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特許7583191振動測定エラー判断方法及びこれを利用する振動エラー判別システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-05
(45)【発行日】2024-11-13
(54)【発明の名称】振動測定エラー判断方法及びこれを利用する振動エラー判別システム
(51)【国際特許分類】
   G01H 17/00 20060101AFI20241106BHJP
【FI】
G01H17/00 Z
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2023576190
(86)(22)【出願日】2021-11-15
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-05-31
(86)【国際出願番号】 KR2021016634
(87)【国際公開番号】W WO2022260221
(87)【国際公開日】2022-12-15
【審査請求日】2023-12-11
(31)【優先権主張番号】10-2021-0075933
(32)【優先日】2021-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518442000
【氏名又は名称】コリア ハイドロ アンド ニュークリアー パワー カンパニー リミテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】523251150
【氏名又は名称】エーティージー・カンパニー・リミテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】516172857
【氏名又は名称】インダストリー-アカデミック コーオペレイション ファウンデーション キョンサン ナショナル ユニバーシティ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ミン・ホ・キム
(72)【発明者】
【氏名】デ・ウン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ソン・ヘ・イ
(72)【発明者】
【氏名】ウォン・キュ・イ
(72)【発明者】
【氏名】ジュ・シク・キム
(72)【発明者】
【氏名】ビョン・スク・ムン
(72)【発明者】
【氏名】シン・ギュ・カン
(72)【発明者】
【氏名】ビョン・クン・チェ
(72)【発明者】
【氏名】ヒョン・タク・ユ
【審査官】森口 正治
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0363072(US,A1)
【文献】特許第5900296(JP,B2)
【文献】特開2020-192015(JP,A)
【文献】特開2019-79356(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01H 1/00-17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造物で発生する振動を測定して振動データを取得する振動データ取得ステップ;
あらかじめ設定されたエラーデータ選定規則に基づいて前記振動データが測定エラーによるものであるかどうかを判断する第1の判断ステップ;
機械学習アルゴリズムを利用して前記振動データが測定エラーによるものであるかどうかを判断する第2の判断ステップ;及び、
前記第1の判断ステップと前記第2の判断ステップで判断された結果に基づいて前記振動データが測定エラーによるものであるかどうかを判断する最終判断ステップ;を含む、振動測定エラー判断方法。
【請求項2】
前記エラーデータ選定規則は、
前記振動データから抽出した低周波領域の振幅値と閾値との差を基準にして前記振動データが測定エラーによるものであるかどうかを判断する、請求項1に記載の振動測定エラー判断方法。
【請求項3】
前記低周波領域は、3Hz以下の領域を含む、請求項2に記載の振動測定エラー判断方法。
【請求項4】
前記閾値は、0.6mm/sである、請求項2に記載の振動測定エラー判断方法。
【請求項5】
前記機械学習アルゴリズムは、
前記振動データから複数のサンプルデータを抽出し、抽出された複数の前記サンプルデータから測定エラー判別のための特徴情報を抽出し、抽出された特徴情報に基づいて前記振動データが測定エラーによるものであるかどうかを判断する、請求項1に記載の振動測定エラー判断方法。
【請求項6】
前記特徴情報は、複数の前記サンプルデータから抽出された候補特徴情報から主成分分析(principal component analysis)を介して抽出される、請求項5に記載の振動測定エラー判断方法。
【請求項7】
前記機械学習アルゴリズムは、
前記特徴情報は、前記サンプルデータ毎に抽出され、前記特徴情報に基づいてサンプルデータをクラスタリングし、クラスタリング結果に基づいて前記振動データが測定エラーによるものであるかどうかを判断する、請求項5に記載の振動測定エラー判断方法。
【請求項8】
構造物で発生する振動を測定して振動データを取得するデータ取得部;
