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▶ エーエーシー オプティックス （ソシュウ） カンパニーリミテッドの特許一覧
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-05
(45)【発行日】2024-11-13
(54)【発明の名称】撮像光学レンズ
(51)【国際特許分類】
G02B 13/04 20060101AFI20241106BHJP
G02B 13/18 20060101ALI20241106BHJP
【ＦＩ】
G02B13/04
G02B13/18
【請求項の数】
9
(21)【出願番号】P 2024000893
(22)【出願日】2024-01-05
【審査請求日】2024-01-05
(31)【優先権主張番号】202310609973.4
(32)【優先日】2023-08-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】320011719
【氏名又は名称】エーエーシー オプティックス （ソシュウ） カンパニーリミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100128347
【弁理士】
【氏名又は名称】西内 盛二
(72)【発明者】
【氏名】▲兪▼ 仁▲龍▼
(72)【発明者】
【氏名】周 ▲順▼▲達▼
【審査官】殿岡 雅仁
(56)【参考文献】
【文献】特開２０２０－０４６５６５（ＪＰ，Ａ）
【文献】特開２０２２－１３１９０３（ＪＰ，Ａ）
【文献】特表２０２１－５１６７９３（ＪＰ，Ａ）
【文献】米国特許出願公開第２０１９／０１２９１４６（ＵＳ，Ａ１）
【文献】米国特許出願公開第２０１９／０２４６０１６（ＵＳ，Ａ１）
【文献】米国特許出願公開第２０１９／０１５５００６（ＵＳ，Ａ１）
【文献】米国特許出願公開第２０２２／０４０４５８１（ＵＳ，Ａ１）
【文献】特開２０２４－０４８０８５（ＪＰ，Ａ）
(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)
Ｇ０２Ｂ ９／００ － １７／０８
Ｇ０２Ｂ ２１／０２ － ２１／０４
Ｇ０２Ｂ ２５／００ － ２５／０４
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像光学レンズであって、前記撮像光学レンズは、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する第１レンズと、負の屈折力を有する第２レンズと、正の屈折力を有する第３レンズと、正の屈折力を有する第４レンズと、負の屈折力を有する第５レンズと、正の屈折力を有する第６レンズとによって構成され、前記第１レンズは、ガラス材質であり、前記第３レンズは、ガラス材質であり、
前記第３レンズの屈折率をｎ３、前記第１レンズの焦点距離をｆ１、前記第２レンズの焦点距離をｆ２、前記第５レンズの軸上厚みをｄ９、前記第５レンズの像側面から前記第６レンズの物体側面までの軸上距離をｄ１０、前記第２レンズの物体側面の中心曲率半径をＲ３、前記第２レンズの像側面の中心曲率半径をＲ４、前記撮像光学レンズの光学長をＴＴＬ、前記撮像光学レンズの像高をＩＨ、前記撮像光学レンズの画角をＦＯＶ、前記撮像光学レンズの焦点距離をｆ、前記第３レンズの焦点距離をｆ３としたときに、以下の条件式（１）～（５）及び（７）を満たすことを特徴とする撮像光学レンズ。
ｎ３≧１．７０ （１）
１．００≦ｆ２／ｆ１≦２．００ （２）
１．３０≦ｄ１０／ｄ９≦４．００ （３）
１．７０≦Ｒ４／Ｒ３≦４．００ （４）
０．０２≦ＴＴＬ／（ＩＨ×ＦＯＶ）≦０．０３ （５）
１．１０≦ｆ３／ｆ≦１．５０ （７）
【請求項2】
前記第６レンズの物体側面の中心曲率半径をＲ１１、前記第６レンズの像側面の中心曲率半径をＲ１２としたときに、以下の条件式（６）を満たすことを特徴とする請求項１に記載の撮像光学レンズ。－３．５０≦（Ｒ１１＋Ｒ１２）／（Ｒ１１－Ｒ１２）≦－１．３０ （６）
【請求項3】
前記第１レンズの物体側面は、近軸において凸面であり、前記第１レンズの像側面は、近軸において凹面であり、前記撮像光学レンズの焦点距離をｆ、前記第１レンズの物体側面の中心曲率半径をＲ１、前記第１レンズの像側面の中心曲率半径をＲ２、前記第１レンズの軸上厚みをｄ１としたときに、以下の条件式（８）～（１０）を満たすことを特徴とする請求項１に記載の撮像光学レンズ。
－３．６９≦ｆ１／ｆ≦－０．９８ （８）
０．５２≦（Ｒ１＋Ｒ２）／（Ｒ１－Ｒ２）≦２．２９ （９）
０．０２≦ｄ１／ＴＴＬ≦０．１６ （１０）
【請求項4】
前記第２レンズの物体側面は、近軸において凹面であり、前記第２レンズの像側面は、近軸において凸面であり、前記撮像光学レンズの焦点距離をｆ、前記第２レンズの軸上厚みをｄ３としたときに、以下の条件式（１１）～（１３）を満たすことを特徴とする請求項１に記載の撮像光学レンズ。
－７．０７≦ｆ２／ｆ≦－１．２７ （１１）
－７．７０≦（Ｒ３＋Ｒ４）／（Ｒ３－Ｒ４）≦－１．１２ （１２）
０．０２≦ｄ３／ＴＴＬ≦０．０９ （１３）
【請求項5】
前記第３レンズの物体側面は、近軸において凸面であり、前記第３レンズの像側面は、近軸において凸面であり、前記第３レンズの物体側面の中心曲率半径をＲ５、前記第３レンズの像側面の中心曲率半径をＲ６、前記第３レンズの軸上厚みをｄ５としたときに、以下の条件式（１４）～（１５）を満たすことを特徴とする請求項１に記載の撮像光学レンズ。
－０．４４≦（Ｒ５＋Ｒ６）／（Ｒ５－Ｒ６）≦－０．０５ （１４）
０．０３≦ｄ５／ＴＴＬ≦０．１２ （１５）
【請求項6】
前記第４レンズの物体側面は、近軸において凸面であり、前記第４レンズの像側面は、近軸において凸面であり、前記撮像光学レンズの焦点距離をｆ、前記第４レンズの焦点距離をｆ４、前記第４レンズの物体側面の中心曲率半径をＲ７、前記第４レンズの像側面の中心曲率半径をＲ８、前記第４レンズの軸上厚みをｄ７としたときに、以下の条件式（１６）～（１８）を満たすことを特徴とする請求項１に記載の撮像光学レンズ。
０．５３≦ｆ４／ｆ≦１．８６ （１６）
０．２０≦（Ｒ７＋Ｒ８）／（Ｒ７－Ｒ８）≦０．６９ （１７）
０．０６≦ｄ７／ＴＴＬ≦０．２０ （１８）
【請求項7】
前記第５レンズの物体側面は、近軸において凹面であり、前記第５レンズの像側面は、近軸において凹面であり、前記撮像光学レンズの焦点距離をｆ、前記第５レンズの焦点距離をｆ５、前記第５レンズの物体側面の中心曲率半径をＲ９、前記第５レンズの像側面の中心曲率半径をＲ１０としたときに、以下の条件式（１９）～（２１）を満たすことを特徴とする請求項１に記載の撮像光学レンズ。
