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特許7583198情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-05
(45)【発行日】2024-11-13
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 23/698 20230101AFI20241106BHJP
   H04N 23/63 20230101ALI20241106BHJP
   H04N 23/60 20230101ALI20241106BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20241106BHJP
【FI】
H04N23/698
H04N23/63 300
H04N23/60 300
H04N7/18 U
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2024002723
(22)【出願日】2024-01-11
【審査請求日】2024-01-11
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004222
【氏名又は名称】弁理士法人創光国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 正登
【審査官】彦田 克文
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-005186(JP,A)
【文献】特開2023-164567(JP,A)
【文献】特開2012-098860(JP,A)
【文献】特開2011-035485(JP,A)
【文献】特開2011-108253(JP,A)
【文献】特開2009-192737(JP,A)
【文献】特開2009-246887(JP,A)
【文献】特開2008-236293(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 23/698
H04N 23/63
H04N 23/60
H04N 7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
飛行体が有するカメラの撮像対象として定められた被写体である撮像対象物に対して撮像領域を変更しながら撮像された複数の撮像画像と、前記複数の撮像画像それぞれの前記撮像領域の二次元配列を特定するための配列特定情報とを取得する取得部と、
前記配列特定情報に基づいて、前記複数の撮像画像それぞれを縮小した複数の縮小画像の一覧を表示するための一覧表示領域において前記複数の縮小画像それぞれを配列する位置を決定する画像処理部と、
前記一覧表示領域において前記画像処理部が決定した位置に配列した前記複数の縮小画像を表示する表示処理部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記取得部は、前記撮像画像が撮像されたときの前記飛行体の位置を示す位置情報と、前記撮像画像が撮像されたときの前記カメラの向きを示す向き情報とをさらに取得し、
前記表示処理部は、地図情報を参照し、前記一覧表示領域において前記位置情報及び前記向き情報によって特定される前記撮像領域を示す情報をさらに表示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記取得部は、第1時間帯に撮像された前記複数の撮像画像である複数の第1撮像画像と、前記第1時間帯とは異なる第2時間帯に撮像された前記複数の撮像画像である複数の第2撮像画像とを取得し、
前記画像処理部は、前記複数の縮小画像を生成する場合において、同じ位置に配列される前記第1撮像画像及び前記第2撮像画像の中から、前記撮像対象物の表示の品質が高い前記撮像画像を選択し、選択した前記撮像画像に対応する前記縮小画像を生成する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記取得部は、それぞれ異なる撮像条件で撮像された前記複数の第1撮像画像及び前記複数の第2撮像画像を取得する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記取得部は、前記配列特定情報として、前記複数の撮像画像それぞれの前記撮像領域の二次元配列の位置を識別するための位置識別情報を取得する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記取得部は、前記複数の撮像画像を含む画像群であって、それぞれ異なる時間帯に撮像された複数の画像群を取得し、
前記表示処理部は、前記縮小画像ごとに、当該縮小画像と同じ位置に配列された前記縮小画像の枚数を示す情報をさらに表示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記取得部は、前記複数の撮像画像が撮像されたときの前記撮像領域の変更の種類を示す種類情報をさらに取得し、
前記画像処理部は、さらに前記種類情報に基づいて、前記一覧表示領域において前記複数の縮小画像それぞれを配列する位置を決定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記取得部は、前記撮像画像が撮像されたときの前記飛行体の位置を示す位置情報と、前記撮像画像が撮像されたときの前記カメラの向きを示す向き情報とをさらに取得し、
