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7583139エッジリングの位置決めおよびセンタリング機構を組み込んだプラズマシース調整のための交換可能および/または折りたたみ式エッジリングアセンブリ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-05
(45)【発行日】2024-11-13
(54)【発明の名称】エッジリングの位置決めおよびセンタリング機構を組み込んだプラズマシース調整のための交換可能および/または折りたたみ式エッジリングアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/3065 20060101AFI20241106BHJP
   H01L 21/31 20060101ALI20241106BHJP
   H01L 21/683 20060101ALI20241106BHJP
   C23C 16/50 20060101ALI20241106BHJP
   H05H 1/46 20060101ALI20241106BHJP
【FI】
H01L21/302 101G
H01L21/31 C
H01L21/68 N
C23C16/50
H05H1/46 A
H05H1/46 M
【請求項の数】 41
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023176355
(22)【出願日】2023-10-12
(62)【分割の表示】P 2022031361の分割
【原出願日】2018-09-10
(65)【公開番号】P2023182766
(43)【公開日】2023-12-26
【審査請求日】2023-11-10
(31)【優先権主張番号】62/718,112
(32)【優先日】2018-08-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】弁理士法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】サンチェス・アレハンドロ
(72)【発明者】
【氏名】フォード・グレイソン
(72)【発明者】
【氏名】エーリッヒ・ダレル
(72)【発明者】
【氏名】アルワン・アラビンド
(72)【発明者】
【氏名】レオン・ケビン
(72)【発明者】
【氏名】コントレラス・アンソニー
(72)【発明者】
【氏名】ハン・ジュミン
(72)【発明者】
【氏名】カサエス・ラファエル
(72)【発明者】
【氏名】ウー・ジョアンナ
【審査官】宇多川 勉
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/131927(WO,A1)
【文献】特開2018-098239(JP,A)
【文献】国際公開第2013/108750(WO,A1)
【文献】特開2018-125519(JP,A)
【文献】特開2017-183701(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/3065
H01L 21/31
H01L 21/683
C23C 16/50
H05H 1/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板支持体のための第1エッジリングであって、
前記基板支持体の上側部分を囲むようなサイズおよび形状を有する環状本体であって、前記環状本体は、
上面と、
下面と、
半径方向内側面と、
半径方向外側面と、を規定する、環状本体と、
前記環状本体の前記下面に沿って配置され、3つのリフトピンのそれぞれの上端を受け止めて前記上端とのキネマティックカップリングを提供する3つの「V」字形溝であって、前記3つの「V」字形溝の各々は、前記環状本体の中心に対して半径方向に延びる、3つの「V」字形溝と、
を備える、第1エッジリング。
【請求項2】
請求項1に記載の第1エッジリングであって、前記3つの「V」字形溝の各々は、一度に2点のみで前記3つのリフトピンのそれぞれのリフトピンに接触する、第1エッジリング。
【請求項3】
請求項1に記載の第1エッジリングであって、前記環状本体は、3つの「V」字形溝のみを備える、第1エッジリング。
【請求項4】
請求項1に記載の第1エッジリングであって、
前記3つの「V」字形溝の各々は、一度に2点のみで前記3つのリフトピンのそれぞれのリフトピンに接触し、
前記環状本体は、3つの「V」字形溝のみを備える、第1エッジリング。
【請求項5】
請求項1に記載の第1エッジリングであって、
前記環状本体は、内径を有し、
前記内径は、前記基板支持体の上部の外径よりも大きい、第1エッジリング。
【請求項6】
請求項1に記載の第1エッジリングであって、前記環状本体は、少なくとも部分的に不揮発性材料で形成される、第1エッジリング。
【請求項7】
請求項1に記載の第1エッジリングであって、前記3つの「V」字形溝は、互いに対して60~120°をなす壁を備える、第1エッジリング。
【請求項8】
請求項1に記載の第1エッジリングであって、前記3つの「V」字形溝は、互いに対して45°をなす壁を備える、第1エッジリング。
【請求項9】
請求項1に記載の第1エッジリングであって、
前記3つの「V」字形溝は、丸みを帯びた頂点部分を備えた少なくとも1つの溝を含み、
前記丸みを帯びた頂点部分は、0.4572mm~0.889mm(0.018”~0.035”)の間の半径を有する、第1エッジリング。
【請求項10】
請求項1に記載の第1エッジリングであって、前記3つの「V」字形溝は、丸みを帯びた溝、半円錐形の端部を備えた溝、または、四分球形の端部を備えた溝、のうちの少なくとも1つを含む、第1エッジリング。
【請求項11】
請求項1に記載の第1エッジリングであって、前記3つの「V」字形溝は、面取りされた側壁を含む、第1エッジリング。
【請求項12】
請求項1に記載の第1エッジリングであって、前記3つの「V」字形溝の各々は、前記3つのリフトピンのそれぞれのリフトピンを前記3つの「V」字形溝のうちの対応する溝の中に導くためのベベル部分を備える、第1エッジリング。
【請求項13】
請求項1に記載の第1エッジリングであって、前記3つの「V」字形溝は、平行な側壁ならびに平坦または丸みを帯びた上壁を備えた少なくとも1つの溝を含む、第1エッジリング。
【請求項14】
請求項1に記載の第1エッジリングであって、前記3つの「V」字形溝は、前記環状本体の底部周囲に配置された少なくとも1つのノッチを含む、第1エッジリング。
【請求項15】
請求項14に記載の第1エッジリングであって、前記少なくとも1つのノッチは、
半円錐形の端部、もしくは、
四分球形の端部を含む、第1エッジリング。
【請求項16】
請求項1に記載の第1エッジリングであって、前記3つの「V」字形溝は、前記環状本体の中心に対して120°ずつ離間される、第1エッジリング。
【請求項17】
請求項1に記載の第1エッジリングであって、前記3つの「V」字形溝の各々は、前記3つのリフトピンのうちの対応するリフトピンが、前記3つの「V」字形溝のうちの対応する溝の最上部または頂点部分と接触しないような形状を有する、第1エッジリング。
【請求項18】
請求項1に記載の第1エッジリングであって、前記3つの「V」字形溝の各々の内側壁面は平坦であり、前記内側壁面の各々が一度に前記3つのリフトピンのうちの対応するリフトピンの1点のみに接触するように、配置される、第1エッジリング。
【請求項19】
請求項1に記載の第1エッジリングであって、前記環状本体は、前記基板支持体から独立して移動するようなサイズおよび形状を有する、第1エッジリング。
【請求項20】
請求項1に記載の第1エッジリングであって、前記環状本体は、前記基板支持体の基板支持プレートから分離されるようなサイズおよび形状を有する、第1エッジリング。
【請求項21】
請求項1に記載の第1エッジリングであって、前記半径方向内側面は、前記基板支持体の基板支持プレートの外周縁を囲むようなサイズおよび形状を有する、第1エッジリング。
【請求項22】
システムであって、
請求項1に記載の前記第1エッジリングと、
前記3つのリフトピンと、
を備える、システム。
【請求項23】
請求項22に記載のシステムであって、
前記3つの「V」字形溝の各々の深さと、前記3つのリフトピンのそれぞれのリフトピンの直径との比が、1:1である、システム。
【請求項24】
請求項23に記載のシステムであって、
前記3つの「V」字形溝の各々の深さと、前記3つのリフトピンのそれぞれのリフトピンの直径との比が、10:1~1:8の間である、システム。
【請求項25】
請求項22に記載のシステムであって、
前記3つの「V」字形溝のうちの前記溝の幅と、前記3つのリフトピンのそれぞれのリフトピンの直径との比が、20:1~1:4の間である、システム。
【請求項26】
請求項22に記載のシステムであって、
前記3つのリフトピンの各々は、前記3つの「V」字形溝のそれぞれの溝の表面と一度に2点で接触し、前記3つの「V」字形溝の前記それぞれの溝の上面または頂点部分とは接触しないような形状を有する、システム。
【請求項27】
請求項22に記載のシステムであって、前記3つのリフトピンは、少なくとも部分的に揮発性材料で形成される、システム。
【請求項28】
請求項22に記載のシステムであって、さらに、
前記3つのリフトピンを移動させるための少なくとも1つのアクチュエータと、
前記少なくとも1つのアクチュエータの動作を制御するよう構成されたコントローラと、
を備える、システム。
【請求項29】
請求項22に記載のシステムであって、さらに、
第2エッジリングと、
前記環状本体の少なくとも1つのポケット内に配置され、前記第2エッジリングに圧力を印加する少なくとも1つの安定化要素と、
を備える、システム。
【請求項30】
請求項22に記載のシステムであって、さらに、
第2エッジリングと、
第3エッジリングと、
を備え、
前記第1エッジリング、前記第2エッジリング、および、前記第3エッジリングは、スタックに構成される、システム。
【請求項31】
請求項30に記載のシステムであって、前記第2エッジリングおよび前記第3エッジリングは各々、少なくとも部分的に揮発性材料で形成される、システム。
【請求項32】
請求項22に記載のシステムであって、さらに、
第1上面および第2上面を有する第2エッジリングであって、
前記第1上面は、前記基板支持体の上面に隣接して基板の周囲より下に配置され、前記第1上面は、(i)前記第1エッジリングの底面の高さよりも高い高さで、(ii)前記第1エッジリングの半径方向内側に配置され、
前記第2上面は、前記第1エッジリングの一部よりも下に配置され、前記第2上面は、前記第1エッジリングの前記底面の前記高さよりも低い高さに配置された、第2エッジリングと、
前記第1上面から前記第2上面までのインステップと、
を備える、システム。
【請求項33】
請求項32に記載のシステムであって、前記第2エッジリングは、少なくとも部分的に揮発性材料で形成される、システム。
【請求項34】
請求項22に記載のシステムであって、前記3つのリフトピンの各々の上端は、前記3つの「V」字形溝のそれぞれの溝と、そのリフトピンの2点のみが接触し、そのリフトピンのその他の部分が接触しないような、形状を有する、システム。
【請求項35】
請求項22に記載のシステムであって、前記3つの「V」字形溝の各々の内側壁面は、平坦であり、前記内側壁面の各々が一度に前記3つのリフトピンのうちの対応するリフトピンの1点のみに接触するように、配置される、システム。
【請求項36】
システムであって、
請求項1に記載の前記第1エッジリングと、
基板支持プレートを含む前記基板支持体と、を備え、
前記環状本体は、前記基板支持体から独立して移動するようなサイズおよび形状を有する、
前記環状本体は、前記基板支持プレートから分離されるようなサイズおよび形状を有する、および
前記半径方向内側面は、前記基板支持プレートの外周縁を囲むようなサイズおよび形状を有する、のうちの少なくとも1つである、システム。
【請求項37】
請求項36に記載のシステムであって、
前記環状本体は、前記基板支持体から独立して移動し、前記基板支持プレートから分離されるようなサイズおよび形状を有し、
前記半径方向内側面は、前記基板支持プレートの前記外周縁を囲むようなサイズおよび形状を有する、システム。
【請求項38】
請求項36に記載のシステムであって、さらに、
前記3つのリフトピンと、
前記第1エッジリングを前記基板支持プレートに対して移動させるように前記3つのリフトピンを移動させるための少なくとも1つのアクチュエータと、
前記第1エッジリングを前記基板支持プレートに対して独立して移動させるために前記少なくとも1つのアクチュエータの動作を制御するよう構成されたコントローラと、
を備える、システム。
【請求項39】
請求項38に記載のシステムであって、
前記少なくとも1つのアクチュエータは、前記3つのリフトピンを独立して移動させるよう構成された複数のアクチュエータを含む、システム。
【請求項40】
請求項36に記載のシステムであって、
前記基板支持プレートは、前記基板支持体の上部プレートである、システム。
【請求項41】
請求項36に記載のシステムであって、前記第1エッジリングは、前記基板支持プレートから分離され、前記基板支持プレートと接触していない、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本願は、2018年8月13日出願の米国仮出願第62/718,112号の利益を主張する。上記の出願の開示全体が、参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、基板処理システム内の可動エッジリングに関する。
【背景技術】
【0003】
本明細書で提供されている背景技術の記載は、本開示の背景を概略的に提示するためのものである。ここに名を挙げられている発明者の業績は、この背景技術に記載された範囲において、出願時に従来技術として通常見なされえない記載の態様と共に、明示的にも黙示的にも本開示に対する従来技術として認められない。
【0004】
半導体ウエハなどの基板を処理するために、基板処理システムが利用されうる。基板に実行されうる処理の例は、化学蒸着(CVD)、原子層蒸着(ALD)、導電体エッチング、および/または、その他のエッチング、蒸着、もしくは、洗浄処理を含むが、これらに限定されない。基板は、基板処理システムの処理チャンバ内の基板支持体(ペデスタル、静電チャック(ESC)など)上に配置されうる。エッチング中、1または複数の前駆体を含むガス混合物が、処理チャンバに導入されてよく、プラズマが、化学反応を開始するために利用されうる。
