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特許7583213商品名考案支援装置及び商品名考案支援プログラム、
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-05
(45)【発行日】2024-11-13
(54)【発明の名称】商品名考案支援装置及び商品名考案支援プログラム、
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/12 20120101AFI20241106BHJP
【FI】
G06Q50/12
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2024081368
(22)【出願日】2024-05-19
【審査請求日】2024-05-23
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】507043531
【氏名又は名称】オプティマイズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100153246
【弁理士】
【氏名又は名称】伊吹 欽也
(72)【発明者】
【氏名】宮本 琢志
【審査官】酒井 優一
(56)【参考文献】
【文献】2 サイバー、電通、博報堂 組織や事業構造が激変,日経コンピュータ no.1098,日本,日経BP,2023年07月06日,p.30-p.33
【文献】Free AI Product Name Generator,2023年07月15日,[online],[検索日 2024.06.25 ], インターネット:<URL:https://web.archive.org/web/202230715091136/https://ahrefs.com/writing-tools/product-name-generator>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗により販売又は提供される商品の商品名又はサービスのサービス名を考案するための商品名考案支援装置であって、
前記商品又は前記サービスに関する商品情報を取得する商品情報取得手段と、
前記店舗に関する店舗情報を取得する店舗情報取得手段と、
言語モデルに、前記商品情報と前記店舗情報とに基づいて、前記商品名又は前記サービス名を生成させるための指示文を作成する指示文作成手段と、
前記言語モデルに、前記指示文を送信する指示文送信手段と、
前記言語モデルから、前記指示文に応じた前記商品名又は前記サービス名を含む回答文を受信する回答文受信手段と、
前記商品名又は前記サービス名を表示する商品名表示手段と、
を有し、
前記店舗情報は、前記店舗の既存商品名又は既存サービス名が掲載されたウェブサイトのURLを含むこと、
を特徴とする商品名考案支援装置。
【請求項2】
前記URLは、複数のURLを含むこと、
を特徴とする請求項1に記載の商品名考案支援装置。
【請求項3】
コンピュータを、
店舗により販売又は提供される商品又はサービスに関する商品情報を取得する商品情報取得手段と、
前記店舗に関する店舗情報を取得する店舗情報取得手段と、
言語モデルに、前記商品情報と前記店舗情報とに基づいて、前記商品の商品名又は前記サービスのサービス名を生成させるための指示文を作成する指示文作成手段と、
前記言語モデルに、前記指示文を送信する指示文送信手段と、
前記言語モデルから、前記指示文に応じた前記商品名又は前記サービス名を含む回答文を受信する回答文受信手段と、
前記商品名又は前記サービス名を表示する商品名表示手段と、
して機能させ、
前記店舗情報は、前記店舗の既存商品名又は既存サービス名が掲載されたウェブサイトのURLを含む、商品名考案支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品名考案支援装置、商品説明文考案支援装置、商品名考案支援プログラム、商品説明文考案支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
飲食店等において、料理のメニュー名は、集客や売り上げに大きく影響する重要な要素である。一般的にはメニューの特徴を入れたり、目にひく名前にしたり、擬音語を使用したり、産地を入れたり等々、お客が目にしただけで、注文したくなるようなメニューの名前を考案(ネーミング)することが大切である。
【0003】
また飲食店等のみに限られず、店舗の販売・提供する商品の商品名、サービスのサービス名についても同様に、お客が目にしただけで、購入したくなるような商品やサービスの名前を考案することが大切である。
【0004】
