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特許7583563管理システム、システム、方法、並びにプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-06
(45)【発行日】2024-11-14
(54)【発明の名称】管理システム、システム、方法、並びにプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20241107BHJP
   G06F 3/16 20060101ALI20241107BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20241107BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20241107BHJP
【FI】
G06F3/12 335
G06F3/12 310
G06F3/16 630
H04N1/00 127A
H04N1/00 350
B41J29/38 204
【請求項の数】 22
(21)【出願番号】P 2020153176
(22)【出願日】2020-09-11
(65)【公開番号】P2022047327
(43)【公開日】2022-03-24
【審査請求日】2023-08-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】阪本 貴大
【審査官】佐賀野 秀一
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-129203(JP,A)
【文献】特開2019-095933(JP,A)
【文献】特開2016-194771(JP,A)
【文献】特開2002-127568(JP,A)
【文献】特開2010-146033(JP,A)
【文献】特開2005-136595(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/09- 3/12
B41J 29/00- 29/70
H04N 1/00
G06F 3/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
音声デバイス管理サーバ及び消耗品管理サーバと通信可能な印刷装置管理サーバと、所定の印刷装置と、を含む管理システムであって、
前記所定の印刷装置は、前記所定の印刷装置において使用される消耗品の残量情報を送信し、
前記印刷装置管理サーバは、
複数の印刷装置を管理する管理手段と、
前記音声デバイス管理サーバからの要求に応じて、前記複数の印刷装置の中から、前記印刷装置管理サーバにおいて使用する印刷装置として登録されている前記所定の印刷装置の情報を取得する第1取得手段と、
前記第1取得手段により取得された前記所定の印刷装置の情報を前記音声デバイス管理サーバに送信する第1送信手段と、
前記所定の印刷装置から送信された前記残量情報を取得する第2取得手段と、
前記第2取得手段により取得された前記残量情報を前記消耗品管理サーバに送信する第2送信手段と、を備え、
前記第2取得手段により取得された前記残量情報に基づいて、前記音声デバイス管理サーバと通信する音声デバイスを介してユーザに音声通知が行なわれ、前記音声デバイスが受け付けたユーザの音声指示に基づき、前記消耗品の注文処理が行われる、
ことを特徴とする管理システム。
【請求項2】
前記印刷装置管理サーバは、
前記複数の印刷装置の中から、前記印刷装置管理サーバが提供するサービスにおいて使用する印刷装置として登録されている印刷装置を、前記所定の印刷装置として選択する選択手段、をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の管理システム。
【請求項3】
前記印刷装置管理サーバは、
前記所定の印刷装置を変更する変更手段、をさらに備え、
前記第1取得手段は、前記変更手段により変更された印刷装置の情報を取得し、前記第1送信手段は、該取得された印刷装置の情報を前記音声デバイス管理サーバに送信することを特徴とする請求項1又は2に記載の管理システム。
【請求項4】
前記印刷装置管理サーバは、
前記所定の印刷装置の情報を前記音声デバイス管理サーバに送信するか否かを判定する判定手段、をさらに備え、
前記第1送信手段は、前記判定手段により送信すると判定された前記所定の印刷装置の情報を前記音声デバイス管理サーバに送信する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の管理システム。
【請求項5】
前記判定手段は、前記消耗品の仕向け情報に基づいて、前記所定の印刷装置の情報を前記音声デバイス管理サーバに送信するか否かを判定することを特徴とする請求項4に記載の管理システム。
【請求項6】
前記第1送信手段により送信される前記所定の印刷装置の情報は、前記所定の印刷装置の識別情報を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の管理システム。
【請求項7】
前記第1送信手段により送信される前記所定の印刷装置の情報は、前記所定の印刷装置の消耗品の注文に用いられる情報を含むことを特徴とする請求項6に記載の管理システム。
【請求項8】
音声デバイスを管理する音声デバイス管理サーバと通信可能な少なくとも一つのサーバと、印刷装置とを含むシステムであって、
前記少なくとも1つのサーバは、
ユーザの音声での問い合わせによらない特定のタイミングで、前記印刷装置の消耗品の残量に関する情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記印刷装置の消耗品の残量に関する情報に基づいて、前記印刷装置の消耗品の残量が少なくなったことに対応する所定の条件を満たした場合に、前記印刷装置の消耗品の残量が少なくなったことに対応する特定の通知をするための所定の情報が、前記音声デバイス管理サーバから前記音声デバイスに送信されるように制御する制御手段と、
を備えることを特徴とするシステム。
【請求項9】
前記制御手段は、ユーザからの音声での問い合わせがなくとも、前記所定の条件を満たした場合に、前記所定の情報が、前記音声デバイス管理サーバから前記音声デバイスに送信されるように制御することを特徴とする請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記特定のタイミングは、前記印刷装置での印刷処理が実行されたタイミング、前記少なくとも一つのサーバが前記印刷装置から消耗品の残量を示す情報を取得したタイミング、予め決まった時間、のうち少なくとも1つであることを特徴とする請求項8又は9に記載のシステム。
【請求項11】
前記制御手段は、前記印刷装置の消耗品の残量が前記所定の条件を満たしていない場合には、前記所定情報が、前記音声デバイス管理サーバから前記音声デバイスに送信されるようにする制御を行わないことを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項12】
前記所定情報が、前記音声デバイス管理サーバから前記音声デバイスに送信されるようにする制御は、特定の情報を前記音声デバイス管理サーバに送信する制御であることを特徴とする請求項8乃至11のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項13】
前記特定の情報は、前記音声デバイスを介してユーザに通知することを表す情報であることを特徴とする請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記音声デバイス管理サーバによって前記特定の情報が受信されたことに基づいて、前記音声デバイス管理サーバから前記音声デバイスに前記特定の通知のためのメッセージを示す前記所定の情報が送信されることを特徴とする請求項12又は13に記載のシステム。
【請求項15】
前記音声デバイスによって前記所定の情報が受信された後に、ユーザから前記音声デバイスへの音声での問い合わせが行われたことに応じて、前記所定の情報が示すメッセージが前記音声デバイスから音声出力されることを特徴とする請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