前記表示処理部は、前記一覧表示領域において1つの前記縮小画像が選択された場合、選択された前記縮小画像に含まれる前記撮像対象物の一部を含む他の前記縮小画像であって、前記位置情報及び前記向き情報に基づいて特定された前記他の縮小画像に関する情報を表示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記表示処理部は、前記他の縮小画像に関する情報として、前記他の縮小画像、前記他の縮小画像の枚数、及び前記他の縮小画像を識別するための識別情報のうちの少なくともいずれかを表示する、
請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記撮像対象物は、立体物であり、
前記画像処理部は、前記複数の撮像画像が前記撮像対象物の複数の面のうちの一面を前記撮像領域として撮像された撮像画像である場合、前記一覧表示領域において前記複数の縮小画像それぞれを二次元配列する位置を決定し、前記複数の撮像画像が前記撮像対象物の複数の面を前記撮像領域として撮像された撮像画像である場合、前記一覧表示領域において前記複数の縮小画像それぞれを三次元配列する位置を決定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記画像処理部は、前記複数の縮小画像を生成する場合において、前記複数の縮小画像を二次元配列する場合と三次元配列する場合とで異なる形状の前記縮小画像を生成する、
請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
コンピュータが実行する、
飛行体が有するカメラの撮像対象として定められた被写体である撮像対象物に対して撮像領域を変更しながら撮像された複数の撮像画像と、前記複数の撮像画像それぞれの前記撮像領域の二次元配列を特定するための配列特定情報とを取得するステップと、
前記配列特定情報に基づいて、前記複数の撮像画像それぞれを縮小した複数の縮小画像の一覧を表示するための一覧表示領域において前記複数の縮小画像それぞれを配列する位置を決定するステップと、
前記一覧表示領域において決定した位置に配列した前記複数の縮小画像を表示するステップと、
を有する情報処理方法。
【請求項13】
コンピュータを、
飛行体が有するカメラの撮像対象として定められた被写体である撮像対象物に対して撮像領域を変更しながら撮像された複数の撮像画像と、前記複数の撮像画像それぞれの前記撮像領域の二次元配列を特定するための配列特定情報とを取得する取得部、
前記配列特定情報に基づいて、前記複数の撮像画像それぞれを縮小した複数の縮小画像の一覧を表示するための一覧表示領域において前記複数の縮小画像それぞれを配列する位置を決定する画像処理部、及び
前記一覧表示領域において前記画像処理部が決定した位置に配列した前記複数の縮小画像を表示する表示処理部、
として機能させるためのプログラム。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カメラを搭載した飛行体が撮像した撮像画像の一覧を表示する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-005186号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記技術においては、複数の撮像画像を、撮像画像のID(identification)又は撮像日時を用いた順序で配置して表示画面に表示するが、ユーザにとって見づらい場合があった。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、撮像画像の一覧を見やすくすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様に係る情報処理装置は、飛行体が有するカメラの撮像対象として定められた被写体である撮像対象物に対して撮像領域を変更しながら撮像された複数の撮像画像と、前記複数の撮像画像それぞれの前記撮像領域の二次元配列を特定するための配列特定情報とを取得する取得部と、前記配列特定情報に基づいて、前記複数の撮像画像それぞれを縮小した複数の縮小画像の一覧を表示するための一覧表示領域において前記複数の縮小画像それぞれを配列する位置を決定する画像処理部と、前記一覧表示領域において前記画像処理部が決定した位置に配列した前記複数の縮小画像を表示する表示処理部と、を有する。
【0007】
前記取得部は、前記撮像画像が撮像されたときの前記飛行体の位置を示す位置情報と、前記撮像画像が撮像されたときの前記カメラの向きを示す向き情報とをさらに取得してもよいし、前記表示処理部は、地図情報を参照し、前記一覧表示領域において前記位置情報及び前記向き情報によって特定される前記撮像領域を示す情報をさらに表示してもよい。
【0008】
前記取得部は、第1時間帯に撮像された前記複数の撮像画像である複数の第1撮像画像と、前記第1時間帯とは異なる第2時間帯に撮像された前記複数の撮像画像である複数の第2撮像画像とを取得してもよいし、前記画像処理部は、前記複数の縮小画像を生成する場合において、同じ位置に配列される前記第1撮像画像及び前記第2撮像画像の中から、前記撮像対象物の表示の品質が高い前記撮像画像を選択し、選択した前記撮像画像に対応する前記縮小画像を生成してもよい。
