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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-07
(45)【発行日】2024-11-15
(54)【発明の名称】走行履歴解析システム
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/00 20060101AFI20241108BHJP
   G08G 1/13 20060101ALI20241108BHJP
【FI】
G08G1/00 J
G08G1/13
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2021053577
(22)【出願日】2021-03-26
(65)【公開番号】P2022150803
(43)【公開日】2022-10-07
【審査請求日】2024-01-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】株式会社アイシン
(74)【代理人】
【識別番号】110000660
【氏名又は名称】Knowledge Partners弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】中野 聖也
【審査官】▲高▼木 真顕
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-174282(JP,A)
【文献】特開2013-015487(JP,A)
【文献】特開2009-133754(JP,A)
【文献】特開2019-082431(JP,A)
【文献】特開2010-190608(JP,A)
【文献】特開2012-043271(JP,A)
【文献】特開2021-117717(JP,A)
【文献】特開2007-041916(JP,A)
【文献】特開2015-082123(JP,A)
【文献】特開2007-164223(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0286198(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00 - 99/00
G01C 21/00 - 21/36
G09B 29/00 - 29/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地点毎の車速を示す走行履歴を複数の車両から取得する走行履歴取得部と、
前記走行履歴に基づいて複数の前記車両の前記車速を統計し、交差点の手前における複数の前記車両の一時停止地点を取得する処理を、前記交差点への進入道路毎に実行する一時停止地点取得部と、を備え、
前記車両が走行する道路を示す地図情報において、道路の一部に対して、道なりの道路を示す道なり情報が対応づけられ、道路の他の一部には前記道なり情報が対応づけられておらず、
前記進入道路に対して前記道なり情報が対応づけられている場合に、前記交差点への前記進入道路から道なりに走行して前記交差点を退出可能な道路が存在すると特定され
前記進入道路に対して前記道なり情報が対応づけられておらず、前記進入道路との交差角度の絶対値が閾値以下の道路が存在する場合、
前記進入道路との前記交差角度の絶対値が閾値以下の道路が前記進入道路側から進入禁止である場合、前記交差点への前記進入道路から道なりに走行して前記交差点を退出可能な道路が存在すると特定されず、
前記進入道路との前記交差角度の絶対値が閾値以下の道路が前記進入道路側から進入禁止でない場合、前記交差点への前記進入道路から道なりに走行して前記交差点を退出可能な道路が存在すると特定され、
前記進入道路に対して前記道なり情報が対応づけられておらず、前記進入道路との前記交差角度の絶対値が閾値以下の道路が存在しない場合、前記交差点への前記進入道路から道なりに走行して前記交差点を退出可能な道路が存在すると特定されず、
前記一時停止地点取得部は、
前記地図情報に基づいて、前記進入道路から道なりに走行して前記交差点を退出可能な道路が存在すると特定される場合に、
前記走行履歴に基づいて、前記進入道路と前記交差点からの退出道路とが、道なりの道路であるか否か判定し、
前記進入道路と前記交差点からの退出道路とが、道なりの道路である場合に前記進入道路上の前記走行履歴を前記車速の統計に利用し、道なりの道路ではない場合に前記進入道路上の前記走行履歴を前記車速の統計に利用せず、
前記地図情報に基づいて、前記交差点への前記進入道路から道なりに走行して前記交差点を退出可能な道路が存在すると特定されない場合に、前記進入道路上の前記走行履歴を前記車速の統計に利用する、
走行履歴解析システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、走行履歴解析システムに関する。
【背景技術】
【0002】
