(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-06
(45)【発行日】2024-11-14
(54)【発明の名称】作業支援装置、及び制御プログラム
(51)【国際特許分類】
B65G 1/137 20060101AFI20241107BHJP
【FI】
B65G1/137 F
(21)【出願番号】P 2021004705
(22)【出願日】2021-01-15
【審査請求日】2023-12-14
(73)【特許権者】
【識別番号】594057842
【氏名又は名称】株式会社アイオイ・システム
(74)【代理人】
【識別番号】100205350
【氏名又は名称】狩野 芳正
(74)【代理人】
【識別番号】100117617
【氏名又は名称】中尾 圭策
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 豪
【審査官】加藤 三慶
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/047355(WO,A1)
【文献】特開2007-172540(JP,A)
【文献】特開2008-222386(JP,A)
【文献】特開2017-171443(JP,A)
【文献】特開2015-226394(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/137
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
取り出されるべき物品が収納された収納箱を表す投影画像を生成する演算装置と、
前記投影画像を、前記収納箱を含む領域に投影するプロジェクタと、
を備え、
前記投影画像は、前記収納箱に対応する位置の中心の周囲に、大きさが変化する補助図形を含み、
前記補助図形は、
大きさが最大となる最大図形から、時間の経過に従い小さくなり、
大きさが最小となると、前記最大図形の大きさに戻る
作業支援装置。
【請求項2】
取り出されるべき物品が収納された収納箱を表す投影画像を生成する演算装置と、
前記投影画像を、前記収納箱を含む領域に投影するプロジェクタと、
を備え、
前記投影画像は、前記収納箱に対応する位置の中心の周囲に、大きさが変化する補助図形を含み、
第1方向において、
最も大きいときの前記補助図形の長さは、前記収納
箱の長さ
の3倍より長い
作業支援装置。
【請求項3】
取り出されるべき物品が収納された収納箱を表す投影画像を生成することと、
前記投影画像を、前記収納箱を含む領域に投影するプロジェクタに出力することと、
前記投影画像に、前記収納箱に対応する位置
の中心
の周囲に、大きさが変化する補助図形を含めることと、
を演算装置に実行させ
、
前記補助図形は、
大きさが最大となる最大図形から、時間の経過に従い小さくなり、
大きさが最小となると、前記最大図形の大きさに戻る
制御プログラム。
【請求項4】
取り出されるべき物品が収納された収納箱を表す投影画像を生成することと、
前記投影画像を、前記収納箱を含む領域に投影するプロジェクタに出力することと、
前記投影画像に、前記収納箱に対応する位置
の中心
の周囲に、大きさが変化する補助図形を含めることと、
を演算装置に実行させ
、
第1方向において、最も大きいときの前記補助図形の長さは、前記収納箱の長さの3倍より長い
制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業支援装置、及び制御プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
作業支援装置は、棚に並べられている様々な物品(例えば、部品や商品)のいずれを取るべきかを作業者に指示する装置であり、生産ラインや物流拠点において広く使用される。一例としては、作業支援装置は、生産ラインにおいて、部品庫(典型的には、部品棚)に蓄積されている様々な部品のうち、対象の製品に組み付けるべき部品及びその個数を作業者に指示するために用いられる。他の例としては、作業支援装置は、物流拠点において、商品庫(典型的には、商品棚)にストックされている様々な商品のうち、対象のシッパー(コンテナ)に収納すべき商品及びその個数を作業者に指示するために用いられる。
【0003】
特許文献1と特許文献2には、プロジェクタを用いて作業者に指示する作業支援装置が開示されている。特許文献1の作業支援装置は、物品が取り出されるときに動く部材の動きを検出することで、作業者の作業ミスを検出する。特許文献2の作業支援装置は、物品が収納される収納部に対応する投影面に、投影面に対応する形状をなす指示画像を投影する。また、特許文献2の作業支援装置は、作業対象に対応する投影面を強調する指示画像を投影して、作業者に指示する。