これに関する技術として、例えば特許文献1には、ネーミング対象に対してその特徴を簡潔に表すと共に良いイメージを生じさせる等の基本的条件を満たす名称案を自動的に選定してこれに優先順位を付して出力することが可能なネーミングシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2007-241900号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、例えば特許文献1に記載される発明は、関連用語を出力するデータベースなど、システム構築が煩雑である。また生成されるネーミング案は、上記データベースに依存し、表現に乏しいことが想定される。このため、店舗運営者が、店舗の特徴や個性を反映したオリジナリティのある魅力的な商品名やサービス名を考案することは必ずしも容易でない。
【0007】
本発明は、上記の点に鑑み提案されたものであり、一つの側面では、商品等の名前の考案支援を行う商品名考案支援等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明に係る商品名考案支援装置は、店舗により販売又は提供される商品の商品名又はサービスのサービス名を考案するための商品名考案支援装置であって、前記商品又は前記サービスに関する商品情報を取得する商品情報取得手段と、前記店舗に関する店舗情報を取得する店舗情報取得手段と、言語モデルに、前記商品情報と前記店舗情報とに基づいて、前記商品名又は前記サービス名を生成させるための指示文を作成する指示文作成手段と、前記言語モデルに、前記指示文を送信する指示文送信手段と、前記言語モデルから、前記指示文に応じた前記商品名又は前記サービス名を含む回答文を受信する回答文受信手段と、前記商品名又は前記サービス名を表示する商品名表示手段と、を有し、前記店舗情報は、前記店舗の既存商品名又は既存サービス名が掲載されたウェブサイトのURLを含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明の実施の形態によれば、商品等の名前の考案支援を行う商品名考案支援等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態に係る商品名考案支援システムのネットワーク構成例を示す図である。
図2】本実施形態に係る考案支援サーバのハードウェア構成例を示す図である。
図3】本実施形態に係る考案支援サーバのソフトウェア構成例を示す図である。
図4】本実施形態に係る店舗情報DBのデータ構成例を示す図である。
図5】本実施形態に係る店舗端末の画面例1を示す図である。
図6】本実施形態に係る店舗端末の画面例2を示す図である。
図7】本実施形態に係る店舗端末の画面例3を示す図である。
図8】本実施形態に係る店舗端末の画面例4を示す図である。
図9】本実施形態に係る店舗端末の画面例5を示す図である。
図10】本実施形態に係る考案支援サーバの商品名考案処理を示すフローチャート図である。
図11】本実施形態に係るプロンプトの一例を示す図である。
図12】本実施形態に係る回答文の一例を示す図である。
図13】本実施形態に係る考案支援サーバの商品説明文考案処理を示すフローチャート図である。
図14】本実施形態に係るプロンプトの一例を示す図である。
図15】本実施形態に係る回答文の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
<システム構成>
(ネットワーク構成)
図1は、本実施形態に係る商品名考案支援システムのネットワーク構成例を示す図である。図1の商品名考案支援システム100は、商品名考案支援サーバ10、LLM(Large Language Models)20、及び、店舗端末30を含み、ネットワーク60を介して接続されている。
【0012】
商品名考案支援サーバ(以下単に考案支援サーバという)10は、店舗運営者に対し、オリジナルの商品名やサービス名の考案支援を行うサーバ装置である。考案支援サーバ10は、LLM20を利用して店舗の特徴や個性を反映したオリジナリティのある一以上の商品名やサービス名を提案(考案)する。店舗運営者は、考案支援サーバ10により提案された商品名や商品説明が気に入った場合に、自店舗の正式な商品名や商品説明としてこれを採用することができる。
【0013】
LLM(大規模言語モデル)20は、大量のテキストデータを用いて文法や単語の意味等を教師なし事前学習させた汎用自然言語処理モデルである。汎用自然言語処理モデルには、例えば、BERT(Bidirectional Encoder Representations from Transformers)、GPT(Generative Pre-trained Transformer)-3.5、GPT-4等をベースとした商用言語モデル(生成AI)を用いることができる。
【0014】