道路上における複数の車両の動作に基づいて、一時停止が必要な地点を特定する技術が知られている。例えば、特許文献1には、車速が10km/h以下の地点を抽出し、抽出した地点を車両が走行した全回数のうち、10km/h以下の速度で走行した回数が90%以上であり、抽出した地点の出現範囲が所定の範囲内である場合に、抽出した地点が一時停止地点であると判断する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2005-174314号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術においては、抽出した地点を車両が走行した全回数のうち、10km/h以下の速度で走行した回数が90%以上であるか否かに基づいて判定を行うため、一時停止地点が誤って特定される可能性があった。具体的には、交差点の手前における車両の動作は、車両が走行している道路の属性や車両の経路によって異なり得る。例えば、優先道路を走行している車両が交差点を直進する場合、交差点の手前で一時停止が行われない場合が多い。一方、優先道路を走行していても、車両が交差点を右左折する場合には、交差点の手前で一時停止が行われる場合が多い。従って、交差点での右左折が多い優先道路上では、交差点の手前の地点が一時停止地点であると特定されてしまうことがある。優先道路上には、通常、一時停止地点がないため、優先道路上において交差点の手前の地点が一時停止地点であると特定されると、誤って特定されたことになる。
【0005】
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、一時停止地点を誤って特定する可能性を低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため、走行履歴解析システムは、地点毎の車速を示す走行履歴を複数の車両から取得する走行履歴取得部と、走行履歴に基づいて複数の車両の車速を統計し、交差点の手前における複数の車両の一時停止地点を取得する一時停止地点取得部と、を備え、一時停止地点取得部は、車両が走行する道路を示す地図情報に基づいて、交差点への進入道路から道なりに走行して交差点を退出可能な道路が存在すると特定される場合に、走行履歴に基づいて、進入道路と交差点からの退出道路とが、道なりの道路であるか否か判定し、進入道路と交差点からの退出道路とが、道なりの道路である場合に進入道路上の走行履歴を車速の統計に利用し、道なりの道路ではない場合に進入道路上の走行履歴を車速の統計に利用しないように構成される。
【0007】
すなわち、進入道路から道なりに走行して交差点を退出可能な道路が存在する場合、交差点通過前後に走行した道路が道なりの道路ではない場合の走行履歴が統計に利用されず、道なりの道路である場合の走行履歴が統計に利用される。交差点手前で優先道路を走行している車両が道なりに走行すると、通常は、交差点通過後も優先道路を走行する。また、交差点手前で優先道路以外の道路を走行している車両が道なりに走行すると、通常は、交差点通過後も優先道路以外の道路を走行する。
【0008】
従って、交差点通過前後に走行した道路が道なりの道路ではない場合の走行履歴が除外され、道なりの道路である場合の走行履歴が解析に利用されると、交差点の前後で優先道路から優先道路へ走行した車両の走行履歴または交差点の前後で非優先道路から非優先道路へ走行した車両の走行履歴が解析に利用される。このため、優先道路上で右左折等のために一時停止し、その後、非優先道路を走行した場合の走行履歴は統計に利用されない。この結果、優先道路上で右左折等のために一時停止した走行履歴に基づいて、実際には一時停止地点(一時停止線)が存在しない道路上に、一時停止地点が存在すると特定される可能性を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】走行履歴解析システムの構成を示すブロック図である。
図2図2Aはリンクデータのフォーマットを示す図であり、図2Bは道路の模式図であり、図2C図2Eは道路の例を示す図である。
図3図3Aは車速の平均値を取得する際の例を説明する図であり、図3Bは一時停止地点を取得する際の例を示す図であり、図3Cは渋滞を特定する際の例を示す図である。
図4図4A図4Cは道路種別の判定例を説明するための図である。
図5】走行履歴解析処理を示すフローチャートである。
図6】走行履歴解析処理を示すフローチャートである。
図7】走行履歴解析処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)走行履歴解析システムの構成:
(2)走行履歴解析処理:
(3)他の実施形態:
【0011】
(1)走行履歴解析システムの構成:
図1は、走行履歴解析システム20の構成を示すブロック図である。本実施形態において、走行履歴解析システム20は、走行履歴送信システム10と協働する。走行履歴送信システム10は、走行履歴を収集する車両(プローブ車両)に搭載されるシステムであり、車両によって生成した走行履歴を走行履歴解析システム20に送信する。
【0012】