あらかじめ設定されたエラーデータ選定規則に基づいて前記振動データが測定エラーによるものであるかどうかを判断する第1の判断部;
機械学習アルゴリズムを利用して前記振動データが測定エラーによるものであるかどうかを判断する第2の判断部;及び、
前記第1の判断ステップと前記第2の判断ステップで判断された結果に基づいて前記振動データが測定エラーによるものであるかどうかを判断する最終判断部;を含む、振動測定エラー判別システム。
【請求項9】
前記エラーデータ選定規則は、
前記振動データから抽出した低周波領域の振幅値と閾値との差を基準にして前記振動データが測定エラーによるものであるかどうかを判断する、請求項8に記載の振動測定エラー判別システム。
【請求項10】
前記低周波領域は、3Hz以下の領域を含む、請求項9に記載の振動測定エラー判別システム。
【請求項11】
前記閾値は、0.6mm/sである、請求項9に記載の振動測定エラー判別システム。
【請求項12】
前記機械学習アルゴリズムは、
前記振動データから複数のサンプルデータを抽出し、抽出された複数の前記サンプルデータから測定エラー判別のための特徴情報を抽出し、抽出された特徴情報に基づいて前記振動データが測定エラーによるものであるかどうかを判断する、請求項8に記載の振動測定エラー判別システム。
【請求項13】
前記特徴情報は、複数の前記サンプルデータから抽出された候補特徴情報から主成分分析(principal component analysis)を介して抽出される、請求項12に記載の振動測定エラー判別システム。
【請求項14】
前記機械学習アルゴリズムは、
前記特徴情報は、前記サンプルデータ毎に抽出され、前記特徴情報に基づいてサンプルデータをクラスタリングし、クラスタリング結果に基づいて前記振動データが測定エラーによるものであるかどうかを判断する、請求項12に記載の振動測定エラー判別システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振動測定エラー判断方法及びこれを利用する振動エラー判別システムに関し、より詳しくは、振動データから測定エラーに対するデータが含まれているかどうかを検出する振動測定エラー判断方法及びこれを利用する振動エラー判別システムに関する。
【背景技術】
【0002】
振動が必然的に発生する構造物は、構造物で発生する振動を測定して現在の構造物の状態及び近い将来の構造物の状態を予測することができる。特に、原子力発電所では設備管理のために移動式振動測定機を使用して設備の振動を測定する。
【0003】
最近、マシンラーニングを利用して構造物から発生した振動データを分析して構造物の状態を把握する技術が開発されている。
【0004】
しかし、構造物の振動を測定する過程で発生する問題によって測定エラーが含まれた振動データが収集されることもある。これは結果的に構造物に対する誤った分析結果の導出を招いて、予測診断の信頼性を下落させる。
【0005】
例えば、振動測定過程で測定者の装備使用未熟、測定装備の管理不十分、外部信号干渉などにより誤った振動測定データが収集されることができる。
【0006】
図10を参照すると、(a)及び(b)は、振動を検知するセンサに衝撃が発生した後、残留応力によるノイズが含まれた測定データであり、(c)は、センサ付着などの問題で衝撃波形のノイズが含まれた測定データであり、(d)は、センサ及び/又はケーブル不良によるノイズが含まれた測定データである。
【0007】
このように振動測定過程で発生した測定エラーデータが含まれた振動データは、振動構造物の状態分析のために特化されたマシンラーニングを利用しても、診断の信頼性が落ちるようになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、振動データから測定エラーに対するデータが含まれているかどうかを検出する振動測定エラー判断方法及びこれを利用する振動エラー判別システムを提供することにある。
【0009】
本発明の課題は、以上で言及した課題に制限されずに、言及されない他の課題は、以下の記載から当業者に明確に理解されることができる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するための本発明の実施例に係る振動測定エラー判断方法は、構造物で発生する振動を測定して振動データを取得する振動データ取得ステップ、あらかじめ設定されたエラーデータ選定規則に基づいて前記振動データが測定エラーによるものであるかどうかを判断する第1の判断ステップ、機械学習アルゴリズムを利用して前記振動データが測定エラーによるものであるかどうかを判断する第2の判断ステップ、及び前記第1の判断ステップと前記第2の判断ステップで判断された結果に基づいて前記振動データが測定エラーによるものであるかどうかを判断する最終判断ステップ、を含む。
【0011】
前記エラーデータ選定規則は、前記振動データから抽出した低周波領域の振幅値と閾値との差を基準にして前記振動データが測定エラーによるものであるかどうかを判断する。
【0012】
前記低周波領域は、3Hz以下の領域を含む。
【0013】
前記閾値は、0.6mm/sである。
【0014】
