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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-06
(45)【発行日】2024-11-14
(54)【発明の名称】衣類処理装置
(51)【国際特許分類】
   D06F 37/40 20060101AFI20241107BHJP
   D06F 58/08 20060101ALI20241107BHJP
【FI】
D06F37/40 E
D06F58/08
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2023514774
(86)(22)【出願日】2021-09-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-09-25
(86)【国際出願番号】 KR2021011941
(87)【国際公開番号】W WO2022050764
(87)【国際公開日】2022-03-10
【審査請求日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】10-2020-0113177
(32)【優先日】2020-09-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0113178
(32)【優先日】2020-09-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】チョ ホンチュン
(72)【発明者】
【氏名】キム ヒョチュン
(72)【発明者】
【氏名】イ チョンミン
(72)【発明者】
【氏名】イ ヨンチュ
(72)【発明者】
【氏名】キム テウォン
【審査官】木戸 優華
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/111817(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 37/40
D06F 58/08
D06F 58/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
衣類が投入される投入口を備え、前記投入口を通して前記衣類を収容するよう構成されたドラムと、
前記ドラムを回転させるよう構成されたモーター部と、
前記モーター部と前記ドラムの間に設けられて、前記モーター部の回転速度とトルクを変換するよう構成された減速機と、を含み、
前記減速機は、前記モーター部が前記減速機の外側面に締結されて、固定される締結部を含み、
前記モーター部は、前記減速機に固定されるように前記締結部に結合される、衣類処理装置。
【請求項2】
前記モーター部は、
回転磁場を発生させるよう構成されたステータと、
前記回転磁場により回転するよう構成されたローターと、
前記ローターに結合され、前記減速機に挿入される駆動軸と、を含み、
前記ステータは、前記減速機に配置された前記駆動軸の位置が固定されるように前記締結部に結合される、請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項3】
前記ステータが前記締結部に結合されて、固定され、前記減速機に配置された前記駆動軸の位置が固定されて、前記ステータと前記ローターの間隔が維持される、請求項2に記載の衣類処理装置。
【請求項4】
前記減速機は、
前記駆動軸を内部に収容して、前記駆動軸を回転自在に支持する減速機ハウジングと、
前記減速機ハウジング内に配置され、前記駆動軸に噛み合って前記駆動軸の回転速度を変更するよう構成されたギアボックスと、
前記ギアボックスから延びて前記ドラムに結合される回転軸と、を含み、
前記締結部は、前記減速機ハウジング上に備えられ、
前記ステータは、前記減速機ハウジングに固定するよう前記締結部に結合される、請求項2に記載の衣類処理装置。
【請求項5】
前記減速機ハウジングは、前記回転軸を支持して、前記回転軸と前記駆動軸の間の配列(align)を維持させる、請求項4に記載の衣類処理装置。
【請求項6】
前記減速機ハウジングは、前記回転軸がずれることを防止するために、前記回転軸の長手方向に延びて前記回転軸を回転自在に支持する軸支持部を含む、請求項5に記載の衣類処理装置。
【請求項7】
前記モーター部は、
前記締結部に結合して回転磁場を発生させるよう構成されたステータと、
前記回転磁場により回転するよう構成されたローターと、
前記ローターに結合して、前記減速機に挿入され駆動軸と、を含み、
前記ステータと前記駆動軸は、前記減速機と一緒に傾くか又は前記減速機と一緒に振動するよう構成される、請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項8】
前記減速機は、
前記駆動軸を収容して回転自在に支持する減速機ハウジングと、
前記減速機ハウジング内に配置され、前記駆動軸に噛み合って前記駆動軸の回転速度を変更するよう構成されたギアボックスと、
前記ギアボックスから延びて前記ドラムに結合される回転軸と、を含み、
前記締結部は、前記減速機ハウジング上に備えられ、
前記回転軸と前記駆動軸は、前記減速機ハウジングと一緒に傾くか又は前記減速機ハウジングと一緒に振動するよう構成される、請求項7に記載の衣類処理装置。
【請求項9】
前記モーター部は、
前記締結部に結合して回転磁場を発生させるよう構成されたステータと、
前記回転磁場により回転するよう構成されたローターと、
前記ローターに結合して、前記減速機に挿入され駆動軸と、を含み、
前記ステータは、前記減速機の少なくとも一部を内部に収容して、前記減速機に結合される、請求項1に記載の衣類処理装置。
【請求項10】
前記駆動軸の少なくとも一部は、前記ステータ内に配置される、請求項9に記載の衣類処理装置。
【請求項11】
前記減速機一部は、前記ローター内に配置される、請求項9に記載の衣類処理装置。
【請求項12】
前記締結部は、前記ステータの内周面に結合される1つ以上の締結突起を含む、請求項9に記載の衣類処理装置。
【請求項13】
衣類が投入される投入口を備え、前記投入口を通して前記衣類を収容するよう構成されたドラムと、
前記ドラムを回転させるよう構成されたモーターと、
前記モーターと前記ドラムを連結し、前記モーターの回転速度とトルクを変換するよう構成された減速機と、
前記ドラムと前記モーター部の間に配置され、前記減速機を支持するリヤケースと、を含み、
前記減速機は、前記リヤケースに結合されて、固定され、
前記モーター部は、前記減速機に結合され、前記リヤケースから離隔するよう配置される、衣類処理装置。
【請求項14】
前記ドラムと前記モーター部は、前記減速機を介して前記リヤケースに少なくとも一部の荷重を伝達するよう構成される、請求項13に記載の衣類処理装置。
【請求項15】
前記モーター部、前記減速機及び前記ドラム、前記リヤケースを基準として同時に傾くか又は同時に振動するよう構成される、請求項14に記載の衣類処理装置。
【請求項16】
前記ドラムと前記モーター部は、前記リヤケースから離隔して配置される、請求項14に記載の衣類処理装置。
【請求項17】
前記減速機は、さらに前記ドラムに結合される回転軸を含み、
前記ドラムは、前記回転軸を基準として別々に振動するか又は傾くように構成される、請求項13に記載の衣類処理装置。
【請求項18】
前記ドラムは弾性力を提供する材質からなる、請求項17に記載の衣類処理装置。
【請求項19】
前記ドラムの外側に設けられて、前記ドラム内に熱風を供給するよう構成された熱風供給器をさらに含む、請求項17に記載の衣類処理装置。
【請求項20】
前記ドラムの外側に設けられて、前記ドラム内に熱風を供給するよう構成された熱風供給器をさらに含む、請求項13に記載の衣類処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は衣類処理装置に関する。より詳しくは、衣類を収容するドラムに直接連結されてドラムを回転させる駆動部を備える衣類処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
衣類処理装置は衣類に物理力を加えて衣類についた埃又は異物質を除去する装置であって、洗濯機、乾燥機、リフレッシャー(スタイラー)などを含む。
【0003】
洗濯機は衣類に水と洗剤を供給して衣類についた異物質を分離及び除去する洗濯工程を行う。
【0004】
乾燥機は排気式乾燥機又は循環式乾燥機に区分され、共通してヒーターにより高温の熱風を生産して衣類に露出させることにより衣類から水分を除去する乾燥行程を行う。
【0005】
最近、乾燥機は衣類に水を供給したり排水したりする構成を省略し、キャビネット内に水を収容するタブも省略して、集中的に乾燥行程を行うように構成されている。これにより、乾燥機内の構造を単純化し、衣類を収容するドラムに熱風を直接供給して乾燥効率を向上させることができる。
【0006】
かかる乾燥機は衣類を収容するドラムと、ドラムに熱風を供給する熱風供給部と、ドラムを回転させる駆動部を含む。これにより、乾燥機はドラム内に熱風を供給してドラムに収容された衣類を乾燥し、ドラムを回転させて衣類の表面を熱風に均一に露出させることができる。その結果、衣類の全表面が均一に熱風と接触して乾燥を完了することができる。
【0007】
一方、駆動部がドラムを回転するためには、キャビネット内に固定される必要がある。また駆動部はドラムに結合された回転軸を回転させる場合、回転軸と平行に結合される必要がある。しかし、乾燥機はキャビネット内に固定されたタブがないので、洗濯機のように駆動部をタブに固定することができないという限界がある。
【0008】
これを解決するために、駆動部をキャビネットの背面に固定する乾燥機が登場する[日本特許公開公報JPS55-081914A、日本特許公開公報JPS55-115455A、日本特許公開公報JPS57-063724A、日本特許公開公報JPS57-124674Aを参照]。
【0009】
図1は駆動部がキャビネットの背面に結合した従来の乾燥機の構造を示す。
【0010】
この乾燥機は外観を形成するキャビネット1と、キャビネット1内に回転自在に設けられて衣類を収容するドラム2と、ドラム2を回転させる駆動部3を含む。
【0011】
駆動部3はドラム2の背面に配置されてドラム2を回転させるか、又はキャビネット1の背面を形成する背面パネル11に結合して固定される。これにより、駆動部3はキャビネット1に固定されてドラム2を回転させることができる。
【0012】
上述した従来の乾燥機の駆動部3は共通して背面パネル11に固定されるステータ31と、ステータ31により回転するローター32と、ローター32と結合してドラム2を回転させる回転軸33を含み、回転軸33のrpmを減少しながらトルクを増加してドラム2を回転させる減速機37を含む。
【0013】
また従来の乾燥機は共通して駆動部3を背面パネル11に固定する固定部4をさらに含む。固定部4はステータ31を背面パネル11に固定させる第1固定部41と回転軸33を背面パネル11に固定させる第2固定部42のいずれかを含む。これにより、従来の乾燥機はドラム2に結合した回転軸33と駆動部3を平行に配置して、ドラム2を安定して回転させることができる。
【0014】
しかし、キャビネットの背面パネル11は薄い鋼板からなるので、非常に小さな外力にも容易に変形したり振動したりする。なお、背面パネル11には駆動部3の荷重だけではなく、ドラム2の荷重まで回転軸33を介して伝達されるので、形状の維持が難しい。
【0015】
また衣類がドラム2内で偏心していたり、回転する過程で繰り返してドラム2内に落ちたりする場合、背面パネル11に繰り返して外力が伝達されて背面パネル11が振動する。
【0016】
背面パネル11に振動や外力が伝達されて一時的でも背面パネル11が曲がったり変形したりすると、駆動部3とドラム2を連結する回転軸33が捩れる問題が発生し得る。これにより、駆動部3に不要な振動やノイズが発生し、ひどい場合には、回転軸33が破損される可能性もある。また背面パネル11が曲がったり変形したりする過程で不要なノイズが発生する問題もある。
【0017】
なお、背面パネル11が振動する過程でローター32とステータ31の間隔が一時的に可変してローター32がステータ31に衝突したり不要な振動及びノイズが発生する問題がある。
【0018】
また駆動部3がさらに減速機37を含む場合には、減速機37に結合した回転軸33と、減速機37からドラム2に連結される減速軸33aが互いに分離されて存在する。このとき、減速機37がステータ31や回転軸33を介して背面パネル11に支持されるので、背面パネル11が少しでも変形すると、減速軸33aと回転軸33が捩れたりずれたりする問題が発生し得る。
【0019】
言い換えれば、ドラム2に連結された減速軸33aはドラム2の荷重によって駆動部3に結合した回転軸33よりも位置変化量が少ない。従って、背面パネル11が一時的に曲がったり変形したりすると、回転軸33と減速軸33aが傾く程度が異なり、回転軸33と減速軸33aがずれてしまう。
【0020】
従って、従来の衣類処理装置は駆動部3が作動するたびに回転軸33と減速軸33aがずれて、減速機37の信頼性を保証できないだけではなく、減速機37が破損する恐れもある。
【0021】
一方、乾燥機においてドラム200に駆動部3を直接結合するためには、駆動部3の動力をドラム200に伝達する回転軸を結合する必要がある。しかし、上述したように、従来の乾燥機では駆動部3をドラム200に結合する具体的な構造が明示されておらず、洗濯機のドラム200と駆動部3を結合させる構造を適用することが考えられる。
【0022】
図2は駆動部をキャビネット1の底面やベースに固定する乾燥機を示す図である。
【0023】
乾燥機はキャビネット1とドラム2を含み、ドラム2の空気を外部に循環させる循環流路5と、循環流路5に収容されて空気を凝縮し、再加熱するヒートポンプ6を含む。ヒートポンプ6で凝縮された水はポンプ8を用いて貯水タンク9に収集される。
【0024】
一方、駆動部3に振動が発生したり駆動部3を介して一時的に外力が伝達されたりしても、キャビネット1の底面12が変形するか又は傾くことを遮断することができる。
【0025】
従って、従来の乾燥機は駆動部3をキャビネット1の底面12、又はドラム2の下部に配置され、キャビネット1の底面に固定されるベースなどに固定される。かかる乾燥機は駆動部3がドラム2の回転軸と平行に配置されないので、別の構成をさらに用いてドラム2を回転させる。
【0026】
