(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-05
(45)【発行日】2024-11-13
(54)【発明の名称】マニホールドアセンブリを備える流体流れ制御システム
(51)【国際特許分類】
H01L 21/31 20060101AFI20241106BHJP
F16K 27/00 20060101ALI20241106BHJP
H01L 21/324 20060101ALI20241106BHJP
H01L 21/304 20060101ALI20241106BHJP
C23C 16/455 20060101ALI20241106BHJP
H01L 21/3065 20060101ALN20241106BHJP
【FI】
H01L21/31 F
F16K27/00 D
H01L21/324 R
H01L21/304 648K
C23C16/455
H01L21/302 101G
(21)【出願番号】P 2023553151
(86)(22)【出願日】2022-02-14
(86)【国際出願番号】 US2022016286
(87)【国際公開番号】W WO2022186971
(87)【国際公開日】2022-09-09
【審査請求日】2024-01-12
(32)【優先日】2021-03-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518057228
【氏名又は名称】アイコール・システムズ・インク
(74)【代理人】
【識別番号】110003579
【氏名又は名称】弁理士法人山崎国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100118647
【氏名又は名称】赤松 利昭
(74)【代理人】
【識別番号】100123892
【氏名又は名称】内藤 忠雄
(74)【代理人】
【識別番号】100169993
【氏名又は名称】今井 千裕
(74)【代理人】
【識別番号】100173978
【氏名又は名称】朴 志恩
(72)【発明者】
【氏名】バロス、フィリップ ライアン
(72)【発明者】
【氏名】マリガン、グレッグ パトリック
【審査官】桑原 清
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-163425(JP,A)
【文献】特開2004-183743(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0230915(US,A1)
【文献】特表2006-521522(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/31
F16K 27/00
H01L 21/324
H01L 21/304
C23C 16/455
H01L 21/3065
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を処理するシステムであって、以下を備えるシステム;
第1の処理流体を供給するように構成された第1の流体供給;
第2の処理流体を供給するように構成された第2の流体供給;
流れを制御するための第1の装置であって、前記第1の装置が入口、出口およびブリードポートを備え、前記第1の装置の前記入口が前記第1の流体供給に流体連結された、第1の装置;
流れを制御するための第2の装置であって、前記第2の装置が入口、出口およびブリードポートを備え、前記第2の装置の前記入口が前記第2の流体供給に流体連結された、第2の装置;
第1の真空ポートおよび第1の出口ポートを備える第1の取り付け基板であって、流れを制御するための前記第1の装置が、流れを制御するための前記第1の装置の前記ブリードポートが前記第1の真空ポートに流体連結されかつ流れを制御するための前記第1の装置の前記出口が前記第1の出口ポートに流体連結されるように、前記第1の取り付け基板に取り付けられる、第1の取り付け基板;
第2の真空ポートおよび第2の出口ポートを備える第2の取り付け基板であって、流れを制御するための前記第2の装置が、流れを制御するための前記第2の装置の前記ブリードポートが前記第2の真空ポートに流体連結されかつ流れを制御するための前記第2の装置の前記出口が前記第2の出口ポートに流体連結されるように、前記第2の取り付け基板に取り付けられる、第2の取り付け基板;
前記第1および第2の真空ポートに流体連結された真空マニホールド;
前記第1および第2の出口ポートに流体連結された出口マニホールド;
前記真空マニホールドに流体連結された真空源;および
前記出口マニホールドに流体連結された処理チャンバ。
【請求項2】
前記真空マニホールドが第1の長手方向軸に沿って延在する複数の主チャンネル、および複数の供給チャンネルを備え、前記第1および第2の取り付け基板の前記第1および第2の真空ポートが、前記複数の供給チャンネルを経由して前記複数の主チャンネルに流体連結され、前記出口マニホールドが第2の長手方向軸に沿って延在する複数の主チャンネルを備え、前記第1および第2の長手方向軸が平行である、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記複数の供給チャンネルが前記第1の長手方向軸に垂直に延在する、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
第1の平面が、流れを制御するための前記第1の装置の前記入口および前記出口と交差し、前記第1の平面が前記第2の長手方向軸に垂直である、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1の平面が、前記複数の供給チャンネルのうちの最初のものと交差する、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
第2の平面が、流れを制御するための前記第2の装置の前記入口および前記出口と交差し、前記第2の平面が前記第2の長手方向軸に垂直である、請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記第1および第2の取り付け基板の各々が、クレードルおよびポートブロックを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記クレードルの各々が、第1、第2、第3および第4のスロットを備え、前記第1および第2のスロットが第1の側面から反対側の第2の側面までクレードルを通って延在し、かつ第3および第4のスロットが第3の側面から反対側の第4の側面までクレードルを通って延在し、前記第1および第2の側面は前記第3および第4の側面に垂直である、請求項
7に記載のシステム。
【請求項9】
前記第1の取り付け基板の前記ポートブロックが前記第1の真空ポートおよび前記第1の出口ポートを備える、請求項
