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特許7583420学習プログラム、学習システム及びその方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-06
(45)【発行日】2024-11-14
(54)【発明の名称】学習プログラム、学習システム及びその方法
(51)【国際特許分類】
   G09B 19/00 20060101AFI20241107BHJP
   G06Q 50/20 20120101ALI20241107BHJP
【FI】
G09B19/00 Z
G09B19/00 H
G06Q50/20
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2024073472
(22)【出願日】2024-04-30
【審査請求日】2024-04-30
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】524165344
【氏名又は名称】ユウエル株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】524322501
【氏名又は名称】合同会社どるちぴ社
(74)【代理人】
【識別番号】100108006
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 昌弘
(72)【発明者】
【氏名】高塚 篤
(72)【発明者】
【氏名】淵脇 浩
【審査官】安田 明央
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-229431(JP,A)
【文献】特開2010-060982(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09B 7/00-7/12
G09B 19/00
G06Q 50/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ複数の単問が含まれる複数のカテゴリーを規定したロードマップと、
前記ロードマップが規定する前記カテゴリーを単位として受講者に次に出題する単問のカテゴリーを規定した複数の異なる進行モードと、
指定された前記進行モードが規定した前記カテゴリーに含まれる前記単問を前記受講者に出題して得られた前記受講者の正誤履歴が所定の条件を満たした場合に、前記指定された進行モードとは異なる出題パターンで前記受講者に次に出題する単問のカテゴリーを規定する複数の異なる先生規則と、
が規定されており、
指定された前記進行モードを基に、受講者に次に出題する単問のカテゴリーを決定する第1の工程と、
前記第1の工程で決定したカテゴリーに含まれる複数の単問を前記受講者に出題する第2の工程と、
前記第2の工程で出題した単問に対する前記受講者の正誤履歴を取得する第3の工程と、
前記第3の工程で取得した前記正誤履歴が、前記先生規則が規定する前記所定の条件を満たした場合に、当該先生規則が規定する前記出題パターンで前記受講者に次に出題する単問のカテゴリーを決定する第4の工程と、
前記正誤履歴を基に達成度を生成する第5の工程と、
をコンピュータに実行させ、
前記先生規則は、前記所定の条件として前記達成度を用いている
学習プログラム。
【請求項2】
前記複数の異なる先生規則を選択する選択パターンを示す先生規則選択情報が規定されており、
前記第4の工程は、前記先生規則選択情報を基に選択した前記先生規則を用い、
前記先生規則選択情報は、前記複数の異なる先生規則を選択する確率を示している
請求項1に記載の学習プログラム。
【請求項3】
前記複数の進行モードは、
前記受講者の前記正誤履歴を基に次に出題する単問のカテゴリーを規定した第1の進行モードと、前記正誤履歴とは無関係に次に出題する単問のカテゴリーを規定した第2の進行モードとを有する
請求項2に記載の学習プログラム。
【請求項4】
前記先生規則は、
前記進行モードに対応付けて前記所定の条件と前記出題パターンとが規定されている
請求項3に記載の学習プログラム。
【請求項5】
前記先生規則選択情報は、前記複数の先生規則を選択する確率を規定しており、
前記第4の工程は、前記先生規則選択情報が規定する前記確率を基に、前記複数の先生規則のなから適用する前記先生規則を選択する
請求項4に記載の学習プログラム。
【請求項6】
前記ロードマップは、前記複数のカテゴリーのうち開始する前記カテゴリーと、前記複数のカテゴリーの順番を規定している
請求項5に記載の学習プログラム。
【請求項7】
上位から下位に向けて、科目カテゴリー、学年カテゴリー、科目内大カテゴリー、科目内小カテゴリーが階層的に規定されており、
前記科目内小カテゴリーに前記複数の単問が含まれており、
前記複数のカテゴリーの各カテゴリーは、前記科目内小カテゴリーである
