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特許7583285情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-06
(45)【発行日】2024-11-14
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20241107BHJP
   A63F 13/85 20140101ALI20241107BHJP
   A63F 13/58 20140101ALI20241107BHJP
【FI】
A63F13/69
A63F13/85
A63F13/58
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021136234
(22)【出願日】2021-08-24
(62)【分割の表示】P 2020148810の分割
【原出願日】2020-09-04
(65)【公開番号】P2022044006
(43)【公開日】2022-03-16
【審査請求日】2023-07-04
(73)【特許権者】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(72)【発明者】
【氏名】黒澤 麻美
【審査官】安田 明央
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-115252(JP,A)
【文献】特開2020-120942(JP,A)
【文献】[検証]「想いを集めて」の仕様を少し探ってみた,まったりファイアーエムブレムヒーローズ [FEH][online],2018年07月25日,https://www.mattari-feh.com/entry/2018/07/25/082708,2021年3月31日検索
【文献】モンスターストライク MONSTER STRIKE,週刊ファミ通 第32巻 第43号,株式会社Gzブレイン,2017年10月12日,第32巻
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、前記プロセッサは、
第1クエストと第2クエストを含む複数のクエストのそれぞれに対して予めプレイ可能な時間帯を設定し、
前記第1クエストプレイヤプレイた時間が、前記第2クエストを前記プレイヤがプレイした時間より短い場合に、前記プレイヤが前記第1クエストのプレイ可能な時間帯を、前記第2クエストのプレイ可能な時間帯と同じ時間帯に変更する、
情報処理装置。
【請求項2】
プロセッサが、第1クエストと第2クエストを含む複数のクエストのそれぞれに対して予めプレイ可能な時間帯を設定し、
プロセッサが、前記第1クエストプレイヤプレイた時間が、前記第2クエストを前記プレイヤがプレイした時間より短い場合に、前記プレイヤが前記第1クエストのプレイ可能な時間帯を、前記第2クエストのプレイ可能な時間帯と同じ時間帯に変更する、
情報処理方法。
【請求項3】
プロセッサに、第1クエストと第2クエストを含む複数のクエストのそれぞれに対して予めプレイ可能な時間帯を設定し、
プロセッサに、前記第1クエストプレイヤプレイた時間が、前記第2クエストを前記プレイヤがプレイした時間より短い場合に、前記プレイヤが前記第1クエストのプレイ可能な時間帯を、前記第2クエストのプレイ可能な時間帯と同じ時間帯に変更する、
処理を実行させるプログラム。
【請求項4】
端末と情報処理装置を含むシステムであって、
前記情報処理装置は、
第1クエストと第2クエストを含む複数のクエストのそれぞれに対して予めプレイ可能な時間帯を設定し、
前記端末を操作するプレイヤによって前記第1クエストプレイた時間が、前記第2クエストを前記プレイヤがプレイした時間より短い場合に、前記プレイヤが前記第1クエストのプレイ可能な時間帯を、前記第2クエストのプレイ可能な時間帯と同じ時間帯に変更する、
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ビデオゲーム等、コンピュータを利用してプレイするゲームにおいて、自分が操作するキャラクタを成長させる等の目的のために、プレイヤが所定のステージ(クエスト)を繰り返しプレイすることがある(例えば、特許文献1参照)。しかし、同じクエストを繰り返しプレイさせようとすると、時間や手間を要するため、プレイヤを飽きさせてしまう虞がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2000-254347号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
また、オンラインゲームのようにプレイできるクエストをバージョンアップ等によって追加したり更新したりすることができるゲームの企画として、特定のクエストを期間限定でプレイできるようにする場合がある。
【0005】
上記企画の開催期間中には、特定クエストをプレイヤに繰り返しプレイしてもらうことが望まれるが、前述したように、同じクエストを繰り返しプレイさせることでプレイヤを飽きさせてしまう虞があるため、特定クエストを繰り返しプレイしようとするプレイヤの意欲を持続させる必要がある。その解決策の一つとしては、例えば、所定期間内でプレイ可能な特定クエストを複数用意し、クエスト毎に出現キャラクタを変える等して、クエストの内容を充実させることが挙げられる。このような措置を講じた上で、より効果的に、プレイヤに特定クエストを繰り返しプレイさせることができる手段及び方法が求められている。
【0006】
そこで、本発明は、期間限定でプレイ可能な複数のクエストをプレイヤに繰り返しプレイさせることが可能な情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者の一態様に係る情報処理装置は、プレイ可能な時間帯が所定期間内に設定された複数の特定クエストのうち、対象プレイヤがクリアした特定クエストと対応するオブジェクトを、特定クエストのクリア毎に対象プレイヤに付与する第1付与部と、特定クエストのクリア毎に対象プレイヤに付与されたオブジェクトの所定パラメータの合計値が、所定期間中に条件値に達した場合に、報酬を対象プレイヤに付与する第2付与部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様によれば、期間限定でプレイ可能な複数の特定クエストを繰り返しプレイしようとするプレイヤの意欲を良好に持続させることが可能な情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】ゲーム内のクエストをプレイしている画面例を示す図である。
図2】特定クエストをクリアして付与されるオブジェクトの説明図である。
図3】特定クエストのクリアにより付与されたオブジェクトのラック値の集計値、及び合計値に関する図である。
図4】複数の特定クエストのそれぞれについて、クエスト開催期間中の一日におけるプレイ可能な時間帯を示す図である。
図5】プレイ可能な時間帯の追加及び延長についての説明図である。
図6】本発明の一実施形態に係る情報処理装置及び周辺装置を示す概念図である。
図7】本発明の一実施形態に係る情報処理装置の機能についての説明図である。
図8】ゲーム画面の一例としてのホーム画面を示す図である。
図9】ゲーム画面の一例としての特定クエスト進捗画面を示す図である。
図10】ゲーム画面の一例としての特別報酬リスト画面を示す図である。
図11】プレイヤ情報の一部を示す図である。
図12】ある種類のオブジェクトの所定パラメータが上限値に達した後に同種類のオブジェクトが新たに付与された状況を示す図である。
図13】本発明の一実施形態に係る情報処理フローの一例を示す図である(その1)。
図14】本発明の一実施形態に係る情報処理フローの一例を示す図である(その2)。
図15】判定フローの流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の情報処理装置、情報処理方法及びプログラムについて、以下、添付の図面に示す好適な一つの実施形態(以下、本実施形態と言う。)を参照しながら説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするために挙げた具体例の一つにすぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、以下に説明する実施形態から変更又は改良され得る。また、当然ながら、本発明には、その等価物が含まれる。
また、以下の説明の中で参照される図面が示す画面例も一例に過ぎず、画面の構成例、表示される情報の内容、及びGUI(Graphical User Interface)等は、システム設計の仕様及びユーザの好み等に応じて自由に設計することができ、また適宜変更し得るものである。
【0011】
[本実施形態に係るゲームについて]
本実施形態に係る情報処理装置の説明に先立ち、当該情報処理装置を通じてプレイ可能な特定のゲーム(以下、単に「ゲーム」という)について説明する。
【0012】
ゲームは、プレイヤがゲームプレイ用の端末にてゲーム画面を見ながら同端末を操作してプレイするコンテンツであり、本実施形態ではデータ通信を利用するオンラインゲームである。ここで、オンラインゲームには、例えば、WebブラウザとSNS(Social Networking Service)のアカウントのみで利用可能なソーシャルゲーム等が含まれ得る。
【0013】
本実施形態において、プレイヤは、単独でゲームをプレイすることができ、また、他のプレイヤと共同でゲームをプレイすることができる。すなわち、ゲームは、複数のプレイヤが各々の端末を操作して共同してプレイすることが可能な共同プレイ対応型のゲーム(所謂、マルチプレイゲーム)である。
【0014】
プレイヤは、ゲーム内で、クエストと呼ばれるゲームの構成単位をプレイする。クエストは、クリアする(達成条件を満たす)ことを目的としてプレイされ、本実施形態では複数設定されており、クエスト毎に内容(例えば、難易度や出現する敵キャラクタ等)が変わる。なお、単独プレイの場合には、一人のプレイヤがクエストをプレイし、共同プレイの場合には、複数のプレイヤが同じクエストを共同してプレイする。