具体的には、駆動部3はキャビネット1の底面に固定されるモーター部34と、モーター部34に回転する回転軸37と、回転軸37により回転するプーリ35と、ドラム2の外周面とプーリ35の外周面を連結するベルト36とを含む。
【0027】
これにより、モーター部34が回転軸37を回転させると、プーリ35がベルト36を回転させ、ベルト36はドラム2を回転させる。このとき、プーリ35の直径がドラム2の直径より遥かに小さいので、乾燥機は減速機を省略することができる。
【0028】
しかし、かかる乾燥機はプーリ35の直径がドラム2の直径より遥かに小さいので、モーター部34が速く回転すると、ベルト36がドラム2やプーリ35で滑る滑り現象が発生する。従って、かかる乾燥機はモーター部34の回転速度を一定水準以下に制限する問題があり、ドラム2の回転時にベルト36が滑らないようにモーター部34を徐々に加速又は減速しなければならないという根本的な限界がある。
【0029】
従って、従来の乾燥機はドラム2の回転方向を迅速に変換できずドラム2の回転を制御できないか、又はドラム2の回転方向を変更することができない。
【0030】
よって、この乾燥機は乾燥行程でドラム2の回転方向及び回転速度を意図したとおり制御できず、乾燥効率を最大に上げることができないという限界がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0031】
本発明はドラムを回転させる回転動力を提供するモーターと、回転動力のrpm及びトルクを変換させる減速機の回転軸を維持できる衣類処理装置を提供することを解決課題とする。
【0032】
本発明は減速機とモーターが同時に傾くか又は同時に振動することができる衣類処理装置を提供することを解決課題とする。
【0033】
本発明は減速機とモーターがキャビネットの背面から離隔して固定される衣類処理装置を提供することを解決課題とする。
【0034】
本発明はドラムの回転軸と駆動部の駆動軸が減速機を基準として配列又は固定される衣類処理装置を提供することを解決課題とする。
【0035】
本発明は減速機がキャビネット内に固定され、駆動部が減速機に固定されて支持される衣類処理装置を提供することを解決課題とする。
【0036】
本発明はモーターから延びて回転する駆動軸と、回転軸のRPMとトルクが変換されて回転する減速機の回転軸が同軸を維持できる衣類処理装置を提供することを解決課題とする。
【0037】
本発明はタブを省略してもドラムの回転速度及び回転方向を制御できる衣類処理装置を提供することを解決課題とする。
【0038】
本発明は減速機を堅固に固定できる衣類処理装置を提供することを解決課題とする。
【0039】
本発明はモーターにおいてローターとステータの間隔が維持される衣類処理装置を提供することを解決課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0040】
本発明はドラムを回転させる動力を提供するモーター部と、モーター部の動力を転換する減速機が結合される衣類処理装置を提供する。
【0041】
モーター部は減速機に直接結合されて支持されるか又は減速機のみに結合されて支持される。これにより、減速機自体がモーター部の振動基準になる。
【0042】
減速機の外観を形成するハウジングにモーター部で回転磁場を発生させるステータが結合されて固定される。
【0043】
減速機ハウジングはドラムの後方面に結合したリヤキャビネットに結合されて支持される。しかし、ステータはリヤキャビネットから分離して配置されてもよく、リヤキャビネットから離隔して備えられてもよい。
【0044】
減速機ハウジングはステータの内部空間に少なくとも一部挿入されるか、又はステータに収容されて配置される。これにより、ステータの内部空間を活用して減速機が単独で占める空間を縮小することができる。
【0045】
また減速機ハウジングにステータを直接結合し、減速機ハウジングがステータの内部に位置することにより、ステータにより回転するローターの中心と減速機の中心を容易に一致させることができる。
【0046】
結果的に、本発明に係る衣類処理装置においては、ドラム、減速機、ステータ及びローターが1つの振動系を形成する。減速機はステータに結合され、減速機はドラムに連結される。従って、減速機、ステータ及びドラムは一体に振動系を形成することができる。
【0047】
ドラム、ステータ及びローターはリヤキャビネットから分離して離隔される。
【0048】
即ち、減速機を中心としてドラム、ステータ及びローターが平行に傾き、一緒に振動する。
【0049】
減速機は振動系においてレバー又はシーソーの作用点の役割を果たし、リヤキャビネットに減速機が支持されるので、リヤキャビネットが作用点の役割を果たすことができる。
【0050】
一方、ドラムは軟性材質からなって形状がある程度可変に形成され、弾性を有する材質からなって形状が復元される。またドラムと減速機を連結する連結軸も一部は軟性材質からなってもよい。
【0051】
この場合、ドラムは減速機及びステータ/ローターとは異なる振動系を形成して単独で運動可能である。これにより、ドラム内に激しい不均衡が発生したり、ドラム内に過渡な振動が発生した場合、外力がステータとモーター部に伝達されることを防止することができる。
【0052】
一方、減速機及びモーターは外部カバー(背面パネル)と振動の観点で分離される。
【0053】
言い換えれば、減速機及びモーターはキャビネットの背面パネルから離隔して配置される。
【0054】
即ち、減速機及びモーターは互いに固定及び結合されるが、背面パネルとは完全に分離される。
【0055】
勿論、減速機及びモーターは互いに結合した状態で少なくとも背面パネルとは接して支持できるものの、背面パネルには固定部材などにより結合されなくてもよい。
【0056】
従って、減速機とモーターが背面パネルの形状変更又は振動の影響を受けず、減速機のみを基準として同軸が維持される。
【0057】
即ち、全体的な駆動系では同軸が維持され、一緒に傾くか又は振動する。
【0058】
具体的には、2軸からなる減速機のローター軸とドラム軸の同心度を最大に維持するために減速機とモーターが互いに固定される。
【0059】
同心が形成されないと、減速機自体の信頼性が大きく減少するだけではなく、ステータとローターの間の間隔が一定に維持されず、不要なノイズ及び振動が発生する。
【0060】
従って、減速機ハウジングにステータを結合して減速機が結合の基準となり、減速機の中心とステータの中心を一致させることができる。その結果、減速機の信頼性を保証できる。またドラム軸とローター軸の同心を維持できるので、ローターとステータの空隙を常に維持できる。
【0061】
本発明に係る衣類処理装置はドラム及びドラムの後方に配置されるモーター部を含み、ドラムとモーターの間に配置されるリヤキャビネットを含み、リヤキャビネットに結合してモーター部の動力をドラムに伝達する減速機を含む。
【0062】
本発明に係る衣類処理装置はドラムの前方を回転自在に支持する前方ストッパーが備えられ、ドラムの後方に配置される後方ストッパーも含む。
【0063】
後方ストッパーはドラムの背面に接してドラムの後方を支持する。
【0064】
後方ストッパーはドラムの背面と基準間隔(例えば、2mm)離隔して配置される。これは後方スロッパーの摩耗を防止し、ドラムの重量が大きい場合にのみドラムを支持するためのものである。
【0065】
リヤキャビネットとドラム背面は基準間隔以上離隔して配置される。
【0066】
後方ストッパーはリヤキャビネットとドラムの間に配置され、後方ストッパーはドラムの下端を支持する。後方ストッパーはローラ構造/フェルト構造からなる。
【0067】
リヤキャビネットは減速機又はモーター部とドラムの間に配置される。リヤキャビネットは後方ストッパーと減速機又はモーター部の間に配置される。
【0068】
リヤキャビネットは前方キャビネット又は後方カバーよりも厚く剛性が大きい。
【0069】
本発明においてはドラムを回転させるベルトが省略され、ドラムの後方に駆動部が直接連結されてドラムを回転させる。従って、ドラムと駆動部を設置して支持する構造がさらに必要である。
【0070】
このとき、ドラムと駆動部においてドラムを連結する回転軸は回転時に上昇するか又は傾く。
【0071】
リヤ板の後方には減速機を含む駆動部が結合されて固定される。これにより、リヤ板の前方にはドラムが配置され、後方には駆動部が配置されて自重が分散される。
【0072】
リヤ板自体がドラム又は駆動部の荷重を支持するので、リヤ板の前方と後方に荷重が分散されるだけではなく、リヤ板がシーソーの作用点の役割を果たすことができる。
【0073】
これにより、ドラムと駆動部が同軸を維持しながら傾いたり振動したりする。
【0074】
一方、リヤ板は強板からなるので、リヤ板に結合されてリヤ板の剛性を補強できるブラケットが備えられる。
【0075】
ブラケットは1つ以上からなり、リング状に形成されて減速機とリヤ板を連結する。
【0076】
ブラケットもリヤ板の前方と後方にそれぞれ配置されて減速機を安定してリヤ板に結合することができ、リヤ板の剛性を強化することができる。
【0077】
ブラケットが複数個のブラケットからなる場合、いずれのブラケットは減速機とリヤ板を結合させてリヤ板の剛性補強に活用され、他のブラケットは減速機の結合力強化に活用される。
【0078】
ドラムを回転させるための回転力を提供するモーターと、回転力のRPMとトルクを変換する減速機の回転軸を維持することができる。
【0079】
減速機及びモーターが同時に傾いたり振動したりすることができる。
【発明の効果】
【0080】
本発明は減速機とモーターがキャビネットの背面から離隔して固定される効果がある。
【0081】
本発明はドラムの回転軸と駆動部の駆動軸が減速機を基準として配列又は固定される衣類処理装置を提供する効果がある。
【0082】
本発明は減速機がキャビネット内に固定され、駆動部が減速機に固定されて支持される効果がある。
【0083】
本発明はモーターから延びて回転する駆動軸と、回転軸のRPMとトルクが変換されて回転する減速機の回転軸が同軸を維持できる効果がある。
【0084】
本発明はタブを省略した衣類処理装置においてドラムの回転速度及び回転方向を制御できる効果がある。
【0085】
本発明は減速機を堅固に固定できる効果がある。
【0086】
本発明はモーターにおいてローターとステータの間隔を維持できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0087】
図1】従来の衣類処理装置の一実施例を示す図である。
図2】従来の衣類処理装置の他の実施例を示す図である。
図3】本発明に係る衣類処理装置の外観を示す図である。
図4】本発明に係る衣類処理装置の内部を示す図である。
図5】本発明に係る衣類処理装置のドラム構成を示す図である。
図6】本発明に係る衣類処理装置の内部構成を示す図である。
図7】本発明に係る衣類処理装置のドラムを支持する実施例を示す図である。
図8】本発明に係る衣類処理装置のリヤケースの構造を示す図である。
図9】本発明に係る衣類処理装置において減速機とモーター部の結合構造を示す図である。
図10】本発明に係る衣類処理装置の減速機を示す図である。
図11】本発明に係る衣類処理装置の減速機にモーター部が結合する過程を示す図である。
図12】本発明に係る衣類処理装置において減速機とモーター部の結合が完了したことを示す図である。
図13】本発明に係る衣類処理装置の減速機がリヤケースに結合した構造を示す図である。
図14】本発明に係る衣類処理装置のブラケット構造を示す図である。
図15】ブラケットが減速機に結合した構造を示す図である。
図16】ブラケットがリヤケースに結合した構造を示す図である。
図17】ブラケットが減速機をリヤケースに固定させた構造を示す図である。
図18】本発明に係る衣類処理装置において駆動部の内部構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0088】
以下、添付図面を参照しながら、この明細書に記載される実施例について詳しく説明する。この明細書では、互いに異なる実施例であっても、同一・類似する構成については同一・類似する参照符号を与え、その説明を省略する。本発明で使用する単数の表現は、文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。また、本発明を説明するにあたり、本発明に関連する公知の技術についての具体的な説明が、本発明の要旨を無駄に曖昧にするおそれがあると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。添付された図面は、本明細書に開示された実施例を簡単に理解できるようにするためのものであり、添付された図面によって本明細書に開示された技術的思想が制限されてはいけない。
【0089】
図3は本発明に係る衣類処理装置10の外観を示す図である。
【0090】
本発明に係る一実施例の衣類処理装置は外観を形成するキャビネット100を含む。
【0091】
キャビネット100は衣類処理装置の前方面を形成する前方パネル110を含み、前方パネル110は後述するドラム200に連通する投入口111及びキャビネットに回転自在に結合して投入口111を開閉するドア130を備える。
【0092】
前方パネル110には制御パネル117が設けられる。制御パネル117にはユーザから制御命令が入力される入力部118と、ユーザが選択可能な制御命令などの情報が出力される表示部119が備えられる。制御命令は一連の乾燥行程を行う乾燥コース又は乾燥オプションを含む。制御パネル177には乾燥コース又は乾燥オプションを行う命令を制御する主制御部が備えられる。
【0093】
入力部118は衣類処理装置の電力供給を要請する電力供給要請部、多数のコースのうち、ユーザが所望のコースを選択可能にするコース入力部、及びユーザが選択したコースの開始を要請する実行要請部を含む。
【0094】
表示部119はテキスト(text)及び図形の出力が可能なディスプレイパネル、及び音声信号及び音響の出力が可能なスピーカーのいずれかを含む。
【0095】
一方、本発明に係る衣類処理装置は、衣類を乾燥する過程で生成される水分を別に貯蔵するための貯水部7を含む。貯水部7は前方パネル110の一側から外部に引き出し可能な貯水タンクを含む。貯水タンクは後述する洗浄ポンプから伝達された凝縮水を収集する。これにより、ユーザは貯水タンクをキャビネット1から引き出して凝縮水を除去した後、再度キャビネット100に取り付けることができる。よって、本発明に係る衣類処理装置は下水管などが設けられていない場所でも使用することができる。
