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特許7583945繰り返しPUCCH通信回数の指示と取得のための方法、装置、及びシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-06
(45)【発行日】2024-11-14
(54)【発明の名称】繰り返しPUCCH通信回数の指示と取得のための方法、装置、及びシステム
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/232 20230101AFI20241107BHJP
   H04W 72/231 20230101ALI20241107BHJP
   H04W 28/04 20090101ALI20241107BHJP
【FI】
H04W72/232
H04W72/231
H04W28/04
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2023541649
(86)(22)【出願日】2021-07-29
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-17
(86)【国際出願番号】 CN2021109135
(87)【国際公開番号】W WO2022148011
(87)【国際公開日】2022-07-14
【審査請求日】2023-09-06
(31)【優先権主張番号】202110023352.9
(32)【優先日】2021-01-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515003145
【氏名又は名称】チャイナ・テレコム・コーポレーション・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】CHINA TELECOM CORPORATION LIMITED
【住所又は居所原語表記】31, JINRONG STREET, XICHENG DISTRICT, BEIJING 100033, CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100101498
【弁理士】
【氏名又は名称】越智 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100107401
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 誠一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100120064
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 孝夫
(74)【代理人】
【識別番号】100182257
【弁理士】
【氏名又は名称】川内 英主
(74)【代理人】
【識別番号】100202119
【弁理士】
【氏名又は名称】岩附 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】リ,ナンシ
(72)【発明者】
【氏名】チュー,ジャンチー
(72)【発明者】
【氏名】グオ,ジン
(72)【発明者】
【氏名】イン,ハン
(72)【発明者】
【氏名】シェ,シャオミン
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ペン
【審査官】横田 有光
(56)【参考文献】
【文献】vivo,Discussion on Solutions for PUCCH coverage enhancement [online],3GPP TSG-RAN WG1 #103-e R1-209648(R1-2009648),2020年11月10日,[検索日2024.6.28],インターネット <URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_103-e/Docs/R1-2009648.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4、6
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物理的なアップリンク制御チャネル(PUCCH)の繰り返し回数を指示する方法であって、
無線リソース制御シグナリングを介したユーザ装置(UE)のための複数の物理的なアップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを設定することと、
予め定義されたルールを使用して、複数のPUCCHリソースの各PUCCHリソースに対応する繰り返し回数を決定することと、
UEによるPUCCH通信の現在の繰り返し回数を決定することと、
現在の繰り返し回数に対応して、UEによるPUCCH通信のための現在のリソースインデックス番号を決定することと、
現在の繰り返し回数指示するために、現在のリソースインデックス番号をUEに送信し、UEが受信した現在のリソースインデックス番号をデコードし、現在の繰り返し数を決定することと、を含み、
予め定義されたルールを使用して、複数のPUCCHリソースの各PUCCHリソースに対応する繰り返し回数を決定すること、は、
すべてのPUCCHリソースをPUCCHフォーマットに従って分類することと、
各分類の各PUCCHリソースに対応して繰り返し回数を決定することと、を含み、
複数のPUCCHリソースの各PUCCHリソースに対応する繰り返し回数を決定すること、は、
各PUCCHリソースに対応する繰り返しパラメータを決定することと、
各繰り返しパラメータに対応する繰り返しの数を決定することと、を含み、
各PUCCHリソースに対応する繰り返しパラメータを決定することは、
PUCCHの繰り返しパラメータセットにおける各繰り返しパラメータのシリアル番号を設定することと、
各分類におけるすべてのPUCCHリソースインデックス番号をソートすることと、
各PUCCHリソースインデックス番号のシリアル番号に対応する繰り返しパラメータのシリアル番号を決定することと、
リソースインデックス番号に対応する繰り返しパラメータとして、シリアル番号の繰り返しパラメータを取得することと、を含む方法。
【請求項2】
現在のリソースインデックス番号をUEに送信することは、現在のリソースインデックス番号を、ダウンリンク制御情報のPUCCHリソースインジケータを介してUEに送信すること、を含む、請求項1に記載のPUCCHの繰り返し回数を指示する方法。
【請求項3】
各PUCCHリソースインデックス番号のシリアル番号に対応する繰り返しパラメータのシリアル番号を決定することは、
各PUCCHリソースインデックス番号のシリアル番号と、繰り返しパラメータセットの要素の合計と、に対する剰余演算を実行することと、
剰余が0でない場合に、剰余に応じて、繰り返しパラメータのシリアル番号を決定することと、
剰余が0の場合に、繰り返しパラメータセットの要素の合計に応じて、繰り返しパラメータのシリアル番号を決定することと、を含む、請求項1又は2に記載のPUCCHの繰り返し回数を指示する方法。
【請求項4】
繰り返しパラメータセットは、予め定義された繰り返し回数セットであり、
各繰り返しパラメータに対応して繰り返し回数を決定することは、繰り返しパラメータセット内の各繰り返しパラメータを繰り返し回数として取得することを含む、請求項1又は2に記載のPUCCHの繰り返し回数を指示する方法。
【請求項5】
各繰り返しパラメータに対応して繰り返し回数を決定することは、
各PUCCHフォーマットにおけるPUCCHリソースの繰り返し回数を設定することと、
繰り返しパラメータセット内の各繰り返しパラメータを、予め定義された繰り返し回数セット内のPUCCHフォーマットの繰り返し回数に対するオフセット値として設定することと、を含む、請求項1又は2に記載のPUCCHの繰り返し回数を指示する方法。
【請求項6】
無線リソース制御シグナリングを介して、基地局によりユーザ装置(UE)に対して設定された複数の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースのリソース設定情報を受信することと、
基地局により送信されたPUCCH通信のためにUEにより使用されるリソースの現在のリソースインデックス番号を受信することと、
予め定義されたルールを使用することによって受信した現在のリソースインデックス番号をデコードし、対応する現在の繰り返し回数を取得することと、を含み、
予め定義されたルールを使用することによって受信した現在のリソースインデックス番号をデコードし、対応する現在の繰り返し回数を取得することは、
受信した現在のリソースインデックス番号に応じて、対応する繰り返しパラメータを決定することと、
決定された繰り返しパラメータに応じて、対応する現在の繰り返し回数を決定することと、を含み、
受信した現在のリソースインデックス番号に応じて、対応する繰り返しパラメータを決定することは、
PUCCHフォーマットにおけるすべてのPUCCHリソースインデックス番号のうち、受信された現在のリソースインデックス番号のシリアル番号を決定することと、
PUCCHの繰り返しパラメータセットにおける各繰り返しパラメータのシリアル番号の設定することと、
現在のリソースインデックス番号のシリアル番号に対応して、繰り返しパラメータのシリアル番号を決定することと、