－３．１５≦ｆ５／ｆ≦－０．７８ （１９）
－１．７３≦（Ｒ９＋Ｒ１０）／（Ｒ９－Ｒ１０）≦－０．５１ （２０）
０．０２≦ｄ９／ＴＴＬ≦０．１１ （２１）
【請求項8】
前記第６レンズの物体側面は、近軸において凸面であり、前記第６レンズの像側面は、近軸において凹面であり、前記撮像光学レンズの焦点距離をｆ、前記第６レンズの焦点距離をｆ６、前記第６レンズの軸上厚みをｄ１１としたときに、以下の条件式（２２）～（２３）を満たすことを特徴とする請求項１に記載の撮像光学レンズ。
１．４８≦ｆ６／ｆ≦６．８６ （２２）
０．０６≦ｄ１１／ＴＴＬ≦０．２２ （２３）
【請求項9】
前記撮像光学レンズの画角をＦＯＶとしたときに、以下の条件式（２４）を満たすことを特徴とする請求項１に記載の撮像光学レンズ。ＦＯＶ≧１２０° （２４）
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学レンズの分野に関し、特に、スマートフォン、デジタルカメラなどの携帯端末装置と、モニタ、ＰＣレンズ、車載レンズ、ドローンなどの撮像装置とに適用される撮像光学レンズに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々なスマートデバイスの発展に伴い、小型化撮像光学レンズの需要がますます高まっており、且つ感光素子の画素サイズ縮小することに加えて、現在の電子製品は、機能性が高く且つ軽量・薄型・携帯便利な外形を発展傾向としているため、良好な結像品質を備えた小型化撮像光学レンズは、現在の市場において主流となっている。優れた結像品質を得るために、多枚式のレンズ構造を採用することが多い。また、技術の発展及びユーザの多様化のニーズの増加に伴い、感光素子の画素面積が縮小しつつあり且つ結像品質に対するシステムからの要求が高くなってきている場合には、６枚式のレンズ構造が徐々にレンズの設計に現れている。優れた光学特性を有し、体積が小さく且つ収差が十分に補正される広角撮像レンズの需要が緊迫化している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記問題に鑑みて、本発明は、良好な光学性能を有するとともに、大口径・超広角・小型化の設計要求を満たす撮像光学レンズを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するために、本発明の実施形態は、撮像光学レンズを提供し、前記撮像光学レンズは、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する第１レンズと、負の屈折力を有する第２レンズと、正の屈折力を有する第３レンズと、正の屈折力を有する第４レンズと、負の屈折力を有する第５レンズと、正の屈折力を有する第６レンズとによって構成され、前記第１レンズは、ガラス材質であり、前記第３レンズは、ガラス材質であり、前記第３レンズの屈折率をｎ３、前記第１レンズの焦点距離をｆ１、前記第２レンズの焦点距離をｆ２、前記第５レンズの軸上厚みをｄ９、前記第５レンズの像側面から前記第６レンズの物体側面までの軸上距離をｄ１０、前記第２レンズの物体側面の中心曲率半径をＲ３、前記第２レンズの像側面の中心曲率半径をＲ４、前記撮像光学レンズの光学長をＴＴＬ、前記撮像光学レンズの像高をＩＨ、前記撮像光学レンズの画角をＦＯＶとしたときに、以下の条件式（１）～（５）を満たす。
ｎ３≧１．７０ （１）
１．００≦ｆ２／ｆ１≦２．００ （２）
１．３０≦ｄ１０／ｄ９≦４．００ （３）
１．７０≦Ｒ４／Ｒ３≦４．００ （４）
０．０２≦ＴＴＬ／（ＩＨ×ＦＯＶ）≦０．０３ （５）
ｎ３≧１．７０ （１）
１．００≦ｆ２／ｆ１≦２．００ （２）
１．３０≦ｄ１０／ｄ９≦４．００ （３）
１．７０≦Ｒ４／Ｒ３≦４．００ （４）
０．０２≦ＴＴＬ／（ＩＨ×ＦＯＶ）≦０．０３ （５）
【0005】
好ましくは、前記第６レンズの物体側面の中心曲率半径をＲ１１、前記第６レンズの像側面の中心曲率半径をＲ１２としたときに、以下の条件式（６）を満たす。
－３．５０≦（Ｒ１１＋Ｒ１２）／（Ｒ１１－Ｒ１２）≦－１．３０ （６）
－３．５０≦（Ｒ１１＋Ｒ１２）／（Ｒ１１－Ｒ１２）≦－１．３０ （６）
【0006】
好ましくは、前記撮像光学レンズの焦点距離をｆ、前記第３レンズの焦点距離をｆ３としたときに、以下の条件式（７）を満たす。
１．１０≦ｆ３／ｆ≦１．５０ （７）
１．１０≦ｆ３／ｆ≦１．５０ （７）
【0007】
好ましくは、前記第１レンズの物体側面は、近軸において凸面であり、前記第１レンズの像側面は、近軸において凹面であり、前記撮像光学レンズの焦点距離をｆ、前記第１レンズの物体側面の中心曲率半径をＲ１、前記第１レンズの像側面の中心曲率半径をＲ２、前記第１レンズの軸上厚みをｄ１としたときに、以下の条件式（８）～（１０）を満たす。
－３．６９≦ｆ１／ｆ≦－０．９８ （８）
０．５２≦（Ｒ１＋Ｒ２）／（Ｒ１－Ｒ２）≦２．２９ （９）
０．０２≦ｄ１／ＴＴＬ≦０．１６ （１０）
－３．６９≦ｆ１／ｆ≦－０．９８ （８）
０．５２≦（Ｒ１＋Ｒ２）／（Ｒ１－Ｒ２）≦２．２９ （９）
０．０２≦ｄ１／ＴＴＬ≦０．１６ （１０）
【0008】
好ましくは、前記第２レンズの物体側面は、近軸において凹面であり、前記第２レンズの像側面は、近軸において凸面であり、前記撮像光学レンズの焦点距離をｆ、前記第２レンズの軸上厚みをｄ３としたときに、以下の条件式（１１）～（１３）を満たす。
－７．０７≦ｆ２／ｆ≦－１．２７ （１１）
－７．７０≦（Ｒ３＋Ｒ４）／（Ｒ３－Ｒ４）≦－１．１２ （１２）
０．０２≦ｄ３／ＴＴＬ≦０．０９ （１３）
－７．０７≦ｆ２／ｆ≦－１．２７ （１１）
－７．７０≦（Ｒ３＋Ｒ４）／（Ｒ３－Ｒ４）≦－１．１２ （１２）
０．０２≦ｄ３／ＴＴＬ≦０．０９ （１３）
【0009】
好ましくは、前記第３レンズの物体側面は、近軸において凸面であり、前記第３レンズの像側面は、近軸において凸面であり、前記第３レンズの物体側面の中心曲率半径をＲ５、前記第３レンズの像側面の中心曲率半径をＲ６、前記第３レンズの軸上厚みをｄ５としたときに、以下の条件式（１４）～（１５）を満たす。
－０．４４≦（Ｒ５＋Ｒ６）／（Ｒ５－Ｒ６）≦－０．０５ （１４）
０．０３≦ｄ５／ＴＴＬ≦０．１２ （１５）
－０．４４≦（Ｒ５＋Ｒ６）／（Ｒ５－Ｒ６）≦－０．０５ （１４）
０．０３≦ｄ５／ＴＴＬ≦０．１２ （１５）
【0010】