【0096】
一方、貯水部7はドア130の上部に配置される。これにより、ユーザが貯水タンクを前方パネル110から引き出すとき、腰を相対的に少し屈める。
【0097】
一方、本発明に係る衣類処理装置はさらに衣類(又はキャビネット内)にスチームを供給するスチーム部195を含む。スチーム部195は衣類から吐出された凝縮水でスチームを生成するか、又は凝縮水ではない新鮮な水の供給を受けてスチームを生成する。スチーム部195では水を加熱したり超音波を用いたり気化したりしてスチームを生成する。
【0098】
スチーム部195は一定量の水の供給を受けてスチームを生成するので、一定の体積を占める。このとき、キャビネットの前方パネル110にはドア及び制御パネル117が設けられ、キャビネットの背面パネル120にはドラムに空気を供給したり排出したりするダクト及び給水部などが設けられる。よって、スチーム部195はキャビネットの側面パネル140の内側に配置されることが有利である。
【0099】
また、本発明に係る衣類処理装置はスチーム部195を別に制御するためのスチーム制御部800を含む。スチーム制御部800は制御パネル117に設けられるが、制御パネル117の過負荷を防止し、製造原価の上昇を防止するためには、別の制御パネルとして備えられてもよい。
【0100】
スチーム制御部800はスチーム部195と隣接して設けられる。スチーム制御部800はスチーム部195が設けられる側面パネル140に備えられて、スチーム部195に連結される制御線などの長さを縮小することができる。
【0101】
スチーム部195は衣類に接するスチームを供給するので、新鮮な水でスチームを発生させることが望ましい。貯水部7に収集された水は衣類から生成されたものであるので、リント(lint)又は異物質などを含む可能性があり、スチームの生成には適しない。
【0102】
従って、本発明に係る衣類処理装置はスチーム部195に水を供給するが、貯水部7とは別に備えられる水供給部160を含む。水供給部160には新鮮な水が貯蔵されるか又は外部から新鮮な水の供給を受けてスチーム部195に供給する。
【0103】
例えば、水供給部160は外部給水源から水を受けてスチーム部195に伝達する外部供給部180と、別に新鮮な水を貯蔵してスチーム部195に供給する内部供給部170を含む。
【0104】
内部供給部170は貯水部7とは別に備えられて新鮮な水を貯蔵する水タンク171を含む。水タンク171とスチーム部195は設置高さを異なるようにして、自重により水タンク171の水がスチーム部195に供給されるようにする。
【0105】
水タンク171とスチーム部195の設置高さの差を確保できない場合は、さらに水ポンプ172を設けることが望ましい。水ポンプ430が配置されると、キャビネット1内の空間をよりコンパクトに活用することができる。
【0106】
従って、水供給部160はさらに、水タンク171の水をスチーム部195に供給する水ポンプ172と、水タンク171と水ポンプ172をキャビネット内に載置するタンクハウジング173を含む。
【0107】
外部供給部180は外部給水源に連結され、水が供給される直水バルブを含む。
【0108】
また、本発明に係る衣類処理装置はさらに外部供給部180と内部供給部170のうち、どちらを優先して使用してスチーム部195に水を供給するかを決定する決定部196を含む。
【0109】
決定部196は外部供給部500と内部供給部400のうち、どちらを優先して使用するかを決定する。
【0110】
なお、水タンク171は新鮮な水を貯蔵する。水タンク171は新鮮な水を随時充填できるように、キャビネット100の外部に露出して設けられることが望ましい。
【0111】
一方、水タンク171はキャビネット100に引き出し可能に設けられてもよい。これにより、ユーザは水タンク171をキャビネット100から引き出しして簡単に水を充填することができる。
【0112】
水タンク171は前方パネル110を介して引き出される。しかし、貯水タンクも前方パネル110を介して引き出される場合、前方パネル110は制御パネル117が占める面積によって水タンク171を引き出す領域を確保することが難しい。
【0113】
従って、水タンク171は上部パネル130を介して引き出されるようにして、制御パネル117との干渉を防止することができる。
【0114】
一方、水タンク171も水を貯蔵し、貯水部7も水を貯蔵するので、ユーザが混同する可能性がある。よって本発明に係る衣類処理装置においては、水タンク171と貯水部7がキャビネットから露出される方向や位置が異なっていてもよい。
【0115】
即ち、水タンク171は上部パネル130に露出され、貯水部7は前方パネル11に露出される。これにより、水タンク171と貯水部7の両方を備えても、ユーザが水タンク171と貯水部7を混同することを予防することができる。また水タンク171は新鮮な水を貯蔵し、貯蔵した水の新鮮度を維持しなければならないので、貯水部7より相対的に体積が小さい。従って、ユーザは体積差によっても水タンク171と貯水部7を区別することができる。
【0116】
水タンク171は貯水部7よりも体積が小さいので、上部から容易に引き出すことができる。従って、水タンク171は上部パネル130から上方に引き出すように設けることができる。その結果、水タンク171と貯水部7の引き出し方向が互いに異なるので、ユーザの混同可能性がさらに低くなる。
【0117】
本発明に係る衣類処理装置の上部パネル130は水タンク171を外部に露出するか又はタンク171をキャビネットの外部に引き出すためのタンク引出し孔又は引出し孔131を備える。タンク引出し孔131は水タンク171の断面積に対応するか又は水タンク171よりわずかに大きい断面積を有する。
【0118】
上部パネル130はさらにタンク引出し孔131を遮蔽して水タンク171が任意に引き出されることを防止する引き出しカバー132を含む。
【0119】
本発明に係る衣類処理装置はさらに循環される循環流路から異物質を除去するフィルターを含む。前方パネル110にはフィルターが引き出し又は挿入されるフィルター取付孔113が設けられる。
【0120】
図4は本発明に係る衣類処理装置の内部を示す図である。
【0121】
本発明に係る衣類処理装置はキャビネット100内に収容されて衣類を収容するドラム200と、ドラム200を回転させる駆動部(M)と、ドラム200に熱風を供給する熱風供給部900とを含む。
【0122】
ドラム200は円筒状であり、衣類を収容する。またドラム200内に水が投入される必要がなく、ドラム200内で凝縮された水が外部に排出される必要もないので、ドラム200の周りに沿って設けられる貫通孔を省略できる。
【0123】
駆動部(M)はドラム200を回転させるためにドラム200に直接連結される。例えば、駆動部(M)はDD(Direct Drive unit)タイプである。これにより、駆動部(M)はベルトとプーリなどの構成を省略してドラム200を直接回転することにより、ドラム200の回転方向又はドラム200の回転速度を制御することができる。
【0124】
通常、DDタイプの洗濯機の場合は、駆動部(M)はドラム200を収容するタブに結合して固定され、ドラム200は駆動部(M)と結合してタブに支持される。しかし、本発明に係る衣類処理装置では乾燥行程に集中するので、ドラム200を収容するためにキャビネット100に固定されるタブ(tub)が省略される。
【0125】
これにより、本発明に係る衣類処理装置はドラム200又は駆動部(M)をキャビネット100内に固定又は支持させる支持部400をさらに含む。
【0126】
支持部400はドラム200の前方に設けられるフロントケース410と、ドラム200の後方に設けられるリヤケース420を含む。フロントケース410とリヤケース420は板状であり、ドラム200の前方と後方が対向するように設けられる。フロントケース410とリヤケース420の間隔はドラム200の長さと同一であるか、又はドラム200の長さよりも長く設定される。フロントケース410とリヤケース420はキャビネット100の底面や後述する熱風供給部900に固定されて支持される。
【0127】
ドラム200の投入口が前方に設けられるので、駆動部(M)はフロントケースよりはリヤケース420に設けられることが望ましい。リヤケース420はドラム200の背面に対向する領域に駆動部(M)が取り付けられて支持されるように形成される。これにより、駆動部(M)はリヤケース420を介して位置が安定して固定された状態でドラム200を回転させることができる。
【0128】
フロントケース410とリヤケース420のいずれはドラム200を回転自在に支持する。フロントケース410とリヤケース420のいずれかはドラム200の前端又は後端を回転自在に収容する。
【0129】
例えば、ドラム200の前方はフロントケース410に収容されて回転自在に支持され、ドラム200の後方はリヤケース420から離隔し、リヤケース420に取り付けられる駆動部(M)に連結されて間接的にリヤケース420に支持される。これにより、ドラム200が支持部400に接触又は摩擦する領域が最小となり、不要なノイズや振動の発生を遮断することができる。
【0130】
勿論、ドラム200はフロントケース410とリヤケース420の両方によって回転自在に支持されてもよい。
【0131】
熱風供給部900はドラム200内の空気を外部に排出してドラム200内に投入する循環流路を形成し、循環する空気を加熱したり循環する空気の水分を凝縮したりしてドラム200に収容された衣類を乾燥させる。
【0132】
熱風供給部900はドラム200の投入口が相対的に高い位置に配置され、ユーザがドラム200内の衣類を容易に引き出すことができるようにドラム200の下部に配置されることが望ましい。
【0133】
熱風供給部900は内部を流動する空気を冷却又は加熱する複数の熱交換器を含み、また空気中の凝縮水を用いて熱交換器についた異物質を除去する洗浄部940を含む。
【0134】
熱風供給部900はフロントケース410を介してドラム200内に空気を供給し、リヤケース420に向かって空気を吐出する。
【0135】
リヤケース420には熱風供給部900から供給された熱風をドラム200の背面に導くダクトカバー430が結合される。ダクトカバー430は駆動部(M)を外部に露出させて駆動部(M)を冷却する。キャビネット100はダクトカバー430と駆動部(M)が外部に露出されることを防止して安全事故を防止する遮断板120をさらに含む。
【0136】
キャビネットの前後長さ(T1)はフロントケース410と背面パネル120までの長さである。厳しくは、前面パネル120から背面パネル120までがキャビネットの長さであるが、フロントケース410から背面パネル120までが本発明に係る衣類処理装置の内部構成が設けられる許容空間に該当するので、許容空間の長さ(T1=許容長さ)を簡略にキャビネットの長さであると統称する。
【0137】
許容長さ(T1)が決定されると、ドラム200の長さ(T2)と駆動部の長さ(T3)が決定される。許容長さ(T1)はドラム長さ(T2)と駆動部の長さ(T3)を含み、ドラム長さ(T2)と駆動部の長さ(T3)の和と等しいか又は小さい。
【0138】
一方、背面パネル120が省略される場合にはリヤケース420がキャビネットの背面を形成してもよい。
【0139】
図5は本発明に係る衣類処理装置のドラムを示す図である。
【0140】
本発明に係る衣類処理装置のドラム200はベルトなどに結合して間接的に回転されることではなく、駆動部(M)に直接結合して回転される。従って、従来の乾燥機のドラムが前方と後方が開放された円筒状であることとは異なり、本発明に係る衣類処理装置のドラム200は後方は遮蔽されて駆動部(M)に直接結合される。
【0141】
具体的には、ドラム200は円筒状に形成されて衣類を収容するドラムボディ210と、ドラムボディ210の後方に結合してドラムの背面を形成するドラム背面220を含む。
【0142】
ドラム背面220はドラムボディ210の後方を遮蔽して駆動部(M)と直接結合される空間を提供する。即ち、ドラム背面220は駆動部(M)に連結されて直接動力が提供されてドラムボディ210を回転させる。その結果、ドラムボディ210の前方には衣類が投入される投入口211が形成され、後方はドラム背面220により遮蔽される。
【0143】
ドラム背面220には駆動部(M)に結合されるブッシング部300が結合する。ブッシング部300はドラム背面220に設けられてドラム200の回転中心を形成する。ブッシング部300はドラム背面220と一体に形成されてもよいが、駆動部(M)から延びる回転軸と堅固に結合するために、ドラム背面220よりも剛性や耐久性が強い材質からなる。ブッシング部300はドラム背面220の真ん中に結合される。
【0144】
ドラム背面220はドラムボディ210の外周面に結合される円周部221と、この円周部221の内側に設けられて駆動部(M)と結合されるシート部223を含む。シート部223はブッシング部300が結合され、ブッシング部300が貫通して収容される貫通孔を含んでもよい。
【0145】
円周部221とシート部223の間には熱風供給部900から供給される熱風がドラムボディ210内に投入されるように誘導する吸入孔224が備えられる。吸入孔224はドラム背面220を貫通して設けられる複数の孔からなるか、又はメッシュ(Mesh)状の網からなる。
【0146】
吸入孔224によりドラム背面220の剛性が減少することを防止するために、ドラム背面220の剛性を補強する補強リブ225がさらに備えられる。補強リブ225はシート部223の外周面から円周部221の内周面に向かって放射状に延びる。また補強リブ225を互いに連結するようにドラム背面220の周り方向に延びて形成される円周リブ226がさらに設けられる。補強リブ225と円周リブ226及びシート部223、円周部221の間ごとに吸入孔224が配置されて、補強リブ225と円周リブ226によりドラム背面220に駆動部(M)から回転力が伝達されても形状を維持することができる。
【0147】
一方、ドラムボディ210の外周面にはドラムボディ210の剛性を補強するために1つ以上の強化ビード212が備えられる。強化ビード212はドラムボディ210の周りに沿って内側又は外側に陥没又は突出し、ドラムボディ210の長さ方向に沿って複数個が離隔して配置されてもよい。
【0148】
これにより、ドラムボディ210に多量の衣類が収容されるか又は駆動部(M)を介して急に回転力が伝達されても、ドラムボディ210が捩れることを防止することができる。
【0149】