現在のリソースインデックス番号に対応して繰り返しパラメータとしてシリアル番号の繰り返しパラメータを取得することと、を含む、PUCCH繰り返しの回数を得るための方法。
【請求項7】
現在のリソースインデックス番号のシリアル番号に対応して、繰り返しパラメータのシリアル番号を決定することは、
現在のリソースインデックス番号のシリアル番号と、繰り返しパラメータセットの要素の合計と、に対して剰余演算を実行することと、
剰余が0でない場合に、剰余に応じて、対応する繰り返しパラメータのシリアル番号を決定することと、
剰余が0の場合に、繰り返しパラメータセットの要素の合計に応じて、対応する繰り返しパラメータのシリアル番号を決定することと、を含む、請求項6に記載のPUCCH繰り返しの回数を得るための方法。
【請求項8】
決定された繰り返しパラメータに応じて、対応する現在の繰り返し回数を決定することは、
繰り返しパラメータセットが予め定義された繰り返し回数セットである場合に、決定された繰り返しパラメータを、対応する現在の繰り返し回数として取得すること、を含む、請求項6又は7に記載のPUCCH繰り返しの回数を得るための方法。
【請求項9】
決定された繰り返しパラメータに応じて、対応する現在の繰り返し回数を決定することは、
繰り返しパラメータセット内の各繰り返しパラメータが、予め定義された繰り返し回数セット内のPUCCHのフォーマットの繰り返し回数に対するオフセット値である場合に、決定された繰り返しパラメータと、PUCCHフォーマットにおけるPUCCHリソースと、予め定義された繰り返し回数セットと、に応じて、対応する現在の繰り返し回数を決定すること、を含む、請求項6又は7に記載のPUCCH繰り返しの回数を得るための方法。
【請求項10】
無線リソース制御シグナリングを介してユーザ装置(UE)の複数の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを設定するように構成されたリソース設定モジュールと、
予め定義されたルールを使用して複数のPUCCHリソースの各PUCCHリソースに対応する繰り返し回数を決定するように構成された対応関係決定モジュールと、
UEによるPUCCH通信の現在の繰り返し回数を決定するように構成された繰り返し回数決定モジュールと、
現在の繰り返し回数に対応して、UEによるPUCCH通信のためのリソースの現在のリソースインデックス番号を決定するように構成されたリソースインデックス番号決定モジュールと、
現在の繰り返し回数を指示するために、現在のリソースインデックス番号をUEに送信して、UEが受信した現在のリソースインデックス番号をデコードし、現在の繰り返し回数を決定するように構成された繰り返し回数指示モジュールと、を備え、
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のPUCCH繰り返し回数を指示する方法を実現するための動作を行うように構成されている、基地局。
【請求項11】
無線リソース制御シグナリングを介して基地局によりユーザ装置(UE)のために設定された複数の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースのリソース設定情報を受信するように構成されたリソース設定受信モジュールと、
基地局により送信されたPUCCH通信のためにUEにより使用されるリソースの現在のリソースインデックス番号を受信するように構成されたリソースインデックス番号受信モジュールと、
予め定義されたルールを使用して受信した現在のリソースインデックス番号をデコードし、対応する現在の繰り返し回数を取得するように構成された繰り返し回数取得モジュールと、を備え、
請求項6乃至9のいずれか1項に記載のPUCCH繰り返しの回数を得るための方法を実現するための動作を実行するように構成された、ユーザ装置。
【請求項12】
請求項10に記載の基地局と、請求項11に記載のユーザ装置と、を備え、PUCCH繰り返し回数を指示するためのシステム。
【請求項13】
命令を格納するように構成されたメモリと、
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のPUCCHの繰り返し回数を指示する方法を実現するための動作を実行するように構成されたプロセッサと、
を備えるコンピュータデバイス。
【請求項14】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のPUCCHの繰り返し回数を指示する方法を実現するコンピュータ命令を、プロセッサによって実行されたときに記憶する非遷移型コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項15】
命令を格納するように構成されたメモリと、
請求項6乃至9のいずれか1項に記載のPUCCHの繰り返しの回数を求める方法を実現するための動作を実行するように構成されたプロセッサと、
を備えるコンピュータデバイス。
【請求項16】
請求項6乃至9のいずれか1項に記載のPUCCHの繰り返しの回数を求める方法を実現するコンピュータ命令を、プロセッサによって実行されたときに記憶する非遷移型コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願への相互参照]
本出願は、2021年1月8日に出願された中国特許出願第CN202110023352.9号に基づいており、優先権を主張しており、その開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、無線通信の分野、特に、いくつかの繰り返しPUCCHを指示し、取得するための方法、装置、及びシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
PUCCH(Physical Uplink Control Channel)は、CSI(Channel State Information)、SR(Scheduling Request)及びHARQ-ACK(Hybrid Automatic Repeat request-Acknowledgement)からなるアップリンク制御情報を伝送するために主に使用され、CSI及びSRのPUCCHリソースは、RRC(Radio Resource Control)シグナリング準永続的構成を使用し、HARQ-ACKのPUCCHリソースは、RRCシグナリング準永続的構成を使用し、使用されるPUCCHリソースは、DCI(Downlink Control Information)指示によって決定される。
【0004】
現在のNR(New Radio)プロトコルバージョンによれば、ユーザ機器(UE)と基地局がRRC接続を確立した後、基地局は、RRCシグナリングを介してUEのためにいくつかのPUCCHリソースセットを構成することができ、各PUCCHリソースセットはまた、いくつかのPUCCHリソースを構成することができ、各PUCCHリソースはPUCCHフォーマットに対応し、PUCCHフォーマット1、3及び4は繰り返しをサポートし、繰り返し番号はそれぞれRRCシグナリングによって構成される。PUCCH繰り返しの数がnであるように構成されている場合、UEはUCI(Uplink Control Information)を持つPUCCHをn回連続したタイムスロットで繰り返し送信する。このとき、各PUCCHの連続シンボル数と開始シンボル位置は同じである。
【発明の概要】
【0005】
本開示の一態様は、PUCCHの繰り返し回数を指示する方法に関する。該方法は、無線リソース制御シグナリングを介したユーザ装置(UE)のための複数の物理的なアップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを設定する、予め定義されたルールを使用して、複数のPUCCHリソースの各PUCCHリソースに対応する繰り返し回数を決定する、UEによるPUCCH通信の現在の繰り返し回数を決定する、現在の繰り返し回数に対応して、UEによるPUCCH通信のための現在のリソースインデックス番号を決定する、現在の繰り返し回数の指示するために、現在のリソースインデックス番号をUEに送信し、及びUEが受信した現在のリソースインデックス番号をデコードし、現在の繰り返し数を決定する、各工程を含む。
【0006】
本開示のいくつかの実施形態において、現在のリソースインデックス番号をUEに送信する工程は、現在のリソースインデックス番号を、ダウンリンク制御情報のPUCCHリソースインジケータを介してUEに送信すること、を含む。
【0007】
本開示のいくつかの実施形態において、予め定義されたルールを使用して、複数のPUCCHリソースの各PUCCHリソースに対応する繰り返し回数を決定する工程は、すべてのPUCCHリソースをPUCCHフォーマットに従って分類することと、各分類の各PUCCHリソースに対応して繰り返し回数を決定することと、を含む。
【0008】
本開示のいくつかの実施形態において、複数のPUCCHリソースの各PUCCHリソースに対応する繰り返し回数を決定する工程は、各PUCCHリソースに対応する繰り返しパラメータを決定することと、各繰り返しパラメータに対応する繰り返しの数を決定することと、を含む。
【0009】
