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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-06
(45)【発行日】2024-11-14
(54)【発明の名称】車両用サイドアウター構造
(51)【国際特許分類】
   B62D 25/02 20060101AFI20241107BHJP
   B62D 29/04 20060101ALI20241107BHJP
【FI】
B62D25/02 A
B62D29/04 B
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020129011
(22)【出願日】2020-07-30
(65)【公開番号】P2021088347
(43)【公開日】2021-06-10
【審査請求日】2023-01-23
(31)【優先権主張番号】10-2019-0160945
(32)【優先日】2019-12-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】591251636
【氏名又は名称】現代自動車株式会社
【氏名又は名称原語表記】HYUNDAI MOTOR COMPANY
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(73)【特許権者】
【識別番号】500518050
【氏名又は名称】起亞株式会社
【氏名又は名称原語表記】KIA CORPORATION
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】孫 景 薫
(72)【発明者】
【氏名】李 泳 鎬
(72)【発明者】
【氏名】鄭 熹 錫
【審査官】結城 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/195590(WO,A1)
【文献】実開昭62-102780(JP,U)
【文献】実開昭62-22181(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2011/0057476(US,A1)
【文献】特開2017-67115(JP,A)
【文献】特開2015-104990(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0233020(US,A1)
【文献】独国特許出願公開第102013017732(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 17/00-25/08,25/14-29/04,
B60J 10/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フロント側ドア開口及びリア側ドア開口を有するマスターサイドアウターパネルと、
前記マスターサイドアウターパネルの後方側縁部に結合されるクォーターガーニッシュパネルと、を含み、
前記クォーターガーニッシュパネルは、車両の部分的なデザイン変更に対応して変更可能になっていて、
前記マスターサイドアウターパネルの後方側縁部に密封して結合されるクォーターアウターパネルをさらに含み、
前記クォーターガーニッシュパネルは、前記クォーターアウターパネルに複数の締結具を介して結合され、
複数の外装部品が前記クォーターガーニッシュパネルに取り付けられ、
前記複数の外装部品は、クォーターフィックスガーニッシュ、クォーターサイドガーニッシュ、バンパーサイドマウンティングブラケット、燃料ドアを有した燃料ドアハウジングであることを特徴とする車両用サイドアウター構造。
【請求項2】
前記クォーターガーニッシュパネルは、合成樹脂材質からなることを特徴とする請求項1に記載の車両用サイドアウター構造。
【請求項3】
前記マスターサイドアウターパネル及び前記クォーターアウターパネルは、同一の金属材質からなることを特徴とする請求項1に記載の車両用サイドアウター構造。
【請求項4】
前記クォーターアウターパネルは、複数の第1取り付け穴を有し、前記クォーターガーニッシュパネルは複数の第1取り付けラグを有し、クリップが各第1取り付け穴及び対応する第1取り付けラグに締結され、密封パッドが前記クリップの周囲に配置されることを特徴とする請求項1に記載の車両用サイドアウター構造。
【請求項5】
前記クォーターアウターパネルは、複数の第2取り付け穴を有し、前記クォーターガーニッシュパネルは複数の第2取り付けラグを有し、ネジが各第2取り付け穴及び対応する各第2取り付けラグに締結されることを特徴とする請求項4に記載の車両用サイドアウター構造。
【請求項6】
前記クリップの締結方向及び前記ネジの締結方向が互いに異なることを特徴とする請求項5に記載の車両用サイドアウター構造。
【請求項7】
前記クォーターアウターパネルは、リアエクステンションを有し、前記リアエクステンション及び前記クォーターアウターパネルは、単一体を形成することを特徴とする請求項1に記載の車両用サイドアウター構造。
【請求項8】
前記クォーターアウターパネルの内側に配置されているクォーターインナーパネルをさらに含み、