【0015】
また、プレイヤは、ゲーム内でオブジェクトを入手して所持し、所持するオブジェクトを使用することができる。「オブジェクト」とは、ゲーム内で登場するキャラクタ及びアイテム等のゲーム媒体である。「キャラクタ」としては、人、動物及び植物等の生物、乗物及びロボット等の機械、機械以外の物、モンスター等の架空のキャラクタ、又はこれらに類するその他のキャラクタ等が挙げられる。「アイテム」は、プレイヤによってゲーム内で利用されてプレイヤを支援したり妨害したりする物資であり、また、アイテムには、ゲーム内で通貨として利用されて他のアイテムやキャラクタと交換可能なもの(ゲーム内通貨)が含まれる。
【0016】
プレイヤが所持するオブジェクト(所持オブジェクト)は、プレイヤの使用対象となる。所持オブジェクトの使用とは、所持オブジェクトを用いてクエストをプレイすること、及び、後述する強化や進化等のように一つの所持オブジェクトのパラメータを改善させるために他の所持オブジェクトを消費すること等である。
【0017】
所持オブジェクトとしてのキャラクタ(所持キャラクタ)は、クエストをプレイする際にプレイヤによって利用される。具体的に説明すると、プレイヤは、図1に示すように所持キャラクタを用いてデッキを編集し、デッキ内のオブジェクトを操作して各クエストをプレイし、詳しくは各クエストに出現する敵キャラクタを討伐する。「デッキ」とは、プレイヤの所持キャラクタの中から所定数(図1に示すケースでは3体)のキャラクタを選定することで構成されるキャラクタ群(グループ)である。また、プレイヤは、同じ種類の所持キャラクタを複数所持することができ、その場合には、クエストをプレイするためにデッキを編集する際に、同じ種類の所持キャラクタを選定することができる。
【0018】
また、プレイヤは、ゲーム内において所持キャラクタを売却することができる。売却とは、ゲーム内通貨を得ることと引き換えに、当該所持キャラクタの使用権限を消失させることである。使用権限とは、所持キャラクタをゲーム内で使用する権限であり、使用権限が有する所持キャラクタに限り、クエストのプレイに用いる(すなわち、デッキに加えること)ができ、また、後述する強化時には素材用キャラクタとして用いることができる。
【0019】
また、所持キャラクタには、レベル、スキル値、パワー(体力)及びラック値等の能力や属性を示すパラメータが設定されている。これらのパラメータは、プレイヤのゲーム進行に応じて増減し、例えば強化等によって変更することができる。強化は、複数の所持キャラクタを合成することで一つの所持キャラクタ(以下、「ベースキャラクタ」という)のパラメータを増加させるゲーム内の演出であり、通常、プレイヤの指示に基づいて実施される。強化によって、ベースキャラクタのパラメータは、ベースキャラクタに合成された他の所持キャラクタ(以下、素材用キャラクタ)のパラメータに応じて増加する。
【0020】
本実施形態において、強化のために合成できるキャラクタは、互いに関連付けられたキャラクタであり、例えば、ベースキャラクタ及びベースキャラクタと同じ種類のキャラクタである。なお、強化に用いられた複数の所持キャラクタのうち、ベースキャラクタに合成された素材用キャラクタについては、強化実施後に使用権限を消失する。
【0021】
また、所持キャラクタの中には、進化等の演出によって別種類のキャラクタに変化するものがある。変化後のキャラクタ、すなわち、変化前の所持キャラクタから派生したキャラクタ(以下、「派生キャラクタ」という)は、変化前の時点からパラメータが変わり、外観も変化前の外観から変化する。所持キャラクタの派生キャラクタへの変化(すなわち、進化等の演出)は、通常、プレイヤの指示に基づいて実施され、派生キャラクタは、プレイヤの所持キャラクタとして新たに追加される。
【0022】
なお、本実施形態では、変化前の所持キャラクタのパラメータのうち、ラック値については、変化後の派生キャラクタにそのまま引き継がれる。つまり、ラック値は、所持キャラクタの進化等によって変化せず、変化直後の派生キャラクタのラック値は、変化前の所持キャラクタの、変化直前のラック値と同値である。また、派生キャラクタをベースキャラクタとして強化を行う場合には、当該派生キャラクタと同じ種類のキャラクタ、あるいは当該派生キャラクタの変化前のキャラクタを素材用キャラクタとして用いる。
【0023】
また、上記のパラメータのうち、ラック値は、本発明の「所定パラメータ」の一例に相当し、所持キャラクタのラック値が高くなるほど、ゲーム内で恩恵を受け易くなる。具体的に説明すると、ゲームでは、クエストをクリアしたプレイヤに対して報酬が付与される。報酬は、ゲーム内でプレイヤが利用可能なオブジェクトであり、例えばキャラクタ及びアイテム等が該当する。なお、報酬として付与されるアイテムには、ゲーム内通貨が含まれ、ゲーム内通貨には、ゲーム内で所定のイベントを実施するために必要なゲーム内通貨が含まれ、ゲーム内通貨を用いて実施できるイベントには、キャラクタ等を入手することができる抽選イベントが含まれる。
【0024】
本実施形態において、報酬には、通常報酬及び特別報酬がある。通常報酬は、クエストをクリアすることで通常得られる報酬であり、一定の確率で、クリアしたクエストと対応するキャラクタ、具体的には、クエスト内で出現した敵キャラクタ(より詳しくは、クエストの最後に出現するボスキャラクタ等)が通常報酬に含まれる。
そして、通常報酬の付与個数は、クエストのクリアに用いたデッキを構成する所持キャラクタのラック値に応じて決まり、通常は規定個数(例えば1個)であるところ、ラック値が高くなるほど、規定値よりも多い個数(例えば2個)の通常報酬が得られ易くなる。
【0025】
なお、通常報酬の個数については、デッキを構成する所持キャラクタのラック値以外の要素に依存させてもよく、例えば、通常報酬の個数を増やすアイテムの使用の有無、クエストのクリア速度(クエストのクリアに要した所要時間)、及び、初回クリアのクエストであるか否かに応じて通常報酬の個数を決定してもよい。また、同じクエストであっても、一人のプレイヤが単独プレイでクリアした場合と、複数のプレイヤが共同プレイでクリアした場合とで、通常報酬の個数を変えてもよい。
【0026】
特別報酬は、本発明の「報酬」の一例に相当し、例えば、通常報酬よりも入手確率が低く設定されたキャラクタ又はアイテムであり、具体的には、前述の抽選イベントを実施するのに必要なアイテムであって通常よりも高価値のもの(例えば、抽選イベントを一回実施するために必要な個数が通常より少ない数に設定されたアイテム)等が挙げられる。
【0027】
本実施形態において、特別報酬は、特定キャラクタのラック値の合計値が条件値に達した場合に得られる。特定キャラクタは、特定クエストと対応するオブジェクト(例えば、特定クエスト内で出現する敵キャラクタ)であり、例えば、特定クエストをクリアした場合に通常報酬として付与される。特定クエストは、期間限定でプレイ可能なクエストであり、例えば、特定クエストのプレイ促進を目的として設定された期間(以下、「クエスト開催期間」という)において、ゲームのバージョンアップ等によってゲーム中のクエストとして追加される。本実施形態では、特定クエストが複数用意されており、クエスト毎に内容が異なり、特にクリアした際に通常報酬として付与される特定キャラクタの種類が異なる。
【0028】
なお、複数の特定クエストの数については、特に限定されないが、以下では、一例として、3つの特定クエスト(以下、「特定クエストA,B,C」という)が期間限定でプレイ可能であるケースを説明することとする。ちなみに、以下の説明では、プレイヤの所持キャラクタのうち、特定クエスト以外のクエストをクリアした場合に付与されるキャラクタ、つまり、特定キャラクタ以外の所持キャラクタ(他のオブジェクトに相当)を「一般キャラクタ」と呼ぶこととする。
【0029】
プレイヤは、特定クエストA,B,Cのそれぞれをクリアすることで、図2に示すように、各特定クエストと対応する特定キャラクタ(以下、「特定キャラクタa,b,c」という)を通常報酬として取得することができる。また、プレイヤは、各特定クエストを繰り返しプレイしてクリアすることで、複数の特定キャラクタa,b,cのそれぞれの所持数を増やすことができる。つまり、ある特定クエストを複数回クリアしたプレイヤには、その特定クエストと対応するオブジェクトが、特定クエストのクリア毎に付与される。
【0030】
また、前述したように、プレイヤは、複数の特定キャラクタa,b,cのそれぞれを複数所持することができ、所持する特定キャラクタa,b,cを売却することもできる。さらに、プレイヤは、複数の特定キャラクタa,b,cのそれぞれを進化等によって派生キャラクタに変化させることができる。
【0031】
さらにまた、プレイヤは、所持する特定キャラクタの一つ(「一つのオブジェクト」に相当)、又は、その特定キャラクタから派生した派生キャラクタをベースキャラクタとして強化を実施することで、当該ベースキャラクタのラック値を増加させることができる。
【0032】
なお、本実施形態では、所持キャラクタのラック値には上限値が定められており、ラック値が上限値に達したキャラクタについては、以降に強化を実施してもラック値が増加しない。また、本実施形態では、ラック値が上限値に達したキャラクタと同じ種類のキャラクタを同時に複数体所持することができる(図12参照)。
ラック値の上限については特に限定されないが、以下では、「99」をラック値の上限値とするケースを例に挙げて説明することとする。
【0033】
また、クエスト開催期間中(厳密には、後述のクエストプレイ可能期間中)には、ラック値が上限値に達した特定キャラクタ又は派生キャラクタを用いて特定クエストをクリアすると、ラック値が上限値に達した一般キャラクタを用いて同じ特定クエストをクリアした場合よりも多い個数の通常報酬がプレイヤに付与される。
【0034】
そして、プレイヤが所持する特定キャラクタa,b,c(厳密には、各特定キャラクタから派生した派生キャラクタを含む)のラック値の合計値が条件値に達すると、プレイヤに対して特別報酬が付与される。ここで、ラック値の合計値は、特定クエストのクリア毎にプレイヤに付与された特定キャラクタのすべてのラック値を合算した値であり、特定クエストのクリア回数が増えるほど(換言すると、特定キャラクタの所持数が多くなるほど)大きくなる。図3に示すケースでは、ラック値の合計値は、30となる。
