(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-06
(45)【発行日】2024-11-14
(54)【発明の名称】LEDの転写方法及びそれを用いた表示装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20241107BHJP
G09F 9/33 20060101ALI20241107BHJP
H01L 33/48 20100101ALI20241107BHJP
【FI】
G09F9/00 338
G09F9/33
G09F9/00 342
H01L33/48
(21)【出願番号】P 2023094581
(22)【出願日】2023-06-08
(62)【分割の表示】P 2021195228の分割
【原出願日】2021-12-01
【審査請求日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】10-2020-0166705
(32)【優先日】2020-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】アン, チョンファン
(72)【発明者】
【氏名】パク, ジンウ
【審査官】小野 博之
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-101785(JP,A)
【文献】特開2020-086154(JP,A)
【文献】特開2020-088392(JP,A)
【文献】特開2020-017580(JP,A)
【文献】特開2020-043209(JP,A)
【文献】国際公開第2020/226044(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0212026(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0122836(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0157501(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00-9/46
H01L 33/00-33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置であって、
基板上で複数のサブ画素が画定されている、基板、
前記基板上に配置された、アクティブ層とゲート電極とソース電極とドレイン電極とを含む薄膜トランジスタ、
前記アクティブ層と前記ゲート電極の間に配置されたゲート絶縁層、
前記基板上に配置された共通配線、
前記薄膜トランジスタ及び前記共通配線の上に配置された第1絶縁層、
前記第1絶縁層上に配置された発光ダイオード、
前記発光ダイオード上に配置され、前記発光ダイオードの側部を覆う第2絶縁層、
前記第2絶縁層上に配置され、前記第1絶縁層と前記第2絶縁層のコンタクトホールを通して前記薄膜トランジスタと前記発光ダイオードを電気的に連結する、第1連結電極、並びに
前記第2絶縁層上に配置され、前記第1絶縁層と前記第2絶縁層のコンタクトホールを通して前記発光ダイオードと前記共通配線を電気的に連結する、第2連結電極
を備え、前記ゲート絶縁層が前記ゲート電極上に配置され、前記アクティブ層が前記ゲート絶縁層上に配置され、
前記共通配線は前記ゲート絶縁層の上面と接して、
前記共通配線、前記ソース電極、及び前記ドレイン電極が、同一層上に配置され
、
前記第1絶縁層は、前記薄膜トランジスタ、前記共通配線、及び前記発光ダイオードと接している、表示装置。
【請求項2】
前記第1連結電極及び前記第2連結電極が配置される前記コンタクトホールが、前記第1絶縁層及び前記第2絶縁層を通して形成されている、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第1絶縁層が、部分的にパターニングされた凹部を含み、且つ前記発光ダイオードが、前記第1絶縁層の前記凹部に配置されている、請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記発光ダイオードが、
発光層、
前記発光層上に配置されたp電極、及び
前記発光層の側方に配置されたn電極
を含み、
前記第1連結電極及び前記第2連結電極は、それぞれ前記p電極及び前記n電極に直接接触している、請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記第1連結電極及び前記第2連結電極上に配置された保護層
をさらに備え、前記保護層が、光学用透明粘着剤(OCA)及び光学用透明樹脂(OCR)のいずれか一つからなる、請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
前記発光ダイオードが、赤色LED、緑色LED及び青色LEDを含む、請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
前記発光ダイオード上に配置された、赤色光変換層及び緑色光変換層
をさらに備え、前記発光ダイオードが青色発光ダイオードである、請求項1に記載の表示装置。
【請求項8】
前記基板が絶縁物質からなる、請求項1に記載の表示装置。
【請求項9】
前記ゲート絶縁層が、シリコン酸化物(SiOx)またはシリコン窒化物(SiNx)の単一層または複層からなる、請求項1に記載の表示装置。
【請求項10】
前記アクティブ層が、酸化物半導体、非晶質シリコン及びポリシリコンのいずれか一つからなる、請求項1に記載の表示装置。
【請求項11】
前記基板と前記発光ダイオードの間に配置された反射層
をさらに備え、前記反射層が前記発光ダイオードと重畳するように配置され、前記発光ダイオードから発せられた光を前記表示装置の外側に反射する、請求項1に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光ダイオード(LED)の転写方法及びそれを用いた表示装置の製造方法に関し、より詳細には、複数のLEDの転写時、収率を向上させたLEDの転写方法及びそれを用いた表示装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータのモニタやTV、携帯電話等に使用される表示装置には、自ら光を発光する有機発光表示装置(Organic Light Emitting Display;OLED)等と、別途の光源を要する液晶表示装置(Liquid Crystal Display;LCD)等がある。
表示装置は、コンピュータのモニタ及びTVだけではなく、個人携帯機器までその適用範囲が多様になっており、広い表示面積を有しながらも減少した体積及び重さを有する表示装置についての研究が進行している。
【0003】
また、近年は、発光ダイオード(LED)を含む表示装置が次世代の表示装置として注目を集めている。LEDは、有機物質でない無機物質からなるので、信頼性に優れ、液晶表示装置や有機発光表示装置に比して寿命が長い。また、LEDは、点灯速度が速いだけではなく、発光効率に優れ、耐衝撃性が強くて安定性に優れ、高輝度の映像を表示することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、ウエハからドナー基板に複数のLEDを転写する転写工程時、複数のLEDの不良を低減したLEDの転写方法及びそれを用いた表示装置の製造方法を提供することである。
【0005】
本発明が解決しようとする他の課題は、複数のLEDの整列精度を向上させたLEDの転写方法及びそれを用いた表示装置の製造方法を提供することである。
【0006】
本発明が解決しようとするまた他の課題は、ウエハとドナー基板の脱着速度を増加させて工程時間を低減したLEDの転写方法及びそれを用いた表示装置の製造方法を提供することである。
【0007】
本発明が解決しようとするまた他の課題は、ウエハとドナー基板またはドナー基板と表示パネルを脱着するとき、複数のLEDの歪みを最小化したLEDの転写方法及びそれを用いた表示装置の製造方法を提供することである。
【0008】
本発明の課題は、以上において言及した課題に制限されず、言及されていないまた他の課題は、下記の記載から当業者に明確に理解され得るだろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施例に係るLEDの転写方法は、複数のLEDが形成された硬性基板と軟性基板を合着するステップ、複数のLEDを軟性基板に転写するステップ、及び硬性基板と軟性基板を脱着するステップを含み、硬性基板と軟性基板を脱着するステップは、硬性基板の一面を固定し、軟性基板の最外側部分のうち一部分を固定部材で固定した状態で硬性基板と軟性基板を離隔させるステップを含む。従って、線剥離方式で軟性基板と硬性基板を脱着して複数のLEDの転写不良を低減することができる。
【0010】
本発明の一実施例に係る表示装置の製造方法は、ウエハとドナー基板を合着するステップ、ウエハの複数のLEDをドナー基板に転写するステップ、ウエハとドナー基板を脱着するステップ、複数のLEDが配置されたドナー基板と表示パネルを合着するステップ、ドナー基板の複数のLEDを表示パネルに転写するステップ、及び表示パネルとドナー基板を脱着するステップを含み、ウエハとドナー基板を脱着するステップは、ヘッドにウエハの一面を固定し、ステージにドナー基板の最外郭部分のうち一部分を固定した状態でウエハとドナー基板を脱着するステップを含む。従って、ドナー基板の最外郭部分のうち一部分だけを固定した状態でウエハとドナー基板を脱着してウエハとドナー基板を線剥離方式で分離することができ、ドナー基板上の複数のLEDに加えられる衝撃を最小化することができる。
その他の実施例の具体的な事項は、詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、ドナー基板をウエハから脱着時、ドナー基板の一側端部分だけを物理的に固定して、ドナー基板上の複数のLEDが歪むことを最小化することができる。