前記機械学習アルゴリズムは、前記振動データから複数のサンプルデータを抽出し、抽出された複数の前記サンプルデータから測定エラー判別のための特徴情報を抽出し、抽出された特徴情報に基づいて前記振動データが測定エラーによるものであるかどうかを判断する。
【0015】
前記特徴情報は、複数の前記サンプルデータから抽出された候補特徴情報から主成分分析(principal component analysis)を介して抽出される。
【0016】
前記機械学習アルゴリズムは、前記特徴情報は、前記サンプルデータ毎に抽出され、前記特徴情報に基づいてサンプルデータをクラスタリングし、クラスタリング結果に基づいて前記振動データが測定エラーによるものであるかどうかを判断する。
【0017】
前記課題を解決するための本発明の実施例に係る振動エラー判別システムは、構造物で発生する振動を測定して振動データを取得するデータ取得部、あらかじめ設定されたエラーデータ選定規則に基づいて前記振動データが測定エラーによるものであるかどうかを判断する第1の判断部、機械学習アルゴリズムを利用して前記振動データが測定エラーによるものであるかどうかを判断する第2の判断部、及び前記第1の判断ステップと前記第2の判断ステップで判断された結果に基づいて前記振動データが測定エラーによるものであるかどうかを判断する最終判断部、を含む。
【0018】
前記エラーデータ選定規則は、前記振動データから抽出した低周波領域の振幅値と閾値との差を基準にして前記振動データが測定エラーによるものであるかどうかを判断する。
【0019】
前記低周波領域は、3Hz以下の領域を含む。
【0020】
前記閾値は、0.6mm/sである。
【0021】
前記機械学習アルゴリズムは、前記振動データから複数のサンプルデータを抽出し、抽出された複数の前記サンプルデータから測定エラー判別のための特徴情報を抽出し、抽出された特徴情報に基づいて前記振動データが測定エラーによるものであるかどうかを判断する。
【0022】
前記特徴情報は、複数の前記サンプルデータから抽出された候補特徴情報から主成分分析(principal component analysis)を介して抽出される。
【0023】
前記機械学習アルゴリズムは、前記特徴情報は、前記サンプルデータ毎に抽出され、前記特徴情報に基づいてサンプルデータをクラスタリングし、クラスタリング結果に基づいて前記振動データが測定エラーによるものであるかどうかを判断する。
【0024】
本発明のその他の具体的な事項は、詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0025】
本発明の実施例によると、少なくとも次のような効果がある。
【0026】
測定された振動データに、測定エラーに対するデータが含まれているかどうかを判断することができる。
【0027】
また、誤測定された振動データを選別して予測診断の基礎データである振動データの健全性を向上させることができる。
【0028】
本発明による効果は、以上で例示された内容により制限されずに、さらに多様な効果が本明細書内に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明の一実施例に係る振動測定エラー判断方法を説明するための流れ図である。
図2図1の第1の判断ステップを説明するための流れ図である。
図3】正常な振動データの一例を示すグラフである。
図4】測定エラーが含まれた振動データの一例を示すグラフである。
図5】サンプル振動データに対する専門家判定結果を示すグラフである。
図6図1の第2の判断ステップを説明するための流れ図である。
図7】サンプル振動データを第2の判断ステップによって判断したクラスタリング結果を示すグラフである。
図8】サンプル振動データを第2の判断ステップによって判断したクラスタリング結果を示すグラフである。
図9】本発明の一実施例に係る振動測定エラー判別システムを示すブロック図である。
図10】測定エラーが含まれた振動データの例を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明の利点及び特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すると、明確になる。しかし、本発明は、以下で開示される実施例に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で具現されることができ、単に、本実施例は、本発明の開示が完全にし、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に発明の範ちゅうを完全に知らせるために提供されるものであって、本発明は請求項の範ちゅうにより定義される。明細書全体にわたって同一参照符号は、同一構成要素を指す。
【0031】
また、本明細書で記述する実施例は、本発明の理想的な例示図である断面図及び/又は概略図を参考にして説明される。したがって、製造技術及び/又は許容誤差などにより例示図の形態が変形されることができる。また、本発明に図示された各図面における各構成要素は、説明の便宜を考慮して多少拡大または縮小されて図示されたものである。明細書全体にわたって同一参照符号は、同一構成要素を指す。
【0032】