店舗端末30は、例えばスマートフォン、タブレット端末又はPC(Personal Computer)などであり、考案支援サーバ10を利用する店舗側のユーザ端末装置である。店舗運営者(又は店舗担当者)は店舗端末30を用いて考案支援サーバ10にアクセス・ログインし、店舗情報として自店舗のプロフィール(店舗名、所在、URL、TEL、店舗紹介、既存の商品名・メニュー名等)を登録したり、店舗の商品名やサービス名を提案(考案)させることができる。
【0015】
ネットワーク60は、有線、無線を含む通信ネットワークである。ネットワーク60は、例えば、インターネット、公衆回線網、WiFi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)などを含む。
【0016】
なお、店舗端末30には、考案支援サーバ10にアクセスするために、予め所定のアプリケーションプログラム(汎用ウェブブラウザ、専用アプリ等)がインストールされる。
【0017】
(ハードウェア構成)
図2は、本実施形態に係る考案支援サーバのハードウェア構成例を示す図である。考案支援サーバ10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、HDD(Hard Disk Drive)14、及び通信装置15を有する。
【0018】
CPU11は、各種プログラムの実行や演算処理を行う。ROM12は、起動時に必要なプログラムなどが記憶されている。RAM13は、CPU11での処理を一時的に記憶したり、データを記憶したりする作業エリアである。HDD14は、各種データ及びプログラムを格納する。通信装置15は、ネットワーク60を介して他装置との通信を行う。
【0019】
(ソフトウェア構成)
図3は、本実施形態に係る考案支援サーバのソフトウェア構成例を示す図である。考案支援サーバ10は、主な機能部として、商品情報取得部101、店舗情報取得部102、指示文作成部103、指示文送信部104、回答文受信部105、商品名表示部106、商品説明文表示部107、及び記憶部109を有する。
【0020】
商品情報取得部101は、商品又はサービスに関する商品情報を取得する機能を有している。店舗情報取得部102は、店舗に関する店舗情報を取得する機能を有している。指示文作成部103は、LLM20に、商品情報と店舗情報とに基づいて、商品名又はサービス名を生成させるためのプロンプト(指示文)を作成する機能を有している。指示文送信部104は、LLM20に、プロンプト(指示文)を送信する機能を有している。回答文受信部105は、LLM20から、プロンプト(指示文)に応じた商品名又はサービス名を含む回答文を受信する機能を有している。商品名表示部106は、店舗端末30に、商品名又はサービス名を表示する機能を有している。店舗端末30に、商品又はサービスの説明文を表示する商品説明文表示部107は、機能を有している。記憶部109は、HDD14に店舗情報DBを記憶する。
【0021】
なお各機能部は、考案支援サーバ10を構成するコンピュータのCPU、ROM、RAM等のハードウェア資源上で実行されるプログラムによって実現されるものである。これらの機能部は、「手段」、「モジュール」、「ユニット」、又は「回路」に読替えてもよい。また、記憶部109の各DBは、ネットワーク60上の外部記憶装置に配置することも可能である。また、上記コンピュータプログラム及びアプリケーションプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に格納されていてもよい。
【0022】
(データベース)
図4は、本実施形態に係る店舗情報DBのデータ構成例を示す図である。店舗情報DBは、店舗情報が予め登録されたDBである。本実施形態に係る店舗情報DBは、例えば「店舗ID」、「店舗名」、「所在」、「URL」、「TEL」、「Email」、「パスワード」、「店舗特徴」などのデータ項目を有する。
【0023】
「店舗ID」は、店舗毎に付番される固有の識別子である。「店舗名」、「所在」、「URL」、「TEL」、「Email」は、それぞれ店舗の名称、所在地、ウェブURL、電話番号、メールアドレスである。「店舗ID」及び「パスワード」は、ユーザが考案支援サーバ10にアクセス・ログインするためのID及びパスワードである。店舗が公式自ウェブサイトの他、情報サイト、SNS、特設サイトなど、複数のURLを同時に有する場合があるため、「URL」は「URL1」、「URL2」・・というように複数のURLを登録可能である。
【0024】
「店舗特徴」は、店舗特徴を示す情報(紹介文)である。「店舗特徴」は、店舗運営者自らが登録・設定したりすることが可能である。また「URL」が登録・設定されると、URL先の店舗ウェブサイトに基づいて、例えば店舗の強み、コンセプト、雰囲気(カジュアル、高級感、アットホーム等)などの店舗特徴を示す情報がLLM20により自動的に生成されるようにしてもよい。
【0025】
店舗情報DBのこれらデータ項目は、店舗運営者のユーザ登録時など、考案支援サーバ10に初期登録した際に登録されうる。
