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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-06
(45)【発行日】2024-11-14
(54)【発明の名称】マッサージシステム
(51)【国際特許分類】
   A61H 7/00 20060101AFI20241107BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20241107BHJP
【FI】
A61H7/00 323L
G06Q50/10
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2024000643
(22)【出願日】2024-01-05
(62)【分割の表示】P 2020128409の分割
【原出願日】2020-07-29
(65)【公開番号】P2024028395
(43)【公開日】2024-03-04
【審査請求日】2024-01-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000136491
【氏名又は名称】株式会社フジ医療器
(74)【代理人】
【識別番号】110002310
【氏名又は名称】弁理士法人あい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小野 正生
【審査官】山田 裕介
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-223663(JP,A)
【文献】特開平10-337314(JP,A)
【文献】特開2018-149096(JP,A)
【文献】特開2019-80775(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 50/10
A61H 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの症状に基づいて、基本マッサージコースを決定する基本コース決定部と、
前記基本コース決定部によって決定された前記基本マッサージコースに含まれる複数の施療動作を、マッサージ機に1つずつ試行させ、前記施療動作毎にユーザが好むか否かのフィードバックを取得し、取得された前記フィードバックを考慮して、実行するマッサージコースを作成するコース作成部と、
前記コース作成部によって作成された実行するマッサージコースを、前記マッサージ機に実行させる、マッサージ機制御部とを含む、マッサージシステム。
【請求項2】
前記コース作成部は、
ある施療動作が試行されているときに、好みボタンおよびスキップボタンを提示し、
前記好みボタンが操作されたときには、現在試行されている施療動作が好みであることを記憶した後、次に試行すべき施療動作がある場合には、次の施療動作を試行し、
前記スキップボタンが操作されたときには、次に試行すべき施療動作がある場合には、次の施療動作を試行する、請求項1に記載のマッサージシステム。
【請求項3】
前記コース作成部は、ある施療動作が試行されてから、前記好みボタンおよび前記スキップボタンが操作されることなく、所定時間が経過したときには、次に試行すべき施療動作がある場合には、次の施療動作を試行する、請求項2に記載のマッサージシステム。
【請求項4】
前記マッサージ機制御部と通信可能な通信端末を含み、
前記通信端末は、前記基本コース決定部と、前記コース作成部とを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のマッサージシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、マッサージシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、座部と、背もたれ部と、肘掛部と、脚載部と、これらの土台となる基台部とを備えたマッサージ機が開示されている。特許文献1の背もたれ部には、左右一対の揉み玉を備えたマッサージユニットが、昇降可能に取り付けられている。マッサージユニットは、揉み玉を偏心回動させる揉み機構と、揉み玉を前後に揺動させる叩き機構とを含む。
【0003】
また、特許文献2には、ユーザに対して問診を行う手段と、当該問診に対するユーザの回答を入力する手段と、当該回答に基づいてユーザの体調を判定する手段とを備え、当該体調に応じたマッサージコースを実行する技術が開示されている。しかしながら、特許文献2には、ユーザの症状のある部位と当該部位の症状と当該症状が継続している期間とに基づいて、マッサージコースを決定することは開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2012-250072号公報
【文献】特開2000-70318号公報
【発明の概要】
【0005】
本発明の一実施形態の目的は、ユーザの症状に応じた基本マッサージコースに含まれる複数の施療動作を1つずつ事前に試行して、各施療動作に対してユーザが好むか否かのフィードバックを取得し、取得したフィードバックを反映したマッサージを行うことができるようになる、マッサージシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明の一実施形態は、ユーザの症状に基づいて、基本マッサージコースを決定する基本コース決定部と、前記基本コース決定部によって決定された前記基本マッサージコースに含まれる複数の施療動作を、マッサージ機に1つずつ試行させ、前記施療動作毎にユーザが好むか否かのフィードバックを取得し、取得された前記フィードバックを考慮して、実行するマッサージコースを作成するコース作成部と、前記コース作成部によって作成された実行するマッサージコースを、前記マッサージ機に実行させる、マッサージ機制御部とを含む、マッサージシステムを提供する。
【0007】
この構成では、ユーザの症状に応じた基本マッサージコースに含まれる複数の施療動作を1つずつ事前に試行して、各施療動作に対してユーザが好むか否かのフィードバックを取得し、取得したフィードバックを反映したマッサージを行うことができるようになる。
【0008】
この発明の一実施形態では、前記コース作成部は、ある施療動作が試行されているときに、好みボタンおよびスキップボタンを提示し、前記好みボタンが操作されたときには、現在試行されている施療動作が好みであることを記憶した後、次に試行すべき施療動作がある場合には、次の施療動作を試行し、前記スキップボタンが操作されたときには、次に試行すべき施療動作がある場合には、次の施療動作を試行する。
【0009】
この発明の一実施形態では、前記コース作成部は、ある施療動作が試行されてから、前記好みボタンおよび前記スキップボタンが操作されることなく、所定時間が経過したときには、次に試行すべき施療動作がある場合には、次の施療動作を試行する。
【0010】
この発明の一実施形態では、前記マッサージ機制御部と通信可能な通信端末を含み、前記通信端末は、前記基本コース決定部と、前記コース作成部とを含む。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、マッサージシステムの全体構成を示すブロック図である。
図2図2は、マッサージ機および通信端末の外観を示す一部切り欠き斜視図である。
図3図3は、マッサージユニットの構成を図解的に示す斜視図である。
図4A図4Aは、マッサージ機の電気的構成を示すブロック図である。
図4B図4Bは、エアポンプから各エアバッグまでのエア回路を示すエア回路図である。
図5図5は、通信端末の電気的構成を示すブロック図である。
図6図6は、基本コーステーブルの一例を示す模式図である。
図7図7は、基本コース/施療動作テーブルの一例を示す模式図である。
図8図8は、基本コース選択テーブルの一例を示す模式図である。
図9図9は、実行コース選択テーブルの一例を示す模式図である。
図10図10Aはリモコンホーム画面の一例を示す模式図であり、図10Bはペアリング待機中画面の一例を示す模式図であり、図10Cはペアリング完了画面の一例を示す模式図である。
図11図11Aはログイン画面の一例を示す模式図であり、図11Bは接続機器リスト画面の一例を示す模式図であり、図11Cは接続中画面の一例を示す模式図であり、図11Dは接続完了画面の一例を示す模式図である。
図12図12Aは、アプリホーム画面の一例を示す模式図であり、図12Bは、部位選択画面の一例を示す模式図である。
図13図13Aは、症状選択画面の一例を示す模式図であり、図13Bは、期間選択画面の一例を示す模式図である。
図14図14Aは、第1解析結果画面の一例を示す模式図であり、図14Bは、第2解析結果画面の一例を示す模式図である。
図15図15Aは、フィードバック入力画面の一例を示す模式図であり、図15Bは、第3解析結果画面の一例を示す模式図である。
図16図16は、マッサージコース作成処理の手順を示すフローチャートである。
図17図17は、部位選択画面の一例を示す模式図である。
図18図18は、複数の部位選択を行う場合の手順を示すフローチャートである。
図19図19Aは、症状選択画面の一例を示す模式図であり、図19Bは、期間選択画面の一例を示す模式図である。
図20図20Aは、第1解析結果画面の一例を示す模式図であり、図20Bは、第2解析結果画面の一例を示す模式図である。
図21図21Aは、フィードバック入力画面の一例を示す模式図であり、図21Bは、第3解析結果画面の一例を示す模式図である。
図22図22Aは、症状選択画面の一例を示す模式図であり、図22Bは、期間選択画面の一例を示す模式図である。
図23図23Aは、第1解析結果画面の一例を示す模式図であり、図23Bは、第2解析結果画面の一例を示す模式図である。
図24図24Aは、フィードバック入力画面の一例を示す模式図であり、図24Bは、第3解析結果画面の一例を示す模式図である。
図25図25は、部位選択画面の変形例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、この発明の第一の実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
[1]マッサージシステム1の全体構成
図1は、マッサージシステム1の全体構成を示すブロック図である。
【0014】
マッサージシステム1は、椅子型マッサージ機(以下、単に「マッサージ機2」という。)と、通信端末3と、サーバ4とを備えている。この第一の実施形態では、通信端末3は、スマートホンである。通信端末3は、マッサージ機2によってマッサージを受けようとするユーザ(被施療者)が使用している通信端末である。マッサージ機2と通信端末3とは、例えばBluetooth(登録商標)、WiFi通信などによる無線通信、または、有線通信が可能である。通信端末3とサーバ4とは、通信網5を介して通信可能である。
【0015】
通信端末3には、マッサージコースの決定等を行うためのアプリケーション(以下、「マッサージ・アプリ」という。)がインストールされている。通信端末3は、マッサージコースを決定したときには、決定したマッサージコースを実行させるための情報(コース情報)をマッサージ機2に送信する。マッサージ機2は、通信端末3からコース情報を受信すると、受信したコース情報に応じたマッサージコースを実行する。
【0016】
通信端末3は、マッサージ機2に送信したコース情報を含む情報を、メモリにマッサージ履歴データとして記憶する。そして、所定のタイミングで、サーバ4に送信する。サーバ4は、通信端末3から受信したマッサージ履歴を通信端末3の使用者別に保存する。
【0017】
[2]マッサージ機2の外観
図2は、マッサージ機2および通信端末3の外観を示す一部切り欠き斜視図である。
【0018】
マッサージ機2は、座部11と、背もたれ部12と、肘掛部13と、脚載部(オットマン)14と、これらの土台となる基台とを含む。
【0019】
以下の説明において、前後方向、左右方向および上下方向とは、ユーザがマッサージ機2に通常の姿勢で着座したときに、そのユーザから見た場合の前後方向、左右方向および上下方向をそれぞれいうものとする。
【0020】
基台は座部11の下方に存在するが、図2においては、座部11、背もたれ部12、肘掛部13および脚載部14によって隠れているため、現れていない。
【0021】
座部11は、基台上に配置されている。背もたれ部12は、座部11の後部に配置されている。肘掛部13は、座部11の左右両側に配置されている。脚載部14は、座部11の前側に配置されている。背もたれ部12は、背もたれ回動用アクチュエータ21(図4A参照)により、座部11に対して、傾動可能に支持されている。また、脚載部14は、脚載回動用アクチュエータ22(図4A参照)により、座部上部近傍に設けられた左右方向に延びる支軸を中心として回動できるようになっている。これにより、脚載部14は、図2に示す垂直姿勢と、垂直姿勢からほぼ90度回転した水平姿勢との間で回動可能となっている。
【0022】
背もたれ部12には、マッサージユニット23が内蔵されている。マッサージユニット23は、左右一対の施療子(揉み玉)51を使用した各種マッサージ(メカ式(機械式)マッサージ)を行うためのものである。背もたれ部12には、上下方向に延びる左右一対の断面U形状のガイドレール28,29(図3参照)が設けられており、マッサージユニット23はガイドレール28,29に沿って上下方向に移動できるようになっている。マッサージユニット23の詳細な構成については、後述する。