好ましくは、前記第４レンズの物体側面は、近軸において凸面であり、前記第４レンズの像側面は、近軸において凸面であり、前記撮像光学レンズの焦点距離をｆ、前記第４レンズの焦点距離をｆ４、前記第４レンズの物体側面の中心曲率半径をＲ７、前記第４レンズの像側面の中心曲率半径をＲ８、前記第４レンズの軸上厚みをｄ７としたときに、以下の条件式（１６）～（１８）を満たす。
０．５３≦ｆ４／ｆ≦１．８６ （１６）
０．２０≦（Ｒ７＋Ｒ８）／（Ｒ７－Ｒ８）≦０．６９ （１７）
０．０６≦ｄ７／ＴＴＬ≦０．２０ （１８）
０．５３≦ｆ４／ｆ≦１．８６ （１６）
０．２０≦（Ｒ７＋Ｒ８）／（Ｒ７－Ｒ８）≦０．６９ （１７）
０．０６≦ｄ７／ＴＴＬ≦０．２０ （１８）
【0011】
好ましくは、前記第５レンズの物体側面は、近軸において凹面であり、前記第５レンズの像側面は、近軸において凹面であり、前記撮像光学レンズの焦点距離をｆ、前記第５レンズの焦点距離をｆ５、前記第５レンズの物体側面の中心曲率半径をＲ９、前記第５レンズの像側面の中心曲率半径をＲ１０としたときに、以下の条件式（１９）～（２１）を満たす。
－３．１５≦ｆ５／ｆ≦－０．７８ （１９）
－１．７３≦（Ｒ９＋Ｒ１０）／（Ｒ９－Ｒ１０）≦－０．５１ （２０）
０．０２≦ｄ９／ＴＴＬ≦０．１１ （２１）
－３．１５≦ｆ５／ｆ≦－０．７８ （１９）
－１．７３≦（Ｒ９＋Ｒ１０）／（Ｒ９－Ｒ１０）≦－０．５１ （２０）
０．０２≦ｄ９／ＴＴＬ≦０．１１ （２１）
【0012】
好ましくは、前記第６レンズの物体側面は、近軸において凸面であり、前記第６レンズの像側面は、近軸において凹面であり、前記撮像光学レンズの焦点距離をｆ、前記第６レンズの焦点距離をｆ６、前記第６レンズの軸上厚みをｄ１１としたときに、以下の条件式（２２）～（２３）を満たす。
１．４８≦ｆ６／ｆ≦６．８６ （２２）
０．０６≦ｄ１１／ＴＴＬ≦０．２２ （２３）
１．４８≦ｆ６／ｆ≦６．８６ （２２）
０．０６≦ｄ１１／ＴＴＬ≦０．２２ （２３）
【0013】
好ましくは、前記撮像光学レンズの画角をＦＯＶとしたときに、以下の条件式（２４）を満たす。
ＦＯＶ≧１２０° （２４）
ＦＯＶ≧１２０° （２４）
【発明の効果】
【0014】
本発明の有益な効果は、以下の通りである。本発明に係る撮像光学レンズは、優れた光学特性を有し、且つ大口径・超広角・小型化の特性を有し、高画素用のＣＣＤ、ＣＭＯＳなどの撮像素子で構成された携帯電話撮像レンズアセンブリ、ＷＥＢ撮像レンズ及びドローン用の撮像レンズに特に適用される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本発明の実施形態の技術案をより明確に説明するために、以下に実施形態に必要な図面を簡単に紹介し、明らかに、以下に説明する図面は、本発明のいくつかの実施形態だけであり、当業者にとって、創造的労働をしない前提で、更にこれらの図面に基づいて他の図面を取得することができる。
【図1】本発明の第１実施形態に係る撮像光学レンズの構成を示す模式図である。
【図5】本発明の第２実施形態に係る撮像光学レンズの構成を示す模式図である。
【図9】本発明の第３実施形態に係る撮像光学レンズの構成を示す模式図である。
【図13】本発明の第４実施形態に係る撮像光学レンズの構成を示す模式図である。
【図17】本発明の第５実施形態に係る撮像光学レンズの構成を示す模式図である。
【図21】本発明の第６実施形態に係る撮像光学レンズの構成を示す模式図である。
【図25】比較実施形態に係る撮像光学レンズの構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の目的、解決手段およびメリットがより明瞭になるように、以下では、図面を参照しながら本発明の各実施形態を詳細に説明する。但し、本発明の各実施形態において本発明をより良好に理解するために多くの技術的詳細を述べることは、当業者に理解され得る。しかし、これらの技術的詳細および以下の各実施形態に基づく様々な変更および修正がなくても、本発明が保護請求する技術案も実現できる。
【0017】
（第１実施形態）
図面に示すように、本発明は、撮像光学レンズ１０を提供する。図１は、本発明の第１実施形態に係る撮像光学レンズ１０を示し、当該撮像光学レンズ１０は、合計で６つのレンズを備える。具体的には、撮像光学レンズ１０は、物体側から像側へ順に、保護シートＰＧと、第１レンズＬ１と、第２レンズＬ２と、第３レンズＬ３と、絞りＳ１と、第４レンズＬ４と、第５レンズＬ５と、第６レンズＬ６とによつて構成される。第６レンズＬ６と像面Ｓｉとの間には、光学フィルタ（ｆｉｌｔｅｒ）ＧＦなどの光学素子が設置されてもよい。
図面に示すように、本発明は、撮像光学レンズ１０を提供する。図１は、本発明の第１実施形態に係る撮像光学レンズ１０を示し、当該撮像光学レンズ１０は、合計で６つのレンズを備える。具体的には、撮像光学レンズ１０は、物体側から像側へ順に、保護シートＰＧと、第１レンズＬ１と、第２レンズＬ２と、第３レンズＬ３と、絞りＳ１と、第４レンズＬ４と、第５レンズＬ５と、第６レンズＬ６とによつて構成される。第６レンズＬ６と像面Ｓｉとの間には、光学フィルタ（ｆｉｌｔｅｒ）ＧＦなどの光学素子が設置されてもよい。
【0018】
本実施形態において、第１レンズＬ１の物体側面及び像側面は、いずれも球面であり、残りのレンズの表面は、いずれも非球面であり、一部のレンズを球面レンズとして設計することにより、製造難度を低減することができる。
【0019】
本実施形態では、第１レンズＬ１は、ガラス材質であり、第２レンズＬ２は、プラスチック材質であり、第３レンズＬ３は、ガラス材質であり、第４レンズＬ４は、プラスチック材質であり、第５レンズＬ５は、プラスチック材質であり、第６レンズＬ６は、プラスチック材質であり、ガラスレンズを適当に添加することにより、システムの光学性能を改善することができる。他の選択可能な実施形態において、各レンズは、他の材質であってもよい。
【0020】
本実施形態において、第３レンズＬ３の屈折率をｎ３としたときに、条件式ｎ３≧１．７０を満たし、これによって第３レンズＬ３の屈折率ｎ３を規定し、この範囲内において、高屈折率の材料を用いることにより、結像品質の向上に寄与する。
【0021】
本実施形態において、第１レンズＬ１の焦点距離をｆ１、第２レンズＬ２の焦点距離をｆ２としたときに、条件式１．００≦ｆ２／ｆ１≦２．００を満たし、これによって第１レンズＬ１の焦点距離ｆ１と第２レンズＬ２の焦点距離ｆ２との比を規定し、この範囲内において、第１レンズと第２レンズとの焦点距離が近く、光線の緩やかな遷移に寄与し、色収差を効果的に低減でき、｜ＬＣ｜≦４．５μｍとする。
