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特許7583844外用製剤、液切れ性を改善する方法、および、液切れ性改善剤
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  • 特許-外用製剤、液切れ性を改善する方法、および、液切れ性改善剤 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-06
(45)【発行日】2024-11-14
(54)【発明の名称】外用製剤、液切れ性を改善する方法、および、液切れ性改善剤
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/506 20060101AFI20241107BHJP
   A61K 47/10 20170101ALI20241107BHJP
   A61K 47/04 20060101ALI20241107BHJP
   A61K 47/12 20060101ALI20241107BHJP
   A61K 9/08 20060101ALI20241107BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20241107BHJP
   A61J 1/05 20060101ALI20241107BHJP
【FI】
A61K31/506
A61K47/10
A61K47/04
A61K47/12
A61K9/08
A61P17/00
A61J1/05 311
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2023005505
(22)【出願日】2023-01-17
(62)【分割の表示】P 2019004844の分割
【原出願日】2019-01-16
(65)【公開番号】P2023041726
(43)【公開日】2023-03-24
【審査請求日】2023-02-15
(31)【優先権主張番号】P 2018007519
(32)【優先日】2018-01-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2018146942
(32)【優先日】2018-08-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000115991
【氏名又は名称】ロート製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100077012
【弁理士】
【氏名又は名称】岩谷 龍
(72)【発明者】
【氏名】安藤 達也
(72)【発明者】
【氏名】山口 智史
【審査官】田澤 俊樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-288090(JP,A)
【文献】特開2002-326913(JP,A)
【文献】特開2012-025770(JP,A)
【文献】特開平11-169230(JP,A)
【文献】特開2007-044155(JP,A)
【文献】特開2013-056882(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0036845(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 31/00-33/44
47/00-47/69
8/00-9/72
A61P 1/00-43/00
A61Q 1/00-90/00
A61J 1/00-19/06
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
注出口を構成する部材の少なくとも一部がエラストマーで構成された容器と、該容器に収容されたミノキシジルおよびアルコールを含有する外用組成物とを備える、外用製剤であり、
エラストマーは、オレフィン系エラストマーおよびスチレン系エラストマーからなる群より選択される少なくとも1種の熱可塑性エラストマーであり、
ミノキシジルの濃度は1~10w/v%であり、
アルコールは低級アルコール及び多価アルコールを含有し、
外用組成物中の低級アルコールの配合量は20~55w/v%である、外用製剤(ただし、下記(あ)を充足する
(あ)外用製剤が、(1)ミノキシジルを含む原液とジメチルエーテルを含む噴射剤からなる内容物、並びに(2)内容物との接触面がポリアミドイミドでコーティングされているか、もしくはポリエチレンテレフタレートでラミネート加工されている金属製のマウンテンカップに、ポリオキシメチレン製もしくはナイロン製のハウジングを接続したバルブを装着し、容器の内面が樹脂で被覆されている金属製のエアゾール容器、からなるエアゾール剤でない)
【請求項2】
注出口を構成する部材の少なくとも一部がエラストマーで構成された容器と、該容器に収容されたミノキシジルおよびアルコールを含有する外用組成物とを備える、外用製剤であり、