基板支持体は、ウエハを支持するように構成されたセラミック層を備えうる。例えば、ウエハは、処理中にセラミック層にクランプされうる。基板支持体は、基板支持体の外側部分の周りに(例えば、周囲の外側におよび/または周囲に隣接して)配置されたエッジリングを備えうる。エッジリングは、基板上方の空間にプラズマを閉じこめる、プラズマによって引き起こされる腐食から基板支持体を保護する、プラズマシースを形成および位置決めする、などのために提供されうる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】韓国2018-0099776号公報
【文献】特許第3076971号公報
【文献】韓国2002-0031417号公報
【文献】特開2001-522142号公報
【文献】韓国2009-0080520号公報
【0006】
基板支持体のための第1エッジリングが提供されている。第1エッジリングは、環状本体と、1または複数のリフトピン受け止め要素と、を備える。環状本体は、基板支持体の上側部分を囲むようなサイズおよび形状を有する。環状本体は、上面と、下面と、半径方向内側面と、半径方向外側面と、を規定する。1または複数のリフトピン受け止め要素は、環状本体の下面に沿って配置され、3以上のリフトピンのそれぞれの上端を受け止めて上端とのキネマティックカップリングを提供するようなサイズおよび形状を有する。
【0007】
別の特徴において、基板支持体のための折りたたみ式エッジリングアセンブリが提供されている。折りたたみ式エッジリングアセンブリは、エッジリングと、3以上のアライメント/スペーシング要素と、を備える。エッジリングは、スタックに構成される。エッジリングの少なくとも1つは、基板支持体の上側部分を囲むような形状およびサイズを有する。エッジリングは、上部エッジリングと、少なくとも1つの中間エッジリングと、を含む。3以上のリングアライメント/スペーシング要素は、エッジリングの各々と接触しており、エッジリングの半径方向アライメントおよび垂直スペーシングを維持するよう構成される。3以上のリングアライメント/スペーシング要素は、上部エッジリングが持ち上げられた時に少なくとも1つの中間エッジリングを持ち上げるよう構成される。
【0008】
別の特徴において、基板支持体のための折りたたみ式エッジリングアセンブリが提供されている。折りたたみ式エッジリングアセンブリは、複数のエッジリングと、段付き外側エッジリングと、を備える。エッジリングは、スタックに構成される。エッジリングの少なくとも1つは、基板支持体の上側部分を囲むような形状およびサイズを有する。エッジリングは、上部エッジリングと、少なくとも1つの中間エッジリングと、を含む。段付き外側エッジリングは、複数のレベルを備える。エッジリングは、それぞれのレベルの上に配置される。段付き外側エッジリングは、複数のエッジリングの半径方向アライメントおよび垂直スペーシングを維持するよう構成される。段付き外側エッジリングは、上部エッジリングが持ち上げられた時に少なくとも1つの中間エッジリングを持ち上げるよう構成される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示は、詳細な説明および以下に説明する添付図面から、より十分に理解できる。
【0010】
図1】本開示の一実施形態に従って、エッジリングアセンブリを備えた基板処理システムの一例を示す機能ブロック図。
【0011】
図2A】本開示の一実施形態に従って、リフトピン受け止め要素を有する可動エッジリングの一例を示す側断面図。
【0012】
図2B】上げ位置にある図2Aの可動エッジリングを示す側断面図。
【0013】
図3A】本開示の一実施形態に従って、エッジリングアセンブリ、基板支持体、および、基板の一部の一例を示す径方向断面図。
【0014】
図3B図3Aの切断線A-Aにおける方位断面図。
【0015】
図4】本開示の一実施形態に従って、ピンと溝との相互作用を説明する、上部エッジリングおよび対応するリフトピンの一部の方位断面図。
【0016】
図5】本開示の一実施形態に従って、「V」字形溝を有するリフトピン受け止め要素の一例を示す斜視図。
【0017】
図6】本開示の一実施形態に従って、それぞれの「V」字形溝を備えた複数のリフトピン受け止め要素を有する上部エッジリングの一例を示す底面図。
【0018】
図7】本開示の一実施形態に従って、「V」字形溝の寸法を示す、上部エッジリングの一部の側断面図。
【0019】
図8】本開示の一実施形態に従って、平坦凹陥上部を備えた溝の形態のリフトピン受け止め要素を有する上部エッジリングの一例を示す、エッジリングスタックの一部の側断面図。
【0020】
図9図8のリフトピン受け止め要素の斜視図。
【0021】
図10】本開示の一実施形態に従って、ディボットの形態のリフトピン受け止め要素を有する上部エッジリングの一例を示す、エッジリングスタックの一部の側断面図。
【0022】
図11図10のリフトピン受け止め要素の斜視図。
【0023】
図12】本開示の一実施形態に従って、四分球形の端部を備えた凹陥上部を有する溝を備えるリフトピン受け止め要素を備えた上部エッジリングの一例を示す、エッジリングアセンブリ、基板支持体、および、基板の一例の側断面図。
【0024】
図13図12の上部エッジリングのリフトピン受け止め要素の斜視図。
【0025】
図14】本開示の一実施形態に従って、基板支持体ならびに/もしくは1または複数のエッジリング内に配置された安定化要素の組み込みを示す、エッジリングアセンブリ、基板支持体、および、基板の一部の一例の側断面図。
【0026】
図15】本開示の一実施形態に従って、リフトピン受け止め要素を周囲に配置された上部エッジリングを示す、エッジリングアセンブリ、基板支持体、および、基板の一例の側断面図。
【0027】
図16図15の上部エッジリングの一部の一例を示す上面図。
【0028】
図17図15の周囲に配置されたリフトピン受け止め要素の1つを示す底面図。
【0029】
図18図15の上部エッジリングの底面図。
【0030】
図19】本開示の一実施形態に従って、折りたたみ式エッジリングアセンブリの一例を示す、エッジリングシステム、基板支持体、および、基板の側断面図。
【0031】
図20】本開示の一実施形態に従って、対応するプラズマシース傾斜角を示す、第1部分伸展状態にある別の折りたたみ式エッジリングアセンブリの一部の一例の側断面図。
【0032】
図21】対応するプラズマシース傾斜角を示す、第2部分伸展状態にある図20の折りたたみ式エッジリングアセンブリの一部の側断面図。
【0033】
図22A】本開示の一実施形態に従って、折りたたみ状態にある内側に配置されたリングアライメント/スペーシング要素を備える別の折りたたみ式エッジリングアセンブリの一部の一例を示す側断面図。
【0034】
図22B】リングアライメント/スペーシング要素が伸展状態にある図22Aの折りたたみ式エッジリングアセンブリの一部を示す側断面図。
【0035】
図23A】本開示の一実施形態に従って、伸展状態にあるリングアライメント/スペーシング要素を備えた別の折りたたみ式エッジリングアセンブリの一部の一例を示す側断面図。
【0036】
図23B図23Aの折りたたみ式エッジリングアセンブリの底面図。
【0037】
図24】本開示の一実施形態に従って、段付き外側エッジリングによって持ち上げられたエッジリングを備える折りたたみ式エッジリングアセンブリの一例を示す、エッジリングシステム、基板支持体、および、基板の一部の側断面図。
【0038】
図25】本開示の一実施形態に従って、段付きリフトピンによって持ち上げられたエッジリングを示す、エッジリングアセンブリ、基板支持体、および、基板の一例の側断面図。
【0039】
図26】本開示の一実施形態に従って、テレスコピック部分を備えるリングアライメント/スペーシング要素を備えた別の折りたたみ式エッジリングアセンブリの一部の一例を示す側断面図。
【0040】
図面において、同様および/または同一の要素を特定するために、同じ符号を用いる場合がある。
【発明を実施するための形態】
【0041】
基板処理システム内の基板支持体が、エッジリングを備えうる。エッジリングの上面は、基板支持体の上面よりも上に広がってよく、それにより、基板支持体の上面(および、一部の例では、基板支持体上に配置された基板(またはウエハ)の上面)がエッジリングに対して凹陥する。この凹陥部は、ポケットと呼ばれてもよい。エッジリングの上面と基板の上面との間の距離が、「ポケット深さ」と見なされてよい。ポケット深さは、基板の上面に対するエッジリングの高さに従って固定されてよい。
【0042】
一部の基板処理システムは、可動(例えば、調整可能)および/または交換可能なエッジリングを実装しうる。一例では、エッチング均一性、プラズマシースの形状、および、イオン傾斜角を制御するために、エッジリングの高さが処理中に調節されうる。アクチュエータが、エッジリングを上げ下げする。一例では、基板処理システムのコントローラが、処理中に、実行中の特定のレシピおよび関連のガス注入パラメータに従ってエッジリングの高さを調節するために、アクチュエータの動作を制御する。
【0043】
エッジリングおよびその他の対応する構成要素は、経時的に摩耗/腐食する消耗材料を含みうる。したがって、エッジリングの高さは、腐食を補償するために調節されうる。エッジリングは、エッジリングが使用不能な形状を有するように腐食および/または損傷した状態にある時に交換されるように、取り外し可能および交換可能であってよい。本明細書で用いられる「取り外し可能」という用語は、例えば真空移送アームを用いて、真空下で、処理チャンバからエッジリングを取り外すことができることを指す。エッジリングは、真空移送アームが、対応する処理チャンバからエッジリングを移動させて、エッジリングを別のエッジリングと交換できる高さまで、リフトピンを用いて持ち上げられてよい。
【0044】
エッジリングは、平坦な底面を有してよく、底面は、リフトピンの上に載置された時にリフトピンの上端と接触する。リフトピン上への載置は、単一のエッジリングについて変化しうるものであり、異なるエッジリングについて異なりうる。例えば、リフトピンが第1点で第1エッジリングと接触するように、第1エッジリングがリフトピンに対して配置されうる。リフトピンは、第1エッジリングの寿命を通して複数回上げ下げされうる。接触点の位置は、例えば、第1エッジリングの経時的なプラズマ腐食、第1エッジリングの水平移動などにより変化しうる。結果として、対応する基板支持体および処理対象の基板に対する第1エッジリングの相対位置が異なる。これは、基板の処理に影響しうる。
【0045】
別の例として、第1エッジリングは、第2エッジリングと交換されうる。第2エッジリングは、第1エッジリングが新しくて未使用であった時の第1エッジリングと同じ寸法を有しうる。第2エッジリングは、リフトピンが第2点で第2エッジリングと接触するように、リフトピンに対して配置されうる。第2点は、第1点とは異なりうる。結果として、対応する基板支持体および処理対象の基板に対する第2エッジリングの相対位置は、第1エッジリングと異なり、これは、基板の処理に影響しうる。
【0046】
本明細書に記載の例は、リフトピンが同じ位置でエッジリングに接触するような、予測可能、反復可能、かつ、一貫したエッジリングの位置決めのための機構を備えたプラズマシース調整用の交換可能および/または折りたたみ式のエッジリグアセンブリ(以降は、「アセンブリ」とする)を含む。これは、複数回にわたって、リフトピンが、エッジリングに接触するように移動され、エッジリングから離れるように移動されるように、複数の処理中に複数回上げ下げされる単一のエッジリングに当てはまる。これは、例えば、第1エッジリングが第2エッジリングに交換される場合など、異なるエッジリングにも当てはまる。
【0047】
アセンブリは、それぞれのエッジリングに割り当てられたキネマティックカップリング機構、安定化機構、面取りされた表面、ベベル表面、段付きリフトピン、リフトピンセットなど、エッジリングの位置決め、アライメント、および、センタリング用の機構を備える。キネマティックカップリング機構は、リフトピンを受け止めるためのエッジリングの溝、ポケット、ノッチ、ならびに/もしくは、その他のリフトピン受け止め部分および/または凹陥部分を含む。例の一部では、アセンブリ(「キット」とも呼ぶ)は、リングアライメント/スペーシング要素を介して整列して配置および保持された複数の積み重ねられたエッジリングを備える。安定化機構は、安定化エッジリング、バネなどを含む。
【0048】
本明細書で用いられるように、「キネマティックカップリング」という用語は、拘束機構を有するリフトピン受け止め要素を利用することを指しており、拘束機構が、対応するエッジリングの横移動を抑制する。キネマティックカップリングは、制限機構すなわち単に横方向の移動を制限する機構のことではない。一例として、キネマティックカップリングは、1または複数のリフトピン受け止め要素によって提供されてよい。溝は、1または複数のリフトピンと接触するような形状およびサイズであってよい。例えば、線形の溝が、例えば、1または2つのリフトピンと接触してもよいし、円形の溝が、3つのリフトピンと接触してもよい。拘束機構は、2つのリフトピン接触点で対応するリフトピンと接触するリフトピン受け止め要素の表面(例えば、「V」字形の溝の表面)を含む。各リフトピンは、2つの接触点でリフトピン受け止め要素の1つと接触する。
【0049】
一例として、エッジリングは、エッジリングが3つのリフトピン受け止め要素を有する場合、横方向に拘束され、ここで、リフトピン受け止め要素の各々は、2つの接触点でそれぞれのリフトピンと接触する。この例において、リフトピン受け止め要素の各々は、3以上の接触点でそれぞれのリフトピンと接触することがない。ただし、キネマティックカップリングは、この例に限定されない。同じ効果を達成する別の技術は、3つのリフトピンを含み、1つは正確に3つの点(円錐またはピラミッド形のディボット(くぼみ))でエッジリングと接触し、2つめは正確に2つの点(V字溝)でエッジリングと接触し、3つめは単一の点で接触する。その他の同様の技術が存在する。各技術が、すべての6自由度(X、Y、Z、ピッチ、ロール、および、ヨー)の完全な制御を達成するために合計6点で接触することによって、正確にエッジリングを拘束するため、各技術例の末端効果は同じである。 拘束は、制限とは異なることに注意されたい。エッジリングは、例えば、エッジリングが3つのリフトピンを受け止めるよう構成された3つの立方体状のノッチを備える場合には制限されうる。立方体状のノッチの幅は、リフトピンと立方体ノッチとの間にギャップが存在するように、リフトピンの寸法よりも大きくなりうる。エッジリングは、制限されうる(すなわち、横運動が制限されうる)が、拘束されない。
【0050】
