(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-06
(45)【発行日】2024-11-14
(54)【発明の名称】電気自動車用受電回路、電気自動車用受電回路の構築方法および電気自動車
(51)【国際特許分類】
B60L 53/12 20190101AFI20241107BHJP
B60L 50/60 20190101ALI20241107BHJP
B60L 53/16 20190101ALI20241107BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20241107BHJP
【FI】
B60L53/12
B60L50/60
B60L53/16
H02J7/00 301B
H02J7/00 301D
H02J7/00 P
(21)【出願番号】P 2024009769
(22)【出願日】2024-01-25
【審査請求日】2024-01-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000219004
【氏名又は名称】島田理化工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100087000
【氏名又は名称】上島 淳一
(72)【発明者】
【氏名】田内 良男
(72)【発明者】
【氏名】石間 勉
(72)【発明者】
【氏名】片岡 辰雄
【審査官】武内 大志
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-155279(JP,A)
【文献】特開2019-80477(JP,A)
【文献】特表2019-531680(JP,A)
【文献】特開2018-58406(JP,A)
【文献】特開2018-157623(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0156489(US,A1)
【文献】国際公開第2019/072968(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60L 53/00-53/80
B60L 50/00-50/90
H02J 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラグイン給電専用車に搭載される電気自動車用受電回路であって、
ワイヤレス給電インバータと通信可能なワイヤレス通信コンバータと、
前記ワイヤレス給電インバータから送電コイルを介して送電された電力を受電する受電コイルと、
前記受電コイルと接続された整流器と、
プラグイン給電専用車に配設された既存の給電コンセントに代えて、前記既存の給電コンセントが配設されていた給電口に取り付けられる第2給電コンセントと、
前記第2給電コンセントと接続されるとともに、前記既存の給電コンセントと接続可能なプラグイン給電プラグと、
前記ワイヤレス通信コンバータと前記整流器とに接続されるとともに、前記既存の給電コンセントと接続可能なワイヤレス給電プラグと
を有することを特徴とする電気自動車用受電回路。
【請求項2】
請求項1に記載の電気自動車用受電回路において、
プラグイン給電器から前記プラグイン給電専用車のバッテリへ給電する場合には、
前記プラグイン給電プラグを前記既存の給電コンセントに装着するとともに、前記第2給電コンセントに前記プラグイン給電器の給電プラグを装着する
ことを特徴とする電気自動車用受電回路。
【請求項3】
請求項1に記載の電気自動車用受電回路において、
ワイヤレス給電インバータから前記プラグイン給電専用車のバッテリへ給電する場合には、
前記ワイヤレス電源プラグを前記既存の給電コンセントに装着する
ことを特徴とする電気自動車用受電回路。
【請求項4】
請求項1、請求項2または請求項3のいずれか1項に記載の電気自動車用受電回路において、
前記
既存の給電コンセントと前記プラグイン給電プラグと前記ワイヤレス
給電プラグとは、前記プラグイン給電専用車における予め設定された位置に隣接して配置された
ことを特徴とする電気自動車用受電回路。
【請求項5】
請求項4に記載の電気自動車用受電回路において、
手動により前記既存の給電コンセントへの前記プラグイン給電プラグの装着あるいは前記既存の給電コンセントへの前記ワイヤレス給電プラグの装着の切り替えを行う
ことを特徴とする電気自動車用受電回路。
【請求項6】
プラグイン給電専用車に搭載される電気自動車用受電回路であって、
ワイヤレス給電インバータと通信可能なワイヤレス通信コンバータと、
前記ワイヤレス給電インバータから送電コイルを介して送電された電力を受電する受電コイルと、
前記受電コイルと接続された整流器と、
プラグイン給電専用車に配設された既存の給電コンセントに代えて、前記既存の給電コンセントが配設されていた給電口に取り付けられる第2給電コンセントと、
前記第2給電コンセントと接続されるとともに、前記既存の給電コンセントと接続可能なプラグイン給電プラグと、
前記ワイヤレス通信コンバータと前記整流器とに接続されるとともに、前記既存の給電コンセントと接続可能なワイヤレス給電プラグと、
前記既存の給電コンセントへの前記プラグイン給電プラグの装着あるいは前記既存の給電コンセントへの前記ワイヤレス給電プラグの装着の切り替えを自動で行う切り替え装置と、
