IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ビーエヌナノ,インコーポレーテッドの特許一覧

特許7583136窒化ホウ素ナノチューブ構造体を含む組成物及び凝集体、並びに製造方法
<>
  • 特許-窒化ホウ素ナノチューブ構造体を含む組成物及び凝集体、並びに製造方法 図1
  • 特許-窒化ホウ素ナノチューブ構造体を含む組成物及び凝集体、並びに製造方法 図2
  • 特許-窒化ホウ素ナノチューブ構造体を含む組成物及び凝集体、並びに製造方法 図3
  • 特許-窒化ホウ素ナノチューブ構造体を含む組成物及び凝集体、並びに製造方法 図4
  • 特許-窒化ホウ素ナノチューブ構造体を含む組成物及び凝集体、並びに製造方法 図5
  • 特許-窒化ホウ素ナノチューブ構造体を含む組成物及び凝集体、並びに製造方法 図6
  • 特許-窒化ホウ素ナノチューブ構造体を含む組成物及び凝集体、並びに製造方法 図7
  • 特許-窒化ホウ素ナノチューブ構造体を含む組成物及び凝集体、並びに製造方法 図8
  • 特許-窒化ホウ素ナノチューブ構造体を含む組成物及び凝集体、並びに製造方法 図9
  • 特許-窒化ホウ素ナノチューブ構造体を含む組成物及び凝集体、並びに製造方法 図10
  • 特許-窒化ホウ素ナノチューブ構造体を含む組成物及び凝集体、並びに製造方法 図11
  • 特許-窒化ホウ素ナノチューブ構造体を含む組成物及び凝集体、並びに製造方法 図12
  • 特許-窒化ホウ素ナノチューブ構造体を含む組成物及び凝集体、並びに製造方法 図13
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-05
(45)【発行日】2024-11-13
(54)【発明の名称】窒化ホウ素ナノチューブ構造体を含む組成物及び凝集体、並びに製造方法
(51)【国際特許分類】
   C01B 21/064 20060101AFI20241106BHJP
   C30B 29/38 20060101ALI20241106BHJP
   C23C 16/34 20060101ALI20241106BHJP
【FI】
C01B21/064 Z ZNM
C30B29/38 A
C23C16/34
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2023152071
(22)【出願日】2023-09-20
(62)【分割の表示】P 2021500492の分割
【原出願日】2019-03-21
(65)【公開番号】P2023179514
(43)【公開日】2023-12-19
【審査請求日】2023-09-20
(31)【優先権主張番号】15/928,969
(32)【優先日】2018-03-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520363339
【氏名又は名称】ビーエヌナノ,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100133765
【弁理士】
【氏名又は名称】中田 尚志
(72)【発明者】
【氏名】テイラー,ジェイソン・エドワード
(72)【発明者】
【氏名】エドモンド,マーク
(72)【発明者】
【氏名】ウィルチェンスキ,スティーブン・マイケル
【審査官】森坂 英昭
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-045032(JP,A)
【文献】特開2005-336009(JP,A)
【文献】GOLBERG, Dmitri et al.,ACS NANO,2010年,Vol.4, No.6,pp.2979-2993,DOI:10.1021/nn1006495
【文献】SONG, H. S. et al.,J. Phys. Chem. C,2007年,Vol.11, No.3,pp.1136-1139,DOI:10.1021/jp067393u
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C01B 21/00 - 21/50
C30B 29/38
C23C 16/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
組成物であって:
複数の独立した窒化ホウ素ナノチューブ、
を含み、
[1]前記組成物中のすべての独立した六方晶窒化ホウ素の全質量と[2]前記組成物中のすべての残留するホウ素の全質量との合計が、前記組成物の質量の35%以下を占める、
組成物。
【請求項2】
[1]前記組成物中のすべての独立した六方晶窒化ホウ素の前記全質量と[2]前記組成物中のすべての残留するホウ素の前記全質量との合計が、前記組成物の質量の25%以下を占める、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
複数の独立した窒化ホウ素ナノチューブを含む一体構造体、
を含み、
前記一体構造体は、少なくとも100nmの第一の寸法及び少なくとも100nmの第二の寸法を有し、前記第二の寸法は、前記第一の寸法に対して直角であり、
[1]前記一体構造体中の独立した六方晶窒化ホウ素の全質量と[2]前記一体構造体中のすべての残留するホウ素の全質量との合計が、前記一体構造体の質量の35%以下を占める、
凝集体。
【請求項4】
[1]前記凝集体中のすべての独立した六方晶窒化ホウ素の前記全質量と[2]前記凝集体中のすべての残留するホウ素の前記全質量との合計が、前記凝集体の質量の25%以下を占める、請求項3に記載の凝集体。
【請求項5】
組成物であって:
少なくとも50nmの長さを有する少なくとも10個の独立した窒化ホウ素ナノチューブ、
を含み、
[1]前記組成物中の少なくとも50nmの長さを有する前記独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]前記組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計の中で、前記合計の1%以下が、ディキシーカップ欠陥及びバンブー欠陥の中から選択される少なくとも1つの欠陥を有する、
組成物。
【請求項6】
複数の独立した窒化ホウ素ナノチューブを含む一体構造体、
を含み、
前記一体構造体は、少なくとも100nmの第一の寸法及び少なくとも100nmの第二の寸法を有し、前記第二の寸法は、前記第一の寸法に対して直角であり、
[1]前記一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する前記独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]前記一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計の中で、前記合計の1%以下が、ディキシーカップ欠陥及びバンブー欠陥の中から選択される少なくとも1つの欠陥を有する、
凝集体。
【請求項7】
組成物であって:
少なくとも10個の独立した窒化ホウ素ナノチューブ、
を含み、
[1]前記組成物中の少なくとも50nmの長さを有する前記独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]前記組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計の中で、前記合計の少なくとも50%の各々が、単層である、
組成物。
【請求項8】
[1]前記組成物中の少なくとも50nmの長さを有する前記独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]前記組成物中の少なくとも50nmの長さを有する前記窒化ホウ素ナノチューブ構造体との前記合計のうちの、単層である少なくとも一部の各々が、独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、又は窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊に存在する、請求項7に記載の組成物。
【請求項9】
[1]前記組成物中の少なくとも50nmの長さを有する前記独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]前記組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計の中で、前記合計の50~60パーセントの各々が、単層である、請求項7に記載の組成物。
【請求項10】
少なくとも1つの独立した窒化ホウ素ナノチューブを含む一体構造体、
を含み、
前記一体構造体は、少なくとも100nmの第一の寸法及び少なくとも100nmの第二の寸法を有し、前記第二の寸法は、前記第一の寸法に対して直角であり、
[1]前記一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する前記独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]前記一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計の中で、前記合計の少なくとも50%の各々が、単層である、
凝集体。
【請求項11】
[1]前記一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する前記独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]前記一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する前記窒化ホウ素ナノチューブ構造体との前記合計のうちの、単層である少なくとも一部の各々が、独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、又は窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊に存在する、請求項10に記載の凝集体。
【請求項12】
[1]前記一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する前記独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]前記一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計の中で、前記合計の50~60パーセントの各々が、単層である、請求項10に記載の凝集体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、全内容が参照により本明細書に援用される2018年3月22日出願の米国特許出願公開第15/928,969号の優先権を主張するものである。
【0002】
本発明の主題の分野
本発明の主題は、理想化された窒化ホウ素ナノチューブに(少なくとも指定された程度で)対応する原子の配列の第一の領域を含む原子の配列を各々が含む新規で予見されない材料に関し、原子の配列は、少なくとも(第一の領域とは異なる)第二の領域も含み、そのような新規で予見されない材料は、特独の組み合わせの特性を有する。
【0003】
本発明の主題の1つの態様では、したがって、本発明の主題は、独特の組み合わせの特性を有する新規で予見されない材料を提供する。
本発明の主題はまた、そのような新規で予見されない材料を含む新規な組成物及び凝集体も提供する。
【0004】
本発明の主題はまた、窒化ホウ素ナノチューブを含み、新規な特徴を有する新規な組成物及び凝集体も提供する。
本発明の主題はまた、新規で予見されない材料、組成物、及び凝集体を製造する新規な方法も提供する。
【背景技術】
【0005】
窒化ホウ素ナノチューブは、ナノスケールの中空チューブであり、典型的な直径は、2~20ナノメートルの範囲内、典型的な長さは数十ナノメートルから数十ミクロンの範囲内である。「窒化ホウ素ナノチューブ」(又は「複数の窒化ホウ素ナノチューブ」)の表現は、概略チューブ状である単層から成る構造体(すなわち、単層窒化ホウ素ナノチューブ)、さらには、各々が概略チューブ状で同心状である複数の層から成る構造体(すなわち、多層窒化ホウ素ナノチューブ)を包含する。
【0006】
仮想上の理想化された窒化ホウ素ナノチューブは、1又は複数の層(すなわち、壁)から成り、各層はホウ素原子と窒素原子との概略チューブ状の配列から成り、ホウ素原子及び窒素原子は、ホウ素原子と窒素原子とが交互に並んでいる六角形の繰り返しパターンで配列されている。当業者に周知のように、理想化された窒化ホウ素ナノチューブは、ホウ素と窒素とが交互に六角形の繰り返しパターンで配列されているホウ素原子及び窒素原子の1つの層(又は複数の層)を取り、継ぎ目で交互のホウ素/窒素の六角形繰り返しパターンが合うように層の(又はそれぞれの層の)2つの辺が継ぎ目に沿って接し、接続するようにして層(又は複数の層)を湾曲させて、連続する交互の六角形パターン(すなわち、継ぎ目は識別できない)のホウ素原子及び窒素原子の1つの壁の(又は層の数に対応する数の壁の)中空円筒形状アレイを提供することから得られることになる構造体として、概念的に説明することができる。
【0007】
窒化ホウ素ナノチューブは、多くの場合、その対応する化学的構造及びその対応する特性に関して、カーボンナノチューブと比較される。類似点が存在する一方で(例:非常に優れた機械的強度)、多くの相違点も存在することが知られており、(多くの相違点の中でも)窒化ホウ素ナノチューブが、電気絶縁性であること(一方、カーボンナノチューブは、電気伝導性である)、及び窒化ホウ素ナノチューブが、非常により高い温度まで安定であること、が挙げられる。
【0008】
窒化ホウ素ナノチューブの多くの際立って好ましい特性としては、とりわけ、強度対質量比(高強度/低密度)、靭性、剛性、熱伝導性、難燃性、耐腐食性、中性子線吸収/保護、耐摩擦及び摩耗性、耐酸化性、疎水性、水素貯蔵量、ナノ粒子キャリア効果(nanoparticle carrier effectiveness)などの特性が挙げられる。
【0009】
当業者に周知である欠陥窒化ホウ素ナノチューブの形態がいくつか存在し、例えば、ディキシーカップ欠陥(dixie cup defects)及びバンブー欠陥(bamboo defects)である
【発明の概要】
【0010】
上記で述べたように、本発明の主題は、1つの態様において、理想化された窒化ホウ素ナノチューブに(少なくとも指定された程度で)対応する原子の配列の第一の領域を含む原子の配列を各々が含む新規で予見されない材料(エピタキシャルh-BN/BNNT構造体と本明細書で定義される)を提供し、原子の配列は、少なくとも(第一の領域とは異なる)第二の領域も含み、そのような新規で予見されない材料は、特独の組み合わせの特性を有する。
【0011】
本発明の主題の第一の態様によると、少なくとも第一のエピタキシャルh-BN/BNNT構造体(本明細書で定義される通り)を含む組成物が提供され、第一のエピタキシャルh-BN/BNNT構造体は、少なくとも第一の窒化ホウ素ナノチューブ構造体(やはり本明細書で定義される通り)及び少なくとも第一の六方晶窒化ホウ素構造体(やはり本明細書で定義される通り)を含み、第一の六方晶窒化ホウ素構造体は、第一の窒化ホウ素ナノチューブ構造体(やはり本明細書で定義される通り)に対してエピタキシャルである。
【0012】
本発明の主題の第二の態様によると、少なくとも第一のエピタキシャルh-BN/BNNT構造体(本明細書で定義される通り)を含む一体構造体を含む凝集体が提供され、第一のエピタキシャルh-BN/BNNT構造体は、少なくとも第一の窒化ホウ素ナノチューブ構造体(やはり本明細書で定義される通り)及び少なくとも第一の六方晶窒化ホウ素構造体(やはり本明細書で定義される通り)を含み、第一の六方晶窒化ホウ素構造体は、窒化ホウ素ナノチューブ構造体(やはり本明細書で定義される通り)に対してエピタキシャルであり、一体構造体は、少なくとも100nmの第一の寸法及び少なくとも100nmの第二の寸法を有し、第二の寸法は、第一の寸法に対して直角である。
【0013】
本発明の主題はまた、本明細書で定義される通りのエピタキシャルh-BN/BNNT構造体を含む他の新規な組成物及び凝集体も提供する。
本発明の主題によって提供される新規で予見されないエピタキシャルh-BN/BNNT構造体(本明細書で定義される通り)は、マトリックス材料に対する非常に優れた接着性(マトリックス材料からの除去に対する高められた物理的/機械的抵抗性)を例とする改善された特性を呈し、金属が結晶化するための非常に優れたナノ核形成部位を提供し(例:窒化ホウ素ナノチューブ構造体が分解する温度よりも低い融点を有するアルミニウム、マグネシウム、チタンなどの1又は複数の金属をキャストする場合)、及び極めて高い温度に曝された後であっても、好ましい特性を提供することができる。
【0014】
本発明の主題はまた、独立した窒化ホウ素ナノチューブ(本明細書で定義される)を含み、新規な特徴を有する新規な組成物及び凝集体も提供する。
本発明の主題はまた、窒化ホウ素ナノチューブ構造体及び/又は独立した窒化ホウ素ナノチューブを含む高純度の組成物及び凝集体にも関し、例えば、窒化ホウ素ナノチューブ構造体及び/又は独立した窒化ホウ素ナノチューブを含み、残留するホウ素及び独立した
六方晶窒化ホウ素(本明細書で定義される)の合計量が、特定の質量パーセント未満(又は以下)に制限されている、組成物及び凝集体である。
【0015】
本発明の主題の第三の態様によると、複数の独立した窒化ホウ素ナノチューブ(本明細書で定義される)を含む組成物が提供され、[1]組成物中のすべての独立した六方晶窒化ホウ素(やはり本明細書で定義される)の全質量と[2]組成物中のすべての残留するホウ素(やはり本明細書で定義される)の全質量との合計が、組成物の質量の35%以下を占める。
【0016】
本発明の主題の第四の態様によると、複数の独立した窒化ホウ素ナノチューブ(本明細書で定義される)を含む一体構造体を含む凝集体が提供され、一体構造体は、少なくとも100nmの第一の寸法及び少なくとも100nmの第二の寸法を有し、第二の寸法は、第一の寸法に対して直角であり、[1]一体構造体中の独立した六方晶窒化ホウ素(やはり本明細書で定義される)の全質量と[2]一体構造体中のすべての残留するホウ素(やはり本明細書で定義される)の全質量との合計が、一体構造体の質量の35%以下を占める。
【0017】
本発明の主題はまた、窒化ホウ素ナノチューブ構造体及び/又は独立した窒化ホウ素ナノチューブを含む高品質の組成物並びに凝集体にも関し、例えば、窒化ホウ素ナノチューブ構造体及び/又は独立した窒化ホウ素ナノチューブを含み、ディキシーカップ欠陥(以下で定義される)を有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体及び/又は独立した窒化ホウ素ナノチューブ、並びにバンブー欠陥(以下で定義される)を有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体及び/又は独立した窒化ホウ素ナノチューブの合計量が、特定のパーセント未満(又は以下)に制限されている、組成物並びに凝集体である。
【0018】
本発明の主題の第五の態様によると、少なくとも50nmの長さを有する少なくとも10個の独立した窒化ホウ素ナノチューブ(本明細書で定義される)を含む組成物が提供され:
[1]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体(やはり本明細書で定義される)との合計の中で、前記合計の1%以下が、ディキシーカップ欠陥(やはり本明細書で定義される)及びバンブー欠陥(やはり本明細書で定義される)の中から選択される少なくとも1つの欠陥を有する。
【0019】