記メッセージが前記音声デバイスから音声出力されたことに対応して、消耗品を注文する旨のユーザからの音声指示が前記音声デバイスによって受け付けられたことに基づいて、消耗品の注文処理が行なわれることを特徴とする請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記所定の条件は、消耗品の残量が閾値を下回ったという条件を含むことを特徴とする請求項8乃至16のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項18】
前記音声デバイス管理サーバが提供する音声制御サービスのアカウントの情報と、前記印刷装置の情報とは予め関連付けられていることを特徴とする請求項8乃至17のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項19】
前記消耗品は、インク、用紙の少なくとも一方であることを特徴とする請求項8乃至18のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項20】
音声デバイスを管理する音声デバイス管理サーバと通信可能な少なくとも一つのサーバと、印刷装置とを含むシステムにおいて実行される方法であって、
前記少なくとも1つのサーバにおいて、
ユーザの音声での問い合わせによらない特定のタイミングで、前記印刷装置の消耗品の残量に関する情報を取得する取得工程と、
前記取得工程において取得された前記印刷装置の消耗品の残量に関する情報に基づいて、前記印刷装置の消耗品の残量が少なくなったことに対応する所定の条件を満たした場合に、前記印刷装置の消耗品の残量が少なくなったことに対応する特定の通知をするための所定の情報が、前記音声デバイス管理サーバから前記音声デバイスに送信されるように制御する制御工程と、
を有することを特徴とする方法。
【請求項21】
請求項8乃至19のいずれか1項に記載のシステムに含まれる前記少なくとも1つのサーバの各手段として、少なくとも1つのコンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項22】
請求項8乃至19のいずれか1項に記載のシステムに含まれる前記少なくとも1つのサーバの各手段として、少なくとも1つのコンピュータを機能させるためのプログラムが記憶された記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理システム、システム、方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
印刷装置を音声で制御する音声制御システムが知られている。特許文献1には、用紙サイズの設定など、印刷過程でユーザが操作する印刷設定を音声で指示する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2006-95984号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1には、ユーザが印刷設定の変更や印刷実行を音声で指示することは記載されているが、システムに登録された印刷装置において使用される消耗品を注文することについて言及されていない。
【0005】
上記の点に鑑み、本発明は、システムに登録された印刷装置において使用される消耗品の注文を、音声指示により可能とする技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明に係る管理システムは、音声デバイス管理サーバ及び消耗品管理サーバと通信可能な印刷装置管理サーバと、所定の印刷装置と、を含む管理システムであって、前記所定の印刷装置は、前記所定の印刷装置において使用される消耗品の残量情報を送信し、前記印刷装置管理サーバは、複数の印刷装置を管理する管理手段と、前記音声デバイス管理サーバからの要求に応じて、前記複数の印刷装置の中から、前記印刷装置管理サーバにおいて使用する印刷装置として登録されている前記所定の印刷装置の情報を取得する第1取得手段と、前記第1取得手段により取得された前記所定の印刷装置の情報を前記音声デバイス管理サーバに送信する第1送信手段と、前記所定の印刷装置から送信された前記残量情報を取得する第2取得手段と、前記第2取得手段により取得された前記残量情報を前記消耗品管理サーバに送信する第2送信手段と、を備え、前記第2取得手段により取得された前記残量情報に基づいて、前記音声デバイス管理サーバと通信する音声デバイスを介してユーザに音声通知が行なわれ、前記音声デバイスが受け付けたユーザの音声指示に基づき、前記消耗品の注文処理が行われることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、システムに登録された印刷装置において使用される消耗品の注文を、音声指示により可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】消耗品管理システムの構成を示す図である。
図2】端末装置のハードウエア構成を示すブロック図である。
図3】音声デバイスのハードウエア構成を示すブロック図である。
図4】印刷装置のハードウエア構成を示すブロック図である。
図5】サーバのハードウエア構成を示すブロック図である。
図6】消耗品管理サーバに保存されている消耗品情報を示す図である。
図7】印刷装置管理サーバに保存されている消耗品情報を示す図である。
図8】サーバ間の相互アクセスを可能とするためのシーケンスを示す図である。
図9】対象の印刷装置を登録する処理を示すシーケンスを示す図である。
図10】印刷装置管理サーバにおけるインク残量情報を送信する処理を示すフローチャートである。
図11】消耗品管理サーバにおけるインク残量の判定処理を示すフローチャートである。
図12】消耗品管理サーバに注文を指示するまでのシーケンスを示す図である。
図13】印刷装置の情報を削除する処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には、複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0010】
[システム構成]
図1は、本実施形態における消耗品管理システムの構成を示す図である。本実施形態の消耗品管理システムは、端末装置101、消耗品管理サーバ102、音声デバイス管理サーバ103、音声デバイス104、印刷装置管理サーバ105、印刷装置106を含んで構成される。なお、図1では音声デバイス103、端末装置101、及び印刷装置106はそれぞれ1台ずつ記載されているが、本実施形態ではそれぞれ複数台設けられていてもよい。つまり、複数台の端末装置101と複数台の音声デバイス104とが音声デバイス管理サーバ103と通信可能に構成されてもよい。また、複数台の印刷装置106が印刷装置管理サーバ106と通信可能に構成されてもよい。
【0011】
端末装置101は、例えば、スマートフォン、PC(Personal Computer)、タブレット端末、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)等の任意の情報処理装置である。音声デバイス104は、例えば、スマートスピーカである。印刷装置106は、インク等の記録剤を印刷用紙等の記録媒体に吐出することで、記録媒体上に画像を形成する(印刷する)プリンタである。なお、印刷装置106は、複写機能、FAX機能、印刷機能等の複数の機能を一体的に備える複合機(MFP:MultiFunctional Printer)であっても良い。なお、本実施形態では、印刷装置106は、インクジェット記録方式によって印刷を行う装置とするが、これに限られず、例えば、電子写真方式や熱昇華方式によって印刷を行う装置であっても良い。
【0012】
端末装置101は、インターネット等のネットワークを介して消耗品管理サーバ102と相互に通信可能である 。また、端末装置101と音声デバイス104はそれぞれ、インターネット等のネットワークを介して音声デバイス管理サーバ103と相互に通信可能である。音声デバイス管理サーバ103は、ユーザとの音声通話インタフェースを実現する音声制御サービスを提供するサーバであり、音声デバイス104を端末装置101と関連づけて管理する。つまり、音声デバイス管理サーバ103には、複数台の音声デバイス104の情報が登録されており、各音声デバイス104は、いずれかの端末装置101の情報と、音声制御サービスのユーザ情報と、が関連付けられている。
【0013】