エラストマーは、オレフィン系エラストマーおよびスチレン系エラストマーからなる群より選択される少なくとも1種の熱可塑性エラストマーであり、
アルコールは低級アルコールを含有し、
外用組成物中の低級アルコールの配合量は20~55w/v%であり、
さらに、外用組成物は脂溶性抗酸化剤を含有する、外用製剤(ただし、下記(あ)を充足する
(あ)外用製剤が、(1)ミノキシジルを含む原液とジメチルエーテルを含む噴射剤からなる内容物、並びに(2)内容物との接触面がポリアミドイミドでコーティングされているか、もしくはポリエチレンテレフタレートでラミネート加工されている金属製のマウンテンカップに、ポリオキシメチレン製もしくはナイロン製のハウジングを接続したバルブを装着し、容器の内面が樹脂で被覆されている金属製のエアゾール容器、からなるエアゾール剤でない)
【請求項3】
注出口を構成する部材の少なくとも一部がエラストマーで構成された容器と、該容器に収容されたミノキシジルおよびアルコールを含有する外用組成物とを備える、外用製剤であり、
エラストマーは、オレフィン系エラストマーおよびスチレン系エラストマーからなる群より選択される少なくとも1種の熱可塑性エラストマーであり、
アルコールは低級アルコールを含有し、
外用組成物中の低級アルコールの配合量は20~55w/v%であり、
さらに、外用組成物は酸またはその塩を含有する、外用製剤(ただし、下記(あ)を充足する
(あ)外用製剤が、(1)ミノキシジルを含む原液とジメチルエーテルを含む噴射剤からなる内容物、並びに(2)内容物との接触面がポリアミドイミドでコーティングされているか、もしくはポリエチレンテレフタレートでラミネート加工されている金属製のマウンテンカップに、ポリオキシメチレン製もしくはナイロン製のハウジングを接続したバルブを装着し、容器の内面が樹脂で被覆されている金属製のエアゾール容器、からなるエアゾール剤でない)
【請求項4】
注出口を構成する部材の少なくとも一部がエラストマーで構成された容器と、該容器に収容されたミノキシジルおよびアルコールを含有する外用組成物とを備える、外用製剤であり、
エラストマーは、オレフィン系エラストマーおよびスチレン系エラストマーからなる群より選択される少なくとも1種の熱可塑性エラストマーであり、
アルコールは低級アルコールを含有し、
外用組成物中の低級アルコールの配合量は20~55w/v%であり、
さらに、外用組成物はpHが5~8である、外用製剤(ただし、下記(あ)を充足する
(あ)外用製剤が、(1)ミノキシジルを含む原液とジメチルエーテルを含む噴射剤からなる内容物、並びに(2)内容物との接触面がポリアミドイミドでコーティングされているか、もしくはポリエチレンテレフタレートでラミネート加工されている金属製のマウンテンカップに、ポリオキシメチレン製もしくはナイロン製のハウジングを接続したバルブを装着し、容器の内面が樹脂で被覆されている金属製のエアゾール容器、からなるエアゾール剤でない)
【請求項5】
注出口を構成する部材の少なくとも一部がエラストマーで構成された容器と、該容器に収容されたミノキシジルおよびアルコールを含有する外用組成物とを備える、外用製剤であり、
エラストマーは、オレフィン系エラストマーおよびスチレン系エラストマーからなる群より選択される少なくとも1種の熱可塑性エラストマーであり、
さらに、アルコールは低級アルコール及び多価アルコールを含有し、
外用組成物中の低級アルコールの配合量は20~55w/v%である、外用製剤(ただし、下記(あ)を充足する
(あ)外用製剤が、(1)ミノキシジルを含む原液とジメチルエーテルを含む噴射剤からなる内容物、並びに(2)内容物との接触面がポリアミドイミドでコーティングされているか、もしくはポリエチレンテレフタレートでラミネート加工されている金属製のマウンテンカップに、ポリオキシメチレン製もしくはナイロン製のハウジングを接続したバルブを装着し、容器の内面が樹脂で被覆されている金属製のエアゾール容器、からなるエアゾール剤でない)
【請求項6】
注出口を構成する部材の少なくとも一部がエラストマーで構成された容器と、該容器に収容されたミノキシジルおよびアルコールを含有する外用組成物とを備える、外用製剤であり、
エラストマーは、オレフィン系エラストマーおよびスチレン系エラストマーからなる群より選択される少なくとも1種の熱可塑性エラストマーであり、
アルコールは低級アルコールを含有し、
外用組成物中の低級アルコールの配合量は20~55w/v%である、外用製剤。
【請求項7】
前記オレフィン系エラストマーは、ハードセグメントがオレフィン系樹脂からなり、ソフトセグメントがオレフィン系ゴムからなる、請求項1~6のいずれか1項に記載の外用製剤。
【請求項8】
前記スチレン系エラストマーは、ハードセグメントがポリスチレンからなり、ソフトセグメントが共役ジエンからなる、請求項1~7のいずれか1項に記載の外用製剤。
【請求項9】