前記既存の給電コンセントへの前記プラグイン給電プラグの装着と前記既存の給電コンセントへの前記ワイヤレス給電プラグの装着とを選択して、前記切り替え装置に選択した動作をさせるスイッチと
を有することを特徴とする電気自動車用受電回路。
【請求項7】
請求項6に記載の電気自動車用受電回路において、
前記既存の給電コンセントと、前記プラグイン給電プラグと、前記ワイヤレス給電プラグと、前記切り替え装置とは、前記プラグイン給電専用車の荷室に配置され、
前記スイッチは、前記プラグイン給電専用車のダッシュボードに配置された
ことを特徴とする電気自動車用受電回路。
【請求項8】
プラグイン給電専用車に搭載される電気自動車用受電回路の構築方法であって、
プラグイン給電専用車の給電口に配設されている既存の給電コンセントを、前記既存の給電コンセントに接続されている電気回路を切断、または、既存の電気回路に追加することなく電気的な接続状態を維持しながら前記給電口から取り外して、前記プラグイン給電専用車における予め設定された位置へ移設し、
前記プラグイン給電専用車に、ワイヤレス給電インバータと通信可能なワイヤレス通信コンバータを搭載し、
前記プラグイン給電専用車に、前記ワイヤレス給電インバータから送電コイルを介して送電された電力を受電する受電コイルを搭載し、
前記プラグイン給電専用車に、前記受電コイルと接続された整流器を搭載し、
前記プラグイン給電専用車の前記既存の給電コンセントが配設されていた前記給電口に、第2給電コンセントを搭載し、
前記プラグイン給電専用車に、前記第2給電コンセントと接続されるとともに、前記既存の給電コンセントと接続可能なプラグイン給電プラグを搭載し、
前記プラグイン給電専用車に、前記ワイヤレス通信コンバータと前記整流器とに接続されるとともに、前記既存の給電コンセントと接続可能なワイヤレス給電プラグ
を搭載する
ことを特徴とする電気自動車用受電回路の構築方法。
【請求項9】
プラグイン給電専用車に搭載される電気自動車用受電回路の構築方法であって、
プラグイン給電専用車の給電口に配設されている既存の給電コンセントを、前記既存の給電コンセントに接続されている電気回路を切断、または、既存の電気回路に追加することなく電気的な接続状態を維持しながら前記給電口から取り外して、前記プラグイン給電専用車における予め設定された位置へ移設し、
前記プラグイン給電専用車に、ワイヤレス給電インバータと通信可能なワイヤレス通信コンバータを搭載し、
前記プラグイン給電専用車に、前記ワイヤレス給電インバータから送電コイルを介して送電された電力を受電する受電コイルを搭載し、
前記プラグイン給電専用車に、前記受電コイルと接続された整流器を搭載し、
前記プラグイン給電専用車の前記既存の給電コンセントが配設されていた前記給電口に、第2給電コンセントを搭載し、
前記プラグイン給電専用車に、前記第2給電コンセントと接続されるとともに、前記既存の給電コンセントと接続可能なプラグイン給電プラグを搭載し、
前記プラグイン給電専用車に、前記ワイヤレス通信コンバータと前記整流器とに接続されるとともに、前記既存の給電コンセントと接続可能なワイヤレス給電プラグ
を搭載し、
前記プラグイン給電専用車に、前記既存の給電コンセントへの前記プラグイン給電プラグの装着あるいは前記既存の給電コンセントへの前記ワイヤレス給電プラグの装着の切り替えを自動で行う切り替え装置を搭載し、
前記プラグイン給電専用車に、前記既存の給電コンセントへの前記プラグイン給電プラグの装着と前記既存の給電コンセントへの前記ワイヤレス給電プラグの装着とを選択して、前記切り替え装置に選択した動作をさせるスイッチを搭載する
ことを特徴とする電気自動車用受電回路の構築方法。
【請求項10】
バッテリに給電される電気自動車において、
プラグイン給電専用車として設計された電気自動車であって、
請求項1、請求項2または請求項3に記載の電気自動車用受電回路を搭載した
ことを特徴とする電気自動車。
【請求項11】
バッテリに給電される電気自動車において、
プラグイン給電専用車として設計された電気自動車であって、
請求項6または請求項7に記載の電気自動車用受電回路を搭載した
ことを特徴とする電気自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気自動車用受電回路、電気自動車用受電回路の構築方法および電気自動車に関する。
【0002】
さらに詳細には、本発明は、プラグインによる有線給電方式(本明細書ならびに本特許請求の範囲においては、「プラグインによる有線給電方式」を「プラグイン給電方式」と称する。)により設計された電気自動車(EV:Electric Vehicle)に搭載して好適な電気自動車用受電回路、電気自動車用受電回路の構築方法および電気自動車に関する。
【背景技術】
【0003】
従来より、電気自動車における給電方式として、プラグイン給電方式と、磁界共振方式(磁気結合方式)などを利用した無線による給電方式(本明細書ならびに本特許請求の範囲においては、「磁界共振方式(磁気結合方式)などを利用した無線による給電方式」を「ワイヤレス給電方式」と称する。)とが知られている。
【0004】
一般に、電気自動車を製造するに際して、プラグイン給電方式を採用する場合にはプラグイン給電の専用車(プラグイン給電専用車:プラグイン給電EV)として設計されており、一方、ワイヤレス給電方式を採用する場合にはワイヤレス給電の専用車(ワイヤレス給電専用車:ワイヤレス給電EV)として設計されている。