印刷装置106は、インターネット等のネットワークを介して印刷装置管理サーバ105と相互に通信可能である。印刷装置管理サーバ105は、印刷装置管理サーバ105に登録されている各ユーザの印刷装置106を管理する印刷装置管理サービスを提供するサーバである。つまり、印刷装置管理サーバ105には、複数台の印刷装置106の情報がそれぞれユーザ情報と関連付けて登録されている。印刷装置管理サーバ105は、例えば、印刷装置の消耗品の残量情報を取得し、印刷装置の稼働状況を管理する。
【0014】
消耗品管理サーバ102は、音声デバイス管理サーバ103の指示により、インクカートリッジ等の消耗品を扱う販売サイト(販売会社)への注文処理を行うサーバである。
【0015】
本実施形態において、端末装置101、音声デバイス104、印刷装置106は、インターネットへ接続可能であれば、その形態は限られず、例えば、不図示のアクセスポイントを介して接続されても良い。なお、端末装置101と音声デバイス104と印刷装置106とは不図示のアクセスポイントによりローカルネットワークにそれぞれ接続されることにより、互いに通信可能となっていてもよい。また、端末装置101、音声デバイス104、印刷装置106のネットワークセグメントはそれぞれ異なっていても良い。
【0016】
図2は、端末装置101のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。端末装置101は、入力インタフェース201、CPU202、ROM203、表示部204、RAM205、外部記憶装置206、通信部207、近距離無線通信部208を含む。上記の各ブロックは、例えば内部バス209を介して相互に接続される。また、図2の構成において、複数のブロックが1つのブロックとして構成されても良いし、1つのブロックが2つ以上のブロックに分割されて構成されても良い。
【0017】
CPU202は、システム制御部であり、端末装置101全体を統括的に制御するプロセッサである。RAM205は、例えば、バックアップ電源を必要とするSRAM(Static RAM)で構成される。なお、RAM205は、不図示のデータバックアップ用の一次電池によってデータが保持されるため、プログラム制御変数等のデータを揮発させずに記憶することが可能である。RAM205内には、端末装置101の設定情報や管理データ等を格納するためのメモリエリアが設けられている。また、RAM205は、CPU202の主メモリ及びワークメモリとして用いられる。ROM203は、CPU202が実行する制御プログラムやデータテーブル、OSプログラム等の固定データを記憶する。なお、本実施形態では、端末装置101では、音声デバイス104制御用のアプリケーションプログラム(音声制御アプリケーション)がインストールされて、ROM203に格納されている。本実施形態における端末装置101の動作は、例えば、CPU202がROM203に記憶されているプログラムをRAM205に読み出して実行することにより実現される。
【0018】
表示部204は、例えばLED(発光ダイオード)やLCD(液晶ディスプレイ)を含んで構成され、各種表示データに基づく画面を表示する。なお、表示部204は、例えばタッチディスプレイで構成されることにより、ユーザから各種の入力操作を受け付ける機能を有していても良い。すなわち、表示部204は、ユーザからのデータ入力や動作指示を受け付けるためのインタフェースであり、物理キーボードやボタン、タッチパネル等を含む操作パネルとして構成されても良い。
【0019】
通信部207は、所定の無線通信方式に従って通信を行うための回路やアンテナを含んで構成される。例えば、通信部207は、外部のアクセスポイントに無線接続が可能である。また、通信部207は、一時的に使用されるアクセスポイントとして動作する場合がある。通信部207は、IEEE802.11規格シリーズに準拠した無線LANの無線通信方式(Wi-Fi)に従って動作しても良いし、他の無線通信方式に従って動作しても良い。近距離無線通信部208は、端末装置101と一定の近距離範囲内に存在する他の装置と近距離無線通信を実行する。なお、近距離無線通信部208は、通信部207と異なる無線通信方式によって通信を行う。例えば、近距離無線通信部208は、Bluetooth(登録商標)規格に従って動作する。
【0020】
端末装置101は、図2に示す構成に限られず、端末装置101が実行可能な機能に応じたブロックを適宜含み得る。
【0021】
図3は、音声デバイス104のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。音声デバイス104は、スピーカ301、CPU302、ROM303、マイクロフォン304、RAM305、外部記憶装置306、通信部307、近距離無線通信部308を含む。上記の各ブロックは、例えば内部バス309を介して相互に接続される。また、図3の構成において、複数のブロックが1つのブロックとして構成されても良いし、1つのブロックが2つ以上のブロックに分割されて構成されても良い。
【0022】
スピーカ301は、音声出力を行う。CPU302は、システム制御部であり、音声デバイス104全体を統括的に制御するプロセッサである。ROM303は、CPU302が実行する制御プログラムやデータテーブル、組み込みOS(Operating System)プログラム等の各種データやプログラムを記憶する。本実施形態では、ROM303に記憶されている各制御プログラムは、ROM303に記憶されている組み込みOSの管理下で、スケジューリングやタスクスイッチ、割り込み処理等のソフトウエア実行制御の対象となる。本実施形態における音声デバイス104の動作は、例えば、CPU302がROM303に記憶されているプログラムをRAM305に読み出して実行することにより実現される。マイクロフォン304は、音声制御デバイス104の周囲の音声を受信する。例えば、マイクロフォン304は、ユーザが発した声を受信する。RAM305は、例えば、バックアップ電源を必要とするDRAM(Dynamic RAM)で構成される。RAM305は、CPU302の主メモリとワークメモリとして用いられる。外部記憶装置306は、アプリケーションソフトウエアを記憶する。
【0023】
通信部307は、所定の無線通信方式に従って通信を行うための回路やアンテナを含んで構成される。例えば、通信部307は、外部のアクセスポイントに無線接続が可能である。また、通信部307は、一時的に使用されるアクセスポイントとして動作する場合がある。通信部307は、IEEE802.11規格シリーズに準拠した無線LANの無線通信方式(Wi-Fi)に従って動作しても良いし、他の無線通信方式に従って動作しても良い。近距離無線通信部308は、音声デバイス104と一定の近距離範囲内に存在する他の装置と近距離無線通信を実行する。なお、近距離無線通信部308は、通信部307と異なる無線通信方式によって通信を行う。例えば、近距離無線通信部308は、Bluetooth規格に従って動作する。
【0024】
音声デバイス104は、図3に示す構成に限られず、音声デバイス104が実行可能な機能に応じたブロックを適宜含み得る。
【0025】
図4は、印刷装置106のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。図4では、印刷装置106が複合機として構成されている例を示している。印刷装置106において、印刷機能はプリンタ部401により実現される。また、スキャナ機能はスキャナ部402により実現され、ストレージ機能はメモリカード装着部403及びメモリカード404により実現される。
【0026】
プリンタ部401は、例えば、外部から受信した画像データやメモリカード404に記憶されている画像データに基づいて印刷を実行する。また、プリンタ部401は、インク残量等のインク情報や用紙残量等の用紙情報等の消耗品情報を記憶している。印刷装置106は、このインクの残量情報等の印刷装置のステータス情報を印刷装置管理サーバ105に送信する。スキャナ部402は、不図示の原稿台にセットされた原稿を光学的に読み取って電子データに変換し、更に指定されたファイル形式に変換して画像データを生成する。そして、スキャナ部402は、生成された画像データを、ネットワーク経由で外部装置に送信、或いは不図示のHDD等の記憶領域に格納する。印刷装置106において、コピー機能は、スキャナ部402が原稿台にセットされた原稿を読み取って生成した画像データをプリンタ部401へ転送し、プリンタ部401がその画像データに基づく画像を印刷用紙に印刷することで実現される。