【0009】
前記取得部は、それぞれ異なる撮像条件で撮像された前記複数の第1撮像画像及び前記複数の第2撮像画像を取得してもよい。
前記取得部は、前記配列特定情報として、前記複数の撮像画像それぞれの前記撮像領域の二次元配列の位置を識別するための位置識別情報を取得してもよい。
【0010】
前記取得部は、前記複数の撮像画像を含む画像群であって、それぞれ異なる時間帯に撮像された複数の画像群を取得してもよいし、前記表示処理部は、前記縮小画像ごとに、当該縮小画像と同じ位置に配列された前記縮小画像の枚数を示す情報をさらに表示してもよい。
【0011】
前記取得部は、前記複数の撮像画像が撮像されたときの前記撮像領域の変更の種類を示す種類情報をさらに取得してもよいし、前記画像処理部は、さらに前記種類情報に基づいて、前記一覧表示領域において前記複数の縮小画像それぞれを配列する位置を決定してもよい。
【0012】
前記取得部は、前記撮像画像が撮像されたときの前記飛行体の位置を示す位置情報と、前記撮像画像が撮像されたときの前記カメラの向きを示す向き情報とをさらに取得してもよいし、前記表示処理部は、前記一覧表示領域において1つの前記縮小画像が選択された場合、選択された前記縮小画像に含まれる前記撮像対象物の一部を含む他の前記縮小画像であって、前記位置情報及び前記向き情報に基づいて特定された前記他の縮小画像に関する情報を表示してもよい。
【0013】
前記表示処理部は、前記他の縮小画像に関する情報として、前記他の縮小画像、前記他の縮小画像の枚数、及び前記他の縮小画像を識別するための識別情報のうちの少なくともいずれかを表示してもよい。
【0014】
前記撮像対象物は、立体物であってもよいし、前記画像処理部は、前記複数の撮像画像が前記撮像対象物の複数の面のうちの一面を前記撮像領域として撮像された撮像画像である場合、前記一覧表示領域において前記複数の縮小画像それぞれを二次元配列する位置を決定し、前記複数の撮像画像が前記撮像対象物の複数の面を前記撮像領域として撮像された撮像画像である場合、前記一覧表示領域において前記複数の縮小画像それぞれを三次元配列する位置を決定してもよい。
【0015】
前記画像処理部は、前記複数の縮小画像を生成する場合において、前記複数の縮小画像を二次元配列する場合と三次元配置する場合とで異なる形状の前記縮小画像を生成してもよい。
【0016】
本発明の第2の態様に係る情報処理方法は、コンピュータが実行する、飛行体が有するカメラの撮像対象として定められた被写体である撮像対象物に対して撮像領域を変更しながら撮像された複数の撮像画像と、前記複数の撮像画像それぞれの前記撮像領域の二次元配列を特定するための配列特定情報とを取得するステップと、前記配列特定情報に基づいて、前記複数の撮像画像それぞれを縮小した複数の縮小画像の一覧を表示するための一覧表示領域において前記複数の縮小画像それぞれを配列する位置を決定するステップと、前記一覧表示領域において決定した位置に配列した前記複数の縮小画像を表示するステップと、を有する。
【0017】
本発明の第3の態様に係るプログラムは、コンピュータを、飛行体が有するカメラの撮像対象として定められた被写体である撮像対象物に対して撮像領域を変更しながら撮像された複数の撮像画像と、前記複数の撮像画像それぞれの前記撮像領域の二次元配列を特定するための配列特定情報とを取得する取得部、前記配列特定情報に基づいて、前記複数の撮像画像それぞれを縮小した複数の縮小画像の一覧を表示するための一覧表示領域において前記複数の縮小画像それぞれを配列する位置を決定する画像処理部、及び前記一覧表示領域において前記画像処理部が決定した位置に配列した前記複数の縮小画像を表示する表示処理部、として機能させる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、撮像画像の一覧を見やすくすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】情報処理システムの概要を説明するための図である。
図2】複数の縮小画像の表示を模式的に表した図である。
図3】情報処理装置の機能構成を模式的に示す図である。
図4】表示画面を模式的に表した図である。
図5】他の縮小画像の撮像領域を示す情報の表示を模式的に表した図である。
図6】情報処理装置の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[情報処理システムSの概要]
図1は、情報処理システムSの概要を説明するための図である。情報処理システムSは、撮像画像を管理するために用いられるシステムである。情報処理システムSは、飛行体1と、ユーザ端末2と、情報処理装置3とを有する。
【0021】
飛行体1は、無人で飛行する飛行体、いわゆるドローンである。飛行体1は、撮像画像を撮像するカメラCを有する。飛行体1は、撮像対象物Tを撮像するために用いられる。撮像対象物Tは、カメラCの撮像対象として定められた被写体であり、例えば、鉄塔等の構造物、ビル等の建築物等の立体のオブジェクトである。なお、撮像対象物Tは、立体のオブジェクトに限らず、平面のオブジェクトであってもよい。
【0022】
