(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-05
(45)【発行日】2024-11-13
(54)【発明の名称】広告配信方法及び広告配信プラットフォーム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0251 20230101AFI20241106BHJP
【FI】
G06Q30/0251
(21)【出願番号】P 2023223231
(22)【出願日】2023-12-28
【審査請求日】2023-12-28
(73)【特許権者】
【識別番号】521271303
【氏名又は名称】株式会社クライド
(74)【代理人】
【識別番号】110001999
【氏名又は名称】弁理士法人はなぶさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】金田 洋夏
【審査官】野元 久道
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-023851(JP,A)
【文献】国際公開第2019/207771(WO,A1)
【文献】特開2020-197964(JP,A)
【文献】特開2020-167645(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに対してウェブサイトに表示するための広告を、広告配信プラットフォームにより配信する方法であって、
ユーザが訪れたウェブサイトからの広告表示リクエストに含まれるユーザ識別子、地理情報、及び日時と、ユーザが利用した、前記広告配信プラットフォームの連携サービスから提供されるユーザ識別子、地理情報、及び日時とを取得して、ユーザ毎に時系列で保存し、
該保存したデータを解析して、各ユーザの滞在位置と日時との関係から、各ユーザの移動情報及び滞在情報を把握し、
前記移動情報及び前記滞在情報に基づいて、広告を配信するユーザをターゲティング
し、
前記移動情報及び前記滞在情報に基づいて、旅行中のユーザをターゲティングして、旅行中のユーザへ向けた広告を配信し、
前記保存したデータから、予め設定された所定の特徴をユーザ毎に抽出し、該抽出した所定の特徴に基づいて、複数のデータを統合及び/又は不要なデータを削除して、保存するデータを圧縮することを特徴とする広告配信方法。
【請求項2】
前記保存したデータから、少なくとも各ユーザの滞在地域が変遷したことを示すデータを抽出して、保存するデータを圧縮することを特徴とする請求項
1記載の広告配信方法。
【請求項3】
前記所定の特徴として、特定の地域での滞在回数、特定の2地域以上間の移動における各地域の滞在期間、任意の地域での累計滞在期間、地域間の移動回数、前回の地域間の移動からの経過期間、及び地域間の移動を示すデータ間の経過期間のうち、少なくとも1つをユーザ毎に特定の期間について抽出することを特徴とする請求項
1記載の広告配信方法。
【請求項4】
ユーザに対してウェブサイトに表示するための広告を配信する広告配信プラットフォームであって、
ユーザが訪れたウェブサイトからの広告表示リクエストに含まれるユーザ識別子、地理情報、及び日時と、ユーザが利用した、当該広告配信プラットフォームの連携サービスから提供されるユーザ識別子、地理情報、及び日時とを取得するデータ取得部と、
該データ取得部によって取得されたデータをユーザ毎に時系列で保存するデータ保存部と、
該データ保存部によって保存されたデータを解析して、各ユーザの滞在位置と日時との関係から、各ユーザの移動情報及び滞在情報を把握するデータ解析部と、
前記移動情報及び前記滞在情報に基づいて、広告を配信するユーザをターゲティングするターゲティング部と、
ターゲティング部によりターゲティングされたユーザに対して広告を配信する広告配信部と、を含
み、
前記ターゲティング部は、前記移動情報及び前記滞在情報に基づいて、旅行中のユーザをターゲティングすると共に、前記広告配信部は、旅行中のユーザへ向けた広告を配信し、
更に、前記データ保存部により保存されたデータから、予め設定された所定の特徴をユーザ毎に抽出し、該抽出した所定の特徴に基づいて、複数のデータを統合及び/又は不要なデータを削除して、保存するデータを圧縮するデータ抽出部を含むことを特徴とする広告配信プラットフォーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザに対してウェブサイトに表示するための広告を広告配信プラットフォームによって配信する方法、及び広告配信プラットフォームに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、ウェブサイトに表示される広告には、ウェブサイトの広告枠がSSP(サプライサイドプラットフォーム)及びDSP(デマンドサイドプラットフォーム)を使用したRTB(リアルタイムビディング)により取引され、その結果、広告枠を落札した広告主からDSPを介して配信されるものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のようにRTBにより広告枠を落札して広告を表示した場合でも、その広告がターゲットとするユーザ層に対して表示しなければ、実際に広告主の利益に結び付けることは難しい。