図1は、基板処理システム100を示しており、基板処理システム100は、一例として、RFプラズマを用いてエッチングを実行しうる、および/または、その他の基板処理動作を実行しうる。基板処理システム100は、基板処理システム100の構成要素の一部を収容すると共にRFプラズマを閉じ込める処理チャンバ102を備える。基板処理チャンバ102は、上側電極104と、基板支持体106(静電チャック(ESC)など)とを備える。動作中、基板108が、基板支持体106上に配置される。具体的な基板処理システム100およびチャンバ102が一例として示されているが、本開示の原理は、その場でプラズマを生成する基板処理システム、(例えば、プラズマチューブ、マイクロ波チューブを用いて)遠隔プラズマの生成および供給を実施する基板処理システムなど、他のタイプの基板処理システムおよびチャンバに適用されてもよい。
【0051】
単に例として、上側電極104は、処理ガス(例えば、エッチング処理ガス)を導入して分散させるガス分配装置(シャワーヘッド109など)を備えてよい。シャワーヘッド109は、処理チャンバ102の上面に接続された一端を備えるステム部分を備えてよい。ベース部分は、略円筒形であり、処理チャンバ102の上面から離れた位置でステム部分の反対側の端部から半径方向外向きに広がる。シャワーヘッド109のベース部分の基板対向面すなわちフェースプレートは、処理ガスまたはパージガスが流れる穴を備える。あるいは、上側電極104は、導電性のプレートを備えてもよく、処理ガスは、別の方法で導入されてもよい。
【0052】
基板支持体106は、下側電極として機能する導電性のベースプレート110を備える。ベースプレート110は、セラミック層(または上部プレート)112を支持する。一部の例において、セラミック層112は、加熱層(セラミックマルチゾーン加熱プレートなど)を備えてよい。熱抵抗層114(例えば、ボンド層)が、セラミック層112とベースプレート110との間に配置されてよい。ベースプレート110は、ベースプレート110に冷却材を流すための1または複数の冷却材流路116を備えてよい。
【0053】
RF発生システム120が、RF電圧を生成して、上側電極104および下側電極(例えば、基板支持体106のベースプレート110)の一方に出力する。上側電極104およびベースプレート110のもう一方は、DC接地、AC接地されるか、または、浮遊していてよい。単に例として、RF発生システム120は、整合/配電ネットワーク124によって上側電極104またはベースプレート110に供給されるRF電圧を生成するRF電圧発生器122を備えてよい。他の例において、プラズマは、誘導的にまたは遠隔で生成されてよい。例示の目的で示すように、RF発生システム120は、容量結合プラズマ(CCP)システムに対応するが、本開示の原理は、単に例として、トランス結合プラズマ(TCP)システム、CCPカソードシステム、遠隔マイクロ波プラズマ生成/供給システムなど、他の適切なシステムで実施されてもよい。
【0054】
ガス供給システム130は、1または複数のガス源132-1、132-2、・・・、および、132-N(集合的に、ガス源132)を備えており、ここで、Nはゼロより大きい整数である。ガス源は、1または複数のガス(例えば、エッチングガス、搬送ガス、パージガスなど)およびそれらの混合物を供給する。ガス源は、パージガスを供給してもよい。ガス源132は、バルブ134-1、134-2、・・・、および、134-N(集合的に、バルブ134)ならびにマスフローコントローラ136-1、136-2、・・・、および、136-N(集合的に、マスフローコントローラ136)によってマニホルド140に接続されている。マニホルド140の出力は、処理チャンバ102に供給される。単に例として、マニホルド140の出力は、シャワーヘッド109に供給される。
【0055】
温度コントローラ142が、セラミック層112に配置された加熱素子(熱制御素子(TCE:thermal control element)など)144に接続されてよい。例えば、加熱素子144は、マルチゾーン加熱プレートにおけるそれぞれの区画に対応するマクロ加熱素子、および/または、マルチゾーン加熱プレートの複数の区画にわたって配置されたマイクロ加熱素子のアレイを含みうるが、これらに限定されない。温度コントローラ142は、加熱素子144への電力を制御して基板支持体106および基板108の温度を制御しうる。
【0056】
温度コントローラ142は、流路116を通る冷却材の流れを制御するための冷却材アセンブリ146と連通してよい。例えば、冷却材アセンブリ146は、冷却材ポンプおよびリザーバを備えてよい。温度コントローラ142は、基板支持体106を冷却するために流路116を通して冷却材を選択的に流すように、冷却材アセンブリ146を作動させる。
【0057】
バルブ150およびポンプ152が、処理チャンバ102から反応物質を排出するために用いられてよい。システムコントローラ160が、基板処理システム100の構成要素を制御するために用いられてよい。ロボット170が、基板支持体106上へ基板を供給すると共に、基板支持体106から基板を除去するために用いられてよい。例えば、ロボット170は、基板支持体106およびロードロック172の間で基板を搬送してよい。別個のコントローラとして示しているが、温度コントローラ142は、システムコントローラ160内に実装されてもよい。一部の例において、保護シール176が、セラミック層112とベースプレート110との間の熱抵抗層114の周囲に提供されてもよい。
【0058】
基板支持体106は、エッジリング180を備える。本明細書に開示されたエッジリングは、環状であり、エッジリング180を含む。エッジリング180は、上部リングであってよく、上部リングは、底部リング184によって支持されてよい。いくつかの例において、エッジリング180は、さらに、1または複数の中間リング(図1では図示せず)および/または基板支持体106の他の部分によって支持されてもよい。エッジリング180は、リフトピン185の上端を受け止めるリフトピン受け止め要素182を備えてよい。リフトピン受け止め要素182、対応するエッジリング、ならびに、リングアライメント/スペーシング要素の例を図2A図26に関して後述する。
【0059】
エッジリング180は、基板108に対して移動可能(例えば、垂直方向に上下に移動可能)である。例えば、エッジリング180は、コントローラ160に応答して、アクチュエータを介して制御されてよい。いくつかの例において、エッジリング180は、基板処理中に垂直に移動されてよい(すなわち、エッジリング180は、調整可能であってよい)。別の例において、エッジリング180は、処理チャンバ102は真空下にある状態で、例えばロボット170を用いて、エアロックを介して取り外し可能であってよい。さらに別の例において、エッジリング180は、調整可能かつ取り外し可能であってよい。別の実施形態において、エッジリング180は、後に詳述するように、折りたたみ式エッジリングアセンブリとして実装されてもよい。
【0060】
図2Aおよび図2Bは、基板204を上に配置された基板支持体の一例200を示す。基板支持体200は、(例えば、ESCに対応する)内側部分208および外側部分212を有するベースまたはペデスタルを備えてよい。例において、外側部分212は、内側部分208から独立しており、内側部分208に対して移動可能であってよい。例えば、外側部分212は、底部リング216および上部エッジリング220を備えてよい。基板204は、処理のために内側部分208上(例えば、セラミック層(または上部プレート)224上)に配置される。コントローラ228が、1または複数のアクチュエータ232の動作を制御して、エッジリング220を選択的に上下させる。例えば、エッジリング220は、処理中に支持体200のポケット深さを調節するために上昇および/または下降されてよい。別の例において、エッジリング220は、エッジリング220の取り外しおよび交換を容易にするために上昇されてよい。
【0061】
単に例として、エッジリング220は、図2Aでは完全下げ位置、そして、図2Bでは完全上げ位置に示されている。図に示すように、アクチュエータ232は、垂直方向にリフトピン236を選択的に伸び縮みさせるように構成されたピンアクチュエータに対応する。単に例として、エッジリング220は、セラミック、石英、および/または、その他の適切な材料(例えば、炭化シリコン、イットリアなど)で形成されてよい。図2Aにおいて、コントローラ228は、アクチュエータ232と通信して、リフトピン236を介してエッジリング220を直接的に上下させる。一部の例において、内側部分208は、外側部分212に対して移動可能である。
【0062】
エッジリング220は、リフトピン236の上端を受け止めるリフトピン受け止め要素240を備える。エッジリング220は、3以上のリフトピンを受け止めるための1または複数のリフトピン受け止め要素を備えてよい。一実施形態において、エッジリング220は、それぞれ対応する3つのリフトピンを受け止める3つのリフトピン受け止め要素を備える。3つのリフトピン受け止め要素は、互いに120°離れて配置されてよい(この配置の一例を図6に示す)。リフトピン受け止め要素240は、溝、ディボット、ポケット、ノッチ、凹部領域、および/または、その他の適切なリフトピン受け止め要素を含みうる。リフトピン受け止め要素240とリフトピンとの間の接触は、リフトピン上でエッジリング220を位置決めし、水平(すなわち、横)方向(例えば、XおよびY方向)ならびに垂直方向(例えば、Z方向)でエッジリング220の位置を維持するキネマティックカップリングを提供する。これは、アンチウォーク機構を提供する。エッジリングの「ウォーキング」とは、処理される基板に対する上部エッジリングの位置の経時的な変動のことであり、極縁部(EE:extreme edge)の均一性の変動につながる。
【0063】
アンチウォーク機構は、以下の時に基板204が水平に移動するのを防止するのに役立つ:基板支持体200上で固定されていない(または浮いている)時;温度サイクリング中;異なる熱膨張率に関連する温度差が存在する時;基板のデチャック不良時;および/または、振動イベント時。リフトピン受け止め要素の例を、少なくとも図3A図13図15図21、および、図25に示す。エッジリング220が、上述のように処理中に調整のために上昇される時、コントローラ228は、エッジリング220の調整可能範囲を制御するよう構成されている。換言すると、エッジリング220は、完全下げ位置(例えば、0.0インチ(”))から完全上げ位置(例えば、0.25”(6.35mm))まで上昇されてよい。リフトピン236は、エッジリング220と接触するまでに初期位置から所定の量(例えば、0.050”(1.27mm))だけ上昇されてよい。
【0064】
図3Aおよび図3Bは、エッジリングアセンブリ302、基板支持体304、および、基板306の一部300を示す。エッジリングアセンブリ302は、上部エッジリング308、中間エッジリング310、および、底部リング312を備えてよい。基板支持体304は、上部プレート314およびベースプレート318を備えてよい。
【0065】
上部エッジリング308は、上部部材319および外側フランジ320を備えたカップ状であり、外側フランジ320は、上部部材319から下方に伸びる。上部部材319は、リフトピン受け止め要素を備える(1つのリフトピン受け止め要素322が図示されている)。リフトピン受け止め要素322は、上部部材319の底部側に配置され、リフトピン324と向かい合い、リフトピン324は、ベースプレート318、底部エッジリング312の穴328、および、中間エッジリング310の穴329を通して伸びる。リフトピン324は、ベースプレート318の穴330を通して伸びる。外部フランジ320は、中間エッジリング310、リフトピン324の上側部分、底部エッジリング312の上側部分、および、基板支持体304の一部を、プラズマを直接受けることおよび/またはプラズマと接触することから保護する。これは、腐食を防ぎ、中間エッジリング310、リフトピン324、底部エッジリング312、および、基板支持体304の寿命を延ばす。同様に、底部エッジリング312は、リフトピン324の一部およびベースプレート318をプラズマへの直接的な暴露および/またはプロズマとの接触から保護する。穴329は、リフトピン324が中間エッジリング310と接触することを防ぐために大きめのサイズになっている。
【0066】
リフトピン324の上端部332は、リフトピン受け止め要素322内に受け止められる。リフトピン受け止め要素322は、例えば、半円錐形(または四分球形)の両端を有する「V字」形の溝であってよい。「V字」形の溝は、図3B図4図5、および、図7で見られる。リフトピン324の上端部332は、半球形であってもよいし、(i)リフトピン受け止め要素322の表面342、344と接触する丸まった縁部340と(ii)平坦な上面346とを有してもよい。上端部332は、リフトピン324の2つの点がリフトピン受け止め要素322と接触し、リフトピン324のその他の部分が接触しないような形状である。上端部332は、以下のために平坦な上面346を有してもよい:リフトピン324の製造を容易にすることで製造コストを削減するため;歩留まりを上げるため;および/または、上端部332がリフトピン受け止め要素322の頂点部分(または湾曲部分)と接触することを防ぐため。頂点部分は、図4に符号400で示されている。上端部332と頂点部分400との間の接触は、「V」字形の溝の中でリフトピン324を「ボトムアウトさせる(底に到達させる)」と表現される。
【0067】
中間エッジリング310は、第1上面352から第2上面354への移行部にインステップ350(甲部350)を備える。基板306は、第1上面352の上に配置される。上部エッジリング308は、第2上面354の上に配置される。第2上面354は、第1上面352よりも低い高さにある。上部エッジリング308は、第1上面352の高さおよび/または基板306の上面の高さよりも高い高さまで上昇されてよい。一例として、上部エッジリング308は、中間エッジリング310に対して0.24”~0.60”(6.096mm~15.24mm)」持ち上げられてよい。上部エッジリング308は、例えば、基板306の上面の高さよりも0.15”~0.2”(3.81mm~5.08mm)高く持ち上げられてよい。上部エッジリング308が完全下げ位置(すなわち収縮位置)にあるとき、基板306は、上部エッジリング308の半径方向内側に配置される。上部エッジリング308が完全上げ位置(すなわち伸展位置)にあるとき、上部エッジリング308は、基板306よりも高くてよい。インステップ350は、(i)基板支持体304から基板306をデクランプするのに役立ち、(ii)上部エッジリングが基板306に対して傾くことを防ぐなど、上部エッジリング308の位置決めを維持するのに役立ち、(iii)例えば、基板306が基板支持体304にクランプされていない時に、基板306が上部エッジリング308の下に移動することを防ぐのに役立つ。
【0068】
