(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-06
(45)【発行日】2024-11-14
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/40 20120101AFI20241107BHJP
G06Q 20/28 20120101ALI20241107BHJP
【FI】
G06Q20/40
G06Q20/28
(21)【出願番号】P 2020186066
(22)【出願日】2020-11-06
【審査請求日】2023-10-11
(73)【特許権者】
【識別番号】514020389
【氏名又は名称】TIS株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】舘 康二
(72)【発明者】
【氏名】高島 玲
(72)【発明者】
【氏名】阿部 一彬
【審査官】関 博文
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-110461(JP,A)
【文献】特開2003-303282(JP,A)
【文献】特開2019-159454(JP,A)
【文献】特開2020-154573(JP,A)
【文献】特開2004-062623(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0065798(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の利用者を所有者とする所定のプリペイドカードに紐付けられた第1口座にチャージされているチャージ資金のうち、任意の金額の資金である利用資金を、前記所定のプリペイドカードに紐付けられた他の口座である第2口座であって、前記所定のプリペイドカードの利用に応じた引き落とし先となる第2口座へと移動させるよう指示する移動指示
を利用者から受け付ける指示受付部と、
前記指示受付部により前記移動指示が受け付けられた場合に、
前記移動指示を行った前記利用者の情報に基づいて、前記利用者が前記第1の利用者と所定の関係性を有する第2の利用者であるか否か判定する認証処理を実行し、前記利用者が第2の利用者であるとの本人性を認証できた場合には、前記第1口座から前記第2口座へと前記利用資金を移動させる資金制御部と
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記資金制御部は、前記第1口座から前記第2口座へと前記利用資金を移動させることで、第3の利用者が当該第2口座に紐付けられた所定の媒体を介して当該第2口座に蓄積される前記利用資金を利用できるよう制御する
ことを特徴とする請求項
1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記指示受付部は、前記チャージ資金に対する利用目的ごとに生成された前記第2口座のうち、前記第1の利用者を介護する介護業務で利用される資金を蓄積しておくための第2口座へと前記利用資金を移動させる移動操作を受け付け、
前記資金制御部は、前記第1口座から前記第2口座へと前記利用資金を移動させることで、前記第1の利用者を介護する介護業務を請け負う前記第3の利用者が前記所定の媒体を介して当該第2口座に蓄積される前記利用資金を利用できるよう制御する
ことを特徴とする請求項
2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記所定の媒体の利用に関する申請を前記第3の利用者から受け付ける申請受付部と、
前記申請受付部により前記申請が受け付けられた場合に、前記第2の利用者のうち、申請元の前記第3の利用者に対応する第2の利用者に対して、当該第3の利用者から前記申請があったことを通知する通知部と
をさらに有し、
前記資金制御部は、前記通知部による通知に応じて前記第2の利用者が前記申請を許可した場合には、申請元の前記第3の利用者が前記所定の媒体を介して前記第2口座に蓄積される前記利用資金を利用できるよう制御する
ことを特徴とする請求項
2または
3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記資金制御部は、前記利用資金を利用できるよう制御する処理として、前記所定の媒体にかけられている利用制限を解除する
ことを特徴とする請求項
4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記資金制御部は、前記第3の利用者が、前記所定の媒体を介して前記利用資金で購買活動を行った場合には、当該購買活動に応じた金額が前記第2口座から引き落とされるよう制御する
ことを特徴とする請求項
2~
5のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第3の利用者が、前記所定の媒体を介して前記利用資金で購買活動を行った場合には、当該購買活動で購入された商品に関する商品情報を、前記第2の利用者のうち、当該第3の利用者に対応する第2の利用者に提示する提示部をさらに有する
ことを特徴とする請求項
2~
6のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記第2の利用者からの要求に応じて、前記利用資金に関する情報が表示される画面を配信する配信部をさらに有する
ことを特徴とする請求項1~
7のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記配信部は、前記第2の利用者からの要求に応じて、当該第2の利用者に対応する第2口座における現在の残高状況が表示される残高画面を配信する
ことを特徴とする請求項
8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記配信部は、前記第2の利用者からの要求に応じて、当該第2の利用者に対応する第2口座での前記利用資金がこれまでに利用された状況が利用履歴として表示される履歴画面を配信する
ことを特徴とする請求項
8または
9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
第1の利用者を所有者とする所定のプリペイドカードに紐付けられた第1口座にチャージされているチャージ資金のうち、任意の金額の資金である利用資金を、前記所定のプリペイドカードに紐付けられた他の口座である第2口座であって、前記所定のプリペイドカードの利用に応じた引き落とし先となる第2口座へと移動させるよう指示する移動指示
を利用者から受け付ける指示受付工程と、
前記指示受付工程により前記移動指示が受け付けられた場合に、
前記移動指示を行った前記利用者の情報に基づいて、前記利用者が前記第1の利用者と所定の関係性を有する第2の利用者であるか否か判定する認証処理を実行し、前記利用者が第2の利用者であるとの本人性を認証できた場合には、前記第1口座から前記第2口座へと前記利用資金を移動させる資金制御工程と
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項12】
第1の利用者を所有者とする所定のプリペイドカードに紐付けられた第1口座にチャージされているチャージ資金のうち、任意の金額の資金である利用資金を、前記所定のプリペイドカードに紐付けられた他の口座である第2口座であって、前記所定のプリペイドカードの利用に応じた引き落とし先となる第2口座へと移動させるよう指示する移動指示
を利用者から受け付ける指示受付手順と、
前記指示受付手順により前記移動指示が受け付けられた場合に、
前記移動指示を行った前記利用者の情報に基づいて、前記利用者が前記第1の利用者と所定の関係性を有する第2の利用者であるか否か判定する認証処理を実行し、前記利用者が第2の利用者であるとの本人性を認証できた場合には、前記第1口座から前記第2口座へと前記利用資金を移動させる資金制御手順と
をコンピュータに実行させるための情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