請求項6に記載の学習プログラム。
【請求項8】
それぞれ複数の単問が含まれる複数のカテゴリーを規定したロードマップと、
前記ロードマップが規定する前記カテゴリーを単位として受講者に次に出題する単問のカテゴリーを規定した複数の異なる進行モードと、
指定された前記進行モードが規定した前記カテゴリーに含まれる前記単問を前記受講者に出題して得られた前記受講者の正誤履歴が所定の条件を満たした場合に、前記指定された進行モードとは異なる出題パターンで前記受講者に次に出題する単問のカテゴリーを規定する複数の異なる先生規則と、
が規定されており、
指定された前記進行モードを基に、受講者に次に出題する単問のカテゴリーを決定する第1の工程と、
前記第1の工程で決定したカテゴリーに含まれる複数の単問を前記受講者に出題する第2の工程と、
前記第2の工程で出題した単問に対する前記受講者の正誤履歴を取得する第3の工程と、
前記第3の工程で取得した前記正誤履歴が、前記先生規則が規定する前記所定の条件を満たした場合に、当該先生規則が規定する前記出題パターンで前記受講者に次に出題する単問のカテゴリーを決定する第4の工程と、
前記正誤履歴を基に達成度を生成する第5の工程と、
をコンピュータが実行し、
前記先生規則は、前記所定の条件として前記達成度を用いている
学習方法。
【請求項9】
それぞれ複数の単問が含まれる複数のカテゴリーを規定したロードマップと、
前記ロードマップが規定する前記カテゴリーを単位として受講者に次に出題する単問のカテゴリーを規定した複数の異なる進行モードと、
指定された前記進行モードが規定した前記カテゴリーに含まれる前記単問を前記受講者に出題して得られた前記受講者の正誤履歴が所定の条件を満たした場合に、前記指定された進行モードとは異なる出題パターンで前記受講者に次に出題する単問のカテゴリーを規定する複数の異なる先生規則と、
が規定されており、
指定された前記進行モードを基に、受講者に次に出題する単問のカテゴリーを決定する第1の手段と、
前記第1の手段で決定したカテゴリーに含まれる複数の単問を前記受講者に出題する第2の手段と、
前記第2の手段で出題した単問に対する前記受講者の正誤履歴を取得する第3の手段と、
前記第3の手段で取得した前記正誤履歴が、前記先生規則が規定する前記所定の条件を満たした場合に、当該先生規則が規定する前記出題パターンで前記受講者に次に出題する単問のカテゴリーを決定する第4の手段と、
前記正誤履歴を基に達成度を生成する第5の手段と、
を有し、
前記先生規則は、前記所定の条件として前記達成度を用いている
学習システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、学習効果を高める学習プログラム、学習システム及びその方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
学習機関では、受講生(生徒)の学習効果を高めるために様々な工夫が行われている。
従来は、受講生の習熟度に応じて、出題する問題のレベルを上下させる手法が採られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-4699号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、受講生には、様々な特性があり、習熟度に応じて出題する問題のレベルを上下させるだけでは、学習効果として限界があるという問題がある。また、受講生の習熟度を特定する方法が確立されていという問題もある。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、受講生の学習効果をさらに高めることができる学習プログラム、学習システム及びその方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、それぞれ複数の単問が含まれる複数のカテゴリーを規定したロードマップと、前記ロードマップが規定する前記カテゴリーを単位として受講者に次に出題する単問のカテゴリーを規定した複数の異なる進行モードと、指定された前記進行モードが規定した前記カテゴリーに含まれる前記単問を前記受講者に出題して得られた前記受講者の正誤履歴が所定の条件を満たした場合に、前記指定された進行モードとは異なる出題パターンで前記受講者に次に出題する単問のカテゴリーを規定する複数の異なる先生規則とが規定されており、指定された前記進行モードを基に、受講者に次に出題する単問のカテゴリーを決定する第1の工程と、前記第1の工程で決定したカテゴリーに含まれる複数の単問を前記受講者に出題する第2の工程と、前記第2の工程で出題した単問に対する前記受講者の正誤履歴を取得する第3の工程と、前記第3の工程で取得した前記正誤履歴が、前記先生規則が規定する前記所定の条件を満たした場合に、当該先生規則が規定する前記出題パターンで前記受講者に次に出題する単問のカテゴリーを決定する第4の工程と、をコンピュータに実行させる学習プログラムである。