【0026】
<商品名考案画面例>
店舗運営者(又は店舗担当者)は店舗端末30を用いて考案支援サーバ10にアクセス・ログインし、商品名や商品説明文を提案(考案)させることができる。以下、飲食店の店舗運営者が商品である「ハンバーグ」のメニュー名及びメニュー説明文を、考案支援サーバ10に提案(考案)させる事例を用いて具体的に説明する。
【0027】
図5は、本実施形態に係る店舗端末の画面例1を示す図である。店舗運営者は、メニュー名及びメニュー説明文を考案したい場合、はじめに「スタート」31aを押下する。なお、メニュー名のみを考案したい場合には、「メニュー名のみ考案する」31bを押下する。メニュー説明文のみを考案したい場合には、「メニュー説明のみ考案する」31cを押下する。本実施形態において店舗運営者は、メニュー名及びメニュー説明文を考案するものとして、まずはじめに「スタート」31aを押下する。
【0028】
図6は、本実施形態に係る店舗端末の画面例2を示す図である。店舗運営者は、メニュー名及びメニュー説明文を考案したい商品情報として、店舗端末30の画面上に表示される質問に回答する。まず「質問1」32において、メニュー(料理)の一般名称として「ハンバーグ」を入力する。メニューの一般名称は、非図示のリスト33から選択入力することも可能である。次に店舗運営者は「質問2」34において、想定するメニューのターゲット層を入力する。例えば「性別」男性、「年齢層」40代、「人数層」おひとりを、選択肢の中から選択入力する。次に店舗運営者は「質問3」35において、メニューの特徴(キーワード)として、例えばボリューム、肉汁、国産豚牛を入力する。店舗運営者は質問回答の後「生成する」36を押下する。
【0029】
図7は、本実施形態に係る店舗端末の画面例3を示す図である。「メニュー名のAI生成結果」37には、商品「ハンバーグ」のメニュー名の候補が複数表示されている。メニュー名の候補は、質問形式により入力された商品情報(図6)と、店舗情報(図4)とに基づいてLLM20により生成され表示される。図7に示すメニュー名の候補は例えば、お店のアットホームな雰囲気と、特に男性40代のおひとり客層に対して、食事の満足度とともに満足度とともに親しみやすさを感じさせるメニュー名となっている。店舗運営者は、メニュー名の候補の中から、所望するメニュー名を選択し、「決定する」39を押下する。
【0030】
一方、店舗運営者はメニュー名の候補の中に所望するメニュー名がない場合、「再生成する」38を押下することができる。この場合、メニュー名の候補は、質問形式により入力された商品情報(図6)と、店舗情報(図4)とに基づいて、繰り返しLLM20により再生成され再表示される。
【0031】
図8は、本実施形態に係る店舗端末の画面例4を示す図である。「メニュー説明文のAI生成結果」41には、メニュー名「伝統の大盛りミックスバーグ」に対するメニュー説明文の候補が複数表示されている。メニュー説明文の候補は、メニュー名の他、質問形式により入力された商品情報(図6)と、店舗情報(図4)とに基づいてLLM20により生成され表示される。図8に示すメニュー説明文の候補は例えば、「伝統の大盛りミックスバーグ」に、お店のアットホームな雰囲気と、特に男性40代のおひとり客層に対して、商品特徴「ボリューム」「肉汁」「国産豚牛」が伝わるメニュー説明となっている。店舗運営者は、メニュー説明文の候補の中から、所望するメニュー説明文を選択し、「決定する」43を押下する。
【0032】
一方、店舗運営者はメニュー名の候補の中に所望するメニュー説明文がない場合、「再生成する」42を押下することができる。この場合、メニュー説明文の候補は、メニュー名の他、質問形式により入力された商品情報(図6)と、店舗情報(図4)とに基づいて、繰り返しLLM20により再生成され再表示される。
【0033】
図9は、本実施形態に係る店舗端末の画面例5を示す図である。店舗端末30の画面上には、店舗運営者が候補の中から選択したメニュー名とメニュー説明文とが表示されている。メニュー名は、店舗情報(図4)と、質問形式により入力された商品情報(図6)とに基づいてLLM20により生成されている。このため、店舗運営者は、商品名考案支援システム100を利用することで、店舗の特徴や個性を反映したオリジナリティのある魅力的な商品名やサービス名を容易に考案することが可能である。また実際に、飲食店において当該メニュー名及びメニュー説明に採用することで、例えば集客や売り上げの向上を期待することができる。
【0034】