プリペイドカードのユーザによるキャッシュレス決済を、他のユーザが管理する技術が知られている。例えば、特許文献1では、管理者である親ユーザの管理の下で、決済手段を持ち得ない子ユーザがキャッシュレス決済を行うことができるよう制御される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の従来技術に開示されたキャッシュレス決済装置では、親口座の利用者である親ユーザから、親口座に含まれる通貨を移動する先の子口座の作成の依頼を受け付けると、口座管理装置に対して子口座を作成させるとともに、この子口座を識別する子口座識別情報を含む識別コードが、子口座の利用者である子ユーザにより所有される媒体に付与される。
【0005】
このようなことから上記の従来技術では、親口座および子口座を管理する主体が親口座の利用者である親ユーザであるため、子口座の利用者である子ユーザは親ユーザによる子口座作成依頼や子口座への資金移動が行われない限り親ユーザの資金を利用することができない。
【0006】
例えば、子ユーザは、親ユーザの身内関係にあるとすると、親口座に含まれる資金の一部を親ユーザのために使える資金として子口座に移動させておくことができれば便利である。しかしながら、上記の従来技術では、子ユーザ側の都合で親口座に含まれる資金を、親口座に対応する子口座へと移動させることができないため、例えば、親ユーザに対してまとまった資金が必要な状況(例えば、介護が必要な状況)となった場合等に、この状況に充てられる資金を効果的に得られない等の不都合が生じる可能性があるとの問題があった。
【0007】
そこで、本開示では、第1の利用者が所有する口座にある資金の一部を第2の利用者が適切に使用することができるような口座間の資金移動を実現することができる情報処理装置、情報処理方法、および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、第1の利用者を所有者とする所定のプリペイドカードに紐付けられた第1口座にチャージされているチャージ資金のうち、任意の金額の資金である利用資金を、前記所定のプリペイドカードに紐付けられた他の口座である第2口座であって、前記所定のプリペイドカードの利用に応じた引き落とし先となる第2口座へと移動させるよう指示する移動指示を、前記第1の利用者とは異なる第2の利用者から受け付ける指示受付部と、前記指示受付部により前記移動指示が受け付けられた場合に、前記第1口座から前記第2口座へと前記利用資金を移動させる資金制御部とを有する。
【0009】
本発明の一態様に係る情報処理方法は、情報処理装置が実行する情報処理方法であって、第1の利用者を所有者とする所定のプリペイドカードに紐付けられた第1口座にチャージされているチャージ資金のうち、任意の金額の資金である利用資金を、前記所定のプリペイドカードに紐付けられた他の口座である第2口座であって、前記所定のプリペイドカードの利用に応じた引き落とし先となる第2口座へと移動させるよう指示する移動指示を、前記第1の利用者とは異なる第2の利用者から受け付ける指示受付工程と、前記指示受付工程により前記移動指示が受け付けられた場合に、前記第1口座から前記第2口座へと前記利用資金を移動させる資金制御工程とを含む。
【0010】
本発明の一態様に係る情報処理プログラムは、第1の利用者を所有者とする所定のプリペイドカードに紐付けられた第1口座にチャージされているチャージ資金のうち、任意の金額の資金である利用資金を、前記所定のプリペイドカードに紐付けられた他の口座である第2口座であって、前記所定のプリペイドカードの利用に応じた引き落とし先となる第2口座へと移動させるよう指示する移動指示を、前記第1の利用者とは異なる第2の利用者から受け付ける指示受付手順と、前記指示受付手順により前記移動指示が受け付けられた場合に、前記第1口座から前記第2口座へと前記利用資金を移動させる資金制御手順とをコンピュータに実行させる。
【0011】
上記の態様によれば、情報処理装置は、第1の利用者を所有者とする所定のプリペイドカードに紐付けられた第1口座にチャージされているチャージ資金のうち、任意の金額の資金である利用資金を、所定のプリペイドカードに紐付けられた他の口座である第2口座であって、所定のプリペイドカードの利用に応じた引き落とし先となる第2口座へと移動させるよう指示する移動指示を、第1の利用者と所定の関係性を有する第2の利用者から受け付けることができる。そして、情報処理装置は、この移動指示を受け付けた場合に、第1口座から第2口座へと利用資金を移動させることができる。これにより、情報処理装置は、第1の利用者が所有する口座にある資金の一部を第2の利用者が適切に使用することができるような口座間の資金移動を実現することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、第1の利用者が所有する口座にある資金の一部を第2の利用者が適切に使用することができるような口座間の資金移動を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理の全体像を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理システムの一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る口座データベースの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係る利用履歴データベースの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る情報処理手順を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、実施形態に係る情報処理システム1による処理手順を示すシーケンス図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)の一例について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0015】
[実施形態]
〔1.実施形態に係る情報処理の概要〕
まず、実施形態に係る情報処理の概要について説明する。例えば、身近に介護を必要とする要介護者を抱えるようなユーザ(例えば、要介護者の身内)とって介護資金の運用は重要な問題である。例えば、ユーザは、要介護者の資産の一部を介護資金に充てることにより、介護ヘルパーによる介護サービス支援を受けたいと考える場合があるが、この点について、以下のような問題がある。
【0016】
1つの問題としては、要介護者の資産を要介護者以外の人物が利用するという点での問題が挙げられる。例えば、要介護者の銀行口座に含まれる資産を、ユーザが直接運用することは容易ではない。また、要介護者がクレジットカードを有する場合、ユーザがこのクレジットカードを利用することも容易ではない。
【0017】
別の問題としては、介護ヘルパーに依頼する買い物代行における資金の取り扱い問題が挙げられる。例えば、ユーザは、介護ヘルパーに対して介護に必要な物資(例えば、食料品や生活雑貨等)の調達を買い物代行として依頼する際、買い物代行業に必要となる資金に要介護者の資産の一部から得た介護資金を利用する場合がある。しかしながら、介護ヘルパーはユーザにとって第3者の立場にある人物であるため、介護ヘルパーが適切に介護資金を使ってくれるかどうかという点がユーザの不安材料となり得る。
【0018】
ここで、クレジットカードよりも制約の低いプリペイドカード(具体的には、要介護者を所有者とするプリペイドカード)に対応する口座間での資金移動がユーザの判断で行えるようになると便利である。具体的には、要介護者が有する資産の一部をプリペイドカードに紐付けられる親口座(要介護者の口座)にチャージさせたうえで、このチャージ資金のうちの任意の資金を、プリペイドカードに紐付けられた別口座である子口座(例えば、介護資金が蓄積される専用口座)へとユーザが資金移動させることができれば、資産運用能力が低下している可能性のある要介護者に代わって、ユーザが自身の都合で安全に資産運用することができるようになり、適切な資産運用が実現されると考えられる。
【0019】
