(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-05
(45)【発行日】2024-11-13
(54)【発明の名称】レンズ駆動装置
(51)【国際特許分類】
G02B 7/04 20210101AFI20241106BHJP
G03B 5/00 20210101ALI20241106BHJP
G03B 30/00 20210101ALI20241106BHJP
【FI】
G02B7/04 E
G03B5/00 J
G03B30/00
(21)【出願番号】P 2023529994
(86)(22)【出願日】2022-09-09
(86)【国際出願番号】 CN2022118140
(87)【国際公開番号】W WO2024016448
(87)【国際公開日】2024-01-25
【審査請求日】2023-07-07
(31)【優先権主張番号】202210850900.X
(32)【優先日】2022-07-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521553690
【氏名又は名称】エーエーシー オプティックス (ナンネイ) カンパニーリミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100199819
【氏名又は名称】大行 尚哉
(74)【代理人】
【識別番号】100087859
【氏名又は名称】渡辺 秀治
(72)【発明者】
【氏名】イエン ホウ
(72)【発明者】
【氏名】韓俊祥
(72)【発明者】
【氏名】韋鎖和
【審査官】登丸 久寿
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第114174886(CN,A)
【文献】国際公開第2016/006168(WO,A1)
【文献】特開2009-033864(JP,A)
【文献】特開2011-154121(JP,A)
【文献】特開2019-008329(JP,A)
【文献】特開2008-165032(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 7/04
G03B 5/00
G03B 30/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースと、収容空間を備え、かつ前記ベースに支持される支持フレームと、前記収容空間内に収容され、光軸を有する鏡筒を取り付けるために使われる鏡筒ホルダーと、前記支持フレームの光軸方向における対向する両側に固定され、前記鏡筒ホルダーを前記収容空間内に弾性的に支持する弾性アセンブリとを含むレンズ駆動装置であって、
前記弾性アセンブリは、前記支持フレームに固定された第1固定アームと、前記鏡筒ホルダーに固定された第2固定アームと、前記第1固定アームと前記第2固定アームとを接続する複数の弾性アームとを含み、前記弾性アームは前記光軸方向に沿って前記支持フレームと間隔をあけて設置され、各前記弾性アームは、前記第1固定アームから前記鏡筒ホルダーに近づく方向へ屈曲して延在する
1つの第1弾性屈曲部と、第1弾性屈曲部から前記鏡筒ホルダーに近づく方向へ屈曲して延在しかつ前記第2固定アームに接続される複数の第2弾性屈曲部とを備え、前記第1弾性屈曲部の曲率半径は、前記第2弾性屈曲部の曲率半径よりも大きく、
前記レンズ駆動装置は、複数の減衰ゴムをさらに含み、各前記減衰ゴムは、前記第1弾性屈曲部と前記支持フレームとの間にそれぞれ設けられており、前記光軸方向における前記第1弾性屈曲部に対応する前記支持フレームの表面には、前記減衰ゴムを固定する固定構造が前記第1弾性屈曲部に向かって突出して形成されており、前記第1弾性屈曲部と前記固定構造との間は、前記減衰ゴムによって固定接続され、ここで、前記減衰ゴムは少なくとも前記第1弾性屈曲部を部分的に被覆する、
ことを特徴とするレンズ駆動装置。
【請求項2】
前記弾性アセンブリは、前記支持フレームの前記ベースから離れた側に固定された上部弾性シートと、前記支持フレームの前記ベースに近い側に固定された下部弾性シートとを含み、前記減衰ゴムは、前記上部弾性シートと前記支持フレームとの間に設けられることを特徴とする請求項1に記載のレンズ駆動装置。
【請求項3】
