(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-06
(45)【発行日】2024-11-14
(54)【発明の名称】活性成分の組合せを含む口腔用製品
(51)【国際特許分類】
A24B 13/00 20060101AFI20241107BHJP
A24B 15/32 20060101ALI20241107BHJP
A24B 15/40 20060101ALI20241107BHJP
A24B 15/36 20060101ALI20241107BHJP
A23G 3/00 20060101ALI20241107BHJP
A23L 5/00 20160101ALI20241107BHJP
【FI】
A24B13/00
A24B15/32
A24B15/40
A24B15/36
A23G3/00
A23L5/00 F
A23L5/00 K
A23L5/00 D
(21)【出願番号】P 2022534710
(86)(22)【出願日】2020-12-04
(86)【国際出願番号】 IB2020061472
(87)【国際公開番号】W WO2021116854
(87)【国際公開日】2021-06-17
【審査請求日】2023-11-21
(32)【優先日】2019-12-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-06-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Nicoventures Trading Limited
【住所又は居所原語表記】Globe House, 1 Water Street,WC2R 3LA London,United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジェラルディ,アンソニー・リチャード
(72)【発明者】
【氏名】オーデン,ロス・ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ランプ,マシュー・エバン
(72)【発明者】
【氏名】スピールバウアー,クリステン・アン
(72)【発明者】
【氏名】ザワトツキ,マイケル・アンドリュー
【審査官】竹中 辰利
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第6060078(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/142443(US,A1)
【文献】国際公開第2019/140406(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/303042(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24B 13/00
A24B 15/32
A24B 15/40
A24B 15/36
A23G 3/00
A23L 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
口腔で使用するために構成されている咀嚼可能な形態の組成物であって、
カフェイン、タウリン、GABA、テアニン、トリプトファン、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、レモンバーム抽出物、ニンジン、シチコリン、ヒマワリレシチン及びそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1種の活性成分;
組成物の総重量に基づいて、少なくとも50重量%の量の1種以上の糖アルコール;
ペクチン;並びに
有機酸、ゲル化剤又はその両方
を含み、前記組成物が均一な混合物である、組成物。
【請求項2】
1種以上の糖アルコールが、イソマルト及びマルチトールの組合せである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
組成物の総重量に基づいて、約10~約25重量%の量のイソマルト;
組成物の総重量に基づいて、約50~約75重量%の量のマルチトール;及び
組成物の総重量に基づいて、約1~約3重量%の量のペクチン
を含む、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
有機酸が、クエン酸である、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
少なくとも1種の活性成分が、カフェイン、テアニン、任意選択的にニンジンの組合せを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
カフェインが、組成物の総重量に基づいて、約1~約4重量%の量で存在し;
テアニンが、組成物の総重量に基づいて、約1~約4重量%の量で存在し;
ニンジンが、組成物の総重量に基づいて、約0.1~約0.6重量%の量で存在する、
請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
シチコリン又はヒマワリレシチンをさらに含む、請求項6に記載の組成物。
【請求項8】
少なくとも1種の活性成分が、テアニン、ガンマアミノ酪酸(GABA)、任意選択的にレモンバーム抽出物の組合せを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
テアニンが、組成物の総重量に基づいて、約1~約3重量%の量で存在し;
GABAが、組成物の総重量に基づいて、約1.5~約4重量%の量で存在し;
レモンバーム抽出物が、組成物の総重量に基づいて、約0.25~約2重量%の量で存在する、
請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物であって、少なくとも1種の活性成分が、
テアニン;
テアニン及びトリプトファン;又は
テアニン及びビタミンB6、ビタミンB12若しくはその両方
を含む、組成物。
【請求項11】
テアニン並びにビタミンB6及びビタミンB12の1つ又はその両方を含む、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
少なくとも1種の活性成分が、カフェイン、タウリン及びビタミンCの組合せを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
カフェインが、組成物の総重量に基づいて、約1~約4重量%の量で存在し;
タウリンが、組成物の総重量に基づいて、約1~約4重量%の量で存在し;
ビタミンCが、組成物の総重量に基づいて、約1~約3重量%の量で存在する、
請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
クエン酸三ナトリウムをさらに含む、請求項13に記載の組成物。
【請求項15】
水、甘味料、塩、香料、緩衝剤、乳化剤、着色剤、加工助剤及びそれらの組合せから選択される少なくとも1つの追加成分をさらに含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項16】
ニコチンを含まない、請求項1~15のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項17】
タバコを含まない、請求項1~16のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項18】
口腔で使用するために構成されている錠剤の形態での組成物であって、
カフェイン、タウリン、GABA、テアニン、トリプトファン、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、レモンバーム抽出物、ニンジン、シチコリン、ヒマワリレシチン及びそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1種の活性成分;
グルコース-多糖ブレンド;並びに
糖アルコール
を含み、前記錠剤の形態が、均一な混合物としての組成物を含む、組成物。
【請求項19】
グルコース-多糖ブレンドが、組成物の総重量に基づいて、約35~約55重量%の量で存在し;
糖アルコールが、組成物の総重量に基づいて、約30~約45重量%の量で存在する、
請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
糖アルコールが、イソマルト、エリトリトール、ソルビトール、アラビトール、リビトール、マルチトール、ズルシトール、イジトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール又はそれらの組合せである、請求項18又は19に記載の組成物。
【請求項21】
糖アルコールが、イソマルトである、請求項18~20のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項22】
少なくとも1種の活性成分が、カフェイン、テアニン、任意選択的にニンジンの組合せを含む、請求項18~21のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項23】
カフェインが、組成物の総重量に基づいて、約3~約5重量%の量で存在し;
テアニンが、組成物の総重量に基づいて、約3~約5重量%の量で存在し;
ニンジンが、組成物の総重量に基づいて、約0.4~約0.6重量%の量で存在する、
請求項22に記載の組成物。
【請求項24】
シチコリン又はヒマワリレシチンをさらに含む、請求項23に記載の組成物。
【請求項25】
少なくとも1種の活性成分が、テアニン、ガンマアミノ酪酸(GABA)、任意選択的にレモンバーム抽出物の組合せを含む、請求項18~21のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項26】
テアニンが、組成物の総重量に基づいて、約3~約5重量%の量で存在し;
GABAが、組成物の総重量に基づいて、約4~約6重量%の量で存在し;
レモンバーム抽出物が、組成物の総重量に基づいて、約3~約4重量%の量で存在する、
請求項25に記載の組成物。
【請求項27】
少なくとも1種の活性成分が、カフェイン、タウリン及びビタミンCの組合せを含む、請求項18~21のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項28】
カフェインが、組成物の総重量に基づいて、約3~約5重量%の量で存在し;
タウリンが、組成物の総重量に基づいて、約4~約6重量%の量で存在し;
ビタミンCが、組成物の総重量に基づいて、約4~約6重量%の量で存在する、
請求項27に記載の組成物。
【請求項29】
クエン酸三ナトリウムをさらに含む、請求項28に記載の組成物。
【請求項30】
甘味料、塩、香料、緩衝剤、乳化剤、着色剤、加工助剤及びそれらの組合せから選択される少なくとも1つの追加成分をさらに含む、請求項18~29のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項31】
ニコチンを含まない、請求項18~30のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項32】
タバコを含まない、請求項18~31のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項33】
口腔で使用するために構成されている溶融可能な形態の組成物であって、
カフェイン、タウリン、GABA、テアニン、トリプトファン、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、レモンバーム抽出物、ニンジン、シチコリン、ヒマワリレシチン及びそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1種の活性成分;
糖アルコール;並びに
脂質
を含み、前記溶融可能な形態が、均一な混合物としての組成物を含む、組成物。
【請求項34】
糖アルコールが、組成物の総重量に基づいて、約35~約55重量%の量で存在し;
脂質が、組成物の総重量に基づいて、約35~約55重量%の量で存在する、
請求項33に記載の組成物。
【請求項35】
脂質が、約29℃以上の融点を有する、請求項33又は34に記載の組成物。
【請求項36】
脂質が、約36℃~約45℃の融点を有する、請求項33~35のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項37】
脂質が、パーム油、パーム核油、ダイズ油、ヒマワリ油、綿実油、ココナッツ油及びそれらの組合せからなる群から選択される油であり、油が、水素化されていてもよく、部分的に水素化されていてもよく又は水素化されていなくてもよい、請求項33~36のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項38】
糖アルコールが、イソマルト、エリトリトール、ソルビトール、アラビトール、リビトール、マルチトール、ズルシトール、イジトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール又はそれらの組合せである、請求項33~37のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項39】
糖アルコールが、イソマルトである、請求項33~38のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項40】
少なくとも1種の活性成分が、カフェイン、テアニン、任意選択的にニンジンの組合せを含む、請求項33~39のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項41】
カフェインが、組成物の総重量に基づいて、約2~約6重量%の量で存在し;
テアニンが、組成物の総重量に基づいて、約2~約4重量%の量で存在し;
ニンジンが、組成物の総重量に基づいて、約0.3~約0.5重量%の量で存在する、
請求項40に記載の組成物。
【請求項42】
シチコリン又はヒマワリレシチンをさらに含む、請求項41に記載の組成物。
【請求項43】
カフェインの少なくとも一部が、カプセル化された形態で存在する、請求項40に記載の組成物。
【請求項44】
少なくとも1種の活性成分が、テアニン、ガンマアミノ酪酸(GABA)、任意選択的にレモンバーム抽出物の組合せを含む、請求項33~39のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項45】
テアニンが、組成物の総重量に基づいて、約2~約4重量%の量で存在し;
GABAが、組成物の総重量に基づいて、約3.5~約4.5重量%の量で存在し;
レモンバーム抽出物が、組成物の総重量に基づいて、約1.5~約2.5重量%の量で存在する、
請求項44に記載の組成物。
【請求項46】
少なくとも1種の活性成分が、カフェイン、タウリン及びビタミンCの組合せを含む、請求項31~37のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項47】
カフェインが、組成物の総重量に基づいて、約2~約6重量%の量で存在し;
タウリンが、組成物の総重量に基づいて、約3.5~約4.5重量%の量で存在し;
ビタミンCが、組成物の総重量に基づいて、約3.5~約4.5重量%の量で存在する、
請求項46に記載の組成物。
【請求項48】
カフェインの少なくとも一部が、カプセル化された形態で存在する、請求項46に記載の組成物。
【請求項49】
クエン酸三ナトリウムをさらに含む、請求項46に記載の組成物。
【請求項50】
甘味料、塩、香料、緩衝剤、乳化剤、着色剤、加工助剤及びそれらの組合せから選択される少なくとも1つの追加成分をさらに含む、請求項33~49のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項51】
ニコチンを含まない、請求項33~50のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項52】
タバコを含まない、請求項33~51のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項53】
少なくとも1種の活性成分が、
a)組成物の総重量に基づいて、約1.5~約5重量%の量のカフェイン;
組成物の総重量に基づいて、約1.5~約6重量%の量のタウリン;
組成物の総重量に基づいて、約2~約6重量%の量のビタミンC;及び
組成物の総重量に基づいて、約1~約3重量%の量のクエン酸ナトリウム;
の組合せであるか、
b)組成物の総重量に基づいて、約1~約5重量%の量のテアニン;
組成物の総重量に基づいて、約1.5~約6重量%の量のGABA;及び
組成物の総重量に基づいて、約1~約4重量%の量のレモンバーム抽出物;
の組合せであるか、又は
c)組成物の総重量に基づいて、約1.5~約6重量%の量のカフェイン;
組成物の総重量に基づいて、約1.5~約5重量%の量のテアニン;
組成物の総重量に基づいて、約0.2~約0.6重量%の量のニンジン;及び、任意選択的に
組成物の総重量に基づいて、約0.3~約1.5重量%の量のシチコリン若しくはヒマワリレシチン
の組合せである、請求項1、18又は33のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項54】
マグネシウムをさらに含む、請求項1~53のいずれか一項に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ヒト用途を意図している組成物に関する。組成物は、口腔で使用するために構成されており、使用中に香料及び/又は活性成分などの物質を送達する。このような製品は、タバコ若しくはタバコ由来の製品を含み得る又はタバコを含まない代替物であり得る。
【背景技術】
【0002】
タバコは、いわゆる「無煙」形態で楽しむことができる。特に人気のある無煙タバコ製品は、いくつかの形態の加工したタバコ又はタバコ含有製剤を使用者の口に入れることにより利用されている。このような無煙タバコ製品用の従来の形式は、湿潤型スナッフ、スヌース及び噛みタバコを含み、無煙タバコ製品は、典型的に、粒状タバコ、顆粒状タバコ又は刻まれたタバコからほぼ完全に形成されており、無煙タバコ製品は、使用者により分配されるか又は使い捨てのパウチ又は小袋などの個々のポーションで使用者に与えられるかのいずれかである。無煙製品の他の伝統的な形態は、圧縮された形態又は凝集された形態、例えばプラグ、錠剤又はペレットを含む。代替的な製品の形式、例えばタバコ含有ガム及びタバコと他の植物材料との混合物もまた知られている。例えば、Schwartzの米国特許第1,376,586号明細書;Pittman等の米国特許第4,513,756号明細書;Sensabaugh,Jr.等の米国特許第4,528,993号明細書;Story等の米国特許第4,624,269号明細書;Tibbettsの米国特許第4,991,599号明細書;Townsendの米国特許第4,987,907号明細書;Sprinkle,III等の米国特許第5,092,352号明細書;White等の米国特許第5,387,416号明細書;Williamsの米国特許第6,668,839号明細書;Williamsの米国特許第6,834,654号明細書;Atchley等の米国特許第6,953,040号明細書;Atchley等の米国特許第7,032,601号明細書;及びAtchley等の米国特許第7,694,686号明細書;Williamsの米国特許公開第2004/0020503号明細書;Quinter等の米国特許公開第2005/0115580号明細書;Strickland等の米国特許公開第2006/0191548号明細書;Holton,Jr.等の米国特許公開第2007/0062549号明細書;Holton,Jr.等の米国特許公開第2007/0186941号明細書;Strickland等の米国特許公開第2007/0186942号明細書;Dube等の米国特許公開第2008/0029110号明細書;Robinson等の米国特許公開第2008/0029116号明細書;Robinson等の米国特許公開第2008/0173317号明細書;Neilsen等の米国特許公開第2008/0209586号明細書;Essen等の米国特許公開第2009/0065013号明細書;及びAtchleyの米国特許公開第2010/0282267号明細書並びにArnarp等のWO2004/095959に記載されている、無煙タバコ製剤の種類、成分及び加工方法を参照願うが、これらの文献の各々は、参照により本明細書に組み込む。