【0023】
肘掛部13には、ユーザの前腕を収容するための前腕収容凹部17を有する腕ユニット16が設けられている。脚載部14には、ユーザの左右の脚部および足をそれぞれ収容する脚部収容凹部18および足収容凹部19を有している。
【0024】
マッサージ機2の背もたれ部12、座部11、肘掛部13および脚載部14には、エアバッグが設けられている。各エアバッグは、空気の給排気によって膨張収縮することにより、ユーザにエア式マッサージを行う。
【0025】
背もたれ部12の高さ中央部の両側には、右の二の腕をマッサージするための右二の腕用エアバッグ31aと、左の二の腕をマッサージするための左二の腕用エアバッグ31bとが設けられている。これらのエアバッグ31a,32bによって、二の腕をマッサージするための二の腕用エアバッグ31が構成されている。
【0026】
また、背もたれ部12の下部の両側には、腰をマッサージするための右腰用エアバッグ36aと、左腰をマッサージするための左腰用エアバッグ36bとが設けられている。これらのエアバッグ36a,36bによって、腰をマッサージするための腰用エアバッグ36が構成されている。
【0027】
座部11には、太腿(ふともも)の側部をマッサージするため左右一対の太腿横用エアバッグ32a,32bと、太腿の裏上部をマッサージするため左右一対の太腿裏上用エアバッグ32c,32dと、太腿の裏下部をマッサージするための太腿裏下用エアバッグ32eとが設けられている。これらのエアバッグ32a~32eによって、太腿をマッサージするための太腿用エアバッグ32が構成されている。
【0028】
左右一対の前腕収容凹部17の両側面には、前腕をマッサージするための前腕本体用エアバッグ33a,33bと、手をマッサージするための手用エアバッグ33c,33dとが設けられている。これらのエアバッグ33a~33dによって、前腕および手をマッサージするための前腕用エアバッグ33が構成されている。
【0029】
左右一対の脚部収容凹部18の両側面には、脹脛(ふくらはぎ)の側面をマッサージするための脹脛横用エアバッグ34a,34bが設けられている。左右一対の脚部収容凹部18の底面には、脹脛の裏側をマッサージするための脹脛裏用エアバッグ34c,34dが設けられている。これらのエアバッグ34a~34dによって、脹脛をマッサージするための脹脛用エアバッグ34が構成されている。
【0030】
左右一対の足収容凹部19の両側面には、足の表側部を下方に押圧するための足表側エアバッグ35a,35bが設けられている。左右一対の足収容凹部19の底面には、足裏を上方に押圧するための足裏側エアバッグ35c,35dが設けられている。これらのエアバッグ35a~35dによって、足裏をマッサージするための足裏用エアバッグ35が構成されている。
【0031】
腕ユニット16には、リモコンスタンド24が取り付けられている。リモコンスタンド24には、ユーザがマッサージ機2を操作するためのリモートコントローラ(以下、「リモコン25」という。)が着脱自在に取り付けられている。リモコン25の操作面には、図4Aに示すように、操作表示部26と複数の操作キーとが設けられている。操作表示部26は、例えば、タッチパネル式の液晶表示器からなる。リモコン25は、通信端末3と無線通信、または、有線通信するための通信部(図示略)を備えている。通信端末3は、操作表示部103を備えている。
【0032】
[3]マッサージユニット23の構成
図3は、マッサージユニット23の構成を図解的に示す斜視図である。
【0033】
マッサージユニット23は、ガイドレール28,29に対して昇降自在に取り付けられている。マッサージユニット23は、矩形枠状のメインフレーム41を含む。メインフレーム41は、左右一対の側壁と、これらの側壁の上端どうしおよび下端どうしをそれぞれ結合する天壁および底壁とからなる。メインフレーム41には、左右方向に延びたガイド軸42および昇降用駆動軸43が回転自在に取り付けられている。
【0034】
ガイド軸42は、メインフレーム41の上部に配置され、昇降用駆動軸43はメインフレーム41の下部に配置されている。ガイド軸42および昇降用駆動軸43の両端部は、メインフレーム41の両側壁から外方に突出している。ガイド軸42の両端部には、ガイドレール28,29によって案内されるガイドローラ44が取り付けられている。昇降用駆動軸43の両端部には、ガイドレール28,29に設けられたラック(図示略)と噛み合うピニオンギヤ45が取り付けられている。
【0035】
メインフレーム41には、昇降用駆動軸43を回転させるための昇降用モータ46が取り付けられている。昇降用モータ46は、昇降用駆動軸43にギヤ機構47を介して連結されている。昇降用モータ46が回転されることによって、マッサージユニット23はガイドレール28,29に沿って昇降される。
【0036】
マッサージユニット23には、昇降用駆動軸43の回転量を検出することによって、マッサージユニット23の昇降位置(上下方向位置)を検出するための昇降位置センサ48が設けられている。昇降位置センサ48は、昇降用駆動軸43の回転量を検出するためのロータリーエンコーダからなる。
【0037】
昇降用駆動軸43の長さ中間部には、揺動フレーム49が前後方向に揺動自在に取り付けられている。揺動フレーム49には、左右一対の施療子51およびその駆動機構を備えた施療子駆動ユニット50が取り付けられている。メインフレーム41には、揺動フレーム(施療子駆動ユニット)を前後方向に進退させるための施療子駆動ユニット進退機構が設けられている。
【0038】
施療子駆動ユニット進退機構について説明する。メインフレーム41には、ガイド軸42の下側に配置されかつ左右方向に延びた進退軸52が回転自在に取り付けられている。メインフレーム41の一方の側部には、進退軸52を回転させるための進退用モータ53が取り付けられている。進退用モータ53は、ギヤ機構54を介して進退軸52に連結されている。進退軸52の長さ中間部には、左右一対のピニオンギヤ55が取り付けられている。揺動フレーム49の上部には、左右一対のピニオンギヤ55と噛み合う円弧状ラック56がそれぞれ設けられている。進退用モータ53によって進退軸52が回転されると、ピニオンギヤ55が回転し、円弧状ラック56が移動する。これにより、揺動フレーム49が昇降用駆動軸43を中心として揺動する。これにより、施療子駆動ユニット50(施療子51)が前後方向に進退する。
【0039】
マッサージユニット23には、進退軸52の回転量を検出することによって、施療子駆動ユニット50の前後位置を検出するための前後位置センサ57が設けられている。前後位置センサ57は、進退軸52の回転量を検出するためのエンコーダからなる。
【0040】
施療子駆動ユニット50は、施療子51を偏心回動させることによって揉み動作を行う揉み機構と、施療子51を前後方向に揺動させることによって叩き動作を行う叩き機構とを備えている。揉み機構は、アクチュエータ(駆動源)としての揉み用モータ58を含んでいる。叩き機構は、アクチュエータ(駆動源)としての叩き用モータ59を含んでいる。このような揉み機構および叩き機構は、周知である。昇降用モータ46、進退用モータ53、揉み用モータ58および叩き用モータ59が制御されることにより、後述するような様々な施療動作を行うことが可能となっている。
【0041】
[4]マッサージ機2の電気的構成
図4Aは、マッサージ機2の電気的構成を示すブロック図である。図4Bは、エアポンプから各エアバッグまでのエア回路を示すエア回路図である。
【0042】
図4を参照して、マッサージ機2の内部には、マッサージ機2を制御するための制御部60が内蔵されている。制御部60は、マイクロコンピュータを含み、CPU、メモリ(RAM、ROM、不揮発性メモリ)61等を備えている。メモリ61には、CPUのプログラムの他、各種データが記憶される。
【0043】
制御部60には、リモコン25、背もたれ回動用アクチュエータ21の駆動回路71および脚載回動用アクチュエータ22の駆動回路72が接続されている。制御部60には、さらに、マッサージユニット23内の、昇降用モータ46の駆動回路73、進退用モータ53の駆動回路74、揉み用モータ58の駆動回路75および叩き用モータ59の駆動回路76が接続されている。制御部60には、さらに、マッサージユニット23内の、昇降位置センサ48および前後位置センサ57が接続されている。
【0044】
制御部60には、さらに、エアポンプ81の駆動回路77および複数の電磁弁82a~82uの駆動回路78が接続されている。各電磁弁82a~82uには、エアポンプ81からエアが供給される。以下において、電磁弁82a~82uを総称する場合には、電磁弁82という場合がある。
【0045】
図4Bを参照して、電磁弁82aには右二の腕用エアバッグ31aが接続され、電磁弁82bには左二の腕用エアバッグ31bが接続されている。電磁弁82cには右太腿横用エアバッグ32aが接続され、電磁弁82dには左太腿横用エアバッグ32bが接続されている。電磁弁82eには右太腿裏上用エアバッグ32cが接続され、電磁弁82fには左太腿裏上用エアバッグ32dが接続されている。電磁弁82gには太腿裏下用エアバッグ32eが接続されている。
【0046】
電磁弁82hには右腕の前腕本体用エアバッグ33aが接続され、電磁弁82iには左腕の前腕本体用エアバッグ33bが接続されている。電磁弁82jには右手用エアバッグ33cが接続され、電磁弁82kには左手用エアバッグ33dが接続されている。電磁弁82tには右腰用エアバッグ36aが接続され、電磁弁82uには左腰用エアバッグ36bが接続されている。
【0047】
電磁弁82lには右脹脛横用エアバッグ34aが接続され、電磁弁82mには左脹脛横用エアバッグ34bが接続されている。電磁弁82nには右脹脛裏用エアバッグ34cが接続され、電磁弁82oには左脹脛裏用エアバッグ34dが接続されている。電磁弁82pには右足表側エアバッグ35aが接続され、電磁弁82qには左足表側エアバッグ35bが接続されている。電磁弁82rには右足裏側エアバッグ35cが接続され、電磁弁82sには左足裏側エアバッグ35dが接続されている。
【0048】
この第一の実施形態では、左右両側にペア配置されたエアバッグに対してそれぞれ個別に電磁弁が設けられているが、ペア配置された2つのエアバッグに対して共通した1つの電磁弁が設けられていてもよい。
【0049】
あるエアバッグの電磁弁82が励磁されると、エアポンプ81からその電磁弁82を介して当該エアバッグに空気が供給される。これにより、当該エアバッグが膨張する。そして、当該エアバッグの電磁弁82が消磁されると、当該エアバッグ内の空気が電磁弁を介して外部に排気される。これにより、当該エアバッグが収縮する。
【0050】
制御部60は、リモコン25の操作、通信端末3の操作等に基づいて、各アクチュエータ21,22の駆動回路71,72を制御する。また、制御部60は、リモコン25の操作、通信端末3の操作等に基づいて、各モータ46,53,58,59の駆動回路73~76、エアポンプ81の駆動回路77および電磁弁82の駆動回路78を制御する。これにより、マッサージ機2は、各種のマッサージを行えるようになっている。
【0051】
マッサージ機2の動作モードには、主として通信端末3を操作することによってマッサージ機2が制御されるアプリモードと、通信端末3を使用せずにリモコン25を操作することによってマッサージ機2が制御されるリモコンモードとがある。マッサージ機2の動作モードの切り替えは、リモコン25、または、通信端末3を操作することにより行うことができる。
【0052】
マッサージモードには、手動モード、自動モード、人体マップモード、ヘルスケアモード、履歴モード、問診モード、配信モード等がある。手動モードおよび自動モードは、リモコンモードにおいて実行可能なマッサージモードである。人体マップモード、ヘルスケアモード、履歴モード、問診モードおよび配信モードは、アプリモードにおいて実行可能なマッサージモードである。
【0053】
手動モードは、ユーザによって選択されたマッサージ種類に応じたマッサージを実行するモードである。
【0054】
自動モードは、あらかじめ用意された複数種類のマッサージコースの中からユーザに所望のマッサージコースを選択させ、選択されたマッサージコースを実行するモードである。
【0055】
人体マップモードは、凝り部位および凝り具合をユーザに入力させ、入力された凝り部位および凝り具合に適したマッサージコースを決定し、決定したマッサージコースを実行するモードである。
【0056】
ヘルスケアモードは、ユーザの歩数、睡眠時間および脈拍数(心拍数)等の生体情報に適したマッサージコースを決定し、決定したマッサージコースを実行するモードである。
【0057】
履歴モードは、ユーザに対して過去に実行されたマッサージコースの中からユーザに所望のマッサージコースを選択させ、選択されたマッサージコースを実行するモードである。
【0058】
問診モードは、ユーザの症状等に基づいて、適切なマッサージコースを決定し、決定したマッサージコースを実行するモードである。「マッサージコースの決定」には、「マッサージコースの作成」も含まれる。
【0059】
配信モードは、サーバ4から通信端末3にマッサージコースをダウンロードし、ダウンロードしたコースをマッサージ機2に実行させるモードである。