したがって、上記の問題点に鑑みて、本実施形態では、次のような情報処理を行うに至った。具体的には、実施形態に係る情報処理では、第1の利用者(例えば、要介護者の立場にある利用者)を所有者とする所定のプリペイドカードに紐付けられた第1口座にチャージされているチャージ資金のうち、任意の金額の資金である利用資金を、このプリペイドカードに紐付けられた他の口座である第2口座であって、このプリペイドカードの利用に応じた引き落とし先となる第2口座へと移動させるよう指示する移動指示が、第1の利用者と所定の関係性を有する第2の利用者(第1の利用者の身内の立場にある利用者)から受け付けられる。
【0020】
また、実施形態に係る情報処理では、移動指示が受け付けられた場合に、第1口座から第2口座へと資金移動が行われる。また、実施形態に係る情報処理では、係る資金移動により、第1の利用者を介護する介護業務を請け負う第3の利用者(例えば、介護ヘルパー)が第2口座に蓄積される資金を利用できるよう制御される。例えば、第3の利用者からの申請に対して第2の利用者が許可する応答を行った場合に、第3の利用者が第2口座に蓄積される資金を利用できるよう制御される。
【0021】
〔2.情報処理システムについて〕
以下、実施形態に係る情報処理の具体例を示すが、それに先立って、まず、実施形態に係る情報処理システムについて、
図2を用いて説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理システムの一例を示す図である。
図1には、実施形態に係る情報処理システムの一例として、情報処理システム1が示される。
【0022】
実施形態に係る情報処理システム1は、
図1に示すように、第2利用者装置10と、第3利用者装置20と、情報処理装置100とを含む。第2利用者装置10、第3利用者装置20、情報処理装置100は、ネットワークNを介して有線または無線により通信可能に接続される。なお、
図1に示す情報処理システム1には、複数台の第2利用者装置10や、複数台の第3利用者装置20や、複数台の店舗装置30や、複数台の情報処理装置100が含まれてよい。
【0023】
第2利用者装置10は、第2の利用者によって利用される情報処理端末である。第2利用者装置10は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等である。第2利用者装置10には、情報処理装置100との間で情報の送受信を可能とするアプリケーションとしてアプリAPがインストールされているものとする。
【0024】
また、第2の利用者は、自身と所定の関係性(例えば、自身を子とする親子関係)にある第1の利用者に代わって、第1の利用者の資産を運用しようとする利用者である。例えば、第2の利用者は、第1の利用者の資産の一部を、第1の利用者を介護するための介護資金に充てて運用しようとする利用者である。
【0025】
第3利用者装置20は、第3の利用者によって利用される情報処理端末である。第3利用者装置20は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PCや、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA等である。第3利用者装置20にも、情報処理装置100との間で情報の送受信を可能とするアプリケーションとしてアプリAPがインストールされているものとする。
【0026】
また、第3の利用者は、第1の利用者を介護する介護業務を請け負う立場の利用者であり、所謂、介護ヘルパーである。第3の利用者は、例えば、第2の利用者によって雇われた介護ヘルパーであり、第2の利用者により管理される介護資金を利用して買い物代行業を含む各種の介護業務を行う。このように、第3の利用者は、第2の利用者から提供された介護資金を利用するため、第2の利用者は、介護資金が適切に利用されるようアプリAPを介して介護資金を利用した買い物代行業務を管理することができるようになっている。
【0027】
店舗装置30は、買い物代行業務に利用される店舗に設置される情報処理端末である。店舗装置30は、例えば、店舗に設置されるPOS端末であってよい。買い物代行業務に利用される店舗は、買い物代行に適した特定業種の店舗に限定されてよい。また、買い物代行に適した特定業種の店舗とは、例えば、スーパー、コンビニエンスストア、ドラッグストア等である。
【0028】
情報処理装置100は、上述した実施形態に係る情報処理を行う。例えば、情報処理装置100は、実施形態に係る情報処理プログラムによって動作することで、係る情報処理を行う。また、本実施形態では、情報処理装置100は、サーバ装置であるものとして説明するが、クラウドシステムによって構成されてもよい。
【0029】
また、情報処理システム1には、プリペイドカードに対応する口座を管理するサーバ装置として、例えば、プリカ口座管理装置がさらに含まれてもよいが、本実施形態では、情報処理装置100が、プリカ口座管理装置の機能も有しているものとする。
【0030】
〔3.実施形態に係る情報処理の一例〕
ここからは、
図1を用いて実施形態に係る情報処理の一例について処理手順を交えて説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理の全体像を示す図である。
図1の例では、利用者U12(第2の利用者の一例)が、自身の親である利用者U11(第1の利用者の一例)に代わって、利用者U11を所有者とするプリペイドカードCD1(所定のプリペイドカードの一例)にチャージされる資金の一部を、利用者U11のための介護資金に利用しようとする場面が示されている。また、
図1の例では、この介護資金を用いて利用者U11に関する介護業務を行う介護ヘルパーとして、利用者U13(第3の利用者の一例)が示されている。利用者U13は、例えば、利用者U12により雇われている。
【0031】
また、情報処理装置100は、プリペイドカードCD1(以下、「プリカCD1」と略す)に対応する口座データベース121(
図4)において、プリカCD1の所有者ごとに口座を管理している。ここで、任意の利用者xを所有者とするプリカCD1を、利用者xの識別ID(所有者ID)用いて「CD1-x」のように識別されるものとする。そうすると、利用者U11に対応する各口座が紐付けられたプリカCD1は、
図1に示すように、プリカCD1-U11のように識別することができる。
【0032】
また、
図1の例では、プリカCD1-U11には、利用者U11のメインの口座である親口座PDB-U11(第1口座の一例)が紐付けられている。親口座PDB-U11は、利用者U11の銀行口座に含まれる資金の少なくとも一部がチャージされるチャージ先の口座であるとともに、利用者U11の権限のもとに生成される。また、
図1の例では、利用者U11が、例えば、利用者U12の支援を受け自身の銀行口座に含まれる資金の一部を親口座PDB-U11へとチャージ済であるものとする。
【0033】
また、
図1の例では、プリカCD1-U11には、親口座PDB-U11に対応する子口座CDB-U11(第2口座の一例)がさらに紐付けられている。子口座CDB-U11は、利用者U11の権限のもとに生成されるものであってもよいし、利用者U12の権限のもとに生成されるものであってもよい。また、利用者は、任意の数の子口座を生成することができ、
図1の例では、子口座CDB-U11の一例として、子口座CDB111、CDB112およびCDB113という3つの子口座が生成されている。また、利用者U12は、係る3つの子口座のうち、子口座CDB113を介護資金が蓄積される専用口座として定めているものとする。
【0034】
また、子口座CDB113には、買い物代行業務に用いられる専用のカードである買い物代行用カードCD1x(以下、「代行カードCDx1」と略す)が紐付けられている。代行カードCDx1(所定の媒体の一例)は、例えば、現金と同様の役割を果たす。また、
図1の例では、代行カードCDx1は、利用者U13に予め貸与されている。よって、利用者U13は、例えば、商品購入したい場合には、店頭にて代行カードCDx1を提示することにより商品を購入することができる。
【0035】
なお、代行カードCDx1は、例えば、特定業種の店舗(スーパー、コンビニエンスストア、ドラッグストア等)でしか利用できないよう、この特定業種を示すマーチャントカテゴリコードが予め付与されていてもよい。
【0036】