本発明の主題の第六の態様によると、複数の独立した窒化ホウ素ナノチューブ(本明細書で定義される)を含む一体構造体を含む凝集体が提供され、一体構造体は、少なくとも100nmの第一の寸法及び少なくとも100nmの第二の寸法を有し、第二の寸法は、第一の寸法に対して直角であり:
[1]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体(やはり本明細書で定義される)との合計の中で、前記合計の1%以下が、ディキシーカップ欠陥(やはり本明細書で定義される)及びバンブー欠陥(やはり本明細書で定義される)の中から選択される少なくとも1つの欠陥を有する。
【0020】
本発明の主題はまた、窒化ホウ素ナノチューブ構造体及び/又は独立した窒化ホウ素ナノチューブを含む組成物並びに凝集体にも関し、多層窒化ホウ素ナノチューブ構造体及び/又は独立した窒化ホウ素ナノチューブの量に対する単層窒化ホウ素ナノチューブ構造体及び/又は独立した窒化ホウ素ナノチューブの量は、特定のパーセント超(又は以上)である。
【0021】
本発明の主題の第七の態様によると、少なくとも10個の独立した窒化ホウ素ナノチューブ(本明細書で定義される)を含む組成物が提供され:
[1]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体(やはり本明細書で定義される)との合計の中で、前記合計の少なくとも50%の各々が、単層(やはり本明細書で定義される)である。
【0022】
本発明の主題の第八の態様によると、少なくとも1つの独立した窒化ホウ素ナノチューブ(本明細書で定義される)を含む一体構造体を含む凝集体が提供され、一体構造体は、少なくとも100nmの第一の寸法及び少なくとも100nmの第二の寸法を有し、第二の寸法は、第一の寸法に対して直角であり:
[1]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体(やはり本明細書で定義される)との合計の中で、前記合計の少なくとも50%の各々が、単層(やはり本明細書で定義される)である。
【0023】
本発明の主題はまた、新規で予見されない材料、組成物、及び凝集体を製造する新規な方法も提供する。
本発明の主題の第九の態様によると、組成物を製造する方法が提供され、その方法は:チャンバーの第一の領域に、窒素ガスと水素ガスとの混合物を供給すること;
窒素ガスと水素ガスとの混合物の少なくとも一部分をプラズマに変換すること;
チャンバーの第二の領域に、少なくとも1つのホウ素含有材料と窒素ガスとの混合物を供給し、それによって、少なくとも1つのホウ素含有材料と窒素ガスとの混合物をプラズマと接触させて、反応混合物を形成すること;
混合物の少なくとも一部分を、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体に変換すること、
を含む。
【0024】
本発明の主題は、添付の図面及び本発明の主題の以下の詳細な記述を参照することで、より充分に理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1図1は、本発明の主題の第一及び第二の態様に従う、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体、さらにはエピタキシャルh-BN/BNNT構造体を含む組成物及び/又は凝集体の製造に用いることができる装置10の代表的な実施形態を模式的に示す図である。
図2図2は、図1の一部を拡大した図である。
図3図3は、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体の図である。
図4図4は、例1の生成物の代表的な部分のTEM画像であり、窒化ホウ素ナノチューブ構造体の約30%の各々は、エピタキシャル六方晶窒化ホウ素によって少なくとも30%覆われていた。
図5図5は、例2の生成物の代表的な部分のTEM画像であり、窒化ホウ素ナノチューブ構造体の約90%の各々は、エピタキシャル六方晶窒化ホウ素によって少なくとも30%覆われていた。
図6図6は、例2の生成物の一部分のTEM画像であり、この画像は(とりわけ)、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体を示している。
図7図7は、例2の生成物の一部分のTEM画像であり、この画像は(とりわけ)、独立した六方晶窒化ホウ素及びエピタキシャルh-BN/BNNT構造体(そのうちの1つは、窒化ホウ素ナノチューブ構造体の塊を含んでいる)を示している。
図8図8は、例2の生成物の一部分のTEM画像であり、この画像は(とりわけ)、窒化ホウ素ナノチューブ構造体の塊及びエピタキシャルh-BN/BNNT構造体を示している。
図9図9は、例2の生成物の一部分のTEM画像であり、この画像は(とりわけ)、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体を示している。
図10図10は、例2の生成物の一部分のTEM画像であり、この画像は(とりわけ)、残留するホウ素及びエピタキシャルh-BN/BNNT構造体を示している。
図11図11は、例2の生成物の一部分のTEM画像であり、この画像は(とりわけ)、残留するホウ素及びエピタキシャルh-BN/BNNT構造体を示している。
図12図12は、例2の生成物の一部分のTEM画像であり、この画像は(とりわけ)、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体を示している。
図13図13は、独立した窒化ホウ素ナノチューブのTEM画像である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
特に断りのない限り、本明細書で用いられるすべての用語(技術用語及び科学用語を含む)は、本発明の主題が属する技術分野における当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。一般的に用いられる辞書に定義されている用語などの用語は、該当する技術分野及び本開示の文脈におけるそれらの意味と一致する意味を有するものとして解釈されるべきであり、理想的な又は過剰に形式的な意味には、本明細書においてそのように明確に定義されていない限り、解釈されるものではないことはさらに理解される。
【0027】
「第一の」、「第二の」などの用語が、本明細書において、様々な構造体、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体、窒化ホウ素ナノチューブ構造体、六方晶窒化ホウ素構造体、部材、パーセント、パーセントの範囲、寸法、領域、及び接続セクションに言及する場合に用いられるが、そのような構造体、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体、窒化ホウ素ナノチューブ構造体、六方晶窒化ホウ素構造体、部材、パーセント、パーセントの範囲、寸法、領域、接続セクションは、これらの数値用語によって限定されない。これらの数値用語は、単に、各々の構造体、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体、窒化ホウ素ナノチューブ構造体、六方晶窒化ホウ素構造体、部材、パーセント、パーセントの範囲、寸法、領域、又は接続セクションを個別に識別するために、及び/又は構造体、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体、窒化ホウ素ナノチューブ構造体、六方晶窒化ホウ素構造体、部材、パーセント、パーセントの範囲、寸法、領域、又は接続セクション同士を区別するために用いられる。
【0028】
「各々」の表現は、複数の項目(又は「少なくとも1つの」項目など)における特徴(又は複数の特徴)と関連して、本明細書の多くの箇所で用いられ、複数の項目によって何らかの方法で提供されるが必ずしも個別の項目によって提供されるわけではない特徴とは対照的に、又は複数の項目に関する特徴の平均である特徴とは対照的に、その特徴(又は複数の特徴)が、指定された項目(又は個別の項目)の各々に存在することを示すためのものである。「各々」の表現のそのような使用は、様々な形態を取り、例えば:
「各々が原子の配列を含む材料…」、
「各々が概略チューブ状で同心状である複数の層」、
「1又は複数の層(すなわち、壁)、各層はホウ素原子と窒素原子との概略チューブ状の配列から成る」、
「前記合計の少なくとも50%の各々は、単層である」、
「少なくとも1つの六方晶窒化ホウ素構造体の各々は、窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対してエピタキシャルである」、
「各エピタキシャルh-BN/BNNT構造体は、窒化ホウ素ナノチューブ構造体及び少なくとも1つの六方晶窒化ホウ素構造体を含む」、
「各々が窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対してエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体」、
「含む構造体(又は各々が含む複数の構造体)」、
「窒化ホウ素ナノチューブ構造体の最外壁にある原子の少なくとも10%の各々について、[1]窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対してエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体中にあり、[2]そのような原子の10ナノメートル以内にある原子が存在する」、
「[1]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブの量と[2]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体の量との合計の少なくとも10%である量の窒化ホウ素ナノチューブ構造体の各々であって:
窒化ホウ素ナノチューブ構造体は、少なくとも50nmの長さを有し、窒化ホウ素ナノチューブ構造体の最外壁の合計で少なくとも10%が、窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対して各々がエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体によって覆われている」、並びに
「前記合計の少なくとも一部の各々」、
である。
【0029】
上記で述べたように、本発明の主題の第一の態様によると、少なくとも第一のエピタキシャルh-BN/BNNT構造体を含む組成物が提供され、第一のエピタキシャルh-BN/BNNT構造体は、少なくとも第一の窒化ホウ素ナノチューブ構造体及び少なくとも第一の六方晶窒化ホウ素構造体を含み、第一の六方晶窒化ホウ素構造体は、第一の窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対してエピタキシャルである。
【0030】
「エピタキシャルh-BN/BNNT構造体」の表現は、本明細書で用いられる場合、本発明の主題によって提供される新規で予見されない構造体を意味し、すなわち、窒化ホウ素ナノチューブ構造体(以下で定義される)及び少なくとも1つの六方晶窒化ホウ素構造体(以下で定義される)を含み、少なくとも1つの六方晶窒化ホウ素構造体の各々が、窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対してエピタキシャルである、構造体を意味する。したがって、各エピタキシャルh-BN/BNNT構造体は、窒化ホウ素ナノチューブ構造体及び少なくとも1つの六方晶窒化ホウ素構造体を含む。
【0031】
当業者に周知であるように、「エピタキシャル」の表現は、結晶核形成及び結晶成長に関連して広く用いられる。
結晶は、3つすべての空間次元に広がる規則的な繰り返しパターン、結晶格子、に配列された原子、分子、又はイオンとして定義される。結晶成長は、より多くの原子、分子、又はイオンが結晶格子中のそれらの決められた位置に付加されるに従って、既存の結晶が大きくなるプロセスである。結晶成長の過程で、原子、分子、又はイオンは、非常に規則的な結晶が成長するために、正しい格子位置に収まる必要がある。原子、分子、又はイオンが理想的な結晶格子での位置とは異なる位置に収まった場合、欠陥が形成される。典型的には、結晶格子中の原子、分子、又はイオンは、所定の位置に保持され、すなわち、それらは、それ自体の位置から容易には移動することができず、したがって、分子又はイオンが、成長する格子中の所定の位置に一度収まると固定されるという意味で、結晶成長は、多くの場合不可逆的である。
【0032】
結晶化は、典型的には、2つのプロセス、すなわち、結晶核形成及び結晶成長から成るものとして理解される。結晶核形成は、新しい結晶が形成される場合(すなわち、既存の結晶が存在しない場合であり、結晶成長は、原子、分子、又はイオンが、存在している結晶、すなわち核形成された(及び所望に応じて成長した結晶に付加される場合であり、すなわち、核形成された結晶への付加が、結晶成長と称され、核形成されて既にある程度成長した結晶への付加も、結晶成長と称される)。
【0033】
エピタキシは、別の結晶上における特定の配向の結晶の核形成を意味し、配向は、下地の結晶によって決定される。第一の構造体(すなわち、六方晶窒化ホウ素構造体)が、第二の構造体(すなわち、窒化ホウ素ナノチューブ構造体)に対してエピタキシャルであるという本明細書における記述は、[1]第二の構造体中の原子及び[2]第二の構造体に最も近い第一の構造体中の原子が、第二の構造体に相当する理想化された構造体中の原子が互いに対して配列されるようにして、互いに対して配列されていることを、すなわち、それらが、第一の構造体上での第二の構造体の核形成及び核形成された第二の構造体上での第二の構造体の成長の結果である(又は結果となる)ようにして配列されていることを意味する。
【0034】
したがって、「窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対してエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体」の表現(及び類似の表現、例えば、「窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対して各々がエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体」、「少なくとも1つの六方晶窒化ホウ素構造体の各々は、窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対してエピタキシャルである」、「窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対してエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素」など)は、本明細書で用いられる場合、その様な各々の六方晶窒化ホウ素構造体において、[1]六方晶窒化ホウ素構造体中の原子及び[2]六方晶窒化ホウ素構造体に最も近い窒化ホウ素ナノチューブ構造体中の原子が、理想化された六方晶窒化ホウ素構造体(以下で考察)中の原子が互いに対して配列されるようにして、互いに対して配列されていることを、すなわち、それらが、窒化ホウ素ナノチューブ構造体上での六方晶窒化ホウ素構造体の核形成及び核形成された六方晶窒化ホウ素構造体上での六方晶窒化ホウ素構造体の成長の結果である(又は結果となる)ようにして配列されていることを意味する。
【0035】
六方晶窒化ホウ素は、極性の高いB-N結合によって強く結合されたホウ素原子と窒素原子とから成る二次元のハニカム格子の積層を特徴とする。六方晶窒化ホウ素の層は、全体として、AA’積層モードで積層しており、すなわち、1つの層中の部分正電荷を有するホウ素原子が、隣接する層の反対に帯電した窒素原子上に位置している。
【0036】
「窒化ホウ素ナノチューブ構造体」の表現は、本明細書において、ホウ素原子と窒素原子とが、同じ長さ、径、及び壁数の理想化された窒化ホウ素ナノチューブ(上記で考察)に対して10パーセント以下の欠陥率を有する原子配列で存在するエピタキシャルh-BN/BNNT構造体の部分を意味するために用いられる。
【0037】
「欠陥率」の表現は、本明細書で用いられる場合、理想化された構造体に対して不適切な位置に置かれた構造体中の原子のパーセントを意味し、すなわち、「理想化された窒化ホウ素ナノチューブに対して10パーセント以下の欠陥率を有する原子配列」の表現は、本明細書で用いられる場合、(同じ長さ、径、及び壁数の)理想化された窒化ホウ素ナノチューブからの逸脱の割合が、10パーセント以下である構造体を包含し、そのような逸脱は、理想化された窒化ホウ素ナノチューブ中のそれぞれの位置に対応していない位置にある実際の窒化ホウ素ナノチューブ構造体中の原子の数を、理想化された窒化ホウ素ナノチューブ中の原子に対する位置の総数で除して(又は、理想化された窒化ホウ素ナノチューブ中の位置の総数に対する、理想化された窒化ホウ素ナノチューブ中のそれぞれの位置に対応している位置にある実際の窒化ホウ素ナノチューブ構造体中の原子のパーセントを、100パーセントから差し引いて)定量化される。単一の逸脱は、理想化された窒化ホウ素ナノチューブ中の単一の原子が、異なる原子によって置き換えられる場合、又は単一のシフトが発生する場合である。例えば、実際の窒化ホウ素ナノチューブ構造体中の原子配列を、理想化された窒化ホウ素ナノチューブ中の原子配列と比較する場合、単一セットの逸脱は、実際の窒化ホウ素ナノチューブ構造体の周囲に延びる一連の原子(一原子分の幅)を包含し得るものであり、その一連の原子のそれぞれの両側にある原子(一連の原子は含まない)が理想化された窒化ホウ素ナノチューブ中の原子配列と比較される。
【0038】
上記で述べたように、仮想上の理想化された窒化ホウ素ナノチューブは、1又は複数の層(すなわち、壁)から成り、各層はホウ素原子と窒素原子との概略チューブ状の配列から成り、ホウ素原子及び窒素原子は、ホウ素原子と窒素原子とが交互に並んでいる六角形の繰り返しパターンで配列されている。
【0039】
「六方晶窒化ホウ素構造体」の表現は、本明細書で用いられる場合、ホウ素原子と窒素原子とが、同じ形状及び層数の理想化された六方晶窒化ホウ素構造体(以下で考察)に対して10パーセント以下の欠陥率を有する原子配列で存在するエピタキシャルh-BN/BNNT構造体の部分を意味する。
【0040】
上記のように、「欠陥率」の表現は、本明細書で用いられる場合、理想化された構造体に対して不適切な位置に置かれた構造体中の原子のパーセントを意味する。この文脈において、すなわち、「同じ形状及び層数の理想化された六方晶窒化ホウ素構造体(以下で考察)に対して10パーセント以下の欠陥率」の表現において、10パーセント以下の欠陥率は、同じ形状及び層数の理想化された六方晶窒化ホウ素構造体からの逸脱の割合が、10パーセント以下である構造体を包含し、そのような逸脱は、理想化された六方晶窒化ホウ素構造体中のそれぞれの位置に対応していない位置にある実際の原子配列中の原子の数を、理想化された六方晶窒化ホウ素構造体中の原子に対する位置の総数で除して(又は、理想化された六方晶窒化ホウ素構造体中の位置の総数に対する、理想化された六方晶窒化ホウ素構造体中のそれぞれの位置に対応している位置にある実際の原子配列中の原子のパーセントを、100パーセントから差し引いて)定量化され、パーセントとして表される。単一の逸脱は、理想化された六方晶窒化ホウ素構造体中の単一の原子が、異なる原子によって置き換えられる場合、又は単一のシフトが発生する場合である。例えば、実際の材料中の原子配列を、理想化された六方晶窒化ホウ素構造体中の原子配列と比較する場合、単一セットの逸脱は、実際の材料にわたって延びる一連の原子(一原子分の幅)を包含し、その一連の原子のそれぞれの両側にある原子(一連の原子は含まない)が理想化された六方晶窒化ホウ素構造体中の原子配列と比較される。