以下、本発明の実施例に係る振動測定エラー判断方法及びこれを利用した振動測定エラー判別システムを説明するための図面を参考にして本発明に対して説明する。
【0033】
図1は、本発明の一実施例に係る振動測定エラー判断方法を説明するための流れ図である。
【0034】
図1を参照すると、本発明の一実施例に係る振動測定エラー判断方法は、振動データ取得ステップ(S10)、第1の判断ステップ(S20)、第2の判断ステップ(S30)、及び最終判断ステップ(S40)を含む。
【0035】
振動データ取得ステップ(S10)では構造物で発生する振動を測定して振動データを取得する。振動データは、移動式振動測定機を利用して取得され、または振動データが格納されたデータベース(DB)から取得されることができる。
【0036】
構造物は、回転しながら動作する回転機器を含む構造物である。回転機器が動作するに応じて構造物では振動が発生し、振動を測定して構造物及び回転機器の現在状態を診断することができ、これに基づいて構造物及び回転機器に対する予測診断、すなわち、近い将来状態を予測して診断できる。特に、本発明の一実施例に係る振動測定エラー判断方法は、原子力発電所で利用される多様な設備を対象にして振動データを取得して原子力発電所の設備管理に使われることができる。
【0037】
第1の判断ステップ(S20)ではあらかじめ設定されたエラーデータ選定規則に基づいて振動データ取得ステップ(S10)で取得された振動データに、測定エラーによるデータが含まれているかどうかを判断することができる。これに対するより具体的な説明は後述する。
【0038】
第2の判断ステップ(S30)では第1の判断ステップ(S20)の判断基準とは異なる判断基準により振動データ取得ステップ(S10)で取得された振動データに、測定エラーによるデータが含まれているかどうかを判断する。例えば、第2の判断ステップ(S30)では機械学習アルゴリズムを利用して振動データ取得ステップ(S10)で取得された振動データに、測定エラーによるデータが含まれているかどうかを判断することができる。これに対するより具体的な説明は後述する。
【0039】
最終判断ステップ(S40)では第1の判断ステップ(S20)で判断された結果と第2の判断ステップ(S30)で判断された結果に基づいて振動データ取得ステップ(S10)で取得された振動データに、測定エラーによるデータが含まれているかどうかを最終的に判断する。
【0040】
例えば、最終判断ステップ(S40)では第1の判断ステップ(S20)及び第2の判断ステップ(S30)で全て測定エラーがないと判断された振動データに限って、測定エラーがないと判断できる。
【0041】
または、最終判断ステップ(S40)では第1の判断ステップ(S20)及び第2の判断ステップ(S30)のうちいずれか一つのステップで測定エラーがないと判断された振動データは、測定エラーがないと判断できる。
【0042】
図2は、図1の第1の判断ステップを説明するための流れ図である。
【0043】
図2を参照すると、第1の判断ステップ(S20)は、時間波形データ抽出ステップ(S21)、高速フーリエ変換ステップ(S22)、低周波領域の振動値抽出ステップ(S23)、振動値を閾値と比較するステップ(S24)、及び測定エラー判断ステップ(S25)を含むことができる。
【0044】
時間波形データ抽出ステップ(S21)では、振動データ取得ステップ(S10)で取得された振動データから時間波形(Time Wave Form)の振動データを抽出する。振動データ取得ステップ(S10)で取得された振動データが時間波形(Time Wave Form)のデータである場合には、時間波形データ抽出ステップ(S21)が省略されることができる。
【0045】
高速フーリエ変換ステップ(S22)では時間波形の振動データを周波数領域に変換する。高速フーリエ変換ステップ(S22)では時間波形の振動データをサンプリングした後に周波数領域に変換させることができる。時間波形の振動データを周波数領域に変換する過程にはウィンドウ関数を使用しないRectangular Windowを使用してFFT(高速フーリエ変換、Fast Fourier transform)が使われることができる。
【0046】
低周波領域の振動値抽出ステップ(S23)では周波数領域に変換された振動データで低周波領域に対する振動値(振幅値)を演算して抽出する。
【0047】
図3は、正常な振動データの一例を示すグラフであり、図4は、測定エラーが含まれた振動データの一例を示すグラフである。
【0048】
図3及び図4を比較して参照すると、正常な振動データに比べて測定エラーが含まれた振動データは、3Hz以下の低周波領域で大きい振幅を有することを確認することができ、低周波帯域でSki-Slope現象が観測されることを確認することができる。したがって、低周波領域の振動値抽出ステップ(S23)では低周波領域を3Hz以下の周波数領域に設定できる。
【0049】
振動値を閾値と比較するステップ(S24)では低周波領域の振動値抽出ステップ(S23)で抽出された低周波領域の振動値を閾値と比較する。
【0050】
本出願人は、測定エラーを判断するための閾値を探すために、ハンビッ3発電所5、6号機の248個設備を対象にして1,811ポイントで振動データを測定し、総10,634個のサンプル振動データを対象にして専門家による測定エラーを含む振動データに対する判別を実行した。