また、代行カードCDx1と同様の機能が、第3利用者装置20にて実現されてもよい。例えば、代行カードCDx1と同様の機能が、アプリAPにより第3利用者装置20にて実現されてもよい。係る場合には、利用者U13は、代行カードCDx1を有する必要はなく、例えば、店頭にて第3利用者装置20に表示される所定の画面(例えば、QRコード(登録商標)等のコード情報)を提示することで商品を購入することができる。
【0037】
また、
図1の例では、利用者U12が、利用者U11の親口座PDB-U11にチャージされているチャージ資金を子口座CDB113へと移動させることができるよう、利用者U12が利用者U11に対する子の関係(所定の関係性の一例)にある人物本人であるとの本人性が認証されているものとする。本人性を認証するための形態は限定されない。例えば、本人性の認証が所定に機関によって行われたうえで、情報処理装置100がこの認証結果を有していてもよい。
【0038】
このような状態において、利用者U13が、第3利用者装置20を用いて、買い物代行業務を行いたい旨の申請(買い申請)を行ったとする(ステップS1)。係る場合、情報処理装置100は、買い物申請(所定の媒体の利用に関する申請の一例)を利用者U13から受け付ける(ステップS2)。なお、ここでいう買い物申請とは、代行カードCDx1利用で買い物代行業務を行うための許可を利用者U12から得るための申請である。
【0039】
このため、情報処理装置100は、買い物申請を受け付けると、利用者U13から買い物申請があったことを利用者U12に通知する(ステップS3)。例えば、情報処理装置100は、第2利用者装置10を介して、利用者U13から買い物申請があったこと通知する。
【0040】
ここで、代行カードCDx1利用で商品購入された場合、子口座CDB113から代金の引き落としが行われるため、引き落とされる代金に足りるだけの資金が子口座CDB113に蓄積されていなければならない。このため、利用者U12は、親口座PDB-U11にチャージされているチャージ資金のうち、任意の金額の資金である利用資金を子口座CDB113に移動させておこうと考える場合がある。
【0041】
そうすると、利用者U12は、第2利用者装置10を用いて、親口座PDB-U11にチャージされているチャージ資金のうち、任意の金額の資金を子口座CDB113に移動させるよう指示する移動指示を情報処理装置100に送信する(ステップS4)。係る場合、情報処理装置100は、任意の金額を示す金額情報が含まれた移動指示を受け付ける(ステップS5)。
【0042】
また、情報処理装置100は、移動指示を受け付けると、親口座PDB-U11から子口座CDB113へと利用資金(金額情報で示される金額の資金)を移動させる(ステップS6)。
【0043】
また、利用者U12は、第2利用者装置10を用いて、買い物申請に対する許可の可否を示す可否情報を情報処理装置100に送信することができ、情報処理装置100は、利用者U12が買い物申請を許可した場合には、代行カードCDx1にかけられているロックを解除することで、子口座CDB113に蓄積される利用資金を利用者U13が利用できるよう制御することができる。また、情報処理装置100は、第3利用者装置20を介して、制御結果(例えば、利用者U12が申請を許可したためロック解除したこと)を利用者U13に通知することができる。
【0044】
また、利用者U13は、買い物代行業務のため実際に店舗へと出向く(ステップS7)。
図1の例では、利用者U13が、店舗ST1に出向いて買い物代行業務を行う例が示されている。
【0045】
ここで、代行カードCDx1を利用して商品が購入される場合、提示された代行カードCDx1を読み取った、店舗ST1の店舗装置30は、購入対象の商品を示す情報や、係る商品の購入金額を示す情報を含む商品情報を情報処理装置100に送信する。なお、例えば、代行カードCDx1と第3利用者装置20とが近距離通信可能な場合には、第3利用者装置20が商品情報を情報処理装置100に送信するという構成が採用されてもよい。また、第3利用者装置20が代行カードCDx1の機能を有する場合にも、第3利用者装置20が商品情報を情報処理装置100に送信してよい。
【0046】
また、情報処理装置100は、商品情報を受け付けると、子口座CDB113をチェックし、購入金額を満たす残高があれば、子口座CDB113の残高から購入金額が引き落とされるよう決済処理を実行する(ステップS8)。
【0047】
また、情報処理装置100は、代行カードCDx1利用で商品購入された場合には、第2利用者装置10を介して、購入された商品に関する商品情報を利用者12に提示してよい(ステップS9)。
【0048】
また、情報処理装置100は、利用者U12から要求を受け付けたタイミングで、子口座CDB113における現在の残高状況が表示される残高画面を利用者U12に配信することができる。また、情報処理装置100は、利用者U12から要求を受け付けたタイミングで、子口座CDB113に蓄積される利用資金がこれまでに利用された状況が利用履歴として表示される履歴画面を利用者U12に配信することができる。
【0049】
さて、これまで
図1を用いて、情報処理装置100によって行われる情報処理の一例を示した。このような情報処理装置100によれば、第1の利用者が所有する口座にある資金の一部を第2の利用者が適切に使用することができるような口座間の資金移動を実現することができるようになる。また、さらに、係る情報処理装置100によれば、移動させた資金が第1の利用者のために適切に利用されるよう第2の利用者が管理することができるようになるため、安全な資産運用を実現することができるようになる。
【0050】
また、情報処理装置100によれば、例えば、まとまった金額の資金を第1口座へとチャージさせておけば、当分の間、チャージにかかる手間をなくした状態で、第2の利用者が第1の利用者の資産を運用することができるため、第1の利用者の資産を運用する際の利便性を向上させることができるようになる。
【0051】
〔4.情報処理装置の構成〕
次に、
図3を用いて、実施形態に係る情報処理装置100について説明する。
図3は、実施形態に係る情報処理装置100の構成例を示す図である。
図3に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。
【0052】
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線または無線で接続され、例えば、第2利用者装置10、第3利用者装置20、店舗装置30との間で情報の送受信を行う。
【0053】
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子またはハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、口座データベース121と、利用履歴データベース122とを有する。
【0054】
(口座データベース121について)
口座データベース121は、所定のプリペイドカードに対応するプリペイドカード用の仮想口座に対応するデータベースである。具体的には、口座データベース121は、所定のプリペイドカードに対してチャージされているチャージ資金が管理されるデータベースに対応する。
【0055】
ここで、
図4に実施形態に係る口座データベース121の一例を示す。
図4に示す口座データベース121は、
図1で例示した口座データベース121に対応し、プリカCD1の所有者ごとにチャージ資金が管理される仮想口座の役割を有するデータベースである。
図4の例では、口座データベース121は、「プリカID(Identifier)」、「所有者ID(Identifier)」、「所有者情報」、「関係者ID(Identifier)」、「親口座ID」、「親口座残高」、「子口座ID」、「子口座残高」、「紐付け媒体ID」、「ロック状況」、「代行者ID」といった項目を有する。
【0056】
「プリカID(Identifier)」は、プリペイドカードを識別する識別情報を示す。より具体的には、「プリカID(Identifier)」は、各種存在するサービスに対応するプリペイドカードをサービスに応じて一意に識別する識別情報を示す。
図4の例では、プリカCD1を識別するプリカID「CD1」が登録されている例が示される。
【0057】
「所有者ID(Identifier)」は、「プリカID」により識別されるプリペイドカードの所有者を識別する識別情報を示す。また、ここでいう所有者は、