【0060】
[5]通信端末3の電気的構成
図5は、通信端末3の電気的構成を示すブロック図である。
【0061】
通信端末3は、制御部90を備えている。制御部90は、マイクロコンピュータを含み、CPU、メモリ(RAM、ROM、不揮発性メモリ)91等を備えている。メモリ91には、CPUのプログラムの他、各種データが記憶される。制御部90には、第1通信部101、第2通信部102、操作表示部103等が接続されている。第1通信部101は、制御部90がリモコン25(マッサージ機2の制御部60)と通信をするための通信インタフェースである。第2通信部102は、制御部90が、通信網5を介して、サーバ4や他の通信端末と通信を行うための通信インタフェースである。操作表示部103は、入力機能を備えた表示器からなる。この第一の実施形態では、操作表示部103は、タッチパネル式の液晶表示器(タッチパネル式表示部)である。
【0062】
[6]問診モード
以下、主として問診モードについて説明する。
【0063】
[6.1]問診モードを実現するための通信端末3の構成
図5を参照して、通信端末3のメモリ91(不揮発性メモリ)には、人体マップモード、ヘルスケアモード、履歴モード、問診モードまたは配信モードを実現したり、履歴データをサーバ4に送信したりするためのマッサージ・アプリが格納されている。制御部90は、マッサージ・アプリを実行することによって、複数の機能処理部として機能するようになっている。
【0064】
メモリ91(不揮発性メモリ)には、問診モードで用いられる複数のテーブルが記憶されている。複数のテーブルは、基本コーステーブル91A、基本コース/施療動作テーブル91B、基本コース選択テーブル91C、実行コース選択テーブル91D等を含む。
【0065】
図6は、基本コーステーブル91Aの一例を示す模式図である。
【0066】
基本コーステーブル91Aは、複数の基本マッサージコース(以下、「基本コース」という。)の名称、概要等を記憶したテーブルである。基本コースは、ユーザの症状のある部位の症状と、当該症状が継続している期間とに基づいて決定されるおおまかなマッサージコース(大分類のマッサージコース)である。これに対して、後述するように基本コース等に基づいて決定されるマッサージコースは、基本コースよりも細かい分類のマッサージコース(小分類のマッサージコース)である。
【0067】
基本コーステーブル91Aには、基本コースID毎に、基本コース名、マッサージ時間、第1説明文および第2説明文が記憶されている。この第一の実施形態では、基本コースとしては、疲労回復コース、リフレッシュコース、ソフトコース、ストレッチコースおよびエアーコースがあり、それぞれにA~EのコースIDが与えられている。以下において、基本コースとしての疲労回復コース、リフレッシュコース、ソフトコース、ストレッチコースおよびエアーコースを、それぞれ、基本コースA、基本コースB、基本コースC、基本コースDおよび基本コースEという場合がある。
【0068】
基本コース名は、基本コースの名称である。マッサージ時間は、マッサージが実行される時間長である。
【0069】
第1説明文および第2説明文は、通信端末3の操作表示部103への表示用の説明文である。第1説明文は、対応する基本コースの内容を端的に表した説明文である。第2説明文は、対応する基本コースの内容を、ユーザにわかりやすい言葉で短く簡潔に説明するための説明文である。
【0070】
図7は、基本コース/施療動作テーブル91Bの一例を示す模式図である。
【0071】
基本コース/施療動作テーブル91Bは、各基本コースに含まれている複数の施療動作を記憶したテーブルである。
【0072】
基本コース/施療動作テーブル91Bには、基本コースID毎に、対応する基本コースに含まれている複数の施療動作のID(施療動作ID)が記憶される。図7では、明瞭化のために、施療動作IDとともに当該IDに対応した施療動作名が併記されている。
【0073】
以下において、各施療動作ID(PA1~PE3)を、Pαβで表す場合がある。ただ
し、αは、基本コースIDであるA~Eのいずれかをとる変数である。また、βは整数であり、β=1,2…Mである。Mは、αに対応する基本コースに含まれている複数の施療動作の総数である。したがって、基本コースA、BまたはCでは、M=5であり、基本コースDでは、M=4であり、基本コースEでは、M=3である。
【0074】
「もみ上げ」は、施療子(揉み玉)51を予め設定されている軌道で正転させる動作であり、「もみ下げ」は、施療子51を予め設定されている軌道で反転させる動作である。「もみ上げ」または「もみ下げ」の種類としては、揉み用モータ58の回転速度が速い「高速」と、揉み用モータ58の回転速度が遅い「低速」と、揉み用モータ58の回転速度が徐々に変化する「変速」の3種類がある。
【0075】
「たたき」は、施療子51を高速で回転させて施療部に叩いているかのような刺激を与える動作である。「たたき」の種類としては、叩き用モータ59の回転速度が速い「高速」と、叩き用モータ59の回転速度が遅い「低速」と、叩き用モータ59の回転速度が徐々に変化する「変速」の3種類がある。
【0076】
「指圧」は、施療子51を強く押し出して一箇所を集中的に押圧する動作である。
【0077】
「ひらき」は、施療子51の幅を利用して背骨から外側に押し広げる動作である。
【0078】
「さざなみ」は、もみ上げおよびもみ下げと同時にたたきを行う動作である。
【0079】
「ほぐし」は、もみ上げおよびもみ下げを行いながら、施療子51を上下に移動させて、比較的広範囲をほぐすための動作である。
【0080】
「こね上げ」は、施療子軌道の上半分だけ施療子51を繰り返し移動させる動作であり、「こね下げ」は、施療子軌道の下半分だけ施療子51を繰り返し移動させる動作である。
【0081】
「さすり」は、施療子51を施療部に当てた後、押圧せずに文字通りさするような動作である。
【0082】
「のばし」は、エアバッグで肩や脚部を固定し、背もたれ部12の傾倒および脚載部14の上げ下げを用いて身体を伸ばす動作である。
【0083】
「ひねり」は、左右で互い違いにエアバッグを膨らませることで体をひねらせる動作である。
【0084】
「エアー」は、もみ玉を使用せずにエアバッグのみを用いて、点ではなく面で刺激を与える優しめの動作である。「エアー」の種類には、エア式マッサージの強度の異なる、「強」、「中」および「弱」がある。エア式マッサージの強度は、エアバックを膨張させる際のエアバックへの空気給気時間によって変化する。エアバックへの空気給気時間が長いほど、エア式マッサージの強度が大きくなる。
【0085】
「ローラー」は、施療子51を突出させた状態で上下に移動させる、もみ軌道を利用しない動作である。
【0086】
図8は、基本コース選択テーブル91Cの一例を示す模式図である。
【0087】
基本コース選択テーブル91Cは、ユーザの症状のある部位の症状と、当該症状が継続している期間とに基づき、基本コースを決定する場合に使用されるテーブルである。
【0088】
基本コース選択テーブル91Cには、複数の症状ID(Y1~Y4)と複数の期間ID(Z1~Z5)との組合せ毎に、基本コースID(A~E)が記憶されている。
【0089】
症状IDであるY1~Y4に対応する症状は、次の通りである。
【0090】
Y1:「張りを感じる」
Y2:「軽い痛みを感じる」
Y3:「動かすと痛みを感じる」
Y4:「動かさなくても痛みを感じる」
期間IDであるZ1~Z5に対応する期間は、次の通りである。
【0091】
Z1:「1日未満(昨日は張りを感じなかったが、今日に張りを感じた場合)」
Z2:「1日以上1週間未満」
Z3:「1週間以上4週間未満」
Z4:「4週間以上12週間未満」
Z5:「12週間以上」
基本コース選択テーブル91Cは、次のような事柄を考慮して作成されている。
【0092】
症状が重症であれば、強い刺激は好ましくない。そこで、基本コース選択テーブル91C内の基本コースは、右側の列ほど刺激が弱くなるように配置されている(図6の第1説明文を参照)。
【0093】
また、急性的な痛みと慢性的な痛みには、強い刺激は好ましくない。そこで、基本コース選択テーブル91C内の基本コースは、選択テーブル91C内の中央の行から離れるほど刺激が弱くなるように配置されている。なお、本コース選択テーブル91Cは、ひとつのテーブルでもよいし、肩用、腰用などのそれぞれの部位ごとの複数のテーブルを備えていてもよい。
【0094】
図9は、実行コース選択テーブル91Dの一例を示す模式図である。
【0095】
実行コース選択テーブル91Dは、後述する自動コースボタン181(図14A参照)がユーザによって選択されたときに、基本コースとユーザの症状のある部位とに基づき、実行するマッサージコースを決定する場合に使用されるテーブルである。この第一の実施形態では、説明の便宜上、症状のある部位として選択可能な部位が、「首」、「肩」、「背」、「腰」および「尻」であるものとする。
【0096】
コース選択テーブル91Dには、基本コースIDと、症状のある部位の部位IDとの組合せ毎に、実行するマッサージコースのコースID(A1~A5,B1~B5,C1~C5,D1~D5,E1~E5)が記憶されている。図9では、明瞭化のために、部位IDの代わりに部位名が記載されている。ある基本コースのある部位に対応する実行するマッサージコースは、当該基本コースに含まれている施療動作を、当該部位の領域のみまたは当該部位を中心とした領域に対して行うような内容のマッサージコースである。ただし、当該部位に対して、エアバッグが存在しない場合には、エアバッグを使用した施療動作は、実行するマッサージコースには組み込まれていない。
【0097】
なお、症状のある部位が、エアバッグが存在しない部位である場合において、基本コースとしてEが選択された場合には、当該基本コースが基本コースDに置き換えられた後、コース選択テーブル91Dが適用される。
【0098】
図5に戻り、本発明の特徴である問診モードを実現するために、制御部90は、機能処理部として、情報取得部92と、基本コース決定部93と、実行コース決定部94と、コース送信部95とを含む。
【0099】
情報取得部92は、ユーザの症状のある部位と、当該部位の症状と、当該症状が継続している期間とを取得する。具体的には、情報取得部92は、これらの部位と症状と期間とを、選択型式でユーザに入力させることによって、部位と症状と期間とを取得する。
【0100】
この第一の実施形態では、情報取得部92は、部位取得部92Aと、症状取得部92Bと、期間取得部92Cを含む。
【0101】
部位取得部92Aは、予め設定された複数の部位候補を提示して、その中から1つの部位候補をユーザに選択させることにより、ユーザの症状のある部位を取得する。この第一の実施形態では、複数の部位候補の提示は、複数の部位候補を操作表示部103に表示することにより行われる。
【0102】
症状取得部92Bは、予め設定された複数の症状候補を提示して、その中から1つの症状候補を・BR>・[ザに選択させることにより、部位の症状を取得する。この第一の実施形態では、複数の症状候補の提示は、複数の症状候補を操作表示部103に表示することにより行われる。
【0103】
期間取得部92Cは、予め設定された複数の期間候補を提示して、その中から1つの期間候補をユーザに選択させることにより、症状が継続している期間を取得する。この第一の実施形態では、複数の期間候補の提示は、複数の期間候補を操作表示部103に表示することにより行われる。
【0104】
基本コース決定部93は、基本コース選択テーブル91C(図8参照)に基づき、情報取得部92によって取得された症状および期間の組合せに適した基本コースを、基本コースとして決定する。
【0105】
実行コース決定部94は、第1決定部94Aと第2決定部94Bとを含む。第1決定部94Aは、実行コース選択テーブル91D(図9参照)に基づき、基本コース決定部93によって決定された基本コースと部位取得部92Aによって取得された部位との組合せに適したマッサージコースを、実行するマッサージコースとして決定する。
【0106】
第2決定部94Bは、基本コース決定部93よって決定された基本コースに含まれる複数の施療動作を、マッサージ機2に1つずつ試行させ、施療動作毎にユーザが好むか否かのフィードバックを取得し、取得されたフィードバックを考慮して、実行するマッサージコースを作成することにより、実行するマッサージコースを決定する。すなわち、第2決定部94は、実行するマッサージコースの作成と実行するマッサージコースの決定とを行うコース作成部と呼ぶこともできる。
【0107】
コース送信部95は、実行コース決定部94によって決定された実行するマッサージコースをマッサージ機2に実行させるためのコース情報を、第1通信部101を介してマッサージ機2に送信する。マッサージ機2の制御部60は、通信端末3から受信したコース情報に基づいて、マッサージコースをマッサージ機2に実行させる。
【0108】
[6.2]マッサージ機2の起動
ユーザは、リモコン25の電源スイッチをオンにすることにより、マッサージ機2を起動させる。これにより、図10Aに示すようなホーム画面(以下、「リモコンホーム画面」という。)が、リモコン25の操作表示部26に表示される。リモコンホーム画面には、各種のマッサージコースを選択するためのコース選択ボタン111、手動でマッサージ種類を選択するための手動ボタン112、各種の設定を行うための設定ボタン113、Bluetooth(登録商標)ボタン114等が表示される。Bluetooth(登録商標)ボタン114には、Bluetooth(登録商標)マークが表示されている。マッサージ機2が通信端末3に接続されていない状態では、Bluetooth(登録商標)マークは白色で表示される。