結果として、本発明に係る衣類処理装置のドラム200はベルトなどにより回転することではなく、ドラム背面220が駆動部(M)に直接結合されて回転する。
【0150】
従って、駆動部(M)が回転方向を変更したり回転速度が速い場合にも、本発明に係る衣類処理装置のドラム200はそれを即刻反映して回転することができる。
【0151】
図6は本発明に係る衣類処理装置の内部構成を示す図である。
【0152】
上述したように、ドラム200は円筒状であり、前方と後方が開放するドラムボディ210と、ドラムボディ210の後方に結合してドラムボディ210の後方を遮蔽するドラム背面220を含む。
【0153】
ブッシング部300には駆動部(M)から延びる回転軸が直接結合される。
【0154】
フロントケース410は本体を形成するフロント板411と、フロント板411を貫通してドラムボディ210の前方又は投入口211を収容する投入連通孔412を含む。投入連通孔412の外周面にはドラムボディ210を収容するガスケット413が備えられる。
【0155】
ガスケット413はドラムボディ210の投入口211を回転自在に支持し、投入口211の外周面と接触可能である。ガスケット413はドラムボディ210とフロント板411の間にドラム200内の熱風が漏れることを防止する。ガスケット413はプラスチック樹脂系列又は弾性体からなり、別のシーリング部材がガスケット413の内周面にさらに結合してドラムボディ210の投入口211から衣類又は熱風がフロント板411に離脱することを防止することができる。
【0156】
一方、ガスケット413又は投入連通孔412の内周面にはドラムボディ210と連通してドラムボディ210の投入された空気が排出されるダクト連通孔419が形成される。フロント板411の内部にはダクト連通孔419と熱風供給部900を連結する流路が設けられる。これにより、ダクト連通孔419はドラムボディ210から排出される空気が熱風供給部900に供給されるように導く。
【0157】
ダクト連通孔419にはドラム200から吐出された異物質やリントが熱風供給部900に投入されることを遮断するフィルター部材が設けられる。
【0158】
フロントケース410はドラムボディ210の外周面に接触可能に設けられてドラム200を回転自在に支持する前方ホイール415を備える。前方ホイール415はドラムボディ210の投入口の外周面を支持し、投入連通孔412の外周面に沿って複数個が離隔して設けられる。前方ホイール415はドラムボディ210の下部を支持しつつ、ドラム200の回転時に一緒に回転する。
【0159】
またフロントケース410にはドラムボディ210の離脱を防止するストッパー500が結合される。ストッパー500は投入連通孔412の上部でフロントケース410に配置されたストッパー設置部416に配置されてもよい。
【0160】
フロントケース410には貯水槽7の貯水タンクが引き出されるか又は支持されるタンク支持孔414が備えられる。タンク支持孔414は前方パネル110において貯水槽7が配置される部分に対応する領域に設けられ、フロントケース410を貫通して形成される。
【0161】
フロントケース410の下部には熱風供給部900に支持される切取り部417が設けられる。切取り部417によりフロントケース410は熱風供給部900との干渉を防止できる。切取り部417は熱風供給部900の供給ダクトに連通してダクト連通孔419に供給されたドラム内の空気を熱風供給部900に伝達する。
【0162】
熱風供給部900はドラム200から吐出される空気が循環する循環流路920を含む。循環流路920はドラム200の外部に配置されるダクト状である。循環流路920はダクト連通孔419と連通してドラム200の空気が供給される供給ダクト921と、供給ダクト921から供給された空気が移動する移動ダクト922と、移動ダクト922を通過した空気が排出される排出ダクト923とを含む。
【0163】
供給ダクト921はフロントケース410の切取り部417に連通してフロントケース410内に設けられた流路と連通する。移動ダクト922は供給ダクト921の端部からドラム200の後方に向かって延び、排出ダクト923は移動ダクト922の端部に設けられて空気をドラム200に導く。
【0164】
一方、熱風供給部900の内部には空気を冷却又は加熱するヒートポンプ950が備えられる。ヒートポンプ950は、移動ダクト922内に設けられ、空気を冷却して空気に含有された水分を凝縮させる蒸発器951と、蒸発器951より下流又は排出ダクト923に向かって離隔し、空気を再加熱する凝縮器952とを含む。ヒートポンプ950はさらに、凝縮器952を通過した冷媒を冷却して蒸発器951に再度導く膨張バルブと、蒸発器951を通過した冷媒を加圧及び加熱して凝縮器952に供給する圧縮器953とを含む。圧縮器953は移動ダクト922の外部に配置される。
【0165】
蒸発器951と凝縮器952は冷媒が流動する熱交換器からなる。
【0166】
熱風供給部900は排出ダクト923に連通して熱風をドラム200の後方又はダクトカバー430に導くコネクター930をさらに含む。コネクター930は排出ダクト923の上部に設けられて凝縮器952を通過して加熱された熱風を排出ダクト923よりも後方に導く。
【0167】
一方、熱風供給部900はドラム200内の空気を供給ダクト921に移動させるか又は排出ダクト923を通過した空気をドラム200に投入する送風ファン9531をさらに含む。送風ファン9531は排出ダクト923内に設けられ、主制御部により駆動部(M)と一緒に制御される。
【0168】
リヤケース420はフロント板411に対向するリヤ板421を含む。リヤケース420は駆動部(M)が結合して載せられる取付部429を含む。取付部429はリヤケース420を貫通し、駆動部(M)は取付部429に取り付けられてキャビネット100内に固定される。取付部429は駆動部(M)の荷重を支持し、駆動部(M)をドラム背面220に対応する位置に設けられる。
【0169】
リヤ板421にはさらに、コネクター930に連通して空気が流入される空気移動孔423と、空気移動孔423を通過した空気をドラム背面220に排出させる連通孔424が形成される。
【0170】
リヤ板421の背面にはコネクター930を介して流入した空気をドラム背面220に設けられた吸入孔224に移動させる流路を形成するダクトカバー430が結合される。
【0171】
ダクトカバー430はリヤ板421に結合されるが、吸入孔224とは離隔してリヤ板421とダクトカバー430の間に空気が移動する空間を形成する。
【0172】
ダクトカバー430は全ての連通孔424が外部に露出されないように連通孔424を遮蔽する。これにより、ダクトカバー430に流入した空気は連通孔424に全て排出され、外部に漏れることを防止できる。ダクトカバー430は駆動部(M)との干渉を防止するために、駆動部(M)の外周面から離隔して駆動部(M)を収容し、駆動部(M)の冷却を誘導するために駆動部(M)を外部に露出させる。
【0173】
一方、ダクトカバー430は熱風により加熱され、駆動部(M)も回転するローターを備えるので、それを遮蔽するために、ダクトカバー430の後方には背面パネル120が配置される。背面パネル120はリヤケース420に結合してダクトカバー430と駆動部(M)が外部に露出することを遮断する。ダクトカバー430及び駆動部(M)から離隔して配置される。
【0174】
駆動部(M)はドラム200を回転させる動力を提供するモーター部600を含む。モーター部600は回転磁場を発生するステータ610と、ステータ610により回転するローター620を含む。
【0175】
ローター620はステータ610を収容し、ステータ610の周りに沿って回転するアウターロータータイプである。このとき、ローター620には回転軸が結合してステータ610と取付部429を貫通してドラム200に直接連結されてもよい。この場合、ローター620が直接ドラム200を回転させる動力を伝達する。
【0176】
一方、ローター620はステータ610により高速RPMで回転する。例えば、ドラム200内の衣類をドラム200の内壁に付着したまま回転可能なRPMよりも高いRPMで回転する。
【0177】
しかし、ドラム200内の衣類がドラム200の内壁にずっと付着して回転すると、ドラム内壁に付着した部分は熱風に露出されないので、乾燥効率が減少する問題がある。
【0178】
ドラム200内で衣類がドラム200の内壁に付着せず、転がるか又は攪拌されるようにローター620が低速RPMで回転すると、駆動部(M)が発生させる出力やトルクを正しく活用できない問題が発生する。
【0179】
従って、本発明に係る衣類処理装置の駆動部(M)はRPMを低減してモーター部600の最大出力を活用しながらも、トルクを増加させる減速機700をさらに含む。
【0180】
減速機700はモーター部600とドラム200を連結する。減速機700はモーター部600の動力を変換してドラム200を回転させる。減速機700はモーター部600とドラム200の間に配置されてモーター部600から動力を受け、それを変換してドラム200に伝達する。減速機700はローターのRPMを低いRPMに変換するが、トルク値を増加させてドラム200に伝達する。
【0181】
具体的には、減速機700はローター部610から延びてローター部610と共に回転する駆動軸630に結合される。減速機700の内部には駆動軸630と噛み合って回転して駆動軸630のrpmを変形し、トルクを増加させるギアボックスが備えられ、ギアボックスはドラム200に結合してドラムを回転させる回転軸740に連結される。従って、駆動軸630が回転すると、回転軸740は駆動軸630よりも低いRPMで回転するが、より大きなトルクで回転することができる。
【0182】
かかる減速機700は駆動軸630と回転軸740が同軸を維持するか否かによってその性能が変わる。即ち、駆動軸630と回転軸740が互いにずれると、減速機700内のギアボックスを構成する部品と駆動軸630及び回転軸740のいずれかとの結合が緩むか又は結合が解除される恐れがある。従って、駆動軸630の動力が回転軸740に正しく伝達されないか又は駆動軸630が空回りする現象が発生する。
【0183】
また駆動軸630と回転軸740が一時的にずれても、減速機700内のギアボックスがずれて衝突し、不要な振動やノイズが発生する。
【0184】
また駆動軸630と回転軸740が一時的にずれる角度が大きくなると、減速機700内のギアボックスが正位置から完全に離脱するか或いは破損する恐れがある。
【0185】
結果として、駆動軸630と回転軸740が一時的でも互いに同軸を維持できないか或いは平行に配置されないと、減速機700の性能を保証できず、ドラム200を意図した通り回転することができない。
【0186】
よって、通常、減速機を備える衣類処理装置は外力が発生しても変形のない本来の状態を維持する支持体に減速機とモーター部を固定させる。
【0187】
例えば、洗濯機の場合、ドラムを収容するタブをキャビネットに1次固定させた後、タブ内部に射出成形方式で内装されている剛体からなるベアリングハウジングにモーター部と減速機を2次固定させる方式を適用する。またタブ外部にタブに結合された固定鋼板を配置し、固定鋼板にモーター部と減速機を固定させる方式を適用する。
【0188】
これにより、タブに相当な振動が発生しても、減速機と駆動部はベアリングハウジングや固定鋼板と共に傾くか又は振動する。その結果、減速機と駆動部自体は常に結合された状態を維持できる効果が得られ、駆動軸と回転軸の同軸状態を維持することができる。
【0189】
しかし、本発明に係る衣類処理装置は乾燥機であるので、キャビネット内に固定されるタブの構成が省略されている。またキャビネットの背面パネル120が相対的に薄い板からなるので、ステータ610が固定されてもローター620又は駆動軸630の回転時に反発力によって背面パネル120が容易に振動するか又は曲がる。背面パネル120が振動するか又は一時的に曲がると、ドラム200と結合して配置される回転軸740と駆動軸630が曲がり、回転軸740と駆動軸630がずれる問題が発生する。
【0190】
また背面パネル120は薄い鋼板からなるので、減速機700とモーター部600を全て支持することができない。例えば、減速機700とモーター部600が平行に背面パネル120に結合する場合、減速機700とモーター部600の全体長さ及び自重によって回転モメントが発生し、減速機700が下部に垂れる問題が発生する。その結果、ドラムに結合された回転軸740自体が減速機700とずれ、駆動軸630との同軸を維持することができない。
【0191】
その上に背面パネル120はモーター部600自体も支持することができない。背面パネル120はモーター部600の自重によってモーター部600が設けられた一面が下部に曲がる問題が発生する。元々背面パネル120はモーター部600自体の結合に適した構成ではない。
【0192】
一方、リヤケース420にステータ620が結合してモーター部600が支持されることが考えられる。ドラム200内に多量の衣類が収容されるか又は偏心が発生する場合、ドラム200が回転するたびに回転軸740が衣類の配置に沿ってずれることがある。このとき、ステータ610がドラム200とは別に分離されてリヤケース420に固定されているので、回転軸740はステータ610とは異なる幅で振動するか又は異なる角度に傾く。従って、回転軸740と駆動軸630が同軸を維持できない。
【0193】
またドラム200はフロントケース410とリヤケース420に支持されるか、又は後述するストッパー500によって設置位置が一定水準固定される。よって、ドラム200と結合された回転軸740の位置も一定水準固定される。従って、ドラム200に振動が発生しても振動はフロントケース410及びリヤケース420のいずれか又はストッパー500により緩衝される。
【0194】
しかし、ドラム200で発生した振動がモーター部600まで伝達された場合、リヤケース420に減速機700及びモーター部600が固定されても、回転軸740が振動する振動幅よりモーター部600及びリヤケース420が振動する振動幅がもっと大きい。このときにも駆動軸630と回転軸740が同軸を維持できない可能性がある。
【0195】
この問題を解決するために、本発明に係る衣類処理装置はモーター部600を減速機700に結合して固定させる。言い換えれば、減速機700自体が駆動部(M)全体の基準点の役割を果たす。即ち、減速機700が駆動部(M)全体の振動及び傾く角度量の基準の役割を果たす。
【0196】
