(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-06
(45)【発行日】2024-11-14
(54)【発明の名称】品質改善剤
(51)【国際特許分類】
A21D 2/16 20060101AFI20241107BHJP
A23D 9/00 20060101ALI20241107BHJP
A21D 13/00 20170101ALI20241107BHJP
【FI】
A21D2/16
A23D9/00 502
A21D13/00
(21)【出願番号】P 2020063699
(22)【出願日】2020-03-31
【審査請求日】2022-11-18
(73)【特許権者】
【識別番号】306007864
【氏名又は名称】ユニテックフーズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000774
【氏名又は名称】弁理士法人 もえぎ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】種市 和也
(72)【発明者】
【氏名】田福 咲椰佳
【審査官】関根 崇
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-139984(JP,A)
【文献】国際公開第2018/174203(WO,A1)
【文献】特開2011-055786(JP,A)
【文献】特開2021-027822(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A21D
A23D
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉体サイズが20μm以上
190μm以下であり、かつ、融点が53℃以上である粉末油脂を含むパン類の水分移行を抑制するための品質改善剤。
【請求項2】
原料に請求項1に記載の品質改善剤を添加する工程を含む
、水分を含む具材を、挟みこんだり、上に乗せたり、生地に練りこんだり、生地の中に包み込んだりするパン類の製造方法。
【請求項3】
請求項1に記載の品質改善剤を含む
、水分を含む具材を、挟みこんだり、上に乗せたり、生地に練りこんだり、生地の中に包み込んだりするパン類。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パン類の品質改善剤に関する。さらに詳しくは、特定の粉体サイズおよび融点を有する粉末油脂を含むパン類の品質改善剤に関する。また、本発明は該品質改善剤を用いたパン類の製造方法や、該品質改善剤を含むパン類に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から主食のひとつとして、食パン、総菜パン、菓子パン、サンドウィッチ等の多様なパン類がきっ食されており、このようなパン類の製造にあたり様々な品質改善剤が開発されている。
例えば、特許文献1、2においてはボリュームがあり、かつ、柔らかくて弾力性があって、ふんわりしっとりとした食感を有するパン類の製造や、パン粉のサクサクした食感と、製品全体のやわらかくてしっとりした食感が経日的に持続している焼きベーカリー製品の製造にあたり、特定のトリグリセリドを一定量含む粉末状の油脂組成物をパン類用粉末油脂組成物や焼きベーカリー製品用粉末油脂組成物とすることが開示されている。
また、特許文献3においては、菓子やパンに艶のあるコーティングを形成するための剤として、糖質、デキストリン、油脂及び乳化剤を含有する粉末コーティング剤が開示されている。
【0003】
さらに、特許文献4においては、サンドイッチの製造において、フィリング材の食パンへの染み込みを抑制する剤として、発酵セルロースを含有する水分移行抑制剤が開示されており、特許文献5においては、トマトソース等のパンへの染みこみを抑制する剤としてラムダカラギーナンを含む食品用しみ込み抑制が開示されている。
【0004】
このような様々な品質改善剤によって、食感や外観等が向上した様々なパン類の提供が可能となっているが、これらの品質改善剤はいずれも特定のトリグリセリドや増粘剤の使用や複数の成分の組み合わせを必要とするものであり、簡便かつ安価に利用できるパン類の品質改善剤が十分に提供されているとは言えなかった。
そこで、本発明者らは本発明において、従来の品質改善剤と比べてより有用なパン類の品質改善剤の提供を試みた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2016-163568号公報
【文献】特開2017-127257号公報
【文献】特開2018-50604号公報
【文献】特開2012-29682号公報