なお、上記実施形態において、店舗端末30の画面上、商品名(図7)及び商品説明文(図8)を同時に考案するものとしたが、店舗運営者は、例えば商品名(図5の「メニュー名のみ考案する」31b)のみ、又は、商品説明文(図5の「メニュー説明のみ考案する」31c)のみを考案することも可能である。特に商品説明文のみを考案する場合、図5において店舗運営者が「メニュー説明のみ考案する」31cを押下すると、店舗運営者は図6に相当する画面において、同様の「質問1」のメニュー(料理)の一般名称、「質問2」のターゲット層、及び「質問3」のメニューの特徴(キーワード)、ないし商品名(例えば「メニュー名:伝統の大盛りミックスバーグ」)を入力することで、考案支援サーバ10がこれら情報を取得し(後述する図13のS21)、図8の画面において「メニュー説明文のAI生成結果」41が表示される。
【0035】
<商品名考案処理>
図10は、本実施形態に係る考案支援サーバの商品名考案処理を示すフローチャート図である。CPU11が図10に示すフローチャートを実現可能なプログラムを読み込んで実行させることで、各ステップ(以下、「S」と表記する)を実現することができる。
【0036】
S1:考案支援サーバ10は、商品名考案対象となる商品の商品情報を取得する。商品情報は、店舗運営者により質問形式により入力され、例えば、商品の一般名称、商品のターゲット層、商品の特徴(例えばキーワード)である(図6)。
【0037】
S2:考案支援サーバ10は、店舗情報DBから店舗ID(例えばID0001)をキーとして、対象商品を提供・販売する当該店舗の店舗情報を取得する。店舗情報は、例えば「店舗名」、「所在」、「URL」、「店舗特徴」である(図4)。
【0038】
S3:考案支援サーバ10は、S1で取得した商品情報と、S2で取得した店舗情報とに基づいて、LLM20に商品名を生成させるためのプロンプト(指示文)を作成する。
【0039】
図11は、本実施形態に係るプロンプトの一例を示す図である。図11に示されるように本実施形態に係るプロンプトは、商品情報と、店舗情報とに基づいて、LLM20にメニュー名(回答文)を生成させるための指示文が作成される。
【0040】
より具体的には以下の通りである。
・商品情報のうち「商品の一般名称」「メニューの特徴(キーワード)」をプロンプトに含めることで、メニュー名の生成において、当該商品の特徴や個性を反映したオリジナリティのあるメニュー名とすることができる。
【0041】
・商品情報のうち「ターゲット層」をプロンプトに含めることで、メニュー名の生成において、当該客層に訴求するメニュー名とすることができる。
【0042】
・店舗情報のうち「店舗名」「所在」「店舗特徴」をプロンプトに含めることで、メニュー名の生成において、当該店舗の特徴や個性を反映したオリジナリティのあるメニュー名とすることができる。
【0043】
・店舗情報のうち「URL」をプロンプトに含めることで、メニュー名の生成において、包括的に且つ最新の当該店舗の特徴や個性を反映したオリジナリティのあるメニュー名とすることができる。また店舗の公式自ウェブサイトの他、情報サイト、SNSなど複数の「URL」をプロンプトに含めることで、メニュー名の生成において、より包括的に且つ最新の当該店舗の特徴や個性を反映したオリジナリティのあるメニュー名とすることができる。例えばSNSのみで告知したキャンペーンなどもメニュー名に反映しうる。またウェブサイト掲載の既存メニュー名も踏まえたメニュー名(例えば同一や紛らわしいメニュー名を回避したり、統一感のあるメニュー名など)とすることができる。
【0044】
・なお、店舗情報DBの「店舗特徴」又は「URL」の少なくとも何れか一つであってもよい。店舗情報のうち少なくとも「店舗特徴」又は「URL」の何れか一をプロンプトに含めることで、商品名の生成において、当該店舗の特徴や個性を反映したオリジナリティのあるメニューとすることができる。
【0045】
S4:考案支援サーバ10は、LMM20に作成したプロンプトを送信する。
【0046】
S5:考案支援サーバ10は、LMM20から生成された回答文(生成文)を受信する。
【0047】
図12は、本実施形態に係る回答文の一例を示す図である。図12に示されるように本実施形態に係る回答文は、図11のプロンプト(指示文)に従って生成されたものである。
【0048】
S6:考案支援サーバ10は、LMM20により生成された商品名を、店舗端末30の画面上に表示する(図7)。
【0049】
<商品説明文考案処理>
図13は、本実施形態に係る考案支援サーバの商品説明文考案処理を示すフローチャート図である。なお図13の商品説明文考案処理は、図10の商品名考案処理と概ね同じのため、差異点を中心に以下説明する。
【0050】
S21:考案支援サーバ10は、商品説明文考案対象となる商品の商品情報を取得する。商品情報は、例えば、商品の一般名称、商品のターゲット層、商品の特徴(例えばキーワード)、さらに商品の一般名称に加えて商品名(例えば「メニュー名:伝統の大盛りミックスバーグ」)である(図6、7)。
【0051】
S22:考案支援サーバ10は、当該店舗の店舗情報を取得する。店舗情報は、例えば「店舗名」、「所在」、「URL」、「店舗特徴」である(図4)。