モーター部600が衣類処理装置の他の構成に固定されず、減速機700のみに固定されるので、駆動部(M)に振動が伝達されたり外力が伝達されたりした場合、減速機700が傾くか又は振動すると、モーター部600は常に減速機700と同時に傾くか又は同時に振動する。
【0197】
その結果、減速機700と駆動部600は1つの振動系を形成し、減速機700と駆動部600は互いを基準として相対運動せず、固定状態を維持できる。
【0198】
駆動部600のうち、ステータ610が直接減速機700に結合して固定される。これにより、駆動軸630が減速機700を基準として設けられた位置が可変しない。駆動軸630の中心と減速機700の中心は互いに一致した状態で配置され、駆動軸630は減速機700の中心と同軸を維持した状態で回転する。
【0199】
上述した同軸及び一致の意味は、物理的に完璧な同軸及び一致を意味することではなく、機械工学的に認められる誤差範囲又は当業者が同軸又は一致であると認める程度の水準の範囲を許容する概念である。例えば、駆動軸630と回転軸740が5°内にずれた範囲を同軸又は一致状態であると定義することができる。
【0200】
駆動軸630が減速機700を基準として回転するが、傾くことを防止するために固定されており、ステータ610も減速機700に固定されているので、ステータ610とローター620の間隔は常に維持される。その結果、ステータ610とローター620の衝突が防止され、ローター620がステータ610を回転しながら回転中心が可変することによって発生するノイズや振動を原則的に遮断することができる。
【0201】
回転軸740は減速機700内でドラム200に向かって延び、減速機700と共に振動し、減速機700と共に傾く。即ち、回転軸740は減速機700で回転するように備えられるだけであり、設けられた位置は固定される。その結果、回転軸740と駆動軸630は常に平行に配置され、同軸を形成する。言い換えれば、回転軸740の中心と駆動軸630の中心は互いに一致した状態が維持される。
【0202】
減速機700とモーター部600はドラム200に負荷がないか又はモーター部600が動作しない場合には地面と平行な第1軸(S1)に沿って配置される。駆動軸630と回転軸740も第1軸(S1)に沿って平行に配置される。
【0203】
しかし、ドラム200に振動が発生するか又はモーター部600に振動が発生する場合、減速機700に振動が伝達されて減速機700が振動するか又は傾くことにより、一時的に減速機700が第2軸(S2)に傾く状態になる。
【0204】
このとき、モーター部600は減速機700に結合された状態であるので、減速機700と共に振動するか又は傾いて第2軸(S2)と平行に配置される。従って、駆動軸630と回転軸740も第2軸(S2)に沿って平行に配置される。
【0205】
結果として、減速機700が傾いてもモーター部600は減速機700と一体に動き、駆動軸630と回転軸740は同軸を維持する。
【0206】
従って、駆動軸630と回転軸740は常に減速機700を基準として傾くので、減速機700がレバー又はシーソーの作用点(P1)の役割を果たす。即ち、減速機700がモーター部600を含む振動系の第1作用点(P1)の役割を果たす。一方、減速機700は回転軸740を介してドラム200に結合されており、ドラム200はリヤケース420とは離隔しているので、ドラム200の荷重は減速機700に伝達される。減速機700はモーター部600だけではなく、ドラム200を含むシステムが1つの振動系を形成し、減速機700が振動系の基準又は作用点(P1)の役割を果たすことができる。
【0207】
減速機700自体が振動系の中心又は作用点(P1)の役割を果たすとしても、キャビネット100内に固定又は支持されなければならない。
【0208】
そのために、減速機700はリヤケース420に結合して固定される。この場合、減速機700はリヤケース420に結合された状態で傾くか又は振動するので、リヤケース420が減速機700及びモーター部600、ドラム200を含む振動系の中心の役割を果たすといえる。この場合にもモーター部600はリヤケース420と接触可能であっても直接結合せず、減速機700のみに結合して固定される。
【0209】
具体的には、リヤケース420の取付部429が減速機700及びモーター部600、ドラム200が形成するレバー又はシーソーの第2作用点(P2)の役割を果たす。
【0210】
減速機700、モーター部600及びドラム200が第1軸(S1)に沿って平行に配置された後、減速機700が第3軸(S3)と平行になる。第3軸(S3)はリヤケース420に結合された減速機700を通過する。このとき、減速機700とモーター部600が結合されているので、モーター部600も第3軸(S3)と平行になる。
【0211】
結局、駆動部600とドラム200は減速機700に結合して、駆動部600とドラム200は減速機700を基準として互いに平行に傾くか又は同時に振動する。
【0212】
本発明に係る衣類処理装置においてドラム200はベルトに結合しておらず、減速機700に支持される。従って、ドラム200は減速機700により回転するとき、遠心力などにより上方に持ち上げられるか又は下方に傾く。
【0213】
これを防止するために、本発明に係る衣類処理装置はドラム200の位置を固定するストッパー500をさらに含む。ストッパー500はドラム200の前方に配置される前方ストッパー510と、ドラムの後方に配置される後方ストッパー520を含む。
【0214】
このとき、ドラム200は回転軸740を基準として上方に持ち上げられる。従って、前方ストッパー510はドラムの前側の上部に接するように配置される。
【0215】
またドラム200は衣類の重さにより下部に垂れる恐れがある。従って、後方ストッパー520はドラム200の後側の下部に接するように配置される。
【0216】
前方ストッパー510はフロントケース410の設置部416に結合され、後方ストッパー520は熱交換部900の上部に支持される。
【0217】
図7は本発明に係る衣類処理装置のドラム200を支持するストッパー500を示す図である。
【0218】
ドラム200は回転軸740の自由端に結合して回転する。回転軸740は減速機700に固定されて減速機700からずれることを防止する。
【0219】
しかし、ドラム200は衣類の荷重や回転時に発生する衣類の落下などによって上部又は下部にずれることもある。その結果、ドラム200は回転軸740の自由端を基準として上部又は下部にずれる可能性がある。
【0220】
特にドラム200は回転軸740の自由端を基準として別々に振動するか又は傾く。即ち、ドラム200は弾性力を有する材質からなり、一定水準の変形が許容される材質からなる。これにより、過渡な振動や外力が回転軸740に伝達されることを遮断して回転軸740と駆動軸630の配列がずれることを防止することができる。
【0221】
またドラム200はベルトなどにより固定されていないので、衣類を収容した状態で回転すると、過渡な振動エネルギーが発生する。
【0222】
一方、ドラム200の前方と後方にはフロントケース410とリヤケース420が配置される。フロントケース410は投入連通孔412及びガスケット413を介してドラム200の前方と直接接することを回避することができる。しかし、ドラム200の背面は回転軸740に直接結合されるので、ドラムボディ210の後方はドラム背面220により遮蔽されており、リヤケース420はドラム背面220と直接対向する部分に駆動部(M)を固定する取付部429を設けなければならない。即ち、リヤケース420はフロントケース410のようにドラムに対向する一面を貫通孔として配置することができない。
【0223】
従って、リヤケース420がフロントケース410のようにドラム200の後方又は背面を回転可能に支持すると、ドラム背面220とリヤケース420が直接摩擦及び衝突する恐れがある。
【0224】
具体的には、リヤケース420は後述するドラム収容溝422と空気移動孔423及び取付部429によってドラム背面220と干渉する部品が多い。かかる状況でリヤケース420がドラム200を直接支持すると、ドラム背面220とリヤケース420が摩耗したり破損したりする可能性がある。
【0225】
よって、リヤケース420はドラム200と一定距離離隔した状態を維持する必要があり、リヤケース420自体はドラム200を直接支持することができない。
【0226】
またドラム200は多量の衣類が収容されて回転すると、ベルトなどがないので、フロントケース410やリヤケース420の方向に移動しながら回転する可能性もある。
【0227】
これらを総合的に考慮して、本発明の衣類処理装置はさらにドラム200の動きを許容範囲内に制限するストッパー500を含む。
【0228】
ストッパー500はフロントケース410に結合してドラムの前方の上端を支持する前方ストッパー510と、フロントケース410に回転自在に設けられてドラムの前方の下端を支持する支持ホイール533と、リヤケース420に結合してドラムの後方の下端を支持する後方ストッパー520を含む。
【0229】
ドラム200は駆動部(M)と支持ホイール533に支持されて回転され、ドラム200が過渡に動くときにのみそれを制限するように前方ストッパー510と後方ストッパー520が設けられる。これにより、前方ストッパー510と後方ストッパー520がドラム200の振動や一時的に発生する衝撃を緩和して、前方ストッパー510と後方ストッパー520が却ってドラム200を破損することを防止することができる。
【0230】
図7(a)を参照すると、前方ストッパー510はフロントケース410のストッパー設置部416に結合される固定板5111と、固定板5111から後方に延びるレバー板5112と、レバー板5112から下部に延びる延長板5113と、支持板5113においてドラム200の前方の上端に設けられる支持板512と、支持板512の下部に結合してドラム200と接するフェルト513とを含む。
【0231】
これにより、前方ストッパー510はドラム200が上方に持ち上げられると、レバー板5112と延長板5113が上方に一定水準持ち上げられながらドラム200の衝撃を吸収し、フェルト513がドラム200の前方と摩擦してドラム200が上方に過渡に持ち上げられないように制限する。
【0232】
ドラム200の投入口211の外周面はドラムボディ210より小さい直径に延びて支持ホイール533やフェルト513が接する接地部213を含む。これにより、フェルト513及び支持ホイール533が接地部213に正確に載せられてドラム200の移動を制限することができる。
【0233】
前方ストッパー510はドラムの前方の上端と特定間隔離隔して配置される。特定間隔は回転時にドラム200がガスケット413から外れることができる間隔であるか、又はドラム200が回転軸740を過渡にねじることができる範囲に該当する。
【0234】
図7(b)を参照すると、前方ストッパー510は支持板512とフェルト513が接地部213に回転自在に接するコンタクトホイール532からなる。
【0235】
これにより、支持ホイール533が接地部213の下部を支持し、コンタクトホイールが接地部213の上部を支持して、ドラム200が投入連通孔412から外れることを防止することができる。
【0236】
図7(c)を参照すると、即ち、リヤケース420とドラム200を離隔し、後方ストッパー520と駆動部(M)がドラム200の後方を支持し、ドラム200がリヤケース420に過渡に接近すると、後方ストッパー520はそれを阻止する。その結果、リヤケース420とドラム200の摩擦又は接触による損傷を防止することができる。
【0237】
後方ストッパー520はリヤケース420の前方に配置されてドラム背面220がリヤケース420と接触及び衝突することを防止する。ドラム200に衣類が収容されて回転すると、ドラム200はベルトにより固定されていないので、上部又は下部への移動だけではなく、前方や後方に移動する外力を発生させる。
【0238】
リヤケース420は駆動部(M)の荷重を支持するので、フロントケース410より厚いか又は大きい剛性を有する材質からなる必要がある。従って、リヤケース420はドラム200が下部に移動するとき、ドラム200の移動を緩衝せず支持するので、却ってドラム200を上部に押し出す反発力が発生する可能性もある。
【0239】
この過程でドラム200はフロントケース410に向かって強く加圧され、ひどい場合には、ドア130が強制に開放される。
【0240】
従って、後方ストッパー520はドラム200の後方と基準間隔離隔してドラム200が後方に移動することを一定水準許容することができる。これにより、ドラム200が過渡にフロントケース410を加圧することを遮断することができる。
【0241】
基準間隔とは、ドラム200に基準布量以上の衣類が収容されて、ドラム200が回転時に後方に押されて移動する場合、ドラム200の背面と後方ストッパー520が接して支持できる間隔である。
【0242】
これにより、後方ストッパー520はドラム200が基準間隔の後方に移動するときにのみドラム200を支持して後方ストッパー520が摩耗することを防止できる。後方ストッパー520にはドラム200と接するフェルトが取り付けられる。
【0243】
またドラム200とリヤケース420は基準間隔以上離隔して配置される。
【0244】
後方ストッパー520は、キャビネット100の底面や熱風供給部900に支持される支持結合部521と、支持結合部521からドラム200に向かって延びる支持脚部522と、支持脚522から前方に斜めに延びる延長部524と、延長部524からドラム背面220に対向するように延びる制限部525とを含む。
【0245】
支持脚部522は剛性を強化するために内部にさらに切開溝523が備えられる。
【0246】
延長部524は支持脚部522から斜めに延びてドラム200から加えられる外力を一定水準緩衝し、後方ストッパー520の全体の剛性を強化する。
【0247】
延長部524は支持脚部522から前方に延びる傾斜延長部5241と、傾斜延長部5241から上部に延びる直線延長部5242を含む。
【0248】
制限部525は直線延長部5242から後方に延びてドラム背面220と離隔して配置される離隔部5251と、離隔部5251においてドラム背面220の下部に対向するように設けられる荷重支持部5252を含む。
【0249】
荷重支持部5252の剛性を補強するために、荷重支持部5252の自由端を折り曲げて設けられる湾曲部5253がさらに備えられる。
【0250】
後方ストッパー520は離隔部5251によってドラム200の後方と直接接することを遮断することができる。却ってドラム200が後方に向かって一定水準移動することを許容する。