【0022】
本実施形態において、第５レンズＬ５の軸上厚みをｄ９、第５レンズＬ５の像側面から第６レンズＬ６の物体側面までの軸上距離をｄ１０としたときに、条件式１．３０≦ｄ１０／ｄ９≦４．００を満たし、これによって第５レンズＬ５の像側面から第６レンズＬ６の物体側面までの軸上距離ｄ１０と第５レンズＬ５の軸上厚みｄ９との比を規定し、この範囲内において、空気間隔を割り当てることにより、光線の緩やかな遷移に寄与し、画質を向上させることができる。
【0023】
本実施形態において、第２レンズＬ２の物体側面の中心曲率半径をＲ３、第２レンズＬ２の像側面の中心曲率半径をＲ４としたときに、条件式１．７０≦Ｒ４／Ｒ３≦４．００を満たし、これによって第２レンズＬ２の形状を規定し、条件式の範囲内で、システムの像面湾曲量を効果的にバランスさせ、中心視野の像面湾曲のシフト量を０．０１ｍｍ未満にすることができる。
【0024】
本実施形態において、撮像光学レンズ１０の光学長をＴＴＬ、撮像光学レンズ１０の像高をＩＨ、撮像光学レンズ１０の画角をＦＯＶとしたときに、条件式０．０２≦ＴＴＬ／（ＩＨ×ＦＯＶ）≦０．０３を満たし、これによって撮像光学レンズ１０の光学長ＴＴＬとその像高ＩＨ及び画角ＦＯＶの積との比に規定し、条件式の範囲内において、システムの小型化と広角化の両立に寄与する。
【0025】
本実施形態において、第６レンズＬ６の物体側面の中心曲率半径をＲ１１、第６レンズＬ６の像側面の中心曲率半径をＲ１２としたときに、条件式－３．５０≦（Ｒ１１＋Ｒ１２）／（Ｒ１１－Ｒ１２）≦－１．３０を満たし、これによって第６レンズＬ６の形状を規定し、光線の緩やかな遷移に寄与し、画質を向上させることができる。
【0026】
本実施形態において、撮像光学レンズ１０の焦点距離をｆ、第３レンズＬ３の焦点距離をｆ３としたときに、条件式１．１０≦ｆ３／ｆ≦１．５０を満たし、これによって第３レンズＬ３の焦点距離ｆ３と撮像光学レンズ１０の焦点距離ｆとの比を規定し、この範囲内において、システムの屈折力を適切に配分することにより、システムが良好な結像品質及び低い感度を有する。
【0027】
本実施形態では、第１レンズＬ１は、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、負の屈折力を有する。他の選択可能な実施形態において、第１レンズＬ１の物体側面及び像側面は、他の凹・凸分布状況に設置されてもよい。
【0028】
撮像光学レンズ１０の焦点距離をｆ、第１レンズＬ１の焦点距離をｆ１としたときに、条件式－３．６９≦ｆ１／ｆ≦－０．９８を満たし、これによって第１レンズＬ１の焦点距離ｆ１と撮像光学レンズ１０の焦点距離ｆとの比を規定し、この範囲内では、超広角化の実現に寄与する。好ましくは、－２．３１≦ｆ１／ｆ≦－１．２３を満たす。
【0029】
第１レンズＬ１の物体側面の中心曲率半径をＲ１、第１レンズＬ１の像側面の中心曲率半径をＲ２としたときに、条件式０．５２≦（Ｒ１＋Ｒ２）／（Ｒ１－Ｒ２）≦２．２９を満たし、第１レンズＬ１の形状を合理的に制御することにより、第１レンズＬ１がシステム球面収差を効果的に補正することができる。好ましくは、０．８３≦（Ｒ１＋Ｒ２）／（Ｒ１－Ｒ２）≦１．８３を満たす。
【0030】
第１レンズＬ１の軸上厚みをｄ１、撮像光学レンズ１０の光学長をＴＴＬとしたときに、条件式０．０２≦ｄ１／ＴＴＬ≦０．１６を満たし、条件式の範囲内で、小型化の実現に有利である。好ましくは、０．０３≦ｄ１／ＴＴＬ≦０．１３を満たす。
【0031】
本実施形態において、第２レンズＬ２は、物体側面が近軸において凹面であり、像側面が近軸において凸面であり、第２レンズＬ２は、負の屈折力を有する。他の選択可能な実施形態において、第２レンズＬ２の物体側面及び像側面は、他の凹・凸分布状況に設置されてもよい。
【0032】
撮像光学レンズ１０の焦点距離をｆ、前記第２レンズＬ２の焦点距離をｆ２としたときに、条件式－７．０７≦ｆ２／ｆ≦－１．２７を満たし、第２レンズＬ２の負屈折力を合理的な範囲に制御することにより、光学システムの収差の補正に有利である。好ましくは、－４．４２≦ｆ２／ｆ≦－１．５９を満たす。
【0033】
第２レンズＬ２の物体側面の中心曲率半径をＲ３、第２レンズＬ２の像側面の中心曲率半径をＲ４としたときに、条件式－７．７０≦（Ｒ３＋Ｒ４）／（Ｒ３－Ｒ４）≦－１．１２を満たし、これによって第２レンズＬ２の形状を規定し、範囲内において、極薄広角化の進行に伴い、軸外画角の収差等の補正に有利である。好ましくは、－４．８１≦（Ｒ３＋Ｒ４）／（Ｒ３－Ｒ４）≦－１．４０を満たす。
【0034】
第２レンズＬ２の軸上厚みをｄ３、撮像光学レンズ１０の光学長をＴＴＬとしたときに、条件式０．０２≦ｄ３／ＴＴＬ≦０．０９を満たし、条件式の範囲内で、小型化の実現に有利である。好ましくは、０．０４≦ｄ３／ＴＴＬ≦０．０７を満たす。
【0035】
本実施形態において、第３レンズＬ３は、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凸面であり、第３レンズＬ３は、正の屈折力を有する。他の選択可能な実施形態において、第３レンズＬ３の物体側面及び像側面は、他の凹・凸分布状況に設置されてもよい。
【0036】
第３レンズＬ３の物体側面の中心曲率半径をＲ５、第３レンズＬ３の像側面の中心曲率半径をＲ６としたときに、条件式－０．４４≦（Ｒ５＋Ｒ６）／（Ｒ５－Ｒ６）≦－０．０５を満たし、これによって第３レンズＬ３の形状を規定し、この範囲内では、光線の偏向度合いを小さくして色収差を効果的に補正することができる。好ましくは、－０．２８≦（Ｒ５＋Ｒ６）／（Ｒ５－Ｒ６）≦－０．０７を満たす。
【0037】
第３レンズＬ３の軸上厚みをｄ５、撮像光学レンズ１０の光学長をＴＴＬとしたときに、条件式０．０３≦ｄ５／ＴＴＬ≦０．１２を満たし、条件式の範囲内では、小型化の実現に有利である。好ましくは、０．０５≦ｄ５／ＴＴＬ≦０．１０を満たす。
【0038】
本実施形態において、第４レンズＬ４は、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凸面であり、第４レンズＬ４は、正の屈折力を有する。他の選択可能な実施形態において、第４レンズＬ４の物体側面及び像側面は、他の凹・凸分布状況に設置されてもよい。
【0039】
撮像光学レンズ１０の焦点距離をｆ、第４レンズＬ４の焦点距離をｆ４としたときに、条件式０．５３≦ｆ４／ｆ≦１．８６を満たし、屈折力の合理的な配分により、システムが優れた結像品質及び低い感度を有する。好ましくは、０．８５≦ｆ４／ｆ≦１．４９を満たす。