本開示のいくつかの実施形態において、各PUCCHリソースに対応する繰り返しパラメータを決定する工程は、PUCCHの繰り返しパラメータセットにおける各繰り返しパラメータのシリアル番号を設定することと、各分類におけるすべてのPUCCHリソースインデックス番号をソートすることと、各PUCCHリソースインデックス番号のシリアル番号に対応する繰り返しパラメータのシリアル番号を決定することと、リソースインデックス番号に対応する繰り返しパラメータとして、シリアル番号の繰り返しパラメータを取得することと、を含む。
【0010】
本開示のいくつかの実施形態において、各PUCCHリソースインデックス番号のシリアル番号に対応する繰り返しパラメータのシリアル番号を決定する工程は、各PUCCHリソースインデックス番号のシリアル番号と、繰り返しパラメータセットの要素の合計と、に対する剰余演算を実行することと、剰余が0でない場合に、剰余に応じて、繰り返しパラメータのシリアル番号を決定することと、剰余が0の場合に、繰り返しパラメータセットの要素の合計に応じて、繰り返しパラメータのシリアル番号を決定することと、を含む。
【0011】
本開示のいくつかの実施形態において、繰り返しパラメータセットは、予め定義された繰り返し回数セットであり、各繰り返しパラメータに対応して繰り返し回数を決定する工程は、繰り返しパラメータセット内の各繰り返しパラメータを繰り返し回数として取得することを含む。
【0012】
本開示のいくつかの実施形態において、各繰り返しパラメータに対応して繰り返し回数を決定する工程は、各PUCCHフォーマットにおけるPUCCHリソースの繰り返し回数を設定することと、繰り返しパラメータセット内の各繰り返しパラメータを、予め定義された繰り返し回数セット内のPUCCHフォーマットの繰り返し回数に対するオフセット値として設定することと、を含む。
【0013】
本開示の他の態様によれば、PUCCH繰り返しの回数を得るための方法が提供される。該方法は、無線リソース制御シグナリングを介して、基地局によりユーザ装置(UE)に対して設定された複数の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースのリソース設定情報を受信する、基地局により送信されたPUCCH通信のためにUEにより使用されるリソースの現在のリソースインデックス番号を受信する、及び予め定義されたルールを使用することによって受信した現在のリソースインデックス番号をデコードし、対応する現在の繰り返し回数を取得する、各工程を含む。
【0014】
本開示のいくつかの実施形態において、予め定義されたルールを使用することによって受信した現在のリソースインデックス番号をデコードし、対応する現在の繰り返し回数を取得する工程は、受信した現在のリソースインデックス番号に応じて、対応する繰り返しパラメータを決定することと、決定された繰り返しパラメータに応じて、対応する現在の繰り返し回数を決定することと、を含む。
【0015】
本開示のいくつかの実施形態において、受信した現在のリソースインデックス番号に応じて、対応する繰り返しパラメータを決定する工程は、PUCCHフォーマットにおけるすべてのPUCCHリソースインデックス番号のうち、受信された現在のリソースインデックス番号のシリアル番号を決定することと、PUCCHの繰り返しパラメータセットにおける各繰り返しパラメータのシリアル番号の設定することと、現在のリソースインデックス番号のシリアル番号に対応して、繰り返しパラメータのシリアル番号を決定することと、現在のリソースインデックス番号に対応して繰り返しパラメータとしてシリアル番号の繰り返しパラメータを取得することと、を含む。
【0016】
本開示のいくつかの実施形態において、現在のリソースインデックス番号のシリアル番号に対応して、繰り返しパラメータのシリアル番号を決定する工程は、現在のリソースインデックス番号のシリアル番号と、繰り返しパラメータセットの要素の合計と、に対して剰余演算を実行することと、剰余が0でない場合に、剰余に応じて、対応する繰り返しパラメータのシリアル番号を決定することと、剰余が0の場合に、繰り返しパラメータセットの要素の合計に応じて、対応する繰り返しパラメータのシリアル番号を決定することと、を含む。
【0017】
本開示のいくつかの実施形態において、決定された繰り返しパラメータに応じて、対応する現在の繰り返し回数を決定する工程は、繰り返しパラメータセットが予め定義された繰り返し回数セットである場合に、決定された繰り返しパラメータを、対応する現在の繰り返し回数として取得すること、を含む。
【0018】
本開示のいくつかの実施形態において、決定された繰り返しパラメータに応じて、対応する現在の繰り返し回数を決定する工程は、繰り返しパラメータセット内の各繰り返しパラメータが、予め定義された繰り返し回数セット内のPUCCHのフォーマットの繰り返し回数に対するオフセット値である場合に、決定された繰り返しパラメータと、PUCCHフォーマットにおけるPUCCHリソースと、予め定義された繰り返し回数セットと、に応じて、対応する現在の繰り返し回数を決定すること、を含む。
【0019】
本開示の他の態様によれば、基地局が提供される。該基地局は、無線リソース制御シグナリングを介してユーザ装置(UE)の複数の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを設定するように構成されたリソース設定モジュールと、予め定義されたルールを使用して複数のPUCCHリソースの各PUCCHリソースに対応する繰り返し回数を決定するように構成された対応関係決定モジュールと、UEによるPUCCH通信の現在の繰り返し回数を決定するように構成された繰り返し回数決定モジュールと、現在の繰り返し回数に対応して、UEによるPUCCH通信のためのリソースの現在のリソースインデックス番号を決定するように構成されたリソースインデックス番号決定モジュールと、現在の繰り返し回数を指示するために、現在のリソースインデックス番号をUEに送信して、UEが受信した現在のリソースインデックス番号をデコードし、現在の繰り返し回数を決定するように構成された繰り返し回数指示モジュールと、を備え、該基地局は、上述した実施形態のいずれか方法を実現するための動作を行うように構成されている。
【0020】
本開示の他の態様によれば、ユーザ装置が提供される。該ユーザ装置は、無線リソース制御シグナリングを介して基地局によりユーザ装置(UE)のために設定された複数の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースのリソース設定情報を受信するように構成されたリソース設定受信モジュールと、基地局により送信されたPUCCH通信のためにUEにより使用されるリソースの現在のリソースインデックス番号を受信するように構成されたリソースインデックス番号受信モジュールと、予め定義されたルールを使用して受信した現在のリソースインデックス番号をデコードし、対応する現在の繰り返し回数を取得するように構成された繰り返し回数取得モジュールと、を備え、該ユーザ装置は、上述した実施形態のいずれかの取得方法を実現するための動作を実行するように構成されている。
【0021】
本開示の他の態様によれば、PUCCH繰り返し回数を指示するためのシステムが提供される。該システムは、上述した実施形態のいずれかの基地局と、上述した実施形態のいずれかのUEと、を備える。
【0022】
本開示の他の態様によれば、コンピュータデバイスが提供される。該コンピュータデバイスは、命令を格納するように構成されたメモリと、上述した実施形態のいずれかのPUCCHの繰り返し回数を指示する方法、又は上述した実施形態のいずれかのPUCCHの繰り返しの回数を求める方法を実現するための動作を実行するように構成されたプロセッサと、を備える。
【0023】
本開示の他の態様によれば、非遷移型コンピュータ可読記憶媒体が提供され、該非遷移型コンピュータ可読記憶媒体は、上述した実施形態のいずれかのPUCCHの繰り返し回数を指示する方法、又は上述したいずれかのPUCCHの繰り返しの回数を求める方法を実現するコンピュータ命令を、プロセッサによって実行されたときに記憶する。
【0024】
本開示の実施形態又は先行技術における技術的解決策をより明確に説明するために、実施形態又は先行技術の説明に使用することを要求される添付図面を以下に簡単に紹介する。以下に示す添付図面は、本開示の実施形態の一部に過ぎないことは明らかである。当業者にとっては、他の添付図面も、発明的努力が含まれていないという前提で、これらの添付図面に従って得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1a】本開示のいくつかの実施形態に係る、PUCCH繰り返しの回数を指示する方法の概略図である。
図1b】本開示の他の実施形態に係る、PUCCH繰り返しの回数を指示する方法の概略図である。
図2a】本開示のいくつかの実施形態に係る、PUCCH繰り返しの回数を得る方法の概略図である。
図2b】本開示の他の実施形態に係る、PUCCH繰り返しの回数を得る方法の概略図である。
図3】本開示のいくつかの実施形態に係る、基地局の概略図である。
図4】本開示のいくつかの実施形態に係る、ユーザ装置の概略図である。
図5】本開示のいくつかの実施形態に係る、PUCCH繰り返しの回数を指示するシステムの概略図である。