【0041】
「理想化された六方晶窒化ホウ素構造体」の表現は、本明細書で用いられる場合、1又は複数の層から成る仮想上の理想的な窒化ホウ素構造体を意味し、各層は、無欠陥の六方晶窒化ホウ素結晶に相当するホウ素原子及び窒素原子の配列から成る。当業者であれば公知であるように、六方晶窒化ホウ素結晶中のホウ素原子及び窒素原子は、ホウ素原子と窒素原子とが交互に並んでいる六角形の繰り返しパターンで配列されている。
【0042】
「六方晶窒化ホウ素領域」の表現は、本明細書で用いられる場合、六方晶窒化ホウ素構造体の領域(例:一体的単体構造体の領域)を意味する。
「六方晶窒化ホウ素」の表現は、1又は複数の六方晶窒化ホウ素構造体を意味するために本明細書で用いられる。
【0043】
「窒化ホウ素ナノチューブ構造体上に核形成されたホウ素原子及び窒素原子」の表現は、本明細書で用いられる場合、窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対して各々がエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体中のすべてのホウ素原子及び窒素原子の中から、窒化ホウ素ナノチューブ構造体中の原子と接触しているホウ素原子及び窒素原子のみを、すなわち、窒化ホウ素ナノチューブ構造体上の六方晶窒化ホウ素の核形成の結果である(又は結果となる)ようにして配列されているホウ素原子及び窒素原子のみを意味する。例えば、六方晶窒化ホウ素が窒化ホウ素ナノチューブ構造体上で核形成され、成長する場合、「窒化ホウ素ナノチューブ構造体上で核形成されたホウ素原子及び窒素原子」の表現は、窒化ホウ素ナノチューブ構造体上で核形成されたホウ素原子及び窒素原子のみを意味し、核形成されたホウ素原子及び窒素原子上に続いて成長したホウ素原子及び窒素原子は意味し
ない。
【0044】
したがって、「窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対してエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素」(上記で定義される)の表現は、「窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対してエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素」の表現が、窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対してエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体全てにある原子の全てを意味する(窒化ホウ素ナノチューブ上に核形成されたホウ素原子及び窒素原子だけでなく)という点で、「窒化ホウ素ナノチューブ構造体上に核形成されたホウ素原子及び窒素原子」の表現とは異なる。
【0045】
「独立した窒化ホウ素ナノチューブ」の表現は、本明細書において、[1]同じ長さ、径、及び壁数の理想化された窒化ホウ素ナノチューブ(上記で考察)に対して10パーセント以下の欠陥率を有し、及び[2]それに対してエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体が存在しない(すなわち、理想化された窒化ホウ素ナノチューブに対して10パーセント以下の欠陥率を有する原子配列の窒素原子及びホウ素原子に対してエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素が存在しない)原子配列のホウ素原子及び窒素原子を含む構造体を意味する。
【0046】
「独立した六方晶窒化ホウ素」の表現は、本明細書において、[1]同じ形状及び層数の理想化された六方晶窒化ホウ素構造体(上記で考察)に対して10パーセント以下の欠陥率を有し、及び[2]それに対してエピタキシャルである窒化ホウ素ナノチューブ構造体が存在しない(すなわち、理想化された六方晶窒化ホウ素構造体に対して10パーセント以下の欠陥率を有する原子配列がエピタキシャルとなる窒化ホウ素ナノチューブが存在しない)原子配列のホウ素原子及び窒素原子を含む構造体(又は各々が含む複数の構造体)を意味する。
【0047】
以下で考察されるように、本明細書で開示されるエピタキシャルh-BN/BNNT構造体の特徴の1つは、六方晶窒化ホウ素構造体(窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対してエピタキシャルである)が窒化ホウ素ナノチューブ構造体を(部分的に又は完全に)「覆っている」ことが、容易に知覚される(例:正常なヒトの視力によって)ことである。本明細書は、いずれの特定の窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対しても、窒化ホウ素ナノチューブ構造体が六方晶窒化ホウ素構造体によって覆われている程度をパーセントとして定量することができる定義を含む。当業者が、特定のいずれかの構造体がそのような被覆に関連する本明細書における表現を満たすかどうかを容易に判断可能であるように、及び/又は特定のいずれかの組成物若しくは凝集体が、少なくとも特定のパーセントで各々が覆われている少なくとも特定のパーセントの窒化ホウ素ナノチューブ構造体に関連する表現を満たすかどうかを容易に判断可能であるように、そのような定量を確定的に(すなわち、極めて正確に)する目的で、本明細書は、そのような計算を充分に正確に行うための非常に詳細な定義を(以下に)含む。
【0048】
「窒化ホウ素ナノチューブ構造体の最外壁の合計で少なくとも10%が、窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対して各々がエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体によって覆われている」の表現は、本明細書で用いられる場合、窒化ホウ素ナノチューブ構造体の最外壁にある原子の少なくとも10%の各々に対して、[1]窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対してエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体中にあり、[2]そのような原子の10ナノメートル以内にある原子が存在することを意味する。
【0049】
「最外壁」の表現は、窒化ホウ素ナノチューブ構造体に関連して本明細書で用いられる場合、多層窒化ホウ素ナノチューブ構造体の最外壁(すなわち、窒化ホウ素ナノチューブ構造体の軸線から最も遠く、チューブ内の空間から最も遠くにある壁)、又は(単層窒化
ホウ素ナノチューブ構造体の場合)単一の壁を意味する。
【0050】
「最外壁」の表現は、独立した窒化ホウ素ナノチューブに関連して本明細書で用いられる場合、独立した多層窒化ホウ素ナノチューブの最外壁(すなわち、独立した窒化ホウ素ナノチューブの軸線から最も遠く、チューブ内の空間から最も遠くにある壁)、又は(独立した単層窒化ホウ素ナノチューブの場合)単一の壁を意味する。
【0051】
エピタキシャルh-BN/BNNT構造体中において窒化ホウ素ナノチューブ構造体が六方晶窒化ホウ素構造体によって覆われているパーセントの計算に関する上記の定義に加えて、複数の窒化ホウ素ナノチューブ構造体が一緒に塊を形成し得るエピタキシャルh-BN/BNNT構造体も存在し、塊全体(複数の窒化ホウ素ナノチューブ構造体を含む)が、塊中の窒化ホウ素ナノチューブ構造体(例:最も外側のもの)に対してエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体によって(少なくともあるパーセントまで)覆われ得る。当業者が、特定のいずれかの構造体がそのような被覆に関連する本明細書における表現を満たすかどうかを容易に判断可能であるように、及び/又は特定のいずれかの組成物若しくは凝集体がそのような被覆に関連する表現を満たすかどうかを容易に判断可能であるように、そのような定量を充分に正確にする目的で、本明細書は、そのような計算を充分に正確に行うためのさらなる定義を(「塊」の定義及び特定の種類の塊から始めて)含む。
【0052】
「塊」の表現は、本明細書で用いられる場合(例:「独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊」、「窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊」、及び「窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊」の表現において)、すべてが互いに接触している少なくとも2つの独立した窒化ホウ素ナノチューブの群、すべてが互いに接触している少なくとも2つの窒化ホウ素ナノチューブ構造体の群、又はすべてが互いに接触している少なくとも1つの独立した窒化ホウ素ナノチューブと少なくとも1つの窒化ホウ素ナノチューブ構造体との群を意味する。単一の「塊」は、群の各メンバーが群の他のすべてのメンバーと直接接触又は間接的に接触している群を意味する(群のそれぞれのメンバー間での間接的な接触とは、メンバーが互いに直接は接触していないが、メンバー間に拡がる一連の直接接触したメンバーの対を意味し、すなわち、第一及び第二のメンバーは、互いに直接接触し、第三のメンバーは、第一及び第二のメンバーのうちの少なくとも1つと直接接触し、第四のメンバーは、第一から第三のメンバーのうちの少なくとも1つと直接接触し、第五のメンバーは、第一から第四のメンバーのうちの少なくとも1つと直接接触する、などである)。「塊」が本発明の主題の文脈において重要である代表的な例は、以下の「外部原子…」の定義の後に考察される。
【0053】
「独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊」の表現は、本明細書で用いられる場合、複数の独立した窒化ホウ素ナノチューブを含み、窒化ホウ素ナノチューブ構造体は含まない塊を意味する。
【0054】
「窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊」の表現は、本明細書で用いられる場合、複数の窒化ホウ素ナノチューブ構造体を含み、独立した窒化ホウ素ナノチューブは含まない塊を意味する。
【0055】
「窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊」の表現は、本明細書で用いられる場合、少なくとも1つの窒化ホウ素ナノチューブ構造体及び少なくとも1つの独立した窒化ホウ素ナノチューブを含む塊を意味する。類似の表現は、類似の構造体を意味し、例えば、同様に、いずれかの指定された数(又は範囲)の窒化ホウ素ナノチューブ構造体及び/又は独立した窒化ホウ素ナノチューブの塊は、[1]窒化ホウ素ナノチューブ構造体の総数と[2]独立した窒化ホウ素ナノチューブの総数との合計が、そ
のような指定された数に等しい(又は指定された範囲内にある)構造体を意味する。
【0056】
「[2]窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、又は[5]塊ではない窒化ホウ素ナノチューブ構造体の外部原子の合計で少なくとも10%が、
[2]窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、又は[5]塊ではない窒化ホウ素ナノチューブ構造体中の窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対して各々がエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体によって覆われている」の表現は、
本明細書で用いられる場合、[2]窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、又は[5]塊ではない窒化ホウ素ナノチューブ構造体の外部原子(以下で定義される)の少なくとも10%の各々に対して、[a]塊中の窒化ホウ素ナノチューブに対してエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体中にあり、[b]そのような外部原子の10ナノメートル以内にある原子が存在することを意味する。
【0057】
「[2]窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、又は[5]塊ではない窒化ホウ素ナノチューブ構造体の外部原子」の表現は、本明細書で用いられる場合、[2]窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、又は[5]塊ではない窒化ホウ素ナノチューブ構造体上のいずれかの原子であって、その原子に対して、その原子と接触し、[2]窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、又は[5]塊ではない窒化ホウ素ナノチューブ構造体上の他のいずれの原子とも交差することなくその原子から少なくとも1mmにわたって延びている半径0.1オングストロームの円筒形領域が存在する、いずれの原子をも包含する。
【0058】
「塊」が本発明の主題の文脈において重要である代表的な例は、塊中の1若しくは複数の窒化ホウ素ナノチューブ構造体及び/又は1若しくは複数の独立した窒化ホウ素ナノチューブが、他の窒化ホウ素ナノチューブ構造体及び/又は独立した窒化ホウ素ナノチューブによって実質的に完全に覆われている場合である(例:そのような実質的に完全に覆われた窒化ホウ素ナノチューブ構造体及び/又は1若しくは複数の独立した窒化ホウ素ナノチューブは、大きい塊の中にある)。そのような状況では、そのような実質的に完全な窒化ホウ素ナノチューブ構造体及び/又は1若しくは複数の独立した窒化ホウ素ナノチューブの原子は、本明細書の記述に従って、「外部原子」の上記の定義を満たさず、したがって、そのような原子は、「[2]窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、又は[5]塊ではない窒化ホウ素ナノチューブ構造体の外部原子の合計で少なくとも10%が、
[2]窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、又は[5]塊ではない窒化ホウ素ナノチューブ構造体中の窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対して各々がエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体によって覆われている」
の表現が満たされているかどうかを判断する際に考慮されない。
【0059】
「残留するホウ素」の表現は、本明細書で用いられる場合、ホウ素及び/又はホウ素化合物から成る(又は、主として成る)塊を意味する。
「凝集体」の表現は、本明細書で用いられる場合、一体的単体構造体、すなわち、一体構造体、すなわち、構造体のいずれの部分を掴んで持ち上げても持ち上げることができる構造体を意味する(すなわち、そのような部分を掴んで持ち上げることが、構造体のいずれの部分も、重力によって構造体の他のいずれかの部分から分裂させることなく可能であ
る)。
【0060】
「一体的単体構造体」の表現は、本明細書で用いられる場合、単体である構造体を意味する。
「複数」の表現は、本明細書で用いられる場合、2つ以上を意味する(例:「複数の六方晶窒化ホウ素構造体」の表現は、2つ以上の六方晶窒化ホウ素構造体を意味する)。
【0061】
指定された量「以下」の表現は、本明細書で用いられる場合、指定された量又はそれよりも少ないことを意味する(例:「組成物の質量の35%以下」の表現は、組成物の質量の35%又は35%未満を意味する)。
【0062】
「少なくとも」指定された量の表現は、本明細書で用いられる場合、指定された量又はそれ以上を意味し(例:「少なくとも10個の窒化ホウ素ナノチューブ構造体」の表現は、10個又はそれ以上の窒化ホウ素ナノチューブ構造体を意味する)、逆も同様である(例:「2つ又はそれ以上の窒化ホウ素ナノチューブ構造体」の表現は、少なくとも2つの窒化ホウ素ナノチューブ構造体を意味する)。
【0063】
「[組成物又は凝集体]が、少なくとも[指定されたパーセントの][ある種類の材料]を含む」(例:「組成物が、少なくとも10質量%の六方晶窒化ホウ素を含む」)の表現は、指定された種類の材料が、組成物又は凝集体全体の中で指定されたパーセント(又はパーセントの範囲)を占めることを意味し、逆も同様である(すなわち、「[指定された材料」が、[組成物又は凝集体]の[指定されたパーセント]を占める、の表現は、組成物又は凝集体の指定されたパーセント(又はパーセントの範囲)が、指定された材料であることを意味する。
【0064】
「合計」が、2つ以上の項目に対するそれぞれの値の合計として特徴付けられる表現において、例えば、以下の表現:
「[1]組成物中のすべての独立した六方晶窒化ホウ素の全質量と[2]組成物中のすべての残留するホウ素の全質量との合計」、
「[1]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計」、
「[1]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊と、[2]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊と、[3]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊と、[4]組成物中の、塊ではなく、少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと、[5]組成物中の、塊ではなく、少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体とのそれぞれの量の合計」、
並びに、「組成物」が「一体構造体」によって置き換えられる及び/又は「一体構造体」と共に含まれる類似の表現において、値のうちの1又は複数がゼロであることが可能であり、すなわち、項目を含めることは、そのような項目に対する値が必ずしもゼロ以外であることを意味するものではない。
【0065】
「プラズマ」及び「イオン化ガス」の表現は、本明細書において、それらの周知の意味に従って用いられ、充分なエネルギーがガスに対して供給されて、原子又は分子から電子が遊離され、したがって、イオンと電子とが共存可能とされた場合に得られる物質を意味する(物質の第四の状態とも称される、すなわち、固体、液体、気体、プラズマ)。
【0066】
上記で述べたように、本発明の主題の第一の態様によると:
少なくとも第一のエピタキシャルh-BN/BNNT構造体、
を含む組成物が提供され、
第一のエピタキシャルh-BN/BNNT構造体は、少なくとも第一の窒化ホウ素ナノチューブ構造体及び少なくとも第一の六方晶窒化ホウ素構造体を含み、
第一の六方晶窒化ホウ素構造体は、第一の窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対してエピタキシャルである。
【0067】
本明細書で述べる他の特徴のいずれを、適宜、含んでいても又は含んでいなくてもよい本発明の主題の第一の態様に従ういくつかの実施形態では:
[1]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブの量と[2]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体の量との合計は、少なくとも10個であり、