前記支持フレームは矩形を呈し、前記固定構造は、4つを含み、かつ前記支持フレームの四隅にそれぞれ位置し、前記上部弾性シートは2つを含み、かつ間隔をあけて対向して設置されており、各前記上部弾性シートは、互いに間隔をあけていた2つの弾性アームを含み、4つの前記第1弾性屈曲部は、それぞれ4つの前記固定構造と1対1で対応することを特徴とする請求項2に記載のレンズ駆動装置。
【請求項4】
前記支持フレームは、前記支持フレームから前記弾性アームの表面に向かって前記光軸方向に沿って前記弾性アームから離れた方向へ凹んで形成され、かつ前記弾性アームと間隔をあけて設置された本体プラスチック面を備え、前記固定構造は、前記本体プラスチック面の前記弾性アームに近い側から前記
弾性アームへ突出して延びる突起部を備え、前記突起部が前記第1弾性屈曲部と対向して間隔をあけて設置され、かつ前記減衰ゴムが前記突起部に密着されることを特徴とする請求項1に記載のレンズ駆動装置。
【請求項5】
前記突起部は環状構造を呈し、前記減衰ゴムが前記突起部の環状領域内に部分的に埋め込まれることを特徴とする請求項4に記載のレンズ駆動装置。
【請求項6】
前記固定構造は、前記本体プラスチック面から前記弾性アセンブリから離れた方向へ凹んで形成されたゴム溝をさらに含み、前記ゴム溝が前記突起部で取り囲まれた範囲内に位置し、前記減衰ゴムが少なくとも部分的に前記ゴム溝内に設けられていることを特徴とする請求項5に記載のレンズ駆動装置。
【請求項7】
前記突起部の内径は、前記ゴム溝に近い端から、前記ゴム溝から離れた端に向かって次第に大きくなることを特徴とする請求項6に記載のレンズ駆動装置。
【請求項8】
前記減衰ゴムは、前記第1弾性屈曲部を完全に被覆していることを特徴とする請求項1に記載のレンズ駆動装置。
【請求項9】
前記レンズ駆動装置は、前記ベースを被覆するように設けられ、前記ベースとともに収容空間をなすように取り囲むケースと、前記支持フレームを前記収容空間内に移動可能に支持するサスペンションワイヤと、をさらに含み、前記サスペンションワイヤは、一端が前記ベースに接続され、他端が前記弾性アセンブリに接続されていることを特徴とする請求項1に記載のレンズ駆動装置。
【請求項10】
前記レンズ駆動装置は、前記ベースに固定された手振れ補正コイルと、前記支持フレームに固定され、前記手振れ補正コイルと対向して間隔をあけている磁石鋼と、前記鏡筒ホルダーに固定され、前記磁石鋼と間隔をあけて設置されたオートフォーカスコイルと、をさらに含み、前記手振れ補正コイルは、前記磁石鋼と協働して、前記支持フレームを前記光軸に垂直な方向に沿って移動させるように駆動し、前記オートフォーカスコイルは、前記磁石鋼と協働して、前記鏡筒ホルダーを前記光軸方向に沿って移動させるように駆動することを特徴とする請求項1に記載のレンズ駆動装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動装置に関し、特にレンズ駆動装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
撮像技術の発展に伴い、レンズ駆動装置は各種撮像装置で広く応用されている。レンズ駆動装置と携帯電話、ビデオカメラ、コンピュータなどの様々な携帯用電子機器との組み合わせは、消費者に好まれている。
【0003】
従来技術では、前記レンズ駆動装置の駆動機構は、通常、コイルと磁石鋼からなる駆動構造であり、支持フレームがベースに支持され、駆動コイルと駆動磁石鋼がそれぞれ鏡筒ホルダーと支持フレームに固定され、前記鏡筒ホルダーが上部弾性シートを介して支持フレームに支持される。OISコイル(手振れ補正コイル)はケースに固定されて支持フレームの上方に位置し、手振れ補正磁石鋼は前記支持フレームのベースから離れた側に固定され、支持フレームと鏡筒ホルダーの間に減衰ゴムを追加して鏡筒の手振れ補正に使用される。前記駆動コイルに電流を印加すると、駆動コイルと駆動磁石鋼が電磁場を生じさせ、駆動コイルが電磁場のローレンツ力の作用を受けて、駆動磁石鋼を、鏡筒の光軸方向に沿って移動させるように駆動し、鏡筒が光軸方向に沿って移動するようになる。手振れ補正コイルに電流を印加すると、手振れ補正コイルと手振れ補正磁石鋼に電磁場を生じさせ、手振れ補正コイルが電磁場のローレンツ力の作用を受けて、手振れ補正磁石鋼を、光軸に垂直な方向に沿って運動させるように駆動し、減衰ゴムの緩衝効果を利用して、鏡筒のOIS手振れ補正性能を実現する。
【0004】