図1で説明した第1の利用者に対応する。
図4の例では、プリカID「CD1」に対して所有者ID「U11」が対応付けて登録される例が示される。係る例は、所有者U11(すなわち、第1の利用者である利用者U11)がプリカCD1の所有者として登録されていることを示す。
【0058】
「所有者情報」は、「所有者ID」により識別される所有者(第1の利用者)に関する各種情報(例えば、個人情報等)を示す。
図4の例では、説明を簡単にするために、利用者U11の所有者情報が概念的に「所有者情報♯11」のように示されているが、所有者情報♯11は、実際には、利用者U11の年齢、性別、氏名、住所、職業等を示す情報であってよい。
【0059】
「関係者ID(Identifier)」は、「所有者ID」により識別される所有者(第1の利用者)と所定の関係性(例えば、「所有者ID」により識別される所有者を親とする親子関係)を有する利用者を識別する識別情報を示す。また、ここでいう関係者は、
図1で説明した第2の利用者に対応する。
図4の例では、所有者ID「U11」に対して関係者ID「U12」が対応付けて登録される例が示される。係る例は、所有者U11(すなわち、第1の利用者である利用者U11)と所定の関係性を有する利用者が利用者U12である例を示す。また、所有者ID「U11」と関係者ID「U12」との対応付けは、利用者U12が、利用者U11に対する子の関係にある人物本人であるとの本人性が認証されたことによる認証結果に基づく対応付けであってよい。
【0060】
「関係者情報」は、「関係者ID」により識別される利用者(第2の利用者)に関する各種情報(例えば、個人情報等)を示す。
図4の例では、説明を簡単にするために、利用者U12の関係者情報が概念的に「関係者情報♯12」のように示されているが、実際には、利用者U11と利用者U12との間で成立している関係性、利用者U11の年齢、性別、氏名、住所、職業等を示す情報であってよい。
【0061】
「親口座ID」は、「プリカID」により識別されるプリペイドカードに紐付けられる、所有者ごとの口座のうち、当該所有者のメインの口座である親口座(第1口座)を識別する識別情報を示す。
図4の例では、プリカID「CD1」と、所有者ID「U11」と、親口座ID「PDB1-U11」とが対応付けて登録される例が示される。係る例は、利用者U11を所有者とするプリカCD1(プリカCD1-U11)には、利用者U11のメインの口座である親口座PDB-U11が紐付けられている例を示す。また、
図1で説明したように、親口座PDB-U11は、利用者U11の銀行口座に含まれる資金の少なくとも一部がチャージされるチャージ先の口座であるとともに、利用者U11の権限のもとに生成される。
【0062】
「親口座残高」は、「親口座ID」により識別される親口座における現在の残高に関する情報を示す。
図4の例では、親口座ID「PDB1-U11」と、親口座残高「残高♯11」とが対応付けて登録される例が示される。係る例は、親口座ID「PDB-U11」により識別される親口座(親口座PDB-U11)における現在の残高が「残高♯11」である例を示す。なお、
図4の例では、説明を簡単にするために、概念的に「残高♯11」のように示されているが、実際には、残高を示す正当な情報が登録される。
【0063】
「子口座ID」は、「プリカID」により識別されるプリペイドカードに紐付けられる、所有者(あるいは、当該所有者と所定の関係性を有する関係者)ごとの口座であって、当該所有者の親口座とは異なる他の口座である子口座(第2口座)を識別する識別情報を示す。
図4の例では、所有者ID「U11」と、関係者ID「U12」と、親口座ID「PDB1-U11」と、子口座ID(「CDB111」、「CDB112」、「CDB113」とが対応付けて登録される例が示される。係る例は、利用者U11を所有者とするプリカCD1(プリカCD1-U11)には、親口座PDB-U11の他に、3つの子口座(子口座CDB111、CDB112およびCDB113)が紐付けられている例を示す。また、係る例は、この3つの子口座に蓄積される資金は、利用者U12による移動指示に応じて親口座PDB-U11から移動された資金であるとともに、利用者U12の管理下におかれた資金であることを示す。
【0064】
ここで、
図1の例によれば、3つの子口座のうち、子口座CDB113は、介護資金が蓄積される専用口座として定めている。
【0065】
「子口座残高」は、「子口座ID」により識別される子口座における現在の残高に関する情報を示す。
図4の例では、子口座ID「CDB113」と、子口座残高「残高♯113」とが対応付けて登録される例が示される。係る例は、子口座ID「CDB113」により識別される子口座(子口座CDB113)における現在の残高が「残高♯113」である例を示す。なお、
図4の例では、説明を簡単にするために、概念的に「残高♯113」のように示されているが、実際には、残高を示す正当な情報が登録される。
【0066】
「紐付け媒体ID」は、後述の「代行者ID」により識別される利用者(第3の利用者)に対して代行業のために貸与される物理的な媒体(例えば、買い物代行用カード)を識別する識別情報を示す。
図4の例では、子口座ID「CDB113」に対して紐付け媒体ID「CDx1」が対応付けて登録される例が示される。係る例は、子口座ID「CDB113」により識別される子口座(子口座CDB113)に対して、紐付け媒体ID「CDx1」により識別される媒体(買い物代行用カードCD1x)が紐付けられている例を示す。また、係る紐付けにより、例えば、買い物代行カードCDx1利用で商品購入された場合、子口座CDB113から代金の引き落としが行われるという処理が実現される。
【0067】
また、「紐付け媒体ID」により識別される媒体は、買い物代行用カードのようにカード媒体ではなく、例えば、買い物代行用カードと同等の機能を実現された第3利用者装置20であってもよい。係る場合、「紐付け媒体ID」には、第3利用者装置20を識別する識別情報が登録される。
【0068】
「ロック状況」は、「紐付け媒体ID」により識別される媒体が、使用可能なようにロック解除されているか、あるいは、使用不可なようにロックされているかといったロック状況に関する情報を示す。
図4の例では、紐付け媒体ID「CDx1」に対してロック状況「ロック」が対応付けて登録される例が示される。係る例は、紐付け媒体ID「CDx1」により識別される媒体(買い物代行用カードCD1x)が、現在、使用できないようにロックされている例を示す。
【0069】
「代行者ID」は、「関係者ID」により識別される利用者(第2の利用者)からの依頼を受けて、買い物代行業を含む各種の介護業務を請け負う立場となった利用者(第3の利用者)を識別する識別情報を示す。また、このようなことから、「代行者ID」により識別される利用者(第3の利用者)は、「関係者ID」により識別される利用者(第2の利用者)により介護ヘルパーとして雇われた人物ということができる。
【0070】
また、
図4の例では、紐付け媒体ID「CDx1」に対して代行者ID「U13」が対応付けて登録される例が示される。係る例は、代行者U13(すなわち、第3の利用者である利用者U13)には、介護業務のために買い物代行用カードCD1xが貸与されている例を示す。
【0071】
(利用履歴データベース122について)
利用履歴データベース122は、
図4に示す子口座IDにより識別される子口座(第2口座)に千種記される利用資金がこれまでにどのように利用されてきたかを示す利用状況を利用履歴として記憶する。ここで、
図5に実施形態に係る利用履歴データベース122の一例を示す。
図5の例では、利用履歴データベース122は、「紐付け媒体ID(Identifier)」、「履歴ID」、「商品情報」といった項目を有する。
【0072】
「紐付け媒体ID」は、
図4に示す「紐付け媒体ID」に対応し、例えば、介護業務での代行業にて利用される物理的な媒体を識別する識別情報を示す。
【0073】
「履歴ID」は、「紐付け媒体ID」により識別される媒体を介した1回の購買活動に応じて、係る媒体の紐付け先となっている子口座に蓄積される利用資金が利用(消費)されることによる利用履歴を識別する識別情報を示す。「商品情報」は、「紐付け媒体ID」により識別される媒体を介した1回の購買活動で購入された商品に関する情報を示す。「商品情報」には、例えば、購入日時、購入された商品を示す情報(商品名や商品ID等)、購入された商品ごとの購入金額が含まれてよい。