飛行体1には、所定の撮像モードが設定されている。所定の撮像モードは、撮像対象物Tに対して撮像領域を変更しながら撮像するモードである。具体的には、所定の撮像モードは、撮像対象物Tを含む撮像範囲の一部である撮像領域を、飛行体1が移動したりカメラCの向きを変えたりすることに応じて変更しながら撮像することによって、当該撮像範囲全体を撮像するモードである。
【0023】
撮像モードには、例えば、グリッド撮像モードと、らせん撮像モードとが含まれる。グリッド撮像モードは、撮像対象物Tの複数の面のうちの一面を撮像領域として撮像するモードであり、具体的には、平面の撮像範囲に対して撮像領域を縦方向及び横方向に変更しながら撮像することによって、当該撮像範囲全体を撮像するモードである。らせん撮像モードは、撮像対象物Tの複数の面を撮像領域として撮像するモードであり、具体的には、飛行体1が撮像対象物Tを中心にらせん状に移動しながら撮像することによって、当該撮像範囲全体を撮像するモードである。撮像画像の撮像領域は、他の撮像画像の撮像領域と重ならない領域であることが望ましいが、これに限らず、当該撮像画像の撮像領域の一部が他の撮像画像の撮像領域と重なる領域であってもよい。
【0024】
ユーザ端末2は、ユーザが使用する端末であり、例えば、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等である。ユーザは、飛行体1が撮像した撮像画像を閲覧する者である。
【0025】
情報処理装置3は、飛行体1が撮像した撮像画像を管理する装置であり、例えばサーバである。ユーザ端末2及び情報処理装置3は、それぞれ異なる端末及び装置であるが、これに限らない。例えば、ユーザ端末2は、情報処理装置3の機能を有し、飛行体1が撮像した撮像画像を管理してもよい。
【0026】
飛行体1が撮像した各撮像画像には、撮像対象物T全体ではなく撮像対象物Tの一部が写っている。そのため、例えば、飛行体1が撮像した複数の撮像画像が、撮像画像のID又は撮像画像が撮像された撮像日時を用いた順序で表示された場合、ある撮像画像に写っている撮像対象物Tの一部が撮像対象物Tのどの部分であるかがユーザにとって分かりづらい場合があった。そこで、情報処理システムSは、飛行体1が撮像した複数の撮像画像を、当該飛行体1が撮像対象物Tを撮像した所定の撮像モードに合わせた配列で表示させる。
【0027】
まず、飛行体1は、所定の撮像モードで撮像対象物Tを撮像すると、画像データを情報処理装置3に送信する(図1における(1))。画像データには、複数の撮像画像と、配列特定情報とが含まれる。詳細については後述するが、配列特定情報は、複数の撮像画像それぞれの撮像領域の二次元配列を特定するための情報である。情報処理装置3は、飛行体1から画像データを取得すると、当該画像データを記憶する。
【0028】
続いて、ユーザがユーザ端末2を用いて情報処理装置3にアクセスし、撮像画像の一覧を表示するための操作を行うと、ユーザ端末2は、撮像画像の一覧の表示要求を情報処理装置3に送信する(図1における(2))。情報処理装置3は、ユーザ端末2から表示要求を受け付けると、画像データに含まれる配列特定情報に基づいて、一覧表示領域において当該画像データに含まれる複数の撮像画像それぞれを縮小した複数の縮小画像それぞれを配列する位置を決定する(図1における(3))。一覧表示領域は、複数の縮小画像の一覧を表示するための領域である。一覧表示領域の広さは、予め定められていてもよいし、ユーザの設定により定められてもよい。
【0029】
そして、情報処理装置3は、決定した位置に配列した複数の縮小画像が表示された一覧表示領域を含む表示画面を、ユーザ端末2に表示させる(図1における(4))。
【0030】
図2は、複数の縮小画像の表示を模式的に表した図である。図2(a)は、飛行体1がグリッド撮像モードで撮像対象物Tを撮像したときの撮像領域の変更の軌跡を模式的に表した図である。図2(a)に示す矢印Aは、撮像対象物Tを撮像したときの撮像領域の変更の軌跡を示す。図2(a)に示す例において、飛行体1は、グリッド撮像モードにより撮像領域を矢印Aに沿って変更しながら撮像対象物Tを撮像する。
【0031】
図2(b)は、一覧表示領域を模式的に表した図である。図2(b)に示す例において、一覧表示領域には、縮小画像である複数の画像Pが配列特定情報に基づいて決定された位置に配列されて表示されている。図2(b)では、各縮小画像が重ならない位置に配列されているが、これに限らず、各縮小画像の一部が重なる位置に配列されてもよい。
【0032】
このようにすることで、情報処理システムSは、ある縮小画像(撮像画像)に写っている撮像対象物Tの一部が撮像対象物Tのどの部分であるかを分かりやすくさせることができる。その結果、情報処理システムSは、撮像画像の一覧を見やすくすることができる。
以下、情報処理装置3の構成について説明する。
【0033】
[情報処理装置3の構成]
図3は、情報処理装置3の機能構成を模式的に示す図である。情報処理装置3は、通信部31と、記憶部32と、制御部33とを備える。図3において、矢印は主なデータの流れを示しており、図3に示していないデータの流れがあってもよい。図3において、各機能ブロックはハードウェア(装置)単位の構成ではなく、機能単位の構成を示している。そのため、図3に示す機能ブロックは単一の装置内に実装されてもよく、あるいは複数の装置内に分かれて実装されてもよい。機能ブロック間のデータの授受は、データバス、ネットワーク、可搬記憶媒体等、任意の手段を介して行われてもよい。