【0003】
タバコ材料を様々な結合剤及び充填剤と組み合わせる無煙タバコ製品の構成は、ロゼンジ剤、パステル剤、ゲル剤、押し出された形態などを含む例示的な製品の形式のものがより最近では提案されている。例えば、Engstrom等の米国特許出願公開第2008/0196730号明細書;Crawford等の米国特許出願公開第2008/0305216号明細書;Kumar等の米国特許出願公開第2009/0293889号明細書;Gao等の米国特許出願公開第2010/0291245号明細書;Mua等の米国特許出願公開第2011/0139164号明細書;Cantrell等の米国特許出願公開第2012/0037175号明細書;Hunt等の米国特許出願公開第2012/0055494号明細書;Cantrell等の米国特許出願公開第2012/0138073号明細書;Cantrell等の米国特許出願公開第2012/0138074号明細書;Holton,Jr.の米国特許出願公開第2013/0074855号明細書;Holton,Jr.の米国特許出願公開第2013/0074856号明細書;Mua等の米国特許出願公開第2013/0152953号明細書;Jackson等の米国特許出願公開第2013/0274296号明細書;Moldoveanu等の米国特許出願公開第2015/0068545号明細書;Marshall等の米国特許出願公開第2015/0101627号明細書;及びLampe等の米国特許出願公開第2015/0230515号明細書に記載されている製品の種類を参照願うが、これらの文献の各々は、参照により本明細書に組み込む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許第1,376,586号明細書
【文献】米国特許第4,513,756号明細書
【文献】米国特許第4,528,993号明細書
【文献】米国特許第4,624,269号明細書
【文献】米国特許第4,991,599号明細書
【文献】米国特許第4,987,907号明細書
【文献】米国特許第5,092,352号明細書
【文献】米国特許第5,387,416号明細書
【文献】米国特許第6,668,839号明細書
【文献】米国特許第6,834,654号明細書
【文献】米国特許第6,953,040号明細書
【文献】米国特許第7,032,601号明細書
【文献】米国特許第7,694,686号明細書
【文献】米国特許出願公開第2004/0020503号明細書
【文献】米国特許出願公開第2005/0115580号明細書
【文献】米国特許出願公開第2006/0191548号明細書
【文献】米国特許出願公開第2007/0062549号明細書
【文献】米国特許出願公開第2007/0186941号明細書
【文献】米国特許出願公開第2007/0186942号明細書
【文献】米国特許出願公開第2008/0029110号明細書
【文献】米国特許出願公開第2008/0029116号明細書
【文献】米国特許出願公開第2008/0173317号明細書
【文献】米国特許出願公開第2008/0209586号明細書
【文献】米国特許出願公開第2009/0065013号明細書
【文献】米国特許出願公開第2010/0282267号明細書
【文献】国際公開第2004/095959号
【文献】米国特許出願公開第2008/0196730号明細書
【文献】米国特許出願公開第2008/0305216号明細書
【文献】米国特許出願公開第2009/0293889号明細書
【文献】米国特許出願公開第2010/0291245号明細書
【文献】米国特許出願公開第2011/0139164号明細書
【文献】米国特許出願公開第2012/0037175号明細書
【文献】米国特許出願公開第2012/0055494号明細書
【文献】米国特許出願公開第2012/0138073号明細書
【文献】米国特許出願公開第2012/0138074号明細書
【文献】米国特許出願公開第2013/0074855号明細書
【文献】米国特許出願公開第2013/0074856号明細書
【文献】米国特許出願公開第2013/0152953号明細書
【文献】米国特許出願公開第2013/0274296号明細書
【文献】米国特許出願公開第2015/0068545号明細書
【文献】米国特許出願公開第2015/0101627号明細書
【文献】米国特許出願公開第2015/0230515号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
(簡単な要旨)
本開示は、全体として、口腔で使用するために構成されている組成物であって、少なくとも1種の活性成分及び1種以上の充填剤を含む、組成物を提供する。組成物は、咀嚼可能な(chewable)形態、錠剤の形態又は溶融可能な形態であり得る。
【0006】
一態様において、本開示は、口腔で使用するために構成されている咀嚼可能な形態の組成物であって、組成物は、カフェイン、タウリン、GABA、テアニン、トリプトファン、ビタミンB6、ビタミンB12(又は他のビタミンB群)、ビタミンC、レモンバーム抽出物、ニンジン、シチコリン、ヒマワリレシチン及びそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1種の活性成分;組成物の総重量に基づいて、少なくとも50重量%の量の1種以上の糖アルコール;ペクチン;並びに有機酸、ゲル化剤又はその両方を含み、均一な混合物である、組成物を提供する。
【0007】
一実施形態において、1種以上の糖アルコールは、イソマルト及びマルチトールの組合せである。一実施形態において、組成物は、組成物の総重量に基づいて、約10~約25重量%の量のイソマルト;組成物の総重量に基づいて、約50~約75重量%の量のマルチトール;及び組成物の総重量に基づいて、約1~約3重量%の量のペクチンを含む。
【0008】
一実施形態において、有機酸はクエン酸である。一実施形態において、ゲル化剤はカルシウム塩である。一実施形態において、カルシウム塩は二リン酸カルシウムである。
【0009】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分はカフェインを含む。
【0010】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分はテアニンを含む。
【0011】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分はタウリンを含む。
【0012】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分はGABAを含む。
【0013】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分はトリプトファンを含む。
【0014】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分は、ビタミンB6、ビタミンB12又はその両方を含み、例えば、総量で約0.008重量%~約0.07重量%のビタミンB6及びB12を含む。
【0015】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分はビタミンCを含む。
【0016】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分はニンジンを含む。
【0017】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分はレモンバーム抽出物を含む。
【0018】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分は、カフェイン、テアニン、任意選択的にニンジンの組合せを含む。一実施形態において、カフェインは、組成物の総重量に基づいて、約1~約4重量%の量で存在し;テアニンは、組成物の総重量に基づいて、約1~約4重量%の量で存在し;ニンジンは、存在する場合、組成物の総重量に基づいて、約0.1~約0.6重量%の量である。一実施形態において、組成物は、シチコリン又はヒマワリレシチンをさらに含む。
【0019】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分は、テアニン、ガンマアミノ酪酸(GABA)、任意選択的にレモンバーム抽出物の組合せを含む。一実施形態において、テアニンは、組成物の総重量に基づいて、約1~約3重量%の量で存在し;GABAは、組成物の総重量に基づいて、約1.5~約4重量%の量で存在し;レモンバーム抽出物は、存在する場合、組成物の総重量に基づいて、約0.25~約2重量%の量である。
【0020】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分は、カフェイン、タウリン及びビタミンCの組合せを含む。一実施形態において、カフェインは、組成物の総重量に基づいて、約1~約4重量%の量で存在し;タウリンは、組成物の総重量に基づいて、約1~約4重量%の量で存在し;ビタミンCは、組成物の総重量に基づいて、約1~約3重量%の量で存在する。一実施形態において、組成物は、クエン酸三ナトリウムをさらに含む。一実施形態において、組成物は、ビタミンB6、ビタミンB12又はその両方をさらに含む。一実施形態において、少なくとも1種の活性成分は、カフェイン、タウリン及びビタミンB6、ビタミンB12又はその両方の組合せを含む。
【0021】
一実施形態において、組成物は、水、甘味料、塩、香料、緩衝剤、乳化剤、着色剤、加工助剤及びそれらの組合せから選択される少なくとも1つの追加成分をさらに含む。
【0022】
一実施形態において、組成物は、マグネシウムをさらに含み、例えば、元素マグネシウムに基づいて約0.1重量%~約2重量%又は約0.2~約1重量%の量のマグネシウムを含む。一実施形態において、マグネシウムはマグネシウム塩の形態である。一実施形態において、マグネシウム塩はグルコン酸マグネシウムである。
【0023】
一実施形態において、組成物はニコチンを含まない。
【0024】
一実施形態において、組成物はタバコを含まない。
【0025】
別の態様において提供されるのは、口腔で使用するために構成されている錠剤の形態の組成物であって、カフェイン、タウリン、GABA、テアニン、トリプトファン、ビタミンB6、ビタミンB12(又は他のビタミンB群)、ビタミンC、レモンバーム抽出物、ニンジン、シチコリン、ヒマワリレシチン及びそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1種の活性成分;グルコース-多糖ブレンド;並びに糖アルコールを含み、錠剤の形態が、均一な混合物として組成物を含む、組成物である。
【0026】
一実施形態において、グルコース-多糖ブレンドは、組成物の総重量に基づいて、約35~約55重量%の量で存在し;糖アルコールは、組成物の総重量に基づいて、約30~約45重量%の量で存在する。一実施形態において、糖アルコールは、イソマルト、エリトリトール、ソルビトール、アラビトール、リビトール、マルチトール、ズルシトール、イジトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール又はそれらの組合せである。一実施形態において、糖アルコールはイソマルトである。
【0027】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分はカフェインを含む。
【0028】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分はテアニンを含む。
【0029】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分はタウリンを含む。
【0030】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分はトリプトファンを含む。
【0031】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分はGABAを含む。
【0032】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分は、ビタミンB6、ビタミンB12又はその両方を含み、例えば、総量で約0.008重量%~約0.07重量%のビタミンB6及びB12を含む。
【0033】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分はビタミンCを含む。
【0034】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分はニンジンを含む。
【0035】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分はレモンバーム抽出物を含む。
【0036】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分は、カフェイン、テアニン、任意選択的にニンジンの組合せを含む。一実施形態において、カフェインは、組成物の総重量に基づいて、約3~約5重量%の量で存在し;テアニンは、組成物の総重量に基づいて、約3~約5重量%の量で存在し;ニンジンは、存在する場合、組成物の総重量に基づいて、約0.4~約0.6重量%の量である。一実施形態において、組成物は、シチコリン又はヒマワリレシチンをさらに含む。
【0037】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分は、カフェイン及びビタミンB6、ビタミンB12又はその両方の組合せを含む。一実施形態において、少なくとも1種の活性成分はカフェイン及びタウリンの組合せを含む。一実施形態において、少なくとも1種の活性成分は、カフェイン、タウリン及びビタミンB6、ビタミンB12又はその両方の組合せを含む。
【0038】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分は、テアニン、ガンマアミノ酪酸(GABA)、任意選択的にレモンバーム抽出物の組合せを含む。一実施形態において、テアニンは、組成物の総重量に基づいて、約3~約5重量%の量で存在し;GABAは、組成物の総重量に基づいて、約4~約6重量%の量で存在し;レモンバーム抽出物は、存在する場合、組成物の総重量に基づいて、約3~約4重量%の量である。
【0039】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分はテアニン及びトリプトファンを含む。一実施形態において、少なくとも1種の活性成分は、テアニン及びビタミンB6、ビタミンB12又はそれらの組合せを含む。一実施形態において、少なくとも1種の活性成分は、テアニン、トリプトファン及びビタミンB6、B12又はそれらの組合せを含む。
【0040】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分はカフェイン及びタウリンを含む。一実施形態において、少なくとも1種の活性成分は、カフェイン、タウリン及びビタミンCの組合せを含む。一実施形態において、カフェインは、組成物の総重量に基づいて、約3~約5重量%の量で存在し;タウリンは、組成物の総重量に基づいて、約4~約6重量%の量で存在し;ビタミンCは、組成物の総重量に基づいて、約4~約6重量%の量で存在する。一実施形態において、組成物は、クエン酸三ナトリウムをさらに含む。
【0041】
一実施形態において、組成物は、甘味料、塩、香料、緩衝剤、乳化剤、着色剤、加工助剤及びそれらの組合せから選択される少なくとも1つの追加成分をさらに含む。
【0042】
一実施形態において、組成物は、マグネシウムをさらに含み、例えば、元素マグネシウムに基づいて約0.1重量%~約2重量%又は約0.2~約1重量%の量のマグネシウムを含む。一実施形態において、マグネシウムはマグネシウム塩の形態である。一実施形態において、マグネシウム塩はグルコン酸マグネシウムである。
【0043】
一実施形態において、組成物はニコチンを含まない。
【0044】
一実施形態において、組成物はタバコを含まない。
【0045】
別の態様において提供されるのは、口腔で使用するために構成されている溶融可能な(meltable)形態の組成物であって、カフェイン、タウリン、GABA、テアニン、トリプトファン、ビタミンB6、ビタミンB12(又は他のビタミンB群)、ビタミンC、レモンバーム抽出物、ニンジン、シチコリン、ヒマワリレシチン及びそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1種の活性成分;糖アルコール;並びに脂質を含み、溶融可能な形態が、均一な混合物として組成物を含む、組成物である。
【0046】
一実施形態において、糖アルコールは、組成物の総重量に基づいて、約35~約55重量%の量で存在し;脂質は、組成物の総重量に基づいて、約35~約50重量%の量で存在する。一実施形態において、脂質は、約29℃以上の融点を有する。一実施形態において、脂質は、約36℃~約45℃の融点を有する。一実施形態において、脂質は、パーム油、パーム核油、ダイズ油、ヒマワリ油、ココナッツ油、綿実油及びそれらの組合せからなる群から選択される油であり、油は、水素化されていてもよく、部分的に水素化されていてもよく又は水素化されていなくてもよい。
【0047】
一実施形態において、糖アルコールは、イソマルト、エリトリトール、ソルビトール、アラビトール、リビトール、マルチトール、ズルシトール、イジトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール又はそれらの組合せである。一実施形態において、糖アルコールはイソマルトである。
【0048】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分はカフェインを含む。
【0049】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分はテアニンを含む。
【0050】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分はタウリンを含む。
【0051】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分はGABAを含む。
【0052】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分はトリプトファンを含む。
【0053】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分は、ビタミンB6、ビタミンB12又はその両方を含み、例えば、総量で約0.008重量%~約0.07重量%のビタミンB6及びB12を含む。
【0054】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分はビタミンCを含む。
【0055】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分はニンジンを含む。
【0056】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分はレモンバーム抽出物を含む。
【0057】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分は、カフェイン、テアニン、任意選択的にニンジンの組合せを含む。一実施形態において、カフェインは、組成物の総重量に基づいて、約2~約6重量%の量で存在し;テアニンは、組成物の総重量に基づいて、約2~約4重量%の量で存在し;ニンジンは、存在する場合、組成物の総重量に基づいて、約0.3~約0.5重量%の量である。
【0058】
一実施形態において、組成物は、シチコリン又はヒマワリレシチンをさらに含む。
【0059】
一実施形態において、カフェインの少なくとも一部はカプセル化された形態で存在する。
