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特許7583619制御装置、プログラム、システム及び制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-06
(45)【発行日】2024-11-14
(54)【発明の名称】制御装置、プログラム、システム及び制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/38 20090101AFI20241107BHJP
   H04W 24/04 20090101ALI20241107BHJP
   H04W 28/08 20230101ALI20241107BHJP
   H04W 36/08 20090101ALI20241107BHJP
   H04W 36/18 20090101ALI20241107BHJP
   H04W 48/20 20090101ALI20241107BHJP
   H04W 84/06 20090101ALI20241107BHJP
【FI】
H04W52/38
H04W24/04
H04W28/08
H04W36/08
H04W36/18
H04W48/20
H04W84/06
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2021003538
(22)【出願日】2021-01-13
(65)【公開番号】P2022108508
(43)【公開日】2022-07-26
【審査請求日】2023-07-05
(73)【特許権者】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】野崎 潔
【審査官】田部井 和彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-043494(JP,A)
【文献】特表2015-525540(JP,A)
【文献】特表2017-521962(JP,A)
【文献】特開2020-036059(JP,A)
【文献】特開2020-048046(JP,A)
【文献】米国特許第10034209(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00-99/00
DB名 3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地上に複数のセルを含むマルチセルを形成して前記マルチセル内のユーザ端末に無線通信サービスを提供する飛行体を制御する制御装置であって、
前記制御装置が制御する第1の飛行体と第2の飛行体とが入れ替わる場合に、前記第1の飛行体と入れ替わる前記第2の飛行体が、前記第1の飛行体が形成している前記複数のセルのそれぞれの位置に合わせて、それぞれが前記複数のセルのそれぞれと同じ周波数帯の複数のセルの形成を開始したことに応じて、前記第1の飛行体の前記複数のセルのそれぞれについて、電波出力の低下速度を個別に制御して、前記複数のセルのそれぞれの電波出力を連続的に低下させるよう制御する出力制御部
を備える、制御装置。
【請求項2】
前記第1の飛行体の前記複数のセルのそれぞれについて、前記ユーザ端末の接続数を取得する接続数取得部
を備え、
前記出力制御部は、前記第1の飛行体の前記複数のセルのそれぞれについて、前記ユーザ端末の接続数に基づいて、電波出力の低下速度を制御する、請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記出力制御部は、前記第1の飛行体の前記複数のセルのそれぞれについて、前記ユーザ端末の接続数が多いほど、電波出力の低下速度を遅くする、請求項2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記出力制御部は、前記第1の飛行体の前記複数のセルのそれぞれについて、前記ユーザ端末の接続数が少ないほど、電波出力の低下速度を速くする、請求項2又は3に記載の制御装置。
【請求項5】
前記第1の飛行体の前記複数のセルのそれぞれについて、ハンドオーバしていく前記ユーザ端末の状況を示すHOアウト情報を取得するHOアウト情報取得部
を備え、
前記出力制御部は、前記第1の飛行体の前記複数のセルのそれぞれについて、前記HOアウト情報に基づいて、電波出力の低下速度を制御する、請求項1から4のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項6】
前記HOアウト情報取得部は、前記第1の飛行体の前記複数のセルのそれぞれについて、単位時間当たりにハンドオーバしていく前記ユーザ端末の数を示す前記HOアウト情報を取得する、請求項5に記載の制御装置。
【請求項7】
前記出力制御部は、前記第1の飛行体の前記複数のセルのそれぞれについて、単位時間当たりにハンドオーバしていく前記ユーザ端末の数が多いほど、電波出力の低下速度を遅くする、請求項6に記載の制御装置。
【請求項8】
前記第2の飛行体の前記複数のセルのそれぞれについて、ハンドオーバしてくる前記ユーザ端末の状況を示すHOイン情報を取得するHOイン情報取得部
を備え、
前記出力制御部は、前記HOイン情報に基づいて、前記第1の飛行体の前記複数のセルのそれぞれについて、電波出力の低下速度を制御する、請求項1から7のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項9】
前記HOイン情報取得部は、前記第2の飛行体の前記複数のセルのそれぞれについて、単位時間当たりにハンドオーバしてくる前記ユーザ端末の数を示す前記HOイン情報を取得する、請求項8に記載の制御装置。
【請求項10】
前記出力制御部は、前記第1の飛行体の前記複数のセルのそれぞれについて、前記第2の飛行体の前記複数のセルのうちの位置が対応するセルにおける、単位時間当たりにハンドオーバしてくる前記ユーザ端末の数が多いほど、電波出力の低下速度を遅くする、請求項9に記載の制御装置。
【請求項11】
前記制御装置は地上に配置され、
前記出力制御部は、前記第1の飛行体に対して指示を送信することによって、前記複数のセルのそれぞれについて、電波出力の低下速度を個別に制御する、請求項1から10のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項12】
前記制御装置は、前記第1の飛行体に搭載される、請求項1から10のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項13】
コンピュータを、請求項1から12のいずれか一項に記載の制御装置として機能させるためのプログラム。
【請求項14】
請求項1から12のいずれか一項に記載の制御装置と、
前記第1の飛行体と、
前記第2の飛行体と
を備えるシステム。
【請求項15】
前記第2の飛行体は、前記複数のセルを形成している前記第1の飛行体に対応する位置まで移動した後、それぞれが前記第1の飛行体の前記複数のセルのそれぞれと同じ周波数帯の前記複数のセルの形成を開始する、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記第2の飛行体は、前記複数のセルのそれぞれについて、ハンドオーバしてくる前記ユーザ端末の状況を示すHOイン情報を、前記制御装置に送信する、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