例えば、日本へ観光に来ている訪日外国人に向けて、ホテルや観光地などの広告を表示しようとした場合、ユーザが使用しているブラウザの言語などに基づいてターゲティングを行うと、日本に長期的に滞在している在日外国人に対して表示してしまうことが多々あり、これだと広告費が無駄になってしまう。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、意図したユーザ層に対する広告配信のターゲティングの精度を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(発明の態様)
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではない。そのため、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、更に他の構成要素を付加したものについても、本発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
【0006】
(1)ユーザに対してウェブサイトに表示するための広告を、広告配信プラットフォームにより配信する方法であって、ユーザが訪れたウェブサイトからの広告表示リクエストに含まれるユーザ識別子、地理情報、及び日時と、ユーザが利用した、前記広告配信プラットフォームの連携サービスから提供されるユーザ識別子、地理情報、及び日時とを取得して、ユーザ毎に時系列で保存し、該保存したデータを解析して、各ユーザの滞在位置と日時との関係から、各ユーザの移動情報及び滞在情報を把握し、前記移動情報及び前記滞在情報に基づいて、広告を配信するユーザをターゲティングする広告配信方法。
【0007】
本項に記載の広告配信方法は、広告配信プラットフォームにより実行するものであって、ユーザが滞在している地域を示す地理情報を収集し、それに基づいて広告配信のターゲティングを行うものである。具体的には、ユーザが訪れたウェブサイトからSSPなどを介して送信される広告表示リクエストから、そこに含まれるユーザ識別子、地理情報、及び日時を取得する。更に、ユーザが利用した連携サービスから提供される情報からも、ユーザ識別子、地理情報、及び日時を取得する。そして、取得したデータを、ユーザ識別子で特定されるユーザ毎に、時系列で保存する。これらのデータの取得及び保存は、継続的に行うものとする。なお、ここでの連携サービスとは、使用している広告配信プラットフォームやそれを運営する企業と連携関係にある、ウェブサイト、アプリケーション、情報提供サービスなどである。
【0008】
続いて、上記のように取得して保存したデータをユーザ毎に解析して、各ユーザの地理情報から把握される滞在位置と、そのときの日時との関係から、各ユーザの移動情報及び滞在情報を把握する。すなわち、ユーザ毎に滞在位置と日時との関係が分かれば、そのユーザがある地域にどれくらいの期間滞在していたかなどの滞在情報や、そのユーザがある時点で別の地域へと移動したなどの移動情報が把握される。そして、把握した移動情報及び滞在情報から、ユーザがある地域に滞在していた目的や、ある地域から別の地域へ移動した目的などが推測されるため、それらの情報に基づいて、広告を配信するユーザをターゲティングするものである。これにより、意図したユーザ層に対する広告配信のターゲティングの精度が向上されるものとなる。このため、意図したユーザ層に的確に広告が配信されるものとなり、ウェブサイト上に表示された広告のクリック率の向上や、クリック単価の低下、アドフラウドの除外などが期待されるものとなる。
【0009】
(2)上記(1)項において、前記移動情報及び前記滞在情報に基づいて、旅行中のユーザをターゲティングして、旅行中のユーザへ向けた広告を配信する広告配信方法。
本項に記載の広告配信方法は、上記(1)項に記載したように、保存したデータを解析して把握した各ユーザの移動情報及び滞在情報に基づいて、旅行中のユーザをターゲティングして、旅行中のユーザへ向けた広告を配信するものである。すなわち、ユーザが各地域に滞在している期間、ある地域から別の地域へ移動したこと、ユーザの移動頻度などが分かれば、そのユーザが旅行中であるか否かが把握されるものとなり、旅行中ではないユーザがターゲティング候補から除外されるものである。これにより、旅行中のユーザに対して、旅行者向けの広告が的確に表示されるものとなる。例えば、旅行先が日本である場合には、日本に長期的に滞在している在日外国人が除外されて、日本へ観光に来ている訪日外国人に向けて、ホテルや観光地などの広告が表示されるものとなり、インバウンドの収益増加に貢献するものである。
【0010】
(3)上記(2)項において、前記保存したデータから、予め設定された所定の特徴をユーザ毎に抽出し、該抽出した所定の特徴に基づいて、複数のデータを統合及び/又は不要なデータを削除して、保存するデータを圧縮する広告配信方法。