【文献】特開2008-99640号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、従来の品質改善剤と比べてより有用なパン類の品質改善剤の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明者らは鋭意研究に取り組んだ結果、粉体サイズが20μm以上であり、かつ、融点が53℃以上である粉末油脂を用いることで、従来の品質改善剤と比べてより有用なパン類の品質改善剤が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明のパン類の品質改善剤は、具材をパンの間に挟みこむサンドウィッチ等、具材をパンの上に乗せたピザ等、具材を生地に練りこんだレーズンパン等、具材やフィリングを生地の中に包み込んだカレーパン等の提供において、各具材やフィリングから離れた水分がパン類に移行するのを抑制したり、各具材やフィリングとパン類又は生地間における糖度の濃度勾配による水分移行を抑制したりするのに特に効果を発揮し、本発明のパン類の品質改善剤を用いることによって、従来のパン類と比べてさらに食感や外観等が向上した様々なパン類の提供が可能となる。
【0008】
すなわち、本発明は次の(1)~(4)に示されるパン類の品質改善剤等に関する。
(1)粉体サイズが20μm以上であり、かつ、融点が53℃以上である粉末油脂を含むパン類の品質改善剤。
(2)水分移行を抑制するための剤である上記(1)に記載の品質改善剤。
(4)原料に上記(1)又は(2)に記載の品質改善剤を添加する工程を含むパン類の製造方法。
(5)上記(1)又は(2)に記載の品質改善剤を含むパン類。
【発明の効果】
【0009】
本発明のパン類の品質改善剤の提供によって、従来のパン類と比べてさらに食感や外観等が向上した様々なパン類の提供が容易となる。本発明のパン類の品質改善剤は簡便かつ安価に利用できることから、家庭内での利用に限らず、一日に大量のパン類の製造・提供が必要な工場、パン屋、レストランやホテル等においても幅広く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】食パンに対するタレの染み込み割合を示した図である(実施例2)。
【
図2】食パンに対するタレの染み込みの深さを示した図である(実施例2)。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の「パン類の品質改善剤」とは、従来のパン類と比べて製造されるパン類の食感、風味、外観、物性等の品質をより向上するための剤のことをいう。このような本発明の「パン類の品質改善剤」は、粉体サイズが20μm以上であり、かつ、融点が53℃以上である粉末油脂を含む剤であればよく、該粉末油脂のみからなる剤であってもよく、該粉末油脂に加えてその他の成分を含む剤であっても良い。
【0012】
その他の成分としては例えば、パン類の品質を向上させるために有用な成分や、該粉末油脂の安定性やハンドリング性を維持又は高めるための成分等が挙げられ、パン生地に対して一般的に用いるものであれば何を用いても良い。例えば、増粘多糖類、乳化剤、でん粉類、酵素等が挙げられる。
このような増粘多糖類としては、ペクチン、ガラクトマンナン類、キサンタンガム、カラギナン、グルコマンナン、ジェランガム、タマリンドシードガム、サイリウムシードガム、カードラン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸類、寒天、又は白キクラゲ多糖抽出物等が挙げられる。乳化剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル又はレシチン等が挙げられる。これらの増粘多糖類や乳化剤は二種以上組み合わせて添加しても良い。また、デンプン類、酵素類等も適宜組み合わせ、食感等の調整に用いることができる。
【0013】
ここで、「粉体サイズが20μm以上」の粉末油脂とは、測定機器MASTERSIZER3000(Malvern社)によって、測定ユニットAERO Sを用いて乾式で測定された各粉末油脂のメディアン径(実測値)を本発明の粉体サイズとし、該粉体サイズが20μm以上となる粉末状の油脂のことをいう。
【0014】
本発明の「パン類の品質改善剤」に含み得る粉末油脂の粉体サイズは20μm以上であればよく、190μm以下であることがより好ましい。さらに粉体サイズが30μm以上100μm以下であることが好ましく、40μm以上70μm以下であることが特に好ましい。
「粉体サイズが20μm以上」の粉末状の油脂であれば、油脂を構成する脂肪酸の種類等は特に限定されない。なお、粉体サイズが12μm以下等の微細の油脂は静電気を帯びやすく、パン類の製造工程においてミキサーボール等に付着しやすくなり、作業性が著しく低下する原因となる。また、粉体サイズが200μm以上の油脂では、生地全体への均一な分散が困難となる。
【0015】
このような本発明の「パン類の品質改善剤」に含み得る粉末油脂は常温(20℃±15℃(5~35℃))において固形(粉末状)の油脂であることが好ましい。このような本願発明の粉末油脂は融点が53℃以上であればよく、100℃以下であることがより好ましい。さらに融点が60℃以上80℃以下の粉末油脂であることが好ましく、融点が70℃±5℃程度であることが特に好ましい。