地上に複数のセルを含むマルチセルを形成して前記マルチセル内のユーザ端末に無線通信サービスを提供するためのアンテナを有する飛行体を制御する制御装置によって実行される制御方法であって、
前記制御装置が制御する第1の飛行体と第2の飛行体とが入れ替わる場合に、前記第1の飛行体と入れ替わる前記第2の飛行体が、前記第1の飛行体が形成している前記複数のセルのそれぞれの位置に合わせて、それぞれが前記複数のセルのそれぞれと同じ周波数帯の複数のセルの形成を開始したことに応じて、前記第1の飛行体の前記複数のセルのそれぞれについて、電波出力の低下速度を個別に制御して、前記複数のセルのそれぞれの電波出力を連続的に低下させるよう制御する出力制御段階
を備える、制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基地局装置、プログラム、システム及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、地上に向けてビームを照射することにより地上にマルチセルを形成して、マルチセル内のユーザ端末に無線通信サービスを提供する飛行体が記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2020-170888号公報
【発明の概要】
【0003】
本発明の一実施態様によれば、制御装置が提供される。制御装置は、地上に複数のセルを含むマルチセルを形成してマルチセル内のユーザ端末に無線通信サービスを提供する飛行体を制御してよい。制御装置は、制御装置が制御する第1の飛行体と入れ替わる第2の飛行体が、第1の飛行体が形成している複数のセルのそれぞれの位置に合わせて、それぞれが複数のセルのそれぞれと同じ周波数帯の複数のセルの形成を開始したことに応じて、第1の飛行体の複数のセルの電波出力を連続的に低下させるよう制御する出力制御部を備えてよい。出力制御部は、複数のセルのそれぞれについて、電波出力の低下速度を個別に制御してよい。
【0004】
制御装置は、上記第1の飛行体の上記複数のセルのそれぞれについて、上記ユーザ端末の接続数を取得する接続数取得部を備えてよく、上記出力制御部は、上記第1の飛行体の上記複数のセルのそれぞれについて、上記ユーザ端末の接続数に基づいて、電波出力の低下速度を制御してよい。上記出力制御部は、上記第1の飛行体の上記複数のセルのそれぞれについて、上記ユーザ端末の接続数が多いほど、電波出力の低下速度を遅くしてよい。上記出力制御部は、上記第1の飛行体の上記複数のセルのそれぞれについて、上記ユーザ端末の接続数が少ないほど、電波出力の低下速度を速くしてよい。制御装置は、上記第1の飛行体の上記複数のセルのそれぞれについて、ハンドオーバしていく上記ユーザ端末の状況を示すHOアウト情報を取得するHOアウト情報取得部を備えてよく、上記出力制御部は、上記第1の飛行体の上記複数のセルのそれぞれについて、上記HOアウト情報に基づいて、電波出力の低下速度を制御してよい。上記HOアウト情報取得部は、上記第1の飛行体の上記複数のセルのそれぞれについて、単位時間当たりにハンドオーバしていく上記ユーザ端末の数を示す上記HOアウト情報を取得してよい。上記出力制御部は、上記第1の飛行体の上記複数のセルのそれぞれについて、単位時間当たりにハンドオーバしていく上記ユーザ端末の数が多いほど、電波出力の低下速度を遅くしてよい。制御装置は、上記第2の飛行体の上記複数のセルのそれぞれについて、ハンドオーバしてくる上記ユーザ端末の状況を示すHOイン情報を取得するHOイン情報取得部を備えてよく、上記出力制御部は、上記HOイン情報に基づいて、上記第1の飛行体の上記複数のセルのそれぞれについて、電波出力の低下速度を制御してよい。上記HOイン情報取得部は、上記第2の飛行体の上記複数のセルのそれぞれについて、単位時間当たりにハンドオーバしてくる上記ユーザ端末の数を示す上記HOイン情報を取得してよい。上記出力制御部は、上記第1の飛行体の上記複数のセルのそれぞれについて、上記第2の飛行体の上記複数のセルのうちの位置が対応するセルにおける、単位時間当たりにハンドオーバしてくる上記ユーザ端末の数が多いほど、電波出力の低下速度を遅くしてよい。上記制御装置は地上に配置されてよく、上記出力制御部は、上記第1の飛行体に対して指示を送信することによって、上記複数のセルのそれぞれについて、電波出力の低下速度を個別に制御してよい。上記制御装置は、上記第1の飛行体に搭載されてよい。
【0005】
本発明の一実施態様によれば、コンピュータを、上記制御装置として機能させるためのプログラムが提供される。
【0006】
本発明の一実施態様によれば、上記制御装置と、上記第1の飛行体と、上記第2の飛行体とを備えるシステムが提供される。上記第2の飛行体は、上記複数のセルを形成している上記第1の飛行体に対応する位置まで移動した後、それぞれが上記第1の飛行体の上記複数のセルのそれぞれと同じ周波数帯の上記複数のセルの形成を開始してよい。上記第2の飛行体は、上記複数のセルのそれぞれについて、ハンドオーバしてくる上記ユーザ端末の状況を示すHOイン情報を、上記制御装置に送信してよい。
【0007】
本発明の一実施態様によれば、地上に複数のセルを含むマルチセルを形成してマルチセル内のユーザ端末に無線通信サービスを提供するためのアンテナを有する飛行体を制御する制御装置によって実行される制御方法が提供される。制御方法は、制御装置が制御する第1の飛行体と入れ替わる第2の飛行体が、第1の飛行体が形成している複数のセルのそれぞれの位置に合わせて、それぞれが複数のセルのそれぞれと同じ周波数帯の複数のセルの形成を開始したことに応じて、第1の飛行体の複数のセルの電波出力を連続的に低下させるよう制御する出力制御段階を備えてよい。出力制御段階は、複数のセルのそれぞれについて、電波出力の低下速度を個別に制御してよい。
【0008】
本発明の一実施態様によれば、制御装置が提供される。制御装置は、地上に複数のセルを含むマルチセルを形成してマルチセル内のユーザ端末に無線通信サービスを提供するためのアンテナを有する現用飛行体と入れ替わる入替飛行体を制御してよい。制御装置は、現用飛行体が形成している複数のセルのそれぞれの位置に合わせて、それぞれが複数のセルのそれぞれと同じ周波数帯の複数のセルを形成する通信制御部を備えてよい。制御装置は、通信制御部によって形成された複数のセルのそれぞれについて、ハンドオーバしてくるユーザ端末の状況を示すHOイン情報を、現用飛行体に対して送信する通知部を備えてよい。
【0009】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】システム10の一例を概略的に示す。
図2】入れ替え時における処理内容について説明するための説明図である。
図3】入れ替え時における処理内容について説明するための説明図である。
図4】入れ替え時における処理内容について説明するための説明図である。
図5】入れ替え時における処理内容について説明するための説明図である。
図6】入れ替えられる側の第1の飛行体100による処理の流れの一例を概略的に示す。
図7】第1のアルゴリズムを実施する場合における第1の飛行体100による処理の流れを概略的に示す。
図8】第2のアルゴリズムを実施する場合における第1の飛行体100による処理の流れを概略的に示す。