【0034】
通信部31は、ネットワークに接続するための通信インターフェースであり、外部の端末及び外部のサーバからデータを受信するための通信コントローラを有する。
【0035】
記憶部32は、情報処理装置3を実現するコンピュータのBIOS(Basic Input Output System)等を格納するROM(Read Only Memory)や情報処理装置3の作業領域となるRAM(Random Access Memory)、OS(Operating System)やアプリケーションプログラム、当該アプリケーションプログラムの実行時に参照される種々の情報を格納するHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の大容量記憶装置である。記憶部32は、例えば、内蔵記憶装置及び外部記憶装置(例えば、SDメモリカード又はUSB(Universal Serial Bus)フラッシュメモリ等)のうちの少なくともいずれかである。
【0036】
制御部33は、情報処理装置3のCPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等のプロセッサであり、記憶部32に記憶されたプログラムを実行することによって、取得部331、受付部332、画像処理部333及び表示処理部334として機能する。
【0037】
取得部331は、飛行体1が有するカメラCの撮像対象として定められた被写体である撮像対象物Tに対して撮像領域を変更しながら撮像された複数の撮像画像と、配列特定情報とを含む画像データを取得する。上述のとおり、配列特定情報は、撮像範囲に対する複数の撮像画像それぞれの撮像領域の二次元配列を特定するための情報であり、具体的には、撮像範囲に対する複数の撮像画像それぞれの撮像領域の二次元配列の位置を識別するための情報である。配列特定情報は、例えば、撮像画像ごとに当該撮像画像のIDと撮像範囲に対する当該撮像画像の撮像領域の列の番号及び行の番号とが関連付けられたリストである。
【0038】
画像データには、複数の撮像画像及び配列特定情報に限らず、様々な情報がさらに含まれてもよい。例えば、画像データには、種類情報が含まれもよい。種類情報は、複数の撮像画像が撮像されたときの撮像領域の変更の種類を示す情報であり、例えば、グリッド撮像モードと、らせん撮像モードとのうちのいずれかを示す情報である。
【0039】
また、画像データには、位置情報と向き情報とが含まれもよい。位置情報は、撮像画像が撮像されたときの飛行体1の位置(例えば、二次元座標又は三次元座標等)を示す情報である。向き情報は、撮像画像が撮像されたときのカメラCの向きを示す情報である。また、画像データには、撮像対象物Tの位置を示す情報が含まれてもよい。
【0040】
また、画像データには、当該画像データを識別するためのデータ識別情報(例えば、管理番号、タイトル等)が含まれてもよい。データ識別情報は、飛行体1が生成した情報であってもよいし、飛行体1の制御端末を使用する使用者が入力した情報であってもよい。なお、データ識別情報は、情報処理装置3が生成した情報であってもよい。
【0041】
例えば、画像データのタイトルが、「北側面」等のように撮像画像が撮像されたときのカメラCの向きを含む名称である場合、取得部331は、画像データに含まれる向き情報に基づいて、画像データのタイトル(データ識別情報)を生成する。
【0042】
取得部331は、通信部31を介して、飛行体1から直接画像データを取得してもよいし、飛行体1を制御する不図示の制御端末から画像データを取得してもよい。また、取得部331は、記憶部32に含まれる外部記憶装置に記憶されている画像データを読み取ることにより、当該画像データを取得する。取得部331は、取得した画像データを記憶部32に含まれる内蔵記憶装置に記憶させる。なお、記憶部32に含まれる内蔵記憶装置に記憶されている画像データは、ユーザがOSの機能を用いて外部記憶装置から内蔵記憶装置に移行された画像データであってもよい。
【0043】
受付部332は、撮像画像の一覧の表示要求を受け付ける。表示要求には、例えば、画像データのIDが含まれる。例えば、ユーザがユーザ端末2において、情報処理装置3にアクセスすると、後述する表示処理部334は、記憶部32(内蔵記憶装置又は外部記憶装置)に記憶されている画像データのタイトルの一覧が表示された表示画面をユーザ端末2に表示させる。そして、ユーザが、ユーザ端末2に表示された表示画面において1つの画像データのタイトルを選択する操作を行うと、受付部332は、ユーザが選択した画像データのIDを含む、撮像画像の一覧の表示要求を受け付ける。
【0044】
画像処理部333は、取得部331が取得した画像データに含まれる配列特定情報に基づいて、取得部331が取得した画像データに含まれる複数の撮像画像それぞれを縮小した複数の縮小画像の一覧を表示するための一覧表示領域において複数の縮小画像それぞれを配列する位置を決定する。
【0045】