【0051】
その結果、専門家は、10,634個のサンプル振動データのうち、10,175個は正常な振動データと判断し、231個は測定エラーを含む振動データと判別し、228個に対しては判定を保留した。
【0052】
図5は、サンプル振動データに対する専門家判定結果を示すグラフである。
【0053】
図5を参照すると、低周波領域の振幅が低い領域(0.006in/s以下領域)に正常な振動データが多数存在し、低周波領域の振幅が0.007~0.026in/sである領域では正常な振動データと測定エラーを含む振動データとが重なり、測定エラーを含む振動データは、低周波領域の振幅が0.013in/s以上である領域で出現することを確認することができる。
【0054】
図5に基づいて、振幅の閾値を設定するために、閾値が各々0.4mm/s(=0.0157in/s)、0.5mm/s(=0.0197in/s)、0.6mm/s(=0.2362in/s)、0.7mm/s(=0.0276in/s)、0.8mm/s(=0.0315in/s)に設定される場合、測定エラーを含む振動データを、正常な振動データと判断した件数と、反対に、正常な振動データを、測定エラーを含む振動データと判断した件数を比較した。
【0055】
【表1】
【0056】
閾値を0.8mm/sに設定する場合、正常な振動データを、測定エラーを含むデータと判断しなかったが、測定エラーを含むデータを、正常な振動データと判断した場合が多かった。反対に、閾値を0.4mm/sに設定する場合、測定エラーを含むデータを、正常な振動データと判断する比率は減るが、正常な振動データを、測定エラーを含むデータと判断する比率が増えた。
【0057】
閾値によって測定エラーを含むデータを、正常な振動データと判断する比率と、正常な振動データを、測定エラーを含むデータと判断する比率とは、トレードオフ関係にあることを確認することができる。
【0058】
本実施例では正常な振動データを、測定エラーを含むデータと判断することを最小化し、かつ全体的な誤判定も最小化するために、閾値(T、図5参考)を0.6mm/sに設定した。
【0059】
ただし、測定エラー判別の精密性などの要求によって測定エラーを含む振動データを選別するための低周波振幅の閾値は、0.4~0.8mm/s内で異なるように選択されることができ、必要によって、閾値は、0.4mm/s以下の値に設定され、または0.8mm/s以上の値に設定されることができる。
【0060】
振動値を閾値と比較するステップ(S24)では低周波領域の振動値抽出ステップ(S23)で抽出された低周波領域の振動値を設定された閾値と比較して、振動値が閾値以下(または、未満)であるか、または超過(または、以上)であるかを判断することができる。
【0061】
測定エラー判断ステップ(S25)では、振動値を閾値と比較するステップ(S24)で判断された振動値と閾値との差に基づいて振動データ取得ステップ(S10)で取得された振動データに、測定エラーによるデータが含まれているかどうかを判断する。
【0062】
すなわち、振動値が閾値以下(または、未満)である場合には正常な振動データと判断し、振動値が閾値超過(または、以上)である場合には測定エラーによるデータが含まれた振動データと判断できる。
【0063】
前述したように、第1の判断ステップ(S20)で、エラーデータ選定規則、すなわち、低周波領域の振動値と閾値との差に基づいて振動データに、測定エラーによるデータが含まれているかどうかを判断する場合、閾値によって、正常な振動データを、測定エラーを含むデータと判断し、または測定エラーを含むデータを、正常な振動データと判断する場合が存在する。
【0064】
これを補完するために、本実施例に係る振動測定エラー判断方法は、第2の判断ステップ(S30)を経るようになる。
【0065】
図6は、図1の第2の判断ステップを説明するための流れ図である。
【0066】
第2の判断ステップ(S30)では機械学習アルゴリズムを利用して振動データに、測定エラーによるデータが含まれているかどうかを判断することができる。
【0067】
このために、図6を参照すると、第2の判断ステップ(S30)は、時間波形データ抽出ステップ(S31)、サンプルデータ抽出ステップ(S32)、候補特徴情報抽出ステップ(S33)、主成分分析ステップ(S34)、クラスタリング分析ステップ(S35)、測定エラー判断ステップ(S36)を含むことができる。
【0068】
時間波形データ抽出ステップ(S31)では、振動データ取得ステップ(S10)で取得された振動データから時間波形(Time Wave Form)の振動データを抽出する。振動データ取得ステップ(S10)で取得された振動データが時間波形(Time Wave Form)のデータである場合には、時間波形データ抽出ステップ(S31)が省略されることができる。
【0069】