[1]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブの量と[2]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体の量との合計の少なくとも10%である量の窒化ホウ素ナノチューブ構造体の各々について:
窒化ホウ素ナノチューブ構造体は、少なくとも50nmの長さを有し、窒化ホウ素ナノチューブ構造体の最外壁の合計で少なくとも10%が、窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対して各々がエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体によって覆われており、
並びに、そのような実施形態のいくつかでは:
[1]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブの量と[2]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体の量との合計の少なくとも第一のパーセント(20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、及び90%の中から選択される)である、又は第一のパーセントの範囲内(10%~20%、20%~30%、30%~40%、40%~50%、50%~60%、60%~70%、70%~80%、及び80%~90%の中から選択される)である量の窒化ホウ素ナノチューブ構造体の各々について:
窒化ホウ素ナノチューブ構造体は、少なくとも50nmの長さを有し、窒化ホウ素ナノチューブ構造体の最外壁の、合計で少なくとも第二のパーセント(10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、及び90%の中から選択される)、又は合計で第二のパーセントの範囲内(10%~20%、20%~30%、30%~40%、40%~50%、50%~60%、60%~70%、70%~80%、及び80%~90%の中から選択される)が、各々が窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対してエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体によって覆われており、
第一のパーセント(又は第一のパーセントの範囲)と第二のパーセント(又は第二のパーセントの範囲)とのいずれの組み合わせも含む。
【0068】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第一の態様に従ういくつかの実施形態では:
[1]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊と、[2]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊と、[3]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊と、[4]組成物中の、塊ではなく、少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと、[5]組成物中の、塊ではなく、少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体とのそれぞれの量の合計は、少なくとも10個であり、
[2]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、及び[5]組成物中の、塊ではなく、少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体の中で、前記合計の少なくとも30%
である量の各々について:
[2]窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、又は[5]塊ではない窒化ホウ素ナノチューブ構造体の外部原子の合計で少なくとも10%が、
[2]窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、又は[5]塊ではない窒化ホウ素ナノチューブ構造体中の窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対して各々がエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体によって覆われており、
並びに、そのような実施形態のいくつかでは:
[1]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊と、[2]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊と、[3]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊と、[4]組成物中の、塊ではなく、少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと、[5]組成物中の、塊ではなく、少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体とのそれぞれの量の合計は、少なくとも10個であり、
[2]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、及び[5]組成物中の、塊ではなく、少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体の中で、前記合計の少なくとも第一のパーセント(40%、50%、60%、70%、80%、及び90%の中から選択される)である、又は第一のパーセントの範囲内(30%~40%、40%~50%、50%~60%、60%~70%、70%~80%、及び80%~90%の中から選択される)である量の各々について:
[2]窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、又は[5]塊ではない窒化ホウ素ナノチューブ構造体の外部原子の、合計で少なくとも第二のパーセント(10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、及び90%の中から選択される)、又は合計で第二のパーセントの範囲内(10%~20%、20%~30%、30%~40%、40%~50%、50%~60%、60%~70%、70%~80%、及び80%~90%の中から選択される)が、
[2]窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、又は[5]塊ではない窒化ホウ素ナノチューブ構造体中の窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対して各々がエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体によって覆われており、
第一のパーセント(又は第一のパーセントの範囲)と第二のパーセント(又は第二のパーセントの範囲)とのいずれの組み合わせも含む。
【0069】
上記で述べたように、本発明の主題の第二の態様によると:
少なくとも第一のエピタキシャルh-BN/BNNT構造体を含む一体構造体、
を含む凝集体が提供され、
第一のエピタキシャルh-BN/BNNT構造体は、少なくとも第一の窒化ホウ素ナノチューブ構造体及び少なくとも第一の六方晶窒化ホウ素構造体を含み、
第一の六方晶窒化ホウ素構造体は、窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対してエピタキシャルであり、
一体構造体は、少なくとも100nmの第一の寸法及び少なくとも100nmの第二の寸法を有し、第二の寸法は、第一の寸法に対して直角である。
【0070】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第二の態様に従ういくつかの実施形態では:
[1]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブの量と[2]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体の量との合計の少なくとも10%である量の一体構造体中の窒化ホウ素ナノチューブ構造体の各々について:
窒化ホウ素ナノチューブ構造体の最外壁の合計で少なくとも10%が、窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対して各々がエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体によって覆われており、
並びに、そのような実施形態のいくつかでは:
[1]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブの量と[2]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体の量との合計の少なくとも第一のパーセント(20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、及び90%の中から選択される)である、又は第一のパーセントの範囲内(10%~20%、20%~30%、30%~40%、40%~50%、50%~60%、60%~70%、70%~80%、及び80%~90%の中から選択される)である量の一体構造体中の窒化ホウ素ナノチューブ構造体の各々について:
窒化ホウ素ナノチューブ構造体の最外壁の、合計で少なくとも第二のパーセント(20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、及び90%の中から選択される)、又は合計で第二のパーセントの範囲内(10%~20%、20%~30%、30%~40%、40%~50%、50%~60%、60%~70%、70%~80%、及び80%~90%の中から選択される)が、各々が窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対してエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体によって覆われており、
第一のパーセント(又は第一のパーセントの範囲)と第二のパーセント(又は第二のパーセントの範囲)とのいずれの組み合わせも含む。
【0071】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第二の態様に従ういくつかの実施形態では:
[2]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、及び[5]一体構造体中の、塊ではなく、少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体の中で、
[1]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊と、[2]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊と、[3]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊と、[4]一体構造体中の、塊ではなく、少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと、[5]一体構造体中の、塊ではなく、少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体とのそれぞれの量の合計の少なくとも10%である量の各々について:
[2]窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、又は[5]塊ではない窒化ホウ素ナノチューブ構造体の外部原子の合計で少なくとも10%が、
[2]窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、又は[5]塊ではない窒化ホウ素ナノチューブ構造体中の窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対して各々がエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体によって覆われており、
並びに、そのような実施形態のいくつかでは:
[2]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、及び[5]一体構造体中の、塊ではなく、少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体の中で、
[1]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチュー
ブ塊と、[2]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊と、[3]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊と、[4]一体構造体中の、塊ではなく、少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと、[5]一体構造体中の、塊ではなく、少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体とのそれぞれの量の合計の少なくとも第一のパーセント(20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、及び90%の中から選択される)である、又は第一のパーセントの範囲内(10%~20%、20%~30%、30%~40%、40%~50%、50%~60%、60%~70%、70%~80%、及び80%~90%の中から選択される)である量の各々について:
[2]窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、又は[5]塊ではない窒化ホウ素ナノチューブ構造体の外部原子の、合計で少なくとも第二のパーセント(20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、及び90%の中から選択される)、又は合計で第二のパーセントの範囲内(10%~20%、20%~30%、30%~40%、40%~50%、50%~60%、60%~70%、70%~80%、及び80%~90%の中から選択される)が、
[2]窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、又は[5]塊ではない窒化ホウ素ナノチューブ構造体中の窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対して各々がエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体によって覆われており、
第一のパーセント(又は第一のパーセントの範囲)と第二のパーセント(又は第二のパーセントの範囲)とのいずれの組み合わせも含む。
【0072】
上記で述べたように、本発明の主題の第三の態様によると:
複数の独立した窒化ホウ素ナノチューブ、
を含む組成物が提供され、
[1]組成物中のすべての独立した六方晶窒化ホウ素の全質量と[2]組成物中のすべての残留するホウ素の全質量との合計が、組成物の質量の35%以下を占める。
【0073】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第三の態様に従ういくつかの実施形態では:
[1]組成物中のすべての独立した六方晶窒化ホウ素の全質量と[2]組成物中のすべての残留するホウ素の全質量との合計が、組成物の質量の、第一のパーセント(30%、25%、20%、15%、10%、及び5%の中から選択される)以下を占める、又は第一のパーセントの範囲内(30%~350%、25%~30%、20%~25%、15%~20%、10%~15%、及び5%~10%の中から選択される)であるパーセントを占める。
【0074】
上記で述べたように、本発明の主題の第四の態様によると:
複数の独立した窒化ホウ素ナノチューブを含む一体構造体、
を含む凝集体が提供され、
一体構造体は、少なくとも100nmの第一の寸法及び少なくとも100nmの第二の寸法を有し、第二の寸法は、第一の寸法に対して直角であり、
[1]一体構造体中の独立した六方晶窒化ホウ素の全質量と[2]一体構造体中のすべての残留するホウ素の全質量との合計が、一体構造体の質量の35%以下を占める。
【0075】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第四の態様に従ういくつかの実施形態では:
[1]一体構造体中のすべての独立した六方晶窒化ホウ素の全質量と[2]一体構造体中
のすべての残留するホウ素の全質量との合計が、一体構造体の質量の、第一のパーセント(30%、25%、20%、15%、10%、及び5%の中から選択される)以下を占める、又は第一のパーセントの範囲内(30%~350%、25%~30%、20%~25%、15%~20%、10%~15%、及び5%~10%の中から選択される)であるパーセントを占める。
【0076】
上記で述べたように、本発明の主題の第五の態様によると:
少なくとも50nmの長さを有する少なくとも10個の独立した窒化ホウ素ナノチューブ、
を含む組成物が提供され、
[1]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計の中で、前記合計の1%以下が、ディキシーカップ欠陥及びバンブー欠陥の中から選択される少なくとも1つの欠陥を有する。
【0077】
当業者であれば、ディキシーカップ欠陥及びバンブー欠陥について熟知している。明確とするために、「バンブー欠陥」の表現は、窒化ホウ素ナノチューブに関して本明細書で用いられる場合、窒化ホウ素ナノチューブが、窒化ホウ素ナノチューブの直径が5nm以下の長さにわたって少なくとも10%増加する(すなわち、窒化ホウ素ナノチューブの長さ方向に沿って5nm以下の間隔での窒化ホウ素ナノチューブのそれぞれの直径(すなわち、窒化ホウ素ナノチューブの軸線に対して直角である直径)が、少なくとも10%異なっている(すなわち、1つの直径が、他の直径の少なくとも1.1倍である))複数の領域を有することを意味する。
【0078】
明確とするために、「ディキシーカップ欠陥」の表現は、窒化ホウ素ナノチューブ(又は複数の窒化ホウ素ナノチューブ)に関して本明細書で用いられる場合、窒化ホウ素ナノチューブ(又は窒化ホウ素ナノチューブの各々)が、それが第一の(広い)端部及び第二の(狭い)端部(窒化ホウ素ナノチューブ又は壁の軸線に沿って互いに離れている)を有するという意味でテーパ状であり、第二の(狭い)端部が第一の(広い)端部の直径の65%以下である直径(軸線に対して直角)を有し、窒化ホウ素ナノチューブの狭い端部が、別のテーパ状窒化ホウ素ナノチューブの広い端部の中に入っていることを意味する(すなわち、窒化ホウ素ナノチューブの軸線に対して直角であり、「ディキシーカップの重なり」領域にある面が、両方の窒化ホウ素ナノチューブを通ることになる)。
【0079】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第五の態様に従ういくつかの実施形態では:
[1]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計の中で、前記合計の第一のパーセント(0.8%、0.6%、0.4%、0.3%、0.2%、及び0.1%の中から選択される)以下、又は第一のパーセントの範囲内(0.0%~0.1%、0.1%~0.2%、0.2%~0.3%、0.3%~0.4%、0.4%~0.6%、0.6%~0.8%、及び0.8%~1.0%の中から選択される)であるパーセントが、ディキシーカップ欠陥及びバンブー欠陥の中から選択される少なくとも1つの欠陥を有する。
【0080】
上記で述べたように、本発明の主題の第六の態様によると:
複数の独立した窒化ホウ素ナノチューブを含む一体構造体、
を含む凝集体が提供され、
一体構造体は、少なくとも100nmの第一の寸法及び少なくとも100nmの第二の寸法を有し、第二の寸法は、第一の寸法に対して直角であり、
[1]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計の中で、前記合計の1%以下が、ディキシーカップ欠陥及びバンブー欠陥の中から選択される少なくとも1つの欠陥を有する。
【0081】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第六の態様に従ういくつかの実施形態では:
[1]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計の中で、前記合計の第一のパーセント(0.8%、0.6%、0.4%、0.3%、0.2%、及び0.1%の中から選択される)以下、又は第一のパーセントの範囲内(0.0%~0.1%、0.1%~0.2%、0.2%~0.3%、0.3%~0.4%、0.4%~0.6%、0.6%~0.8%、及び0.8%~1.0%の中から選択される)であるパーセントが、ディキシーカップ欠陥及びバンブー欠陥の中から選択される少なくとも1つの欠陥を有する。
【0082】
上記で述べたように、本発明の主題の第七の態様によると:
少なくとも10個の独立した窒化ホウ素ナノチューブ、
を含む組成物が提供され、
[1]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計の中で、前記合計の少なくとも50%の各々が、単層である。
【0083】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第七の態様に従ういくつかの実施形態では、[1]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との前記合計のうちの、単層である少なくとも一部の各々が、独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、又は窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊に存在する。
【0084】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第七の態様に従ういくつかの実施形態では、[1]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計の中で、前記合計の50~60パーセントの各々が、単層である。
【0085】
上記で述べたように、本発明の主題の第八の態様によると:
少なくとも1つの独立した窒化ホウ素ナノチューブを含む一体構造体、
を含む凝集体が提供され、
一体構造体は、少なくとも100nmの第一の寸法及び少なくとも100nmの第二の寸法を有し、第二の寸法は、第一の寸法に対して直角であり、
[1]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計の中で、前記合計の少なくとも50%の各々が、単層である。
【0086】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第八の態様に従ういくつかの実施形態では、[1]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との前記合計のうちの、
単層である少なくとも一部の各々が、独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、又は窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊に存在する。
【0087】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第八の態様に従ういくつかの実施形態では、[1]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計の中で、前記合計の50~60パーセントの各々が、単層である。
【0088】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第一、第二、第五、第六、第七、及び第八の態様のいずれかに従ういくつかの実施形態では、組成物中のエピタキシャルh-BN/BNNT構造体の合わせた質量は、組成物又は一体構造体(すなわち、第一、第三、第五、及び第七の態様に関する組成物、並びに第二、第四、第六、及び第八の態様に関する一体構造体であり、「組成物又は一体構造体」の他の出現においても以下同様)の質量の少なくとも65%を占め、
そのような実施形態のいくつかでは、組成物中のエピタキシャルh-BN/BNNT構造体の合わせた質量は、組成物又は一体構造体の質量の少なくとも第一のパーセント(70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、及び99%の中から選択される)を占める、又は第一のパーセントの範囲内(65%~70%、70%~75%、75%~80%、80%~85%、85%~90%、90%~95%、95%~97%、及び97%~99%の中から選択される)であるパーセントを占める。
【0089】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第一、第二、第三、第四、第五、第六、第七、及び第八の態様のいずれかに従ういくつかの実施形態では、組成物又は一体構造体の少なくとも10質量%が、窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対して各々がエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体を含む。
【0090】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第一、第二、第三、第四、第五、第六、第七、及び第八の態様のいずれかに従ういくつかの実施形態では、組成物又は一体構造体中の原子の少なくとも10%の各々について、原子は、組成物中の窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対してエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体中に存在する。
【0091】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第一及び第二の態様のいずれかに従ういくつかの実施形態では、組成物又は一体構造体中のすべての独立した六方晶窒化ホウ素の合わせた質量、及び[2]組成物又は一体構造体中のすべてのアモルファスホウ素の合わせた質量が、組成物又は一体構造体の質量の35%未満を占め、
そのような実施形態のいくつかでは、組成物又は一体構造体中のすべての独立した六方晶窒化ホウ素の合わせた質量、及び[2]組成物又は一体構造体中のすべてのアモルファスホウ素の合わせた質量が、組成物又は一体構造体の質量の、第一のパーセント(30%、25%、20%、15%、10%、及び5%の中から選択される)未満を占める、又は第一のパーセントの範囲内(10%~20%、20%~30%、30%~40%、40%~50%、50%~60%、60%~70%、70%~80%、及び80%~90%の中から選択される)であるパーセントを占める。
【0092】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第一、第二、第三、及び第四の態様のいずれかに従ういくつかの実施形態
では、[1]組成物又は一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]組成物又は一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計で、前記合計の1%以下が、ディキシーカップ欠陥及びバンブー欠陥の中から選択される少なくとも1つの欠陥を有し、
そのような実施形態のいくつかでは、[1]組成物又は一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]組成物又は一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計で、前記合計の第一のパーセント(0.8%、0.6%、0.4%、0.3%、0.2%、及び0.1%の中から選択される)以下、又は第一のパーセントの範囲内(0.0%~0.1%、0.1%~0.2%、0.2%~0.3%、0.3%~0.4%、0.4%~0.6%、0.6%~0.8%、及び0.8%~1.0%の中から選択される)であるパーセントが、ディキシーカップ欠陥及びバンブー欠陥の中から選択される少なくとも1つの欠陥を有する。
【0093】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第一、第二、第三、第四、第五、及び第六の態様のいずれかに従ういくつかの実施形態では、[1]組成物又は一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]組成物又は一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計で、前記合計の少なくとも50%の各々が、単層である。
【0094】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第三及び第四の態様のいずれかに従ういくつかの実施形態では、独立した六方晶窒化ホウ素が、組成物又は凝集体の1質量パーセント以下を占め、
そのような実施形態のいくつかでは、独立した六方晶窒化ホウ素は、組成物又は凝集体の質量の少なくとも第一のパーセント(0.8%、0.6%、0.4%、0.3%、0.2%、及び0.1%の中から選択される)を占める、又は第一のパーセントの範囲内(0.0%~0.1%、0.1%~0.2%、0.2%~0.3%、0.3%~0.4%、0.4%~0.6%、0.6%~0.8%、及び0.8%~1.0%の中から選択される)であるパーセントを占める。
【0095】
図1は、本発明の主題の第一及び第二の態様に従う、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体、さらにはエピタキシャルh-BN/BNNT構造体を含む組成物及び/又は凝集体の製造に用いることができる装置10の代表的な実施形態を模式的に示す図である。図2は、図1の一部を拡大した図であり、装置10の一部分を示す。
【0096】
装置10は、プラズマ発生装置11、カラー領域12、第一の反応セクション13(第一の反応チャンバー領域を定める)、及び第二の反応セクション14(第二の反応チャンバー領域を定める)を備える。
【0097】
プラズマ発生装置11は、壁部15、電磁波発生装置及び導波路16、並びにスパーカー17を備える。導波路は、インダクターであり、例えば銅管の(1/4”以上)、数ターン(通常は3~6)のコイルの形態である。銅コイルは、高い電気伝導性を提供する非磁性コイルである。ターン数は、高周波数電源出力との適合を提供するインダクターのインダクタンス及び電気抵抗に適合するように定められる。
【0098】
プラズマ発生装置11の壁部15は、高周波透過性(すなわち、RF透過性)、電気伝導性、及び非磁性であるRF透過性領域18を備える。RF透過性領域18を製造することができる適切な材料の代表的な例は、アルミナである。
【0099】
AC電源19は、高周波エネルギーを、数十キロヘルツから数千ギガヘルツの範囲より選択される複数の周波数の電磁波を発生させる電磁波発生装置16に供給し、そのような電磁波は、プラズマ発生領域11の壁部15のRF透過性部分18を透過する。
【0100】
プラズマ発生装置11の内部には、プラズマ発生装置空間21がある。
スパーカー17は、移動式電極29及び放電突起30を備える。移動式電極29は、最大磁場密度及び最大電場密度を含むプラズマ発生装置空間21の領域中に制御可能に延びるように構成されている。放電突起30は、電気伝導性で非磁性の材料から製造され、移動式電極29が接近すると放電点を作り出すように構成されており、そのような放電が、プラズマを発生させる。移動式電極29は、そのような放電の後、最大磁場密度及び最大電場密度の領域から引き出されるように構成されている。
【0101】
プラズマ発生装置11は、材料(例:窒素ガス)が通ってプラズマ発生装置空間21中に導入可能となる1又は複数のポート20を有する。
プラズマ発生装置11は、プラズマ発生装置11で発生されたプラズマのプルームが通ってカラー領域12の内部のカラー空間23に進入するプルーム開口部22を有する。
【0102】
カラー領域12は、フィードストック(例:ホウ素粉末、窒化ホウ素、炭化ホウ素、三酸化ホウ素、ホウ酸など)を、所望に応じてキャリアガスと共に通してカラー空間23中へ(及びプラズマプルーム中へ)導入(例:注入)することができる少なくとも1つの反応体フィード開口部24を備える。
【0103】
第一の反応容器セクション13は、第一の反応容器セクション13内部の第一の反応チャンバー領域26へのアクセスを提供する1又は複数のアクセスポート25を備えていてよい。1又は複数のアクセスポート25(含まれる場合)は、診断のための(反応の光学的モニタリングなど)、反応チャンバー中に構造物を挿入するための(例:ワイヤ又はメッシュなどのクエンチ改変材(quench modifiers))、又は生成物を取り出すためのアクセスを提供することができる。
【0104】
同様に、第二の反応容器セクション14は、第二の反応容器セクション14内部の第二の反応チャンバー領域28へのアクセスを提供する1又は複数のアクセスポート27を備えていてよい。1又は複数のアクセスポート27(含まれる場合)は、診断のための(反応の光学的モニタリングなど)、反応チャンバー中に構造物を挿入するための(例:ワイヤ又はメッシュなどのクエンチ改変材)、又は生成物を取り出すためのアクセスを提供することができる。
【0105】
装置10は、さらに、冷却を可能とし及び/又は気液シールを提供するために、プラズマ発生装置11の外側に外部シェル31を備える。図1に示される実施形態では、外部シェル31は、プラズマ発生装置11に対して実質的に同心状であり、プラズマ発生装置11が内部管、外部シェルが外部管である。外部シェル31の端部にある孔部32により、水を例とする冷却剤を、外部シェル31内のチャンバー33の底部へと流し(示した方向に向かって)、チャンバー33の上部から出すことができる。外部シェル31は、プラズマ発生装置11のシールも補助し、それによって、プラズマ及びガスのいかなるリークも回避又は低減する補助となる。外部シェル31は、好ましくは、RF透過性である。外部シェル31が製造され得る適切な材料の代表的な例としては、石英及びセラミック材料が挙げられる。
【0106】
いくつかの実施形態では、生成物は、第一の反応チャンバー領域26及び/又は第二の反応チャンバー領域28から、連続的に又は半連続的に取り出すことができる(例:第一の反応チャンバー領域26及び/又は第二の反応チャンバー領域28から生成物を運び出
すコンベヤによって)(すなわち、バッチ運転ではない)。
【0107】
出口ポート34が、第二の反応容器セクション14に形成され、第一の排気ライン35が、出口ポート34に接続されている。圧力レギュレータ36が、第一の排気ライン35に接続され、第二の排気ライン37が、圧力レギュレータ36に接続され、それによって、ガス(例:窒素、アルゴン、及び水素)を排気することができ、第一及び第二の反応チャンバー領域26及び28の内部圧力を制御することができる。圧力レギュレータ36としては、適切ないかなる圧力レギュレータ(例:ニードルバルブ)が用いられてもよい。
【0108】
上記の考察において、プラズマ発生装置は、誘導結合プラズマ発生装置である。その代わりに、別の選択肢として、プラズマ発生装置は、DCアークプラズマ発生装置(すなわち、DC電源によって駆動するプラズマ発生装置)であってもよい。当業者であれば、DCアークプラズマ発生装置について熟知しており、そのようないかなるプラズマ発生装置が用いられてもよい。いくつかの実施形態では、窒化ホウ素ナノチューブに対してエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体を有する窒化ホウ素ナノチューブを含む組成物及び/又は凝集体の製造において、誘導結合プラズマ発生装置が有利であり(DCアークプラズマ発生装置と比較して)、なぜなら、誘導結合プラズマ発生装置は、より大きいプラズマ体積、より低いプラズマガス速度、及びより長い反応時間を提供するからである。加えて、誘導結合プラズマ発生装置には電極が存在しないことから、誘導結合プラズマ発生装置は、相対的にメンテナンスフリーであり得、(電極を含む必要のあるDCアークプラズマ発生装置とは異なり)製造中の材料に電極から汚染物が導入されることがない。
【0109】
プラズマプルームの電力密度及び体積は、プラズマ発生装置への入力電力を変化させることによって、プラズマ発生装置空間21内の圧力を変化させることによって、及び/又は装置10へ供給される材料(例:窒素ガス、窒素キャリアガスと共にホウ素粉末、など)の流量を変化させることによって調節可能である。
【0110】
図1に示される装置10はまた、
本発明の主題の第三の態様(又は第四の態様)に従う、[1]組成物(又は凝集体)中のすべての独立した六方晶窒化ホウ素の全質量と[2]組成物(又は凝集体)中のすべての残留するホウ素の全質量との合計が、組成物(又は凝集体)の質量の35%以下を占める、複数の独立した窒化ホウ素ナノチューブを含む組成物(又は凝集体);
本発明の主題の第五の態様(又は第六の態様)に従う、[1]組成物(又は凝集体)中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]組成物(又は凝集体)中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計の中で、前記合計の1%以下が、ディキシーカップ欠陥及びバンブー欠陥の中から選択される少なくとも1つの欠陥を有する、少なくとも50nmの長さを有する少なくとも10個の独立した窒化ホウ素ナノチューブを含む組成物(又は凝集体);並びに
本発明の主題の第七の態様(又は第八の態様)に従う、[1]組成物(又は凝集体)中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]組成物(又は凝集体)中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計の中で、前記合計の少なくとも50%の各々が、単層である、少なくとも10個の独立した窒化ホウ素ナノチューブを含む組成物(又は凝集体)、
を製造するために用いることができる。
【0111】
本発明の主題の第一の態様に従うエピタキシャルh-BN/BNNT構造体を製造することができる方法の1つの具体的な代表的実施形態は、
50リットル毎分の窒素と水素との混合物(96質量部の窒素と4質量部の水素)を、図1に示す装置10のプラズマ発生装置空間21へ(図1に示す装置10のポート20を通して)供給することであって、装置はさらに、プラズマ発生装置11の外径が3.5イン