しかしながら、従来技術では、前記レンズ駆動装置において、鏡筒ホルダーと支持フレームとの間に減衰ゴムを追加したため、接着剤量の位置制御が難しくなり、ストロークの影響で不安定になり、信頼性が損なわれるなどの懸念がある。減衰ゴムは支持フレームと鏡筒ホルダーの隙間内に位置し、サスペンション位置にあり、鏡筒ホルダー内の鏡筒が正常なフォーカスまたは落下の過程において、上下移動のストロークが大きくて、減衰ゴムの位置、形態が鏡筒ホルダーの移動にしたがって引っ張られ、破断または変位のリスクがある。また、支持フレームと鏡筒ホルダーの隙間がずれると、接着剤量と一貫性が悪くなり、生産コストが高くなる。
【0005】
したがって、上記の問題を解決するために、新しいレンズ駆動装置を提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする技術的課題は、小型で、組み立てが簡単であり、安定性が良好で、製造コストを削減できるレンズ駆動装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の技術的課題を解決するために、本発明には、レンズ駆動装置が提供され、ベースと、収容空間を備え、かつ前記ベースに支持される支持フレームと、前記収容空間内に収容され、光軸を有する鏡筒を取り付けるために使われる鏡筒ホルダーと、前記支持フレームの光軸方向における対向する両側に固定され、前記鏡筒ホルダーを前記収容空間内に弾性的に支持する弾性アセンブリとを含み、前記弾性アセンブリは、前記支持フレームに固定された第1固定アームと、前記鏡筒ホルダーに固定された第2固定アームと、前記第1固定アームと前記第2固定アームとを接続する複数の弾性アームとを含み、前記弾性アームは前記光軸方向に沿って前記支持フレームと間隔をあけて設置され、各前記弾性アームは、前記第1固定アームから前記鏡筒ホルダーに近づく方向へ屈曲して延在する第1弾性屈曲部と、第1弾性屈曲部から前記鏡筒ホルダーに近づく方向へ屈曲して延在しかつ前記第2固定アームに接続される複数の第2弾性屈曲部とを備え、前記第1弾性屈曲部の曲率半径は、前記第2弾性屈曲部の曲率半径よりも大きく、前記レンズ駆動装置は、複数の減衰ゴムをさらに含み、各前記減衰ゴムは、前記第1弾性屈曲部と前記支持フレームとの間にそれぞれ設けられており、前記光軸方向における前記第1弾性屈曲部に対応する前記支持フレームの表面には、前記減衰ゴムを固定する固定構造が前記第1弾性屈曲部に向かって突出して形成されており、前記第1弾性屈曲部と前記固定構造との間は、前記減衰ゴムによって固定接続され、ここで、前記減衰ゴムは少なくとも前記第1弾性屈曲部を部分的に被覆する。
【0008】
好ましくは、前記弾性アセンブリは、前記支持フレームの前記ベースから離れた側に固定された上部弾性シートと、前記支持フレームの前記ベースに近い側に固定された下部弾性シートとを含み、前記減衰ゴムは、前記上部弾性シートと前記支持フレームとの間に設けられる。
【0009】
好ましくは、前記支持フレームは矩形を呈し、前記固定構造は、4つを含み、かつ前記支持フレームの四隅にそれぞれ位置し、前記上部弾性シートは2つを含み、かつ間隔をあけて対向して設置されており、各前記上部弾性シートは、互いに間隔をあけていた2つの弾性アームを含み、4つの前記第1弾性屈曲部は、それぞれ4つの前記固定構造と1対1で対応する。
【0010】
好ましくは、前記支持フレームは、前記支持フレームから前記弾性アームの表面に向かって前記光軸方向に沿って前記弾性アームから離れた方向へ凹んで形成され、かつ前記弾性アームと間隔をあけて設置された本体プラスチック面を備え、前記固定構造は、前記本体プラスチック面の前記弾性アームに近い側から前記アームへ突出して延びる突起部を備え、前記突起部が前記第1弾性屈曲部と対向して間隔をあけて設置され、かつ前記減衰ゴムが前記突起部に密着される。
【0011】
好ましくは、前記突起部は環状構造を呈し、前記減衰ゴムが前記突起部の環状領域内に部分的に埋め込まれる。
【0012】
好ましくは、前記固定構造は、前記本体プラスチック面から前記弾性アセンブリから離れた方向へ凹んで形成されたゴム溝をさらに含み、前記ゴム溝が前記突起部で取り囲まれた範囲内に位置し、前記減衰ゴムが少なくとも部分的に前記ゴム溝内に設けられている。
【0013】
好ましくは、前記突起部の内径は、前記ゴム溝に近い端から、前記ゴム溝から離れた端に向かって次第に大きくなる。
【0014】
好ましくは、前記減衰ゴムは、前記第1弾性屈曲部を完全に被覆している。
【0015】