サンプルデータ抽出ステップ(S32)では時間波形の振動データから少なくとも一つのサンプルデータを抽出することができる。抽出されるサンプルデータの数は実施例によって多様に選択されることができるが、振動データで測定エラーを判別する機械学習アルゴリズムのロバスト性を確保するためには振動データから多数のサンプルデータを抽出することが好ましい。ただし、サンプルデータの数が多くなるに応じて機械学習アルゴリズムの特徴情報抽出のための演算に相当なリソースが必要となるため、適切なサンプルデータ数の選択が要求される。このような点を考慮する時、サンプルデータの数は、数十個、より好ましくは、20個程度が適切である。サンプルデータの抽出基準は、実施例によって多様に設定されることができる。
【0070】
候補特徴情報抽出ステップ(S33)ではサンプルデータ抽出ステップ(S32)で抽出されたサンプルデータから候補特徴情報を抽出する。
【0071】
候補特徴情報は、サンプルデータ抽出ステップ(S32)で抽出されたサンプルデータから演算された第1の統計情報及び/又は時間波形データ抽出ステップ(S31)で抽出され、または振動データ取得ステップ(S10)で取得された時間波形の振動データから演算された第2の統計情報から抽出されることができる。
【0072】
第1の統計情報は、サンプルデータのRMS(Root mean square)、平均、分散、標準偏差を含むことができる。サンプルデータ抽出ステップ(S12)で抽出されたサンプルデータが複数個である場合、第1の統計情報は、各サンプルデータ毎にのRMS、平均、分散、標準偏差を含むことができる。
【0073】
第2の統計情報は、時間波形の振動データのRMS、平均、分散、標準偏差を含むことができる。
【0074】
正常な振動データは、周期的に+、-に変化する様態を示す。しかし、測定エラーを含む振動データは、正常な振動データとは違って周期性が低い様態を示す。
【0075】
したがって、データの統計情報のうち、平均値は、正常な振動データと測定エラーを含む振動データとを区分することができる一つの指標になることができる。
【0076】
また、データの統計情報のうち、RMS値は、データの振幅と関連した情報を示す指標になることができる。
【0077】
一方、データの分散及び標準偏差は、周期性を有する正常な振動データと非周期性を有する測定エラーを含む振動データとを区別することができる指標になることができる。特に、一つの振動データから抽出された複数のサンプルデータで測定エラーが含まれたサンプルデータは、他のサンプルデータ対比分散及び/又は標準偏差が高く現れる。したがって、サンプルデータ間の分散、標準偏差は、振動データ内に含まれた測定エラーと関連したデータを区別することができる指標になることができる。また、振動データとサンプルデータとの間の分散及び/又は標準偏差の差も、振動データ内に含まれた測定エラーと関連したデータを区別することができる指標になることができる。
【0078】
候補特徴情報は、測定エラーを含む振動データで相対的に高く現れる信号形態の異常特徴、分散に対する反応度が高い特徴、欠陥により発生する信号や周期的成分に対して反応性が低い特徴などを含むことができる。
【0079】
以下では説明の便宜のために、第1の統計情報である、サンプルデータのRMSをs_rmsとし、サンプルデータの平均をs_meanとし、サンプルデータの分散をs_varとし、サンプルデータの標準偏差をs_stdとする。
【0080】
また、第2の統計情報である、振動データのRMSをd_rmsとし、振動データの平均をd_meanとし、振動データの分散をd_varとし、振動データの標準偏差をd_stdとする。
【0081】
本明細書で提案する候補特徴情報は、以下の表2の通りである。
【0082】
【表2】
【0083】
表2を参照すると、第1の候補特徴情報は、サンプルデータのRMS(s_rms)に対するサンプルデータの平均(s_mean)の比率(s_mean/s_rms)になることができる。
【0084】
第2の候補特徴情報は、振動データのRMS(d_rms)に対するサンプルデータの標準偏差(s_std)の比率(s_std/d_rms)になることができる。
【0085】
第3の候補特徴情報は、振動データの標準偏差(d_std)に対するサンプルデータの標準偏差(s_std)の比率(s_std/d_std)になることができる。
【0086】
第4の候補特徴情報は、振動データの分散(d_var)に対するサンプルデータの平均(s_mean)の比率(s_mean/d_var)になることができる。
【0087】
第5の候補特徴情報は、振動データの標準偏差(d_std)に対するサンプルデータの平均(s_mean)の比率(s_mean/d_std)になることができる。
【0088】
第6の候補特徴情報は、振動データのRMS(d_rms)に対するサンプルデータの平均(s_mean)の比率(s_mean/d_rms)になることができる。
【0089】
第7の候補特徴情報は、サンプルデータのRMS(s_rms)に対する振動データの平均(d_mean)の比率(d_mean/s_rms)になることができる。
【0090】
第8の候補特徴情報は、サンプルデータのRMS(s_rms)に対するサンプルデータの標準偏差(s_std)の比率(s_std/s_rms)になることができる。
【0091】
第9の候補特徴情報は、振動データの分散(d_var)に対するサンプルデータの分散(s_var)の比率(s_var/d_var)になることができる。
【0092】
