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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-06
(45)【発行日】2024-11-14
(54)【発明の名称】プログラム、方法、及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/00 20230101AFI20241107BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20241107BHJP
【FI】
G06Q30/00
G06Q50/10
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2023133123
(22)【出願日】2023-08-17
【審査請求日】2024-01-23
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 公開日:令和4年9月20日、公開者:株式会社日本カードネットワーク、公開された発明の内容:株式会社ジップザフューチャーズ、株式会社セブン&アイ・フードシステムズ、株式会社ながとも、東京ケータリング株式会社、BARU HiLOに対して、荒川啓悟及び會田悠太郎が発明したプログラム、方法、及び情報処理装置に係るアプリケーションソフトウェアを提供した。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 公開日:令和4年11月17日、公開者:株式会社日本カードネットワーク、公開された発明の内容:株式会社ジャパンフードエンタープライズに対して、荒川啓悟及び會田悠太郎が発明したプログラム、方法、及び情報処理装置に係るアプリケーションソフトウェアを提供した。公開日:令和4年11月21日、公開者:株式会社日本カードネットワーク、公開された発明の内容:得正株式会社に対して、荒川啓悟及び會田悠太郎が発明したプログラム、方法、及び情報処理装置に係るアプリケーションソフトウェアを提供した。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 公開日:令和4年12月19日、公開者:株式会社日本カードネットワーク、公開された発明の内容:かもめーるに対して、荒川啓悟及び會田悠太郎が発明したプログラム、方法、及び情報処理装置に係るアプリケーションソフトウェアを提供した。公開日:令和5年2月22日、公開者:株式会社日本カードネットワーク、公開された発明の内容:日個連東京都営業協同組合に対して、荒川啓悟及び會田悠太郎が発明したプログラム、方法、及び情報処理装置に係るアプリケーションソフトウェアを提供した。
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 公開日:令和5年6月16日、公開者:株式会社日本カードネットワーク、公開された発明の内容:ぴあ株式会社に対して、荒川啓悟及び會田悠太郎が発明したプログラム、方法、及び情報処理装置に係るアプリケーションソフトウェアを提供した。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】596088141
【氏名又は名称】株式会社日本カ-ドネットワ-ク
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】荒川 啓悟
(72)【発明者】
【氏名】會田 悠太郎
【審査官】板垣 有紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-016023(JP,A)
【文献】特開2008-017257(JP,A)
【文献】特開2018-163403(JP,A)
【文献】GMOフィナンシャルゲート株式会社,決済端末システム 端末取扱説明書,1.0.4版,[online],2018年08月,44,83-84頁,[令和6年3月11日検索]、インターネット<URL:https://gmo-fg.com/pdf/manual_basic.pdf>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
前記コンピュータを通じた決済処理が可能となる位置を示し、前記コンピュータの現在位置を中心とした決済可能範囲を取得することと、
前記決済可能範囲が取得されたことに応じて、確認要求を生成することと、
前記確認要求に基づいて、前記コンピュータと通信可能に接続され、前記コンピュータとの通信による前記決済処理を実行する決済サーバとの間の疎通を確認する確認信号を前記決済サーバに送信することと、
前記確認信号に対する前記決済サーバからの応答を示す応答信号を取得することと、
前記応答信号と所定の条件とに基づいて、前記コンピュータと前記決済サーバとの間の通信状況を示す通信状況情報を生成することと、を実行させる、プログラム。
【請求項2】
請求項1に記載のプログラムであって、
前記決済可能範囲は、
前記コンピュータと通信可能に接続され、前記コンピュータを通じて行われる前記決済サーバとの間の通信によって前記決済処理を実行する少なくとも1つの端末による前記決済処理が可能となる位置を示す、プログラム。
【請求項3】
請求項1に記載のプログラムであって、
前記所定の条件は、
前記通信が前記決済処理の間に切断される可能性があることを判定する第1条件と、