本実施形態において、走行履歴は、車両の走行履歴であり、地点毎の車速等を時刻毎に示す情報である。走行履歴解析システム20は、走行履歴送信システム10から走行履歴を取得する。走行履歴解析システム20は、当該走行履歴を解析し、一時停止地点の取得や、道路種別の取得を行う。本実施形態において、車両は複数台存在することが想定されている。各車両のそれぞれには、走行履歴送信システム10が備えられるが、図1においては、その中の一つを示している。
【0013】
走行履歴送信システム10は、CPU,RAM,ROM等を備える制御部11と通信部13とGNSS受信部14と車速センサ15とジャイロセンサ16とを備えている。通信部13は、外部の装置と無線通信を行うための装置である。制御部11による走行履歴解析システム20との情報の送受信は、通信部13を介して行われる。
【0014】
GNSS受信部14は、Global Navigation Satellite Systemの信号を受信する装置である。GNSS受信部14は、航法衛星からの電波を受信し、図示しないインタフェースを介して、車両の位置を算出するための信号を出力する。制御部11は、この信号を取得して車両の位置を取得する。車速センサ15は、車両が備える車輪の回転速度に対応した信号を出力する。制御部11は、図示しないインタフェースを介してこの信号を取得し、車速を取得する。
【0015】
ジャイロセンサ16は、車両の水平面内の旋回についての角加速度を検出し、車両の向きに対応した信号を出力する。制御部11は、この信号を取得して車両の進行方向を取得する。車速センサ15およびジャイロセンサ16等は、車両の走行軌道を特定するために利用される。本実施形態においては、制御部11は、車両の出発地と走行軌道とに基づいて車両の位置を特定し、出発地と走行軌道とに基づいて特定された車両の位置をGNSS受信部14の出力信号に基づいて補正する。
【0016】
記録媒体12には、地図情報121が記録されている。地図情報121は、道路区間(リンク)の端点に対応するノードの位置を示すノードデータ、ノード間の道路の形状を特定するための形状補間点の位置等を示す形状補間点データ、ノード同士を接続するリンクを示すリンクデータ等を含んでいる。ここで、ノードは、交差点に対応し、リンクは、交差点から交差点までの道路区間に対応する。
【0017】
なお、制御部11は、地図情報121に基づいて、種々の態様で地物の位置を定義可能である。例えば、道路区間を示すリンクの端部(交差点)からの距離と、リンクの識別情報(リンクID)とによって、車両の位置や形状補間点等の位置が定義される構成が挙げられる。むろん、交差点等の任意の地物の位置は、座標等によって定義されても良い。このように、位置を種々の態様で定義可能であることは、任意の地物について以下同様である。
【0018】
地図情報121は、種々のフォーマットで定義されて良い。図2Aは、リンクデータのフォーマットの例を示す図であり、図2Bは、リンクおよびノードの例を示す図である。図2Bにおいては、交差点I1,I2がリンクL1の端点であり、交差点I1にはリンクL1の他にリンクL2,L3,L4が接続されている。また、交差点I2には、リンクL1の他にリンクL5,L6,L7が接続されている。
【0019】
図2Aは、図2Bのような接続関係におけるリンクデータの例を示している。リンクIDはリンクの識別情報であり、リンクL1のリンクIDは1である。接続リンクIDは、リンクL1の端点である交差点I1,I2に接続されたリンクの識別情報である。従って、図2Bに示す接続関係であれば、図2Aに示す様に、リンクL2~L7のそれぞれのリンクIDである2~7がリンクL1のリンクIDである1に対応づけられる。
【0020】
向きは、リンクIDが1であるリンクL1上で車両が移動可能な方向を示し、0は図2Bにおける下から上に向けた方向、1は図2Bにおける上から下に向けた方向である。交差点IDは、リンクの端点である交差点の識別情報であり、図2Bに示す交差点I1の交差点IDは1,交差点I2の交差点IDは2である。図2Bに示す例において、リンクL1を向き0(下から上)に向かって移動して到達する交差点は交差点I1であるため、向き0に対して交差点ID1が対応づけられている。図2Bに示す例において、リンクL1を向き1(上から下)に向かって移動して到達する交差点は交差点I2であるため、向き1に対して交差点ID2が対応づけられている。
【0021】
信号機は、リンクの端点である交差点が信号交差点であるか否かを示す情報であり、信号交差点は1,信号がない交差点は0である。従って、図2Aに示す例において、交差点IDが1である交差点I1は信号がない交差点であり、交差点IDが2である交差点I2は信号交差点である。
【0022】
道なり情報は、交差点への進入道路と、交差点からの退出道路とが道なりであるか否かを示す情報である。すなわち、交差点の前後の道路が一連の連続した道路であると見なされる道路は道なりである。図2Aに示す例においては、道なりの道路に1,道なりではない道路に0が対応づけられる。図2A図2Bに示す例において、交差点I1への進入道路がリンクL1,交差点I1からの退出道路がリンクL2である場合が道なりであることが想定されている。このため、リンクL1から交差点I1に進入する向きを示す向き0の中で、接続リンクIDが2であるデータレコードに対して道なり情報1が対応づけられる。
