。あるいは、この切り替わりは、たとえば、予定に組んだULデータもしくはDLデータ、予定に組んだCSI測定、タイマー時間切れ、様々なDRX期間間の切り替わり(たとえば、On-DurationからIATになる際)、またはBWP切り替わりなどのような所定のイベントに基づきUEによって自律的に実施され得る。
【0121】
構成およびシグナリング
複数のPDCCH監視モード構成が、RRC構成/再構成時に上位層シグナリングを介してUEに提供される。モードごとに、該当するパラメータとしては、SS構成(CORESET、期間、オフセット、PDCCHフォーマット、AL、および他のBD要素)、交差スロット構成(TDRA表)、モード切り替えシグナリング、または他の移行パラメータなどを挙げることができる。各モード構成は、モードインデックスに関連付けられている。後続のRRC再構成時、1つまたはすべてのモードの構成が修正されるかまたは取り替えられ得る。
【0122】
UEがモードを切り替える際のシグナリングは、軽量で素早いシグナリング機構を使用して行われ得る。
【0123】
一実施形態では、DCIベースのシグナリングが使用され得る。スパースモードへの切り替わりの際、新しい監視モードインデックスしか示さない非スケジューリングDCIがNWによって送信され得る。インデックスを受信するのを受けて、UEは、それまでのRRC構成において対応する項目を使用する。DCIには、スケジューリング情報フィールドがモード表示目的に再利用されるか、または予約ビットが使用され得る、既存のDCIフォーマット(たとえば、1-0、1-1)を使用することができる。あるいは、普通のPDCCHよりも信頼性の高い切り替わりに適合するのに規定のコンパクトなDCIフォーマットが展開され得る。デンスモードへの切り替わりは、スケジューリングDCI(ULデータもしくはDLデータ、またはCSI測定)を受信する際、暗に示され得る。あるいは、スケジューリングDCIは、デンスモードのうちのいずれが引き起こされるはずであるかを示すのにビット(たとえば、予約ビット)をさらに使用することができる。
【0124】
別の実施形態では、対象とする監視モードをコマンドで示す、MAC制御エレメント(CE)シグナリングがモード切り替えに使用され得る。UEもまた、コマンドの受信に肯定応答する。このとき、これに使用され得る予約MAC CEフィールドがある。
【0125】
他の実施形態では、他のタイプのレイヤ1(L1)インジケータが、モード切り替え、たとえば所定の参照信号(RS)数列などに使用され得る。他の例は、規定の制御リソースセット(CORESET)における、または無線ネットワーク一時識別子(RNTI:Radio Network Temporary identifier)に基づく受信PDDCHであり得る。
【0126】
他の実施形態において、SS周期性変更が、BWPの変更を伴うことがあり、すなわち、スケジューリングDCIがBWPの変更を示すと、それは、SS周期性の変更も示すことになる。同じ条件が空間ドメイン特性の変更の表示にも当てはまることがあり得、すなわち、スケジューリングDCIが層数の変更を示すと、それは、SS周期性の変更も示すことになる。同様に、Scellアクティブ/非アクティブの表示が、NWによって設定された場合には、SS周期性の変更と解釈され得る。
【0127】
イベントおよびタイマーベースのモード切り替え
いくつかの実施形態では、モード切り替えの明示的なシグナリングを省くことができ、切り替わりが所定のイベントに基づきUEによって自律的に実施され得る。該当するイベントとしては、たとえば、さらなるデータまたは他の活動の予測の際にデンス監視への移行をトリガするのに使用され得る、ULデータもしくはDLデータに対して、またはCSI測定に対してスケジューリングPDCCHを受信することが挙げられる。CDRX ON-durationの始まりも、デンスモードにおいて作動するのにトリガとして使用され得る。
【0128】
別のイベントクラスは、UEが特定の監視モードに入る際のタイマーセットであり得る。たとえば、スケジューリングPDCCHが受信され、UEがデンス監視モードに入ると、タイマーが開始され得る。タイマーが時間切れになると、UEがよりスパースな監視モードに移行する(また、スケジューリング/データが何も受信されなければ、途切れなくよりスパースな監視構成への移行に対して、さらなるタイマーレベルが具体化され得る)。
【0129】
シグナリングベースの切り替え機構およびイベント/タイマーベースの切り替え機構も同時に作動することができる。
【0130】
実施形態例
ある有用な例を図13に描写する。UEは、スパースPDCCH監視構成およびデンスPDCCCH監視構成によりRRCを介してあらかじめ設定されている。UEは、スケジューリングPDCHが検出され、その持続時間がデンス構成の一環として規定されている無データタイマーを開始させると、CDRX on-durationの始まりにおいてデンス構成に自律的に切り替わる。UEは、タイマー持続時間中デンスモードに留まる。タイマーが時間切れになるのを受けて、新しいデータが何も到着していなければ、UEは、よりエネルギー効率のよい監視に向けてスパースモードに自律的に切り替わり、IATが時間切れとなる(またUEがCDRXに移行する)まででも、新しいデータが到着する(またUEがデンス監視に戻る)まででも、そのモードに留まる。
【0131】
さらに、スパースモードへの移行は、DCIシグナリングを使用するNWによって明確にシグナリングされ得る。たとえば、UEからのDLバッファステータス、すなわちバッファステータスリポート(BSR:Buffer Status Report)、トラフィック統計、アプリレベル情報、スケジューラ情報(たとえば、ラウンド-ロビンスケジューリング遅延)などに基づき、近いうちにUEに送信されることになるスケジューリングPDCCHが何もないという十分に信頼できる情報をNWが持っている場合、NWが明示的なシグナリングを使用することができるのが好ましい。モード切り替えコマンドを受信するのを受けて、UEは、スパースPDCCH監視に向けてその受信機を設定し直す(シグナリング選択肢によっては、IAT長以上の値に無データタイマーを設定することによって、移行機構しか作らないことがある)。
この実施形態の時系列を図13に描写する。
【0132】
さらなる態様
NWシグナリング式移行スパース監視は、時間パラメータ、たとえば、UEがスパースモードに留まることができ、その後、UEがデンスモードに戻る間のスロット数を含み得る。
【0133】
スパース監視へのNWシグナリング式移行には、Go-To-Sleep(GTS)と同様の挙動があるが、次のON-durationまで、すなわち次のSSオケージョンまでしか、データスケジューリング機会からUEを除外しないという利点がある。
【0134】
スパース監視への無データタイマーベースの移行には、上記のようにIATと同様の挙動があるが、それは、次のOn-durationまで、すなわち次のSSオケージョンまでしかUEをデータスケジューリング機会から除外しないという利点がある。
【0135】
同じ手順を、2つより多いSS周期性が設定され、NWシグナリングまたは明示的シグナリングがモード間で切り替わるのに使用されるという、複数のSS周期性状況がある場合にも難なく適用することができる。
【0136】
無データタイマーの値だけではなく、PDCCH監視に関わる他のパラメータ、たとえば周期性の値が、NWにおいて使用可能であるいくつかのタイプの情報、たとえば、バッファステータス、スケジューラ占有率、トラフィック到着統計などに基づき、NWによって決定され得る。UEが、たとえば作動しているアプリケーションに基づき、それらの値のUEの好ましい構成に関してNWを手助けすることも可能である。ただし、この場合、NWが、これらの好ましい値が使用されるか否かを決めるエンティティのままでいることが好ましい。
【0137】
上記の手順は、On-durationの前またはその最中にWUSシグナリングと併用されることもあり得、すなわち、WUSが受信されない限り、UEがより低いSS周期性のPDCCHを監視し、WUSが受信されると、デンスモードに移行する。
【0138】
NWとUEとの不整合態様
これらの技法において、PDCCH監視段階の減少につながる問題のうちの1つは、NWとUEとのあり得る不整合であり、たとえば、UEがデンスPDCCH監視モードに移るべきであるというコマンドまたは表示をUEが見落とした場合、NWは、スケジューリングPDCCHを送り続けることができ、またUEからHARQ ACK/NACKを受信することはない。この場合、NWとUEとが不整合になる。確かに、この構成では、NWが、スケジューリングPDCCHをいくつか見落とした後にUEからフィードバックを受信しないと、NWは、UEとの連絡が途絶えたと見なすことができ、UEを手放す。この場合、UEは、NWに再び接続し始めるはずであり、これは、さらなる電力消費および遅延につながる。そのため、PDCCH監視オケージョンの変更に起因するNWとUEとの不整合問題が全連絡不通につながることがないように、このときの手順を更新する必要がある。この問題に対処するのに、以下にいくつかの機構を提供する。
【0139】
UEがデンスPDCCH監視モードへの切り替わりに失敗するか、または偽の警報を発する。
切り替えが起こるはずであった後に1番目のスケジューリングPDCCHを送るときに、UEが移行に失敗したことがNWには分かり、NWは、UEがフィードバックを提供していないということに気づくことができる。この場合、一実施形態では、NWは、切り替わりが起こらなかった場合、UEが監視していた可能性があるスケジューリングPDCCHを次のスパースPDCCH監視オケージョンで再び送ることができる。UEが再びフィードバックを提供しないと、UEを手放すべきか、またはPDCCHを再送信することを試みるべきか決めるのは、NW次第である。
【0140】
この実施形態の該当する現実性では、タイマーベースの手法が、単独でもシグナリングベースの手法との組合せでも切り替わりに使用される場合、NWは、スケジューリングPDCCHを再送信することを決める際にこれを考慮に入れることができる。たとえば、次のスパースPDCCH監視オケージョンの前にタイマーが時間切れとなり、UEがいずれにせよデンスモードに切り替わると予想される場合、NWが、すぐにスケジューリングPDCCHを再送信し得る。
【0141】
留意すべきは、UEがスパースモードである場合、デンスモードに入るという偽の警報がNWに大きな負担を掛けることがないので、最悪の場合でも、UEにおけるさらなる電力消費につながるが、さらなるスループット損失も全連絡不通もない、デンスモードにUEが移るということである。この場合、一実施形態では、UEが次の段階でスケジューリングPDCCHを何も受信しないことが分かる場合、UEは、スパースモードに戻ることができ、またはタイマーベースの手法が使用される場合、UEは、タイマーが時間切れになるまで待って、スパースモードに戻ることができる。それにも関わらず、UEがスパースモードに戻る場合、UEは、NWがさらなる不整合につながることはないと予想するようなスパース監視オケージョン(MO:Monitoring Occasion)でPDCCHを確実に監視するはずである。
【0142】
UEが偽の警報を発するか、またはスパースPDCCH監視モードに切り替わり損ねる。
UEがスパースPDCCH監視モードに切り替わり損ねた場合、スパースMOがデンスMOと重なる限り、それは、NWに大きな負担を掛けることはない。したがって、NWは、スケジューリングPDCCHがあれば、UEを見つけることができる。ただし、UEは、デンス監視が原因で電力消費が増えることになる。この場合のタイマーベースの手法は、UEがデンスモードに長く留まることはなく、スケジューリングPDCCHが何も受信されなければ、スパースモードに移ることができるので、好都合である。一実施形態では、UEがスパースモードに恐らく切り替わり損ねたということが分かっている(たとえば、NWの履歴上の挙動を使用して)場合も、UEは、スパースPDCCH監視モードに移ることができる。この実施形態の該当する現実性では、UEは、NWを失うことのないように、スパースMO周期性よりも高いMO周期性を備えると決めることもできる。
【0143】
それにも関わらず、スパースMOとデンスMOとが重なっていない場合、スパースモードに切り替わり損ねたUEは、NWが次のMOでUEを見つけることができない可能性があるので、犠牲の大きいものであり得る。この場合、まずNWは、スケジューリングPDCCHを送り、UEからフィードバックを何も受信しないと、UEが切り替わりに失敗したと気づくことができる。それにより、1つの解決策は、UEが切り替わりに失敗し、次のデンスモードMOでスケジューリングPDCCHを再送信するとNWが見なすことである。ここではまた、NWは、UEがまだデンスモードのままであるか確認するのに、可能なタイマーベースの手法を考慮に入れるはずである。
【0144】
UEが偽の警報を発し、スパースPDCCHモードに切り替わる場合、NWがトラフィックバーストに向けてUEを予定に組もうとすると、それは、コストが高くなる可能性がある。確かに、この場合は、UEがデンスモードへの切り替わりに失敗し、それにより、NWが上記と同様にそれに対処することができる、すなわち、次のスパースMOでPDCCHの再送信を試みるか、または別のやり方では、UEがデンスモードに戻るはずであることを示す信号を送信する、場合と同様である。
【0145】
留意すべきは、どのような場合でも、UEが移行し損ねたか、偽の警報を発した場合、まずNWがスケジューリングPDCCH/表示コマンドを再送信したいかどうか、次にそれを何回再送信したいと思うかどうかは、NW次第であるということである。
【0146】
PDDCH飛ばしタイプコマンドの場合のNWとUEとの不整合問題
電力削減に向けてPDCCH MOを減らす1つの解決策は、NWがその期間中にUL/DLを予定に組むことに進まない場合、NWがいくつかのPDCCH MOを飛ばすよう求めるコマンドをUEに送ることである。本明細書における他の実施形態と組み合わせてまたはそれらの他の実施形態とは別に離れて、以下では、この場合のNWとUEとの不整合に対処するのにいくつかの解決策を構成する。
【0147】
UEがPDCCH飛ばしコマンドを見落とした場合、それは、さらなる電力消費につながるが、NW側での大きな負担にも連絡不通にもつながることはない。しかし、偽の警報の場合、UEが、いくつかのPDCCH MOを飛ばすことがあり得、それは、スループット損失およびレイテンシにつながる可能性があり、また場合によってはUEとの連絡不通、それによるさらなる電力消費につながる可能性がある。この場合は、どのような場合でもNWが別の事前構成のオケージョンでUEを見つけることができるので、スパースモードとデンスモードとで、NWとUEとの不整合に対処するのがやや複雑である。