好ましくは、前記レンズ駆動装置は、前記ベースを被覆するように設けられ、前記ベースとともに収容空間をなすように取り囲むケースと、前記支持フレームを前記収容空間内に移動可能に支持するサスペンションワイヤと、をさらに含み、前記サスペンションワイヤは、一端が前記ベースに接続され、他端が前記弾性アセンブリに接続されている。
【0016】
好ましくは、前記レンズ駆動装置は、前記ベースに固定された手振れ補正コイルと、前記支持フレームに固定され、前記手振れ補正コイルと対向して間隔をあけている磁石鋼と、前記鏡筒ホルダーに固定され、前記磁石鋼と間隔をあけて設置されたオートフォーカスコイルと、をさらに含み、前記手振れ補正コイルは、前記磁石鋼と協働して、前記支持フレームを前記光軸に垂直な方向に沿って移動させるように駆動し、前記オートフォーカスコイルは、前記磁石鋼と協働して、前記鏡筒ホルダーを前記光軸方向に沿って移動させるように駆動する。
【発明の効果】
【0017】
従来技術と比べて、本発明のレンズ駆動装置では、各弾性アームは前記第1固定アームから前記鏡筒ホルダーに近づく方向へ屈曲して延在する第1弾性屈曲部と、前記第1弾性屈曲部から前記鏡筒に近づく方向へ屈曲して延在しかつ第2固定アームに接続された複数の第2弾性屈曲部とを含み、前記第1弾性屈曲部の曲率半径は、前記第2弾性屈曲部の曲率半径よりも大きく、各前記第1弾性屈曲部は1つの前記固定構造の上方に対応して設置され、かつ対応する前記固定構造と隙間を形成する。前記レンズ駆動装置は、複数の減衰ゴムをさらに含み、各前記減衰ゴムは、前記第1弾性屈曲部と前記支持フレームとの間にそれぞれ設けられる。前記光軸方向における前記第1弾性屈曲部に対応する前記支持フレームの表面には、前記減衰ゴムを固定する固定構造が前記第1弾性屈曲部に向かって突出して形成されており、前記第1弾性屈曲部と前記固定構造との間は、前記減衰ゴムによって固定接続され、ここで、前記減衰ゴムは少なくとも前記第1弾性屈曲部を部分的に被覆する。上記の構造では、鏡筒ホルダーは、正常なフォーカスまたは落下の過程において、上下移動ストロークが大きいが、減衰ゴムが光軸方向における弾性シートの支持フレームに近い側に位置するため、弾性アセンブリの第1弾性屈曲部の上下移動量が少なく、減衰ゴムが従来の方法で発生した大きな引っ張り状態の影響を受けず、より安定的である。X/Y方向の手振れ補正動作またはX/Y方向の落下が発生した場合、鏡筒ホルダーと支持フレームが相対的に近づいたり遠ざかったりするが、減衰ゴムは両者の間に位置しないため、影響を受ける程度が小さく、曲率の大きい屈曲部のみがわずかに移動し、鏡筒ホルダーの形態がより安定的になり、手振れ補正効果がより良くなるとともに、生産コストも大幅に削減されている。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明の実施形態における技術考案をより明確に説明し、以下、実施形態の説明に必要な図面を簡単に説明する。明らかに、以下の図面の説明が、本発明のいくつかの実施例のみを説明するためのものであり、当業者にとっては、創造的な努力を払わなくても、これらの図面からほかの図面も得られる。ここで、
【
図1】
図1は、本発明のレンズ駆動装置の斜視図である。
【
図2】
図2は、本発明のレンズ駆動装置の一部の分解構造を示す図である。
【
図3】
図3は、本発明のレンズ駆動装置の全体の分解構造を示す図である。
【
図7】
図7は、本発明の弾性アセンブリの一部の構造を示す図である。
【
図8】
図8は、本発明の支持フレームの構造を示す図である。
【
図9】
図9は、本発明のレンズ駆動装置の波数応答特性グラフである。
【
図10】
図10は、従来技術のレンズ駆動装置の波数応答特性グラフである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施例における添付図面と組み合わせて本発明の実施例における技術考案を明確かつ完全に説明する。明らかに、記載された実施例は本発明の実施例の一部に過ぎず、全ての実施例ではない。本発明における実施例に基づいて、当業者が進歩的な労働を行わずに得られる他のすべての実施例は、いずれも本発明の保護の範囲に含まれる。
【0020】
図1~10に示すように、ベース1と、支持フレーム2と、鏡筒ホルダー4と、弾性アセンブリ5と、フレキシブルプリント回路基板11とを含むレンズ駆動装置100を提供する。
【0021】
前記支持フレーム2は収容空間13を備え、前記支持フレーム2は前記ベース1に支持される。
【0022】
前記ケース3は、前記ベース1を被覆するように設けられ、前記支持フレーム2が前記ケース3内に位置する。