図6】本開示のいくつかの実施形態に係るコンピュータ装置の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本開示の実施形態における技術的解決策は、本開示の実施形態における添付図面と共に、以下に明示的かつ完全に説明される。明らかに、記載された実施形態は、本開示の実施形態の全てではなく、単に一部の実施形態である。実際には単なる例示である少なくとも1つの例示的な実施形態の以下の説明は、決して本開示並びにその適用又は使用に関するいかなる区切りとしても機能しない。本開示の実施形態に基づいて、当業者がいかなる発明的努力も含まないという前提で得た他のすべての実施形態は、本開示の保護範囲に入る。
【0027】
別段の定めがない限り、これらの実施形態で説明されている構成要素及び工程の相対配置、数値式及び数値は、本発明の範囲を限定しないものとする。
【0028】
同時に、説明を容易にするために、添付図面に示されている各部品の寸法は、実際の比例関係に従って描かれていないことを理解すべきである。
【0029】
関連技術の通常の技術者に知られている技術、方法及び装置は、詳細に議論されないかもしれない。しかしながら、技術、方法及び装置は、適切な場合には、付与された説明の一部として考慮されるものとする。
【0030】
ここで示され、議論されているすべての例の中で、特定の値は、制限的であるというよりも、単に例示的であると解釈されるものとする。したがって、例示的な実施形態の他の例は、異なる値を有することができる。
【0031】
なお、類似の参照符号及び文字は、以下の添付図面において類似の項目を示しており、したがって、ある添付図面において項目が定義されると、その後の添付図面において、その項目についてさらに議論する必要がある。
【0032】
関連技術におけるPUCCH繰り返しの回数は、RRCシグナリングの準永続的構成のみを使用することができるが、この方法は一方で資源を浪費する可能性がある。例えば、PUCCHは、ある繰り返しの後に正しく受信されたが、UEは、設定された繰り返し回数に達するまでPUCCHを繰り返し送信し続ける。一方、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)の送信に影響を与える可能性がある。PUCCHとPUSCHとが通信リソース内で重複する場合、PUSCHの通信は放棄されるため、冗長PUCCHの通信は、PUSCHの通信性能に悪影響を与える可能性がある。そのため、基地局がPUCCHの繰り返しを柔軟に設定し、アップリンクリソースの利用効率と通信性能を向上させるために、PUCCHの繰り返し回数を動的に支持する方法を導入する必要がある。一般に、動的に指示する方法は、DCIのフィールドを追加することで実現される。しかし、この方法はDCIのオーバーヘッドを増加させる。DCIはPDCCH(Physical Downlink Control Channel)で伝送されるため、DCIのオーバーヘッドの増加はPDCCHの性能に影響を与える可能性がある。
【0033】
上述した技術的問題の少なくとも1つを考慮して、本開示は、基地局がDCIのオーバーヘッドを増加させることなく、PUCCH繰り返しの回数を動的に設定することを可能にする、PUCCH繰り返しの回数を指示して、取得するための方法、装置、及びシステムを提供する。
【0034】
図1aは、本開示のいくつかの実施形態に係る、PUCCH繰り返しの回数を指示するための方法の概略図である。好ましくは、この実施形態は、本開示の基地局によって実施することができる。図1の実施形態に係る方法は、ステップ11~15を含むことができる。
【0035】
ステップ11において、基地局は、無線リソース制御シグナリングを介して、UEのための複数のPUCCHリソースを設定する。
【0036】
ステップ12において、基地局は、予め定義されたルールを使用して、複数のPUCCHリソースの各PUCCHリソースに対応する繰り返し回数を決定する。
【0037】
ステップ13において、基地局は、UEによるPUCCH通信の現在の繰り返し回数を決定する。
【0038】
ステップ14において、基地局は、PUCCHリソースインデックス番号と繰り返し回数との対応関係に応じて、現在の繰り返し回数に対応して、UEによるPUCCH通信用リソースの現在のリソースインデックス番号を決定する。
【0039】
ステップ15において、基地局は、現在の繰り返し回数を指示するために、現在のリソースインデックス番号をUEに送信し、それにより、UEは、受信した現在のリソースインデックス番号をデコードし、現在の繰り返し回数を決定する。
【0040】
本開示によれば、基地局は、DCIのオーバーヘッドを増加させることなく、PUCCHの繰り返し回数を動的に設定することを可能とし、それにより、アップリンクリソースの利用効率と伝送性能とを改善することができる。
【0041】
図1bは、本開示の他の実施形態に係るPUCCH繰り返しの回数を指示する方法の概略図である。好ましくは、この実施形態は、本開示の基地局によって実施することができる。図1の実施形態に係る方法は、ステップ10~15を含むことができる。
【0042】
ステップ10において、各PUCCHリソースに対応して繰り返し回数をどのように決定するかのルールと、PUCCHの繰り返しパラメータセットとが、基地局とUEとの両側に予め定義される。
【0043】
本開示のいくつかの実施形態では、ステップ10は、ステップ101及び102を含むことができる。
【0044】
ステップ101において、各PUCCHリソースに対応する繰り返し回数をどのように決定するかのルール(アルゴリズム)は、基地局とUEとの両側のプロトコルによって予め定義される。
【0045】
ステップ102において、基地局とUEとの両側にPUCCHの繰り返しパラメータセットが予め定義され、繰り返しパラメータセット内の各繰り返しパラメータのシリアル番号iが設定され、その際に、繰り返しパラメータセット内の因子の総和はNであり、このことはPUCCHのNタイプの繰り返しパラメータを設定する必要があることを示し、各繰り返しパラメータは繰り返し回数の種類に対応する。
【0046】
本開示のいくつかの実施形態では、ステップ102は、{k1,2,…,k}で示されるNタイプのPUCCH繰り返しパラメータを設定する必要があると仮定することを含み、その際に、
【数1】
は整数であり、PUCCHの繰り返しの回数の構成に対応する。
【0047】
本開示のいくつかの特定の実施形態では、PUCCHの繰り返し回数がそれぞれ1、2、4、又は8であることを示す4タイプのPUCCH繰り返しパラメータ{1,2,4,8}を事前に設定することが可能である。
【0048】
本開示の他の実施形態では、kは、特定の繰り返し回数、又はRRCによって設定された対応するPUCCHフォーマットにおけるPUCCHリソースの標準的な繰り返し回数のオフセット値を提示することができる。
【0049】
本開示のいくつかの特定の実施形態では、4タイプのPUCCH繰り返しパラメータ{0,-1,1,-2}が設定され、RRCによって設定されたPUCCH繰り返しの回数に対応する回数のオフセット値を提示し、その際に、0はRRCによって設定された回数に等しい値を提示し、-1はRRCによって設定された回数より1段階低い設定可能な繰り返し回数を提示し、1はRRCによって設定された回数より1段階高い設定可能な繰り返し回数を提示し、以下同様である。現在のプロトコルにおける設定可能なPUCCH繰り返し回数は、{1,2,4,8}のPUCCH繰り返し回数セットであり、RRCは、PUCCHフォーマット1の繰り返し回数を4に設定し、PUCCHフォーマット3の繰り返し回数を8に設定すると仮定する。そして、本実施形態で設定される実際のPUCCH繰り返し回数は、それぞれ{4,2,8,1}(PUCCHフォーマット1)及び{8,4,8,2}(PUCCHフォーマット3)となる。
【0050】
なお、最終的に設定されるPUCCH繰り返しの回数は、現行プロトコルにおいて設定可能なPUCCH繰り返しの回数の範囲を超えない。例えば、本実施形態では、PUCCH繰り返しの回数の最小値は1であり、PUCCH繰り返しの回数の最大値は8である。
【0051】
ステップ11において、基地局は、無線リソース制御(RRC)シグナリングを介して、UEのための複数のPUCCHリソースを設定する。
【0052】
本開示のいくつかの実施形態において、ステップ11は、基地局が、RRCシグナリングを介してUEのための複数のPUCCHリソースセットを設定し、各リソースセットのためのいくつかのPUCCHリソース、及び各リソースセットのためのリソースインデックス番号を設定することを含むことができる。
【0053】
本開示のいくつかの実施形態において、PUCCHリソースインジケータは、各リソースのリソースインデックス番号を示すように設定することができる。
【0054】
本開示のいくつかの実施形態では、「PUCCHリソースインジケータ」がM情報ビットを占めると仮定すると、2のPUCCHリソースインデックス番号を指示することができる。
【0055】
表1に示すように、「PUCCHリソースインジケータ」は3情報ビットを占め、8つのPUCCHリソースインデックス番号を指示し、異なるインデックスに対応するPUCCHリソースとそのフォーマットとが表1に示される。
【表1】
【0056】
本開示のいくつかの実施形態では、表1に示すように、8つのPUCCHリソースのうち、3つのPUCCHリソースがPUCCHフォーマット1を使用し、5つのPUCCHリソースがPUCCHフォーマット3を使用する。
【0057】
本開示の他の実施形態では、8つのPUCCHリソースのうち、2つのPUCCHリソースがPUCCHフォーマット1を使用し、3つのPUCCHリソースがPUCCHフォーマット3を使用し、3つのPUCCHリソースがPUCCHフォーマット4を使用する。
