(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-05
(45)【発行日】2024-11-13
(54)【発明の名称】広告作成支援装置及び広告作成支援プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0241 20230101AFI20241106BHJP
【FI】
G06Q30/0241 444
(21)【出願番号】P 2024082977
(22)【出願日】2024-05-22
【審査請求日】2024-05-23
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】507043531
【氏名又は名称】オプティマイズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100153246
【氏名又は名称】伊吹 欽也
(72)【発明者】
【氏名】宮本 琢志
【審査官】山田 倍司
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第117331456(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2023/0281673(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0258054(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0110594(US,A1)
【文献】特開2020-052697(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2023/0040015(US,A1)
【文献】特開2017-111479(JP,A)
【文献】特開2024-089788(JP,A)
【文献】玉置 亮太,生成AI革命 試練のデジタル広告 生成AIがもたらす破壊と創造,日経コンピュータ ,2023年07月06日,p.24-29
【文献】西村 まさゆき,ChatGPT、Bard活用で売れるPOP・キャッチコピーの作り方[オンライン],2023年07月21日,インターネット<URL:https://urupop.com/2023/07/19/pop-catchcopy-chatgpt-bard/>[検索日:2024.01.29]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
広告の広告文を作成するための広告作成支援装置であって、
広告対象に関する情報を取得する広告対象情報取得手段と、
言語モデルに、前記広告対象に関する情報に基づいて、前記広告文を生成させるための指示文を作成する指示文作成手段と、
前記言語モデルに、前記指示文を送信する指示文送信手段と、
前記言語モデルから、前記指示文に応じた前記広告文を含む回答文を受信する回答文受信手段と、
前記広告文を表示する広告文表示手段と、
を有
し、
前記広告対象に関する情報は、前記広告対象の特徴を示す情報が掲載されたURLを含み、
前記指示文は、前記URLから収集された前記広告対象に対する顧客の評価又は感想を含む広告文を前記言語モデルに生成させる指示文であること、
を特徴とする広告作成支援装置。
【請求項2】
前記URLは、複数のURLを含むこと、
を特徴とする請求項
1に記載の広告作成支援装置。
【請求項3】
前記広告文は、テキスト広告のテキスト文又はバナー広告の画像上の重畳されるテキスト文であること、
を特徴とする請求項1に記載の広告作成支援装置。
【請求項4】
広告の広告文を作成するためのコンピュータ
を、
広告対象に関する情報を取得する広告対象情報取得手段と、
言語モデルに、前記広告対象に関する情報に基づいて、前記広告文を生成させるための指示文を作成する指示文作成手段と、
前記言語モデルに、前記指示文を送信する指示文送信手段と、
前記言語モデルから、前記指示文に応じた前記広告文を含む回答文を受信する回答文受信手段と、
前記広告文を表示する広告文表示手段と、
して機能させ
、
前記広告対象に関する情報は、前記広告対象の特徴を示す情報が掲載されたURLを含み、
