(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-06
(45)【発行日】2024-11-14
(54)【発明の名称】均質な照明を提供する大面積円形照明器具のためのLEDストリップ構成
(51)【国際特許分類】
F21S 8/04 20060101AFI20241107BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20241107BHJP
F21V 19/00 20060101ALI20241107BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20241107BHJP
【FI】
F21S8/04 310
F21S2/00 110
F21V19/00 150
F21Y115:10
(21)【出願番号】P 2021567809
(86)(22)【出願日】2020-05-04
(86)【国際出願番号】 EP2020062248
(87)【国際公開番号】W WO2020229206
(87)【国際公開日】2020-11-19
【審査請求日】2023-04-26
(32)【優先日】2019-05-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】516043960
【氏名又は名称】シグニファイ ホールディング ビー ヴィ
【氏名又は名称原語表記】SIGNIFY HOLDING B.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 48,5656 AE Eindhoven,The Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100163821
【氏名又は名称】柴田 沙希子
(72)【発明者】
【氏名】ヴァン ボムメル ティース
(72)【発明者】
【氏名】ヒクメット リファット アタ ムスターファ
【審査官】河村 勝也
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0100624(US,A1)
【文献】特表2017-527957(JP,A)
【文献】特表2016-509358(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 8/04
F21S 2/00
F21V 19/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の発光ダイオードが設けられる第1の側部、前記第1の側部と反対側の第2の側部、及び2つの長手方向エッジ部を
有する、
フレキシブルな細長い発光ダイオードストリップと、
前記発光ダイオードによって発せられる光を混合するように配置される混合チャンバであって、ベースを有する、混合チャンバと、
を含む、発光モジュールであって、
発光ダイオードストリップの
前記長手方向エッジ部の一方は、前記混合チャンバの前記ベースに面するように配置され、
前記
発光ダイオードストリップの
少なくとも一部は、前記混合チャンバの中央部分から
N個の外側の点に向けて径方向に延びるように曲げられ、前記
発光ダイオードストリップは
、N個の細長いアームを形成し、Nは、3以上であり、
各細長いアームは、
2つのセグメントを含み、前記セグメントは、前記細長いアームの対向する側部を形成
する、発光モジュール。
【請求項2】
前記混合チャンバの前記ベースに面する各長手方向エッジ部は、前記ベースに対して又は前記ベースの近傍に配置される、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項3】
少なくとも、前記発光ダイオードストリップの細長いアームに沿った、前記
発光ダイオードストリップのセグメントは、発光ダイオードピッチが前記中央部分から前記細長いアームの外側の点に向かって減少するような、発光ダイオードピッチ勾配を有する、請求項1又は2に記載の発光モジュール。
【請求項4】
少なくとも、第1の発光ダイオードと続く第2の発光ダイオードとの間の、前記
発光ダイオードストリップのセクションは、前記第1の発光ダイオードと前記第2の発光ダイオー
ドとの間のピッチを短くするために折り曲げられる、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発光モジュール。
【請求項5】
前記
発光ダイオードストリップの発光ダイオードは、
前記発光ダイオードストリップが発光ダイオードを有する領域及び発光ダイオードを有さない領域を含むように配置され、発光ダイオードを有さない各領域は、発光ダイオードを有する隣り合う細長いアームの側部に面する細長いアームの側部に沿って配置される、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の発光モジュール。
【請求項6】
2つの隣り合うアームは、角度θで配置され、θ=360/Nである、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発光モジュール。
【請求項7】
前記
発光ダイオードストリップの少なくとも一部は、少なくとも2つの細長いアームの外側の点間の円弧に沿って配置される、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の発光モジュール。
【請求項8】
前記発光ダイオードストリップは、前記混合チャンバの前記中央部分において少なくとも(N-1)個の谷折りを有し、前記N個の外側の点を形成する少なくとも(N-1)個の山折りを有するように配置される、請求項1に記載の発光モジュール。
【請求項9】
前記少なくとも(N-1)個の山折りの1つから前記少なくとも(N-1)個の谷折りの1つへの細長いアームの側部を形成する、前記発光ダイオードストリップの少なくとも1つのセグメントは、実質的に直線状であり、これにより、星形形状を形成する、請求項8に記載の発光モジュール。
【請求項10】
細長いアームの少なくとも一部において、当該細長いアームの対向する側部を形成する2つのセグメントは、前記発光ダイオードストリップの前記第2の側部で接着される、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の発光モジュール。
【請求項11】
前記発光ダイオードは、細長いアームの対向する側部の発光ダイオードが互い違いになるように前記
発光ダイオードストリップに配置される、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の発光モジュール。
【請求項12】
前記混合チャンバは、可視光に対して少なくとも部分的に透過性の半反射性光出口窓を含み、前記半反射性光出口窓は、前記複数の発光ダイオードから発せられ、前記混合チャンバ内で混合される光をアウトカップリングするように配置される、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の発光モジュール。
【請求項13】