7に記載のシステム。
【請求項10】
前記出口マニホールドが複数の主チャンネルを備え、前記複数の主チャンネルの各々が長手方向軸に沿って延在する、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
処理流体を制御するためのシステムであって、以下を備えるシステム;
流れを制御するための第1の装置であって、前記第1の装置が入口、出口およびブリードポートを備え、前記第1の装置の前記入口が第1の処理流体を受け入れるように構成された、第1の装置;
流れを制御するための第2の装置であって、前記第2の装置が入口、出口およびブリードポートを備え、前記第2の装置の前記入口が第2の処理流体を受け入れるように構成された、第2の装置;
第1の真空ポートおよび第1の出口ポートを備える第1の取り付け基板であって、流れを制御するための前記第1の装置が、流れを制御するための前記第1の装置の前記ブリードポートが前記第1の真空ポートに流体連結されかつ流れを制御するための前記第1の装置の前記出口が前記第1の出口ポートに流体連結されるように、前記第1の取り付け基板に取り付けられた、第1の取り付け基板;
第2の真空ポートおよび第2の出口ポートを備える第2の取り付け基板であって、流れを制御するための前記第2の装置が、流れを制御するための前記第2の装置の前記ブリードポートが前記第2の真空ポートに流体連結されかつ流れを制御するための前記第2の装置の前記出口が前記第2の出口ポートに流体連結されるように、前記第2の取り付け基板に取り付けられた、第2の取り付け基板;
前記第1および第2の真空ポートに流体連結された真空マニホールド;および
前記第1および第2の出口ポートに流体連結された出口マニホールド。
【請求項12】
前記真空マニホールドが第1の長手方向軸に沿って延在する複数の主チャンネル、および複数の供給チャンネルを備え、前記第1および第2の取り付け基板の前記第1および第2の真空ポートが、前記複数の供給チャンネルを経由して前記複数の主チャンネルに流体連結され、前記出口マニホールドが第2の長手方向軸に沿って延在する複数の主チャンネルを備え、前記第1および第2の長手方向軸が平行である、請求項
11に記載のシステム。
【請求項13】
前記第1および第2の取り付け基板の各々が、クレードルおよびポートブロックを備える、請求項
11に記載のシステム。
【請求項14】
前記クレードルの各々が、第1、第2、第3および第4のスロットを備え、前記第1および第2のスロットが第1の側面から反対側の第2の側面まで前記クレードルを通って延在し、前記第3および第4のスロットが第3の側面から反対側の第4の側面まで前記クレードルを通って延在し、前記第1および第2の側面は前記第3および第4の側面に垂直である、請求項
13に記載のシステム。
【請求項15】
前記第1の取り付け基板の前記ポートブロックが前記第1の真空ポートおよび前記第1の出口ポートを備える、請求項
13に記載のシステム。
【請求項16】
前記マニホールドが、前記取り付け基板のうちの隣接するものに接続する複数の主チャンネルを備え、前記複数の主チャンネルの各々が長手方向軸に沿って延在する、請求項
11に記載のシステム。
【請求項17】
処理流体を輸送するためのシステムであって、
複数の取り付け基板であって、各取り付け基板が真空ポートおよび出口ポートを備える、取り付け基板;
前記複数の取り付け基板の前記真空ポートに流体連結された真空マニホールド;および
前記複数の取り付け基板の前記出口ポートに流体連結された出口マニホールド
を備え、
前記真空マニホールドが第1の長手方向軸に沿って延在する複数の主チャンネル、および複数の供給チャンネルを備え、前記複数の取り付け基板の前記真空ポートが、前記複数の供給チャンネルを経由して前記複数の主チャンネルに流体連結され、
前記出口マニホールドが第2の長手方向軸に沿って延在する複数の主チャンネルを備え、前記第1および第2の長手方向軸が平行である、システム。
【請求項18】
前記複数の供給チャンネルが、前記第1の長手方向軸に垂直に延在する、請求項
17に記載のシステム。
【請求項19】
前記複数の取り付け基板の各々が、クレードルおよびポートブロックを備える、請求項
17に記載のシステム。
【請求項20】
物品を製造する方法であって、以下の工程を含む方法:
a)第1の処理流体の流れを制御するための第1の装置を提供する工程であって、流れを制御するための前記第1の装置が取り付け部分を備える工程;
b)表面を備える第1の取り付け基板を提供する工程であって、前記表面が出口ポートおよび真空ポートを備え、前記出口ポートが出口マニホールドに流体連結され、かつ前記真空ポートが真空マニホールドに流体連結され、流れを制御するための前記第1の装置の前記取り付け部分が前記第1の取り付け基板の前記表面に固定され、前記出口マニホールドが処理チャンバに連結され、かつ前記真空マニホールドが真空源に流体連結される工程;
c)流れを制御するための前記第1の装置に前記第1の処理流体を供給する工程;
d)流れを制御するための前記第1の装置を通って前記第1の処理流体を流す工程;
e)流れを制御するための前記第1の装置から前記第1の取り付け基板の前記真空ポートまで前記第1の処理流体を送達する工程;
f)前記真空マニホールドを通して前記真空源に前記第1の処理流体を放出する工程;
g)流れを制御するための前記第1の装置から前記第1の取り付け基板の前記出口ポートまで前記第1の処理流体を送達する工程;および
h)前記処理チャンバ内の物品に処理を行なう工程。
【請求項21】
工程e)が工程g)に続いて行われる、請求項
20に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2021年3月3日に出願された米国特許仮出願第63/155,861号の優先権を主張し、その内容の全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
技術分野
本発明は、マニホールドアセンブリを備える流体流れ制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
質量流れの制御は、半導体チップの製造で使用される重要な技術の1つになっている。質量流れを制御するための装置は、半導体製造および他の工業処理のための処理ガスおよび液体の既知の流量を供給するために重要である。そのような装置は様々な用途に向けられる流体の流れを測定し正確に制御するために使用される。特定の製造ツールでは、様々な液体およびガスが必要となる場合がある。その結果、効率的なガスおよび液体の取り扱いは、現代の半導体製造装置にとって欠くことのできないものである。
【0003】