チであり、プラズマ発生装置11の内径が2.0インチであり、プラズマ発生装置11の長さ(図1に示される配向では縦方向)が10.0インチであり、カラー領域12の外径が3.5インチであり、カラー領域12の内径が1.40インチであり、カラー領域12の長さ(図1に示される配向では縦方向)が3.0インチであり、プルーム開口部22(プラズマ発生装置空間21とカラー空間23との間の接続セクション)の直径が1.38インチであり、反応体フィード開口部24がカラー領域12の長さ方向に沿った途中にあり、第一の反応容器セクション13の内径が8.0インチであり、第一の反応容器セクション13の長さ(図1に示される配向では縦方向)が24インチであり、第二の反応容器セクション14の内径が8.0インチであり、第二の反応容器セクション14の長さ(図1に示される配向では縦方向)が24インチであり(すなわち、第一の反応容器セクション13及び第二の反応容器セクション14が一緒になって、均一な直径の円筒形チャンバー領域を定め、それは、第一の反応チャンバー領域26と第二の反応チャンバー領域28とを組み合わせたものであり、直径が8インチ、長さが48インチである)、反応体フィード開口部24の直径が1/16インチであることを特徴とする、供給すること;
プラズマ発生装置空間21中の窒素及び水素を、35~45kWを電磁波発生装置16に供給することによってイオン化すること;並びに
カラー空間へ(反応体フィード開口部24を介して、装置10内の最も高い温度の位置で)、20~90mg/分の固体元素状ホウ素粉末(装置10への投入前は室温)を、窒素ガス(例:0.1~10.0リットル毎分)に同伴させて供給すること、
を含み、同時に、第一の反応容器セクション13及び第二の反応容器セクション14内の圧力を、10psi~20psiの範囲内に維持する(圧力はこの範囲内で変動し得る)。
【0112】
この代表的な実施形態では、カラー領域12の少なくとも一部での温度は、プラズマによって提供される熱で約8000Kであり、一方第一の反応容器セクション13及び第二の反応容器セクション14での温度は、カラー領域12から遠い程低い。
【0113】
本発明の主題に従うエピタキシャルh-BN/BNNT構造体は、ロックキャンディー(rock candy)に似ており、(この類推を続けると)窒化ホウ素ナノチューブ構造体は、紐であり、核形成して成長した六方晶窒化ホウ素は、砂糖である。
【0114】
装置の最も熱いゾーンで窒化ホウ素ナノチューブ構造体に変換されないホウ素及び窒素のイオンは、装置中で過飽和状態となり、窒化ホウ素ナノチューブ構造体上に蓄積し、そこでは、窒化ホウ素ナノチューブ構造体上で六方晶窒化ホウ素構造体を核形成し(すなわち、窒化ホウ素ナノチューブ構造体上に核形成されたホウ素原子及び窒素原子を有する構造体を生成し)、及び/又は既に核形成された窒化ホウ素構造体上に成長する。
【0115】
上記の代表的な実施形態に従って形成された窒化ホウ素ナノチューブ構造体の直径は、全体として(例:その90%以上)、3~30nmの範囲内である。
上記の代表的な実施形態に従って形成された窒化ホウ素ナノチューブ構造体の長さは、全体として(例:その90%以上)、10nm~50マイクロメートルの範囲内である。
【0116】
上記の代表的な実施形態に従って形成された窒化ホウ素ナノチューブ構造体とエピタキシャルであり、それを覆っている六方晶窒化ホウ素の小塊(nodule)は、全体として(例:その90%以上)、1nm~200nmの厚さである(そして、例えばTEM画像で、容易に識別される)。
【0117】
六方晶窒化ホウ素構造体によって覆われていない窒化ホウ素ナノチューブ構造体の部分、及び独立した窒化ホウ素ナノチューブ(存在する場合)は、非常に平滑で、容易に識別される(例:透過型電子顕微鏡画像で(すなわち、TEM画像))。
【0118】
残留するホウ素の部分(上記で述べた代表的な実施形態の生成物中)は、全体としてアモルファスである(そして、例えばTEM画像で、容易に識別される)。代表的な生成物は、65質量部のエピタキシャルh-BN/BNNT構造体、並びに35質量部の残留するホウ素及び/又は独立した六方晶窒化ホウ素を含む(典型的には、1質量部未満の独立した六方晶窒化ホウ素を含む)。
【0119】
本発明の主題に従う生成物は、それを様々な用途で有用とする数多くの特性を呈する。例えば、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体は、対応する独立した窒化ホウ素ナノチューブよりも厚く、及び/又はより粗い外部を有し、それによって、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体は、マトリックス材料に容易に接着し、すなわち、マトリックス材料からの除去に対する高められた物理的/機械的抵抗性を提供することができる(図3は、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体の図である)。
【0120】
加えて、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体は、金属が結晶化するためのナノ核形成部位を提供する(例:アルミニウム、マグネシウム、又はチタンなどのBNNTが分解する温度よりも低い融点を有する金属をキャストする場合)。
【0121】
加えて、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体は、極めて高い温度に掛けられた後、非常に優れた特性を提供する(いくつかの場合では、六方晶窒化ホウ素が、それが覆っている窒化ホウ素構造体のための犠牲層として作用し得る)。
【0122】
本発明の主題に従うエピタキシャルh-BN/BNNT構造体のいくつかの実施形態は、上述の有利な特性のいずれかの組み合わせを提供する。
一般的に、装置10のポート20に供給される窒素と水素との混合物中の水素の割合を増加させることは(すなわち、4重量パーセント超)、形成されるエピタキシャル六方晶窒化ホウ素構造体の量を増加させ、装置10のポート20に供給される窒素と水素との混合物中の水素の割合を減少させることは(すなわち、4重量パーセント未満)、形成されるエピタキシャル六方晶窒化ホウ素構造体の量を減少させる。本発明の主題は、特定のいかなる理論にも限定されないが、ポート20に供給される混合物中に供給される水素は、窒化ホウ素ナノチューブ構造体上の六方晶窒化ホウ素構造体の核形成を補助するエネルギーを提供するものと考えられる。
【0123】
固体元素状ホウ素粉末を、0.1~10.0リットル毎分の窒素ガスに同伴させて、反応体フィード開口部24(1/16インチの直径を有する)を介してカラー空間へ供給することは、約53.3cm/秒~5330cm/秒の窒素ガス流量に等しい。本発明の主題は、特定のいかなる理論にも限定されないが、この高い窒素ガス流量が、著しい量のホウ素を、窒化ホウ素ナノチューブ構造体が形成されている領域を通って未反応のまま通過させ、それによって、そうして形成された窒化ホウ素ナノチューブ構造体上での六方晶窒化ホウ素の核形成に関与することができるホウ素が提供されるものと考えられる。
【0124】
より大型の装置が用いられた場合は、ホウ素フィードが同伴される窒素ガスの流量は、水素及びホウ素が未反応のまま通過する反応ゾーンが大きくなることに対する調節のために、増加されることになる。同様に、より大きい流量の窒素及び水素がプラズマ発生装置空間21に供給される場合は(例:より大型の装置において)、電磁波発生装置16に供給される電力が、窒素及び水素をイオン化するのに充分なように増加されることになる。
【0125】
本発明の主題は、特定のいかなる理論にも限定されないが、プルーム開口部の直径の減少による収縮が、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体の生成をもたらす流動特性を作り出しているものと考えられる。カラー空間23の直径が、第一の反応チャンバー領域
26のより大きい直径と比較して小さいことも、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体の生成をもたらす流動特性に寄与している(又は流動特性を提供している)ものと考えられる。
【0126】
方法の上述の代表的な実施形態は、
本発明の主題の第三の態様(又は第四の態様)に従う、[1]組成物(又は凝集体)中のすべての独立した六方晶窒化ホウ素の全質量と[2]組成物(又は凝集体)中のすべての残留するホウ素の全質量との合計が、組成物(又は凝集体)の質量の35%以下を占める、複数の独立した窒化ホウ素ナノチューブを含む組成物(又は凝集体);
本発明の主題の第五の態様(又は第六の態様)に従う、[1]組成物(又は凝集体)中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]組成物(又は凝集体)中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計の中で、前記合計の1%以下が、ディキシーカップ欠陥及びバンブー欠陥の中から選択される少なくとも1つの欠陥を有する、少なくとも50nmの長さを有する少なくとも10個の独立した窒化ホウ素ナノチューブを含む組成物(又は凝集体);並びに/又は、
本発明の主題の第七の態様(又は第八の態様)に従う、[1]組成物(又は凝集体)中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]組成物(又は凝集体)中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計の中で、前記合計の少なくとも50%の各々が、単層である、少なくとも10個の独立した窒化ホウ素ナノチューブを含む組成物(又は凝集体)、
を製造するためにも用いることができる。
【0127】
したがって、加えて、本発明の主題は:
[1]組成物(又は凝集体)中のすべての独立した六方晶窒化ホウ素の全質量と[2]組成物(又は凝集体)中のすべての残留するホウ素の全質量との合計が、組成物(又は凝集体)の質量の35%以下を占めることを例とする、有利に高い純度を有する組成物(又は凝集体);
[1]組成物(又は凝集体)中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]組成物(又は凝集体)中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計の中で、前記合計の1%以下が、ディキシーカップ欠陥及びバンブー欠陥の中から選択される少なくとも1つの欠陥を有するという、有利に高い品質を有する組成物(又は凝集体);並びに/又は、
[1]組成物(又は凝集体)中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]組成物(又は凝集体)中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計の中で、前記合計の少なくとも50%の各々が、単層であることを例とする、単層である独立した窒化ホウ素ナノチューブ及び窒化ホウ素ナノチューブ構造体の有利に高いパーセントを有する組成物(又は凝集体)、
を提供する。
【0128】
そのような組成物又は凝集体は、上述の有利な特徴のいかなる組み合わせを有していてもよく、また、本発明の主題に従うエピタキシャルh-BN/BNNT構造体の上述の有利な特徴のいずれを有していてもよい。
【0129】
上記で述べたように、本発明の主題の第九の態様によると、組成物を製造する方法が提供され、その方法は:
チャンバーの第一の領域に、窒素ガスと水素ガスとの混合物を供給すること;
窒素ガスと水素ガスとの混合物の少なくとも一部分をプラズマに変換すること;
チャンバーの第二の領域に、少なくとも1つのホウ素含有材料と窒素ガスとの混合物を供給し、それによって、少なくとも1つのホウ素含有材料と窒素ガスとの混合物をプラズマと接触させて、反応混合物を形成すること;
混合物の少なくとも一部分を、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体に変換すること、
を含む。
【0130】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第九の態様に従ういくつかの実施形態では、チャンバーは:
第一の領域;
第二の領域;
少なくとも第三の領域;
第一の領域と第二の領域との間の連結を提供する第一の接続セクション;及び、
第二の領域と第三の領域との間の連結を提供する第二の接続セクション、
を備え、
第一の領域は、第一の領域、第二の領域、及び第三の領域を通って延びるチャンバーの軸線に対して直角である少なくとも1つの第一の領域断面積を有し、
第二の領域は、チャンバーの軸線に対して直角である少なくとも1つの第二の領域断面積を有し、
第三の領域は、チャンバーの軸線に対して直角である少なくとも1つの第三の領域断面積を有し、
第一の接続セクションは、チャンバーの軸線に対して直角である少なくとも1つの第一の接続セクション断面積を有し、
第二の接続セクションは、チャンバーの軸線に対して直角である少なくとも1つの第二の接続セクション断面積を有し、
各第一の接続セクション断面積は、第一の領域断面積よりも小さく、及び第二の領域断面積よりも小さく、
各第二の接続セクション断面積は、第三の領域断面積よりも小さく、
並びに、そのような実施形態のいくつかでは:
第三の領域の少なくとも一部分内の圧力は、少なくとも10psiであり;
第三の領域の少なくとも一部分内の圧力は、10~20psiの範囲内であり;及び/又は、
第三の領域の少なくとも一部分内の圧力は、15~20psiの範囲内である。
【0131】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第九の態様に従ういくつかの実施形態では、窒素ガスと水素ガスとの混合物中の水素ガスの重量パーセントは、1質量パーセント~7質量パーセントの範囲内である(いくつかの実施形態では、少なくとも2質量パーセント、いくつかの実施形態では、2質量パーセント~7質量パーセントの範囲内、いくつかの実施形態では、4質量パーセント又は約4.0質量パーセントである)。
【0132】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第九の態様に従ういくつかの実施形態では、窒素ガスと水素ガスとの混合物中の水素ガスの重量パーセントは、少なくとも3質量パーセントである。
【0133】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第九の態様に従ういくつかの実施形態では、窒素ガスと水素ガスとの混合物中の水素ガスの重量パーセントは、少なくとも4質量パーセントである。
【0134】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第九の態様に従ういくつかの実施形態では、窒素ガスと水素ガスとの混合物は、少なくとも30リットル毎分の量で第一の領域に供給される。
【0135】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第九の態様に従ういくつかの実施形態では、窒素ガスと水素ガスとの混合物は、少なくとも40リットル毎分の量で第一の領域に供給される。
【0136】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第九の態様に従ういくつかの実施形態では、窒素ガスと水素ガスとの混合物は、少なくとも50リットル毎分の量で第一の領域に供給される。
【0137】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第九の態様に従ういくつかの実施形態では、少なくとも1つのホウ素含有材料と窒素ガスとの混合物のチャンバーの第二の領域への前記供給は、少なくとも20mg/分の速度でホウ素を供給することを含む。
【0138】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第九の態様に従ういくつかの実施形態では、少なくとも1つのホウ素含有材料と窒素ガスとの混合物のチャンバーの第二の領域への前記供給は、20mg/分~90mg/分の範囲内の速度でホウ素を供給することを含む。
【0139】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第九の態様に従ういくつかの実施形態では、少なくとも1つのホウ素含有材料と窒素ガスとの混合物のチャンバーの第二の領域への前記供給は、0.1リットル毎分~1.3リットル毎分の範囲内の速度で窒素ガスを供給することを含む。
【0140】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第九の態様に従ういくつかの実施形態では、少なくとも1つのホウ素含有材料と窒素ガスとの混合物のチャンバーの第二の領域への前記供給は、1.3リットル毎分~8.4リットル毎分の範囲内の速度で窒素ガスを供給することを含む。
【0141】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第九の態様に従ういくつかの実施形態では、窒素ガスと水素ガスとの混合物の少なくとも一部分のプラズマへの前記変換は、第一の領域内で電磁波を発生させることを含む。
【0142】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第九の態様に従ういくつかの実施形態では、電磁波の前記発生は、高周波エネルギーを、少なくとも35kW(いくつかの実施形態では、35~45kW)の電力量(power rate)で電磁波発生装置に供給することを含む。
【0143】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第九の態様に従ういくつかの実施形態では、電磁波の前記発生は、高周波エネルギーを、少なくとも39(いくつかの実施形態では、39~45kW)の電力量で電磁波発生装置に供給することを含む。
【0144】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第九の態様に従ういくつかの実施形態では、チャンバーの少なくとも一部分内の圧力は、少なくとも10psiである。
【0145】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第九の態様に従ういくつかの実施形態では、チャンバーの少なくとも一部分内の圧力は、10~20psiの範囲内である。
【0146】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第九の態様に従ういくつかの実施形態では、チャンバーの少なくとも一部分内の圧力は、15~20psiの範囲内である。
【0147】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第九の態様に従ういくつかの実施形態では、方法は、さらに、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体の少なくともいくつかを硝酸と接触させることを含み、
そのような実施形態のいくつかでは、方法は、さらに、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体の少なくともいくつかを、700~900℃の範囲内の温度に掛けることを含む。
【0148】
適宜、本明細書で述べる他の特徴のいずれを含んでいても又は含んでいなくてもよい、本発明の主題の第九の態様に従ういくつかの実施形態では、方法は、さらに、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体の少なくともいくつかを、700~900℃の範囲内の温度に掛けることを含む。