【0012】
本発明は、ドナー基板とウエハを線剥離して複数のLEDの転写収率の低下を最小化することができる。
【0013】
本発明は、LEDの転写速度を向上させて工程時間及びコストを節減し、生産性を向上させることができる。
【0014】
本発明に係る効果は、以上において例示された内容により制限されず、さらに多様な効果が本発明内に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の一実施例に係る表示装置の平面図である。
【
図2】本発明の一実施例に係る表示装置の複数の画素をなすサブ画素の概略的な断面図である。
【
図3】本発明の一実施例に係る表示装置の製造方法を説明するための工程のフローチャートである。
【
図4A-4G】本発明の一実施例に係るLEDの転写方法及びそれを用いた表示装置の製造方法を説明するための概略的な工程図である。
【
図5A-5B】比較例1に係るLEDの転写方法を説明するための概略的な図である。
【
図6A-6B】比較例2に係るLEDの転写方法を説明するための概略的な図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の利点及び特徴、そして、それらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すると、明確になるだろう。しかし、本発明は、以下において開示される実施例に制限されるものではなく、互いに異なる多様な形状に具現され、単に、本実施例は、本発明の開示が完全なものとなるようにし、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、請求項の範疇により定義されるだけである。
【0017】
本発明の実施例を説明するための図面に開示された形状、面積、比率、角度、個数等は、例示的なものであるので、本発明は、図示された事項に制限されるものではない。明細書全体にわたって、同じ参照符号は、同じ構成要素を指す。また、本発明を説明するにあたって、関連した公知技術についての具体的な説明が本発明の要旨を不要に濁す恐れがあると判断される場合、その詳細な説明は省略する。本発明上において言及された「含む」、「有する」、「なされる」等が使用される場合、「~だけ」が使用されない以上、他の部分が加えられ得る。構成要素を単数で表現した場合、特に明示的な記載事項がない限り、複数を含む場合を含む。
【0018】
構成要素を解釈するにあたって、別途の明示的な記載がなくても誤差範囲を含むものと解釈する。
【0019】
位置関係についての説明である場合、例えば、「~上に」、「~上部に」、「~下部に」、「~隣に」等と二部分の位置関係が説明される場合、「すぐ」または「直接」が使用されない以上、二部分の間に一つ以上の他の部分が位置してもよい。
【0020】
素子または層が他の素子または層の「上(on)」と称されるものは、他の素子のすぐ上または中間に他の層または他の素子を介在した場合をいずれも含む。
【0021】
また、第1、第2等が多様な構成要素を述べるために使用されるが、これらの構成要素は、これらの用語により制限されない。これらの用語は、単に一つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用するものである。従って、以下において言及される第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素であってもよい。
【0022】
明細書全体にわたって、同じ参照符号は、同じ構成要素を指す。
【0023】
図面で示された各構成の面積及び厚さは、説明の便宜のために示されたものであり、本発明は、示された構成の面積及び厚さに必ずしも限定されるものではない。
【0024】
本発明の様々な実施例のそれぞれの特徴は、部分的または全体的に互いに結合または組み合わせ可能であり、技術的に多様な連動及び駆動が可能であり、各実施例が互いに対して独立して実施可能であってもよく、関連関係で共に実施してもよい。
【0025】
以下においては、図面を参照して本発明について説明する。
【0026】
図1は、本発明の一実施例に係る表示装置の平面図である。
図1においては、説明の便宜のために、表示装置100の多様な構成要素のうち表示パネルPN及び複数の画素PXだけを示した。
【0027】
表示パネルPNは、映像を表示するための構成であり、表示領域AA及び非表示領域NAを含む。
【0028】
表示パネルPNは、表示領域AA及び非表示領域NAを含む。
【0029】
表示領域AAは、映像を表示する領域である。表示領域AAには、映像を表示するための複数の画素PX及び複数の画素PXを駆動するための回路部が配置され得る。回路部は、画素PXを駆動するための多様な薄膜トランジスタ、キャパシタ及び配線等を含むことができる。例えば、回路部は、駆動薄膜トランジスタ、スイッチング薄膜トランジスタ、ストレージキャパシタ、ゲート配線及びデータ配線等のような多様な構成要素からなり得るが、これに制限されない。
【0030】
非表示領域NAは、映像が表示されない領域であり、表示領域AAに配置された画素PXを駆動するための多様な配線、駆動IC等が配置される領域である。例えば、非表示領域NAには、ゲートドライバIC、データドライバICのような多様な駆動IC等が配置され得る。
【0031】
図1においては、非表示領域NAが表示領域AAを囲むものと示されているが、非表示領域NAは、表示領域AAの一側から延びた領域であってもよく、これに制限されない。
【0032】
表示パネルPNの表示領域AAに複数の画素PXが配置される。複数の画素PXそれぞれは、複数のサブ画素からなり得る。複数のサブ画素は、光を発光する個別単位であり、複数のサブ画素それぞれには、LED及び駆動回路が形成される。例えば、複数の画素PXは、赤色サブ画素、緑色サブ画素及び青色サブ画素を含むことができるが、これに制限されず、複数の画素PXは、白色サブ画素をさらに含んでもよい。
【0033】
そして、複数のサブ画素それぞれに配置されたLEDは、同じ色相の光を発光するLEDであってもよく、互いに異なる色相の光を発光するLEDであってもよい。例えば、複数のLEDそれぞれが互いに異なる色相の光を発光する場合、複数のLEDのうち一部は、赤色光を発光する赤色LEDであってよく、複数のLEDのうち他の一部は、緑色光を発光する緑色LEDであってよく、複数のLEDのうち残りは、青色光を発光する青色LEDであってよい。そして、赤色LED、緑色LED及び青色LEDからの光の組み合わせで白色を含む多様な色相の光を具現できる。
【0034】
そして、複数のLEDが同じ色相の光を発光する場合、複数のLEDと共に光変換部材が共に配置され得る。例えば、複数のLEDが青色LEDである場合、複数のサブ画素それぞれに赤色光変換層、緑色光変換層を共に配置し得る。ただし、画素PXを構成する複数のサブ画素に配置されたLEDの種類及び個数は、実施例によって多様に構成され得、これに制限されない。
【0035】
複数の画素PXは、等間隔に配置され得る。複数の画素PXは、同じ間隔に配置され得る。例えば、複数の画素PXのうち一つの画素PXの中心から隣り合う画素PXの中心までの間隔は、第1間隔D1であってよい。そして、画素PX間の間隔である第1間隔D1をピクセルピッチ(Pixel pitch)とも定義できる。
【0036】
以下においては、複数の画素PXについてのより詳細な説明のために
図2を共に参照する。
【0037】
図2は、本発明の一実施例に係る表示装置の複数の画素をなすサブ画素の概略的な断面図である。
【0038】
図2を参照すると、基板110は、表示装置100の他の構成要素を支持するための支持部材であり、絶縁物質からなり得る。例えば、基板110は、ガラスまたは樹脂等からなり得る。また、基板110は、高分子またはポリイミド(Polyimide;PI)等のようなプラスチックを含んでなってもよく、フレキシビリティ(flexibility)を有する物質からなってもよい。
【0039】
表示パネルPNの基板110上に駆動トランジスタ120が配置される。駆動トランジスタ120は、表示装置100の駆動素子として使用され得る。駆動トランジスタ120は、ゲート電極121、アクティブ層122、ソース電極123及びドレイン電極124を含む。
【0040】
基板110上にゲート電極121が配置される。ゲート電極121は、導電性物質、例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、またはこれらの合金で構成され得るが、これに制限されない。
【0041】
ゲート電極121上にゲート絶縁層111が配置される。ゲート絶縁層111は、ゲート電極121とアクティブ層122を絶縁させるための層であり、絶縁物質からなり得る。例えば、ゲート絶縁層111は、シリコン酸化物(SiOx)またはシリコン窒化物(SiNx)の単一層または複層に構成され得るが、これに制限されない。
【0042】
ゲート絶縁層111上にアクティブ層122が配置される。例えば、アクティブ層122は、酸化物半導体、非晶質シリコンまたはポリシリコン等からなり得るが、これに制限されない。
【0043】
アクティブ層122上にソース電極123及びドレイン電極124が互いに離隔されて配置される。ソース電極123及びドレイン電極124は、アクティブ層122と電気的に連結され得る。ソース電極123及びドレイン電極124は、導電性物質、例えば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、またはこれらの合金で構成され得るが、これに制限されるものではない。
【0044】
一方、本明細書においては、駆動トランジスタ120が、ゲート電極121が最も下部に配置され、ゲート電極121上にアクティブ層122及びアクティブ層122上にソース電極123及びドレイン電極124が配置された構造の駆動トランジスタ120であるものと図示したが、これに制限されない。