【0058】
本開示のいくつかの実施形態では、ステップ11は、基地局が、RRCシグナリングを介してUEのための異なるPUCCHフォーマットにおける繰り返しの標準PUCCH数を設定することを含むことができる。例えば、PUCCHフォーマット1における繰り返し回数は4であり、PUCCHフォーマット3における繰り返し回数は8である。
【0059】
ステップ12において、基地局は、予め定義されたルールを用いて、複数のPUCCHリソースの各PUCCHリソースに対応する繰り返し回数を決定する、すなわち、各PUCCHリソースのインデックス番号と繰り返し回数との対応関係を決定する。
【0060】
本開示のいくつかの実施形態において、ステップ12は、ステップ121及び122を含むことができる。
【0061】
ステップ121において、すべてのPUCCHリソースは、PUCCHフォーマットに応じて分類される。
【0062】
ステップ122において、各分類において、各PUCCHリソースに対応する繰り返し回数が決定される。
【0063】
本開示のいくつかの実施形態において、ステップ122において、各PUCCHリソースに対応する繰り返し回数を決定するステップは、ステップa及びbを含むことができる。
【0064】
ステップaにおいて、各PUCCHリソースに対応する繰り返しパラメータが決定される。
【0065】
本開示のいくつかの実施形態において、ステップaは、ステップa1~a4を含むことができる。
【0066】
ステップa1において、PUCCHの繰り返しパラメータセット内の各繰り返しパラメータのシリアル番号が設定される。
【0067】
ステップa2において、各分類内のすべてのPUCCHリソースインデックス番号がソートされる。
【0068】
本開示のいくつかの実施形態において、「PUCCHリソースインジケータ」がM情報ビットを占有すると仮定すると、2のPUCCHリソースインデックス番号を示すことができる。
【0069】
本開示のいくつかの実施形態において、ステップa2は、昇順で{x,x,…,xa1}としてソートされたPUCCHリソースインデックス番号と対応して、2のPUCCHリソースのうち、aのPUCCHリソースがPUCCHフォーマット1を使用し、昇順で{y,y,…,ya3}としてソートされたPUCCHリソースインデックス番号と対応して、aのPUCCHリソースがPUCCHフォーマット3を使用し、昇順で{z,z,…,za4}としてソートされたPUCCHリソースインデックス番号と対応して、a4のPUCCHリソースがPUCCHフォーマット4を使用していると仮定する。
【0070】
ステップa3において、各PUCCHリソースインデックス番号のシリアル番号に対応して繰り返しパラメータのシリアル番号が決定される。
【0071】
本開示のいくつかの実施形態では、ステップa3は、各PUCCHリソースインデックス番号のシリアル番号と、繰り返しパラメータセットの要素の総和とに対して剰余演算を実行することと、剰余が0でない場合に、剰余に応じて繰り返しパラメータのシリアル番号を決定することと、剰余が0の場合に、繰り返しパラメータセットの要素の総和に応じて繰り返しパラメータのシリアル番号を決定することと、を含むことができる。
【0072】
本開示のいくつかの実施形態において、ステップa3は、x1∈{x,x,…,xa1}である時に、PUCCHリソースインデックス番号がxに対応して、DCIによって指示されるPUCCHリソースがPUCCHフォーマット1を使用すると仮定し、xが{x,x,…,xa1}におけるPth要素であると仮定することを含むことができる。式(1)によれば、N個の繰り返しパラメータセット{k,k,…,k}における各繰り返しパラメータkの通し番号Qを求めることができる。
【数2】
【0073】
ここで、mod演算は剰余演算であり、整数演算において、演算の商を考慮せずに、ある整数Pを別の整数Nで割った余りを計算する演算である。
【0074】
ステップa4において、リソースインデックス番号に対応する繰り返しパラメータとして、シリアル番号の繰り返しパラメータが取得される。
【0075】
ステップbにおいて、各繰り返しパラメータに対応する繰り返し回数が決定される。
【0076】
本開示のいくつかの実施形態において、ステップbは、このDCIによって指示されたPUCCH繰り返し回数が、繰り返しパラメータk、ここでk∈{k,k,…,k}、に従って決定されること、を含むことができる。
【0077】
本開示のいくつかの実施形態において、繰り返しパラメータセットは、予め定義された繰り返し回数セットである。ステップbは、繰り返しパラメータセット内の各繰り返しパラメータを繰り返し回数として取得することを含むことができる。
【0078】
本開示の他の実施形態では、ステップbは、各PUCCHフォーマットにおけるPUCCHリソースの繰り返しの回数を設定することと、予め定義された繰り返し回数セット内のPUCCHフォーマットの繰り返し回数に対するオフセット値として、繰り返しパラメータセット内の各繰り返しパラメータを設定することと、を含むことができる。
【0079】
本開示のいくつかの特定の実施形態では、RRCによって設定されたPUCCH繰り返し回数の対応する数のオフセット値を提示する、4タイプのPUCCH繰り返しパラメータ{0,-1,1,-2}が設定され、ここで、0はRRCによって設定された数に等しい値を提示し、-1はRRCによって設定された数よりも1段階低い設定可能な繰り返し数を提示し、1はRRCによって設定された数よりも1段階高い設定可能な繰り返し数を提示し、以下同様である。現在のプロトコルにおける設定可能なPUCCH繰り返し回数は、{1,2,4,8}のPUCCH繰り返し回数セットであり、RRCはPUCCHフォーマット1の繰り返し数を4に設定し、PUCCHフォーマット3の繰り返し数を8に設定すると仮定する。そして、本実施形態で設定される実際のPUCCH繰り返し回数は、それぞれ{4,2,8,1}(PUCCHフォーマット1)及び{8,4,8,2}(PUCCHフォーマット3)となる。
【0080】
なお、最終的に設定されるPUCCH繰り返し回数は、現行プロトコルにおいて設定可能なPUCCH繰り返し回数の範囲を超えない。例えば、本実施形態では、PUCCH繰り返し回数の最小値は1であり、PUCCH繰り返し回数の最大値は8である。
【0081】
ステップ13において、基地局は、UEによるPUCCH通信の現在の(動的な)繰り返し回数(動的PUCCH繰り返し回数)を決定する。
【0082】
本開示のいくつかの実施形態において、現在の繰り返し回数は、現在決定されている繰り返し回数を意味し、これは、次の段階におけるUEによるPUCCH通信の繰り返し数である。
【0083】
本開示のいくつかの実施形態において、ステップ13は、基地局が、ユーザアップリンクチャネルのチャネル条件に従って、UEによるPUCCH通信の現在の繰り返し回数を決定することを含むことができる。例えば、ユーザアップリンクチャネルのチャネル条件が悪い場合には、通信精度を改善するために、現在の繰り返し回数が増加され、また、ユーザアップリンクチャネルのチャネル条件が良い場合には、通信効率を改善するために、現在の繰り返し回数が減少される。
【0084】
ステップ14において、基地局は、PUCCHリソースインデックス番号と繰り返し回数との対応関係に応じて、現在の繰り返し回数に対応するUEによるPUCCH通信用リソースの現在のリソースインデックス番号を決定する。
【0085】
本開示のいくつかの実施形態において、ステップ14は、基地局が、PUCCHリソースインデックス番号と、UEの現在の繰り返し回数に基づいてステップ12において決定された繰り返し回数との対応関係から、UEによるPUCCH通信用のために利用可能な少なくとも一つのPUCCHリソースインデックス番号を決定することとであって、現在のPUCCHリソースインデックス番号として利用可能な少なくとも一つのPUCCHリソースインデックス番号からこれが選択されること、を含むことができる。
【0086】
たとえば、表1のPUCCHリソースインデックス番号が2と5の2つのPUCCHリソースによって決定される繰り返し番号は、両方ともPUCCH繰り返し番号セット{1,2,4,8}の2番目の繰り返し番号であり、つまり、繰り返しの回数は2である。現在の繰り返し回数が2の場合、2又は5のPUCCHリソースインデックス番号を現在のリソースインデックス番号として選択できる。
【0087】
ステップ15において、基地局は、現在の繰り返し回数を指示するために、ダウンリンク制御情報(DCI)を介して現在の繰り返し数を示す現在のリソースインデックス番号をUEに送信し、これによりUEは受信した現在のリソースインデックス番号をデコードし、現在の繰り返し回数を決定する。
【0088】
本開示のいくつかの実施形態において、ステップ15は、対応するPUCCH通信にためにPUCCHリソースインデックス番号を指示するために、ダウンリンク制御情報(DCI)のPUCCHリソースインジケータの情報ドメインを介して、UEによるPUCCHのためのPUCCHリソースインデックス番号をUEに送信し、UEのPUCCH繰り返しの回数を暗黙的に指示することで、UEが最初にPUCCHリソースインジケータをデコードしてPUCCHリソースインデックス番号を取得し、次に、PUCCH繰り返しの回数を決定して対応するPUCCH通信を実行するために、PUCCH通信のためのPUCCHリソースインデックス番号とPUCCH繰り返しの回数との間の対応関係に応じて受信したPUCCHリソースインデックス番号をデコードすることと、を含むことができる。