【0060】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分は、テアニン、ガンマアミノ酪酸(GABA)、任意選択的にレモンバーム抽出物の組合せを含む。一実施形態において、テアニンは、組成物の総重量に基づいて、約2~約4重量%の量で存在し;GABAは、組成物の総重量に基づいて、約3.5~約4.5重量%の量で存在し;レモンバーム抽出物は、存在する場合、組成物の総重量に基づいて、約1.5~約2.5重量%の量である。
【0061】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分はテアニン及びトリプトファンを含む。一実施形態において、少なくとも1種の活性成分は、テアニン及びビタミンB6、B12又はそれらの組合せを含む。一実施形態において、少なくとも1種の活性成分は、テアニン、トリプトファン及びビタミンB6、B12又はそれらの組合せを含む。
【0062】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分は、カフェイン、タウリン及びビタミンCの組合せを含む。一実施形態において、カフェインは、組成物の総重量に基づいて、約2~約6重量%の量で存在し;タウリンは、組成物の総重量に基づいて、約3.5~約4.5重量%の量で存在し;ビタミンCは、組成物の総重量に基づいて、約3.5~約4.5重量%の量で存在する。
【0063】
一実施形態において、カフェインの少なくとも一部はカプセル化された形態で存在する。
【0064】
一実施形態において、組成物は、クエン酸ナトリウムをさらに含む。
【0065】
一実施形態において、組成物は、甘味料、塩、香料、緩衝剤、乳化剤、着色剤、加工助剤及びそれらの組合せから選択される少なくとも1つの追加成分をさらに含む。
【0066】
一実施形態において、組成物は、マグネシウムをさらに含み、例えば、元素マグネシウムに基づいて約0.1重量%~約2重量%又は約0.2~約1重量%の量のマグネシウムを含む。一実施形態において、マグネシウムはマグネシウム塩の形態である。一実施形態において、マグネシウム塩はグルコン酸マグネシウムである。
【0067】
一実施形態において、組成物はニコチンを含まない。
【0068】
一実施形態において、組成物はタバコを含まない。
【0069】
別の態様において提供されるのは、少なくとも1種の活性成分が、
a)組成物の総重量に基づいて、約1.5~約5重量%の量のカフェイン;
組成物の総重量に基づいて、約1.5~約6重量%の量のタウリン;
組成物の総重量に基づいて、約2~約6重量%の量のビタミンC;及び
組成物の総重量に基づいて、約1~約3重量%の量のクエン酸ナトリウム;
の組合せであるか、
b)組成物の総重量に基づいて、約1~約5重量%の量のテアニン;
組成物の総重量に基づいて、約1.5~約6重量%の量のGABA;及び
組成物の総重量に基づいて、約1~約4重量%の量のレモンバーム抽出物;又は
の組合せであるか、
c)組成物の総重量に基づいて、約1.5~約6重量%の量のカフェイン;
組成物の総重量に基づいて、約1.5~約5重量%の量のテアニン;
組成物の総重量に基づいて、約0.2~約0.6重量%の量のニンジン;及び、任意選択的に
組成物の総重量に基づいて、約0.3~約1.5重量%の量のシチコリン若しくはヒマワリレシチン
の組合せである、本明細書に開示されている租借可能剤、錠剤又は溶融可能な形態の組成物である。
【0070】
本開示は、限定されないが、以下の実施形態を含む。
【0071】
実施形態1:口腔で使用するために構成されている咀嚼可能な形態の組成物であって、カフェイン、タウリン、GABA、テアニン、トリプトファン、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、レモンバーム抽出物、ニンジン、シチコリン、ヒマワリレシチン及びそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1種の活性成分;組成物の総重量に基づいて、少なくとも50重量%の量の1種以上の糖アルコール;ペクチン;並びに有機酸、ゲル化剤又はその両方を含み、均一な混合物である、組成物。
【0072】
実施形態2:1種以上の糖アルコールが、イソマルト及びマルチトールの組合せである、実施形態1に記載の組成物。
【0073】
実施形態3:組成物の総重量に基づいて、約10~約25重量%の量のイソマルト;組成物の総重量に基づいて、約50~約75重量%の量のマルチトール;及び組成物の総重量に基づいて、約1~約3重量%の量のペクチンを含む、実施形態1又は2の記載の組成物。
【0074】
実施形態4:有機酸がクエン酸である、実施形態1~3のいずれか一項に記載の組成物。
【0075】
実施形態5:少なくとも1種の活性成分が、カフェイン、テアニン、任意選択的にニンジンの組合せを含む、実施形態1~4のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0076】
実施形態6:カフェインが、組成物の総重量に基づいて、約1~約4重量%の量で存在し;テアニンが、組成物の総重量に基づいて、約1~約4重量%の量で存在し;ニンジンが、組成物の総重量に基づいて、約0.1~約0.6重量%の量で存在する、実施形態1~5のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0077】
実施形態7:シチコリン又はヒマワリレシチンをさらに含む、実施形態1~6のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0078】
実施形態8:少なくとも1種の活性成分が、テアニン、ガンマアミノ酪酸(GABA)、任意選択的にレモンバーム抽出物の組合せを含む、実施形態1~4のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0079】
実施形態9:テアニンが、組成物の総重量に基づいて、約1~約3重量%の量で存在し;GABAが、組成物の総重量に基づいて、約1.5~約4重量%の量で存在し;レモンバーム抽出物が、存在する場合、組成物の総重量に基づいて、約0.25~約2重量%の量である、実施形態1~8のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0080】
実施形態10:少なくとも1種の活性成分が、テアニン;テアニン及びトリプトファン;又はテアニン並びにビタミンB6及びB12の1つ以上;任意選択的にトリプトファンを含む、実施形態1~4のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0081】
実施形態11:テアニン並びにビタミンB6及びビタミンB12の1つ又はその両方を含む、実施形態1~4のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0082】
実施形態12:少なくとも1種の活性成分が、カフェイン、タウリン及びビタミンCの組合せを含む、実施形態1~4のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0083】
実施形態13:カフェインが、組成物の総重量に基づいて、約1~約4重量%の量で存在し;タウリンが、組成物の総重量に基づいて、約1~約4重量%の量で存在し;ビタミンCが、組成物の総重量に基づいて、約1~約3重量%の量で存在する、実施形態1~12のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0084】
実施形態14:クエン酸三ナトリウムをさらに含む、実施形態1~13のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0085】
実施形態15:水、甘味料、塩、香料、緩衝剤、乳化剤、着色剤、加工助剤及びそれらの組合せから選択される少なくとも1つの追加成分をさらに含む、実施形態1~14のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0086】
実施形態16:ニコチンを含まない、実施形態1~15のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0087】
実施形態17:タバコを含まない、実施形態1~16のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0088】
実施形態18:口腔で使用するために構成されている錠剤の形態での組成物であって、カフェイン、タウリン、GABA、テアニン、トリプトファン、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、レモンバーム抽出物、ニンジン、シチコリン、ヒマワリレシチン及びそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1種の活性成分;グルコース-多糖ブレンド;並びに糖アルコールを含み、錠剤の形態が、均一な混合物として組成物を含む、組成物。
【0089】
実施形態19:グルコース-多糖ブレンドが、組成物の総重量に基づいて、約35~約55重量%の量で存在し;糖アルコールが、組成物の総重量に基づいて、約30~約45重量%の量で存在する、実施形態18に記載の組成物。
【0090】
実施形態20:糖アルコールが、イソマルト、エリトリトール、ソルビトール、アラビトール、リビトール、マルチトール、ズルシトール、イジトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール又はそれらの組合せである、実施形態18又は19に記載の組成物。
【0091】
実施形態21:糖アルコールがイソマルトである、実施形態18~20のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0092】
実施形態22:少なくとも1種の活性成分が、カフェイン、テアニン、任意選択的にニンジンの組合せを含む、実施形態18~21のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0093】
実施形態23:カフェインが、組成物の総重量に基づいて、約3~約5重量%の量で存在し;テアニンが、組成物の総重量に基づいて、約3~約5重量%の量で存在し;ニンジンが、組成物の総重量に基づいて、約0.4~約0.6重量%の量で存在する、実施形態18~22のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0094】
実施形態24:シチコリン又はヒマワリレシチンをさらに含む、実施形態18~23のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0095】
実施形態25:少なくとも1種の活性成分が、テアニン、ガンマアミノ酪酸(GABA)、任意選択的にレモンバーム抽出物の組合せを含む、実施形態18~21のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0096】
実施形態26:テアニンが、組成物の総重量に基づいて、約3~約5重量%の量で存在し;GABAが、組成物の総重量に基づいて、約4~約6重量%の量で存在し;レモンバーム抽出物が、組成物の総重量に基づいて、約3~約4重量%の量で存在する、実施形態18~25のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0097】
実施形態27:少なくとも1種の活性成分が、カフェイン、タウリン及びビタミンCの組合せを含む、実施形態18~21のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0098】
実施形態28:カフェインが、組成物の総重量に基づいて、約3~約5重量%の量で存在し;タウリンが、組成物の総重量に基づいて、約4~約6重量%の量で存在し;ビタミンCが、組成物の総重量に基づいて、約4~約6重量%の量で存在する、実施形態27に記載の組成物。
【0099】
実施形態29:クエン酸三ナトリウムをさらに含む、実施形態28に記載の組成物。
【0100】
実施形態30:少なくとも1種の活性成分が、テアニン;テアニン及びトリプトファン;又はテアニン並びにビタミンB6及びB12の1つ以上;任意選択的にトリプトファンを含む、実施形態18~21のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0101】
実施形態31:テアニン並びにビタミンB6及びビタミンB12の1つ又はその両方を含む、実施形態18~21のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0102】
実施形態32:甘味料、塩、香料、緩衝剤、乳化剤、着色剤、加工助剤及びそれらの組合せから選択される少なくとも1つの追加成分をさらに含む、実施形態18~31のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0103】
実施形態33:ニコチンを含まない、実施形態18~32のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0104】
実施形態34:タバコを含まない、実施形態18~33のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0105】
実施形態35:口腔で使用するために構成されている溶融可能な形態の組成物であって、カフェイン、タウリン、GABA、トリプトファン、テアニン、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、レモンバーム抽出物、ニンジン、シチコリン、ヒマワリレシチン及びそれらの組合せからなる群から選択される少なくとも1種の活性成分;糖アルコール;並びに脂質を含み、溶融可能な形態が、均一な混合物として組成物を含む、組成物。
【0106】
実施形態36:糖アルコールが、組成物の総重量に基づいて、約35~約55重量%の量で存在し;脂質が、組成物の総重量に基づいて、約35~約50重量%の量で存在する、実施形態35に記載の組成物。
【0107】
実施形態37:脂質が、約29℃以上の融点を有する、実施形態35又は36に記載の組成物。
【0108】
実施形態38:脂質が、約36℃~約45℃の融点を有する、実施形態35~37のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0109】
実施形態39:脂質が、パーム油、パーム核油、ダイズ油、ヒマワリ油、綿実油、ココナッツ油及びそれらの組合せからなる群から選択される油であり、油が、水素化されていてもよく、部分的に水素化されていてもよく又は水素化されていなくてもよい、実施形態35~38のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0110】
実施形態40:糖アルコールが、イソマルト、エリトリトール、ソルビトール、アラビトール、リビトール、マルチトール、ズルシトール、イジトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール又はそれらの組合せである、実施形態35~38のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0111】
実施形態41:糖アルコールがイソマルトである、実施形態35~40のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0112】
実施形態42:少なくとも1種の活性成分が、カフェイン、テアニン、任意選択的にニンジンの組合せを含む、実施形態35~41のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0113】
実施形態43:カフェインが、組成物の総重量に基づいて、約2~約6重量%の量で存在し;テアニンが、組成物の総重量に基づいて、約2~約4重量%の量で存在し;ニンジンが、存在する場合、組成物の総重量に基づいて、約0.3~約0.5重量%の量である、実施形態42に記載の組成物。
【0114】
実施形態44:シチコリン又はヒマワリレシチンをさらに含む、実施形態43に記載の組成物。
【0115】
実施形態45:カフェインの少なくとも一部がカプセル化された形態で存在する、実施形態42に記載の組成物。
【0116】
実施形態46:少なくとも1種の活性成分が、テアニン、ガンマアミノ酪酸(GABA)、任意選択的にレモンバーム抽出物の組合せを含む、実施形態35~41のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0117】
実施形態47:テアニンが、組成物の総重量に基づいて、約2~約4重量%の量で存在し;GABAが、組成物の総重量に基づいて、約3.5~約4.5重量%の量で存在し;レモンバーム抽出物が、存在する場合、組成物の総重量に基づいて、約1.5~約2.5重量%の量である、実施形態46に記載の組成物。
【0118】
実施形態48:少なくとも1種の活性成分が、カフェイン、タウリン及びビタミンCの組合せを含む、実施形態35~41のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0119】
実施形態49:カフェインが、組成物の総重量に基づいて、約2~約6重量%の量で存在し;タウリンが、組成物の総重量に基づいて、約3.5~約4.5重量%の量で存在し;ビタミンCが、組成物の総重量に基づいて、約3.5~約4.5重量%の量で存在する、実施形態48に記載の組成物。
【0120】
実施形態50:カフェインの少なくとも一部がカプセル化された形態で存在する、実施形態48に記載の組成物。
【0121】
実施形態51:クエン酸三ナトリウムをさらに含む、実施形態48に記載の組成物。
【0122】
実施形態52:少なくとも1種の活性成分が、テアニン;テアニン及びトリプトファン;又はテアニン並びにビタミンB6及びB12の1つ以上;任意選択的にトリプトファンを含む、実施形態35~41のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0123】
実施形態52:テアニン並びにビタミンB6及びビタミンB12の1つ又はその両方を含む、実施形態35~41のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0124】
実施形態53:甘味料、塩、香料、緩衝剤、乳化剤、着色剤、加工助剤及びそれらの組合せから選択される少なくとも1つの追加成分をさらに含む、実施形態35~52のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0125】
実施形態54:ニコチンを含まない、実施形態35~53のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0126】
実施形態55:タバコを含まない、実施形態35~54のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0127】
実施形態56:少なくとも1種の活性成分が、
a)組成物の総重量に基づいて、約1.5~約5重量%の量のカフェイン;
組成物の総重量に基づいて、約1.5~約6重量%の量のタウリン;
組成物の総重量に基づいて、約2~約6重量%の量のビタミンC;及び
組成物の総重量に基づいて、約1~約3重量%の量のクエン酸ナトリウム;
の組合せであるか、
b)組成物の総重量に基づいて、約1~約5重量%の量のテアニン;
組成物の総重量に基づいて、約1.5~約6重量%の量のGABA;及び
組成物の総重量に基づいて、約1~約4重量%の量のレモンバーム抽出物;又は
の組合せであるか、
c)組成物の総重量に基づいて、約1.5~約6重量%の量のカフェイン;
組成物の総重量に基づいて、約1.5~約5重量%の量のテアニン;
組成物の総重量に基づいて、約0.2~約0.6重量%の量のニンジン;及び、任意選択的に
組成物の総重量に基づいて、約0.3~約1.5重量%の量のシチコリン若しくはヒマワリレシチン
の組合せである、実施形態1、18又は35のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0128】