【0027】
メモリカード装着部403に装着されたメモリカード404には、各種ファイルデータが記憶される。ファイルデータは、ネットワークを介した外部装置からの読出し及び編集が可能である。また、ファイルデータは、ネットワークを介して外部装置からメモリカード404に格納されることが可能である。
【0028】
更に、印刷装置106は、CPU405、プログラムメモリ406、ワークメモリ407、表示部408、操作部409、ネットワーク通信部410、ネットワーク接続部411、フラッシュメモリ412を含む。CPU405は、印刷装置106内の各部を統括的に制御するためのプロセッサである。プログラムメモリ406は、ROMなどで構成され、各種プログラムコードや、印刷装置管理サーバ105と通信するためのアプリケーション414を記憶する。アプリケーション414は、プリンタ部401にアクセスしてインク情報や用紙情報等の消耗品情報を取得する。ワークメモリ407は、RAMなどで構成され、各サービス実行時に画像データなどを一時的に記憶したり、バッファリングしたりする。本実施形態における印刷装置106の動作は、例えば、CPU405がプログラムメモリ406に記憶されているプログラムをワークメモリ407に読み出して実行することにより実現される。
【0029】
表示部408は、例えばLED(発光ダイオード)やLCD(液晶ディスプレイ)を含んで構成され、各種表示データに基づく画面を表示する。操作部409は、ユーザが各種の入力操作を行うためのスイッチを含む。ネットワーク通信部410は、ネットワーク接続部411を介してインターネット等のネットワークと接続され、各種通信を行う。なお、ネットワーク通信部410は、ネットワークの媒体に対応した構成を有し、例えば有線LANや無線LANによる通信を行うことが可能である。例えば、ネットワーク通信部410が有線LANに対応する場合のネットワーク接続部411は、有線LANのケーブルを接続するためのコネクタである。また、ネットワーク通信部410が無線LANに対応する場合のネットワーク接続部411はアンテナである。なお、ネットワーク接続部411は、有線LANおよび無線LANの両者に対応していても良い。本実施形態では、ネットワーク通信部410は、例えば、無線LANに対応しており、IEEE802.11規格シリーズに準拠した無線LANの無線通信方式に従ってアクセスポイントと接続することが可能である。フラッシュメモリ412は、ネットワーク通信部410が受信した画像データなどを記憶するための不揮発性のメモリである。
【0030】
上記の各ブロックは、例えばバス413を介して相互に接続される。また、図4の構成において、複数のブロックが1つのブロックとして構成されても良いし、1つのブロックが2つ以上のブロックに分割されて構成されても良い。印刷装置106は、図4に示す構成に限られず、印刷装置106が実行可能な機能に応じたブロックを適宜含み得る。
【0031】
図5は、消耗品管理サーバ102、音声デバイス管理サーバ103、および印刷装置管理サーバ105のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。本実施形態では、各サーバは、図5に示す構成を共通に有するものとして説明する。しかしながら、各サーバの機能に応じて、サーバ間で構成が異なっていても良い。また、本例では、消耗品管理サーバ102、音声デバイス管理サーバ103および印刷装置管理サーバ105が各1台のサーバ装置(情報処理装置)で構成されているとして説明する。しかしながら、本実施形態のサーバは 、複数台のサーバ装置が連携して動作することで、各サーバの機能を実現してもよい。本開示では、1台のサーバ装置からなる構成も複数台のサーバ装置からなる構成も「サーバ」として説明する。
【0032】
CPU501は、搭載されている装置全体を統括的に制御するためのプロセッサである。ディスク装置502は、CPU501が読み出して実行するためのアプリケーションプログラム512やデータベース513やOSの他、各種ファイルを記憶する。外部媒体読取装置503は、SDカードなどの外部記憶媒体に記憶されたファイルなどの情報を読み出すことが可能である。メモリ504はRAMなどで構成され、例えば、CPU501によるデータの一時的な格納やバッファリングのために用いられる。本実施形態における各サーバの動作は、例えば、各サーバのCPU501がディスク装置502に記憶されているプログラムをメモリ504に読み出して実行することにより実現される。
【0033】
表示部505は、例えばLED(発光ダイオード)やLCD(液晶ディスプレイ)を含んで構成され、各種表示データに基づく画面を表示する。操作部506は、例えば、ユーザが各種の入力操作を行うためのキーボードやマウスを含む。ネットワーク通信部507は、ネットワーク接続部508を介してインターネット等のネットワークと接続され、各種の通信を行う。なお、ネットワーク通信部507は、ネットワークの媒体に対応した構成を有し、例えば有線LANや無線LANによる通信を行うことが可能である。例えば、ネットワーク通信部507が有線LANに対応する場合のネットワーク接続部508は有線LANのケーブルを接続するためのコネクタである。また、ネットワーク通信部507が無線LANに対応する場合のネットワーク接続部508はアンテナである。なお、ネットワーク接続部508は、有線LANおよび無線LANの両者に対応していても良い。USB通信部510(Universal Serial Bus)は、各種周辺装置とUSB接続部511を介して接続され、USB規格による各種通信を行うことが可能である。
【0034】
上記の各ブロックは、例えばバス509を介して相互に接続される。また、図5の構成において、複数のブロックが1つのブロックとして構成されても良いし、1つのブロックが2つ以上のブロックに分割されて構成されても良い。消耗品管理サーバ102、音声デバイス管理サーバ103、および印刷装置管理サーバ105のそれぞれは、図5に示す構成に限られず、各サーバが実行可能な機能に応じたブロックを適宜含み得る。
【0035】
データベース513には、消耗品管理サーバ102、音声デバイス管理サーバ103、印刷装置管理サーバ105のそれぞれに応じたデータベースが構築される。消耗品管理サーバ102には、後述する図6に示すような各消耗品に対応したデータベースが構築される。音声デバイス管理サーバ103には、印刷装置管理サーバ105へアクセスするための認証情報(第1認証情報)と、端末装置101の情報と、音声デバイス管理サーバ103が提供する音声制御サービスのログインユーザ情報と、音声デバイス104の情報と、印刷装置106の情報とが関連づけられたデータベースが構築される。印刷装置管理サーバ105には、消耗品管理サーバ102へアクセスするための認証情報(第2認証情報)と、印刷装置管理サーバ105のログインユーザ情報と、該ログインユーザに対応する印刷装置106の情報とが関連づけられたデータベースが構築される。また、音声デバイス管理サーバ103のデータベースに格納されている第1認証情報は、印刷装置管理サーバ105が発行した情報であり、印刷装置管理サーバ105は、この発行した第1認証情報もデータベース内に格納しているとよい。本実施形態では、各サーバに上記のようなデータベースがそれぞれ構築されることにより、印刷装置管理システムで管理される印刷装置の消耗品の音声発注システム(消耗品管理システム)が実現される。以下、印刷装置管理サーバ105により提供される印刷装置管理システムに登録されているユーザを特にログインユーザと呼ぶ場合がある。本実施形態では、ログインユーザは音声デバイス104及び端末装置101のユーザに対応している。
【0036】
[事前登録処理]
本実施形態における消耗品管理システムでは、印刷装置106の消耗品の残量が閾値を下回った場合、ユーザに対して音声通知が行われる。そして、ユーザは、その通知に応答することにより、音声で消耗品を注文することができる。本実施形態では、印刷装置106の消耗品の一例として、インクカートリッジを説明する。しかしながら、他の消耗品が用いられても良く、例えばコピー用紙が印刷装置106の消耗品として用いられても良い。また、本実施形態では、一度消耗品を発注した販売会社に対して注文する例を説明するため、再注文の場合を説明する。