前記混合チャンバは、幅及び高さを有し、前記幅及び前記高さのアスペクト比は、8~60の範囲にある、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の発光モジュール。
【請求項14】
請求項1乃至13のいずれか一項に記載の発光モジュールを製造する方法であって、当該方法は、
前記混合チャンバを設けることと、
前記
フレキシブルな細長い発光ダイオードストリップを設けることと、
前記発光ダイオードストリップ
について、前記混合チャンバの前記ベースに面するように前記長手方向エッジ部の一方を配置することと、
前記混合チャンバの中央部分から1つ以上の外側の点に向けて径方向に延びるように前記
発光ダイオードストリップの
少なくとも一部を曲げることであって、前記
発光ダイオードストリップは
、N個の細長いアームを形成する、ことと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、固体照明の分野に関し、とりわけ、フレキシブルな発光ダイオードストリップ(flexible light-emitting diode strip)及び混合チャンバを含む発光モジュールに関する。本開示はさらに、このような発光モジュールを製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、市場には、異なるタイプの光源を含む多種多様な発光モジュールが存在する。多くの発光モジュールに共通した要件は、均一な照明を提供できることである。
【0003】
発光ダイオードベースの照明ソリューションは、エネルギ効率が高く、寿命が長く、潜在的に有害な材料の使用が少ないことに起因して高く評価されている。しかしながら、発光ダイオードは点光源であるので、これらは、均一な照明を提供するには問題があることが示されている。
【0004】
LEDベースの発光モジュールのエネルギ効率と均一な照明とを組み合わせるためにさまざまなアプローチが使用されている。このようなアプローチには、例えば、LED光を固体導波路に結合することが可能な構造がある。しかしながら、このソリューションは、このような固体導波路が光を吸収し得る等、損失が生じる可能性がある。別のソリューションは、光混合チャンバの底部に多数のLEDを配置し、光を均一に広げるためにディフューザを設けることである。しかしながら、このように多数のLEDを使用することは、コストが高くつく可能性があり、LEDを密に配置することは、余計な熱を生じる可能性がある。
【0005】
WO2015101547では、拡散性出口窓を有する円形光混合チャンバが、混合チャンバの側壁の内側に配置されるLEDのセットと組み合わされている。このソリューションは、小型の発光モジュールについて均一な照明を提供する。しかしながら、均一な照明を提供する能力(ability)は、大面積モジュールについては低下する可能性がある。
【0006】
斯くして、均質な照明を提供することができる代替的な発光モジュールの必要性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
それゆえ、本発明の目的は、上述の不利な点の少なくとも一部を克服し、改善された発光モジュール及び/又はこのような発光モジュールの改善された製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的及び他の目的は、添付の独立請求項で定義される発光モジュール及び方法によって達成される。他の実施形態は、従属請求項によって定義される。
【0009】
本開示の第1の態様によれば、1つ以上のフレキシブルな細長い(elongated)発光ダイオード(LED)ストリップと、混合チャンバとを含む、発光モジュールが提供される。1つ以上のLEDストリップの各々は、第1の側部(前側)、第1の側部と反対側の第2の側部(後側)、及び2つの長手方向エッジ部(lengthwise edge)を有する。複数のLEDが、LEDストリップの第1の側部に設けられる。
【0010】
混合チャンバ(光混合チャンバ)は、LEDによって発せられる光を混合するように配置される。混合チャンバは、ベースを有する。1つ以上のLEDストリップの各々の長手方向エッジ部の一方は、ベースに面するように配置される。
【0011】
さらに、1つ以上のLEDストリップの各々の少なくとも一部は、混合チャンバの中央部分(center portion)から1つ以上の外側の点(outer point)に向けて径方向に延びるように曲げられる(bent)(又は折り曲げられる(folded))。曲げ(bending)/折り曲げ(folding)により、1つ以上のLEDストリップは一緒に、N個の細長いアーム(elongated arm)を形成し、各細長いアームは、1つ以上のLEDストリップのうちの1つのLEDストリップの2つのセグメントを含む。2つのセグメントは、細長いアームの対向する側部(opposite sides)を形成する。細長いアームの数Nは、3以上である。
【0012】
第1の態様による発光モジュールでは、1つ以上のLEDストリップの各々が、径方向に延びる細長いアームの1つ以上を形成するように曲げられる又は折り曲げられる。径方向に延びる細長いアームの各々は、異なる曲げられた又は折り曲げられたLEDストリップによって形成されてもよい。代替的に、径方向に延びる細長いアームのすべてが、1つの曲げられた又は折り曲げられたLEDストリップによって形成されてもよい。
【0013】
第1の態様による発光モジュールでは、1つ以上のフレキシブルな細長い発光ダイオードストリップは、少なくとも一部が、混合チャンバの中央部分からN個の外側の点に向けて径方向に延びるように曲げられ、これにより、N個の細長いアームを形成する、フレキシブルな細長い発光ダイオードストリップであってもよい。言い換えると、この発光モジュールは、(i)複数の発光ダイオードが設けられる第1の側部、第1の側部と反対側の第2の側部、及び2つの長手方向エッジ部を有する、フレキシブルな細長い発光ダイオードストリップと、(ii)発光ダイオードによって発せられる光を混合するように配置される混合チャンバであって、ベースを有する、混合チャンバとを含む。長手方向エッジ部の一方は、混合チャンバのベースに面するように配置される。各発光ダイオードストリップの少なくとも一部は、混合チャンバ(150)の中央部分からN個の外側の点に向けて径方向に延びるように曲げられ、これにより、N個の細長いアームを形成する。各細長いアームは、発光ダイオードストリップの2つのセグメントを含み、セグメントは、細長いアームの対向する側部を形成する。数Nは、3以上である。この発光モジュールでは、少なくとも1つのフレキシブルな細長いLEDストリップがあり、当該LEDストリップは、少なくとも3つの細長いアームを形成するように曲げられる又は折り曲げられる。
【0014】
発光モジュールは、LEDストリップのLEDによって発せられ、混合チャンバ内で混合される光を含む、発光モジュール光を発するように構成される。
【0015】