本項に記載の広告配信方法は、広告表示リクエストや連携サービスから取得して保存したユーザ毎のデータから、例えば滞在地域、滞在期間、地域間の移動などに関する、予め設定された所定の特徴をユーザ毎に抽出する。そして、抽出した所定の特徴に基づいて、複数のデータを価値のある別の形式に統合して圧縮したり、ノイズなどと考えられる不要なデータを削除したりして、保存するデータを圧縮するものである。これによっても、膨大な量となる保存対象のデータが、各ユーザの価値のあるデータが損なわれることなく圧縮されるため、処理速度の向上や経費の削減に寄与するものとなる。
【0011】
(4)上記(3)項において、前記保存したデータから、少なくとも各ユーザの滞在地域が変遷したことを示すデータを抽出して、保存するデータを圧縮する広告配信方法。
本項に記載の広告配信方法は、広告表示リクエストや連携サービスから取得して保存したユーザ毎のデータから、各ユーザの滞在地域が変遷したことを示すデータを抽出するものである。例えば、あるユーザのある期間について、「地域Aに滞在していたデータ」と、「地域Aに滞在していたデータ」と、「地域Bに滞在していたデータ」と、「地域Bに滞在していたデータ」と、「地域Aに滞在していたデータ」との、5つのデータがこの記載順序で時系列に保存されていた場合を例に説明する。
【0012】
この場合は、地域Aから地域Bへ滞在地域が変遷したことを示す3番目の「地域Bに滞在していたデータ」と、地域Bから地域Aへ滞在地域が変遷したことを示す5番目の「地域Aに滞在していたデータ」とを抽出する。これに加えて、初めの滞在地域を示す1番目の「地域Aに滞在していたデータ」を抽出してもよい。そして、抽出したデータのみを保存して、抽出しなかったデータを削除するなどして、保存するデータを圧縮するものである。これにより、膨大な量となる保存対象のデータが、各ユーザの移動情報や滞在情報が把握される程度に必要なデータが残されつつ圧縮されるため、処理速度の向上や経費の削減に寄与するものとなる。
【0013】
(5)上記(3)項において、前記所定の特徴として、特定の地域での滞在回数、特定の2地域以上間の移動における各地域の滞在期間、任意の地域での累計滞在期間、地域間の移動回数、前回の地域間の移動からの経過期間、及び地域間の移動を示すデータ間の経過期間のうち、少なくとも1つをユーザ毎に特定の期間について抽出する広告配信方法。
本項に記載の広告配信方法は、保存したユーザ毎のデータから抽出する所定の特徴を具体的に特定するものである。すなわち、特定の地域での滞在回数、特定の2地域以上間の移動における各地域の滞在期間、任意の地域での累計滞在期間、地域間の移動回数、前回の地域間の移動からの経過期間、及び地域間の移動を示すデータ間の経過期間のうち、少なくとも1つを所定の特徴としてユーザ毎に特定の期間について抽出する。そして、抽出した特徴の各々に基づいて、データの統合や削除などを行い、保存するデータを圧縮するものである。これにより、保存されるデータが圧縮されつつ、保存した複数の不透明のデータがより価値のあるデータに変換されるため、保存データの圧縮とターゲティング精度の向上との両立が図られるものである。
【0014】
(6)ユーザに対してウェブサイトに表示するための広告を配信する広告配信プラットフォームであって、ユーザが訪れたウェブサイトからの広告表示リクエストに含まれるユーザ識別子、地理情報、及び日時と、ユーザが利用した、当該広告配信プラットフォームの連携サービスから提供されるユーザ識別子、地理情報、及び日時とを取得するデータ取得部と、該データ取得部によって取得されたデータをユーザ毎に時系列で保存するデータ保存部と、該データ保存部によって保存されたデータを解析して、各ユーザの滞在位置と日時との関係から、各ユーザの移動情報及び滞在情報を把握するデータ解析部と、前記移動情報及び前記滞在情報に基づいて、広告を配信するユーザをターゲティングするターゲティング部と、ターゲティング部によりターゲティングされたユーザに対して広告を配信する広告配信部と、を含み、前記ターゲティング部は、前記移動情報及び前記滞在情報に基づいて、旅行中のユーザをターゲティングすると共に、前記広告配信部は、旅行中のユーザへ向けた広告を配信し、更に、前記データ保存部により保存されたデータから、予め設定された所定の特徴をユーザ毎に抽出し、該抽出した所定の特徴に基づいて、複数のデータを統合及び/又は不要なデータを削除して、保存するデータを圧縮するデータ抽出部を含む広告配信プラットフォーム。
そして、(6)項に記載の広告配信プラットフォームは、上記(3)の広告配信方法において用いられることで、上記(3)項の広告配信方法に対応する同等の作用を奏するものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明はこのように構成したので、意図したユーザ層に対する広告配信のターゲティングの精度を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施の形態に係る広告配信プラットフォームの構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】本発明の実施の形態に係る広告配信方法の手順の一例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。ここで、図面の全体にわたって、同一部分又は対応する部分は、同一符号で示している。また、従来技術と同一部分、若しくは相当する部分については、詳しい説明を省略する。