【0016】
本発明の「粉体サイズが20μm以上であり、かつ、融点が53℃以上である粉末油脂」は油脂100%からなる粉末状の油脂であることが好ましい。
「粉体サイズが20μm以上であり、かつ、融点が53℃以上である粉末油脂」であれば、油脂に基材を加えて粉末状にした油脂も本発明の粉末油脂に含み得る。このような本発明の粉末油脂は油脂を主成分として含む粉末状の油脂であることが好ましく、油脂を75%以上含むものがより好ましく、油脂を80%以上含むものであることがさらに好ましい。
【0017】
本発明の「パン類の品質改善剤」に含み得る「粉体サイズが20μm以上であり、かつ、融点が53℃以上である粉末油脂」は市販のものであってもよく、独自に調製したものであってもよい。市販のものとしては例えば、TP-9(日油株式会社、粉体サイズ:40~50μm、融点:65~69℃)等が挙げられる。また、本発明の「パン類の品質改善剤」は、「粉体サイズが20μm以上であり、かつ、融点が53℃以上である粉末油脂」に該当し得れば二種以上の油脂を組み合わせたものを用いても良い。
【0018】
本発明の品質改善剤の用途のひとつである「水分移行を抑制する」とは、製造工程中の生地や製造されたパン類自体において、各具材やフィリングに含まれる水分が離水して生地やパン類に移行したり、生地やパン類に含まれる水分が離水して各具材やフィリングに移行したりすることを抑制することを指す。
また、各具材やフィリングとパン類又は生地間における糖度の濃度勾配によって、各具材やフィリングに含まれる水分や、パン類又は生地に含まれる水分が、お互いに移行するのを抑制することも指す。
【0019】
ここで、本発明の「パン類」とは、小麦粉、ライ麦粉や米粉等の穀物粉に水、酵母、塩等を加えて作った生地を膨張させた後、加熱して得られる膨化食品のことを指す。
このような「パン類」として、食パン、フランスパン、バケット、ピタパン、ベーグル、マフィン、フォカッチャ、ナン又はピザ等の食事用のパンや、これらに野菜、ハム、卵、ソースカツ、チーズ等の具材を挟み込みサンドウィッチ状としたもの、また、これらの具材を乗せてピザ状としたもの、生地にレーズン、刻んだイチゴやドライオレンジ等のフルーツ、カットしたチーズやナッツ等の具材を練り込んで製造したもの、生地にカレー、ジャム、クリーム、リンゴペースト等のフィリングを練り込んで製造したものや生地にこれらのフィリングを包み込んで製造したもの等が挙げられる。
本発明の「パン類」は常温保存、冷蔵保存または冷凍保存等のいずれかの方法で保存できる「パン類」であることが好ましく、保存後きっ食のために適温としたものも本発明の「パン類」に含まれる。
【0020】
本発明の「パン類」の製造において使用し得る具材としては、トマト、レタス、キュウリ、玉ネギ等の生野菜や温野菜、ピクルス、コロッケ、ポテトサラダやゴボウサラダ等に加工したもの等が挙げられる。また、ゆで卵、目玉焼き、だし巻き卵、スクランブルエッグやマヨネーズ等であえた玉子サラダ、ツナサラダ、焼き魚、魚介類のフライ等、焼肉、照り焼き、ハンバーグ、蒸し鶏、フライドチキン、チーズ、サワークリーム等が挙げられる。
このような具材は、食品としてきっ食でき、パン類に挟み込んだり、パン生地に練り込んだり、包み込んだりできるものであればいずれのものであってもよく、調味用のタレ、ソース等を含むものであってもよい。
【0021】
また、本発明の「パン類」の製造において使用し得るフィリングとしては、イチゴジャム、リンゴジャム、マーマレード等のフルーツジャム、チョコレート、カスタードクリーム、チーズクリーム等、カレー、シチュー、ミートソース、ベシャメルソース等が挙げられる。
このようなフィリングは、食品としてきっ食でき、パン生地に練り込んだり、包み込んだりできるものであればいずれのものであってもよく、調味用のタレ、ソース等を含むものであってもよい。
【0022】
本発明の「パン類の製造方法」は、パン類を製造するための原料に本発明の「パン類の品質改善剤」を添加する工程を含む製造方法であればよく、パン類の製造において有用なその他の工程を含むものであってもよい。本発明の「パン類の製造方法」において、本発明の「パン類の品質改善剤」は、他の粉末状の原料と混合して用いることが好ましい。
本発明の「パン類の製造方法」では中種法等、通常、パン類の製造において行われる方法を採用することができ、家庭用のホームベーカリーや工業用の機器等を用いて行うこともできる。
【0023】
以下に実施例等を挙げて本発明の具体的な実施態様について説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例等における「%」は「重量%」を意味するものとする。
【実施例】
【0024】
[実施例1]
品質改善剤の調製
油脂A(油脂100%、粉体サイズ:40~50μm、融点:65~69℃)を本発明のパン類の品質改善剤とした。
【0025】
[実施例2]
食パンの製造