【0005】
ここで、
図1においては、従来のプラグイン給電方式を模式的に示す説明図があらわされている。
【0006】
このプラグイン給電方式に用いる電気自動車は、給電コンセントを備えたプラグイン給電専用車として構成されている。
【0007】
図1において、符号10はプラグイン給電方式における給電設備であるプラグイン給電器であり、符号20はプラグイン給電専用車である。
【0008】
プラグイン給電器10は、プラグイン給電専用車20に設けられた給電コンセント22に挿脱される給電プラグ12を備えている。
【0009】
ここで、給電コンセント22は、プラグイン給電専用車20の車外から給電プラグ12に設けられたプラグ12aを給電コンセント22のプラグ差し込み口(プラグ受け部)22aに差し込みすることができるようにするために、給電コンセント22のプラグ差し込み口22aをプラグイン給電専用車20の車外に露出することができるようにして、プラグイン給電専用車20の給電口23に取り付けられている。
【0010】
また、プラグイン給電専用車20は、上記した給電コンセント22と、給電コンセント22と接続されているバッテリ24と、バッテリ24と接続されているインバータ26と、インバータ26と接続されていてプラグイン給電専用車20の駆動源となるモータ28とを有して構成されている。
【0011】
なお、こうしたプラグイン給電器10ならびにプラグイン給電専用車20は従来より公知の技術であるので、それらの詳細な説明は省略する。
【0012】
プラグイン給電専用車20においては、給電コンセント22のプラグ差し込み口22aにプラグイン給電器10における給電プラグ12のプラグ12aを差し込んで、給電コンセント22に給電プラグ12を装着して接続することにより、プラグイン給電器10からプラグイン給電専用車20のバッテリ24へ給電することができる。
【0013】
また、
図2においては、従来のワイヤレス給電方式を模式的に示す説明図があらわされている。
【0014】
このワイヤレス給電方式に用いる電気自動車は、ワイヤレス通信コンバータなどを備えたワイヤレス給電専用車として構成されている。
【0015】
図2において、符号30はワイヤレス給電方式における給電設備であるワイヤレス給電インバータであり、符号40はワイヤレス給電専用車である。
【0016】
ワイヤレス給電インバータ30は、駐車場などの路面に設置された送電コイル32と接続されているとともに、ワイヤレス給電専用車40に設けられたワイヤレス通信コンバータ42とワイヤレス通信可能に構成されている。
【0017】
また、ワイヤレス給電専用車40は、上記したワイヤレス通信コンバータ42と、ワイヤレス給電インバータ30から送電コイル32を介して送電された電力を受電する受電コイル44と、受電コイル44と接続された整流器46と、整流器46と接続されたバッテリ48と、バッテリ48と接続されたインバータ50と、インバータ50と接続されていてワイヤレス給電専用車40の駆動源となるモータ52とを有して構成されている。また、上記したワイヤレス通信コンバータ42は、バッテリ48と接続されている。
【0018】
なお、こうしたワイヤレス給電インバータ30ならびにワイヤレス給電専用車40は従来より公知の技術であるので、それらの詳細な説明は省略する。
【0019】
ワイヤレス給電専用車40においては、ワイヤレス給電インバータ30から送電コイル32を介して送電された電力を受電コイル44が受電することにより、ワイヤレス給電インバータ30からワイヤレス給電専用車40のバッテリ48へ給電することができる。
【0020】
上記において説明したように、電気自動車としては、プラグイン給電方式に対応したプラグイン給電専用車と、ワイヤレス給電方式に対応したワイヤレス給電専用車とが存在している。
【0021】
また、電気自動車への給電設備は、プラグイン給電方式に対応したプラグイン給電器と、ワイヤレス給電方式に対応したワイヤレス給電インバータとに分かれている。
【0022】
このため、プラグイン給電専用車は、ワイヤレス給電方式に対応した給電設備であるワイヤレス給電インバータを利用することができず、また、ワイヤレス給電専用車は、プラグイン給電方式に対応した給電設備であるプラグイン給電器を利用することができないので、電気自動車の給電時における給電設備の選択に際して非常な不便性をもたらしていたという問題点があった。
【0023】
なお、本願出願人が特許出願のときに知っている先行技術は、文献公知発明に係る発明ではないため、本願明細書に記載すべき先行技術文献情報はない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
本発明は、上記したような従来の技術における種々の問題点などに鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、既存のプラグイン給電専用車に搭載することにより、既存のプラグイン給電専用車でもワイヤレス給電方式により給電することができるようにした電気自動車用受電回路、電気自動車用受電回路の構築方法および電気自動車を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0025】