前記オレフィン系エラストマーは、ハードセグメントがオレフィン系樹脂からなり、ソフトセグメントがオレフィン系ゴムからなり、
前記スチレン系エラストマーは、ハードセグメントがポリスチレンからなり、ソフトセグメントが共役ジエンからなる、請求項1~8のいずれか1項に記載の外用製剤。
【請求項10】
ミノキシジルの濃度は1~10w/v%である、請求項2~9のいずれか1項に記載の外用製剤。
【請求項11】
前記アルコールはエタノールを含有し、外用組成物中のエタノールの配合量は35~55w/v%である、請求項1~10のいずれか1項に記載の外用製剤。
【請求項12】
前記アルコールは多価アルコールを含有する、請求項2~4、6~11のいずれか1項に記載の外用製剤。
【請求項13】
さらに、前記外用組成物は脂溶性抗酸化剤を含有する、請求項1、3~12のいずれか1項に記載の外用製剤。
【請求項14】
さらに、前記外用組成物は酸またはその塩を含有する、請求項1、2、4~13のいずれか1項に記載の外用製剤。
【請求項15】
前記外用組成物はpHが5~8である、請求項1~3、5~14のいずれか1項に記載の外用製剤。
【請求項16】
アルコールを含有する外用組成物に対して、ミノキシジルを添加することで、前記外用組成物のエラストマーに対する液切れ性を改善する方法であり、
エラストマーは、オレフィン系エラストマーおよびスチレン系エラストマーからなる群より選択される少なくとも1種の熱可塑性エラストマーであり、
ミノキシジルの濃度は1~10w/v%であり、
アルコールは低級アルコール及び多価アルコールを含有し、
外用組成物中の低級アルコールの配合量は20~55w/v%である、方法。
【請求項17】
アルコールを含有する外用組成物に対して、ミノキシジルを添加することで、前記外用組成物のエラストマーに対する液切れ性を改善する方法であり、
エラストマーは、オレフィン系エラストマーおよびスチレン系エラストマーからなる群より選択される少なくとも1種の熱可塑性エラストマーであり、
アルコールは低級アルコールを含有し、
外用組成物中の低級アルコールの配合量は20~55w/v%であり、
さらに、外用組成物は脂溶性抗酸化剤を含有する、方法。
【請求項18】
アルコールを含有する外用組成物に対して、ミノキシジルを添加することで、前記外用組成物のエラストマーに対する液切れ性を改善する方法であり、
エラストマーは、オレフィン系エラストマーおよびスチレン系エラストマーからなる群より選択される少なくとも1種の熱可塑性エラストマーであり、
アルコールは低級アルコールを含有し、
外用組成物中の低級アルコールの配合量は20~55w/v%であり、
さらに、外用組成物は酸またはその塩を含有する、方法。
【請求項19】
アルコールを含有する外用組成物に対して、ミノキシジルを添加することで、前記外用組成物のエラストマーに対する液切れ性を改善する方法であり、
エラストマーは、オレフィン系エラストマーおよびスチレン系エラストマーからなる群より選択される少なくとも1種の熱可塑性エラストマーであり、
アルコールは低級アルコールを含有し、
外用組成物中の低級アルコールの配合量は20~55w/v%であり、
さらに、外用組成物はpHが5~8である、方法。
【請求項20】
アルコールを含有する外用組成物に対して、ミノキシジルを添加することで、前記外用組成物のエラストマーに対する液切れ性を改善する方法であり、
エラストマーは、オレフィン系エラストマーおよびスチレン系エラストマーからなる群より選択される少なくとも1種の熱可塑性エラストマーであり、
さらに、アルコールは低級アルコール及び多価アルコールを含有し、
外用組成物中の低級アルコールの配合量は20~55w/v%である、方法。
【請求項21】
アルコールを含有する外用組成物に対して、ミノキシジルを添加することで、前記外用組成物のエラストマーに対する液切れ性を改善する方法であり、
エラストマーは、オレフィン系エラストマーおよびスチレン系エラストマーからなる群より選択される少なくとも1種の熱可塑性エラストマーであり、
アルコールは低級アルコールを含有し、
外用組成物中の低級アルコールの配合量は20~55w/v%である、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外用製剤、液切れ性を改善する方法、および、液切れ性改善剤に関する。
【背景技術】
【0002】
外用組成物については、その含有成分だけでなく、収容する容器についても安定性や使用利便性の観点から種々検討されている。例えば、特許文献1(特開平11-278529号公報)、特許文献2(特開2002-337910号公報)、特許文献3(特開2006-036317号公報)には、薬用育毛剤などの薬液や化粧液等を収容し、使用分を注出することのできる容器が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平11-278529号公報
【文献】特開2002-337910号公報