【0035】
なお、本実施形態において、合算対象となる「プレイヤに付与された特定キャラクタのすべて」には、過去に所持していた特定キャラクタであって、売却又は強化に伴って現時点では使用権限を消失した特定キャラクタが含まれる。
【0036】
また、本実施形態では、互いに異なる複数の条件値が設定されており、条件値毎に特別報酬が設定されている(図10参照)。プレイヤが所持する特定キャラクタa,b,cのラック値の合計値がそれぞれの条件値に達すると、その都度、到達した条件値と対応する特別報酬がプレイヤに付与される。
【0037】
以上の点を踏まえ、クエスト開催期間は、ゲームのプレイヤが特定クエストA,B,Cのそれぞれを繰り返しプレイするのに十分な期間に設定されるのが好ましく、例えば、1日~数日間、1週間~数週間、1カ月間~数カ月間、あるいは1年間~数年間に設定されるとよい。
【0038】
本実施形態において、複数の特定クエストA,B,Cのそれぞれには、クエスト開催期間内で、プレイ可能な時間帯(以下、「規定時間帯」という)が予め複数規定されており、それぞれの特定クエストの規定時間帯が特定クエストの間で互いに異なっている。
【0039】
図4を参照しながら説明すると、各特定クエストに対して設定された複数の規定時間帯のそれぞれは、1時間~数時間であり、図4に示すように、規定時間帯を迎える特定クエストが1日の中で変動し、例えば、特定クエストA,B,Cの順で周期的に切り替わる。また、図4に示すように、複数の特定クエストA,B,Cのそれぞれの規定時間帯は、特定クエスト間で重複しないように設定されている。つまり、ある特定クエスト(例えば、特定クエストA)の規定時間帯には、原則として、その特定クエストのみがプレイ可能であり、他の特定クエスト(例えば、特定クエストB,C)をプレイすることはできないことになっている。
【0040】
なお、本実施形態において、プレイヤは、複数の特定クエストA,B,Cのうちのいずれか又はすべてをプレイ予約のクエストとして登録することができる。特定クエストがプレイ予約のクエストとして登録されると、その特定クエストの規定時間帯となった時点で、プレイ予約を行ったプレイヤに対して、登録された特定クエストが現時点でプレイ可能である旨が通知される。
【0041】
一方、本実施形態では、2つの例外的措置により、各特定クエストのプレイ可能な時間帯をその規定時間帯から変更することができる。1つ目の措置は、特定クエストのプレイ可能な時間帯を、規定時間帯以外に追加する追加措置である。追加措置によれば、図5の上図に示すように、ある特定クエスト(例えば、特定クエストA)の規定時間帯の終了時から一定時間内(例えば24時間以内)で1時間~数時間だけ、その特定クエストをプレイ可能な時間帯を追加することができる。2つ目の措置は、特定クエストのプレイ可能な時間帯を延長する延長措置である。延長措置によれば、図5の下図に示すように、ある特定クエスト(例えば、特定クエストA)のプレイ可能な時間帯を、規定時間帯の終了時点から1時間~24時間の範囲で延長することができる。
【0042】
上記2つの例外的措置(すなわち、追加措置及び延長措置)は、いずれもプレイヤの指示によって実行される。具体的に説明すると、プレイヤは、ゲーム内において、所定の指示アイテムを使用して追加措置又は延長措置を指示し、指示された措置を適用する特定クエストを選択する。これにより、プレイヤが選択した特定クエストについて、プレイ可能な時間帯が追加又は延長される。
【0043】
以上のように、本実施形態において、複数の特定クエストA,B,Cは、クエスト開催期間中の規定時間帯に加えて、上記の例外的措置によって追加又は延長された時間帯にもプレイすることが可能である。以下では、クエスト開催期間に対して、追加または延長されたプレイ可能な時間帯を加味した期間、すなわち、複数の特定クエストA,B,Cがプレイ可能な期間全体を「クエストプレイ可能期間」と呼ぶこととする。このクエストプレイ可能期間は、本発明の「所定期間」に相当する。なお、クエストプレイ可能期間の始期は、クエスト開催期間の開始時点と一致し、クエストプレイ可能期間の終期は、クエスト開催期間の終了時点よりも、前述の追加措置によって追加された時間帯だけ遅れた時点となる。
【0044】
本実施形態において、プレイヤは、クエストプレイ可能期間において、複数の特定クエストA,B,Cを繰り返しプレイすることができ、特定クエストをクリアする度に、クリアした特定クエストと対応する特定キャラを取得することができる。そして、プレイヤが所持する特定キャラクタa,b,cのラック値の合計値がクエストプレイ可能期間中に条件値に達すると、プレイヤに対して特別報酬が付与される。
【0045】
[本実施形態の情報処理装置及び周辺装置について]
次に、本実施形態に係る情報処理装置及びその周辺装置について図6を参照しながら説明する。なお、以降の説明では、説明の都合上、ゲームのプレイヤの1人に着目し、そのプレイヤを「対象プレイヤ」と呼ぶこととする。
【0046】
対象プレイヤは、ゲームプレイ用の端末(以下、操作端末12)を所持する。なお、図6では、対象プレイヤの操作端末12のみを図示しているが、当然ながら、実際には、ゲームのプレイヤの人数に応じた台数分の操作端末12が存在する。
【0047】
操作端末12は、クライアント端末であり、具体的には、パソコン、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、ゲーム機、情報入力が可能なテレビ受像機、又はウェアラブル端末等によって構成される。操作端末12は、図6に示すように通信用ネットワーク14を介してサーバ10と通信可能に接続されている。通信用ネットワーク14は、例えばインターネット又はモバイル通信ネットワークからなる通信回線網であり、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、イントラネット及びイーサネット(登録商標)等を含むものであってもよい。
【0048】
サーバ10は、本発明の「情報処理装置」の一例であり、ゲーム進行に必要なデータの生成や送受信等、ゲーム進行に関する各種の情報処理を実行するコンピュータ、より詳しくは本実施形態ではSNSサーバである。サーバ10は、1台のコンピュータで構成されてもよく、並列分散された複数台のコンピュータによって構成されてもよい。また、サーバ10は、ASP(Application Service Provider)、SaaS(Software as a Service)、PaaS(Platform as a Service)又はIaaS(Infrastructure as a Service)用のサーバコンピュータであってもよい。この場合、ゲーム進行に関する一連の情報の工程(ただし、情報の入力及び表示を除く)がサーバ10によって実行されるため、操作端末12側では、サーバ10に引き渡す情報の入力、及びサーバ10から配信される情報の表示等を行えばよいことになる。
【0049】
サーバ10は、ハードウェア機器として、図6に示すように、プロセッサ21、メモリ22、通信用インタフェース23、及びストレージ24を有し、これらがバス25を介して電気的に接続されている。プロセッサ21は、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro-Processing Unit)、MCU(Micro Controller Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、TPU(Tensor Processing Unit)又はASIC(Application Specific Integrated Circuit)等によって構成されるとよい。
【0050】
メモリ22は、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等の半導体メモリによって構成されるとよい。
通信用インタフェース23は、例えばネットワークインターフェースカード、又は通信インタフェースボード等によって構成されるとよい。通信用インタフェース23によるデータ通信の規格については、特に限定されるものではなく、Wi-fi(登録商標)に基づく無線LANによる通信、3G~5G若しくはそれ以降の世代の移動通信システムによる通信、又はLTE(Long Term Evolution)に基づく通信等が挙げられる。
【0051】
ストレージ24は、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、FD(Flexible Disc)、MOディスク(Magneto-Optical disc)、CD
(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、SDカード(Secure Digital card)、又はUSBメモリ(Universal Serial Bus memory)等によって構成されるとよい。また、ストレージ24は、サーバ10内に内蔵されてもよく、外付け形式でサーバ本体に取り付けてもよい。さらに、ストレージ24は、サーバ本体と通信可能に接続された外部コンピュータ(例えば、データベースサーバ)等によって構成されてもよい。なお、各種データを記録する技術としては、不正なデータ改竄等を回避する目的からブロックチェーンのような分散型台帳技術を用いてもよい。
【0052】
また、サーバ10には、ソフトウェアとして、オペレーティングシステム(OS)用のプログラム、及び、ゲーム進行用の情報処理プログラムがインストールされている。これらのプログラムは、本発明の「プログラム」に相当し、プロセッサ21によって実行されることで、サーバ10が本発明の情報処理装置としての機能を発揮する。
【0053】
具体的に説明すると、上記のプログラムの実行により、サーバ10は、対象プレイヤの操作を対象プレイヤの操作端末12を介して受け付け、受け付けた操作に応じてゲームを進行させるためのデータを生成し、生成したデータを対象プレイヤの操作端末12に向けて送信する。また、サーバ10は、対象プレイヤのゲームのプレイ履歴を管理し、特にクエストプレイ可能期間中には、複数の特定クエストA,B,Cのそれぞれのクリア回数、特定クエストをクリアすることで付与された特定キャラクタa,b,cの所持数、及び、付与された特定キャラクタa,b,cのラック値の合計値等を管理する。