LEDは、第1の側部に1列に配置されてもよい。LEDは、LEDストリップ上で等距離に配置されてもよい。代替的に、LED間の距離は、LEDストリップに沿って異なってもよい。2つの隣り合うLED間の距離は、LEDピッチと呼ばれる。LEDストリップ上のLEDの配置は、各細長いアームが少なくとも1つのLEDを含むようなものであることを理解されたい。LEDは、細長いアームの片側にのみ配置されてもよく、又は両側に配置されてもよい。
【0016】
LEDは、点光源である、すなわち、小さなエリアから光を提供する。LEDを混合チャンバに置くことにより、光はチャンバ内で反射し、混合され得る。複数のLEDからの光が混合チャンバ内で反射され、混合されるので、光は、よりランダムな方向になり得、斯くして、発光モジュールによって発せられる光は、より均質になり得る。
【0017】
いくつかの実施形態では、どの細長いアームも実質的に同じ長さを有してもよい。代替的に、細長いアームの長さは異なってもよい。具体的には、細長いアームの長さに繰り返しパターンがあってもよく、例えば、1つおきのアームの長さが長く、1つおきのアームの長さが短いパターンがあってもよい。他の実施形態では、アームの長さは、混合チャンバのベースの形状に適合される。
【0018】
一例として、アームの長さは少なくとも10cmであってもよい。具体的には、アームの長さは少なくとも15cmであってもよい。より具体的には、アームの長さは少なくとも20cmであってもよい。さらに具体的には、アームの長さは、例えば30cm等、少なくとも25cmであってもよい。
【0019】
一例として、LEDストリップは、3~30mmの範囲にある、本開示ではW2で示される、幅(すなわち、第1の側部の幅、長手方向エッジ部間の最短距離)を有してもよい。具体的には、LEDストリップは、5~25mmの範囲にある幅(W2)を有してもよい。より具体的には、LEDストリップは、6~20mmの範囲にある幅(W2)を有してもよい。このようなLEDストリップは、混合チャンバ内での光の混合を妨げることなく、機械的強度を提供し得る。
【0020】
言い換えると、LEDストリップの幅(W2)は、混合チャンバの、本開示ではHで示される、高さよりも小さくてもよい。一例として、LEDストリップの幅(W2)及び混合チャンバの高さ(H)は、0.05H<W2<0.5Hであってもよい。具体的には、W2及びHの関係は、0.1H<W2<0.5Hであってもよい。より具体的には、W2及びHの関係は、0.15H<W2<0.35Hであってもよい。
【0021】
長手方向エッジ部がベースに面するLEDストリップの配置により、光は、LEDから混合チャンバの側壁に向けて、すなわち、ベースに実質的に平行な方向に発せられるようになり得る。このような構成は、チャンバ内での光の混合を向上させる。向上した光の混合は、より均一な照明に寄与し得る。具体的には、LEDは、トップエミッタ(すなわち、側面からではなく、上面から光を発するLED)であってもよい。このようなLEDは、上述のようなLEDストリップの配置と組み合わせることで、より多くのLED光が混合チャンバのベースに実質的に平行に方向付けられることになり、発光モジュール光の均一性を高め得る。
【0022】
混合チャンバの中央部分から細長いアームとして延びるように1つ以上のLEDストリップを折り曲げることは、実質的に円形又は楕円形の発光モジュールからより均質な照明を提供し得る。具体的には、混合チャンバの中央部分は、ベースの中央部分と同じであってもよく、又は真上であってもよい。さらに、LEDストリップの曲げは、より短い又はより長い細長いアームをもたらし得るので、より小さな又はより大きなモジュールが均一な照明を提供することが実現され得る。
【0023】
いくつかの実施形態によれば、混合チャンバのベースに面するように配置されるLEDストリップの長手方向エッジ部は、より具体的には、ベースに対して(against)配置されてもよい。これは、配置の安定性を向上させ得る。
【0024】
いくつかの実施形態によれば、ベースに面する長手方向エッジ部は、ベースの近傍に、すなわち、ベースとベースに面する長手方向エッジ部との間に(小さな)ギャップを有して配置されてもよい。ベースの近傍に(in proximity of the base)とは、混合チャンバの下半分に、又はさらに具体的には、混合チャンバの下半分の下半分(すなわち、下1/4)にと理解されてもよい。例えば、ギャップは3cmより小さくてもよい。具体的には、ギャップは、1cmより小さくてもよい。より具体的には、ギャップは、0.1cmより小さくてもよい。
【0025】
例えば、LEDストリップは、混合チャンバのベース又は側壁と接触する、又はその一部を形成する構造を用いて適所に保持されてもよい。このような保持手段は、例えば、ピンを含んでもよい。
【0026】
LEDストリップをベースから離して配置することは、より少ない熱の発生、斯くして、冷却の必要性の削減をもたらし得る。LEDストリップをベースの近傍に配置することは、より多くの光の混合、斯くして、発光モジュールによって発せられる光の均一性の向上をもたらし得る。
【0027】
いくつかの実施形態によれば、少なくとも、LEDストリップのあるセグメントは、LEDピッチ勾配(LED pitch gradient)を有してもよい。少なくとも1つのセグメントの配置は、LEDピッチがベースの中央部分から外側の点に向かって細長いアームに沿って減少するようなものであってもよい。LEDピッチ勾配を含む少なくとも1つのセグメントは、LEDストリップの折り曲げられた部分の細長いアームに沿って配置されてもよい。
【0028】
細長いアームは、混合チャンバの(ベースの)中央部分から遠くに延びるにつれて互いにより離れてもよい。LEDピッチ、すなわち、連続するLED間の距離を減らすことは、外側の点に向かう細長いアーム間の距離の増加を打ち消し(counteract)得、斯くして、より均一な配光を提供し得る。
【0029】
いくつかの実施形態によれば、少なくとも、第1のLEDと続く第2のLEDとの間の、LEDストリップのセクションは、第1のLEDと第2のLEDとの間のピッチを短くするために折り曲げられてもよい。これらの実施形態では、より安価であり得る及び/又は製造がより容易であり得る、均等なピッチを有するLEDストリップが使用される一方、LEDピッチを変更することにより光の均一性を向上させることができる。
【0030】
いくつかの実施形態によれば、LEDは、LEDストリップがLEDを有する領域及びLEDを有さない領域を含むようにLEDストリップに配置されてもよい。LEDストリップの少なくとも一部の曲げは、LEDを有さない各領域が、LEDを有する隣り合うアームの側部に面する細長いアームの側部に沿って配置されるようなものであってもよい。言い換えると、LEDを有さない各領域は、隣り合う細長いアームに沿って位置するLEDを有する領域に面する。
【0031】
細長いアームの長さは、L1で示されてもよい。LEDを有さない領域の長さL2は、0.4L1<L2<L1によってL1に関連してもよい。具体的には、LEDを有さない領域の長さは、0.5L1<L2<L1によってL1に関連してもよい。より具体的には、LEDを有さない領域の長さ、0.7L1<L2<L1によってL1に関連してもよい。さらに具体的には、LEDを有さない領域の長さ、0.9L1<L2<L1によってL1に関連してもよい。