【0040】
第４レンズＬ４の物体側面の中心曲率半径をＲ７、第４レンズＬ４の像側面の中心曲率半径をＲ８としたときに、条件式０．２０≦（Ｒ７＋Ｒ８）／（Ｒ７－Ｒ８）≦０．６９を満たし、これによって第４レンズＬ４の形状を規定し、この範囲内では、極薄長焦点化の進展に伴い、軸外画角の収差等の補正に有利である。好ましくは、０．３２≦（Ｒ７＋Ｒ８）／（Ｒ７－Ｒ８）≦０．５５を満たす。
【0041】
第４レンズＬ４の軸上厚みをｄ７、撮像光学レンズ１０の光学長をＴＴＬとしたときに、条件式０．０６≦ｄ７／ＴＴＬ≦０．２０を満たし、条件式の範囲内では、小型化の実現に有利である。好ましくは、０．０９≦ｄ７／ＴＴＬ≦０．１６を満たす。
【0042】
本実施形態において、第５レンズＬ５は、物体側面が近軸において凹面であり、像側面が近軸において凹面であり、第５レンズＬ５は、負の屈折力を有する。他の選択可能な実施形態において、第５レンズＬ５の物体側面及び像側面は、他の凹・凸分布状況に設置されてもよい。
【0043】
撮像光学レンズ１０の焦点距離をｆ、第５レンズＬ５の焦点距離をｆ５としたときに、条件式－３．１５≦ｆ５／ｆ≦－０．７８を満たし、屈折力の合理的な配分により、システムが優れた結像品質及び低い感度を有する。好ましくは、－１．９７≦ｆ５／ｆ≦－０．９７を満たす。
【0044】
第５レンズＬ５の物体側面の中心曲率半径をＲ９、第５レンズＬ５の像側面の中心曲率半径をＲ１０としたときに、条件式－１．７３≦（Ｒ９＋Ｒ１０）／（Ｒ９－Ｒ１０）≦－０．５１を満たし、第５レンズＬ５の形状を規定し、範囲内において、極薄広角化の進行に伴い、軸外画角の収差等の補正に有利である。好ましくは、－１．０８≦（Ｒ９＋Ｒ１０）／（Ｒ９－Ｒ１０）≦－０．６４を満たす。
【0045】
第５レンズＬ５の軸上厚みをｄ９、撮像光学レンズ１０の光学長をＴＴＬとしたときに、０．０２≦ｄ９／ＴＴＬ≦０．１１を満たし、条件式の範囲内では、小型化の実現に有利である。好ましくは、０．０４≦ｄ９／ＴＴＬ≦０．０９を満たす。
【0046】
本実施形態において、第６レンズＬ６は、物体側面が近軸において凸面であり、像側面が近軸において凹面であり、第６レンズＬ６は、正の屈折力を有する。他の選択可能な実施形態において、第６レンズＬ６の物体側面及び像側面は、他の凹・凸分布状況に設置されてもよい。
【0047】
撮像光学レンズ１０の焦点距離をｆ、第６レンズＬ６の焦点距離をｆ６としたときに、１．４８≦ｆ６／ｆ≦６．８６を満たし、屈折力の合理的な配分により、システムが優れた結像品質及び低い感度を有する。好ましくは、２．３７≦ｆ６／ｆ≦５．４９を満たす。
【0048】
第６レンズＬ６の軸上厚みをｄ１１、撮像光学レンズ１０の光学長をＴＴＬとしたときに、条件式０．０６≦ｄ１１／ＴＴＬ≦０．２２を満たし、条件式の範囲内では、小型化の実現に有利である。好ましくは、０．１０≦ｄ１１／ＴＴＬ≦０．１８を満たす。
【0049】
本実施形態において、撮像光学レンズの画角をＦＯＶとしたときに、条件式ＦＯＶ≧１２０°を満たし、超広角を実現する。
【0050】
本実施形態において、撮像光学レンズ１０の絞り値ＦＮＯは、２．４０以下であり、大口径を図り、撮像光学レンズの結像性能に優れる。
【0051】
撮像光学レンズ１０は、良好な光学性能を有すると同時に、大口径・超広角・小型化の設計要求を満たすことができ、当該撮像光学レンズ１０の特性に基づいて、当該撮像光学レンズ１０は、高画素用のＣＣＤ、ＣＭＯＳなどの撮像素子で構成された携帯電話撮像レンズアセンブリ、ＷＥＢ撮像レンズ及びドローン用の撮像レンズに特に適用される。
【0052】
以下、本発明の撮像光学レンズ１０について、実施例を用いて説明する。各実施例に記載の記号は、以下に示す通りである。焦点距離、軸上距離、中心曲率半径、軸上厚み、変曲点位置、停留点位置の単位は、ｍｍである。
【0053】
ＴＴＬは、光学長（第１レンズＬ１の物体側面から像面Ｓｉまでの軸上距離）であり、単位がｍｍである。
絞り値ＦＮＯは、撮像光学レンズの有効焦点距離と入射瞳径との比である。
絞り値ＦＮＯは、撮像光学レンズの有効焦点距離と入射瞳径との比である。
【0054】
好ましくは、高品質の結像需要を満たすように、前記レンズの物体側面及び／又は像側面に変曲点及び／又は停留点が更に設置されてもよく、具体的な実施形態を以下に示す。
【0055】
表１、表２は、本発明の第１実施形態に係る撮像光学レンズ１０の設計データを示す。
【0056】
【表1】
【0057】
但し、表中の各記号の意味は、下記に示す通りである。
Ｓ１：絞り
Ｒ：光学面中心での曲率半径
Ｒ０：保護ガラスＰＧの物体側面の中心曲率半径
Ｒ０１：保護ガラスＰＧの像側面の中心曲率半径
Ｒ１：第１レンズＬ１の物体側面の中心曲率半径
Ｒ２：第１レンズＬ１の像側面の中心曲率半径
Ｒ３：第２レンズＬ２の物体側面の中心曲率半径
Ｒ４：第２レンズＬ２の像側面の中心曲率半径
Ｒ５：第３レンズＬ３の物体側面の中心曲率半径
Ｒ６：第３レンズＬ３の像側面の中心曲率半径
Ｒ７：第４レンズＬ４の物体側面の中心曲率半径
Ｒ８：第４レンズＬ４の像側面の中心曲率半径
Ｒ９：第５レンズＬ５の物体側面の中心曲率半径
Ｒ１０：第５レンズＬ５の像側面の中心曲率半径
Ｒ１１：第６レンズＬ６の物体側面の中心曲率半径
Ｒ１２：第６レンズＬ６の像側面の中心曲率半径
Ｒ１３：光学フィルタＧＦの物体側面の中心曲率半径
Ｒ１４：光学フィルタＧＦの像側面の中心曲率半径
Ｔ０：保護ガラスＰＧの軸上厚み
Ｔ０１：保護ガラスＰＧの像側面から第１レンズＬ１の物体側面までの軸上距離
ｄ：レンズの軸上厚み、レンズ間の軸上距離
ｄ０：絞りＳ１から第１レンズＬ１の物体側面までの軸上距離
ｄ１：第１レンズＬ１の軸上厚み
ｄ２：第１レンズＬ１の像側面から第２レンズＬ２の物体側面までの軸上距離
ｄ３：第２レンズＬ２の軸上厚み
ｄ４：第２レンズＬ２の像側面から第３レンズＬ３の物体側面までの軸上距離
ｄ５：第３レンズＬ３の軸上厚み
ｄ６：第３レンズＬ３の像側面から第４レンズＬ４の物体側面までの軸上距離
ｄ７：第４レンズＬ４の軸上厚み
ｄ８：第４レンズＬ４の像側面から第５レンズＬ５の物体側面までの軸上距離
ｄ９：第５レンズＬ５の軸上厚み
ｄ１０：第５レンズＬ５の像側面から第６レンズＬ６の物体側面までの軸上距離
ｄ１１：第６レンズＬ６の軸上厚み
ｄ１２：第６レンズＬ６の像側面から光学フィルタＧＦの物体側面までの軸上距離
ｄ１３：光学フィルタＧＦの軸上厚み
ｄ１４：光学フィルタＧＦの像側面から像面Ｓｉまでの軸上距離
ｎｄ：ｄ線の屈折率（ｄ線は波長５５０ｎｍの緑色光である）