【0054】
なお、上記のプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体(メディア)から読み込むことで取得してもよく、あるいは、インターネット又はイントラネット等のネットワークを介して取得(ダウンロード)してもよい。
【0055】
[本実施形態の情報処理装置の機能について]
サーバ10の構成を機能面から改めて説明すると、サーバ10は、図7に示すように、受付部31、ゲーム進行部32、画面表示部33、記憶部34、パラメータ決定部35、パラメータ変更部36、権限管理部37、推奨部38、報酬付与部39、及び時間帯変更部40を有する。これらの機能部のうち、記憶部34は、メモリ22又はストレージ24によって実現され、それ以外の機能部は、サーバ10を構成する各種のハードウェア機器と、サーバ10にインストールされたプログラムとが協働することで実現される。以下、各機能部について、それぞれ詳しく説明する。
【0056】
(受付部)
受付部31は、対象プレイヤが操作端末12を通じて行うゲーム進行用の操作を、操作端末12と通信することによって受け付け、詳しくは、操作内容を示すデータを操作端末12から受信する。受付部31が受け付ける対象プレイヤの操作には、クエストのプレイ中に行われる操作(すなわち、クリアを目指してクエストを進める操作)の他に、ゲーム中の各場面で対象プレイヤが行う各種の選択、指定、指示、要求、命令、許可又は拒否、登録及びその他の入力操作等が含まれる。
【0057】
本実施形態において、受付部31は、例えば、プレイするクエストを選択する操作、所持キャラクタの強化の実施を指示する操作、所持アイテムの使用を指示する操作、所持キャラクタの売却を指示する操作、表示画面の切り替えを要求する操作、及び、プレイ予約のクエストを登録する操作等を受け付ける。
【0058】
(ゲーム進行部及び画面表示部)
ゲーム進行部32は、受付部31が受け付けた対象プレイヤの操作に応じてゲームを進行させる情報処理を実行する。画面表示部33は、ゲーム進行部32による情報処理の結果等を反映させた画面(ゲーム画面)を対象プレイヤの操作端末12に表示させる。本実施形態において、画面表示部33が対象プレイヤの操作端末12に表示させる画面には、既出の図1に図示のクエストプレイ画面の他に、図8に示すホーム画面G1、図9に示す特定クエスト進捗画面G2、及び、図10に示す特別報酬リスト画面G3等が含まれる。各表示画面については、後に詳しく説明する。
【0059】
(記憶部)
記憶部34は、ゲームのプレイに必要な各種の情報を記憶し、図7に示すようにプレイヤ情報記憶部51、キャラクタ情報記憶部52、アイテム情報記憶部53、所持キャラクタ情報記憶部54、クエスト情報記憶部55、及び時間帯情報記憶部56を含む。
【0060】
プレイヤ情報記憶部51は、対象プレイヤについて、ゲームのプレイ履歴に関する情報を記憶する。プレイヤ情報記憶部51に記憶される情報には、対象プレイヤを含むゲームのプレイヤの各人について、プレイヤ名又は識別情報(ID)、ログインパスワード、最終ログイン日時、ゲームの総プレイ時間、1日の中でゲームをプレイする平均的な時間帯、これまでに付与されたキャラクタの識別情報、及び、所持するアイテムの識別情報と所持数等が含まれる。
【0061】
また、クエストプレイ可能期間には、上記の情報に加えて、図11に示すように、複数の特定クエストA,B,Cのそれぞれについて、プレイ回数、プレイ時間、クリア回数、これまでに付与された特定キャラクタの付与数とそれぞれの特定キャラクタのラック値、クリアに要した所要時間の平均値及び最短時間、最短時間でクリアした際に使用したデッキの構成キャラクタ、及びラック値の合計値がプレイヤ毎にプレイヤ情報記憶部51に記憶される。さらに、プレイヤ情報記憶部51には、図11に示すように、条件値毎に設定された各特別報酬について付与の有無(つまり、取得済みであるか否か)がプレイヤ毎に記憶される。
【0062】
キャラクタ情報記憶部52は、クエストのクリアによって入手可能なキャラクタの各々について、名前、外観(イメージ)、パラメータの初期値及び上限値、進化等によって派生キャラクタに変化する場合には派生キャラクタの外観とパラメータの初期値及び上限値、並びに入手確率等をキャラクタの識別情報と紐付けて記憶する。アイテム情報記憶部53は、ゲーム内のアイテムの各々について、アイテム名、使用時の効果、及び入手確率等をアイテムの識別情報と紐付けて記憶する。
【0063】
所持キャラクタ情報記憶部54は、各プレイヤの所持キャラクタのそれぞれについて、ラック値を含むパラメータの現在値、ラック値が上限値に達しているか否か、進化等によって派生キャラクタに変化済みであるか否か、及び使用権限の有無等を、プレイヤの識別ID及びキャラクタの識別情報と紐付けて記憶する。
【0064】
クエスト情報記憶部55は、ゲーム中でプレイ可能なクエストについて、プレイ時の特徴(例えば、出現する敵キャラクタや難易度等)、クリアした場合の報酬(通常報酬)として付与されるキャラクタ又はアイテム、及びクリアしたことがあるプレイヤとその人数等をクエストの識別情報と紐付けて記憶する。
また、クエストプレイ可能期間には、上記の情報に加えて、複数の特定クエストA,B,Cのそれぞれについて、プレイ可能な時間帯として予め規定された規定時間帯が特定クエスト毎にクエスト情報記憶部55に記憶される。
【0065】
時間帯情報記憶部56は、特定クエストのようにプレイ可能な時間帯が制限されたクエストについて、追加及び延長等によって変更されたプレイ可能な時間帯を、その変更された時間帯が適用されるプレイヤの識別情報と紐付けて記憶する。
【0066】
(パラメータ決定部)
パラメータ決定部35は、クエストをクリアしたプレイヤに通常報酬として付与されるキャラクタのパラメータを決定し、本実施形態では、特手クエストをクリアしたプレイヤに付与される特定キャラクタのラック値を決定する。
【0067】
本実施形態において、パラメータ決定部35は、特定キャラクタのラック値を所定の数値範囲内(例えば、1~5の範囲)で決定する。パラメータ決定部35が決定するラック値は、特定キャラクタ毎に変化させてもよく、あるいは一定値としてもよい。特定キャラクタ毎にラック値を変化させる場合、パラメータ決定部35は、記憶部34に記憶された情報、特にプレイヤ情報記憶部51に記憶されたプレイヤ情報(例えば、対象プレイヤのプレイ履歴に関する情報)に基づいて、付与される特定キャラクタのラック値を決めてもよい。
【0068】
具体的に説明すると、パラメータ決定部35は、対象プレイヤが特定クエストをクリアした際に付与する特定キャラクタのラック値を、所定の数値範囲内において、その特定クエストを対象プレイヤがクリアした回数に応じて決定することができ、例えばクリア回数が多いほどラック値を大きい値に決定してもよい。ここで、クエストのクリア回数は、各特定クエストについてクエスト開催期間中に設定された複数の規定時間帯の一つ(例えば、1時間~数時間)におけるクリア回数としてもよい。すなわち、パラメータ決定部35は、対象プレイヤが特定クエストをクリアした際に付与する特定キャラクタのラック値を、所定の数値範囲内において、その特定クエストを一つの規定時間帯内で対象プレイヤがクリアした回数に応じて決定することができ、例えばクリア回数が多いほどラック値を大きい値に決定してもよい。
【0069】
ラック値の決定手順は他にも考えられ、パラメータ決定部35は、対象プレイヤが1日の中で特定クエストをプレイする時間帯と、複数の特定クエストA,B,Cのそれぞれに対して規定された規定時間帯とに基づき、各特定クエストに対して重み(ウェイト)を設定する。ここで、対象プレイヤが1日の中で特定クエストをプレイする時間帯は、これまでに対象プレイヤが特定クエストをプレイした時間帯の実績から統計的に割り出した平均的な時間帯とすればよい。重みは、特定クエストの規定時間帯と、対象プレイヤが特定クエストをプレイする時間帯との一致度合いに基づいて決めるとよく、例えば、一致度合いが小さくなるほど重みを大きくしてもよい。
そして、パラメータ決定部35は、対象プレイヤが特定クエストをクリアした際に付与する特定キャラクタのラック値を、所定の数値範囲内において、その特定クエストの重みに応じて決定することができ、例えば重みが大きいほどラック値を大きい値に決定してもよい。
【0070】
あるいは、パラメータ決定部35は、対象プレイヤが特定クエストをクリアした際に付与する特定キャラクタのラック値を、所定の数値範囲内において、その特定クエストをプレイする時間帯に応じて決めてもよい。例えば、パラメータ決定部は、特定クエストをその規定時間帯内でプレイした場合のラック値に比べて、同じ特定クエストを前述の追加措置又は延長措置等によって規定時間帯から変更された時間帯にプレイした場合のラック値を、より大きい値に決定してもよい。
【0071】
あるいは、パラメータ決定部35は、対象プレイヤが特定クエストをクリアした際に付与する特定キャラクタのラック値を、所定の数値範囲内において、対象プレイヤの最終ログイン時とクエスト開催期間との関係に応じて決めてもよい。例えば、対象プレイヤの最終ログイン時がクエスト開催期間以前であり、対象プレイヤがクエスト開催期間の終了時点近く(具体的には、期間の最終日等)で久しぶりにログインしたとする。この場合、対象プレイヤにとって、特定キャラクタのラック値の合計値が上限値に達するまで特定クエストを繰り返しクリアすることが難しくなる。かかる点を考慮して、パラメータ決定部35は、上記のような状況では、対象プレイヤがある特定クエストをクリアした場合に付与される特定キャラクタのラック値を、同クエストを他のプレイヤがクリアした場合に付与される特定キャラクタのラック値をより大きい値に決定してもよい。
【0072】
(パラメータ変更部)