例えば、まず、画像処理部333は、記憶部32に記憶されている一以上の画像データの中から、受付部332が受け付けた表示要求に含まれる画像データのIDに対応する画像データを特定する。画像処理部333は、特定した画像データに含まれる複数の撮像画像それぞれを所定のサイズに縮小することにより、複数の縮小画像を生成する。所定のサイズは、予め定められたサイズであってもよいし、複数の縮小画像を配列特定情報によって特定される二次元配列に従って並べた場合における横幅及び縦幅が一覧表示領域内に収まるサイズであってもよい。そして、画像処理部333は、特定した画像データに含まれる配列特定情報によって特定される二次元配列に従って、生成した複数の縮小画像それぞれを一覧表示領域において配列する位置を決定する。
【0046】
表示処理部334は、ユーザ端末2に表示される一覧表示領域において画像処理部333が決定した位置に配列した複数の縮小画像を表示する。表示処理部334は、例えば、一覧表示領域において画像処理部333が決定した位置に配列した複数の縮小画像が表示された表示画面を表示するための表示データをユーザ端末2に送信することにより、ユーザ端末2に表示画面を表示させる。
【0047】
表示処理部334は、複数の撮像画像が撮像された撮像モードに応じた態様で複数の縮小画像を表示してもよい。具体的には、情報処理装置3は、以下の2つのステップを実行することにより、撮像モードに応じた態様で複数の縮小画像を表示する。
【0048】
第1のステップとして、画像処理部333は、さらに、取得部331が取得した画像データに含まれる種類情報(複数の撮像画像が撮像されたときの撮像領域の変更の種類を示す情報)に基づいて、一覧表示領域において複数の縮小画像それぞれを配列する位置を決定する。具体的には、画像処理部333は、複数の撮像画像がグリッド撮像モードで撮像された撮像画像であることを種類情報が示す場合、一覧表示領域において複数の縮小画像それぞれを二次元配列する位置を決定する。また、画像処理部333は、複数の撮像画像がらせん撮像モードで撮像された撮像画像であることを種類情報が示す場合、一覧表示領域において複数の縮小画像それぞれを三次元配列する位置を決定する。
【0049】
第2のステップとして、表示処理部334は、一覧表示領域において画像処理部333が決定した位置に配列した複数の縮小画像を表示する。具体的には、表示処理部334は、複数の縮小画像がグリッド撮像モードで撮像された画像である場合、各縮小画像を、決定された二次元配列の位置に表示する。また、表示処理部334は、複数の縮小画像がらせん撮像モードで撮像された画像である場合、各縮小画像を、決定された三次元配列の位置に表示する。
【0050】
図4は、表示画面を模式的に表した図である。表示画面である画面Dには、表示領域R1と、表示領域R2とが含まれる。表示領域R1は、記憶部32に記憶されている画像データのタイトルの一覧を表示する領域である。表示領域R2は、縮小画像の一覧を表示する領域である。
【0051】
図4(a)に示す例において、「α鉄塔」の画像データは、グリッド撮像モードで撮像された撮像画像のデータである。この場合において、ユーザがユーザ端末2に表示された画面Dで表示領域R1に表示されている画像データのタイトルの一覧から「α鉄塔」を選択する操作を行うと、ユーザ端末2は、表示領域R2において情報処理装置3が決定した二次元配列の位置に並べられた「α鉄塔」の複数の縮小画像を表示する。
【0052】
図4(b)に示す例において、「β鉄塔」の画像データは、らせん撮像モードで撮像された撮像画像のデータである。この場合において、ユーザがユーザ端末2に表示された画面Dで表示領域R1に表示されている画像データのタイトルの一覧から「β鉄塔」を選択する操作を行うと、ユーザ端末2は、表示領域R2において情報処理装置3が決定した三次元配列の位置に並べられた「β鉄塔」の複数の縮小画像を表示する。
【0053】
表示処理部334は、複数の縮小画像を、二次元配列する場合と三次元配列する場合とで異なる形状で表示してもよい。具体的には、まず、画像処理部333は、複数の縮小画像を生成する場合において、複数の縮小画像を二次元配列する場合と三次元配列する場合とで異なる形状の縮小画像を生成する。例えば、画像処理部333は、三次元配列として、複数の縮小画像を、円柱上又は球体上に並べて配列する場合、各縮小画像の形状の一部を曲線にする。そして、表示処理部334は、画像処理部333が生成した形状の各縮小画像を、画像処理部333が決定した位置に並べて表示する。このようにすることで、情報処理装置3は、撮像画像が撮像されたときの所定の撮像モードに応じた形状で、当該撮像画像を表示することできる。
【0054】
表示処理部334は、複数の縮小画像の撮像領域を示す情報を表示してもよい。撮像領域を示す情報は、例えば、撮像領域に含まれる撮像対象物Tが、どの部分であるかを示す情報である。例えば、カメラCが南を向いて撮像対象物Tである鉄塔を撮像した場合における撮像領域を示す情報は、「鉄塔の北側面」等である。
【0055】
具体的には、表示処理部334は、地図情報を参照し、一覧表示領域において位置情報及び向き情報によって特定される撮像領域を示す情報をさらに表示する。表示処理部334は、例えば、地図情報を参照し、向き情報が示すカメラCの向きにおいて位置情報が示す飛行体1の位置に最も近いオブジェクトを撮像対象物Tとして特定し、地図情報に含まれる撮像対象物Tの名称と、カメラCの向きから見える撮像対象物Tの面を示す名称との組み合わせを、撮像領域を示す情報として表示する。
【0056】