前記指示文は、前記URLから収集された前記広告対象に対する顧客の評価又は感想を含む広告文を前記言語モデルに生成させる指示文である、広告作成支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広告作成支援装置及び広告作成支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルデバイスが普及した今日、Web広告(インターネット広告)が広く普及しており、Webサイト、検索エンジン、ソーシャルメディア(SNS)などインターネット上の様々なメディアでWeb広告を目にする機会が多くなっている。例えば飲食業界においても、Web広告は重要な集客施策であり、顧客の目を惹きクリック率やコンバージョン率を高めるためにも、いかに魅力的な広告を掲載できるかどうかは重要な関心事である。
【0003】
しかしながら、広告主(飲食店舗側)にとって広告対象店舗の特徴、個性、雰囲気等を反映したオリジナリティのある広告文(テキスト)を考案することは必ずしも容易ではなく、時間、労力、コストがかかる大変な負担となっているという現状がある。
【0004】
これに関する技術として、例えば特許文献1には、広告の対象に応じて効果的な広告文を簡単に作成する広告作成支援プログラムが記載されている。入力部12が、商品又はサービスに関する文書データの入力を受け付ける。抽出部14が、入力された文書データから特徴語を抽出する。特定部16が、特徴語に対応づけてフレーズを記憶する記憶部20を参照して、抽出した特徴語に対応するフレーズを特定する。出力部18が、特定したフレーズ、または、特定したフレーズのうち特定の部分を特徴語に設定したフレーズを出力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1に記載される発明においては、特徴語に対応づけてフレーズを記憶するため、広告主は特徴語ごとにそれぞれ対応するフレーズ自体を考案する必要があり、広告の対象に応じて効果的な広告文を作成するに際し、依然として一定の時間、労力、コストがかかる恐れがある。
【0007】
本発明は、上記の点に鑑み提案されたものであり、一つの側面では、広告対象の特徴や個性等を反映したオリジナリティのある広告文を容易に作成しうる広告作成支援装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明に係る広告作成支援装置は、広告の広告文を作成するための広告作成支援装置であって、広告対象に関する情報を取得する広告対象情報取得手段と、言語モデルに、前記広告対象に関する情報に基づいて、前記広告文を生成させるための指示文を作成する指示文作成手段と、前記言語モデルに、前記指示文を送信する指示文送信手段と、前記言語モデルから、前記指示文に応じた前記広告文を含む回答文を受信する回答文受信手段と、前記広告文を表示する広告文表示手段と、を有し、前記広告対象に関する情報は、前記広告対象の特徴を示す情報が掲載されたURLを含み、前記指示文は、前記URLから収集された前記広告対象に対する顧客の評価又は感想を含む広告文を前記言語モデルに生成させる指示文である。
【発明の効果】
【0009】
本発明の実施の形態によれば、広告対象の特徴や個性等を反映したオリジナリティのある広告文を容易に作成しうる広告作成支援装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本実施形態に係る広告作成支援システムのネットワーク構成例を示す図である。
【
図2】本実施形態に係る広告作成支援サーバのハードウェア構成例を示す図である。
【
図3】本実施形態に係る広告作成支援サーバのソフトウェア構成例を示す図である。
【
図4】本実施形態に係る店舗情報DBのデータ構成例を示す図である。
【
図5】本実施形態に係る店舗端末の画面例1を示す図である。
【
図6】本実施形態に係る店舗端末の画面例2を示す図である。
【
図7】本実施形態に係る店舗端末の画面例3を示す図である。
【
図8】本実施形態に係る店舗端末の画面例4を示す図である。
【
図9】本実施形態に係る広告作成支援サーバの広告文作成処理を示すフローチャート図である。
【
図10】本実施形態に係るプロンプトの一例を示す図である。
【