パラメータ変更部36は、対象プレイヤの所持キャラクタに対して対象プレイヤが強化の実施を指示した場合に、ベースキャラクタとして選択された所持キャラクタのパラメータを変更する。例えば、対象プレイヤが一つの特定キャラクタ(一つのオブジェクトに相当)又は当該一つの特定キャラクタから派生した派生キャラクタ(派生オブジェクトに相当)をベースキャラクタとして選択し、上記一つの特定キャラクタと同じ種類の素材用キャラクタを選択した場合、パラメータ変更部36は、これらのキャラクタを合成させ、ベースキャラクタのラック値を、素材用キャラクタのラック値に応じて増加させる。この際、ベースキャラクタのラック値以外のパラメータも同様に増加させる。なお、既に上限値に達しているパラメータについては、強化を実施しても増加せず、上限値に維持される。
そして、パラメータ変更部36は、記憶部34の所持キャラクタ情報記憶部54に記憶された対象プレイヤの所持キャラクタに関する情報のうち、ベースキャラクタのパラメータを増加後(強化後)のパラメータに更新する。
【0073】
(権限管理部)
権限管理部37は、対象プレイヤの指示に基づいて、対象プレイヤに付与された特定キャラクタを含む対象プレイヤの所持キャラクタの使用権限を消失させる。具体的に説明すると、対象プレイヤが所持キャラクタの売却を指示した場合に、権限管理部37は、売却対象のキャラクタの使用権限を消失させる。また、対象プレイヤが所持キャラクタの強化を指示した場合に、権限管理部37は、その強化において素材用キャラクタとして用いられた所持キャラクタの使用権限を消失させる。
なお、権限管理部37は、使用権限が消失された所持キャラクタについて、所持キャラクタ情報記憶部54に記憶されている使用権限の有無を、「権限あり」から「権限なし」に更新する。
【0074】
(推奨部)
推奨部38は、クエスト開催期間中の各時点において、複数の特定クエストの中から推奨クエストを選定し、選定された推奨クエストを対象プレイヤに推奨する。本実施形態において、推奨部38は、クエスト開催期間中の各時点において、対象プレイヤに付与された特定キャラクタのラック値をキャラクタの種類別に集計する。例えば、図3に示すケースでは、特定キャラクタaのラック値の集計値が8であり、特定キャラクタbのラック値の集計値が7であり、特定キャラクタcのラック値の集計値が15である。
【0075】
そして、推奨部38は、その時点で集計値がより小さい特定キャラクタ、詳しくは集計値が最小である特定キャラクタの種類と対応する特定クエストを推奨クエストとして設定する。図3のケースでは、特定キャラクタbと対応する特定クエストBが推奨クエストとして設定される。
【0076】
推奨クエストの設定手順は他にも考えられ、例えば、推奨部38は、プレイヤ情報記憶部51に記憶されている対象プレイヤのプレイヤ情報を読み出し、複数の特定クエストのそれぞれについて、対象プレイヤが特定クエストをクリアするのに要した所要時間、詳しくは最短所要時間(最短クリア時間)を特定する。この場合、推奨部38は、最短クリア時間がより短い特定クエスト、具体的には最短クリア時間が最も短い特定クエストを推奨クエストとして設定することができる。かかる設定手順において、推奨部38は、推奨クエストとして設定されたクエスト(すなわち、最短クリア時間が最も短い特定クエスト)をクリアした際に対象プレイヤが使用したデッキを、対象プレイヤのプレイヤ情報から特定し、特定されたデッキを推奨デッキとして推奨クエストと共に推奨してもよい。
【0077】
あるいは、推奨部38は、対象プレイヤを含む複数のプレイヤのプレイヤ情報をプレイヤ情報記憶部51から読み出し、複数のプレイヤの各々が複数の特定クエストのそれぞれをクリアした回数を特定クエスト毎に集計する。この場合、推奨部38は、集計値がより多い特定クエスト、例えば集計値が最大である特定クエスト(つまり、複数のプレイヤが最も多くクリアした特定クエスト)を推奨クエストとして設定することができる。
【0078】
あるいは、推奨部38は、所持キャラクタ情報記憶部54に記憶されている対象プレイヤの所持キャラクタに関する情報を読み出し、対象プレイヤに付与された複数の特定キャラクタa,b,cのそれぞれについて、ラック値が上限値に達したキャラクタが存在するかを特定する。この場合に、推奨部38は、ラック値が上限値に未だ達していない特定キャラクタと対応する特定クエストを推奨クエストとして設定することができる。
【0079】
(報酬付与部)
報酬付与部39は、対象プレイヤがゲーム内において報酬付与条件を満たした場合に、所定の報酬を対象プレイヤに付与する。本実施形態の報酬付与部39は、図7に示すように、第1付与部61及び第2付与部62を含む。
【0080】
<第1付与部>
第1付与部61は、対象プレイヤがクエストをクリアした場合に、通常報酬を対象プレイヤに付与する。また、クエストプレイ可能期間中に対象プレイヤが複数の特定クエストA,B,Cのそれぞれを繰り返しプレイしてクリアすると、第1付与部61は、対象プレイヤがクリアした特定クエストと対応する特定キャラクタを少なくとも含む通常報酬を、特定クエストのクリア毎に対象プレイヤに付与する。
【0081】
本実施形態において、第1付与部61は、クエストをクリアした対象プレイヤに付与する通常報酬の個数を、そのクエストをプレイするのに用いたキャラクタ(具体的には、デッキに加えられた所持キャラクタ)のラック値に応じて決める。一例を挙げて説明すると、クエストプレイ可能期間中に対象プレイヤが一つの特定キャラクタ又は当該特定キャラクタから派生した派生キャラクタを用いて特定クエストをクリアしたとする。この場合、第1付与部61は、上記の特定キャラクタ又は派生キャラクタのラック値に応じた確率に応じて通常報酬の個数を増やし、その個数の通常報酬を対象プレイヤに付与する。
【0082】
また、本実施形態では、一つの特定キャラクタ又は当該特定キャラクタから派生した派生キャラクタのラック値が上限値に達した後に、対象プレイヤが上記の特定キャラクタと対応する特定クエストをクリアした場合、第1付与部61は、上記の特定キャラクタと同じ種類の特定キャラクタを、新たに対象プレイヤに付与する。図12に示すケースを例に挙げて説明すると、対象プレイヤが所持する特定キャラクタaのうちの一体のラック値が上限値に達した後、対象プレイヤが新たに特定クエストAをクリアすると、新たな特定キャラクタa(図12中、破線の四角枠で囲まれた特定キャラクタa)が対象プレイヤに付与される。
【0083】
さらに、本実施形態では、クエストプレイ可能期間中、ラック値が上限値に達した一つの特定キャラクタ又はその派生キャラクタを用いて特定クエストをクリアして得られる通常報酬の個数が、特定キャラクタ以外の一般キャラクタでラック値が上限値に達したキャラクタを用いて特定クエストをクリアして得られる通常報酬の個数より多くなる。ただし、これに限定されるものではなく、特定キャラクタ(その派生キャラクタを含む)と一般キャラクタとの間で、ラック値が上限値に達した状態で使用して特定クエストをクリアした場合に得られる通常報酬の個数が同じ個数であってもよい。
【0084】
<第2付与部>
第2付与部62は、第1付与部61によって特定クエストのクリア毎に対象プレイヤに付与された特定キャラクタのラック値の合計値がクエストプレイ可能期間中に条件値に達した場合に、特別報酬を対象プレイヤに付与する。本実施形態において、対象プレイヤがクエストプレイ可能期間中に特定クエストをクリアした場合(換言すると、クリアした特定クエストと対応する特定キャラクタが新たに付与された場合)、第2付与部62は、クエストプレイ可能期間において特定クエストのクリア毎に対象プレイヤに付与された特定キャラクタのラック値の合計値を求める。
【0085】
より詳しく説明すると、第2付与部62は、対象プレイヤが特定クエストをクリアする都度、その時点でのラック値の合計値を求める。そして、第2付与部62は、求めた合計値が条件値に達しているか否かを判定し、合計値が条件値に達している場合には、その条件値と対応する特別報酬を対象プレイヤに付与する。
【0086】
また、本実施形態において、第2付与部62は、使用権限の有無に拘わらず、対象プレイヤに付与された特定キャラクタのすべてのラック値を合算する。例えば、図3に示すケースにおいて、対象プレイヤが所持する特定キャラクタの中の一体又は複数体(図3では、破線の四角枠で囲まれた特定キャラクタb)を売却すると、売却された特定キャラクタの使用権限が消失する。この場合、第2付与部62は、売却された特定キャラクタを含め、クエストプレイ可能期間中に対象プレイヤに付与された特定キャラクタのすべてのラック値の合計値を求める(図3に示すケースでは、ラック値の合計値が30となる)。そして、上記の要領で求めた合計値が条件値に達した場合、第2付与部62は、特別報酬を対象プレイヤに付与する。
【0087】
また、本実施形態において、第2付与部62は、特定キャラクタのラック値の合計値を求める際に、一つの特定キャラクタ又はその派生キャラクタのラック値が上限値に達した後には、上記の特定キャラクタと同じ種類でありラック値が上限値に達していない特定キャラクタを含め、対象プレイヤに付与された特定キャラクタのすべてのラック値の合計値を求める。例えば、ある時点までに対象プレイヤに付与された特定キャラクタが、図12の右図に示す4体の特定キャラクタaであり、その時点での各特定キャラクタのラック値が同図に示す値である場合、ラック値の合計値は104(=99+2+2+1)となる。
そして、第2付与部62は、上記の要領で求めた合計値がクエストプレイ可能期間中に条件値に達した場合には特別報酬を対象プレイヤに付与する。
【0088】
ただし、上記の内容に限定されるものではなく、一つの特定キャラクタ又はその派生キャラクタのラック値が上限値に達した後、第2付与部62は、対象プレイヤに付与された特定キャラクタのうち、上記の特定キャラクタと同じ種類でありラック値が上限値に達していない特定キャラクタを除き、特定キャラクタのラック値の合計値を求めてもよい。例えば、ある時点までに対象プレイヤに付与された特定キャラクタが図12の右図に示す4体の特定キャラクタaであり、その中の一体のラック値が上限値に達している場合、その時点でのラック値の合計値を、上限値に達した特定キャラクタaのラック値、すなわち99としてもよい。
【0089】
(時間帯変更部)