【0023】
前記鏡筒ホルダー4は、前記収容空間13内に収容され、レンズ群を取り付けるために使われる。
【0024】
前記弾性アセンブリ5は、前記支持フレーム2に固定された第1固定アーム51と、前記鏡筒ホルダー4に固定された第2固定アーム54と、前記第1固定アーム51と前記第2固定アーム54とを接続する複数の弾性アーム14とを含み、前記弾性アーム14は前記光軸方向に沿って前記支持フレーム2と間隔をあけて設置される。第1固定アーム51を支持フレーム2に固定し、第2固定アーム54を鏡筒ホルダー4の先端に固定し、複数の弾性アーム14の弾性によって鏡筒ホルダー4と支持フレーム2との間に接続を形成させることで、鏡筒ホルダー4を収容空間13内に弾性的に支持する。本実施形態では、各前記弾性アーム14は、前記第1固定アーム51から前記鏡筒ホルダー4に近づく方向へ屈曲して延在する第1弾性屈曲部52と、第1弾性屈曲部52から鏡筒ホルダー4に近づく方向へ屈曲して延在しかつ第2固定アーム54に接続される複数の第2弾性屈曲部53とを備え、前記第1弾性屈曲部52の曲率半径は、前記第2弾性屈曲部53の曲率半径よりも大きい。第1弾性屈曲部52は、支持フレーム2に近接して設けられ、主に、鏡筒ホルダー4をねじる時または支持フレーム2に相対平行移動形態が発生した時に主な変形効果を担うために使われる。複数の第2弾性屈曲部53は、鏡筒ホルダー4に近接して設けられ、主に性能設計と応力作用を均衡させるために使われ、変形を担わない。これにより、鏡筒ホルダー4は弾性アセンブリ5の作用の下で、第1弾性屈曲部52と複数の第2弾性屈曲部53を組み合わせて使用することで、鏡筒ホルダー4をねじることまたは平行移動させることを防ぎ、レンズ駆動装置100の手振れ補正性能を高めることに有利となる。
【0025】
前記レンズ駆動装置100は、複数の減衰ゴム12をさらに含み、各前記減衰ゴム12は、前記第1弾性屈曲部52と前記支持フレーム2との間にそれぞれ設けられており、前記光軸方向における前記第1弾性屈曲部52に対応する前記支持フレーム2の表面には、前記減衰ゴム12を固定する固定構造21が前記第1弾性屈曲部52に向かって突出して形成されており、前記第1弾性屈曲部52と前記固定構造21との間は、減衰ゴム12によって固定接続され、ここで、前記減衰ゴム12は少なくとも前記第1弾性屈曲部52を部分的に被覆する。鏡筒ホルダー4は、正常なフォーカスまたは落下の過程において、上下移動ストロークが大きいが、減衰ゴム12が光軸方向における弾性シートの支持フレーム2に近い側に位置するため、弾性アセンブリ5の第1弾性屈曲部52の上下移動量が少なく、減衰ゴム12が従来の方法で発生した大きな引っ張り状態の影響を受けず、より安定的である。X/Y方向の手振れ補正動作またはX/Y方向の落下が発生した場合、鏡筒ホルダー4と支持フレーム2が相対的に近づいたり遠ざかったりするが、減衰ゴム12は両者の間に位置しないため、影響を受ける程度が小さく、曲率の大きい屈曲部のみがわずかに移動し、鏡筒ホルダー4の形態がより安定的になり、手振れ補正効果がより良くなるとともに、生産コストも大幅に削減されている。
【0026】
各前記第1弾性屈曲部52は、1つの前記固定構造21の上方に対応して設置され、かつ対応する前記固定構造21と隙間を形成する。
【0027】
本実施形態では、前記弾性アセンブリ5は、前記支持フレーム2の前記ベース1から離れた側に固定された上部弾性シート15と、前記支持フレーム2の前記ベース1に近い側に固定された下部弾性シートとを含む。前記減衰ゴム12は、前記上部弾性シート15/下部弾性シートと前記支持フレーム2との間に設けられる。
【0028】
前記上部弾性シート15の一端は、前記鏡筒ホルダー4の光軸方向に沿って前記支持フレーム2の先端に固定され、上部弾性シート15の他端は、前記光軸方向に沿って前記鏡筒ホルダー4の先端に固定されることで、鏡筒ホルダー4を収容空間13内に弾性的に吊り下げる。本実施形態では、前記上部弾性シート15には、電気信号の伝達を実現するための導電経路が設けられている。例えば、上部弾性シート15はFPCである場合、導電経路はFPC上の導電回路の実現である。
【0029】
前記下部弾性シートの一端は前記光軸方向に沿って前記支持フレーム2の底部に固定され、下部弾性シートの他端は前記光軸方向に沿って前記鏡筒ホルダー4の底部に固定される。前記上部弾性シート15と前記下部弾性シートは、共に前記鏡筒ホルダー4を前記収容空間13内に弾性的に支持し、オートフォーカス(AF)機能時に鏡筒ホルダー4に回復力を提供することに使われる。