【0148】
一実施形態では、いくつかのPDCCH飛ばしスロット/時間が事前構成されている場合、UEが恐らくいくつかのPDCCH OCを飛ばすことに移ったことがNWに分かると、これらのいくつかのスロット/時間後にNWは、スケジューリングPDCCHを再送信することができる。
【0149】
しかし、PDCCH監視を飛ばすこのいくつかのスロットが事前構成されず、NWによって動的にシグナリングされ得る場合、1つの確実な手法は、UEを確実に見つけることができるように、NWができるだけ多くのスロットを考慮に入れ、そのMOでPDCCHを再送信することである。また、この場合、UEがそれを見落とし続ける場合、PDCCHを再送信したいと思うかどうか、また何回再送信したいと思うかどうかを決めるのは、NW次第である。
【0150】
スパースモードおよびデンスモードの構成
スパース監視モードの構成には、通常、いくつかのスロットの周期性と、その各期間内で監視されるはずである1つまたは複数のスロットの表示とが含まれ得る。デンス監視モードは、発明の概要で代わりとして提示されたように、各スロットを監視することに対応し得るが、周期性およびオフセット/パターンがその期間内である状態でも設定され得る。通常、監視対象のスロットのディーティサイクルは、スパースの場合よりもデンスモードで高い。
【0151】
不整合態様について上のセクションで述べたように、デンスMOとスパースMOとが重なっている場合、すなわち、スパースMOがデンスMOの部分集合である場合、不整合からの回復がより良いものであり得る。
【0152】
その一方、複数のUEがスパースモードで作動する場合、各UEを予定に組む機会はそれほど多くはなく、ブロッキング確率が上がる可能性がある。ブロッキング確率を制限するために、様々なUEが非重なりスパースMOにより設定されてもよい。各期間内で使用するのがどのスロットであるかは、RRC上で構成されても、UEインデックスまたはC-RNTIの関数として計算されてもよい。
【0153】
いくつかの例として、図5A:スロットごとのデンスMO、2スロットごとのスパース、BとC:デューティサイクルが異なるデンスとスパース、および重なりスロット、D:UEごとの非重なりスパースMO、を参照されたい。
【0154】
スロットによる構成の代わりに、ミニスロットまたは他の時間単位において構成がなされてもよい。
【0155】
本明細書で説明される主題は、任意の好適な構成要素を使用する任意の適切なタイプのシステムにおいて実装され得るが、本明細書で開示される実施形態は、図14に示されている例示的な無線ネットワークなどの無線ネットワークに関して説明される。簡単のために、図14の無線ネットワークは、ネットワーク1406、ネットワークノード1460および1460b、ならびにWD1410、1410b、および1410cのみを図示する。実際には、無線ネットワークは、無線デバイス間の通信、あるいは無線デバイスと、固定電話、サービスプロバイダ、または任意の他のネットワークノードもしくはエンドデバイスなどの別の通信デバイスとの間の通信をサポートするのに好適な任意の追加のエレメントをさらに含み得る。示されている構成要素のうち、ネットワークノード1460および無線デバイス(WD)1410は、追加の詳細とともに図示される。無線ネットワークは、1つまたは複数の無線デバイスに通信および他のタイプのサービスを提供して、無線デバイスの、無線ネットワークへのアクセス、および/あるいは、無線ネットワークによってまたは無線ネットワークを介して提供されるサービスの使用を容易にし得る。
【0156】
無線ネットワークは、任意のタイプの通信(communication)、通信(telecommunication)、データ、セルラ、および/または無線ネットワーク、あるいは他の同様のタイプのシステムを備え、および/またはそれらとインターフェースし得る。いくつかの実施形態では、無線ネットワークは、特定の規格あるいは他のタイプのあらかじめ規定されたルールまたはプロシージャに従って動作するように設定され得る。したがって、無線ネットワークの特定の実施形態は、汎欧州デジタル移動電話方式(GSM)、Universal Mobile Telecommunications System(UMTS)、Long Term Evolution(LTE)、狭帯域モノのインターネット(NB-IoT)、ならびに/あるいは他の好適な2G、3G、4G、または5G規格などの通信規格、IEEE802.11規格などの無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)規格、ならびに/あるいは、マイクロ波アクセスのための世界的相互運用性(WiMax)、Bluetooth、Z-Waveおよび/またはZigBee規格など、任意の他の適切な無線通信規格を実装し得る。
【0157】
ネットワーク1406は、1つまたは複数のバックホールネットワーク、コアネットワーク、IPネットワーク、公衆交換電話網(PSTN)、パケットデータネットワーク、光ネットワーク、ワイドエリアネットワーク(WAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、有線ネットワーク、無線ネットワーク、メトロポリタンエリアネットワーク、およびデバイス間の通信を可能にするための他のネットワークを備え得る。
【0158】
ネットワークノード1460およびWD1410は、以下でより詳細に説明される様々な構成要素を備える。これらの構成要素は、無線ネットワークにおいて無線接続を提供することなど、ネットワークノードおよび/または無線デバイス機能を提供するために協働する。異なる実施形態では、無線ネットワークは、任意の数の有線または無線ネットワーク、ネットワークノード、基地局、コントローラ、無線デバイス、中継局、ならびに/あるいは有線接続を介してかまたは無線接続を介してかにかかわらず、データおよび/または信号の通信を容易にするかまたはその通信に参加し得る、任意の他の構成要素またはシステムを備え得る。
【0159】
本明細書で使用されるネットワークノードは、無線デバイスと、ならびに/あるいは、無線デバイスへの無線アクセスを可能にし、および/または提供するための、および/または、無線ネットワークにおいて他の機能(たとえば、アドミニストレーション)を実施するための、無線ネットワーク中の他のネットワークノードまたは機器と、直接または間接的に通信することが可能な、そうするように設定された、構成された、および/または動作可能な機器を指す。ネットワークノードの例は、限定はしないが、アクセスポイント(AP)(たとえば、無線アクセスポイント)、基地局(BS)(たとえば、無線基地局、ノードB、エボルブドノードB(eNB)およびNRノードB(gNB))を含む。基地局は、基地局が提供するカバレッジの量(または、言い方を変えれば、基地局の送信電力レベル)に基づいてカテゴリー分類され得、その場合、フェムト基地局、ピコ基地局、マイクロ基地局、またはマクロ基地局と呼ばれることもある。基地局は、リレーを制御する、リレーノードまたはリレードナーノードであり得る。ネットワークノードは、リモート無線ヘッド(RRH)と呼ばれることがある、集中型デジタルユニットおよび/またはリモートラジオユニット(RRU)など、分散無線基地局の1つまたは複数(またはすべて)の部分をも含み得る。そのようなリモートラジオユニットは、アンテナ統合無線機としてアンテナと統合されることも統合されないこともある。分散無線基地局の部分は、分散アンテナシステム(DAS)において、ノードと呼ばれることもある。ネットワークノードのまたさらなる例は、マルチ規格無線(MSR)BSなどのMSR機器、無線ネットワークコントローラ(RNC)または基地局コントローラ(BSC)などのネットワークコントローラ、基地トランシーバ局(BTS)、送信ポイント、送信ノード、マルチセル/マルチキャスト協調エンティティ(MCE)、コアネットワークノード(たとえば、MSC、MME)、O&Mノード、OSSノード、SONノード、測位ノード(たとえば、E-SMLC)、および/あるいはMDTを含む。別の例として、ネットワークノードは、以下でより詳細に説明されるように、仮想ネットワークノードであり得る。しかしながら、より一般的には、ネットワークノードは、無線ネットワークへのアクセスを可能にし、および/または無線デバイスに提供し、あるいは、無線ネットワークにアクセスした無線デバイスに何らかのサービスを提供することが可能な、そうするように設定された、構成された、および/または動作可能な任意の好適なデバイス(またはデバイスのグループ)を表し得る。
【0160】
図14では、ネットワークノード1460は、処理回路1470と、デバイス可読媒体1480と、インターフェース1490と、補助機器1484と、電源1486と、電力回路1487と、アンテナ1462とを含む。図14の例示的な無線ネットワーク中に示されているネットワークノード1460は、ハードウェア構成要素の示されている組合せを含むデバイスを表し得るが、他の実施形態は、構成要素の異なる組合せをもつネットワークノードを備え得る。ネットワークノードが、本明細書で開示されるタスク、特徴、機能および方法を実施するために必要とされるハードウェアおよび/またはソフトウェアの任意の好適な組合せを備えることを理解されたい。その上、ネットワークノード1460の構成要素が、より大きいボックス内に位置する単一のボックスとして、または複数のボックス内で入れ子にされている単一のボックスとして図示されているが、実際には、ネットワークノードは、単一の示されている構成要素を組成する複数の異なる物理構成要素を備え得る(たとえば、デバイス可読媒体1480は、複数の別個のハードドライブならびに複数のRAMモジュールを備え得る)。
【0161】
同様に、ネットワークノード1460は、複数の物理的に別個の構成要素(たとえば、ノードB構成要素およびRNC構成要素、またはBTS構成要素およびBSC構成要素など)から組み立てられ得、これらは各々、それら自体のそれぞれの構成要素を有し得る。ネットワークノード1460が複数の別個の構成要素(たとえば、BTS構成要素およびBSC構成要素)を備えるいくつかのシナリオでは、別個の構成要素のうちの1つまたは複数が、いくつかのネットワークノードの間で共有され得る。たとえば、単一のRNCが、複数のノードBを制御し得る。そのようなシナリオでは、各一意のノードBとRNCとのペアは、いくつかの事例では、単一の別個のネットワークノードと見なされ得る。いくつかの実施形態では、ネットワークノード1460は、複数の無線アクセス技術(RAT)をサポートするように設定され得る。そのような実施形態では、いくつかの構成要素は複製され得(たとえば、異なるRATのための別個のデバイス可読媒体1480)、いくつかの構成要素は再使用され得る(たとえば、同じアンテナ1462がRATによって共有され得る)。ネットワークノード1460は、ネットワークノード1460に統合された、たとえば、GSM、WCDMA、LTE、NR、WiFi、またはBluetooth無線技術など、異なる無線技術のための様々な図示された構成要素の複数のセットをも含み得る。これらの無線技術は、同じまたは異なるチップまたはチップのセット、およびネットワークノード1460内の他の構成要素に統合され得る。
【0162】
処理回路1470は、ネットワークノードによって提供されるものとして本明細書で説明される、任意の決定動作、計算動作、または同様の動作(たとえば、いくつかの取得動作)を実施するように設定される。処理回路1470によって実施されるこれらの動作は、処理回路1470によって取得された情報を、たとえば、取得された情報を他の情報に変換することによって、処理すること、取得された情報または変換された情報をネットワークノードに記憶された情報と比較すること、ならびに/あるいは、取得された情報または変換された情報に基づいて、および前記処理が決定を行ったことの結果として、1つまたは複数の動作を実施することを含み得る。
【0163】
処理回路1470は、単体で、またはデバイス可読媒体1480などの他のネットワークノード1460構成要素と併せてのいずれかで、ネットワークノード1460機能を提供するように動作可能な、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央処理ユニット、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または任意の他の好適なコンピューティングデバイス、リソースのうちの1つまたは複数の組合せ、あるいはハードウェア、ソフトウェアおよび/または符号化された論理の組合せを備え得る。たとえば、処理回路1470は、デバイス可読媒体1480に記憶された命令、または処理回路1470内のメモリに記憶された命令を実行し得る。そのような機能は、本明細書で説明される様々な無線特徴、機能、または利益のうちのいずれかを提供することを含み得る。いくつかの実施形態では、処理回路1470は、システムオンチップ(SOC)を含み得る。
【0164】
いくつかの実施形態では、処理回路1470は、無線周波数(RF)トランシーバ回路1472とベースバンド処理回路1474とのうちの1つまたは複数を含み得る。いくつかの実施形態では、無線周波数(RF)トランシーバ回路1472とベースバンド処理回路1474とは、別個のチップ(またはチップのセット)、ボード、または無線ユニットおよびデジタルユニットなどのユニット上にあり得る。代替実施形態では、RFトランシーバ回路1472とベースバンド処理回路1474との一部または全部は、同じチップまたはチップのセット、ボード、あるいはユニット上にあり得る。
【0165】
いくつかの実施形態では、ネットワークノード、基地局、eNBまたは他のそのようなネットワークデバイスによって提供されるものとして本明細書で説明される機能の一部または全部は、デバイス可読媒体1480、または処理回路1470内のメモリに記憶された、命令を実行する処理回路1470によって実施され得る。代替実施形態では、機能の一部または全部は、ハードワイヤード様式などで、別個のまたは個別のデバイス可読媒体に記憶された命令を実行することなしに、処理回路1470によって提供され得る。それらの実施形態のいずれでも、デバイス可読記憶媒体に記憶された命令を実行するか否かにかかわらず、処理回路1470は、説明される機能を実施するように設定され得る。そのような機能によって提供される利益は、処理回路1470単独に、またはネットワークノード1460の他の構成要素に限定されないが、全体としてネットワークノード1460によって、ならびに/または概してエンドユーザおよび無線ネットワークによって、享受される。
【0166】