図9】制御装置400の機能構成の一例を概略的に示す。
図10】管理サーバ500の機能構成の一例を概略的に示す。
図11】通信制御装置300として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
上空を飛行しながら地上にセルを形成して無線通信サービスを提供する飛行体は、メンテナンス等のために、他の飛行体と入れ替える必要が生じる場合がある。既にサービスエリアを構築している飛行体Aと、入れ替えのために来た飛行体Bがある場合に、飛行体Aのサービスを止めて飛行体Bでサービスを再開するときの方法を構築する必要がある。本実施形態に係るシステム10においては、すでにサービスエリアを構築している飛行体Aと、入れ替えのために来た飛行体Bの送信出力を調整することにより、飛行体Aのセルから飛行体Bのセルへのハンドーオーバの単位時間当たりの数を制御しつつ、飛行体Aのセルと飛行体Bのセルでの干渉を避け、飛行体Bの過負荷状態を避けるようにする。
【0012】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0013】
図1は、システム10の一例を概略的に示す。システム10は、複数の飛行体100を備えてよい。システム10は、複数の飛行体100を管理する管理サーバ500を備えてよい。
【0014】
飛行体100は、地上に複数の120を含むマルチセル110を形成してマルチセル110内のユーザ端末30に無線通信サービスを提供する。飛行体100は、HAPS(High Altitude Platform Station)であってよい。飛行体100は、成層圏プラットフォームとして機能してよい。飛行体100は、例えば、成層圏を飛行しながら、地上のゲートウェイ40との間でフィーダリンク102を形成し、かつ、地上に向けてビーム104を照射することによりマルチセル110を形成する。
【0015】
飛行体100は、本体部130、翼部140及び太陽電池パネル150を備えてよい。太陽電池パネル150によって発電された電力は、本体部130及び翼部140の少なくともいずれかに配置された1又は複数のバッテリに蓄電される。バッテリに蓄電された電力は、飛行体100が備える各構成によって利用される。
【0016】
本体部130内には、飛行制御装置200、通信制御装置300、及び制御装置400が配置される。飛行制御装置200は、飛行体100の飛行を制御する。通信制御装置300は、飛行体100の通信を制御する。
【0017】
制御装置400は、通信制御装置300を制御する。制御装置400と通信制御装置300とは、一体であってもよい。すなわち、制御装置400は、通信制御装置300としてさらに機能してもよい。制御装置400は、飛行制御装置200を制御してよい。制御装置400と飛行制御装置200とは、一体であってもよい。すなわち、制御装置400は、飛行制御装置200としてさらに機能してもよい。飛行制御装置200、通信制御装置300、及び制御装置400は、一体であってもよい。すなわち、制御装置400は、飛行制御装置200及び通信制御装置300としてさらに機能してもよい。
【0018】
飛行制御装置200は、例えば、プロペラの回転、フラップやエレベータの角度等を制御することによって飛行体100の飛行を制御する。飛行制御装置200は、飛行体100が備える各種センサを管理してよい。センサの例として、GPS(Global Positioning System)センサ等の測位センサ、ジャイロセンサ、加速度センサ、及び風力センサ等が挙げられる。飛行制御装置200は、各種センサの出力によって、飛行体100の位置、姿勢、移動方向、及び移動速度等を管理してよい。
【0019】
通信制御装置300は、FL(Feeder Link)アンテナを用いて、ゲートウェイ40との間でフィーダリンク102を形成してよい。通信制御装置300は、ゲートウェイ40を介して、ネットワーク20にアクセスしてよい。
【0020】
通信制御装置300は、SL(Service Link)アンテナを用いて、地上に向けてビーム104を照射することにより、マルチセル110を形成してよい。マルチセル110は、複数のセル120によって構成される。図1では、セル120の数が7つである場合を例示しているが、セル120の数はこれに限られない。通信制御装置300は、マルチセル110内のユーザ端末30とサービスリンクを確立してよい。
【0021】
通信制御装置300は、例えば、フィーダリンク102と、サービスリンクとを介して、ネットワーク20とユーザ端末30との通信を中継する。通信制御装置300は、ユーザ端末30とネットワーク20との通信を中継することによって、ユーザ端末30に無線通信サービスを提供してよい。
【0022】
ネットワーク20は、通信事業者によって管理されるコアネットワークを含んでよい。コアネットワークは、LTE(Long Term Evolution)通信方式に準拠してよい。すなわち、コアネットワークは、EPC(Evolved Packet Core)であってよい。この場合、通信制御装置300は、eNB(eNodeB)として機能してよい。コアネットワークは、5G(5th Generation)通信方式に準拠してよい。すなわち、コアネットワークは、5GC(5th Generation Core network)であってよい。この場合、通信制御装置300は、gNB(gNodeB)として機能してよい。コアネットワークは、3G(3rd Generation)通信方式に準拠してもよく、6G(6th Generation)通信方式以降の通信方式に準拠してもよい。ネットワーク20は、インターネットを含んでよい。
【0023】
ユーザ端末30は、飛行体100と通信可能であればどのような通信端末であってもよい。例えば、ユーザ端末30は、スマートフォン等の携帯電話である。ユーザ端末30は、タブレット端末及びPC(Personal Computer)等であってもよい。ユーザ端末30は、いわゆるIoT(Internet of Thing)デバイスであってもよい。ユーザ端末30は、いわゆるIoE(Internet of Everything)に該当するあらゆるものを含み得る。
【0024】
飛行体100は、マルチセル110によって地上の対象エリアをカバーすべく、対象エリアの上空を旋回してよい。飛行体100は、例えば、対象エリアの上空を円形、D字形、8文字型形等の予め定められた飛行経路を巡回飛行しながら、FLアンテナの指向方向を調整することによってゲートウェイ40との間のフィーダリンク102を維持し、SLアンテナの指向方向を調整することによってマルチセル110による対象エリアのカバーを維持する。このように、対象エリアの上空を決められた軌道で巡回することを、定点飛行と記載する場合がある。
【0025】
管理サーバ500は、飛行体100を管理する。管理サーバ500は、例えば、コアネットワーク内に配置される。管理サーバ500は、例えば、ネットワーク20及びゲートウェイ40を介して飛行体100と通信する。また、管理サーバ500は、例えば、衛星ゲートウェイ60及び通信衛星50を介して、飛行体100と通信する。管理サーバ500は、指示を送信することによって飛行体100を制御してよい。
【0026】