上部エッジリング308は、図6に示すように、1または複数のリフトピン受け止め要素322を備えてよい。これは、対応するリフトピンとの接触と共に、キネマティックカップリングおよびアンチウォーク機構を提供する。上部エッジリング308は、リフトピンとリフトピン受け止め要素322との間の相互作用に基づいて、基板支持体304に対してセンタリングされる。リフトピン受け止め要素322がそれに対応するリフトピンの所定の距離内にあるように、上部エッジリング308が最初に配置されると、リフトピン受け止め要素322は、リフトピンを受け止めるように移動し、それにより、上部エッジリング308の位置決めを行う。換言すると、上部エッジリング308は、目標位置(リフトピンの上端がリフトピン受け止め要素内に配置される位置)の所定の距離内に配置されると、目標位置に移動する。これは、「V」字形の溝を備えることによるものであり、リフトピン受け止め要素のベベル開口部エッジによってもよい。ベベル開口部エッジの例を図5および図7に示す。一例として、上部エッジリング308は、目標位置の±5%内に配置されると、リフトピン受け止め要素322によって規定された目標位置に移動する。上部エッジリング308は、適所に収まり、重力によってリフトピン上に保持される。
【0069】
上部エッジリング308のリフトピン受け止め要素とリフトピンとの間のキネマティックカップリングは、上部エッジリング308が、エッジリング308、310、312の経時的な腐食に左右されることなしに基板支持体304に対して同じ位置にセンタリングされることを可能にする。この一貫したセンタリングは、表面342、344の均一な腐食(すなわち、同じ速度での腐食)および上端部332の均一な腐食によって起きる。また、キネマティックカップリングは、特定の公差が緩和される(すなわち、大きくなる)ことを可能にする。例えば、エッジリング308は、エッジリング308が配置されるたびにリフトピンに対しておおよそ同じ位置に配置されるので、リフトピン受け止め要素の寸法の公差が大きくなりうる。別の例として、エッジリング308、310、312の間のギャップが、リフトピンに対するエッジリング308の一貫した配置により大きくなりうる。均一な腐食は、上部エッジリング308の利用可能な寿命の間、上部エッジリング308のセンタリングを維持する。
【0070】
また、上部エッジリング308が、基板支持体304に対してセンタリングされなかった場合、および/または、基板306と同心でない場合、上部エッジリング308の中心は、(i)基板支持体304および/または基板支持体304の上部プレートの中心からオフセットされる、ならびに/もしくは、(ii)基板306の中心からオフセットされる。これらのオフセットは、決定可能であり、一貫して存在することになる。結果として、図1のコントローラ142、160は、基板306の処理時に、これらのオフセットを考慮および/または補償してよい。これは、これらのオフセットを補償するために、ガス圧、電極電圧、バイアス電圧などのパラメータを調節することを含んでよい。
【0071】
一実施形態において、エッジリング308、310、312は、石英ならびに/もしくは1または複数のその他の適切な不揮発性材料で形成される。リフトピン324は、サファイアならびに/もしくは1または複数のその他の適切な揮発性材料で形成される。これは、処理中の腐食および粒子生成を最小化する。揮発性材料の例は、アルミナ、炭化シリコン、および、サファイアである。
【0072】
図4は、上部エッジリング308および対応するリフトピン324の一部を示し、ピンと溝との相互作用を説明する図である。リフトピン324の上端部332は、丸まった縁部340を介して表面342、344とそれぞれ2つの点401、402で接触する。これは、最小の反力のために最小の接触を提供する。最小の接触は、表面342、344および上端部332の腐食を最小化する。丸まった縁部340と表面342、344との間のこの曲面と平面との接触は、ヘルツの法則に従う。一例として、リフトピン324の直径D1は、0.040”(1.016mm)であってよく、最大0.250”(6.35mm)であってよい。一実施形態において、直径D1は、.060”~.080”(1.524mm~2.032mm)である。中間エッジリング310の穴329の直径は、リフトピン324の直径の2~3倍であってよい。リフトピン324の平坦な上部346は、頂点部分400と接触しない。
【0073】
図5は、リフトピン受け止め要素322を示しており、リフトピン受け止め要素322は、表面342、344を持つ「V」字形溝500と、半円錐形(または四分球形)の端部502、504とを備える。表面342、344および端部502、504は、図に示すように、頂点部分506(丸まっていてよい)で出会う。表面342、344および端部502、504は、ベベル開口部エッジ508、510、512、514を有する。ベベル開口部エッジ508、510、512、514は、「V」字形溝500内にリフトピンを位置決めするのに役立つ。
【0074】
図6は、図に示したような半円錐形の端部または四分球形の端部を有するそれぞれの「V」字形溝を備えた複数のリフトピン受け止め要素322、322’、322”を有する上部エッジリング308を示す。「V」字形溝の各々は、対応するリフトピンが「V」字形溝に対して半径方向に移動することを許容するが、対応するリフトピンの円周方向の移動は防ぐ。3つのリフトピン600が図示されており、その内の1つは、図3Aのリフトピン324であってよい。
【0075】
図7は、「V」字形溝700の寸法を示す上部エッジリング308の一部の図である。「V」字形溝700は、側面342、344、頂点部分702、および、ベベルエッジ704、706を備える。頂点部分702は、第1所定の半径R1を有してよく、ベベルエッジ704、706は、それぞれの所定の半径R2、R3を有してよい。一例として、半径R1、R2、R3は、0.015”(0.381mm)であってよい。半径R1は、.002”~.125”(0.0508mm~3.175mm)の間であってよい。半径R2は、.002”~.125”(0.0508mm~3.175mm)の間であってよい。半径R3は、.002”~.125”(0.0508mm~3.175mm)の間であってよい。表面342、344の各々は、「V」字形溝700の中心線710に対して所定の角度A1を成してよい。表面342、344は、互いに対して所定の角度A2を成してよい。一例として、所定の角度A1は、45°であってよい。所定の角度A1は、5°~90°の間であってよい。一例として、所定の角度A2は、90°であってよい。所定の角度A2は、10°~180°の間であってよい。
【0076】
「V」字形溝700は、所定の開口幅W1を有する。ベベルエッジ704、706は、所定の開口幅W2を有しており、これは、W1よりも広い。一例として、所定の開口幅W1は、0.104”(2.6416mm)であってよい。所定の開口幅W1は、.020”~.500”(0.020mm~0.508mm)の間であってよい。所定の開口幅W2は、.024”~.750”(0.6096mm~19.05mm)の間であってよい。「V」字形溝700は、所定の深さDP1を有する。深さDP1は、.010”~.250”(0.254mm~6.35mm)の間であってよい。
【0077】
深さDP1と、対応するリフトピン324の直径D1(図4に示した)との間の比は、おおよそ1(すなわち1:1)に等しくてよい。深さDP1と直径D1との間の比は、10:1~1:8の間であってよい。一実施形態において、深さDP1は、.062”(1.5748mm)である。深さDP1は、.005”~.250”(0.127mm~6.35mm)の間であってよい。幅W1と直径D1との間の比は、2:1であってよい。幅W2と直径D1との間の比は、20:1~1:4の間であってよい。「V」字形溝700内のリフトピン324の深さDP2と深さDP1との間の比は、おおよそ5.0:6.2または80%に等しくてよく、ここで、深さDP2は0.050”(1.27mm)であり、深さDP1は0.062”(1.5748mm)である。深さDP2と深さDP1との間の比は、10:1~99:100の間であってよい。深さDP2は、.001”~.500”(0.0254mm~12.7mm)の間であってよい。一実施形態において、深さDP2は、.050”(1.27mm)である。
【0078】
一実施形態において、角度A2は90°であり、深さDP2は0.050”(1.27mm)であり、直径D1は0.060”(1.524mm)であり、深さDP1は0.062”であり、幅W1は0.104”(2.6416mm)である。これは:リフトピン324と「V」字形溝700との間に2つの接触点を提供し;リフトピン324の上部と「V」字形溝700の頂点部分702(すなわち上部)との間に適切な量の空間を提供することで、ボトムアウトを防ぎ;「V」字形溝700と上部エッジリング308の上面との間の厚さT1を最大化し;対応する上部エッジリング308を基板支持体に対して位置決めおよびセンタリングし、リフトピン324を「V」字形溝700内へガイドするための適切な量の配置公差を提供する。エッジリング308は、全体の厚さT2と、上面から「V」字形溝までの厚さT1とを有してよい。厚さT2は、.025”~10”(0.635mm~254mm)の間であってよい。厚さT2は、.02”~9.995”(0.508mm~253.873mm)の間であってよい。一実施形態において、厚さT2は.145”(3.683mm)であり、厚さT1は.083”(2.1082mm)である。
【0079】
角度A2が大きいほど、リフトピン324がボトムアウトして頂点部分702と接触する可能性が高くなる。角度A2が小さいほど、溝700が深くなり、厚さT1が小さくなり、これにより、上部エッジリング308の寿命が短くなる。角度A2が一定値のままで、開口部の幅W1が広くなるほど、厚さT1が小さくなり、リフトピン324の水平配置の制約が緩くなる。角度A2が一定値のままで、幅W1が狭くなるほど、厚さT1が大きくなり、リフトピン324の水平配置の制約がきつくなる。
【0080】
図8は、平坦凹陥804を備えた溝の形態のリフトピン受け止め要素803を有する上部エッジリング802の一例を示す、エッジリングスタックの一部800の図である。このスタイルのリフトピン受け止め要素は、後に詳述するように、図3A図7に示したリフトピン受け止め要素と交換されてもよいし、併用されてもよい。上部エッジリング802は、中間エッジリング806の上に配置されてよく、中間エッジリング806は、底部エッジリング808の上に配置されてよい。リフトピン受け止め要素803は、平坦凹陥部804に向かって内向きに伸びる「V」字形側壁810、812を備える。平坦凹陥部804は、カップ形状であり、平坦凹陥部804の連続的なスロット形状側壁818(図9に示す)の一部である側壁814、816を備える。図9は、リフトピン受け止め要素803を示す。平坦凹陥部804は、さらに、平坦上面820を備える。
【0081】
リフトピン822が、リフトピン受け止め要素803内に配置されてよく、側壁810、812の上部と接触する。リフトピン822は、平坦凹陥部804とは接触しない。リフトピン822の上部824は、平坦凹陥部804によって規定された開放領域の中へ突出してよい。上部824は、図に示すように、上部平坦面を有してよい。リフトピン受け止め要素803は、図9に示すように、さらに、半円錐形の端部830、832を備え、それらは、側壁810、812に隣接する。
【0082】
図10は、ディボット1004の形態のリフトピン受け止め要素を有する上部エッジリング1001の一例を示す、エッジリングスタックの一部1000の図である。エッジリングスタックは、エッジリング1001、1002、1003を備える。ディボット1004は、面取り側壁1006および半球形部分1010を備えてよい。リフトピン1014の上部1012は、半球形で、半球形部分1010内に配置されてよい。部分1010、1012は、図に示すように、上部平坦面を有してよい。図11は、ディボット1004を示しており、面取り側壁1006および半球形部分1010を示す。
【0083】
図12は、四分球形端部1212、1214を備えた凹陥上部1210を有する溝の形態のリフトピン受け止め要素1208を備える上部エッジリング1206の一例を示す、エッジリングアセンブリ1201、基板支持体1202、および、基板1204の一部1200の図である。部分1200は、図3Aの部分300と同様であってよいが、リフトピン受け止め要素322の代わりに、リフトピン受け止め要素1208を有する上部エッジリング1206を備える。図13は、リフトピン受け止め要素1208を示す。リフトピン受け止め要素1208は、「V」字形側壁1320、1322と、円錐形端壁1324、1326と、「U」字形上壁1328と、四分球形端部1212、1214とを備える。
【0084】
図14は、安定化要素1408、1410の組み込みを示す、エッジリングアセンブリ1402、基板支持体1404、および、基板1406の一部1400の図である。安定化要素1408、1410は、それぞれ、上部エッジリング1412およびベースプレート1414内に配置される。2つの安定化要素が図示されているが、任意の数の安定化要素が備えられてよい。上部エッジリング1412は、3以上の安定化要素を備えてよい。同様に、ベースプレート1414は、3以上の安定化要素を備えてよい。一実施形態において、上部エッジリング1412の安定化要素は、互いに120°離れて配置される。一実施形態において、ベースプレート1414の安定化要素は、互いに120°離れて配置される。安定化要素は、バネを含んでよいおよび/またはバネとして実装されてよい。
【0085】
安定化要素1408は、上部エッジリング1412の内側ポケット1430内に配置され、エッジリング1416の外周面1432に圧力を印加する。安定化要素1410は、ベースプレート1414の外側ポケット1440内に配置され、エッジリング1416の内面1442に圧力を印加する。安定化要素は、上部エッジリング1412およびベースプレート1414の中に配置されているように図示されているが、安定化要素は、エッジリング1416など、他のエッジリング内に配置されてもよい。
【0086】
一実施形態において、安定化要素は、上部エッジリング1412内のリフトピン受け止め要素を利用せずに備えられる。リフトピンの上部は、上部エッジリング1412の底部内面1420に接してよい。別の実施形態において、安定化要素は、リフトピン受け止め要素(図1図13図15図21、および、図25に示すリフトピン受け止め要素など)と共に組み込まれる。
【0087】