実施例1において調製した品質改善剤と各原料を表1の配合割合となるように用いて中種法(表2)によって食パンを製造した。
コントロールとして油脂としてショートニングのみを含む食パン、比較として品質改善剤の替りに油脂a(油脂73%、粉体サイズ:199μm、融点:30~35℃)又は油脂b(油脂100%。粉体サイズ:233μm、融点:48~52℃)を含む食パンを中種法によってそれぞれ製造した。各食パンの製造にあたり、品質改善剤、油脂a及び油脂bは他の粉末状の原料と混合して用いた。
【0026】
【0027】
【0028】
品質改善剤による効果の検討
製造した各食パンを常温で1日静置した後、それぞれ10mmでスライスし、中央に20g重の照り焼きのタレ(組成:濃口醤油25%、みりん15%、料理酒4%、水あめ20%、グルタミン酸ナトリウム0.6%、加工デンプン6%及び水29.4%)を乗せた。この各食パンを深底のトレーに乗せてラップをして、10℃の冷蔵庫にて1日静置した。1日経過後、パン上に残っているタレの量を測定し、乗せたタレの量に対する差分をパンへの染み込み量として計算した上で、染み込み割合(乗せたタレの量に対するパンへの染み込み量の割合)を求めた。また、ノギスを用いてパンの高さを測定し、パンへのタレの染み込みの深さを測定した。
【0029】
その結果、
図1に示すように、コントロールや比較品a、bの食パンは照り焼きのタレが半分近くパンに染み込んだのに対して、本発明の品質改善剤を配合した食パンでは、タレの染み込み割合が低く、コントロールや比較品a、bの食パンの半分程度の染み込みに抑制されていることが確認できた。
また、
図2に示すように、染み込みの深さにおいても、コントロールや比較品a、bの食パンは照り焼きのタレが2.5~3.0mm(パンの厚さに対して25~30%)染み込んでいたのに対して、本発明の品質改善剤を配合した食パンでは、タレの染み込みの深さが1.0mm後であり(パンの厚さに対して10%程度)、コントロールや比較品a、bの食パンの半分程度の染み込みに抑制されていることが確認できた。
【0030】
なお、このスライスした各食パンにトマト、レタス等の野菜を乗せて同様に野菜から離水した水分の移行について確認したところ、上記タレの結果と同様に、本発明の品質改善剤を配合した食パンではコントロールや比較品a、bの食パンと比べて水分の染み込み割合が低く、染み込みの深さが浅いことも確認できた。
従って、本発明の品質改善剤を添加することにより、タレ等の液体状のものや野菜に含まれる水分がパン自体に移るのが抑制された、サンドイッチ等の調理に適したパン類が製造できることが示された。
【0031】
[実施例3]
レーズンパンの製造
実施例1において調製した品質改善剤と各原料を表3の配合割合となるように用いて、ホームベーカリーSD-BH105(パナソニック社)により、レーズンパンを製造した。この際、ホームベーカリーの条件はモード「食パン」、レーズン「あり」、焼き色「標準」とした。
また、比較として品質改善剤の替りに油脂a(油脂73%、粉体サイズ:199μm、融点:30~35℃)又は油脂b(油脂100%。粉体サイズ:233μm、融点:48~52℃)を含むレーズンパンを同様にそれぞれ製造した。
【0032】
【0033】
品質改善剤による効果の検討
製造した各食パンを常温で1日静置した後、レーズンパン中に含まれるレーズンの食感(やわらかさ)をパネラーに3名にて次の評価基準により5段階評価で評価した。3人の評価結果の合計を総合的な評価結果とした。
<評価基準>
レーズンの食感
5点:他の原料の水分を吸っておらず、配合時のレーズンの固さを維持していると感じる
4点:他の原料の水分をやや吸っており、やややわらかく感じる
3点:他の原料の水分を吸っており、やわらかく感じる
2点:他の原料の水分を吸ってやわらかくなっており、保形性が弱く感じる
1点:他の原料の水分を吸ってやわらかくなっており、保形性がなく歯応えもなく感じる
【0034】
その結果、本発明の品質改善剤を配合したレーズンパンでは評価結果が4.7点であり、配合時のレーズンの固さがほぼ維持されたレーズンパンが得られることが確認できた。一方、比較品c、dのレーズンパンでは評価結果が1.3点又は2.6点と低く、他の原料の水分がレーズンに移行して、レーズンがやわらかく、保形性が弱く感じたり、レーズンの歯応えを感じなかったりする等、腰のない食感のレーズンパンとなることが示された。
従って、本発明の品質改善剤を添加することにより、レーズン等の具材を練りこんだパンの製造において、練りこんだ具材の食感が維持できる美味しいパン類が製造できることが示された。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明のパン類の品質改善剤の提供によって、従来のパン類と比べてさらに食感や外観等が向上した様々なパン類の提供が容易となる。本発明のパン類の品質改善剤は簡便かつ安価に利用できることから、家庭内での利用に限らず、一日に大量のパン類の製造・提供が必要な工場、パン屋、レストランやホテル等においても幅広く利用することができる。