【0007】
好適には、前記複数の異なる先生規則を選択する選択パターンを示す先生規則選択情報が規定されており、前記第4の工程は、前記先生規則選択情報を基に選択した前記先生規則を用いる。
好適には、前記複数の進行モードは、前記受講者の前記正誤履歴を基に次に出題する単問のカテゴリーを規定した第1の進行モードと、前記正誤履歴とは無関係に次に出題する単問のカテゴリーを規定した第2の進行モードとを有する。
【0008】
好適には、前記先生規則は、前記進行モードに対応付けて前記所定の条件と前記出題パターンとが規定されている。
【0009】
好適には、前記先生規則選択情報は、前記複数の先生規則を選択する確率を規定しており、前記第4の工程は、前記先生規則選択情報が規定する前記確率を基に、前記複数の先生規則のなから適用する前記先生規則を選択する。
【0010】
好適には、前記正誤履歴を基に達成度を生成する第5の工程をさらに有し、前記先生規則は、前記所定の条件として前記達成度を用いている。
【0011】
好適には、前記ロードマップは、前記複数のカテゴリーのうち開始する前記カテゴリーと、前記複数のカテゴリーの順番を規定している。
【0012】
好適には、上位から下位に向けて、科目カテゴリー、学年カテゴリー、科目内大カテゴリー、科目内小カテゴリーが階層的に規定されており、前記科目内小カテゴリーに前記複数の単問が含まれており、前記複数のカテゴリーの各カテゴリーは、前記科目内小カテゴリーである。
【0013】
本発明は、それぞれ複数の単問が含まれる複数のカテゴリーを規定したロードマップと、前記ロードマップが規定する前記カテゴリーを単位として受講者に次に出題する単問のカテゴリーを規定した複数の異なる進行モードと、指定された前記進行モードが規定した前記カテゴリーに含まれる前記単問を前記受講者に出題して得られた前記受講者の正誤履歴が所定の条件を満たした場合に、前記指定された進行モードとは異なる出題パターンで前記受講者に次に出題する単問のカテゴリーを規定する複数の異なる先生規則とが規定されており、指定された前記進行モードを基に、受講者に次に出題する単問のカテゴリーを決定する第1の工程と、前記第1の工程で決定したカテゴリーに含まれる複数の単問を前記受講者に出題する第2の工程と、前記第2の工程で出題した単問に対する前記受講者の正誤履歴を取得する第3の工程と、前記第3の工程で取得した前記正誤履歴が、前記先生規則が規定する前記所定の条件を満たした場合に、当該先生規則が規定する前記出題パターンで前記受講者に次に出題する単問のカテゴリーを決定する第4の工程と、をコンピュータに実行する学習方法である。
【0014】
本発明は、それぞれ複数の単問が含まれる複数のカテゴリーを規定したロードマップと、前記ロードマップが規定する前記カテゴリーを単位として受講者に次に出題する単問のカテゴリーを規定した複数の異なる進行モードと、指定された前記進行モードが規定した前記カテゴリーに含まれる前記単問を前記受講者に出題して得られた前記受講者の正誤履歴が所定の条件を満たした場合に、前記指定された進行モードとは異なる出題パターンで前記受講者に次に出題する単問のカテゴリーを規定する複数の異なる先生規則とが規定されており、指定された前記進行モードを基に、受講者に次に出題する単問のカテゴリーを決定する第1の手段と、前記第1の手段で決定したカテゴリーに含まれる複数の単問を前記受講者に出題する第2の手段と、前記第2の手段で出題した単問に対する前記受講者の正誤履歴を取得する第3の手段と、前記第3の手段で取得した前記正誤履歴が、前記先生規則が規定する前記所定の条件を満たした場合に、当該先生規則が規定する前記出題パターンで前記受講者に次に出題する単問のカテゴリーを決定する第4の手段と、を有する学習システムである。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、受講生の学習効果をさらに高めることができる学習プログラム、学習システム及びその方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、本発明の実施形態に係る教育システム1の全体構成図である。
図2図2は、図2は、図1に示す学習システム11の機能ブロック図である。
図3図3は、図2に示す学習システム11によって規定されるデータ(情報)を説明するための図である。
図4図4は、本実施形態の単元の階層構造を説明するための図である。
図5図5は、図3に示すロードマップ31の一例を説明するための図である。
図6図6は、本実施形態の進行モード33の一例を説明するための図である。
図7図7は、ロードマップ31に進行モード33を適用する場合の一例を説明するための図である。
図8図8は、本実施形態の先生規則35の一例を説明するための図である。