実施形態57:マグネシウムをさらに含み、例えば、元素マグネシウムに基づいて約0.1重量%~約2重量%又は約0.2~約1重量%の量のマグネシウムを含む、実施形態1~56のいずれか一実施形態に記載の組成物。
【0129】
本開示のこれら及び他の特徴、態様及び利点は、以下の詳細な説明を読むことで明らかになる。本発明は、上述の実施形態の2、3、4個、又はそれ以上の任意の組合せを含み、このような特徴又は要素が本明細書における具体的な実施形態の記載と明白に組み合わされるか否かにかかわらず、本開示に記載されている任意の2、3、4個、又はそれ以上の特徴又は要素の組合せを含む。本開示は、統括的に読まれることを意図しているので、開示されている発明の任意の別個の特徴又は要素は、その様々な態様及び実施形態のいずれかにおいて、文脈で明らかに他を示していない限り、組み合わされることを意図していると考えるべきである。
【発明を実施するための形態】
【0130】
本開示は、口腔で使用するために構成されている組成物であって、少なくとも1種の活性成分及び1種以上の充填剤を含む、組成物を提供する。1種以上の充填剤は、一般に、糖アルコール又は糖アルコールの組合せを含む。少なくとも1種の活性成分は、1種以上のボタニカル材料、興奮剤、アミノ酸、ビタミン、抗酸化剤、ニコチン成分、カンナビノイド、カンナビミメティック(cannabimimetic)、テルペン、医薬剤又はそれらの組合せを含み得る。組成物は、咀嚼可能な形態、錠剤の形態又は溶融可能な形態であり得る。
【0131】
次に、本開示は、その例示的な実施形態を参照して以下でより完全に記載されている。これらの例示的な実施形態は、本開示が十分で完全となり、本開示の範囲を当業者に完全に伝えるために記載されている。実際に、本開示は、多くの異なる形態において具現化され得るが、本明細書に記載されている実施形態に限定されるものと解釈されるべきではなく、むしろこれらの実施形態は、本開示が適用可能な法的要件を満たすように提供される。本明細書及び特許請求の範囲で使用した場合、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈で明らかに他を示していない限り、複数の指示対象を含む。「乾燥重量パーセント」又は「乾燥重量基準」の参照は、乾燥成分(すなわち、水を除く全ての成分)に基づいた重量を指す。「湿重量」の参照は、水を含む組成物の重量を指す。別段示されない限り、組成物の「重量パーセント」の参照は、組成物の総湿重量(すなわち、水を含む。)を反映する。
【0132】
本明細書に記載されている組成物は、少なくとも1種の活性成分及び1種以上の充填剤を含む。一部の実施形態において、組成物は、結合剤、有機酸、水、甘味料、塩、香料、緩衝剤、乳化剤、着色剤、加工助剤及びそれらの組合せをさらに含み得る。組成物内の様々な成分の相対量は様々であり得、典型的に、口腔用組成物に対して所望の感覚的及び性能の特質を提供するように選択される。組成物の個々の成分の例は、本明細書において以下に記載されている。
【0133】
充填剤
本明細書に記載されている組成物は、1種以上の充填剤を含む。充填剤は、多数の機能、例えば、質感及び食感などのある特定の官能特性の向上、製品の凝集性又は圧縮性の向上などを満たすことができる。
【0134】
充填剤の量は様々であり得るが、典型的に、組成物の総重量に基づいて、組成物の約20重量%より高く、最大で約75重量%である。組成物内の充填剤の典型的な範囲は、組成物の総重量の約20~約75重量%であり得、例えば、約20、約25又は約30~約35、約40、約45又は約50重量%(例えば、約20~約50重量%又は約25~約45重量%)であり得る。ある特定の実施形態において、充填剤の量は、組成物の総重量に基づいて、少なくとも約20重量%であり、例えば、少なくとも約25%又は少なくとも約30%又は少なくとも約35%又は少なくとも約40%である。
【0135】
一般に、充填剤は、多孔性粒状材料であり、セルロース系である。例えば、好適な充填剤は、任意の非タバコ植物材料又はその誘導体であり、このような供給源由来のセルロース材料を含む。セルロースの非タバコ植物材料の例は、穀物(例えば、モロコシ、オーツムギ、オオムギ、ライムギ、ソバなど)、サトウダイコン(例えば、International Fiber Corporationから入手可能なFIBREX(登録商標)ブランドの充填剤)、ブラン繊維及びその混合物を含む。非タバコ植物材料の誘導体の非限定例は、(例えば、ジャガイモ、コムギ、コメ、トウモロコシ由来の)デンプン、天然セルロース及び改質セルロース材料を含む。潜在的な充填剤の追加の例は、マルトデキストリン、デキストロース、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、ラクトース、マンニトール、キシリトール及びソルビトールを含む。充填剤の組合せもまた使用することができる。
【0136】
「デンプン」とは、本明細書で使用した場合、任意の供給源由来の純粋なデンプン、改質デンプン又はデンプン誘導体を指すことができる。デンプンは、典型的に、粒状形態で、ほぼ全ての緑色植物並びに様々な種類の植物組織及び器官(例えば、種子、葉、根茎、根、塊茎、シュート、果実、穀類及び茎)において存在する。デンプンは、組成物並びに粒状の形状及びサイズにおいて様々であり得る。多くの場合、異なる供給源由来のデンプンは、異なる化学的及び物理的な特質を有する。特異的なデンプンは、組成物に特異的な官能特性を付与するデンプン材料の能力に基づいて組成物の包含のために選択することができる。様々な供給源由来のデンプンを使用することができる。例えば、デンプンの主な供給源は、穀物(例えば、コメ、コムギ及びモロコシ)並びに根菜類(例えば、ジャガイモ及びキャッサバ)を含む。デンプンの供給源の他の例は、ドングリ、クズウコン、アラカチャ、バナナ、オオムギ、マメ(例えば、ソラマメ、ヒラマメ、リョクトウ、エンドウ、ヒヨコマメ)、パンノキ、ソバ、カンナ、クリ、サトイモ、カタクリ、クズ、マランガ、キビ、オーツムギ、オカ、タシロイモ、サゴ、ソルガム、サツマイモ、キノア、ライムギ、タピオカ、タロイモ、タバコ、シログワイ及びヤムイモを含む。ある特定のデンプンは改質デンプンである。改質デンプンは、多くの場合その高い熱特性を改変するように設計されている1つ以上の構造的改質が行われている。一部のデンプンは、遺伝的改質により開発されており、「遺伝的改質」デンプンであると見なされている。他のデンプンは、化学的、酵素的又は物理的な手段により得られ、実質的に改質されている。例えば、改質デンプンは、化学反応、例えばエステル化、エーテル化、酸化、酸触媒による脱重合(希薄化)若しくは塩基の存在下での酸化、漂白、グリコシル基転移及び脱重合(例えば、触媒の存在でのデキストリン化)、架橋、アセチル化、ヒドロキシプロピル化並びに/又は部分加水分解に曝されているデンプンであり得る。酵素処置は、天然デンプンを、酵素の単離物若しくは濃縮物、微生物の酵素及び/又は植物材料に内在する酵素、例えばトウモロコシデンプンを改質するトウモロコシ核に存在するアミラーゼに曝すことを含む。他のデンプンは、熱処置、例えばアルファ化、デキストリン化及び/又は冷水膨張処理により改質されている。ある特定の改質デンプンは、リン酸化デンプン、リン酸架橋デンプン、トリメタリン酸ナトリウムでエステル化したリン酸架橋デンプン、リン酸モノエステル化リン酸架橋デンプン、アセチル化リン酸架橋デンプン、無水酢酸でエステル化した酢酸デンプン、酢酸ビニルでエステル化した酢酸デンプン、アセチル化アジピン酸架橋デンプン、アセチル化グリセロール架橋デンプン、ヒドロキシプロピルデンプン、ヒドロキシプロピルグリセロール架橋デンプン及びオクテニルコハク酸デンプンナトリウムを含む。
【0137】
潜在的な充填剤の追加の例は、マルトデキストリン、デキストロース、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、ラクトース及び糖アルコールを含む。充填剤の組合せもまた使用することができる。一部の実施形態において、充填剤は、グルコース及びデンプン由来の多糖の混合物を含む又は混合物である。グルコース及びデンプン由来の多糖のこのような1つの好適な混合物は、JRS PHARMA LP、USA、2981 Route 22、Patterson、NY 12563-2359から入手可能なEMDEX(登録商標)である。
【0138】
一部の実施形態において、充填剤は1種以上の糖アルコールを含む。糖アルコールは、部分的又は完全に水素化された形態を有する単糖類又は二糖類に由来するポリオールである。糖アルコールは、例えば、約4~約20個の炭素原子を有し、エリトリトール、アラビトール、リビトール、イソマルト、マルチトール、ズルシトール、イジトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール、ソルビトール及びそれらの組合せ(例えば、水素化されたデンプン加水分解物)を含む。イソマルトは、2つの二糖類の等モル混合物であり、各々は、以下:グルコース及びマンニトール(α-D-グルコピラノシド-1,6-マンニトール);並びにグルコース及びソルビトール(α-D-グルコピラノシド-1,6-ソルビトール)の2種の糖からなる。一部の実施形態において、1種以上の糖アルコールはイソマルトを含む。一部の実施形態において、1種以上の糖アルコールはイソマルトである。
【0139】
一部の実施形態において、充填剤は、イソマルト及びEMDEX(登録商標)の組合せを含む。一部の実施形態において、1種以上の糖アルコールは、イソマルト及びEMDEX(登録商標)の組合せである。
【0140】
一部の実施形態において、1種以上の糖アルコールは、2種又は3種の糖アルコールの組合せである。一部の実施形態において、糖アルコールの組合せは、イソマルト及びマルチトールを含む又はこれらである。
【0141】
糖アルコールの総量は様々であり得るが、典型的に、組成物の総重量に基づいて、組成物の約30重量%より高く、最大で約95重量%である。組成物中の糖アルコールの典型的な範囲は、例えば、約35、約40、約45、約50又は約55~約60、約65、約70、約75、約80、約85、約90又は約95重量%であり得る。ある特定の実施形態において、糖アルコールの量は、組成物の総重量に基づいて、少なくとも約50重量%であり、例えば、少なくとも約55重量%又は少なくとも約60%若しくは少なくとも約65%若しくは少なくとも約70%若しくは少なくとも約75%若しくは少なくとも約80%若しくは少なくとも約85%である。
【0142】
特定の実施形態において、糖アルコールは、組成物の総重量に基づいて、約35~約55重量%であり、例えば、約35、約40又は約45~約50又は約55重量%の量のイソマルトである。
【0143】
特定の実施形態において、糖アルコールは、約10~約25重量%、例えば、約10、約15、約20又は約25重量%の量のイソマルト;及び約50~約75重量%、例えば、約50、約55、約60、約65重量%、約70、約75重量%の量のマルチトールの組合せである。
【0144】
特定の実施形態において、充填剤は、組成物の総重量に基づいて、約30~約50重量%、例えば、約30、約35、約40、約45又は約50重量%の量のイソマルト;及び組成物の総重量に基づいて、約35~約55重量%、例えば、約35、約40、約45又は約50重量%の量のグルコース-多糖ブレンド(例えば、EMDEX(登録商標))の組合せである。
【0145】
脂質
一部の実施形態において、組成物は脂質を含む。このような組成物は、一部の実施形態において、本明細書において以下にさらに記載されている「溶融可能な」又は「溶融する」組成物として記載することができる。存在する場合、組成物の脂質は、典型的に、動物又は植物材料由来の脂、油又はワックス物質(すなわち、植物由来の脂)であり、典型的に、大部分のトリグリセリドをより少ない量の遊離脂肪酸及びモノ又はジグリセリドと共に含む。ある特定の実施形態において、脂質は、室温(すなわち、25℃)で固体又は半固体であり、使用者の口腔の温度に曝されると少なくとも部分的に液化する(すなわち「融解する」)ことが可能である。植物由来の脂の例は、約10~約26個の炭素原子又は約14~約20個の炭素原子又は約14~約18個の炭素原子の炭素長を有する飽和又は不飽和脂肪酸鎖(その大部分はトリグリセリド構造内で結合している。)で主に構成されている。
【0146】
一部の実施形態において、脂質は、油、特に分留油を含む食品等級の油を含む。このような油は、限定されないが、植物油(例えば、アサイー油、アーモンド油、アマランサス油、杏仁油、リンゴ種子油、アルガン油、アボカド油、ババス油、ビーチナッツ油、ベン油、ツルレイシ油、黒種子油、クロスグリ種子油、ルリジサ種子油、ボルネオタローナッツ油、ヒョウタン油、ブラジルナッツ油、バッファローゴード油、バターナッツスクワッシュ種子油、ケープチェストナッツ油、キャノーラ油、キャロブカシュー油、カカオバター、オナモミ油、ココナッツ油、トウモロコシ油、コフネヤシ油、コリアンダー種子油、綿実油、ナツメヤシ種子油、ディカ油(dika oil)、エグシ種子油、マツヨイグサ油、アマナズナ油、アマニ油(flaxseed oil)、ブドウ種子油、グレープフルーツ種子油、ヘーゼルナッツ油、ヘンプ油、カポック種子油、ケナフ種子油、ラルレマンティア(lallemantia)油、レモン油、アマニ油(linseed oil)、マカダミヤ油、マフラ油、マルラ油、メドウフォーム種子油、モンゴンゴナッツ油、マスタード油、ニガー種子油、ナツメグバター、オクラ種子油、オリーブ油、オレンジ油、パーム油、パパイヤ種子油、ラッカセイ油、ペカン油、シソ種子油、カキ種子油、ペキー油、ピリナッツ油、松の実油、ピスタチオ油、ザクロ種子油、ケシ種子油、プラカシー油、プルーン核油、カボチャ種子油、キノア油、ラムティル油(ramtil oil)、アブラナ種子油、米糠油、ロイル油(royle oil)、サチャインチ油、ベニバナ油、メキシコクロテツ油、セジェ油(seje oil)、ゴマ油、シアバター、ダイズ油、ヒマワリ油、タラミラ油、チャ種子油、アザミ油、タイガーナッツ油、タバコ種子油、トマト種子油、クルミ油、スイカ種子油、コムギ胚芽油及びそれらの組合せ)、動物油(例えば、ウシ脂、バッファロー脂、ヒツジ脂、ヤギ脂、ブタ脂、ラード、ラクダ脂、タロー、液体マーガリン、魚油、魚肝油、クジラ油、アザラシ油及びそれらの組合せ)並びに鉱物油を含む。
【0147】
ある特定の実施形態において、本開示の植物由来の脂は、パーム油、(分留パーム油を含む)パーム核油、ダイズ油、綿実油及びその混合物を含む。一実施形態において、脂質は、パーム油及びパーム核油のブレンドである。脂質は、例えば、水素化されていてもよく、部分的に水素化されていてもよく又は水素化されていなくてもよい。脂質の例示的な実施形態は、AarhusKarlshamn USA Inc.から入手可能な商品名CEBES(登録商標)、CISAO(登録商標)又はCONFAO(登録商標)で購入することができる。
【0148】
脂質の融点は、典型的に、約29℃以上、例えば、約29℃~約49℃又は約36℃~約45℃又は約38℃~約41℃である。一部の実施形態において、約36℃未満の融点を有する脂質の使用は、製品の保存又は取扱いの間に起こり得る融解により有利ではない。脂質の融点を決定するための一試験は、Mettler滴下点法(ASTM D3954-15、Standard Test Method for Dropping Point of Waxes、ASTM International、West Conshohocken、PA、2015年、www.astm.org.)である。
【0149】
存在する場合、組成物内の脂質の量は様々であり得る。ある特定の実施形態において、脂質の量は、組成物の乾燥重量基準に対して少なくとも約10パーセント、少なくとも約20パーセント又は少なくとも約30パーセントである。ある特定の実施形態において、脂質の量は、組成物の乾燥重量基準に対して約70パーセント未満、約60パーセント未満又は約50重量パーセント未満である。脂質の重量範囲の例は、約10~約70乾燥重量パーセントを含み、例えば、約35~約50乾燥重量パーセントを含む。一部の実施形態において、脂質の量は、全組成物の約35、約40、約45又は約50重量パーセントである。
【0150】
一部の実施形態において、組成物は脂質を含む。一実施形態において、脂質は、パーム油、パーム核油、ダイズ油、ヒマワリ油、綿実油、ココナッツ油及びそれらの組合せからなる群から選択される油であり、油は、水素化されていてもよく、部分的に水素化されていてもよく又は水素化されていなくてもよい。一実施形態において、脂質は、AarhusKarlshamn USA Inc.、131 Marsh Street、Port Newark、NJ 07114から入手可能なConfao(登録商標)5などの中程度の硬度のトランス水素化されたフィリング脂である。
【0151】
活性成分
本明細書に開示されている組成物は、1種以上の活性成分を含む。本明細書で使用した場合、「活性成分」とは、以下:API(有効医薬成分)、食品添加物、天然医薬及びヒトへの影響を有し得る天然に存在する物質の分類のいずれかに属する1種以上の物質を指す。活性成分の例は、体内で1つ以上の生体機能に影響を及ぼすと知られている任意の成分、例えば、疾患の診断、治療、緩和、処置若しくは予防において薬理学的活性若しくは他の直接作用をもたらす又はヒトの身体の構造若しくは任意の機能に影響を及ぼす(例えば、中枢神経系において興奮作用を提供する、活性化効果、解熱若しくは鎮痛作用、若しくは身体における別の有用な効果を有する。)成分を含む。一部の実施形態において、活性成分は、栄養補助食品、栄養補強食品、「ファイトケミカル」又は「機能性食品」と一般に呼ばれる種類の物であり得る。これらの種類の添加剤は、時折、1つ以上の有利な生物学的効果(例えば、健康増進、疾患予防又は他の医薬特性)をもたらす天然に存在する供給源(例えば、ボタニカル材料)から典型的に利用可能である物質を包含するものとして当該技術分野において定義されているが、薬物として分類又は調節されない。
【0152】
活性成分の非限定例は、ボタニカル成分、興奮剤、アミノ酸、ニコチン成分並びに/又は医薬成分、栄養成分及び薬効成分(例えば、ビタミン、例えばA、B3、B6、B12及びC並びに/若しくはカンナビノイド、例えば、テトラヒドロカンナビノール(THC)及びカンナビジオール(CBD))の分類に入る物を含む。これらの分類の各々は、本明細書において以下にさらに記載されている。活性成分の特定の選択は、特定の製品の所望の風味、質感及び所望の特質に応じて様々である。
【0153】
存在する活性成分の特定の百分率は、特定の製品の所望の特質に応じて様々である。典型的に、活性成分又はそれらの組合せは、組成物の少なくとも約0.001重量%の総濃度で存在し、例えば、約0.001%~約20%の範囲の総濃度で存在する。一部の実施形態において、活性成分又は活性成分の組合せは、組成物の総重量に基づいて、約0.1%w/w~約10重量%の濃度で存在し、例えば、約0.5%w/w~約10%、約1%~約10%、約1%~約5重量%の濃度で存在する。一部の実施形態において、活性成分又は活性成分の組合せは、組成物の総重量に基づいて、約0.001重量%、約0.01重量%、約0.1重量%又は約1重量%、最大で約20重量%の濃度で存在し、例えば、約0.001重量%、約0.002重量%、約0.003重量%、約0.004重量%、約0.005重量%、約0.006重量%、約0.007重量%、約0.008重量%、約0.009重量%、約0.01重量%、約0.02重量%、約0.03重量%、約0.04重量%、約0.05重量%、約0.06重量%、約0.07重量%、約0.08重量%、約0.09重量%、約0.1重量%、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%又は約0.9重量%~約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%、約10重量%、約11重量%、約12重量%、約13重量%、約14重量%、約15重量%、約16重量%、約17重量%、約18重量%、約19重量%又は約20重量%の濃度で存在する。具体的な活性成分にさらに好適な範囲は、本明細書において以下に示されている。
【0154】
ボタニカル