【0109】
ユーザがBluetooth(登録商標)ボタン114をタップすると、マッサージ機2は通信端末3との接続待機状態(ペアリング待機モード)となる。この際、操作表示部26には、図10Bに示すようなペアリング待機中画面が表示される。ペアリング待機中画面には、「ペアリングモード」の文字、円弧矢印ペアマーク、中止ボタン、Bluetooth(登録商標)ボタン等が表示される。ペアリング待機中においては、円弧矢印ペアマークは回転する。
【0110】
そして、マッサージ機2と通信端末3とが接続状態になると、操作表示部26には、図10Cに示すようなペアリング完了画面が表示される。ペアリング完了画面では、ペアリング待機中画面内の円弧矢印ペアマークが、レ点マークに変化する。レ点マークは、レの文字に似たマークである。
【0111】
接続完了画面(ペアリング完了画面)が表示された後、所定時間(例えば2秒)が経過すると、操作表示部26には、リモコンホーム画面(図10A参照)が表示される。ただし、この場合には、Bluetooth(登録商標)ボタン114上のBluetooth(登録商標)マークは青色で表示される。
【0112】
[6.3]マッサージ・アプリの起動
ユーザは、通信端末3の操作表示部103上に表示されるマッサージ・アプリのアイコン(図示略)をタップすることにより、マッサージ・アプリを起動する。これにより、図11Aに示すようなログイン画面が操作表示部103上に表示される。ログイン画面には、ログインID入力部121、パスワード入力部122、ログインボタン123等が表示される。
【0113】
ユーザ登録が既にされている場合において、ユーザがログインIDおよびパスワードを入力した後にログインボタン123をタップすると、操作表示部103には、図11Bに示すような接続機器リスト画面が表示される。接続機器リスト画面には、ペアリング待機モードとなっているマッサージ機の型式を表す型式選択ボタン124,125が表示される。ユーザは、ユーザが使用しようとするマッサージ機の型式に対応した型式選択ボタンをタップする。
【0114】
所定の型式選択ボタン、たとえば、型式選択ボタン124(型式がXY-0001)がタップされると、制御部90は、当該型式選択ボタンに対応した型式(以下、「選択された型式」という。)のマッサージ機2に通信端末3を接続するための処理を行う。操作表示部103には、図11Cに示すように、「XY-0001に接続中」というメッセージを含む接続中画面が表示される。使用するマッサージ機2が接続待機状態であれば、この後、通信端末3がマッサージ機2に接続される。
【0115】
通信端末3がマッサージ機2に接続されると、操作表示部103に、図11Dに示すような接続完了画面が表示される。選択された型式がXY-0001であるとすると、接続完了画面には、「XY-0001に接続完了」というメッセージが表示される。そして、操作表示部103に、マッサージ・アプリのホーム画面(以下、「アプリホーム画面」という。)が表示される。
【0116】
[6.4]アプリホーム画面
図12Aは、アプリホーム画面の一例を示す模式図である。
【0117】
アプリホーム画面130は、タイトル領域F1、接続状態表示領域F2、第1ボタン表示領域F3、第2ボタン表示領域F4等を有している。これらの領域F1、F2、F3およびF4は、アプリホーム画面130の上端からこの順で配置されている。
【0118】
タイトル領域F1には、三本の線からなるハンバーガボタン131等が表示される。ハンバーガボタン131は、所定のメニュー画面(図示略)を表示させるためのボタンである。
【0119】
接続状態表示領域F2は、マッサージ機2との接続状態を表示するための領域である。接続状態表示領域F2には、通信端末3がマッサージ機2と接続されている場合には「接続中」の文字列が表示され、通信端末3がマッサージ機2と接続されていない場合には「未接続」の文字列が表示される。
【0120】
ボタン表示領域F3には、人体マップモードボタン132、ヘルスケアモードボタン133、複数の履歴ボタン134等が表示される。
【0121】
人体マップモードボタン132は、接続状態表示領域F2の下側に配置されている。人体マップモードボタン132は、マッサージモードを人体マップモードに設定するためのボタンである。人体マップモードボタン132には、「人体マップ」という文字列等が表示される。人体マップモードボタン132がタップされると、凝り部位および凝り具合をユーザに入力させるための人体マップ画面(図示略)が操作表示部103に表示される。ユーザは、人体マップ画面上で凝り部位および凝り具合を入力する。
【0122】
人体マップ画面上で凝り部位および凝り具合が入力されると、入力された凝り部位および凝り具合に適したマッサージコースを提示するコース決定画面(図示略)が操作表示部103に表示される。そして、コース決定画面上でユーザが所定の操作を行うと、提示されたマッサージコースがマッサージ機2によって実行されるようになっている。
【0123】
ヘルスケアモードボタン133は、人体マップモードボタン132の下側に配置されている。ヘルスケアモードボタン133は、マッサージモードをヘルスケアモードに設定するためのボタンである。ヘルスケアモードボタン133には、例えば、ユーザの歩数、睡眠時間および脈拍数等の生体情報と、その生体情報に適したマッサージコースを促すメッセージが表示される。この例では、ユーザの当日の歩数と、その歩数に適したマッサージコースを促すメッセージが表示されている。ヘルスケアモードボタン133がタップされた場合には、ユーザの歩数、睡眠時間、脈拍数等に適したマッサージコースを提示するコース決定画面が操作表示部103に表示される。そして、コース決定画面上でユーザが所定の操作を行うと、提示されたマッサージコースがマッサージ機2によって実行されるようになっている。
【0124】
履歴ボタン134は、ヘルスケアモードボタン133の下側に配置されている。履歴ボタン134は、マッサージモードを履歴モードに設定するためのボタンである。履歴ボタン134には、ユーザに対して過去に実行されたマッサージコースの名称およびマッサージ日時が表示される。履歴ボタン134がタップされると、当該履歴ボタン134に対応するマッサージコースを提示するコース決定画面が操作表示部103に表示される。そして、コース決定画面上でユーザが所定の操作を行うと、提示されたマッサージコースがマッサージ機2によって実行されるようになっている。
【0125】
第2ボタン表示領域F4には、ホームボタン135、問診モードボタン136および配信モードボタン137が、横に並んで配置されている。
【0126】
ホームボタン135は、表示画面がアプリホーム画面130以外の画面であるときに、表示画面をアプリホーム画面130に戻すためのボタンである。問診モードボタン136は、マッサージモードを問診モードに設定するためのボタンである。配信モードボタン137は、マッサージモードを配信モードに設定するためのボタンである。
【0127】
[6.5]部位選択画面、症状選択画面および期間選択画面
アプリホーム画面130で、問診モードボタン136がタップされると、部位取得部92Aは、例えば、図12Bに示すような部位選択画面140を操作表示部103に表示する。部位選択画面140は、部位選択画面140の上部に配置されたタイトル領域F1と、タイトル領域F1の下側に配置された選択枝表示領域F2とを含んでいる。
【0128】
タイトル領域F1には、問診モードを表す「問診モード」という文字列が表示される。
【0129】
選択枝表示領域F2には、「症状のある部位を選択してください。」というメッセージと、「症状のある部位」をユーザに選択させるための複数の部位選択ボタン141~149と、画面を一つ前の表示画面に戻すための戻るボタン150とが表示されている。複数の部位選択ボタン141~149には、予め設定された複数の部位候補のうち、当該部位選択ボタンに割り当てられた部位候補が表示されている。
【0130】
この第一の実施形態では、部位選択ボタン141、142、143、144、145、146、147、148および149には、それぞれ、「首」、「肩」、「背」、「腰」、「尻」、「腕」、「太腿」、「脹脛」および「足裏」といった部位候補が表示されている。
【0131】
ただし、この第一の実施形態では、「腕」、「太腿」、「脹脛」および「足裏」を選択させるためのボタン146、147、148および149は、選択できないようになっている。これらの選択不能のボタン146~149がタップされた場合には、例えば、「このボタンは選択できません。」といったメッセージの表示、あるいは、音声での告知をすることが好ましい。なお、これらの選択不能のボタン146~149を、あらかじめ部位選択画面140に表示しないようにしてもよい。これら選択可能、または選択不能な部位候補は、通信端末3が接続しているマッサージ機2の有する機能に応じて、ボタン146~149自体の表示、または非表示、あるいは、ボタン146~149の色の違いなどによって、ユーザに告知することもできる。
【0132】
ユーザは、部位選択画面140上において、症状のある部位に対応する1つの部位選択ボタン141、142、143、144または145をタップする。ユーザが1つの部位選択ボタンをタップすると、部位取得部92Aは、タップされた部位選択ボタンに対応する部位候補(詳しくは部位ID)を、「症状のある部位」として取得する。
【0133】
また、症状取得部92Bは、図13Aに示されるように、症状選択画面160を操作表示部103に表示する。
【0134】
症状選択画面160は、部位選択画面140と同様に、タイトル領域F1と、選択枝表示領域F2とを含んでいる。タイトル領域F1には、問診モードを表す「問診モード」という文字列が表示される。
【0135】
選択枝表示領域F2には、「具体的な症状を選択してください。」というメッセージと、「ユーザが選択した部位の症状」をユーザに選択させるための複数の症状選択ボタン161~164と、画面を一つ前の表示画面に戻すための戻るボタン165とが表示されている。複数の症状選択ボタン161~164には、予め設定された複数の症状候補のうち、当該症状選択ボタンに割り当てられた症状候補が表示されている。なお、選択枝表示領域F2には、部位選択画面140で選択された部位について、たとえば、「部位:肩、の具体的な症状を選択してください。」というメッセージとしてもよい。
【0136】
この第一の実施形態では、症状選択ボタン161、162、163および164には、それぞれ、「張りを感じる」、「軽い痛みを感じる」、「動かすと痛みを感じる」および「動かさなくても痛みを感じる」といった症状候補が表示されている。
【0137】
ユーザは、症状選択画面160上において、現在の症状に対応する1つの症状選択ボタン161、162、163または164をタップする。ユーザが1つの症状選択ボタンをタップすると、症状取得部92Bは、タップされた症状選択ボタンに対応する症状候補(詳しくは症状ID)を、「ユーザが選択した部位の症状」として取得する。
【0138】
さらに、期間取得部92Cは、図13Bに示されるように、期間選択画面170を操作表示部103に表示する。
【0139】
期間選択画面170は、部位選択画面140と同様に、タイトル領域F1と、選択枝表示領域F2とを含んでいる。タイトル領域F1には、問診モードを表す「問診モード」という文字列が表示される。
【0140】
選択枝表示領域F2には、「症状が続いている期間を選択してください。」というメッセージと、「症状が継続している期間」をユーザに選択させるための複数の期間選択ボタン171~175と、画面を一つ前の表示画面に戻すための戻るボタン176とが表示されている。複数の期間選択ボタン171~175には、予め設定された複数の期間候補のうち、当該期間選択ボタンに割り当てられた期間候補が表示されている。なお、選択枝表示領域F2には、部位選択画面140で選択された部位、および、症状選択画面160で選択された症状について、たとえば、「部位:肩、症状:張りを感じる、の症状が続いている期間を選択してください。」というメッセージとしてもよい。
【0141】
この第一の実施形態では、期間選択ボタン171、172、173、174および175には、れぞれ、「1日未満」、「1日以上1週間未満」、「1週間以上4週間未満」、「4週間以上12週間未満」および「12週間以上」の期間候補が表示されている。
【0142】
ユーザは、期間選択画面170上において、症状が継続している期間に対応した1つの期間選択ボタン171、172、173、174または175をタップする。ユーザが1つの期間選択をタップすると、期間取得部92Cは、タップされた期間選択ボタンに対応する期間候補(詳しくは期間ID)を、「症状が継続している期間」として取得する。
【0143】
[6.6]基本コースの決定
期間取得部92Cが期間IDを取得すると、基本コース決定部93は、次のようにして、基本コースを決定する。すなわち、基本コース決定部93は、基本コース選択テーブル91C(図8参照)から、症状取得部92Bによって取得された症状IDと期間取得部92Cによって取得された期間IDとの組合せに対応した基本コースIDを取得する。このようにして、基本コース(詳しくは基本コースID)が決定される。