【0045】
ゲート絶縁層111上に共通配線CLが配置される。共通配線CLは、外部から供給された共通電源を複数のサブ画素の複数のLEDに伝達できる。共通配線CLは、例えば、駆動トランジスタ120のソース電極123及びドレイン電極124と同じ物質からなって同じ工程で形成され得るが、共通配線CLの物質及び配置は、これに制限されない。
【0046】
駆動トランジスタ120及び共通配線CL上に第1絶縁層112が配置される。第1絶縁層112は、駆動トランジスタ120の上部に配置され、駆動トランジスタ120を保護することができる。第1絶縁層112は、ベンゾシクロブテン(benzocyclobutene)またはフォトアクリル(photo acryl)のような有機物質からなり得る。
【0047】
第1絶縁層112上にLEDが配置される。LEDは、無機物質からなるLED(Light Emitting Diode)またはマイクロLED(Micro LED)であってよい。LEDは、第1絶縁層112に形成されたコンタクトホールを通して駆動トランジスタ120のソース電極123またはドレイン電極124と電気的に連結され得る。一方、
図2においては、パターニングされた第1絶縁層112上にLEDが配置されたものと示したが、パターニングされずに上面が平坦な第1絶縁層112上にLEDが配置されてもよく、これに制限されない。
【0048】
複数のLEDがLEDである場合、水平型(lateral)、垂直型(vertical)、フリップチップ(flip chip)等、多様な構造に形成され得る。水平型LEDは、発光層ELの両側で水平に配置されたn電極NE及びp電極PEを含む。垂直型LEDは、発光層ELの上側及び下側に配置されたn電極NE及びp電極PEを含む。フリップチップLEDは、水平型LEDと実質的に同じ構造であり、水平型LEDは、n電極NE及びp電極PEが発光層ELの上側で水平に配置されたのに対して、フリップチップLEDは、n電極NE及びp電極PEが発光層ELの下側で水平に配置される。以下においては、複数のLEDが水平型構造のLEDであると仮定して説明するが、複数のLEDの種類は、これに制限されない。
【0049】
一方、LEDは、表示パネルPNのTFTアレイ工程とは別個の工程により製造され得る。例えば、複数のLEDは、サファイアのような物質からなるウエハ200上で形成され、転写工程を通して駆動トランジスタ120と各種の配線が配置された表示パネルPN上に配置され得る。
【0050】
LEDは、p型半導体層PL、発光層EL、n型半導体層NL、p電極PE、n電極NEを含む。
【0051】
第1絶縁層112上にn型半導体層NLが配置され、n型半導体層NL上にp型半導体層PLが配置される。p型半導体層PL及びn型半導体層NLは、窒化ガリウム(GaN)にn型またはp型の不純物を注入して形成された層であってよい。例えば、p型半導体層PLが窒化ガリウムにp型の不純物を注入して形成された層であり、n型半導体層NLが窒化ガリウムにn型の不純物を注入して形成された層であってよいが、これに制限されない。p型の不純物は、マグネシウム(Mg)、亜鉛(Zn)、ベリリウム(Be)等であってよく、n型の不純物は、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)等であってよいが、これに制限されない。
【0052】
p型半導体層PL及びn型半導体層NLの間に発光層ELが配置される。発光層ELは、p型半導体層PL及びn型半導体層NLから正孔及び電子の供給を受けて光を発光できる。発光層ELは、単層または多重量子井戸(Multi-Quantum Well;MQW)構造になされ得、例えば、発光層ELは、インジウムガリウム窒化物(InGaN)または窒化ガリウム(GaN)等からなり得るが、これに制限されない。
p型半導体層PL上にp電極PEが配置され、n型半導体層NL上にn電極NEが配置される。p電極PEは、p型半導体層PLと電気的に連結され得、n電極NEは、n型半導体層NLと電気的に連結され得る。
【0053】
LED及び第1絶縁層112上に第2絶縁層113が配置される。第2絶縁層113は、複数のLEDの上部に配置され、複数のLEDを保護することができる。第2絶縁層113は、ベンゾシクロブテン(benzocyclobutene)またはフォトアクリル(photo acryl)のような有機物質からなり得る。
【0054】
第2絶縁層113上に第1連結電極CE1及び第2連結電極CE2が配置される。第1連結電極CE1は、第1絶縁層112及び第2絶縁層113のコンタクトホールを通して駆動トランジスタ120とLEDを電気的に連結できる。例えば、第1連結電極CE1は、駆動トランジスタ120のドレイン電極124とLEDのp電極PEを電気的に連結できる。第1連結電極CE1は、ITO(Indium Tin Oxide)、IGZO(Indium Gallium Zinc Oxide)、IGO(Indium Gallium Oxide)のような透明な金属酸化物からなり得るが、これに制限されない。
【0055】
第2連結電極CE2は、第1絶縁層112及び第2絶縁層113のコンタクトホールを通して共通配線CLとLEDを電気的に連結できる。例えば、第2連結電極CE2は、共通配線CLとLEDのn電極NEを電気的に連結できる。第2連結電極CE2は、ITO(Indium Tin Oxide)、IGZO(Indium Gallium Zinc Oxide)、IGO(Indium Gallium Oxide)のような透明な金属酸化物からなり得るが、これに制限されない。
【0056】
第1連結電極CE1及び第2連結電極CE2上に保護層114が配置される。保護層114は、表示パネルPNの全面に配置され、外部衝撃から複数のLED及び駆動トランジスタ120を含む回路を保護することができる。保護層114は、例えば、OCA(optical clear adhesive)またはOCR(optical clear resin)等からなり得るが、これに制限されない。
【0057】
一方、図面に示されてはいないが、複数のLEDと重畳するように配置された反射層がさらに配置され得る。反射層は、複数のLEDと重畳するように配置され、複数のLEDから発光された光を表示装置100の外側に反射させることができ、表示装置100の光効率を向上させることができる。
【0058】
以下においては、
図3乃至
図4gを参照して、本発明の一実施例に係るLEDの転写方法及びそれを用いた表示装置100の製造方法について説明する。
【0059】
図3は、本発明の一実施例に係る表示装置の製造方法を説明するための工程のフローチャートである。
図4A乃至
図4Gは、本発明の一実施例に係るLEDの転写方法及びそれを用いた表示装置の製造方法を説明するための概略的な工程図である。具体的に、
図4A乃至
図4Fは、1次転写工程を説明するための概略的な工程図であり、
図4gは、2次転写工程を説明するための概略的な工程図である。
図4Aは、ウエハ200の平面図であり、
図4Bは、ドナー基板300の平面図である。
図4Cは、
図4BのA-A’に沿った断面図である。
図4D及び
図4Eは、ウエハ200とドナー基板300の脱着工程を説明するための概略的な断面図であり、説明の便宜のために、ドナー基板300、ウエハ200及び複数のLEDを概略的に示した。
図4Fは、1次転写工程が完了した後、ドナー基板300の平面図である。
図4Gは、2次転写工程を説明するためのドナー基板300と表示パネルPNの断面図である。
【0060】
まず、
図3を参照すると、1次転写工程を進行して、ウエハ200上の複数のLEDをドナー基板300に転写することができ、2次転写工程を進行してドナー基板300上の複数のLEDを表示パネルPNに転写することができる。そこで、ウエハ200からドナー基板300に、ドナー基板300から表示パネルPNに複数のLEDを転写して表示装置100の製造工程を完了できる。
【0061】
以下においては、
図3、
図4A乃至
図4Fを先に参照して1次転写工程について説明する。
【0062】
図3と
図4Aを共に参照すると、ウエハ200は、複数のLEDが形成される基板である。ウエハ200上に複数のLEDを構成する窒化ガリウム(GaN)、インジウムガリウム窒化物(InGaN)等の物質を形成して結晶層を成長させ、結晶層を個別チップに切断し、電極を形成して、複数のLEDを形成することができる。ウエハ200は、サファイア、シリコンカーバイド(SiC)、窒化ガリウム(GaN)、酸化亜鉛(ZnO)等からなり得るが、これに制限されない。そして、ウエハ200は、サファイアのような硬い物質からなるので、硬性基板と定義され得る。
【0063】
このとき、一つのウエハ200上には、同じ色相の光を発光する複数のLEDが形成されてもよく、互いに異なる色相の光を発光する複数のLEDが形成されてもよい。以下においては、一つのウエハ200上には、同じ色相の光を発光する複数のLEDが形成されたと仮定して説明する。
【0064】
ウエハ200は、アクティブ領域200A及び外郭領域200Bを含む。アクティブ領域200Aは、複数のLEDが形成される領域であり、アクティブ領域200Aの外側に配置された外郭領域200Bは、少なくとも一つ以上のダムDM及び複数のアラインキーAKが配置される領域である。
【0065】
アクティブ領域200Aに複数のLEDが配置される。複数のLEDは、ウエハ200上にエピ層を形成した後、それをパターニングして形成することができる。具体的に、ウエハ200上に複数のLEDをなすn型半導体層NL、発光層EL、p型半導体層PLをなす物質を成長させた後、それを複数個にパターニング、即ち、アイソレーション(isolation)工程を進行して複数のLEDを形成することができる。
複数のLEDは、第2間隔D2に配置され得る。第2間隔D2は、複数のLEDのうち一つのLEDの中心から隣り合うLEDの中心までの間隔であってよい。そして、第2間隔D2は、表示パネルPNの複数の画素PXの間隔である第1間隔D1より小さな間隔であってよい。