【0004】
特許文献3には、取り出されるべき物品が収納された収納部を光の照射によって作業者に指示する作業支援装置が開示されている。この作業支援装置は、作業対象の収納部に対応する範囲内で照射光が連続して移動することで、作業対象を強調する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】国際公開第2018/047355号
【文献】特開2017-202911号公報
【文献】特開2018-154502号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これらの開示された作業支援装置は、作業対象の近辺を強調表示することで、作業者に作業対象を通知する。しかし、作業者は、作業対象を確認するためには、作業対象の近辺を見る必要がある。このような状況に鑑み、本開示は、作業を効率的に行うための作業支援装置を提供することを目的とする。他の目的については、以下の記載及び実施の形態の説明から理解することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下に、発明を実施するための形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態との対応関係の一例を示すために、参考として、括弧付きで付加されたものである。よって、括弧付きの記載により、特許請求の範囲は、限定的に解釈されるべきではない。
【0008】
上記目的を達成するための一実施の形態に係る作業支援装置(1000)は、演算装置(420)と、プロジェクタ(200)とを備える。演算装置(420)は、取り出されるべき物品が収納された収納箱(120)を表す投影画像を生成する。プロジェクタ(200)は、投影画像を、収納箱(120)を含む領域に投影する。投影画像は、収納箱(120)に対応する位置を中心に、大きさが変化する補助図形(600)を含む。
【0009】
上記目的を達成するための一実施の形態に係る制御プログラム(500)は、取り出されるべき物品が収納された収納箱(120)を表す投影画像を生成することを演算装置(420)に実行させる。また、制御プログラム(500)は、投影画像を、収納箱(120)を含む領域に投影するプロジェクタ(200)に出力することを演算装置(420)に実行させる。さらに、制御プログラム(500)は、投影画像に、収納箱(120)に対応する位置を中心に、大きさが変化する補助図形(600)を含めることを演算装置(420)に実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る作業支援装置によれば、作業の効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】一実施の形態における作業支援装置の正面図である。
【
図2】一実施の形態における収納箱の斜視図である。
【
図3】一実施の形態における制御装置の構成図である。
【
図4A】一実施の形態において、取り出されるべき物品が収納された収納箱を表す方法を説明するための図である。
【
図4B】一実施の形態において、取り出されるべき物品が収納された収納箱を表す方法を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施の形態)
図1に示すように、本実施の形態に係る作業支援装置1000は、床F上に配置され、物品棚100と、プロジェクタ200と、カメラ300とを備える。理解を容易にするため、XYZ直交座標を用いて説明する。X方向は、床Fに平行で、かつ、物品棚100を前方から見たときの右方向とする。Y方向は、床Fに平行で、かつ、物品棚100の後方向とする。Z方向は、床Fに対して直行し、上方向とする。
【0013】
物品棚100は、床F上に配置され、キャビネット110と、収納箱120とを備える。キャビネット110は、複数の収納箱120を前方(-Y方向)に引き出し可能に収容する。例えば、キャビネット110は、複数の収納箱120をZX平面に並べて収納するように構成されている。具体的には、キャビネット110は、複数の収納箱120をX方向に沿って並べられるように、収納するように構成されている。また、キャビネット110は、複数の収納箱120をZ方向に沿って並べられるように、収納するように構成されている。
【0014】
収納箱120は、