時間帯変更部40は、クエストプレイ可能期間内において、特定クエストのプレイ可能な時間帯を、予め規定された規定時間帯から変更する。具体的に説明すると、対象プレイヤがゲーム内で所定の指示アイテムを使用し、一つの特定クエストについてプレイ可能な時間帯の追加又は延長を指示した場合、時間帯変更部40は、その特定クエストのプレイ可能な時間帯を規定時間帯から変更し、詳しくは時間帯を追加又は延長する。
【0090】
また、本実施形態において、時間帯変更部40は、特定クエストのプレイ可能な時間帯の変更、具体的には当該時間帯の追加を対象プレイヤに対して促すことができる。具体的に説明すると、クエスト開催期間中のある時点(例えば、期間終了までの残り日数が1日又は数日となった時点)でラック値の合計値が条件値に達していない、つまり、対象プレイヤが特別報酬を入手していないとする。この場合において、時間帯変更部40は、特定クエストのプレイ可能な時間帯を追加するためのアイテムを対象プレイヤが所持しているか否かを判定し、対象プレイヤが当該アイテムを所持している場合には、そのアイテムの使用、つまり、プレイ可能な時間帯の追加を対象プレイヤに対して促す。
【0091】
なお、時間帯変更部40によってプレイ可能な時間帯の追加を促された特定クエストについて、そのクエストを対象プレイヤが追加された時間帯内でクリアした場合に通常報酬として付与される特定キャラクタのラック値が、同クエストを規定時間帯内でクリアした場合よりも大きい値になり易いと、より好適である。このようにすれば、クエスト開催期間中(特に期間の後期)に複数の特定クエストA,B,Cを繰り返しプレイしようとする対象プレイヤの意欲を喚起することができ、クエスト開催期間内にラック値の合計値が条件値に達しないために特別報酬を取り損ねる事態を回避することができる。
【0092】
[本実施形態に係る情報処理方法について]
次に、本発明の情報処理方法の一例として、本実施形態に係る情報処理装置(すなわち、サーバ10)を用いた情報処理方法について説明する。
なお、以下では、本実施形態に係る情報処理方法の説明として、サーバ10によって実行されるゲーム進行用の情報処理の流れを主として説明することとする。
【0093】
本実施形態に係るゲーム進行用の情報処理は、対象プレイヤがゲームにログインしてから特定クエストをプレイするまでの段階と、対象プレイヤが特定クエストをプレイする段階とに分かれる。前者に関しては、GUIの観点から、対象プレイヤの操作端末12に表示されるゲーム画面の遷移について、図8~10に示す画面例を参照しながら説明する。後者に関しては、図13及び14に示すフロー図を参照しながら説明する。
【0094】
対象プレイヤがゲームにログインすると、サーバ10(詳しくは、画面表示部33)が、ホーム画面の表示データを対象プレイヤの操作端末12に向けて送信する。これにより、対象プレイヤの操作端末12には、図8に示すホーム画面G1が表示される。ホーム画面G1の下部には各種の操作ボタンが配置されており、例えば、クエスト選択画面への切り替えを要求するボタン、所持キャラクタの強化を指示するボタン、所持キャラクタの売却を指示するボタン、及び所持するアイテムの使用を要求するボタンが配置されている。
【0095】
対象プレイヤがいずれかの操作ボタンを画面上でタッチすると、その操作ボタンに対応するデータ、すなわち対象プレイヤによる端末操作の内容を示すデータが操作端末12によって生成され、サーバ10に向けて送信される。サーバ10(詳しくは、受付部31)は、操作端末12から送られてくる上記のデータを受信することで対象プレイヤの操作を受け付ける。
【0096】
また、クエストプレイ可能期間中、ホーム画面G1の所定位置(図8では、左上の角位置)には進捗確認ボタンB1が配置され、対象プレイヤが進捗確認ボタンB1をタッチすると、そのタッチ操作と対応するデータが生成されて、サーバ10に向けて送信される。サーバ10(詳しくは、画面表示部33)は、当該データを受信すると、プレイヤ情報記憶部51に記憶されている対象プレイヤのプレイヤ情報、特に、特定クエストに関するプレイヤ情報を読み出し、読み出したプレイヤ情報に基づいて、特定クエスト進捗画面の表示データを生成する。特定クエスト進捗画面の表示データは、サーバ10から対象プレイヤの操作端末12に向けて送信され、同データが操作端末12によって受信されると、図9に示す特定クエスト進捗画面G2が操作端末12に表示される。
【0097】
特定クエスト進捗画面G2には、複数の特定クエストA,B,Cに関する対象プレイヤの進捗状況が表示される。具体的には、図9に示すように、対象プレイヤがこれまでに特定クエストをクリアして付与された特定キャラクタのラック値の合計値、次の特別報酬が付与されるのに必要なラック値、及び、特定キャラクタの種類別のラック値の集計値が特定クエスト進捗画面G2に表示される。
【0098】
また、特定クエスト進捗画面G2には、図9に示すように、次に特定クエストをクリアした場合に付与される特定キャラクタのラック値(詳しくは、パラメータ決定部35によって決定されたラック値)がクエスト毎に表示される。換言すると、本実施形態において、サーバ10(詳しくは、画面表示部33)は、対象プレイヤが次に特定クエストをクリアした場合に付与される特定キャラクタのラック値を示す画面を、対象プレイヤの端末に表示させることができる。この際に表示されるラック値は、例えば、これまでの各特定クエストのクリア回数、換言すると、これまでに対象プレイヤに付与された各特定キャラクタの数に応じて決められる。
【0099】
さらに、特定クエスト進捗画面G2には、図9に示すように、複数の特定クエストA,B,Cの中から選択されたクエスト(詳しくは、推奨部38によって設定された推奨クエスト)が表示される。推奨クエストは、複数の特定クエストA,B,Cに関する対象プレイヤの進捗状況に応じて設定され、具体的には、対象プレイヤが推奨クエストをクリアすることでより効率よく特別報酬を入手することができるように設定される。
【0100】
また、特定クエスト進捗画面G2には報酬確認ボタンB2が配置され、対象プレイヤが報酬確認ボタンB2をタッチすると、そのタッチ操作と対応するデータが生成されて、サーバ10に向けて送信される。サーバ10(詳しくは、画面表示部33)は、そのデータを受信すると、特別報酬リスト画面の表示データを生成する。特別報酬リスト画面の表示データは、サーバ10から対象プレイヤの操作端末12に向けて送信され、同データが操作端末12によって受信されると、図10に示す特別報酬リスト画面G3が操作端末12に表示される。
【0101】
特別報酬リスト画面G3には、図10に示すように、条件値毎に設定された特別報酬の種類及び個数等がリスト形式で表示される。また、特別報酬リスト画面G3では、それぞれの特別報酬について、対象プレイヤへの付与が完了しているか否か(換言すると、対象プレイヤが取得済みであるか否か)が表示される。対象プレイヤは、特別報酬リスト画面G3を通じて、各特別報酬の取得状況を確認することができる。
【0102】
対象プレイヤがクエストプレイ可能期間中に所定の操作、例えば特定クエスト進捗画面G2の下部に表示された特定クエストのプレイ用ボタンのタッチ操作を行うと、特定クエストのプレイに関する情報処理フロー(以下、特定クエスト用フロー)が実行される。特定クエスト用フローの実行を通じて、対象プレイヤは、特定クエストをプレイする。
【0103】
なお、対象プレイヤがプレイ用ボタンをタッチした特定クエストについて、当該タッチ操作の実施時刻がその特定クエストがプレイ可能な時間帯内にある場合には特定クエスト用フローが実行される。他方、タッチ操作の実施時刻が特定クエストのプレイ可能時間帯内にない場合には、特定クエスト用フローは実行されず、その場合には、例えばエラー画面を操作端末12に表示する等して再度の操作を対象プレイヤに対して要求するとよい。
【0104】
特定クエスト用フローにおいて、サーバ10は、先ず、複数の特定クエストA,B,Cのうち、対象プレイヤがプレイ対象として選択したクエストを特定する(S001)。次に、サーバ10(詳しくは、画面表示部33)は、プレイ対象である特定クエストのプレイ画面の表示データを生成し、生成した表示データを対象プレイヤの操作端末12に向けて送信する(S002)。これにより、プレイ対象である特定クエストがプレイ開始可能になる。
【0105】
対象プレイヤは、操作端末12を操作して、所持キャラクタの中から使用キャラクタを選択してデッキを編集し、プレイ対象である特定クエストをプレイする。特定クエストのプレイ中、サーバ10は、随時、対象プレイヤの操作端末12を通じて対象プレイヤの操作を受け付け、受け付けた操作に応じてゲームを進行させる(S003)。そして、サーバ10は、進行状況に応じたゲーム画面を対象プレイヤの操作端末12に表示させ、詳しくはゲーム画面の表示データを生成して、対象プレイヤの操作端末12に向けて送信する
(S004)。
【0106】
ゲームが進行して対象プレイヤがプレイ対象の特定クエストをクリアすると(S005)、サーバ10(詳しくは、第1付与部61)が、クリアした特定クエストと対応する特定キャラクタを少なくとも含む通常報酬を、対象プレイヤに付与する(S006)。このとき、サーバ10は、対象プレイヤがクリアした特定クエストにて用いたデッキを構成する所持キャラクタのラック値に応じて、対象プレイヤに付与する通常報酬を決定し、厳密には、ラック値に応じた確率に従って通常報酬の個数を増やす。
【0107】
なお、特定クエストのクリア及び通常報酬の付与に伴い、サーバ10は、記憶部34のプレイヤ情報記憶部51に記憶された対象プレイヤのプレイヤ情報、及び、所持キャラクタ情報記憶部54に記憶された対象プレイヤの所持キャラクタに関する情報を更新する(S007)。
【0108】
また、サーバ10(詳しくは、第2付与部62)は、更新された対象プレイヤのプレイヤ情報、及び、更新された対象プレイヤの所持キャラクタに関する情報に基づいて、現時点までに対象プレイヤに付与された特定キャラクタのラック値の合計値を求める(S008)。
【0109】
ステップS008において、サーバ10は、対象プレイヤに付与された特定キャラクタの中に売却等によって使用権限がないキャラクタが存在したとしても、使用権限の有無に拘わらず、対象プレイヤに付与された特定キャラクタのすべてのラック値を合算する。また、ステップS008において、サーバ10は、一つの特定キャラクタ又はその派生キャラクタのラック値が上限値に達した後においても、上記の特定キャラクタと同じ種類でありラック値が上限値に達していない特定キャラクタを含め、対象プレイヤに付与された特定キャラクタのすべてのラック値を合算する。