ｎｄ１：第１レンズＬ１のｄ線の屈折率
ｎｄ２：第２レンズＬ２のｄ線の屈折率
ｎｄ３：第３レンズＬ３のｄ線の屈折率
ｎｄ４：第４レンズＬ４のｄ線の屈折率
ｎｄ５：第５レンズＬ５のｄ線の屈折率
ｎｄ６：第６レンズＬ６のｄ線の屈折率
ｎｄｇ１：保護ガラスＰＧのｄ線の屈折率
ｎｄｇ２：光学フィルタＧＦのｄ線の屈折率
ｖｄ：アッベ数
ｖ１：第１レンズＬ１のアッベ数
ｖ２：第２レンズＬ２のアッベ数
ｖ３：第３レンズＬ３のアッベ数
ｖ４：第４レンズＬ４のアッベ数
ｖ５：第５レンズＬ５のアッベ数
ｖ６：第６レンズＬ６のアッベ数
ｖｇ１：保護ガラスＰＧのアッベ数
ｖｇ２：光学フィルタＧＦのアッベ数
Ｓ１：絞り
Ｒ：光学面中心での曲率半径
Ｒ０：保護ガラスＰＧの物体側面の中心曲率半径
Ｒ０１：保護ガラスＰＧの像側面の中心曲率半径
Ｒ１：第１レンズＬ１の物体側面の中心曲率半径
Ｒ２：第１レンズＬ１の像側面の中心曲率半径
Ｒ３：第２レンズＬ２の物体側面の中心曲率半径
Ｒ４：第２レンズＬ２の像側面の中心曲率半径
Ｒ５：第３レンズＬ３の物体側面の中心曲率半径
Ｒ６：第３レンズＬ３の像側面の中心曲率半径
Ｒ７：第４レンズＬ４の物体側面の中心曲率半径
Ｒ８：第４レンズＬ４の像側面の中心曲率半径
Ｒ９：第５レンズＬ５の物体側面の中心曲率半径
Ｒ１０：第５レンズＬ５の像側面の中心曲率半径
Ｒ１１：第６レンズＬ６の物体側面の中心曲率半径
Ｒ１２：第６レンズＬ６の像側面の中心曲率半径
Ｒ１３：光学フィルタＧＦの物体側面の中心曲率半径
Ｒ１４：光学フィルタＧＦの像側面の中心曲率半径
Ｔ０：保護ガラスＰＧの軸上厚み
Ｔ０１：保護ガラスＰＧの像側面から第１レンズＬ１の物体側面までの軸上距離
ｄ：レンズの軸上厚み、レンズ間の軸上距離
ｄ０：絞りＳ１から第１レンズＬ１の物体側面までの軸上距離
ｄ１：第１レンズＬ１の軸上厚み
ｄ２：第１レンズＬ１の像側面から第２レンズＬ２の物体側面までの軸上距離
ｄ３：第２レンズＬ２の軸上厚み
ｄ４：第２レンズＬ２の像側面から第３レンズＬ３の物体側面までの軸上距離
ｄ５：第３レンズＬ３の軸上厚み
ｄ６：第３レンズＬ３の像側面から第４レンズＬ４の物体側面までの軸上距離
ｄ７：第４レンズＬ４の軸上厚み
ｄ８：第４レンズＬ４の像側面から第５レンズＬ５の物体側面までの軸上距離
ｄ９：第５レンズＬ５の軸上厚み
ｄ１０：第５レンズＬ５の像側面から第６レンズＬ６の物体側面までの軸上距離
ｄ１１：第６レンズＬ６の軸上厚み
ｄ１２：第６レンズＬ６の像側面から光学フィルタＧＦの物体側面までの軸上距離
ｄ１３：光学フィルタＧＦの軸上厚み
ｄ１４：光学フィルタＧＦの像側面から像面Ｓｉまでの軸上距離
ｎｄ：ｄ線の屈折率（ｄ線は波長５５０ｎｍの緑色光である）
ｎｄ１：第１レンズＬ１のｄ線の屈折率
ｎｄ２：第２レンズＬ２のｄ線の屈折率
ｎｄ３：第３レンズＬ３のｄ線の屈折率
ｎｄ４：第４レンズＬ４のｄ線の屈折率
ｎｄ５：第５レンズＬ５のｄ線の屈折率
ｎｄ６：第６レンズＬ６のｄ線の屈折率
ｎｄｇ１：保護ガラスＰＧのｄ線の屈折率
ｎｄｇ２：光学フィルタＧＦのｄ線の屈折率
ｖｄ：アッベ数
ｖ１：第１レンズＬ１のアッベ数
ｖ２：第２レンズＬ２のアッベ数
ｖ３：第３レンズＬ３のアッベ数
ｖ４：第４レンズＬ４のアッベ数
ｖ５：第５レンズＬ５のアッベ数
ｖ６：第６レンズＬ６のアッベ数
ｖｇ１：保護ガラスＰＧのアッベ数
ｖｇ２：光学フィルタＧＦのアッベ数
【0058】
表２は、本発明の第１実施形態に係る撮像光学レンズ１０における各レンズの非球面データを示す。
【0059】
【表2】
【0060】
各レンズ面の非球面は、便宜上、下記式（２５）で表される非球面を使用している。しかしながら、本発明は、特にこの式（２５）の非球面多項式に限定されるものではない。
【0061】
ｚ＝（ｃｒ２）／｛１＋［１－（ｋ＋１）（ｃ２ｒ２）］１／２｝＋Ａ４ｒ４＋Ａ６ｒ６＋Ａ８ｒ８＋Ａ１０ｒ１０＋Ａ１２ｒ１２＋Ａ１４ｒ１４＋Ａ１６ｒ１６＋Ａ１８ｒ１８＋Ａ２０ｒ２０ （２５）
【0062】
但し、ｋは、円錐係数であり、Ａ４、Ａ６、Ａ８、Ａ１０、Ａ１２、Ａ１４、Ａ１６、Ａ１８、Ａ２０は、非球面係数であり、ｃは、光学面中心における曲率であり、ｒは、非球面曲線上の点と光軸との垂直距離であり、ｚは、非球面深さ（非球面における光軸からの距離がｒである点と、非球面の光軸上の頂点に接する断面との両者間の垂直距離）である。
【0063】
表３、表４は、本発明の第１実施形態に係る撮像光学レンズ１０における各レンズの変曲点及び停留点の設計データを示す。但し、Ｐ１Ｒ１、Ｐ１Ｒ２は、それぞれ第１レンズＬ１の物体側面と像側面を示し、Ｐ２Ｒ１、Ｐ２Ｒ２は、それぞれ第２レンズＬ２の物体側面と像側面を示し、Ｐ３Ｒ１、Ｐ３Ｒ２は、それぞれ第３レンズＬ３の物体側面と像側面を示し、Ｐ４Ｒ１、Ｐ４Ｒ２は、それぞれ第４レンズＬ４の物体側面と像側面を示し、Ｐ５Ｒ１、Ｐ５Ｒ２は、それぞれ第５レンズＬ５の物体側面と像側面を示し、Ｐ６Ｒ１、Ｐ６Ｒ２は、それぞれ第６レンズＬ６の物体側面と像側面を示す。「変曲点位置」欄の対応するデータは、各レンズの表面に設置された変曲点から撮像光学レンズ１０の光軸までの垂直距離である。「停留点位置」欄の対応するデータは、各レンズの表面に設置された停留点から撮像光学レンズ１０の光軸までの垂直距離である。
【0064】
【表3】
【0065】
【表4】
【0066】
図２、図３は、それぞれ波長６５０ｎｍ、６１０ｎｍ、５５５ｎｍ、５１０ｎｍ及び４７０ｎｍの光が第１実施形態に係る撮像光学レンズ１０を通った後の軸上色収差及び倍率色収差を示す模式図である。図４は、波長５５５ｎｍの光が第１実施形態に係る撮像光学レンズ１０を通った後の像面湾曲及び歪曲収差を示す模式図であり、図４の像面湾曲Ｓは、サジタル方向の像面湾曲であり、Ｔは、タンジェンシャル方向の像面湾曲である。
【0067】
後に現れる表２９は、各実施例における各種数値と条件式で規定されたパラメータに対応する値を示している。
【0068】
表２９に示すように、第１実施形態は、各条件式を満たす。
【0069】
本実施形態において、前記撮像光学レンズ１０の入射瞳径ＥＮＰＤは、１．２３７ｍｍであり、全視野像高ＩＨは、３．９３０ｍｍであり、対角線方向の画角ＦＯＶは、１５０．６２°であり、前記撮像光学レンズ１０は、大口径・超広角・小型化の設計要求を満たし、その軸上、軸外色収差が十分に補正され、且つ優れた光学特性を有する。
【0070】
（第２実施形態）
第２実施形態は、第１実施形態と基本的に同じであり、記号の意味も第１実施形態と同様であるため、相違点のみを以下に示す。
第２実施形態は、第１実施形態と基本的に同じであり、記号の意味も第１実施形態と同様であるため、相違点のみを以下に示す。