図15は、エッジリングアセンブリ1502、基板支持体1504、および、基板1506の一部1500を示す。エッジリングアセンブリ1502は、上部エッジリング1508、内側安定化エッジリング1510、エッジリングスタック1512、および、ライナ1514を備える。エッジリングスタック1512は、外周エッジリング1520、中間エッジリング1522、および、底部エッジリング1524を備える。基板支持体1504は、上部プレート1526およびベースプレート1532を備える。リフトピン1534が、シールド1538内に受け入れられる。リフトピン1534は、ベースプレート1532のチャネル1540を通して伸びる。シールド1538は、ベースプレート1532上に配置され、それぞれエッジリング1524、1522、1520の穴1542、1544、および、1546を通して伸びる。シールド1538は、リフトピン1534の上側部分を腐食から保護する。ライナ1514は、環状であり、エッジリング1522、1524の外周および外周エッジリング1520の外周の底部の外側に配置され、それらを腐食から保護する。
【0088】
上部エッジリング1508は、周囲に配置されたリフトピン受け止め要素を備える(1つのリフトピン受け止め要素1550が図示されている)。図の例において、リフトピン受け止め要素は、上部エッジリング1508の外側底部周囲に配置されたノッチの形態である。異なるスタイルのリフトピン受け止め要素が組み込まれてよい。ノッチの例を図16図18に示す。リフトピン1534は、上部エッジリング1508を持ち上げるために、ベースプレート1532およびシールド1538内を上方に、リフトピン受け止め要素1550内へと移動される。上部エッジリング1508は、上部エッジリング1508の底面1552が基板1506の上面1554より上になるように持ち上げられてよい。一例として、上部エッジリング1508は、0.24”~0.60”(6.096mm~15.24mm)持ち上げられてよい。一実施形態において、上部エッジリング1508は、基板1506の処理中に0.15”~0.2”(3.81mm~5.08mm)持ち上げられる。上部エッジリング1508の上昇は、基板1506および上部エッジリング1508上方に位置するプラズマシースを移動させて形成し、これは、イオンがどのように基板1506に向けられるかに影響する。上部エッジリング1508が基板1506に対して高く上げられるほど、プラズマシースの傾斜角の変化が大きくなる。傾斜角の例を図20図21に示す。上部エッジリング1508は、処理中に第1高さまで上昇されてよい。上部エッジリング1508は、上述のように、アームを用いて取り外されるために、処理中に第2高さまで上昇されてよい。第2高さは、第1高さよりも高くてよい。
【0089】
安定化エッジリング1510は、第1上面1560、第2上面1562、および、インステップ1564を備える。第1上面1560は、基板1506の下に配置される。第2上面1562は、上部エッジリング1508の下に配置される。第1上面1560は、インステップ1564を介して第2上面1562へと移行する。一例として、第2上面1562から第1上面1560までのインステップ1564の高さは、0.30”(7.62mm)であってよい。インステップ1564は、(i)基板支持体1504から基板1506をデクランプするのに役立ち、(ii)上部エッジリングが基板1506に対して傾くことを防ぐなど、上部エッジリング1508の位置決めを維持するのに役立ち、(iii)例えば、基板1506が基板支持体1504にクランプされていない時に、基板1506が上部エッジリング1508の下に移動することを防ぐのに役立つ。
【0090】
一例として、エッジリング1508および1520は、石英などの不揮発性材料で形成されてよい。エッジリング1510は、炭化シリコンおよび/またはサファイアなどの揮発性材料で形成されてよい。エッジリング1522および1524は、アルミナなどの揮発性材料で形成されてよい。ライナ1514は、金属材料で形成されてよい。
【0091】
図16図17は、リフトピン受け止め要素1550を説明する、上部エッジリング1508の一部1600、1602の図である。リフトピン受け止め要素1550は、ノッチの形態で図示されており、「V」字形側壁1604、1606と、半円錐形端部(または四分球形端部)1608と、を備える。リフトピン受け止め要素1550は、リフトピン受け止め要素1550の底部外側部分に沿ってベベルエッジ1610を備えてよい。リフトピン1620がリフトピン受け止め要素1550内に受け止められている様子が図示されている。リフトピン受け止め要素1550は、上部エッジリング1508の周縁1622から伸びる。リフトピン受け止め要素1550は、平坦、カップ状、および/または、丸みを帯びた形状あってよい頂点部分1624を備えてよい。「V」字形側壁1604、1606は、ベベル部分1626、1628を提供するように、周縁部の近くで上向きにベベル加工されてよい。
【0092】
図18は、エッジリング1508を示しており、これは、3以上のリフトピン受け止め要素を備えてよい。図18において、3つのリフトピン受け止め要素1800が示されており、その内の1つは、リフトピン受け止め要素1550であってよい。3つのリフトピン受け止め要素1800は、上部エッジリング1508の周縁に沿って120°ずつ離間されてよい。
【0093】
図19は、エッジリングシステム1900、基板支持体1902、および、基板1904を示す。エッジリングシステム1900は、折りたたみ式エッジリングアセンブリ1906、上外側エッジリング1908、下外側エッジリング1910、アライメントピン1911、および、ライナ1912を備える。アライメントピン1911は、エッジリング1908、1910の間のアライメントを維持する。ライナ1912は、下外側エッジリング1910の外周および上外側エッジリング1908の底部を腐食から保護する。基板支持体1902は、上部プレート1926および、ベースプレート1932を備える。リフトピン1938が、エッジリング1908、1910を通して、折りたたみ式エッジリングアセンブリ1906内へ伸びる。
【0094】
折りたたみ式エッジリングアセンブリ1906は、上部エッジリング1940と、1または複数の中間エッジリング(中間エッジリング1942、1944、1946が図示されている)と、3以上のリングアライメント/スペーシング要素(1つのリングアライメント/スペーシング要素1948が示されている)と、を備える。エッジリング1940、1942、1944、1946は、複数のエッジリングを用いて調整を提供する。プラズマが上部エッジリング1940の下を流れることなしに、上部エッジリング1940をさらに高くまで上げることができるので、これは、単一エッジリング設計よりも調整範囲を拡げる。複数のエッジリングは、対応する処理チャンバが真空下にある状態で交換されるように、サイズを決められ、リフトピンを用いて持ち上げられてよい。リングアライメント/スペーシング要素は、互いに対するエッジリング1940、1942、1944、1946の横方向(または半径方向)アライメントを維持するため、および、エッジリング1940、1942、1944、1946の間の垂直スペーシングを制御するために組み込まれる。エッジリング1940、1942、1944、1946のアライメントは、上部エッジリング1940内のリフトピン受け止め要素(1つのリフトピン受け止め要素1950が図示されている)の「V」字形溝によって支援される。上部エッジリング1940は、1または複数のリフトピン受け止め要素を備える。リフトピン受け止め要素は、例えば、図3A図13に開示されたリフトピン受け止め要素のいずれかとして実装されてよい。エッジリング1942、1944、1946は、リフトピン1938が通される穴1952、1954、1956を備える。
【0095】
リングアライメント/スペーシング要素は、エッジリング1940、1942、1944、1946の対応する部分に対して、少なくとも部分的に中におよび/または貫通して伸びてよい、結合してよい、接着してよい、押しつけられてよい。リングアライメント/スペーシング要素は、折りたたみ式であってよい。リングアライメント/スペーシング要素は、蛇腹式の壁を有してよい(すなわち、「アコーディオンのよう」であってよい)、および/または、リングアライメント/スペーシング要素を伸び縮みさせることを可能にするテレスコピックの特徴を有してよい。リングアライメント/スペーシング要素は、リングアライメント/スペーシング要素の各部分が、1または複数の隣接する部分と連動するような、テレスコピック装置と同様の連動要素を備えてもよい。リングアライメント/スペーシング要素の例を図22A図26に示す。リングアライメント/スペーシング要素は、エッジリング1940、1942、1944、1946がリングアライメント/スペーシング要素を介して結合された結果として、対応するリフトピン(例えば、リフトピン1938)が、上部エッジリング1940を直接持ち上げることで、それに続いて、中間エッジリング1942、1944、1946を間接的に連続して持ち上げることを可能にする。エッジリング1940、1942、1944、1946は、異なる高さまで持ち上げられる。一実施形態において、リングアライメント/スペーシング要素の各々は、対応するエッジリングの間にそれぞれの量の分離を提供するために、それぞれの量のラッピングを有する。リングアライメント/スペーシング要素は、エッジリング1940、1942、1944、1946の所定のスペーシングパターンを提供してよい。異なる用途、レシピ、エッチングパターンなどに対して、異なるスペーシングパターンが提供されてよい。
【0096】
リングアライメント/スペーシング要素は、完全収縮状態、完全伸展状態、および、それらの間の複数の中間的な(すなわち、部分的に伸展した)状態を有する。完全収縮状態の間、リングアライメント/スペーシング要素は、互いに接触してもよいし、隣接するリングアライメント/スペーシング要素の間に最小量の分離を有してもよい。完全伸展状態の間、エッジリング1940、1942、1944、1946は、互いに分離され、エッジリング1940、1942、1944、1946の内の隣接するリングの間に最大量の分離を有する。引き出される際、上部エッジリング1940は、中間エッジリング1942、1944、1946の移動なしに最初に持ち上げられる。上部エッジリング1940と最初の中間エッジリング1942との間の距離が最大になると、最初の中間エッジリング1942が持ち上げられる。各後続の中間エッジリングに対して、同様のプロセスが起きる。特定の数のエッジリングが折りたたみ式エッジリングアセンブリ1906の一部として図示されているが、2以上のエッジリングが備えられてよい。
【0097】
一例として、エッジリング1908は、石英などの不揮発性材料で形成されてよい。エッジリング1910は、アルミナなどの揮発性材料で形成されてよい。ライナ1912は、金属材料で形成されてよい。エッジリング1940、1942、1944、1946 は、石英などの不揮発性材料で形成されてよい。リングアライメント/スペーシング要素1948は、サファイアなどの揮発性材料で形成されてよい。
【0098】
リングアライメント/スペーシング要素1948は、エッジリング1940、1942、1944、1946の間の最大分離距離を制限して、エッジリング1940、1942、1944、1946の間にプラズマが流れることを防いでよい。エッジリング1940、1942、1944、1946の間のプラズマの流れは、上部エッジリング1940の垂直移動に関連するプラズマシース調整可能性を低減および/または排除しうる。また、リフトピン1938は、一番下の中間エッジリング1946を基板1904の上面1960から所定の距離よりも高く持ち上げることを制限されてもよい。一例として、図1のシステムコントローラ160は、一番下の中間エッジリング1946の垂直上昇を制限してエッジリング1946と安定化エッジリング1962との間にプラズマが流れることを防止するために、リフトピン1938の移動量を制限してよい。エッジリング1946および1962の間のプラズマの流れも、上部エッジリング1940の垂直移動に関連するプラズマシース調整可能性を低減および/または排除しうる。エッジリング1940、1942、1944、1946、1962の隣接するペアの間の最大分離距離を制限することにより、隣接ペア間のプラズマの流れが防止される。
【0099】
図20図21は、エッジリング1940、1942、1944、1946を備えた図19の折りたたみ式エッジリングアセンブリ1906の一部2000を示す。折りたたみ式エッジリングアセンブリ1906は、図に示すように、(i)第1部分伸展状態にあり、第1対応プラズマシース傾斜角α1を有する、および、(ii)第2部分伸展状態にあり、第2対応プラズマシース傾斜角α2を有する。折りたたみ式エッジリングアセンブリ1906は、図20よりも図21の方が伸展した状態にあると示されている。この理由から、プラズマシース傾斜角αは、図20の例よりも図21の例の方が大きい。プラズマシース傾斜角αとは、(i)上部エッジリング1940の内周縁2002を通って伸びる垂線2001と、(ii)エッジリング1940、1942、1944、1946の周囲に沿って垂直にプラズマのおおよその周囲を表す線2004との間の角度を意味しうる。
【0100】
エッジリング1940、1942、1944、1946の各々の断面の幅WCが同じである場合、エッジリング1940、1942、1944、1946と、プラズマ2010との間のギャップは、上部エッジリング1940の上面から一番下の中間エッジリング1946に向かって増加しうる。一実施形態において、エッジリング1940、1942、1944、1946の断面の幅は、上部エッジリング1940から一番下の中間エッジリング1946まで増加してもよく、その場合:エッジリング1946の断面はエッジリング1944の断面よりも広く;エッジリング1944の断面はエッジリング1942の断面よりも広く;エッジリング1942の断面はエッジリング1940の断面よりも広い。下の方のエッジリングではギャップのサイズが増大するため、下の方のエッジリングの半径方向移動の自由度の許容範囲は、上の方のエッジリングの半径方向移動の自由度の許容範囲よりも大きい。
【0101】
エッジリング1940、1942、1944、1946の持ち上げ位置を制御することにより、プラズマシースの形状および傾斜角が調節される。エッジリング1940、1942、1944、1946が高く持ち上げられるほど、形状および傾斜角αが大きく調節される。これは、0.039”(0.9906mm)以内までの基板1904の周囲(または周縁部)付近で制御可能なエッチング調整を提供する。上部エッジリング1940が持ち上げられると、傾斜角αが大きくなり、エッチングされる上面1960の面積が減少する。これは、エッチングの周辺範囲を広げ、周辺範囲内の基板1904の上面1960がエッチングされる程度を増加させる。
【0102】