【0030】
本実施形態では、前記レンズ駆動装置100は、前記ベース1を被覆するように設けられ、前記ベース1とともに収容空間をなすように取り囲むケース3と、前記支持フレーム2を前記収容空間内に移動可能に支持するサスペンションワイヤ7と、をさらに含み、前記サスペンションワイヤ7は、一端が前記ベース1に接続され、他端が前記弾性アセンブリ5に接続されている。ここで、前記サスペンションワイヤ7は4本で構成され、支持フレーム2の四隅に均一に分布し、支持フレームをケースとベースで囲まれた空間に移動可能に吊り下げるために使われる。
【0031】
本実施形態では、レンズ駆動装置100は、前記ベース1に固定された手振れ補正コイル9と、前記支持フレーム2に固定され、前記手振れ補正コイル9と対向して間隔をあけている磁石鋼10と、前記鏡筒ホルダー4に固定され、前記磁石鋼10と間隔をあけて設置されたオートフォーカスコイル8と、をさらに含み、前記手振れ補正コイル9は、前記磁石鋼10と協働して、前記支持フレーム2を前記光軸に垂直な方向に沿って移動させるように駆動する。前記オートフォーカスコイル8は、前記磁石鋼10と協働して、前記鏡筒ホルダー4を前記光軸方向に沿って移動させるように駆動する。
【0032】
ここで、鏡筒ホルダー4、上部弾性シート15、下部弾性シート、サスペンションワイヤ7、オートフォーカスコイル8、手振れ補正コイル9、磁石鋼10及びフレキシブルプリント回路基板11は、いずれもケース3内に収容されている。
【0033】
前記サスペンションワイヤ7は金属導電性材料から作られ、複数本を備え、それぞれ間隔をあけて前記支持フレーム2を取り囲んむように設けられ、各前記サスペンションワイヤ7は、一端が前記ベース1に固定され、他端が前記上部弾性シート15に固定されて電気的接続を形成している。サスペンションワイヤ7は、手振れ補正機能時に支持フレーム2に対する回復力を提供するために使われる。
【0034】
前記手振れ補正コイル9はベース1に固定され、前記磁石鋼10は前記支持フレーム2の前記鏡筒ホルダー4に近い側に固定され、前記手振れ補正コイル9は、前記磁石鋼10の磁場範囲内に位置し、前記磁石鋼10を前記光軸に垂直な方向に沿って移動させるように駆動する。
【0035】
前記磁石鋼10は、前記光軸に垂直な方向に沿って、前記支持フレーム2の対向する両側にそれぞれ固定された第1駆動磁石鋼101と前記支持フレーム2の他の対向する両側にそれぞれ固定された第2駆動磁石鋼102とを含み、各磁石鋼10はいずれも単極着磁である。磁石鋼10の対向する両側にはいずれも単一の磁極が設けられている。
【0036】
前記オートフォーカスコイル8は、前記鏡筒ホルダー4の外周に外嵌固定され、かつ前記磁石鋼10と間隔をあけており、前記オートフォーカスコイル8は、前記上部弾性シート15と電気的に接続され、前記磁石鋼10の着磁方向は、前記オートフォーカスコイル8の巻線平面と平行であり、かつ前記オートフォーカスコイル8を前記光軸方向(Z軸方向)に沿って運動させるように駆動する。オートフォーカスコイル8が鏡筒ホルダー4を光軸方向に沿って運動させるように駆動することによって、オートフォーカス(AF)機能を実現することができる。本実施形態では、前記磁石鋼10の着磁方向は、前記オートフォーカスコイル8の巻線平面と平行である。
【0037】
もちろん、各磁石鋼の着磁方向が光軸方向に対して垂直であってもよい。
【0038】
前記手振れ補正コイル9は、前記ベース1に固定され、かつ前記光軸に平行な方向に沿って前記第1駆動磁石鋼101と間隔をあけて対向する第1手振れ補正コイル91と、前記ベース1に固定され、かつ前記光軸に平行な方向に沿って前記第2駆動磁石鋼102と間隔をあけて対向する第2手振れ補正コイル92と、を含み、前記第1手振れ補正コイル91は、前記第1駆動磁石鋼101の磁場範囲内に位置し、かつ第1駆動磁石鋼101を前記光軸方向に垂直な第1方向に沿って移動させるように駆動し、前記第2手振れ補正コイル92は、前記第2駆動磁石鋼102の磁場範囲内に位置し、前記第2駆動磁石鋼102を前記光軸方向に垂直な第2方向に沿って移動させるように駆動する。ここで、前記第1方向と前記第2方向とは互いに垂直であり、本実施形態では、第1方向をX軸方向、第2方向をY軸方向とする。即ち、第1手振れ補正コイル91と第2手振れ補正コイル92は、鏡筒ホルダー4の径方向に沿って支持フレーム2に間隔をあけて周設され、この構成によって、手振れ補正コイル9がレンズ駆動装置100の光軸方向(Z軸方向)におけるスペースを占用しないようになり、レンズ駆動装置100の光軸方向における厚みを効果的に低減し、製品の薄型化のニーズに役立つと同時に、組立方式を簡素化し、組立効率を高めている。