【0066】
外郭領域200Bに配置された複数のアラインキーAKは、第1アラインキーAK1及び第2アラインキーAK2を含む。第1アラインキーAK1及び第2アラインキーAK2は、外郭領域200Bに配置され得る。ただし、第1アラインキーAK1及び第2アラインキーAK2は、図面に示されたものに制限されず、個数及び位置が多様に設計され得る。
【0067】
第1アラインキーAK1は、ウエハ200とドナー基板300を整列するために使用される構成要素である。第1アラインキーAK1は、ウエハ200の複数のLEDをドナー基板300に転写するとき、ドナー基板300と整列及び平行度を合わせるための標識である。ウエハ200の第1アラインキーAK1とドナー基板300のアライン突起332を整列してウエハ200とドナー基板300を整列及び平行度を合わせることができる。
【0068】
例えば、第1アラインキーAK1は、外郭領域200Bで複数のダムDMの間に配置されるか、複数のダムDMの上部または複数のダムDMの下部に形成される金属パターンであってよい。そこで、第1アラインキーAK1をビジョン方式で検出してウエハ200とドナー基板300を整列できる。この場合、第1アラインキーAK1を後述するダムDM上に形成しても、第1アラインキーAK1は、一種の金属パターンであるので、第1アラインキーAK1によりウエハ200とドナー基板300に発生する段差は微々たるものであり得る。従って、第1アラインキーAK1は、外郭領域200BでダムDMの位置に制限されずに形成され得る。
【0069】
第2アラインキーAK2は、ドナー基板300と表示パネルPNを整列するために使用される構成要素である。第2アラインキーは、ウエハ200の複数のLEDをドナー基板300に転写するとき、複数のLEDと共にドナー基板300に転写され得、以後、ドナー基板300上の第2アラインキーAK2を利用してドナー基板300と表示パネルPNを整列及び平行度を合わせることができる。
【0070】
第1アラインキーAK1と第2アラインキーAK2は、複数のLEDの形成時に共に形成されてもよく、複数のLEDとは別途の工程で形成されてもよい。仮に、第1アラインキーAK1及び第2アラインキーAK2が複数のLEDと共に形成される場合、第1アラインキーAK1及び第2アラインキーAK2は、複数のLEDをなす物質のうち少なくとも一部と同じ物質からなってもよい。ただし、第1アラインキーAK1及び第2アラインキーAK2の物質及び形成工程は、設計によって多様に構成され得、これに制限されない。
【0071】
第1アラインキーAK1と第2アラインキーAK2の形状及び大きさを多様に構成し得る。外郭領域200Bに配置された第1アラインキーAK1と第2アラインキーAK2を識別するために、第1アラインキーAK1と第2アラインキーAK2の形状または大きさを異なるように構成し得る。例えば、第1アラインキーAK1の大きさは、第2アラインキーAK2の大きさより大きくてよいが、これに制限されるものではない。
【0072】
外郭領域200Bに一つ以上のダムDMが配置される。ダムDMは、後述するドナー基板300との接触面積を向上させてドナー基板300と合着力を向上させる構成である。一つ以上のダムDMは、複数のLEDと共に形成され得る。具体的に、エピ層を複数個にパターニングする過程で外郭領域200Bに重畳するエピ層の一部分をパターニングせずに残しておき、一つ以上のダムDMを形成することができる。それゆえ、ダムDMの高さは、複数のLEDの高さと実質的に同一に形成され得る。
【0073】
一方、ダムDMの最小幅は、ウエハ200とドナー基板300が最も多くシフトされる間隔及びドナー基板300の複数のダム突起335が配置された領域の幅を考慮して設計され得る。ウエハ200上の複数のLEDのうち一部のLEDだけをドナー基板300に転写する選択転写方式では、ドナー基板300とウエハ200の合着位置が少しずつ変わり得る。例えば、ドナー基板300とウエハ200の合着位置は、後述するドナー基板300の複数のチップ突起331の間隔である第3間隔D3内で変わり得る。このとき、ドナー基板300とウエハ200の合着力を向上させるように、ダムDMの少なくとも一部分は、後述するドナー基板300の非転写領域330Bの複数のダム突起335と接し得る。この場合、ダムDMの少なくとも一部分と複数のダム突起335を接触させるためには、ドナー基板300とウエハ200が最も多くシフトされる間隔、例えば、第3間隔D3以上に構成されなければならない。仮に、ダムDMの最小幅が第3間隔D3以下である場合、ダムDMの少なくとも一部分は、ドナー基板300の非転写領域330Bと合着が難しいことがあり、ドナー基板300とウエハ200の合着力が低下し得る。そこで、ダムDMの最小幅をウエハ200とドナー基板300が最も多くシフトされる間隔以上に構成して、転写工程時、ウエハ200とドナー基板300の合着力を一定水準以上に確保することができる。
【0074】
外郭領域200BのダムDMとアクティブ領域200Aで最外郭に配置されたLEDとの間の間隔は、一つのLEDの外郭から一つのLEDの隣り合うLEDの外郭までの間隔と同一またはさらに大きくてよい。このとき、一つのLEDの外郭から隣り合うLEDの外郭までの間隔は、第2間隔D2より小さな間隔である。外郭領域200BのダムDMとアクティブ領域200Aの最外郭に配置されたLEDとの間の間隔をLEDの外郭から外郭までの間隔と同一または大きく形成して、転写工程時、LEDが互いに干渉されることを最小化でき、これについて
図4Eを参照して後述する。
【0075】
一方、
図4Aにおいては、アクティブ領域200Aの4辺それぞれに隣接するようにダムDMが配置されたものと示したが、ダムDMは、ウエハ200のエッジにまで延びて形成されるか、複数のアラインキーAKのような構造物が形成される部分を除く外郭領域200B全体に形成されて一体になされてもよく、これに制限されない。
【0076】
一方、第2アラインキーAK2は、アクティブ領域200AとダムDMを挟んで配置され得る。第2アラインキーAK2は、外郭領域200BでダムDMの外側に配置され得る。第2アラインキーAK2を複数のLEDと同じ工程で形成した場合、複数のLEDを形成するためのエピ層のパターニング時、第2アラインキーAK2もまた共にパターニングされて形成され得る。即ち、外郭領域200Bに形成されたエピ層をパターニングして第2アラインキーAK2を形成することができる。このとき、ダムDMが形成される領域を十分に確保した後、ダムDMの外側に第2アラインキーAK2を形成することができる。それゆえ、第2アラインキーAK2は、ダムDMの最小幅、例えば、第3間隔D3以上の間隔を置いてアクティブ領域200Aと離隔されて配置され得る。
【0077】
図4Bを参照すると、ドナー基板300は、ベース層310、接着層320、樹脂層330、複数のチップ突起331、複数のアライン突起332及び複数のダム突起335を含む。
【0078】
ベース層310は、ドナー基板300に含まれた多様な構成要素を支持するための構成であり、樹脂層330の反りを最小化するために、少なくとも樹脂層330より硬い(rigid)材質からなり得る。ベース層310は、樹脂層330の下部に配置され、樹脂層330、複数のチップ突起331及び複数のアライン突起332を支持することができる。例えば、ベース層310は、高分子またはプラスチック等を含んでなり得、PC(Poly Carbonate)またはPET(Poly Ethylene Terephthalate)等からなり得るが、これに制限されない。
【0079】
ベース層310上に樹脂層330が配置される。樹脂層330は、転写工程時、複数のLEDが付着される複数のチップ突起331を支持することができる。樹脂層330は、粘弾性を有する高分子樹脂からなり得、例えば、樹脂層330は、PDMS(Poly Di Methyl Siloxane;PDMS)、PUA(Poly Urethane Acrylate)、PEG(Poly Ethylene Glycol)、PMMA(Poly Methyl Meth Acrylate)、PS(Poly Styrene)、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂等で構成され得るが、これに制限されない。
【0080】
樹脂層330は、転写領域330A及び非転写領域330Bを含む。転写領域330Aは、複数のチップ突起331が配置された領域である。転写領域330Aは、複数のLEDが付着される複数のチップ突起331が配置された領域であり、転写工程時、ウエハ200または表示パネルPNの少なくとも一部と重畳するように配置され得る。
【0081】
非転写領域330Bは、複数のアライン突起332及び複数のダム突起335が配置された領域である。非転写領域330Bには、ウエハ200の第2アラインキーAK2が転写され得る。
【0082】
複数のチップ突起331は、複数のLEDが配置される突起であり、樹脂層330の一面から延びて形成され得る。複数のチップ突起331は、樹脂層330と一体になされ得、樹脂層330と同様に粘弾性を有する高分子物質からなり得る。例えば、複数のチップ突起331は、PDMS(Poly Di Methyl Siloxane)、PUA(Poly Urethane Acrylate)、PEG(Poly Ethylene Glycol)、PMMA(Poly Methyl Meth Acrylate)、PS(Poly Styrene)、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂等からなり得るが、これに制限されない。
【0083】
複数のチップ突起331の上面には、複数のLEDが仮付着され得る。ウエハ200上に形成された複数のLEDは、複数のチップ突起331の上面に転写され得、複数のLEDは、表示パネルPNに転写される前まで複数のチップ突起331の上面に付着された状態を一時的に維持できる。そして、軟性物質からなる樹脂層330、及び樹脂層330と一体になされ、上部に複数のLEDが仮付着される複数のチップ突起331を含むドナー基板300は、軟性基板と定義できる。