前記応答信号の受信に要する時間に基づいて判定される前記通信の速度が所定の閾値より遅いことを判定する第2条件と、を含み、
前記通信状況情報を生成することは、
前記第1条件が満たされる場合、第1通信状況情報を生成し、
前記第1条件が満たされず、かつ前記第2条件が満たされる場合、第2通信状況情報を生成し、
前記第1条件及び前記第2条件が満たされない場合、第3通信状況情報を生成すること、を含む、プログラム。
【請求項4】
請求項3に記載のプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記第1通信状況情報に応じた第1メッセージ、前記第2通信状況情報に応じた第2メッセージ、又は前記第3通信状況情報に応じた第3メッセージを、ユーザに表示する画面の画面情報を生成すること、をさらに実行させる、プログラム。
【請求項5】
請求項1に記載のプログラムであって、
前記コンピュータに、
複数のネットワークのうち、前記コンピュータが前記通信に利用する利用ネットワークの種別を示す情報を取得することと、
前記利用ネットワークが、前記複数のネットワークのうち、第1ネットワークから第2ネットワークへと切り替わった場合に、前記確認要求を生成することと、をさらに実行させる、プログラム。
【請求項6】
コンピュータが、
前記コンピュータを通じた決済処理が可能となる位置を示し、前記コンピュータの現在位置を中心とした決済可能範囲を取得することと、
前記決済可能範囲が取得されたことに応じて、確認要求を生成することと、
前記確認要求に基づいて、前記コンピュータと通信可能に接続され、前記コンピュータとの通信による前記決済処理を実行する決済サーバとの間の疎通を確認する確認信号を前記決済サーバに送信することと、
前記確認信号に対する前記決済サーバからの応答を示す応答信号を取得することと、
前記応答信号と所定の条件とに基づいて、前記コンピュータと前記決済サーバとの間の通信状況を示す通信状況情報を生成することと、を含む、方法。
【請求項7】
情報処理装置であって、
前記情報処理装置を通じた決済処理が可能となる位置を示し、前記情報処理装置の現在位置を中心とした決済可能範囲を取得する決済範囲設定部と、
前記決済可能範囲が取得されたことに応じて、確認要求を生成する確認要求生成部と、
前記確認要求に基づいて、前記情報処理装置と通信可能に接続され、前記情報処理装置との通信による前記決済処理を実行する決済サーバとの間の疎通を確認する確認信号を前記決済サーバに送信する確認信号送信部と、
前記確認信号に対する前記決済サーバからの応答を示す応答信号を取得する、応答信号取得部と、
前記応答信号と所定の条件とに基づいて、前記情報処理装置と前記決済サーバとの間の通信状況を示す通信状況情報を生成する通信状況情報生成部と、を備える、情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、方法、及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
商取引における決済が電子的な決済手段によって行われている。例えば特許文献1には、複数の事業者による決済サービスを利用可能とする決済サーバが記載されている。特許文献1に記載の決済サーバは、決済用媒体を読み取ることで決済を受け付けるよう構成されたカードリーダー等を含む決済端末と通信し、決済を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2021-103541号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
決済端末と決済サーバとの通信状況が決済に適しない場合、決済に必要な情報が送受信されず、結果として決済が正しく実行されないことがある。実際の決済を実行するタイミングにて通信状況が適切でないことが発覚すると、販売側又は支払側のユーザの利便性が低下する。
【0005】
そこで、本発明は、決済サーバとの通信状況が決済に適した状況であるかを簡易に確認可能とするプログラム、方法、及び情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータに、確認要求に基づいて、コンピュータと通信可能に接続され、コンピュータとの通信による決済処理を実行する決済サーバとの間の疎通を確認する確認信号を決済サーバに送信することと、確認信号に対する決済サーバからの応答を示す応答信号を取得することと、応答信号と所定の条件とに基づいて、コンピュータと決済サーバとの間の通信状況を示す通信状況情報を生成することと、を実行させる。
【0007】
この態様によれば、確認要求に基づいて決済サーバに送信された確認信号に対する、決済サーバからの応答信号と、所定の条件とに基づいて、通信状況を示す通信状況情報が生成される。よって、応答信号に所定の条件を加えて通信状況を確認することが可能となる。これにより、例えば、所定の条件を決済の場面に応じた条件とすることで、決済サーバとの通信状況が決済に適した状況であるかを簡易に確認することが可能となる。
【0008】
上記態様において、コンピュータに、コンピュータを通じた決済処理が可能となる位置を示す決済可能範囲を設定することと、決済可能範囲の設定に応じて、確認要求を生成することと、をさらに実行させてもよい。
【0009】