図1は、本発明の実施の形態に係る広告配信プラットフォーム10の構成の一例を示している。ここでは、広告配信プラットフォーム10の各構成要素の役割について説明するものとし、具体的な動作については後述する
図2のフロー図を参照しながら説明する。なお、本発明の実施の形態に係る広告配信プラットフォーム10の構成は、
図1のブロック図に限定されるものではなく、例えば、広告配信方法の手順や状況などに応じて、
図1に示した構成要素の一部が削除、変更、ないし適宜追加された構成であってもよいものである。
【0018】
図1に示すように、広告配信プラットフォーム10は、データ取得部12、データ保存部14、データ抽出部16、データ解析部18、ターゲティング部20、及び広告配信部22を含んでいる。
図1の実施形態の広告配信プラットフォーム10は、RTB(リアルタイムビディング)の環境下で使用されるものであって、所謂DSP(デマンドサイドプラットフォーム)に相当するものである。このため、広告配信プラットフォーム10は、入札対象の広告枠を有する複数のウェブサイト40や、SSP(サプライサイドプラットフォーム)50と情報のやり取りを行う。ウェブサイト40の各々は、広告が配信される広告枠を1つ以上有しており、複数のユーザUにより端末30を介して閲覧される。更に、広告配信プラットフォーム10は、後述するような複数の連携サービス60から情報を受信するようにもなっている。
【0019】
広告配信プラットフォーム10のデータ取得部12は、SSP50を介してウェブサイト40から受信する広告表示リクエストと、連携サービス60から受信する情報とから、必要なデータを取得するものである。例えば、データ取得部12は、ウェブサイト40の広告表示リクエストから、ウェブサイト40を閲覧しているユーザUが使用している端末30のIPアドレスや、広告表示リクエストの送信日時(受信日時)などを取得し、更にそこから各ユーザUを特定できるユーザ識別子、ユーザUが滞在していると考えられる地域を示す地理情報などを取得する。
【0020】
ここで、連携サービス60とは、広告配信プラットフォーム10や広告配信プラットフォーム10を運営している企業と連携している様々なサービスであって、例えば、一般的なウェブサイトやアプリケーション、DMP(データマネジメントプラットフォーム)を利用した情報提供サービスなどが挙げられる。このような連携サービス60から、データ取得部12は、例えば、ユーザUのアクセスログ、その日時、IPアドレス、ユーザーエージェント、ユーザUが入力したプロフィール(年齢、性別、職業、国籍など)、ユーザUが設定した言語情報、それらの日時などを取得する。更に、データ取得部12は、それらから判別される各ユーザUを特定できるユーザ識別子や、ユーザUが滞在していると考えられる地域を示す地理情報などを取得する。なお、広告表示リクエストや連携サービス60から取得されるユーザ識別子としては、cookieや広告ID、共通IDなどが挙げられる。
【0021】
データ保存部14は、上述したようにデータ取得部12によって取得したデータと、後述するようにデータ抽出部16によって抽出するデータとを保存するものである。データ取得部12によって取得したデータを保存する際には、ユーザ識別子に基づいたユーザU毎に、各データの日時に基づいた時系列で保存する。ここで、データ取得部12によって広告表示リクエストから取得されるユーザ識別子と、連携サービス60から取得されるユーザ識別子とは、構造が異なる場合もあるが、同じユーザUを示すユーザ識別子であることが判明していれば、そのユーザUのデータとして纏めて保存する。構造が異なるユーザ識別子同士が同じユーザUのものであるか否かの判別は、それらのユーザ識別子同士の共通部分などを使用して行えばよい。データ保存部14によるデータの保存先には、任意のデータベースなどを使用してよく、データ取得部12によって取得したデータとデータ抽出部16によって抽出するデータとで、別々の保存先を使用してもよい。
【0022】
データ抽出部16は、保存データの圧縮などを目的として、データ取得部12により取得されてデータ保存部14により保存されたデータから、特定の条件を満たすデータや予め設定された特徴を、ユーザU毎に抽出するものである。そのような特定の条件や予め設定された特徴については、後ほど詳しく説明する。データ抽出部16により抽出されたデータや、データ抽出部16により抽出された特徴から後述するように導出されるデータは、上述したようにデータ保存部14によって保存される。
データ解析部18は、データ保存部14により保存されたデータを解析して、地理情報から判明するユーザUの滞在位置と、それを示すデータの日時との関係から、各ユーザUの移動情報及び滞在情報を把握するものである。