上記目的を達成するために、本発明による電気自動車用受電回路は、簡潔な構成により既存のプラグイン給電専用車に容易に取り付け可能であって、送電コイルから送電された電力を受電する受電コイルを備え、当該受電コイルで受電した電力をプラグイン給電専用車のバッテリに給電するようにしたものである。
【0026】
従って、本発明による電気自動車用受電回路によれば、当該電気自動車用受電回路をプラグイン給電専用車に取り付けることにより、プラグイン給電専用車でもワイヤレス給電方式により給電することができるようになる。
【0027】
即ち、本発明による電気自動車用受電回路を搭載したプラグイン給電専用車においては、プラグイン給電方式に対応した給電設備であるプラグイン給電器を利用して給電することができるのみならず、ワイヤレス給電方式に対応した給電設備であるワイヤレス給電インバータを利用して給電することができるようになる。
【0028】
また、本発明による電気自動車用受電回路の構築方法は、既存のプラグイン給電専用車における既存の電気回路を切断、または、既存の電気回路に追加することなく、既存のプラグイン給電専用車に本発明による電気自動車用受電回路を取り付けるようにしたものである。
【0029】
従って、本発明による電気自動車用受電回路の構築方法によれば、既存のプラグイン給電専用車における既存の電気回路を切断、または、既存の電気回路に追加することがないため、本発明による電気自動車用受電回路を搭載した車両が改造車扱いとなることはない。
【0030】
また、本発明による電気自動車は、本発明による電気自動車用受電回路を搭載するようにしたものである。
【0031】
従って、本発明による電気自動車によれば、プラグイン給電方式とワイヤレス給電方式との双方の方式により給電することができるようになる。
【0032】
即ち、本発明による電気自動車用受電回路は、プラグイン給電専用車に搭載される電気自動車用受電回路であって、ワイヤレス給電インバータと通信可能なワイヤレス通信コンバータと、上記ワイヤレス給電インバータから送電コイルを介して送電された電力を受電する受電コイルと、上記受電コイルと接続された整流器と、プラグイン給電専用車に配設された既存の給電コンセントに代えて、上記既存の給電コンセントが配設されていた給電口に取り付けられる第2給電コンセントと、上記第2給電コンセントと接続されるとともに、上記既存の給電コンセントと接続可能なプラグイン給電プラグと、上記ワイヤレス通信コンバータと上記整流器とに接続されるとともに、上記既存の給電コンセントと接続可能なワイヤレス給電プラグとを有するようにしたものである。
【0033】
また、本発明による電気自動車用受電回路は、上記した本発明による電気自動車用受電回路において、プラグイン給電器から上記プラグイン給電専用車のバッテリへ給電する場合には、上記プラグイン給電プラグを上記既存の給電コンセントに装着するとともに、上記第2給電コンセントに上記プラグイン給電器の給電プラグを装着するようにしたものである。
【0034】
また、本発明による電気自動車用受電回路は、上記した本発明による電気自動車用受電回路において、ワイヤレス給電インバータから上記プラグイン給電専用車のバッテリへ給電する場合には、上記ワイヤレス電源プラグを上記既存の給電コンセントに装着するようにしたものである。
【0035】
また、本発明による電気自動車用受電回路は、上記した本発明による電気自動車用受電回路において、上記第2給電コンセントと上記プラグイン給電プラグと上記ワイヤレス電源プラグとは、上記プラグイン給電専用車における予め設定された位置に隣接して配置されたものである。
【0036】
また、本発明による電気自動車用受電回路は、上記した本発明による電気自動車用受電回路において、手動により上記既存の給電コンセントへの上記プラグイン給電プラグの装着あるいは上記既存の給電コンセントへの上記ワイヤレス給電プラグの装着の切り替えを行うようにしたものである。
【0037】
また、本発明による電気自動車用受電回路は、プラグイン給電専用車に搭載される電気自動車用受電回路であって、ワイヤレス給電インバータと通信可能なワイヤレス通信コンバータと、上記ワイヤレス給電インバータから送電コイルを介して送電された電力を受電する受電コイルと、上記受電コイルと接続された整流器と、プラグイン給電専用車に配設された既存の給電コンセントに代えて、上記既存の給電コンセントが配設されていた給電口に取り付けられる第2給電コンセントと、上記第2給電コンセントと接続されるとともに、上記既存の給電コンセントと接続可能なプラグイン給電プラグと、上記ワイヤレス通信コンバータと上記整流器とに接続されるとともに、上記既存の給電コンセントと接続可能なワイヤレス給電プラグと、上記既存の給電コンセントへの上記プラグイン給電プラグの装着あるいは上記既存の給電コンセントへの上記ワイヤレス給電プラグの装着の切り替えを自動で行う切り替え装置と、上記既存の給電コンセントへの上記プラグイン給電プラグの装着と上記既存の給電コンセントへの上記ワイヤレス給電プラグの装着とを選択して、上記切り替え装置に選択した動作をさせるスイッチとを有するようにしたものである。
【0038】
また、本発明による電気自動車用受電回路は、上記した本発明による電気自動車用受電回路において、上記既存の給電コンセントと、上記プラグイン給電プラグと、上記ワイヤレス給電プラグと、上記切り替え装置とは、上記プラグイン給電専用車の荷室に配置され、上記スイッチは、上記プラグイン給電専用車のダッシュボードに配置されたものである。
【0039】