【0089】
従来のPUCCH繰り返しの回数は、リソースを浪費し、PUCCHの伝送性能に悪影響を及ぼす可能性がある、RRCシグナリングの準永続的構成のみを用いることとなるかもしれない、という技術的問題に対して、DCI情報ドメインを増加させることによってPUCCHの繰り返し回数が動的に指示されると、DCIのオーバーヘッドを増加させ、PDCCHの性能に影響を及ぼす可能性がある。
【0090】
本開示の上述した実施形態で提供された物理アップリンク制御チャネルの繰り返しの回数を指示する方法によれば、DCIを介して暗黙的かつ動的にPUCCHの繰り返しの回数を指示することができ、基地局がDCIのオーバーヘッドを増加させることなくPUCCHの繰り返しの回数を動的に設定することができ、アップリンクリソースの利用効率と伝送性能を向上させることができる。
【0091】
本発明者らは、HARQ-ACKの通信のために、基地局が、最大3ビットを占有し、最大8つのPUCCHリソースインデックスに対応するDCIの「PUCCHリソースインジケータ」の情報ドメインを介してHARQ-ACKのための特定のPUCCHリソースを指示し、各PUCCHリソースインデックスが、RRCによって設定されるPUCCHリソースに対応することに注目した。本発明者らは、この情報ドメインが、暗黙的かつ動的にHARQ-ACKの繰り返しの回数を指示するために使用され、また、暗黙的かつ動的に他のタイプのUCIの繰り返しの回数を指示するために拡張されることを見出した。
【0092】
図2aは、本開示のいくつかの実施形態に係る、PUCCH繰り返しの回数を取得するための方法の概略図である。好ましくは、この実施形態は、本開示のUEによって実施されることができる。この方法は、ステップ21~23を含むことができる。
【0093】
ステップ21において、UEは、無線リソース制御シグナリングを介して、UEのための基地局によって設定された複数の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースのリソース設定情報を受信する。
【0094】
ステップ22において、UEは、基地局から送信されたPUCCH通信のためにUEにより使用されるリソースの現在のリソースインデックス番号を受信する。
【0095】
ステップ23において、UEは、受信した現在のリソースインデックス番号を、予め定義されたルールを使用してデコードし、対応する現在の繰り返し回数を取得する。
【0096】
図2bは、本開示の他の実施形態に係るPUCCH繰り返しの回数を取得する方法の概略図である。好ましくは、この実施形態は、本開示のUEによって実施することができる。この方法は、ステップ20~23を含むことができる。
【0097】
ステップ20において、各PUCCHリソースに対応する繰り返しの回数をどのように決定するかのルールと、PUCCHの繰り返しパラメータセットとが、基地局とUEの両側に予め定義される。
【0098】
ステップ21において、UEは、基地局によりUEのために設定された複数の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースのリソース設定情報を、無線リソース制御シグナリングを介して受信する。
【0099】
図2bの実施形態におけるステップ20及び21は、図1bの実施形態におけるステップ10及び11と同一である又は類似しており、ここでは詳細に説明しない。
【0100】
ステップ22において、UEは、基地局から送信されたPUCCH通信のためにUEにより使用されるリソースの現在のリソースインデックス番号を受信する。
【0101】
本開示のいくつかの実施形態において、ステップ22は、UEが、基地局により送信されたDCIの「PUCCHリソースインジケータ」の情報ドメインを受信し、DCIの「PUCCHリソースインジケータ」の情報ドメインをデコードして、UEによるPUCCH通信のためのリソースの現在のリソースインデックス番号を取得すること、を含むことができる。
【0102】
ステップ23において、UEは、対応する現在の繰り返し回数を取得するために予め定義されたルールを使用して、受信した現在のリソースインデックス番号をデコードし、対応するPUCCH通信を実行する。
【0103】
本開示のいくつかの実施形態において、ステップ23において、予め定義されたルールを使用して受信した現在のリソースインデックス番号をデコードし、対応する現在の繰り返し回数を取得することは、ステップ231及び232を含むことができる。
【0104】
ステップ231において、対応する繰り返しパラメータは、受信した現在のリソースインデックス番号に応じて決定される。
【0105】
本開示のいくつかの実施形態において、ステップ231は、ステップ2311~2314を含むことができる。
【0106】
ステップ2311において、PUCCHフォーマットのすべてのPUCCHリソースインデックス番号のうち、受信した現在のリソースインデックス番号のシリアル番号が決定される。
【0107】
ステップ2312において、PUCCHの繰り返しパラメータセット内の各繰り返しパラメータのシリアル番号が設定される。
【0108】
ステップ2313において、現在のリソースインデックス番号のシリアル番号に対応する繰り返しパラメータのシリアル番号が決定される。
【0109】
本開示のいくつかの実施形態において、ステップ2313は、現在のリソースインデックス番号のシリアル番号と、繰り返しパラメータセットの要素との総計に対して剰余演算を実行することと、剰余が0でない場合に、剰余に従って対応する繰り返しパラメータのシリアル番号を決定することと、剰余が0の場合に、設定された繰り返しパラメータの要素の総和に応じて対応する繰り返しパラメータのシリアル番号を決定することと、を含むことができる。
【0110】
ステップ2314において、現在のリソースインデックス番号に対応する繰り返しパラメータとして、シリアル番号の繰り返しパラメータが取得される。
【0111】
ステップ232において、決定された繰り返しパラメータに応じて、対応する現在の繰り返し回数が決定される。
【0112】
本開示のいくつかの実施形態では、ステップ232は、繰り返しパラメータセットが予め定義された繰り返し回数セットである場合に、決定された繰り返しパラメータを対応する現在の繰り返し回数として取得することを含む。
【0113】
本開示のいくつかの実施形態において、ステップ232は、繰り返しパラメータセット内の各繰り返しパラメータが予め定義された繰り返し回数セット内のPUCCHフォーマットの繰り返し数に対するオフセット値である場合に、決定された繰り返しパラメータ、PUCCHフォーマットにおけるPUCCHリソースの繰り返し回数、及び予め定義された繰り返し回数セットに応じて、対応する現在の繰り返し回数を決定することを含む。
【0114】
本開示のいくつかの特定の実施形態において、表1のPUCCHリソースインデックス番号が2及び5の2つのPUCCHリソースによって決定された繰り返し回数は、両方ともPUCCH繰り返し回数セット{1,2,4,8}内の2番目の繰り返し回数であり、つまり、繰り返し回数は2となり、現在の繰り返し数が2であり、PUCCHリソースインデックス番号が5の場合、PUCCHリソースインジケータは100となり、UEが受信したPUCCHリソースインジケータが100であると、UEは100をデコードし、現在のPUCCHリソースインデックス番号として5を取得し、現在のリソースインデックス番号が5であると、表1のPUCCHフォーマット3におけるシリアル番号は2となり、2と、{1,2,4,8}の要素の総和とに対して剰余演算が実行され、現在の繰り返し回数2が得られる。
【0115】
上述した本開示の実施形態で提供された物理的アップリンク制御チャネルの繰り返しの回数を得る方法によれば、DCIを介してPUCCH繰り返しの回数を暗黙的かつ動的に指示し、DCIのオーバーヘッドを増加させることなくUEのために基地局により動的に設定されたPUCCH繰り返しの回数を受信することが可能となり、これによりアップリンクリソースの利用効率と伝送性能を向上させることができる。
【0116】
以下、本開示の物理的アップリンク制御チャネルの繰り返しの回数を指示して取得する方法について、具体的な実施形態を用いて説明する。
【0117】
実施形態1
1.本実施形態において、「PUCCHリソースインジケータ」は、3つの情報ビットを占め、8つのPUCCHリソースインデックスを指示しており、異なるインデックスに対応するPUCCHリソースとそのフォーマットを表1に示す。
【0118】
2.本実施形態において、4タイプのPUCCH繰り返しパラメータ{1,2,4,8}が設定されており、PUCCH繰り返しの回数はそれぞれ1、2、4、8である。
【0119】
3.表1からわかるように、昇順で{1,2,3}としてソートされたPUCCHリソースインデックスに対応して、3つのPUCCHリソースはPUCCHフォーマット1を使用し、昇順で{4,5,6,7,8}としてソートされたPUCCHリソースインデックスに対応して、5つのPUCCHリソースはPUCCHフォーマット3を使用する。
【0120】
4.このDCI「PUCCHリソースインジケータ」情報ドメインの値が010の場合、対応するPUCCHリソースはPUCCHフォーマット1を使用し、対応するPUCCHリソースインデックスは3であり、これは{1,2,3}セットの3番目の要素となる。3mod4=3であるため、このDCIによって指示されるPUCCH繰り返しの回数は、{1,2,4,8}の3番目の値によって決定され、すなわち、繰り返し回数は4となる。