一部の実施形態において、活性成分はボタニカル成分を含む。本明細書で使用した場合、用語「ボタニカル成分」又は「ボタニカル」とは、任意の植物材料又は真菌由来の材料を指し、その天然形態での植物材料及び天然の植物材料由来の植物材料、例えば、植物材料由来の抽出物若しくは単離物又は処置された植物材料(例えば、熱処置、発酵、漂白若しくは材料の物理的及び/若しくは化学的性質を改変することが可能である他の処置加工を施した植物材料)を含む。本開示の目的のために、「ボタニカル」は、限定されないが、「ハーブ材料」を含み、ハーブ材料は、持続的な木質組織を発生させず、その医薬的又は感覚的な特質に多くの場合価値を有する種子産生植物(例えば、ティー又はチザン)を指す。「非タバコ」としてのボタニカル材料の参照は、タバコ材料を除外することを意図する(すなわち、いかなるタバコ属(Nicotiana)の種も含まない。)。一部の実施形態において、本明細書に開示されている組成物は、いかなるタバコ材料も含まないとして特徴付けることができる(例えば、本明細書に開示されている任意の実施形態は、いかなるタバコ材料も完全に又は実質的に含み得ない。)。「実質的に含まない」とは、タバコ材料が意図して添加されていないことを意味する。例えば、ある特定の実施形態は、0.001重量%未満のタバコ又は0.0001重量%若しくは0重量%のタバコを有すると特徴付けることができる。
【0155】
存在する場合、ボタニカルは、典型的に、組成物の総重量に基づいて、約0.01%w/w~約10重量%の濃度であり、例えば、約0.01%w/w、約0.05%、約0.1%又は約0.5%~約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%又は約10%、約11%、約12%、約13%、約14%又は約15重量%の濃度である。
【0156】
本開示に有用なボタニカル材料は、限定されないが、その混合物を含む本明細書に記載されている化合物及び供給源のいずれかを含み得る。この種類のある特定のボタニカル材料は、時折、栄養補助食品、栄養補強食品、「ファイトケミカル」又は「機能性食品」を指す。ある特定のボタニカルは、植物材料又はその抽出物として、伝統的なハーブ薬での使用を見出されており、本明細書にさらに記載されている。ボタニカル又はボタニカル由来の材料の非限定例は、アシュワガンダ、バコパ・モンニエラ(Bacopa monniera)、バオバブ、バジル、ケンテルラ・アシアチカ(Centella asiatica)、サイコ、カモミール、サクラの花、クロロフィル、シナモン、柑橘類、クローブ、ココア、ノムシタケ属(cordyceps)、クルクミン、ダミアナ、ドルステニア・アリフォリア(Dorstenia arifolia)、ドルステニア・オドラタ(Dorstenia odorata)、エッセンシャルオイル、ユーカリ、フェンネル、ガルピミア・グラウカ(Galphimia glauca)、ショウガ、ギンコ・ビローバ(Ginkgo biloba)、ニンジン(例えば、パナクス・ギンセング(Panax ginseng))、緑茶、グリフフォニア・シムプリキフォリア(Griffonia simplicifolia)、ガラナ、アサ、ヘンプ、ホップ、ジャスミン、カエムプフェリア・パルウィフロラ(Kaempferia parviflora)(タイニンジン)、カバ、ラベンダー、レモンバーム、レモングラス、カンゾウ、ルテイン、マカ、抹茶、ナルドスタキュス・キネンシス(Nardostachys chinensis)、ウィオラ・オドラタ(Viola odorata)の油性抽出物、ペパーミント、ケルセチン、レスベラトロール、リゾマ・ガストロジアエ(Rhizoma gastrodiae)、イワベンケイ属(Rhodiola)、ルイボス、バラのエッセンシャルオイル、ローズマリー、スケレチウム・トルツオスム(Sceletium tortuosum)、マツブサ属(Schisandra)、タツナミソウ、スペアミント抽出物、カンショウ、テルペン、チザン、ターメリック、ツルネラ・アプロジシアカ(Turnera aphrodisiaca)、バレリアン、ホワイトマルベリー及びイエルバマテを含む。
【0157】
一部の実施形態において、活性成分はレモンバームを含む。レモンバーム(メリスサ・オフフィキナリス(Melissa officinalis))は、ミント(シソ科(Lamiaceae))と同じ科に由来する穏やかにレモンの香りのするハーブである。ハーブは、ヨーロッパ、北アフリカ及び西アジア原産である。レモンバームのティー並びにエッセンシャルオイル及び抽出物は、伝統薬及び代替薬で使用されている。一部の実施形態において、活性成分はレモンバーム抽出物を含む。一部の実施形態において、レモンバーム抽出物は、組成物の総重量に基づいて、約1~約4重量%の量で存在する。
【0158】
一部の実施形態において、活性成分はニンジンを含む。ニンジンは、トチバニンジン属(Panax)の植物の根であり、ニンジンは、特有のステロイドサポニンであるファイトケミカル(ジンセノサイド)及びジントニンの存在により特徴付けられている。ニンジンは、エナジードリンク又はハーブティーにおける栄養補助食品として及び伝統薬における使用を見出す。栽培種は、チョウセンニンジン(P.ギンセング(P.ginseng))、サンシチニンジン(P.ノトギンセング(P.notoginseng))及びアメリカニンジン(P.クインクエホリウス(P.quinquefolius))を含む。アメリカニンジン及びチョウセンニンジンは、存在する様々なジンセノサイドの種類及び量が様々である。一部の実施形態において、ニンジンは、アメリカニンジン又はチョウセンニンジンである。具体的な実施形態において、活性成分はチョウセンニンジンを含む。一部の実施形態において、ニンジンは、組成物の総重量に基づいて、約0.4~約0.6重量%の量で存在する。
【0159】
興奮剤
一部の実施形態において、活性成分は1種以上の興奮剤を含む。本明細書で使用した場合、用語「興奮剤」とは、中枢神経系及び/又は身体の活性を増大させる材料を指し、例えば、集中、認知、活力、気分、覚醒などを向上させる。興奮剤の非限定例は、カフェイン、テアクリン、テオブロミン及びテオフィリンを含む。テアクリン(1,3,7,9-テトラメチル尿酸)は、構造的にカフェインと関連し、興奮、鎮痛及び抗炎症の効果を有するプリンアルカロイドである。本興奮剤は、天然であり得る、天然に由来し得る又は完全に合成され得る。例えば、ある特定のボタニカル材料(ガラナ、チャ、コーヒー、ココアなど)は、例えばカフェイン又は関連するアルカロイドの存在による興奮効果を有し得、したがって「天然」興奮剤である。「天然に由来する」とは、興奮剤(例えば、カフェイン、テアクリン)が、その天然の(例えば、ボタニカルの)マトリックスの外側の精製形態であることを意味する。例えば、カフェインは、ボタニカル供給源(例えば、チャ)から抽出及び精製により得ることができる。「完全に合成されている」とは、興奮剤が化学合成により得られていることを意味する。一部の実施形態において、活性成分はカフェインを含む。一部の実施形態において、カフェインはカプセル化された形態で存在する。カプセル化されたカフェインの一例は、Balchem Corp.、52 Sunrise Park Road、New Hampton、NY、10958から入手可能なVitashure(登録商標)である。
【0160】
存在する場合、興奮剤又は興奮剤の組合せ(例えば、カフェイン、テアクリン及びそれらの組合せ)は、典型的に、組成物の総重量に基づいて、約0.1%w/w~約15重量%の濃度であり、例えば、約0.1%w/w、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8%又は約0.9%~約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%又は約15重量%の濃度である。一部の実施形態において、組成物は、組成物の総重量に基づいて、約1.5~約6重量%の量でカフェインを含む。
【0161】
アミノ酸
一部の実施形態において、活性成分はアミノ酸を含む。本明細書で使用した場合、用語「アミノ酸」とは、アミン(-NH2)及びカルボキシル(-COOH)又はスルホン酸(SO3H)官能基を側鎖(R基)と共に含有する有機化合物を指し、側鎖は、各アミノ酸に特異的である。アミノ酸は、タンパク質新生又は非タンパク質新生であり得る。「タンパク質新生」とは、アミノ酸がタンパク質中で見出された12種の天然に存在するアミノ酸の1つであることを意味する。タンパク質新生アミノ酸は、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン及びバリンを含む。「非タンパク質新生」とは、いずれかのアミノ酸がタンパク質において天然で見出されない又は細胞内機構により直接生成されない(例えば、翻訳後修飾の生成物である。)ことを意味する。非タンパク質新生アミノ酸の非限定例は、ガンマアミノ酪酸(GABA)、タウリン(2-アミノエタンスルホン酸)、テアニン(L-γ-グルタミルエチルアミド)、ヒドロキシプロリン及びベータアラニンを含む。一部の実施形態において、活性成分はテアニンを含む。一部の実施形態において、活性成分はGABAを含む。一部の実施形態において、活性成分は、テアニン及びGABAの組合せを含む。一部の実施形態において、活性成分は、テアニン、GABA及びレモンバームの組合せである。一部の実施形態において、活性成分は、テアニン及びトリプトファンの組合せを含む。一部の実施形態において、活性成分は、テアニン及び1つ以上のビタミンBの組合せを含む。一部の実施形態において、活性成分は、カフェイン、テアニン、任意選択的にニンジンの組合せである。一部の実施形態において、活性成分はタウリンを含む。一部の実施形態において、活性成分は、カフェイン及びタウリンの組合せである。
【0162】
操作の任意の理論に束縛されているものではないが、テアニン、トリプトファン、GABA又はタウリンなどのある特定のアミノ酸が、特にカフェイン又はある特定のボタニカルなどの他の活性成分と組み合わせる場合、気分、不安レベル、集中又は認知能力に有益な影響を与えることができると考えられている。
【0163】
存在する場合、アミノ酸又はアミノ酸の組合せ(例えば、テアニン、タウリン、GABA、トリプトファン及びそれらの組合せ)は、典型的に、組成物の総重量に基づいて、約0.01%w/w~約15重量%の濃度であり、例えば、約0.1%w/w、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8%又は約0.9%~約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約11%、約12%、約13%、約14%又は約15重量%の濃度である。
【0164】
一実施形態において、少なくとも1種の活性成分は、約0.03重量%~約1重量%又は約0.05重量%~約0.5重量%の量でトリプトファンを含む。
【0165】
ビタミン
一部の実施形態において、活性成分は、ビタミン又はビタミンの組合せを含む。本明細書で使用した場合、用語「ビタミン」とは、哺乳動物における代謝の正常な機能にとって必要とされる必須微量栄養素である有機分子(又は関連する分子のセット)を指す。ヒトの代謝に必要とされる13種のビタミンが存在し、ビタミンは、ビタミンA(オールトランスレチノール、オールトランスレチニルエステル並びにオールトランスベータ-カロテン及び他のプロビタミンAであるカロテノイドとして)、ビタミンB1(チアミン)、ビタミンB2(リボフラビン)、ビタミンB3(ナイアシン)、ビタミンB5(パントテン酸)、ビタミンB6(ピリドキシン)、ビタミンB7(ビオチン)、ビタミンB9(葉酸又はフォレート)、ビタミンB12(コバラミン)、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンD(カルシフェロール)、ビタミンE(トコフェノール及びトコトリエノール)並びにビタミンK(キノン)である。一部の実施形態において、活性成分はビタミンCを含む。一部の実施形態において、活性成分は、ビタミンC、カフェイン及びタウリンの組合せである。一部の実施形態において、活性成分は、ビタミンB6及びB12の1つ以上を含む。一部の実施形態において、活性成分はテアニン並びにビタミンB6及びB12の1つ以上を含む。存在する場合、ビタミン又はビタミンの組合せ(例えば、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンE、ビタミンC又はそれらの組合せ)は、典型的に、組成物の総重量に基づいて、約0.0001%~約6重量%の濃度であり、例えば、約0.0001、約0.001、約0.01%、約0.02%、約0.03%、約0.04%、約0.05%、約0.06%、約0.07%、約0.08%、約0.09%又は約0.1%w/w~約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8%、約0.9%、約1%、約2%、約3%、約4%、約5%又は約6重量%の濃度である。
【0166】
一部の実施形態において、活性成分は、約0.008重量%~約0.06重量%又は約0.01重量%~約0.04重量%の量でビタミンB6を含む。
【0167】
一部の実施形態において、活性成分は、約0.0001重量%~約0.007重量%又は約0.0005重量%~約0.001重量%の量でビタミンB12を含む。
【0168】
一部の実施形態において、活性成分は、約0.008重量%~約0.07重量%の総量でビタミンB6及びビタミンB12の組合せを含む。
【0169】
抗酸化剤
一部の実施形態において、活性成分は1種以上の抗酸化剤を含む。本明細書で使用した場合、用語「抗酸化剤」とは、フリーラジカル反応を停止させることにより酸化を防止又は抑制し、一部の種類の細胞損傷を遅延又は防止することができる物質を指す。抗酸化剤は、天然に存在し得る又は合成であり得る。天然に存在する抗酸化剤は、食品及びボタニカル材料で見出された物を含む。抗酸化剤の非限定例は、ある特定のボタニカル材料、ビタミン、ポリフェノール及びフェノール誘導体を含む。
【0170】
抗酸化の特質を伴うボタニカル材料の例は、限定されないが、アサイーベリー、アルファルファ、オールスパイス、アナトー種子、杏仁油、バジル、セイヨウヤマハッカ、ヤグルマハッカ、黒コショウ、ブルーベリー、ルリジサ種子油、キランソウ、カカオ、ショウブの根、チクマハッカ、カツアバ、カイエンペッパー、チャーガ茸、チャービル、シナモン、ダークチョコレート、ジャガイモ皮、ブドウ種子、ニンジン、ギンコ・ビローバ、セントジョーンズワート、ノコギリヤシ、緑茶、紅茶、ブラックコホシュ、カイエンヌ、カモミール、クローブ、カカオパウダー、クランベリー、タンポポ、グレープフルーツ、ハニーブッシュ、エキナセア、ニンニク、マツヨイグサ、ナツシロギク、ショウガ、ゴールデンシール、サンザシ、ハイビスカスの花、アマチャヅル、カバ、ラベンダー、カンゾウ、マヨラナ、オオアザミ、ミント(ハッカ)、ウーロン茶、ビートの根、オレンジ、オレガノ、パパイヤ、メグサハッカ、ペパーミント、ムラサキツメクサ、ルイボス(レッド又はグリーン)、ローズヒップ、ローズマリー、セージ、クラリセージ、セイバリー、スペアミント、スピルリナ、アカニレ樹皮、ソルガムの高タンニンのブラン、ソルガムの高タンニンの穀類、ウルシノキのブラン、ヒレハリソウの葉及び根、クコの実、ゴツコラ、タイム、ターメリック、クマコケモモ、バレリアン、野生ヤマノイモの根、トウリョクジュ、ヤーコンの根、イエロードック、イエルバマテ、イエルバサンタ、バコパ・モンニエラ(bacopa monniera)、ウィタニア・ソムニフェラ(withania somnifera)、ヤマブシタケ及びシリュブム・マリアヌム(silybum marianum)を含む。このようなボタニカル材料は、新鮮な形態若しくは乾燥形態、エッセンシャルオイルで提供され得る又は抽出物の形態であり得る。ボタニカル材料(並びにその抽出物)は、多くの場合、抗酸化効果をもたらすとして知られている様々なクラス由来の化合物、例えば、鉱物、ビタミン、イソフラボン、フィトステロール、硫化アリル、ジチオールチオン、イソチオシアネート、インドール、リグナン、フラボノイド、ポリフェノール及びカロテノイドを含む。ボタニカルの抽出物又は油で見出された化合物の例は、アスコルビン酸、ラッカセイの内果皮、レスベラトロール、スルホラファン、ベータ-カロテン、リコピン、ルテイン、補酵素Q、カルニチン、ケルセチン、ケンペロールなどを含む。例えば、Santhosh等.、Phytomedicine、12(2005)、216~220頁を参照願うが、この文献は、参照により本明細書に組み込む。
【0171】
他の好適な抗酸化剤の非限定例は、クエン酸、ビタミンE又はその誘導体、トコフェノール、エピカテコール、エピガロカテコール、エピガロカテコールガレート、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム、4-ヘキシルレゾルシノール、テアフラビン、テアフラビンモノガレートA又はB、テアフラビンジガレート、フェノール酸、グリコシド、クエルシトリン、イソクエルシトリン、ヒペロシド、ポリフェノール、カテコール、レスベラトロール、オレウロペイン、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、第三級ブチルヒドロキノン(TBHQ)及びそれらの組合せを含む。
【0172】
存在する場合、抗酸化剤は、典型的に、組成物の総重量に基づいて、約0.001%w/w~約10重量%の濃度であり、例えば、約0.001%、約0.005%、約0.01%w/w、約0.05%、約0.1%又は約0.5%~約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%又は約10%の濃度である。
【0173】
ニコチン成分
ある特定の実施形態において、活性成分はニコチン成分を含む。「ニコチン成分」とは、存在するニコチンの少なくとも一部の口腔吸収をもたらすのに好適な任意の形態のニコチン(例えば、遊離塩基又は塩)を意味する。典型的に、ニコチン成分は、ニコチン遊離塩基及びニコチン塩からなる群から選択される。一部の実施形態において、ニコチン成分は、その遊離塩基の形態でのニコチンであり、ニコチン成分は、例えば、微晶質セルロース-ニコチン担体複合体を形成する微晶質セルロース材料において容易に吸収され得る。例えば、Hanssonの米国特許公開第2004/0191322号明細書における遊離塩基の形態でのニコチンの議論を参照し、この文献は、参照により本明細書に組み込む。
【0174】
一部の実施形態において、ニコチン成分の少なくとも一部は、塩の形態で利用することができる。ニコチンの塩は、Cox等の米国特許第2,033,909号明細書及びPerfetti、Beitrage Tabakforschung Int.、12:43~54頁(1983)に記載されている成分の種類及び技術を使用して提供することができ、これらの文献は、参照により本明細書に組み込む。加えて、ニコチンの塩は、Pfaltz and Bauer,Inc.及びK&K Laboratories,Division of ICN Biochemicals,Inc.などの供給元から入手可能である。典型的に、ニコチン成分は、ニコチン遊離塩基、ニコチン塩、例えば、塩酸塩、二塩酸塩、モノタータレート、酒石酸水素塩、硫酸塩、サリチル酸塩及びニコチン塩化亜鉛からなる群から選択される。
【0175】
一部の実施形態において、ニコチンの少なくとも一部は、ニコチンの樹脂複合体の形態であり得、ニコチンは、ニコチンポラクリレックスなどのイオン交換樹脂に結合しており、ニコチンは、例えば、Amberlite IRP64、Purolite C115HMR又はDoshion P551などのポリメタクリル酸に結合しているニコチンである。例えば、Lichtneckert等の米国特許第3,901,248号明細書を参照願うが、この文献は、参照により本明細書に組み込む。別の例は、Carbopol 974Pなどとのニコチン-ポリアクリルカルボマー複合体である。一部の実施形態において、ニコチンは、ニコチンポリアクリル複合体の形態で存在し得る。
【0176】