図11】本実施形態に係る回答文の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
<システム構成>
(ネットワーク構成)
図1は、本実施形態に係る広告作成支援システムのネットワーク構成例を示す図である。
図1の広告作成支援システム100は、広告作成支援サーバ10、LLM(Large Language Models)20、及び、店舗端末30を含み、ネットワーク60を介して接続されている。
【0012】
広告作成支援サーバ10は、LLM20を利用して、店舗の特徴や個性を反映したオリジナリティのある広告文(テキスト)の作成支援を行うサーバ装置である。店舗運営者(広告主)は、広告作成支援サーバ10により作成(生成)された広告文を用いて、容易に広告対象店舗の広告を作成することができる。作成された広告は、例えばそのまま広告作成支援サーバ10を介して、所定のweb広告媒体等にWeb広告として出稿される。
【0013】
LLM(大規模言語モデル)20は、大量のテキストデータを用いて文法や単語の意味等を教師なし事前学習させた汎用自然言語処理モデルである。汎用自然言語処理モデルには、例えば、BERT(Bidirectional Encoder Representations from Transformers)、GPT(Generative Pre-trained Transformer)-3.5、GPT-4等をベースとした商用言語モデル(生成AI)を用いることができる。
【0014】
店舗端末30は、例えばスマートフォン、タブレット端末又はPC(Personal Computer)などであり、広告作成支援サーバ10を利用する店舗の端末装置である。店舗運営者(又は店舗担当者)は店舗端末30を用いて広告作成支援サーバ10にアクセス・ログインし、広告文を含む広告の作成及び作成した広告の出稿などを行うことができる。
【0015】
ネットワーク60は、有線、無線を含む通信ネットワークである。ネットワーク60は、例えば、インターネット、公衆回線網、WiFi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)などを含む。
【0016】
なお、店舗端末30には、広告作成支援サーバ10にアクセスするために、予め所定のアプリケーションプログラム(汎用ウェブブラウザ、専用アプリ等)がインストールされる。
【0017】
(ハードウェア構成)
図2は、本実施形態に係る広告作成支援サーバのハードウェア構成例を示す図である。広告作成支援サーバ10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、HDD(Hard Disk Drive)14、及び通信装置15を有する。
【0018】
CPU11は、各種プログラムの実行や演算処理を行う。ROM12は、起動時に必要なプログラムなどが記憶されている。RAM13は、CPU11での処理を一時的に記憶したり、データを記憶したりする作業エリアである。HDD14は、各種データ及びプログラムを格納する。通信装置15は、ネットワーク60を介して他装置との通信を行う。
【0019】
(ソフトウェア構成)
図3は、本実施形態に係る広告作成支援サーバのソフトウェア構成例を示す図である。広告作成支援サーバ10は、主な機能部として、広告対象情報取得部101、指示文作成部102、指示文送信部103、回答文受信部104、広告文表示部105、及び記憶部109を有する。
【0020】
広告対象情報取得部101は、広告対象に関する情報を取得する機能を有している。指示文作成部102は、LLM20に、広告対象に関する情報に基づいて、広告文を生成させるための指示文を作成する機能を有している。指示文送信部103は、LLM20に、指示文を送信する機能を有している。回答文受信部104は、LLM20から、指示文に応じた広告文を含む回答文を受信する機能を有している。告文表示部105は、広告文を表示する機能を有している。記憶部109は、HDD14に店舗情報DBを記憶する。
【0021】
なお各機能部は、広告作成支援サーバ10を構成するコンピュータのCPU、ROM、RAM等のハードウェア資源上で実行されるプログラムによって実現されるものである。これらの機能部は、「手段」、「モジュール」、「ユニット」、又は「回路」に読替えてもよい。また、記憶部109の各DBは、ネットワーク60上の外部記憶装置に配置することも可能である。また、上記コンピュータプログラム及びアプリケーションプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に格納されていてもよい。