図2に示すように、上面が空いた直方体の形状を有し、作業者が取り出す複数の物品を内部に収納するように構成されている。収納箱120は、内部に仕切り123を設け、複数種類の物品を区別して収納してもよい。
【0015】
また、収納箱120の+X方向の側面122と、-X方向の側面122とにマーカー126が設けられている。収納箱120がキャビネット110から引き出されると、マーカー126は、キャビネット110外に設けられたカメラ300により、+X方向と、-X方向とから撮像されるように設けられている。マーカー126は、収納箱120ごとに異なる図形を表す。また、マーカー126は、
図1に示すキャビネット110において収納箱120が収納されたX方向の位置に応じて、異なる図形を表してもよい。例えば、Z方向に隣接した収納箱120に設けられたマーカー126は、互いに同じ図形を表してもよい。
【0016】
また、
図2に示す収納箱120は、前面121(-Y方向の面)に把持部124を備える。把持部124は、収納箱120をキャビネット110から引き出すときに作業者により把持されて、引き出される。把持部124は、下方(-Z方向)に行くに従い前面121から離れるように形成された斜面を有し、斜面にはラベル125が設けられている。ラベル125は、プロジェクタ200から投影画像が投影され、作業者への指示が写される。例えば、ラベル125には、対応する収納箱120から取り出すべき物品の数を表す投影画像が投影される。
【0017】
図1に示すプロジェクタ200は、作業支援装置1000の上部に設けられ、物品棚100の前面、例えばキャビネット110の前面に投影画像を投影するように構成されている。具体的には、プロジェクタ200は、各々の収納箱120のラベル125に投影画像を投影することで、作業者への指示を報知する。
【0018】
カメラ300は、作業支援装置1000の左右に設けられ、キャビネット110から引き出された収納箱120を検知するように構成されている。具体的には、カメラ300は、キャビネット110から収納箱120が引き出されたとき、収納箱120の両側面122に設けられたマーカー126を撮像するように配置されている。
【0019】
作業支援装置1000は、さらに、
図3に示すように制御装置400と管理装置450とを備える。管理装置450は、
図1に示す作業者が物品棚100から取り出すべき物品が収納された収納箱120の位置と、取り出すべき物品の数と、取り出す順番とを表す順番情報を記憶する。
図3に示す管理装置450は、プロジェクタ200が作業者への指示を表す投影画像を投影するとき、順番情報を制御装置400に送信する。
【0020】
制御装置400は、管理装置450からの順番情報に基づき、作業者に取り出すべき物品と、物品の数とを指示するための処理を行う。制御装置400は、入出力装置410と、演算装置420と、通信装置430、記憶装置440とを備える。制御装置400は、例えば、コンピュータである。入出力装置410には、演算装置420が処理を実行するための情報が入力される。また、入出力装置410は、演算装置420が処理を実行した結果を出力する。入出力装置410は、様々な入力装置と出力装置とを含み、例えば、キーボード、マウス、マイク、ディスプレイ、スピーカー、タッチパネルなどを含む。入出力装置410は省略されてもよい。
【0021】
通信装置430は、プロジェクタ200と、カメラ300と、管理装置450とに電気的に接続され、各々の装置との通信を行う。通信装置430は、カメラ300と管理装置450とから取得する信号を演算装置420に転送する。また、演算装置420が生成した信号をプロジェクタ200に転送する。通信装置430は、例えば、無線LAN(Local Area Network)の送受信機、NIC(Network Interface Card)、USB(Universal Serial Bus)、映像端子などの種々のインタフェースを含む。
【0022】
記憶装置440は、作業者に取り出すべき物品を指示するための様々なデータ、例えば制御プログラム500を格納する。記憶装置440は、制御プログラム500を記憶する非一時的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)として用いられる。制御プログラム500は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体1に記録されたコンピュータプログラム製品(computer program product)として提供されてもよく、または、サーバからダウンロード可能なコンピュータプログラム製品として提供されてもよい。