【0071】
図５に示すのは、本発明の第２実施形態に係る撮像光学レンズ２０である。
【0072】
表５、表６は、本発明の第２実施形態に係る撮像光学レンズ２０の設計データを示す。
【0073】
【表5】
【0074】
表６は、本発明の第２実施形態に係る撮像光学レンズ２０における各レンズの非球面データを示す。
【0075】
【表6】
【0076】
表７、表８は、本発明の第２実施形態に係る撮像光学レンズ２０における各レンズの変曲点及び停留点の設計データを示す。
【0077】
【表7】
【0078】
【表8】
【0079】
図６、図７は、それぞれ波長６５０ｎｍ、６１０ｎｍ、５５５ｎｍ、５１０ｎｍ及び４７０ｎｍの光が第２実施形態に係る撮像光学レンズ２０を通った後の軸上色収差及び倍率色収差を示す模式図である。図８は、波長５５５ｎｍの光が第２実施形態に係る撮像光学レンズ２０を通った後の像面湾曲及び歪曲収差を示す模式図である。図８の像面湾曲Ｓは、サジタル方向の像面湾曲であり、Ｔは、タンジェンシャル方向の像面湾曲である。
【0080】
表２９に示すように、第２実施形態は、各条件式を満たす。
【0081】
本実施形態において、前記撮像光学レンズ２０の入射瞳径ＥＮＰＤは、１．４６４ｍｍであり、全視野像高ＩＨは、３．９３０ｍｍであり、対角線方向の画角ＦＯＶは、１２１．８８°であり、前記撮像光学レンズ２０は、大口径・超広角・小型化の設計要求を満たし、その軸上、軸外色収差が十分に補正され、且つ優れた光学特性を有する。
【0082】
（第３実施形態）
第３実施形態は、第１実施形態と基本的に同じであり、記号の意味も第１実施形態と同様であるため、相違点のみを以下に示す。
第３実施形態は、第１実施形態と基本的に同じであり、記号の意味も第１実施形態と同様であるため、相違点のみを以下に示す。
【0083】
図９に示すのは、本発明の第３実施形態に係る撮像光学レンズ３０を示す。
【0084】
表９、表１０は、本発明の第３実施形態に係る撮像光学レンズ３０の設計データを示す。
【0085】
【表9】
【0086】
表１０は、本発明の第３実施形態に係る撮像光学レンズ３０における各レンズの非球面データを示す。
【0087】
【表10】
【0088】
表１１、表１２は、本発明の第３実施形態に係る撮像光学レンズ３０における各レンズの変曲点及び停留点の設計データを示す。
【0089】
【表11】
【0090】
【表12】
【0091】
図１０、図１１は、それぞれ波長６５０ｎｍ、６１０ｎｍ、５５５ｎｍ、５１０ｎｍ及び４７０ｎｍの光が第３実施形態に係る撮像光学レンズ３０を通った後の軸上色収差及び倍率色収差を示す模式図である。図１２は、波長５５５ｎｍの光が第３実施形態に係る撮像光学レンズ３０を通った後の像面湾曲及び歪曲収差を示す模式図である。図１２の像面湾曲Ｓは、サジタル方向の像面湾曲であり、Ｔは、タンジェンシャル方向の像面湾曲である。
【0092】
表２９に示すように、第３実施形態は、各条件式を満たす。
【0093】
本実施形態において、前記撮像光学レンズ３０の入射瞳径ＥＮＰＤは、１．３３５ｍｍであり、全視野像高ＩＨは、３．９３０ｍｍであり、対角線方向の画角ＦＯＶは、１３６．６０°であり、前記撮像光学レンズ３０は、大口径・超広角・小型化の設計要求を満たし、その軸上、軸外色収差が十分に補正され、且つ優れた光学特性を有する。
【0094】
（第４実施形態）
第４実施形態は、第１実施形態と基本的に同じであり、記号の意味も第１実施形態と同様であるため、相違点のみを以下に示す。
第４実施形態は、第１実施形態と基本的に同じであり、記号の意味も第１実施形態と同様であるため、相違点のみを以下に示す。
【0095】
図１３に示すのは、本発明の第４実施形態に係る撮像光学レンズ４０である。
【0096】
表１３、表１４は、本発明の第４実施形態に係る撮像光学レンズ４０の設計データを示す。
【0097】
【表13】
【0098】
表１４は、本発明の第４実施形態に係る撮像光学レンズ４０における各レンズの非球面データを示す。
【0099】
【表14】
【0100】
表１５、表１６は、本発明の第４実施形態に係る撮像光学レンズ４０における各レンズの変曲点及び停留点の設計データを示す。
【0101】
【表15】
【0102】
【表16】
【0103】
図１４、図１５は、それぞれ波長６５０ｎｍ、６１０ｎｍ、５５５ｎｍ、５１０ｎｍ及び４７０ｎｍの光が第４実施形態に係る撮像光学レンズ４０を通った後の軸上色収差及び倍率色収差を示す模式図である。図１６は、波長５５５ｎｍの光が第４実施形態に係る撮像光学レンズ４０を通った後の像面湾曲及び歪曲収差を示す模式図である。図１６の像面湾曲Ｓは、サジタル方向の像面湾曲であり、Ｔはタンジェンシャル方向の像面湾曲である。
【0104】
表２９に示すように、第４実施形態は、各条件式を満たす。
【0105】
本実施形態において、前記撮像光学レンズ４０の入射瞳径ＥＮＰＤは、１．１４６ｍｍであり、全視野像高ＩＨは、３．９３０ｍｍであり、対角線方向の画角ＦＯＶは、１５９．６４°であり、前記撮像光学レンズ４０は、大口径・超広角・小型化の設計要求を満たし、その軸上、軸外色収差が十分に補正され、且つ優れた光学特性を有する。
【0106】
（第５実施形態）
第５実施形態は、第１実施形態と基本的に同じであり、記号の意味も第１実施形態と同様であるため、相違点のみを以下に示す。
第５実施形態は、第１実施形態と基本的に同じであり、記号の意味も第１実施形態と同様であるため、相違点のみを以下に示す。
【0107】
図１７に示すのは、本発明の第５実施形態に係る撮像光学レンズ５０である。
【0108】
表１７、表１８は、本発明の第５実施形態に係る撮像光学レンズ５０の設計データを示す。
【0109】
【表17】
【0110】
表１８は、本発明の第５実施形態に係る撮像光学レンズ５０における各レンズの非球面データを示す。
【0111】
【表18】
【0112】
表１９、表２０は、本発明の第５実施形態に係る撮像光学レンズ５０における各レンズの変曲点及び停留点の設計データを示す。
【0113】
【表19】
【0114】
【表20】
【0115】
図１８、図１９は、それぞれ波長６５０ｎｍ、６１０ｎｍ、５５５ｎｍ、５１０ｎｍ及び４７０ｎｍの光が第５実施形態に係る撮像光学レンズ５０を通った後の軸上色収差及び倍率色収差を示す模式図である。図２０は、波長５５５ｎｍの光が第５実施形態に係る撮像光学レンズ５０を通った後の像面湾曲及び歪曲収差を示す模式図である。図２０の像面湾曲Ｓは、サジタル方向の像面湾曲であり、Ｔは、タンジェンシャル方向の像面湾曲である。
【0116】