管理サーバ500は、例えば、マルチセル110によって地上の対象エリアをカバーさせるべく、飛行体100に、対象エリアの上空を定点飛行させてよい。管理サーバ500は、複数の対象エリアのそれぞれに対して、飛行体100に定点飛行をさせることにより、複数の対象エリアのそれぞれをカバーさせてよい。
【0027】
飛行体100は、例えば、6カ月に一度等の予め定められた周期でメンテナンスを行うために、地上に帰還する必要がある。また、例えば、バッテリが劣化したり、プロペラ、フラップ、エレベータ、及び太陽電池パネル150等の各種構成に故障等の問題が発生したりした場合も、地上に帰還する必要がある。
【0028】
飛行体100を単に帰還させてしまうと、飛行体100がカバーしていた地上の対象エリアにおける無線通信サービスの提供が途絶えてしまうので、他の飛行体100と入れ替えることが望ましい。ある対象エリアをカバーしている第1の飛行体100を第2の飛行体100と入れ替える場合、例えば、第1の飛行体100に無線通信サービスの提供を停止させ、第1の飛行体100が飛行していた飛行エリアに第2の飛行体100を向かわせて、第2の飛行体100による無線通信サービスの提供を開始させることが考えられる。しかしこの場合、交代時に、一時的にサービス断が発生したり、一時的にサービス品質が劣化してしまったりすることになる。地上に設置されている無線基地局の場合は、カバーエリアの大きさが限定的であるので一時的なサービス品質劣化は許容され得るが、例えば成層圏プラットフォームとして機能するような飛行体100は、カバーエリアが広大になるので影響が甚大になる可能性がある。本実施形態に係る飛行体100は、他の飛行体100との入れ替えを適切に行うことに貢献する機能を有する。
【0029】
図2から図5は、入れ替え時における処理内容について説明するための説明図である。ここでは、地上に3つのセル162、セル164、166を形成している飛行体A160が、飛行体B170と入れ替わる場合を例に挙げて説明する。図において、飛行体A160に在圏しているユーザ端末30に「A」を、飛行体B170に在圏しているユーザ端末30に「B」を示している。
【0030】
図2は、飛行体B170が、飛行体A160と入れ替わるために、飛行体A160に対応する位置まで移動した状態を示している。図2では、飛行体A160に対応する位置として、飛行体A160の真上に飛行体B170が位置している場合を例示しているが、これに限らない。例えば、飛行体A160が円形の飛行経路を飛行している場合、飛行体A160に対応する位置は、飛行経路における飛行体A160と180度ずれた位置であってよい。飛行体A160に対応する位置は、その他、飛行体A160と入れ替わるための任意の位置であってよい。
【0031】
飛行体B170が、飛行体A160に対応する位置に到着した時点では、飛行体A160からサービスを行っている。飛行体A160の各セルは、サービス維持に必要な電波出力で運用されている。本例では、このときの電波出力がMAXである場合を例に挙げて説明するが、これに限らない。サービス維持ができれば、電波出力はMAXより低くてもよい。飛行体B170は、このときまだ一切の出力をしていない。
【0032】
飛行体B170は、図3に示すように、セル162、セル164、及びセル166のそれぞれがカバーしている対象エリアと同じエリアに対してサービスを構築するために電波の送信を行う。この時、飛行体B170は、飛行体A160と同じ周波数を用いる。すなわち、飛行体B170は、セル162と同じ周波数でセル172を形成し、セル164と同じ周波数でセル174を形成し、セル166と同じ周波数でセル176を形成する。この結果、セル162とセル172、セル164と174、セル166とセル176とがそれぞれ干渉となる。
【0033】
図4及び図5に示すように、飛行体A160は、飛行体B170によるセル172、セル174、セル176の形成が開始されたことに応じて、電波出力を低下させていく。ここで、飛行体A160は、セル162、セル164、セル166のそれぞれについて、電波出力を低下させていく速度を、接続しているRRC Connected Userの数(CU数と記載する場合がある。)に依存させる。CU数が多ければ出力低下速度をゆっくりと、CU数が少なければ出力低下速度を速くする。
【0034】
CU数に応じて出力低下速度を変えることで、飛行体A160のセルから飛行体B170のセルへのハンドオーバの単位時間当たりの数を制御することができる。飛行体B170側はハンドオーバの受け入れとなるが、単位時間当たりの数が多くなると、飛行体B170の通信制御装置300が過負荷状態になり通信ができなくなることがあるため、このような制御を行う。
【0035】
なお、飛行体B170の過負荷状態を避けるためのさらなる工夫として、以下の2つのアルゴリズムをさらに導入してもよい。第1のアルゴリズムでは、飛行体A160のセルが、単位時間で飛行体A160からハンドオーバしていくユーザ端末30の数をチェックして、その数の多寡によって、出力低下速度を増減させる。単位時間で飛行体A160からハンドオーバしていくユーザ端末30の数は、飛行体A160が自律的に判定可能である。
【0036】
第2のアルゴリズムでは、飛行体B170のセルが、単位時間で飛行体B170にハンドオーバしてくるユーザ端末30の数をチェックして、その多寡が飛行体B170のセルにとって過負荷になりえるかどうかを判定する。例えば、過負荷になり得ると判定した場合に、飛行体B170がその旨を通知する通知情報を飛行体A160に送信し、飛行体A160が、通知情報を受信したことに応じて、出力低下速度をゆっくりにする。
【0037】
飛行体B170は、例えば、通知情報を、通信衛星50経由で飛行体A160に送信する。また、飛行体B170は、例えば、通知情報を、フィーダリンク102経由で飛行体A160に送信する。具体例として、飛行体B170は、通知情報を、ゲートウェイ40を介して、飛行体A160に送信する。また、具体例として、飛行体B170は、通知情報を、管理サーバ500を介して飛行体A160に送信する。
【0038】
飛行体B170は、飛行体A160と直接無線通信できる場合には、通知情報を直接飛行体A160に送信してもよい。例えば、飛行体B170と飛行体A160とは、上空においてフィーダリンクを形成することによって、直接通信する。飛行体B170及び飛行体A160を含む複数の飛行体100によって、上空でネットワークを構築している場合には、飛行体B170は、上空のネットワークを介して、通知情報を飛行体A160に送信してもよい。
【0039】
図6は、入れ替えられる側の第1の飛行体100による処理の流れの一例を概略的に示す。当該処理は、入れ替わる側の第2の飛行体100が、第1の飛行体100が形成している複数のセル120のそれぞれの位置に合わせて、それぞれが第1の飛行体100の複数のセル120のそれぞれと同じ周波数帯の複数のセル120の形成を開始したことに応じて、開始されてよい。第1の飛行体100は、形成している複数のセル120のそれぞれについて、図6に示す処理を実行してよい。
【0040】
ステップ(ステップをSと省略して記載する場合がある。)102では、第1の飛行体100が、RRC Connected User数が、RRC Connected User Thresholdより多いか少ないかを判定する。RRC Connected User数は、対象となるセル120でRRC Connected状態になっているユーザ端末30の数であってよい。RRC Connected User Thresholdは、各セル120の電波出力を大きく減らすか少なく減らすかの閾値とするRRC Connected User数であってよく、予め設定されていてよい。