【0022】
(データベース)
図4は、本実施形態に係る店舗情報DBのデータ構成例を示す図である。店舗情報DBは、店舗情報が予め登録されたDBである。本実施形態に係る店舗情報DBは、例えば「店舗ID」、「店舗名」、「所在」、「URL」、「TEL」、「Email」、「パスワード」、「店舗特徴」などのデータ項目を有する。
【0023】
「店舗ID」は、店舗毎に付番される固有の識別子である。広告主IDとしてもよい。「店舗名」、「所在」、「URL」、「TEL」、「Email」は、それぞれ店舗の名称、所在地、ウェブURL、電話番号、メールアドレスである。「店舗ID」及び「パスワード」は、ユーザが広告作成支援サーバ10にアクセス・ログインするためのID及びパスワードである。店舗が公式自ウェブサイトの他、情報サイト、SNS、特設サイトなど、複数のURLを同時に有する場合があるため、「URL」は「URL1」、「URL2」・・というように複数のURLを登録可能である。
【0024】
「店舗特徴」は、店舗特徴を示す情報(紹介文)である。「店舗特徴」は、店舗運営者自らが登録・設定したりすることが可能である。また「URL」が登録・設定されると、URL先の店舗ウェブサイトに基づいて、例えば店舗の商品、強み、コンセプト、雰囲気(カジュアル、高級感、アットホーム等)などの店舗特徴を示す情報がLLM20により自動的に要約生成されるようにしてもよい。
【0025】
店舗情報DBのこれらデータ項目は、店舗運営者のユーザ登録時など、広告作成支援サーバ10に初期登録した際に登録されうる。
【0026】
<広告文作成支援画面例>
店舗運営者(又は店舗担当者)は店舗端末30を用いて広告作成支援サーバ10にアクセス・ログインし、広告文を作成(生成)させることができる。以下、飲食店の店舗運営者が広告文を、広告作成支援サーバ10に作成させる事例を用いて具体的に説明する。
【0027】
図5は、本実施形態に係る店舗端末の画面例1を示す図である。店舗運営者は、テキスト広告、バナー広告、又はSNS広告などに用いられる広告文を作成したい場合、はじめに店舗端末30の画面上に表示される質問に回答する。まず「質問1」32において、広告キーワードを入力する。入力される広告キーワードは、広告文生成に直接反映されるキーワードであり、飲食店の場合、例えば主力の商品(料理)、お店の雰囲気、用途使い、立地、スタッフ情報、客層など、店舗の特徴や個性等を示す当該店舗の看板ワードを入力する。なお広告は、例えば看板ワード(例えば「ハンバーグ」)それ自体を広告したい場合と、看板ワード(例えば「ハンバーグ」)を広告看板として店舗自体を広告したい場合とがある。また広告キーワードは、非図示の所定のリスト33から選択入力することも可能である。
【0028】
次に店舗運営者は「質問2」34において、特に想定する広告ターゲット層を入力する。例えば「性別」男性、「年齢層」40代、「人数層」おひとりを、選択肢の中から選択入力する。店舗運営者は質問回答の後「生成する」35を押下する。
【0029】
図6は、本実施形態に係る店舗端末の画面例2を示す図である。「広告タイトル文のAI生成結果」36及び「広告本文のAI生成結果」37には、それぞれ広告タイトル文及び広告文の候補が複数表示されている。広告タイトル文は、例えばテキスト広告の一行タイトルやバナー広告の一行タイトルに用いられる短めの広告文である。広告本文は、例えばテキスト広告の説明文に用いられる長めの広告文である。
【0030】
広告タイトル文及び広告本文の候補は、質問形式により入力された広告キーワード及び広告ターゲットの情報(
図5)と、店舗情報DBの店舗情報(
図4)とに基づいてLLM20により生成され表示される。
図6に示す「広告タイトル文のAI生成結果」36及び「広告本文のAI生成結果」37は、例えば特に男性40代のおひとり客層をターゲットに、お店の特徴を踏まえながら、広告キーワードが伝わる広告文となっている。店舗運営者は、広告タイトル文及び広告本文の候補の中から、所望する広告タイトル文及び広告本文を選択し、「決定する」38を押下する。