また、本発明による電気自動車用受電回路の構築方法は、プラグイン給電専用車に搭載される電気自動車用受電回路の構築方法であって、プラグイン給電専用車の給電口に配設されている既存の給電コンセントを、上記既存の給電コンセントに接続されている電気回路を切断、または、既存の電気回路に追加することなく電気的な接続状態を維持しながら上記給電口から取り外して、上記プラグイン給電専用車における予め設定された位置へ移設し、上記プラグイン給電専用車に、ワイヤレス給電インバータと通信可能なワイヤレス通信コンバータを搭載し、上記プラグイン給電専用車に、上記ワイヤレス給電インバータから送電コイルを介して送電された電力を受電する受電コイルを搭載し、上記プラグイン給電専用車に、上記受電コイルと接続された整流器を搭載し、上記プラグイン給電専用車の上記既存の給電コンセントが配設されていた上記給電口に、第2給電コンセントを搭載し、上記プラグイン給電専用車に、上記第2給電コンセントと接続されるとともに、上記既存の給電コンセントと接続可能なプラグイン給電プラグを搭載し、上記プラグイン給電専用車に、上記ワイヤレス通信コンバータと上記整流器とに接続されるとともに、上記既存の給電コンセントと接続可能なワイヤレス給電プラグと搭載するようにしたものである。
【0040】
また、本発明による電気自動車用受電回路の構築方法は、プラグイン給電専用車に搭載される電気自動車用受電回路の構築方法であって、プラグイン給電専用車の給電口に配設されている既存の給電コンセントを、上記既存の給電コンセントに接続されている電気回路を切断、または、既存の電気回路に追加することなく電気的な接続状態を維持しながら上記給電口から取り外して、上記プラグイン給電専用車における予め設定された位置へ移設し、上記プラグイン給電専用車に、ワイヤレス給電インバータと通信可能なワイヤレス通信コンバータを搭載し、上記プラグイン給電専用車に、上記ワイヤレス給電インバータから送電コイルを介して送電された電力を受電する受電コイルを搭載し、上記プラグイン給電専用車に、上記受電コイルと接続された整流器を搭載し、上記プラグイン給電専用車の上記既存の給電コンセントが配設されていた上記給電口に、第2給電コンセントを搭載し、上記プラグイン給電専用車に、上記第2給電コンセントと接続されるとともに、上記既存の給電コンセントと接続可能なプラグイン給電プラグを搭載し、上記プラグイン給電専用車に、上記ワイヤレス通信コンバータと上記整流器とに接続されるとともに、上記既存の給電コンセントと接続可能なワイヤレス給電プラグと搭載し、上記プラグイン給電専用車に、上記既存の給電コンセントへの上記プラグイン給電プラグの装着あるいは上記既存の給電コンセントへの上記ワイヤレス給電プラグの装着の切り替えを自動で行う切り替え装置を搭載し、 上記プラグイン給電専用車に、上記既存の給電コンセントへの上記プラグイン給電プラグの装着と上記既存の給電コンセントへの上記ワイヤレス給電プラグの装着とを選択して、上記切り替え装置に選択した動作をさせるスイッチを搭載するようにしたものである。
【0041】
また、本発明による電気自動車は、バッテリに給電される電気自動車において、プラグイン給電専用車として設計された電気自動車であって、上記した本発明による電気自動車用受電回路を搭載したものである。
【発明の効果】
【0042】
本発明は、以上説明したように構成されているので、既存のプラグイン給電専用車に搭載することにより、既存のプラグイン給電専用車でもワイヤレス給電方式により給電することができるようになるという優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【
図1】
図1は、従来のプラグイン給電方式を模式的に示す説明図である。
【
図2】
図2は、従来のワイヤレス給電方式を模式的に示す説明図である。
【
図3】
図3は、本発明の実施の形態の一例による電気自動車用受電回路を搭載したプラグイン給電専用車の構成ならびに給電の手法を模式的に示す説明図である。
【
図4】
図4は、
図3に示すプラグイン給電専用車の移設位置における構成を模式的に示す説明図である。
【
図5】
図5は、
図3に示すプラグイン給電専用車によるプラグイン給電方式における接続関係を模式的に示す説明図である。
【
図6】
図6は、
図3に示すプラグイン給電専用車によるワイヤレス給電方式における接続関係を模式的に示す説明図である。
【
図7】
図7は、
図3に示すプラグイン給電専用車におけるプラグイン給電方式とワイヤレス給電方式とを切り替える構成の他の例を模式的に示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明による電気自動車用受電回路、電気自動車用受電回路の構築方法および電気自動車の実施の形態の一例について詳細に説明するものとする。
【0045】
なお、以下の説明においては、同一または相当する構成については、適宜にそれぞれ同一の符号を用いて示すこととして、それらの詳細な構成やその作用の説明については適宜に省略する。
【0046】
(I) 本発明の実施の形態の一例による電気自動車用受電回路の構成、本発明の実施の形態の一例による電気自動車用受電回路の構築方法ならびに電気自動車の構成についての説明
ここで、
図3には、本発明の実施の形態の一例による電気自動車用受電回路を搭載したプラグイン給電専用車の構成ならびに給電の手法を模式的に示す説明図があらわされている。