【0084】
このとき、複数のチップ突起331は、第3間隔D3に配置され得る。第3間隔D3は、ウエハ200の複数のLEDの間隔である第2間隔D2より大きな間隔であってよい。複数のチップ突起331の第3間隔D3は、ウエハ200の複数のLEDの第2間隔D2のN倍であってよい。この場合、ウエハ200上で第2間隔D2に配置された複数のLEDのうち一部のLEDだけがドナー基板300の複数のチップ突起331上に転写され得る。例えば、第3間隔D3が第2間隔D2の2倍である場合、複数のチップ突起331上に一つのラインで奇数番目のLEDまたは偶数番目のLEDを選択的に転写することができる。
【0085】
そして、第3間隔D3は、表示パネルPNの複数の画素PXの間隔である第1間隔D1、即ち、ピクセルピッチのN倍または1/N倍の間隔であってよい。具体的に、一つのチップ突起331の中心から隣り合うチップ突起331の中心までの第3間隔D3は、ピクセルピッチのN倍または1/N倍であってよい。複数のチップ突起331の間隔をピクセルピッチのN倍または1/N倍に形成して、一つのドナー基板300に表示パネルPNのピクセルピッチを可変して複数のLEDを転写することができる。複数のチップ突起331の間隔である第3間隔D3及びピクセルピッチである第1間隔D1を考慮して複数のチップ突起331上に配置された複数のLEDを選択的に転写してピクセルピッチを可変できる。例えば、ピクセルピッチを複数のチップ突起331の間隔である第2間隔D2と同一に形成した場合、複数のチップ突起331上の複数のLEDを表示パネルPNに一度に転写することができる。例えば、ピクセルピッチを複数のチップ突起331の第3間隔D3の2倍に形成した場合、同じ行に配置された複数のチップ突起331のうち奇数番目のチップ突起331または偶数番目のチップ突起331上の複数のLEDだけを転写してピクセルピッチを調節できる。ただし、複数のチップ突起331の配置及び間隔は、設計によって多様に変更され得、これに制限されない。
【0086】
複数のチップ突起331の大きさは、複数のLEDの大きさより大きくてよい。複数のチップ突起331の上面の大きさを複数のLEDより大きく形成して、ドナー基板300とウエハ200の整列誤差が発生しても複数のチップ突起331上に複数のLEDが安着し得る。従って、ウエハ200とドナー基板300の整列誤差を考慮して複数のチップ突起331の上面の大きさを複数のLEDより大きく形成し得る。
【0087】
非転写領域330Bに複数のアライン突起332及び複数のダム突起335が配置される。
複数のアライン突起332は、複数の第1アライン突起333及び複数の第2アライン突起334を含む。
【0088】
複数の第1アライン突起333は、ウエハ200とドナー基板300を整列するために使用される構成要素である。複数の第1アライン突起333は、ウエハ200の第1アラインキーAK1と対応するように配置され得る。例えば、第1ウエハ200の第1アラインキーAK1とドナー基板300の第1アライン突起333を整列してウエハ200とドナー基板300を整列及び平行度を合わせることができる。このとき、第1アライン突起333と第1アラインキーAK1は、識別を容易にするように形状または大きさが異なり得る。例えば、第1アライン突起333及び第1アラインキーAK1のいずれか一つは、中間にホールが形成されたドーナツ状になされ、残りの一つは、ホールに重畳する円状になされ得る。
図4a及び
図4bにおいては、ウエハ200の第1アラインキーAK1及びドナー基板300の第1アライン突起333が円形であるものと示したが、第1アラインキーAK1及び第1アライン突起333の形状は、これに制限されない。
【0089】
第2アライン突起334は、ウエハ200の第2アラインキーAK2と対応するように配置され得る。例えば、第2アライン突起334は、転写領域330Aの上側に配置された非転写領域330Bと転写領域330Aの下側に配置された非転写領域330Bそれぞれに2つずつ配置され得る。ウエハ200の第1アラインキーAK1とドナー基板300の第1アライン突起333を整列してウエハ200とドナー基板300を整列した後、ウエハ200の複数のLEDは、ドナー基板300の複数のチップ突起331に転写され、ウエハ200の第2アラインキーAK2は、ドナー基板300の第2アライン突起334に転写され得る。このとき、ドナー基板300に転写された第2アラインキーAK2は、表示パネルPNとドナー基板300の整列時に使用され得る。
【0090】
複数のダム突起335は、転写工程時、ウエハ200のダムDMと接してウエハ200とドナー基板300の合着力を向上させると同時にドナー基板300に加えられる衝撃から複数のチップ突起331が変形されることを最小化することができる。例えば、ウエハ200とドナー基板300を合着した後、複数のLEDをドナー基板300上に転写するとき、複数のLEDがドナー基板300上に移動してドナー基板300に衝撃が加えられ得る。ドナー基板300に衝撃が加えられると、樹脂層330及び転写領域330Aの複数のチップ突起331の位置や形態等が変形されることもある。このとき、転写領域330Aを囲むように配置された非転写領域330Bの複数のダム突起335は、ウエハ200と合着した状態を維持し、樹脂層330及び転写領域330Aの複数のチップ突起331が変形されることを最小化することができる。また、複数のダム突起335は、ウエハ200の一つ以上のダムDMと接触してウエハ200とドナー基板300が合着した状態を維持するようにすることができる。
【0091】
そして、少なくとも一つ以上のダム突起335は、複数のアライン突起332に隣接するように配置され得る。複数のアライン突起332と転写領域330Aとの間または複数のアライン突起332と樹脂層330のエッジとの間に少なくとも一つ以上のダム突起335が配置され得る。転写工程時、複数のアライン突起332が配置された領域でドナー基板300とウエハ200の合着力が弱化してドナー基板300とウエハ200が分離されることを最小化するように複数のアライン突起332に隣接するように少なくとも一つ以上のダム突起335が配置され得る。
【0092】
複数のダム突起335は、複数のチップ突起331の大きさ以上であってよく、複数のチップ突起331と同じ高さを有し得る。そして、複数のダム突起335は、複数のチップ突起331の大きさ以上である場合、多様な形態になされ得る。例えば、複数のダム突起335のうち転写領域330Aの上側及び下側の非転写領域330Bに配置された複数の第1ダム突起335aは、正方形状になされ、互いに離隔されて配置され得る。例えば、複数のダム突起335のうち転写領域330Aの左側及び右側の非転写領域330Bに配置された複数の第2ダム突起335bは、長方形状になされ得る。ただし、複数のダム突起335の形状は、多様に構成され得、これに制限されない。
【0093】
そして、複数のダム突起335が配置された領域の最小幅は、ダムDMの最小幅と同一であってよい。例えば、複数のダム突起335が配置された領域の最小幅は、ウエハ200とドナー基板300が最も多くシフトされる間隔である第3間隔D3以上に構成され得る。このとき、図面においては、複数のダム突起335が非転写領域330B全体に配置され、複数のダム突起335が配置された非転写領域330Bの幅がウエハ200のダムDMの最小幅と対応するものと示したが、複数のダム突起335は、非転写領域330Bの一部にのみ配置され、非転写領域330Bの幅と複数のダム突起335が配置された領域の大きさは異なることもあり、これに制限されない。
【0094】
そして、ドナー基板300の非転写領域330Bに互いに離隔された複数のダム突起335を配置することで、ウエハ200とドナー基板300の合着時、ダムDMとダム突起335との間に空気がトラップされることを低減することができる。これについて
図4Cを参照して詳細に後述する。
【0095】
一方、ドナー基板300は、複数のチップ突起331が配置されず、樹脂層330上に直に複数のLEDが転写されてもよい。即ち、ドナー基板300は、別途のチップ突起331を含まなくてもよい。ドナー基板300の構造は、複数のLEDの形状、配置及び転写方式等によって変わり得、これに制限されない。以下においては、説明の便宜のために、ドナー基板300は、複数のチップ突起331を含み、複数のチップ突起331にそれぞれ複数のLEDが転写されるものと仮定する。
【0096】
樹脂層330とベース層310との間に接着層320が配置される。接着層320は、樹脂層330と表示パネルPNを接着させる。接着層320は、接着性を有する物質からなり得、例えば、OCA(Optical Clear Adhesive)、PSA(Pressure Sensitive Adhesive)等からなり得るが、これに制限されない。
【0097】
ただし、接着層320は、設計によって省略されてもよい。例えば、樹脂層330をなす物質をベース層310上に直にコーティングした後、それを硬化する方式で樹脂層330を形成することができる。このような場合、接着層320を配置しなくても樹脂層330がベース層310に貼り付けられ得るので、接着層320は、設計によって省略されてもよく、これに制限されない。
【0098】
次に、
図4Cを共に参照すると、複数のLEDが形成されたウエハ200とドナー基板300を工程装備に投入する。そして、工程装備に投入されたウエハ200とドナー基板300を整列する。ウエハ200上の複数のLEDとドナー基板300の複数のチップ突起331が互いに向かい合うようにウエハ200とドナー基板300を配置した状態で、ウエハ200とドナー基板300を整列できる。例えば、ウエハ200の第1アラインキーAK1とドナー基板300の第1アライン突起333の中心を整列してウエハ200とドナー基板300を整列できる。