【0110】
そして、サーバ10(詳しくは、第2付与部62)は、求めたラック値の合計値が条件値に達しているか否かを判断し(S009)、合計値が条件値に達している場合には特別報酬を対象プレイヤに付与する(S010)。本実施形態では、複数の条件値が設定されており、サーバ10は、ステップS009における判定処理を条件値毎に実行し、合計値が複数の条件値に達している場合には、それぞれの条件値と対応する特別報酬のうち、未取得の特別報酬を対象プレイヤに対して付与する。
【0111】
また、特別報酬の付与に伴い、サーバ10は、記憶部34のプレイヤ情報記憶部51に記憶された対象プレイヤのプレイヤ情報等を更新する(S011)。他方、求めたラック値の合計値が条件値に達していない場合、特別報酬は対象プレイヤに付与されず、ステップS010及びS011が省略される。
【0112】
以上のステップが終了した時点で、特定クエストの一回のプレイに係る特定クエスト用フローが完了する。また、以上までに説明してきた特定クエスト用フローの一連のステップS001~S011は、対象プレイヤがクエストプレイ可能期間中に特定クエストをプレイする度に、繰り返し実施される。
【0113】
また、イベント開催期間中の所定時点以降、例えば、期間終了日までの残り日数が1日又は数日となった以降は、図15に示す判定フローが、特定クエスト用フローに先立って実施される。判定フローでは、イベント開催期間中の所定時点でラック値の合計値が条件値に達しているか否か、換言すると、対象プレイヤが特別報酬を取得しているか否かを判定する(S021)。ここで、特別報酬を取得しているか否かの判定とは、特別報酬を少なくとも一つ取得しているか否かの判定であってもよく、あるいは、条件値毎に取得可能な複数の特別報酬をすべて取得しているか否かの判定であってもよい。
【0114】
対象プレイヤが特別報酬を一つも取得していない場合(あるいは、条件値毎に取得可能な複数の特別報酬のすべてを取得していない場合)には、特定クエストのプレイ可能な時間帯を追加するためのアイテムを対象プレイヤが所持しているか否かを判定する(S022)。そして、特別報酬を取得していない対象プレイヤが時間帯追加用のアイテムを所持している場合には、サーバ10(詳しくは時間帯変更部40)が、上記アイテムの使用、すなわちプレイ可能な時間帯の追加を対象プレイヤに対して促す(S023)。この結果、クエスト開催期間中(特に期間の後期)に複数の特定クエストA,B,Cを繰り返しプレイしようとする対象プレイヤの意欲を喚起することができ、クエスト開催期間内にラック値の合計値が条件値に達しないために対象プレイヤが特別報酬を取り損ねる事態を回避することができる。
【0115】
対象プレイヤが時間帯追加用のアイテムを使用した場合、サーバ(詳しくは時間帯変更部40)は、上記のアイテムが使用された特定アイテムについて、規定時間帯以外のプレイ可能な時間帯を追加する。この場合、前述したように、追加された時間帯内でプレイ可能な特定クエストを対象プレイヤがクリアした場合に付与される特定キャラクタのラック値は、同クエストを規定時間帯内でクリアした場合よりも大きい値になり易いとよい。
【0116】
[その他の実施形態]
以上までに、本発明の情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムについて具体例を挙げて説明してきたが、上述した実施形態は、あくまでも一例に過ぎず、他の実施形態も考えられ得る。
【0117】
上述の実施形態では、ゲーム進行用の情報処理を実行するサーバコンピュータ(サーバ10)が本発明の情報処理装置として機能しているが、これに限定されるものではない。サーバ10が有する機能のうちの一部が、対象プレイヤの端末、すなわち操作端末12に備わってもよい。例えば、報酬付与部39に含まれる第1付与部61及び第2付与部62のうちの一方又は両方が操作端末12に備わってもよく、その場合には、操作端末12が本発明の情報処理装置として機能することになる。
【0118】
また、上述の実施形態では、複数のプレイヤがゲームを共同でプレイする際には、各プレイヤの操作端末12が通信する方式は、サーバ10を介する方式(クライアント・サーバ方式)でもよく、サーバ10を介さないP2P(ピア・ツー・ピア)方式でもよい。P2P方式の場合には、互いに通信する複数の操作端末12が協働して本発明の情報処理装置を構成することになる。
【0119】
また、上述の実施形態では、サーバ10(詳しくは時間帯変更部40)が対象プレイヤの指示に従って、特定クエストをプレイ可能な時間帯を、予め規定された規定時間帯から変更することができることとした。具体的に説明すると、上述の実施形態において、時間帯変更部40は、対象プレイヤが所定のアイテムを使用することで、特定クエストのプレイ可能な時間帯について、規定時間帯以外の時間帯を追加したり、規定時間帯を延長したりすることとした。
ただし、特定クエストをプレイ可能な時間帯を変更する方法については、上記のケースには限定されず、別の方法が考えられる。例えば、対象プレイヤが特定クエストをプレイする時間帯等に関して情報を取得し、取得した情報に基づき、各特定クエストのプレイ可能な時間帯を変更してもよい。
詳しく説明すると、複数の特定クエストA,B,Cのうち、対象プレイヤによってプレイされた時間がより短い特定クエストを第1クエストとし、且つ、対象プレイヤによってプレイされた時間がより長い特定クエストを第2クエストとする。ここで、第1クエスト及び第2クエストは、対象プレイヤの生活スタイル(日常行動)を反映して決められ、例えば、対象プレイヤが普段はプレイすることができない特定クエストが第1クエストに該当し、普段からプレイしている特定クエストが第2クエストに該当する。サーバ10の時間帯変更部40は、一定の条件を満たす場合、第1クエストのプレイ可能な時間帯を、第2クエストの規定時間帯に基づいて変更し、例えば、第2クエストの規定時間帯と同じ時間帯に変更してもよい。このようにすれば、対象プレイヤによってプレイされる特定クエストが偏ってしまうのを抑え、複数の特定クエストA,B,Cを満遍なく対象プレイヤにプレイしてもらうことが可能となる。
【0120】
あるいは、対象プレイヤに付与された特定キャラクタのうちのいずれのラック値も未だ上限値に達していない特定クエストを第1クエストとし、対象プレイヤに付与された特定キャラクタのうちの少なくとも一つのラック値が上限値に達している特定クエストを第2クエストとしたとき、時間帯変更部40は、第1クエストのプレイ可能な時間帯を、第2クエストの規定時間帯と同じ時間帯に変更してもよい。この場合にも、複数の特定クエストA,B,Cを満遍なく対象プレイヤにプレイしてもらうことが可能となる。
【0121】
[まとめ]
本発明の情報処理装置は、第1付与部及び第2付与部を有する。第1付与部は、プレイ可能な時間帯が所定期間内に設定された複数の特定クエストのうち、対象プレイヤがクリアした特定クエストと対応するオブジェクト(具体的には、特定キャラクタ)を、特定クエストのクリア毎に対象プレイヤに付与する。第2付与部は、特定クエストのクリア毎に対象プレイヤに付与されたオブジェクトの所定パラメータ(具体的には、ラック値)の合計値が、所定期間中に条件値に達した場合に、報酬(具体的には、特別報酬)を対象プレイヤに付与する。
上記の構成によれば、対象プレイヤが複数の特定クエストを所定期間内に繰り返しプレイしてクリアすると、その報酬として付与されるオブジェクトの所定パラメータの合計値が増えていき、合計値が条件値に達することで特別の報酬を入手できる。この結果、特定クエストを繰り返しプレイしようとする対象プレイヤの意欲を、所定期間中、良好に維持することができる。
【0122】
また、本発明の情報処理装置は、パラメータ変更部をさらに備えてもよい。パラメータ変更部は、対象プレイヤに付与されたオブジェクトの中の一つのオブジェクトの所定パラメータ、又は当該一つのオブジェクトから派生した派生オブジェクト(派生キャラクタ)の所定パラメータを、一つのオブジェクトと同じ種類のオブジェクトを用いて増加させる。この場合、第1付与部は、特定クエストをクリアした対象プレイヤに、少なくともオブジェクトを含む通常報酬を付与し、対象プレイヤが一つのオブジェクト又は派生オブジェクトを用いて特定クエストをクリアした場合には、一つのオブジェクト又は派生オブジェクトの所定パラメータに基づいて決められた個数の通常報酬を付与するとよい。
また、上記の構成において、所定期間中には、所定パラメータが上限値に達した一つのオブジェクト又は派生オブジェクトを用いて特定クエストをクリアして得られる通常報酬の個数が、特定クエストのクリアによって付与されるオブジェクト以外の他のオブジェクト(一般キャラクタ)であって、所定パラメータが上限値に達した他のオブジェクトを用いて特定クエストをクリアして得られる通常報酬の個数より多いと、より好適である。この場合には、特定クエストを繰り返しプレイしようとする対象プレイヤの意欲を良好に維持するという効果がより有意義なものとなる。
つまり、上記の構成では、所定期間中に特定クエストを繰り返しプレイすることで、特別報酬が得られること以外に、特定クエストをクリアした際の通常報酬の個数が増えるという利点が得られる。このような利点が得られる上記の構成の下では、特定クエストを繰り返しプレイしようとする対象プレイヤの意欲を維持できるという本発明の効果が、より有意義なものとなる。
【0123】
また、本発明の情報処理装置は、複数の特定クエストの中の推奨クエストを対象プレイヤに推奨する推奨部を、さらに有してもよい。この場合、推奨部は、対象プレイヤに付与されたオブジェクトの所定パラメータを前記オブジェクトの種類別に集計し、集計値がより小さいオブジェクトの種類と対応する特定クエストを推奨クエストとして設定するとよい。これにより、複数の特定クエストのそれぞれを対象プレイヤに満遍なくプレイさせるという観点で推奨クエストを設定することができ、単一の特定クエストを繰り返しプレイさせる場合に比べて、対象プレイヤを飽きさせ難くすることができる。