【0251】
結果として、リヤケース420は後方ストッパー520と減速機700又は駆動部600の間に配置される。
【0252】
一方、後方ストッパー520はドラムの下部と一定間隔離隔して配置される。一定間隔とは、ドラム200がシーリング部490から逸脱する間隔、又は回転軸740を過渡に歪ませる間隔に該当する。
【0253】
即ち、直線延長部5242はドラム200の後方と一定間隔離隔して配置される。
【0254】
図8は本発明に係るリヤケース420の構造を示す図である。
【0255】
モーター部600は減速機700に結合して固定され、減速機700自体が駆動部(M)の位置及び振動の基準になっても、減速機700はドラム200を回転させるためにドラム200の背面に配置された状態で支持される必要がある。
【0256】
従って、減速機700はリヤケース420に載せられてキャビネット100内で支持される。しかし、モーター部600とドラム200はリヤケース420から離隔して配置される。これにより、モーター部600又はドラム200が減速機700以外の他の構成に干渉されて減速機700とは別に運動することを防止することができる。
【0257】
その結果、リヤケース420は減速機700とモーター部600及びドラム200を含む振動系又は回転系においてシーソーの作用点の役割を果たす。
【0258】
リヤケース420はドラム200の背面に配置されてフロント板411と対向するリヤ板421と、リヤ板421から突出してドラム背面220に対向する形状に突出するドラム収容溝422を含む。ドラム収容溝422はドラム背面220から離隔し、ドラム背面220の外周面を一部収容する直径と深さでリヤ板421から突出して形成される。即ち、ドラム収容溝422はリヤ板421から第1高さ(L1)だけ突出してリヤ板421の前方にドラム背面220が一部収容されるようにする。ドラム収容溝422にはドラム背面220の吸入孔224に対向し、空気が通過する複数の連通孔424が設けられる。連通孔424の間には剛性を強化する強化折曲げ部426が備えられる。強化折曲げ部426は連通孔424の間に陥没又は突出して形成され、連通孔424の間に配置されたリヤ板421の剛性が弱化することを防止する。複数の連通孔424は熱風供給部900から供給される熱風がドラム200に供給される構成である。このとき、ドラム収容溝422がドラム背面220を収容しているので、連通孔424から吐出される熱風は吸入孔224に供給されるように誘導される。一方、本発明に係る衣類処理装置はドラム収容溝422とドラム背面220の間をシーリングするシーリング部450をさらに含み、シーリング部450はドラム収容溝422に収容されて取り付けられる。
【0259】
結果として、ドラム収容溝422はリヤ板421の剛性を強化するだけではなく、シーリング部450が設けられる空間を提供する。
【0260】
取付部490はドラム収容溝422が突出する方向と反対方向にドラム収容溝422内に陥没して設けられる。取付部490はドラム収容溝422の内周面から深さL2だけ陥没して形成される。取付部490はドラム収容溝422に陥没して設けられることにより、ドラム収容溝422の剛性を強化すると同時に、リヤ板421の全体的な剛性を強化することができる。
【0261】
また取付部490はドラム収容溝422から前方にL2だけ陥没することにより、ドラム背面220ともっと近く配置される。これにより、取付部490に取り付けられて固定される減速機700とドラム背面220の間隔を縮小でき、その分、減速機700とドラム背面220を連結する回転軸740の長さも縮小して、回転軸740の耐久性を保証するだけではなく、回転軸740が歪む角度範囲を減少することができる。
【0262】
また、取付部490はドラム収容溝422に陥没するが、減速機700及び駆動部600の直径より大きく形成される。これにより、減速機700とモーター部600の少なくとも一部が取付部490に収容されて全体的なキャビネット100の厚さを縮小することができる。
【0263】
取付部490はリヤ板421を貫通して減速機700から延びる回転軸740が通過する軸貫通孔4291と、軸貫通孔4291の外周面に設けられて減縮器700を支持する取付面4292と、取付面4292から後方に向かってドラム収容溝に延びる取付溝4294とを含む。取付面4292には減速機700又は減速機700を取付面4292に結合させる結合部800と結合される締結部4293が設けられる。
【0264】
一方、取付溝4294には減速機700又はモーター部600の少なくとも一部が収容される。従って、ステータ610に電流を供給する電線が置かれる電線支持溝4295が取付溝4294から外側に陥没して形成される。取付溝4294は駆動部(M)の直径よりも大きく形成される。
【0265】
なお、リヤケース420はコネクター930から供給された熱風をダクトカバー430に伝達する空気移動孔423をさらに備える。空気移動孔423に流入した空気はダクトカバー430に沿って連通孔424に流入される。
【0266】
図9は本発明に係る衣類処理装置のモーター部600が減速機700に結合されることを示す図である。
【0267】
減速機700は取付部429に取り付けられて支持されてドラム200を回転させる。ステータ610は減速機700に直接結合されて固定され、取付部429から離隔される。ローター620は減速機700に結合された駆動軸630によって減速機700に支持され、ステータ610を回転させる。
【0268】
ステータ610は減速機700に結合することにより、減速機700とモーター部600の配置が平行な同軸(S)を形成する。モーター部600は回転中心が同軸上(S)に配置され、減速機700も回転中心が同軸上(S)に配置される。
【0269】
その結果、ローター620も同軸(S)を基準として回転し、減速機700から延びる回転軸740も同軸(S)を基準として回転することができる。
【0270】
減速機700はステータ610を固定するように直接結合される。ステータ610はリヤケース420から離隔して配置されるか、又は取付部429から離隔して配置される。
【0271】
勿論、ステータ610はリヤケース420に接して支持されてもよく、減速機700に直接固定されていれば、リヤケース420にさらに結合されてもよい。
【0272】
ステータ610が減速機700に結合されており、減速機700は駆動軸630のrpmを変換して回転軸740を回転させるので、ドラム200も同軸(S)を基準として回転することができる。
【0273】
減速機700が振動又は回転して同軸(S)がずれる場合にも、駆動軸630と回転軸740は同軸(S)と平行に配置される。
【0274】
結果として、減速機700はリヤケース420に結合されて固定される。
【0275】
減速機700はリヤケース420の後方に結合し、ドラム200はリヤケース420の前方に配置されるので、リヤケース420はドラム200と減速機700の間に配置される。
【0276】
減速機700はドラム回転軸740がリヤケース420を貫通してドラムを回転させ、ドラム回転軸740を介してドラムの荷重を支持する。
【0277】
またリヤケース420はドラム200とモーター部600の間に配置される。減速機700はドラム200とモーター部600の間に配置されてリヤケース420に支持される。
【0278】
このとき、ドラム200とモーター部600はリヤケース420から全部離隔して配置される。従って、減速機700がドラム200及びモーター部600の支持中心の役割を果たす。
【0279】
またリヤケース420の前方にはドラム200が離隔して配置され、リヤケース420の後方にはモーター部が離隔して配置され、減速機700はリヤケースの後方からリヤケースを貫通して結合してモーター部600とドラム200を互いに連結する。
【0280】
従って、ドラム200とモーター部600は減速機700を介してリヤケース420に少なくとも一部の荷重を伝達することができる。
【0281】
その結果、モーター部600と減速機700及びドラム200はリヤケース420を基準として同時に傾くか又は同時に振動する。
【0282】
また、ステータ610が減速機700に固定されるので、駆動軸630は減速機700と一緒に傾くか又は減速機700と同時に振動する。
【0283】
図10は減速機700の外観を示す図である。
【0284】
減速機700は外観を形成し、内部にギアボックスを収容する減速機ハウジング710,720を含む。減速機ハウジングはモーター部600に対向する第1ハウジング710と、ドラム200に対向する第2ハウジング720を含む。
【0285】
図10(a)を参照すると、減速機700内のギアボックスはほとんどが第1ハウジング710の内部に収容され、第2ハウジング720は減速機700の内部を遮蔽する。これにより、減速機700の全体的な厚さを縮小してドラム200の長さをさらに延長することができる。
【0286】
第2ハウジング720は第1ハウジング710を遮蔽する遮断ボディ722と、遮断ボディ722の周りに沿って延長され、第1ハウジング710に結合される結合ボディ721と、遮断ボディ722において回転軸740を支持する軸支持部723とを含む。
【0287】
遮断ボディ722は円板状であり、結合ボディ721は遮断ボディ722から一定厚さを有して第1ハウジング710の一部に向かって延びる。
【0288】
勿論、結合ボディ721は第1ハウジング710に設けられて遮断ボディ722を結合させてもよい。
【0289】
軸支持部723は回転軸740がずれることを防止して回転軸740と駆動軸630の配列(align)を維持する。
【0290】
結合ボディ721には一定厚さを有して減速機700をステータ610又は取付部429に固定させる締結部780が設けられる。
【0291】
締結部780は結合ボディ721から外部に突出し、結合ボディ721と一体に形成される。締結部780はステータ610と結合される締結突起781と取付部429に結合される結合突起782のいずれかを含む。締結突起781は結合ボディ721の外周面に沿って離隔して複数個が備えられ、軸収容部713を基準として同角度離隔して配置される。
【0292】
図10(b)を参照すると、第1ハウジング710は多段に形成されて様々な直径のギアを収容する。一般的に減速機700に結合されるギアボックスは太陽ギアと、太陽ギアを公転する遊星ギアと、遊星ギアを収容して遊星ギアが回転するようにするリングギアとを含む。第1ハウジング710は第2ハウジング720に結合され、ングギアを収容するリングギアハウジング711と、リングギアハウジング711から第2ハウジング720と離れるように延びて遊星ギアの一端を収容する遊星ギアハウジング712を含む。
【0293】
遊星ギアハウジング712はリングギアハウジング711よりも小さい直径に形成される。しかし、遊星ギアハウジング712の中心とリングギアハウジング711の中心は互いに同軸(S)上に配置される。
【0294】
遊星ギアハウジング712にはローター620に回転可能に結合される駆動軸630が結合される。駆動軸630は第1ハウジング710内に挿入されて第1ハウジング710内でギアボックスにより回転可能に支持される。
【0295】
遊星ギアハウジング712の一面にはローター620を回転自在に支持する洗浄部640が置かれ、洗浄部640が結合して固定される洗浄突起7121が設けられる。また遊星ギアハウジング712には洗浄部640が回転自在に結合される洗浄結合孔7122も備えられる。
【0296】
洗浄突起7121と洗浄結合孔7122は駆動軸630を基準として一定角度離隔して複数個が設けられる。
【0297】
締結突起781は結合突起782よりも大きい断面積を有して厚く形成される。これにより、締結突起781とステータ610の結合力が強化され、ステータ610から伝達される振動を耐えることが容易になる。
【0298】
ステータ610は締結突起781に置かれて別の固定部材により締結突起781に結合される。締結突起はステータ610を貫通して締結される固定部材が締結される締結突起孔7811が形成され、締結突起孔7811は内部に固定部材と結合するねじ山が形成される。
【0299】
図11は減速機700にステータ610が結合される構造を示す図である。
【0300】
ステータ610は、減速機600に固定されるリング状の本体ボディ611と、本体ボディ611の内周面から延びて締結突起781に結合される固定リブ612と、本体ボディ611の周りに沿って外周面から延びてコイルが巻かれる歯(teeth)614と、歯614の自由端に設けられてコイルが離脱することを防止する磁極片(pole shoe)615と、コイルに電流を供給するように制御する端子616を含む。
【0301】
本体ボディ611は内部に収容空間613を備え、固定リブ612は本体ボディ611内において収容空間613を基準として一定角度離隔して複数個が設けられ、固定リブ612の内側には締結突起781と結合される固定部材が設けられる固定リブ孔6121を含む。
【0302】
ステータ610が減速機700に直接結合されるので、減速機700はステータ610に少なくとも一部が収容されて結合される。
【0303】
特に、減速機700がステータ610に収容されると、駆動部(M)の全体の厚さが縮小してドラム200の容積をさらに拡張することができる。また減速機700がステータ610に収容されれば、減速機700の回転軸740と駆動軸630がより精密に同軸を維持することができる。
【0304】
このために、減速機700は本体ボディ611の直径よりは小さく形成される。即ち、第1ハウジング710と第2ハウジング720は最大直径が本体ボディ611の直径よりは小さく形成される。これにより、減速機700は少なくとも一部が本体ボディ611に収容されて配置される。しかし、締結突起781は減速機ハウジングにおいて固定リブ612と重なるように延長される。これにより、締結突起781は固定リブ612に結合され、第1ハウジング710と第2ハウジング720の一部は本体ボディ611内に位置することができる。
【0305】
固定リブ612は締結突起781に直接結合される第1固定リブ612aと、締結突起781とは直接結合されないが、締結突起781や第1ハウジング710を支持する第2固定リブ612bとを含む。
【0306】
結合突起782は締結突起781とずれて配置され、締結突起781に干渉されることを防止できる。
【0307】
図12はモーター部600が減速機700に結合された構造を示す図である。
【0308】