前記クォーターインナーパネルの前方側縁部は、前記マスターサイドアウターパネルの後方側縁部に結合され、前記クォーターインナーパネルの後方側縁部は、前記クォーターアウターパネルの後方側縁部に結合されることを特徴とする請求項1に記載の車両用サイドアウター構造。
【請求項9】
前記クォーターアウターパネルは、補強ビードを有し、前記補強ビードは、車両の室内方向に向かって陥没するか車両の室外方向に向かって隆起されることを特徴とする請求項1に記載の車両用サイドアウター構造。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用サイドアウター構造に関し、より詳細には、多様なボディータイプ及び車種による部分的なデザイン変更に効率的に対応することができる車両用サイドアウター構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車両は、サイドアウターパネルを有し、サイドアウターパネルは、車体の室外側に位置した部品であって、車両の外観デザインを具現することができる。また、サイドアウターパネルは、水、ほこり、騷音などが車両の室内空間に伝達されることを遮断する。金型の技術が発展していなかった過去には、サイドアウターパネルは個別に製造された複数のピース(piece)が溶接などを介して組み立てられた。
【0003】
近年では、金型の技術の発展とともに、生産性を向上させるために、サイドアウターパネルはワンピース(one-piece)で製造され、このようなワンピースタイプのサイドアウターパネルは、供給者本位の大量生産の体系に有利である。一方、最近は、顧客のニーズ及び市場環境の変化などに柔軟に対応するために多様なボディータイプが開発されており、同一の車両モデルでも部分的なデザインの変更が多い。このように、多様なボディータイプ及び部分的なデザインの変更に対応してサイドアウターパネルを製造するためには、新たな金型が個別に求められ、新規の投資コストが過度になるという短所がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、多様なボディータイプ及び車種による部分的なデザイン変更に効率的に対応することができる車両用サイドアウター構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明による車両用サイドアウター構造は、フロント側ドア開口及びリア側ドア開口を有したマスターサイドアウターパネルと、前記マスターサイドアウターパネルの後方側縁部に結合されるクォーターガーニッシュパネルと、を含み、前記クォーターガーニッシュパネルが、車両の部分的なデザイン変更に対応して変更可能になっていることを特徴とする。
【0006】
前記クォーターガーニッシュパネルは、合成樹脂材質からなることを特徴とする。
【0007】
前記マスターサイドアウターパネルの後方側縁部に密封して結合されるクォーターアウターパネルをさらに含み、前記クォーターガーニッシュパネルは、前記クォーターアウターパネルに複数の締結具を介して結合されることを特徴とする。
【0008】
前記マスターサイドアウターパネル及び前記クォーターアウターパネルは、同一の金属材質からなることを特徴とする。
【0009】
前記クォーターアウターパネルは複数の第1取り付け穴を有し、前記クォーターガーニッシュパネルは複数の第1取り付けラグを有し、クリップが各第1取り付け穴及び対応する第1取り付けラグに締結され、密封パッドが前記クリップの周囲に配置されることを特徴とする。
【0010】
前記クォーターアウターパネルは複数の第2取り付け穴を有し、前記クォーターガーニッシュパネルは複数の第2取り付けラグを有し、ネジが各第2取り付け穴及び対応する各第2取り付けラグに締結されることを特徴とする。
【0011】
前記クリップの締結方向及び前記ネジの締結方向が互いに異なるようになっていることを特徴とする。
【0012】
前記クォーターアウターパネルはリアエクステンションを有し、前記リアエクステンション及び前記クォーターアウターパネルは単一体を形成することを特徴とする。
【0013】
前記クォーターアウターパネルの内側に配置されているクォーターインナーパネルをさらに含み、前記クォーターインナーパネルの前方側縁部は前記マスターサイドアウターパネルの後方側縁部に結合され、前記クォーターインナーパネルの後方側縁部は前記クォーターアウターパネルの後方側縁部に結合されることを特徴とする。
【0014】
前記クォーターアウターパネルは補強ビードを有し、前記補強ビードは、車両の室内方向に向かって陥没するか車両の室外方向に向かって隆起されることを特徴とする。
【0015】
複数の外装部品が前記クォーターガーニッシュパネルに取り付けられることを特徴とする。
【0016】
前記複数の外装部品は、クォーターフィックスガーニッシュ、クォーターサイドガーニッシュ、バンパーサイドマウンティングブラケット、燃料ドアを有した燃料ドアハウジングであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、多様なボディータイプ及び車種による部分的なデザイン変更に効率的に対応でき、金型新作コスト及び投資コストを大幅に節減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明による車両用サイドアウター構造を示す側面図である。