【0032】
異なる規定では、LEDを有さない領域の長さは少なくとも3cmであってもよい。具体的には、LEDを有さない領域の長さは少なくとも4cmであってもよい。より具体的には、LEDを有さない領域の長さは少なくとも5cmであってもよい。さらに具体的には、LEDを有さない領域の長さは少なくとも6cmであってもよい。
【0033】
これらの実施形態は、より均一な照明を提供するための代替的又は補完的なソリューションを提供し得る。さらに、LEDストリップの曲げに起因して、LEDがより密に配置される可能性がある領域にLEDを有さない領域を配置することは、このような領域における過剰な熱を減少させ得る。さらに、LEDを有さない領域をLEDを有する領域に面するようにすることは、ダークスポット、すなわち、LEDによって照らされないスポットが作られない(又は少なくともより少ない)ようにし得る。また、LEDを有するセクション及びLEDを有さないセクションの配置は、LEDストリップの曲げに依存してより均一な照明を得るのに役立ち得る。例えば、LEDのない領域は、細長いアーム間の距離が短いエリアに配置され、距離が長いエリアにおいては避けられてもよい。
【0034】
いくつかの実施形態によれば、細長いアームの数Nは、5~14の範囲にあってもよい。具体的には、細長いアーム(斯くして、外側の点)の数Nは、6~12の範囲にあってもよい。より具体的には、Nは、7~11の範囲にあってもよい。さらに具体的には、数Nは、8~10の範囲にあってもよい。これらの範囲は、より均一な配光を提供し、発光モジュールのダークスポットを少なくすることに寄与し得る。
【0035】
いくつかの実施形態によれば、2つの隣り合うアーム間の角度は、θ=360/Nであってもよい。具体的には、隣り合うアームの各ペア間の角度は、θ=360/Nであってもよい。この実施形態は、アームが360°均等に分布する(すなわち、外側の点が円周に沿って分布する)という点でより均一な配光を提供し得る。
【0036】
いくつかの実施形態によれば、LEDストリップの少なくとも一部は、少なくとも2つの細長いアームの外側の点間の円弧に沿って配置されてもよい。円弧に沿って配置されるLEDストリップの部分は、少なくとも1つのLEDを含むことを理解されたい。
【0037】
いくつかの実施形態によれば、円弧に沿って配置される部分は、その第2の側部が混合チャンバの周側壁に対するように配置されてもよい。第2の側部を周側壁に向けて配置することは、混合チャンバの内部に面するようにLEDを内側に方向付け得る。これは、側壁に沿ったLEDストリップがベースの中央部分から延びる配置を補完する、特に大型のモジュールについて、LEDによって混合チャンバ内に発せられる光の均一性を向上させ得る。
【0038】
いくつかの実施形態によれば、LEDストリップは、混合チャンバの中央部分において少なくともN-1個の谷折りを有し、少なくともN-1個の外側の点を形成する少なくともN-1個の山折りを有するように配置されてもよい。
【0039】
本開示では、谷折りは、それぞれの第1の側部間の角度が減少するように折り曲げられる、折り(fold)の両側の、LEDストリップの2つのセグメントによって特徴付けられる。言い換えると、谷折りでは、LEDストリップは、LEDを有する側部の、LEDストリップの2つのセグメントが互いに近づくように折り曲げられる。谷折りでは、セグメントの2つの第1の側部間の角度が180°よりも小さくなる。
【0040】
山折りは、折りの両側の、LEDストリップの2つのセグメントを、セグメントの第1の側部が互いに離れるように折り曲げられるように、折り曲げることによってなされる。山折りでは、セグメントの2つの第1の側部間の角度が180°よりも大きくなる。LEDストリップ配置(LED strip arrangement)の外側の点は、山折りによって定義されてもよい。
【0041】
いくつかの実施形態によれば、山折り(すなわち、外側の点)の1つから(ベースの中央部分における)谷折りの1つへの細長いアームの側部を形成する、LEDストリップの少なくとも1つのセグメントは、実質的に直線状である。山折り及び谷折りを交互に繰り返し、その間に実質的に直線状のセグメントを有することは、星形形状をもたらす。このような形状は、向上した光の均質性を提供し得る。
【0042】
いくつかの実施形態によれば、細長いアームの対向する側部を形成するLEDストリップの2つのセグメントは、細長いアームの少なくとも一部に沿って、それぞれの第2の側部で一緒に接着されてもよい。この実施形態は、向上した熱管理を提供し得る。
【0043】
いくつかの実施形態によれば、LEDは、細長いアームの対向する側部のLEDが互い違いになる(interleaved)ようにLEDストリップに配置されてもよい。言い換えると、細長いアームの一方の側に沿って配置されるLEDと、細長いアームの反対側に沿って配置されるLEDとの間で、細長いアームの延在方向に(すなわち、外側の点に向けて)オフセットがあってもよい。この実施形態は、LEDがアームに沿ってより均等に分布し得るので、熱管理の向上につながり得る。
【0044】
いくつかの実施形態によれば、混合チャンバはさらに、半反射性光出口窓を含んでもよい。半反射性光出口窓は、可視光に対して少なくとも部分的に透過性であってもよい。さらに、光出口窓は、LEDによって発せられた及び混合チャンバ内で混合された光をアウトカップリングする(couple out)ように配置されてもよい。例えば、半反射性光出口窓の反射率は、複数のLEDによって発せられる光に対して30~80%の範囲にあってもよい。具体的には、反射率は、35~70%の範囲にあってもよい。より具体的には、反射率は、38~65%の範囲にあってもよい。さらに具体的には、反射率は、40~60%の範囲にあってもよい。
【0045】
半反射性光出口窓は、一部の光が混合チャンバ内に反射して戻されるので、LEDによって発せられる光の混合を増加させ得る。反射率が高すぎると、効率損失をもたらす可能性がある。増加した混合は、発光モジュールがより均一な照明を提供することを可能にし得る。
【0046】
いくつかの実施形態によれば、混合チャンバは、本開示ではW1で示される、幅(例えば、直径又は最長辺(longest side))、及び高さHを有してもよい。幅及び高さのアスペクト比(すなわち、W1/H)は、8~60の範囲にあってもよい。具体的には、アスペクト比は、10~30の範囲にあってもよい。より具体的には、アスペクト比は、12~20の範囲にあってもよい。
【0047】
さらに、幅W1は、20cmより大きくてもよい。具体的には、幅W1は、40cmよりも大きくてもよい。より具体的には、幅W1は、例えば60cm等、50cmよりも大きくてもよい。
【0048】
発光モジュールは、多くの場合、天井に取り付けられる、又は天井に凹設されることもある。斯くして、低い高さ(H)を有することは望ましいことが多い。大きなアスペクト比は、低い高さであっても、より多くの照明を提供することを可能にし得る。しかしながら、高さが低すぎる場合、混合チャンバの混合特性が損なわれ、照明の均一性の低下につながる可能性がある。