【文献】特開2006-036317号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、例えばプラスチックなどを材料とした部材からなる注出口を備える容器に、アルコールを含有する外用組成物を収容した場合、外用組成物の液切れ性が悪いという問題があった。
【0005】
本発明は、アルコールを含有する外用組成物の液切れ性を改善することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
〔1〕 注出口を構成する部材の少なくとも一部がエラストマーで構成された容器と、該容器に収容されたミノキシジルおよびアルコールを含有する外用組成物とを備える、外用製剤。
【0007】
〔2〕 エラストマーは、熱可塑性エラストマーおよび合成ゴムから選択される少なくとも1種である、〔1〕に記載の外用製剤。
【0008】
〔3〕 熱可塑性エラストマーは、オレフィン系、スチレン系、エステル系、ウレタン系、アミド系、塩化ビニル系、およびフッ素系からなる群より選択される少なくとも1種である、〔2〕に記載の外用製剤。
【0009】
〔4〕合成ゴムは非ジエン系ゴムである、〔2〕に記載の外用製剤。
【0010】
〔5〕 ミノキシジルの濃度は1~10w/v%である、〔1〕~〔4〕のいずれかに記載の外用製剤。
【0011】
〔6〕 アルコールは低級アルコールを含有する、〔1〕~〔5〕のいずれかに記載の外用製剤。
【0012】
〔7〕 アルコールは多価アルコールを含有する、〔1〕~〔6〕のいずれかに記載の外用製剤。
【0013】
〔8〕 外用組成物は、さらに、酸またはその塩を含有する、〔1〕~〔7〕のいずれかに記載の外用製剤。
【0014】
〔9〕 外用組成物はpHが5~8である、〔1〕~〔8〕のいずれかに記載の外用製剤。
【0015】
〔10〕 アルコールを含有する外用組成物に対して、ミノキシジルを添加することで、前記外用組成物のエラストマーに対する液切れ性を改善する方法。
【0016】
〔11〕 アルコールを含有する外用組成物のエラストマーに対する液切れ性を改善するために前記外用組成物に添加されるミノキシジルを含有する液切れ性改善剤。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、アルコールを含有する外用組成物の液切れ性を改善することができる
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】ミノキシジル添加による、外用組成物の接触角の増加率を表すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
<外用製剤>
本発明の外用製剤は、注出口を構成する部材の少なくとも一部がエラストマーで構成された容器と、該容器に収容されたミノキシジルおよびアルコールを含有する外用組成物とを備える。
【0020】
(容器)
本実施形態の外用製剤に用いられる容器は、注出口を構成する部材の少なくとも一部がエラストマーで構成されている。これにより、外用組成物の液切れ性を改善することができる。なお、「注出口」は、容器の一端部に形成され、容器内部と直接的または間接的に連通する、容器内部の外用組成物を注出するための開口部である。「注出口を構成する部材」は、注出口の周囲を含む少なくとも1つの部材から構成される。
【0021】
注出口を構成する部材において、注出口の周囲の少なくとも一部がエラストマーで構成されていることが好ましい。この場合、より確実に外用組成物の液切れ性を改善することができる。さらに液切れ性を改善するためには、注出口の周囲の全てがエラストマーで構成されていることがより好ましい。
【0022】
なお、外用組成物の液切れ性が悪いと、例えば、注出口の周囲に外用組成物中に含まれる成分の析出が生じる場合があるため、使用後に注出口の周囲に残った外用組成物を拭きとることが必要な場合もあるが、本実施形態の外用製剤においては、そのような問題が生じ難くなることが期待される。
【0023】
また、注出口を構成する部材のうち、外用組成物の適用対象(例えば、頭皮などの皮膚)と接触する部分(例えば、先端部)がエラストマーで構成されている場合、エラストマーのゴム弾性により、頭皮等の適用対象を傷つけず、痛みを生じにくく、頭皮等の適用対象に適度な刺激を与え、マッサージ効果を得ることができる。このように、使用感に優れた外用製剤を提供することができる。
【0024】
なお、注出口を構成する部材は、複数の部材から構成されていてもよい。具体的には、例えば、容器が、外用組成物が収容される容器本体と、該容器本体の開口部に設けられた連通孔を有する中間部材と、該中間部材に接続された、開口部(中間部材の連通孔を介して容器本体の内部と間接的に連通する開口部)を有する先端部材と、から構成される場合、注出口を構成する部材は、中間部材および先端部材から構成されていてもよい。この場合、先端部材の開口部および中間部材の連通孔の先端側開口部の少なくともいずれかが、注出口に相当する。なお、上記先端部材は、外用組成物の適用(塗布)の際に適用対象に直接接触する部材であり、中間部材は適用対象に直接接触しない部材であってもよく、この場合、先端部材がエラストマーで構成されており、中間部材はエラストマーで構成されていなくてもよい。