【0037】
消耗品管理システムの管理者は、予め、印刷装置106の消耗品情報を消耗品管理サーバ102に登録しておく。図6は、消耗品管理サーバ102のデータベース513に登録される情報の一例を示す図である。消耗品情報600は、項目601~605を含む。項目601は注文IDを示し、印刷装置106のインクカートリッジ装着部位ごとに一意に付与される値である。項目602はインク色を示し、項目603はインクカートリッジの商品コードを示している。また、項目605は、印刷装置106のモデル名を示している。
【0038】
例えば、図6では、モデル名「AAAA」の印刷装置106に装着可能なブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各インクカートリッジについての注文ID/色/商品コードの情報が示されている。即ち、モデル名「AAAA」の印刷装置106は、インクタンクを4色分装着可能な印刷装置である。また、図6では、モデル名「BBBB」の印刷装置106に装着可能な顔料ブラック、ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー、グレーの各インクカートリッジについての注文ID/色/商品コードの情報が示されている。即ち、モデル名「BBBB」の印刷装置106は、インクタンクを6色分装着可能な印刷装置である。なお、印刷装置106のインクカートリッジの装着部位には、標準容量のインクタンクと大容量のインクタンクを装着可能な機種があり、その場合、同じ注文IDに対して複数の商品コードが登録され得る。
【0039】
項目604は、印刷装置106のインクカートリッジが装着されている部位におけるインクタンクのインク残量の低下を判定するための閾値を示し、注文IDごとに設定される。図6では、閾値の単位として、最大容量に対する割合(パーセント)を用いているが、インク残量を示す指標であれば、他の単位が用いられても良い。例えば、閾値の単位として、体積(ミリリットル等)が用いられても良い。本実施形態では、注文IDごとに閾値が設定されるので、例えば、消費が多いブラックインクの閾値を他の色のインクの閾値よりも高めに設定しておくことにより、早めの再注文処理を実行することができる。
【0040】
消耗品管理システムの管理者により消耗品管理サーバ102に予め登録された図6の消耗品情報600は、印刷装置管理サーバ105のデータベース513にも登録される。その際、消耗品情報600における印刷装置106と注文IDとの対応関係が維持されるのであれば、登録されるデータ形式が異なっていても良い。
【0041】
図7は、印刷装置管理サーバ105に登録される情報の一例を示す図である。図7に示す消耗品情報700は、項目701~703を含む。項目701はモデル名を示し、図6の項目605のモデル名に対応している。項目703は注文IDリストを示す。図7に示すように、注文IDリストには、図6の項目605のモデル名に対応する注文IDがリスト化されている。消耗品情報700には、消耗品情報600に含まれていない情報が含まれても良く、本実施形態では、消耗品情報700には、項目702の情報が含まれる。項目702はインク仕向けの情報を示す。なお、インク仕向けの情報とは、インクカートリッジの販売エリア(国や地域)を示す情報である。インク仕向けの情報に基づいて、印刷装置管理サーバ105は、例えば、印刷装置106に装着されているインクカートリッジが本消耗品管理システムで注文可能であるか否かを判定する。
【0042】
[認証情報の登録処理]
図8は、音声デバイス管理サーバ103及び消耗品管理サーバ102と印刷装置管理サーバ105との相互アクセスを可能とするためのシーケンスを示す図である。まず、ユーザは、音声制御システムにおいて音声デバイス104と予め関連付けられている端末装置101を用いて、音声デバイス管理サーバ103から印刷装置管理サーバ105へアクセスする際に必要となる第1認証情報を取得するための処理を実行する。即ち、端末装置101は、ユーザの指示に基づいて、音声デバイス管理サーバ103に対して、印刷装置管理サーバ105から認可を取得することを要求する(S801)。この認可の要求のためのユーザ指示は、端末装置101にインストールされたローカルアプリケーションが提供する画面において実行されても良いし、Webブラウザを介して音声デバイス管理サーバ103により提供されるWebページの画面において実行されても良い。
【0043】
音声デバイス管理サーバ103は、印刷装置管理サーバ105への認可の要求を端末装置101から受信すると、印刷装置管理サーバ105の認可エンドポイントに対して、認可リクエストを送信する(S802)。認可リクエストを受信した印刷装置管理サーバ105は、認可リクエストに指定された端末装置101に対して、認証を行うための認証画面データを送信する(S803)。端末装置101は、印刷装置管理サーバ105から認証画面データを受信すると、表示部204に認証画面を表示する。
【0044】
ユーザは、端末装置101の表示部204に表示された認証画面において、印刷装置管理サーバ105に登録されているユーザ自身の認証情報を入力する。認証情報の入力後、端末装置101は、印刷装置管理サーバ105に対して、入力された認証情報を送信する(S804)。この認証情報の送信により、認可リクエストが承認されたこととなる。認証情報としては、例えば、印刷装置管理サーバ105の印刷装置管理サービスにログインするために予め登録されているユーザIDとパスワードが送信される。
【0045】
印刷装置管理サーバ105は、端末装置101から送信された認証情報を検証する。検証の結果、認証に成功した場合、印刷装置管理サーバ105は、音声デバイス管理サーバ103に対して、第1認可コードを送信する(S805)。音声デバイス管理サーバ103は、印刷装置管理サーバ105のトークンエンドポイントに対して、S805で受信した認可コードを送信する(S806)。印刷装置管理サーバ105は、S806で認可コードを受信すると、音声デバイス管理サーバ103に対して第1認証情報を発行する(S807)。第1認証情報は、音声デバイス管理サーバ103が印刷装置管理サーバ105にアクセスするために必要な情報であり、例えば、アクセストークンやリフレッシュトークンである。音声デバイス管理サーバ103は、S807で第1認証情報を受信すると、端末装置101及び音声デバイス104の情報に対応付けて第1認証情報をデータベース513に保存する(S808)。
【0046】
続いて、印刷装置管理サーバ105から消耗品管理サーバ102にアクセスするために必要となる第2認証情報を取得する処理を実行する。なお、本実施形態では、音声デバイス管理サーバ103と消耗品管理サーバ102は、共通の認証情報で使用できることを想定している。従って、音声デバイス管理サーバ103が印刷装置管理サーバ105にアクセス可能となった段階で、消耗品管理サーバ102から印刷装置管理サーバ105に認可コードを送信する代わりに、音声デバイス管理サーバ103から印刷装置管理サーバ105にその認可コードを送信する。つまり音声デバイス管理サーバ103は、S808で第1認証情報を保存した後、印刷装置管理サーバ105に対して、第2認可コードを送信する(S809)。
【0047】
印刷装置管理サーバ105は、消耗品管理サーバ102に対して、音声デバイス管理サーバ103から受信した第2認可コードを送信する(S810)。消耗品管理サーバ102において認可処理が正常に完了した場合、消耗品管理サーバ102は、印刷装置管理サーバ105に対して、第2認証情報を発行して送信する(S811)。第2認証情報は、消耗品管理サーバ102にアクセスするために必要な認証情報である。印刷装置管理サーバ105は、S811で消耗品管理サーバ102から送信された第2認証情報を、第1認証情報と、印刷装置管理サーバ105のログインユーザの情報とに関連付けてデータベース513に保存する(S812)。ログインユーザの情報は、例えば、S804で送信されたユーザIDとパスワードである。即ち、印刷装置管理サーバ105のデータベース513内では、第1認証情報と、第2認証情報と、ログインユーザ情報と、該ログインユーザに対応する印刷装置106の情報とが関連付けられている。
【0048】
以上により、音声デバイス管理サーバ103は第1認証情報を用いて印刷装置管理サーバ105にアクセス可能となり、印刷装置管理サーバ105は第2認証情報を用いて消耗品管理サーバ102にアクセスが可能となる。