【0031】
一方、店舗運営者は候補の中に所望する広告タイトル文又は広告本文がない場合、それぞれの「再生成する」39を押下することができる。この場合、それぞれの候補は、質問形式により入力された広告キーワード及び広告ターゲットの情報(
図5)と、店舗情報DBの店舗情報(
図4)とに基づいて、繰り返しLLM20により再生成され再表示される。
【0032】
図7は、本実施形態に係る店舗端末の画面例3を示す図である。店舗運営者は、例えば「テキスト広告用」41a、「バナー広告用」41b、「SNS広告用」41cのタブの中から作成した広告タイプのタブを選択する。店舗運営者が「テキスト広告用」41aを選択した場合、テキスト広告を作成するための情報として、例えば「PRテキスト1(店舗名)」42、「PRテキスト2(広告タイトル文)」43、「PRテキスト3(広告本文)」44、及び「リンク先(URL)」45を入力設定する。
【0033】
「PRテキスト1(店舗名)」42には、テキスト広告上に表示される店舗名が入力される。店舗情報DBの店舗情報(
図4)から自動取得されてもよいし、店舗運営者が入力編集してもよい。
【0034】
「PRテキスト2(広告タイトル文)」43は、テキスト広告上に表示される広告タイトル文が初期入力される。初期入力された広告タイトル文は、LLM20により生成された広告タイトル文の中から店舗運営者により選択された広告文である。店舗運営者は「PRテキスト2(広告タイトル文)」43に初期入力された広告タイトル文、即ちLLM20により生成された広告タイトル文を、任意に編集(修正)することも可能である。
【0035】
「PRテキスト3(広告本文)」44は、テキスト広告上に表示される広告本文が初期入力される。初期入力された広告本文は、LLM20により生成された広告本文の中から店舗運営者により選択された広告文である。店舗運営者は「PRテキスト3(広告本文)」44に初期入力された広告本文、即ちLLM20により生成された広告本文を、任意に編集(修正)することも可能である。
【0036】
「リンク先(URL)」45は、テキスト広告にリンクされるURLが入力される。店舗情報DBの店舗情報(
図4)から「URL」が自動取得されてもよいし、店舗運営者が入力編集してもよい。
【0037】
「PRテキスト1(店舗名)」42、「PRテキスト2(広告タイトル文)」43、「PRテキスト3(広告本文)」44、及び「リンク先(URL)」45の入力設定は、広告テキスト表示画面ビュー46に表示されたテキスト広告の広告文に各々リアルタイムに反映される。店舗運営者はテキスト広告の作成を完成させた後、「次へ」47を押下することで、以降の所定の操作を経て、作成した当該テキスト広告の広告配信申込を行うことが可能である。
【0038】
図8は、本実施形態に係る店舗端末の画面例4を示す図である。
図7に示した画面例において、店舗運営者が「バナー広告用」41bのタブを選択した場合には、
図8に示す画面例に遷移する。店舗運営者は、「バナー広告用」41bを選択した場合、バナー広告を作成するための情報として、例えば「PR画像」52、「PRテキスト1(店舗名)」53、「PRテキスト2(広告タイトル文)」54、及び「リンク先(URL)」55を入力設定する。
【0039】
「PR画像」52には、バナー広告用の画像が設定される。店舗運営者がバナー広告の画像として用いる画像をアップロードする。
【0040】
「PRテキスト1(店舗名)」53には、バナー広告上に表示される店舗名が入力される。店舗情報DBの店舗情報(
図4)の「店舗名」から自動取得されてもよいし、店舗運営者が入力編集してもよい。
【0041】
「PRテキスト2(広告タイトル文)」54は、バナー広告上に表示される広告タイトル文が初期入力される。初期入力された広告タイトル文は、LLM20により生成された広告タイトル文の中から店舗運営者により選択された広告文である。店舗運営者は「PRテキスト2(広告タイトル文)」54に初期入力された広告タイトル文、即ちLLM20により生成された広告タイトル文を、任意に編集(修正)することも可能である。
【0042】
「リンク先(URL)」55は、バナー広告にリンクされるURLが入力される。店舗情報DBの店舗情報(