第10の候補特徴情報は、サンプルデータの分散(s_var)に対するサンプルデータの標準偏差(s_std)の比率(s_std/s_var)になることができる。
【0093】
第11の候補特徴情報は、サンプルデータの標準偏差(s_std)に対するサンプルデータの分散(s_var)の比率(s_var/s_std)になることができる。
【0094】
第12の候補特徴情報は、サンプルデータのRMS(s_rms)に対するサンプルデータの分散(s_var)の比率(s_var/s_rms)になることができる。
【0095】
4個の第1の統計情報(s_rms、s_mean、s_var、s_std)と4個の第2の統計情報(d_rms、d_mean、d_var、d_std)のうち、2個の情報に対する比率情報は、56個が導出されることができるが、このうち前述した12個の候補特徴情報が振動データ内の測定エラーに敏感に反応する特定情報であることを確認した。
【0096】
主成分分析ステップ(S34)では12個の候補特徴に対して主成分分析(PCA、principal component analysis)を介して次元を縮小して特徴情報を抽出することができる。これは機械学習を利用した効率的な分析のためのものである。ただし、主成分分析ステップ(S34)は、実施例によって省略されることもできる。
【0097】
クラスタリング分析ステップ(S35)では特徴情報に基づいてサンプリングデータをクラスタリングする。クラスタリングは、非指導学習の一種であって、レイブル(lable)がないデータ間の類似度に基づいて群集性を評価する。
【0098】
本実施例に係る方法が正常な振動データと測定エラーを含む振動データとを区分することを目的とするため、クラスタリングを介して判断すべき構造的条件が単純であり、多くのデータ内で少数の測定エラーデータを探さなければならないため、正常な振動データと測定エラーを含む振動データとを区分する機械学習方法としてはクラスタリング技法が適する。
【0099】
クラスタリング技法のうち、階層的群集(Hierarchical Clustering)は、Bottom-up方式である凝集型(併合階層群集)とTop-down方式である分離型(分割階層群集)とに区分されることができる。凝集型は、それぞれのデータから始めて類似のデータまで順次に群集化する方式である。
【0100】
凝集型クラスタリングを本実施例に適用する場合、各々一つのサンプルデータを有するN個の群集から始まってこれらに対する類似性行列を算出し、これに基づいて最も類似の群集の対を探して一つの群集に併合し、再び類似性行列を更新する過程を繰り返すことで、全てのサンプルデータが一つの群集になるようにする方式に進行されることができる。
【0101】
また、凝集型クラスタリングのアルゴリズムにはSingle linkage、Complete linkage、Centroid linkage、Average linkage、Ward's linkageなどが存在する。
【0102】
このうち、他のアルゴリズムが群集間の距離に基づいて群集の併合を実行するに対して、Ward's linkageは、群集内の偏差を最小化する方式に群集の併合を実行する。特に、Ward's linkageは、Single linkageに比べてノイズと異常値に対して低い敏感特性を示し、他のアルゴリズムに類似の大きさの群集同士クラスタリングする傾向が存在するため、正常な振動データと測定エラーを含む振動データとを区分する本実施例にさらに適すると判断される。
【0103】
図7及び図8は、既存の振動データを第2の判断ステップによって判断したクラスタリング結果を示すグラフである。
【0104】
図7及び図8を参照すると、正常な振動データ(C1)と測定エラーを含む振動データ(C2)が互いに異なる群集にクラスタリングされたことを確認することができる。第2の判断ステップにより10,634個のサンプル振動データのうち、1,188個のデータが測定エラーを含む振動データ(C2)と判別された。
【0105】
測定エラー判断ステップ(S36)ではクラスタリング分析ステップ(S35)で導出された分析結果に基づいて振動データ取得ステップ(S10)で取得された振動データに、測定エラーによるデータが含まれているかどうかを判断することができる。
【0106】
第2の判断ステップ(S30)による振動データに対する測定エラー判断は、図5に示すように、専門家も正確に判断しにくい領域であるが、第1の判断ステップ(S20)で正確に判断できない正常な振動データと測定エラーを含む振動データとが混在する領域で正確な判断根拠を提示して第1の判断ステップ(S20)の判断エラーを補完することができる。
【0107】
前述したように、本発明の一実施例に係る振動測定エラー判断方法は、互いに異なる2個の判断方法を利用して振動データに、測定エラーによるデータが含まれているかどうかを判断し、各判断方法による判断結果を取りまとめて最終的に振動データに、測定エラーによるデータが含まれているかどうかを判断するため、判断の正確性を向上させることができる。
【0108】
また、誤測定された振動データを選別して予測診断の基礎データである振動データの健全性を向上させることができる。
【0109】
以下では前述した振動測定エラー判断方法を利用する振動測定エラー判別システムに対して説明する。