【0025】
エラストマーとは、ゴム弾性を有する工業用材料の総称である。
エラストマーは、熱可塑性エラストマーおよび合成ゴムから選択される少なくとも1種であることが好ましい。なお、熱可塑性エラストマーおよび合成ゴムから選択される少なくとも1種は、単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。なお、例えば、2種以上の熱可塑性エラストマーを組み合わせて使用してもよい。
【0026】
熱可塑性エラストマーとは、熱を加えると軟化して流動性を示し、冷却すればゴム状に戻る性質をもつエラストマーである。熱可塑性エラストマーは、例えば加硫ゴムの架橋点に相当するハードセグメントとゴム弾性を示すソフトセグメントからなる。熱可塑性エラストマーは、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、エステル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、アミド系エラストマー、塩化ビニル系エラストマーおよびフッ素系エラストマーからなる群より選択される少なくとも1種であることがより好ましく、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマーおよびエステル系エラストマー系からなる群より選択される少なくとも1種であることがさらに好ましい。
【0027】
オレフィン系エラストマーは、構成成分としてオレフィンを含む熱可塑性エラストマー(ポリマー)である。オレフィン系エラストマーは、例えばハードセグメントがオレフィン系樹脂(ポリプロピレンまたはエチレン)からなり、ソフトセグメントがオレフィン系ゴム(エチレン‐プロピレンゴムなど)からなる。オレフィン系エラストマーとしては、例えば、ポリエチレン;ポリプロピレン;ポリ-1-ブテン;ポリイソブチレン等の単独重合体、プロピレン-エチレン共重合体;プロピレン-エチレン-1-ブテン共重合体;プロピレン-1-ブテン共重合体;エチレン-1-ブテン共重合体;エチレン-1-ヘキセン共重合体;エチレン-1-オクテン共重合体;エチレン-プロピレン共重合体;エチレン-プロピレン-1-ブテン共重合体;エチレン-プロピレン-非共役ジエン共重合体;エチレン-1-ブテン-非共役ジエン共重合体;エチレン-プロピレン-1-ブテン-非共役ジエン共重合体等の共重合体が挙げられる。オレフィン系エラストマーは耐薬品性、臭気性の観点で優れる。
【0028】
スチレン系エラストマーは、構成成分としてスチレンを含む熱可塑性エラストマー(ポリマー)である。スチレン系エラストマーは、例えばハードセグメントがポリスチレンからなり、ソフトセグメントが共役ジエンからなる。共役ジエンとしては、ブタジエン、イソプレン、クロロプレンまたはこれらの水素添加物等が挙げられる。ポリスチレン系エラストマーとしては、例えば、スチレン-ブタジエン共重合体、スチレン-エチレン-ブタジエン-スチレン共重合体、スチレン-ブタジエン-ブチレン-スチレン共重合体、スチレン-イソプレン-スチレン共重合体が挙げられる。スチレン系エラストマーは安価で耐薬品性に優れる。
【0029】
エステル系エラストマーは、構成成分としてエステルを含む熱可塑性エラストマー(ポリマー)である。エステル系エラストマーは、例えばハードセグメントがポリエステルからなり、ソフトセグメントがポリエーテルまたはポリエステルからなる。
【0030】
ウレタン系エラストマーは、ウレタン構造を含む熱可塑性エラストマー(ポリマー)である。ウレタン系エラストマーは、例えばハードセグメントがジイソシアネートからなり、ソフトセグメントがポリオールからなる。ポリオールとしては、例えばポリエステル、ポリエステルエーテル、ポリカーボネートが挙げられる。
【0031】
アミド系エラストマーは、構成成分としてアミドを含む熱可塑性エラストマー(ポリマー)である。アミド系エラストマーは、例えばハードセグメントがポリアミドからなり、ソフトセグメントがポリエーテルまたはポリエステルからなる。
【0032】
塩化ビニル系エラストマーは、構成成分として塩化ビニルを含む熱可塑性エラストマー(ポリマー)である。塩化ビニル系エラストマーは、例えばハードセグメントがポリ塩化ビニルからなり、ソフトセグメントが可塑化ポリ塩化ビニル、アクリロニトリルブタジエンゴム、ウレタンゴムからなる。
【0033】
フッ素系エラストマーは、構成成分としてフッ素を含む熱可塑性エラストマー(ポリマー)であり、例えばハードセグメントがフッ素樹脂からなり、ソフトセグメントがフッ素ゴムからなる。
【0034】