典型的に、ニコチン成分(遊離塩基として計算)は、存在する場合、組成物の少なくとも約0.001重量%の濃度であり、例えば、約0.001%~約10%の範囲の濃度である。一部の実施形態において、ニコチン成分は、典型的に、組成物の総重量に基づいて、遊離塩基として計算すると、約0.1%w/w~約10重量%の濃度であり、例えば、約0.1%w/w、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8%又は約0.9%~約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%又は約10重量%の濃度で存在する。一部の実施形態において、ニコチン成分は、組成物の総重量に基づいて、遊離塩基として計算すると、約0.1%w/w~約3重量%の濃度であり、例えば、約0.1%w/w~約2.5%、約0.1%~約2.0%、約0.1%~約1.5%又は約0.1%~約1重量%の濃度で存在する。
【0177】
一部の実施形態において、本開示の製品又は組成物は、いかなるニコチン成分も含まないと特徴付けることができる(例えば、本明細書に開示されている任意の実施形態は、いかなるニコチン成分も完全に又は実質的に含み得ない。)。「実質的に含まない」とは、ニコチンが、例えば、ボタニカル材料に天然に存在し得る微量を超えて意図して添加されていないことを意味する。例えば、ある特定の実施形態は、遊離塩基として計算して、0.001重量%未満のニコチン又は0.0001重量%若しくは0重量%のニコチンを有すると特徴付けることができる。
【0178】
一部の実施形態において、活性成分は、ニコチン成分を含む(例えば、本開示の任意の製品又は組成物は、本明細書に開示されている任意の活性成分又は活性成分の組合せを含むことに加えて、ニコチン成分をさらに含み得る。)。
【0179】
カンナビノイド
一部の実施形態において、活性成分は1つ以上のカンナビノイドを含む。本明細書で使用した場合、用語「カンナビノイド」とは、内因性カンナビノイド系としても知られ、脳内の神経伝達物質の放出を改変する細胞内のカンナビノイド受容体に作用するあるクラスの多様な化学化合物を指す。これらの受容体タンパク質に対する配位子は、動物により体内で天然に生成された内因性カンナビノイド;アサで見出されたフィトカンナビノイド;及び人工的に製造された合成カンナビノイドを含む。アサで見出されるカンナビノイドは、限定されないが、カンナビゲロール(CBG)、カンナビクロメン(CBC)、カンナビジオール(CBD)、テトラヒドロカンナビノール(THC)、カンナビノール(CBN)、カンナビノジオール(CBDL)、カンナビシクロール(CBL)、カンナビバリン(CBV)、テトラヒドロカンナビバリン(THCV)、カンナビジバリン(CBDV)、カンナビクロムバリン(CBCV)、カンナビゲロバリン(CBGV)、カンナビゲロールモノメチルエーテル(CBGM)、カンナビネロール酸、カンナビジオール酸(CBDA)、カンナビノールプロピル変異体(CBNV)、カンナビトリオール(CBO)、テトラヒドロカンナビノール酸(THCA)及びテトラヒドロカンナビバリン酸(THCV A)を含む。ある特定の実施形態において、カンナビノイドは、アサの主要な精神活性化合物であるテトラヒドロカンナビノール(THC)及び植物の別の主要な構成要素であるが、精神活性が欠如しているカンナビジオール(CBD)から選択される。上記の化合物の全ては、植物材料由来の単離物の形態で使用することができる又は合成により誘導されることができる。
【0180】
あるいは、活性成分はカンナビミメティックであり得、カンナビミメティックは、カンナビノイドと類似した内因性カンナビノイド系において生物学的効果を有するアサ以外の植物由来のあるクラスの化合物である。例は、ヤンゴニン、アルファ-アミリン又はベータ-アミリン(テルペンとしても分類されている。)、シアニジン、クルクミン(ターメリック)、カテキン、ケルセチン、サルビノリンA、N-アシルエタノールアミン及びN-アルキルアミド脂質を含む。
【0181】
存在する場合、カンナビノイド(例えば、CBD)又はカンナビミメティックは、典型的に、組成物の少なくとも約0.1重量%の濃度であり、例えば、組成物の総重量に基づいて、約0.1%~約30%の範囲の濃度であり、例えば、約0.1%、約0.2%、約0.3%、約0.4%、約0.5%、約0.6%、約0.7%、約0.8%又は約0.9%~約1%、約2%、約3%、約4%、約5%、約6%、約7%、約8%、約9%、約10%、約15%、約20%又は約30重量%の濃度である。
【0182】
テルペン
本開示における使用に好適な活性成分はまた、テルペンとして分類することができ、テルペンの多くは、鎮静効果などの生物学的効果を伴う。テルペンは、一般式(C5H8)nを有し、モノテルペン、セスキテルペン及びジテルペンを含むことが理解されている。テルペンは、構造において非環式、単環式又は二環式であり得る。一部のテルペンは、カンナビノイド又はカンナビミメティックと組み合わせて使用した場合、アントラージュ効果をもたらす。例は、単体で又は組み合わせて使用することができる、ベータ-カリオフィレン、リナロール、リモネン、ベータ-シトロネロール、酢酸リナリル、ピネン(アルファ又はベータ)、ゲラニオール、カルボン、ユーカリプトール、メントン、イソ-メントン、ピペリトン、ミルセン、ベータ-ブルボネン及びゲルマクレンを含む。
【0183】
医薬成分
一部の実施形態において、活性成分は有効医薬成分(API)を含む。APIは、治療的、予防的又は診断的使用に適した任意の公知の薬剤であり得る。これらは、例えば、治療的、予防的又は診断的活性を有する、合成有機化合物、タンパク質及びペプチド、多糖類及び他の糖類、脂質、リン脂質、無機化合物(例えば、マグネシウム、セレニウム、亜鉛、ナイトレート)、神経伝達物質又はその前駆体(例えば、セロトニン、5-ヒドロキシトリプトファン、オキシトリプタン、アセチルコリン、ドーパミン、メラトニン)並びに核酸配列を含み得る。APIの非限定例は、鎮痛剤及び解熱剤(例えば、アセチルサリチル酸、アセトアミノフェン、3-(4-イソブチルフェニル)プロパン酸)、ホスファチジルセリン、ミオイノシトール、ドコサヘキサエン酸(DHA、オメガ-3)、アラキドン酸(AA、オメガ-6)、S-アデノシルメチオニン(SAM)、ベータ-ヒドロキシ-ベータ-メチルブチレート(HMB)、シチコリン(シチジン-5’-ジホスフェート-コリン)及びコチニンを含む。一部の実施形態において、活性成分はシチコリンを含む。一部の実施形態において、活性成分は、シチコリン、カフェイン、テアニン及びニンジンの組合せである。一部の実施形態において、活性成分はヒマワリレシチンを含む。一部の実施形態において、活性成分は、ヒマワリレシチン、カフェイン、テアニン及びニンジンの組合せである。
【0184】
APIの量は様々であり得る。例えば、存在する場合、APIは、典型的に、組成物の総重量に基づいて、約0.001%w/w~約10重量%の濃度であり、例えば、約0.01、約0.02、約0.03、約0.04、約0.05、約0.06、約0.07、約0.08、約0.09、約0.1%w/w、約0.2、約0.3、約0.4、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9又は約1~約2、約3、約4、約5、約6、約7、約8、約9又は約10重量%の濃度である。
【0185】
一部の実施形態において、組成物は、いかなるAPIも実質的に含まない。「いかなるAPIも実質的に含まない」とは、組成物が、任意の医学的状態を処置することを意図している任意の食品医薬品局(FDA)で承認された治療剤などの、本明細書で定義されているいかなるAPIの存在も含有せず、具体的には除外することを意味する。
【0186】
ある特定の実施形態において、活性成分は、カフェイン、タウリン、GABA、テアニン、トリプトファン、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、レモンバーム抽出物、ニンジン、シチコリン、ヒマワリレシチン及びそれらの組合せからなる群から選択される。例えば、活性成分は、カフェイン、テアニン、任意選択的にニンジンの組合せを含み得る。別の実施形態において、活性成分は、テアニン、ガンマアミノ酪酸(GABA)、任意選択的にレモンバーム抽出物の組合せを含む。さらなる実施形態において、活性成分は、テアニン、テアニン及びトリプトファン、テアニン並びにBビタミンB6及びビタミンB12の1つ以上又はトリプトファン、テアニン並びにBビタミンB6及びビタミンB12の1つ以上を含む。さらにさらなる実施形態において、活性成分は、カフェイン、タウリン及びビタミンCの組合せを含み、任意選択的に1つ以上のビタミンB(例えば、ビタミンB6又はB12)をさらに含む。マグネシウム塩(例えば、グルコン酸マグネシウム)は、上述の組合せのいずれか、特にテアニンも含む組合せに添加することができる。
【0187】
水
組成物の含有水分量(moisture content)(例えば、水含有量(water content))は、製品の消費者が使用する前、所望の特性によって様々であり得る。典型的に、組成物は、使用者の口腔に挿入する前、約60重量%未満の水であり、一般に約1~約60重量%の水であり、例えば、約5~約55重量%、約10~約50重量%、約20~約45重量%又は約25~約40重量%の水であり、少なくとも約5重量%、少なくとも約10重量%、少なくとも約15重量%及び少なくとも約20重量%の水分量を含む。
【0188】
塩
一部の実施形態において、組成物は、典型的に、組成物に所望の感覚的な属性をもたらすのに十分な量で利用されている塩(例えばアルカリ金属塩)を含む。好適な塩の非限定例は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム、粉末食塩、酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸カルシウムなどを含む。一部の実施形態において、塩は、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム又はそれらの組合せである。一部の実施形態において、塩は、クエン酸三ナトリウム、クエン酸カルシウム又はそれらの組合せである。
【0189】
存在する場合、塩の代表的な量は、約0.1重量%以上、約0.5重量%以上、約1.0重量%以上又は約1.5重量%以上であるが、典型的に、組成物の総重量の約10%以下又は約7.5%以下若しくは約5%以下(例えば、約0.1~約5重量%)を構成する。
【0190】
甘味料
本開示による組成物の感覚的な特性を改善するために、1種以上の甘味料が添加され得る。甘味料は、天然若しくは人工的な形態で又は天然及び人工甘味料の組合せとして、任意の甘味料又は甘味料の組合せであり得る。天然甘味料の例は、フルクトース、スクロース、グルコース、マルトース、イソマルツロース、マンノース、ガラクトース、ラクトース、ステビア、ハチミツなどを含む。人工甘味料の例は、スクラロース、マルトデキストリン、サッカリン、アスパルテーム、アセスルファムK、ネオテームなどを含む。一部の実施形態において、甘味料は1種以上の糖アルコールを含む。糖アルコールは、部分的又は完全に水素化された形態を有する単糖類又は二糖類に由来するポリオールである。糖アルコールは、例えば、約4~約20個の炭素原子を有し、エリトリトール、アラビトール、リビトール、イソマルト、マルチトール、ズルシトール、イジトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール、ソルビトール及びそれらの組合せ(例えば、水素化されたデンプン加水分解物)を含む。一部の実施形態において、甘味料は、スクラロース、アセスルファムK又はそれらの組合せである。
【0191】
存在する場合、甘味料又は甘味料の組合せは、組成物の約0.01~約20重量%以上を構成し、例えば、組成物の総重量に基づいて、約0.01~約0.1、約0.1~約1重量%、約1~約5重量%、約5~約10重量%又は約10~約20重量%を構成することができる。一部の実施形態において、甘味料の組合せは、組成物の約0.01~約0.1重量%の濃度で存在し、例えば、組成物の約0.01、約0.02、約0.03、約0.04、約0.05、約0.06、約0.07、約0.08、約0.09又は約0.1重量%の濃度で存在する。一部の実施形態において、甘味料の組合せは、組成物の約0.1~約0.5重量%の濃度で存在し、例えば、組成物の約0.1、約0.2、約0.3、約0.4又は約0.5重量%の濃度で存在する。一部の実施形態において、甘味料の組合せは、組成物の約1~約3重量%の濃度で存在する。
【0192】
香味剤
一部の実施形態において、組成物は香味剤を含む。本明細書で使用した場合、「香味剤」、「風味」又は「風味剤」は、口腔用製品に伴う感覚的な特質を改変することが可能である任意の風味のある又は香気のある物質である。香味剤により改質され得る感覚的な特質の例は、味覚、食感、しっとり感、清涼感/温感及び/又は芳香性/香気を含む。香味剤は、天然又は合成であり得、それにより付与された香料の特徴は、限定されないが、爽やか、甘い、ハーブ、菓子、フローラル、フルーティ又はスパイシーとして記載され得る。香料の具体的な種類は、限定されないが、バニラ、コーヒー、チョコレート/ココア、クリーム、ミント、スペアミント、メントール、ペパーミント、トウリョクジュ、ユーカリ、ラベンダー、カルダモン、ナツメグ、シナモン、クローブ、カスカリラ、ビャクダン、ハチミツ、ジャスミン、ショウガ、アニス、セージ、カンゾウ、レモン、オレンジ、リンゴ、モモ、ライム、サクランボ、イチゴ、三叉神経センセート、テルペン及び任意のそれらの組合せを含む。また、Leffingwell等、Tobacco Flavoring for Smoking Products、R.J.Reynolds Tobacco Company(1972)を参照願うが、この文献は、参照により本明細書に組み込む。香味剤はまた、ユーカリなどの湿潤化剤、清涼化剤又は平滑化剤と見なされている成分を含み得る。これらの香料は、ニート(すなわち単独で)又は複合物で提供することができ、濃縮物又は香料の包装体(例えばスペアミント及びメントール、オレンジ及びシナモン、ライム、パイナップルなど)として利用することができる。成分の代表的な種類はまた、White等の米国特許第5,387,416号明細書;Strickland等の米国特許出願公開第2005/0244521号明細書;及びQuinter等のPCT出願公開第WO05/041699号に記載されており、これらの文献の各々は、参照により本明細書に組み込む。一部の例において、香味剤は、噴霧乾燥した形態又は液体形態で提供され得る。
【0193】
組成物で利用されている香味剤の量は様々であり得るが、典型的に最大で約10重量%であり、ある特定の実施形態は、組成物の総重量に基づいて、少なくとも約0.1重量%、例えば、約0.5~約10重量%、約1~約5重量%又は約2~約4重量%の香味剤の含有量により特徴付けられている。
【0194】
味覚改質剤
本明細書に開示されている組成物の官能特性を改善するために、組成物は、例えば本明細書に記載されている風味を隠す、改変する、遮断する又は改善するために機能することができる組成物の1つ以上の味覚改質化剤(「味覚改質剤」)を含み得る。このような味覚改質剤の非限定例は、鎮痛又は麻酔ハーブ、スパイス及び知覚された清涼感(例えばメントール、ユーカリ、ミント)、温感(例えばシナモン)又は痛み(例えばカプサイシン)の感覚を生じさせる香料を含む。ある特定の味覚改質剤は、2個以上の重複する分類に入っている。
【0195】
一部の実施形態において、味覚改質剤は、苦味、甘味、塩味又は酸味の味覚の1つ以上を改質する。一部の実施形態において、味覚改質剤は疼痛受容体を標的とする。一部の実施形態において、組成物は、苦味を有する活性成分及び苦味の認識を隠す又は遮断する味覚改質剤を含む。一部の実施形態において、味覚改質剤は、例えば別の成分(例えば、活性成分)の苦味を隠す、使用者の口腔内の疼痛受容体(例えば、バニロイド受容体)を標的とする物質である。好適な味覚改質剤は、限定されないが、カプサイシン、ガンマアミノ酪酸(GABA)、アデノシン一リン酸(AMP)、ラクチゾール又はそれらの組合せを含む。
【0196】
存在する場合、味覚改質剤の代表的な量は、約0.01重量%以上、約0.1重量%以上又は約1.0重量%以上であるが、典型的に、組成物の総重量の約10重量%未満(例えば、組成物の総重量の約0.01重量%、約0.05重量%、約0.1重量%又は約0.5重量%~約1重量%、約5重量%又は約10重量%)を構成する。
【0197】
結合剤
結合剤(又は結合剤の組合せ)は、ある特定の実施形態において、所望の物理的属性及び物理的完全性を組成物にもたらすのに十分な量で利用することができ、結合剤はまた、多くの場合、増粘化剤又はゲル化剤として機能する。典型的な結合剤は、有機若しくは無機又はそれらの組合せであり得る。代表的な結合剤は、セルロース誘導体(例えば、セルロースエーテル)、ポビドン、アルギン酸ナトリウム、デンプン系結合剤、ペクチン、ガム、カラギーナン、プルラン、ゼインなど及びそれらの組合せを含む。一部の実施形態において、結合剤は、ペクチン若しくはカラギーナン又はそれらの組合せを含む。
【0198】
組成物で利用されている結合剤の量は、結合剤及び所望の組成物の特性に基づいて様々であり得るが、典型的に最大で約30重量%であり、ある特定の実施形態は、組成物の総重量に基づいて、少なくとも約0.1重量%、例えば、約0.5~約30重量%又は約1~約10重量%の結合剤の含有量により特徴付けられている。
【0199】
ある特定の実施形態において、結合剤は、ガム、例えば天然ガムを含む。本明細書で使用した場合、天然ガムとは、結合特性を有する天然起源の多糖材料を指し、増粘化剤又はゲル化剤としても有用である。典型的に、ある程度まで水溶性である植物由来の代表的な天然ガムは、キサンタンガム、グアーガム、アラビアガム、ガッチガム、トラガカントガム、カラヤガム、ローカストビーンガム、ゲランガム及びそれらの組合せを含む。存在する場合、天然ガムの結合剤材料は、典型的に、組成物の総重量に基づいて、最大で約5重量%の量で存在し、例えば、約0.1、約0.2、約0.3、約0.4、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9又は約1重量%~約2、約3、約4又は約5重量%の量で存在する。
【0200】
一部の実施形態において、結合剤はペクチンを含む。ペクチンは、炭水化物に関連する天然ポリマーであり、酸性ヘテロ多糖類(多数の単糖単位を含む多糖類)である。炭水化物とは異なり、ペクチンのC-6位は、ヒドロキシメチル基の代わりにカルボン酸(又は対応するメチルエステル若しくはカルボキサミド)基を含有する。主要なサブユニットは、ガラクツロン酸として知られており、ガラクツロン酸は、L-ラムノースと共重合することができる。他の糖類は、側鎖置換基として特徴付けられている。ペクチンは増粘化剤及びゲル化剤として作用する。リンゴの搾りかす、柑橘類の皮、糖製造由来のサトウダイコンの廃棄物、種子収穫から廃棄されたヒマワリの頭部、マンゴーの廃棄物及び他の市販されているペクチンなどの供給源から単離されたペクチンは使用することができる。ある特定の糖類と組み合わせて、酸性条件下(例えば、約2.5~約5のpH)又はゲル化剤(カルシウム若しくは他の二価アルカリ土類元素)の存在下、ペクチンは、本明細書に開示されている組成物にゲル又はガムの一貫性をもたらすことができる。一部の実施形態において、結合剤は低メトキシペクチンを含む。好適な低メトキシペクチンは、例えば、CP Kelco、Atlanta、GA、USAから入手可能な「GENU(登録商標)ペクチンタイプLM-104 AS」を含む。一部の実施形態において、結合剤は、ゲル化剤と組み合わせた低メトキシペクチンを含む。一部の実施形態において、ゲル化剤は、カルシウムイオン、例えば、限定されないが、二リン酸カルシウムを含む。一部の実施形態において、結合剤は、本明細書において以下に記載されている有機酸と組み合わせた高メトキシペクチンを含む。一部の実施形態において、結合剤は、クエン酸と組み合わせた高メトキシペクチンを含む。
【0201】
存在する場合、ペクチン結合剤は、典型的に、組成物の総重量に基づいて、最大で約3重量%の量で存在し、例えば、約0.1、約0.2、約0.3、約0.4、約0.5、約0.6、約0.7、約0.8、約0.9又は約1~約1.1、約1.2、約1.3、約1.4、約1.5、約1.6、約1.7、約1.8、約1.9、約2、約2.1、約2.2、約2.3、約2.4、約2.5、約2.6、約2.7、約2.8、約2.9又は約3重量%の量で存在する。
【0202】
有機酸