この態様によれば、決済可能範囲の設定に応じて確認要求が生成され、通信状況情報が生成される。よって、例えば、コンピュータが持ち運び可能であり、決済可能な範囲を設定の上で決済を実行する場合に、決済範囲が設定されることに伴って通信状況が確認される。これにより、コンピュータが持ち運ばれることで通信状況が変化する場合であっても、通信状況を簡易に確認することができる。
【0010】
上記態様において、決済可能範囲は、コンピュータと通信可能に接続され、コンピュータを通じて行われる決済サーバとの間の通信によって決済処理を実行する少なくとも1つの端末による決済処理が可能となる位置を示してもよい。
【0011】
この態様によれば、コンピュータによって、決済処理を実行する他の端末の決済可能範囲を設定可能としつつ、通信状況の確認が可能となる。
【0012】
上記態様において、所定の条件は、通信が決済処理の間に切断される可能性があることを判定する第1条件と、応答信号の受信に要する時間に基づいて判定される通信の速度が所定の閾値より遅いことを判定する第2条件と、を含み、通信状況情報を生成することは、第1条件が満たされる場合、第1通信状況情報を生成し、第1条件が満たされず、かつ第2条件が満たされる場合、第2通信状況情報を生成し、第1条件及び第2条件が満たされない場合、第3通信状況情報を生成すること、を含んでもよい。
【0013】
この態様によれば、応答信号及び所定の条件に基づいて、通信状況を複数の状況に応じて判定することが可能となる。これにより、コンピュータのユーザの利便性が向上する。
【0014】
上記態様において、コンピュータに、第1通信状況情報に応じた第1メッセージ、第2通信状況情報に応じた第2メッセージ、又は第3通信状況情報に応じた第3メッセージを、ユーザに表示する画面の画面情報を生成すること、をさらに実行させてもよい。
【0015】
この態様によれば、コンピュータのユーザは通信状況に応じたメッセージを確認することが可能となり、ユーザがより正しく通信状況を把握することが可能となる。
【0016】
上記態様において、コンピュータに、複数のネットワークのうち、コンピュータが通信に利用する利用ネットワークの種別を示す情報を取得することと、利用ネットワークが、複数のネットワークのうち、第1ネットワークから第2ネットワークへと切り替わった場合に、確認要求を生成することと、をさらに実行させてもよい。
【0017】
この態様によれば、通信状況の変化をもたらす、ネットワークの切り替えに応じて通信状況を確認することが可能となるので、ユーザの利便性が向上する。
【0018】
本発明の他の態様に係る方法は、コンピュータが、確認要求に基づいて、コンピュータと通信可能に接続され、コンピュータとの通信による決済処理を実行する決済サーバとの間の疎通を確認する確認信号を決済サーバに送信することと、確認信号に対する決済サーバからの応答を示す応答信号を取得することと、応答信号と所定の条件とに基づいて、コンピュータと決済サーバとの間の通信状況を示す通信状況情報を生成することと、を含む。
【0019】
本発明の他の態様に係る情報処理装置は、確認要求に基づいて、情報処理装置と通信可能に接続され、情報処理装置との通信による決済処理を実行する決済サーバとの間の疎通を確認する確認信号を決済サーバに送信する確認信号送信部と、確認信号に対する決済サーバからの応答を示す応答信号を取得する、応答信号取得部と、応答信号と所定の条件とに基づいて、情報処理装置と決済サーバとの間の通信状況を示す通信状況情報を生成する通信状況情報生成部と、を備える。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、決済サーバとの通信状況が決済に適した状況であるかを簡易に確認可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】第1実施形態に係る決済システムの概略図である。
図2】第1実施形態に係る決済システムの各装置のブロック図である。
図3】第1実施形態に係る端末情報の一例である。
図4】第1実施形態に係る決済システムにおける処理の一例である。
図5】第1実施形態に係る決済管理端末における処理の一例である。
図6】第1実施形態に係る管理メニュー画面の一例である。
図7】第1実施形態に係る範囲確認画面の一例である。
図8】第1実施形態に係る範囲設定画面の一例である。
図9】第1実施形態に係る通信状況情報生成部による処理の一例である。
図10】第1実施形態に係る画面情報生成部による処理の一例である。
図11A】第1実施形態に係る決済管理端末に表示されるメッセージの一例である。
図11B】第1実施形態に係る決済管理端末に表示されるメッセージの一例である。
図11C】第1実施形態に係る決済管理端末に表示されるメッセージの一例である。
図12】第1実施形態に係る決済システムにおける他の処理の一例である。
図13】第2実施形態に係る決済システムの概略図である。
図14】第2実施形態に係る決済システムの各装置のブロック図である。
図15】第2実施形態に係る端末情報の一例である。
図16】第2実施形態に係る決済管理端末における処理の一例である。
図17】第2実施形態に係る範囲設定画面の一例である。
図18】第2実施形態に係る更新された端末情報の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
【0023】
[第1実施形態]
第1実施形態について説明する。図1には第1実施形態に係る決済システム10の概略図が示される。決済システム10は、決済管理端末101及び決済サーバ201を有する。