また、合成ゴムとは、天然ゴムと類似の物理的性質と化学的性質をもった合成高分子化合物である。合成ゴムは、非ジエン系ゴムであることが好ましく、エチレン・プロピレンゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、アクリルゴム、多硫化ゴムおよびエピクロルヒドリンゴムからなる群より選択される少なくとも1種であることがより好ましく、エチレン・プロピレンゴムまたはエチレン・プロピレン・ジエンゴムがさらに好ましい。
【0035】
エチレン・プロピレンゴムは、構成成分としてエチレンおよびプロピレンを含む合成ゴムである。
【0036】
エチレン・プロピレン・ジエンゴムは、構成成分としてエチレン、プロピレンおよびジエンを含む合成ゴムである。
【0037】
ブチルゴムは、構成成分としてイソブチレンおよびイソプレンを含む合成ゴムである。 ウレタンゴムは、ウレタン構造を含む合成ゴムである。
【0038】
シリコーンゴムは、構成成分としてシリコーンを含む合成ゴムである。
フッ素ゴムは、構成成分としてフッ素を含む合成ゴムである。
【0039】
アクリルゴムは、構成成分としてアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルを含む合成ゴムである。
【0040】
多硫化ゴムは、有機ハロゲン化合物と多硫化アルカリとの縮合反応などにより得られる合成ゴムである。
【0041】
エピクロルヒドリンゴムは、構成成分としてエピクロロヒドリンを含む合成ゴムである。
【0042】
容器(本体、注出口、キャップなど)の形状は、特に限定されないが、当該技術分野において、適宜選択することができる。注出口を構成する部材以外の部材(本体、キャップ、中栓、シール部材等)の材質についても、特に限定されず、外用組成物の保存安定性等や、容器の耐薬品性、強度、柔軟性、耐候性等を考慮して適宜選択すればよい。そのような材質としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、アルミ、ポリ塩化ビニル、ABS樹脂、エチレン-ビニルアルコール樹脂、アクリロニトリルスチレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ガラス等が挙げられる。これらの樹脂を使用した積層体を容器の材質として用いてもよい。
【0043】
(外用組成物)
本実施形態の外用製剤に用いられる外用組成物は、ミノキシジル(その塩を含む)およびアルコールを含有する。
【0044】
ミノキシジル(その塩を含む)は公知の化合物であり、その入手方法としては市販品を用いてもよく、例えば、東京化成工業社から購入できる。ミノキシジルの塩としては、塩酸塩、硫酸塩等の無機酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、安息香酸塩、乳酸塩等の有機酸塩等を挙げることができる。
【0045】
ミノキシジルの濃度は、外用組成物の全量に対して、1w/v%以上10w/v%以下であることが好ましく、2w/v%以上9w/v%以下であることがより好ましく、3w/v%以上8w/v%以下であることがさらに好ましく、4w/v%以上7w/v%以下であることが最も好ましい。この範囲において、ミノキシジルの効果(育毛効果、液切れ性改善効果など)が発揮されやすく、また、ミノキシジルが析出しにくい。
【0046】
(溶剤)
外用組成物は、溶剤としてアルコールを含む。アルコールとしては、低級アルコール、多価アルコールなどを含むことが好ましい。低級アルコールとしてはエタノールが好ましい。多価アルコールとしては、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、マクロゴール300、マクロゴール400、マクロゴール600等を使用することができ、中でも、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、グリセリンが好ましく、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコールがより好ましい。多価アルコールは1種を単独で、または2種以上を組み合わせて使用できる。外用組成物中の各溶剤の配合量には特に制約はないが、低級アルコールの配合量は好ましくは20~70w/v%であり、より好ましくは35~60w/v%であり、さらに好ましくは40~55w/v%である。多価アルコールの配合量は好ましくは1~30w/v%であり、より好ましくは5~25w/v%であり、さらに好ましくは8~20w/v%である。
【0047】
外用組成物は、この他にも溶剤として水を含んでもよい。最終組成物中で、水の配合量は好ましくは5~40w/v%、より好ましくは10~35w/v%、さらに好ましくは15~30w/v%である。この範囲であれば、ミノキシジルの溶解性が良好で、さらに使用感にも優れた外用組成物が得られる。
【0048】
(脂溶性抗酸化剤)