図4)の「URL」から自動取得されてもよいし、店舗運営者が入力編集してもよい。
【0043】
「PR画像」52、「PRテキスト1(店舗名)」53、「PRテキスト2(広告タイトル文)」54、及び「リンク先(URL)」の入力設定は、バナー広告表示画面ビュー56に表示されたバナー広告の広告文に各々リアルタイムに反映される。店舗運営者はバナー広告の作成を完成させた後、「次へ」57を押下することで、以降の所定の操作を経て、作成した当該バナー広告の広告配信申込を行うことが可能である。
【0044】
以上のように店舗運営者は、広告作成支援システム100を利用することで、店舗の特徴や個性を反映したオリジナリティのある魅力的な広告文(例えば広告タイトル文や広告本文)を容易に作成(生成)することが可能である。また実際に作成された広告文を用いた広告を配信することで、例えばクリック率やコンバージョン率ひいては店舗集客の向上を期待することができる。
【0045】
<広告文作成処理>
図9は、本実施形態に係る広告作成支援サーバの広告文作成処理を示すフローチャート図である。CPU11が
図9に示すフローチャートを実現可能なプログラムを読み込んで実行させることで、各ステップ(以下、「S」と表記する)を実現することができる。
【0046】
S1:広告作成支援サーバ10は、広告キーワード及び広告ターゲットの情報を取得する。広告キーワード及び広告ターゲットの情報は、店舗運営者により質問形式により入力される(
図5)。
【0047】
S2:広告作成支援サーバ10は、店舗情報DBから店舗ID(例えばID0001)をキーとして、広告対象店舗の店舗情報を取得する。店舗情報は、広告文生成に反映されるに有効な、特に例えば「店舗名」、「所在」、「URL」、「店舗特徴」である(
図4)。
【0048】
S3:広告作成支援サーバ10は、S1で取得した広告キーワード及び広告ターゲットの情報と、S2で取得した店舗情報とに基づいて、LLM20に広告文を生成させるためのプロンプト(指示文)を作成する。
【0049】
図10は、本実施形態に係るプロンプトの一例を示す図である。
図10に示されるように本実施形態に係るプロンプトは、広告キーワード及び広告ターゲットの情報と、店舗情報とに基づいて、LLM20に広告文(回答文)を生成させるための指示文が作成される。
【0050】
より具体的には以下の通りである。
・「広告キーワード」をプロンプトに含めることで、広告文の生成において、広告キーワード(看板ワード)を直接的に反映したオリジナリティのある広告文とすることができる。
【0051】
・「広告ターゲット」をプロンプトに含めることで、広告文の生成において、当該ターゲット客層に訴求した広告文とすることができる。
【0052】
・店舗情報のうち「店舗名」「所在」「店舗特徴」ないし「URL」をプロンプトに含めることで、広告文の生成において、当該店舗の特徴や個性を反映したオリジナリティのある広告文とすることができる。また広告キーワード(看板ワード)を補完した広告文ともすることができる。例えば広告キーワード「ハンバーグ」は、「店舗特徴」ないし「URL」に記載されている「ハンバーグ」の特徴を示す「ボリューム満点」、「肉汁」、「あいびき」といった付随情報により補完表現されうる。
【0053】
・店舗情報のうち「URL」をプロンプトに含めることで、広告文の生成において、包括的に且つ最新の当該店舗の特徴や個性を反映したオリジナリティのある広告文とすることができる。また店舗の公式自ウェブサイトの他、情報サイト、SNSなど複数の「URL」をプロンプトに含めることで、広告文の生成において、より包括的に且つ最新の当該店舗の特徴や個性を反映したオリジナリティのある広告文とすることができる。例えばSNSのみで告知したキャンペーンやイベントなども広告文に反映しうる。
【0054】
・なお、店舗情報DBの「店舗特徴」又は「URL」の少なくとも何れか一つであってもよい。店舗情報のうち少なくとも「店舗特徴」又は「URL」の何れか一をプロンプトに含めることで、広告文の生成において、当該店舗の特徴や個性を反映したオリジナリティのあるメニューとすることができる。
【0055】
S4:広告作成支援サーバ10は、LMM20に作成したプロンプト(指示文)を送信する。
【0056】
S5:広告作成支援サーバ10は、LMM20から生成された回答文(生成文)を受信する。