【0024】
決済管理端末101は、店舗等において販売者が操作する端末である。決済管理端末101は、例えば、決済サービスを提供するアプリケーションが実行可能に記憶されたスマートフォン、タブレット又はパーソナルコンピュータ等の情報処理装置である。決済管理端末101は、非接触決済を可能とするために、ユーザが所持する非接触決済用の媒体との情報の送受信が可能な処理部を有する。非接触決済用の媒体とは、例えば、ICカード又は非接触通信機能を有するスマートフォン、スマートウォッチなどの情報処理装置である。
【0025】
決済サーバ201は、決済管理端末101と通信を行い、決済処理を実行する情報処理装置である。決済サーバ201は、決済管理端末101からの情報によって選択された決済事業者が提供する決済サービスを通じた決済処理を実行する。決済サーバ201は、図示されないが、複数の決済事業者の個別サーバと接続されている。決済サーバ201は複数の決済事業者による決済処理を実行可能にするハブとしての機能を有する。
【0026】
決済システム10では、決済管理端末101から、決済管理端末101と決済サーバ201との間の通信状況を確認するために、決済管理端末101から決済サーバ201に確認信号が送信され、決済管理端末101が取得した応答信号と所定の条件に基づいて通信状況を示す通信状況情報が生成される。
【0027】
図2を参照して、決済管理端末101及び決済サーバ201の各部について説明する。決済管理端末101は、通信部1011、記憶部1012、表示部1013、決済処理部1014、確認信号送信部1015、応答信号取得部1016、通信状況情報生成部1017、決済範囲設定部1018、確認要求生成部1019、画面情報生成部1020、及びネットワーク情報取得部1021を有する。
【0028】
決済管理端末101の各部は、スマートフォン等の情報処理装置において、表示装置、通信装置、記憶装置及び記憶装置に記憶されたプログラムを実行するプロセッサにより実現することができる。
【0029】
通信部1011は、決済管理端末101と決済サーバ201等の外部の情報処理装置との間の通信を制御する。記憶部1012は、決済管理端末101での処理に用いられる各種の情報を取得する。表示部1013は、決済管理端末101のディスプレイである。
【0030】
決済処理部1014は、決済管理端末101を通じた決済処理を制御する。決済処理部1014は、例えば、決済の支払者の非接触決済用の媒体との間で、決済に必要な情報の送受信を行う。決済処理部1014は、決済に必要な情報に基づいて、決済サーバ201へ決済処理の要求を送信する。決済処理部1014は、決済サーバ201から決済処理の結果を取得する。決済処理部1014は、表示部1013を通じて、決済処理が完了したことを示す画面を決済管理端末101のユーザに提示してもよい。
【0031】
確認信号送信部1015は、決済管理端末101のユーザから取得された確認要求に基づいて、決済サーバとの間の疎通を確認する確認信号を決済サーバに送信する。確認信号は、例えば、決済サーバ201に送信されるping信号である。ping信号は所定のパケットを含む。確認信号送信部1015は確認要求をトリガとして、確認信号の送信を行う。確認要求は、例えばユーザによる決済管理端末101の任意の操作によって生成されてもよく、後述のように決済管理端末101の決済可能範囲が設定されたときや、決済管理端末101が接続するネットワークが切り替わったときなどに生成されてもよい。
【0032】
確認信号送信部1015は、ping信号を連続して決済サーバ201に送信することができる。確認信号送信部1015は、例えば、ping信号の送信回数、送信間隔、及び実行時間の設定に基づいて、ping信号を送信する。ここで、実行時間とは、送信回数を満たしていない場合であったとしても、ping信号の送信処理を終了させる時間である。実行時間の超過は、例えば、決済管理端末101と決済サーバ201との間の通信が切断されている場合に発生する。
【0033】
応答信号取得部1016は、確認信号に対する決済サーバ201からの応答を示す応答信号を取得する。応答信号は、確認信号のパケットが返送されたパケットを含む。
【0034】
通信状況情報生成部1017は、応答信号と所定の条件とに基づいて、決済管理端末101と決済サーバ201との間の通信状況を示す通信状況情報を生成する。通信状況情報生成部1017は、決済サーバ201からのパケット信号に基づいて、ping信号のパケットロスを算出する。また、通信状況情報生成部1017は、応答信号の受信までに要した応答時間を算出する。通信状況情報生成部1017は、複数回の確認信号の送信が行われた場合、応答時間の平均値を算出する。
【0035】
通信状況情報生成部1017が通信状況情報の生成に用いる所定の条件は記憶部1012に記憶されている。所定の条件は、例えば、決済管理端末101と決済サーバ201との間の通信が決済処理の間に切断される可能性があることを判定する条件(第1条件)と、応答信号の受信に要する時間に基づいて判定される通信の速度が所定の閾値より遅いことを判定する条件(第2条件)とを含む。
【0036】