なお、地図情報にオブジェクトの高さを示す情報が含まれる場合、表示処理部334は、撮像領域を示す情報として、撮像画像が撮像されたときの飛行体1の高度と、撮像対象物Tの高さとの関係をさらに示す情報(例えば、上部、中部、下部等)を表示してもよい。表示処理部334は、例えば、撮像対象物Tの高さを上部、中部、下部の3つの範囲に分割し、撮像画像が撮像されたときの飛行体1の高度が含まれる範囲の名称を、撮像画像が撮像されたときの飛行体1の高度と、撮像対象物Tの高さとの関係を示す情報として表示する。表示処理部334は、複数の縮小画像全体に対応する撮像領域(撮像範囲)を示す情報を表示してもよいし、縮小画像ごとに当該縮小画像に対応する撮像領域を示す情報を表示してもよい。このようにすることで、情報処理装置3は、縮小画像の撮像領域に含まれる撮像対象物Tがどの部分であるかをユーザに認識させやすくすることができる。
【0057】
表示処理部334は、飛行体1が複数回にわたって同じ撮像範囲を同じ撮像モードで複数の撮像画像を撮像した場合、縮小画像ごとに、同じ位置に配列された縮小画像の枚数を示す情報をさらに表示してもよい。具体的には、まず、取得部331は、複数の画像群を含む画像データを取得する。画像群は、複数の撮像画像を含む。複数の画像群は、それぞれ異なる時間帯に撮像された画像群であって、同じ撮像範囲を同じ撮像モードで撮像された画像群である。画像処理部333は、各画像群の縮小画像を生成し、生成した各縮小画像を配列する位置を決定する。
【0058】
そして、表示処理部334は、縮小画像ごとに、当該縮小画像と同じ位置に配列された縮小画像の枚数を示す情報をさらに表示する。表示処理部334は、縮小画像の枚数を示す情報として、縮小画像の枚数を表示してもよいし、縮小画像が置かれる位置ごとに当該位置に置かれる複数の縮小画像を重ねて表示してもよい。このようにすることで、情報処理装置3は、縮小画像が置かれる位置に何枚の縮小画像があるかをユーザに認識させやすくすることができる。
【0059】
表示処理部334は、飛行体1が複数回にわたって同じ撮像範囲及び同じ撮像モードで複数の撮像画像を撮像した場合、表示品質が高い画像を優先して表示してもよい。表示品質は、例えば、撮像対象物Tのピントが合う度合い、解像度、ブレの度合い等である。具体的には、情報処理装置3は、以下の3つのステップを実行することにより、表示品質が高い画像を優先して表示する。
【0060】
第1のステップとして、取得部331は、複数の第1撮像画像と、複数の第2撮像画像とを含む画像データを取得する。第1撮像画像及び第2撮像画像は、それぞれ異なる時間帯に撮像された撮像画像である。具体的には、複数の第1撮像画像は、第1時間帯に撮像された複数の撮像画像である。また、複数の第2撮像画像は、第1時間帯とは異なる第2時間帯(例えば、第1時間帯の直後の時間帯)に撮像された複数の撮像画像である。
【0061】
第1撮像画像及び第2撮像画像は、それぞれ異なる撮像条件で撮像された撮像画像であってもよい。撮像条件は、例えば、焦点距離、被写界深度、調光等である。
【0062】
第2のステップとして、画像処理部333は、撮像対象物Tの表示の品質が高い撮像画像に対応する縮小画像を生成する。具体的には、まず、画像処理部333は、複数の縮小画像を生成する場合において、同じ位置に配列される第1撮像画像及び第2撮像画像の中から、撮像対象物Tの表示の品質が高い撮像画像を選択する。画像処理部333は、例えば、既知の技術を用いて撮像画像を解析し、撮像対象物Tの表示の品質が高い撮像画像を選択する。そして、画像処理部333は、選択した撮像画像に対応する縮小画像を生成する。その後、表示処理部334は、一覧表示領域において画像処理部333が生成した複数の縮小画像を表示する。このように、情報処理装置3は、表示品質が高い画像を優先して表示することにより、縮小画像の撮像領域に含まれる撮像対象物Tをユーザに認識させやすくすることができる。
【0063】
表示処理部334は、一覧表示領域において複数の縮小画像を表示した後において、当該複数の縮小画像の中からユーザが1つの縮小画像を選択すると、当該縮小画像を拡大して表示する。具体的には、表示処理部334は、ユーザが選択した縮小画像の縮小に用いられた撮像画像を表示する。
【0064】
表示処理部334は、一覧表示領域に表示された複数の縮小画像の中からユーザが選択した縮小画像に関連する他の縮小画像に関する情報を表示してもよい。他の撮像画像は、ユーザが選択した縮小画像に含まれる撮像対象物Tの一部を含む他の縮小画像であり、例えば、ユーザが選択した縮小画像に写っている撮像対象物Tの一部が異なる位置又は角度で撮像された他の縮小画像である。
【0065】
具体的には、表示処理部334は、一覧表示領域において1つの縮小画像が選択された場合、選択された縮小画像に含まれる撮像対象物Tの一部を含む他の縮小画像であって、位置情報及び向き情報に基づいて特定された他の縮小画像に関する情報を表示する。情報処理装置3は、例えば、以下の3つのステップを実行することにより、他の縮小画像に関連する情報を表示する。
【0066】
第1のステップとして、取得部331は、それぞれ異なる撮像範囲で撮像された複数の第1撮像画像及び複数の第2撮像画像を含む画像データを取得する。取得部331は、例えば、撮像対象物Tの北側面を撮像範囲として撮像された複数の第1撮像画像と、撮像対象物Tの東側面を撮像範囲として撮像された複数の第2撮像画像とを含む画像データを取得する。この場合、画像データには、第1撮像画像及び第2撮像画像に対応する配列特定情報、位置情報及び向き情報等が含まれる。