デバイス可読媒体1480は、限定はしないが、永続記憶域、固体メモリ、リモートマウントメモリ、磁気媒体、光媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、大容量記憶媒体(たとえば、ハードディスク)、リムーバブル記憶媒体(たとえば、フラッシュドライブ、コンパクトディスク(CD)またはデジタルビデオディスク(DVD))を含む、任意の形態の揮発性または不揮発性コンピュータ可読メモリ、ならびに/あるいは、処理回路1470によって使用され得る情報、データ、および/または命令を記憶する、任意の他の揮発性または不揮発性、非一時的デバイス可読および/またはコンピュータ実行可能メモリデバイスを備え得る。デバイス可読媒体1480は、コンピュータプログラム、ソフトウェア、論理、ルール、コード、テーブルなどのうちの1つまたは複数を含むアプリケーション、および/または処理回路1470によって実行されることが可能であり、ネットワークノード1460によって利用される、他の命令を含む、任意の好適な命令、データまたは情報を記憶し得る。デバイス可読媒体1480は、処理回路1470によって行われた計算および/またはインターフェース1490を介して受信されたデータを記憶するために使用され得る。いくつかの実施形態では、処理回路1470およびデバイス可読媒体1480は、統合されていると見なされ得る。
【0167】
インターフェース1490は、ネットワークノード1460、ネットワーク1406、および/またはWD1410の間のシグナリングおよび/またはデータの有線または無線通信において使用される。示されているように、インターフェース1490は、たとえば有線接続上でネットワーク1406との間でデータを送るおよび受信するための(1つまたは複数の)ポート/(1つまたは複数の)端末1494を備える。インターフェース1490は、アンテナ1462に結合されるか、またはいくつかの実施形態では、アンテナ1462の一部であり得る、無線フロントエンド回路1492をも含む。無線フロントエンド回路1492は、フィルタ1498と増幅器1496とを備える。無線フロントエンド回路1492は、アンテナ1462および処理回路1470に接続され得る。無線フロントエンド回路は、アンテナ1462と処理回路1470との間で通信される信号を調整するように設定され得る。無線フロントエンド回路1492は、無線接続を介して他のネットワークノードまたはWDに送出されるべきであるデジタルデータを受信し得る。無線フロントエンド回路1492は、デジタルデータを、フィルタ1498および/または増幅器1496の組合せを使用して適切なチャネルおよび帯域幅パラメータを有する無線信号に変換し得る。無線信号は、次いで、アンテナ1462を介して送信され得る。同様に、データを受信するとき、アンテナ1462は無線信号を収集し得、次いで、無線信号は無線フロントエンド回路1492によってデジタルデータに変換される。デジタルデータは、処理回路1470に受け渡され得る。他の実施形態では、インターフェースは、異なる構成要素および/または構成要素の異なる組合せを備え得る。
【0168】
いくつかの代替実施形態では、ネットワークノード1460は別個の無線フロントエンド回路1492を含まないことがあり、代わりに、処理回路1470は、無線フロントエンド回路を備え得、別個の無線フロントエンド回路1492なしでアンテナ1462に接続され得る。同様に、いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路1472の全部または一部が、インターフェース1490の一部と見なされ得る。さらに他の実施形態では、インターフェース1490は、無線ユニット(図示せず)の一部として、1つまたは複数のポートまたは端末1494と、無線フロントエンド回路1492と、RFトランシーバ回路1472とを含み得、インターフェース1490は、デジタルユニット(図示せず)の一部であるベースバンド処理回路1474と通信し得る。
【0169】
アンテナ1462は、無線信号を送り、および/または受信するように設定された、1つまたは複数のアンテナまたはアンテナアレイを含み得る。アンテナ1462は、無線フロントエンド回路1490に結合され得、データおよび/または信号を無線で送信および受信することが可能な任意のタイプのアンテナであり得る。いくつかの実施形態では、アンテナ1462は、たとえば2GHzから66GHzの間の無線信号を送信/受信するように動作可能な1つまたは複数の全指向性、セクタまたはパネルアンテナを備え得る。全指向性アンテナは、任意の方向に無線信号を送信/受信するために使用され得、セクタアンテナは、特定のエリア内のデバイスから無線信号を送信/受信するために使用され得、パネルアンテナは、比較的直線ラインで無線信号を送信/受信するために使用される見通し線アンテナであり得る。いくつかの事例では、2つ以上のアンテナの使用は、MIMOと呼ばれることがある。いくつかの実施形態では、アンテナ1462は、ネットワークノード1460とは別個であり得、インターフェースまたはポートを通してネットワークノード1460に接続可能であり得る。
【0170】
アンテナ1462、インターフェース1490、および/または処理回路1470は、ネットワークノードによって実施されるものとして本明細書で説明される任意の受信動作および/またはいくつかの取得動作を実施するように設定され得る。任意の情報、データおよび/または信号が、無線デバイス、別のネットワークノードおよび/または任意の他のネットワーク機器から受信され得る。同様に、アンテナ1462、インターフェース1490、および/または処理回路1470は、ネットワークノードによって実施されるものとして本明細書で説明される任意の送信動作を実施するように設定され得る。任意の情報、データおよび/または信号が、無線デバイス、別のネットワークノードおよび/または任意の他のネットワーク機器に送信され得る。
【0171】
電力回路1487は、電力管理回路を備えるか、または電力管理回路に結合され得、本明細書で説明される機能を実施するための電力を、ネットワークノード1460の構成要素に供給するように設定される。電力回路1487は、電源1486から電力を受信し得る。電源1486および/または電力回路1487は、それぞれの構成要素に好適な形式で(たとえば、各それぞれの構成要素のために必要とされる電圧および電流レベルにおいて)、ネットワークノード1460の様々な構成要素に電力を提供するように設定され得る。電源1486は、電力回路1487および/またはネットワークノード1460中に含まれるか、あるいは電力回路1487および/またはネットワークノード1460の外部にあるかのいずれかであり得る。たとえば、ネットワークノード1460は、電気ケーブルなどの入力回路またはインターフェースを介して外部電源(たとえば、電気コンセント)に接続可能であり得、それにより、外部電源は電力回路1487に電力を供給する。さらなる例として、電源1486は、電力回路1487に接続された、または電力回路1487中で統合された、バッテリーまたはバッテリーパックの形態の電力源を備え得る。バッテリーは、外部電源が落ちた場合、バックアップ電力を提供し得る。光起電力デバイスなどの他のタイプの電源も使用され得る。
【0172】
ネットワークノード1460の代替実施形態は、本明細書で説明される機能、および/または本明細書で説明される主題をサポートするために必要な機能のうちのいずれかを含む、ネットワークノードの機能のいくつかの態様を提供することを担当し得る、図14に示されている構成要素以外の追加の構成要素を含み得る。たとえば、ネットワークノード1460は、ネットワークノード1460への情報の入力を可能にするための、およびネットワークノード1460からの情報の出力を可能にするための、ユーザインターフェース機器を含み得る。これは、ユーザが、ネットワークノード1460のための診断、メンテナンス、修復、および他のアドミニストレーティブ機能を実施することを可能にし得る。
【0173】
本明細書で使用される「無線デバイス」(WD)は、ネットワークノードおよび/または他の無線デバイスと無線で通信することが可能な、そうするように設定された、構成された、および/または動作可能なデバイスを指す。別段に記載されていない限り、WDという用語は、本明細書ではユーザ機器(UE)と互換的に使用され得る。無線で通信することは、空中で情報を伝達するのに好適な、電磁波、電波、赤外波、および/または他のタイプの信号を使用して無線信号を送信および/または受信することを伴い得る。いくつかの実施形態では、WDは、直接人間対話なしに情報を送信および/または受信するように設定され得る。たとえば、WDは、内部または外部イベントによってトリガされたとき、あるいはネットワークからの要求に応答して、所定のスケジュールでネットワークに情報を送信するように設計され得る。WDの例は、限定はしないが、スマートフォン、モバイルフォン、セルフォン、ボイスオーバーIP(VoIP)フォン、無線ローカルループ電話、デスクトップコンピュータ、携帯情報端末(PDA)、無線カメラ、ゲーミングコンソールまたはデバイス、音楽記憶デバイス、再生器具、ウェアラブル端末デバイス、無線エンドポイント、移動局、タブレット、ラップトップコンピュータ、ラップトップ組込み機器(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、スマートデバイス、無線顧客構内機器(CPE:customer premise equipment)、車載無線端末デバイスなどを含む。WDは、たとえばサイドリンク通信、V2V(Vehicle-to-Vehicle)、V2I(Vehicle-to-Infrastructure)、V2X(Vehicle-to-Everything)のための3GPP規格を実装することによって、D2D(device-to-device)通信をサポートし得、この場合、D2D通信デバイスと呼ばれることがある。また別の特定の例として、モノのインターネット(IoT)シナリオでは、WDは、監視および/または測定を実施し、そのような監視および/または測定の結果を別のWDおよび/またはネットワークノードに送信する、マシンまたは他のデバイスを表し得る。WDは、この場合、マシンツーマシン(M2M)デバイスであり得、M2Mデバイスは、3GPPコンテキストではMTCデバイスと呼ばれることがある。1つの特定の例として、WDは、3GPP狭帯域モノのインターネット(NB-IoT)規格を実装するUEであり得る。そのようなマシンまたはデバイスの特定の例は、センサー、電力計などの計量デバイス、産業用機械類、あるいは家庭用または個人用電気器具(たとえば冷蔵庫、テレビジョンなど)、個人用ウェアラブル(たとえば、時計、フィットネストラッカーなど)である。他のシナリオでは、WDは車両または他の機器を表し得、車両または他の機器は、その動作ステータスを監視することおよび/またはその動作ステータスに関して報告すること、あるいはその動作に関連する他の機能が可能である。上記で説明されたWDは無線接続のエンドポイントを表し得、その場合、デバイスは無線端末と呼ばれることがある。さらに、上記で説明されたWDはモバイルであり得、その場合、デバイスはモバイルデバイスまたはモバイル端末と呼ばれることもある。
【0174】
示されているように、無線デバイス1410は、アンテナ1411と、インターフェース1414と、処理回路1420と、デバイス可読媒体1430と、ユーザインターフェース機器1432と、補助機器1434と、電源1436と、電力回路1437とを含む。WD1410は、WD1410によってサポートされる、たとえば、ほんの数個を挙げると、GSM、WCDMA、LTE、NR、WiFi、WiMAX、NB-IoT、またはBluetooth無線技術など、異なる無線技術のための示されている構成要素のうちの1つまたは複数の複数のセットを含み得る。これらの無線技術は、WD1410内の他の構成要素と同じまたは異なるチップまたはチップのセットに統合され得る。
【0175】
アンテナ1411は、無線信号を送り、および/または受信するように設定された、1つまたは複数のアンテナまたはアンテナアレイを含み得、インターフェース1414に接続される。いくつかの代替実施形態では、アンテナ1411は、WD1410とは別個であり、インターフェースまたはポートを通してWD1410に接続可能であり得る。アンテナ1411、インターフェース1414、および/または処理回路1420は、WDによって実施されるものとして本明細書で説明される任意の受信動作または送信動作を実施するように設定され得る。任意の情報、データおよび/または信号が、ネットワークノードおよび/または別のWDから受信され得る。いくつかの実施形態では、無線フロントエンド回路および/またはアンテナ1411は、インターフェースと見なされ得る。
【0176】
示されているように、インターフェース1414は、無線フロントエンド回路1412とアンテナ1411とを備える。無線フロントエンド回路1412は、1つまたは複数のフィルタ1418と増幅器1416とを備える。無線フロントエンド回路1414は、アンテナ1411および処理回路1420に接続され、アンテナ1411と処理回路1420との間で通信される信号を調整するように設定される。無線フロントエンド回路1412は、アンテナ1411に結合されるか、またはアンテナ1411の一部であり得る。いくつかの実施形態では、WD1410は別個の無線フロントエンド回路1412を含まないことがあり、むしろ、処理回路1420は、無線フロントエンド回路を備え得、アンテナ1411に接続され得る。同様に、いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路1422の一部または全部が、インターフェース1414の一部と見なされ得る。無線フロントエンド回路1412は、無線接続を介して他のネットワークノードまたはWDに送出されるべきであるデジタルデータを受信し得る。無線フロントエンド回路1412は、デジタルデータを、フィルタ1418および/または増幅器1416の組合せを使用して適切なチャネルおよび帯域幅パラメータを有する無線信号に変換し得る。無線信号は、次いで、アンテナ1411を介して送信され得る。同様に、データを受信するとき、アンテナ1411は無線信号を収集し得、次いで、無線信号は無線フロントエンド回路1412によってデジタルデータに変換される。デジタルデータは、処理回路1420に受け渡され得る。他の実施形態では、インターフェースは、異なる構成要素および/または構成要素の異なる組合せを備え得る。
【0177】
処理回路1420は、単体で、またはデバイス可読媒体1430などの他のWD1410構成要素と併せてのいずれかで、WD1410機能を提供するように動作可能な、マイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、中央処理ユニット、デジタル信号プロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または任意の他の好適なコンピューティングデバイス、リソースのうちの1つまたは複数の組合せ、あるいはハードウェア、ソフトウェアおよび/または符号化された論理の組合せを備え得る。そのような機能は、本明細書で説明される様々な無線特徴または利益のうちのいずれかを提供することを含み得る。たとえば、処理回路1420は、本明細書で開示される機能を提供するために、デバイス可読媒体1430に記憶された命令、または処理回路1420内のメモリに記憶された命令を実行し得る。