【0023】
ターゲティング部20は、データ解析部18により把握された各ユーザUの移動情報及び滞在情報に基づいて、広告を配信するユーザUをターゲティングするものである。広告の内容に応じてターゲティングすべきユーザ層が異なるため、ターゲティング部20は、ユーザUの移動情報や滞在情報から把握されるユーザUの特徴と、配信する広告の内容とに応じて、広告配信のターゲティングを行うものとする。なお、ここでのターゲティングとは、ある広告についてターゲティングされなかったユーザUを、その広告の配信候補から除外する意味も含むものとする。
広告配信部22は、ある広告についてターゲティング部20によりターゲティングされたユーザUに対して、その広告を配信するものであり、ターゲティングされたユーザUが閲覧しているウェブサイト40からの広告表示リクエストに応じて、そのウェブサイト40の広告枠に広告を配信する。
【0024】
ここで、上述したような広告配信プラットフォーム10の各構成要素は、機能的な単位で分けられたものであり、広告配信プラットフォーム10を実際に構築するソフトウェアやハードウェア単位で分けたものではない。更に、広告配信プラットフォーム10を構築するソフトウェアやハードウェアには、任意のソフトウェア及びハードウェアを使用することができる。また、ユーザUにより使用される端末30は、ネットワークを介してウェブサイト40にアクセスできるものであれば任意の端末であってよく、例えば、パーソナルコンピュータ、タブレット型コンピュータ、スマートフォン、携帯電話などであってよい。なお、
図1での図示は控えているが、広告配信プラットフォーム10は、広告配信プラットフォーム10の管理者などが使用する管理者端末により、様々な設定や入力が行われるようになっている。
【0025】
次に、
図2に示すフロー図の流れに沿って、
図1に示した広告配信プラットフォーム10を利用する、本発明の実施の形態に係る広告配信方法について、日本を旅行中の外国人のユーザUをターゲティングして広告を配信する場合を例にして説明する。広告配信プラットフォーム10の構成については、適宜、
図1を参照のこと。なお、
図2に示すフロー図は、本発明の実施の形態に係る広告配信方法を説明するための、手順の流れの一例を示したものである。従って、広告配信方法は、これらのフロー図に限定されるものではなく、例えば、広告配信プラットフォーム10の構成や状況などに応じて、
図2に示したステップの一部が削除、変更、ないし適宜追加されたフローであってもよいものである。
【0026】
S10(データ取得):データ取得部12により、ウェブサイト40からSSPを介して送信される広告表示リクエストから、ユーザ識別子、地理情報、及び日時を含むデータを取得する。更に、データ取得部12により、連携サービス60からも、ユーザ識別子、地理情報、及び日時を含むデータを取得する。これらのデータの取得は継続的に行うものとし、広告表示リクエストを受信する度、及び連携サービス60からデータが提供される度に、データを取得する。
【0027】
S20(データ保存):データ保存部14により、上記S10においてデータ取得部12によって取得したデータを保存する。すなわち、広告表示リクエストから取得したユーザ識別子、地理情報、及び日時を含むデータと、連携サービス60から取得したユーザ識別子、地理情報、及び日時を含むデータとを保存する。このとき、ユーザ識別子を利用して各ユーザUを識別すると共に、日時データを利用して、ユーザU毎に時系列でデータを保存する。また、上記S10と同様に、本ステップでのデータ保存も継続的に行うものとし、上記S10でデータを取得する度に保存し、各ユーザUのデータを蓄積していく。
【0028】
S30(該当ユーザのデータ取得):データ抽出部16により、上記S20において保存されることで蓄積されていくユーザU毎のデータから、動向を把握したい該当のユーザU(説明の便宜上、以降は「該当ユーザU1」とする。)の、最新のデータを含む任意の特定期間のデータを取得する。このとき、後述するS70及びS90で保存した該当ユーザU1のデータを併せて取得してもよい。これらのデータの取得は、上記S20で新たなデータが保存されるタイミングの他、任意のタイミングで実行してよい。
【0029】
S40(滞在地域変遷判定):データ抽出部16により、上記S30において取得した該当ユーザU1のデータに基づいて、該当ユーザU1の滞在地域(本実施形態では滞在国)が変遷したか否かを判定する。すなわち、該当ユーザU1の最新のデータの地理情報から判明する滞在国が、該当ユーザU1のその前のデータの地理情報から判明する滞在国から変化しているか否かを判定する。その結果、滞在国が変遷したと判定した場合(YES)はS50へ移行し、滞在国が変遷していないと判定した場合(NO)は、S10へ復帰してデータの取得及び保存を続行する。
【0030】