【0121】
このDCIの「PUCCHリソースインジケータ」情報ドメインの値が111の場合、対応するPUCCHリソースはPUCCHフォーマット3を使用し、対応するPUCCHリソースインデックス8であり、これは{4,5,6,7,8}セットの5番目の要素となる。5mod4=1であるため、このDCIによって指示されるPUCCH繰り返しの回数は、{1,2,4,8}の最初の値によって決定され、すなわち、繰り返し回数は1となる。
【0122】
実施形態2
1.本実施形態において、「PUCCHリソースインジケータ」は、3つの情報ビットを占め、8つのPUCCHリソースインデックスを指示しており、異なるインデックスに対応するPUCCHリソースとそのフォーマットを表1に示す。
【0123】
2.本実施形態では、RRCにより構成されたPUCCH繰り返しの回数に対応するオフセット値を示す、4タイプのPUCCH繰り返しパラメータ{0,-1,1,-2}が設定されており、ここで、0はRRCにより設定された数に等しい値を指示し、-1はRRCにより設定された数よりも1段階低い設定可能な繰り返しの回数を指示し、1はRRCにより設定された数よりも1段階高い設定可能な繰り返しの回数を指示し、以下同様である。現在のプロトコルにおけるPUCCH繰り返しの設定可能な数は{1,2,4,8}のPUCCH繰り返し回数セットであり、RRCはPUCCHフォーマット1の繰り返し回数を4に設定し、PUCCHフォーマット3の繰り返し回数を8に設定すると仮定する。そして、本実施形態で設定される実際のPUCCH繰り返し回数は、それぞれ{4,2,8,1}(PUCCHフォーマット1)と{8,4,8,2}(PUCCHフォーマット3)となる。
【0124】
最終的に設定されるPUCCH繰り返しの回数は、現行のプロトコルにおいて設定可能なPUCCH繰り返しの回数の範囲を超えないことに留意されたい。例えば、本実施形態では、PUCCH繰り返しの回数の最小値は1であり、PUCCH繰り返しの回数の最大値は8である。
【0125】
3.本実施形態の以降の処理は、実施形態1と同様であるので、ここでは詳細に説明しない。
【0126】
図3は、本開示のいくつかの実施形態に係る基地局の概略図である。図3に示すように、本開示の基地局は、リソース設定モジュール31、対応関係決定モジュール32、繰り返し回数決定モジュール33、リソースインデックス番号決定モジュール34、及び繰り返し回数指示モジュール35を含むことができる。
【0127】
リソース設定モジュール31は、無線リソース制御シグナリングを介して、ユーザ装置(UE)のための複数の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースを設定するように構成される。
【0128】
対応関係決定モジュール32は、予め定義されたルールを用いて、複数のPUCCHリソースの各PUCCHリソースに対応する繰り返し回数を決定するように構成される。
【0129】
本開示のいくつかの実施形態において、対応関係決定モジュール32は、PUCCHフォーマットに応じて、すべてのPUCCHリソースを分類し、各分類における各PUCCHリソースに対応する繰り返し回数を決定するように構成されることができる。
【0130】
本開示のいくつかの実施形態において、対応関係決定モジュール32は、各PUCCHリソースに対応する繰り返しパラメータを決定し、各PUCCHリソースに対応する繰り返しの回数が決定される場合には、各繰り返しパラメータに対応する繰り返しの回数を決定するように構成されることができる。
【0131】
本開示のいくつかの実施形態において、対応関係決定モジュール32は、PUCCHの繰り返しパラメータセット内の各繰り返しパラメータのシリアル番号を設定し、各分類内のすべてのPUCCHリソースインデックス番号をソートし、各PUCCHリソースインデックス番号のシリアル番号に対応する繰り返しパラメータのシリアル番号を決定し、各PUCCHリソースに対応する繰り返しパラメータが決定された場合に、シリアル番号の繰り返しパラメータをリソースインデックス番号に対応する繰り返しパラメータとして取得するように構成される。
【0132】
本開示のいくつかの実施形態において、対応関係決定モジュール32は、各PUCCHリソースインデックス番号のシリアル番号に対応する繰り返しパラメータのシリアル番号が決定された場合に、各PUCCHリソースインデックス番号のシリアル番号と、繰り返しパラメータセットの要素の総和とに対して剰余演算を実行し、剰余が0でない場合に、剰余に従って繰り返しパラメータのシリアル番号を決定し、剰余が0の場合に、繰り返しパラメータセットの要素の総和に応じて、繰り返しパラメータのシリアル番号を決定するように構成される。
【0133】
本開示のいくつかの実施形態において、繰り返しパラメータセットは、予め定義された繰り返し番号セットであり、対応関係決定モジュール32は、各繰り返しパラメータに対応して繰り返しの回数が決定される場合に、繰り返しパラメータセット内の各繰り返しパラメータを、繰り返しの回数として取得するように構成されることができる。
【0134】
本開示のいくつかの実施形態において、対応関係決定モジュール32は、各PUCCHフォーマットにおけるPUCCHリソースの繰り返しの回数を設定し、予め定義された繰り返し回数セット内のPUCCHのフォーマットの繰り返し回数に対するオフセット値として、繰り返しパラメータセット内の各繰り返しパラメータを設定するように構成されることができる。
【0135】
繰り返し回数決定モジュール33は、UEによるPUCCH通信の現在の繰り返し回数を決定するように構成される。
【0136】
リソースインデックス番号決定モジュール34は、現在の繰り返し回数に対応してUEによるPUCCH通信のためのリソースの現在のリソースインデックス番号を決定するように構成される。
【0137】
繰り返し回数指示モジュール35は、現在の繰り返し回数を指示するために現在のリソースインデックス番号をUEに送信し、UEが受信した現在のリソースインデックス数をデコードして現在の繰り返し回数を決定するように構成される。
【0138】
本開示のいくつかの実施形態では、繰り返し回数指示モジュール35は、ダウンリンク制御情報(DCI)のPUCCHリソースインジケータの情報ドメインを介してUEによるPUCCH通信のためのPUCCHリソースインデックス番号をUEに送信して、対応するPUCCH通信のためのPUCCHリソースインデックス番号を指示し、UEのPUCCH繰り返しの回数を暗黙的に指示して、これによりUEが最初にPUCCHリソースインジケータをデコードしてPUCCHリソースインデックス番号を取得し、次に、PUCCH通信のためのPUCCHリソースインデックス番号とPUCCH繰り返しの回数との対応関係とに応じて受信したPUCCHリソースインデックス番号をデコードして、PUCCH繰り返しの回数を決定し、対応するPUCCH通信を実行するように構成されることができる。
【0139】
本開示のいくつかの実施形態において、基地局は、各PUCCHリソースとPUCCHの繰り返しパラメータセットとに応じて、繰り返し係数に対してどのように対応させるかのルールを予め定義するように構成されることができる。
【0140】
本開示のいくつかの実施形態において、基地局は、上述の実施形態(例えば、図1a又は図1bの実施形態)のいずれかに従った物理的アップリンク制御チャネルの繰り返し回数を指示する方法を実施するための操作を実行するように構成されることができる。
【0141】
従来のPUCCH繰り返しの回数は、リソースを浪費し、PUCCHの伝送性能に悪影響を及ぼす可能性がある、RRCシグナリングの準永続的構成のみを用いることとなるかもしれない、という技術的問題に対して、DCI情報ドメインを増加させることによってPUCCHの繰り返し回数が動的に指示されると、DCIのオーバーヘッドを増加させ、PDCCHの性能に影響を及ぼす可能性がある。
【0142】
上述した本開示の実施形態で提供された基地局によれば、DCIを介して暗黙的かつ動的にPUCCH繰り返しの回数を指示することができ、基地局がDCIのオーバーヘッドを増加させることなくPUCCHの繰り返しの回数を動的に構成することができ、アップリンクリソースの利用効率と伝送性能を向上させることができる。
【0143】
図4は、本開示のいくつかの実施形態に係るUEの概略図である。図4に示すように、本開示のUEは、リソース設定受信モジュール41、リソースインデックス番号受信モジュール42、及び繰り返し回数受信モジュール43を含むことができる。
【0144】
リソース設定受信モジュール41は、無線リソース制御シグナリングを介して基地局によりユーザ装置(UE)に対して設定された複数の物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)リソースのリソース設定情報を受信するように構成される。
【0145】
リソースインデックス番号受信モジュール42は、基地局により送信されたPUCCH通信のためにUEにより使用されるリソースの現在のリソースインデックス番号を受信するように構成される。
【0146】
繰り返し回数受信モジュール43は、受信した現在のリソースインデックス番号を予め定義されたルールを用いてデコードし、対応する現在の繰り返しの回数を取得するように構成される。