チップ製造技術が向上するにつれて、流れを制御するための装置への要求も高くなっている。半導体製造の処理では、性能の向上、より広範囲の流量能力、より多くの処理ガスおよび液体、必要な機器のよりコンパクトな設置がますます求められている。様々な流れ装置のための改善されたガスおよび液体の取り扱いが、省スペースかつ低コストでの高められた性能を達成するために望ましい。
【発明の概要】
【0004】
本技術は、半導体などの物品を処理するためのシステムを対象とする。他の実施形態では、本技術は処理流体を制御するためのシステムを対象とする。さらに他の実施形態では、本技術は処理流体を輸送するためのシステムを対象とする。他の実施形態では、本技術は処理流体の流れを制御するための装置を対象とする。本システムおよびマニホールドアセンブリは、半導体チップ製造やソーラーパネル製造などの広範囲の処理で使用されてもよい。
【0005】
1つの実施形態では、本発明は物品を処理するためのシステムである。本システムは、第1の処理流体を供給するように構成された第1の流体供給および第2の処理流体を供給するように構成された第2の流体供給を備える。本システムは流れを制御するための第1の装置を備え、第1の装置は入口、出口およびブリードポートを備え、第1の装置の入口は第1の流体供給に流体連結されている。本システムは流れを制御するための第2の装置を備え、第2の装置は入口、出口およびブリードポートを備え、第2の装置の入口は第2の流体供給に流体連結されている。本装置は第1および第2の取り付け基板を備え、第1の取り付け基板は第1の真空ポートおよび第1の出口ポートを備え、流れを制御するための第1の装置は、流れを制御するための第1の装置のブリードポートが第1の真空ポートに流体連結され、かつ流れを制御するための第1の装置の出口が第1の出口ポートに流体連結されるように、第1の取り付け基板に取り付けられる。第2の取り付け基板は第2の真空ポートおよび第2の出口ポートを備え、流れを制御するための第2の装置は、流れを制御するための第2の装置のブリードポートが第2の真空ポートに流体連結され、かつ流れを制御するための第2の装置の出口が第2の出口ポートに流体連結されるように、第2の取り付け基板に取り付けられる。本システムは、第1および第2の真空ポートに流体連結された真空マニホールド、第1および第2の出口ポートに流体連結された出口マニホールド、真空マニホールドに流体連結された真空源、および出口マニホールドに流体連結された処理チャンバを備える。
【0006】
別の実施形態では、本発明は処理流体を制御するシステムである。本システムは流れを制御するための第1の装置を備え、第1の装置は入口、出口およびブリードポートを備え、第1の装置の入口は第1の処理流体を受け入れるように構成されている。本システムは流れを制御するための第2の装置を備え、第2の装置は入口、出口およびブリードポートを備え、第2の装置の入口は第2の処理流体を受け入れるように構成されている。本装置は第1および第2の取り付け基板を備え、第1の取り付け基板は第1の真空ポートおよび第1の出口ポートを備え、流れを制御するための第1の装置は、流れを制御するための第1の装置のブリードポートが第1の真空ポートに流体連結され、かつ流れを制御するための第1の装置の出口が第1の出口ポートに流体連結されるように、第1の取り付け基板に取り付けられる。第2の取り付け基板は第2の真空ポートおよび第2の出口ポートを備え、流れを制御するための第2の装置は、流れを制御するための第2の装置のブリードポートが第2の真空ポートに流体連結され、かつ流れを制御するための第2の装置の出口が第2の出口ポートに流体連結されるように、第2の取り付け基板に取り付けられる。本システムは、第1および第2の真空ポートに流体連結された真空マニホールドならびに第1および第2の出口ポートに流体連結された出口マニホールドを備える。
【0007】
なおさらなる実施形態では、本発明は処理流体を輸送するシステムである。本システムは、複数の取り付け基板を備え、各取り付け基板は真空ポートおよび出口ポートを備える。本システムは、複数の取り付け基板の真空ポートに流体連結された真空マニホールドを備える。本システムはまた、複数の取り付け基板の出口ポートに流体連結された出口マニホールドも備える。真空マニホールドは、第1の長手方向軸に沿って延在する複数の主チャンネルおよび複数の供給チャンネルを備え、複数の取り付け基板の真空ポートは複数の供給チャンネルを経由して複数の主チャンネルに流体連結される。出口マニホールドは、第2の長手方向軸に沿って延在する複数の主チャンネルを備え、第1および第2の長手方向軸は平行である。
【0008】
別の実施形態では、本発明は処理流体の流れを制御するための装置である。本装置は、入口、出口、ブリードポート、入口から出口まで延在する流路、第1の弁、流れ制限器、第2の弁および取り付け部を備える。第1の弁は流路に操作可能に連結され、入口と出口の間に配置され、第1の弁は流路中の処理流体の流れを制御するように構成される。流れ制限器は流れ障害物を備え、流路に操作可能に連結され、入口と出口の間に配置される。第2の弁は、流路に操作可能に連結され、入口と出口の間に配置され、第2の弁は流路からブリードポートまでの処理流体の流れを制御するように構成される。取り付け部は出口およびブリードポートを備える。
【0009】
さらに別の実施形態では、本発明は物品を製造する方法である。本方法は、第1の処理流体の流れを制御するための第1の装置であって、流れを制御するための第1の装置が取り付け部を備える第1の装置を提供することを含む。本方法は、表面を備える第1の取り付け基板であって、表面が出口ポートおよび真空ポートを備え、出口ポートが出口マニホールドに流体連結され、かつ真空ポートが真空マニホールドに流体連結される、第1の取り付け基板を提供することをさらに含む。流れを制御するための第1の装置の取り付け部は、第1の取り付け基板の表面に固定される。出口マニホールドは処理チャンバに流体連結され、また真空マニホールドは真空源に流体連結される。第1の処理流体は流れを制御するための第1の装置に供給される。第1の処理流体は流れを制御するための第1の装置を通って流される。第1の処理流体は、流れを制御するための第1の装置から第1の取り付け基板の真空ポートに供給される。第1の処理流体は真空マニホールドを通して真空源に放出される。第1の処理流体は、流れを制御するための第1の装置から第1の取り付け基板上の出口ポートに供給される。最終的に、処理は処理チャンバ内の物品に対して行なわれる。
【0010】
本技術が適用されるさらなる領域は、以下に提示される詳細な説明から明らかになるだろう。詳細な説明および具体的な実施例については、それらは好ましい実施形態を示すけれども、例示の目的のためのみが意図されており、本技術の範囲を制限することは意図されていないことが理解されなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本開示の発明は、詳細な説明および添付された図面から、より完全に理解されるだろう。図面の説明は以下のとおりである:
【0012】
【
図1】流れを制御するための1つ以上の装置を利用する半導体デバイスを製造するシステムの概略図である。
【0013】
【
図2】
図1の処理で利用されてもよい流れを制御するための装置の1つである質量流れ制御器の概略図である。
【0014】
【
図3】
図1のシステムで利用されてもよい流れを制御するための複数の装置およびマニホールドシステムの斜視図である。
【0015】
【
図4】
図1のシステムで利用されてもよい流れを制御するための装置の1つである質量流れ制御器とマニホールドシステムの一部との斜視図である。
【0016】
【
図5】
図4の質量流れ制御器とマニホールドシステムの一部との下部斜視図である。
【0017】
【
図6】
図4の質量流れ制御器とマニホールドシステムの一部との左側面図である。
【0018】
【
図7】
図4の質量流れ制御器とマニホールドシステムの一部との右側面図である。
【0019】
【
図8】
図4の質量流れ制御器とマニホールドシステムの一部との正面図である。
【0020】
【
図9】
図4の質量流れ制御器とマニホールドシステムの一部との背面図である。
【0021】
【
図10】
図4の質量流れ制御器とマニホールドシステムの一部との上面図である。
【0022】
【
図11】
図4の質量流れ制御器とマニホールドシステムの一部との底面図である。
【0023】
【
図12】
図8のラインXII-XIIに沿って描かれた質量流れ制御器とマニホールドシステムの一部との断面図である。。
【0024】
【
図13】
図3のマニホールドシステムの斜視図である。
【0025】
【
図14】
図3のマニホールドシステムの上面図である。
【0026】
【
図15】
図3のマニホールドシステムの取り付け基板と真空および出口マニホールドの一部との斜視図である。
【0027】
【0028】
【
図17】
図15のラインXVII-XVIIに沿って描かれた取り付け基板の断面図である。
【0029】
【
図18】
図15のラインXVIII-XVIIIに沿って描かれた取り付け基板の断面図である。
【0030】
【0031】
【0032】
【
図21】
図15の取り付け基板のクレードルの底面斜視図である。
【0033】
【
図22】
図15の取り付け基板のポートブロックの第1の部分の斜視図である。
【0034】
【
図23】
図15の取り付け基板のポートブロックの第1の部分の底面斜視図である。
【0035】
【
図24】
図15の取り付け基板のポートブロックの第2の部分の斜視図である。
【0036】
【
図25】
図15の取り付け基板のポートブロックの第2の部分の底面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本発明の本質による例示的な実施形態の説明は、添付された図面と関連して読まれることが意図されており、これらの図面は記載された説明全体の一部と見なされるべきである。本明細書に開示された本発明の実施形態の説明では、方向または向きへのどのような言及も、説明の便宜のためのみが意図されており、本発明の範囲を制限することは決して意図されていない。「より低い」、「上部の」、「水平の」、「垂直の」、「約」、「以下の」、「上へ」「下へ」、「左」、「右」、「一番上の」および「底の」などの相対的な用語は、これらの派生語(たとえば、「水平に」「下方へ」「上方へ」等)とともに、そのときに説明されている向き、または議論されている図面に示されている向きを指すものと解釈されるべきである。これらの相対的な用語は説明の便宜のためのみのものであり、明示的にそういうものであると示されない限り、その装置が特定の向きで構成されまたは操作されることを要求するものではない。「取り付けられ(attached)」、「添付され(affixed)」、「接続され(connected)」、「連結され(coupled)」、「相互に連結され(interconnected)」などの用語および類似語は、別段の明示的な記載がない限り、構造物が、介在構造物とともに可動性もしくは不動性の両方の取り付け物または関係物を介して直接的または間接的に互いに固定されまたは取り付けられる関係を指す。さらに、本発明の特徴および利点は好ましい実施形態を参照することによって説明される。したがって、本発明は、単独でまたは特徴の他の組み合わせで存在し得る特徴のいくつかの可能な非限定的な組み合わせを例示するそのような好ましい実施形態に限定されるべきではないことを明示しており、本発明の範囲は、本明細書に添付された特許請求の範囲によって定められる。
【0038】
本発明は物品を処理するためのシステムを対象とし、これらのシステムは流体流れを制御するための装置を備える。いくつかの実施形態では、本装置は、半導体の処理または類似の処理にガスまたは液体の既知の質量流れを供給するための質量流れ制御器として機能してもよい。半導体製造は、流体の流れの制御において高いパフォーマンスが要求される産業の1つである。半導体製造技術が進歩するにつれて、顧客は、供給される流体流れの質量の精度と再現性が向上した流れ制御装置の必要性を認識するようになった。さらに、流れ制御装置は複雑さが増加しており、様々な処理流体の供給および排出を必要とするより洗練された構成を利用している。本システムは、標準化されたマニホールド配置を使用することによって物品を処理するシステムの迅速な組み立ておよびメンテナンスを可能にする。
【0039】
図1は、物品を処理するための典型的な処理システム1000の概略図を示す。処理システム1000は、処理チャンバ1300に流体連結された、流れを制御するための複数の装置100を使用してもよい。流れを制御するための複数の装置100は、1つ以上の異なる処理流体を処理チャンバ1300に出口マニホールド400を経由して供給するために使用される。半導体などの物品は処理チャンバ1300内で処理されてもよい。弁1100は流れを制御するための装置100を処理チャンバ1300から分離し、流れを制御するための装置100が処理チャンバ1300に選択的に接続されまたは処理チャンバ1300から分離されることを可能にする。処理チャンバ1300は、流れを制御するための複数の装置100によって供給された処理流体を施与するための1つ以上の施与器を収納してもよく、流れを制御するための複数の装置100によって供給された流体の選択的または広範囲の分配を可能にする。加えて、処理システム1000は真空源1200をさらに備え、真空源1200は弁1100によって処理チャンバ1300から分離され、処理流体の排出を可能にするかまたは流れを制御するための装置100の1つ以上のパージを促進することを可能にして流れを制御するための同じ装置100内の処理流体間の切り替えを可能にする。流れを制御するための装置100の各々は個別のブリードポートを備えていてもよく、ブリードポートは真空マニホールド500に連結され、真空マニホールドは弁1100を経由して真空源1200に接続される。任意的に、流れを制御するための装置100は、質量流れ制御器、流れ分配器または処理システムでの処理流体の流れを制御するための任意の他の装置であってもよい。さらに、弁1100は所望であれば流れを制御するための装置100へ統合されてもよい。いくつかの実施形態では、これは、処理システム1000におけるある他の弁1100の必要を排除し得る。