外用組成物は、本発明による効果をより顕著に奏するという観点から、さらに、脂溶性抗酸化剤を含有することが好ましい。脂溶性抗酸化剤としては、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソールを用いることができる。
【0049】
外用組成物は、本発明による効果をより顕著に奏するという観点から、さらに、酸またはその塩を含有することが好ましい。酸またはその塩としては、例えば、乳酸;乳酸ナトリウム;クエン酸;クエン酸ナトリウム;リンゴ酸;リンゴ酸ナトリウム;コハク酸;コハク酸ナトリウム;酒石酸;酒石酸ナトリウム;グルコン酸;グルコン酸ナトリウム等の有機酸、リン酸;塩酸;硫酸等の無機酸を用いることができる。これらの酸をpH調整剤として用いてもよい。また、トリエタノールアミン;ジイソプロパノールアミン;トリイソプロパノールアミン;アルギニン等の有機塩基、水酸化カリウム;水酸化ナトリウム等の無機塩基をpH調整剤として用いることもできる。上記酸は、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて使用できる。
【0050】
外用組成物のpHは、本発明による効果をより顕著に奏するという観点から、5.0以上が好ましく、5.5以上がより好ましく、6.0以上がさらに好ましい。また、外用組成物のpHは、8.0以下が好ましく、7.5以下がより好ましく、7.0以下がさらに好ましい。また、上記範囲であれば、ミノキシジルが溶解し易く、また、高pHによる頭皮への刺激を避けることができる。
【0051】
外用組成物は、さらに、医薬外用剤、医薬部外品、化粧品等に用いられる薬学的または生理学的に許容される有効成分を含むことができる。このような有効成分としては、ピリドキシン塩酸塩、トコフェロール酢酸エステル、l-メントール、パントテニールエチル
エーテル、パンテノール、ヒノキチオール、ジフェンヒドラミン及びその塩、またはサリチル酸及びその塩、グリチルリチン酸及びその塩、センブリエキス、ニンジンエキス等が挙げられる。これらの有効成分は、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて使用できる。中でも、使用感の点から、ピリドキシン塩酸塩、トコフェロール酢酸エステル、l-メントール、パントテニールエチルエーテル、パンテノール、ヒノキチオール、ジフェンヒドラミン及びその塩、またはサリチル酸及びその塩から選択される少なくとも1種を含むことが好ましく、ピリドキシン塩酸塩、トコフェロール酢酸エステル、l-メントール、パントテニールエチルエーテルから選択される少なくとも1種を含むことがより好ましい。
【0052】
外用組成物は、医薬外用剤、医薬部外品、化粧品等に用いられる薬学的または生理学的に許容される添加剤を含むことができる。このような添加剤としては、酸化防止剤、界面活性剤、増粘剤、保存剤、安定化剤、刺激軽減剤、防腐剤、着色剤、香料、溶解補助剤等が挙げられる。これらの添加剤は、1種を単独で、または2種以上を組み合わせて使用できる。
【0053】
外用組成物の形態は、特に限定されず、液剤、懸濁剤、乳剤、クリーム剤、ゲル剤、リニメント剤、ローション剤、エアゾール剤等が挙げられる。また、ミノキシジルを溶解させることができる程度の水を含む場合は軟膏とすることもできる。これらの中でも、液剤、懸濁剤、乳剤、ローション剤またはエアゾール剤が好ましく、液剤、ローション剤またはエアゾール剤がより好ましい。外用組成物は、例えば、日本薬局方総則に従い、またはこれに準拠して、各成分を混合することにより製造できる。また、外用組成物は、ローション、クリーム、化粧水、乳液、フォーム剤、シャンプー、リンス、コンディショナー、ヘアトニック、ヘアクリーム、ヘアリキッド等の化粧料組成物であってもよい。
【0054】
<液切れ性を改善する方法>
本発明は、アルコールを含有する外用組成物に対して、ミノキシジルを添加することで、外用組成物のエラストマーに対する液切れ性を改善する方法にも関する。尚、ミノキシジルが添加された後の外用組成物の組成等は、上述の外用製剤に用いられる外用組成物と同様である。エラストマーについても、上述の外用製剤に用いられる容器を構成するエラストマーと同様である。
【0055】
<液切れ性改善剤>
本発明は、アルコールを含有する外用組成物のエラストマーに対する液切れ性を改善するために外用組成物に添加されるミノキシジルを含有する液切れ性改善剤にも関する。尚、ミノキシジルが添加された後の外用組成物の組成等は、上述の外用製剤における外用組成物と同様である。エラストマーについても、上述の外用製剤に用いられる容器を構成するエラストマーと同様である。
【実施例
【0056】
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0057】
表1に示す組成の外用組成物(試料液1~4および対照液1~4)を常法に従って調製した。なお、表1の「適量」とは、外用組成物のpHを表1に示す値に調整するために必要な量である。