【0099】
ウエハ200とドナー基板300の整列が完了した後、ウエハ200とドナー基板300を合着する(S110)。ウエハ200のアクティブ領域200Aの複数のLEDは、ドナー基板300の転写領域330Aの複数のチップ突起331と対応し、ウエハ200の外郭領域200BのダムDMは、ドナー基板300の非転写領域330Bの複数のダム突起335と対応するようにウエハ200とドナー基板300を合着できる。
【0100】
このとき、ウエハ200のダムDMとドナー基板300の複数のダム突起335が合着してウエハ200とドナー基板300の接触面積が増加し得、ウエハ200とドナー基板300が均一に合着し得る。例えば、ウエハ200のアクティブ領域200Aを囲むように配置されたダムDMは、ドナー基板300の複数のダム突起335と合着してウエハ200全体とドナー基板300全体が均一な程度に合着し得る。仮に、ウエハ200でダムDMがアクティブ領域200Aの4辺のうち一部にのみ形成されるならば、ダムDMが形成された領域とダムDMが形成されていない領域との間で合着力差が発生してウエハ200とドナー基板300の全面が均一に合着しにくいことがある。この場合、ウエハ200の複数のLEDとドナー基板300の複数のチップ突起331の合着不良が発生し得る。そこで、ウエハ200の外郭領域200B全体に複数のダムDMを形成してウエハ200とドナー基板300の合着力を均一に向上させることができる。
【0101】
そして、ウエハ200の外郭領域200Bと対応するドナー基板300の非転写領域330Bには、互いに離隔された複数のダム突起335を配置して空気がトラップ(trap)されることを最小化することができる。具体的に、ウエハ200の外郭領域200Bには、複数のダム突起335より相対的に大きな大きさのダムDMが配置され得る。仮に、ダムDMと対応する大きさにダム突起335を形成するならば、ダムDMとダム突起335の接触面積が増加してウエハ200とドナー基板300の合着力は増加しても、ダムDMとダム突起335により空気がトラップされて未合着する領域が発生することもある。そこで、ダムDMと対応するダム突起335を互いに離隔された複数のダム突起335に形成し、複数のダム突起335の間の空いた空間を通して空気をウエハ200とドナー基板300の外側に移動させることができる。このとき、転写領域330Aの上側または下側に配置されたダム突起335は、列方向に延びた空気通路を形成し、転写領域330Aの左側または右側に配置されたダム突起335は、行方向に延びた空気通路を形成することができる。そこで、ドナー基板300の非転写領域330Bに互いに離隔された複数のダム突起335を配置することでウエハ200とドナー基板300の合着時に空気が移動する経路を形成することができ、空気がトラップされてウエハ200とドナー基板300が未合着する領域を低減することができる。
【0102】
次に、ウエハ200の複数のLEDをドナー基板300に転写する(S120)。ウエハ200とドナー基板300が向かい合うように配置された状態で、複数のLEDのうちドナー基板300に転写するLEDにのみ選択的にレーザを照射することができる。レーザが照射されたLEDは、ウエハ200から脱着してドナー基板300の複数のチップ突起331に粘着し得る。
【0103】
設計によってドナー基板300の複数のチップ突起331のうち一部にのみ複数のLEDが転写されてもよく、複数のチップ突起331全体に複数のLEDが転写されてもよい。例えば、一つのドナー基板300上に互いに異なるウエハ200から赤色LED、緑色LED及び青色LEDを転写して表示パネルPNに赤色LED、緑色LED及び青色LEDを一度に転写する場合、複数のチップ突起331のうち一部のチップ突起331にのみ一つのウエハ200からLEDを転写することができる。例えば、一つのドナー基板300上に一種類のLEDだけを転写して表示パネルPNに一種類のLEDだけを転写する場合、複数のチップ突起331全体に一つのウエハ200からLEDを転写することもできる。ただし、複数のチップ突起331の間隔である第2間隔D2及び表示パネルPNの複数の画素PXの間隔である第1間隔D1等を考慮して転写工程時に転写されるLEDの種類とLEDが転写されるチップ突起331の位置及び個数は多様に設計され得、これに制限されない。
【0104】
一方、ウエハ200の複数の第2アラインキーAK2のうち少なくとも一部の第2アラインキーAK2もまたドナー基板300に転写され得る。ウエハ200とドナー基板300が向かい合うように配置された状態で、複数の第2アラインキーAK2のうちドナー基板300に転写する一部の第2アラインキーAK2にのみ選択的にレーザを照射することができる。そして、レーザが照射された第2アラインキーAK2は、ウエハ200から脱着してドナー基板300の第2アライン突起334に粘着し得る。
【0105】
この場合、複数の第2アラインキーAK2が複数の第2アライン突起334上で定位置を外れて偏って配置されるならば、複数の第2アラインキーAK2と一定の間隔を維持する複数のLEDもまた複数のチップ突起331上で定位置を外れて偏って配置され得る。そこで、第2アラインキーAK2を通して複数のLEDの位置を容易に把握できる。ただし、第2アラインキーAK2は、複数のLEDと共に転写されなくてもよく、これに制限されない。
【0106】
次いで、
図4D及び
図4Eを参照すると、ウエハ200の複数のLEDがドナー基板300に転写された後、ウエハ200とドナー基板300を脱着する(S130)。
【0107】
図4Dを参照すると、合着状態のウエハ200とドナー基板300をステージST上にローディングできる。合着状態のウエハ200とドナー基板300をステージSTとヘッドHDとの間に位置させることができる。ウエハ200は、ヘッドHDと対応するように配置され、ドナー基板300は、ステージSTと対応するように配置され得る。
【0108】
ただし、本明細書においては、ウエハ200とドナー基板300の脱着工程のためにウエハ200とドナー基板300をステージSTに移動させるものと説明したが、ウエハ200とドナー基板300の合着及び脱着工程は、同じステージで遂行されてもよく、これに制限されない。
【0109】
次いで、ドナー基板300の最外郭部分のうち一部分をステージSTに物理的に固定する(S131)。固定部材GRを利用してドナー基板300の複数のエッジのうち一つのエッジまたはドナーの4コーナーのうち少なくとも一つのコーナーをステージSTに固定できる。そして、固定部材GRによりステージSTに固定されていないドナー基板300の残りの部分は、ステージST上で遊動可能であり得る。例えば、ドナー基板300の最外側部分のうち一つのエッジをグリッパー(gripper)でステージSTに固定できる。例えば、ドナー基板300の最外側部分のうち互いに隣り合う2つのコーナー部分をグリッパーでステージSTに固定できる。ステージSTは、ドナー基板300を真空吸着しなくてよく、ステージSTとドナー基板300は、固定部材GRにより物理的に固定され得る。
【0110】
そして、ヘッドHDにウエハ200を固定する(S132)。ヘッドHDにウエハ200の一面を固定できる。例えば、ウエハ200の一面全体は、ヘッドHDに真空吸着方式で固定されるか、固定部材で固定され得る。この場合、ステージSTをヘッドHD側に移動させてヘッドHDとウエハ200を真空吸着してもよく、ヘッドHDをウエハ200側に移動させてヘッドHDとウエハ200を真空吸着してもよい。
【0111】
次いで、
図4Eを参照すると、ヘッドHDおよび/またはステージSTを移動させる(S133)。ヘッドHDとステージSTを互いに離隔させてウエハ200とドナー基板300を脱着する。具体的に、ヘッドHD、ステージSTまたはヘッドHDとステージSTを互いに離れる方向に移動させてヘッドHDに固定されたウエハ200とステージSTに一部分が固定されたドナー基板300を脱着できる。このとき、ヘッドHDとステージSTのうち少なくとも一つをステージSTの一面に垂直な方向、即ち、Z軸方向に移動させてウエハ200とドナー基板300を脱着できる。例えば、ヘッドHDまたはステージSTのいずれか一つをZ軸方向に移動させるか、ヘッドHDとステージSTを両方ともZ軸方向に移動させることができる。
【0112】
この場合、ヘッドHDに真空吸着方式で固定されたウエハ200は、一面全体がヘッドHDに貼り付けられた状態を維持できる。これに対して、ステージSTにエッジまたはコーナーだけが固定されたドナー基板300は、ステージSTに固定されず遊動可能であるように構成された残りの部分がウエハ200及びヘッドHDに沿って遊動し得る。ウエハ200の一面全てをヘッドHDに固定し、ドナー基板300の最外側部分の一部だけをステージSTに固定した状態でウエハ200とドナー基板300を互いに離れる方向に移動させる場合、ウエハ200とドナー基板300は、線剥離形態に脱着し得る。
【0113】
例えば、ドナー基板300の右側エッジがステージSTに固定された状態でウエハ200及びヘッドHDをZ軸方向に移動させる場合、ウエハ200と合着したドナー基板300の残りの部分は、ウエハ200及びヘッドHDに沿ってZ軸方向に遊動し得る。先にウエハ200とヘッドHDがZ軸方向に移動し始めると、ウエハ200に沿って遊動できないドナー基板300の右側エッジからウエハ200と最も早く剥離され得る。そして、ヘッドHD及びウエハ200がドナー基板300と次第に離れるにつれドナー基板300の右側エッジに隣接したドナー基板300の一部分からウエハ200と順次に剥離され得る。最後に、ドナー基板300の左側エッジがウエハ200と剥離されてウエハ200とドナー基板300の脱着が完了し得る。それゆえ、ドナー基板300の複数のチップ突起331に粘着した複数のLEDは、ウエハ200からライン単位に分離され得る。
【0114】