【0040】
処理システム1000で実施されてもよい処理としては、湿式洗浄、フォトリソグラフィ、イオン注入、ドライエッチング、原子層エッチング、湿式エッチング、プラズマ灰化、高速熱アニーリング、炉アニーリング、熱酸化、化学蒸着法、原子層堆積、物理気相蒸着法、分子線エピタキシー、レーザーリフトオフ、電気化学析出、化学機械研磨、ウエハー試験または処理流体の制御された量を利用する任意の他の処理が挙げられる。
【0041】
図2は、典型的な質量流れ制御器101の概略図を示し、それは処理システム1000に利用されてもよい、流れを制御するための装置100に代る1つのタイプである。質量流れ制御器101は、入口104に流体連結された処理流体の流体供給102を備える。入口104は比例弁120に流体連結され、比例弁120は比例弁120を通って流れる処理流体の質量および容積を変えることができる。比例弁120は、P1容積106まで通過する処理流体の質量流量を測定する。比例弁120は、それが全開または全閉になる必要がないように処理流体の比例制御を提供することができ、全開または全閉の代わりに中間状態を保持して処理流体の質量流量の制御を可能にすることができる。
【0042】
P1容積106は比例弁120に流体連結されており、P1容積106は、比例弁120と流れ制限器160との間の質量流れ制御器101内のすべての容積の合計である。圧力変換器130はP1容積106に流体連結され、P1容積106内の圧力の測定を可能にする。遮断弁150は流れ制限器160と比例弁120との間に配置され、P1容積106からの処理流体の流れを完全に停止させるように使用されてもよい。任意的に、流れ制限器160は別の構成として遮断弁150と比例弁120との間に配置されてもよい。流れ制限器160は、質量流れ制御器101の出口110に流体連結される。本処理システムでは、出口110は、弁1100にまたは直接処理チャンバ1300に流体連結される。本実施形態では、流れ制限器160は遮断弁150と出口110との間に配置される。別の実施形態では、遮断弁150は流れ制限器160と出口110との間に配置される。したがって、遮断弁150および流れ制限器160の配置は逆にされてもよい。最後に、ブリード弁180はP1容積106とブリードポート190とに連結される。ブリード弁180は、比例弁、オン/オフ弁または流体流れを制御するのに適した任意の他のタイプの弁であってもよい。任意的に、第2の流れ制限器がP1容積とブリードポート190との間に組み込まれてもよい。
【0043】
第1の遮断弁150の内部には、弁座および閉止部材がある。装置100が処理流体を送出しているとき、第1の遮断弁150は開状態にあり、弁座と閉止部材とは接触していない。これは、処理流体の流れを可能にし、流体の流れに加えられる制限は無視できるほどのものである。第1の遮断弁150が閉止状態にあるとき、閉止部材と弁座とはバネによって接触するように付勢されて、第1の遮断弁150を通る処理流体の流れを止める。
【0044】
流れ制限器160は、比例弁120との組み合わせで、処理流体の流量を測定するために使用される。ほとんどの実施形態では、流れ制限器160は流体の流れに既知の制限を加える。第1の特徴付けられた流れ制限器160は、所与の処理流体の所望の範囲の質量流量を達成するように、特定の流れインピーダンスを有するように選択されてもよい。流れ制限器160は、流れに対して、流れ制限器160の上流および下流の通路よりも大きい抵抗を有する。
【0045】
任意的に、質量流れ制御器101は、流れ制限器160および遮断弁150の下流に1台以上のP2圧力変換器を備える。P2圧力変換器は、流れ制限器160の前後の圧力差を測定するために使用される。いくつかの実施形態では、流れ制限器160の下流のP2圧力は、処理チャンバに接続された別の装置100から得られてもよく、その測定値は質量流れ制御器101に伝達される。
【0046】
任意的に、温度センサーが、質量流れ制御器101の正確さを高めるためにさらに使用されてもよい。それらは、P1容積106の近くの質量流れ制御器101の基部に取り付けられてもよい。追加の温度センサーが、隣接する、比例弁120、圧力変換器130、遮断弁150およびブリード弁180を含む様々な場所で使用されてもよい。
【0047】
図3を参照すると、流れを制御するための複数の装置100およびマニホールドシステム300の斜視図が示される。図から分かるように、6台の装置100が一列に設けられている。この実施例では、装置100の各々は質量流れ制御器101ではあるが、装置100の各々は異なる装置であり得る。さらに、すべての質量流れ制御器101が同一である必要はない。その中には様々な流体、様々な範囲の流量能力または所望の処理を実施するのに必要な任意の他の変化物をサポートするものがあり得る。図から分かるように、質量流れ制御器101はマニホールドシステム300に取り付けられる。
【0048】
図4~12は、単一の質量流れ制御器101とともにマニホールドシステム300の部分301を非常に、より詳しく示す。部分301は、質量流れ制御器101または他の装置100を標準化された配置に取り付けるために必要な接続機構を提供する。マニホールドシステムは、真空および出口マニホールドの両方が最小限の複雑さで接続されることを可能にし、これは、非常に、より詳しく下に説明される。
【0049】
図12を参照すると、質量流れ制御器101の断面およびマニホールドシステム300の部分301が示される。質量流れ制御器101は、第1の部分105および第2の部分107から形成された基部103を備える。いくつかの実施形態では、基部103は一体でモノリシックであるけれども、他の場合には、基部103は2つ超の部分から形成されてもよい。基部103は、入口104および出口110、入口104から出口110まで延在する流路を備える。入口104は、上で議論されたように流体供給102に流体連結される。処理流体は入口104から出口110まで流路に沿って流れ、入口104は上流と呼ばれ、出口110は下流と呼ばれる。と言うのは、これが質量流れ制御器101の操作中の流体流れの通常の方向であるからである。入口104および出口110は両方とも