第1条件は、例えば、(a)決済サーバ201に接続することができないこと、(b)確認信号送信部1015による確認信号の送信時に設定された最大実行時間が超過したこと、又は(c)パケットロスが0%でないことのいずれかを満たすこと、として設定される。通信状況情報生成部1017は、(a)から(c)の条件のいずれかが満たされた場合、決済管理端末101と決済サーバ201との間の通信が決済処理の間に切断される可能性があると判定する。
【0037】
第2条件は、例えば、ping信号の応答時間の平均値が所定の時間を上回ること、として設定される。通信状況情報生成部1017は、第2条件が満たされた場合、決済管理端末101と決済サーバ201との間の通信速度が低下していると判定する。
【0038】
通信状況情報生成部1017は、第1条件が満たされた場合、通信が決済処理の間に切断される可能性があることを示す第1通信状況情報を生成し、第1条件が満たされず、かつ第2条件が満たされる場合、決済管理端末101と決済サーバ201との間の通信速度が低下していることを示す第2通信状況情報を生成し、第1条件及び第2条件が満たされない場合、決済管理端末101と決済サーバ201との間の通信が良好であることを示す第3通信状況情報を生成する。
【0039】
決済範囲設定部1018は、決済管理端末101を通じた決済処理が可能となる位置を示す決済可能範囲を設定する。決済範囲設定部1018による処理については後述する。
【0040】
確認要求生成部1019は、決済管理端末101のユーザからの任意の操作、決済可能範囲の設定、又は後述のネットワークの切替が検知されたことに応じて、確認要求を生成する。確認要求が生成されると、確認信号送信部1015によって確認信号が決済サーバ201に送信される。
【0041】
画面情報生成部1020は、通信状況情報生成部1017が生成した通信状況情報に応じたメッセージを決済管理端末101のユーザに提示する画面の画面情報を生成する。
【0042】
ネットワーク情報取得部1021は、決済管理端末101が決済サーバ201との通信に利用する利用ネットワークの種別を示す情報を取得する。利用ネットワークの種別を示す情報は、例えば、決済管理端末101のオペレーションソフトウェアを通じて取得される。確認要求生成部1019は、利用ネットワークが、第1ネットワークから第2ネットワークへと切り替わった場合に確認要求を生成する。
【0043】
決済サーバ201は、記憶部2011、通信部2012、及び制御部2013を有する。決済サーバ201の各部は、通信装置、記憶装置及び記憶装置に記憶されたプログラムを実行するプロセッサにより実現することができる。記憶部2011は決済サーバ201での決済処理に必要な情報を記憶する。通信部2012は、決済管理端末101及び外部の決済事業者サーバと、決済サーバ201との間の通信を制御する。制御部2013は、決済サーバ201での決済処理を制御する。
【0044】
図3を参照して、記憶部1012に記憶される端末情報について説明する。端末情報は、「決済管理端末ID」、「決済可能範囲」、及び「ネットワーク情報」の項目を有する。「決済管理端末ID」の項目には、決済管理端末101を含む決済管理端末を識別する情報が記憶される。「決済可能範囲」の項目には、決済管理端末101を通じた決済が可能となる範囲を示す情報が、例えば、「範囲A」のように記憶される。決済可能範囲は、例えば、決済管理端末101が存在する位置を中心として、所定の半径以内の範囲として設定される。決済可能範囲は、決済管理端末101を通じて変更することができる。例えば、決済管理端末101のユーザが移動型の店舗を有している場合、店舗の移動に伴い、決済可能範囲が適宜変更される。「ネットワーク情報」の項目には、決済管理端末101が決済サーバ201との間の通信に利用する利用ネットワークを示す情報が記憶される。利用ネットワークは、例えば決済管理端末101が接続しているWi-Fi(登録商標)やLTE(登録商標)回線である。図3の例では、決済管理端末101が「ネットワークA」を利用している場合が示される。
【0045】
図4から図11を参照して、決済管理端末101及び決済サーバ201による処理の概略について説明する。図4のステップS401において、決済範囲設定部1018は決済可能範囲設定処理を行う。
【0046】
決済可能範囲設定処理の一例は、図5に示される。図5のステップS501において、決済管理端末101は、管理メニュー画面を決済管理端末101の表示部に表示させる。図6には一例として管理メニュー画面601が示される。管理メニュー画面601は、領域6011,6012,6013を含む。領域6011には、「決済範囲確認」と表示される。領域6012には、「端末管理」と表示される。領域6013には、「通信状況測定」と表示される。ユーザが領域6011を例えばタップ操作によって選択すると、後述の範囲確認画面が表示される。ユーザが領域6012を選択すると、端末を管理する管理画面が表示される。ユーザが領域6013を選択すると、確認要求が生成され、確認信号送信部1015、応答信号取得部1016、及び通信状況情報生成部1017により、後述の処理と同様に決済管理端末101と決済サーバ201との間の通信状況情報が生成される。
【0047】
管理メニュー画面601において、領域6011が選択された場合、図5のステップS502に示すように、決済範囲設定部1018は範囲確認画面を決済管理端末101に表示させる。
【0048】
図7には一例として範囲確認画面701が示される。範囲確認画面701は、地図表示領域7011、ピン7012、範囲表示円7013、範囲表示欄7014、中心地表示欄7015、及び変更ボタン7016を有する。