【0058】
以下のそれぞれの材料(実施例および比較例)に対して、試料液1~4および対照液1~4の各々の接触角を測定した。
実施例1:オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)
実施例2:スチレン系熱可塑性エラストマー(TPS)
比較例1:ポリエチレン(PE)
比較例2:ポリプロピレン(PP)
比較例3:ポリエチレンテレフタレート(PET)
なお、TPOとして「ミラストマー(登録商標) 6030NS(三井化学株式会社)」を用い、TPSとして「エラストマー AR-S-4925CL(アロン化成株式会社販売)」を用いた。
【0059】
接触角は、液体が固体表面に接する場所で、液面と固体表面とのなす角をいう。接触角が大きい場合、撥水性が高く、外用組成物の液切れ性が良いことを示し、接触角が小さい場合、液体を弾きにくく、外用組成物の液切れ性が悪いことを示す。
【0060】
接触角は以下の方法に従って測定した。接触角測定器(共和界面科学(株)製,『Drop Master 500』)のステージ上に実施例1、2および比較例1~3の各々の材料からなる表面が平滑な板を置き、その上に試料液または対照液を0.5μL滴下し、0.5秒後に板の真横からデジタルカメラで液滴の撮影を行った。なお、カメラのピントは液滴が板の表面と接している部分と液滴の頂点に合わせた。撮影した画像を上記接触角測定器に搭載された解析ソフトウェア『FAMAS』を用いて解析し、液滴の接触角を測定した。測定は5回行い、それぞれ平均値を求めた。
【0061】
その後、以下の式に基づき、実施例および比較例のそれぞれの材料について、ミノキシジルの添加による接触角増加率をそれぞれ求めた。
ミノキシジルの添加による接触角増加率(%)
=[(試料液の接触角/試料液に対応する対照液の接触角)-1]×100
なお、「試料液に対応する対象液」とは、試料液と同じ番号の対象液であり、ミノキシジルを含有しない点以外は試料液と同様の組成を有する対象液である。
【0062】
実施例および比較例のそれぞれの材料に対する各試料液の接触角増加率の測定結果を図1に示す。
【0063】
【表1】
【0064】
図1に示すように、実施例1および2のエラストマーに対して、ミノキシジルを含む試料液1-1及び2~4、並びにミノキシジル及びジブチルヒドロキシトルエンを含む試料液1-2の接触角は、ミノキシジルを含まない対照液の接触角に比べて増加していた。こ
れに対して、比較例1~3のプラスチックを用いた場合、ミノキシジルを含む試料液1-1の接触角は、対照液の接触角に比べて同程度(比較例1,2)、または低下していた(比較例3)。また、ミノキシジル及びジブチルヒドロキシトルエンを含む試料液1-2の接触角は、対照液の接触角に比べて低下していた(比較例1,2,3)。すなわち、アルコールを含む外用組成物にミノキシジルを添加した場合、その液切れ性の変化は材料によって異なり、実施例のようなエラストマーでは外用組成物の液切れ性が改善されるが、比較例に示すようなプラスチックでは外用組成物の液切れ性を改善させることができないことがわかる。
【0065】
次に、比較例1の材料に対する試料液の接触角を100%とした場合において、各実施例および比較例の材料に対する試料液の接触角の比率を表2に示す。
【0066】
【表2】
【0067】
表2に示すように、ミノキシジルを含む試料液1-1(外用組成物)、並びにミノキシジル及びジブチルヒドロキシトルエンを含む試料液1-2(外用組成物)を用いた場合、実施例1および2のエラストマーに対する接触角は、比較例1~3のプラスチックに対する接触角と比較して、顕著に大きかった。すなわち、アルコールを含む外用組成物は、ミノキシジル、または、ミノキシジル及びジブチルヒドロキシトルエンを含有し、かつ注出口(の周囲)を形成する部材がエラストマーを含んでいるときに、液切れ性が向上することが期待される。
【0068】
今回開示された実施形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0069】
〔製剤例〕
以下の表3~8に示す外用組成物1~48の各々を、注出口を構成する部材の先端部がオレフィン系エラストマーで構成され、容器本体がポリエチレンテレフタレートで構成された容器に充填し、製剤1~48をそれぞれ製造した。外用組成物1~48の各々を、注出口を構成する部材の先端部がスチレン系エラストマーで構成され、容器本体がポリエチレンテレフタレートで構成された容器に充填し、製剤49~96をそれぞれ製造した。外用組成物1~48を、注出口を構成する部材の先端部がエチレン・プロピレン・ジエンゴムで構成され、容器本体がポリエチレンテレフタレートで構成された容器に充填し、製剤97~144をそれぞれ製造した。表3~8における各成分の単位はw/v%である。
【0070】
【表3】
【0071】
【表4】
【0072】
【表5】
【0073】
【表6】
【0074】
【表7】
【0075】
【表8】
図1