【0178】
示されているように、処理回路1420は、RFトランシーバ回路1422、ベースバンド処理回路1424、およびアプリケーション処理回路1426のうちの1つまたは複数を含む。他の実施形態では、処理回路は、異なる構成要素および/または構成要素の異なる組合せを備え得る。いくつかの実施形態では、WD1410の処理回路1420は、SOCを備え得る。いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路1422、ベースバンド処理回路1424、およびアプリケーション処理回路1426は、別個のチップまたはチップのセット上にあり得る。代替実施形態では、ベースバンド処理回路1424およびアプリケーション処理回路1426の一部または全部は1つのチップまたはチップのセットになるように組み合わせられ得、RFトランシーバ回路1422は別個のチップまたはチップのセット上にあり得る。さらに代替の実施形態では、RFトランシーバ回路1422およびベースバンド処理回路1424の一部または全部は同じチップまたはチップのセット上にあり得、アプリケーション処理回路1426は別個のチップまたはチップのセット上にあり得る。また他の代替実施形態では、RFトランシーバ回路1422、ベースバンド処理回路1424、およびアプリケーション処理回路1426の一部または全部は、同じチップまたはチップのセット中で組み合わせられ得る。いくつかの実施形態では、RFトランシーバ回路1422は、インターフェース1414の一部であり得る。RFトランシーバ回路1422は、処理回路1420のためのRF信号を調整し得る。
【0179】
いくつかの実施形態では、WDによって実施されるものとして本明細書で説明される機能の一部または全部は、デバイス可読媒体1430に記憶された命令を実行する処理回路1420によって提供され得、デバイス可読媒体1430は、いくつかの実施形態では、コンピュータ可読記憶媒体であり得る。代替実施形態では、機能の一部または全部は、ハードワイヤード様式などで、別個のまたは個別のデバイス可読記憶媒体に記憶された命令を実行することなしに、処理回路1420によって提供され得る。それらの特定の実施形態のいずれでも、デバイス可読記憶媒体に記憶された命令を実行するか否かにかかわらず、処理回路1420は、説明される機能を実施するように設定され得る。そのような機能によって提供される利益は、処理回路1420単独に、またはWD1410の他の構成要素に限定されないが、全体としてWD1410によって、ならびに/または概してエンドユーザおよび無線ネットワークによって、享受される。
【0180】
処理回路1420は、WDによって実施されるものとして本明細書で説明される、任意の決定動作、計算動作、または同様の動作(たとえば、いくつかの取得動作)を実施するように設定され得る。処理回路1420によって実施されるようなこれらの動作は、処理回路1420によって取得された情報を、たとえば、取得された情報を他の情報に変換することによって、処理すること、取得された情報または変換された情報をWD1410によって記憶された情報と比較すること、ならびに/あるいは、取得された情報または変換された情報に基づいて、および前記処理が決定を行ったことの結果として、1つまたは複数の動作を実施することを含み得る。
【0181】
デバイス可読媒体1430は、コンピュータプログラム、ソフトウェア、論理、ルール、コード、テーブルなどのうちの1つまたは複数を含むアプリケーション、および/または処理回路1420によって実行されることが可能な他の命令を記憶するように動作可能であり得る。デバイス可読媒体1430は、コンピュータメモリ(たとえば、ランダムアクセスメモリ(RAM)または読取り専用メモリ(ROM))、大容量記憶媒体(たとえば、ハードディスク)、リムーバブル記憶媒体(たとえば、コンパクトディスク(CD)またはデジタルビデオディスク(DVD))、ならびに/あるいは、処理回路1420によって使用され得る情報、データ、および/または命令を記憶する、任意の他の揮発性または不揮発性、非一時的デバイス可読および/またはコンピュータ実行可能メモリデバイスを含み得る。いくつかの実施形態では、処理回路1420およびデバイス可読媒体1430は、統合されていると見なされ得る。
【0182】
ユーザインターフェース機器1432は、人間のユーザがWD1410と対話することを可能にする構成要素を提供し得る。そのような対話は、視覚、聴覚、触覚など、多くの形態のものであり得る。ユーザインターフェース機器1432は、ユーザへの出力を作り出すように、およびユーザがWD1410への入力を提供することを可能にするように動作可能であり得る。対話のタイプは、WD1410にインストールされるユーザインターフェース機器1432のタイプに応じて変動し得る。たとえば、WD1410がスマートフォンである場合、対話はタッチスクリーンを介したものであり得、WD1410がスマートメーターである場合、対話は、使用量(たとえば、使用されたガロンの数)を提供するスクリーン、または(たとえば、煙が検出された場合)可聴警報を提供するスピーカーを通したものであり得る。ユーザインターフェース機器1432は、入力インターフェース、デバイスおよび回路、ならびに、出力インターフェース、デバイスおよび回路を含み得る。ユーザインターフェース機器1432は、WD1410への情報の入力を可能にするように設定され、処理回路1420が入力情報を処理することを可能にするために、処理回路1420に接続される。ユーザインターフェース機器1432は、たとえば、マイクロフォン、近接度または他のセンサー、キー/ボタン、タッチディスプレイ、1つまたは複数のカメラ、USBポート、あるいは他の入力回路を含み得る。ユーザインターフェース機器1432はまた、WD1410からの情報の出力を可能にするように、および処理回路1420がWD1410からの情報を出力することを可能にするように設定される。ユーザインターフェース機器1432は、たとえば、スピーカー、ディスプレイ、振動回路、USBポート、ヘッドフォンインターフェース、または他の出力回路を含み得る。ユーザインターフェース機器1432の1つまたは複数の入力および出力インターフェース、デバイス、および回路を使用して、WD1410は、エンドユーザおよび/または無線ネットワークと通信し、エンドユーザおよび/または無線ネットワークが本明細書で説明される機能から利益を得ることを可能にし得る。
【0183】
補助機器1434は、概してWDによって実施されないことがある、より固有の機能を提供するように動作可能である。これは、様々な目的のために測定を行うための特殊なセンサー、有線通信などの追加のタイプの通信のためのインターフェースなどを備え得る。補助機器1434の構成要素の包含、および補助機器1434の構成要素のタイプは、実施形態および/またはシナリオに応じて変動し得る。
【0184】
電源1436は、いくつかの実施形態では、バッテリーまたはバッテリーパックの形態のものであり得る。外部電源(たとえば、電気コンセント)、光起電力デバイスまたは電池など、他のタイプの電源も使用され得る。WD1410は、電源1436から、本明細書で説明または示される任意の機能を行うために電源1436からの電力を必要とする、WD1410の様々な部分に電力を配信するための、電力回路1437をさらに備え得る。電力回路1437は、いくつかの実施形態では、電力管理回路を備え得る。電力回路1437は、追加または代替として、外部電源から電力を受信するように動作可能であり得、その場合、WD1410は、電力ケーブルなどの入力回路またはインターフェースを介して(電気コンセントなどの)外部電源に接続可能であり得る。電力回路1437はまた、いくつかの実施形態では、外部電源から電源1436に電力を配信するように動作可能であり得る。これは、たとえば、電源1436の充電のためのものであり得る。電力回路1437は、電源1436からの電力に対して、その電力を、電力が供給されるWD1410のそれぞれの構成要素に好適であるようにするために、任意のフォーマッティング、変換、または他の修正を実施し得る。
【0185】
図15は、本明細書で説明される様々な態様による、UEの一実施形態を示す。本明細書で使用されるユーザ機器またはUEは、必ずしも、関連するデバイスを所有し、および/または動作させる人間のユーザという意味におけるユーザを有するとは限らない。代わりに、UEは、人間のユーザへの販売、または人間のユーザによる動作を意図されるが、特定の人間のユーザに関連しないことがあるか、または特定の人間のユーザに初めに関連しないことがある、デバイス(たとえば、スマートスプリンクラーコントローラ)を表し得る。代替的に、UEは、エンドユーザへの販売、またはエンドユーザによる動作を意図されないが、ユーザに関連するか、またはユーザの利益のために動作され得る、デバイス(たとえば、スマート電力計)を表し得る。UE15200は、NB-IoT UE、マシン型通信(MTC)UE、および/または拡張MTC(eMTC)UEを含む、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)によって識別される任意のUEであり得る。図15に示されているUE1500は、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)のGSM、UMTS、LTE、および/または5G規格など、3GPPによって公表された1つまたは複数の通信規格による通信のために設定されたWDの一例である。前述のように、WDおよびUEという用語は、互換的に使用され得る。したがって、図15はUEであるが、本明細書で説明される構成要素は、WDに等しく適用可能であり、その逆も同様である。
【0186】
図15では、UE1500は、入出力インターフェース1505、無線周波数(RF)インターフェース1509、ネットワーク接続インターフェース1511、ランダムアクセスメモリ(RAM)1517と読取り専用メモリ(ROM)1519と記憶媒体1521などとを含むメモリ1515、通信サブシステム1531、電源1533、および/または他の構成要素、あるいはそれらの任意の組合せに動作可能に結合された、処理回路1501を含む。記憶媒体1521は、オペレーティングシステム1523と、アプリケーションプログラム1525と、データ1527とを含む。他の実施形態では、記憶媒体1521は、他の同様のタイプの情報を含み得る。いくつかのUEは、図15に示されている構成要素のすべてを利用するか、またはそれらの構成要素のサブセットのみを利用し得る。構成要素間の統合のレベルは、UEごとに変動し得る。さらに、いくつかのUEは、複数のプロセッサ、メモリ、トランシーバ、送信機、受信機など、構成要素の複数のインスタンスを含んでいることがある。
【0187】
図15では、処理回路1501は、コンピュータ命令およびデータを処理するように設定され得る。処理回路1501は、(たとえば、ディスクリート論理、FPGA、ASICなどにおける)1つまたは複数のハードウェア実装状態機械など、機械可読コンピュータプログラムとしてメモリに記憶された機械命令を実行するように動作可能な任意の逐次状態機械、適切なファームウェアと一緒のプログラマブル論理、適切なソフトウェアと一緒のマイクロプロセッサまたはデジタル信号プロセッサ(DSP)など、1つまたは複数のプログラム内蔵、汎用プロセッサ、あるいは上記の任意の組合せを実装するように設定され得る。たとえば、処理回路1501は、2つの中央処理ユニット(CPU)を含み得る。データは、コンピュータによる使用に好適な形式での情報であり得る。
【0188】
図示された実施形態では、入出力インターフェース1505は、入力デバイス、出力デバイス、または入出力デバイスに通信インターフェースを提供するように設定され得る。UE1500は、入出力インターフェース1505を介して出力デバイスを使用するように設定され得る。出力デバイスは、入力デバイスと同じタイプのインターフェースポートを使用し得る。たとえば、UE1500への入力およびUE1500からの出力を提供するために、USBポートが使用され得る。出力デバイスは、スピーカー、サウンドカード、ビデオカード、ディスプレイ、モニタ、プリンタ、アクチュエータ、エミッタ、スマートカード、別の出力デバイス、またはそれらの任意の組合せであり得る。UE1500は、ユーザがUE1500に情報をキャプチャすることを可能にするために、入出力インターフェース1505を介して入力デバイスを使用するように設定され得る。入力デバイスは、タッチセンシティブまたはプレゼンスセンシティブディスプレイ、カメラ(たとえば、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、ウェブカメラなど)、マイクロフォン、センサー、マウス、トラックボール、方向性パッド、トラックパッド、スクロールホイール、スマートカードなどを含み得る。プレゼンスセンシティブディスプレイは、ユーザからの入力を検知するための容量性または抵抗性タッチセンサーを含み得る。センサーは、たとえば、加速度計、ジャイロスコープ、チルトセンサー、力センサー、磁力計、光センサー、近接度センサー、別の同様のセンサー、またはそれらの任意の組合せであり得る。たとえば、入力デバイスは、加速度計、磁力計、デジタルカメラ、マイクロフォン、および光センサーであり得る。
【0189】
図15では、RFインターフェース1509は、送信機、受信機、およびアンテナなど、RF構成要素に通信インターフェースを提供するように設定され得る。ネットワーク接続インターフェース1511は、ネットワーク1543aに通信インターフェースを提供するように設定され得る。ネットワーク1543aは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、コンピュータネットワーク、無線ネットワーク、通信ネットワーク、別の同様のネットワークまたはそれらの任意の組合せなど、有線および/または無線ネットワークを包含し得る。たとえば、ネットワーク1543aは、Wi-Fiネットワークを備え得る。ネットワーク接続インターフェース1511は、イーサネット、TCP/IP、SONET、ATMなど、1つまたは複数の通信プロトコルに従って通信ネットワーク上で1つまたは複数の他のデバイスと通信するために使用される、受信機および送信機インターフェースを含むように設定され得る。ネットワーク接続インターフェース1511は、通信ネットワークリンク(たとえば、光学的、電気的など)に適した受信機および送信機機能を実装し得る。送信機および受信機機能は、回路構成要素、ソフトウェアまたはファームウェアを共有し得るか、あるいは、代替的に、別個に実装され得る。