図2】本発明による車両用サイドアウター構造を示す分解図である。
図3】本発明による車両用サイドアウター構造の後方部を示す図である。
図4】本発明による車両用サイドアウター構造のクォーターアウターパネル及びクォーターガーニッシュパネルを示す図である。
図5図3のA-A線に沿った断面図である。
図6図3のB-B線に沿った断面図である。
図7図6のC部分の拡大図である。
図8】本発明による車両用サイドアウター構造のクォーターインナーパネル及びクォーターアウターパネルを示す図である。
図9】本発明による車両用サイドアウター構造のマスターサイドアウターパネルの後方側縁部に結合されたクォーターアウターパネルを示す図である。
図10図9のD-D線に沿った断面図である。
図11】本発明による車両用サイドアウター構造のクォーターアウターパネル及びクォーターガーニッシュパネルを示す斜視図である。
図12】本発明による車両用サイドアウター構造のクォーターガーニッシュパネルを示す図である。
図13】本発明による車両用サイドアウター構造の後方側縁部を示す斜視図である。
図14】本発明による車両用サイドアウター構造で、クリップがクォーターアウターパネルの第1取り付け穴及びクォーターガーニッシュパネルの第1取り付けラグに締結される構造を示す図である。
図15】本発明による車両用サイドアウター構造で、ネジがクォーターアウターパネルの第2取り付け穴及びクォーターガーニッシュパネルの第2取り付けラグに締結される構造を示す図である。
図16】本発明による車両用サイドアウター構造のクォーターガーニッシュパネルに複数の外装部品が取り付けられる構造を示す図である。
図17図16のE-E線に沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して、本発明による車両用サイドアウター構造の実施例を詳しく説明する。
【0020】
各図の構成要素の符号は、同一の構成要素に対しては、同一の符号を付与した。本発明の実施例では、第1、第2、A、B、(a)、(b)などの用語を用いた。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものである。
【0021】
図1に示すように、本発明による車両用サイドアウター構造10は、マスターサイドアウターパネル11(master side outer panel)と、マスターサイドアウターパネル11の後方に連結されるクォーターガーニッシュパネル12(quater garnish panel)を含むことができる。マスターサイドアウターパネル11は、フロント側ドア開口4(front door opening)及びリア側ドア開口5(rear door opening)を有してよく、フロント側ドア開口4にはフロントドアが開閉可能に取り付けられる。リア側ドア開口5にはリアドアが開閉可能に取り付けられる。
【0022】
マスターサイドアウターパネル11は、車両の多様なボディータイプ及び部分的なデザイン変更にかかわらずその形状及び寸法などがほとんど変更されないドア領域に該当し、特に、マスターサイドアウターパネル11は車両の部分的なデザイン変更にかかわらない共用領域である。一例によれば、マスターサイドアウターパネル11は、その強度及び剛性などを確保するようにスチールなどのような金属材質からなる。クォーターガーニッシュパネル12は、車両の多様なボディータイプ及び部分的なデザイン変更に対応するよう、その形状及び寸法などが相対的に多く変更されるクォーター領域に該当する。よって、クォーターガーニッシュパネル12は、車両のモデルによって互いに異なる形状にできる。例えば、A型車両の場合、それに適合するA型クォーターガーニッシュパネル12aが提供され、B型車両の場合、それに適合するB型クォーターガーニッシュパネル12bが提供される。一例によれば、クォーターガーニッシュパネル12は、その形状及び寸法などの変更が容易にできるよう、プラスチックなどのような合成樹脂材質からなる。
【0023】
図2図4に示すように、本発明による車両用サイドアウター構造10は、マスターサイドアウターパネル11の後方側縁部15に結合されるクォーターアウターパネル13(quater outer panel)を含む。特に、クォーターアウターパネル13の前方側縁部17は、マスターサイドアウターパネル11の後方側縁部15をシーリングするよう、マスターサイドアウターパネル11の後方側縁部15に溶接または構造用接着剤などを介して結合される。一例によれば、クォーターアウターパネル13は、スチールなどのような金属材質からなることにより、車両のクォーター領域に対する剛性を確保することができる。特に、クォーターアウターパネル13は、マスターサイドアウターパネル11と同一の材質からなることにより、クォーターアウターパネル13の前方側縁部17及びマスターサイドアウターパネル11の後方側縁部15の間の密封性が確保できる。
【0024】