【0057】
図11は、本実施形態に係る回答文の一例を示す図である。
図11に示されるように本実施形態に係る回答文は、
図10のプロンプト(指示文)に従って生成されたものである。
【0058】
S6:広告作成支援サーバ10は、LMM20により生成された広告文を、店舗端末30の画面上に表示する(
図6)。
【0059】
なお、以下の実施形態についても言及する。
・広告文を作成した日時の情報や広告の出稿期間(掲載期間)の情報に応じた季節情報や季節性イベント情報(クリスマス、バレンタインデー、ハロウィン等)を基に、季節感を想起する語を含む広告文をLLM20に生成させるプロンプトを作成してもよい。
【0060】
・店舗情報の「所在」を基に、店舗周辺の話題や流行性を取り入れた語を含む広告文をLLM20に生成させるプロンプトを作成してもよい。またさらに、上述した日時の情報や広告の出稿期間(掲載期間)の情報を掛け合わせて、店舗情報の「所在」を基に、店舗周辺地域のイベント・行事を取り入れた語を含む広告文をLLM20に生成させるプロンプトを作成してもよい。
【0061】
・店舗情報の「URL」を基に、店舗の口コミサイトやSNSから収集された顧客の評価や感想を含む広告文をLLM20に生成させるプロンプトを作成してもよい。
【0062】
<総括>
以上、本実施形態に係る広告作成支援サーバ10は、広告キーワード及び広告ターゲットの情報と、店舗の店舗情報とに基づいて、LLM20に広告文を生成させるためのプロンプト(指示文)を作成し、LMM20により生成された広告文を含む回答文を受信すると、これを店舗端末30の画面上に表示する。このように店舗運営者は、広告作成支援システム100を利用することで、店舗の特徴や個性を反映したオリジナリティのある魅力的な広告文を容易に作成(考案)することが可能である。即ち本実施形態によれば、広告対象の特徴や個性等を反映したオリジナリティのある広告文(テキスト)を容易に作成すしうる広告作成支援装置を提供することができる。
【0063】
なお、本発明の好適な実施の形態により、特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細および添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。
【0064】
店舗は飲食店舗のみに限定されない。またさらに店舗は実店舗に限定されず、例えばインターネット上のみ存在するオンライン店舗(仮想店舗)であってもよい。この場合、ネット上のオンライン店舗の広告文を作成支援することができる。
【0065】
(付記1)
広告(例えばテキスト広告やバナー広告)の広告文(例えばテキスト広告のテキスト文やバナー広告の画像上の重畳されるテキスト文)を作成するための広告作成支援装置であって、
広告対象(例えば店舗)に関する情報(例えば
図4の店舗情報)を取得する広告対象情報取得手段と、
言語モデル(例えばLLM)に、前記広告対象に関する情報に基づいて、前記広告文を生成させるための指示文(例えばプロンプト文)を作成する指示文作成手段と、
前記言語モデルに、前記指示文を送信する指示文送信手段と、
前記言語モデルから、前記指示文に応じた前記広告文を含む回答文(LLMにより生成された回答文)を受信する回答文受信手段と、
前記広告文を表示する広告文表示手段と、
を有することを特徴とする広告作成支援装置。
【符号の説明】
【0066】
10 広告作成支援サーバ
20 LLM
30 店舗端末
60 ネットワーク
100 広告作成支援システム
101 広告対象情報取得部
102 指示文作成部
103 指示文送信部
104 回答文受信部
105 広告文表示部
109 記憶部
【要約】
【課題】広告対象の特徴や個性等を反映したオリジナリティのある広告文を作成する広告作成支援装置を提供する。
【解決手段】広告の広告文を作成するための広告作成支援装置であって、広告対象に関する情報を取得する広告対象情報取得手段と、言語モデルに、広告対象に関する情報に基づいて、広告文を生成させるための指示文を作成する指示文作成手段と、言語モデルに、指示文を送信する指示文送信手段と、言語モデルから、指示文に応じた広告文を含む回答文を受信する回答文受信手段と、広告文を表示する広告文表示手段と、を有する。
【選択図】
図9