【0190】
RAM1517は、オペレーティングシステム、アプリケーションプログラム、およびデバイスドライバなど、ソフトウェアプログラムの実行中に、データまたはコンピュータ命令の記憶またはキャッシングを提供するために、バス1502を介して処理回路1501にインターフェースするように設定され得る。ROM1519は、処理回路1501にコンピュータ命令またはデータを提供するように設定され得る。たとえば、ROM1519は、不揮発性メモリに記憶される、基本入出力(I/O)、起動、またはキーボードからのキーストロークの受信など、基本システム機能のための、不変低レベルシステムコードまたはデータを記憶するように設定され得る。記憶媒体1521は、RAM、ROM、プログラマブル読取り専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EEPROM)、磁気ディスク、光ディスク、フロッピーディスク、ハードディスク、リムーバブルカートリッジ、またはフラッシュドライブなど、メモリを含むように設定され得る。一例では、記憶媒体1521は、オペレーティングシステム1523と、ウェブブラウザアプリケーション、ウィジェットまたはガジェットエンジン、あるいは別のアプリケーションなどのアプリケーションプログラム1525と、データファイル1527とを含むように設定され得る。記憶媒体1521は、UE1500による使用のために、多様な様々なオペレーティングシステムまたはオペレーティングシステムの組合せのうちのいずれかを記憶し得る。
【0191】
記憶媒体1521は、独立ディスクの冗長アレイ(RAID)、フロッピーディスクドライブ、フラッシュメモリ、USBフラッシュドライブ、外部ハードディスクドライブ、サムドライブ、ペンドライブ、キードライブ、高密度デジタル多用途ディスク(HD-DVD)光ディスクドライブ、内蔵ハードディスクドライブ、Blu-Ray光ディスクドライブ、ホログラフィックデジタルデータ記憶(HDDS)光ディスクドライブ、外部ミニデュアルインラインメモリモジュール(DIMM)、シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、外部マイクロDIMM SDRAM、加入者識別モジュールまたはリムーバブルユーザ識別情報(SIM/RUIM)モジュールなどのスマートカードメモリ、他のメモリ、あるいはそれらの任意の組合せなど、いくつかの物理ドライブユニットを含むように設定され得る。記憶媒体1521は、UE1500が、一時的または非一時的メモリ媒体に記憶されたコンピュータ実行可能命令、アプリケーションプログラムなどにアクセスすること、データをオフロードすること、あるいはデータをアップロードすることを可能にし得る。通信システムを利用する製造品などの製造品は、記憶媒体1521中に有形に具現され得、記憶媒体1521はデバイス可読媒体を備え得る。
【0192】
図15では、処理回路1501は、通信サブシステム1531を使用してネットワーク1543bと通信するように設定され得る。ネットワーク1543aとネットワーク1543bとは、同じ1つまたは複数のネットワークまたは異なる1つまたは複数のネットワークであり得る。通信サブシステム1531は、ネットワーク1543bと通信するために使用される1つまたは複数のトランシーバを含むように設定され得る。たとえば、通信サブシステム1531は、IEEE802.15、CDMA、WCDMA、GSM、LTE、UTRAN、WiMaxなど、1つまたは複数の通信プロトコルに従って、無線アクセスネットワーク(RAN)の別のWD、UE、または基地局など、無線通信が可能な別のデバイスの1つまたは複数のリモートトランシーバと通信するために使用される、1つまたは複数のトランシーバを含むように設定され得る。各トランシーバは、RANリンク(たとえば、周波数割り当てなど)に適した送信機機能または受信機機能をそれぞれ実装するための、送信機1533および/または受信機1535を含み得る。さらに、各トランシーバの送信機1533および受信機1535は、回路構成要素、ソフトウェアまたはファームウェアを共有し得るか、あるいは、代替的に、別個に実装され得る。
【0193】
示されている実施形態では、通信サブシステム1531の通信機能は、データ通信、ボイス通信、マルチメディア通信、Bluetoothなどの短距離通信、ニアフィールド通信、ロケーションを決定するための全地球測位システム(GPS)の使用などのロケーションベース通信、別の同様の通信機能、またはそれらの任意の組合せを含み得る。たとえば、通信サブシステム1531は、セルラ通信と、Wi-Fi通信と、Bluetooth通信と、GPS通信とを含み得る。ネットワーク1543bは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、コンピュータネットワーク、無線ネットワーク、通信ネットワーク、別の同様のネットワークまたはそれらの任意の組合せなど、有線および/または無線ネットワークを包含し得る。たとえば、ネットワーク1543bは、セルラネットワーク、Wi-Fiネットワーク、および/またはニアフィールドネットワークであり得る。電源1513は、UE1500の構成要素に交流(AC)または直流(DC)電力を提供するように設定され得る。
【0194】
本明細書で説明される特徴、利益および/または機能は、UE1500の構成要素のうちの1つにおいて実装されるか、またはUE1500の複数の構成要素にわたって区分され得る。さらに、本明細書で説明される特徴、利益、および/または機能は、ハードウェア、ソフトウェアまたはファームウェアの任意の組合せで実装され得る。一例では、通信サブシステム1531は、本明細書で説明される構成要素のうちのいずれかを含むように設定され得る。さらに、処理回路1501は、バス1502上でそのような構成要素のうちのいずれかと通信するように設定され得る。別の例では、そのような構成要素のうちのいずれかは、処理回路1501によって実行されたとき、本明細書で説明される対応する機能を実施する、メモリに記憶されたプログラム命令によって表され得る。別の例では、そのような構成要素のうちのいずれかの機能は、処理回路1501と通信サブシステム1531との間で区分され得る。別の例では、そのような構成要素のうちのいずれかの非計算集約的機能が、ソフトウェアまたはファームウェアで実装され得、計算集約的機能がハードウェアで実装され得る。
【0195】
図16は、いくつかの実施形態によって実装される機能が仮想化され得る、仮想化環境1600を示す概略ブロック図である。本コンテキストでは、仮想化することは、ハードウェアプラットフォーム、記憶デバイスおよびネットワーキングリソースを仮想化することを含み得る、装置またはデバイスの仮想バージョンを作成することを意味する。本明細書で使用される仮想化は、ノード(たとえば、仮想化された基地局または仮想化された無線アクセスノード)に、あるいはデバイス(たとえば、UE、無線デバイスまたは任意の他のタイプの通信デバイス)またはそのデバイスの構成要素に適用され得、機能の少なくとも一部分が、(たとえば、1つまたは複数のネットワークにおいて1つまたは複数の物理処理ノード上で実行する、1つまたは複数のアプリケーション、構成要素、機能、仮想マシンまたはコンテナを介して)1つまたは複数の仮想構成要素として実装される、実装形態に関する。
【0196】
いくつかの実施形態では、本明細書で説明される機能の一部または全部は、ハードウェアノード1630のうちの1つまたは複数によってホストされる1つまたは複数の仮想環境1600において実装される1つまたは複数の仮想マシンによって実行される、仮想構成要素として実装され得る。さらに、仮想ノードが、無線アクセスノードではないか、または無線コネクティビティ(たとえば、コアネットワークノード)を必要としない実施形態では、ネットワークノードは完全に仮想化され得る。
【0197】
機能は、本明細書で開示される実施形態のうちのいくつかの特徴、機能、および/または利益のうちのいくつかを実装するように動作可能な、(代替的に、ソフトウェアインスタンス、仮想アプライアンス、ネットワーク機能、仮想ノード、仮想ネットワーク機能などと呼ばれることがある)1つまたは複数のアプリケーション1620によって実装され得る。アプリケーション1620は、処理回路1660とメモリ1690とを備えるハードウェア1630を提供する、仮想化環境1600において稼働される。メモリ1690は、処理回路1660によって実行可能な命令1695を含んでおり、それにより、アプリケーション1620は、本明細書で開示される特徴、利益、および/または機能のうちの1つまたは複数を提供するように動作可能である。
【0198】
仮想化環境1600は、1つまたは複数のプロセッサのセットまたは処理回路1660を備える、汎用または専用のネットワークハードウェアデバイス1630を備え、1つまたは複数のプロセッサのセットまたは処理回路1660は、商用オフザシェルフ(COTS)プロセッサ、専用の特定用途向け集積回路(ASIC)、あるいは、デジタルもしくはアナログハードウェア構成要素または専用プロセッサを含む任意の他のタイプの処理回路であり得る。各ハードウェアデバイスはメモリ1690-1を備え得、メモリ1690-1は、処理回路1660によって実行される命令1695またはソフトウェアを一時的に記憶するための非永続的メモリであり得る。各ハードウェアデバイスは、ネットワークインターフェースカードとしても知られる、1つまたは複数のネットワークインターフェースコントローラ(NIC)1670を備え得、ネットワークインターフェースコントローラ(NIC)1670は物理ネットワークインターフェース1680を含む。各ハードウェアデバイスは、処理回路1660によって実行可能なソフトウェア1695および/または命令を記憶した、非一時的、永続的、機械可読記憶媒体1690-2をも含み得る。ソフトウェア1695は、1つまたは複数の(ハイパーバイザとも呼ばれる)仮想化レイヤ1650をインスタンス化するためのソフトウェア、仮想マシン1640を実行するためのソフトウェア、ならびに、それが、本明細書で説明されるいくつかの実施形態との関係において説明される機能、特徴および/または利益を実行することを可能にする、ソフトウェアを含む、任意のタイプのソフトウェアを含み得る。
【0199】
仮想マシン1640は、仮想処理、仮想メモリ、仮想ネットワーキングまたはインターフェース、および仮想ストレージを備え、対応する仮想化レイヤ1650またはハイパーバイザによって稼働され得る。仮想アプライアンス1620の事例の異なる実施形態が、仮想マシン1640のうちの1つまたは複数上で実装され得、実装は異なるやり方で行われ得る。
【0200】
動作中に、処理回路1660は、ソフトウェア1695を実行してハイパーバイザまたは仮想化レイヤ1650をインスタンス化し、ハイパーバイザまたは仮想化レイヤ1650は、時々、仮想マシンモニタ(VMM)と呼ばれることがある。仮想化レイヤ1650は、仮想マシン1640に、ネットワーキングハードウェアのように見える仮想動作プラットフォームを提示し得る。
【0201】
図16に示されているように、ハードウェア1630は、一般的なまたは特定の構成要素をもつスタンドアロンネットワークノードであり得る。ハードウェア1630は、アンテナ16225を備え得、仮想化を介していくつかの機能を実装し得る。代替的に、ハードウェア1630は、多くのハードウェアノードが協働し、特に、アプリケーション1620のライフサイクル管理を監督する、管理およびオーケストレーション(MANO)16100を介して管理される、(たとえば、データセンタまたは顧客構内機器(CPE)の場合のような)ハードウェアのより大きいクラスタの一部であり得る。
【0202】
ハードウェアの仮想化は、いくつかのコンテキストにおいて、ネットワーク機能仮想化(NFV)と呼ばれる。NFVは、多くのネットワーク機器タイプを、データセンタおよび顧客構内機器中に位置し得る、業界標準高ボリュームサーバハードウェア、物理スイッチ、および物理ストレージ上にコンソリデートするために使用され得る。
【0203】
NFVのコンテキストでは、仮想マシン1640は、プログラムを、それらのプログラムが、物理的な仮想化されていないマシン上で実行しているかのように稼働する、物理マシンのソフトウェア実装形態であり得る。仮想マシン1640の各々と、その仮想マシンに専用のハードウェアであろうと、および/またはその仮想マシンによって仮想マシン1640のうちの他の仮想マシンと共有されるハードウェアであろうと、その仮想マシンを実行するハードウェア1630のその一部とは、別個の仮想ネットワークエレメント(VNE)を形成する。
【0204】
さらにNFVのコンテキストでは、仮想ネットワーク機能(VNF)は、ハードウェアネットワーキングインフラストラクチャ1630の上の1つまたは複数の仮想マシン1640において稼働する固有のネットワーク機能をハンドリングすることを担当し、図16中のアプリケーション1620に対応する。
【0205】
いくつかの実施形態では、各々、1つまたは複数の送信機16220と1つまたは複数の受信機16210とを含む、1つまたは複数の無線ユニット16200は、1つまたは複数のアンテナ16225に結合され得る。無線ユニット16200は、1つまたは複数の適切なネットワークインターフェースを介してハードウェアノード1630と直接通信し得、無線アクセスノードまたは基地局など、無線能力をもつ仮想ノードを提供するために仮想構成要素と組み合わせて使用され得る。
【0206】
いくつかの実施形態では、何らかのシグナリングが、ハードウェアノード1630と無線ユニット16200との間の通信のために代替的に使用され得る制御システム16230を使用して、影響を及ぼされ得る。
【0207】
図17は、いくつかの実施形態による、中間ネットワークを介してホストコンピュータに接続された通信ネットワークを示す。特に、図17を参照すると、一実施形態によれば、通信システムが、無線アクセスネットワークなどのアクセスネットワーク1711とコアネットワーク1714とを備える、3GPPタイプセルラネットワークなどの通信ネットワーク1710を含む。アクセスネットワーク1711は、NB、eNB、gNBまたは他のタイプの無線アクセスポイントなど、複数の基地局1712a、1712b、1712cを備え、各々が、対応するカバレッジエリア1713a、1713b、1713cを規定する。各基地局1712a、1712b、1712cは、有線接続または無線接続1715上でコアネットワーク1714に接続可能である。カバレッジエリア1713c中に位置する第1のUE1791が、対応する基地局1712cに無線で接続するか、または対応する基地局1712cによってページングされるように設定される。カバレッジエリア1713a中の第2のUE1792が、対応する基地局1712aに無線で接続可能である。この例では複数のUE1791、1792が示されているが、開示される実施形態は、唯一のUEがカバレッジエリア中にある状況、または唯一のUEが対応する基地局1712に接続している状況に等しく適用可能である。