図22A図22Bは、図22Aでは折りたたみ状態そして図22Bでは伸展状態にある内側に配置されたリングアライメント/スペーシング要素2202を備えた折りたたみ式エッジリングアセンブリ2200を示す。折りたたみ式エッジリングアセンブリ2200は、エッジリング2210、2212、2214、2216を備えてよい。リングアライメント/スペーシング要素2202は、「ピラミッド」形状で、複数のレベル2217、2219、2221、2223を備えるように段になっており;エッジリング2210、2212、2214、2216のそれぞれに対して各レベルがある。上部エッジリング2210が持ち上げられると、リングアライメント/スペーシング要素2202が伸展し、エッジリング2210、2212、2214、2216の間のアライメントを維持し、エッジリング2210、2212、2214、2216を逐次持ち上げる。
【0103】
一例として、エッジリング2210、2212、2214、2216は、厚さT1~T4を有してよく、リングアライメント/スペーシング要素2202の段は、高さH1~H4を有してよい。一実施形態において、厚さT2~T4は互いに等しい。別の実施形態において、厚さT2~T4は異なる。さらに別の実施形態において、厚さT2~T4は、T4>T3>T2となるように、T2からT4に向かってサイズが増加する。一実施形態において、高さH1~H3は互いに等しい。レベル2217、2219、2221、2223は、幅W1、W2、W3、W4を有する。レベルが低くなるほど、幅が広くなり、W4>W3>W2>W1である。
【0104】
図23Aおよび図23Bは、エッジリング2302、2304、2306、および、エッジリングアライメント/スペーシング要素2308、2309、2310(リングアライメント/スペーシング要素2308は図23Aに示した)を備えた折りたたみ式エッジリングアセンブリ2300を示す。リングアライメント/スペーシング要素2308は、図23Aに伸展状態で示されている。リングアライメント/スペーシング要素2308、2309、2310は、エッジリング2302、2304、2306の周囲に配置される。リングアライメント/スペーシング要素2308、2309、2310の各々は、「櫛」状であってよく、エッジリング2302、2304、2306を持ち上げるためのフィンガ2320、2322、2324をそれぞれ備えてよい。フィンガ2320、2322、2324は、主部材2326から半径方向内向きに伸びる。3つのエッジリングおよび3つのフィンガが各リングアライメント/スペーシング要素に対して図示されているが、2以上のエッジリングおよび2以上のフィンガが備えられてよい。フィンガ2320、2322、2324は、それぞれのエッジリング2302、2304、2306と連結する、エッジリングと結合する、エッジリングのノッチ内にはまる、および/または、エッジリングを保持するよう構成されてよい。図示されていないが、リフトピンが、エッジリングの内の1または複数(例えば、エッジリング2304、2306)を通して、一番上のエッジリング(例えば、エッジリング2302)のリフトピン受け止め要素内へ伸びてよい。リフトピンは、エッジリング2302を直接持ち上げ、それに続いて、リングアライメント/スペーシング要素2308のフィンガ2320、2322、2324によって保持されている、フィンガに結合されている、および/または、フィンガ上に載っていることで、エッジリング2304、2306を間接的に持ち上げる。フィンガ2320、2322、2324は、一番上のフィンガ2320が中間のフィンガ2322よりも短く、中間のフィンガが一番下のフィンガ2324よりも短くなるように、一番上のフィンガ2320から一番下のフィンガ2324に向かって長さが長くなってよい。
【0105】
図24は、エッジリングシステム2400、基板支持体2402、および、基板2404を示す。エッジリングシステム2400は、段付き外側エッジリング2416によって持ち上げられたエッジリング2408、2410、2412、2414を備えた折りたたみ式エッジリングアセンブリ2406を備えており、段付き外側エッジリング2416は、リングアライメント/スペーシング要素と呼んでもよい。リフトピン2418が、段付き外側エッジリング2416を持ち上げ、段付き外側エッジリング2416が、エッジリング2408、2410、2412、2414を持ち上げる。エッジリング2408、2410、2412、2414の半径方向周端部2420、2422、2424、2426は、段付き外側エッジリング2416のステップ2430、2432、2434、2436上に配置される。リフトピン2418は、段付き外側エッジリング2416のフランジ2450を上向きに押しうる。フランジ2450は、ステップ2436から半径方向内向きに、エッジリング2452とリフトピン2418との間に伸びる。エッジリング2452は、図3Aおよび図15のエッジリング310および1510と同様である。図示していないが、フランジ2450は、上述のようにリフトピン2418の上端部を受け止めるために、リフトピン受け止め要素を備えてよい。段付き外側エッジリング2416は、図に示すようにエッジリングのスタックに含まれ、中間エッジリング2453上に配置されてよく、中間エッジリング2453は、底部エッジリング2454上に配置される。
【0106】
段付き外側エッジリング2416は、石英などの不揮発性材料で形成されてよい。中間エッジリング2453は、サファイアなどの不揮発性材料で形成されてよい。底部エッジリング2454は、石英などの不揮発性材料で形成されてよい。
【0107】
図25は、エッジリングアセンブリ2500、基板支持体2502、および、基板2504を示す。エッジリングアセンブリ2500は、上部エッジリング2506、中間エッジリング2508、安定化エッジリング2510、エッジリングスタック2512、および、ライナ2514を備える。エッジリングスタックは、エッジリング2516、2518、2520を備え、それらのエッジリングは、図15のエッジリング1520、1522、1524と同様である。エッジリング2506は、エッジリング1508と同様であるが、エッジリング2508を組み込むことにより、エッジリング1508より薄くてもよい。
【0108】
エッジリング2506、2508は、3以上のリフトピン(1つのリフトピン2530が図示されている)によって持ち上げられてよい。各リフトピンは各々、1または複数エッジリングをそれぞれ持ち上げるための1または複数のステップを備えてよい。例えば、リフトピン2530は、ステップ2532を備えることが図示されており、ステップ2532は、エッジリング2508を持ち上げるために用いられる。リフトピン2530の先端2534が、エッジリング2508の穴2536を通して移動され、リフトピン受け止め要素2538内に受け止められる。リフトピン2530は、第1直径D1を有する第1部分2540と、D1よりも大きい第2直径D2を有する第2部分2542と、を備える。リフトピン2530は、任意の数のエッジリングを持ち上げるために、任意の数のステップを有してよい。これは、様々な数のエッジリングを組み込んでそれぞれの所定の高さまで持ち上げることを可能にすることにより、多用途性およびプロセス感度を高める。リフトピン2530は、ベースプレート2544およびシールド2552を通して伸びてよく、シールド2552は、図15のシールド1538と同様であってよい。
【0109】
図25に示した例に対する代替例として、複数セットのリフトピンが用いられてもよく、ここで、第1セットのリフトピンは、第1エッジリング(例えば、上部エッジリング2506)を上昇させ、第2セットのリフトピンは、第2エッジリング(例えば、中間エッジリング2508)を上昇させる。この例において、第2エッジリングは、両方のリフトピンセットに対して、穴2536と同様の穴を有してよい。第1セットのリフトピンは、中間エッジリング2508、および/または、エッジリング2506よりも下に配置された1または複数のエッジリングを持ち上げえない。第2セットのリフトピンは、上部エッジリング2506を持ち上げえない。第2セットのリフトピンは、段付きであるか否かによって、中間エッジリング2508よりも下に配置された1または複数のエッジリングを持ち上げてもよい。任意の数のセットのリフトピン、エッジリング、および、対応するセットの穴が含まれてよい。別の例として、上部エッジリング2506よりも下に配置された1または複数のエッジリングは、対応するセットのリフトピンを受け止めるためのリフトピン受け止め要素を備えてもよい。結果として、キネマティックカップリングが、持ち上げられる各エッジリングとそれぞれのリフトピンセッとの間に提供されうる。
【0110】
図26は、テレスコピック部分2604、2606、2608、2610を含むリングアライメント/スペーシング要素2602を備えた折りたたみ式エッジリングアセンブリ2600を示す。テレスコピック部分2604、2606、2608、2610の各々は、エッジリング2612、2614、2616、2618など、対応するエッジリングに結合するおよび/または対応するエッジリングを持ち上げるために用いられてよい。テレスコピック部分2604、2606、2608は、それぞれ、伸縮部分2606、2608、2610の中に部分的に滑り込む。テレスコピック部分2604、2606、2608、2610は、かみ合い部分である。
【0111】
本明細書に開示した例は、調整を改善するためのエッジリングアセンブリと共に、キネマティックカップリングおよびアンチウォーク機構を有する。本明細書に開示したキネマティックカップリングは、一例として、基板に対する上部エッジリングの位置決めを100ミクロン以内までに維持できる。キネマティックカップリング機構を含めることで、従来の位置決めおよびセンタリングの技術よりも2桁、上部エッジリングの位置決めおよびセンタリングが改善する。「V」字形溝を含めることで、エッジリングを過剰に拘束することもエッジリングキットを拘束することもなしにキネマティックカップリングが提供される。結果として、上部エッジリングは、センタリングして一貫したアライメントを提供するための構成を必要としない。エッジリングアセンブリは、基板の上面の上のプラズマシースの傾斜角を調節することによってプラズマを物理的に操作するために作動および上昇されるエッジリングを備え、その操作が、基板のクリティカルディメンションおよびエッチング速度に影響する。
【0112】
より高い高周波(RF)および直流(DC)電力レベルに向けてエッジリングを設計する際、ギャップのサイズを最小化しつつ(パッシェンの法則を参照)過剰な拘束を避けるために、各寸法と構成要素の間の関連するギャップとを計算するのに、データおよび相対オフセットの完全なマッピングが必要になりうる。ウエハの極縁部(EE)の均一性を向上させるために、本明細書に開示したようにエッジリングを持ち上げられ、調整範囲を増大させる。有効ポケット高さは、ウエハの単一のプロセス内で変えられてもよい。 エッジリングは、単一のエッジリングキットが、洗浄間の平均時間(MTBC:mean time between cleans)を長くするために所定のレベルのEE均一性を維持できるように、メモリ要素を含むウエハが腐食を補償するために、時間と共に次第に作動されてよい。これは、動作のコストを削減する。
【0113】
上述の記載は、本質的に例示に過ぎず、本開示、応用例、または、利用法を限定する意図はない。本開示の広範な教示は、様々な形態で実施されうる。したがって、本開示には特定の例が含まれるが、図面、明細書、および、以下の特許請求の範囲を研究すれば他の変形例が明らかになるため、本開示の真の範囲は、それらの例には限定されない。方法に含まれる1または複数の工程が、本開示の原理を改変することなく、異なる順序で(または同時に)実行されてもよいことを理解されたい。さらに、実施形態の各々は、特定の特徴を有するものとして記載されているが、本開示の任意の実施形態に関して記載された特徴の内の任意の1または複数の特徴を、他の実施形態のいずれかに実装することができる、および/または、組み合わせが明確に記載されていないとしても、他の実施形態のいずれかの特徴と組み合わせることができる。換言すると、上述の実施形態は互いに排他的ではなく、1または複数の実施形態を互いに置き換えることは本開示の範囲内にある。
【0114】
要素の間(例えば、モジュールの間、回路要素の間、半導体層の間)の空間的関係および機能的関係性が、「接続される」、「係合される」、「結合される」、「隣接する」、「近接する」、「の上部に」、「上方に」、「下方に」、および、「配置される」など、様々な用語を用いて記載されている。第1および第2要素の間の関係性を本開示で記載する時に、「直接」であると明確に記載されていない限り、その関係性は、他に介在する要素が第1および第2の要素の間に存在しない直接的な関係性でありうるが、1または複数の介在する要素が第1および第2の要素の間に(空間的または機能的に)存在する間接的な関係性でもありうる。本明細書で用いられているように、「A、B、および、Cの少なくとも1つ」という表現は、非排他的な論理和ORを用いて、論理(AまたはBまたはC)を意味すると解釈されるべきであり、「Aの少なくとも1つ、Bの少なくとも1つ、および、Cの少なくとも1つ」という意味であると解釈されるべきではない。
【0115】
いくつかの実施例において、コントローラは、システムの一部であり、システムは、上述の例の一部であってよい。かかるシステムは、1または複数の処理ツール、1または複数のチャンバ、処理のための1または複数のプラットフォーム、および/または、特定の処理構成要素(ウエハペデスタル、ガスフローシステムなど)など、半導体処理装置を備えうる。これらのシステムは、半導体ウエハまたは基板の処理前、処理中、および、処理後に、システムの動作を制御するための電子機器と一体化されてよい。電子機器は、「コントローラ」と呼ばれてもよく、システムの様々な構成要素または副部品を制御しうる。コントローラは、処理要件および/またはシステムのタイプに応じて、処理ガスの供給、温度設定(例えば、加熱および/または冷却)、圧力設定、真空設定、電力設定、高周波(RF)発生器設定、RF整合回路設定、周波数設定、流量設定、流体供給設定、位置および動作設定、ならびに、ツールおよび他の移動ツールおよび/または特定のシステムと接続または結合されたロードロックの内外へのウエハ移動など、本明細書に開示の処理のいずれを制御するようプログラムされてもよい。
【0116】
概して、コントローラは、命令を受信する、命令を発行する、動作を制御する、洗浄動作を可能にする、エンドポイント測定を可能にすることなどを行う様々な集積回路、ロジック、メモリ、および/または、ソフトウェアを有する電子機器として定義されてよい。集積回路は、プログラム命令を格納するファームウェアの形態のチップ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)として定義されるチップ、および/または、プログラム命令(例えば、ソフトウェア)を実行する1または複数のマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラを含みうる。プログラム命令は、様々な個々の設定(またはプログラムファイル)の形態でコントローラに伝えられて、半導体ウエハに対するまたは半導体ウエハのための特定の処理を実行するための動作パラメータ、もしくは、システムへの動作パラメータを定義する命令であってよい。動作パラメータは、いくつかの実施形態において、ウエハの1または複数の層、材料、金属、酸化物、シリコン、二酸化シリコン、表面、回路、および/または、ダイの加工中に1または複数の処理工程を達成するために処理エンジニアによって定義されるレシピの一部であってよい。