図9図9は、本実施形態の学習システム11の処理のフローについて説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態に係る教育システムについて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る教育システム1の全体構成図である。
図1に示すように、教育システム1では、例えば、学習システム11と、複数の生徒の生徒端末装置13とがネットワーク9を介して通信する。
【0018】
図2は、図2は、図1に示す学習システム11の機能ブロック図である。
図2に示すように、学習システム11は、例えば、ディスプレイ51,操作部54,操作部/入力部54、通信部55,メモリ59及び処理部61を有する。
【0019】
ディスプレイ51は、処理部61からの信号に基づいた画像を表示する。
カメラ52は、撮像対象を撮像する。
操作部/入力部54は、タッチパネル、キーボードやマウス等の操作手段である。
通信部55は、動画配信サイトサーバ装置11及び管理サーバ装置21と通信を行う。
メモリ59は、処理部61が実行する学習プログラムを記憶する。
処理部61は、メモリ59に記憶された学習プログラムPRGを実行して、本実施形態で規定する学習システム11の処理を行う。
【0020】
図3は、図2に示す学習システム11によって規定されるデータ(情報)を説明するための図である。
図3に示すように、学習システム11は、例えば、ロードマップ31,進行モード33,先生規則35,先生規則選択情報37とを規定する。これらの情報は、図2に示すメモリ59に記憶される。
【0021】
学習システム11は、ロードマップ31,進行モード33,先生規則35,先生規則選択情報37を用いて受講者に次に出題する単問のカテゴリー(小単元)を決定する。
学習システム11では、教育機関の担当者が生徒のそれぞれに対して、ロードマップ31及び進行モード33を決定する。
【0022】
学習システム11は、当該決定されたロードマップ31及び進行モード33を基に、各生徒について、次に出題する単問の小単元を決定して当該生徒に出題する。
そして、学習システム11は、生徒に出題された単問の解答から正誤情報を生成する。
また、学習システム11は、先生規則選択情報が規定する確率で複数の先生規則35から適用する先生規則35を決定し、先生規則35と正誤情報を基に、次に出題する単問の小単元を決定して当該生徒に出題する。
【0023】
[ロードマップ31]
図4は、本実施形態の単元の階層構造を説明するための図である。
図4に示すように、本実施形態において、ロードマップ31は、上位から下位に向けて、科目カテゴリー、単元グループ(学年カテゴリー)、単元(UnitId:科目内大カテゴリー)、小単元(SubuitId:科目内小カテゴリーが)が階層的に規定されている。
小単元に複数の単問が含まれている。小単元は、単元内の小カテゴリーである。
ロードマップ31は、複数の小単元のうち出題を開始する小単元と、複数の小単元の順番を規定している。
【0024】
図5は、図3に示すロードマップ31の一例を説明するための図である。
図5に示すように、ロードマップ31は、ロードマップIdと、単元UnitId、単元名UnitNm等が規定されている。
【0025】
[進行モード33]
進行モード33は、ロードマップ31が規定する図4に示す単元(カテゴリー)を単位として受講者に次に出題する単問の単元を規定している。
本実施形態では、複数の異なる進行モード33が規定されている。
【0026】
図6は、本実施形態の進行モード33の一例を説明するための図である。
図6に示すように、進行モード33として、例えば、以下の4つが規定されている。
33A:小単元1回ずつ: 正解不正解に関わらず、次の小単元へ進む
33B:合格点を生徒ごとに設定: 20点中の合格点を超えると、次の小単元へ
33C:反復優先: 生徒ごとの達成度(=過去の蓄積)閾値を超えると、次の小単元へ進む
33D:同じ小単元を反復
【0027】
すなわち、進行モード33は、受講者の過去に出題した単問の正誤履歴を基に次に出題する単問のカテゴリーを規定した第1の進行モード(33B、33C)と、前記正誤履歴とは無関係に次に出題する単問のカテゴリーを規定した第2の進行モード(33A、33D)とを有する。
また、進行モード33は、どの小単元から始めるかを規定している。
【0028】
図7は、ロードマップ31に進行モード33を適用する場合の一例を説明するための図である。
【0029】
[先生規則35]
先生規則35は、指定された進行モード33が規定した小単元に含まれる単問を受講者に出題して得られた受講者の正誤履歴が所定の条件を満たした場合に、上記指定された進行モード33とは異なる出題パターンで受講者に次に出題する単問のカテゴリー(小単元)を規定する。
複数の異なる先生規則35が規定されている。
【0030】
先生規則35では、進行モード33に対応付けて上記所定の条件と出題パターンとが規定されている。