【0144】
そして、基本コース決定部93は、図14Aに示すような第1解析結果画面180を操作表示部103に表示する。第1解析結果画面180は、タイトル領域F1と、第1解析結果表示領域F2と、ボタン表示領域F3を含んでいる。これらの領域F1、F2およびF3は、第1解析結果画面180の上端からこの順で配置されている。
【0145】
タイトル領域F1には、問診モードを表す「問診モード」という文字列が表示される。
【0146】
第1解析結果表示領域F2には、「あなたの症状を解析しました。」というメッセージが表示される。さらに、第1解析結果表示領域F2には、基本コース決定部93によって決定された基本コースに対応した第1説明文を“V”とすると、「“V”を行います。」というメッセージが表示される。図14Aの例では、「強い刺激を与える施療を行います。」というメッセージが表示される。
【0147】
ボタン表示領域F3には、自動コースボタン181と、選択コースボタン182と、戻るボタン183とが表示される。
【0148】
自動コースボタン181は、第1決定部94A(図5参照)によって実行するマッサージコースが決定される第1決定モード(自動コース)をユーザに選択させるためのボタンである。選択コースボタン182は、第2決定部94Bによって実行するマッサージコースが決定される第2決定モード(選択コース)をユーザに選択させるためのボタンである。
【0149】
[6.7]実行するマッサージコースの決定(第1決定モード(自動コース))
第1解析結果画面180において、ユーザが自動コースボタン181をタップすると、第1決定部94Aは、次のようにして、実行するマッサージコースを決定する。すなわち、第1決定部94Aは、実行コース選択テーブル91D(図9参照)から、基本コース決定部93によって決定された基本コースIDおよび部位取得部92Aによって取得された部位IDとの組合せに対応したコースIDを、実行するマッサージコースのIDとして取得する。これにより、実行するマッサージコースが決定される。
【0150】
そして、第1決定部94Aは、図14Bに示すような第2解析結果画面190を操作表示部103に表示する。第2解析結果画面190は、タイトル領域F1と、第1説明文表示領域F2と、コース名表示領域F3と、第2説明文表示領域F4と、ボタン表示領域F5とを含んでいる。これらの領域F1、F2、F3、F4およびF5は、第2解析結果画面190の上端からこの順で配置されている。
【0151】
タイトル領域F1には、問診モードを表す「問診モード」という文字列が表示される。
【0152】
第1説明文表示領域F2には、基本コース決定部93によって決定された基本コースに対応した第1説明文が表示される。図14Bの例では、第1説明文として、「強い刺激を与える施療」が表示されている。第1説明文は、図6の基本コーステーブル91Aに記憶されている。
【0153】
コース名表示領域F3には、第1決定部94Aによって決定された実行するマッサージコースの名称およびマッサージ時間が表示される。図14Bの例では、実行するマッサージコースの名称およびマッサージ時間として、「疲労回復コース 15分」が表示されている。
【0154】
この第一の実施形態では、第1決定部94Aによって決定された実行するマッサージコースの名称およびマッサージ時間としては、基本コース決定部93によって決定された基本コースの名称およびマッサージ時間が表示される。マッサージコースの名称およびマッサージ時間は図6の基本コーステーブル91Aに記憶されている。
【0155】
なお、実行するマッサージコースと対応する基本コースとは内容が異なるので、コース名表示領域F3に表示される実行するマッサージコースの名称およびマッサージ時間は、対応する基本コースの名称およびマッサージ時間と異なっていてもよい。
【0156】
第2説明文表示領域F4には、基本コース決定部93によって決定された基本コースに対応した第2説明文が表示される。図14Bの例では、第2説明文として、「ハードにマッサージします。」が表示されている。第2説明文は、図6の基本コーステーブル91Aに記憶されている
ボタン表示領域F5には、マッサージ開始ボタン191が表示される。
【0157】
ユーザがマッサージ開始ボタン191をタップすると、コース送信部95は、第2解析結果画面190に表示されたマッサージコースのID(コースID)をマッサージ機2に送信する。マッサージ機2は、通信端末3から送信されたマッサージコースのIDを受信すると、受信したIDに対応したマッサージコースを実行する。
【0158】
[6.8]実行するマッサージコースの決定(第2決定モード(選択コース))
図14Aに戻り、第1解析結果画面180において、ユーザが選択コースボタン182をタップすると、制御部90内の第2決定部94B(図5参照)は、次のようにして、実行するマッサージコースを決定する。
【0159】
すなわち、第2決定部94Bは、まず、基本コース決定部93によって決定された基本コースに含まれる複数の施療動作を、1つずつ、マッサージ機2によって試行させ、施療動作毎にユーザが好むか否かのフィードバックを取得する。この際、部位取得部92Aによって取得された部位に対してのみ、施療動作を試行することが好ましい。
【0160】
そして、第2決定部94Bは、取得されたフィードバックを考慮して、実行するマッサージコースを作成する。この際、部位取得部92Aによって取得された部位をも考慮して、実行するマッサージコースを作成することが好ましい。これにより、ユーザに適したマッサージコースが実行するマッサージコースとして決定される。
【0161】
以下において、選択コースボタン182がタップされた場合に、第2決定部94Bが実行するマッサージコースを作成する処理を、マッサージコース作成処理と呼ぶ。マッサージコース作成処理の詳細については、後述する。
【0162】
実行するマッサージコースが作成されると、第2決定部94Bは、図15Bに示すような第3解析結果画面210を操作表示部103に表示する。
【0163】
第3解析結果画面210は、タイトル領域F1と、第3解析結果表示領域F2と、基本コース名表示領域F3と、ボタン表示領域F4を含んでいる。これらの領域F1、F2、F3およびF4は、第3解析結果画面210の上端からこの順で配置されている。
【0164】
タイトル領域F1には、問診モードを表す「問診モード」という文字列が表示される。
【0165】
第3解析結果表示領域F2には、「あなたが選択した施療」というメッセージと、施療動作試行時にユーザが好ましいとして選択した施療動作と、「上記施療動作を中心とした自動コース」というメッセージが表示される。図15Bの例では、ユーザが好ましいとして選択した施療動作として、「たたき」と「指圧」とが表示されている。
【0166】
基本コース名表示領域F3には、基本コース決定部93によって決定された基本コース名が表示される。図15Bの例では、基本コース名として、「疲労回復コース」が表示されている。
【0167】
ボタン表示領域F4には、マッサージ開始ボタン211が表示される。
【0168】
ユーザがマッサージ開始ボタン211をタップすると、コース送信部95は、第2決定部94Bによって作成されたマッサージコースをマッサージ機2に実行させるためのコース情報を、マッサージ機2に送信する。マッサージ機2は、通信端末3から送信されたコース情報を受信すると、受信したコース情報に基づいて、第2決定部94Bによって作成されたマッサージコースを実行する。
【0169】
この場合、コース情報は、例えば、マッサージコースを実行するためのマッサージ・プログラムであってもよいし、当該マッサージ・プログラムを作成するためのデータであってもよい。また、第2決定部94Bによって作成されたマッサージコースを実行するためのマッサージ・プログラムがマッサージ機2のメモリ61に既に記憶されている場合には、コース情報は、当該マッサージ・プログラムを特定するためのコースIDであってもよい。
【0170】
[6.9]マッサージコース作成処理
図16は、マッサージコース作成処理の手順を示すフローチャートである。
【0171】
第1解析結果画面180(図14A参照)において、選択コースボタン182がタップされると(ステップS1:YES)、第2決定部94Bは、基本コース決定部93によって決定された基本コースのID(A~E)をαとして設定するともに、βに1を設定する(ステップS2)。
【0172】
次に、第2決定部94Bは、時間を計時するためのタイマを起動した後(ステップS3)、Pαβに対応する施療動作を、部位取得部92Aによって取得された部位(以下、「取得部位」という。)に対して試行させるための試行情報を、マッサージ機2の制御部60に送信する(ステップS4)。制御部60は、受信した試行情報に基づいて、Pαβに対応する施療動作を取得部位に対して実行する。
【0173】
第2決定部94Bは、この後、図15Aに示すようなフィードバック入力画面200を操作表示部103に表示する(ステップS5)。フィードバック入力画面200は、フィードバック入力画面200の上部に配置されたタイトル領域F1と、タイトル領域F1の下側に配置されたボタン表示領域F2とを含んでいる。タイトル領域F1には、問診モードを表す「問診モード」という文字列が表示される。
【0174】
ボタン表示領域F2には、「選択コース」という文字列と、所定のメッセージと、“いいね!ボタン”201と、スキップボタン202とが表示される。“いいね!ボタン”201は、本発明の「好みボタン」の一例である。
【0175】
現在試行されている施療動作名を”W“とすると、メッセージは、「ただいま、”W“を試行中。気に入っていただけたら、“いいね!ボタン”をタップして下さい。」というメッセージからなる。図15Aの例では、「ただいま、“もみ上げ(高速)”を試行中。気に入っていただけたら、“いいね!ボタン”をタップして下さい。」といったメッセージが表示されている。
【0176】
ユーザは、現在試行されている施療動作を気に入った場合、言い換えれば、現在試行されている施療動作を好む場合には、“いいね!ボタン”201をタップする。一方、現在試行されている施療動作を気に入らなかった場合、言い換えれば、現在試行されている施療動作を好まない場合には、スキップボタン202をタップするか何もしない。
【0177】
第2決定部94Bは、フィードバック入力画面200を表示した後、“いいね!ボタン”201がタップされたか否か(ステップS6)、スキップボタン202がタップされたか否か(ステップS7)およびステップS3でタイマが起動されてから、所定時間Tが経過したか否か(ステップS8)を監視する。所定時間Tは、例えば30秒である。
【0178】
“いいね!ボタン”201がタップされた場合には(ステップS6:YES)、第2決定部94Bは、Pαβを、ユーザが気に入った施療動作(ユーザが好んだ施療動作)の施療動作IDとして記憶する(ステップS9)。そして、第2決定部94Bは、ステップS10に移行する。
【0179】
スキップボタン202がタップされた場合(ステップS7:YES)には、第2決定部94Bは、ステップS10に移行する。“いいね!ボタン”201およびスキップボタン202がタップされずに、所定時間Tが経過した場合には(ステップS8:YES)、第2決定部94Bは、ステップS10に移行する。
【0180】
ステップS10では、第2決定部94Bは、基本コース決定部93によって決定された基本コースに含まれる複数の施療動作の総数Mに、βが達しているか否かを判別する。β<Mであれば(ステップS10:NO)、第2決定部94Bは、βを1だけインクリメント(+1)した後(ステップS11)、ステップS3に戻る。
【0181】
このようにして、基本コース決定部93によって決定された基本コースに含まれる複数の施療動作の全てについて、試行およびフィードバックが行われると、ステップS10で肯定判定となるので、第2決定部94Bは、ステップS12に移行する。ステップS12では、ステップS9において、第2決定部94Bが、Pαβを記憶する動作が行われたかどうかを判定する。Pαβを記憶する動作が行われなかった場合には、ステップS2へ戻り、ステップS2からステップS12が繰り返される。また、Pαβを記憶する動作が行われた場合には、ステップS13に移行する。
【0182】
なお、ステップS12において、Pαβを記憶する動作が行われなかった場合には、ステップS1へ戻り、図14Aに示す第1解析結果画面180を操作表示部103に表示し、ユーザに対して再び、自動コースボタン181と、選択コースボタン182との選択を促すこともできる。また、ユーザに確認することなく、自動コースボタン181がタップされた場合の動作を実行することもできる。
【0183】
次に、ステップS13では、第2決定部94Bは、フィードバック入力画面200を消去した後、フィードバック結果(ステップS9において記憶された施療動作ID)および部位取得部92Aによって取得された部位を反映したマッサージコースを作成する。
【0184】
具体的には、第2決定部94Bは、例えば、部位取得部92Aによって取得された部位を施療対象領域とし、ユーザが気に入った施療動作を主体としたマッサージコースを作成してもよい。より具体的には、第2決定部94Bは、例えば、基本コース決定部93によって決定された基本コースに含まれる複数の施療動作が含まれるが、これら複数の施療動作のうちユーザが気に入った施療動作の施療時間が、他の施療動作の施療時間よりも長くなるようなマッサージコースを作成してもよい。