【0074】
図5の例では、紐付け媒体ID「CDx1」に対して、履歴ID「履歴ID♯11」および商品情報「商品情報♯11」が対応付けて登録される例が示される。係る例は、買い物代行用カードCD1xが使用された1回の購買活動であって、履歴ID「履歴ID♯11」で識別される購買活動では、概念的に「商品情報♯11」のような商品購入が行われた例を示す。
【0075】
(制御部130について)
図3に戻り、制御部130は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0076】
図3に示すように、制御部130は、指示受付部131と、資金制御部132と、申請受付部133と、通知部134と、提示部135と、配信部136とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、
図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0077】
(指示受付部131について)
指示受付部131は、第1の利用者を所有者とする所定のプリペイドカードに紐付けられた第1口座にチャージされているチャージ資金のうち、任意の金額の資金である利用資金を、所定のプリペイドカードに紐付けられた他の口座である第2口座であって、所定のプリペイドカードの利用に応じた引き落とし先となる第2口座へと移動させるよう指示する移動指示を、第1の利用者とは異なる第2の利用者から受け付ける。
【0078】
例えば、指示受付部131は、第2の利用者として、第1の利用者と所定の関係性を有する利用者から移動指示を受け付ける。一例として、指示受付部131は、第2の利用者に対して第1の利用者と所定の関係性を有する人物本人であるとの本人性が認証された場合に、第2の利用者から移動指示を受け付ける。
【0079】
また、
図1の例によれば、指示受付部131は、チャージ資金に対する利用目的ごとに生成された第2口座のうち、第1の利用者を介護する介護業務で利用される資金を蓄積しておくための第2口座へと利用資金を移動させる移動操作を受け付ける。
【0080】
(資金制御部132について)
資金制御部132は、指示受付部131により移動指示が受け付けられた場合に、第1口座から第2口座へと利用資金を移動させる。
【0081】
また、例えば、資金制御部132は、第1口座から第2口座へと利用資金を移動させることで、第3の利用者が当該第2口座に紐付けられた所定の媒体を介して当該第2口座に蓄積される利用資金を利用できるよう制御する。例えば、資金制御部132は、利用資金を利用できるよう制御する処理として、所定の媒体にかけられている利用制限を解除(ロック解除)する。また、資金制御部132は、第3の利用者が、所定の媒体を介して利用資金で購買活動を行った場合には、当該購買活動に応じた金額が第2口座から引き落とされるよう制御する。
【0082】
また、
図1の例によれば、資金制御部132は、第1口座から第2口座へと利用資金を移動させることで、第1の利用者を介護する介護業務を請け負う第3の利用者が所定の媒体を介して当該第2口座に蓄積される利用資金を利用できるよう制御する。
【0083】
(申請受付部133について)
申請受付部133は、所定の媒体の利用に関する申請を第3の利用者から受け付ける。
【0084】
(通知部134について)
通知部134は、申請受付部133により申請が受け付けられた場合に、第2の利用者のうち、申請元の第3の利用者に対応する第2の利用者に対して、当該第3の利用者から申請があったことを通知する。また、通知部134による通知に応じて第2の利用者が申請を許可した場合には、資金制御部132は、申請元の第3の利用者が所定の媒体を介して第2口座に蓄積される利用資金を利用できるよう制御する。例えば、資金制御部132は、所定の媒体にかけられている利用制限を解除する。
【0085】
(提示部135について)
提示部135は、第3の利用者が、所定の媒体を介して利用資金で購買活動を行った場合には、当該購買活動で購入された商品に関する商品情報を、第2の利用者のうち、当該第3の利用者に対応する第2の利用者に提示する。
【0086】
(配信部136について)
配信部136は、第2の利用者からの要求に応じて、利用資金に関する情報が表示される画面を配信する。例えば、配信部136は、第2の利用者からの要求に応じて、当該第2の利用者に対応する第2口座における現在の残高状況が表示される残高画面を配信する。また、例えば、配信部136は、第2の利用者からの要求に応じて、当該第2の利用者に対応する第2口座での利用資金がこれまでに利用された状況が利用履歴として表示される履歴画面を配信する。
【0087】
〔5.処理手順〕
ここからは、
図6および
図7を用いて、情報処理装置100の制御部130が有する各処理部によって行われる処理に具体的な一例について、処置手順とともに説明する。
【0088】
〔5-1.処理手順(1)〕
まず、
図6を用いて、実施形態に係る情報処理の手順について説明する。
図6は、実施形態に係る情報処理手順を示すフローチャートである。
図6では、実施形態に係る情報処理のうち、第2の利用者からの指示に応じた口座間資金移動に関する情報処理の手順について説明する。また。
図6では、所定のプリペイドカードの一例としてプリカCD1を例示する。
【0089】
まず、指示受付部131は、プリカCD1に紐付けられた第1口座(親口座)にチャージされているチャージ資金のうち、任意の金額の資金である利用資金をプリカCD1に紐付けられた他の口座である第2口座(子口座)へと移動させるよう指示する移動指示を、第1口座の権利者(すなわち、プリカCD1の所有者である第1の利用者)とは異なる第2の利用者から受け付けたか否かを判定する(ステップS601)。
【0090】
指示受付部131は、移動指示を受け付けていないと判定している間は(ステップS601;No)、移動指示を受け付けたと判定できるまで待機する。
【0091】
一方、資金制御部132は、指示受付部131により移動指示を受け付けたと判定された場合には(ステップS601;Yes)、移動指示した利用者(第2の利用者)が、移動指示に対応する第1口座を所有する利用者(第1の利用者)の関係者であるか否かを判定する(ステップS602)。例えば、資金制御部132は、移動指示した利用者を識別する識別情報が「関係者ID」として口座データベース121に登録されているか否かに基づき、移動指示した利用者が、移動指示に対応する第1口座を所有する利用者の関係者であるか否かを判定することができる。
【0092】
資金制御部132は、移動指示した利用者が、移動指示に対応する第1口座を所有する利用者の関係者でないと判定した場合には(ステップS602;No)、第1口座から第2口座への資金移動を行わず処理を終了する。また、資金制御部132は、この場合、移動指示した利用者の本人性が認証できないため移動指示を拒絶する旨の応答が、移動指示した利用者に返されるよう制御してもよい。
【0093】
一方、資金制御部132は、移動指示した利用者が、移動指示に対応する第1口座を所有する利用者の関係者であると判定できた場合には(ステップS602;Yes)、移動指示で示される金額の利用資金を、移動指示に対応する親口座から移動指示に対応する子口座へと移動させる(ステップS603)。
【0094】
〔5-2.処理手順(2)〕
次に、
図7を用いて、実施形態に係る情報処理システム1に対応する情報処理手順の一例を示す。
図7は、実施形態に係る情報処理システム1による処理手順を示すシーケンス図である。
図7では、
図1の例を適宜採用して説明を行うことにする。具体的には、
図7では、利用者U11(第1の利用者)と関係性を有する利用者U12(第2の利用者)が移動指示したことに応じて、資金制御部132が、親口座PDB-U11から子口座CDB113へと利用資金を移動させたことを前提として、情報処理システム1の中で引き続き行われる情報処理の手順を説明する。
【0095】
また、
図7の例では、利用者U12に管理される子口座CDB113に紐付けられた代行カードCDx1が、利用者U11の介護ヘルパーとしての利用者U13(第3の利用者)に対して既に貸与されているものとする。また、この時点では、代行カードCDx1は、利用できないように利用制限(ロック)がかけられている。