【0039】
ここで、手振れ補正コイル9は予め巻回されることで形成され、手振れ補正コイル9の巻線方向が位置する平面は光軸方向に対して垂直である。この構造による手振れ補正駆動方式は、従来技術の多層回路基板11構造の手振れ補正駆動方式と比べて、コストを大幅に削減することができる。
【0040】
本実施形態では、フレキシブルプリント回路基板11は、オートフォーカスコイル8と手振れ補正コイル9とそれぞれ電気的に接続されている。
【0041】
フレキシブルプリント回路基板11には、外部信号線を接続することを容易にするためのピン部111も設けられている。
【0042】
前記支持フレーム2は、支持フレーム2の前記鏡筒ホルダー4から離れた対向する両側から凹んで形成された第1取付溝23と第2取付溝24をさらに含み、前記第1駆動磁石鋼101が前記第1取付溝23内に合わせて設けられ、前記第2駆動磁石鋼102が前記第2取付溝24内に合わせて設けられる。支持フレーム2は上部弾性シート15と下部弾性シートを支持固定するために使われ、第1取付溝23と第2取付溝24は第1駆動磁石鋼101と第2駆動磁石鋼102をそれぞれ取り付けるために使われ、レンズ駆動装置100内における第1駆動磁石鋼101と第2駆動磁石鋼102の取付スペースが節約され、レンズ駆動装置100全体の構造が小型化される。
【0043】
本実施形態では、前記支持フレーム2は矩形を呈し、前記固定構造21は、4つを含み、かつ支持フレーム2の四隅にそれぞれ位置し、前記上部弾性シート15は2つを含み、かつ間隔をあけて対向して設置されており、各上部弾性シート15は、互いに間隔をあけていた2つの弾性アーム14を含む。4つの前記第1弾性屈曲部52は、それぞれ4つの前記固定構造21と1対1で対応する。これにより、上部弾性シート15が減衰ゴム12を介して固定構造21に合わせて固定されるのに役立ち、鏡筒ホルダー4の固定効果を高めることができ、鏡筒ホルダー4がより安定的になる。
【0044】
本実施形態では、2つの前記弾性体シート15は互いに絶縁設置され、かつ共にリング状をなすように取り囲み、各前記上部弾性シート15は1つの導電経路を形成し、電気信号の正負両極伝送を実現する。本実施形態では、2つの上部弾性シート15は、前記鏡筒ホルダー4に対して互いに中心対称的に設置されている。もちろん、2つの上部弾性シート15は一体構造であってもよく、2つの導電経路を互いに絶縁させるだけでよい。これは当業者が容易に想到し得たことである。
【0045】
本実施形態では、前記支持フレーム2は、前記支持フレーム2から前記弾性アーム14の表面に向かって前記光軸方向に沿って前記弾性アーム14から離れた方向へ凹んで形成され、かつ前記弾性アーム14と間隔をあけて設置された本体プラスチック面22を備え、前記固定構造21は、前記本体プラスチック面22の前記弾性アーム14に近い側から前記アーム14へ突出して延びる突起部211を備え、前記突起部211が前記第1弾性屈曲部52と対向して間隔をあけて設置され、かつ前記減衰ゴム12が前記突起部211に密着される。減衰ゴム12を本体プラスチック面22に密着固定することで、支持フレーム2と弾性アセンブリ5の上部弾性シート15との間が固定接続される。支持フレーム2の対応する位置に減衰ゴム12を収容する固定構造21を設けることにより、上部弾性シート15との高さ方向において減衰ゴム12を連結するための一定の隙間を予め留保して、機構移動時に上部弾性シート15が支持フレーム2に干渉しないように確保する。支持フレーム2の減衰ゴム12位置の外周には、本体プラスチック面22より高い突起部211が設けられ、周辺構造との間に段差があり、減衰ゴム12の形態を保ち、押圧時に外部平面に沿って滑ることがなく、より安定的である。
【0046】
選択可能であるが、前記突起部211は環状構造を呈し、前記減衰ゴム12が前記突起部211の環状領域内に部分的に埋め込まれる。突起部211は完全な環状を含むし、完全な環状に開口を設けた環状も含むとともに、複数の突起で間隔をあけて取り囲まれた環状も含む。
【0047】