S50(滞在地域変遷数判定):データ抽出部16により、該当ユーザU1の滞在地域(本実施形態では滞在国)の変遷が、予め設定された一定数以上に存在するか否かを判定する。すなわち、後述するS60及びS70において説明するように、該当ユーザU1の滞在国が変遷したことを示すデータは抽出されて保存されているため、そのデータに基づいて変遷数を判定する。その結果、滞在国の変遷が一定数以上であると判定した場合(YES)はS80へ移行し、滞在国の変遷が一定数以上でないと判定した場合(NO)はS60へ移行する。
【0031】
S60(データ抽出):データ抽出部16により、上記S40において該当ユーザU1の滞在国が変遷したと判定した際の、元となったデータを抽出する。すなわち、上記S30において取得された該当ユーザU1の最新のデータが、滞在国の変遷を示すデータであるため、そのデータを抽出する。
S70(データ圧縮保存):データ保存部14により、上記S60において抽出されたデータを、上記S20において保存したデータと分けて保存する。このとき、上記S20において保存した該当ユーザU1のデータの中で、本ステップで保存したデータよりも過去の、滞在国の変遷を示していないデータなどの、不要と考えられるデータを削除してもよい。
【0032】
S80(特徴抽出):データ抽出部16により、該当ユーザU1の一定数以上存在する滞在国変遷のデータから、該当ユーザU1の特徴的な動向を抽出する。本実施形態では、「特定の国での滞在回数」、「特定の2国以上間の移動における各国の滞在期間」、「任意の国での累計滞在期間」、「国間の移動回数」、「前回の国間の移動からの経過期間」、及び「国間の移動を示すデータ間の経過期間」などを抽出する。ここで、該当ユーザU1の特定期間における滞在国の変遷を示すデータとして、「2023-12-01@日本」、「2023-12-02@中国」、「2023-12-03@日本」、「2023-12-04@中国」、及び「2023-12-07@日本」というデータが保存されている場合を例に挙げて、各特徴の説明を行う。
【0033】
「特定の国での滞在回数」とは、該当ユーザU1が行き来している各国での滞在回数であり、上記の例の場合は、日本に3回及び中国に2回滞在していたことが確認できる。このため、日本に3回及び中国に2回滞在していたという情報を保持しつつ、日本に滞在していた回数の方が多いため、それらの期間の滞在国を日本としてデータを圧縮する。
「特定の2国以上間の移動における各国の滞在期間」とは、該当ユーザU1が国間を行き来している間の各国での滞在期間である。上記の例の場合は、「2023-12-01@日本」~「2023-12-02@中国」の日本での1日間、「2023-12-02@中国」~「2023-12-03@日本」の中国での1日間、「2023-12-03@日本」~「2023-12-04@中国」の日本での1日間、及び「2023-12-04@中国」~「2023-12-07@日本」の中国での3日間となる。このため、それらの情報を保持しつつ、それらの中で最長の滞在期間である3日間の中国を、それらの期間の滞在国としてデータを圧縮する。
【0034】
「任意の国での累計滞在期間」とは、特定の期間中に該当ユーザU1が滞在した各国での累計滞在期間である。上記の例の場合は、日本には「2023-12-01@日本」~「2023-12-02@中国」と「2023-12-03@日本」~「2023-12-04@中国」との合計で2日間、中国には「2023-12-02@中国」~「2023-12-03@日本」と「2023-12-04@中国」~「2023-12-07@日本」との合計で4日間となる。このため、それらの情報を保持しつつ、累計滞在期間が長い中国を、それらの期間の滞在国としてデータを圧縮する。
「国間の移動回数」とは、ある期間における国間の移動回数の傾向を見るものであり、例えば上記の例において、期間を「2023-12-01~04」と「2023-12-04~07」との4日間ずつに分けると、前者の期間で移動回数が3回、後者の期間で移動回数が1回確認できる。このため、それらの情報を保持しつつ、前者の期間をノイズとして考え、「2023-12-01~03@日本」、「2023-12-04@中国」、及び「2023-12-07@日本」として、データを圧縮する。
【0035】
「前回の国間の移動からの経過期間」とは、移動間の経過期間を見るものであって、例えば、データ圧縮の際に、ある国間の移動を示すデータが有効な移動か否かを判定するためなどに用いられる。例えば上記の例において、「2023-12-02@中国」~「2023-12-03@日本」の移動が有効か否かを判定する際に、この移動の直前の移動からの経過期間が所定日数以上だった場合は有効と判定する、などのように使用する。
「国間の移動を示すデータ間の経過期間」とは、移動の頻度を見るためのものであって、例えば、ノイズやクローラなどのbotの排除を目的として、高頻度の移動情報が観測されたユーザUを除外するためなどに使用される。例えば上記の例では、移動間の経過期間が最短で1日、最長で3日であり、それを全体の傾向と比較することで、ノイズとなるユーザUを除外する。