【0023】
演算装置420は、制御プログラム500を読み出し実行することで、作業者に取り出すべき物品を指示するための様々なデータ処理を行う。例えば、演算装置420は、作業者に取り出すべき物品を指示するための投影画像を生成し、プロジェクタ200に投影画像を投影するための指示信号を送信する。また、演算装置420は、カメラ300により撮像された撮像画像に基づき、作業者が取り出した物品を判定する。
【0024】
(作業支援装置の動作)
作業支援装置1000は、収納箱120から物品を取り出す作業を開始するときに、ユーザの操作に応じて、作業者に取り出すべき物品を指示する指示処理を開始する。具体的には、ユーザの操作に応じて、
図3に示す制御装置400の演算装置420は、制御プログラム500を実行して、作業者への指示処理を開始する。
【0025】
管理装置450は、ユーザにより入力された取り出されるべき物品と、その物品が収納された収納箱120の位置と、取り出すべき物品の数と、取り出すべき物品の順番とを表す順番情報を格納している。演算装置420は、管理装置450に格納された順番情報を取得して、取得された順番情報に基づき、次に取り出されるべき物品が収納された第1収納箱120-1の位置を取得する。また、演算装置420は、取得された順番情報に基づき、次に取り出すべき物品の数を取得する。
【0026】
演算装置420は、
図4Aに示すように、第1収納箱120-1を表す投影画像をプロジェクタ200に出力する。プロジェクタ200は、第1収納箱120-1を含む領域、例えばキャビネット110の前面に取得した投影画像を投影することで、作業者に第1収納箱120-1の位置を報知する。また、投影画像には、第1収納箱120-1に対応する位置、例えば第1収納箱120-1のラベル125の位置に取り出すべき物品の数を表す領域が含まれる。このため、作業者は、第1収納箱120-1から、ラベル125に投影された数だけ物品を取り出す。
【0027】
さらに、演算装置420は、
図4A、
図4Bに示すように、作業者が第1収納箱120-1を効率的に見つけるために、第1収納箱120-1に対応する位置を中心に大きさが変化する補助図形600を投影画像に含める。補助図形600が時間に応じて大きさが変化するため、作業者は、物品棚100に投影された補助図形600の中心を確認することで、第1収納箱120-1を容易に見つけることができる。
【0028】
補助図形600の大きさは、最も大きい最大図形から、最も小さい最小図形との間を繰り返して変化する。具体的には、補助図形600の大きさは、最大図形から時間が経過するに従い、小さくなる。補助図形600の大きさは、最小図形になると、最大図形に戻り、その後、時間の経過に従い小さくなることを繰り返す。補助図形600が時間経過に応じて小さくなることで、補助図形600の一部は、第1収納箱120-1に対応する位置に向けて移動する。このため、作業者の視線は、補助図形600の一部の動きを見ることで、第1収納箱120-1に対応する位置に向けて移動して、第1収納箱120-1に対応する位置まで移動する。
【0029】
また、補助図形600が最も大きいときの第1方向、例えばX方向の補助図形長610は、プロジェクタ200が投影する物品棚100の第1方向の物品棚長620以上でもよい。この場合、第1収納箱120-1が物品棚100の端にあったとしても、補助図形600の一部は、物品棚100の第1方向、例えばX方向における中心位置に投影される。このため、作業者は、物品棚100の中心位置の周辺を見ることで、第1収納箱120-1を容易に見つけることができる。なお、第1方向は、物品棚100における物品棚長620が最も長くなる方向でもよい。例えば、第1方向は、物品棚100を前方から見たときの対角線の方向でもよい。
【0030】
作業者は、第1収納箱120-1を見つけると、第1収納箱120-1から取り出す物品の数を確認する。第1収納箱120-1から取り出す物品の数を表す投影画像は、第1収納箱120-1の前面121に設けられたラベル125に投影されている。作業者は、第1収納箱120-1のラベル125に投影された投影画像を見ることで、第1収納箱120-1から取り出す物品の数を確認する。
【0031】
次に、作業者は、第1収納箱120-1をキャビネット110から引き出し、第1収納箱120-1に収納された物品を取り出す。第1収納箱120-1が引き出されることで、
図2に示すように、第1収納箱120-1の両側面122に設けられたマーカー126は、カメラ300に撮像される。カメラ300は、撮像した画像を表す情報を