本実施形態では、前記固定構造21は、本体プラスチック面22から前記弾性アセンブリ5から離れた方向へ凹んで形成されたゴム溝212をさらに含み、前記ゴム溝212が前記突起部211で取り囲まれた範囲内に位置し、前記減衰ゴム12が少なくとも部分的に前記ゴム溝212内に設けられている。本体プラスチック面22内にゴム溝212を設け、ゴム溝212内に減衰ゴム12を射出することで、減衰ゴム12と支持フレーム2との固定効果を高めることができる。好ましくは、本体プラスチック面22は、前記上部弾性シート15から離れる方向へ凹んで前記ゴム溝212を形成する。
【0048】
具体的には、前記突起部211の内径は、前記ゴム溝212に近い端から、前記ゴム溝212から離れた端に向かって次第に大きくなる。減衰ゴム12と固定構造21との固定面積を増やすのに役立ち、固定効果が良好である。
【0049】
本実施形態では、前記ゴム溝212は円形または方形をなす。円形、方形の成形が便利で、安定して力を受けて、固定効果が高い。
【0050】
もちろん、ゴム溝212も上記の具体的な形状(円形や方形など)に限定されず、三角形、平行四辺形などであってもよい。この本体プラスチック面22と突起部211の間に段差がある限り、ゴム溝212の一部に開口を設けることも本発明の保護範囲に属する。
【0051】
本実施形態では、前記減衰ゴム12は、前記第1弾性屈曲部52を完全に被覆しているため、第1弾性屈曲部52と支持フレーム2との間の固定効果が良好で、上部弾性シート15の弾性効果がより高く、手振れ補正効果がより高い。選択可能であるが、前記減衰ゴム12は、前記第1弾性屈曲部52の本体または全部を少なくとも部分的に被覆することで、良好な固定効果を発揮するとともに、コストを節約することができる。
【0052】
本実施形態では、前記下部弾性シート6は、前記支持フレーム2の下部に固定された第3固定アーム61と、鏡筒ホルダー4の底部を固定する第4固定アーム63と、第3固定アーム61と第4固定アーム63とを接続する第3弾性屈曲部62と、前記第4固定アーム63の末端に固定された固定リング64とを含み、前記第4固定アーム63は前記鏡筒ホルダー4の底部に固定接続される。これによって、鏡筒ホルダーの支持安定性を高めることができる。
【0053】
本実施形態では、前記固定リング64は円形構造である。
【0054】
本実施形態では、
図9~10に示すように、レンズ駆動装置100は、OISモータの周波数応答特性の目標を効果的に達成できることが実証され、1KHz以内で共振点振幅ピークが顕著に抑制され、クローズドループデバッグ要求と手振れ補正効果を満たしている。
【0055】
従来技術と比べて、本発明のレンズ駆動装置では、各弾性アームは前記第1固定アームから前記鏡筒ホルダーに近づく方向へ屈曲して延在する第1弾性屈曲部と、前記第1弾性屈曲部から前記鏡筒に近づく方向へ屈曲して延在しかつ第2固定アームに接続された複数の第2弾性屈曲部とを含み、前記第1弾性屈曲部の曲率半径は、前記第2弾性屈曲部の曲率半径よりも大きく、各前記第1弾性屈曲部は1つの前記固定構造の上方に対応して設置され、かつ対応する前記固定構造と隙間を形成する。前記レンズ駆動装置は、複数の減衰ゴムをさらに含み、各前記減衰ゴムは、前記第1弾性屈曲部と前記支持フレームとの間にそれぞれ設けられる。前記光軸方向における前記第1弾性屈曲部に対応する前記支持フレームの表面には、前記減衰ゴムを固定する固定構造が前記第1弾性屈曲部に向かって突出して形成されており、前記第1弾性屈曲部と前記固定構造との間は、前記減衰ゴムによって固定接続され、ここで、前記減衰ゴムは少なくとも前記第1弾性屈曲部を部分的に被覆する。上記の構造では、鏡筒ホルダーは、正常なフォーカスまたは落下の過程において、上下移動ストロークが大きいが、減衰ゴムが光軸方向における弾性シートの支持フレームに近い側に位置するため、弾性アセンブリの第1弾性屈曲部の上下移動量が少なく、減衰ゴムが従来の方法で発生した大きな引っ張り状態の影響を受けず、より安定的である。X/Y方向の手振れ補正動作またはX/Y方向の落下が発生した場合、鏡筒ホルダーと支持フレームが相対的に近づいたり遠ざかったりするが、減衰ゴムは両者の間に位置しないため、影響を受ける程度が小さく、曲率の大きい屈曲部のみがわずかに移動し、鏡筒ホルダーの形態がより安定的になり、手振れ補正効果がより良くなるとともに、生産コストも大幅に削減されている。
【0056】
以上は、本発明の好適な実施例に過ぎず、ここで、当業者にとって、本発明の発明構想から逸脱しないかぎり、改良を行うことができるが、これらはいずれも本発明の保護の範囲に含まれるものとする。