【0067】
第2のステップとして、画像処理部333は、撮像画像ごとに、当該撮像画像に対応する撮像範囲とは異なる他の撮像範囲に対応する他の撮像画像であって、当該撮像画像が飛行体1の位置から撮像されたときのカメラCの向く方向と交わる飛行体1の位置及びカメラCの向きで撮像された他の撮像画像を特定する。画像処理部333は、例えば、第1撮像画像ごとに、当該第1撮像画像が飛行体1の位置から撮像されたときのカメラCの向く方向と交わる飛行体1の位置及びカメラCの向きで撮像された第2撮像画像を特定する。画像処理部333は、第1撮像画像(第1縮小画像)と、特定した第2撮像画像(第2縮小画像)とを関連付ける。
【0068】
第3のステップとして、表示処理部334は、受付部332が一覧表示領域において1つの縮小画像を選択するユーザの操作を受け付けると、選択された縮小画像に関連付けられている他の縮小画像に関する情報を表示する。表示処理部334は、例えば、選択された第1縮小画像に関連付けられている第2縮小画像に関する情報を表示する。
【0069】
表示処理部334は、他の縮小画像に関する情報として、他の縮小画像、他の縮小画像の枚数、及び他の縮小画像を識別するための識別情報のうちの少なくともいずれかを表示してもよい。識別情報は、例えば、他の縮小画像の撮像領域を示す情報(例えば、東側面等)と、縮小画像のIDとを組み合わせた情報である。
【0070】
図5は、他の縮小画像の撮像領域を示す情報の表示を模式的に表した図である。図5(a)は、撮像対象物Tの北側面を撮像範囲として撮像された複数の第1縮小画像が、配列特定情報に基づいて配列された例を示す。また、図5)は、撮像対象物Tの東側面を撮像範囲として撮像された複数の第2縮小画像が、配列特定情報に基づいて配列された例を示す。例えば、図5(a)に示す画像P1と、図5(b)に示す画像P2とが関連付けられている。
【0071】
図5(c)は、画面Dの例を示し、複数の第1縮小画像が表示されている。この場合において、ユーザが、画面Dにおいて、図5(a)に示す画像P1に対応する第1縮小画像を選択すると、表示処理部334は、表示オブジェクトOを表示する。表示オブジェクトOには、図5(a)に示す画像P1に関連付けられている図5(b)に示す画像P2に関する情報として、画像P2及び画像P2の識別情報が表示されている。このようにすることで、情報処理装置3は、選択された縮小画像に写る撮像対象物Tの一部が様々な角度から撮像された画像をユーザに提示することができる。
【0072】
[情報処理装置3の処理]
続いて、情報処理装置3の処理の流れについて説明する。図6は、情報処理装置3の流れを示すフローチャートである。本フローチャートは、取得部331が画像データを取得したことを契機として開始する(S1)。取得部331は、取得した画像データを記憶部32に記憶させる(S2)。
【0073】
受付部332は、撮像画像の一覧の表示要求を受け付ける(S3)。画像処理部333は、特定した画像データに含まれる複数の撮像画像それぞれを所定のサイズに縮小することにより、複数の縮小画像を生成する(S4)。
【0074】
画像処理部333は、特定した画像データに含まれる配列特定情報によって特定される二次元配列に従って、生成した複数の縮小画像それぞれを一覧表示領域において配列する位置を決定する(S5)。そして、表示処理部334は、一覧表示領域において画像処理部333が決定した位置に配列した複数の縮小画像を表示する(S6)。
【0075】
[本実施の形態における効果]
以上説明したとおり、情報処理装置3は、配列特定情報に基づいて、一覧表示領域において複数の縮小画像それぞれを配列する位置を決定し、一覧表示領域において決定した位置に配列した複数の縮小画像を表示する。このようにすることで、情報処理装置3は、ある縮小画像(撮像画像)に写っている撮像対象物Tの一部が撮像対象物Tのどの部分であるかを分かりやすくさせることができる。その結果、情報処理装置3は、撮像画像の一覧を見やすくすることができる。
【0076】
なお、本発明により、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に貢献することが可能となる。
【0077】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【符号の説明】
【0078】
1 飛行体
2 ユーザ端末
3 情報処理装置
31 通信部
32 記憶部
33 制御部
331 取得部
332 受付部
333 画像処理部
334 表示処理部
S 情報処理システム
【要約】
【課題】撮像画像の一覧を見やすくする。
【解決手段】情報処理装置3は、飛行体が有するカメラの撮像対象として定められた被写体である撮像対象物に対して撮像領域を変更しながら撮像された複数の撮像画像と、複数の撮像画像それぞれの撮像領域の二次元配列を特定するための配列特定情報とを取得する取得部331と、配列特定情報に基づいて、複数の撮像画像それぞれを縮小した複数の縮小画像の一覧を表示するための一覧表示領域において複数の縮小画像それぞれを配列する位置を決定する画像処理部333と、一覧表示領域において画像処理部333が決定した位置に配列した複数の縮小画像を表示する表示処理部334と、を有する。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4
図5
図6