【0049】
地図表示領域7011には、例えば、外部の地図アプリケーションを通じた地図情報が表示される。ピン7012は、決済可能範囲の中心地を示す情報であり、地図表示領域7011の地図上に表示される。範囲表示円7013は、ピン7012で示される決済可能範囲の中心地からの決済可能範囲の半径円を示す情報であり、地図表示領域7011の地図上に表示される。範囲確認画面701における地図表示領域7011、ピン7012、範囲表示円7013の情報は、記憶部1012に記憶された決済可能範囲の情報に基づいて表示される。
【0050】
範囲表示欄7014には、決済可能範囲の半径の数値が表示される。図7の例では、中心地からの半径が「120m」であると表示されている。中心地表示欄7015には、ピン7012が配置される位置すなわち決済中心地の所在地が表示される。図7の例では、郵便番号及び住居表示により、決済中心地の位置が表示される。
【0051】
なお、決済管理端末101のユーザが決済管理端末101を最初に使用する場合には、予め設定された初期範囲に基づく表示がなされてもよい。
【0052】
決済管理端末101のユーザは範囲確認画面701を確認することで、現時点の決済可能範囲を視覚的に把握することができる。ユーザが決済可能範囲の変更を希望する場合、ユーザは変更ボタン7016を選択する。
【0053】
変更ボタン7016が選択されると、図5のステップS503において、決済範囲設定部1018は、範囲設定画面を決済管理端末101に表示させる。
【0054】
図8には一例として範囲設定画面801が示される。範囲設定画面801は、地図表示領域8011、ピン8012、範囲表示円8013、中心地表示欄8014、範囲表示欄8015、スライドバー8016、ハンドル8017、及び設定ボタン8018を有する。
【0055】
地図表示領域8011には地図情報が表示される。ユーザは、ピン8012を地図上で移動させることで決済中心地を設定することができる。決済範囲設定部1018は、地図上のピン8012の位置に応じて、決済中心地の所在地を外部の地図アプリケーションから取得する。取得された決済中心地の情報は中心地表示欄8014に表示される。
【0056】
また、範囲表示欄8015はピン8012を中心とした場合の決済可能範囲の決済可能半径が表示される。決済可能半径は、スライドバー8016のハンドル8017をユーザが操作することによって、ハンドル8017の位置に応じて変更される。決済可能半径に応じて範囲表示円8013の表示が更新される。
【0057】
ユーザが設定ボタン8018を選択することで、図5のステップS504,S505において、決済範囲設定部1018は、決済中心地の情報を取得し、決済可能半径を取得する。
【0058】
ステップS506において、決済範囲設定部1018は、決済中心地の情報及び決済可能半径に基づいて決済可能範囲を生成し、記憶部1012に記憶する。
【0059】
決済可能範囲が設定されると、ステップS507において、確認要求生成部1019は、例えば記憶部1012に記憶されている決済サーバの情報を参照する。決済サーバの情報とは、例えば、決済サーバのURLである。
【0060】
ステップS508において、確認要求生成部1019は、決済サーバに送信する確認信号を生成する。
【0061】
確認信号生成処理が完了すると、図4のステップS402において、確認信号送信部1015は決済サーバ201に確認信号を送信する。ステップS403において、応答信号取得部1016は決済サーバ201から応答信号を取得する。なお、決済サーバ201に接続できない場合、応答信号取得部1016は、決済サーバ201からの応答がないことを応答信号として取り扱う処理を行う。
【0062】
ステップS404において、通信状況情報生成部1017は通信状況情報生成処理を行う。図9を参照して、通信状況情報生成処理について説明する。
【0063】
ステップS901において、通信状況情報生成部1017は、決済サーバ201に接続可能であったか否かを判定する。ステップS902において、通信状況情報生成部1017は、確認信号送信部1015による確認信号の送信処理が最大実行時間を超過したか否かを判定する。ステップS903において、通信状況情報生成部1017は、確認信号のパケットロスを算出し、パケットロスが発生したか否かを判定する。ステップS901,S902,S903における判定に用いられる条件が上述の第1条件である。
【0064】
ステップS901,S902,S903のいずれかにおいて否定判断されると、ステップS904において、通信状況情報生成部1017は通信状況が不安定であると判定する。
【0065】
ステップS901,S902,S903のいずれにおいても肯定判断されると、ステップS905において、通信状況情報生成部1017は、応答時間の平均値を算出し、応答時間の平均値が所定の時間より長いか否かを判定する。所定の時間は、例えば、5回の応答信号の応答時間の平均値に対し、5msのように設定される。平均値を用いることで、一時的に応答時間が長くなった場合の影響を受けにくくなる。
【0066】
ステップS905で肯定判断されると、ステップS906において通信状況情報生成部1017は、通信状況が低速度であると判定する。
【0067】
ステップS905で否定判断されると、ステップS907において、通信状況情報生成部1017は通信状況が良好であると判定する。
【0068】