【0049】
[音声デバイス管理サーバ103への印刷装置の登録処理]
次に、図9を用いて音声デバイス管理サーバ103に印刷装置を登録する処理について説明する。図9(a)は、音声デバイス管理サーバ103に、音声デバイス管理サーバ103と連携する印刷装置を新規に登録する処理を示すシーケンス図である。図9(a)の処理は、S808で第1認証情報がデータベース513に保存された後に行われる。音声デバイス管理サーバ103は、第1認証情報を用いて、印刷装置管理サーバ105に登録されている印刷装置を問い合わせる(S901)。印刷装置管理サーバ105は、音声デバイス管理サーバ103から送信された第1認証情報に基づいて、印刷装置管理サーバ105のログインユーザを特定する。つまり、ログインしているユーザアカウントを特定する。そして、印刷装置管理サーバ105は、特定したログインユーザに紐づいて登録されている対象の印刷装置106の情報を取得する(S902)。
【0050】
ここで、対象の印刷装置106とは、印刷装置管理サーバ105のログインユーザに紐づいて印刷装置管理サーバ105に登録されている印刷装置であって、且つ、印刷装置管理サーバ105のサービスで実際に使用する印刷装置として登録されている印刷装置である。よって、印刷装置管理サーバ105に複数の印刷装置が登録されている場合は、その中から印刷装置管理サーバ105のサービスで使用対象として登録されている印刷装置の情報を取得するとよい。S902で取得される対象の印刷装置106の情報としては、シリアルID等の印刷装置の識別情報、印刷装置のモデル名、印刷装置で使用される消耗品の仕向け情報を含む。
【0051】
本実施形態では、基本的には、印刷装置管理サーバ105に登録されている対象の印刷装置が、音声デバイス管理サーバ103との連携対象の印刷装置となる。さらに、本実施形態においては、音声デバイス管理サーバ103との連携対象の印刷装置は、本消耗品管理システムへの登録対象の印刷装置と同じであることが好ましい。よって、仮に印刷装置管理サーバ105に登録されている対象の印刷装置が、本実施形態の消耗品管理サービスでサポートされている機種であるかの判定を行うことが好ましい。つまり、S902において、対象の印刷装置が消耗品管理サービスのサポート機種であるかの判定を行い、サポート機種であると判定された場合にその対象の印刷装置の情報を取得するとよい。サポート機種ではないと判定された場合には、対象の印刷装置の情報を取得しない。
【0052】
なお、上述の通り、印刷装置管理サーバ105には、1人のログインユーザが保有する複数の印刷装置を登録できるケースがあり得る。例えば1人のユーザが10台以上の印刷装置を印刷装置管理サーバ105に登録することが考え得る。そのようなケースでは、印刷装置管理サーバ105がそれらの印刷装置106の情報をすべて取得しようと試みるとタイムアウトしてしまう可能性がある。そのため、本実施形態では、例えば、印刷装置管理サーバ105は、ログインユーザに対応する複数の印刷装置106のうち1台を対象の印刷装置106として設定しておく。そしてその設定された対象の印刷装置の情報を取得する。ただし、タイムアウトの問題がない場合には、登録される対象の印刷装置106は複数であっても良い。対象の印刷装置106の選択は、例えば、印刷装置管理サーバ105のログインユーザの設定操作により行われても良い。もしくは、タイムアウト時間内等、取得可能な範囲において、印刷装置管理サーバ105に登録された複数の印刷装置106の情報を対象の印刷装置106の情報としてまとめて取得するようにしても良い。
【0053】
ここで、対象の印刷装置106が既に、消耗品を自動で注文する他のサービスに登録されている場合、本実施形態の消耗品管理システムに登録すると、ユーザの意図とは異なり、重複してインクカートリッジが注文される可能性がある。そのため、本実施形態では、S903において、印刷装置管理サーバ105は、印刷装置106ごとの登録履歴等に基づいて、対象の印刷装置106が他の消耗品注文システムに登録されているか否かを判定する。なお、本例における他の消耗品注文システムとは、本実施形態の消耗品注文システムと同様に、印刷装置管理サーバ105から消耗品の残量情報を取得するサービスである。
【0054】
他の消耗品注文システムに登録されていないと判定された場合に、印刷装置管理サーバ105は、取得した対象の印刷装置106の情報を、後段のS904での音声デバイス管理サーバ103への送信対象として決定する。一方、他の消耗品注文システムに登録されていると判定された場合、印刷装置管理サーバ105は、取得した対象の印刷装置106の情報を、後段のS904での音声デバイス管理サーバ103への送信対象としないと決定する。本実施形態では、そのような判定の構成を設けることにより、消耗品を重複して注文してしまうことを防ぐことができる。つまり、同じ印刷装置管理サーバ105から取得した同じ消耗品の残量情報に基づき、2つ以上のサービスで重複して発注されることを防ぐことができる。S903では、さらに以下の判定を行う。印刷装置管理サーバ105は、取得した対象の印刷装置106の情報と、図7の消耗品情報700を照合する。そして、印刷装置管理サーバ105は、取得した対象の印刷装置106のモデル名とインク仕向けの情報が、図7の消耗品情報700と一致するか否かを判定する。ここで、一致すると判定された場合、印刷装置管理サーバ105は、取得した対象の印刷装置106の情報を、後段のS904での音声デバイス管理サーバ103への送信対象として決定する。一方、一致しないと判定された場合、印刷装置管理サーバ105は、取得した対象の印刷装置106の情報を、後段のS904での音声デバイス管理サーバ103への送信対象としないと決定する。
【0055】
このように、本実施形態では、印刷装置管理サーバ105は、音声デバイス管理サーバ103からの問い合わせに応じて、印刷装置管理サーバ105のログインユーザに対応する印刷装置106の情報を取得する。そして、取得した情報に基づいて、他の消耗品注文システムに既に登録されているかの判定と、予め格納されている消耗品情報700と一致するかの判定と、を実行する。そして、その判定結果に基づいて、音声デバイス管理サーバ103の問い合わせに対する送信対象とするかを決定する。
【0056】
印刷装置管理サーバ105は、音声デバイス管理サーバ103に対して、音声デバイス管理サーバ103の問い合わせに対する送信対象とすると決定された対象の印刷装置106のシリアルID及び該当する注文IDリストを送信する(S904)。一方、音声デバイス管理サーバ103の問い合わせに対する送信対象としないと決定された場合、印刷装置管理サーバ105は、上記のシリアルID及び該当する注文IDリストの送信を行わない。印刷装置管理サーバ105は、送信すべきシリアルID及び該当する注文IDリストがない場合には、音声デバイス管理サーバ103に登録すべき対象の印刷装置106はないことを示す情報を送信する。
【0057】
音声デバイス管理サーバ103は、印刷装置管理サーバ105から送信された対象の印刷装置106のシリアルID及び該当する注文IDリストを受信して保存する(S905)。S905では、音声デバイス管理サーバ103は、端末装置101及び音声デバイス104の情報と、第1認証情報と、対象の印刷装置106のシリアルID及び該当する注文IDリストとを関連付けてデータベース513に保存する。これは、S808でデータベース513に保存された情報の更新として行われても良い。図9(a)の処理によって、音声デバイス管理サーバ103のデータベース513内では、端末装置101の情報と、音声デバイス104の情報と、第1認証情報と、対象の印刷装置106の情報とが関連付けられる。
【0058】
次に、対象の印刷装置を変更する処理について説明する。図9(b)は、音声デバイス管理サーバ103に、変更された対象の印刷装置106を登録する処理を示すシーケンス図である。
【0059】
ログインユーザが印刷装置管理サーバ105に複数の印刷装置106を登録しているケースにおいて、ユーザが印刷装置管理サーバ105における対象の印刷装置106を変更する場合がある。その場合、印刷装置管理サーバ105は、変更された対象の印刷装置106の情報を取得する(S911)。そして、印刷装置管理サーバ105は、S903と同様に、取得した対象の印刷装置106の情報に基づいて、他の消耗品注文システムに既に登録されているか、消耗品情報700と一致するかを判定する(S912)。そして、その判定結果に基づいて、音声デバイス管理サーバ103に対する送信対象とするかを決定する。