【0049】
本開示の第2の態様によれば、発光モジュールを製造する方法が提供される。当該方法は、本開示の第1の態様に関連して述べられる任意の実施形態による発光モジュールをもたらしてもよい。当該方法は、ベースを有する混合チャンバを設けることと、第1の側部、第2の側部、及び2つの長手方向エッジ部を各々が有する、1つ以上のフレキシブルな細長い発光ダイオード(LED)ストリップを設けることとを含む。第1の側部に、複数のLEDが配置される。LEDは、第1の側部に1列に配置されてもよい。LEDは、LEDストリップ上で等間隔に、又は間隔を変化させて配置されてもよい。
【0050】
さらに、当該方法は、1つ以上のLEDストリップの各々について、混合チャンバのベースに面するようにLEDストリップの長手方向エッジ部の一方を配置することと、チャンバの中央部分からN個の外側の点に向けて径方向に延びるN個の細長いアームを形成するように1つ以上のLEDストリップの各々の少なくとも一部を曲げることとを含む。各細長いアームは、細長いアームの対向する側部を形成する1つ以上のLEDストリップのうちの少なくとも1つのLEDストリップの2つのセグメントを含む。
【0051】
上述の実施形態で述べられる特徴の可能なすべての組み合わせを使用する他の実施形態が想定され得ることに留意されたい。斯くして、本開示は、本明細書で述べられる特徴の可能なすべての組み合わせにも関する。本明細書で述べられる任意の実施形態は、本明細書で述べられる他の実施形態と組み合わせ可能であり得、本開示は、特徴のすべての組み合わせに関する。とりわけ、本開示の第1の態様を参照して述べられる特定の実施形態は、本開示の第2の態様による方法にも当てはまることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0052】
ここで、例示的な実施形態が、以下添付の図面を参照して、より詳細に述べられる。
【
図1】
図1a~bは、いくつかの実施形態による発光モジュールの概略図を示す。
【
図2】
図2は、いくつかの実施形態によるLEDストリップの一部の概略図を示す。
【
図3】
図3a~cは、いくつかの実施形態による混合チャンバのベースに配置されるように構成されるLEDストリップを示す。
【
図4】
図4a~bは、いくつかの実施形態による、LEDストリップの折り曲げを示す。
【
図5】
図5a~bは、いくつかの実施形態による、混合チャンバのベース上、又はベースの近傍のLEDストリップの概略図を示す。
【
図6】
図6a~bは、いくつかの実施形態による、LEDピッチ勾配を有するLEDストリップを示す。
【
図7】
図7は、いくつかの実施形態による、LEDピッチ勾配を作るように折り曲げられているLEDストリップを示す。
【
図8】
図8a~bは、いくつかの実施形態による、LEDを有する領域及びLEDを有さない領域を有するLEDストリップを示す。
【
図9】
図9は、いくつかの実施形態による、細長いアームの対向する側部のLEDが互い違いにされる混合チャンバのベース上、又はベースの近傍のLEDストリップの配置の概略図を示す。
【
図10】
図10は、いくつかの実施形態による、LEDストリップの第2の側部が細長いアームの外側の点において接着されるLEDストリップ配置を示す。
【
図11】
図11は、いくつかの実施形態による、長手方向エッジ部が混合チャンバのベースの近傍に配置されるLEDストリップ配置を示す。
【発明を実施するための形態】
【0053】
図に示されているように、要素及び領域のサイズは、例示の目的で誇張されている場合があり、斯くして、実施形態の一般的な構造を示すために提供されている。同様の参照数字は、全体を通して同様の要素を指す。
【0054】
ここで、例示的な実施形態が、現在好ましい実施形態が示されている、添付図面を参照して以下により完全に述べられる。しかしながら、本発明は、多くの異なる形態で実施されてもよく、本明細書で述べられている実施形態に限定されるものと解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、徹底性及び完全性のために提供されており、本発明の範囲を当業者に完全に伝える。
【0055】
図1a~bを参照して、いくつかの実施形態による発光モジュールが述べられる。
【0056】
図1aは、いくつかの実施形態による発光モジュール100の概略図を示している。発光モジュール100は、ベース151、半反射性出口窓152、及び側壁153を有する光混合チャンバ150を含む。また、発光モジュールは、フレキシブルな、細長いLEDストリップ110を含む。発光モジュール100は、幅W1及び高さHを有する。半反射性出口窓152は、混合チャンバ150の内部を示すためにモジュール100から取り外されている。動作時、出口窓152は、モジュール100の側壁153に取り付けられることになる。発光モジュール100のベース151及び側壁153は一緒に、LEDストリップ110が置かれ得るキャビティ(又はチャンバ/コンテナ)を形成する。
【0057】
図1bは、混合チャンバの内部の平面図である。LEDストリップ110は、混合チャンバ150のベース151上に、又はベース151の近傍に配置されていることが示されている。LEDストリップ110は、複数のLED111を含む。LEDストリップ110は、ベース151の中央部分からN個の外側の点132に向かって径方向に延びる細長いアーム130を形成するように折り曲げられる。本実施形態では、N=6である。各細長いアーム130は、細長いアーム130の対向する側部を形成する、LEDストリップ110の2つのセグメント131からなる。
【0058】
本発光モジュール100における混合チャンバ150のベース151は、円形形状を有し、周側壁153と組み合わせて、混合チャンバ150に円筒形状を与えている。しかしながら、混合チャンバは他の形状を有してもよいことを理解されたい。とりわけ、ベース151は、例えば、長方形状(oblong shape)、楕円形状(elliptical shape)、又は長円形状(oval shape)を有してもよい。
【0059】
ベース151及び/又は側壁153は、高反射性内面を有してもよい。高反射性は、反射率が90~100%の範囲にあることを意味してもよい。例えば、反射率は、92%よりも高くてもよい。具体的には、反射率は、94%よりも高くてもよい。より具体的には、反射率は、95%よりも高くてもよい。
【0060】
LEDストリップ110の配置は、LEDストリップ110の長手方向エッジ部がベース151に面するように配置されるものである。具体的には、本実施形態では、LEDストリップ110は、ベース151に対して配置されている。これにより、複数のLED111は、LEDから発せられる光が混合チャンバの側壁153に向けて、すなわち、ベース151と実質的に平行な方向に方向付けられるように配置される。LED111は、上面から光を発する、トップエミッタであってもよい。このようなLEDは、LEDストリップ110の配置と組み合わせることで、より多くのLED光がベース151に実質的に平行に方向付けられることになり、発光モジュールによって発せられる光の均一性を増加させ得る。