通信状況情報生成処理が完了すると、図4のステップS405において、画面情報生成部1020は、画面情報を生成し、通信状況をユーザに提示する画面を表示する。
【0069】
図10には、画面情報の生成及び表示のための処理の一例が示される。ステップS1001において、画面情報生成部1020は通信状況情報生成部1017が生成した通信状況情報を参照し、通信状況情報が、通信状況が不安定であることを示すか否かを判断する。ステップS1001において肯定判断されると、ステップS1002において、画面情報生成部1020は、通信状況が不安定であることを示すメッセージを決済管理端末101の画面に表示させる。図11Aには、一例として通信状況が不安定であることを示すメッセージであるメッセージ1101Aが示される。メッセージには、決済管理端末101のユーザに対して、決済を適切に完了させるためのアドバイスが含まれる。
【0070】
ステップS1001において否定判断されると、ステップS1003において、画面情報生成部1020は、通信状況情報が、通信状況が低速度であることを示すか否かを判断する。ステップS1002において肯定判断されると、ステップS1004において、画面情報生成部1020は、通信状況が低速度であることを示すメッセージを決済管理端末101の画面に表示させる。図11Bには、一例として通信状況が低速度であることを示すメッセージであるメッセージ1101Bが示される。メッセージには、決済管理端末101のユーザに対して、決済を適切に完了させるためのアドバイスが含まれる。
【0071】
ステップS1003において否定判断されると、ステップS1005において、画面情報生成部1020は、通信状況が良好であることを示すメッセージを決済管理端末101の画面に表示させる。図11Cには、一例として通信状況が良好であることを示すメッセージであるメッセージ1101Cが表示される。
【0072】
以上説明したように、決済可能範囲の設定に応じて、決済管理端末101と決済サーバ201との通信状況を確認することで、例えば、決済管理端末101の位置が変更され、通信状況が変化し得る場合であっても、通信状況を把握可能となり、ユーザの利便性が向上する。
【0073】
上述の例では、通信状況の確認のためのトリガは決済可能範囲の設定であったが、トリガは他の情報とすることができる。図12には、利用ネットワークが変更された場合に、通信状況情報を生成する処理の一例が示される。
【0074】
ステップS1201において、ネットワーク情報取得部1021は、決済管理端末101のオペレーティングシステムを参照し、決済管理端末101が決済サーバ201との間の通信に利用している利用ネットワークの情報を取得する。利用ネットワークの情報は、記憶部1012に記憶される。
【0075】
ステップS1202において、確認要求生成部1019は、利用ネットワークが、以前に通信状況情報を生成した際の利用ネットワークから切り替えられたことを検出し、切り替えが検出された場合に確認信号を生成する。その後、ステップS1203からステップS1206までの処理が実行され、通信状況情報の生成及び画面表示が行われる。ステップS1203からステップS1206までの処理は、ステップS402からステップS405までの処理と同様である。
【0076】
[第2実施形態]
第2実施形態では第1実施形態と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。図13には第2実施形態に係る決済システム10Aの概略図が示される。決済システム10Aには、決済管理端末101と同様の決済管理端末101Aの他に決済管理端末301a,301bが含まれる。決済管理端末301a,301bは図では2つ図示しているが、その個数はさらに複数あってもよい。
【0077】
決済システム10Aでは、決済管理端末101Aが店舗の決済を管理する管理者端末であり、決済管理端末301a,301bは、決済管理端末101Aに関連付けられ、店舗での決済を実行する他の端末である。決済管理端末301a,301bは、決済管理端末101Aと同様の構成を有する。
【0078】
図14には、決済管理端末101A及び決済サーバ201の構成が示される。決済サーバ201の構成は第1実施形態に係る決済サーバと同様である。決済管理端末101Aは、記憶部1012A、決済処理部1014A、及び決済範囲設定部1018Aを有している点が決済管理端末101と異なり、他の各部は決済管理端末101と同様である。また、決済管理端末101Aは決済管理端末301a,301bとそれぞれ通信可能である。
【0079】
記憶部1012Aには、決済管理端末101Aに関連付けられる端末の端末情報が記憶される。図15を参照して記憶部1012Aに記憶される端末情報について説明する。端末情報は、「決済管理端末ID」、「端末種別」、「グループ端末ID」、「決済可能範囲」、及び「ネットワーク情報」の項目を有する。「決済管理端末ID」の項目には、決済管理端末101A,301a,301bを含む決済管理端末を識別する情報が記憶される。図15の例では、決済管理端末101A,301a,301bの端末IDはそれぞれ、「ID001」、「ID002」、「ID003」である。「端末種別」の項目には、端末の権限を示す情報が記憶される。例えば、図15では、端末IDが「ID001」の端末は管理者端末であり、端末IDが「ID002」又は「ID003」の端末は店員端末である。管理者端末は、例えば、他の店員端末の決済可能範囲を設定する権限を有する。