【0149】
実施例1
50リットル毎分の窒素と水素との混合物(96質量部の窒素と4質量部の水素)を、図1に示す装置のプラズマ発生装置空間へ(ポートを通して)供給した。装置はさらに、プラズマ発生装置の外径が3.5インチであり、プラズマ発生装置の内径が2.0インチであり、プラズマ発生装置の長さが10.0インチであり、カラー領域の外径が3.5インチであり、カラー領域の内径が1.40インチであり、カラー領域の長さが3.0インチであり、プルーム開口部(プラズマ発生装置空間とカラー空間との間の接続セクション)の直径が1.38インチであり、反応体フィード開口部がカラー領域の長さ方向に沿った途中にあり、第一の反応容器セクションの内径が8.0インチであり、第一の反応容器セクションの長さが24インチであり、第二の反応容器セクションの内径が8.0インチであり、第二の反応容器セクションの長さが24インチであり、反応体フィード開口部の直径が1/16インチであることを特徴とし、
電磁波発生装置に39kWを供給して、プラズマ発生装置空間中の窒素と水素とをイオン化し、
カラー空間へ、反応体フィード開口部を介して、22mg/分の固体元素状ホウ素粉末(装置への投入前は室温)を、1.3リットル毎分の窒素ガスに同伴させて供給し、
第一の反応容器セクション及び第二の反応容器セクション内の圧力を、15psi~20psiの範囲内に維持し(すなわち、圧力はこの範囲内で変動した)、カラー領域の少なくとも一部での温度は、約8000Kであった。
【0150】
図4は、例1の生成物の代表的な部分のTEM画像であり、窒化ホウ素ナノチューブ構造体の約30%の各々は、エピタキシャル六方晶窒化ホウ素によって少なくとも30%覆われていた。
【0151】
独立した窒化ホウ素ナノチューブと窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計の50%超が、単層であり、残りは、二層及び多層であった。
ディキシーカップ欠陥又はバンブー欠陥を有していたのは、独立した窒化ホウ素ナノチューブと窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計の1%未満であった。
【0152】
残留するホウ素及び独立した六方晶窒化ホウ素の質量の合計は、生成物の35質量%未満であった。
実施例2
50リットル毎分の窒素と水素との混合物(96質量部の窒素と4質量部の水素)を、
例1で用いたものと同じ装置のプラズマ発生装置空間へ(ポートを通して)供給し、
電磁波発生装置に39kWを供給して、プラズマ発生装置空間中の窒素と水素とをイオン化し、
カラー空間へ、反応体フィード開口部を介して、22mg/分の固体元素状ホウ素粉末(装置への投入前は室温)を、8.4リットル毎分の窒素ガスに同伴させて供給し、
第一の反応容器セクション及び第二の反応容器セクション内の圧力を、15psi~20psiの範囲内に維持し(すなわち、圧力はこの範囲内で変動した)、カラー領域の少なくとも一部での温度は、約8000Kであった。
【0153】
図5は、例2の生成物の代表的な部分のTEM画像であり、窒化ホウ素ナノチューブ構造体の約90%の各々は、エピタキシャル六方晶窒化ホウ素によって少なくとも30%覆われていた。
【0154】
図6は、例2の生成物の一部分のTEM画像であり、この画像は、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体を示している。
図6のTEM画像中の符号61は、高純度及び高品質の窒化ホウ素ナノチューブの例を指している。
【0155】
図6のTEM画像中の符号62は、未反応アモルファスホウ素の例を指している。
図6のTEM画像中の符号63、64、及び65は、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体の例を指している。
【0156】
図7は、例2の生成物の一部分のTEM画像であり、この画像は、独立した六方晶窒化ホウ素、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体(そのうちの1つは、窒化ホウ素ナノチューブ構造体の塊を含んでいる)を示している。
【0157】
図7のTEM画像中の符号71は、独立した六方晶窒化ホウ素構造体の例を指している。
図7のTEM画像中の符号72は、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体(窒化ホウ素ナノチューブ構造体の塊を含んでいる)の例を指している。
【0158】
図7のTEM画像中の符号73は、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体(単一の窒化ホウ素ナノチューブ構造体を含んでいる)の例を指している。
図7のTEM画像中の符号74は、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体(2つの窒化ホウ素ナノチューブ構造体の塊を含んでいる)の例を指している。
【0159】
図8は、例2の生成物の一部分のTEM画像であり、この画像は、窒化ホウ素ナノチューブ構造体の塊及びエピタキシャルh-BN/BNNT構造体を示している。
図8のTEM画像中の符号81は、窒化ホウ素ナノチューブの独立した塊(すなわち、エピタキシャル六方晶窒化ホウ素の核形成又は成長のない塊)の例を指している。
【0160】
図8のTEM画像中の符号82は、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体(窒化ホウ素ナノチューブ構造体の束の側部に窒化ホウ素核形成を含んでいる)の例を指している。
【0161】
図9は、例2の生成物の一部分のTEM画像であり、この画像は、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体を示している。
図9のTEM画像中の符号91は、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体(単一の窒化ホウ素ナノチューブ構造体を含んでいる)の例を指している。
【0162】
図9のTEM画像中の符号92は、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体(窒化ホウ素ナノチューブ構造体の塊を含んでいる)の例を指している。
図10は、例2の生成物の一部分のTEM画像であり、この画像は、残留するホウ素及びエピタキシャルh-BN/BNNT構造体を示している。
【0163】
図10のTEM画像中の符号101及び102は、残留するアモルファスホウ素の例を指している。
図10のTEM画像中の符号103は、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体の例を指している。
【0164】
図10のTEM画像中の符号104は、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体(窒化ホウ素ナノチューブ構造体の塊を含んでいる)の例を指している。
図11は、例2の生成物の一部分のTEM画像であり、この画像は、残留するホウ素及びエピタキシャルh-BN/BNNT構造体を示している。
【0165】
図11のTEM画像中の符号111及び112は、残留するアモルファスホウ素の例を指している。
図11のTEM画像中の符号113及び114は、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体の例を指している。
【0166】
図12は、例2の生成物の一部分のTEM画像であり、この画像は、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体を示している。
図12のTEM画像中の符号121及び122は、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体の例を指している。
【0167】
独立した窒化ホウ素ナノチューブと窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計の50%超が、単層であり、残りは、二層及び多層であった。
ディキシーカップ欠陥又はバンブー欠陥を有していたのは、独立した窒化ホウ素ナノチューブと窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計の1%未満であった。
【0168】
残留するホウ素及び独立した六方晶窒化ホウ素の質量の合計は、生成物の35質量%未満であった。
図13は、独立した窒化ホウ素ナノチューブのTEM画像である。
【0169】
以下は、番号を付与した一連の節であり、各々が、本発明の主題の範囲内である主題を定める。
節1.少なくとも第一のエピタキシャルh-BN/BNNT構造体、
を含み、
第一のエピタキシャルh-BN/BNNT構造体は、少なくとも第一の窒化ホウ素ナノチューブ構造体及び少なくとも第一の六方晶窒化ホウ素構造体を含み、
第一の六方晶窒化ホウ素構造体は、第一の窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対してエピタキシャルである、
組成物。
【0170】
節2.[1]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブの量と[2]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体の量との合計は、少なくとも10個であり、
[1]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブの量と[2]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体の量との合計の少なくとも10%である量の窒化ホウ素ナノチューブ構造体の各々につい
て:
窒化ホウ素ナノチューブ構造体は、少なくとも50nmの長さを有し、窒化ホウ素ナノチューブ構造体の最外壁の合計で少なくとも10%が、窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対して各々がエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体によって覆われている、
節1に記載の組成物。
【0171】
節3.[1]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブの量と[2]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体の量との合計の少なくとも30%である量の窒化ホウ素ナノチューブ構造体の各々について:
窒化ホウ素ナノチューブ構造体は、少なくとも50nmの長さを有し、窒化ホウ素ナノチューブ構造体の最外壁の合計で少なくとも30%が、窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対して各々がエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体によって覆われている、
節2に記載の組成物。
【0172】
節4.[1]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブの量と[2]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体の量との合計の少なくとも80%である量の窒化ホウ素ナノチューブ構造体の各々について:
窒化ホウ素ナノチューブ構造体は、少なくとも50nmの長さを有し、窒化ホウ素ナノチューブ構造体の最外壁の合計で少なくとも30%が、窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対して各々がエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体によって覆われている、
節2に記載の組成物。
【0173】
節5.[1]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊と、[2]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊と、[3]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊と、[4]組成物中の、塊ではなく、少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと、[5]組成物中の、塊ではなく、少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体とのそれぞれの量の合計は、少なくとも10個であり、
[2]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、及び[5]組成物中の、塊ではなく、少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体の中で、前記合計の少なくとも30%である量の各々について:
[2]窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、又は[5]塊ではない窒化ホウ素ナノチューブ構造体の外部原子の合計で少なくとも10%が、
[2]窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、又は[5]塊ではない窒化ホウ素ナノチューブ構造体中の窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対して各々がエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体によって覆われている、
節1に記載の組成物。
【0174】
節6.[2]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、及び[5]組成物中の、塊ではなく、少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体の中で、前記合計の少なくとも30%である量の各々について:
[2]窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、又は[5]塊ではない窒化ホウ素ナノチューブ構造体の外部原子の合計で少なくとも30%が、
[2]窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、又は[5]塊ではない窒化ホウ素ナノチューブ構造体中の窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対して各々がエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体によって覆われている、
節5に記載の組成物。
【0175】
節7.[2]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、及び[5]組成物中の、塊ではなく、少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体の中で、前記合計の少なくとも80%である量の各々について:
[2]窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、又は[5]塊ではない窒化ホウ素ナノチューブ構造体の外部原子の合計で少なくとも30%が、
[2]窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、又は[5]塊ではない窒化ホウ素ナノチューブ構造体中の窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対して各々がエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体によって覆われている、
節5に記載の組成物。
【0176】
節8.少なくとも第一のエピタキシャルh-BN/BNNT構造体を含む一体構造体、を含み、
第一のエピタキシャルh-BN/BNNT構造体は、少なくとも第一の窒化ホウ素ナノチューブ構造体及び少なくとも第一の六方晶窒化ホウ素構造体を含み、
第一の六方晶窒化ホウ素構造体は、窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対してエピタキシャルであり、
一体構造体は、少なくとも100nmの第一の寸法及び少なくとも100nmの第二の寸法を有し、第二の寸法は、第一の寸法に対して直角である、
凝集体。
【0177】
節9.[1]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブの量と[2]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体の量との合計の少なくとも10%である量の一体構造体中の窒化ホウ素ナノチューブ構造体の各々について:
窒化ホウ素ナノチューブ構造体の最外壁の合計で少なくとも10%が、窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対して各々がエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体によって覆われている、
節8に記載の凝集体。
【0178】
節10.[1]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブの量と[2]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体の量との合計の少なくとも30%である量の一体構造体中の窒化ホウ素ナノチューブ構造体の各々について:
窒化ホウ素ナノチューブ構造体の最外壁の合計で少なくとも30%が、窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対して各々がエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体によって覆われている、
節9に記載の凝集体。
【0179】
節11.[1]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブの量と[2]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体の量との合計の少なくとも80%である量の一体構造体中の窒化ホウ素ナノチューブ構造体の各々について:
窒化ホウ素ナノチューブ構造体の最外壁の合計で少なくとも30%が、窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対して各々がエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体によって覆われている、
節9に記載の凝集体。
【0180】
節12.[2]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、及び[5]一体構造体中の、塊ではなく、少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体の中で、