【0061】
さらに、LEDストリップ110の配置は、LED111を、それらが配置される細長いアーム130から見て外方に向いて置いている。その結果、LED111によって発せられる光は、混合チャンバ150内での混合のために混合チャンバ150内に発せられ得る。
【0062】
LED111は、白色LED、すなわち、2000~8000Kの範囲における相関色温度(CCT:correlated color temperature)を有する光を発するLEDであってもよい。具体的には、LED111は、2500~7000KのCCT範囲における光を発するように構成されてもよい。より具体的には、LED111は、2700~5000KのCCT範囲における光を発するように構成されてもよい。
【0063】
さらに、LED111は、BBL(黒体軌跡(black body locus))から10SDCM(等色標準偏差(Standard Deviation of Color Matching))以内である白色光を発するように構成されてもよい。具体的には、LED111は、BBLから8SDCM以内である白色光を発するように構成されてもよい。より具体的には、LED111は、BBLから5SDCM以内の光を発するように構成されてもよい。
【0064】
さらに、LED111は、少なくとも80の演色評価数(CRI:color rendering index)を有してもよい。具体的には、LED111は、少なくとも85のCRIを有してもよい。より具体的には、LED111は、少なくとも88のCRIを有してもよい。
【0065】
いくつかの実施形態では、細長いアーム上のLEDの数は、少なくとも5であってもよい。具体的には、細長いアーム上のLEDの数は、少なくとも8であってもよい。より具体的には、細長いアーム上のLEDの数は、少なくとも10であってもよい。
【0066】
半反射性出口窓152は、LED111によって発せられ、混合チャンバ150内で混合される光をアウトカップリングするために、混合チャンバ150の上部に(例えば、ベース151の反対側で、側壁153に接して)配置されてもよい。半反射性窓152は、例えば、LEDによって発せられる光に対して30~80%の範囲における反射率を有し、光の30~80%がさらなる混合のためにチャンバ内に反射して戻されるようにしてもよい。具体的には、反射率は、35~70%の範囲にあってもよい。より具体的には、反射率は、38~65%の範囲にあってもよい。さらに具体的には、反射率は、40~60%の範囲にあってもよい。本実施形態では、モジュール100の幅W1は、ベース151の直径に相当し、高さHは、側壁153の高さに相当する。異なる形状のベースを有する、他の実施形態では、幅W1は、ベースの別の最も広い寸法を指してもよい。幅W1及び高さHのアスペクト比(W1/H)は、8~60の範囲にあってもよい。より具体的には、W1/Hは、9~30の範囲にあってもよい。さらに具体的には、W1/Hは、10~20の範囲にあってもよい。
【0067】
図2を参照して、いくつかの実施形態によるLEDストリップが述べられる。
【0068】
図2は、
図1を参照して述べられたもの等、同じLEDストリップ110の2つの図を示し、一方は、上から斜めに見た図であり、他方は、下から見た図である。LEDストリップ110は、細長く、フレキシブルであり、とりわけ、曲げ可能(bendable)(折り曲げ可能(foldable))である。LEDストリップ110は、複数のLED111が設けられる第1の側部(前側)112を有する。さらに、LEDストリップ110は、第1の側部112と反対の側である、第2の側部(後側)113を有する。LEDストリップ110の厚さに相当する2つの長手方向エッジ部114が、LEDストリップ110の伸び(elongation)に沿って、第1の側部112と第2の側部113とを接続している。LEDストリップ110が、
図1aのモジュール100等、発光モジュール内に配置される場合、長手方向エッジ部114の一方が、混合チャンバのベース(
図1a~bの151)に対して又はベースの近傍で等、ベースに面するように配置されてもよい。
【0069】
(図では7個のLED111によって表されている)複数のLED111は、LEDストリップ110の長手延在方向においてLEDストリップ110の第1の側部112に1列に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、LED111は、1列に等間隔に配置されてもよい。しかしながら、いくつかの他の実施形態では、連続するLED111間の距離は異なってもよい。
【0070】
LEDストリップ110は、幅W2を有する。幅W2は、3~30mmの範囲にあってもよい。具体的には、幅W2は、5~25mmの範囲にあってもよい。より具体的には、幅W2は、6~20mmの範囲にあってもよい。これらの幅は、混合チャンバ内での光の混合を妨げることなく、上述したように配置されてもよいようにLEDストリップに機械的強度を提供し得る。
【0071】
異なる規定では、幅W2は、混合チャンバの高さ(
図1aのH)よりも小さくてもよい。一例として、幅W2及び高さH(
図1a)は、0.05H<W2<0.5Hの条件を満たしてもよい。具体的には、幅W2及び高さH(
図1a)は、0.1H<W2<0.5Hの条件を満たしてもよい。より具体的には、幅W2及び高さH(
図1a)の関係は、0.15H<W2<0.35Hの条件を満たしてもよい。
【0072】
図3a~bを参照して、混合チャンバのベースに対して長手方向エッジ部を配置するための支持部又は他のフィーチャを有するLEDストリップの実施形態が述べられる。
【0073】
図3aは、LEDストリップ310aの延在方向に垂直に取られた、LEDストリップ310aの断面図である。LEDストリップ310aは、第1の長手方向エッジ部114と、混合チャンバのベース上に配置されるように構成される第2の長手方向エッジ部314とを有することを除いて、
図2を参照して述べられたLEDストリップ110と同等である。第2の長手方向エッジ部314は、(
図1を参照して述べられた混合チャンバ150等)混合チャンバのベース上の第2の長手方向エッジ部の配置を容易にするための支持部315aを含む。支持部315aは、LEDストリップの第1の側部から直角に(すなわち、90°で)延びている。しかしながら、他の実施形態では、支持部は、LEDストリップの第2の側部から、又はLEDストリップの両側部で延びてもよい。さらに、支持部がLEDストリップから延びる角度は、90°よりも大きく又は小さくてもよい。支持部315aは、LEDストリップ310の一部を形成してもよい。
【0074】
図3bは、LEDストリップ310bの第1の側部から見た図である。LEDストリップは、LEDストリップ310aと同等であってもよい。LEDストリップ310bは、5つのLED111と、4つの支持部315bとを含む。図は、LEDストリップの一部分のみを示していることを理解されたい。この実施形態では、支持部315bは、LEDストリップ310bから直角に延びている。各支持部315bは、2つの連続するLED111間に配置されている。支持部315bは、矩形の断面を有する。