【0185】
また、第2決定部94Bは、例えば、部位取得部92Aによって取得された部位を施療対象領域とし、ユーザが気に入った施療動作のみの組合せからなるマッサージコースを作成してもよい。
【0186】
マッサージコースが作成されると、第2決定部94Bは、今回のマッサージコース作成処理を終了する。
【0187】
この後、第2決定部94Bは、前述したように、第3解析結果画面210(図15B参照)を操作表示部103に表示する。そして、マッサージ開始ボタン211がタップされると、第2決定部94Bは、作成したマッサージコースをマッサージ機2に実行させるための情報(コース情報)をマッサージ機2に送信する。
【0188】
[7]第二の実施形態
以上、この発明の第一の実施形態について説明したが、この発明はさらに他の形態で実施することもできる。例えば、前述の第一の実施形態においては、部位選択画面として、図12Bに示すような部位選択画面140が用いられている。さらに、ユーザが、部位選択画面140上において、症状のある部位に対応する1つの部位選択ボタン141、142、143、144または145をタップし、選択する場合について説明した。この発明の第二の実施形態においては、部位選択画面として、図17に示されるような画面140aが用いられ、ユーザが、部位選択画面140a上において、症状のある部位に対応する複数の部位選択ボタン141、142、143、144または145をタップし、選択する場合について説明する。なお、第二の実施形態の説明では、第一の実施形態の説明と異なる点を中心に説明し、第一の実施の形態の説明と同様の構成、動作については、説明を省略する。
【0189】
[7.1]複数の部位選択から実行するマッサージコース決定について
図18は、図17に示す部位選択画面140a上において、症状のある部位に対応する複数の部位を選択する場合について、部位選択から実行するマッサージコースを決定するまでの一連の手順を示すフローチャートである。以下、図18を用いて手順を説明する。
【0190】
まず、図17に示す部位選択画面140a上において、部位選択ボタン141、142、143、144または145がタップされているか否かを判定する(ステップS101)。部位選択ボタン141、142、143、144または145がタップされていない場合には、タップされるまでステップS101を繰り返す。部位選択ボタン141、142、143、144または145のいずれか一つがタップされている場合は、ステップS102へ進む。
【0191】
ステップS102では、部位選択画面140a上の次へボタン151がタップされたかどうかを判定する。次へボタン151がタップされていない場合は、ステップS101へ戻り、次へボタン151がタップされた場合は、ステップS103へ進む。ステップS103では、ステップS101において選択された部位の総数をNとするとともに、変数iにi=1を代入する。なお、選択された部位は、第一の選択部位(i=1)、第二の選択部位(i=2)の様に順次順番付けが行われ、第Nの選択部位(i=N)が選択部位の総数を表すこととなる。
【0192】
次に、第一の選択部位(i=1)について、順次、ステップS104からステップS109までの手順が実行される。具体的には、第一の選択部位に対応する症状選択(ステップS104)、期間選択(ステップS105)、基本コース決定(ステップS106)、自動コース/選択コース判定(ステップS107)、自動コース決定(ステップS108)、または、マッサージコース作成処理(ステップS109)である。なお、これらステップS104からステップS109の詳細については、後述する。
【0193】
第一の選択部位(i=1)について、一連の手順が完了すると、ステップS110において、変数iが選択部位の総数N以上であるかの判定を行う。変数i<Nの場合は、ステップS111へ進み、変数iを1だけインクリメント(+1)した後、ステップS104に戻る。ステップS104へ戻ると、次に、第二の選択部位(i=2)について、ステップS104からステップS109が実行される。以降、変数i≧Nになるまで、ステップS104からステップS109が繰り返し実行される。
【0194】
一方、ステップS110において、変数i≧Nが判定されると、ステップS112へ進む。ステップS112において、実行するマッサージコースが決定され、マッサージ開始の準備が完了する。マッサージ開始の準備が完了すると、図23Bに示す第2解析結果画面190b、または、図24Bに示す第3解析結果画面210bを操作表示部103に表示する。以降、図18に示す手順について、詳細に説明する。
【0195】
なお、図18のフローチャートでは、複数の部位を選択(ステップS101)した後、選択した部位に応じて、ステップS104からステップS109を順次実行する構成にて説明したが、個々のステップ毎に、選択した部位に対応する処理を行ってもよい。例えば、第一の選択部位(i=1)に対する症状選択(ステップS104)の直後に、第二の選択部位(i=2)に対する症状選択(ステップS104)から第Nの選択部位(i=N)に対する症状選択(ステップS104)を実行するなどであり、選択部位とその部位に対応するそれぞれの選択、決定、処理が対応して行われれば、その順番、組合せは自由に選択可能である。
【0196】
[7.2
]部位選択
まず、図18のフローチャートのステップS101からステップS102の詳細について説明する。
【0197】
図12Aに示すアプリホーム画面130で、問診モードボタン136がタップされると、部位取得部92Aは、例えば、図17に示すような部位選択画面140aを操作表示部103に表示する。
【0198】
部位選択画面140aの選択枝表示領域F2には、「症状のある部位を選択し、次へボタンをクリックしてください。(複数部位の選択可)」というメッセージと、「症状のある部位」をユーザに選択させるための複数の部位選択ボタン141~149と、画面を一つ前の表示画面に戻すための戻るボタン150と、部位選択ボタン141~149が選択された後、次画面へ変遷するための次へボタン151とが表示されている。次へボタン151は、部位選択ボタン141~149のいずれかのボタンが選択された後に、はじめて表示する構成としてもよい。
【0199】
ユーザは、部位選択画面140a上において、症状のある部位が複数ある場合は、症状のある部位に対応する部位選択ボタン141、142、143、144または145を順次タップする。部位選択ボタン141~145のうち、ユーザにタップされたボタンは、文字色または背景色が反転するなどして、タップの有無をユーザに告知することができる。ユーザが複数の部位選択ボタンをタップし(ステップS101)、その後、次へボタン151をタップする(ステップS102)と部位取得部92Aは、タップされた部位選択ボタンに対応する部位候補(詳しくは部位ID)を、「症状のある部位」として取得する。なお、部位選択画面140a上において、一つの部位選択ボタン141、142、143、144または145をタップした後、次へボタン151をタップすることもできる。以降の説明においては、部位選択画面140a上において、症状のある部位として、第一の選択部位(i=1):「肩」と第二の選択部位(i=2):「腰」とが選択された場合(N=2)、について説明する。すなわち、部位選択ボタン142と部位選択ボタン144とが順次タップされ、続いて、次へボタン151がタップされた場合について説明する。次に、変数i=1の場合のステップS104以降の手順について説明する。
【0200】
[7.3]第一の選択部位(i=1):「肩」の症状選択および期間選択
部位選択画面140a上において、次へボタン151がタップされると、症状取得部92Bは、図19Aに示されるように、症状選択画面160aを操作表示部103に表示する。
【0201】
選択枝表示領域F2には、部位選択画面140a上で選択された、第一の選択部位:「肩」に対応する、「部位:肩の具体的な症状を選択してください。」というメッセージと、「ユーザが選択した部位の症状」をユーザに選択させるための複数の症状選択ボタン161~164と、画面を一つ前の表示画面に戻すための戻るボタン165とが表示されている。
【0202】
ユーザは、症状選択画面160a上において、現在の症状に対応する1つの症状選択ボタン161、162、163または164をタップする(ステップS104)。ユーザが1つの症状選択ボタンをタップすると、症状取得部92Bは、タップされた症状選択ボタンに対応する症状候補(詳しくは第一の選択部位:「肩」の症状ID)を、「ユーザが選択した部位の症状」として取得する。
【0203】
たとえば、症状選択画面160a上において、第一の選択部位:「肩」の症状として、「張りを感じる」に対応する症状選択ボタン161が選択されると、期間取得部92Cは、図19Bに示されるように、期間選択画面170aを操作表示部103に表示する。
【0204】
選択枝表示領域F2には、症状選択画面160a上で選択された第一の選択部位:「肩」の症状:「張りを感じる」に対応する、「部位:肩の症状:張りを感じるの症状が続いている期間を選択してください。」というメッセージと、「症状が継続している期間」をユーザに選択させるための複数の期間選択ボタン171~175と、画面を一つ前の表示画面に戻すための戻るボタン176とが表示されている。
【0205】
ユーザは、期間選択画面170a上において、症状が継続している期間に対応した1つの期間選択ボタン171、172、173、174または175をタップする(ステップS105)。ユーザが1つの期間選択をタップすると、期間取得部92Cは、タップされた期間選択ボタンに対応する期間候補(詳しくは第一の選択部位:「肩」の期間ID)を、「症状が継続している期間」として取得する。
【0206】
[7.4]第一の選択部位(i=1):「肩」の基本コースの決定
期間取得部92Cが第一の選択部位:「肩」の期間IDを取得すると、基本コース決定部93は、次のようにして、基本コースを決定する(ステップS106)。すなわち、基本コース決定部93は、基本コース選択テーブル91C(図8参照)から、症状取得部92Bによって取得された第一の選択部位:「肩」の症状IDと期間取得部92Cによって取得された第一の選択部位:「肩」の期間IDとの組合せに対応した第一の選択部位:「肩」の基本コースIDを取得する。このようにして、基本コース(詳しくは第一の選択部位:「肩」の基本コースID)が決定される。
【0207】
そして、基本コース決定部93は、図20Aに示すような第1解析結果画面180aを操作表示部103に表示する。
【0208】
第1解析結果表示領域F2には、第一の選択部位:「肩」に対応する、「部位:肩のあなたの症状を解析しました。」というメッセージが表示される。さらに、第1解析結果表示領域F2には、基本コース決定部93によって決定された第一の選択部位:「肩」の基本コースに対応した第1説明文を“V”とすると、「“V”を行います。」というメッセージが表示される。図20Aの例では、「強い刺激を与える施療を行います。」というメッセージが表示される。
【0209】
[7.5]第一の選択部位(i=1):「肩」の実行するマッサージコースの決定(第1決定モード(自動コース))
第1解析結果画面180aにおいて、ユーザが自動コースボタン181をタップすると(ステップS107:自動)、第1決定部94Aは、次のようにして、第一の選択部位:「肩」の実行するマッサージコースを決定する(ステップS108)。すなわち、第1決定部94Aは、第一の選択部位:「肩」の実行コース選択テーブル91D(図9参照)から、基本コース決定部93によって決定された第一の選択部位:「肩」の基本コースIDおよび部位取得部92Aによって取得された第一の選択部位:「肩」の部位IDとの組合せに対応した第一の選択部位:「肩」のコースIDを、実行するマッサージコースのIDとして取得する。これにより、実行するマッサージコースが決定される。
【0210】
そして、第1決定部94Aは、図20Bに示すような第2解析結果画面190aを操作表示部103に表示する。第2解析結果画面190aは、タイトル領域F1と、部位表示領域F2と、第1説明文表示領域F3と、コース名表示領域F4と、第2説明文表示領域F5と、ボタン表示領域F6とを含んでいる。これらの領域F1、F2、F3、F4、F5およびF6は、第2解析結果画面190aの上端からこの順で配置されている。
【0211】
部位表示領域F2には、部位選択画面140aにおいて選択された第一の選択部位:「肩」について、「部位:肩」として表示されている。
【0212】
第1説明文表示領域F3には、基本コース決定部93によって決定された第一の選択部位:「肩」の基本コースに対応した第1説明文が表示される。図20Bの例では、第1説明文として、「強い刺激を与える施療」が表示されている。第1説明文は、図6の基本コーステーブル91Aに記憶されている。
【0213】
コース名表示領域F4には、第1決定部94Aによって決定された第一の選択部位:「肩」の実行するマッサージコースの名称およびマッサージ時間が表示される。図20Bの例では、実行するマッサージコースの名称およびマッサージ時間として、「疲労回復コース 15分」が表示されている。