【0208】
通信ネットワーク1710は、それ自体、ホストコンピュータ1730に接続され、ホストコンピュータ1730は、スタンドアロンサーバ、クラウド実装サーバ、分散サーバのハードウェアおよび/またはソフトウェアにおいて、あるいはサーバファーム中の処理リソースとして具現され得る。ホストコンピュータ1730は、サービスプロバイダの所有または制御下にあり得、あるいはサービスプロバイダによってまたはサービスプロバイダに代わって動作され得る。通信ネットワーク1710とホストコンピュータ1730との間の接続1721および1722は、コアネットワーク1714からホストコンピュータ1730に直接延び得るか、または随意の中間ネットワーク1720を介して進み得る。中間ネットワーク1720は、パブリックネットワーク、プライベートネットワーク、またはホストされたネットワークのうちの1つ、またはそれらのうちの2つ以上の組合せであり得、中間ネットワーク1720は、もしあれば、バックボーンネットワークまたはインターネットであり得、特に、中間ネットワーク1720は、2つまたはそれ以上のサブネットワーク(図示せず)を備え得る。
【0209】
図17の通信システムは全体として、接続されたUE1791、1792とホストコンピュータ1730との間のコネクティビティを可能にする。コネクティビティは、オーバーザトップ(OTT)接続1750として説明され得る。ホストコンピュータ1730および接続されたUE1791、1792は、アクセスネットワーク1711、コアネットワーク1714、任意の中間ネットワーク1720、および考えられるさらなるインフラストラクチャ(図示せず)を媒介として使用して、OTT接続1750を介して、データおよび/またはシグナリングを通信するように設定される。OTT接続1750は、OTT接続1750が通過する、参加する通信デバイスが、アップリンクおよびダウンリンク通信のルーティングに気づいていないという意味で、透過的であり得る。たとえば、基地局1712は、接続されたUE1791にフォワーディング(たとえば、ハンドオーバ)されるべき、ホストコンピュータ1730から生じたデータを伴う着信ダウンリンク通信の過去のルーティングについて、知らされないことがあるかまたは知らされる必要がない。同様に、基地局1712は、UE1791から生じてホストコンピュータ1730に向かう発信アップリンク通信の将来のルーティングに気づいている必要がない。
【0210】
次に、一実施形態による、前の段落において説明されたUE、基地局およびホストコンピュータの例示的な実装形態が、図18を参照しながら説明される。図18は、いくつかの実施形態による、部分的無線接続上で基地局を介してユーザ機器と通信するホストコンピュータを示す。通信システム1800では、ホストコンピュータ1810が、通信システム1800の異なる通信デバイスのインターフェースとの有線接続または無線接続をセットアップおよび維持するように設定された通信インターフェース1816を含む、ハードウェア1815を備える。ホストコンピュータ1810は、記憶能力および/または処理能力を有し得る、処理回路1818をさらに備える。特に、処理回路1818は、命令を実行するように適応された、1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらの組合せ(図示せず)を備え得る。ホストコンピュータ1810は、ホストコンピュータ1810に記憶されるかまたはホストコンピュータ1810によってアクセス可能であり、処理回路1818によって実行可能である、ソフトウェア1811をさらに備える。ソフトウェア1811は、ホストアプリケーション1812を含む。ホストアプリケーション1812は、UE1830およびホストコンピュータ1810において終端するOTT接続1850を介して接続するUE1830など、リモートユーザにサービスを提供するように動作可能であり得る。リモートユーザにサービスを提供する際に、ホストアプリケーション1812は、OTT接続1850を使用して送信されるユーザデータを提供し得る。
【0211】
通信システム1800は、通信システム中に提供される基地局1820をさらに含み、基地局1820は、基地局1820がホストコンピュータ1810およびUE1830と通信することを可能にするハードウェア1825を備える。ハードウェア1825は、通信システム1800の異なる通信デバイスのインターフェースとの有線接続または無線接続をセットアップおよび維持するための通信インターフェース1826、ならびに基地局1820によってサーブされるカバレッジエリア(図18に図示せず)中に位置するUE1830との少なくとも無線接続1870をセットアップおよび維持するための無線インターフェース1827を含み得る。通信インターフェース1826は、ホストコンピュータ1810への接続1860を容易にするように設定され得る。接続1860は直接であり得るか、あるいは、接続1860は、通信システムのコアネットワーク(図18に図示せず)を、および/または通信システムの外部の1つまたは複数の中間ネットワークを通過し得る。図示の実施形態では、基地局1820のハードウェア1825は、処理回路1828をさらに含み、処理回路1828は、命令を実行するように適応された、1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、またはこれらの組合せ(図示せず)を備え得る。基地局1820には、一体式にソフトウェア1821がさらに格納されており、またはソフトウェアは外部接続を介してアクセス可能である。
【0212】
通信システム1800は、すでに述べたUE1830をさらに含む。そのハードウェア1835は、UE1830がそのときに位置しているカバレッジエリアを担当する基地局との無線接続1870を立ち上げ、維持するように設定された無線インターフェース1837を含み得る。UE1830のハードウェア1835は、1つまたは複数のプログラマブルプロセッサ、特定用途向け集積回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または命令を実行するように適合されたこれらの組合せ(図示せず)を含み得る処理回路1838をさらに含む。UE1830は、UE1830に格納されるかまたはUE1830がアクセス可能であり、処理回路1838によって実行可能なソフトウェア1831をさらに備える。ソフトウェア1831は、クライアントアプリケーション1832を含む。クライアントアプリケーション1832は、ホストコンピュータ1810の助けにより、UE1830を介してヒトユーザまたは非ヒトユーザにサービスを提供するように動作可能であり得る。ホストコンピュータ1810では、実行対象のホストアプリケーション1812が、UE1830とホストコンピュータ1810とで終端するOTT接続1850を介して実行対象のクライアントアプリケーション1832と通信し得る。ユーザにサービスを提供する際、クライアントアプリケーション1832がホストアプリケーション1812から要求データを受信し、要求データに応答してユーザデータを提供し得る。OTT接続1850が、要求データおよびユーザデータの両方を伝達し得る。クライアントアプリケーション1832が、提供するユーザデータを生成するためにユーザと相互作用し得る。
【0213】
図18に示されているホストコンピュータ1810、基地局1820およびUE1830は、それぞれ、図17のホストコンピュータ1730、基地局1712a、1712b、1712cのうちの1つ、およびUE1791、1792のうちの1つと同様または同等であり得ることに留意されたい。つまり、これらのエンティティの内部の働きは、図18に示されているようなものであり得、別個に、周囲のネットワークトポロジーは、図17のものであり得る。
【0214】
図18では、OTT接続1850は、仲介デバイスとこれらのデバイスを介したメッセージの正確なルーティングとへの明示的言及なしに、基地局1820を介したホストコンピュータ1810とUE1830との間の通信を示すために抽象的に描かれている。ネットワークインフラストラクチャが、ルーティングを決定し得、ネットワークインフラストラクチャは、UE1830からまたはホストコンピュータ1810を動作させるサービスプロバイダから、またはその両方からルーティングを隠すように設定され得る。OTT接続1850がアクティブである間、ネットワークインフラストラクチャは、さらに、ネットワークインフラストラクチャが(たとえば、ネットワークの負荷分散考慮または再設定に基づいて)ルーティングを動的に変更する判定を行い得る。
【0215】
UE1830と基地局1820との間の無線接続1870は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従う。様々な実施形態のうちの1つまたは複数は、無線接続1870が最後の区画を成す、OTT接続1850を使用してOTTサービスがUE1830に提供されるパフォーマンスを高める。
【0216】
1つまたは複数の実施形態が改善する、データレート、レイテンシおよび他のファクタを監視する目的での、測定プロシージャが提供され得る。測定結果の変動に応答して、ホストコンピュータ1810とUE1830との間のOTT接続1850を再設定するための随意のネットワーク機能がさらにあり得る。測定プロシージャおよび/またはOTT接続1850を再設定するためのネットワーク機能は、ホストコンピュータ1810のソフトウェア1818およびハードウェア1815でまたはUE1830のソフトウェア1831およびハードウェア1835で、またはその両方で実装され得る。実施形態では、OTT接続1850が通過する通信デバイスにおいてまたはそれに関連して、センサー(図示せず)が展開され得、センサーは、上記で例示された監視された量の値を供給すること、またはソフトウェア1811、1831が監視された量を算出または推定し得る他の物理量の値を供給することによって、測定プロシージャに参加し得る。OTT接続1850の再設定は、メッセージフォーマット、再送信セッティング、好ましいルーティングなどを含み得、再設定は、基地局1820に影響を及ぼす必要がなく、再設定は、基地局1820に知られていないかまたは知覚不可能であり得る。そのようなプロシージャおよび機能は、当技術分野において知られ、実践され得る。いくつかの実施形態では、測定は、スループット、伝搬時間、レイテンシなどのホストコンピュータ1810の測定を容易にするプロプライエタリUEシグナリングを伴い得る。測定は、ソフトウェア1811および1831が、ソフトウェア1811および1831が伝搬時間、エラーなどを監視する間にOTT接続1850を使用して、メッセージ、特に空のまたは「ダミー」メッセージが送信されることを引き起こすことにおいて、実装され得る。
【0217】
図19は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、図17および図18を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、図19への図面参照のみがこのセクションに含まれる。ステップ1910において、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。ステップ1910の(随意であり得る)サブステップ1911において、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。ステップ1920において、ホストコンピュータは、UEにユーザデータを搬送する送信を始動する。(随意であり得る)ステップ1930において、基地局は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、ホストコンピュータが始動した送信において搬送されたユーザデータをUEに送信する。(また、随意であり得る)ステップ1940において、UEは、ホストコンピュータによって実行されるホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行する。
【0218】
図20は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、図17および図18を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、図20への図面参照のみがこのセクションに含まれる。方法のステップ2010において、ホストコンピュータはユーザデータを提供する。随意のサブステップ(図示せず)において、ホストコンピュータは、ホストアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。ステップ2020において、ホストコンピュータは、UEにユーザデータを搬送する送信を始動する。送信は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局を介して進み得る。(随意であり得る)ステップ2030において、UEは、送信において搬送されたユーザデータを受信する。
【0219】
図21は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、図17および図18を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、図21への図面参照のみがこのセクションに含まれる。(随意であり得る)ステップ2110において、UEは、ホストコンピュータによって提供された入力データを受信する。追加または代替として、ステップ2120において、UEはユーザデータを提供する。ステップ2120の(随意であり得る)サブステップ2121において、UEは、クライアントアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する。ステップ2110の(随意であり得る)サブステップ2111において、UEは、ホストコンピュータによって提供された受信された入力データに反応してユーザデータを提供する、クライアントアプリケーションを実行する。ユーザデータを提供する際に、実行されたクライアントアプリケーションは、ユーザから受信されたユーザ入力をさらに考慮し得る。ユーザデータが提供された特定の様式にかかわらず、UEは、(随意であり得る)サブステップ2130において、ホストコンピュータへのユーザデータの送信を始動する。方法のステップ2140において、ホストコンピュータは、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、UEから送信されたユーザデータを受信する。