【0023】
同様に、図2A図2Bに示す例において、交差点I2への進入道路がリンクL1,交差点I2からの退出道路がリンクL5である場合が道なりであることが想定されている。従って、向き1のデータレコードの中で接続リンクIDが5であるデータレコードに対して道なり情報1が対応づけられる。
【0024】
以上のように、道なり情報は、交差点への進入道路と、交差点からの退出道路とが道なりであるか否かを示すが、地図情報121に含まれる全ての交差点について定義されているとは限らない。本実施形態においては、地図情報121が示す道路の一部には道なり情報が対応づけられ、一部には道なり情報が対応づけられていない状態が想定されている。すなわち、実際の交差点においては、例えば、接続角度が0°(直進方向)であるなど、道なりであることが明らかな進入道路と、退出道路との組であっても、地図情報121において、道なり情報が対応づけられていない場合がある。
【0025】
地図情報121には、これらの情報以外にも種々の情報が含まれている。例えば、各リンクデータが示す道路区間上に存在する一時停止地点(道路標示としての一時停止線や道路標識としての一時停止指示看板等)の位置を示す情報が含まれ得る。一時停止地点の位置を示す情報も、道路上の全ての一時停止地点について、地図情報121で定義されているとは限らない。すなわち、本実施形態においては、一時停止地点が存在する道路の一部には当該一時停止地点の位置を示す情報が対応づけられ、一部には一時停止地点の位置を示す情報が対応づけられていない。後述の走行履歴解析システム20は、走行履歴に基づいて、一時停止地点の位置を特定し、地図情報に対して追記することができる。
【0026】
さらに、地図情報121には、リンクデータが示す道路区間が進入禁止であるか否かを示す情報も含まれている。当該情報も、種々の手法で定義されて良く、例えば、交差点への進入道路を示すリンクIDに対して、交差点進入後に走行できない道路区間や、走行できる道路区間を対応づけることによって、進入禁止が定義される構成等が採用可能である。
【0027】
制御部11は、ROMや図示しない記録媒体に記憶された種々のプログラムを実行することができる。本実施形態の制御部11は、このプログラムの1つとして、走行履歴送信プログラム110を実行することができる。走行履歴送信プログラム110が実行されると、制御部11は、走行履歴送信部111として機能する。制御部11は、走行履歴送信部111の機能により、走行履歴を生成し、通信部13を介して走行履歴を走行履歴解析システム20に送信する。
【0028】
走行履歴は、地点毎の車速を示す情報であり、本実施形態においては一定期間毎(例えば1秒毎)に走行履歴が収集される。すなわち、走行履歴は、一定期間毎の車両の存在地点と、各地点での車速とを対応づけた情報である。上述の様に、車両が存在する地点は、種々の態様で定義されて良いが、本実施形態においては、道路区間を示すリンクの端部(交差点)からの距離と、リンクの識別情報(リンクID)との組合せによって定義可能である。
【0029】
制御部11は、走行履歴送信部111の機能により、車両の走行過程において一定期間毎に、車両の現在地を特定する。本実施形態において、制御部11は、マップマッチング処理を行ってリンク上での車両の位置を特定する。すなわち、制御部11は、GNSS受信部14,車速センサ15,ジャイロセンサ16の出力信号に基づいて、一定期間毎に車両の現在地を取得する。さらに、制御部11は、当該車両の現在地の履歴と地図情報121が示す道路形状とに基づいて、マップマッチング処理を行い、道路区間上での車両の現在地を特定する。この結果、車両の現在地は、道路区間上での一定期間毎の位置の履歴となる。制御部11は、当該道路区間を示すリンクを特定し、当該リンクの端部(移動方向前方の交差点)の位置からの距離を特定し、リンクIDを対応づける。
【0030】
さらに、制御部11は、一定期間毎の車両の各位置における車速を取得する。車速は、種々の手法で取得されて良く、例えば、車速センサ15の出力値に基づいて取得される。制御部11は、一定期間毎に車両が存在する地点(交差点からの距離およびリンクID)に対して各地点における車速を対応付けることによって走行履歴を定義し、RAMまたは記録媒体12に記録する。なお、マップマッチング処理によってリンクが特定できない場合等においては、一定期間毎の車両の座標および各座標での車速等によって走行履歴を定義可能である。
【0031】
そして、制御部11は、走行履歴送信部111の機能により、走行履歴に対して車両の識別情報である車両IDを対応付け、通信部13を介して走行履歴解析システム20に送信する。走行履歴の送信タイミングは任意であり、定期的に送信されても良いし、一定距離走行毎に送信されても良いし、各種のトリガ(例えば、交差点への進入や交差点からの退出等)に応じて送信されても良い。以上の処理が、各車両において実施されることにより、走行履歴解析システム20においては、複数の車両の走行履歴を蓄積する。
【0032】