【0110】
図9は、本発明の一実施例に係る振動測定エラー判別システムを示すブロック図である。
【0111】
図9を参照すると、本発明の一実施例に係る振動測定エラー判別システムは、データ取得部10、第1の判断部20、第2の判断部30、最終判断部40、及びマシンラーニング分析データベース50を含むことができる。
【0112】
データ取得部10は、前述した振動データ取得ステップ(S10)を実行する。すなわち、データ取得部10は、移動式振動測定機から振動データを取得し、または振動データが格納されたデータベース(DB)から振動データを取得することができる。
【0113】
第1の判断部20は、前述した第1の判断ステップ(S20)を実行する。すなわち、第1の判断部20は、あらかじめ設定されたエラーデータ選定規則に基づいて振動データ取得ステップ(S10)で取得された振動データに、測定エラーによるデータが含まれているかどうかを判断することができる。
【0114】
第2の判断部30は、前述した第2の判断ステップ(S30)を実行する。すなわち、第2の判断部30は、第1の判断ステップ(S20)の判断基準とは異なる判断基準に振動データ取得ステップ(S10)で取得された振動データに、測定エラーによるデータが含まれているかどうかを判断することができる。例えば、第2の判断部30は、機械学習アルゴリズムを利用して振動データ取得ステップ(S10)で取得された振動データに、測定エラーによるデータが含まれているかどうかを判断することができる。
【0115】
最終判断部40は、前述した最終判断ステップ(S40)を実行する。すなわち、最終判断部40は、第1の判断部20の判断結果と第2の判断部30の判断結果とを取りまとめて振動データ取得ステップ(S10)で取得された振動データに、測定エラーによるデータが含まれているかどうかを最終的に判断する。
【0116】
最終判断部40は、第1の判断部20と第2の判断部30が全て測定エラーがないと判断した振動データに限って、測定エラーがないと判断できる。または、最終判断部40は、第1の判断部20と第2の判断部30のうちいずれか一つが全て測定エラーがないと判断した振動データに限って、測定エラーがないと判断できる。
【0117】
最終判断部40は、測定エラーがあると判断された振動データに対しては、測定エラーが存在するという通知をユーザに提供できる。
【0118】
本実施例では第1の判断部20、第2の判断部30、及び最終判断部40を各々別途の構成で説明したが、これは第1の判断部20、第2の判断部30、及び最終判断部40を機能的に区分して説明するためのものであって、第1の判断部20、第2の判断部30、及び最終判断部40は、物理的に一つまたは複数の演算ユニットで構成されることができる。
【0119】
マシンラーニング分析データベース50は、振動データに対する分析を実行するマシンラーニングアルゴリズムを含むことができる。
【0120】
最終判断部40は、測定エラーがないと判断された振動データをマシンラーニング分析データベース50に提供でき、マシンラーニング分析データベース50は、最終判断部40から受信した振動データをアップデートすることができる。
【0121】
前述したように、本発明の一実施例に係る振動測定エラー判別システムは、互いに異なる2個の判断方法を利用して振動データに、測定エラーによるデータが含まれているかどうかを判断し、各判断方法による判断結果とを取りまとめて最終的に振動データに、測定エラーによるデータが含まれているかどうかを判断するため、判断の正確性を向上させることができる。
【0122】
また、誤測定された振動データを選別して予測診断の基礎データである振動データの健全性を向上させることができる。
【0123】
本発明が属する技術分野の通常の知識を有する者は、本発明がその技術的思想や必須な特徴を変更せずに、他の具体的な形態で実施可能であることを理解することができる。したがって、以上で記述した実施例は、全ての面で例示に過ぎず、限定的ではないと理解しなければならない。本発明の範囲は、前記詳細な説明よりは後述する特許請求の範囲により示され、特許請求の範囲の意味及び範囲、そしてその均等概念から導出される全ての変更または変形された形態が本発明の範囲に含まれると解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0124】
10 データ取得部
20 第1の判断部
30 第2の判断部
40 最終判断部
50 マシンラーニング分析データベース
S10 振動データ取得ステップ
S12 サンプルデータ抽出ステップ
S20 第1の判断ステップ
S21 時間波形データ抽出ステップ
S22 高速フーリエ変換ステップ
S23 振動値抽出ステップ
S24 振動値を閾値と比較するステップ
S25 測定エラー判断ステップ
S30 第2の判断ステップ
S31 時間波形データ抽出ステップ
S32 サンプルデータ抽出ステップ
S33 候補特徴情報抽出ステップ
S34 主成分分析ステップ
S35 クラスタリング分析ステップ
S36 測定エラー判断ステップ
S40 最終判断ステップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10