【0047】
また、
図4には、
図3に示すプラグイン給電専用車の移設位置における構成を模式的に示す説明図があらわされている。
【0048】
図3に示すように、本発明の実施の形態の一例による電気自動車用受電回路100は、電気自動車の一種であるプラグイン給電専用車20に搭載可能に構成されている。
【0049】
ここで、プラグイン給電専用車20に電気自動車用受電回路100を取り付ける際には、プラグイン給電専用車20の給電口23に配設されている既存の給電コンセント22を、プラグイン給電専用車20における予め設定された位置(本明細書ならびに本特許請求の範囲においては、「プラグイン給電専用車20における予め設定された位置」を「移設位置」と称する。)へ移設して固定する。
【0050】
この既存の給電コンセント22を移設位置へ移設して固定する際には、既存の給電コンセント22に接続されている電気回路を切断することなく電気的な接続状態を維持しながら、既存の給電コンセント22を給電口23から取り外して移設位置へ移動し、既存の給電コンセント22のプラグ差し込み口22aが露出するようにして移設位置に配設する。
【0051】
移設位置は、プラグイン給電専用車20におけるいずれの位置でもよいが、例えば、
図4に示すように、プラグイン給電専用車20の車両後部などにおけるトランクスペースのような荷室20aでもよい。
【0052】
そして、電気自動車用受電回路100は、ワイヤレス給電インバータ30と通信可能なワイヤレス通信コンバータ102(上記したワイヤレス通信コンバータ42と同様な作用を行う構成を備える。)と、ワイヤレス給電インバータ30から送電コイル32を介して送電された電力を受電する受電コイル104(上記した受電コイル44と同様な作用を行う構成を備える。)と、受電コイル104と接続された整流器106(上記した整流器46と同様な作用を行う構成を備える。)と、既存の給電コンセント22に代えてプラグイン給電専用車20の給電口23に取り付けられた第2給電コンセント108と、第2給電コンセント108と接続されたプラグイン給電プラグ110と、ワイヤレス通信コンバータ102と整流器106とに接続されたワイヤレス給電プラグ112とを有して構成されている。
【0053】
電気自動車用受電回路100の上記した各構成要素は、プラグイン給電専用車20にそれぞれ搭載されることになる。
【0054】
そして、この電気自動車用受電回路100は、既存のプラグイン給電専用車20における既存の電気回路を切断、または、既存の電気回路に追加することなく、既存のプラグイン給電専用車20に取り付けることができる。
【0055】
ここで、第2給電コンセント108は、既存の給電コンセント22に相当する構成を備えており、プラグイン給電専用車20の車外から給電プラグ12に設けられたプラグ12aを第2給電コンセント108のプラグ差し込み口(プラグ受け部)108aに差し込みすることができるようにするために、第2給電コンセント108のプラグ差し込み口108aをプラグイン給電専用車20の車外に露出することができるようにして、プラグイン給電専用車20の給電口23に取り付けられている。
【0056】
また、プラグイン給電プラグ110は、給電プラグ12に相当する構成を備えており、既存の給電コンセント22のプラグ差し込み口22aに差し込みするプラグ110aを備えている。
【0057】
プラグイン給電専用車20においては、既存の給電コンセント22のプラグ差し込み口22aにプラグイン給電プラグ110のプラグ110aを差し込んで、既存の給電コンセント22にプラグイン給電プラグ110を装着して接続することにより、既存の給電コンセント22を介してバッテリ24と第2給電コンセント108との間の電気的接続が確保される。
【0058】
同様に、ワイヤレス給電プラグ112は、給電プラグ12に相当する構成を備えており、既存の給電コンセント22のプラグ差し込み口22aに差し込みするプラグ112aを備えている。
【0059】
プラグイン給電専用車20においては、既存の給電コンセント22のプラグ差し込み口22aにワイヤレス給電プラグ112のプラグ112aを差し込んで、既存の給電コンセント22にワイヤレス給電プラグ112を装着して接続することにより、既存の給電コンセント22を介してバッテリ24と整流器106との間の電気的接続が確保される。
【0060】
上記したプラグイン給電プラグ110とワイヤレス給電プラグ112とは、
図4に示すように、荷室20aなどの移設位置において既存の給電コンセント22に隣接して配置することが好ましい。
【0061】
既存の給電コンセント22に隣接してプラグイン給電プラグ110とワイヤレス給電プラグ112とを配置することにより、ユーザーは所望のタイミングにおいて手指などを用いて既存の給電コンセント22へのプラグイン給電プラグ110の装着あるいはワイヤレス給電プラグ112の装着の切り替えを容易に行うことができるようになる。
【0062】
(II) 本発明の実施の形態の一例による電気自動車用受電回路ならびに電気自動車の動作の説明
上記(I)で説明した以上の構成において、電気自動車用受電回路100を備えたプラグイン給電専用車20において、プラグイン給電器10からプラグイン給電専用車20のバッテリ24へ給電する場合について説明する。
【0063】
この場合には、電気自動車用受電回路100を備えたプラグイン給電専用車20を給電設備であるプラグイン給電器10まで移動し、