一方、ステージSTに物理的に固定されていないドナー基板300の残りの部分は、脱着工程の間、ウエハ200に沿って移動してステージSTから浮き立つようになり、脱着が完了するとステージST上に安着し得る。このとき、ドナー基板300及び複数のLEDに垂直衝撃が加えられ得る。しかし、ドナー基板300の複数のチップ突起331に粘着した複数のLEDは垂直衝撃に非常に強いので、工程中にドナー基板300がステージSTから浮き立つようになっても複数のLEDの転写不良可能性が低い。
【0115】
そして、線剥離過程でウエハ200のダムDMとアクティブ領域200Aの最外郭に配置されたLEDとの間の干渉を低減するように、ダムDMとLEDとの間の間隔を一つのLEDの外郭から隣り合うLEDの外郭までの間隔以上に形成し得る。上述したように、ウエハ200とドナー基板300を脱着するとき、複数のLEDは、ウエハ200からライン単位に分離され得る。このとき、ダムDMとアクティブ領域200Aとの間に十分な間隔が確保されなければ、ドナー基板300に転写されたアクティブ領域200Aの最外郭のLEDとダムDMが順次に分離される過程で最外郭のLEDとウエハ200のダムDMが干渉され得る。仮に、ドナー基板300とウエハ200の全面を一度に分離する面剥離方式であれば、最外郭のLEDとダムDMが干渉されないこともあり得る。ただし、本発明の一実施例に係るLEDの転写方法及びそれを用いた表示装置100の製造方法においては、ウエハ200とドナー基板300を線剥離方式で脱着するので、最後に線剥離が進行する最外郭のLEDとダムDMとの間で干渉が発生することもあり、複数のLEDの転写不良に繋がり得る。それゆえ、ウエハ200の外郭領域200BのダムDMとアクティブ領域200Aの複数のLEDとの間に十分な間隔を確保して、ウエハ200とドナー基板300の脱着時、ダムDMと複数のLEDが互いに干渉することを低減することができる。
【0116】
一方、ドナー基板300の最外郭部分のうち一部分を物理的に固定する代わりに真空吸着方式でステージSTに固定する場合、工程時間及び収率の側面で不利になり得る。ドナー基板300のエッジを部分的に真空吸着する場合、線剥離が可能となることもあり得る。ただし、ウエハ200とドナー基板300の脱着速度を増加させる場合、速度と粘着力が比例するのでウエハ200とドナー基板300の粘着力が増加し得、ドナー基板300を固定するだけの強い真空圧を維持しにくくなり得る。逆にウエハ200とドナー基板300の脱着速度を減少させる場合、相対的に粘着力が低くなって複数のLEDの未転写不良が増加し得、工程時間もまた増加し得る。従って、ドナー基板300を真空吸着方式で固定する場合、工程時間及び転写収率の側面で不利であるので、ドナー基板300の最外側部分のうち一部分は、ステージSTに物理的な方式で固定され得る。
【0117】
図4Fを参照すると、1次転写工程を完了して、ドナー基板300上に複数のLEDを配置できる。このとき、ドナー基板300上に配置された複数のLEDは、複数のLEDのうち一つのLED’を中心に放射形に配置され得る。
【0118】
具体的に、複数のLEDのうち一つのLED’は、ドナー基板300のチップ突起331の中心に配置され得る。そして、一つのLED’を中心に一つのLED’と遠く配置されたLEDであるほどチップ突起331の中心と離隔されて配置され得る。例えば、一つのLED’に隣接したLEDは、チップ突起331の中心に隣接するように配置され得、一つのLED’と遠く配置されたLEDは、チップ突起331の中心と離隔されて配置され得る。例えば、一つのLED’の右側に配置された一部のLEDは、チップ突起331の中心から右側に偏って配置され得、一つのLED’の上側に配置された一部のLEDは、チップ突起331の中心から上側に偏って配置され得る。
【0119】
このとき、一つのLED’は、ステージSTにドナー基板300が固定された部分によって変わり得る。例えば、ドナー基板300の右側エッジがステージSTに固定された場合、一つのLEDは、ドナー基板300の中心から左側の領域に配置されたLEDのうち一つであってよい。具体的に、ドナー基板300とウエハ200を脱着するとき、ステージSTに物理的に固定されたドナー基板300の右側エッジ及び右側エッジに隣接した領域で張力が最も大きく作用し得る。即ち、ドナー基板300とウエハ200の脱着時、ドナー基板300に作用する張力が固定された部分によって変わり得、張力の変化により複数のLEDが複数のチップ突起331上で放射形に転写され得る。従って、ドナー基板300の一側端部分だけを物理的に固定した後、線剥離形態にドナー基板300とウエハ200を脱着する場合、ドナー基板300上に配置された複数のLEDは、放射形に分布され得る。
【0120】
最後に、
図4Gを参照すると、2次転写工程を進行して、ドナー基板300上の複数のLEDを表示パネルPNに転写して表示装置100の製造工程を完了し得る。このとき、表示パネルPNは、複数のLEDを駆動するための回路、例えば、駆動トランジスタ120及び複数の配線の形成が完了した表示パネルPNである。
【0121】
まず、工程装備に複数のLEDが配置されたドナー基板300と表示パネルPNを投入する。次いで、ドナー基板300と表示パネルPNを整列する。
【0122】
このとき、ドナー基板300と表示パネルPNは、ウエハ200からドナー基板300に転写された第2アラインキーAK2と表示パネルPNのアラインキーAKを基準に整列され得る。
ドナー基板300上に配置された複数のLEDと第2アラインキーAK2は、同じ工程で転写される。それゆえ、複数のLEDと第2アラインキーAK2の相対的な位置は、一定であり得る。それゆえ、複数のLEDとの相対的な位置が一定である第2アラインキーAK2を基準としてドナー基板300と表示パネルPNを整列する場合、定位置に複数のLEDを転写できる整列正確度が向上し得る。従って、ドナー基板300の複数のLEDを表示パネルPNに転写するとき、第2アラインキーAK2を基準にドナー基板300と表示パネルPNを整列できる。ただし、本明細書においては、第2アラインキーAK2を基準にドナー基板300と表示パネルPNを整列するものと説明したが、ドナー基板300と表示パネルPNを他の構成要素を基準に整列することもでき、これに制限されない。
【0123】
ドナー基板300上の第2アラインキーAK2と整列される表示パネルPNのアラインキーAKは、表示パネルPN上に形成された構成要素のいずれか一つであってもよく、この他に別に形成されて配置されてもよい。例えば、アラインキーAKが表示パネルPN上に形成された構成要素のいずれか一つである場合、表示パネルPN上に形成された構成要素のうち複数のLEDと重畳する反射層、複数のLEDを駆動するために配置された複数の配線のうち一部の配線等がアラインキーAKとして機能することもできる。また、アラインキーAKが別に形成されて配置された場合、アラインキーAKは、表示パネルPNに形成されたパターンまたは構造物であってよいが、これに制限されるものではない。
【0124】
次いで、ドナー基板300と表示パネルPNの整列が完了した後、ドナー基板300と表示パネルPNを合着する(S140)。次いで、複数のLEDを表示パネルPNに転写する(S150)。そして、ドナー基板300の複数のLEDを表示パネルPNに転写した後、ドナー基板300と表示パネルPNを脱着する(S160)。この場合、ドナー基板300上で放射形に分布された複数のLEDは、表示パネルPNに転写された以後にも放射形に分布され得る。
【0125】
このとき、ドナー基板300と表示パネルPNは、
図4Eのような線剥離方式で脱着してもよく、他の方式で脱着してもよい。例えば、ドナー基板300と表示パネルPNは、全面が一度に剥離される面剥離方式で脱着してもよく、ドナー基板300と表示パネルPNの脱着方式は、多様に構成され得る。
【0126】
従って、複数のLEDをウエハ200からドナー基板300に1次転写し、ドナー基板300に転写された複数のLEDをまた表示パネルPNに2次転写する工程を経て表示装置100の製造工程を完了し得る。
一方、ドナー基板300として軟性基板の他に硬性基板を使用する場合もある。例えば、ドナー基板300をPDMSのような物質の代わりに硬い物質で構成し得る。ただし、ドナー基板300が硬性基板である場合、厚さのバラツキによってドナー基板300を大面積に構成しにくく、転写回数が増加する問題点がある。これに対して、ドナー基板300を軟性基板で構成する場合、ドナー基板300の面積を増加させることができ、LEDの破損を最小化することができる。そこで、ドナー基板300として軟性基板を使用することができる。
【0127】
一方、軟性基板であるドナー基板300を面剥離方式でウエハ200を脱着する場合、複数のLEDの転写不良が発生し得る。例えば、ドナー基板300とウエハ200を面剥離方式で脱着するためには、ドナー基板300の一面全体をステージSTに固定し、ウエハ200の一面全体をヘッドHDに固定した状態で脱着工程を進行できる。このとき、軟性基板であるドナー基板300を真空吸着方式でステージSTに固定した場合、ドナー基板300にしわが寄る現象が発生して複数のLEDの転写不良が発生し得る。また、面剥離時に発生する表面張力や真空吸着による外力が微細な大きさのLEDに影響を与え、LEDがひっくり返ったか傾いた状態で転写されることもあり、回転した状態で転写されることもある。このような転写不良は、面剥離領域SA内でランダムに発生し得、これは収率低下及び工程コストの増加に繋がり得る。
【0128】