【0214】
第2説明文表示領域F5には、基本コース決定部93によって決定された基本コースに対応した第2説明文が表示される。図20Bの例では、第2説明文として、「ハードにマッサージします。」が表示されている。第2説明文は、図6の基本コーステーブル91Aに記憶されている。
【0215】
ボタン表示領域F6には、次の部位へボタン192が表示される。ユーザが、次の部位へボタン192をタップすると、第一の選択部位(i=1):「肩」と同様に、第二の選択部位(i=2):「腰」についての症状選択(ステップS104)を行う症状選択画面160b(図22A参照)へと変遷する。
【0216】
なお、この第二の実施形態の説明では、部位選択画面140a上において、複数の症状のある部位が選択された場合について説明するが、部位選択画面140a上において、一の選択部位:「肩」のみが選択された場合においては、ボタン表示領域F6には、図23Bで示すように、マッサージ開始ボタン191が表示される。
【0217】
[7.6]第一の選択部位(i=1):「肩」の実行するマッサージコースの決定(第2決定モード(選択コース))
図20Aに戻り、第1解析結果画面180aにおいて、ユーザが選択コースボタン182をタップすると(ステップS107:選択)、第2決定部94B(図5参照)は、次のようにして、第一の選択部位:「肩」の実行するマッサージコースを決定する(ステップS109)。
【0218】
すなわち、第2決定部94Bは、まず、基本コース決定部93によって決定された第一の選択部位:「肩」の基本コースに含まれる複数の施療動作を、1つずつ、マッサージ機2によって試行させ、施療動作毎にユーザが好むか否かのフィードバックを取得する。
【0219】
そして、第2決定部94Bは、取得されたフィードバックを考慮して、実行するマッサージコースを作成する。この際、部位取得部92Aによって取得された第一の選択部位:「肩」をも考慮して、実行するマッサージコースを作成することが好ましい。これにより、実行するマッサージコースが決定される。
【0220】
第1解析結果画面180aにおいて、選択コースボタン182がタップされた場合に(ステップS107:選択)、第2決定部94Bが実行するマッサージコースを作成する処理、すなわち、第一の選択部位:「肩」のマッサージコース作成処理(ステップS109)が実行される。
【0221】
[7.7]第一の選択部位(i=1):「肩」のマッサージコース作成処理
第一の選択部位:「肩」のマッサージコース作成処理は、図16のマッサージコース作成処理の手順を示すフローチャートにしたがって処理される。この第二の実施形態における第一の選択部位:「肩」のマッサージコース作成処理の説明については、上述の第一の実施形態におけるマッサージコース作成処理と同様の動作、構成については、詳細な説明は省略する。
【0222】
第1解析結果画面180a(図20A参照)において、選択コースボタン182がタップされると(ステップS1:YES)、第2決定部94Bは、基本コース決定部93によって決定された基本コースのID(A~E)をαとして設定するともに、βに1を設定する(ステップS2)。
【0223】
次に、第2決定部94Bは、時間を計時するためのタイマを起動した後(ステップS3)、Pαβに対応する施療動作を、部位取得部92Aによって取得された部位(以下、「取得部位」という。なお、ここでは、第一の選択部位:「肩」である。)に対して試行させるための試行情報を、制御部60に送信する(ステップS4)。制御部60は、受信した試行情報に基づいて、Pαβに対応する施療動作を取得部位に対して実行する。
【0224】
第2決定部94Bは、この後、図21Aに示すようなフィードバック入力画面200aを操作表示部103に表示する(ステップS5)。
【0225】
ボタン表示領域F2には、「選択コース」という文字列と、所定のメッセージと、“いいね!ボタン”201と、スキップボタン202とが表示される。
【0226】
現在試行されている施療動作名を”W“、取得部位を”X“とすると、メッセージは、「ただいま、部位:”X“の”W“を試行中。気に入っていただけたら、“いいね!ボタン”をタップして下さい。」というメッセージからなる。図21Aの例では、「ただいま、部位:“肩“の“もみ上げ(高速)”を試行中。気に入っていただけたら、“いいね!ボタン”をタップして下さい。」といったメッセージが表示されている。
【0227】
以降、図16に示すフローチャートにしたがって、実行するマッサージコースが作成されると、第2決定部94Bは、図21Bに示すような第3解析結果画面210aを操作表示部103に表示する。
【0228】
第3解析結果画面210aは、タイトル領域F1と、部位表示領域F2と、第3解析結果表示領域F3と、基本コース名表示領域F4と、ボタン表示領域F5を含んでいる。これらの領域F1、F2、F3、F4およびF5は、第3解析結果画面210aの上端からこの順で配置されている。
【0229】
部位表示領域F2には、部位選択画面140aにおいて選択された第一の選択部位:「肩」について、「部位:肩」として表示されている。
【0230】
ボタン表示領域F5には、次の部位へボタン212が表示される。ユーザが、次の部位へボタン212をタップすると、第一の選択部位(i=1):「肩」と同様に、第二の選択部位(i=2):「腰」についての症状選択(ステップS104)を行う症状選択画面160b(図22A参照)へと変遷する。
【0231】
なお、この第二の実施形態の説明では、部位選択画面140a上において、複数の症状のある部位が選択された場合について説明するが、部位選択画面140a上において、一の選択部位:「肩」のみが選択された場合においては、ボタン表示領域F6には、図24Bで示すように、マッサージ開始ボタン211が表示される。
【0232】
[7.8]第二の選択部位(i=2):「腰」の症状選択および期間選択
図20Bの第2解析結果画面190a上において、ユーザが、次の部位へボタン192をタップする、または、図21Bの第3解析結果画面210a上において、ユーザが、次の部位へボタン212をタップすると、図22Aに示されるように、症状選択画面160bを操作表示部103に表示する。
【0233】
選択枝表示領域F2には、部位選択画面140a上で選択された、第二の選択部位:「腰」に対応する、「部位:腰の具体的な症状を選択してください。」というメッセージと、「ユーザが選択した部位の症状」をユーザに選択させるための複数の症状選択ボタン161~164と、画面を一つ前の表示画面に戻すための戻るボタン165とが表示されている。
【0234】
ユーザは、症状選択画面160b上において、現在の症状に対応する1つの症状選択ボタン161、162、163または164をタップする(ステップS104)。ユーザが1つの症状選択ボタンをタップすると、症状取得部92Bは、タップされた症状選択ボタンに対応する症状候補(詳しくは第二の選択部位:「腰」の症状ID)を、「ユーザが選択した部位の症状」として取得する。
【0235】
たとえば、症状選択画面160b上において、第二の選択部位:「腰」の症状として、「動かすと痛みを感じる」に対応する症状選択ボタン163が選択されると、期間取得部92Cは、図22Bに示されるように、期間選択画面170bを操作表示部103に表示する。
【0236】
選択枝表示領域F2には、症状選択画面160b上で選択された第二の選択部位:「腰」の症状:「動かすと痛みを感じる」に対応する、「部位:腰の症状:動かすと痛みを感じるの症状が続いている期間を選択してください。」というメッセージと、「症状が継続している期間」をユーザに選択させるための複数の期間選択ボタン171~175と、画面を一つ前の表示画面に戻すための戻るボタン176とが表示されている。
【0237】
ユーザは、期間選択画面170b上において、症状が継続している期間に対応した1つの期間選択ボタン171、172、173、174または175をタップする(ステップS105)。ユーザが1つの期間選択をタップすると、期間取得部92Cは、タップされた期間選択ボタンに対応する期間候補(詳しくは第二の選択部位:「腰」の期間ID)を、「症状が継続している期間」として取得する。
【0238】
[7.9]第二の選択部位(i=2):「腰」の基本コースの決定
期間取得部92Cが第二の選択部位:「腰」の期間IDを取得すると、基本コース決定部93は、次のようにして、基本コースを決定する(ステップS106)。すなわち、基本コース決定部93は、基本コース選択テーブル91C(図8参照)から、症状取得部92Bによって取得された第二の選択部位:「腰」の症状IDと期間取得部92Cによって取得された第二の選択部位:「腰」の期間IDとの組合せに対応した第二の選択部位:「腰」の基本コースIDを取得する。このようにして、基本コース(詳しくは第二の選択部位:「腰」の基本コースID)が決定される。
【0239】
そして、基本コース決定部93は、図23Aに示すような第1解析結果画面180bを操作表示部103に表示する。
【0240】
第1解析結果表示領域F2には、第二の選択部位:「腰」に対応する、「部位:腰のあなたの症状を解析しました。」というメッセージが表示される。さらに、第1解析結果表示領域F2には、基本コース決定部93によって決定された第二の選択部位:「腰」の基本コースに対応した第1説明文を“V”とすると、「“V”を行います。」というメッセージが表示される。図23Aの例では、「ストレッチを中心とした施療を行います。」というメッセージが表示される。
【0241】
[7.10]第二の選択部位(i=2):「腰」の実行するマッサージコースの決定(第1決定モード(自動コース))
第1解析結果画面180bにおいて、ユーザが自動コースボタン181をタップすると(ステップS107:自動)、第1決定部94Aは、次のようにして、第二の選択部位:「腰」の実行するマッサージコースを決定する(ステップS108)。すなわち、第1決定部94Aは、第二の選択部位:「腰」の実行コース選択テーブル91D(図9参照)から、基本コース決定部93によって決定された第二の選択部位:「腰」の基本コースIDおよび部位取得部92Aによって取得された第二の選択部位:「腰」の部位IDとの組合せに対応した第二の選択部位:「腰」のコースIDを、実行するマッサージコースのIDとして取得する。これにより、実行するマッサージコースが決定される。
【0242】
そして、第1決定部94Aは、図23Bに示すような第2解析結果画面190bを操作表示部103に表示する。第2解析結果画面190bは、タイトル領域F1と、部位表示領域F2と、第1説明文表示領域F3と、コース名表示領域F4と、第2説明文表示領域F5と、ボタン表示領域F6とを含んでいる。これらの領域F1、F2、F3、F4、F5およびF6は、第2解析結果画面190bの上端からこの順で配置されている。
【0243】
部位表示領域F2には、部位選択画面140aにおいて選択された第二の選択部位:「腰」について、「部位:腰」として表示されている。
【0244】
第1説明文表示領域F3には、基本コース決定部93によって決定された第二の選択部位:「腰」の基本コースに対応した第1説明文が表示される。図23Bの例では、第1説明文として、「ストレッチを中心とした施療」が表示されている。第1説明文は、図6の基本コーステーブル91Aに記憶されている。
【0245】
コース名表示領域F4には、第1決定部94Aによって決定された第二の選択部位:「腰」の実行するマッサージコースの名称およびマッサージ時間が表示される。図23Bの例では、実行するマッサージコースの名称およびマッサージ時間として、「ストレッチコース 15分」が表示されている。
【0246】
第2説明文表示領域F5には、基本コース決定部93によって決定された基本コースに対応した第2説明文が表示される。図23Bの例では、第2説明文として、「ストレッチさせながらマッサージします。」が表示されている。第2説明文は、図6の基本コーステーブル91Aに記憶されている。
【0247】
ボタン表示領域F6には、マッサージ開始ボタン191が表示される。第二の選択部位(i=2):「腰」の実行するマッサージコースの決定(第1決定モード(自動コース))では、変数i=2であり、なおかつ、部位選択(ステップS101)で選択された部位選択の総数N=2となり、ステップS110からステップS112へと進む。そのため、ボタン表示領域F6には、マッサージ開始ボタン191が表示される。
【0248】
ユーザがマッサージ開始ボタン191をタップすると、コース送信部95は、第1決定部94Aによって決定されたマッサージコース、または、第2決定部94Bによって作成されたマッサージコースをマッサージ機2に実行させるためのコース情報を、マッサージ機2に送信する。この第二の実施形態の場合は、第一の選択部位:「肩」に対応するマッサージコースと第二の選択部位:「腰」に対応するマッサージコースとをマッサージ機2に実行させるためのコース情報を、マッサージ機2に送信する。マッサージ機2は、通信端末3から送信されたコース情報を受信すると、受信したコース情報に基づいて、第2決定部94Bによって作成されたマッサージコースを実行する。
【0249】
[7.11]第二の選択部位(i=2):「腰」の実行するマッサージコースの決定(第2決定モード(選択コース))
図23Aに戻り、第1解析結果画面180bにおいて、ユーザが選択コースボタン182をタップすると(ステップS107:選択)、第2決定部94B(図5参照)は、次のようにして、第二の選択部位:「腰」の実行するマッサージコースを決定する(ステップS109)。