【0060】
印刷装置管理サーバ105は、S904と同様に、音声デバイス管理サーバ103に対する送信対象とすると決定された対象の印刷装置106のシリアルID及び該当する注文IDリストを送信する(S913)。そして、音声デバイス管理サーバ103は、S905と同様に、印刷装置管理サーバ105から送信された対象の印刷装置106のシリアルID及び該当する注文IDリストを受信し、データベースに保存する(S914)。これにより、S905で保存されたデータベース513内の情報が更新される。
【0061】
このように、本実施形態では、印刷装置管理サーバ103のログインユーザにより、複数の印刷装置から対象の印刷装置106が変更された場合には、音声デバイス管理サーバ103にその変更を反映することができる。
【0062】
[インク残量情報の送信処理]
次に、印刷装置管理サーバ105が印刷装置106から取得したインク残量情報を消耗品管理サーバ102に送信する流れを、図10を参照しながら説明する。
【0063】
図10は、印刷装置管理サーバ105が印刷装置106から取得したインク残量情報を消耗品管理サーバ102に送信する処理を示すフローチャートである。図10の処理は、例えば、印刷装置管理サーバ105のCPU501がプログラムを実行することにより実現される。また、図10の処理は、例えば、印刷装置106で印刷処理が実行されたタイミング、印刷装置管理サーバ105が印刷装置106からインク残量を取得したタイミング、もしくは、予め決まった時間に開始されるとよい。
【0064】
CPU501は、印刷装置106からインク残量情報を受信したか否かを判定する(S1001)。S1001の処理は、インク残量情報を受信したと判定されるまで繰り返される。なお、印刷装置106から受信するインク残量情報には、印刷装置106のシリアルIDが含まれている。インク残量情報を受信したと判定された場合、CPU501は、インク残量情報に含まれる印刷装置106のシリアルIDに基づいて、データベース513を参照して、S812で保存したログインユーザ情報を取得する(S1002)。
【0065】
そして、CPU501は、S1002で取得したログインユーザ情報に対応する第2認証情報が存在するか否かを判定する(S1003)。第2認証情報が存在すると判定された場合、CPU501は、第2認証情報を用いて、印刷装置106から受信したシリアルIDと、該シリアルIDに対応する各注文IDに対するインク残量情報とを消耗品管理サーバ102に送信する(S1004)。その後、図10の処理を終了する。一方、S1003で第2認証情報がないと判定された場合(S1003)、音声デバイス管理サーバ103に登録されていない印刷装置106であるので、消耗品管理サーバ102への送信を行わずに図10の処理を終了する。
【0066】
このように、本実施形態では、印刷装置管理サーバ105は、音声デバイス管理サーバ103に登録されていない印刷装置106のインク残量情報を消耗品管理サーバ102に送信しないように制御することができる。
【0067】
[インク残量の通知判定処理]
次に、印刷装置管理サーバ105からインク残量情報を受信した消耗品管理サーバ102が、インク残量を判定し、インク残量情報を音声デバイス管理サーバ103に送信する処理の流れを、図11を参照しながら説明する。
【0068】
図11は、印刷装置管理サーバ105からインク残量情報を受信した消耗品管理サーバ102が、インク残量を判定し、インク残量情報を音声デバイス管理サーバ103に送信する処理を示すフローチャートである。図11の処理は、例えば、消耗品管理サーバ105のCPU501がプログラムを実行することにより実現される。
【0069】
CPU501は、印刷装置管理サーバ105からインク残量情報を受信したか否かを判定する(S1101)。S1101の処理は、インク残量情報を受信したと判定されるまで繰り返される。インク残量情報を受信したと判定された場合、CPU501は、以降の処理を、受信したインク残量情報に含まれる注文IDごとに行う(S1102)。即ち、S1102~S1106の処理は、複数のインク色のインクカートリッジ数分、繰り返して実行される。
【0070】
CPU501は、注文IDに対応するインク残量の閾値を、図6の消耗品情報600から取得する(S1103)。そして、CPU501は、インク残量が閾値を下回っているか否かを判定する(S1104)。ここで、インク残量が閾値を下回っている(閾値未満)と判定された場合、CPU501は、シリアルID、インク色、注文ID、インク残量情報と、音声デバイス104を介してユーザに通知することを表す通知フラグと、を音声デバイス管理サーバ103に送信する(S1105)。
【0071】
一方、S1104でインク残量が閾値を下回っていない(閾値以上)と判定された場合、CPU501は、シリアルID、インク色、注文ID、インク残量情報を音声デバイス管理サーバ103に送信する(S1106)。その際、音声デバイス104を介してユーザに通知しないことを表す通知フラグを送信するようにしても良い。
【0072】
以上の処理を、印刷装置管理サーバ105から受信したインク残量情報に含まれる注文IDの数(インクカートリッジの数)分、繰り返して実行する。すべての注文IDについて処理が行われると、図11の処理を終了する。
【0073】
[音声通知処理及び発注処理]
次に、音声デバイス管理サーバ103がインク残量の低下をユーザに通知し、消耗品管理サーバ102に注文を指示するまでの処理の流れを、図12を参照しながら説明する。
【0074】
図12は、音声デバイス管理サーバ103がインク残量の低下を音声デバイスを介してユーザに通知し、消耗品管理サーバ102に注文を指示するまでのシーケンスを示す図である。
【0075】
まず、音声デバイス管理サーバ103は、消耗品管理サーバ102からシリアルID、インク色、注文ID、インク残量情報を受信する。そして、音声デバイス管理サーバ103は、それらの受信した情報を、該当するシリアルIDの印刷装置106における該当インク色のインクカートリッジのインク残量情報として記憶する(S1201)。なお、既にインク残量情報が記憶されている場合には、新たにS1201で受信したインク残量情報により更新する。S1201で記憶されたインク残量情報は、ユーザが端末装置101上で確認可能な、印刷装置106のインク残量の値を示す表示データに用いられ、端末装置101に送信されても良い。
【0076】
消耗品管理サーバ102から受信したインク残量情報に、ユーザに通知を行うことを表す通知フラグが含まれている場合、音声デバイス管理サーバ103は、音声デバイス104を介してユーザに通知するメッセージデータを作成する(S1202)。そして、音声デバイス管理サーバ103は、作成したメッセージデータを音声デバイス104に送信する(S1203)。例えば、「~のインク残量が少なくなりました。購入しますか?」といった内容のメッセージを通知するためのメッセージデータが作成される。「~」の部分には、消耗品管理サーバ102から受信したインク色の情報に基づいて、「シアン」など、通知用のワードが挿入される。
【0077】
音声デバイス104は、音声デバイス管理サーバ103から送信されたメッセージデータを保持する。そして、ユーザが音声デバイス104に対して例えば「通知は何?」のように発話して通知内容を問い合わせる(S1204)。問い合わせが行われると、音声デバイス104は、保持されているメッセージデータに基づいて、スピーカ301から音声出力してメッセージを再生する(S1205)。
【0078】
メッセージを聞いたユーザは、S1205で再生されたメッセージに応じて、例えば「シアンを購入して」の音声指示を発話する(S1206)。音声デバイス104は、マイクロフォン304で音声入力したユーザの発話内容を示す音声データを音声デバイス管理サーバ103に送信する(S1207)。
【0079】
音声デバイス管理サーバ103は、ユーザの発話内容を示す音声データをASR(Automatic Speech Recognition)処理によりテキスト変換する。そして、音声デバイス管理サーバ103は、テキストデータに基づき、NLU(Natural Language Understanding)処理で動作を決定する。例えば、シアンを購入することを指示するテキストデータの場合、シアンの注文指示処理を動作として決定する。そして、音声デバイス管理サーバ103は、消耗品管理サーバ102に対して、注文IDとともに、例えばシアンのインクタンクの注文指示を送信する(S1208)。