表２９に示すように、第５実施形態は、各条件式を満たす。
【0117】
本実施形態において、前記撮像光学レンズ５０の入射瞳径ＥＮＰＤは、１．１９１ｍｍであり、全視野像高ＩＨは、３．９３０ｍｍであり、対角線方向の画角ＦＯＶは、１５２．２３°であり、前記撮像光学レンズ５０は、大口径・超広角・小型化の設計要求を満たし、その軸上、軸外色収差が十分に補正され、且つ優れた光学特性を有する。
【0118】
（第６実施形態）
第６実施形態は、第１実施形態と基本的に同じであり、記号の意味も第１実施形態と同様であるため、相違点のみを以下に示す。
第６実施形態は、第１実施形態と基本的に同じであり、記号の意味も第１実施形態と同様であるため、相違点のみを以下に示す。
【0119】
図２１に示すのは、本発明の第６実施形態に係る撮像光学レンズ６０である。
【0120】
表２１、表２２は、本発明の第６実施形態に係る撮像光学レンズ６０の設計データを示す。
【0121】
【表21】
【0122】
表２２は、本発明の第６実施形態に係る撮像光学レンズ６０における各レンズの非球面データを示す。
【0123】
【表22】
【0124】
表２３、表２４は、本発明の第６実施形態に係る撮像光学レンズ６０における各レンズの変曲点及び停留点の設計データを示す。
【0125】
【表23】
【0126】
【表24】
【0127】
図２２、図２３は、それぞれ波長６５０ｎｍ、６１０ｎｍ、５５５ｎｍ、５１０ｎｍ及び４７０ｎｍの光が第６実施形態に係る撮像光学レンズ６０を通った後の軸上色収差及び倍率色収差を示す模式図である。図２４は、波長５５５ｎｍの光が第６実施形態に係る撮像光学レンズ６０を通った後の像面湾曲及び歪曲収差を示す模式図である。図２４の像面湾曲Ｓは、サジタル方向の像面湾曲であり、Ｔは、タンジェンシャル方向の像面湾曲である。
【0128】
表２９に示すように、第６実施形態は、各条件式を満たす。
【0129】
本実施形態において、前記撮像光学レンズ６０の入射瞳径ＥＮＰＤは、１．１１１ｍｍであり、全視野像高ＩＨは、３．９３０ｍｍであり、対角線方向の画角ＦＯＶは、１５８．５６°であり、前記撮像光学レンズ６０は、大口径・超広角・小型化の設計要求を満たし、その軸上、軸外色収差が十分に補正され、且つ優れた光学特性を有する。
【0130】
（比較実施形態）
比較形態の記号の意味は、第１実施形態と同様であるため、相違点のみを以下に示す。
比較形態の記号の意味は、第１実施形態と同様であるため、相違点のみを以下に示す。
【0131】
図２５は、比較実施形態に係る撮像光学レンズ７０を示す。
【0132】
表２５、表２６は、比較実施形態に係る撮像光学レンズ７０の設計データを示す。
【0133】
【表25】
【0134】
表２６は、比較実施形態に係る撮像光学レンズ７０における各レンズの非球面データを示す。
【0135】
【表26】
【0136】
表２７、表２８は、比較実施形態に係る撮像光学レンズ７０における各レンズの変曲点及び停留点の設計データを示す。
【0137】
【表27】
【0138】
【表28】
【0139】
図２６、図２７は、それぞれ波長６５０ｎｍ、６１０ｎｍ、５５５ｎｍ、５１０ｎｍ及び４７０ｎｍの光が比較実施形態に係る撮像光学レンズ７０を通った後の軸上色収差及び倍率色収差を示す模式図である。図２８は、波長５５５ｎｍの光が比較実施形態に係る撮像光学レンズ７０を通った後の像面湾曲及び歪曲収差を示す模式図である。図２８の像面湾曲Ｓは、サジタル方向の像面湾曲であり、Ｔは、タンジェンシャル方向の像面湾曲である。
【0140】
後の表２９では、上記条件式に従って比較実施形態における各条件式に対応する数値が挙げられている。明らかに、比較実施形態の撮像光学レンズ７０は、上記の条件式１．３０≦ｄ１０／ｄ９≦４．００を満たさない。
【0141】
比較実施形態において、前記撮像光学レンズ７０の入射瞳径ＥＮＰＤは、１．２１５ｍｍであり、全視野像高ＩＨは、３．９３０ｍｍであり、対角線方向の画角ＦＯＶは、１５２．００°であり、前記撮像光学レンズ７０は、大口径・超広角・小型化の設計要求を満たさない。
【0142】
【表29】
【0143】
当業者であれば分かるように、上記各実施形態が本発明を実現するための具体的な実施形態であり、実際の応用において、本発明の要旨と範囲から逸脱しない限り、形式及び詳細に対する各種の変更は可能である。
【要約】
【課題】本発明は撮像光学レンズを提供する。
【解決手段】撮像光学レンズは、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する第１及び第２レンズと、正の屈折力を有する第３レンズと、正の屈折力を有する第４レンズと、負の屈折力を有する第５レンズと、正の屈折力を有する第６レンズとによって構成され、第１及び第３レンズはガラス材質であり、第３レンズの屈折率をｎ３、第１レンズの焦点距離をｆ１、第２レンズの焦点距離をｆ２、第５レンズの軸上厚みをｄ９、第５レンズの像側面から第６レンズの物体側面までの軸上距離をｄ１０、第２レンズの物体側面の中心曲率半径をＲ３、像側面の中心曲率半径をＲ４、撮像光学レンズの光学長をＴＴＬ、像高をＩＨ、画角をＦＯＶとしたときに、ｎ３≧１．７０、１．００≦ｆ２／ｆ１≦２．００、１．３０≦ｄ１０／ｄ９≦４．００、１．７０≦Ｒ４／Ｒ３≦４．００、０．０２≦ＴＴＬ／（ＩＨ×ＦＯＶ）≦０．０３を満たす。
【選択図】図１
【解決手段】撮像光学レンズは、物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する第１及び第２レンズと、正の屈折力を有する第３レンズと、正の屈折力を有する第４レンズと、負の屈折力を有する第５レンズと、正の屈折力を有する第６レンズとによって構成され、第１及び第３レンズはガラス材質であり、第３レンズの屈折率をｎ３、第１レンズの焦点距離をｆ１、第２レンズの焦点距離をｆ２、第５レンズの軸上厚みをｄ９、第５レンズの像側面から第６レンズの物体側面までの軸上距離をｄ１０、第２レンズの物体側面の中心曲率半径をＲ３、像側面の中心曲率半径をＲ４、撮像光学レンズの光学長をＴＴＬ、像高をＩＨ、画角をＦＯＶとしたときに、ｎ３≧１．７０、１．００≦ｆ２／ｆ１≦２．００、１．３０≦ｄ１０／ｄ９≦４．００、１．７０≦Ｒ４／Ｒ３≦４．００、０．０２≦ＴＴＬ／（ＩＨ×ＦＯＶ）≦０．０３を満たす。
【選択図】図１
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
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【図26】
【図27】
【図28】