[1]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊と、[2]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊と、[3]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊と、[4]一体構造体中の、塊ではなく、少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと、[5]一体構造体中の、塊ではなく、少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体とのそれぞれの量の合計の少なくとも10%である量の各々について:
[2]窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、又は[5]塊ではない窒化ホウ素ナノチューブ構造体の外部原子の合計で少なくとも10%が、
[2]窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、又は[5]塊ではない窒化ホウ素ナノチューブ構造体中の窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対して各々がエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体によって覆われている、
節8に記載の凝集体。
【0181】
節13.[2]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、及び[5]一体構造体中の、塊ではなく、少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体の中で、
[1]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊と、[2]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊と、[3]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊と、[4]一体構造体中の、塊ではなく、少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと、[5]一体構造体中の、塊ではなく、少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体とのそれぞれの量の合計の少なくとも30%である量の各々について:
[2]窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、又は[5]塊ではない窒化ホウ素ナノチューブ構造体の外部原子の合計で少なくとも30%が、
[2]窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、又は[5]塊ではない窒化ホウ素ナノチューブ構造体中の窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対して各々がエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体によって覆われている、
節12に記載の凝集体。
【0182】
節14.[2]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、及び[5]一体構造体中の、塊ではなく、少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体の中で、
[1]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊と、[2]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊と、[3]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊と、[4]一体構造体中の、塊ではなく、少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと、[5]一体構造体中の、塊ではなく、少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体とのそれぞれの量の合計の少なくとも80%である量の各々について:
[2]窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、又は[5]塊ではない窒化ホウ素ナノチューブ構造体の外部原子の合計で少なくとも30%が、
[2]窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、[3]窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、又は[5]塊ではない窒化ホウ素ナノチューブ構造体中の窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対して各々がエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体によって覆われている、
節12に記載の凝集体。
【0183】
節15.組成物であって:
複数の独立した窒化ホウ素ナノチューブ、
を含み、
[1]組成物中のすべての独立した六方晶窒化ホウ素の全質量と[2]組成物中のすべての残留するホウ素の全質量との合計が、組成物の質量の35%以下を占める、
組成物。
【0184】
節16.[1]組成物中のすべての独立した六方晶窒化ホウ素の全質量と[2]組成物中のすべての残留するホウ素の全質量との合計が、組成物の質量の25%以下を占める、節15に記載の組成物。
【0185】
節17.複数の独立した窒化ホウ素ナノチューブを含む一体構造体、
を含み、
一体構造体は、少なくとも100nmの第一の寸法及び少なくとも100nmの第二の寸法を有し、第二の寸法は、第一の寸法に対して直角であり、
[1]一体構造体中の独立した六方晶窒化ホウ素の全質量と[2]一体構造体中のすべての残留するホウ素の全質量との合計が、一体構造体の質量の35%以下を占める、
凝集体。
【0186】
節18.[1]凝集体中のすべての独立した六方晶窒化ホウ素の全質量と[2]凝集体中のすべての残留するホウ素の全質量との合計が、凝集体の質量の25%以下を占める、節17に記載の凝集体。
【0187】
節19.組成物であって:
少なくとも50nmの長さを有する少なくとも10個の独立した窒化ホウ素ナノチューブ、
を含み、
[1]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計の中で、前記合計の1%以下が、ディキシーカップ欠陥及びバンブー欠陥の中から選
択される少なくとも1つの欠陥を有する、
組成物。
【0188】
節20.複数の独立した窒化ホウ素ナノチューブを含む一体構造体、
を含み、
一体構造体は、少なくとも100nmの第一の寸法及び少なくとも100nmの第二の寸法を有し、第二の寸法は、第一の寸法に対して直角であり、
[1]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計の中で、前記合計の1%以下が、ディキシーカップ欠陥及びバンブー欠陥の中から選択される少なくとも1つの欠陥を有する、
凝集体。
【0189】
節21.組成物であって:
少なくとも10個の独立した窒化ホウ素ナノチューブ、
を含み、
[1]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計の中で、前記合計の少なくとも50%の各々が、単層である、
組成物。
【0190】
節22.[1]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との前記合計のうちの、単層である少なくとも一部の各々が、独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、又は窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊に存在する、節21に記載の組成物。
【0191】
節23.[1]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計の中で、前記合計の50~60パーセントの各々が、単層である、節21に記載の組成物。
【0192】
節24.少なくとも1つの独立した窒化ホウ素ナノチューブを含む一体構造体、
を含み、
一体構造体は、少なくとも100nmの第一の寸法及び少なくとも100nmの第二の寸法を有し、第二の寸法は、第一の寸法に対して直角であり、
[1]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計の中で、前記合計の少なくとも50%の各々が、単層である、
凝集体。
【0193】
節25.[1]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との前記合計のうちの、単層である少なくとも一部の各々が、独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊、窒化ホウ素ナノチューブ構造体塊、又は窒化ホウ素ナノチューブ構造体/独立した窒化ホウ素ナノチューブ塊に存在する、節24に記載の凝集体。
【0194】
節26.[1]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計の中で、前記合計の50~60パーセントの各々が、単層である
、節24に記載の凝集体。
【0195】
節27.組成物中のエピタキシャルh-BN/BNNT構造体の合わせた質量が、組成物の質量の少なくとも65%を占める、節1~7、19、及び21のいずれか1つに記載の組成物。
【0196】
節28.組成物中のエピタキシャルh-BN/BNNT構造体の合わせた質量が、組成物の質量の少なくとも75%を占める、節27に記載の組成物。
節29.組成物中のエピタキシャルh-BN/BNNT構造体の合わせた質量が、一体構造体の質量の少なくとも65%を占める、節8~14、20、及び24のいずれか1つに記載の凝集体。
【0197】
節30.組成物中のエピタキシャルh-BN/BNNT構造体の合わせた質量が、一体構造体の質量の少なくとも75%を占める、節29に記載の凝集体。
節31.組成物の少なくとも10質量%が、窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対して各々がエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体を含む、節1~7、15、16、19、21~23、27、及び28のいずれか1つに記載の組成物。
【0198】
節32.一体構造体の少なくとも10質量%が、窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対して各々がエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体を含む、節8~14、17、18、20、24~26、29、及び30のいずれか1つに記載の凝集体。
【0199】
節33.組成物中の原子の少なくとも10%の各々について、原子は、組成物中の窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対してエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体中に存在する、節1~7、15、16、19、21~23、27、28、及び31のいずれか1つに記載の組成物。
【0200】
節34.一体構造体中の原子の少なくとも10%の各々について、原子は、組成物中の窒化ホウ素ナノチューブ構造体に対してエピタキシャルである六方晶窒化ホウ素構造体中に存在する、節8~14、17、18、20、24~26、29、30、及び32のいずれか1つに記載の凝集体。
【0201】
節35.[1]組成物中のすべての独立した六方晶窒化ホウ素の合わせた質量と[2]組成物中のすべてのアモルファスホウ素の合わせた質量との合計が、組成物の質量の35%未満を占める、節1~7、27、28、31、及び33のいずれか1つに記載の組成物。
【0202】
節36.[1]一体構造体中のすべての独立した六方晶窒化ホウ素の合わせた質量と[2]一体構造体中のすべてのアモルファスホウ素の合わせた質量との合計が、一体構造体の質量の35%未満を占める、節8~14、29、30、32、及び34のいずれか1つに記載の凝集体。
【0203】
節37.[1]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計の中で、前記合計の1%以下が、ディキシーカップ欠陥及びバンブー欠陥の中から選択される少なくとも1つの欠陥を有する、節1~7、15、16、27、28、31、33、及び35のいずれか1つに記載の組成物。
【0204】
節38.[1]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノ
チューブ構造体との合計の中で、前記合計の1%以下が、ディキシーカップ欠陥及びバンブー欠陥の中から選択される少なくとも1つの欠陥を有する、節8~14、17、18、29、30、32、34、及び36のいずれか1つに記載の凝集体。
【0205】
節39.[1]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]組成物中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計の中で、前記合計の少なくとも50パーセントの各々が、単層である、節1~7、15、16、19、27、28、31、33、35、及び37のいずれか1つに記載の組成物。
【0206】
節40.[1]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する独立した窒化ホウ素ナノチューブと[2]一体構造体中の少なくとも50nmの長さを有する窒化ホウ素ナノチューブ構造体との合計の中で、前記合計の少なくとも50パーセントの各々が、単層である、節8~14、17、18、20、29、30、32、34、36、及び38のいずれか1つに記載の凝集体。
【0207】
節41.独立した六方晶窒化ホウ素が、組成物の1質量パーセント以下を占める、節15、16、27、28、31、33、35、37、及び39のいずれか1つに記載の組成物。
【0208】
節42.独立した六方晶窒化ホウ素が、凝集体の1質量パーセント以下を占める、節17、18、29、30、32、34、36、38、及び40のいずれか1つに記載の凝集体。
【0209】
節43.組成物を製造する方法であって:
チャンバーの第一の領域に、窒素ガスと水素ガスとの混合物を供給すること;
窒素ガスと水素ガスとの混合物の少なくとも一部分をプラズマに変換すること;
チャンバーの第二の領域に、少なくとも1つのホウ素含有材料と窒素ガスとの混合物を供給し、それによって、少なくとも1つのホウ素含有材料と窒素ガスとの混合物をプラズマと接触させて、反応混合物を形成すること;
混合物の少なくとも一部分を、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体に変換すること、
を含む、方法。
【0210】
節44.チャンバーが:
第一の領域;
第二の領域;
少なくとも第三の領域;
第一の領域と第二の領域との間の連結を提供する第一の接続セクション;及び、
第二の領域と第三の領域との間の連結を提供する第二の接続セクション、
を備え、
第一の領域は、第一の領域、第二の領域、及び第三の領域を通って延びるチャンバーの軸線に対して直角である少なくとも1つの第一の領域断面積を有し、
第二の領域は、チャンバーの軸線に対して直角である少なくとも1つの第二の領域断面積を有し、
第三の領域は、チャンバーの軸線に対して直角である少なくとも1つの第三の領域断面積を有し、
第一の接続セクションは、チャンバーの軸線に対して直角である少なくとも1つの第一の接続セクション断面積を有し、
第二の接続セクションは、チャンバーの軸線に対して直角である少なくとも1つの第二の
接続セクション断面積を有し、
各第一の接続セクション断面積は、第一の領域断面積よりも小さく、及び第二の領域断面積よりも小さく、
各第二の接続セクション断面積は、第三の領域断面積よりも小さい、
節43に記載の方法。
【0211】
節45.第三の領域の少なくとも一部分内の圧力が、少なくとも10psiである、節44に記載の方法。
節46.第三の領域の少なくとも一部分内の圧力が、10~20psiの範囲内である、節44に記載の方法。
【0212】
節47.第三の領域の少なくとも一部分内の圧力が、15~20psiの範囲内である、節44に記載の方法。
節48.窒素ガスと水素ガスとの混合物中の水素ガスの重量パーセントが、少なくとも2質量パーセントである、節43~47のいずれか1つに記載の方法。
【0213】
節49.窒素ガスと水素ガスとの混合物中の水素ガスの重量パーセントが、少なくとも3質量パーセントである、節43~47のいずれか1つに記載の方法。
節50.窒素ガスと水素ガスとの混合物中の水素ガスの重量パーセントが、少なくとも4質量パーセントである、節43~47のいずれか1つに記載の方法。
【0214】
節51.窒素ガスと水素ガスとの混合物が、少なくとも30リットル毎分の量で第一の領域に供給される、節43~50のいずれか1つに記載の方法。
節52.窒素ガスと水素ガスとの混合物が、少なくとも40リットル毎分の量で第一の領域に供給される、節43~50のいずれか1つに記載の方法。
【0215】
節53.窒素ガスと水素ガスとの混合物が、少なくとも50リットル毎分の量で第一の領域に供給される、節43~50のいずれか1つに記載の方法。
節54.少なくとも1つのホウ素含有材料と窒素ガスとの混合物のチャンバーの第二の領域への前記供給が、少なくとも20mg/分の速度でホウ素を供給することを含む、節43~53のいずれか1つに記載の方法。
【0216】
節55.少なくとも1つのホウ素含有材料と窒素ガスとの混合物のチャンバーの第二の領域への前記供給が、20mg/分~90mg/分の範囲内の速度でホウ素を供給することを含む、節43~53のいずれか1つに記載の方法。
【0217】
節56.少なくとも1つのホウ素含有材料と窒素ガスとの混合物のチャンバーの第二の領域への前記供給が、0.1リットル毎分~1.3リットル毎分の範囲内の速度で窒素ガスを供給することを含む、節43~55のいずれか1つに記載の方法。
【0218】
節57.少なくとも1つのホウ素含有材料と窒素ガスとの混合物のチャンバーの第二の領域への前記供給が、1.3リットル毎分~8.4リットル毎分の範囲内の速度で窒素ガスを供給することを含む、節43~55のいずれか1つに記載の方法。
【0219】
節58.窒素ガスと水素ガスとの混合物の少なくとも一部分のプラズマへの前記変換が、第一の領域内で電磁波を発生させることを含む、節43~57のいずれか1つに記載の方法。
【0220】
節59.電磁波の前記発生が、高周波エネルギーを、少なくとも35kWの電力量で電磁波発生装置に供給することを含む、節58に記載の方法。
節60.電磁波の前記発生が、高周波エネルギーを、少なくとも39kWの電力量で電磁波発生装置に供給することを含む、節58に記載の方法。
【0221】
節61.方法が、さらに、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体の少なくともいくつかを硝酸と接触させることを含む、節43~60のいずれか1つに記載の方法。
節62.方法が、さらに、エピタキシャルh-BN/BNNT構造体の少なくともいくつかを、700~900℃の範囲内の温度に掛けることを含む、節43~61のいずれか1つに記載の方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13