【0117】
コントローラは、いくつかの実施例において、システムと一体化されるか、システムに接続されるか、その他の方法でシステムとネットワーク化されるか、もしくは、それらの組み合わせでシステムに結合されたコンピュータの一部であってもよいし、かかるコンピュータに接続されてもよい。例えば、コントローラは、「クラウド」内にあってもよいし、ウエハ処理のリモートアクセスを可能にできるファブホストコンピュータシステムの全部または一部であってもよい。コンピュータは、現在の処理のパラメータを変更する、現在の処理に従って処理工程を設定する、または、新たな処理を開始するために、システムへのリモートアクセスを可能にして、製造動作の現在の進捗を監視する、過去の製造動作の履歴を調べる、もしくは、複数の製造動作からの傾向または性能指標を調べうる。いくつかの例では、リモートコンピュータ(例えば、サーバ)が、ネットワーク(ローカルネットワークまたはインターネットを含みうる)を介してシステムに処理レシピを提供してよい。リモートコンピュータは、パラメータおよび/または設定の入力またはプログラミングを可能にするユーザインターフェースを備えてよく、パラメータおよび/または設定は、リモートコンピュータからシステムに通信される。いくつかの例において、コントローラは、データの形式で命令を受信し、命令は、1または複数の動作中に実行される処理工程の各々のためのパラメータを指定する。パラメータは、実行される処理のタイプならびにコントローラがインターフェース接続するまたは制御するよう構成されたツールのタイプに固有であってよいことを理解されたい。したがって、上述のように、コントローラは、ネットワーク化されて共通の目的(本明細書に記載の処理および制御など)に向けて動作する1または複数の別個のコントローラを備えることなどによって分散されてよい。かかる目的のための分散コントローラの一例は、チャンバでの処理を制御するために協働するリモートに配置された(プラットフォームレベルにある、または、リモートコンピュータの一部として配置されるなど)1または複数の集積回路と通信するチャンバ上の1または複数の集積回路である。
【0118】
限定はしないが、システムの例は、プラズマエッチングチャンバまたはモジュール、蒸着チャンバまたはモジュール、スピンリンスチャンバまたはモジュール、金属メッキチャンバまたはモジュール、洗浄チャンバまたはモジュール、ベベルエッジエッチングチャンバまたはモジュール、物理蒸着(PVD)チャンバまたはモジュール、化学蒸着(CVD)チャンバまたはモジュール、原子層蒸着(ALD)チャンバまたはモジュール、原子層エッチング(ALE)チャンバまたはモジュール、イオン注入チャンバまたはモジュール、トラックチャンバまたはモジュール、ならびに、半導体ウエハの加工および/または製造に関連するかまたは利用されうる任意のその他の半導体処理システムを含みうる。
【0119】
上述のように、ツールによって実行される1または複数の処理工程に応じて、コントローラは、他のツール回路またはモジュール、他のツール構成要素、クラスタツール、他のツールインターフェース、隣接するツール、近くのツール、工場の至る所に配置されるツール、メインコンピュータ、別のコントローラ、もしくは、半導体製造工場内のツール位置および/またはロードポートに向かってまたはそこからウエハのコンテナを運ぶ材料輸送に用いられるツール、の内の1または複数と通信してもよい。
【0120】
上述の記載は、本質的に例示に過ぎず、本開示、応用例、または、利用法を限定する意図はない。本開示の広範な教示は、様々な形態で実施されうる。したがって、本開示には特定の例が含まれるが、図面、明細書、および、以下の特許請求の範囲を研究すれば他の変形例が明らかになるため、本開示の真の範囲は、それらの例には限定されない。方法に含まれる1または複数の工程が、本開示の原理を改変することなく、異なる順序で(または同時に)実行されてもよいことを理解されたい。さらに、実施形態の各々は、特定の特徴を有するものとして記載されているが、本開示の任意の実施形態に関して記載された特徴の内の任意の1または複数の特徴を、他の実施形態のいずれかに実装することができる、および/または、組み合わせが明確に記載されていないとしても、他の実施形態のいずれかの特徴と組み合わせることができる。換言すると、上述の実施形態は互いに排他的ではなく、1または複数の実施形態を互いに置き換えることは本開示の範囲内にある。
【0121】
要素の間(例えば、モジュールの間、回路要素の間、半導体層の間)の空間的関係および機能的関係性が、「接続される」、「係合される」、「結合される」、「隣接する」、「近接する」、「の上部に」、「上方に」、「下方に」、および、「配置される」など、様々な用語を用いて記載されている。第1および第2要素の間の関係性を本開示で記載する時に、「直接」であると明確に記載されていない限り、その関係性は、他に介在する要素が第1および第2の要素の間に存在しない直接的な関係性でありうるが、1または複数の介在する要素が第1および第2の要素の間に(空間的または機能的に)存在する間接的な関係性でもありうる。本明細書で用いられているように、「A、B、および、Cの少なくとも1つ」という表現は、非排他的な論理和ORを用いて、論理(AまたはBまたはC)を意味すると解釈されるべきであり、「Aの少なくとも1つ、Bの少なくとも1つ、および、Cの少なくとも1つ」という意味であると解釈されるべきではない。
【0122】
いくつかの実施例において、コントローラは、システムの一部であり、システムは、上述の例の一部であってよい。かかるシステムは、1または複数の処理ツール、1または複数のチャンバ、処理のための1または複数のプラットフォーム、および/または、特定の処理構成要素(ウエハペデスタル、ガスフローシステムなど)など、半導体処理装置を備えうる。これらのシステムは、半導体ウエハまたは基板の処理前、処理中、および、処理後に、システムの動作を制御するための電子機器と一体化されてよい。電子機器は、「コントローラ」と呼ばれてもよく、システムの様々な構成要素または副部品を制御しうる。コントローラは、処理要件および/またはシステムのタイプに応じて、処理ガスの供給、温度設定(例えば、加熱および/または冷却)、圧力設定、真空設定、電力設定、高周波(RF)発生器設定、RF整合回路設定、周波数設定、流量設定、流体供給設定、位置および動作設定、ならびに、ツールおよび他の移動ツールおよび/または特定のシステムと接続または結合されたロードロックの内外へのウエハ移動など、本明細書に開示の処理のいずれを制御するようプログラムされてもよい。
【0123】
概して、コントローラは、命令を受信する、命令を発行する、動作を制御する、洗浄動作を可能にする、エンドポイント測定を可能にすることなどを行う様々な集積回路、ロジック、メモリ、および/または、ソフトウェアを有する電子機器として定義されてよい。集積回路は、プログラム命令を格納するファームウェアの形態のチップ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)として定義されるチップ、および/または、プログラム命令(例えば、ソフトウェア)を実行する1または複数のマイクロプロセッサまたはマイクロコントローラを含みうる。プログラム命令は、様々な個々の設定(またはプログラムファイル)の形態でコントローラに伝えられて、半導体ウエハに対するまたは半導体ウエハのための特定の処理を実行するための動作パラメータ、もしくは、システムへの動作パラメータを定義する命令であってよい。動作パラメータは、いくつかの実施形態において、ウエハの1または複数の層、材料、金属、酸化物、シリコン、二酸化シリコン、表面、回路、および/または、ダイの加工中に1または複数の処理工程を達成するために処理エンジニアによって定義されるレシピの一部であってよい。
【0124】
コントローラは、いくつかの実施例において、システムと一体化されるか、システムに接続されるか、その他の方法でシステムとネットワーク化されるか、もしくは、それらの組み合わせでシステムに結合されたコンピュータの一部であってもよいし、かかるコンピュータに接続されてもよい。例えば、コントローラは、「クラウド」内にあってもよいし、ウエハ処理のリモートアクセスを可能にできるファブホストコンピュータシステムの全部または一部であってもよい。コンピュータは、現在の処理のパラメータを変更する、現在の処理に従って処理工程を設定する、または、新たな処理を開始するために、システムへのリモートアクセスを可能にして、製造動作の現在の進捗を監視する、過去の製造動作の履歴を調べる、もしくは、複数の製造動作からの傾向または性能指標を調べうる。いくつかの例では、リモートコンピュータ(例えば、サーバ)が、ネットワーク(ローカルネットワークまたはインターネットを含みうる)を介してシステムに処理レシピを提供してよい。リモートコンピュータは、パラメータおよび/または設定の入力またはプログラミングを可能にするユーザインターフェースを備えてよく、パラメータおよび/または設定は、リモートコンピュータからシステムに通信される。いくつかの例において、コントローラは、データの形式で命令を受信し、命令は、1または複数の動作中に実行される処理工程の各々のためのパラメータを指定する。パラメータは、実行される処理のタイプならびにコントローラがインターフェース接続するまたは制御するよう構成されたツールのタイプに固有であってよいことを理解されたい。したがって、上述のように、コントローラは、ネットワーク化されて共通の目的(本明細書に記載の処理および制御など)に向けて動作する1または複数の別個のコントローラを備えることなどによって分散されてよい。かかる目的のための分散コントローラの一例は、チャンバでの処理を制御するために協働するリモートに配置された(プラットフォームレベルにある、または、リモートコンピュータの一部として配置されるなど)1または複数の集積回路と通信するチャンバ上の1または複数の集積回路である。
【0125】
限定はしないが、システムの例は、プラズマエッチングチャンバまたはモジュール、蒸着チャンバまたはモジュール、スピンリンスチャンバまたはモジュール、金属メッキチャンバまたはモジュール、洗浄チャンバまたはモジュール、ベベルエッジエッチングチャンバまたはモジュール、物理蒸着(PVD)チャンバまたはモジュール、化学蒸着(CVD)チャンバまたはモジュール、原子層蒸着(ALD)チャンバまたはモジュール、原子層エッチング(ALE)チャンバまたはモジュール、イオン注入チャンバまたはモジュール、トラックチャンバまたはモジュール、ならびに、半導体ウエハの加工および/または製造に関連するかまたは利用されうる任意のその他の半導体処理システムを含みうる。
【0126】
上述のように、ツールによって実行される1または複数の処理工程に応じて、コントローラは、他のツール回路またはモジュール、他のツール構成要素、クラスタツール、他のツールインターフェース、隣接するツール、近くのツール、工場の至る所に配置されるツール、メインコンピュータ、別のコントローラ、もしくは、半導体製造工場内のツール位置および/またはロードポートに向かってまたはそこからウエハのコンテナを運ぶ材料輸送に用いられるツール、の内の1または複数と通信してもよい。
本発明は、たとえば、以下のような態様で実現することもできる。
適用例1:
基板支持体のための第1エッジリングであって、
前記基板支持体の上側部分を囲むようなサイズおよび形状を有する環状本体であって、前記環状本体は、上面と、下面と、半径方向内側面と、半径方向外側面と、を規定する、環状本体と、
前記環状本体の前記下面に沿って配置され、3以上のリフトピンのそれぞれの上端を受け止めて前記上端とのキネマティックカップリングを提供するようなサイズおよび形状を有する1または複数のリフトピン受け止め要素と、
を備える、第1エッジリング。
適用例2:
適用例1の第1エッジリングであって、前記環状本体の前記下面に沿って配置された3つのリフトピン受け止め要素を備える、第1エッジリング。
適用例3:
適用例1の第1エッジリングであって、
前記環状本体は、内径を有し、
前記内径は、前記基板支持体の上部の外径よりも大きい、第1エッジリング。
適用例4:
適用例1の第1エッジリングであって、前記環状本体は、少なくとも部分的に不揮発性材料で形成される、第1エッジリング。
適用例5:
適用例1の第1エッジリングであって、前記1または複数のリフトピン受け止め要素は、少なくとも1つの溝を含む、第1エッジリング。
適用例6:
適用例1の第1エッジリングであって、前記1または複数のリフトピン受け止め要素は、少なくとも1つの「V」字形溝を含む、第1エッジリング。
適用例7:
適用例6の第1エッジリングであって、前記少なくとも1つの「V」字形溝は、互いに対して60~120°をなす壁を備える、第1エッジリング。
適用例8:
適用例6の第1エッジリングであって、前記少なくとも1つの「V」字形溝は、互いに対して45°をなす壁を備える、第1エッジリング。
適用例9:
適用例1の第1エッジリングであって、
前記1または複数のリフトピン受け止め要素は、丸みを帯びた頂点部分を備えた少なくとも1つの溝を含み、
前記丸みを帯びた頂点部分は、0.4572mm~0.889mm(0.018”~0.035”)の間の半径を有する、第1エッジリング。
適用例10:
適用例1の第1エッジリングであって、前記1または複数のリフトピン受け止め要素は、丸みを帯びた溝、半円錐形の端部を備えた溝、または、四分球形の端部を備えた溝、の内の少なくとも1つを含む、第1エッジリング。
適用例11:
適用例1の第1エッジリングであって、前記1または複数のリフトピン受け止め要素は、少なくとも1つのディボットを含む、第1エッジリング。
適用例12:
適用例1の第1エッジリングであって、前記1または複数のリフトピン受け止め要素は、面取りされた側壁を含む、第1エッジリング。
適用例13:
適用例1の第1エッジリングであって、前記1または複数のリフトピン受け止め要素の内の少なくとも1つは、前記3以上のリフトピンの1つを前記1または複数のリフトピン受け止め要素の少なくとも1つの中に導くためのベベル部分を備える、第1エッジリング。
適用例14:
適用例1の第1エッジリングであって、前記1または複数のリフトピン受け止め要素は、
溝を備えた第1リフト受け止め要素と、
ディボットを備えた第2リフトピン受け止め要素と、
を含む、第1エッジリング。
適用例15:
適用例1の第1エッジリングであって、前記1または複数のリフトピン受け止め要素は、平行な側壁ならびに平坦または丸みを帯びた上壁を備えた少なくとも1つの溝を含む、第1エッジリング。
適用例16:
適用例1の第1エッジリングであって、前記1または複数のリフトピン受け止め要素は、3つのリフトピン受け止め要素のみを含む、第1エッジリング。
適用例17:
適用例1の第1エッジリングであって、前記1または複数のリフトピン受け止め要素は、前記環状本体の底部周囲に配置された少なくとも1つのノッチを含む、第1エッジリング。
適用例18:
適用例17の第1エッジリングであって、前記少なくとも1つのノッチは、
「V」字形の溝および半円錐形の端部、もしくは、四分球形の端部を含む、第1エッジリング。
適用例19:
適用例1の第1エッジリングであって、前記1または複数のリフトピン受け止め要素は、前記環状本体の中心に関して120°ずつ離間される、第1エッジリング。
適用例20:
適用例1の第1エッジリングであって、前記1または複数のリフトピン受け止め要素は、前記3以上のリフトピンの内の対応するリフトピンと一度に2点のみで接触するような形状を有する少なくとも1つの溝を含む、第1エッジリング。
適用例21:
適用例20の第1エッジリングであって、前記少なくとも1つの溝は、前記3以上のリフトピンの内の前記対応するリフトピンが、前記少なくとも1つの溝の最上部または頂点部分と接触しないような形状を有する、第1エッジリング。
適用例22:
システムであって、
適用例1の前記第1エッジリングと、
前記3以上のリフトピンと、
を備える、システム。
適用例23:
適用例22のシステムであって、
前記1または複数のリフトピン受け止め要素は、少なくとも1つの溝を含み、
前記少なくとも1つの溝の深さと、前記3以上のリフトピンの内の対応するリフトピンの直径との比が、1:1である、システム。
適用例24:
適用例22のシステムであって、
前記1または複数のリフトピン受け止め要素は、少なくとも1つの溝を含み、
前記少なくとも1つの溝の深さと、前記3以上のリフトピンの内の対応するリフトピンの直径との比が、10:1~1:8の間である、システム。
適用例25:
適用例22のシステムであって、
前記1または複数のリフトピン受け止め要素は、少なくとも1つの溝を含み、
前記少なくとも1つの溝は、側壁を含み、
前記溝の深さと、前記3以上のリフトピンの内の対応するリフトピンの直径との比が、20:1~1:4の間である、システム。
適用例26:
適用例22のシステムであって、
前記1または複数のリフトピン受け止め要素は、少なくとも1つの溝を含み、
前記3以上のリフトピンの内の対応するリフトピンが前記少なくとも1つの溝の中に挿入される深さと、前記少なくとも1つの溝の深さとの比が、10:1~1:8の間である、システム。
適用例27:
適用例22のシステムであって、前記3以上のリフトピンの各々は、前記1または複数のリフトピン受け止め要素の内の対応するリフトピン受け止め要素の表面と一度に2点で接触し、前記1または複数のリフトピン受け止め要素の内の前記対応するリフトピン受け止め要素の上面または頂点部分とは接触しないような形状を有する、システム。
適用例28:
適用例22のシステムであって、前記3以上のリフトピンは、少なくとも部分的に揮発性材料で形成される、システム。
適用例29:
適用例22のシステムであって、さらに、
前記3以上のリフトピンを移動させるための少なくとも1つのアクチュエータと、
前記少なくとも1つのアクチュエータの動作を制御するよう構成されたコントローラと、
を備える、システム。
適用例30:
適用例22のシステムであって、さらに、
第2エッジリングと、
前記環状本体の少なくとも1つのポケット内に配置され、前記第2エッジリングに圧力を印加する少なくとも1つの安定化要素と、
を備える、システム。
適用例31:
適用例22のシステムであって、さらに、
第2エッジリングと、
第3エッジリングと、
を備え、
前記第1エッジリング、前記第2エッジリング、および、前記第3エッジリングは、スタックに構成される、システム。
適用例32:
適用例31のシステムであって、前記第2エッジリングおよび前記第3エッジリングは各々、少なくとも部分的に揮発性材料で形成される、システム。
適用例33:
適用例22のシステムであって、さらに、
第1上面および第2上面を有する第2エッジリングであって、
前記第1上面は、前記基板支持体の上面に隣接して基板の周囲より下に配置され、前記第1上面は、(i)前記第1エッジリングの底面の高さよりも高い高さで、(ii)前記第1エッジリングの半径方向内側に配置され、
前記第2上面は、前記第1エッジリングの一部よりも下に配置され、前記第2上面は、前記第1エッジリングの前記底面の前記高さよりも低い高さに配置された、第2エッジリングと、
前記第1上面から前記第2上面までのインステップと、
を備える、システム。
適用例34:
適用例33のシステムであって、前記第2エッジリングは、少なくとも部分的に揮発性材料で形成される、システム。
適用例35:
基板支持体のための折りたたみ式エッジリングアセンブリであって、
スタックに構成された複数のエッジリングであって、前記複数のエッジリングの内の少なくとも1つは、前記基板支持体の上側部分を囲むようなサイズおよび形状を有し、前記複数のエッジリングは、上部エッジリングおよび少なくとも1つの中間エッジリングを含む、複数のエッジリングと、
前記複数のエッジリングの各々と接触し、前記複数のエッジリングの半径方向アライメントおよび垂直スペーシングを維持するよう構成された3以上のリングアライメント/スペーシング要素であって、前記3以上のリングアライメント/スペーシング要素は、前記上部エッジリングが持ち上げられた時に前記少なくとも1つの中間エッジリングを持ち上げるよう構成されている、3以上のリングアライメント/スペーシング要素と、
を備える、折りたたみ式エッジリングアセンブリ。
適用例36:
適用例35の折りたたみ式エッジリングアセンブリであって、前記3以上のリングアライメント/スペーシング要素は、前記複数のエッジリングの垂直移動時に前記複数のエッジリングの内の隣接するエッジリングの間の間隔を規定するようなサイズを有する、折りたたみ式エッジリングアセンブリ。
適用例37:
適用例36の折りたたみ式エッジリングアセンブリであって、前記上部エッジリングは、3以上のリフトピンの上端を受け止めるようなサイズおよび形状を有する3以上のリフトピン受け止め要素を備える、折りたたみ式エッジリングアセンブリ。
適用例38:
適用例37の折りたたみ式エッジリングアセンブリであって、前記少なくとも1つの中間エッジリングは、前記3以上のリフトピンを通すための穴を備える、折りたたみ式エッジリングアセンブリ。
適用例39:
適用例35の折りたたみ式エッジリングアセンブリであって、
前記複数のエッジリングは、前記複数のエッジリングが互いに接触する完全収縮状態と、前記複数のエッジリングが互いに離間される伸展状態と、を有する、折りたたみ式エッジリングアセンブリ。
適用例40:
適用例39の折りたたみ式エッジリングアセンブリであって、前記上部エッジリングの周囲に関連するプラズマシース傾斜角が、前記複数のエッジリングの前記完全収縮状態時には前記伸展状態時よりも小さい、折りたたみ式エッジリングアセンブリ。
適用例41:
適用例35の折りたたみ式エッジリングアセンブリであって、前記3以上のリングアライメント/スペーシング要素は、互いに120°ずつ離間された3つのリングアライメント/スペーシング要素のみを含む、折りたたみ式エッジリングアセンブリ。
適用例42:
適用例35の折りたたみ式エッジリングアセンブリであって、
前記3以上のリングアライメント/スペーシング要素の内の少なくとも1つは、複数のレベルを有するように段になっており、
前記複数のレベルの各々は、前記複数のエッジリングのそれぞれの1つを持ち上げる、折りたたみ式エッジリングアセンブリ。
適用例43:
適用例42の折りたたみ式エッジリングアセンブリであって、
前記複数のレベルは、それぞれのステップを有し、
前記それぞれのステップの高さは、サイズが等しい、折りたたみ式エッジリングアセンブリ。
適用例44:
適用例42の折りたたみ式エッジリングアセンブリであって、
前記複数のレベルは、第1レベル、第2レベル、および、第3レベルを含み、
前記第1レベルは、前記第2レベルより上に配置され、
前記第2レベルは、前記第3レベルより上に配置され、
前記第3レベルは、前記第2レベルより広く、
前記第2レベルは、前記第1レベルより広い、折りたたみ式エッジリングアセンブリ。
適用例45:
適用例35の折りたたみ式エッジリングアセンブリであって、前記3以上のリングアライメント/スペーシング要素の内の少なくとも1つは、複数のかみ合い部分を備える、折りたたみ式エッジリングアセンブリ。
適用例46:
適用例35の折りたたみ式エッジリングアセンブリであって、前記3以上のリングアライメント/スペーシング要素の内の少なくとも1つは、複数のテレスコピック部分を備える、折りたたみ式エッジリングアセンブリ。
適用例47:
適用例35の折りたたみ式エッジリングアセンブリであって、
前記3以上のリングアライメント/スペーシング要素の内の少なくとも1つは、主部材および複数のフィンガを備え、
前記複数のフィンガは、前記主部材から半径方向内向きに伸び、前記複数のエッジリングの内のそれぞれのエッジリングを持ち上げる、折りたたみ式エッジリングアセンブリ。
適用例48:
適用例47の折りたたみ式エッジリングアセンブリであって、前記複数のフィンガは、前記複数のエッジリングの内の対応するエッジリングのノッチ内にかみ合うかまたは配置されるよう構成される、折りたたみ式エッジリングアセンブリ。
適用例49:
適用例35の折りたたみ式エッジリングアセンブリであって、
前記少なくとも1つの中間エッジリングは、第1中間エッジリングおよび第2中間エッジリングを含み、
前記第1中間エッジリングは、第1厚さを有し、
前記第2中間エッジリングは、前記第1厚さよりも大きい第2厚さを有する、折りたたみ式エッジリングアセンブリ。
適用例50:
適用例35の折りたたみ式エッジリングアセンブリであって、
前記3以上のリングアライメント/スペーシング要素は、段付きリフトピンとして実装され、
前記段付きリフトピンは、前記複数のエッジリングを持ち上げるよう構成される、折りたたみ式エッジリングアセンブリ。
適用例51:
適用例35の折りたたみ式エッジリングアセンブリであって、さらに、第1セットのリフトピンを備え、
前記3以上のリングアライメント/スペーシング要素は、第2セットのリフトピンとして実装され、
前記第1セットのリフトピンは、前記上部エッジリングを持ち上げるよう構成される、折りたたみ式エッジリングアセンブリ。
適用例52:
適用例35の折りたたみ式エッジリングアセンブリであって、前記複数のエッジリングは各々、少なくとも部分的に不揮発性材料で形成される、折りたたみ式エッジリングアセンブリ。
適用例53:
適用例35の折りたたみ式エッジリングアセンブリであって、前記3以上のリングアライメント/スペーシング要素は各々、少なくとも部分的に揮発性材料で形成される、折りたたみ式エッジリングアセンブリ。
適用例54:
システムであって、
適用例35の前記折りたたみ式エッジリングアセンブリと、
前記複数のエッジリングの内の前記少なくとも1つを通して前記3以上のリフトピン受け止め要素内に伸びる複数のリフトピンと、
を備える、システム。
適用例55:
適用例54のシステムであって、さらに、
前記複数のリフトピンを移動させるための少なくとも1つのアクチュエータと、
前記少なくとも1つのアクチュエータの動作を制御するよう構成されたコントローラと、
を備える、システム。
適用例56:
基板支持体のための折りたたみ式エッジリングアセンブリであって、
スタックに構成された複数のエッジリングであって、前記複数のエッジリングの内の少なくとも1つは、前記基板支持体の上側部分を囲むようなサイズおよび形状を有し、前記複数のエッジリングは、上部エッジリングおよび少なくとも1つの中間エッジリングを含む、複数のエッジリングと、
複数のレベルを備えた段付き外側エッジリングであって、前記複数のエッジリングは、前記複数のレベルにそれぞれ配置され、前記段付き外側エッジリングは、前記複数のエッジリングの半径方向アライメントおよび垂直スペーシングを維持するよう構成され、前記段付き外側エッジリングは、前記上部エッジリングが持ち上げられた時に前記少なくとも1つの中間エッジリングを持ち上げるよう構成されている、段付き外側エッジリングと、
を備える、折りたたみ式エッジリングアセンブリ。
適用例57:
適用例56の折りたたみ式エッジリングアセンブリであって、
前記複数のレベルは、それぞれのステップを有し、
前記それぞれのステップの高さは、サイズが等しい、折りたたみ式エッジリングアセンブリ。
適用例58:
適用例56の折りたたみ式エッジリングアセンブリであって、
前記複数のレベルは、第1レベル、第2レベル、および、第3レベルを含み、
前記第1レベルは、前記第2レベルより上に配置され、
前記第2レベルは、前記第3レベルより上に配置され、
前記第3レベルは、前記第2レベルの内径よりも大きい内径を有し、
前記第2レベルの前記内径は、前記第1レベルの内径よりも大きい、折りたたみ式エッジリングアセンブリ。
適用例59:
適用例56の折りたたみ式エッジリングアセンブリであって、前記段付き外側エッジリングは、少なくとも部分的に不揮発性材料で形成される、折りたたみ式エッジリングアセンブリ。
適用例60:
適用例56の折りたたみ式エッジリングアセンブリであって、前記段付き外側エッジリングは、複数のリフトピン上に配置されるように半径方向内向きに伸びるフランジを有する、折りたたみ式エッジリングアセンブリ。
適用例61:
システムであって、
適用例60の前記折りたたみ式エッジリングアセンブリと、
前記複数のリフトピンと、
を備える、システム。
適用例62:
適用例61のシステムであって、さらに、前記複数のエッジリングと前記フランジとの間に配置された安定化エッジリングを備える、システム。
適用例63:
適用例62のシステムであって、さらに、前記基板支持体を備え、前記安定化リングは、前記基板支持体と前記複数のエッジリングとの間に配置される、システム。
適用例64:
適用例62のシステムであって、
前記安定化エッジリングは、第1上面および第2上面を備え、
前記第1上面は、前記基板支持体の上面に隣接して基板の周囲より下に配置され、前記第1上面は、(i)前記第1エッジリングの底面の高さよりも高い高さで、(ii)前記第1エッジリングの半径方向内側に配置され、
前記第2上面は、前記第1エッジリングの一部よりも下に配置され、前記第2上面は、前記第1エッジリングの前記底面の前記高さよりも低い高さに配置され、
前記第1上面から前記第2上面までのインステップを備える、システム。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22A
図22B
図23A
図23B
図24
図25
図26