図4~11に示されるように質量流れ制御器101の中心を通って延在する平面M-M内に位置する。基部103は通路を遮断する弁帽113をさらに備える。弁帽113は、基部103の製作を容易にし、質量流れ制御器101の組み立てを手助けするために使用される。
【0050】
入口104は、入口制御弁151に流体連結され、入口制御弁151は質量流れ制御器101の中への流体の流れを制御する役割をする。入口制御弁151の主な機能は、メンテナンス、修理、較正などのために質量流れ制御器の保証された遮断を提供することである。入口制御弁151は手動でまたは自動で操作されてもよい。いくつかの実施形態では、入口制御弁151は省略されてもよい。
【0051】
入口制御弁151の下流で、統合粒子フィルタ108が基部103の第1の部分105に設置される。任意的に、統合粒子フィルタ108は省略されてもよい。あるいは、それは入口制御弁151の上流にまたは流路内の他の場所に配置されてもよい。さらに他の実施形態では、統合粒子フィルタ108は省略されてもよい。流体は、P0圧力変換器131を通過して流れ、P0圧力変換器131は入口制御弁151と比例弁120との間に配置されたP0容積109に流体連結される。P0容積109は、入口制御弁151と比例制御弁の弁座122との間の流路のすべての容積を含む。
【0052】
比例弁120は弁座122および閉止部材121を備える。比例弁は、閉止状態から開状態までとともに開状態と閉止状態との間の任意の中間位置に移行するように構成される。これは、可変量の容積のガスまたは液体が比例弁120を通ることを可能にする。比例弁120の下流に、遮断弁150および特徴付けられた制限器160がある。上で議論されたように、遮断弁150は特徴付けられた制限器160の上流または下流であってもよい。この実施形態では、比例弁120と特徴付けられた制限器160との間の容積はP1容積106と呼ばれる。P1容積106は、比例弁120の弁座122と特徴付けられた制限器160との間の流路のすべての容積を含む。
【0053】
ブリード弁180およびP1圧力変換器130は、比例弁120と特徴付けられた制限器160との間のP1容積106に流体連結される。ブリード弁180は閉止部材181および弁座182を備える。P1圧力変換器130はP1容積106の流体の圧力を測定する。ブリード弁180はP1容積106からブリードポート190へ流体を放出するように構成される。ブリードポート190は処理流体を処分するために真空マニホールドに接続されなければならない。真空マニホールドは下で非常に、より詳しく議論される。
【0054】
特徴付けられた制限器160は、遮断弁150の下流かつ上で議論された出口110の上流に配置される。特徴付けられた制限器160は、それが流体の流れに制限を加えてP1容積106とP2容積111との間に圧力差を生じさせるように構成される。P2容積111は、特徴付けられた制限器160と出口110との間の流路の容積を含む。P2容積111は、P2圧力変換器132に流体連結され、P2圧力変換器132はP2容積111の流体の圧力を測定する。特徴付けられた制限器160の、流体の流れへの制限はまた、流れインピーダンスと呼ばれてもよく、流れインピーダンスは十分に高く、特徴付けられた制限器160前後の圧力低下がP1およびP2圧力変換器130、132を使用して測定されることができる。
【0055】
いくつかの実施形態では、特徴付けられた制限器160は、遮断弁150の上流にあってもよい。いくつかの実施形態では、特徴付けられた制限器160は、少なくとも部分的に遮断弁150内にあってもよい。さらに他の実施形態では、遮断弁150は省略されてもよい。P1およびP2圧力変換器130、132もまた、ある実施形態では省略されてもよい。さらに他の実施形態では、P0、P1、P2圧力変換器131、130、132の1つ以上は差圧センサーであってもよく、またP0、P1、P2容積109、106、111の1つ以上に流体連結されてP0、P1およびP2容積109、106、111間の差圧測定が可能にされてもよい。
【0056】
ブリード弁180およびブリードポート190に戻ると、ブリード弁180が、ブリード弁180をブリードポート190に接続するブリード通路181を通る流れを制御することが理解される。このブリード通路181は、取り付け部分112に到達するために任意の必要な通路をとってもよい。取り付け部分112は基部103の一部を形成し、ブリードポート190および出口110を含む表面114を有する。取り付け部分112は、マニホールドシステム300の部分301への質量流れ制御器101の接続を可能にする。
【0057】
マニホールドシステム300の部分301は、真空マニホールド500の部分501および出口マニホールド400の部分401を含む。マニホールドシステム300の部分301は取り付け基板310をさらに含む。取り付け基板310は、質量流れ制御器101の取り付け部分112に機械的な接続を提供する。取り付け基板310は、質量流れ制御器101に構造的強度および剛性の両方を提供し、2つの構成要素間の堅固な流体接続を確実にする。質量流量制御器101の取り付け部分112は、出口110およびブリードポート190が真空マニホールド500および出口マニホールド400に流体接続するように、取り付け基板310を係合させるように構成される。取り付け部分112の表面114は、ブリードポート190および出口110が取り付け部分112と取り付け基板310との間の液体および/またはガスの密封接続が確実になるような適切な密封表面にされ得ることを保証するために必要な特徴物を組み込んでもよい。これらの特徴物としては、凹部、またはシーリング特徴物、シールもしくは流体密封接続を提供する他の構成要素用のスペースを提供するのに必要な任意の他の特徴物が挙げられる。
【0058】
図13および14に戻ると、マニホールドシステム300が非常に、より詳しく示される。マニホールドシステム300は複数の部分301を備え、各部分301は実質的に同一である。部分301の各々は、出口マニホールド400の部分401および真空マニホールド500の部分501を備える。図から分かるように、出口マニホールド400の部分401は集団的に出口マニホールド400を形成し、また、真空マニホールド500の部分501は集団的に真空マニホールド500を形成する。各部分301は取り付け基板310を備える
【0059】
真空マニホールド500は長手方向軸A-Aに沿って延在し、長手方向軸A-Aは複数の主チャンネル502と同軸である。長手方向軸A-Aは平面M-Mに垂直に延在し、平面M-Mは質量流れ制御器101の入口104および出口110を通って延在する。任意的に、マニホールドシステム300の部分301のうちの最初のものは主チャンネル502を備えていなくてもよく、その結果、主チャンネル502は密閉され、真空マニホールド500を終端することができる。部分301のうちの最初のものはまた、別の配管システムに連結される主チャンネル502を備えていてもよく、または上で議論された真空源1200に連結されてもよい。部分301のうちの最後のものは主チャンネル502を備えており、主チャンネル502は真空源1200に流体連結されて真空マニホールド500が真空下にあることを保証する。