【0096】
このような状態において、まず、利用者U13が、第3利用者装置20を用いて、買い物代行業務を行いたい旨の申請(買い申請)を行ったとする。係る場合、第3利用者装置20は、買い物申請が利用者U12に通知されるよう、情報処理装置100に対して買い物申請を行う(ステップS701)。例えば、第3利用者装置20は、買い物申請を示す申請情報を情報処理装置100に送信する。
【0097】
そうすると、情報処理装置100の申請受付部133は、第3利用者装置20から買い物申請を受け付ける(ステップS702)。
【0098】
また、情報処理装置100の通知部134は、利用者U12に対して利用者U13が買い物申請を行った旨を通知する(ステップS703)。例えば、通知部134は、利用者U13から買い物申請があったことを示す通知情報を、利用者U12の第2利用者装置10に送信する。
【0099】
第2利用者装置10は、利用者U13から買い物申請があったことを示す通知情報を受信する(ステップS704)。また、第2利用者装置10は、通知情報を受信すると、例えば、利用者U13が買い申請を行った旨をプッシュ通知形式で画面表示することができる。これにより、利用者U12は、利用者U13から買い物申請があったことを認識し、買い物申請を許可するか否かを検討する。
【0100】
そして、利用者U12は、第2利用者装置10を用いて、買い物申請を許可するか否かを検討した検討結果を、買い物申請に対する許可の可否を示す可否情報として情報処理装置100に送信する。係る場合、第2利用者装置10は、利用者U12の操作に応じて、買い物申請に対する許可の可否を示す可否情報を情報処理装置100に送信する(ステップS705)。
【0101】
そうすると、情報処理装置100の資金制御部132は、第2利用者装置10から可否情報を受信する(ステップS706)。そして、資金制御部132は、可否情報に応じて代行カードCDx1の利用制限を制御する(ステップS707)。例えば、資金制御部132は、可否情報が買い物申請を許可することを示す場合には、代行カードCDx1の利用制限(ロック)を解除し、一方、可否情報が買い物申請を許可しないことを示す場合には、代行カードCDx1の利用制限を現状のまま(ロックされたまま)とする。
【0102】
図7の例では、可否情報が買い物申請を許可することを示したものとして説明する。係る場合、資金制御部132は、口座データベース121において、代行カードCDx1に対応する「ロック状況」を「ロック」から「解除」へと更新する。
【0103】
また、通知部134は、ステップS707で行われた制御を示す制御結果を利用者U13に通知してもよい(ステップS708)。例えば、通知部134は、係る制御結果を示す結果情報を第3利用者装置20に送信することで、制御結果を利用者U13に通知することができる。利用者U12が買い物申請を許可した今回の場合、買い物申請許可との制御結果が通知される。一方、利用者U12が買い物申請を許可しなかった場合には、買い物申請拒否との制御結果が通知される。
【0104】
第3利用者装置20は、制御結果を示す結果情報を受信すると(ステップS709)、結果情報で示される制御結果を画面表示する(ステップS710)。例えば、第3利用者装置20は、制御結果をプッシュ通知形式で画面表示することができる。
【0105】
ここで、利用者U12が買い物申請を許可した今回の場合、ステップS710での画面表示により、利用者13は、利用者U12が買い物申請を許可したことにより、買い物代行を行う許可が下りたことを認識する。そうすると、利用者13は、買い物代行業務のため実際に店舗へと出向く。
図7の例では(
図1と同様に)、利用者U13が、店舗ST1に出向いて買い物代行業務を行う例が示されている。
【0106】
代行カードCDx1を利用して商品が購入される場合、店頭で提示された代行カードCDx1を読み取った、店舗ST1の店舗装置30は、購入対象の商品を示す情報や、係る商品の購入金額を示す情報を含む商品情報を情報処理装置100に送信する(ステップS711)。また、店舗装置30は、代行カードCDx1を識別する識別情報を紐付け媒体IDとして情報処理装置100に送信する。
【0107】
資金制御部132は、店舗装置30から紐付け媒体IDを含む商品情報を受信すると、商品情報と紐付け媒体IDとに基づいて、決済処理を実行する(ステップS712)。例えば、資金制御部132は、商品情報を受け付けると、口座データベース121を参照する。そして、資金制御部132は、紐付け媒体IDが対応付けられる子口座CDB113をチェックし、購入金額を満たす残高があれば、子口座CDB113の残高から購入金額が引き落とされるよう決済処理を実行する。また、決済処理が実行された場合には、口座データベース121において、子口座ID「CDB113」に対応付けられる子口座残高が購入金額に応じて更新される。
【0108】
また、資金制御部132は、商品情報を受け付けたことで、代行カードCDx1を介して子口座CDB113に蓄積される利用資金で商品が購入されるという、代行カードCDx1を介した1回の購買活動が行われたこと認識する。そうすると、資金制御部132は、利用履歴データベース122にアクセスし、この1回の購買活動に応じた利用履歴を登録する。
【0109】
また、情報処理装置100の提示部135は、1回の購買活動で購入された商品に関する商品情報を利用者12に提示する(ステップS713)。例えば、提示部135は、1回の購買活動で購入された商品に関する商品情報を第2利用者装置10に送信することで、商品情報を利用者12に提示する。係る商品情報には、例えば、購入された商品ごとの商品名や購入金額等が含まれる。
【0110】
第2利用者装置10は、商品情報を受信すると(ステップS714)、受信した商品情報を画面表示する(ステップS715)。例えば、第2利用者装置10は、商品情報として、購入された商品ごとに当該商品の商品名および購入金額が対応付けられた商品一覧を画面表示することができる。
【0111】
〔6.変形例〕
上記実施形態に係る情報処理装置100は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。
【0112】
〔6-1.残高画面を配信〕
配信部136は、第2の利用者からの要求に応じて、当該第2の利用者に対応する第2口座における現在の残高状況が表示される残高画面を配信する。この点について、
図1の例を用いて説明する。
【0113】
例えば、第2の利用者である利用者U12は、子口座CDB113の残高状況を知りたいとする。係る場合、利用者U12は、第2利用者装置10を用いて、子口座CDB113の残高状況が表示される残高画面の配信要求を情報処理装置100に送信する。
【0114】
配信部136は、利用者U12から配信要求を受け付けると、口座データベース121にアクセスし、子口座ID「CDB113」に対応付けられる子口座残高「残高♯113」を抽出する。そして、配信部136は、残高♯113で示される残高が残高状況として表示される残高画面を第2利用者装置10に配信する。
【0115】
このような情報処理装置100によれば、第2の利用者は、任意のタイミングで第2口座の残高状況を知ることができるため、第1口座から第2口座への資金移動を行うべきか、あるいは、第1口座へのチャージがそろそろ必要であるかといった口座管理に係るプランニングを効果的に行うことができるようになる。
【0116】
〔6-2.残高画面を配信〕
また、配信部136は、第2の利用者からの要求に応じて、当該第2の利用者に対応する第2口座での利用資金がこれまでに利用された状況が利用履歴として表示される履歴画面を配信する。この点について、
図1の例を用いて説明する。
【0117】
例えば、第2の利用者である利用者U12は、子口座CDB113に蓄積される利用資金(親口座PDB-U11から移動させた資金)が、これまでにどのような買い物に利用されてきたか確認した場合がある。係る場合、利用者U12は、第2利用者装置10を用いて、子口座CDB113に対応する利用資金に関する利用履歴が示される履歴画面の配信要求を情報処理装置100に送信する。
【0118】