ステータ610は減速機700に結合される。減速機700の一面に結合されるか、又は減速機700のハウジングから外側に突出する締結突起781に結合して減速機ハウジングの少なくとも一部が本体ボディ611の内部に収容されてもよい。これにより、本体ボディ611の中心と減速機700の中心及び回転軸630が常に同軸を維持することができる。
【0309】
一方、ローター620は磁極片(pole shoe)615と一定距離離隔した状態でステータ610を収容する。ローター620は駆動軸630が本体ボディ611に収容されている減速機700に固定されるので、ローター620とステータ610の間隔(G1)が常に維持される。
【0310】
従って、ローター620とステータ610が衝突するか、或いはステータ610から一時的に歪んだ状態で回転することが防止され、不要なノイズや振動の発生を遮断することができる。
【0311】
一方、減速機700の中心と駆動軸630の中心を通過する仮想の第1直径線(D1)と、本体ボディ611の中心を通過する仮想の第2直径線(D2)と、ローター620の中心を通過する仮想の第3直径線(D3)がいずれも駆動軸630の回転中心に配置される。
【0312】
これにより、減速機700自体が駆動軸630の回転中心となり、ステータ610が減速機700に直接固定されているので、駆動軸630が減速機700と位置ずれすることが遮断される。その結果、減速機700の信頼性を保証できる。
【0313】
図13は減速機700をリヤケース420に載置する構造を示す図である。
【0314】
モーター部600は減速機700に結合して固定されるが、減速機700はリヤケース420の取付部429に固定される。
【0315】
勿論、本発明に係る衣類処理装置はモーター部600が減速機700に結合して固定できれば、減速機700はどの構成に支持されても構わない。
【0316】
減速機700は取付部429に直接結合されて固定されるが、一般的に取付部429はリヤケース420をプレス成形して加工されるので薄い。従って、減速機700が取付部429に直接結合されると、取付部429が減速機700を固定することが容易ではない。特にモーター部600まで減速機700に結合されれば、モーター部600の荷重も取付部429に伝達される。よって、取付部429が駆動部(M)により曲がるなど、耐久性を保証できない。
【0317】
従って、本発明に係る衣類処理装置は取付部429の剛性を補強し、リヤケース420全体の耐久性を強化できるブラケット800をさらに含む。ブラケット800はリヤケース420より厚く形成され、リヤケース420より大きい剛性の材質からなる。
【0318】
ブラケット800は取付部429と面接触して結合されて取付部429の剛性を補強し、減速機700に結合して減速機700を取付部429に固定させる。
【0319】
減速機700は取付部429に結合された状態でブラケット800に結合されてもよく、ブラケット800のみに結合されて取付部429に固定されてもよい。
【0320】
ブラケット800は取付部429に結合し、減速機ハウジングにも結合されるメインブラケット810を含む。メインブラケット810は取付面4292に固定された状態で減速機700を支持する。
【0321】
メインブラケット810は減速機700と直接結合される複数の設置リブ814を含み、設置リブ814は減速機700に締結される固定部材が結合されるように設置リブ孔8143を含む。
【0322】
メインブラケット810は取付面4292に設けられる締結部4293と噛み合うように形成される固定突起8111を含む。締結部4293は取付面4292から陥没して形成され、固定突起8111は締結部4293に挿入されてメインブラケット810が振動などによって取付部429で回転するか又は設置位置が変更されることを遮断することができる。
【0323】
減速機700はメインブラケット810に結合し、取付部429からは離隔して、取付部429と減速機700が衝突して発生するノイズ及び振動を遮断することができる。
【0324】
しかし、減速機700はモーター部600から動力を受け、内部でギアボックスが回転するので、相当な振動が発生する。また減速機700はドラム200でも振動が伝達される。従って、メインブラケット810と減速機700の結合力を向上させる必要がある。
【0325】
このために、ブラケット800はメインブラケット810と減速機700に全て結合して減速機700をメインブラケット810に固定させる補助ブラケット820をさらに含む。
【0326】
メインブラケット810と補助ブラケット820は減速機700を囲むように結合される。メインブラケット810は減速機700の一面に結合し、補助ブラケット820は減速機700の他面に結合して減速機700の両面を固定する。
【0327】
例えば、メインブラケット810は結合突起782の一側に結合され、補助ブラケット820は結合突起782の他側に結合されて減速機700を固定する。
【0328】
補助ブラケット820は取付部429に結合されてもよいが、メインブラケット810に結合されて固定されてもよい。メインブラケット810が取付部429よりも剛性が大きいので、補助ブラケット820はメインブラケット810に結合された方が安定する。
【0329】
図14はブラケット800と減速機700が結合される構造の一実施例を示す図である。
【0330】
図14(a)を参照すると、結合突起782は締結突起781よりも面積、大きさ及び厚さのいずれかが小さいが、締結突起781の数よりも多く形成されてもよい。
【0331】
結合突起782は締結突起781とずれて配置される。また結合突起782は締結突起781と平行に配置されるか或いは互いに異なる高さに配置されてもよい。
【0332】
結合突起782はブラケット800に支持されるか又はブラケット800に面接触するように板状に形成され、ブラケット800と締結される締結部材が結合される結合突起孔7821が備えられる。
【0333】
図14(b)を参照すると、メインブラケット810はリング状に形成されて取付面4292に載置されるメインボディ811を含む。メインボディ811は取付面4292と面接触するように取付面4292に対応する直径を有する。
【0334】
固定突起8111はメインボディ811の周りに沿って複数個が設けられ、固定突起8111はメインボディ811の中心を基準として同じ角度離隔して配置される。固定突起8111は取付面4292に設けられる締結部4293に支持されてもよい。
【0335】
一方、メインボディ811は取付面4292に締結部材により固定される。このとき、締結部材が結合される締結孔がメインボディ811を貫通して形成される。
【0336】
しかし、固定突起8111はメインボディ811に折り曲げられるか又は陥没して形成されるので、メインボディ811よりも衝撃や振動の吸収力が高い。従って、締結孔は固定突起8111に形成され、締結部材は固定突起8111を貫通して取付面4292に結合される。
【0337】
メインボディ811の内周面には円板状のシートボディ912が備えられる。シートボディ912は取付面4242の直径よりも小さい直径に形成され、取付面4242に接しない領域である。
【0338】
メインボディ811が取付部429に結合して固定されるためのものであれば、シートボディ912はメインボディ811の内周面から延びて減速機700の荷重を支持するためのものである。
【0339】
シートボディ912はメインボディ811の内周面から折り曲げられて延び、メインブラケット810の剛性を強化し、減速機700の荷重を効果的に支持することができる。
【0340】
減速機700はシートボディ912に直接結合されてもよい。即ち、減速機の結合突起782はシートボディ912に結合されることができる。
【0341】
しかし、シートボディ912の直径が相対的に大きい場合には、シートボディ912の内周面には内部に突出する設置リブ814が備えられる。
【0342】
設置リブ814は結合突起782よりも大きい面積に形成され、シートボディ912から突出した長さよりも円周方向に対応する幅が大きく形成される。これにより、設置リブ814は安定して減速機700の荷重を支持できる。設置リブ814は結合突起782に対応する数だけ備えられ、結合突起孔7821に対応する設置リブ孔81413が備えられる。
【0343】
設置リブ814はシートボディ912と平行に延びても良いが、シートボディ912の一面から軸方向に突出して延びても良い。設置リブ814は減速機700に向かう方向にシートボディ912から突出する。
【0344】
これにより、減速機700がブラケット800の外部に過渡に突出することを防止することができる。またメインブラケット810が補助ブラケット820と締結される場合には、設置リブ814に載置された結合ボディ782が補助ブラケット820にさらに密着するか又は収容されるように誘導することができる。
【0345】
図14(c)を参照すると、補助ブラケット820はリング状に形成されて台座812に載せられる補助ボディ821と、補助ボディ821から内側に延びる遮蔽ボディ822を含む。
【0346】
補助ボディ821はメインボディ811には接せず、台座812に載せられる。このために、補助ボディ821は台座812に対応する直径に形成される。これにより、メインブラケット810と補助ブラケット820が取付部429を介して結合されても補助ブラケット820が取付部429と干渉することを防止することができる。
【0347】
補助ボディ821は台座812に直接接して支持され、別の締結部材により台座812と結合される。即ち、台座812は締結部材が貫通して結合される台座孔8121を備え、補助ボディ821は台座孔8121に対応する位置に補助ボディ孔8211を備える。
【0348】
遮蔽ボディ822は設置リブ814を遮蔽する。即ち、遮蔽ボディ822は台座812の内側に設置リブ814を全て遮蔽する厚さで延びる。遮蔽ボディ822は設置リブ814に載せられた減速機の結合ボディ782を遮蔽すると同時に、結合ボディ782の一面も遮蔽するように備えられる。
【0349】
遮蔽ボディ822は補助ボディ821が台座812に結合するとき、設置リブ814と結合ボディ782に密着するように形成される。即ち、遮蔽ボディ822と設置リブ814の間に結合ボディ782が配置され、結合ボディ782は遮蔽ボディ822と設置リブ814に固定されて支持される。
【0350】
一方、遮蔽ボディ822は設置リブ814に対応する面積に形成されて設置リブ814が収容されるように陥没するリブ収容溝8221を含む。
【0351】
リブ収容溝8211は設置リブ814の数に対応して備えられ、設置リブ814に対応する位置に備えられる。リブ収容溝8211は設置リブ814を全部収容するように設けられるか、或いは設置リブ814の一面を押圧するように設けられる。
【0352】
補助ブラケット820がメインブラケット810に結合されると、設置リブ814と結合突起782はリブ収容溝8211に挿入されて固定される。
【0353】
結合突起782は設置リブ814とリブ収容溝8211に密着又は加圧されて固定される。
【0354】
これにより、補助ブラケット820がメインブラケット810からずれることを防止し、結合突起782もリブ収容溝8211と設置リブ814に固定されて減速機700が安定して固定される。
【0355】
遮蔽ボディ822は締結突起781と重なることが防止され、締結突起781を露出させる減速回避孔8222をさらに含む。減速回避孔8222から締結突起781が露出してステータ610が締結突起781に安定して結合される。
【0356】
また遮蔽ボディ822は端子816に連結される電線が通過できるように電線回避溝8223をさらに含む。
【0357】
一方、遮蔽ボディ822は減速機700の第1ハウジング710の表面の一部を遮蔽するように設けられる。これにより、減速機700が振動や衝撃にもブラケット800の外部に離脱することを防止することができる。
【0358】
補助ブラケット820は減速機700の第1ハウジング710から突出する洗浄突起7121が挿入される支持孔824をさらに含み、設置リブ814から突出して補助ブラケット820に挿入される貫通突起8141が挿入される突起締結孔825が備えられる。
【0359】
図15はブラケット800が減速機700に結合される態様を示す図である。
【0360】
図15(a)を参照すると、メインブラケット810はまず減速機700に結合して減速機700を固定させる。減速機ハウジングから延びる結合突起782はメインブラケット810の設置リブ814に載せられる。結合突起782と設置リブ814は締結部材により結合される。
【0361】
このとき、締結突起781は設置リブ814を回避して配置されるか或いはメインブラケット810の内部に露出される。
【0362】
図15(b)を参照すると、メインブラケット810に減速機700が載置されると、補助ブラケット820がメインブラケット810に結合される。
【0363】
補助ボディ821は台座812に結合され、遮蔽ボディ822は減速機700と台座812の内部空間を遮蔽する。
【0364】
遮蔽ボディ822においてリブ収容溝824は結合リブ782が載置された設置リブ814を収容する。結合リブ782はリブ収容溝824と設置リブ814の間に配置されて支持される。その結果、結合リブ782が任意に設置リブ814から分離されることを防止できる。
【0365】
遮蔽ボディ822は減速回避溝8222によって締結突起781が外部に露出されるように形成される。これにより、ブラケット800が減速機700を固定してもモーター部600と減速機700が結合することを妨害しない。
【0366】
減速機700はメインブラケット810に結合されて十分に固定される。補助ブラケット820はメインブラケット810と減速機700の結合力を強化し、減速機700がメインブラケット810から任意に分離されることを防止する。
【0367】
減速機700はメインブラケット810と補助ブラケット820に固定されて、別に取付部429に固定される構成がなくても、安定して取付部429に固定される。
【0368】
また減速機700が直接取付部429に結合されず、ブラケット800に固定及び支持されて取付部429に結合されてもよい。これにより、減速機700がモーター部600と結合された状態でも安定して取付部429に固定されることができる。
【0369】
図16はブラケット800がリヤケース420に結合された態様を示す図である。
【0370】
図16(a)を参照すると、メインブラケット810はリヤケース420の前方において取付部429に結合される。
【0371】