また、本実施形態は、上記正誤履歴を基に達成度を生成する。
そして、先生規則35は、上記所定の条件として当該達成度を用いている。
【0031】
先生規則35は、進行モード33を基に出題中に、正誤履歴が所定の条件を満たすと、その進行モード33で規定する内容と異なるパターンで次に出題するカテゴリーを決定する。すなわち、先生規則35により、出題パターンを進行モード33を上回って指示する。
【0032】
図8は、本実施形態の先生規則35の一例を説明するための図である。
【0033】
先生規則選択情報37は、上記複数の異なる先生規則35(T1~T6)を選択する選択パターンを規定している。
先生規則選択情報37は、複数の先生規則35を選択する確率を規定している。
学習システム11は、先生規則選択情報37が規定する確率を基に、複数の先生規則35のなから適用する先生規則35を選択する。
図8の例では、6種類の先生規則35が、右に記載された確率で適用される。乱数により、特定の1種類の先生規則が適用されたり、いずれの先生規則も適用されない場合がある。適用確率は、例えば、科目毎に規定している。
【0034】
以下、本実施形態の学習システム11の処理のフローについて説明する。
図9は、本実施形態の学習システム11の処理のフローについて説明するためのフローチャートである。
ステップST1:
教育機関の担当者が、受講者毎に、ロードマップ31を決定し、進行モード33を選択する。これらの情報は、学習システム11に入力され、メモリ59に記憶される。
【0035】
ステップST2:
学習システム11の処理部61は、メモリ59に記憶された対象となる受講者のロードマップ31及び進行モード33を基に、当該受講者に次に出題する小単元を決定する。
【0036】
ステップST3:
処理部61は、ステップST2で決定した小単元の単問を当該受講者の受講者端末装置4に送信して、当該受講者に出題する。
【0037】
ステップST4:
学習システム11は、受講者端末装置4から上記出題した単問の回答を受信して、それをメモリ59に記憶する。
また、処理部61は、受信した回答の正誤を判定して、正誤情報を生成し、これを当該受講者の正誤情報としてメモリ59に記憶する。
【0038】
ステップST5:
処理部61は、当該受講者に対応付けらえた図6に示す進行モード33を基に、小単元を順次選択して、当該選択した小単元に含まれる単問を順次出題する。
このように処理部61は、進行モード33を基に出題中に、図8に示す先生規則35が規定する所定の条件を満たした場合に、その先生規則35で規定した出題パターンで小単
を決定し、当該決定した小単元の単元を出題する。
【0039】
以上説明したように、教育システム1によれば、受講者の属性や、正誤情報を基に、出題する小単元を多様なパターンで切り換えることで、当該受講者の学力を大きく伸ばすことが可能になる。
すなわち、教育システム1によれば、受講者の学力やタイプに応じて担当者が進行モード33を決定し、進行モード33を基に出題中に先生規則35を適宜適用して、進行モード33の出題パターンに変化を加えることで、学習効果を高めることができる。
【0040】
本発明は上述した実施形態には限定されない。
すなわち、当業者は、本発明の技術的範囲またはその均等の範囲内において、上述した実施形態の構成要素に関し、様々な変更、コンビネーション、サブコンビネーション、並びに代替を行ってもよい。
例えば、上述した実施形態では、ロードマップ31は、上位から下位に向けて、科目カテゴリー、単元グループ(学年カテゴリー)、単元(UnitId:科目内大カテゴリー)、小単元(SubuitId:科目内小カテゴリーが)が階層的に規定した場合を例示したが、この階層構造には特に限定されない。
また、上述したロードマップ31、進行モード33,先生規則35及び先生規則選択情報37は一例である。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は、教育システムに適用可能である。
【符号の説明】
【0042】
1…教育システム
4…受講者端末装置
11…学習システム
31…ロードマップ
33…進行モード
35…先生規則
37…先生規則選択情報


【要約】
【課題】 受講生の学習効果をさらに高めることができる学習プログラムを提供することにある。
【解決手段】 決定されたロードマップ31及び進行モード33を基に、各生徒について、次に出題する単問の小単元を決定して当該生徒に出題する。そして、生徒に出題された単問の解答から正誤情報を生成する。先生規則選択情報が規定する確率で複数の先生規則35から適用する先生規則35を決定し、先生規則35と正誤情報を基に、次に出題する単問の小単元を決定して当該生徒に出題する。
【選択図】図9
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9