【0075】
図3cは、支持部315cが三角形の断面を有することを除いて、LEDストリップ310bと同等であるLEDストリップ310cの別の実施形態の図である。三角形の断面の一辺は、
図1の混合チャンバ150等、混合チャンバのベースに沿って配置されるように構成される。
【0076】
LEDストリップ310a、310b、310cの実施形態は、上述した支持部等、複数の支持要素を含んでもよい。例えば、LEDストリップの実施形態は、20以上の支持要素/フィーチャを含んでもよい。LEDストリップのいくつかの実施形態は、30以上の支持要素を含んでもよい。LEDストリップのいくつかの実施形態は、40以上の支持要素を含んでもよい。具体的には、LEDストリップのいくつかの実施形態では、支持要素は、各細長いアームが支持要素を含むように配置されてもよい。さらに、LEDストリップのいくつかの実施形態では、各細長いアームは、複数の支持要素を含んでもよい。
【0077】
これらの実施形態は、混合チャンバのベース上のLEDストリップの配置を容易にし得る支持部のいくつかの例を示している。しかしながら、本開示の様々な実施形態によるLEDストリップは、支持部の助けなしに混合チャンバのベース上に配置されてもよいことを理解されたい。例えば、配置は、機械的な取付手段又は接着剤等、何らかの取付手段を含んでもよい。さらに、いくつかの実施形態では、支持部は、LEDストリップの長手方向エッジ部をベースから距離を置いて配置するように構成されてもよい。
【0078】
図4a~bに関連して、LEDストリップの折り曲げ/曲げを含む配置が述べられる。
【0079】
図4aは、山折り433を有する及び谷折り434を有する細長い、フレキシブルなLEDストリップ110の折り曲げを示している。山折り433では、LEDストリップ110は、折りの各側で1つの、LEDストリップ110の第1の側部の2つのセグメント間の角度αが、α>180°となるように増大されるように曲げられる。斯くして、山折り433は、180°よりも大きい、LEDストリップ110の第1の側部の2つのセグメント間の角度αをもたらす。
【0080】
谷折り434では、LEDストリップ110は、折りの各側で1つの、LEDストリップの第1の側部の2つのセグメント間の角度βが、β<180°となるように減少されるように曲げられる(折り曲げられる)。谷折り434は、180°よりも小さい、LEDストリップ110の第1の側部の2つのセグメント間の角度βをもたらす。
【0081】
図4bは、LEDストリップ110の配置の一例を示している。図が不明瞭にならないように、LEDストリップ110のLEDは示されていない。しかしながら、LEDストリップ110は、
図2を参照して述べられたようなLEDストリップ110のいずれかと同等であってよい。配置は、(形状の中央における、混合チャンバのベースの中央部分に配置される)谷折り434と(形状の外側の点を形成する)山折り433とを交互に作ることによって形成される。本形状は、形状の中央に6つの谷折り434を有し、1つの外側の点がLEDストリップ110の曲げられた/折り曲げられた部分の第1の端点416及び第2の端点417から構成され、斯くして、折りを有さないので、6つの外側の点のうちの5つを構成する5つの山折り433を有する。他の実施形態では、端点416、417は、細長いアームに沿って、又は折り曲げられた形状の中央部分に位置してもよい。
【0082】
谷折り434と山折り433との間のセグメント435は、図に示されるように、実質的に直線状であってもよく、配置に星形の外観を与えてもよい。
【0083】
細長いアームは、2つの隣り合う細長いアームの(中心)間の角度θが360/Nであるように配置され、N=6が細長いアームの数であり、斯くして、均等に分布するアームを有する星形形状を形成する。
【0084】
図5a~bを参照して、LEDストリップの一部が円弧に沿って配置されるLEDストリップの異なる配置が述べられる。
【0085】
図5a~bは、発光モジュール500a、500bの混合チャンバのベース151上、ベース151に近接して、又はベース151上方に配置されるLEDストリップ510の平面図であり、発光モジュール500a、500bは、LEDストリップ510が第1の部分518a、518b及び第2の部分519を含むことを除いて、
図1に関連して述べられた発光モジュール100と同等である。第1の部分518a、518bは、それぞれのベース151の中央部分から複数の外側の点132に向かって細長いアームとして延びるように折り曲げられている。第2の部分519は、円弧に沿って配置されている。具体的には、部分519は、第2の部分523のLEDストリップ510のLEDが混合チャンバ内に向くように、周側壁153の内面に沿って配置されている。
【0086】
図5Aでは、第1の部分518aの折り曲げ/配置は、配置の中央において谷折り534a間に距離があるようになっている。その結果、細長いアームの対向する側部を構成するLEDストリップのセグメントの後側(第2の側部)は、細長いアームの全長に沿って接触していない。さらに、細長いアームの両側のLEDは互い違いにされている。LEDを互い違いにすること(interleaving)は、
図9を参照して述べられる。
【0087】
図5bでは、第1の部分518bの折り曲げ/配置は、配置の中央において谷折り534b間に実質的に距離がないようになっている。細長いアームの対向する側部を構成するセグメントの後側(第2の側部)は、少なくとも部分的に接触している。より具体的には、対向する側部は、細長いアームの全長に沿って接触している。この配置は、より一層均一な照明を提供し得る。
【0088】
図6a~bを参照して、LEDピッチ勾配を有するLEDストリップの一実施形態が述べられる。
【0089】
図6aは、LEDストリップ610の一部を示している。LEDストリップ610は、LEDピッチ(すなわち、2つの連続するLED111の間の距離)が左から右に向かって減少する第1の領域620aを含むことを除いて、
図2を参照して上述したLEDストリップ110と同等であってもよい。さらに、LEDストリップ610は、LEDピッチが左から右に向かって増加する第2の領域620bを含む。LEDピッチを有する各領域620a、620bは、例えば、それらの間でLEDピッチ(距離)が増加又は減少する少なくとも4個のLEDを含む。具体的には、LEDピッチを有する各領域620a、620bは、例えば、少なくとも6個のLEDを含む。より具体的には、LEDピッチを有する各領域620a、620bは、例えば、少なくとも7個のLEDを含む。
【0090】
図6bは、