【0250】
すなわち、第2決定部94Bは、まず、基本コース決定部93によって決定された第二の選択部位:「腰」の基本コースに含まれる複数の施療動作を、1つずつ、マッサージ機2によって試行させ、施療動作毎にユーザが好むか否かのフィードバックを取得する。
【0251】
そして、第2決定部94Bは、取得されたフィードバックを考慮して、実行するマッサージコースを作成する。この際、部位取得部92Aによって取得された第二の選択部位:「腰」をも考慮して、実行するマッサージコースを作成することが好ましい。これにより、実行するマッサージコースが決定される。
【0252】
第1解析結果画面180bにおいて、選択コースボタン182がタップされた場合に(ステップS107:選択)、第2決定部94Bが実行するマッサージコースを作成する処理、すなわち、第二の選択部位:「腰」のマッサージコース作成処理(ステップS109)が実行される。
【0253】
[7.12]第二の選択部位(i=2):「腰」のマッサージコース作成処理
第二の選択部位:「腰」のマッサージコース作成処理は、図16のマッサージコース作成処理の手順を示すフローチャートにしたがって処理される。この第二の実施形態における第二の選択部位:「腰」のマッサージコース作成処理の説明については、上述の第一の実施形態におけるマッサージコース作成処理、ならびに、上述の第一の選択部位:「肩」のマッサージコース作成処理と同様の動作、構成については、詳細な説明は省略する。
【0254】
第1解析結果画面180b(図23A参照)において、選択コースボタン182がタップされると(ステップS1:YES)、第2決定部94Bは、基本コース決定部93によって決定された基本コースのID(A~E)をαとして設定するともに、βに1を設定する(ステップS2)。
【0255】
次に、第2決定部94Bは、時間を計時するためのタイマを起動した後(ステップS3)、Pαβに対応する施療動作を、部位取得部92Aによって取得された部位(以下、「取得部位」という。なお、ここでは、第二の選択部位:「腰」である。)に対して試行させるための試行情報を、制御部60に送信する(ステップS4)。制御部60は、受信した試行情報に基づいて、Pαβに対応する施療動作を取得部位に対して実行する。
【0256】
第2決定部94Bは、この後、図24Aに示すようなフィードバック入力画面200bを操作表示部103に表示する(ステップS5)。フィードバック入力画面200bは、フィードバック入力画面200の上部に配置されたタイトル領域F1と、タイトル領域F1の下側に配置されたボタン表示領域F2とを含んでいる。
【0257】
ボタン表示領域F2には、「選択コース」という文字列と、所定のメッセージと、“いいね!ボタン”201と、スキップボタン202とが表示される。
【0258】
現在試行されている施療動作名を”W“、取得部位を”X“とすると、メッセージは、「ただいま、部位:”X“の”W“を試行中。気に入っていただけたら、“いいね!ボタン”をタップして下さい。」というメッセージからなる。図24Aの例では、「ただいま、部位:“腰“の“さすり”を試行中。気に入っていただけたら、“いいね!ボタン”をタップして下さい。」といったメッセージが表示されている。
【0259】
以降、図16に示すフローチャートにしたがって、実行するマッサージコースが作成されると、第2決定部94Bは、図24Bに示すような第3解析結果画面210bを操作表示部103に表示する。
【0260】
部位表示領域F2には、部位選択画面140aにおいて選択された第二の選択部位:「腰」について、「部位:腰」として表示されている。
【0261】
ボタン表示領域F5には、マッサージ開始ボタン211が表示される。第二の選択部位(i=2):「腰」の実行するマッサージコースの決定(第2決定モード(選択コース))では、変数i=2であり、なおかつ、部位選択(ステップS101)で選択された部位選択の総数N=2となり、ステップS110からステップS112へと進む。そのため、ボタン表示領域F6には、マッサージ開始ボタン211が表示される。
【0262】
ユーザがマッサージ開始ボタン211をタップすると、コース送信部95は、第1決定部94Aによって決定されたマッサージコース、または、第2決定部94Bによって作成されたマッサージコースをマッサージ機2に実行させるためのコース情報を、マッサージ機2に送信する。この第二の実施形態の場合は、第一の選択部位:「肩」に対応するマッサージコースと第二の選択部位:「腰」に対応するマッサージコースとをマッサージ機2に実行させるためのコース情報を、マッサージ機2に送信する。マッサージ機2は、通信端末3から送信されたコース情報を受信すると、受信したコース情報に基づいて、第2決定部94Bによって作成されたマッサージコースを実行する。
【0263】
[8]変形例
以上、この発明の第一の実施形態、第二の実施形態について説明したが、この発明はさらに他の形態で実施することもできる。例えば、前述の第一、第二の実施形態においては、部位選択画面として、図12Bに示されるような部位選択画面140などが用いられている。しかし、部位選択画面として、図25に示されるような部位選択画面220を用いてもよい。
【0264】
図25の部位選択画面220は、タイトル領域F1と、人体マップ表示領域F2と、メッセージ領域F3と、ボタン表示領域F4とを含んでいる。これらの領域F1、F2、F3およびF4は、部位選択画面220の上端からこの順で配置されている。
【0265】
タイトル領域F1には、問診モードを表す「問診モード」という文字列が表示される。人体マップ表示領域F2には、人体マップ221が表示されている。メッセージ領域F3には、「症状がある部位を選択して下さい」というメッセージが表示されている。ボタン表示領域F4には、OKボタン222とリセットボタン223とが表示されている。
【0266】
人体マップ221は、人体の背面図のイラストからなる。人体の背面図のイラストには、予め設定された複数の部位それぞれの範囲を表す部位別領域が識別可能に描かれている。部位別領域には対応する部位名が記されている。この実施形態では、複数の部位は、「首」、「肩」、「背」、「腰」、「尻」、「腕」、「太腿」、「脹脛」および「足裏」からなる。
【0267】
ユーザは、人体マップ221において、人体マップ221内の症状のある部位に対応する1つの部位別領域をタップする。ユーザが1つ、または複数の部位別領域をタップすると、タップされた部位別領域の色(色相、再度、明度等)が、元の色とは異なる所定の色に変化される。ただし、この実施形態では、「腕」、「太腿」、「脹脛」および「足裏」の部位は、選択できないようになっている。これらの選択不能の部位に対応する部位別領域をタップしても、その部位別領域の色は変化しない。これらの選択不能の部位に対応する部位別領域がタップされた場合には、例えば、「この部位は選択できません。」といったメッセージを表示、あるいは、音声での告知をすることが好ましい。
【0268】
ユーザが選択可能な部位に対する1つ、または複数の部位別領域をタップした後、OKボタン222をタップすると、通信端末3の部位取得部92Aは、ユーザによって選択された部位別領域に対応する部位候補(部位ID)を、「症状のある部位」として取得する。なお、リセットボタン223は、ユーザが選択した部位をキャンセルするためのボタンである。
【0269】
また、前述の第一、第二の実施形態では、左右一対の足収容凹部19(図2参照)の底面には、足裏を上方に押圧するための足裏側エアバッグ35c,35dが設けられているが、足裏側エアバッグ35c,35dに代えて、足裏をマッサージするために回転駆動される足裏ローラを設けるようにしてもよい。
【0270】
また、基本コースの種類や基本コースに含まれる施療動作の種類は、前記実施形態と異なっていてもよい。また、各部位に対する施療手段(施療装置)は、前記実施形態と異なっていてもよい。また、基本コースの種類や基本コースに含まれる施療動作の種類や各部位に対する施療手段に応じて、部位選択部92Aによって選択可能な部位を変更してもよい。
【0271】
また、前述の第一、第二の実施形態では、通信端末3はスマートホンであったが、通信端末3はタブレット型コンピュータ等のコンピュータであってもよい。
【0272】
また、図5に示す通信端末3の電気的構成については、通信端末3が制御部90、第1通信部101、第2通信部102、操作表示部103を備える構成について説明した。しかしながら、制御部90などを構成する各構成部材を含め、全ての構成部材を通信端末3が備えている必要はなく、その一部、または全部を、たとえばマッサージ機2が備えた構成であってもよい。
【0273】
また、前述の第一、第二の実施形態では、マッサージ機2は椅子型マッサージ機であるが、マッサージ機2は椅子型以外のマッサージ機であってもよい。
【0274】
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【0275】
この明細書および図面の記載からは、以下のような特徴が抽出され得る。
【0276】

[A1]ユーザの症状のある部位と当該部位の症状と当該症状が継続している期間とを取得する情報取得部と、
前記情報取得部によって取得された前記症状と前記期間とに基づいて、基本マッサージコースを決定する基本コース決定部と、
前記基本コース決定部によって決定された基本マッサージコースと前記情報取得部によって取得された前記部位とに基づいて、実行するマッサージコースを決定する実行コース決定部と、
前記実行コース決定部によって決定された前記実行するマッサージコースを、マッサージ機に実行させるためのマッサージ機制御部とを含む、マッサージシステム。
【0277】
この構成では、ユーザの症状のある部位と当該部位の症状と当該症状が継続している期間とに基づいて、より適切なマッサージを行うことができる。
【0278】
[A2]前記情報取得部は、
予め設定された複数の部位候補を提示して、その中から1つの部位候補をユーザに選択させることにより、ユーザの症状のある部位を取得する部位取得部と、
予め設定された複数の症状候補を提示して、その中から1つの症状候補をユーザに選択させることにより、前記症状を取得する症状取得部と、
予め設定された複数の期間候補を提示して、その中から1つの期間候補をユーザに選択させることにより、前記期間を取得する期間取得部とを含む、[A1]に記載のマッサージシステム。
【0279】
[A3]前記マッサージ機制御部と通信可能な通信端末を含み、
前記通信端末は、前記部位取得部と、前記症状取得部と、前記期間取得部と、前記基本コース決定部と、前記実行コース決定部と、タッチパネル式表示部を含み、
前記部位取得部は、前記複数の部位候補を前記タッチパネル式表示部に表示して、その中から1つの部位候補をユーザに選択させるように構成されており、
前記症状取得部は、前記複数の症状候補を前記タッチパネル式表示部に表示して、その中から1つの症状候補をユーザに選択させるように構成されており、
前記期間取得部は、前記複数の期間候補を前記タッチパネル式表示部に表示して、その中から1つの期間候補をユーザに選択させるように構成されている、[A2]に記載のマッサージシステム。
【0280】
[A4]前記実行コース決定部は、前記基本コース決定部によって決定された前記基本マッサージコースと、前記情報取得部によって取得された前記部位との組合せに対応したマッサージコースを、実行するマッサージコースとして決定する第1決定部を含む、[A1]~[A3]のいずれかに記載のマッサージシステム。
【0281】
[A5]前記実行コース決定部は、前記基本コース決定部によって決定された前記基本マッサージコースに含まれる複数の施療動作を、前記マッサージ機に1つずつ試行させ、前記施療動作毎にユーザが好むか否かのフィードバックを取得し、取得された前記フィードバックおよび前記情報取得部によって取得された前記部位を考慮して、実行するマッサージコースを作成することにより、実行するマッサージコースを決定する第2決定部を含む、[A1]~[A4]のいずれかに記載のマッサージシステム。
【符号の説明】
【0282】
1 マッサージシステム
2 椅子型マッサージ機
3 通信端末
4 サーバ
5 通信網
23 マッサージユニット
25 リモコン
31~36 エアバック
51 揉み玉
60 制御部
61 メモリ
90 制御部
91 メモリ
91A 基本コーステーブル
91B 基本コース/施療動作テーブル
91C 基本コース選択テーブル
91D 実行コース選択テーブル
92 情報取得部
92A 部位取得部
92B 症状取得部
92C 期間取得部
93 基本コース決定部
94 実行コース決定部
94A 第1決定部
94B 第2決定部
95 コース送信部
101 第1通信部
102 第2通信部
103 操作表示部
130 アプリホーム画面
140,140a,140b,220 部位選択画面
160,160a,160b 症状選択画面
170,170a,170b 期間選択画面
180,180a,180b 第1解析結果画面
190,190a,190b 第2解析結果画面
200,200a,200b フィードバック入力画面
210,210a,210b 第3解析結果画面
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25