図9及び図11に示すように、クォーターアウターパネル13は、補強ビード45、45a、45b(reforcing bead)を有し、クォーターアウターパネル13の剛性は、補強ビード45、45a、45bによって補強される。補強ビード45、45a、45bは、エンボシング、スタンピングなどのようなプレス工法を介して形成され、補強ビード45、45a、45bは、車両の室内方向に向かって陥没するか車両の室外方向に向かって隆起される。一例によれば、補強ビード45、45a、45bは、車両の高さ方向に沿って延長されたメインビード45と、メインビード45の下端から分岐された2つの分岐ビード45a、45bを含む。
【0025】
クォーターガーニッシュパネル12は、クォーターアウターパネル13の室外側に位置し、クォーターガーニッシュパネル12は、クリップ、ネジ、ボルトなどのような複数の締結具を介してクォーターアウターパネル13に結合される。クォーターガーニッシュパネル12は、プラスチックなどのような合成樹脂材質からなり、クォーターガーニッシュパネル12は、チッピング(chipping)、デント(dent)などを遮断するように構成される。クォーターガーニッシュパネル12は、複数のガーニッシュパネル14、16を含む。例えば、クォーターガーニッシュパネル12は、アッパーガーニッシュパネル14及びロアガーニッシュパネル16を含む。クォーターアウターパネル13は、クォーターガーニッシュパネル12の室内側面と面するように配置され、クォーターガーニッシュパネル12がクォーターアウターパネル13の室外側面をカバーするように取り付けられる。
【0026】
図4図6に示すように、クォーターアウターパネル13の前方側縁部17が締結具などを介してマスターサイドアウターパネル11の後方側縁部15に結合される。マスターサイドアウターパネル11の後方側縁部15は、リア側ドア開口5を限定するフレーム部の一部を形成し、ドア側シール部材51がリアドア3に取り付けられ、車体側シール部材52(body-side seal member)がマスターサイドアウターパネル11の後方側縁部15に取り付けられる。よって、リアドア3及びマスターサイドアウターパネル11の後方側縁部15は、ドア側シール部材51及び車体側シール部材52によって密封される。クォーターアウターパネル13の内側にはクォーターインナーパネル21が配置され、クォーターインナーパネル21の前方側縁部が締結具などを介してマスターサイドアウターパネル11の後方側縁部15に結合される。クォーターインナーパネル21の後方側縁部は、締結具などを介してクォーターアウターパネル13の後方側縁部に結合される。
【0027】
一実施形態によれば、図7に示すように、クォーターアウターパネル13の前方側縁部17がマスターサイドアウターパネル11の後方側縁部15に重畳され、クォーターアウターパネル13の前方側縁部17及びマスターサイドアウターパネル11の後方側縁部15は、溶接31及び構造用接着剤32を介して結合される。また、クォーターアウターパネル13の前方側縁部17及びマスターサイドアウターパネル11の後方側縁部15は、シーラ、シーラントなどのようなシーリング物質33(sealing material)によって密封される。
【0028】
他の実施形態によれば、図10に示すように、クォーターアウターパネル13の前方側縁部17がマスターサイドアウターパネル11の後方側縁部15に重畳され、クォーターアウターパネル13の前方側縁部17及びマスターサイドアウターパネル11の後方側縁部15は構造用接着剤35を介して結合され、クォーターアウターパネル13の前方側縁部17及びマスターサイドアウターパネル11の後方側縁部15は、シーラ、シーラントなどのようなシーリング物質36によって密封される。
【0029】
図5及び図8に示すように、クォーターアウターパネル13は、その後方側縁部にリアエクステンション27(rear extension)が一体に連結される。すなわち、クォーターアウターパネル13とリアエクステンション27は、単一体(unitary one-piece structure)を形成する。図5図7に示すように、クォーターガーニッシュパネル12の前方側縁部22は、マスターサイドアウターパネル11の室外側面をカバーする。図7に示すように、クォーターガーニッシュパネル12の前方側縁部22及びマスターサイドアウターパネル11の後方側縁部15は、シーラ、シーラントなどのようなシーリング物質34によって密封される。
【0030】
図5に示すように、クォーターガーニッシュパネル12の後方側縁部23は、溶接、締結具などを介してリアエクステンション27に結合される。クォーターガーニッシュパネル12の後方側縁部23がリアエクステンション27まで延長され、これを介してテールゲート用開口などのような後方開口の外観を美麗にできる。
【0031】
図2に示すように、クォーターガーニッシュパネル12は、クォーターガラスの固定のための開口9を有する。図8に示すように、クォーターアウターパネル13は、クォーターガーニッシュパネル12の開口9に対応する開口19を有する。クォーターインナーパネル21は、クォーターアウターパネル13の開口19に対応する開口29を有する。クォーターアウターパネル13は、図9及び図11に示すように、複数の第1取り付け穴61及び複数の第2取り付け穴62を有し、複数の第1取り付け穴61は、クォーターアウターパネル13の縁部に形成され、複数の第2取り付け穴62は、リアエクステンション27に形成される。