【0060】
主チャンネル502は複数のT字継手506を介して複数の供給チャンネル504に連結される。供給チャンネル504は長手方向軸C-Cに沿って延在し、長手方向軸C-Cは長手方向軸A-Aに対して垂直である。長手方向軸C-Cは平面M-Mと平行に延在し、平面M-Mは質量流れ制御器101の入口104および出口110を通って延在する。供給チャンネル504は取り付け基板310に連結し、取り付け基板310が複数の主チャンネル502に流体接続することを可能にする。したがって、流体は、複数の装置100のブリードポート190から、取り付け基板310を通り、供給チャンネル504を通り、主チャンネル502へ、そしてそれから続いて真空源まで流れる。主チャンネル502および供給チャンネル504は、パイプニップル、ある長さのパイプまたは流体を導く他の管状部材であってもよい。これらの部材は、ねじ切り、溶接、はんだ付け、滑り嵌め、圧縮嵌め、取り付けフランジ及び一体式構造等を含む任意の既知の方法によって取り付け基板310およびT字継手506に連結されてもよい。主チャンネル502は2つの部分で示されているけれども、各主チャンネル502は、それが隣接するT字継手506の間に延在するように、一体化して形成されてもよい。いくつかの実施形態では、供給チャンネル504は長手方向軸A-Aに垂直に延在しなくてもよく、長手方向軸A-Aに関して90度以外の角度に曲げられてもよい。
【0061】
出口マニホールド400は長手方向軸B-Bに沿って延在し、長手方向軸B-Bは、長手方向軸A-Aに平行であり長手方向軸A-Aから一定の間隔を置いて配置される。長手方向軸B-Bは平面M-Mに垂直に延在し、平面M-Mは質量流れ制御器101の入口104および出口110を通って延在する。出口マニホールド400は複数の主チャンネル402を備え、複数の主チャンネル402は取り付け基板310に接続する。複数の主チャンネル402は、ねじ切り、溶接、はんだ付け、滑り嵌め、圧縮嵌め、取り付けフランジ及び一体式構造等を含む任意の既知の方法によって取り付け基板に取り付けられてもよい。主チャンネル402は2つの部分で示されているけれども、各主チャンネル402は、それが隣接する取り付け基板310の間に延在するように、一体化して形成されてもよい。いくつかの実施形態では、長手方向軸B-Bは長手方向軸A-Aに平行に延在しなくてもよく、長手方向軸A-Aに関して曲げられてもよい。
【0062】
図15-18に戻って、マニホールドシステム300の部分301が、非常に、より詳しく議論される。一つの部分301が
図15-18に示されるが、他の部分301も実質的に同一である。図から分かるように、一つの部分301は、出口マニホールド400の部分401および真空マニホールドの部分501を備える。部分301はまた、取り付け基板310を備える。取り付け基板310はクレードル320およびポートブロック330を備える。ポートブロック330は第1の部分340および第2の部分350を備える。第1の部分340は出口ポート341を備え、他方、第2の部分350は真空ポート351を備える。いくつかの実施形態では、ポートブロック330は単一で一体モノリシックの構成要素として構成され、第1および第2の部分340、350は単一構成要素の部分である。他の実施形態、たとえば図に示された実施形態では、ポートブロック330は、第1および第2の部分340、350が個別の構成要素となるように形成される。
【0063】
取り付け基板310はさらに312を備え、表面312は実質的に平面である。クレードル320およびポートブロック330は各々、表面312の部分を形成し、質量流れ制御器101の取り付け部分112が表面312に対向して密閉することを可能にする。出口ポート341および真空ポート351は、表面312の中へと形成される。4つの取り付け穴322はクレードル320の中に設けられて、質量流れ制御器101などの流れを制御するための装置100の取り付けを可能にする。2つのボルト314は、本システムが設置される工場内のベンチ、フレームまたは他の構造物などの別の物体に、取り付け基板310を取り付けるために設けられる。これらのボルト314は、クレードル320を通して延在する端ぐりされた貫通孔に配置されてもよい。あるいは、任意の他の既知の取り付け手法が使用されてもよい。
【0064】
図17を参照すると、
図15のラインXVII-XVIIに沿った断面が示されている。
図17では、出口マニホールド400および取り付け基板310の関連する部分を切断した部分301が示される。図から分かるように、出口マニホールド400は軸B-Bに沿って延在する。クレードル320は出口マニホールド400およびポートブロック330を支持し、ポートブロック330の第1の部分340が視認される。ポートブロック330の第1の部分340の出口ポート341から出口マニホールド400の主チャンネル402までの流体の流路が、この図に最もよく示されている。
【0065】
図18は、
図15のラインXVIII-XVIIIに沿った断面を示す。
図18では、部分301が、ポートブロック330の第1および第2の部分340、350を通って断面で示される。図から分かるように、第2の部分350の真空ポート351は、真空マニホールド500の供給チャンネル504の1つに流体連結される。真空ポート351からの流体は、第2の部分350内に移動し、直角に曲がり、それからT字継手506に到達するまで供給チャネル504に沿って進む。第1の部分340の出口ポート341もまた示されており、流体は直角のところで曲がり、最後に出口マニホールド400に到達する。クレードル320は、表面312が実質的に平面となるようにポートブロック330を支持し、取り付け基板310による質量流れ制御器101の効果的な密閉を保証する。
【0066】
図19-21を参照すると、クレードル320が、非常に、より詳しく示されている。クレードル320は、前に議論されたように取り付け穴322を備え、取り付け穴322は流れを制御するための装置100を取り付けるために使用される。端ぐりされた穴324は、取り付け基板310および装置100の機械的支持を提供するためのフレーム、テーブルまたは他の構成要素などの基板に、クレードル320を取り付けるために使用される。クレードル320はまた、第1の側面325、第2の側面326、第3の側面327および第4の側面328を備える。第1の側面325および第2の側面326は互いに反対側にあり、第3の側面327および第4の側面328は互いに反対側にある。第1のスロット332は、クレードル320を通って第1の側面325から第2の側面326まで延在する。第2のスロット333は、クレードル320を通って第2の側面326から第1の側面325まで延在する。集合的に、第1および第2のスロット332、333は第1の側面325から第2の側面326まで延在する。