【0041】
少ないと判定した場合、S104に進み、多いと判定した場合、S106に進む。S104では、第1の飛行体100が、出力低下速度を、Decreasing Tx Power Speed1とする。S106では、第1の飛行体100が、出力低下速度を、Decreasing Tx Power Speed2とする。
【0042】
Tx Powerは、送信しているセルの電波の出力であってよい。Decreasing Tx Power Speedは、単位時間で減らすTx Powerの量であってよい。Decreasing Tx Power Speed1は、Decreasing Tx Power Speed2よりも速い。これにより、第1の飛行体100のセルに在圏しているユーザ端末30の数が多い場合には、出力低下速度を遅くすることによって、第1の飛行体100から第2の飛行体100へのユーザ端末30のハンドオーバが一斉に発生してしまう事態の発生を抑制することができる。また、これにより、第1の飛行体100のセルに在圏しているユーザ端末30の数が少ない場合には、出力低下速度を速くすることによって、第1の飛行体100のセルと、第2の飛行体100のセルとで干渉が発生する期間を短くすることができる。
【0043】
図7は、第1のアルゴリズムを実施する場合における第1の飛行体100による処理の流れを概略的に示す。ここでは、図6と異なる点を主に説明する。
【0044】
S202では、第1の飛行体100が、RRC Connected User数が、RRC Connected User Thresholdより多いか少ないかを判定する。少ないと判定した場合、S204に進み、多いと判定した場合、S212に進む。S204では、第1の飛行体100が、出力低下速度を、Decreasing Tx Power Speed1とする。
【0045】
S206では、第1の飛行体100が、HO Outgoing Speedが、HO Outgoing Thresholdより多いか少ないかを判定する。HO Outgoing Speedは、単位時間でセルからハンドオーバしていくユーザ端末30の数であってよい。HO Outgoing Thresholdは、Decreasing Tx Power Speedを上げるか下げるかを判断する閾値とするHO Outgoing Speedであってよく、予め設定されていてよい。
【0046】
多いと判定した場合、S208に進み、少ないと判定した場合、S210に進む。S208では、第1の飛行体100が、Decreasing Tx Power Speed1を低下させる。S210では、第1の飛行体100が、RRC Connected Userが0であるか否かを判定する。0でないと判定した場合、S206に戻り、0であると判定した場合、処理を終了する。
【0047】
S212では、第1の飛行体100が、出力低下速度を、Decreasing Tx Power Speed2とする。S214では、第1の飛行体100が、HO Outgoing Speedが、HO Outgoing Thresholdより多いか少ないかを判定する。
【0048】
多いと判定した場合、S216に進み、少ないと判定した場合、S218に進む。S216では、第1の飛行体100が、Decreasing Tx Power Speed2を低下させる。S218では、第1の飛行体100が、RRC Connected Userが0であるか否かを判定する。0でないと判定した場合、S214に戻り、0であると判定した場合、処理を終了する。
【0049】
これにより、第1の飛行体100のセル120からハンドオーバしていくユーザ端末30の数が多い場合、すなわち、第1の飛行体100のセル120から、第2の飛行体100のセル120にハンドオーバしていくユーザ端末30の数が多い場合に、出力低下速度を低下させることができ、第2の飛行体100の通信制御装置300の負荷が高まってしまうことを抑制することができる。
【0050】
図8は、第2のアルゴリズムを実施する場合における第1の飛行体100(飛行体Aと記載する。)による処理の流れを概略的に示す。ここでは、図6と異なる点を主に説明する。
【0051】
S302では、第1の飛行体100が、RRC Connected User数が、RRC Connected User Thresholdより多いか少ないかを判定する。少ないと判定した場合、S304に進み、多いと判定した場合、S312に進む。S304では、第1の飛行体100が、出力低下速度を、Decreasing Tx Power Speed1とする。
【0052】
S306では、第1の飛行体100が、第2の飛行体100(飛行体Bと記載する)からの、HO Incoming Thresholdを超えているという通知が有るか否かを判定する。第2の飛行体100は、第2の飛行体100のHO Incoming SpeedがHO Incoming Thresholdより多いか否かを定期的に判定して、多いと判定したときに第1の飛行体100に対して通知を行う。
【0053】
HO Incoming Speedは、単位時間でセルにハンドオーバで入ってくるユーザ端末30の数であってよい。HO Incoming Thresholdは、Decreasing Tx Power Speedを上げるか下げるかを判断する閾値とするHO Incoming Speedであってよく、予め設定されていてよい。
【0054】
有ると判定した場合、S308に進み、無いと判定した場合、S310に進む。S318では、第1の飛行体100が、第1の飛行体100のRRC Connected Userが0であるか否かを判定する。0でないと判定した場合、S306に戻り、0であると判定した場合、処理を終了する。
【0055】
S312では、第1の飛行体100が、出力低下速度を、Decreasing Tx Power Speed2とする。S314では、第1の飛行体100が、第2の飛行体100からの、HO Incoming Thresholdを超えているという通知が有るか否かを判定する。
【0056】
有ると判定した場合、S316に進み、無いと判定した場合、S318に進む。S316では、第1の飛行体100が、第1の飛行体100のRRC Connected Userが0であるか否かを判定する。0でないと判定した場合、S314に戻り、0であると判定した場合、処理を終了する。
【0057】
これにより、第1の飛行体100のセル120から第2の飛行体100のセル120にハンドオーバしていくユーザ端末30の数が多い場合に、出力低下速度を低下させることができ、第2の飛行体100の通信制御装置300の負荷が高まってしまうことを抑制することができる。
【0058】
図9は、制御装置400の機能構成の一例を概略的に示す。制御装置400は、接続数取得部402、HOアウト情報取得部404、HOイン情報取得部406、出力制御部408、及び通知部410を備える。
【0059】
接続数取得部402は、通信制御装置300によって形成されている複数のセル120のそれぞれについて、ユーザ端末30の接続数を取得する。接続数取得部402は、通信制御装置300から、複数のセル120のそれぞれのユーザ端末30の接続数を取得してよい。