なお、上述した特徴以外にも、特定の国から別の特定の国へ移動したこと、特定の国での累計滞在期間が所定期間を超えたこと、特定の国間の移動回数が特定期間中に所定回数を超えたこと、特定の国以外の国への移動情報がないこと、といった任意の特徴を抽出してもよい。
【0036】
S90(データ圧縮保存):データ保存部14により、上記S80において抽出された特徴に基づいて圧縮されたデータを、上記S20において保存したデータと分けて保存する。このとき、今後の様々な利用を見据えて、データを永続的に保存してもよい。
S100(データ解析):データ解析部18により、上記S20、S70、及びS90で保存されたデータを解析して、該当ユーザU1の移動情報及び滞在情報を把握する。移動情報とは、ある国から別の国へ移動したことを示す情報及びそれに関連する情報であり、滞在情報とは、ある国に滞在していたことを示す情報及びそれに関連する情報である。本実施形態では、上記S60やS80を経ることで、データ抽出部16によって一部のデータが既に解析されているため、それを利用するものとする。
【0037】
S110(情報量判定):ターゲティング部20により、上記S100において把握した該当ユーザU1の移動情報及び滞在情報に基づいて、該当ユーザU1に対して配信対象の広告についてのターゲティングを行えるだけの十分な情報が集まっているか否かを判定する。本実施形態の配信対象の広告とは、訪日中の外国人旅行客へ向けた広告である。その結果、十分な情報が集まっていると判定した場合(YES)はS120へ移行し、十分な情報が集まっていないと判定した場合(NO)は、S10へ復帰してデータの取得及び保存を続行する。
【0038】
S120(ターゲティング):ターゲティング部20により、該当ユーザU1に対して配信対象の広告のターゲティングをするか否か、換言すれば、該当ユーザU1が訪日中の外国人旅行客であるか否かを判定する。その結果、該当ユーザU1が訪日中の外国人旅行客であるため、ターゲティングすると判定した場合(YES)はS130へ移行し、該当ユーザU1が訪日中の外国人旅行客ではないため、ターゲティングしないと判定した場合(NO)はS140へ移行する。
【0039】
S130(広告配信):広告配信部22により、上記S120においてターゲティングされた該当ユーザU1に対して、配信対象の広告、本実施形態では訪日中の外国人旅行客向けの広告を配信する。広告の配信先は、広告表示リクエストを送信した、該当ユーザU1が訪れたウェブサイト40の広告枠である。
S140(該当ユーザ除外):ターゲティング部20により、該当ユーザU1は訪日中の外国人旅行客ではなく、日本に長期的に滞在している在日外国人などと考えられるため、該当ユーザU1を配信対象の広告のターゲティング候補(配信候補)から除外する。
【0040】
ここで、本発明の実施の形態に係る広告配信プラットフォーム10や本発明の実施の形態に係る広告配信方法は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々の変更が可能である。例えば、広告表示リクエストや連携サービス60から取得するデータは、ユーザ識別子、地理情報、及び日時に限らず、それら以外の様々な情報を取得して利用してもよい。また、
図2を利用した説明では、訪日中の外国人旅行客をターゲティングするために、地理情報を国単位で扱っていたが、地理情報の粒度は国に限らず、市町村レベルなどであってもよい。更に、広告の内容やそのターゲティング候補も、訪日中の外国人旅行客に限定されず、時系列で保存された様々な粒度の地理情報から判別することができる、様々なユーザ層であってよい。また、広告の配信先の広告枠は、RTBの環境下において落札した広告枠に限定されることなく、広告主が任意の方法で広告掲載の権利を獲得した広告枠であってよい。
【0041】
さて、上記構成をなす本発明の実施の形態によれば、次のような作用効果を得ることが可能である。すなわち、本発明の実施の形態に係る広告配信方法は、例えば
図1に示すような広告配信プラットフォーム10により実行するものであって、ユーザUが滞在している地域を示す地理情報を収集し、それに基づいて広告配信のターゲティングを行うものである。具体的には、ユーザUが訪れたウェブサイト40からSSP50などを介して送信される広告表示リクエストから、そこに含まれるユーザ識別子、地理情報、及び日時を取得する。更に、ユーザUが利用した連携サービス60から提供される情報からも、ユーザ識別子、地理情報、及び日時を取得する(
図2のS10参照)。そして、取得したデータを、ユーザ識別子で特定されるユーザU毎に、時系列で保存する(
図2のS20参照)。これらのデータの取得及び保存は、継続的に行うものとする。
【0042】
続いて、上記のように取得して保存したデータをユーザU毎に解析して、各ユーザUの地理情報から把握される滞在位置と、そのときの日時との関係から、各ユーザUの移動情報及び滞在情報を把握する(
図2のS100参照)。すなわち、ユーザU毎に滞在位置と日時との関係が分かれば、そのユーザUがある地域にどれくらいの期間滞在していたかなどの滞在情報や、そのユーザUがある時点で別の地域へと移動したなどの移動情報を把握することができる。そして、把握した移動情報及び滞在情報から、ユーザUがある地域に滞在していた目的や、ある地域から別の地域へ移動した目的などを推測することができるため、それらの情報に基づいて、広告を配信するユーザUをターゲティングするものである(