【0067】
第3のスロット334は、クレードル320を通って第3の側面327から第4の側面328まで延在する。第4のスロット335は、クレードル320を通って第4の側328から第3の側面327まで延在する。集合的に、第3および第4のスロット334、335は第3の側面327から第4の側328まで延在する。第1および第2の側面325、326は、第3および第4の側面327、328に垂直である。第1および第2のスロット332、333は主チャンネル402を受け入れ、他方、第3のスロット334は供給チャンネル504を受け入れる。第4のスロット335は占有されないままにされる。したがって、出口マニホールド400は、第1および第2のスロット332、333を通って延在し、真空マニホールド500は第3および第4のスロット334、335の1つを通って延在する。第4のスロット335を設けることにより、マニホールド構成の柔軟性がさらに高まる。真空マニホールド500が第3のスロット334の代わりに第4のスロット335を通って延在してもよいことが想到され得る。第3のポートがポートブロック330に追加されて3つのマニホールドの接続を可能にして、それによって同じ装置が異なる処理チャンバに役立つことを可能にしまたは様々な流体もしくは様々な目的のために多数の真空マニホールドを提供し得ることもまた、想到され得る。
【0068】
一般に、第1および第2のスロット332、333は第3および第4のスロット334、335より広い。一般に、第1および第2のスロット332、333は第3および第4のスロット334、335に垂直である。しかし、スロット332、333、334、335は同じ幅のものであり得、または第1および第2のスロット332、333は第3および第4のスロット334、335より狭くあり得る。スロット332、333、334、335はまた、互いに平行また垂直である必要はなく、様々な角度に配置されて、直角以外の角度で曲げられているマニホールドチャンネルに対応させてもよい。
【0069】
図22および23は、真空マニホールド500の部分501とともにポートブロック330の第2の部分350を示す。第2の部分の真空ポート351は頂面352に置かれ、それは
図22ではっきり視認されることができる。供給チャンネル504、T字継手506および主チャンネル502が、第2の部分350から延在しているのが視認されることができる。第2の部分350は、第3のスロット334内にはめ合わされるように構成され、第1の側面353から第2の側面354までとして測定される第3のスロット334の幅とほぼ等しい幅を有する。第2の部分350は、第3のスロット334の深さと実質的に等しい高さを有する。
【0070】
図24および25は、出口マニホールド400の部分401とともにポートブロック330の第1の部分340を示す。真空ポート341は頂面342に置かれ、それは
図24で最もよく視認されることができる。主チャンネル402が、第1および第2の末端343、344から延在しているのが視認されることができる。第1の部分340は、第3の側面345から第4の側面346までとして測定される第1および第2ののスロット332、334の幅とほぼ等しい幅を有する。第1の部分340は、第1および第2のスロット332、334の深さと実質的に等しい高さを有する。
【0071】
上記された本システムを利用する方法は、これから非常に詳しく議論される。好ましい実施形態では、前述のシステムは、半導体装置などの物品を製造する方法を実施するために使用される。この方法では、流れを制御するための装置100が提供され、装置100は取り付け部分112を備える。取り付け基板312もまた提供され、取り付け基板312は出口ポート341および真空ポート351が形成された表面312を有する。出口ポート341は出口マニホールド400に流体連結され、また、真空ポート351は真空マニホールド500に流体連結される。出口マニホールド400は処理チャンバ1300に流体連結され、また、真空マニホールド500は真空源1200に流体連結される。
【0072】
処理流体が装置100に供給され、処理流体は装置100を通って流れ、ブリードポート190に送達される。その後処理流体はブリードポート190から真空ポート351に流れ込む。と言うのは、装置100の取り付け部分112は、真空ポート351がブリードポート190と流体連通するように、取り付け基板312に取り付けられているからである。同様に、出口ポート341は、装置100の出口110と流体連通している。処理流体は真空ポート351から真空マニホールド500に、さらに続いて真空源1200に流れる。同様に、処理流体は装置100を通って流れて出口110に送達される。次の順番として、処理流体は、出口110から、取り付け基板の出口ポート341を通って、さらに続いて出口マニホールド400まで流れる。その後、処理流体は処理チャンバ1300まで流れる。処理流体は、処理チャンバ内の物品に処理を行なうために使用される。いくつかの実施形態では、処理される物品は半導体装置であるか、または物品が本方法で実行される処理の結果として半導体装置へと製造される。
【0073】
いくつかの実施形態では、処理流体は真空ポート351を通って流され、その後出口ポート341を通って流される。他の実施形態では、処理流体は、出口ポート341および真空ポート351の両方を、出口ポート341を流れると同時に真空ポート351を流れる。また他の実施形態では、処理流体は真空ポート351を通って流れる前に、処理流体は出口ポート341を通って流れる。またさらなる実施形態では、複数の装置100および取り付け基板312が利用されてもよい。これらの実施形態では、複数の処理流体が使用されてもよく、または同じ処理流体が1つ超の装置100で使用されてもよい。複数の装置100を利用するこれらの実施形態では、1つ超の装置100は同時に活動していてもよい。いくつかの実施形態では、1つ超の処理流体は、対応する真空ポート351および出口ポート341を同時に流れてもよい。
【0074】
本発明が、本発明を実施する現在の好ましいモードを含む特定の実施例に関して記載されてきたが、当業者は上に記載されたシステムおよび技術の多数の変形および並べ替えが存在することを認識するだろう。他の実施形態が利用されてもよく、また、構造的および機能的な修正が本発明の範囲から逸脱することなく為されてもよいことは理解されるべきである。したがって、本発明の趣旨および範囲は、添付された特許請求の範囲に記載されているように広く解釈されるべきである。