図5に示すように、プラグイン給電プラグ110のプラグ110aを既存の給電コンセント22のプラグ差し込み口22aに差し込んで、既存の給電コンセント22にプラグイン給電プラグ110を装着して接続するとともに、第2給電コンセント108のプラグ差し込み口108aにプラグイン給電器10における給電プラグ12のプラグ12aを差し込んで、第2給電コンセント108に給電プラグ12を装着して接続する。
【0064】
これにより、プラグイン給電器10からプラグイン給電専用車20のバッテリ24への電気的接続が確保され、プラグイン給電器10からプラグイン給電専用車20のバッテリ24へ給電することができる。
【0065】
次に、電気自動車用受電回路100を備えたプラグイン給電専用車20において、ワイヤレス給電インバータ30からプラグイン給電専用車20のバッテリ24へ給電する場合について説明する
【0066】
この場合には、電気自動車用受電回路100を備えたプラグイン給電専用車20を給電設備であるワイヤレス給電インバータ30まで移動し、
図6に示すように、ワイヤレス電源プラグ112のプラグ112aを既存の給電コンセント22のプラグ差し込み口22aに差し込んで、既存の給電コンセント22にワイヤレス給電プラグ112を装着して接続することにより、ワイヤレス給電インバータ30から送電コイル32を介して送電された電力を受電コイル44が受電することにより、ワイヤレス給電インバータ30からプラグイン給電専用車20のバッテリ24へ給電することができる。
【0067】
即ち、電気自動車用受電回路100を備えたプラグイン給電専用車20において、上記した整流器106は、既存の給電コンセント22に装着されたワイヤレス給電プラグ112を介してバッテリ24に接続されることになり、これにより受電コイル44で受電した電力が整流器106により整流され、整流器106により整流されて出力された電力がバッテリ28に給電される。
【0068】
つまり、電気自動車用受電回路100を搭載したプラグイン給電専用車20においては、送電コイル32からワイヤレス給電された高周波電力が受電コイル104で受電され、受電コイル104で受電された高周波電力が整流器106を通して整流された後に、既存の給電コンセント22に装着されたワイヤレス給電プラグ112を介して、既存の給電コンセント22に接続されているバッテリ24に給電される。
【0069】
(III) 本発明の実施の形態の一例による電気自動車用受電回路、電気自動車用受電回路の構築方法および電気自動車の作用効果の説明
上記において説明した電気自動車用受電回路100は、全体が簡潔な構成であるので、既存のプラグイン給電専用車20に容易に取り付けることができる。
【0070】
また、既存のプラグイン給電専用車20に電気自動車用受電回路100を取り付ける際に、既存のプラグイン給電専用車20における既存の電気回路を切断、または、既存の電気回路に追加することなく、既存のプラグイン給電専用車20に電気自動車用受電回路100を取り付けることができるので、電気自動車用受電回路100を搭載した車両であるプラグイン給電専用車20は改造車扱いとはならない。
【0071】
そして、電気自動車用受電回路100を搭載したプラグイン給電専用車20によれば、プラグイン給電方式における給電設備であるプラグイン給電器10と、ワイヤレス給電方式における給電設備であるワイヤレス給電インバータ30とのいずれからも、プラグイン給電専用車20のバッテリ24に給電することができるようになる。
【0072】
即ち、電気自動車用受電回路100を搭載したプラグイン給電専用車20においては、プラグイン給電器10の給電プラグ12を第2給電コンセント108に装着して接続するとともに、既存の給電コンセント22にプラグイン給電プラグ110を装着して接続することにより、プラグイン給電専用車20のバッテリ24にプラグイン給電器10から給電することができる。
【0073】
さらに、電気自動車用受電回路100を搭載したプラグイン給電専用車20においては、既存の給電コンセント22にワイヤレス給電プラグ112を装着して接続することにより、ワイヤレス給電インバータ30に接続された送電コイル32からワイヤレス給電された高周波電力を受電コイル104で受電することにより、プラグイン給電専用車20のバッテリ24にワイヤレス給電インバータ30から給電することができる。
【0074】
従って、電気自動車用受電回路100を搭載したプラグイン給電専用車20のユーザーは、プラグイン給電専用車20の給電時において、給電設備として、プラグイン給電方式における給電設備であるプラグイン給電器10とワイヤレス給電方式における給電設備であるワイヤレス給電インバータ30とのいずれかも自由に選択することができるようになる。
【0075】
また、電気自動車用受電回路100は、従来のプラグイン給電専用車20に搭載されている既存の充電システム(給電コンセント22、バッテリ24、インバータ26、モータ28などである。)をそのまま利用することができるため、資源効率に優れている。
【0076】
(IV) その他の実施の形態について
なお、上記した実施の形態は例示に過ぎないものであり、本発明は他の種々の形態で実施することができるものである。即ち、本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換えあるいは変更などを適宜に行うことができる。