【0060】
HOアウト情報取得部404は、通信制御装置300によって形成されている複数のセル120のそれぞれについて、ハンドオーバしていくユーザ端末30の状況を示すHOアウト情報を取得する。HOアウト情報取得部404は、通信制御装置300から、複数のセル120のそれぞれのHOアウト情報を取得してよい。HOアウト情報取得部404は、通信制御装置300によって形成されている複数のセル120のそれぞれについて、単位時間当たりにハンドオーバしていくユーザ端末30の数を示すHOアウト情報を取得してよい。
【0061】
HOイン情報取得部406は、制御装置400を搭載している飛行体100(自機と記載する場合がある。)と入れ替わる他の飛行体100(入替機と記載する場合がある。)の複数のセル120のそれぞれについて、ハンドオーバしてくるユーザ端末30の状況を示すHOイン情報を取得する。HOイン情報取得部406は、入替機の複数のセル120のそれぞれについて、単位時間当たりにハンドオーバしてくるユーザ端末30の数を示すHOイン情報を取得してよい。
【0062】
HOイン情報取得部406は、入替機から、HOイン情報を受信してよい。HOイン情報取得部406は、例えば、入替機から、通信衛星50経由でHOイン情報を受信する。また、HOイン情報取得部406は、例えば、入替機から、ゲートウェイ40経由でHOイン情報を受信する。また、HOイン情報取得部406は、例えば、入替機から、飛行体100と他の飛行体100との直接通信を介して、HOイン情報を受信する。また、HOイン情報取得部406は、例えば、自機及び入替機を含む複数の飛行体100によって上空で構成されているネットワークを介して、入替機からHOイン情報を受信する。
【0063】
出力制御部408は、通信制御装置300による電波出力を制御する。出力制御部408は、入替機が、自機の通信制御装置300が形成している複数のセル120のそれぞれの位置に合わせて、それぞれが当該複数のセル120のそれぞれと同じ周波数帯の複数のセル120の形成を開始したことに応じて、自機の複数のセル120の電波出力を連続的に低下させるよう制御する。出力制御部408は、複数のセル120のそれぞれについて、電波出力の低下速度を個別に制御してよい。
【0064】
例えば、出力制御部408は、自機の複数のセル120のそれぞれについて、接続数取得部402が取得した接続数に基づいて、電波出力の低下速度を制御する。例えば、出力制御部408は、自機の複数のセル120のそれぞれについて、ユーザ端末30の接続数が多いほど、電波出力の低下速度を遅くする。出力制御部408は、自機の複数のセル120のそれぞれについて、ユーザ端末30の接続数が多いほど、電波出力の低下速度をより遅くしてよい。
【0065】
また、例えば、出力制御部408は、自機の複数のセル120のそれぞれについて、ユーザ端末30の接続数が少ないほど、電波出力の低下速度を速くする。出力制御部408は、自機の複数のセル120のそれぞれについて、ユーザ端末30の接続数が少ないほど、電波出力の低下速度をより速くしてよい。
【0066】
出力制御部408は、自機の複数のセル120のそれぞれについて、HOアウト情報取得部404が取得したHOアウト情報に基づいて、電波出力の低下速度を制御してもよい。例えば、出力制御部408は、自機の複数のセル120のそれぞれについて、単位時間当たりにハンドオーバしていくユーザ端末30の数が多いほど、電波出力の低下速度を遅くする。
【0067】
出力制御部408は、自機の複数のセル120のそれぞれについて、接続数取得部402が取得した接続数と、HOアウト情報取得部404が取得したHOアウト情報とに基づいて、電波出力の低下速度を制御してもよい。例えば、出力制御部408は、自機の複数のセル120のそれぞれについて、ユーザ端末30の接続数が予め定められた閾値より少ない場合に、電波出力の低下速度を第1の低下速度とし、多い場合に、電波出力の低下速度を第1の低下速度よりも遅い第2の低下速度とする。
【0068】
そして、出力制御部408は、第1の低下速度とした後、単位時間当たりにハンドオーバしていくユーザ端末30の数と予め定められた閾値との比較を継続して、閾値より多い場合に、電波出力の低下速度をさらに遅くする。出力制御部408は、第2の低下速度とした後も、単位時間当たりにハンドオーバしていくユーザ端末30の数と予め定められた閾値との比較を継続して、閾値より多い場合に、電波出力の低下速度をさらに遅くする。
【0069】
出力制御部408は、自機の複数のセル120のそれぞれについて、HOイン情報取得部406が取得するHOイン情報に基づいて、電波出力の低下速度を制御してもよい。出力制御部408は、例えば、自機の複数のセル120のそれぞれについて、入替機の複数のセル120のうちの位置が対応するセル120における、単位時間当たりにハンドオーバしてくるユーザ端末30の数が多いほど、電波出力の低下速度を遅くする。
【0070】
出力制御部408は、自機の複数のセル120のそれぞれについて、接続数取得部402が取得した接続数と、HOイン情報取得部406が取得したHOイン情報とに基づいて、電波出力の低下速度を制御してもよい。例えば、出力制御部408は、自機の複数のセル120のそれぞれについて、ユーザ端末30の接続数が予め定められた閾値より少ない場合に、電波出力の低下速度を第1の低下速度とし、多い場合に、電波出力の低下速度を第1の低下速度よりも遅い第2の低下速度とする。
【0071】
そして、出力制御部408は、第1の低下速度とした後、自機の複数のセル120のそれぞれについて、入替機の複数のセル120のうちの位置が対応するセル120における、単位時間当たりのハンドオーバしてくるユーザ端末30の数と予め定められた閾値との比較を継続して、閾値より多い場合に、電波出力の低下速度をさらに遅くする。出力制御部408は、第2の低下速度とした後も、自機の複数のセル120のそれぞれについて、入替機の複数のセル120のうちの位置が対応するセル120における、単位時間当たりのハンドオーバしてくるユーザ端末30の数と予め定められた閾値との比較を継続して、閾値より多い場合に、電波出力の低下速度をさらに遅くする。
【0072】
通知部410は、自機が入替機として機能する場合に、入れ替わられる飛行体100(現用機と記載する場合がある。)に対して通知情報を送信する。例えば、HOイン情報取得部406が、自機の複数のセル120のそれぞれについて、ハンドオーバしてくるユーザ端末30の数を示すHOイン情報を取得する。そして、通知部410が、当該HOイン情報を含む通知情報を、現用機に対して送信する。通知部410は、通信衛星50又はゲートウェイ40を介して通知情報を現用機に送信してよい。また、通知部410は、自機と現用機との直接通信や、上空のネットワークを介して通知情報を現用機に送信してもよい。
【0073】
図1から図9において説明した実施形態では、飛行体100に搭載されている制御装置400が主体となって、通信制御装置300によって形成されている複数のセル120のそれぞれについて、電波出力の低下速度を制御する場合について説明したが、これに限らない。当該処理は、管理サーバ500が主体となって実行されてもよい。管理サーバ500は、制御装置の一例であってよい。
【0074】