図3に示す演算装置420に送信する。
【0032】
演算装置420は、撮像された画像からマーカー126が撮像された領域を抽出し、抽出した領域に撮像されたマーカー126に基づき、引き出された収納箱120を判定する。例えば、マーカー126が収納箱120ごとに異なる図形を表すとき、演算装置420は、マーカー126に表された図形に基づき、作業者により引き出された収納箱120を判定する。また、Z方向に隣接する収納箱120に同じ図形を表すマーカー126が設けられているとき、演算装置420は、撮像された画像におけるマーカー126のZ方向の位置と、マーカー126に表された図形とに基づき、引き出された収納箱120を判定する。具体的には、演算装置420は、マーカー126が写されたZ方向の位置に基づき、収納箱120のZ方向の位置を判定する。また、演算装置420は、撮像されたマーカー126の図形に基づき、収納箱120のX方向の位置を判定する。
【0033】
演算装置420は、判定された収納箱120が第1収納箱120-1と異なるとき、作業者に取り出す物品が間違っていることを報知する。例えば、演算装置420は、赤色の投影画像をプロジェクタ200に送信する。プロジェクタ200は、赤色の投影画像を物品棚100に投影することで、作業者に間違いを報知する。また、演算装置420は、入出力装置410に含まれるスピーカーから、警告音を出力してもよい。
【0034】
演算装置420は、判定された収納箱120が第1収納箱120-1と同じであるとき、作業者が物品を取り出し、第1収納箱120-1をキャビネット110に収納するまで待つ。作業者が第1収納箱120-1をキャビネット110に収納すると、カメラ300により撮像された画像にマーカー126の領域が含まれなくなる。このため、演算装置420は、カメラ300が撮像した画像に、マーカー126を表す領域が含まれなくなるまで待つ。
【0035】
演算装置420は、カメラ300が撮像した画像にマーカー126を表す領域が含まれなくなると、記憶装置440に格納された順番情報に基づき、次に取り出されるべき物品が収納された第1収納箱120-1の位置を取得して、処理を繰り返す。このように、演算装置420は、処理を繰り返すことで、作業者が効率的に物品を取り出すことを支援する。
【0036】
(変形例)
以上において説明した処理は一例であり、各ステップの順番、処理内容は、機能を阻害しない範囲で変更してもよい。また、説明した構成は、機能を阻害しない範囲で、任意に変更してもよい。例えば、
図1に示す物品棚100は、取り出される物品が収納された収納箱120をプロジェクタ200により指示できるように配置できれば、任意の構成を有してもよい。例えば、物品棚100は、収納箱120を載せる複数の棚で構成されてもよい。
【0037】
また、物品が取り出された収納箱120を判定する方法は、任意の方法を用いてもよい。例えば、物品が取り出された収納箱120は、赤外線を用いて、判定されてもよい。例えば、赤外線を所定の範囲に照射して、演算装置420は、収納箱120、または、作業者の手により赤外線が遮られる位置に基づき、物品が取り出された収納箱120を判定してもよい。
【0038】
図4Aに示す補助図形600の大きさは、作業者が効率よく第1収納箱120-1を見つけることができれば、任意に変化してもよい。例えば、補助図形600の大きさは、最も小さい最小図形から時間経過に従い大きくなり、最も大きい最大図形まで大きくなると最小図形に戻って繰り返して変化してもよい。
【0039】
補助図形600の形状は、作業者が物品を取り出すべき収納箱120を容易に見つけることができれば、任意の形状を用いてもよい。例えば、補助図形600は、矩形、星形などでもよい。また、補助図形600は、物品棚100の前面に対応する領域のみに表示されてもよい。
【0040】
プロジェクタ200が表示する画像は、管理装置450で生成されてもよい。この場合、管理装置450は、生成した画像を制御装置400に送信する。制御装置400は、受信した画像をプロジェクタ200に送信して、物品棚100の前面に画像を投影する。
【符号の説明】
【0041】
1 記憶媒体
100 物品棚
110 キャビネット
120 収納箱
121 前面
122 側面
123 仕切り
124 把持部
125 ラベル
126 マーカー
200 プロジェクタ
300 カメラ
400 制御装置
410 入出力装置
420 演算装置
430 通信装置
440 記憶装置
450 管理装置
500 制御プログラム
600 補助図形
610 補助図形長
620 物品棚長
1000 作業支援装置
F 床