一方、店員端末は、他の店員端末及び管理者端末の決済可能範囲を設定する権限を有しない。「グループ端末ID」の項目には、各決済管理端末に関連付けられる他の決済管理端末の決済端末IDが記憶される。図15では、「ID001」の端末には、「ID002」及び「ID003」の端末が関連付けられることが記憶されている。これは、決済管理端末101Aに決済管理端末301a,301bが関連付けられることを示している。関連付ける端末は、管理者端末の権限を有する端末によって設定可能である。「決済可能範囲」の項目には、決済管理端末101A,301a,301bを通じた決済が可能となる範囲を示す情報が、例えば、「範囲A」のように記憶される。「ネットワーク情報」の項目には、決済管理端末101が決済サーバ201との間の通信に利用する利用ネットワークを示す情報が記憶される。
【0080】
決済処理部1014Aは、決済管理端末101Aを通じた決済処理を制御する。決済処理部1014Aは、決済管理端末101A自身が受け付けた決済に加えて、決済管理端末301a,301bによる決済処理の管理も行う。
【0081】
決済範囲設定部1018Aは、決済管理端末101Aを通じた決済処理が可能となる位置を示す決済可能範囲を設定する。決済範囲設定部1018Aは、決済管理端末101Aの決済可能範囲に加えて、決済管理端末301a,301bの決済可能範囲を更新することもできる。
【0082】
図16には、決済範囲設定部1018Aによる決済可能範囲の設定及び確認要求生成部1019による確認信号の生成処理の一例が示される。
【0083】
ステップS1601において、決済範囲設定部1018Aは決済管理端末101Aにおいて範囲設定画面を表示する。図17には、一例として範囲設定画面1701が示される。範囲設定画面1701は、決済管理端末101Aの決済可能範囲及び決済管理端末301a,301bの決済可能範囲を一括して設定可能な画面であり、決済管理端末101Aの操作に応じて決済管理端末101Aに表示される。範囲設定画面1701は、地図表示領域17011、ピン17012、範囲表示円17013、中心地表示欄17014、範囲表示欄17015、スライドバー17016、ハンドル17017、及び設定ボタン17018を有する。範囲設定画面1701の各部は、図8で説明した範囲設定画面801における各部と同様の機能を有する。
【0084】
ステップS1602において、決済範囲設定部1018Aは、決済中心地の情報及び決済可能半径に基づいて、決済管理端末101A及び決済管理端末301a,301b決済可能範囲を生成し、記憶部1012に記憶する。図18には、設定された決済可能範囲が変更された場合の端末情報の一例が示される。図18では、決済管理端末101A及び決済管理端末301a,301bの決済可能範囲が「範囲A」から「範囲B」に変更されたことが示される。決済可能範囲が設定されると、ステップS1605において、確認要求生成部1019は、例えば記憶部1012に記憶されている決済サーバの情報を参照する。ステップS1606において、確認要求生成部1019は、決済サーバに送信する確認信号を生成する。その後、決済管理端末101における処理と同様に、決済管理端末101Aと決済サーバ201との間の通信の通信状況情報の生成及び画面表示が行われる。
【0085】
第2実施形態に係る決済管理端末101Aでは、複数の端末に対して一括して決済可能範囲を設定することができ、かつ、通信状況の把握が可能となり、ユーザの利便性が向上する。なお、決済管理端末301a,301bに対して、個別に決済可能範囲の設定がなされてもよく、個別の設定は、決済管理端末301a,301bの操作に応じて、決済管理端末101と同様に行われる。また、このとき、決済管理端末101における処理と同様に確認信号の生成及び通信状況情報の生成、表示が行われる。
【0086】
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。実施形態が備える各要素並びにその配置、条件、形状及びサイズ等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、異なる実施形態で示した構成同士を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0087】
10,10A…決済システム、101,101A,301a,301b…決済管理端末、201…決済サーバ、1014,1014A…決済処理部、1015…確認信号送信部、1016…応答信号取得部、1017…通信状況情報生成部
【要約】
【課題】決済サーバとの通信状況が決済に適した状況であるかを簡易に確認可能とすること。
【解決手段】コンピュータに、確認要求に基づいて、コンピュータと通信可能に接続され、コンピュータとの通信による決済処理を実行する決済サーバとの間の疎通を確認する確認信号を決済サーバに送信することと、確認信号に対する決済サーバからの応答を示す応答信号を取得することと、応答信号と所定の条件とに基づいて、コンピュータと決済サーバとの間の通信状況を示す通信状況情報を生成することと、を実行させる、プログラム。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11A
図11B
図11C
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18