図2のS120参照)。これにより、意図したユーザ層に対する広告配信のターゲティングの精度を向上させることが可能となる。このため、意図したユーザ層に的確に広告を配信することができ(
図2のS130参照)、ウェブサイト40上に表示された広告のクリック率の向上や、クリック単価の低下、アドフラウドの除外などを期待することもできる。
【0043】
また、本発明の実施の形態に係る広告配信方法は、保存したデータを解析して把握した各ユーザUの移動情報及び滞在情報に基づいて、旅行中のユーザUをターゲティングして、旅行中のユーザUへ向けた広告を配信してもよい。すなわち、ユーザUが各地域に滞在している期間、ある地域から別の地域へ移動したこと、ユーザUの移動頻度などが分かれば、そのユーザUが旅行中であるか否かを把握することができ、旅行中ではないユーザUをターゲティング候補から除外することができる。これにより、旅行中のユーザUに対して、旅行者向けの広告を的確に表示することが可能となる。例えば、旅行先が日本である場合には、日本に長期的に滞在している在日外国人を除外して(
図2のS140参照)、日本へ観光に来ている訪日外国人に向けて、ホテルや観光地などの広告を表示することができ、インバウンドの収益増加に貢献することが可能となる。
【0044】
更に、本発明の実施の形態に係る広告配信方法は、広告表示リクエストや連携サービス60から取得して保存したユーザU毎のデータから、各ユーザUの滞在地域が変遷したことを示すデータを抽出するものである(
図2のS40、S60参照)。そして、抽出したデータのみを保存して、抽出しなかったデータを削除するなどして、保存するデータを圧縮するものである(
図2のS70参照)。これにより、膨大な量となる保存対象のデータを、各ユーザUの移動情報や滞在情報を把握できる程度に必要なデータを残しつつ圧縮することができるため、処理速度の向上や経費の削減に寄与することが可能となる。
【0045】
また、本発明の実施の形態に係る広告配信方法は、広告表示リクエストや連携サービス60から取得して保存したユーザU毎のデータから、例えば滞在地域、滞在期間、地域間の移動などに関する、予め設定された所定の特徴をユーザU毎に抽出する(
図2のS80参照)。そして、抽出した所定の特徴に基づいて、複数のデータを価値のある別の形式に統合して圧縮したり、ノイズなどと考えられる不要なデータを削除したりして、保存するデータを圧縮するものである(
図2のS90参照)。これによっても、膨大な量となる保存対象のデータを、各ユーザUの価値のあるデータを損なうことなく圧縮することができるため、処理速度の向上や経費の削減に寄与することが可能となる。
【0046】
加えて、本発明の実施の形態に係る広告配信方法は、保存したユーザU毎のデータから抽出する所定の特徴が、以下のようなものであってもよい。すなわち、特定の地域での滞在回数、特定の2地域以上間の移動における各地域の滞在期間、任意の地域での累計滞在期間、地域間の移動回数、前回の地域間の移動からの経過期間、及び地域間の移動を示すデータ間の経過期間のうち、少なくとも1つを所定の特徴としてユーザU毎に特定の期間について抽出する。そして、抽出した特徴の各々に基づいて、データの統合や削除などを行い、保存するデータを圧縮するものである。これにより、保存するデータを圧縮しつつ、保存した複数の不透明のデータをより価値のあるデータに変換することができるため、保存データの圧縮とターゲティング精度の向上との両立を図ることが可能となる。
【0047】
一方、本発明の実施の形態に係る広告配信プラットフォームは、上述したような本発明の実施の形態に係る広告配信方法において用いられることで、本発明の実施の形態に係る広告配信方法に対応する同等の作用効果を奏することができる。
【符号の説明】
【0048】
10:広告配信プラットフォーム、12:データ取得部、14:データ保存部、18:データ解析部、20:ターゲティング部、40:ウェブサイト、60:連携サービス、U(U1):ユーザ
【要約】
【課題】意図したユーザ層に対する広告配信のターゲティングの精度を向上させる。
【解決手段】広告配信プラットフォームによりウェブサイトに表示するための広告を配信する方法であって、ユーザが訪れたウェブサイトからの広告表示リクエストに含まれるユーザ識別子、地理情報、及び日時と、ユーザが利用した広告配信プラットフォームの連携サービスから提供されるユーザ識別子、地理情報、及び日時とを取得して(S10)、ユーザ毎に時系列で保存し(S20)、保存したデータを解析して、各ユーザの滞在位置と日時との関係から、各ユーザの移動情報及び滞在情報を把握し(S100)、移動情報及び滞在情報に基づいて、広告を配信するユーザをターゲティングする(S120)。これにより、意図したユーザ層に対する広告配信のターゲティングの精度を向上させることができる。
【選択図】
図2