【0124】
あるいは、上記の推奨部は、複数の特定クエストのそれぞれについて、対象プレイヤが特定クエストのクリアに要した所要時間を特定し、所要時間がより短い特定クエストを推奨クエストとして設定してもよい。この場合、ラック値の合計値を効率よく増やすという観点で推奨クエストを設定することができるため、対象プレイヤは、推奨クエストを繰り返しプレイすることで、より効率よく特別報酬を取得することができる。
【0125】
あるいは、上記の推奨部は、対象プレイヤを含む複数のプレイヤが複数の特定クエストのそれぞれをクリアした回数を特定クエスト毎に集計し、集計値がより多い特定クエストを推奨クエストとして設定してもよい。この場合、より多くのプレイヤがクリアしている特定クエストを推奨クエストとして設定するため、対象プレイヤは、推奨クエストを繰り返しプレイすることで、ラック値の合計値を効率よく増やし、特別報酬を効率よく取得することができる。
【0126】
また、本発明の情報処理装置は、パラメータ決定部を更に有してもよい。パラメータ決定部は、第1付与部が特定クエストのクリア毎に対象プレイヤに付与するオブジェクトの所定パラメータを、所定の数値範囲内で決定することができる。この場合には、特定クエストのクリア毎に対象プレイヤに付与するオブジェクトの所定パラメータを、所定の数値範囲内で適切な値(詳しくは、対象プレイヤに特定クエストを繰り返しプレイさせる上で好適な値)に決定することができる。
【0127】
また、上記の構成において、パラメータ決定部は、対象プレイヤに付与するオブジェクトの所定パラメータを、所定の数値範囲内において、上記のオブジェクトと対応する特定クエストを対象プレイヤがクリアした回数に応じて決定することができる。この場合には、各特定クエストをクリアした場合に付与されるオブジェクトの所定パラメータを、各特定クエストのクリア回数に応じて変えることができる。これにより、例えば、クリア回数が多い特定クエストをクリアした場合に付与されるオブジェクトについては、所定パラメータをより大きくする等して、当該特定クエストを繰り返しプレイしようとする対象プレイヤの意欲を効果的に喚起させることができる。
【0128】
また、上記の構成において、複数の特定クエストのそれぞれには、所定期間内で、プレイ可能な複数の時間帯(具体的には、規定時間帯)が予め決められていてもよい。この場合、パラメータ決定部は、対象プレイヤに付与するオブジェクトの所定パラメータを、所定の数値範囲内において、オブジェクトと対応する特定クエストを一つの時間帯(規定時間帯)内で対象プレイヤがクリアした回数に応じて決定することができる。これにより、一つの時間帯(規定時間帯)内でのクリア回数が多い特定クエストをクリアした場合に付与されるオブジェクトについては、所定パラメータをより大きくする等して、当該特定クエストを繰り返しプレイしようとする対象プレイヤの意欲を効果的に喚起させることができる。
【0129】
また、上記の構成において、パラメータ決定部は、対象プレイヤが特定クエストをプレイする時間帯と、複数の特定クエストのそれぞれのプレイ可能な時間帯とに基づき、複数の特定クエストのそれぞれに対して重みを設定してもよい。この場合、パラメータ決定部は、対象プレイヤに付与するオブジェクトの所定パラメータを、所定の数値範囲内において、当該オブジェクトと対応する特定クエストの重みに応じて決定することができる。このように各特定クエストに対して重みを設定することで、各特定クエストについて、所定期間中に対象プレイヤに繰り返しプレイしてもらう際の優先度を調整することができる。この結果、例えば各特定クエストの重みを均等に設定すれば、複数の特定クエストのそれぞれを満遍なく対象プレイヤにプレイさせることができるし、あるいは、一つの特定クエストに対する重みをより大きく設定すれば、当該特定クエストを対象プレイヤに優先的にプレイしてもらうことができる。
【0130】
また、本発明の情報処理装置は、画面表示部をさらに有してもよい。この場合、画面表示部は、対象プレイヤが次に特定クエストをクリアした場合に対象プレイヤに付与されるオブジェクトの所定パラメータを示す画面を、対象プレイヤの端末に表示させることができる。このように、次に特定クエストをクリアした場合に付与されるオブジェクトの所定パラメータが確認可能になれば、特定クエストを繰り返しプレイしようとする対象プレイヤの意欲を、より効果的に維持することができる。
【0131】
また、本発明の情報処理装置は、対象プレイヤの指示に基づいて、対象プレイヤに付与されたオブジェクトの使用権限を消失させる権限管理部を、さらに有してもよい。この場合、第2付与部は、使用権限の有無に拘わらず、対象プレイヤに付与されたオブジェクトのすべての所定パラメータの合計値が、所定期間中に条件値に達した場合に、報酬を対象プレイヤに付与すると、好適である。これにより、例えば売却等によって使用権限を失ったオブジェクトがあったとしても、そのことが原因で、報酬付与の有無を判定する場面において対象プレイヤが不利に扱われるのを回避することができる。
【0132】
また、本発明の情報処理装置において、一つのオブジェクト又は当該一つのオブジェクトから派生した派生オブジェクトの所定パラメータが上限値に達した後に、対象プレイヤが当該一つのオブジェクトと対応する特定クエストをクリアした場合に、第1付与部は、当該一つのオブジェクトと同じ種類のオブジェクトを対象プレイヤに付与してもよい。
上記の構成において、第2付与部は、一つのオブジェクト又はその派生オブジェクトの所定パラメータが上限値に達した後には、当該一つのオブジェクトと同じ種類のオブジェクトを含む対象プレイヤに付与されたオブジェクトのすべての所定パラメータの合計値を求め、合計値が所定期間中に条件値に達した場合に報酬を対象プレイヤに付与してもよい。かかる場合には、一つのオブジェクト又はその派生オブジェクトの所定パラメータが上限値に達した後であっても、当該一つのオブジェクトと対応する特定クエストをクリアすれば、そのクリア回数に応じてラック値の合計値が増えるため、特定クエストを繰り返しプレイしようとする対象プレイヤの意欲を、より良好に維持することができる。
【0133】
あるいは、上記の構成において、第2付与部は、一つのオブジェクト又はその派生オブジェクトの所定パラメータが上限値に達した後には、対象プレイヤに付与されたオブジェクトのうち、上記一つのオブジェクトと同じ種類であり所定パラメータが上限値に達していないオブジェクトを除き、オブジェクトの所定パラメータの合計値を求め、合計値が所定期間中に条件値に達した場合に報酬を前記対象プレイヤに付与してもよい。かかる場合には、一つのオブジェクト又はその派生オブジェクトの所定パラメータが上限値に達した後には、所定パラメータが上限値に達していない上記一つのオブジェクトと同じ種類のオブジェクトについては、ラック値の合算対象に含まれなくなる。このようにすれば、複数の特定クエストのそれぞれを満遍なく対象プレイヤにプレイさせることができる。
【0134】
また、本発明の情報処理装置は、特定クエストのプレイ可能な時間帯を、予め規定された規定時間帯から変更する時間帯変更部をさらに有してもよい。この場合、複数の特定クエストのそれぞれの規定時間帯は、特定クエストの間で互いに異なってもよい。また、時間帯変更部は、複数の特定クエストのうち、対象プレイヤによってプレイされた時間がより短い特定クエストを第1クエストとし、且つ、対象プレイヤによってプレイされた時間がより長い特定クエストを第2クエストとし、第1クエストのプレイ可能な時間帯を、第2クエストの前記規定時間帯に基づいて変更することができる。これにより、例えば、対象プレイヤが普段はプレイすることができない特定クエスト(第1クエスト)のプレイ可能な時間帯を、対象プレイヤが普段プレイしている特定クエスト(第2クエスト)のプレイな時間帯に変更することができる。この結果、複数の特定クエストのそれぞれを満遍なく対象プレイヤにプレイさせることができる。
【0135】
また、本発明の情報処理方法は、コンピュータが、プレイ可能な時間帯が所定期間内に設定された複数の特定クエストのうち、対象プレイヤがクリアした特定クエストと対応するオブジェクトを、特定クエストのクリア毎に対象プレイヤに付与し、特定クエストのクリア毎に対象プレイヤに付与されたオブジェクトの所定パラメータの合計値が、所定期間中に条件値に達した場合に、コンピュータが、報酬を対象プレイヤに付与することを特徴とする。このような情報処理方法により、期間限定でプレイ可能な複数の特定クエストを繰り返しプレイしようとするプレイヤの意欲を良好に持続させることができる。
【0136】
また、本発明のプログラムは、コンピュータに、プレイ可能な時間帯が所定期間内に設定された複数の特定クエストのうち、対象プレイヤがクリアした特定クエストと対応するオブジェクトを、特定クエストのクリア毎に対象プレイヤに付与させ、特定クエストのクリア毎に対象プレイヤに付与されたオブジェクトの所定パラメータの合計値が、所定期間中に条件値に達した場合に、報酬を対象プレイヤに付与させるプログラムである。このプログラムをコンピュータに実行させることで、期間限定でプレイ可能な複数の特定クエストを繰り返しプレイしようとするプレイヤの意欲を良好に持続させることができる。
【符号の説明】
【0137】
10 サーバ(情報処理装置、コンピュータ)12 操作端末(端末)14 通信用ネットワーク21 プロセッサ22 メモリ23 通信用インタフェース24 ストレージ25 バス31 受付部32 ゲーム処理部33 画面表示部34 記憶部35 パラメータ決定部36 パラメータ変更部37 権限管理部38 推奨部39 報酬付与部40 時間帯変更部51 プレイヤ情報記憶部52 キャラクタ情報記憶部53 アイテム情報記憶部54 所持キャラクタ情報記憶部55 クエスト情報記憶部56 時間帯情報記憶部61 第1付与部62 第2付与部G1 ホーム画面G2 特定クエスト進捗確認画面G3 特別報酬リスト画面B1 進捗確認ボタンB2 報酬確認ボタン
図1
図2
図3
図4
図5
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図10
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