一部の実施形態において、組成物は有機酸を含む。本明細書で使用した場合、用語「有機酸」とは、酸性特性により特徴付けられている有機(すなわち炭素系)化合物を指す。典型的に、有機酸は、カルボン酸(-CO2H)又はスルホン酸(-SO2OH)などの比較的弱い酸である(すなわち、これらは水の存在下で完全に分離しない。)。本明細書で使用した場合、有機酸の参照は、意図して添加されている有機酸を意味する。この点に関して、有機酸は、別の混合物成分の成分(例えば、タバコ材料などの混合物成分中に本質的に存在し得る少量の有機酸)として本質的に存在するに過ぎないものとは異なり、特異的な混合物成分として意図して添加することができる。一部の実施形態において、1つ以上の有機酸は、ニート(すなわち、その遊離酸、本来の固体若しくは液体形態)又は溶液として、例えば水に添加されている。一部の実施形態において、1つ以上の有機酸は、本明細書において以下に記載されているように塩の形態で添加されている。
【0203】
好適な有機酸は、典型的に、ある範囲の親油性(すなわち、水及び有機溶解性の適切なバランスを与える極性)を有する。親油性は、水相と親油相、通常、それぞれ水とオクタノールとの間の分子の分配計数であるlogPを用いて従来、評価されている。典型的に、有機酸の親油性は、約-2~約6.5であり得る。一部の実施形態において、有機酸は、オクタノールより水において可溶性であり得る(すなわち、約-2~約-1などの負のlogP値を有する。)。一部の実施形態において、有機酸は、水とオクタノールにおいてほぼ等しく可溶性であり得る(すなわち、約0のlogP値を有する。)。一部の実施形態において、有機酸は、水よりオクタノールにおいて可溶性であり得る(すなわち、約1~約6.5などの正のlogP値を有する。)。一部の実施形態において、有機酸は、約1.5~約5.0のlogP値を有し、例えば、約1.5、約2.0、約2.5又は約3.0~約3.5、約4.0、約4.5又は約5.0のlogP値を有する。
【0204】
一部の実施形態において、有機酸は、カルボン酸又はスルホン酸である。カルボン酸又はスルホン酸の官能基は、例えば1~12個の炭素原子(C1~C20)を有する、任意のアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリール基に結合することができる。一部の実施形態において、有機酸は、アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール又はヘテロアリールカルボン酸又はスルホン酸である。
【0205】
本明細書で使用した場合、「アルキル」とは、任意の直鎖又は分岐鎖炭化水素を指す。アルキル基は、飽和している(すなわち全てsp3炭素原子を有する。)ことができる又は不飽和である(すなわち少なくとも一か所の不飽和を有する。)ことができる。本明細書で使用した場合、用語「不飽和」とは、アルキル基内の1つ以上の場所における炭素-炭素、sp2二重結合の存在を指す。不飽和アルキル基は、モノ又はポリ不飽和であり得る。代表的な直鎖アルキル基は、限定されないが、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、n-ペンチル及びn-ヘキシルを含む。分岐鎖アルキル基は、限定されないが、イソプロピル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、イソペンチル及び2-メチルブチルを含む。代表的な不飽和アルキル基は、限定されないが、エチレン又はビニル、アリル、1-ブテニル、2-ブテニル、イソブチレニル、1-ペンテニル、2-ペンテニル、3-メチル-1-ブテニル、2-メチル-2-ブテニル、2,3-ジメチル-2-ブテニルなどを含む。アルキル基は、非置換であり得る又は置換され得る。
【0206】
「シクロアルキル」とは、本明細書で使用した場合、炭素環式基を指し、炭素環式基は、単環式又は二環式であり得る。シクロアルキル基は、単環として3~7個の炭素原子を有する環又は二環として7~12個の炭素原子を有する環を含む。単環式シクロアルキル基の例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル及びシクロオクチルを含む。シクロアルキル基は、非置換であってよく又は置換されていてもよく、一か所以上の不飽和(例えば、シクロペンテニル又はシクロヘキセニル)を含み得る。
【0207】
用語「アリール」とは、本明細書で使用した場合、炭素環式芳香族基を指す。アリール基の例は、限定されないが、フェニル及びナフチルを含む。アリール基は、非置換であってよく又は置換されていてもよい。
【0208】
「ヘテロアリール」及び「ヘテロシクロアルキル」とは、本明細書で使用した場合、それぞれ芳香族環系又は非芳香族環系を指し、1つ以上の環原子は、ヘテロ原子、例えば窒素、酸素及び硫黄である。ヘテロアリール又はヘテロシクロアルキル基は、最大で20個の炭素原子並びにN、O及びSから選択される1~3個のヘテロ原子を含む。ヘテロアリール又はヘテロシクロアルキルは、3~7の環員(例えば、2~6個の炭素原子並びにN、O及びSから選択される1~3個のヘテロ原子)を有する単環式又は7~10の環員(例えば、4~9個の炭素原子並びにN、O及びSから選択される1~3個のヘテロ原子)を有する二環式、例えば、ビシクロ[4,5]、[5,5]、[5,6]又は[6,6]系であり得る。ヘテロアリール基の例は、一例として、限定されないが、ピリジル、チアゾリル、テトラヒドロチオフェニル、ピリミジニル、フラニル、チエニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、テトラゾリル、ベンゾフラニル、チアナフタレニル、インドリル、インドレニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾイミダゾリル、イソオキサゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、インドリジニル、イソインドリル、3H-インドリル、1H-インダゾリル、プリニル、4H-キノリジニル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、シンノリニル、プテリジニル、4aH-カルバゾリル、カルバゾリル、フェナントリジニル、アクリジニル、ピリミジニル、フェナントロリニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フラザニル、フェノキサジニル、イソクロマニル、クロマニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾイソオキサゾリル及びイサチノイルを含む。ヘテロシクロアルキルの例は、一例として、限定されないが、ジヒドロイピリジル(dihydroypyridyl)、テトラヒドロピリジル(ピペリジル)、テトラヒドロチオフェニル、ピペリジニル、4-ピペリドニル、ピロリジニル、2-ピロリドニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ビス-テトラヒドロピラニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、デカヒドロキノリニル、オクタヒドロイソキノリニル、ピペラジニル、キヌクリジニル及びモルホリニルを含む。ヘテロアリール及びヘテロシクロアルキル基は、非置換であってよく又は置換されていてもよい。
【0209】
「置換されている」とは、本明細書で使用し、上記のアルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロシクリルのいずれかに適用されている場合、1つ以上のハロゲン原子が各々独立して置換基と置き換わっていることを意味する。典型的な置換基は、限定されないが、-Cl、Br、F、アルキル、-OH、-OCH3、NH2、-NHCH3、-N(CH3)2、-CN、-NC(=O)CH3、-C(=O)-、-C(=O)NH2及び-C(=O)N(CH3)2を含む。基が「任意選択的に置換されている」と記載された場合は必ず、その基は、各状況に対して独立して選択される上記の置換基の1つ以上と置換することができる。一部の実施形態において、置換基は、1つ以上のメチル基又は1つ以上のヒドロキシル基であり得る。
【0210】
一部の実施形態において、有機酸はアルキルカルボン酸である。アルキルカルボン酸の非限定例は、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸などを含む。一部の実施形態において、有機酸はアルキルスルホン酸である。アルキルスルホン酸の非限定例は、プロパンスルホン酸及びオクタンスルホン酸を含む。
【0211】
一部の実施形態において、アルキルカルボン酸又はスルホン酸は、1つ以上のヒドロキシル基で置換されている。非限定例は、グリコール酸、4-ヒドロキシ酪酸及び乳酸を含む。
【0212】
一部の実施形態において、有機酸は、2個以上のカルボン酸基又は2個以上のスルホン酸基(例えば、2、3個以上のカルボン酸基)を含み得る。非限定例は、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸及びグルタル酸を含む。多数のカルボン酸(例えば、2~4個のカルボン酸基)を含有する有機酸において、カルボン酸基の1つ以上はエステル化することができる。非限定例は、コハク酸モノエチルエステル、フマル酸モノメチル、クエン酸モノメチル又はジメチルなどを含む。
【0213】
一部の実施形態において、有機酸は、2個以上のカルボン酸基及び1つ以上のヒドロキシル基を含み得る。このような酸の非限定例は、酒石酸、クエン酸などを含む。一部の実施形態において、有機酸は、クエン酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸カルシウム又はそれらの組合せである。
【0214】
一部の実施形態において、有機酸は、アリールカルボン酸又はアリールスルホン酸である。アリールカルボン酸及びアリールスルホン酸の非限定例は、安息香酸、トルイル酸、サリチル酸、ベンゼンスルホン酸及びp-トルエンスルホン酸を含む。
【0215】
好適な有機酸の追加の非限定例は、2,2-ジクロロ酢酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、2-オキソグルタル酸、4-アセトアミド安息香酸、4-アミノサリチル酸、酢酸、アジピン酸、アスコルビン酸(L)、アスパラギン酸(L)、樟脳酸(+)、カンファー-10-スルホン酸(+)、カプリン酸、カプロン酸、カプリル酸、ケイ皮酸、シクラミン酸、デカン酸、ドデシル硫酸、エタン-1,2-ジスルホン酸、エタンスルホン酸、ギ酸、フマル酸、ガラクタル酸、ゲンチシン酸、グルコヘプトン酸、グルコン酸、グルクロン酸、グルタミン酸、グリセロリン酸、グリコール酸、馬尿酸、イソ酪酸、ラクトビオン酸、ラウリン酸、マロン酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ナフタレン-1,5-ジスルホン酸、ナフタレン-2-スルホン酸、オレイン酸、パルミチン酸、パモ酸、ピログルタミン酸、セバシン酸、ステアリン酸及びウンデシレン酸を含む。
【0216】
一部の実施形態において、1つ以上の有機酸は単一の有機酸である。一部の実施形態において、1つ以上の有機酸は、いくつかの酸、例えば、2、3個以上の有機酸の組合せである。
【0217】
組成物中に存在する有機酸の量は様々であり得る。一般に、混合物は、組成物の総重量に基づいて、1つ以上の有機酸として存在する約0.1~約10重量%の有機酸を含む。一部の実施形態において、組成物は、組成物の総重量に基づいて、約0.1重量%、約0.2重量%、約0.3重量%、約0.4重量%、約0.5重量%、約0.6重量%、約0.7重量%、約0.8重量%、約0.9重量%、約1重量%、約2重量%、約3重量%、約4重量%、約5重量%、約6重量%、約7重量%、約8重量%、約9重量%又は約10重量%の有機酸を含む。一部の実施形態において、組成物は、組成物の総重量に基づいて、約0.1~約0.5重量%の有機酸を含み、例えば、約0.1、約0.15、約0.2、約0.25、約0.3、約0.35、約0.4、約0.45又は約0.5重量%を含む。一部の実施形態において、組成物は、組成物の総重量に基づいて、約0.25~約0.35重量%の有機酸を含み、例えば、約0.25、約0.26、約0.27、約0.28、約0.29又は約0.3~約0.31、約0.32、約0.33、約0.34又は約0.35重量%を含む。有機酸の塩が添加されている(例えば、クエン酸ナトリウム)場合、重量パーセントは、存在し得るいかなる対イオンも含まない、遊離酸の重量に基づいて計算されている。
【0218】
有機酸(例えば、クエン酸)は、ニート(すなわち固体として)又は溶液に、例えば水に添加することができる。一部の実施形態において、有機酸は50%の水溶液として添加されている。
【0219】
緩衝化剤
ある特定の実施形態において、本開示の組成物は、pH調整剤又は緩衝化剤を含み得る。使用することができるpH調整剤及び緩衝化剤の例は、限定されないが、金属水酸化物(例えば、アルカリ金属水酸化物、例えば水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム)並びに他のアルカリ金属緩衝剤、例えば金属炭酸塩(例えば、炭酸カリウム若しくは炭酸ナトリウム)又は金属重炭酸塩、例えば重炭酸ナトリウムなどを含む。好適な緩衝剤の非限定例は、アルカリ金属の酢酸塩、グリシン酸塩、リン酸塩、グリセロリン酸塩、クエン酸塩、炭酸塩、炭素水素塩、ホウ酸塩又はそれらの組合せを含む。一部の実施形態において、緩衝剤は、重炭酸ナトリウムである。
【0220】
存在する場合、緩衝化剤は、典型的に、組成物の重量に基づいて約5重量%未満の量で存在し、例えば、組成物の総重量に基づいて、約0.1重量%~約5重量%、例えば、約0.1重量%~約1重量%又は約0.1重量%~約0.5重量%の量で存在する。
【0221】
着色剤
着色剤は、所望の物理的属性を組成物にもたらすのに十分な量で利用することができる。着色剤の例は、様々な染料及び色素、例えばカラメル色素及び二酸化チタンを含む。クルクミン、ビート果汁抽出物、スピルリナなどの天然着色剤;また、様々な合成色素もまた使用することができる。組成物において利用されている着色剤の量は様々であり得るが、存在する場合、典型的に、組成物の総重量に基づいて、最大で約3重量%であり、例えば、約0.1重量%、約0.5重量%又は約1重量%~約3重量%である。
【0222】
湿潤剤
ある特定の実施形態において、1つ以上の湿潤剤は、組成物において利用することができる。湿潤剤の例は、限定されないが、グリセリン、プロピレングリコールなどを含む。含まれている場合、湿潤剤は、典型的に、所望の湿潤属性を組成物にもたらすのに十分な量で提供される。さらに、一部の例において、湿潤剤は、型に沈積させるために所望の流動特性を組成物に付与することができる。存在する場合、湿潤剤は、典型的に、組成物の重量の約5重量%以下(例えば、約0.1~約5重量%)、例えば、組成物の総重量に基づいて、約0.1重量%~約1重量%又は約1重量%~約5重量%を構成する。
【0223】
口腔ケア添加剤
一部の実施形態において、組成物は口腔ケア成分(又はこのような成分の混合物)を含む。口腔ケア成分は、歯のう蝕若しくは欠損を阻害する、歯周病を阻害する、口腔内痛を軽減する、歯をホワイトニングする又は歯の着色を阻害する、唾液の刺激を誘発する、息の悪臭を阻害する、息をさっぱりさせるなどの能力を提供する。例えば、有効量の成分、例えばタイム油、ユーカリ油及び亜鉛(例えば、Discus Dental製のZYTEX(登録商標)として市販されている製剤の成分など)は、組成物に組み込むことができる。本組成物内に所望の有効量で組み込むことができる成分の他の例は、Takahashi等、Oral Microbiology and Immunology、19(1)、61~64頁(2004);Thistleの米国特許第6,083,527号明細書;並びにJakubowskiの米国特許出願公開第2006/0210488号明細書及びCummins等の米国特許出願公開第2006/02228308号明細書に記載されている口腔ケア組成物の種類の中に組み込まれている物を含むことができる。タバコ含有製剤の他の例示的な成分は、RoquetteによるMALTISORB(登録商標)及びNatraRxによるDENTIZYME(登録商標)として販売されている製剤に含有している物を含む。存在する場合、口腔ケア添加剤の代表的な量は、組成物の総乾燥重量の少なくとも約1%であり、多くの場合少なくとも約3%であり、頻繁には少なくとも約5%である。組成物内の口腔ケア添加剤の量は、組成物の総乾燥重量の典型的に約30%を超えず、多くの場合約25%を超えず、頻繁には約20%を超えない。
【0224】
加工助剤
造粒、混合又は成形などの組成物の下流の加工に対して必要ならば、流動助剤もまた、組成物の流動性を向上させるために組成物に添加することができる。一部の実施形態において、組成物(例えば、溶解物及び噛み物の形態)は、流滴剤、例えば油、シリコーンなどで処置された表面であり得る。例示的な流動助剤は、微結晶質セルロース、シリカ、ポリエチレングリコール、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、フマル酸ステアリルナトリウム、カルナバワックス及びそれらの組合せを含む。一部の実施形態において、流動助剤はフマル酸ステアリルナトリウムである。
【0225】
存在する場合、流動助剤の代表的な量は、組成物の総乾燥重量の少なくとも約0.5パーセント又は少なくとも約1パーセントを構成することができる。好ましくは、組成物内の流動助剤の量は、組成物の総乾燥重量の、約5パーセントを超えず、頻繁には約3パーセントを超えない。
【0226】
乳化剤
ある特定の実施形態において、乳化剤は添加することができる。一部の実施形態において、乳化剤はレシチンである。例えば、レシチン(例えば、ダイズレシチン又はヒマワリレシチン)は、組成物に添加して、組成物により滑らかな質感特性をもたらし、例えば組成物の残存している成分を含む脂質の流動性及び混合を改善することができる。乳化剤(例えば、レシチン)は、組成物の約0.01~約5乾燥重量%の量で使用することができ、例えば、組成物の総重量に基づいて、約0.1~約2.5%又は約0.1~約1.0%の量で使用することができる。
【0227】
他の添加剤
他の添加剤は、開示されている組成物に含むことができる。例えば、組成物は、他の材料又は成分と加工する、ブレンドする、製剤化する、合わせる及び/又は混合することができる。添加剤は人工的であり得る又はハーブ若しくは生物学的供給源から得る若しくは由来することができる。さらなる種類の添加剤の例は、増粘化剤若しくはゲル化剤(例えば、魚ゼラチン)、乳化剤、保存剤(例えば、ソルビン酸カリウムなど)、崩壊助剤、より高い水溶性を有する組成物に比較的水溶性であるように選択された亜鉛若しくはマグネシウム塩(例えば、グルコン酸マグネシウム若しくはグルコン酸亜鉛)若しくは低い水溶性を有する組成物に比較的難水溶性であるように選択された亜鉛若しくはマグネシウム塩(例えば、酸化マグネシウム若しくは酸化亜鉛)又はそれらの組合せを含む。例えば、Mua等の米国特許第9,237,769号明細書、Holton、Jr.等の米国特許第7,861,728号明細書、Gao等の米国特許出願公開第2010/0291245号明細書及びHolton、Jr.等の米国特許出願公開第2007/0062549号明細書に記載されている、それらの代表的な成分、成分の組合せ、それらの成分の相対量並びにそれらの成分を利用するための手法及び方法を参照願うが、これらの文献の各々は、参照により本明細書に組み込む。このような追加的な添加剤の典型的な包括範囲は、添加剤の性質及び機能並びに最終組成物の意図している効果に応じて様々であり得、例示的な範囲は、組成物の総重量に基づいて、最大で約10重量%(例えば、約0.1~約5重量%)である。
【0228】
一部の実施形態において、組成物はマグネシウム塩を含む。好適なマグネシウム塩の非限定例はグルコン酸マグネシウムである。一部の実施形態において、組成物は、元素マグネシウムに基づいて約0.1重量%~約2重量%又は約0.2~約1重量%の量のマグネシウムを含む。
【0229】