【0220】
図22は、一実施形態による、通信システムにおいて実装される方法を示すフローチャートである。通信システムは、図17および図18を参照しながら説明されたものであり得る、ホストコンピュータと基地局とUEとを含む。本開示の簡単のために、図22への図面参照のみがこのセクションに含まれる。(随意であり得る)ステップ2210において、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、基地局は、UEからユーザデータを受信する。(随意であり得る)ステップ2220において、基地局は、ホストコンピュータへの、受信されたユーザデータの送信を始動する。(随意であり得る)ステップ2230において、ホストコンピュータは、基地局によって始動された送信において搬送されたユーザデータを受信する。
【0221】
本明細書で開示される任意の適切なステップ、方法、特徴、機能、または利益は、1つまたは複数の仮想装置の1つまたは複数の機能ユニットまたはモジュールを通して実施され得る。各仮想装置は、いくつかのこれらの機能ユニットを備え得る。これらの機能ユニットは、1つまたは複数のマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラを含み得る、処理回路、ならびに、デジタル信号プロセッサ(DSP)、専用デジタル論理などを含み得る、他のデジタルハードウェアを介して実装され得る。処理回路は、読取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、キャッシュメモリ、フラッシュメモリデバイス、光記憶デバイスなど、1つまたはいくつかのタイプのメモリを含み得る、メモリに記憶されたプログラムコードを実行するように設定され得る。メモリに記憶されたプログラムコードは、1つまたは複数の通信および/またはデータ通信プロトコルを実行するためのプログラム命令、ならびに本明細書で説明される技法のうちの1つまたは複数を行うための命令を含む。いくつかの実装形態では、処理回路は、それぞれの機能ユニットに、本開示の1つまたは複数の実施形態による、対応する機能を実施させるために使用され得る。
【0222】
概して、本明細書で使用されるすべての用語は、異なる意味が、明確に与えられ、および/またはその用語が使用されるコンテキストから暗示されない限り、関連する技術分野における、それらの用語の通常の意味に従って解釈されるべきである。1つの(a/an)/その(the)エレメント、装置、構成要素、手段、ステップなどへのすべての言及は、別段明示的に述べられていない限り、そのエレメント、装置、構成要素、手段、ステップなどの少なくとも1つの事例に言及しているものとしてオープンに解釈されるべきである。本明細書で開示されるいずれの方法のステップも、ステップが、別のステップに後続するかまたは先行するものとして明示的に説明されない限り、および/あるいはステップが別のステップに後続するかまたは先行しなければならないことが暗黙的である場合、開示される厳密な順序で実施される必要はない。本明細書で開示される実施形態のうちのいずれかの任意の特徴は、適切であればいかなる場合も、任意の他の実施形態に適用され得る。同じように、実施形態のうちのいずれかの任意の利点は、任意の他の実施形態に適用され得、その逆も同様である。同封の実施形態の他の目的、特徴、および利点は、その説明から明らかになろう。
【0223】
ユニットという用語は、エレクトロニクス、電気デバイス、および/または電子デバイスの分野での通常の意味を有し得、たとえば、本明細書で説明されるものなど、それぞれのタスク、プロシージャ、算出、出力、および/または表示機能を行うための、電気および/または電子回路、デバイス、モジュール、プロセッサ、メモリ、論理固体および/または個別デバイス、コンピュータプログラムまたは命令などを含み得る。
【0224】
添付の図面を参照しながら、本明細書で企図される実施形態のうちのいくつかがより十分に説明される。しかしながら、他の実施形態が、本明細書で開示される主題の範囲内に含まれている。開示される主題は、本明細書に記載される実施形態のみに限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、当業者に主題の範囲を伝達するために、例として提供される。
【0225】
本明細書に記載の技法および装置の実施形態例には、以下に挙げられる例が含まれるが、それらに限定されるわけではない。
【0226】
グループAの例
A1. 無線デバイスにより実施される方法であって、ネットワークノードから、無線デバイスが間欠受信(DRX)工程のアクティブ時間時に制御チャネルを監視するのに使用できる複数の異なる制御チャネル監視構成のうちの1つまたは複数を示すシグナリング(26)を受信することを含む、方法。
A2. 無線デバイスにより実施される方法であって、ネットワークノードから、無線デバイスが間欠受信(DRX)工程のアクティブ時間時に制御チャネルを監視するのに使用することになるのが複数の異なる制御チャネル監視構成のいずれであるかを示すシグナリング(13)を受信することを含む、方法。
A3. 複数の異なる制御チャネル監視構成のうちの1つまたは複数を使用して、DRX工程のアクティブ時間時に制御チャネルを監視することをさらに含む、例A1またはA2に記載の方法。
A4. 前記監視することには、複数の異なる制御チャネル監視構成のうちのそれぞれ異なる1つを使用して、アクティブ時間の異なる間隔、区間、または段階で制御チャネルを監視することが含まれる、例A3に記載の方法。
A5. 無線デバイスにより実施される方法であって、複数の異なる制御チャネル監視構成のうちのそれぞれ異なる1つを使用して、間欠受信(DRX)工程のアクティブ時間の異なる間隔、区間、または段階で制御チャネルを監視することを含む、方法。
A6. アクティブ時間時に、制御チャネル監視構成のうちの1つを使用して制御チャネルを監視することから、制御チャネル監視構成のうちのそれとは異なるものを使用して制御チャネルを監視することに切り替わることをさらに含む、例A1からA5のいずれか1つに記載の方法。
A7. 前記切り替わることが、ネットワークノードから受信したシグナリング(13)によってトリガされる、例A6に記載の方法。
A8. 前記切り替わることが、あるイベントの発生によってトリガされる、例A6に記載の方法。
A9. 前記イベントとは、タイマーの時間切れである、例A8に記載の方法。
A10. 制御チャネル監視構成ごとに、それぞれ、無線デバイスがDRX工程のアクティブ時間時に制御チャネルを監視することになる、それぞれ密度が異なる監視オケージョンを設定する、例A1からA9のいずれか1つに記載の方法。
A11. 制御チャネル監視構成ごとに、それぞれ、異なる周波数、チャネル、周波数領域、または帯域幅部分を監視するように無線デバイスを設定する、例A1からA10のいずれか1つに記載の方法。
A12. 制御チャネル監視構成ごとに、それぞれ、無線デバイスがDRX工程のアクティブ時間時に制御チャネル上で受信した制御メッセージをそれで復号することになる、異なる一連の識別子を設定する、例A1からA11のいずれか1つに記載の方法。
AA. ユーザデータを提供することと、
基地局への送信を経てホストコンピュータにユーザデータを転送することと、をさらに含む、例A1からA12のいずれか1つに記載の方法。
【0227】
グループBの例
B1. ネットワークノードにより実施される方法であって、
ネットワークノードから無線デバイスに、無線デバイスが間欠受信(DRX)工程のアクティブ時間時に制御チャネルを監視するのに使用できる複数の異なる制御チャネル監視構成のうちの1つまたは複数を示すシグナリング(26)を送信することを含む、方法。
B2. ネットワークノードにより実施される方法であって、
ネットワークノードから無線デバイスに、無線デバイスが間欠受信(DRX)工程のアクティブ時間時に制御チャネルを監視するのに使用することになるのが複数の異なる制御チャネル監視構成のうちのいずれであるかを示すシグナリング(13)を送信することを含む、方法。
B3. それにより無線デバイスが制御チャネルを監視するのが、複数の異なる制御チャネル監視構成のいずれであるかに基づき、無線デバイスに向けた制御チャネル上の制御メッセージの送信を予定に組むことをさらに含む、例B1またはB2に記載の方法。
B4. 無線デバイスがアクティブ時間時に制御チャネルを監視するのに使用することになるのが複数の異なる制御チャネル監視構成のうちのいずれであるかを判断することをさらに含む、例B1からB3のいずれか1つに記載の方法。
B5. ネットワークノードにより実施される方法であって、無線デバイスが無線デバイスが間欠受信(DRX)工程のアクティブ時間時に制御チャネルを監視するのが、複数の異なる制御チャネル監視構成のうちのいずれであるかに基づき、無線デバイスに向けた制御チャネル上の制御メッセージの送信を予定に組むことを含む、方法。
B6. 制御チャネル監視構成ごとに、それぞれ、その範囲で無線デバイスがDRX工程のアクティブ時間時に制御チャネルを監視することになる密度が異なる監視オケージョンを設定する、例B1からB5のいずれか1つに記載の方法。
B7. 制御チャネル監視構成ごとで、それぞれ、無線デバイスを異なる周波数、チャネル、周波数領域、または帯域幅部分を監視するように設定する、例B1からB6のいずれか1つに記載の方法。
B8. 制御チャネル監視構成ごとで、それぞれ、無線デバイスがDRX工程のアクティブ時間時に制御チャネル上で受信した制御メッセージを復号することになる異なる一連の識別子を設定する、例B1からB7のいずれか1つに記載の方法。
BB. ユーザデータを得ることと、
ユーザデータをホストコンピュータから無線デバイスに転送することと、をさらに含む、例B1からB8のいずれか1つに記載の方法。
【0228】
グループCの例
C1. グループAの例のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施するように設定された、無線デバイス。
C2. 無線デバイスであって、
グループAの例のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施するように設定された処理回路と、
無線デバイスに電力を供給するように設定された電力供給回路と
を備える、無線デバイス。
C3. 無線デバイスであって、
通信回路と、
グループAの例のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施するように設定された処理回路と
を備える、無線デバイス。
C4. グループAの例のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施するように設定された処理回路と、
無線デバイスに電力を供給するように設定された電力供給源と、を備える、無線デバイス。
C5. 無線デバイスであって、
処理回路とメモリとを備え、メモリが、処理回路によって実行可能な命令を含んでおり、それにより、無線デバイスが、グループAの例のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施するように設定された、無線デバイス。
C6. ユーザ機器(UE)であって、
無線信号を送り、受信するように設定されたアンテナと、
アンテナおよび処理回路に接続され、アンテナと処理回路との間で通信される信号を調整するように設定された、無線フロントエンド回路であって、
処理回路が、グループAの例のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施するように設定された、
無線フロントエンド回路と、
処理回路に接続され、UEへの情報の入力が処理回路によって処理されることを可能にするように設定された、入力インターフェースと、
処理回路に接続され、処理回路によって処理されたUEからの情報を出力するように設定された、出力インターフェースと、
処理回路に接続され、UEに電力を供給するように設定された、バッテリーと
を備える、ユーザ機器(UE)。
C7. 無線デバイスの少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、無線デバイスにグループAの例のいずれか1つに記載のステップを行わせる命令を備える、コンピュータプログラム。
C8. 例C7に記載のコンピュータプログラムを含むキャリアであって、電子信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体のうちの1つである、キャリア。
C9. グループBの例のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施するように設定されたネットワークノード。
C10. グループBの例のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施するように設定された処理回路を備えるネットワークノード。
C11. 通信回路と、
グループBの例のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施するように設定された処理回路と、を備えるネットワークノード。
C12. グループBの例のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施するように構成された処理回路と、
ネットワークノードに電力を供給するように設定された電力供給源と、を備えるネットワークノード。
C13. 処理回路およびメモリを備えるネットワークノードであって、メモリが処理回路によって実行可能な命令を含み、この命令によりネットワークノードがグループBの例のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施するように設定されている、ネットワークノード。
C14. ネットワークノードとは基地局である、例C9からC13のいずれか1つに記載のネットワークノード。
C15. 命令を含むコンピュータプログラムであって、命令が、ネットワークノードの少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、ネットワークノードにグループBの例のいずれか1つに記載のステップを行わせる、コンピュータプログラム。
C16. ネットワークノードとは基地局である、例C14に記載のコンピュータプログラム。
C17. 例C15またはC16に記載のコンピュータプログラムを含むキャリアであって、電子信号、光信号、無線信号、またはコンピュータ可読記憶媒体のうちの1つである、キャリア。
【0229】
グループDの例
D1.