図10は、管理サーバ500の機能構成の一例を概略的に示す。管理サーバ500は、情報取得部510、飛行体管理部520、出力制御部522、及び通知部524を備える。なお、管理サーバ500がこれらの全てを備えることは必須とは限らない。
【0075】
情報取得部510は、接続数取得部512、HOアウト情報取得部514、及びHOイン情報取得部516を備える。接続数取得部512は、現用機によって形成されている複数のセル120のそれぞれについて、ユーザ端末30の接続数を取得する。接続数取得部512は、現用機から、複数のセル120のそれぞれのユーザ端末30の接続数を受信してよい。
【0076】
HOアウト情報取得部514は、現用機によって形成されている複数のセル120のそれぞれについて、ハンドオーバしていくユーザ端末30の状況を示すHOアウト情報を取得する。HOアウト情報取得部514は、現用機によって形成されている複数のセル120のそれぞれについて、単位時間当たりにハンドオーバしていくユーザ端末30の数を示すHOアウト情報を取得してよい。HOアウト情報取得部514は、現用機から、複数のセル120のそれぞれのHOアウト情報を受信してよい。管理サーバ500と現用機とは、フィーダリンク102を介して通信してよく、通信衛星50を介して通信してもよい。
【0077】
HOイン情報取得部516は、入替機の複数のセル120のそれぞれについて、ハンドオーバしてくるユーザ端末30の状況を示すHOイン情報を取得する。HOイン情報取得部516は、入替機の複数のセル120のそれぞれについて、単位時間当たりにハンドオーバしてくるユーザ端末30の数を示すHOイン情報を取得してよい。HOイン情報取得部406は、入替機から、HOイン情報を受信してよい。管理サーバ500と入替機とは、フィーダリンク102を介して通信してよく、通信衛星50を介して通信してもよい。
【0078】
飛行体管理部520は、複数の飛行体100を管理する。飛行体管理部520は、複数の飛行体100のそれぞれに、地上の対象エリアにマルチセル110を形成させるべく、定点飛行エリアまでの飛行経路及び定点飛行エリア内での飛行経路等の飛行関連情報や、対象エリアの位置及び範囲、並びに無線通信に関する設定情報等の通信関連情報を送信してよい。
【0079】
飛行体管理部520は、現用機及び入替機に、入れ替えを指示する。飛行体管理部520は、例えば、入替機に、入れ替え対象の現用機に関する情報や、現用機に対応する位置を示す位置情報等を含む入替指示を送信する。現用機に関する情報は、現用機が形成している複数のセル120のそれぞれの位置及び範囲と、使用している周波数帯とを含んでよい。入替機は、入替指示を受信したことに応じて、現用機に対応する位置まで移動して、現用機が形成している複数のセル120のそれぞれの位置に合わせて、それぞれが複数のセル120のそれぞれと同じ周波数帯の複数のセル120の形成を開始する。
【0080】
出力制御部522は、現用機による電波出力を制御する。出力制御部522は、入替機が、現用機が形成している複数のセル120のそれぞれの位置に合わせて、それぞれが当該複数のセル120のそれぞれと同じ周波数帯の複数のセル120の形成を開始したことに応じて、現用機の複数のセル120の電波出力を連続的に低下させるよう制御する。出力制御部522は、現用機に対して指示を送信することによって、現用機を制御してよい。出力制御部522は、複数のセル120のそれぞれについて、電波出力の低下速度を個別に制御してよい。
【0081】
例えば、出力制御部522は、現用機の複数のセル120のそれぞれについて、接続数取得部512が取得した接続数に基づいて、電波出力の低下速度を制御する。例えば、出力制御部522は、現用機の複数のセル120のそれぞれについて、ユーザ端末30の接続数が多いほど、電波出力の低下速度を遅くする。出力制御部522は、現用機の複数のセル120のそれぞれについて、ユーザ端末30の接続数が多いほど、電波出力の低下速度をより遅くしてよい。
【0082】
また、例えば、出力制御部522は、現用機の複数のセル120のそれぞれについて、ユーザ端末30の接続数が少ないほど、電波出力の低下速度を速くする。出力制御部522は、現用機の複数のセル120のそれぞれについて、ユーザ端末30の接続数が少ないほど、電波出力の低下速度をより速くしてよい。
【0083】
出力制御部522は、現用機の複数のセル120のそれぞれについて、HOアウト情報取得部514が取得したHOアウト情報に基づいて、電波出力の低下速度を制御してもよい。例えば、出力制御部522は、現用機の複数のセル120のそれぞれについて、単位時間当たりにハンドオーバしていくユーザ端末30の数が多いほど、電波出力の低下速度を遅くする。
【0084】
出力制御部522は、現用機の複数のセル120のそれぞれについて、接続数取得部512が取得した接続数と、HOアウト情報取得部514が取得したHOアウト情報とに基づいて、電波出力の低下速度を制御してもよい。例えば、出力制御部522は、現用機の複数のセル120のそれぞれについて、ユーザ端末30の接続数が予め定められた閾値より少ない場合に、電波出力の低下速度を第1の低下速度とし、多い場合に、電波出力の低下速度を第1の低下速度よりも遅い第2の低下速度とする。
【0085】
そして、出力制御部522は、第1の低下速度とした後、単位時間当たりにハンドオーバしていくユーザ端末30の数と予め定められた閾値との比較を継続して、閾値より多い場合に、電波出力の低下速度をさらに遅くする。出力制御部522は、第2の低下速度とした後も、単位時間当たりにハンドオーバしていくユーザ端末30の数と予め定められた閾値との比較を継続して、閾値より多い場合に、電波出力の低下速度をさらに遅くする。
【0086】
出力制御部522は、現用機の複数のセル120のそれぞれについて、HOイン情報取得部516が取得するHOイン情報に基づいて、電波出力の低下速度を制御してもよい。 出力制御部522は、例えば、現用機の複数のセル120のそれぞれについて、入替機の複数のセル120のうちの位置が対応するセル120における、単位時間当たりにハンドオーバしてくるユーザ端末30の数が多いほど、電波出力の低下速度を遅くする。
【0087】
出力制御部522は、現用機の複数のセル120のそれぞれについて、接続数取得部512が取得した接続数と、HOイン情報取得部516が取得したHOイン情報とに基づいて、電波出力の低下速度を制御してもよい。例えば、出力制御部522は、現用機の複数のセル120のそれぞれについて、ユーザ端末30の接続数が予め定められた閾値より少ない場合に、電波出力の低下速度を第1の低下速度とし、多い場合に、電波出力の低下速度を第1の低下速度よりも遅い第2の低下速度とする。
【0088】
そして、出力制御部522は、第1の低下速度とした後、現用機の複数のセル120のそれぞれについて、入替機の複数のセル120のうちの位置が対応するセル120における、単位時間当たりのハンドオーバしてくるユーザ端末30の数と予め定められた閾値との比較を継続して、閾値より多い場合に、電波出力の低下速度をさらに遅くする。出力制御部522は、第2の低下速度とした後も、現用機の複数のセル120のそれぞれについて、入替機の複数のセル120のうちの位置が対応するセル120における、単位時間当たりのハンドオーバしてくるユーザ端末30の数と予め定められた閾値との比較を継続して、閾値より多い場合に、電波出力の低下速度をさらに遅くする。
【0089】