【0032】
クォーターガーニッシュパネル12は、図11図13に示すように、複数の第1取り付けラグ71(mounting lug)及び複数の第2取り付けラグ72を有し、各取り付けラグ71、72は、図14及び図15に示す通り、クォーターアウターパネル13に向かって突出する。図11及び図13に示す通り、複数の第2取り付けラグ72は、クォーターガーニッシュパネル12の後方側縁部23に形成される。
【0033】
図11に示すように、クォーターアウターパネル13がマスターサイドアウターパネル11に取り付けられた状態で、クォーターガーニッシュパネル12がクォーターアウターパネル13に向かって車両の幅方向に沿ってローディングされる。(図11の矢印L参照)
【0034】
図14に示すように、合成樹脂材質のクリップ37がクォーターガーニッシュパネル12の第1取り付けラグ71及びクォーターアウターパネル13の第1取り付け穴61に締結され、密封パッド38がクリップ37の周囲に配置されることにより、クォーターガーニッシュパネル12の第1取り付けラグ71及びクォーターアウターパネル13の第1取り付け穴61の間を密封することができる。クリップ37は、クォーターガーニッシュパネル12のローディング方向(図11の矢印L参照)と平行な第1締結方向(図11のX1参照)に沿って第1取り付けラグ71及び第1取り付け穴61に締結される。
【0035】
図15に示すように、ボルトまたはネジ39が、クォーターガーニッシュパネル12の第2取り付けラグ72及びクォーターアウターパネル13の第2取り付け穴62に締結される。ネジ39は、第1締結方向(図11のX1参照)と交差する第2締結方向(図11のX2参照)に沿って第2取り付けラグ72及び第2取り付け穴62に締結される。このように、クォーターガーニッシュパネル12は、複数のクリップ37及び複数のネジ39などのような締結具によってクォーターアウターパネル13に結合される。
【0036】
図16及び図17に示すように、クォーターフィックスガーニッシュ81、クォーターサイドガーニッシュ82、バンパーサイドマウンティングブラケット83、燃料ドア88を有した燃料ドアハウジング85などのような複数の外装部品が、クォーターガーニッシュパネル12の室外側面に予め組み立てられる。これによって複数の外装部品及びクォーターガーニッシュパネル12は、 予め組み立てられたモジュールからなり、その組み立てが大幅に改善される。
【0037】
クォーターフィックスガーニッシュ81(quater fixed garnish)、クォーターサイドガーニッシュ82(quater side garnish)、バンパーサイドマウンティングブラケット83(bumper side mounting bracket)などは、ネジ、ボルトなどのような締結具を介してクォーターガーニッシュパネル12の室外側面に結合される。クォーターフィックスガーニッシュ81は、クォーターガーニッシュパネル12の開口9の縁部に取り付けられる。
【0038】
図17に示すように、燃料ドアハウジング85は、開口及び開口を開閉する燃料ドア88を有し、燃料ドア88は、燃料ドアハウジング85に中枢的に取り付けられる。燃料ドアハウジング85の縁部が熱融着を介してクォーターガーニッシュパネル12の開口側に結合され、燃料ドアハウジング85の縁部、クォーターガーニッシュパネル12、及びクォーターアウターパネル13が互いに重畳される部分に密封パッド87が介在されることにより、クォーターガーニッシュパネル12及びクォーターアウターパネル13の間の密封性が確保される。一例によれば、密封パッド87は、EPDM(ethylene propylene rubber)材質からなる。
【0039】
以上の説明は、例示的なもので、多様な修正及び変形が可能である。本発明はこの実施例に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0040】
3 リアドア
4 フロント側ドア開口
5 リア側ドア開口
9 開口
11 マスターサイドアウターパネル
12 クォーターガーニッシュパネル
12a A型クォーターガーニッシュパネル
12b B型クォーターガーニッシュパネル
13 クォーターアウターパネル
14 アッパーガーニッシュパネル
15 後方側縁部
16 ロアガーニッシュパネル
17 前方側縁部
19 開口
21 クォーターインナーパネル
22 前方側縁部
23 後方側縁部
27 リアエクステンション
29 開口
31 溶接
32 構造用接着剤
33 シーリング物質
34 シーリング物質
35 構造用接着剤
37 クリップ
38 密封パッド
39 ネジ
45、45a、45b 補強ビード
51 ドア側シール部材
52 車体側シール部材
61 第1取り付け穴
62 第2取り付け穴
71 第1取り付けラグ
72 第2取り付けラグ
81 クォーターフィックスガーニッシュ
82 クォーターサイドガーニッシュ
83 バンパーサイドマウンティングブラケット
85 燃料ドアハウジング
87 密封パッド
88 燃料ドア
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17