ユーザデータを提供するように設定された処理回路と、
ユーザ機器(UE)への送信のためにユーザデータをセルラネットワークにフォワーディングするように設定された通信インターフェースと
を備えるホストコンピュータを含む通信システムであって、
セルラネットワークが、無線インターフェースと処理回路とを有する基地局を備え、基地局の処理回路が、グループBの例のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施するように設定された、通信システム。
D2. 基地局をさらに含む、例D1に記載の通信システム。
D3. UEをさらに含み、UEが基地局と通信するように設定された、例D1またはD2に記載の通信システム。
D4.
ホストコンピュータの処理回路が、ホストアプリケーションを実行し、それによりユーザデータを提供するように設定され、
UEが、ホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行するように設定された処理回路を備える、
例D1からD3に記載の通信システム。
D5. ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器(UE)とを含む通信システムにおいて実装される方法であって、方法が、
ホストコンピュータにおいて、ユーザデータを提供することと、
ホストコンピュータにおいて、基地局を備えるセルラネットワークを介してUEにユーザデータを搬送する送信を始動することであって、基地局が、グループBの例のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施する、送信を始動することと
を含む、方法。
D6. 基地局においてユーザデータを送信することをさらに含む、例D5に記載の方法。
D7. ユーザデータが、ホストコンピュータにおいて、ホストアプリケーションを実行することによって提供され、方法が、UEにおいて、ホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行することをさらに含む、例D5またはD6に記載の方法。
D8. 基地局と通信するように設定されたユーザ機器(UE)であって、UEが、例D5からD7のいずれか1つを実施するように設定された、無線インターフェースと処理回路とを備える、ユーザ機器(UE)。
D9.
ユーザデータを提供するように設定された処理回路と、
ユーザ機器(UE)への送信のためにユーザデータをセルラネットワークにフォワーディングするように設定された通信インターフェースと
を備えるホストコンピュータを含む通信システムであって、
UEが無線インターフェースと処理回路とを備え、UEの構成要素が、グループAの例のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施するように設定された、
通信システム。
D10. セルラネットワークが、UEと通信するように設定された基地局をさらに含む、例D9に記載の通信システム。
D11.
ホストコンピュータの処理回路が、ホストアプリケーションを実行し、それによりユーザデータを提供するように設定され、
UEの処理回路が、ホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行するように設定された、
例D9またはD10に記載の通信システム。
D12. ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器(UE)とを含む通信システムにおいて実装される方法であって、方法が、
ホストコンピュータにおいて、ユーザデータを提供することと、
ホストコンピュータにおいて、基地局を備えるセルラネットワークを介してUEにユーザデータを搬送する送信を始動することであって、UEが、グループAの例のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施する、送信を始動することと
を含む、方法。
D13. UEにおいて、基地局からユーザデータを受信することをさらに含む、例D12に記載の方法。
D14.
ユーザ機器(UE)から基地局への送信から生じたユーザデータを受信するように設定された通信インターフェース
を備えるホストコンピュータを含む通信システムであって、
UEが無線インターフェースと処理回路とを備え、UEの処理回路が、グループAの例のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施するように設定された、
通信システム。
D15. UEをさらに含む、例D14に記載の通信システム。
D16. 基地局をさらに含み、基地局が、UEと通信するように設定された無線インターフェースと、UEから基地局への送信によって搬送されたユーザデータをホストコンピュータにフォワーディングするように設定された通信インターフェースとを備える、例D14またはD15に記載の通信システム。
D17.
ホストコンピュータの処理回路が、ホストアプリケーションを実行するように設定され、
UEの処理回路が、ホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行し、それによりユーザデータを提供するように設定された、
例D14からD16に記載の通信システム。
D18.
ホストコンピュータの処理回路が、ホストアプリケーションを実行し、それにより要求データを提供するように設定され、
UEの処理回路が、ホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行し、それにより要求データに応答してユーザデータを提供するように設定された、
例D14からD17に記載の通信システム。
D19. ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器(UE)とを含む通信システムにおいて実装される方法であって、方法が、
ホストコンピュータにおいて、UEから基地局に送信されたユーザデータを受信することであって、UEが、グループAの例のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施する、ユーザデータを受信すること
を含む、方法。
D20. UEにおいて、基地局にユーザデータを提供することをさらに含む、例D19に記載の方法。
D21.
UEにおいて、クライアントアプリケーションを実行し、それにより送信されるべきユーザデータを提供することと、
ホストコンピュータにおいて、クライアントアプリケーションに関連するホストアプリケーションを実行することと
をさらに含む、例D19またはD20に記載の方法。
D22.
UEにおいて、クライアントアプリケーションを実行することと、
UEにおいて、クライアントアプリケーションへの入力データを受信することであって、入力データが、クライアントアプリケーションに関連するホストアプリケーションを実行することによってホストコンピュータにおいて提供される、入力データを受信することと
をさらに含み、
送信されるべきユーザデータが、入力データに応答してクライアントアプリケーションによって提供される、例D19からD21に記載の方法。
D23. ユーザ機器(UE)から基地局への送信から生じたユーザデータを受信するように設定された通信インターフェースを備えるホストコンピュータを含む通信システムであって、基地局が無線インターフェースと処理回路とを備え、基地局の処理回路が、グループBの例のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施するように設定された、通信システム。
D24. 基地局をさらに含む、例D23に記載の通信システム。
D25. UEをさらに含み、UEが基地局と通信するように設定された、例D23またはD24に記載の通信システム。
D26.
ホストコンピュータの処理回路が、ホストアプリケーションを実行するように設定され、
UEが、ホストアプリケーションに関連するクライアントアプリケーションを実行し、それによりホストコンピュータによって受信されるべきユーザデータを提供するように設定された、
例D23からD25に記載の通信システム。
D27. ホストコンピュータと、基地局と、ユーザ機器(UE)とを含む通信システムにおいて実装される方法であって、方法が、
ホストコンピュータにおいて、基地局から、基地局がUEから受信した送信から生じたユーザデータを受信することであって、UEが、グループAの例のいずれか1つに記載のステップのいずれかを実施する、ユーザデータを受信すること
を含む、方法。
D28. 基地局において、UEからユーザデータを受信することをさらに含む、例D27に記載の方法。
D29. 基地局において、ホストコンピュータへの、受信されたユーザデータの送信を始動することをさらに含む、例D27またはD28に記載の方法。
【0230】
略語
以下の略語のうちの少なくともいくつかが本開示で使用され得る。略語間の不整合がある場合、その略語が上記でどのように使用されるかが選好されるべきである。以下で複数回リストされる場合、最初のリスティングが(1つまたは複数の)後続のリスティングよりも選好されるべきである。
3GPP 第3世代パートナーシッププロジェクト
5G 第5世代
BB ベースバンド
BW 帯域幅
/CDRX 接続モードDRX(すなわちRRC_CONNECTED状態のDRX)
CRC 巡回冗長検査
DCI ダウンリンク制御情報
DL ダウンリンク
DRX 間欠受信
gNB 5G/NRにおける無線基地局
HARQ ハイブリッド自動再送要求
IoT モノのインターネット
LO 局部発振
LTE 長期的進化
MAC 媒体アクセス制御
MCS 変調符号化方式
mMTC massiveMTC(MTCデバイスが偏在的に展開しているシナリオを指す)
ms ミリ秒
MTC マシンタイプ通信
NB 狭帯域
NB-IoT 狭帯域モノのインターネット
NR 新無線
NW ネットワーク
PDCCH 物理ダウンリンク制御チャネル
PDSCH 物理ダウンリンク共有チャネル
RF 無線周波数
RNTI 無線ネットワーク一時識別子
RRC 無線リソース制御
RX 受信機/受信
SSB 同期信号ブロック
T/F 時間/周波数
TX 送信機/送信
UE ユーザ機器
UL アップリンク
WU ウェイクアップ
WUG ウェイクアップグループ
WUR 起動無線機/起動受信機
WUS ウェイクアップ信号/ウェイクアップシグナリング
1x RTT CDMA2000 1x無線送信技術
ABS オールモストブランクサブフレーム
ARQ 自動再送要求
AWGN 加法性白色ガウス雑音
BCCH ブロードキャスト制御チャネル
BCH ブロードキャストチャネル
CA キャリアアグリゲーション
CC キャリアコンポーネント
CCCH SDU 共通制御チャネルSDU
CDMA 符号分割多重化アクセス
CGI セルグローバル識別子
CIR チャネルインパルス応答
CP サイクリックプレフィックス
CPICH 共通パイロットチャネル
CPICH Ec/No 帯域中の電力密度で除算されたチップごとのCPICH受信エネルギー
CQI チャネル品質情報
C-RNTI セルRNTI
CSI チャネル状態情報
DCCH 専用制御チャネル
DM 復調
DMRS 復調用参照信号
DTX 間欠送信
DTCH 専用トラフィックチャネル
DUT 被試験デバイス
E-CID 拡張セルID(測位方法)
E-SMLC エボルブドサービングモバイルロケーションセンタ
ECGI エボルブドCGI
eNB E-UTRANノードB
ePDCCH 拡張物理ダウンリンク制御チャネル
E-SMLC エボルブドサービングモバイルロケーションセンタ
E-UTRA エボルブドUTRA
E-UTRAN エボルブドUTRAN
FDD 周波数分割複信
FFS さらなる検討が必要
GERAN GSM EDGE無線アクセスネットワーク
gNB NRにおける基地局
GNSS グローバルナビゲーション衛星システム
GSM 汎欧州デジタル移動電話方式
HO ハンドオーバ
HSPA 高速パケットアクセス
HRPD 高速パケットデータ
LOS 見通し線
LPP LTE測位プロトコル
MAC 媒体アクセス制御
MBMS マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス
MBSFN マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス単一周波数ネットワーク
MBSFN ABS MBSFNオールモストブランクサブフレーム
MDT ドライブテスト最小化
MIB マスタ情報ブロック
MME モビリティ管理エンティティ
MSC モバイルスイッチングセンタ
NPDCCH 狭帯域物理ダウンリンク制御チャネル
OCNG OFDMAチャネル雑音生成器
OFDM 直交周波数分割多重
OFDMA 直交周波数分割多元接続
OSS 運用サポートシステム
OTDOA 観測到達時間差
O&M 運用保守
PBCH 物理ブロードキャストチャネル
P-CCPCH 1次共通制御物理チャネル
PCell 1次セル
PCFICH 物理制御フォーマットインジケータチャネル
PDP プロファイル遅延プロファイル
PGW パケットゲートウェイ
PHICH 物理ハイブリッド自動再送要求指示チャネル
PLMN パブリックランドモバイルネットワーク
PMI プリコーダ行列インジケータ
PRACH 物理ランダムアクセスチャネル
PRS 測位参照信号
PSS 1次同期信号
PUCCH 物理アップリンク制御チャネル
PUSCH 物理アップリンク共有チャネル
RACH ランダムアクセスチャネル
QAM 直交振幅変調
RAN 無線アクセスネットワーク
RAT 無線アクセス技術
RLM 無線リンク管理
RNC 無線ネットワークコントローラ
RRM 無線リソース管理
RS 参照信号
RSCP 受信信号コード電力
RSRP 参照シンボル受信電力または
参照信号受信電力
RSRQ 参照信号受信品質または
参照シンボル受信品質
RSSI 受信信号強度インジケータ
RSTD 参照信号時間差
SCH 同期チャネル
SCell 2次セル
SDU サービスデータユニット
SFN システムフレーム番号
SGW サービングゲートウェイ
SI システム情報
SIB システム情報ブロック
SNR 信号対雑音比
SON 自己最適化ネットワーク
SS 同期信号
SSS 2次同期信号
TDD 時分割複信
TDOA 到達時間差
TOA 到達時間
TSS 3次同期信号
TTI 送信時間間隔
UMTS Universal Mobile Telecommunication System
USIM ユニバーサル加入者識別モジュール
UTDOA アップリンク到達時間差
UTRA ユニバーサル地上無線アクセス
UTRAN ユニバーサル地上無線アクセスネットワーク
WCDMA ワイドCDMA
WLAN ワイドローカルエリアネットワーク
図1A
図1B
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22