図1を参照して述べられた混合チャンバ150と同等であってもよい、混合チャンバのベース151上に、又はベース151の近傍に配置されているLEDストリップ610を示している。LEDストリップは、第1の領域620aと第2の領域620bとの間で山折りを有するように折り曲げられていて、これらの領域が一緒に細長いアームを形成している。LEDピッチは、細長いアームに沿って、ベースの中央部分から細長いアームの外側の点に向かって減少する。細長いアームが互いにより離れている、細長いアームの外側の領域では、LEDはより密に配置されている。斯くして、この配置を用いて、放出される光は、より均一に広がり得る。
【0091】
図7を参照して、LEDストリップを折り曲げることによりLEDピッチ勾配が設けられる一実施形態が述べられる。
【0092】
図7は、いくつかの実施形態による、
図2を参照して述べられたLEDストリップ110と同等である、LEDストリップ710のセグメントの図である。LEDストリップのセグメントは、第1のLED711aと、続く第2のLED711bとを含む。第1のLED711aと第2のLED711bとの間のLEDストリップ721のエリアは、2つのLED711a、711b間のピッチを減少させるために折り曲げられる。LED間でLEDストリップを折り曲げるこの技術は、LEDストリップの細長いアームに沿ってLEDピッチ勾配を調整するために使用されてもよい。この技術は、例えば、
図6bを参照して述べられたもの等の発光モジュールを形成するために使用されてもよい。
【0093】
図8a~bを参照して、LEDストリップがLEDを有する領域とLEDを有さない領域とを含む一実施形態が述べられる。
【0094】
図8Aは、細長い、フレキシブルなLEDストリップ810の一部を示している。LEDストリップ810は、LED111を有する第1の領域822と、LEDを有さない第2の領域823とを含むことを除いて、
図2を参照して述べられたLEDストリップ110と同様である。
【0095】
図8bは、混合チャンバのベース151上に、又はベース151に近接して配置されているLEDストリップ810を示している。LEDストリップの折り曲げ時に、谷折りが、LED111を有する第1の領域822とLEDを有さない第2の領域823との間に形成されている。その結果、第1の領域822及び第2の領域823は、互いに向き合うように、2つの隣り合う細長いアーム(すなわち、2つの異なる細長いアーム)の一部を形成する。見て分かるように、LEDを有さない第2の領域823は、LEDを有する隣り合うアーム822の領域に近接して位置するLEDストリップの領域であるように、細長いアームが延びるベースの中央部分に近接して位置している。本実施形態では、細長いアームが互いに近接している一部の領域にLEDがないことが、より均一な照明に寄与し得る。
【0096】
LEDを有さない領域823の長さL2は、細長いアームの長さL1と関連してもよい。例えば、LEDを有さない領域の長さL2と、細長いアームの長さL1との関係は、0.4L1<L2<L1であってもよい。具体的には、関係は、0.5L1<L2<L1であってもよい。より具体的には、関係は、0.7L1<L2<L1であってもよい。さらに具体的には、関係は、0.9L1<L2<L1であってもよい。
【0097】
異なる規定では、LEDを有さない領域823の長さL2は少なくとも3cmであってもよい。具体的には、LEDを有さない領域823の長さL2は少なくとも4cmであってもよい。より具体的には、LEDを有さない領域823の長さL2は少なくとも5cmであってもよい。さらに具体的には、LEDを有さない領域823の長さL2は少なくとも6cmであってもよい。
【0098】
図9を参照して、LEDが細長いアームに沿って互い違いにされているLEDストリップの配置が述べられる。
【0099】
図9に示される発光モジュール900は、細長いアーム930の一方の側のLED911aと、細長いアーム930の他方(反対)の側のLED911bとが互い違いにされている点を除いて、
図1を参照して述べられた発光モジュール100と同等である。細長いアーム930の一方の側のLED911aが、細長いアーム930の他方の側のLED911bと(細長いアーム930の長さに沿って)同じレベルに置かれないので、細長いアームにおける熱の発生がより均等に広がり得る。これは、より良好な熱管理につながり得る。
【0100】
図10を参照して、いくつかの実施形態による、(細長いアームにおける)LEDストリップの後側が接着されるLEDストリップの配置が述べられる。
【0101】
図10は、LEDストリップ110の図である。図が不明瞭にしないために、LEDストリップのLEDは示されていない。LEDストリップは、星型の配置に曲げ/折り曲げられている。LEDストリップ配置の各形成された細長いアーム1030の一部において、細長いアーム1030を形成するセグメントの後側が、接着剤1035を用いて接着されている。図では、接着剤は、細長いアームの外側部分に置かれている。しかしながら、他の実施形態では、接着剤は、細長いアームの他の部分(1つ以上の部分)、又は細長いアーム全体に沿って置かれてもよい。LEDストリップの後側の接着剤は、熱管理を改善し得る。
【0102】
図11を参照して、いくつかの実施形態による、LEDストリップが長手方向エッジ部を混合チャンバのベースに近接して配置されている一実施形態が述べられる。
【0103】
発光モジュール1100は、ベース1151とLEDストリップ1110との間に小さなギャップhを有してLEDストリップ1110が配置されている点を除いて、
図1aの発光モジュール100と同等である。本実施形態のLEDストリップ1110は、側壁1153の内側に取り付けられている。ギャップhは、混合チャンバ1150の高さHよりも小さい。具体的には、ギャップhは、h<H/2であってもよい。より具体的には、ギャップhは、h<H/4であってもよい。例えば、ギャップhは、3cmより小さくてもよい。具体的には、ギャップhは、1cmより小さくてもよい。より具体的には、ギャップhは、0.1cmより小さくてもよい。
【0104】
当業者は、本発明が決して上記の好ましい実施形態に限定されるものではないことを認識する。それどころか、多くの修正及び変形が、添付の特許請求の範囲内で可能である。例えば、細長いアームを形成するLEDストリップセグメントは、異なる照明を提供するために、部分的に湾曲され(curved)、曲げられ又は折り曲げられてもよい。さらに、LEDストリップ上のLEDの配置が変えられてもよい。混合チャンバの形状及び反射率は変更されてもよい。
【0105】
特徴及び要素が特定の組み合わせにおいて上述されたが、各特徴又は要素は、他の特徴及び要素なく単独で、又は他の特徴及び要素との若しくは他の特徴及び要素なく様々な組み合わせにおいて用いられることができる。
【0106】
さらに、図面、本開示、及び添付の請求項の検討によって、開示される実施形態に対する変形形態が、当業者により理解されることができ、また、特許請求される発明を実施する際に実行されることができる。請求項では、単語「含む(comprising)」は、他の要素を排除するものではなく、不定冠詞「1つの(a)」又は「1つの(an)」は、複数を排除するものではない。特定の特徴が、互いに異なる従属請求項内に列挙されているという単なる事実は、これらの特徴の組み合わせが、有利に使用され得ないことを示すものではない。