【0052】
S23:考案支援サーバ10は、S21で取得した商品情報と、S22で取得した店舗情報とに基づいて、LLM20に商品説明文を生成させるためのプロンプト(指示文)を作成する。
【0053】
図14は、本実施形態に係るプロンプトの一例を示す図である。図14に示されるように本実施形態に係るプロンプトは、メニュー名と、商品情報と、店舗情報とに基づいて、LLM20にメニュー説明文(回答文)を生成させるための指示文が作成される。
【0054】
S24:考案支援サーバ10は、LMM20に作成したプロンプトを送信する。
【0055】
S25:考案支援サーバ10は、LMM20から生成された回答文(生成文)を受信する。
【0056】
図15は、本実施形態に係る回答文の一例を示す図である。図15に示されるように本実施形態に係る回答文は、図14のプロンプト(指示文)に従って生成されたものである。
【0057】
S26:考案支援サーバ10は、LMM20により生成された商品説明文を、店舗端末30の画面上に表示する(図8)。
【0058】
<総括>
以上、本実施形態に係る考案支援サーバ10は、商品情報と店舗情報とに基づいて、LLM20に商品名を生成させるためのプロンプト(指示文)を作成し、LMM20により生成された商品名を含む回答文を受信すると、これを店舗端末30の画面上に表示する。このように店舗運営者は、商品名考案支援システム100を利用することで、店舗の特徴や個性を反映したオリジナリティのある魅力的な商品名やサービス名を容易に考案することが可能である。また店舗の特徴や個性を反映したオリジナリティのある魅力的な商品名やサービス名に対する商品説明文やサービス説明文を容易に考案することが可能である。即ち本実施形態によれば、商品やサービス等の名前の考案支援を行う商品名考案支援等を提供することが可能である。
【0059】
なお、本発明の好適な実施の形態により、特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細および添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。
【0060】
上記実施形態に係る飲食店舗のメニュー名は、商品名の一実施形態である。本発明によれば、即ち各種店舗にて広く販売・提供される商品名、サービス名、商品説明文およびサービス説明文を考案支援することも可能である。また店舗は、実店舗に限定されず、例えばインターネット上のみ存在するオンライン店舗(仮想店舗)であってもよい。この場合、ネット上でオンライン販売される商品名、サービス名、商品説明文およびサービス説明を考案支援することができる。
【0061】
(付記1)
店舗により販売又は提供される商品(例えば「ハンバーグ」)の商品名(例えば「伝統の大盛りミックスバーグ」)又はサービスのサービス名を考案するための商品名考案支援装置であって、
前記商品又は前記サービスに関する商品情報(例えば図6)を取得する商品情報取得手段と、
前記店舗に関する店舗情報(例えば図4)を取得する店舗情報取得手段と、
言語モデル(例えばLLM20)に、前記商品情報と前記店舗情報とに基づいて、前記商品名又は前記サービス名を生成させるための指示文(例えば図11のプロンプト文)を作成する指示文作成手段と、
前記言語モデルに、前記指示文を送信する指示文送信手段と、
前記言語モデルから、前記指示文に応じた前記商品名又は前記サービス名を含む回答文(例えば図12の回答文)を受信する回答文受信手段と、
前記商品名(例えば図7)又は前記サービス名を表示する商品名表示手段と、
を有することを特徴とする商品名考案支援装置。
【符号の説明】
【0062】
10 商品名考案支援サーバ
20 LLM(大規模言語モデル)
30 店舗端末
60 ネットワーク
100 商品名考案支援システム
101 商品情報取得部
102 店舗情報作成部
103 指示文作成部
104 指示文送信部
105 回答文受信部
106 商品名表示部
107 商品説明文表示部
109 記憶部

【要約】
【課題】商品等の名前の考案支援を行う商品名考案支援等を提供する。
【解決手段】店舗により販売又は提供される商品の商品名又はサービスのサービス名を考案するための商品名考案支援装置であって、商品又はサービスに関する商品情報を取得する商品情報取得手段と、店舗に関する店舗情報を取得する店舗情報取得手段と、言語モデルに、商品情報と店舗情報とに基づいて、商品名又はサービス名を生成させるための指示文を作成する指示文作成手段と、言語モデルに、指示文を送信する指示文送信手段と、言語モデルから、指示文に応じた商品名又はサービス名を含む回答文を受信する回答文受信手段と、商品名又はサービス名を表示する商品名表示手段と、を有する。
【選択図】図10

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