ドラム200に衣類が収容された状態で回転すると、ドラム200が減速機700に向かって押し出す力を加えることができる。特にドアが衣類により開放されないように、ドラム200はフロントケース410に向かって加圧されるか或いは移動することが防止されるように設計される。
【0372】
このとき、減速機700がリヤケース420の後方に離脱しないように、メインボディ811は取付面4292においてモーター部600に対向しない一面に結合される。従って、メインブラケット810は減速機がモーター部600に向かって押されて移動しないように減速機700を固定することができる。
【0373】
メインブラケット810はドラム背面220に対向して取付部429の前方に結合される。取付部429はリヤケース420からドラム200に向かって突出する。従って、メインブラケット810においてメインボディ811は取付部429のドラム200に向かって突出した取付面4292の一面に結合されて固定される。
【0374】
メインボディ811に突出した固定突起8111は取付面4292に形成された締結部4293に収容される。勿論、固定突起8111の対向側に締結部4293が収容されてもよい。固定突起8111はメインボディ811から押圧されて形成されるので、反対側は収容溝となる。
【0375】
従って、締結部4293は取付面4292からドラム200に向かって突出し、ドラム200から離れるように突出してもよい。固定突起8111は締結部4293に載置されるように締結部4293に突出した方向と同方向に突出して形成される。
【0376】
メインボディ811は取付面4292に面接触して結合されるので、取付面4292の厚みが増加する効果が得られる。また取付面4292が曲がることをメインボディ811が防止するので、取付面4292の剛性が強化される効果が得られる。
【0377】
補助ブラケット820がメインブラケット810に取り付けられると、補助ブラケット820の遮蔽ボディ822がリヤケース420の前方に露出される。
【0378】
図16(b)を参照すると、補助ブラケット820はリヤケース420の後方においてメインブラケット420の取付部429に露出した領域に結合されて減速機700を固定する。メインブラケット420においてメインボディ811は取付面4292に結合されているので、台座812のみが取付部429に露出される。
【0379】
従って、補助ブラケット820は台座812に結合されて減速機700を固定する。
【0380】
結果として、メインブラケット810はリヤケース420の前方に結合され、補助ブラケット820はリヤケース420の後方でメインブラケット810に結合される。
【0381】
結局、補助ブラケット820は取付面4292より小さい直径に形成されて減速機700がメインブラケット810に結合されることを集中して補助する。
【0382】
図17はリヤケース420に減速機700が結合されて支持される構造を示す図である。
【0383】
取付面4292の前面にはメインブラケット810のメインボディ811が結合され、台座812はメインボディ811に段差を形成するか、又はメインボディ811から延びる部分が一定量折り曲げられる溝が形成されて、メインブラケット810の全体剛性を強化することができる。
【0384】
設置リブ814は台座812からリヤケース420の後方に傾いて延びる延長面8141と、延長面8141からリヤ板411と平行な方向に延びて結合リブ782を支持する支持面8142を含む。
【0385】
支持面8142は締結部材が結合される固定孔8413を備える。
【0386】
設置リブ814は支持面8142から補助ブラケット820に向かって延びる貫通突起8144をさらに含む。
【0387】
減速機700は減速機ハウジング710から延びた結合突起782が支持面8142に載置されて結合される。
【0388】
補助ブラケット800は補助ボディ821が台座812に接して結合され、遮蔽ボディ822は設置リブから延長面8141の傾斜に沿って陥没する傾斜面824を含む。傾斜面824は設置リブ814を収容するリブ収容溝8221まで傾いて延びる。
【0389】
遮蔽ボディ822は貫通突起8144が挿入されて固定される突起締結孔825を備える。突起締結孔825は貫通突起8144が貫通して支持される。貫通突起8144と突起締結孔825によって補助ブラケット820とメインブラケット810が結合される位置を容易に決定することができる。貫通突起8144は結合ボディ782を貫通してもよい。
【0390】
なお、取付部429はドラム収容溝423から前方に向かって陥没する取付溝4294を含み、取付面4292は取付溝4294の内側から延びる。
【0391】
このとき、メインブラケット810と補助ブラケット820が取付面4292に固定されるので、減速機の第1ハウジング710の少なくとも一部は取付溝4294に収容されて配置される。
【0392】
例えば、第1ハウジング710と第2ハウジング720に収容されたギアボックス730は取付溝4294の内側に配置される。
【0393】
その結果、リヤケース420及び減速機700が占める体積を最小化することができる。
【0394】
図18は本発明に係る衣類処理装置の駆動部(M)の一実施例を示す図である。
【0395】
リヤケース420にはブラケット800が結合され、ブラケット800には減速機700が結合されて支持される。モーター部600は減速機700とリヤケース420の後方に配置され、ドラム背面220はリヤケース420と減速機700の前方に配置される。
【0396】
モーター部600のステータ610はリヤケース420から離隔して配置され、ステータ610に電流を供給する端子616はリヤケース420の近くに配置されるか、又はリヤケース420に接することはできるが、リヤケース420に結合及び固定されていない。
【0397】
ローター620はステータ610に対向する永久磁石623と、永久磁石623が結合してステータ610の外周面から離隔して設けられる設置ボディ622と、設置ボディ622から延びてステータ610に対向して回転するローターボディ621とを含む。ローターボディ621はステータ610の直径より大きい円板状に形成され、設置ボディ622はローターボディ621の外周面でステータ610の外周面を収容するように設けられる。ローターボディ621の中央には駆動軸630が結合し、駆動軸630と設置ボディ622の間を貫通してステータ610内に空気を注入する複数の流入孔が形成される。
【0398】
駆動軸630はローターボディ621の中央に結合されるスタッド(stud)631に結合して減速機700内に延びる。
【0399】
駆動軸630にはローターボディ621の内面を回転自在に支持する洗浄部640が結合される。洗浄部640は駆動軸630に結合する結合洗浄部642と、結合洗浄部642でローターボディ620を支持する支持洗浄部641とを含む。
【0400】
洗浄部640により、ローター620及び駆動軸630が回転する間に歪むことを防止することができる。
【0401】
勿論、洗浄部640はローター620に結合されることではなく、減速機700に結合されてローター620を回転自在に支持してもよい。
【0402】
減速機700の第1ハウジング710はローターボディ620に対向し、第2ハウジング720は第1ハウジング710に結合してドラム背面220に対向する。
【0403】
第1ハウジング710及び第2ハウジング720の内部にはギアボックス730が備えられる。ギアボックス730は駆動軸630の自由端に備えられるか又は駆動軸630の自由端に結合する太陽ギア731と、太陽ギア731に噛み合って回転する少なくとも一つ以上の遊星ギア732と、遊星ギア732の外周面に結合して遊星ギア732の回転を誘導するリングギア733と、複数の遊星ギア732を回転自在に支持するキャリア734とを含む。
【0404】
遊星ギア732は太陽ギア731の周りに沿って配置され、それぞれの遊星ギア732は太陽ギア731とリングギア733に噛み合って回転する第1遊星ボディ7321と、第1遊星ボディ7321よりも小さい直径で形成される第2遊星ボディ7322と、第1遊星ボディ7321と第2遊星ボディ7322をキャリア734に回転自在に支持するギア軸7323とを含む。
【0405】
太陽ギア731が回転すると、遊星ギア732が回転してギア軸7323を回転させてキャリア734を回転させる。
【0406】
キャリア734はギア軸7323の一端に結合される第1キャリア7341と、ギア軸7323の他端に結合される第2キャリア7342とを含む。
【0407】
第1キャリア7341と第2キャリア7342はリング状又は円板状に形成される。
【0408】
一方、第2キャリア7342の回転中心には回転軸740が延長される。回転軸740は第2キャリア7342と一体に設けられるか、又は第2キャリア7342に結合して延びる。
【0409】
第1ハウジング710は第1遊星ボディ732の外周面又はリングギア733の外周面を固定するリングギアハウジング711と、第2遊星ボディ732と第1キャリア7341を回転自在に収容するようにリングギアハウジング711から延びる遊星ギアハウジング712と、遊星ギアハウジング712から延びて駆動軸630を回転自在に支持する軸収容部713とを含む。
【0410】
リングギアハウジング711は第1ハウジング710の側面を形成し、遊星ギアハウジング712は第1ハウジング710の側面の一部とローター620に対向する一面を形成する。軸収容部713は遊星ギアハウジング712の内側に延びるパイプ状に形成される。軸収容部713は第2遊星ボディ732が第1遊星ボディ731よりも小さい直径に形成される空間に配置される。軸収容部713の内周面には駆動軸630を回転自在に支持する駆動ベアリング770が設けられる。駆動ベアリング770は駆動軸630の長さ方向に沿って離隔して複数個が設けられる。
【0411】
これにより、駆動ベアリング770と軸収容部713は減速機700の外部に突出せず、減速機700の内部に配置されて駆動軸630が配置される間隔を縮小することができる。即ち、減速機700自体の体積も減少し、減速機700とモーター部600の間隔も縮小することができる。
【0412】
従って、駆動部(M)の全体の厚さも縮小でき、ステータ610を減速機700にもっと近く結合して駆動軸630が歪むことを防止することができる。
【0413】
また駆動ベアリング770と軸収容部713が減速機700内に配置されることにより、駆動軸630が減速機700に近づいてステータ610内に減速機700が収容されて配置される。結果として、モーター部600の空間を活用して減速機700の少なくとも一部を配置することができる。
【0414】
その結果、リヤケース420とフロントケース410の間に配置されるドラム200の長さをさらに拡張し、ドラム200の容積を拡大することができる。
【0415】
一方、第2ハウジング720はリングギアハウジング711に結合される結合ボディ721と、結合ボディ721においてギアボックス730を遮蔽する遮断ボディ722と、遮断ボディ722から延びて回転軸740を回転自在に支持する軸支持部723とを含む。軸支持部723は遮断ボディ722から延びるパイプ状に形成され、軸支持部723の内部には回転軸740を回転自在に支持する軸ベアリング760が設けられる。
【0416】
軸ベアリング760は回転軸740の長さ方向に沿って一定距離離隔して複数個が設けられる。
【0417】
回転軸740の自由端はドラム背面220に挿入されて結合される。このとき、回転軸740とドラム背面220はできる限り近く配置される。軸ベアリング760のいずれかはドラム背面220の前方に配置されてよい。
【0418】
駆動軸630がローター620により回転すると、太陽ギア731が回転し、遊星ギア732はそれに噛み合って回転する。第1遊星ボディ7321がリングギア733に噛み合って回転するが、リングギア733が固定されているので、第1遊星ボディ7321は反作用により太陽ギア731の周りに沿って回転する。
【0419】
遊星ギア732はギア軸7323を回転させ、結果としてキャリア734を回転させる。キャリア734が回転すると、第2キャリア734から延びる回転軸740が回転する。
【0420】
このとき、遊星ギア732は太陽ギア731と噛み合うので、太陽ギア731と噛み合って逆に回転しても、遊星ギア732がリングギア733に回転しながら、反作用によりキャリア734は太陽ギア731と同じ方向に回転し、結局、回転軸740は太陽ギア731と同じ方向に回転する。
【0421】
一方、太陽ギア731の直径よりも遊星ギア732の外周面の直径及びキャリア734の直径が大きいので、回転軸740は太陽ギア731よりも低いrpmで回転する。従って、回転軸740は駆動軸630よりも低いrpmで回転する。しかし、摩擦損失以外にはエネルギーが浪費されないので、駆動軸630に伝達された動力は回転軸740に伝達される。従って、回転軸740の回転数が減少するほど、回転力であるトルクが増幅される。
【0422】
減速機700がモーター部600で発生する低トルク及び高rpmに該当する動力を高トルク及び低rpmに該当する動力に変換するので、減速機700がモーター部600の動力を変換してドラム200に伝達するといえる。
【0423】
一方、駆動軸630の軸方向であるa方向と回転軸740の軸方向であるb方向は互いに同軸を形成する。このとき、駆動軸630は減速機700内に支持され、ステータ610も減速機700に固定されて結合されるので、駆動軸630が減速機700となすa方向はほとんど常に維持される。
【0424】
このとき、ギアボックス730が減速機700内にギア結合方式で固定され、回転軸740もギアボックス730において減速機ハウジング720及びベアリング770により軸が固定されるので、回転軸740が減速機700から延びるb方向は常に維持される。
【0425】
従って、a方向とb方向は同軸を形成して回転軸740と駆動軸630はほとんどの場合同軸を維持することができる。
【0426】
回転軸740と駆動軸630は減速機ハウジングと一緒に傾くか又は減速機ハウジングと同時に振動する。
【0427】
本発明は様々な形態に変形して実施することができ、その権利範囲は上述した実施例により限られない。従って、変形された実施例が本発明の請求範囲の構成要素を含んでいれば、本発明の権利範囲に属するといえる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10(a)】
図10(b)】
図11
図12
図13
図14(a)】
図14(b)】
図14(c)】
図15(a)】
図15(b)】
図16(a)】
図16(b)】
図17
図18