【0077】
例えば、上記した実施の形態は、以下の(IV-1)乃至(IV-4)に説明するように変形してもよい。
【0078】
(IV-1) 上記した実施の形態においては、プラグイン給電専用車20の車両後部などにおけるトランクスペースのような荷室20aを移設位置とした場合について説明したが、移設位置はこれに限られるものではないことは勿論である。
【0079】
例えば、プラグイン給電専用車20の室内空間、例えば、運転席側などのダッシュボードなどに移設位置とすることにより、運転者は運転席から移動することなく、運転者の手指を用いて既存の給電コンセント22へのプラグイン給電プラグ110の装着と既存の給電コンセント22へのワイヤレス給電プラグ112の装着との切り替えを行うことができる。
【0080】
(IV-2) 上記した実施の形態においては、既存の給電コンセント22へのプラグイン給電プラグ110の装着あるいは既存の給電コンセント22へのワイヤレス給電プラグ112の装着の切り替えを行う際に、ユーザーが手指などを用いて手動で行う切り替え方法について説明したが、こうした切り替え方法はこれに限られるものではないことは勿論である。
【0081】
例えば、
図7に示すように、プラグイン給電プラグ110とワイヤレス給電プラグ112とをそれぞれ矢印X方向ならびに矢印Y方向に移動して、既存の給電コンセント22へのプラグイン給電プラグ110の装着あるいは既存の給電コンセント22へのワイヤレス給電プラグ112の装着の切り替えを自動で行う切り替え装置200を移設位置に配設するとともに、既存の給電コンセント22へのプラグイン給電プラグ110の装着と既存の給電コンセント22へのワイヤレス給電プラグ112の装着とを選択して切り替え装置200に選択した動作をさせるためのスイッチ202を運転席側などのダッシュボード20bなどに設けるようにしてもよい。
【0082】
このようにすると、運転者はダッシュボード20bに設けられたスイッチ202を操作するのみで、切り替え装置200の動作により、既存の給電コンセント22へのプラグイン給電プラグ110の装着と既存の給電コンセント22へのワイヤレス給電プラグ112の装着とを切り替えることができる。
【0083】
さらに、プラグイン給電専用車20にプラグイン給電器10とワイヤレス給電インバータ30とを検知対象としてそれぞれ検知するセンサーを設けるようにして、そのセンサーがプラグイン給電器10とワイヤレス給電インバータ30とのいずれかを検知対象として検知すると、検知した検知対象に応じて切り替え装置200が自動的に既存の給電コンセント22へのプラグイン給電プラグ110の装着あるいはワイヤレス給電プラグ112の装着の切り替えを行うようにしてもよい。
【0084】
(IV-3) 上記した各実施の形態においては、プラグイン給電専用車に関する詳細な説明は省略したが、プラグイン給電専用車にはプラグインハイブリッド車も含まれることは勿論である。
【0085】
(IV-4) 上記した実施の形態ならびに上記した(IV-1)乃至(IV-3)に示す各実施の形態や変形例などは、適宜に組み合わせるようにしてもよいことは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0086】
本発明は、プラグイン給電専用車に適用すると、プラグイン給電方式に対応した給電設備であるプラグイン給電器を利用して給電することができるとともに、ワイヤレス給電方式に対応した給電設備であるワイヤレス給電インバータを利用して給電することができるようになり、プラグイン給電専用車のバッテリへ給電する際に極めて有用である。
【符号の説明】
【0087】
10 プラグイン給電器
12 給電プラグ
12a プラグ
20 プラグイン給電専用車
20a 荷室
20b ダッシュボード
22 給電コンセント(既存の給電コンセント)
22a プラグ差し込み口(プラグ受け部)
23 給電口
24 バッテリ
26 インバータ
28 モータ
30 ワイヤレス給電インバータ
32 送電コイル
40 ワイヤレス給電専用車
42 ワイヤレス通信コンバータ
44 受電コイル
46 整流器
48 バッテリ
50 インバータ
52 モータ
100 電気自動車用受電回路
102 ワイヤレス通信コンバータ
104 受電コイル
106 整流器
108 第2給電コンセント
108a プラグ差し込み口(プラグ受け部)
110 プラグイン給電プラグ
110a プラグ
112 ワイヤレス給電プラグ
112a プラグ
200 切り替え装置
202 スイッチ
【要約】
【課題】既存のプラグイン給電専用車に搭載することにより、既存のプラグイン給電専用車でもワイヤレス給電方式により給電することができるようにする。
【解決手段】プラグイン給電専用車に搭載される電気自動車用受電回路であって、ワイヤレス給電インバータと通信可能なワイヤレス通信コンバータと、ワイヤレス給電インバータから送電コイルを介して送電された電力を受電する受電コイルと、受電コイルと接続された整流器と、プラグイン給電専用車に配設された既存の給電コンセントに代えて、既存の給電コンセントが配設されていた給電口に取り付けられる第2給電コンセントと、第2給電コンセントと接続されるとともに、既存の給電コンセントと接続可能なプラグイン給電プラグと、ワイヤレス通信コンバータと整流器とに接続されるとともに、既存の給電コンセントと接続可能なワイヤレス給電プラグとを有する。
【選択図】
図3