前述の添加剤は、一緒になって(例えば、添加剤製剤)又は別々に(例えば、個々の添加剤成分が、最終組成物の調製に関与する異なる段階で添加することができる。)利用することができる。さらに、前述の種類の添加剤は、最終製品又は組成物で提供されているようにカプセル化することができる。例示的なカプセル化された添加剤は、例えば、AtchleyのWO2010/132444に記載されており、この文献は、以前に参照により本明細書に組み込まれている。
【0230】
口腔で使用するため構成されている
本明細書において提供されるのは、口腔で使用するために構成されている組成物である。用語「口腔で使用するために構成されている」とは、本明細書で使用した場合、組成物が、使用中、使用者の口腔内の唾液が組成物の成分(例えば、香味剤及び/又は活性成分)の1つ以上を使用者の口腔に送り込むような形態で提供されることを意味する。ある特定の実施形態において、組成物は、使用者の口腔、使用者の消化器系又はその両方の粘膜を通して使用者に成分を送達するように調整されており、一部の例において、上記成分は、製品が使用された場合、口腔内の粘膜を通して吸収され得る又は消化管を通して吸収され得る活性成分(限定されないが、例えば、興奮剤、ビタミン、アミノ酸、ボタニカル又はそれらの組合せ)である。
【0231】
本明細書に記載されている口腔で使用するために構成されている組成物は、ゲル剤、パステル剤、ガム、噛み物、溶解物、錠剤、ロゼンジ剤、散剤及びパウチを含む様々な形態を取ることができる。ゲル剤は軟質又は硬質であり得る。口腔で使用するために構成されているある特定の組成物は、パステル剤の形態である。本明細書で使用した場合、用語「パステル剤」とは、液体を固化することにより作製された溶解可能な口腔用組成物又は最終組成物が幾分硬化した固体ゲル剤であるようなゲル組成物を指す。ゲル剤の剛性は大きく変化する。本開示のある特定の組成物は固体の形態である。ある特定の組成物は、例えば、以下の特質:パリパリの食感、粒状、モチモチの食感、シロップ状、ペースト状、フワフワの食感、滑らかさ及び/又はクリーム状の1つ以上を呈することができる。ある特定の実施形態において、所望の質感特性は、接着性、凝集性、密度、乾燥、破壊性、粒状性、粘着性、硬度、重量感、吸湿性、放湿性、マウスコーティング、粗さ、滑り性、平滑性、粘性、湿潤度及びそれらの組合せからなる群から選択することができる。
【0232】
本明細書に開示されている組成物は、丸剤、錠剤、球剤、ストリップ剤、フィルム剤、シート剤、コイン剤、キューブ剤、ビーズ剤、卵形剤、オブロイド剤、シリンダー剤、豆状剤、スティック剤又はロッド剤を含む、様々な形状に形成することができる。組成物の断面形状は様々であり得、例示的な断面形状は、円形、正方形、楕円形、長方形などを含む。このような形状は、移動ベルト、ニップ、押出機、造粒デバイス、圧縮成形デバイスなどの機器を使用する様々な手法で形成することができる。
【0233】
本開示の組成物は溶解可能である。本明細書で使用した場合、用語「溶解する」、「溶解すること」及び「溶解可能な」とは、口腔内で湿潤と相互作用し、溶液に流入することにより、組成物の穏やかな消費をもたらす水溶性成分を有する組成物を指す。一態様によると、溶解可能な組成物は、完全に溶解するまでの所定の期間、使用者の口腔内に留まることが可能である。溶解速度は、約1分以下~約60分の広範囲にわたって様々であり得る。例えば、速放性組成物は、典型的に、約2分以下、多くの場合約1分以下(例えば、約50秒以下、約40秒以下、約30秒以下又は約20秒以下)で所望の成分(例えば、活性成分、香料など)を溶解する及び/又は放出する。溶解は、融解すること、機械的破壊(例えば、噛むこと)、酵素的若しくは他の化学的分解などの任意の手段により又は組成物の成分間の相互作用の崩壊により起こり得る。他の実施形態において、製品は、使用者の口腔内に製品が滞留する間、溶解しない。
【0234】
一部の実施形態において、組成物は、咀嚼可能剤であり得、組成物が噛んだ場合に軽度の弾力又は「跳ね返り」を有し、所望の程度の柔軟性を有することを意味する。咀嚼可能な形態の組成物は、完全に溶解することができる又はある特定の成分のみ(例えば、活性成分、香料、甘味料)が溶解し、非溶解マトリックスが残留する非溶解ガムの形態であり得る。咀嚼可能な実施形態は、一般に、天然ガム又はペクチンなどの結合剤を含む。一部の実施形態において、咀嚼可能な形態の組成物は、組成物の総重量に基づいて、少なくとも50重量%の量の1種以上の糖アルコールと共に、ペクチン及び有機酸を含む。一般に、ペクチンは、組成物の総重量に基づいて、約1~約3重量%の量で存在する。
【0235】
一部の実施形態において、組成物は、その全体を参照により本明細書に組み込む、例えばCantrell等の米国特許出願公開第2012/0037175号明細書に議論されている溶融可能剤であり得る。本明細書で使用した場合、「融解物」、「融解すること」及び「溶融可能剤」とは、固体状態から液体状態に変化する組成物の能力を指す。すなわち、融解することは、通常、熱の適用により、物質(例えば、本明細書に開示されている組成物)が固体から液体に変化する場合に起こる。本明細書に開示されている組成物に対する熱の適用は、使用者の口腔の内部温度によりもたらされる。ゆえに、用語「溶融可能」とは、組成物が固体から液体に相の変化が起こるので、使用者の口腔内で液化することが可能である組成物を指し、湿潤と相互作用する組成物の水溶性成分として口腔内で溶解するに過ぎない組成物の中で、粘着性の消失を通して口腔内で崩壊するに過ぎない組成物を区別することを意図している。一般に、溶融可能組成物は、本明細書において上記に記載されている脂質を含む。一部の実施形態において、溶融可能な形態における組成物は、組成物の総重量に基づいて、約35~約50重量%の量の脂質及び組成物の総重量に基づいて、約35~約55重量%の量の糖アルコールを含む。一部の実施形態において、糖アルコールは、イソマルト、エリトリトール、ソルビトール、アラビトール、リビトール、マルチトール、ズルシトール、イジトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール又はそれらの組合せである。一部の実施形態において、糖アルコールはイソマルトである。
【0236】
ある特定の実施形態において、組成物は、圧縮された又は成形されたペレットの形態である。ペレットの重量の例は、約250mg~約1500mgの範囲であり、例えば、約250mg~約700mg又は約700mg~約1500mgの範囲である。ペレットは、従来の丸剤又は錠剤の形状を含む、様々な形状をいずれかを有することができる。一般に、錠剤の形態の組成物は、グルコース-多糖ブレンド並びに糖アルコールを含む。一部の実施形態において、グルコース-多糖ブレンドは、組成物の総重量に基づいて、約35~約50重量%の量で存在し;糖アルコールは、組成物の総重量に基づいて、約30~約45重量%の量で存在する。一部の実施形態において、糖アルコールは、イソマルト、エリトリトール、ソルビトール、アラビトール、リビトール、マルチトール、ズルシトール、イジトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール又はそれらの組合せである。一部の実施形態において、糖アルコールはイソマルトである。
【0237】
組成物の調製
組成物の様々な成分(例えば、充填剤、活性成分など)が組み合わされる手法は、様々であり得る。そのため、例えば粉末状組成物成分を含む組成物全体は、本質的に比較的均質で(例えば、均一で)あり得る。液体又は乾燥固体の形態であり得る上述の成分は、組成物の任意の残存している成分と混合する前の前処置の工程において混合させる又は全ての他の液体若しくは乾燥成分と一緒に単に混合させることができる。本開示の組成物は、例えば、充填剤、甘味料、塩などの乾燥成分を乾燥ブレンドすることによって調製している。ある特定の実施形態において、水は、本段階で乾燥ブレンドに添加することができる。加えて、例えば活性成分及び/又は香味剤を乾燥ブレンドに噴霧し、続いて混合することによって添加することは任意選択である。
【0238】
組成物の様々な成分は、当該技術分野で知られている任意の混合技術又は機器を使用して一緒になって接触する、組み合わせる又は混合することができる。組成物成分を緊密に接触させる任意の混合法、例えば、撹拌を可能にする羽根車又は他の構造を特徴とする混合装置は、使用することができる。混合機器の例は、キャスティングドラム、コンディショニングシリンダー又はドラム、液体噴霧装置、コニカル型ブレンダー、リボンブレンダー、Littleford Day,Inc.製のFKM130、FKM600、FKM1200、FKM2000及びFKM3000として入手可能なミキサー、Plough Share型のミキサーシリンダー、Hobartミキサーなどを含む。また、例えば、Solomon等の米国特許第4,148,325号明細書;Korte等の米国特許第6,510,855号明細書;及びWilliamsの米国特許第6,834,654号明細書に記載されている方法の種類を参照願うが、これらの文献の各々は、参照により本明細書に組み込む。一部の実施形態において、組成物を形成する成分は、その混合物が組成物を形成するためのデンプン成形するプロセスにおいて使用することができるように調製されている。組成物を製剤化する手法及び方法は、当業者には明らかである。また、例えば、Solomon等の米国特許第4,148,325号明細書;Korte等の米国特許第6,510,855号明細書;及びWilliamsの米国特許第6,834,654号明細書、Ridgway等の米国特許第4,725,440号明細書及びBolder等の米国特許第第6,077,52号明細書4に記載されている方法の種類を参照願うが、これらの文献の各々は、参照により本明細書に組み込む。
【0239】
一部の実施形態において、組成物は、圧縮されたペレット又は錠剤の形態である。一実施形態において、ペレット又は錠剤を作製するプロセスは、バルク充填剤(例えば、EMDEX(登録商標))及び活性成分を最初に混合することを含む。次いで、残存している組成物成分(例えば、糖アルコール及び任意の他の所望の成分、例えば結合剤、着色剤、甘味料、香料など)を添加する。任意選択的に、着色剤は、組成物の残存している成分と混合する前に別々の工程において組成物成分の1つに添加することができる。組成物の混合は、任意の混合デバイスを使用して行うことができる。次いで、最終組成物は、従来の打錠技術を使用してペレット又は錠剤の形態に圧縮し、任意選択的にコーティングされている。圧縮された組成物ペレットは、ペレットの形態において任意の関連する製剤成分を含む組成物を圧縮成形すること、任意選択的に各ペレットを保護膜材料でコーティングすることによって製造することができる。例示的な圧縮成形デバイス、例えば圧縮成形プレスは、Vector Corporation製のColton 2216及びColton 2247並びにFette Compacting製の1200i、2200i、3200、2090、3090及び4090として入手可能である。外側コーティング層を圧縮成形したペレット状の組成物に施すためのデバイスは、Thomas Engineering製のCompuLab 24、CompuLab 36、Accela-Cota 48及びAccela-Cota 60として入手可能である。存在する場合、コーティングは、典型的に、膜形成ポリマー、例えばセルロース系ポリマー、任意選択的な可塑剤及び任意選択的な風味剤、着色剤、塩、甘味料又は本明細書に記載されている種類の他の添加剤を含む。コーティング組成物は、通常、本質的に水性であり、パンコーティングなどの当該技術分野で公知の任意のペレット又は錠剤のコーティング技術を使用して適用することができる。膜形成ポリマーの例は、セルロース系ポリマー、例えばメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、ヒドロキシエチルセルロース及びカルボキシメチルセルロースを含む。可塑剤の例は、モノステアリン酸グリセリル及びクエン酸トリエチルの水溶液又は乳濁液を含む。追加的な潜在的なコーティングは、食品等級のセラック、ワックス、例えばカルナバ(carnuaba)ワックス及びそれらの組合せを含む。
【0240】
一部の実施形態において、組成物は咀嚼可能な形態である。咀嚼可能な形態の組成物の調製のため、一般に、ペクチン結合剤は、イソマルトの一部と予めブレンドする。水を添加し、混合物は撹拌しながら沸騰するまで加熱する。マルチトールシロップ剤及び任意の残存しているイソマルトは、活性成分(例えば、カフェイン、タウリン及びビタミンC)と、続くクエン酸三ナトリウムと共に、沸騰する混合物に添加する。混合物は78ブリックスまで加熱調理する。熱は除去し、甘味料(例えば、スクラロース及びアセスルファムK)並びに風味剤は、着色剤及びクエン酸溶液(又はリン酸二カルシウム)と共に添加し、混合物は完全に合わせる。組成物は、周囲温度での保存のためにデンプン型に沈着させる。
【0241】
一部の実施形態において、組成物は溶融可能な形態である。溶融可能組成物の調製のため、脂質は、典型的に、脂質が液化させるように融解温度よりわずかに高くまで加熱させている。任意選択的に、活性成分、香味剤及び/又はレシチンは、本段階で液化させた脂質に添加することができる。したがって、液化させた脂質の全て又は一部は、乾燥ブレンドとブレンドさせ、組成物が所望のレベルの均一性に達するまで又は所望の質感特性が達成されるまで混合することができる。混合物は、(例えば、乾燥ロール機において)粒径が約20ミクロン未満になるまで粉砕されている。粉砕したイソマルト-パーム油は、任意の残存している脂質と合わせ、乾燥成分及び香料をその中に混合する。基剤は、全体的に、液体の粘調度まで加温させている。組成物は、例えば組成物をシート状の構造に注ぎ、冷却し、次いで構造を個別の部分に切断することによって又は組成物を型に沈積し、冷却させることによって別々の部分に分けることができる。
【0242】
本発明の多くの変形例及び他の実施形態は、上記の説明で提示された教示の利点を有する本発明が関係する当業者によって想起される。したがって、本発明が開示されている具体的な実施形態に限定されず、変形例及び他の実施形態が添付されている特許請求の範囲内に含まれていることを意図していることは理解すべきである。具体的な用語が本明細書で利用されているが、これらは一般的で説明する意味でのみ使用され、限定を目的としない。
【実施例】
【0243】
本発明の態様は、以下の実施例によってより完全に説明され、以下の実施例は、本発明のある特定の態様を説明するために記載され、その限定として解釈されるべきではない。
【0244】
実施例1. テアニン、GABA及びレモンバームを含む錠剤
本開示の実施形態による錠剤の形態の組成物を、充填剤の混合物、活性成分としてのテアニン、GABA(ガンマアミノ酪酸)及びレモンバームの混合物並びに本明細書に開示されている追加成分(塩、甘味料、加工助剤)を含有する組成物から調製した。充填剤、甘味料、塩、活性成分及び加工助剤を合わせ、完全に混合した。混合物を、Fette 1200i打錠機を使用して圧縮し、錠剤化した。錠剤を、ワックス及びセラックでコーティングした。組成物の成分及び重量%での組成物のその濃度は、表1に示されている。錠剤重量は、各々1000mgであった。
【0245】
【0246】
実施例2. カフェイン、タウリン及びビタミンCを含む錠剤
本開示の実施形態による錠剤の形態の組成物を、実施例1の方法を使用して、充填剤の混合物、活性成分としてのカフェイン、タウリン及びビタミンCの混合物並びに本明細書に開示されている追加成分(塩、甘味料、緩衝剤、加工助剤)を含有する組成物から調製した。組成物の成分及び重量%での組成物のその濃度は、表2に示されている。錠剤重量は、各々1000mgであった。
【0247】
【0248】
実施例3. カフェイン、テアニン、ヒマワリレシチン及びニンジンを含む錠剤
本開示の実施形態による錠剤の形態の組成物を、実施例1の方法を使用して、充填剤の混合物、活性成分としてのカフェイン、テアニン、ヒマワリレシチン及びニンジンの混合物並びに本明細書に開示されている追加成分(塩、甘味料、緩衝剤、加工助剤)を含有する組成物から調製した。組成物の成分及び重量%での組成物のその濃度は、表3に示されている。錠剤重量は、各々1000mgであった。
【0249】
【0250】
実施例4. カフェイン、タウリン及びビタミンCを含む咀嚼可能剤
本開示の実施形態による咀嚼可能な形態の組成物を、充填剤の混合物、活性成分としてのカフェイン、タウリン及びビタミンCの混合物並びに本明細書に開示されている追加成分(塩、甘味料、香味剤、水、結合剤、クエン酸、ゲル化剤)を含有する組成物から調製した。組成物の成分及び重量%での組成物のその濃度は、表4に示されている。
【0251】
ペクチン結合剤を、イソマルトの一部と予めブレンドした。水を添加し、混合物を撹拌しながら沸騰するまで加熱した。マルチトールシロップ剤及び任意の残存しているイソマルトを、活性成分(例えば、カフェイン、タウリン及びビタミンC)と、続くクエン酸三ナトリウムと共に、沸騰する混合物に添加した。混合物を78ブリックスまで加熱した。熱を取り除き、甘味料(例えば、スクラロース及びアセスルファムK)、着色剤及び風味剤を、クエン酸及びリン酸二カルシウムと共に添加し、混合物を完全に合わせ、組成物を、周囲温度での保存のためにデンプン型に沈積させた。噛み物重量は、各々2600mgであった。
【0252】
【0253】
実施例5. テアニン、GABA及びレモンバームを含む咀嚼可能剤
本開示の実施形態による咀嚼可能な形態の組成物を、実施例4の方法を使用して、充填剤の混合物、活性成分としてのテアニン、GABA及びレモンバームの混合物並びに本明細書に開示されている追加成分(塩、甘味料、香味剤、水、結合剤、クエン酸、ゲル化剤)を含有する組成物から調製した。組成物の成分及び重量%での組成物のその濃度は、表5に示されている。噛み物重量は、各々2600mgであった。
【0254】
【0255】
実施例6. カフェイン、テアニン及びニンジンを含む咀嚼可能剤
本開示の実施形態による咀嚼可能な形態の組成物を、実施例4の方法を使用して、充填剤の混合物、活性成分としてのカフェイン、テアニン及びニンジンの混合物並びに本明細書に開示されている追加成分(塩、甘味料、香味剤、水、結合剤、クエン酸、ゲル化剤)を含有する組成物から調製した。組成物の成分及び重量%での組成物のその濃度は、表6に示されている。噛み物重量は、各々2600mgであった。
【0256】
【0257】
実施例7. テアニン、GABA及びレモンバームを含む溶融可能剤
本開示の実施形態による溶融可能な形態の組成物を、充填剤、脂質、活性成分としてのテアニン、GABA及びレモンバームの混合物並びに本明細書に開示されている追加成分(塩、甘味料、香味剤)を含有する組成物から調製した。組成物の成分及び重量%での組成物のその濃度は、表7に示されている。
【0258】
パーム油の一部を融解し、ミキサーでイソマルトと混合した。混合物を乾燥ロール製粉機に移し、粒径が20ミクロン未満になるまで粉砕した。ミキサーにおいて、粉砕したイソマルト-パーム油を、パーム油の残存した部分と合わせた。基剤を液体の粘調度まで加温した。ヒマワリ油、乾燥成分及び香料を混合した。イソマルト-パーム油-成分の混合物を加熱した沈積用漏斗(depositing funnel)に移した。適切な重量のサンプルを成形型に沈積させた。必要ならば、型を振動機に設置して、確実に充填させた。製品を冷却し、固化させ、次いで、型から取り外した。融解物重量は、各々1300mgであった。
【0259】
【0260】
実施例8. テアニン、カフェイン及びニンジンを含む溶融可能剤
本開示の実施形態による溶融可能な形態の組成物を、実施例7の方法を使用して、充填剤、脂質、活性成分としてのテアニン、カフェイン及びニンジンの混合物並びに本明細書に開示されている追加成分(塩、甘味料、香味剤、緩衝剤)を含有する組成物から調製した。組成物の成分及び重量%での組成物のその濃度は、表8に示されている。融解物重量は、各々1300mgであった。
【0261】
【0262】
実施例9. タウリン、カフェイン及びビタミンCを含む溶融可能剤
溶融可能な形態における本開示の実施形態による組成物を、実施例7の方法を使用して、充填剤、脂質、活性成分としてのタウリン、カフェイン及びビタミンCの混合物並びに本明細書に開示されている追加成分(塩、甘味料、香味剤、緩衝剤、乳化剤)を含有する組成物から調製した。組成物の成分及び重量%での組成物のその濃度は、表9に示されている。融解物重量は、各々1300mgであった。
【0263】