【0080】
消耗品管理サーバ102は、S1208で送信された注文IDに基づいて、図6の消耗品情報600から該当するインクの商品コードを特定し、注文処理を実行する(S1209)。なお、注文処理としては、消耗品管理サーバ102内で実行されても良いし、外部の販売サイトに対して注文を指示しても良い。
【0081】
本実施形態では、インク残量が閾値を下回った際に音声デバイス104を介してユーザに問い合わせ、ユーザが注文を指示した場合に該当インク色のインクカートリッジを注文するフローを説明した。ここで、ユーザが予め端末装置101で自動注文の設定をしておくようにしても良い。自動注文が有効に設定されている場合には、図12のシーケンスにおいて、S1202~S1207がスキップされる。その場合、音声デバイス管理サーバ103は、例えば「シアンのインクカートリッジを注文しました」のようなメッセージデータを作成して音声デバイス104に送信するようにしても良い。そのような構成により、ユーザに対して自動的に注文が実行されたことを認識させることができる。
【0082】
以上のように、本実施形態では、印刷装置管理サーバ105は、音声デバイス管理サーバ103に対して対象の印刷装置106を登録させることにより、音声デバイス管理サーバ103での印刷装置106の管理を可能とする。そして、インク残量低下時には、音声デバイス104を介して端末装置101のユーザに問い合わせ、ユーザ指示によりもしくは自動的に、消耗品管理サーバ102により新しいインクカートリッジを注文することができる。
【0083】
[印刷装置の情報の削除処理]
次に印刷装置の情報の削除処理について説明する。印刷装置管理サーバ105の1人のログインユーザに対して複数の印刷装置が管理されている場合、ログインユーザは、その中の任意の印刷装置を削除操作することがあり得る。その場合、印刷装置管理サーバ105の管理対象外となる。以下、ログインユーザが印刷装置管理サーバ105から印刷装置106を削除した場合に、音声デバイス管理サーバ103からもその印刷装置106の情報を削除する流れについて図13を参照しながら説明する。
【0084】
図13は、音声デバイス管理サーバ103から、印刷装置管理サーバ105で削除された印刷装置106の情報を削除する処理を示すフローチャートである。図13の処理は、例えば、音声デバイス管理サーバ103のCPU501がプログラムを実行することにより実現される。
【0085】
CPU501は、データベース513に登録されているすべての印刷装置106の情報、例えばシリアルIDを取得する(S1301)。以降の処理を、取得したシリアルIDごとに行う(S1302)。即ち、S1302~S1306の処理は、取得したシリアルIDの数分、繰り返して実行される。
【0086】
CPU501は、取得した印刷装置106のシリアルIDに基づいて、第1認証情報を用いて、印刷装置管理サーバ105に登録済みの印刷装置106の情報を問い合わせる(S1303)。問い合わせを受けた印刷装置管理サーバ105は、該当シリアルIDの印刷装置106が、印刷装置管理サーバ105で登録済みの印刷装置として存在するかを確認し、その結果を音声デバイス管理サーバ103に送信する。
【0087】
音声デバイス管理サーバ103は、印刷装置管理サーバ105から送信された結果に基づいて、該当シリアルIDの印刷装置106が、印刷装置管理サーバ105で登録済みの印刷装置として存在するか否かを判定する(S1304)。存在すると判定された場合、音声デバイス管理サーバ103は、印刷装置管理サーバ105に対して該当シリアルIDの印刷装置106のインク残量情報を消耗品管理サーバ102に送信するよう指示する(S1305)。印刷装置管理サーバ105は、その指示を受けると、印刷装置106に対してインク残量の問い合わせを行い、図10の処理を実行する。ここで、印刷装置106に対するインク残量の問い合わせを行わずに、過去にS1001で受信して印刷装置管理サーバ105に保存されているインク残量情報を消耗品管理サーバ102に送信するようにしても良い。一方、S1304で存在しないと判定された場合、音声デバイス管理サーバ103は、該当シリアルIDの印刷装置106の情報をデータベース513から削除する(S1306)。
【0088】
以上の処理を、取得したシリアルIDの数分、繰り返して実行する。すべてのシリアルIDについて処理が行われると、図13の処理を終了する。図13の処理は、所定の頻度、例えば、一日のうちの所定の時刻に実行されるようにしても良い。そのような構成により、音声デバイス管理サーバ103に登録されている印刷装置106の情報と、印刷装置管理サーバ105に登録されている印刷装置106の情報とを適切なタイミングにおいて同期したものとすることができる。
【0089】
<その他の実施形態>
図10の処理では、印刷装置管理サーバ105が印刷装置106からインク残量情報を受信した場合に、シリアルIDに該当するすべてのインク色のインク残量情報を消耗品管理サーバ102に送信すると説明した。しかしながら、他の構成によりインク残量情報が送信されるようにしても良い。
【0090】
例えば、印刷装置管理サーバ105が保持する図7の消耗品情報700に、図6の消耗品情報の閾値604を含めるようにしても良い。そして、図10のS1003の後、各注文IDに対応するインク残量が閾値604を下回ったか否かを判定する。つまり、印刷管理サーバ105自体がインク残量の閾値判定を行ってもよい。そして、閾値604を下回ったと判定されたインク残量情報のみをS1004で消耗品管理サーバ102に送信する。そのような構成により、消耗品管理サーバ102への送信頻度を下げることができ、ネットワーク上の通信トラフィックを抑制することができる。
【0091】
また、図10のS1003の後、各注文IDに対応するインク残量が前回のS1001で受信したインク残量との比較結果から、減少分を判定するようにしても良い。判定の結果、所定量減少したと判定されたインク残量のみをS1004で消耗品管理サーバ102に送信する。そのような構成により、消耗品管理サーバ102への送信頻度を下げることができ、ネットワーク上の通信トラフィックを抑制することができる。
【0092】
また、上記のように、消耗品管理サーバ102への送信頻度を下げるよう構成した場合、消耗品管理サーバ102の図11のS1102以降の処理において、S1103、S1104、S1106の処理を行わずに、S1105の処理のみを行うようにしても良い。また、印刷装置管理サーバ105からすべてのインク色のインク残量情報を送信するか、もしくは、上記のように送信頻度を下げるように構成するかの送信モードの決定について、印刷装置管理サーバ105が選択可能としても良い。その場合、いずれの送信モードを選択したかについての情報を印刷装置管理サーバ105が消耗品管理サーバ102に送信するようにする。消耗品管理サーバ102は、選択された送信モードに応じて、図11のS1103、S1104、S1106の処理の実行を制御する。
【0093】
また、印刷装置管理サーバ105が消耗品管理サーバ102に送信するインク残量情報は、図10のS1001で印刷装置106から複数回取得したインク残量情報の統計値(例えば平均値)であっても良い。そのような構成により、閾値と比較する際の判定精度を向上させることができる。
【0094】
以上のように、本実施形態においても、印刷装置管理サーバ105により管理される印刷装置の消耗品情報に基づく音声通知と、消耗品の残量に応じた消耗品の注文とを可能にする消耗品管理システムを実現することができる。
【0095】
また、本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【0096】
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
【符号の説明】
【0097】
101 端末装置: 102 消耗品管理サーバ: 103 音声デバイス管理サーバ: 104 音声デバイス: 105 印刷装置管理サーバ: 106 印刷装置: 202、302、405、501 CPU
図1
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