通知部524は、入替機から、HOイン情報を含む通知情報を受信した場合に、当該通知情報を現用機に送信する。
【0090】
図11は、制御装置400又は管理サーバ500として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200を、上記実施形態に係る装置の1又は複数の「部」として機能させ、又はコンピュータ1200に、上記実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ1200に、上記実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
【0091】
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、及びグラフィックコントローラ1216を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されている。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、記憶装置1224、並びにDVDドライブ及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、それらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されている。記憶装置1224は、ハードディスクドライブ及びソリッドステートドライブ等であってよい。コンピュータ1200はまた、ROM1230及びキーボードのようなレガシの入出力ユニットを含み、それらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続されている。
【0092】
CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU1212によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示されるようにする。
【0093】
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。記憶装置1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
【0094】
ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ1240はまた、様々な入出力ユニットをUSBポート、パラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してよい。
【0095】
プログラムは、DVD-ROM又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもある記憶装置1224、RAM1214、又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0096】
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、記憶装置1224、DVD-ROM、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0097】
また、CPU1212は、記憶装置1224、DVDドライブ(DVD-ROM)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0098】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0099】
上で説明したプログラム又はソフトウェアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供する。
【0100】
本実施形態におけるフローチャート及びブロック図におけるブロックは、オペレーションが実行されるプロセスの段階又はオペレーションを実行する役割を持つ装置の「部」を表わしてよい。特定の段階及び「部」が、専用回路、コンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及びプログラマブルロジックアレイ(PLA)等のような、論理積、論理和、排他的論理和、否定論理積、否定論理和、及び他の論理演算、フリップフロップ、レジスタ、並びにメモリエレメントを含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0101】
コンピュータ可読記憶媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0102】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0103】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路が、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を生成するために当該コンピュータ可読命令を実行すべく、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路に提供されてよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0104】
上記実施形態では、地上に向けてビームを照射することにより無線通信エリアを形成して、無線通信エリア内のユーザ端末に無線通信サービスを提供するためのアンテナを有する飛行体の例として飛行体100を挙げて説明したが、これに限らない。飛行体の例として、無線通信エリアを形成可能な気球、飛行船、飛行機、及びドローン等の無人航空機が挙げられる。
【0105】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0106】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0107】
10 システム、20 ネットワーク、30 ユーザ端末、40 ゲートウェイ、50 通信衛星、60 衛星ゲートウェイ、100 飛行体、102 フィーダリンク、104 ビーム、110 マルチセル、120 セル、130 本体部、140 翼部、150 太陽電池パネル、160 HAPS、162 セル、164 セル、166 セル、170 HAPS、172 セル、174 セル、176 セル、200 飛行制御装置、300 通信制御装置、400 制御装置、402 接続数取得部、404 HOアウト情報取得部、406 HOイン情報取得部、408 出力制御部、410 通知部、500 管理サーバ、510 情報取得部、512 接続数取得部、514 HOアウト情報取得部、516 HOイン情報取得部、520 飛行体管理部、522 出力制御部、524 通知部、1200 コンピュータ、1210 ホストコントローラ、1212 CPU、1214 RAM、1216 グラフィックコントローラ、1218 ディスプレイデバイス、1220 入出力コントローラ、1222 通信インタフェース、1224 記憶装置、1230 ROM、1240 入出力チップ
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