【0147】
本開示のいくつかの実施形態において、繰り返し回数取得モジュール43は、受信した現在のリソースインデックス番号に応じて対応する繰り返しパラメータを決定し、決定された繰り返しパラメータに応じて対応する現在の繰り返し回数を決定するように構成されることができる。
【0148】
本開示のいくつかの実施形態において、繰り返し回数取得モジュール43は、PUCCHフォーマットのすべてのPUCCHリソースインデックス番号のうち、受信した現在のリソースインデックス番号のシリアル番号を決定し、現在のリソースインデックス番号のシリアル番号に対応する繰り返しパラメータのシリアル番号を決定し、現在のリソースインデックス番号に対応する繰り返しパラメータとしてシリアル番号の繰り返しパラメータを取得し、受信した現在のリソースインデックス番号に応じて対応する繰り返しパラメータが決定された場合に、PUCCHの繰り返しパラメータセットにおける各繰り返しパラメータのシリアル番号を設定するように構成されることができる。
【0149】
本開示のいくつかの実施形態において、繰り返し回数取得モジュール43は、現在のリソースインデックス番号のシリアル番号に対応する反復パラメータのシリアル番号が決定された場合に、現在のリソースインデックス番号のシリアル番号と、繰り返しパラメータセットの要素の総和とに対する剰余演算を実行し、剰余が0でない場合に、剰余に応じて対応する繰り返しパラメータのシリアル番号を決定し、剰余が0の場合に、設定された繰り返しパラメータの要素の総和に応じて、対応する繰り返しパラメータのシリアル番号を決定するように構成されることができる。
【0150】
本開示のいくつかの実施形態において、繰り返し回数取得モジュール43は、繰り返しパラメータセットが予め定義された繰り返し回数セットである場合で、決定された繰り返しパラメータに応じて対応する現在の反復回数が決定された場合に、決定された繰り返しパラメータを対応する現在の繰り返し回数として取得するように、構成されることができる。
【0151】
本開示の他の実施形態において、繰り返し回数取得モジュール43は、繰り返しパラメータセットにおける各繰り返しパラメータが、決定された繰り返しパラメータに応じて対応する現在の繰り返し回数が決定される場合に、決定された繰り返しパラメータと、PUCCHフォーマットにおけるPUCCHリソースの繰り返し回数と、予め定義された繰り返し回数セットにおけるPUCCHのフォーマットの繰り返し回数に対するオフセット値である場合のPUCCHリソースの繰り返し回数と、に応じて、対応する現在の繰り返しの回数を決定するように構成されることができる。
【0152】
本開示のいくつかの実施形態において、UEは、上述した実施形態のいずれか(例えば、図2aの実施形態又は図2bの実施形態)に係る物理的アップリンク制御チャネルの繰り返し回数を得るための方法を実施するための動作を実行するように構成されることができる。
【0153】
本開示の上述した実施形態によって提供されるUEに基づいて、DCIを介して暗黙的かつ動的にPUCCH繰り返しの回数を指示し、DCIのオーバーヘッドを増加させることなく、UEのための基地局によって動的に設定されたPUCCH繰り返しの回数を受信することが可能であり、これにより、アップリンクソースの利用効率及び伝送性能を向上させることができる。
【0154】
図5は、本開示のいくつかの実施形態に係るPUCCH繰り返しの回数を指示するシステムの概略図である。図5に示すように、本開示の物理アップリンク制御チャネルの繰り返し回数を示すシステムは、基地局51及びUE52を含むことができる。
【0155】
基地局51は、上述した実施形態のいずれか(例えば、図3の実施形態)に係る基地局であってもよい。
【0156】
UE52は、上述した実施形態のいずれか(例えば、図4の実施形態)に係るUEであってもよい。
【0157】
本開示の上述した実施形態によって提供される物理的アップリンク制御チャネルの繰り返し回数を指示するシステムに基づいて、DCIを介して暗黙的かつ動的にPUCCHの繰り返し回数を指示することができる。本開示の上述した実施形態において、基地局は、DCIのオーバーヘッドを増加させることなく、PUCCHの繰り返しの回数を動的に設定することができ、それによってアップリンクリソースの利用効率と伝送性能を向上させることができる。
【0158】
図6は、本開示のいくつかの実施形態に係るコンピュータ装置の構造概略図である。図6に示すように、コンピュータ装置は、メモリ61及びプロセッサ62を含むことができる。
【0159】
メモリ61は、命令を格納するように構成され、プロセッサ62は、メモリ61に結合され、プロセッサ62は、メモリに格納された命令を実行し、上述した実施形態のいずれか(例えば、図1a又は図1bの実施形態)に従った物理アップリンク制御チャネルの繰り返しの回数を指示する方法、又は上述した実施形態のいずれか(例えば、図2a又は図2bの実施形態)に従った物理アップリンク制御チャネルの繰り返し回数を取得する方法を実現するように構成される。
【0160】
プロセッサ62が、上述した実施形態のいずれか(例えば、図1a又は図1bの実施形態)に従った物理アップリンク制御チャネルの繰り返し回数を指示する方法を実現する場合には、コンピュータ装置を基地局として実現することができる。
【0161】
プロセッサ62が、上述した実施形態のいずれか(例えば、図2a又は図2bの実施形態)に従った物理アップリンク制御チャネルの繰り返し回数を取得する方法を実現する場合には、コンピュータ装置をUEとして実現することができる。
【0162】
図6に示すように、コンピュータ装置は、他の装置との情報相互作用のための通信インタフェース63も含む。同時に、コンピュータ装置は、プロセッサ62、通信インタフェース63、及びメモリ61が相互に通信するバス64も含む。
【0163】
メモリ61は、高速RAMメモリ又は不揮発性メモリ、例えば少なくとも一つのディスクメモリを含むことができる。メモリ61は、メモリアレイであってもよい。メモリ61は、分割されてもよく、ブロックは、ある規則に従って、仮想ボリュームに結合されてもよい。
【0164】
さらに、プロセッサ62は、中央処理装置(CPU)であってもよいし、特定用途集積回路(ASIC)であってもよいし、本開示の実施形態を実施するように構成された一つ以上の集積回路であってもよい。
【0165】
本開示の上述した実施形態によって提供されるコンピュータ装置に基づいて、DCIを介して暗黙的かつ動的にPUCCH繰り返しの回数を指示することが可能である。本開示の上述した実施形態では、DCIのオーバーヘッドを増加させることなく、基地局が動的にPUCCH繰り返しの回数を設定することが可能であり、それによって、アップリンクリソースの利用効率と伝送性能を向上させることが可能である。
【0166】
本開示の別の態様によれば、非遷移コンピュータ可読記憶媒体が提供され、非遷移コンピュータ可読記憶媒体は、プロセッサによって実行されるときに、上述した実施形態のいずれかに従ったPUCCH繰り返しの回数を指示する方法(例えば、図1a又は図1bの実施形態)、又は上述した実施形態のいずれかに従ったPUCCH繰り返しの回数を取得する方法(例えば、図2a又は図2bの実施形態)を実装するコンピュータ命令を記憶する。
【0167】
本開示の上述した実施形態によって提供される非遷移コンピュータ可読記憶媒体に基づいて、DCIを介して暗黙的かつ動的にPUCCH繰り返しの回数を指示することが可能である。本開示の上述した実施形態では、基地局がDCIのオーバーヘッドを増加させることなくPUCCH繰り返しの回数を動的に構成することが可能であり、それによって、アップリンクリソースの利用効率及び伝送性能を向上させることが可能である。
【0168】
本開示の上述した実施形態は、無線通信技術の分野、特に5Gの分野に適用することができる。
【0169】
上述した基地局及びUEは、汎用プロセッサ、プログラマブル論理コントローラ(PLC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、又は他のプログラマブル論理デバイス、離散ゲート、又はトランジスタ論理デバイス、離散ハードウェアコンポーネント、又はそれらの任意の適切な組み合わせとして、本出願に記載された機能を実行するために実装することができる。
【0170】
これまで、本開示は詳細に説明されてきた。本開示の概念を不明瞭にすることを避けるために、当技術分野でよく知られているいくつかの詳細は記載されていない。上記の説明によれば、当技術分野の当業者は、ここに開示された技術的解決策を実施する方法を完全に理解するであろう。
【0171】
当技術分野の当業者は、上述の実施形態におけるステップの全部又は一部が、ハードウェア、又は関連するハードウェアを指示するプログラムによって達成され得ることを理解し得る。プログラムは、非過渡的なコンピュータ可読記憶媒体に格納され得る。上述の記憶媒体は、読み出し専用メモリ、磁気ディスク又は光ディスク等であり得る。
【0172】
例示及び説明のためになされた本開示の記述は、省略されていないか、又は本開示を開示された形態に限定していない。多くの変更及び変形は、当業者にとって明らかである。本開示の原理及び実際の適用をよりよく説明し、当業者が本開示を理解して、特定の目的に適合し、様々な変更を含む様々な実施形態を設計できるようにするために、実施形態を選択し、記述する。
図1a
図1b
図2a
図2b
図3
図4
図5
図6