これに対して、本発明の一実施例に係るLEDの転写方法は、軟性基板であるドナー基板300の一側端部分だけを物理的に固定するので、真空吸着による外力が最小化し、脱着過程でもドナー基板300がウエハ200と自然に線剥離されるので表面張力が最小化し得る。具体的に、軟性基板であるドナー基板300の一側端をステージSTに物理的に固定し、硬性基板であるウエハ200は、ヘッドHDに真空吸着して固定できる。そして、ドナー基板300、ウエハ200またはドナー基板300及びウエハ200を垂直な方向に移動させてドナー基板300とウエハ200を剥離できる。このとき、ドナー基板300は、一側端が物理的に固定されており、残りの部分は固定されていない状態であるので、ドナー基板300の残りの部分は、ウエハ200に沿って共に移動できる。ただし、ウエハ200とドナー基板300の距離が次第に離れるにつれステージSTに固定されたドナー基板300の一側端部分から順次にウエハ200と分離され得る。それゆえ、ドナー基板300とウエハ200の脱着過程で複数のLEDに影響を与える外力が低減して複数のLEDの転写不良が最小化し得る。従って、本発明の一実施例に係るLEDの転写方法及びそれを用いた表示装置100の製造方法は、ウエハ200とドナー基板300を線剥離方式で脱着して複数のLEDの転写不良を低減することができる。
【0129】
また、本発明の一実施例に係るLEDの転写方法及びそれを用いた表示装置100の製造方法においては、ウエハ200とドナー基板300の脱着速度を向上させて複数のLEDの未転写不良を低減することができる。ドナー基板300の複数のチップ突起331をなすPDMSのような物質は、速度が増加すると粘着力が増加する特性がある。それゆえ、ドナー基板300とウエハ200の脱着速度を増加させる場合、チップ突起331の粘着力が増加してチップ突起331上に付着される複数のLEDの付着力を向上させることができる。そこで、ウエハ200とドナー基板300を高い速度の線剥離方式で脱着して複数のLEDの未転写不良を低減すると同時に転写過程で複数のLEDがひっくり返ったか傾いたままで転写されることを最小化することができる。
【0130】
以下においては、
図5A乃至
図6Bを参照して、本発明の一実施例に係るLEDの転写方法と比較例に係るLEDの転写方法を比較する。
図5A及び
図5Bは、比較例1に係るの転写方法を説明するための概略的な図である。
図6A及び
図6Bは、比較例2に係るの転写方法を説明するための概略的な図である。説明の便宜のために、
図5B及び
図6Bにおいては、ドナー基板300のベース層310及び樹脂層330だけを示した。
【0131】
比較例1に係るLEDの転写方法は、固定部材GR及び真空吸着方式を両方とも使用してステージSTにドナー基板300を固定した状態でドナー基板300とウエハ200を剥離する転写方法である。比較例2に係るLEDの転写方法は、固定部材GRだけを使用してステージSTにドナー基板300の両側を固定した状態でドナー基板300とウエハ200を剥離する転写方法である。
【0132】
まず、
図5A及び
図5Bを参照すると、比較例1に係るLEDの転写方法は、ドナー基板300の一面全体をステージSTに真空吸着した状態でドナー基板300の両側エッジを固定部材GRで固定する。そして、ウエハ200の一面全体を真空吸着方式でヘッドHDに固定する。
【0133】
次いで、ウエハ200とドナー基板300を互いに離れる方向に移動させてウエハ200とドナー基板300を脱着できる。このとき、ドナー基板300の一面全体はステージSTに固定され、ウエハ200の一面全体もヘッドHDに固定されているので、ドナー基板300とウエハ200は面剥離され得る。即ち、ドナー基板300の樹脂層330は、全面が面剥離領域SAとなり得る。それゆえ、ドナー基板300の複数のチップ突起331が配置された樹脂層330全体で複数のLEDの転写不良が発生し得る。
【0134】
図6A及び
図6Bを参照すると、比較例2に係るLEDの転写方法は、ドナー基板300の両側エッジだけをステージSTに固定部材GRで固定する。そして、ウエハ200の一面全体を真空吸着方式でヘッドHDに固定する。
【0135】
次いで、ウエハ200とドナー基板300を互いに離れる方向に移動させてウエハ200とドナー基板300を脱着できる。このとき、ドナー基板300の両側エッジだけがステージSTに固定され、ウエハ200の一面全体はヘッドHDに固定されているので、ドナー基板300の両側エッジからドナー基板300の内側の一部の領域までは線剥離方式で脱着し得る。ただし、最後に脱着するドナー基板300の中心領域は、ウエハ200と面剥離方式で脱着し得る。それゆえ、複数のチップ突起331が配置された樹脂層330は、両側エッジから延びた一部の領域は線剥離領域LAとなり、中間の残りの領域は面剥離領域SAとなり得る。
【0136】
それゆえ、比較例1及び比較例2に係るLEDの転写方法は、ドナー基板300の少なくとも一部分が面剥離領域SAとなり得、面剥離領域SAで発生する複数のLEDの転写不良確率が増加し得る。即ち、線剥離方式である本発明の一実施例に係るLEDの転写方法と比較して、比較例1及び比較例2に係るLEDの転写方法は、ドナー基板300の面剥離領域SAが増加して収率の側面で不利であり得る。従って、本発明の一実施例に係るLEDの転写方法は、軟性基板であるドナー基板300の一側端部分だけをステージSTに物理的に固定し、ウエハ200の一面をヘッドHDに真空吸着した状態でステージSTおよび/またはヘッドHDを移動させてドナー基板300の全領域が線剥離領域LAとなり得、複数のLEDの転写不良を低減することができる。
【0137】
本発明の実施態様は、下記のように記載することもできる。
【0138】
本発明の態様によれば、LEDの転写方法は、複数のLEDが形成された硬性基板と軟性基板を合着するステップ、複数のLEDを軟性基板に転写するステップ、及び硬性基板と軟性基板を脱着するステップを含み、硬性基板と軟性基板を脱着するステップは、硬性基板の一面を固定し、軟性基板の最外側部分のうち一部分を固定部材で固定した状態で硬性基板と軟性基板を離隔させるステップを含む。
【0139】
硬性基板と軟性基板を脱着するステップは、合着した状態の硬性基板と軟性基板をステージ上にローディングするステップをさらに含むことができる。
【0140】
硬性基板と軟性基板を脱着するステップは、軟性基板の複数のエッジのうち一つのエッジをステージに固定部材で固定するステップをさらに含み、軟性基板の残りの部分は、ステージ上で遊動可能であるように構成され得る。
【0141】
硬性基板と軟性基板を脱着するステップは、軟性基板の複数のコーナーのうち少なくとも一つのコーナーをステージに固定部材で固定するステップをさらに含み、軟性基板の残りの部分は、ステージ上で遊動可能であるように構成され得る。
【0142】
硬性基板と軟性基板を脱着するステップは、硬性基板、軟性基板または硬性基板及び軟性基板をステージの一面に垂直な方向に移動させるステップをさらに含むことができる。
【0143】
本発明のまた他の特徴によれば、硬性基板と軟性基板を脱着するステップは、硬性基板と軟性基板を線剥離するステップであってよい。
【0144】
軟性基板上に配置された複数のLEDは、複数のLEDのうち一つのLEDを中心に放射形に配置され、一つのLEDは、軟性基板の中心と離隔され得る。
【0145】
本発明の他の態様によれば、表示装置の製造方法は、ウエハとドナー基板を合着するステップ、ウエハの複数のLEDをドナー基板に転写するステップ、ウエハとドナー基板を脱着するステップ、複数のLEDが配置されたドナー基板と表示パネルを合着するステップ、ドナー基板の複数のLEDを表示パネルに転写するステップ、及び表示パネルとドナー基板を脱着するステップを含み、ウエハとドナー基板を脱着するステップは、ヘッドにウエハの一面を固定し、ステージにドナー基板の最外郭部分のうち一部分を固定した状態でウエハとドナー基板を脱着するステップを含む。
【0146】
ウエハ及び表示パネルは、硬性基板であり、ドナー基板は、軟性基板であってよい。
【0147】
ウエハとドナー基板を脱着するステップは、ドナー基板の最外郭部分のうち一つのエッジをステージにグリッパーで固定するステップをさらに含むことができる。
【0148】
ウエハとドナー基板を脱着するステップは、ドナー基板の最外郭部分のうち少なくとも一つ以上のコーナーをステージにグリッパーで固定するステップをさらに含むことができる。
【0149】
ウエハとドナー基板を脱着するステップは、ヘッドにウエハの一面を真空吸着または固定部材で固定するステップをさらに含むことができる。
【0150】
ウエハとドナー基板を脱着するステップは、ヘッド、ステージまたはヘッド及びステージをZ軸方向に移動させるステップをさらに含み、ヘッド、ステージまたはヘッド及びステージをZ軸方向に移動させるとき、ドナー基板上の複数のLEDは、ウエハからライン単位に分離され得る。
【0151】
ヘッド、ステージまたはヘッド及びステージをZ軸方向に移動させるとき、ドナー基板の少なくとも一部分は、ステージと離隔され得る。
【0152】
ウエハは、複数のLEDが形成されたアクティブ領域、及び一つ以上のダムが形成された外郭領域を含み、複数のLEDのうちアクティブ領域の最外郭に配置されたLEDとダムとの間の間隔は、複数のLEDのうち一つのLEDの外郭から隣り合うLEDの外郭までの間隔以上であってよい。
【0153】
ドナー基板は、複数のLEDそれぞれが粘着するチップ突起を含み、ドナー基板に転写された複数のLEDのうち一つのLEDは、チップ突起の中心に配置され、ドナー基板に転写された複数のLEDのうち一つのLEDの一側に配置された他の一つのLEDは、チップ突起の中心から一側に偏って配置され得る。
【0154】
以上、添付の図面を参照して、本発明の実施例をさらに詳細に説明したが、本発明は、必ずしもこのような実施例に限定されるものではなく、本発明の技術思想を外れない範囲内で多様に変形実施され得る。従って、本発明に開示された実施例は、本発明の技術思想を制限するためのものではなく、説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の技術思想の範囲が制限されるものではない。それゆえ、以上において記述した実施例は、全ての面で例示的なものであり、制限的ではないものと理解すべきである。本発明の保護範囲は、下記の請求の範囲によって解釈されるべきであり、それと同等な範囲内にある全ての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。