配信部136は、利用者U12から配信要求を受け付けると、子口座CDB113に紐付けられる代行カードCDx1を識別する「紐付け媒体ID」と、利用履歴データベース122とを照らし合わせて、子口座CDB113に対応する利用履歴を抽出する。そして、配信部136は、抽出した利用履歴が表示される履歴画面を第2利用者装置10に配信する。
【0119】
このような情報処理装置100によれば、第2の利用者は、第3の利用者が目的(例えば、介護)のために適切に資金を利用しているか否かを確認することができるため、安全な資産運用を実現することができるようになる。
【0120】
〔6-3.情報処理システムの構成〕
プリペイドカードに対応する口座を管理するサーバ装置として、例えば、プリカ口座管理装置が、情報処理装置100とは別に存在し、これが実施形態に係る情報処理システム1にさらに含まれてもよい。また、プリカ口座管理装置は、プリペイドカードの種別ごとに存在してもよい。
【0121】
また、このようなシステム構成が採用される場合、資金制御部132は、移動指示が受け付けられた場合には、例えばプリカCD1に対応するプリカ口座管理装置にアクセスし、プリカ口座管理装置が有する親口座PDB-U11から、プリカ口座管理装置が有する子口座CDB113へと利用資金を移動させる。
【0122】
〔7.ハードウェア構成〕
次に、実施形態に係る情報処理装置100のハードウェア構成例について説明する。
図8は、実施形態に係る情報処理装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図8を参照すると、情報処理装置100は、例えば、プロセッサ801と、ROM802と、RAM803と、ホストバス804と、ブリッジ805と、外部バス806と、インターフェース807と、入力装置808と、出力装置809と、ストレージ810と、ドライブ811と、接続ポート812と、通信装置813と、を有する。なお、ここで示すハードウェア構成は一例であり、構成要素の一部が省略されてもよい。また、ここで示される構成要素以外の構成要素をさらに含んでもよい。
【0123】
(プロセッサ801)
プロセッサ801は、例えば、演算処理装置または制御装置として機能し、ROM802、RAM803、ストレージ810、またはリムーバブル記録媒体901に記録された各種プログラムに基づいて各構成要素の動作全般またはその一部を制御する。
【0124】
(ROM802、RAM803)
ROM802は、プロセッサ801に読み込まれるプログラムや演算に用いるデータなどを格納する手段である。RAM803には、例えば、プロセッサ801に読み込まれるプログラムや、そのプログラムを実行する際に適宜変化する各種パラメータなどが一時的または永続的に格納される。
【0125】
(ホストバス804、ブリッジ805、外部バス806、インターフェース807)
プロセッサ801、ROM802、RAM803は、例えば、高速なデータ伝送が可能なホストバス804を介して相互に接続される。一方、ホストバス804は、例えば、ブリッジ805を介して比較的データ伝送速度が低速な外部バス806に接続される。また、外部バス806は、インターフェース807を介して種々の構成要素と接続される。
【0126】
(入力装置808)
入力装置808には、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、スイッチ、およびレバーなどが用いられる。さらに、入力装置808としては、赤外線やその他の電波を利用して制御信号を送信することが可能なリモートコントローラ(以下、リモコン)が用いられることもある。また、入力装置808には、マイクロフォンなどの音声入力装置が含まれる。
【0127】
(出力装置809)
出力装置809は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)、LCD、または有機ELなどのディスプレイ装置、スピーカ、ヘッドホンなどのオーディオ出力装置、プリンタ、携帯電話、またはファクシミリなど、取得した情報を利用者に対して視覚的または聴覚的に通知することが可能な装置である。また、本実施形態に係る出力装置809は、触覚刺激を出力することが可能な種々の振動デバイスを含む。
【0128】
(ストレージ810)
ストレージ810は、各種のデータを格納するための装置である。ストレージ810としては、例えば、ハードディスクドライブ(HDD)などの磁気記憶デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、または光磁気記憶デバイスなどが用いられる。
【0129】
(ドライブ811)
ドライブ811は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体901に記録された情報を読み出し、またはリムーバブル記録媒体901に情報を書き込む装置である。
【0130】
(接続ポート812)
接続ポート812は、例えば、USB(Universal Serial Bus)ポート、IEEE1394ポート、SCSI(Small Computer System Interface)、RS-232Cポート、または光オーディオ端子などのような外部接続機器902を接続するためのポートである。
【0131】
(通信装置813)
通信装置813は、ネットワークに接続するための通信デバイスであり、例えば、有線または無線LAN、Bluetooth(登録商標)、またはWUSB(Wireless USB)用の通信カード、光通信用のルータ、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)用のルータ、または各種通信用のモデムなどである。
【0132】
(リムーバブル記録媒体901)
リムーバブル記録媒体901は、例えば、DVDメディア、Blu-ray(登録商標)メディア、HD DVDメディア、各種の半導体記憶メディアなどである。もちろん、リムーバブル記録媒体901は、例えば、非接触型ICチップを搭載したICカード、または電子機器などであってもよい。
【0133】
(外部接続機器902)
外部接続機器902は、例えば、プリンタ、携帯音楽プレーヤ、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、またはICレコーダなどである。
【0134】
なお、実施形態に係る記憶部120は、ROM802やRAM803、ストレージ810によって実現される。また、プロセッサ801によって実現される実施形態に係る制御部130が、指示受付部131と、資金制御部132と、申請受付部133と、通知部134と、提示部135と、配信部136を実現する各制御プログラムを、ROM802やRAM803などから読み出し実行する。
【0135】
〔8.その他〕
上記した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部は、手動的に行われてもよい。また、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部は、公知の方法で自動的に行われてもよい。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られるものではない。
【0136】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されなくともよい。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られない。また、各構成要素は、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成してもよい。また、上記してきた各処理は、矛盾しない範囲で適宜組み合わせて実行されてもよい。
【0137】
以上、本願の実施形態をいくつかの図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【符号の説明】
【0138】
1 情報処理システム
10 第2利用者装置
20 第3利用者装置
30 店舗装置
100 情報処理装置
120 記憶部
121 口座データベース
122 利用履歴データベース
130 制御部
131 指示受付部
132 資金制御部
133 申請受付部
134 通知部
135 提示部
136 配信部