次に、走行履歴解析システム20について説明する。走行履歴解析システム20は、CPU,RAM,ROM等を備える制御部21と記録媒体22と通信部23とを備えている。記録媒体22は、種々の情報を記録することが可能であり、本実施形態においては、走行履歴解析システム20の運用過程で走行履歴を示す走行履歴情報221が蓄積されていく。また、記録媒体22には、予め地図情報222が記録されている。当該地図情報222は、初期において、走行履歴送信システム10の記録媒体12に記録された地図情報121と同一である。一方、走行履歴解析システム20によって、後述の様にして一時停止地点等が取得されると、地図情報121に記録されていなかった一時停止地点等が追記されていく。従って、走行履歴解析システム20による解析が進んでいくと、地図情報222に含まれる情報は、地図情報121に含まれる情報と異なり得る。
【0033】
制御部21は、記録媒体22やROMに記憶された種々のプログラムを実行することができる。本実施形態の制御部21は、このプログラムの1つとして、走行履歴解析プログラム210を実行することができる。走行履歴解析プログラム210が実行されると、制御部21は、走行履歴取得部211,一時停止地点取得部212,道路種別取得部213として機能する。
【0034】
走行履歴取得部211は、地点毎の車速を示す走行履歴を複数の車両から取得する機能である。すなわち、制御部21は、走行履歴取得部211の機能により、車両から送信される走行履歴を、通信部23を介して取得する。走行履歴が取得されると、制御部21は、取得した走行履歴を、走行履歴情報221として、記録媒体22に記録する。
【0035】
一時停止地点取得部212は、走行履歴に基づいて複数の車両の車速を統計し、交差点の手前における複数の車両の一時停止地点を取得する機能である。本実施形態において、制御部21は、交差点への進入道路上の既定区間における車速の平均値に基づいて、交差点の手前で停止したと推定される地点を特定し、一時停止地点として取得する。このため、本実施形態において制御部21は、交差点への進入道路上の既定区間(例えば、30m)における走行履歴を取得する。そして、制御部21は、既定区間を複数の区間に分割し、各区間内での車速の平均値を走行履歴毎に特定する。
【0036】
図3Aは、車速の平均値を取得する際の例を説明する図である。図3Aにおいては、30mの既定区間が5m毎の区間に分割された例を示しており、交差点からの距離を横軸に示して5m毎に区切ることにより、分割された区間を模式的に示している。走行履歴1~走行履歴5は、ある進入道路を走行した車両毎の走行履歴を示している。従って、図3Aに示す例では、5台分の走行履歴が解析されることが想定されているが、むろん、走行履歴はより多数であって良い。
【0037】
制御部21は、各走行履歴における車速に基づいて、分割された5mの区間毎の車速の平均値を取得する。さらに、制御部21は、同一区間内において車速の平均値が第1閾値以下となった車両の割合が既定値以上となるか否か判定する。なお、第1閾値は、一時停止していると見なすことができる車速として予め決められた値であり、例えば、10km/hである。既定値は、一時停止地点が存在するとみなすことができる割合として予め決められた値であり、例えば、90%である。
【0038】
図3Aに示す例であれば、5m~10mの区間と、10m~15mの区間において、走行履歴1~走行履歴5の全ての平均車速が10km/h以下である。従って、制御部21は、同一区間内において車速の平均値が第1閾値以下となった車両の割合が100%であり、既定値以上になると判定する。当該演算の結果、車速の平均値が第1閾値以下となった車両の割合が既定値以上となった区間に一時停止地点が存在すると見なされるが、本実施形態においては、さらに、詳細な解析を行うことによって一時停止地点の位置を詳細に取得する。他の実施形態では、車速の平均値が第1閾値以下となった車両の割合が既定値以上となった区間が一時停止地点であると見なされても良い。
【0039】
詳細な一時停止地点の位置の取得において、具体的には、制御部21は、車速の平均値が第1閾値以下となった車両の割合が既定値以上となった区間を解析対象とする。このような区間が、図3Aのように、複数個存在する場合、制御部21は、区間内の車速の平均値を複数の走行履歴に渡って平均化し、平均化された値が最小の区間を解析対象とする。図3Aに示す例であれば、5m~10mの区間が解析対象の区間となる。
【0040】
詳細な解析において制御部21は、走行履歴に基づいて、車速が最小となる地点を特定する。図3Bは、図3Aに示す5m~10mの区間が解析対象となった場合において、当該区間の車速を1m毎に示した図である。制御部21は、このように、特定の距離(図3Bにおいては1m)毎の車速を特定し、当該車速の中の最小値を取得する。この結果、走行履歴毎に車速が最小となる地点(区間)が特定される。図3Bにおいては、車速の最小値を太線の数値で示している。
【0041】
制御部21は、このように、車速が最小となる地点に基づいて、一時停止地点を取得する。例えば、制御部21は、走行履歴毎の車速を比較し、最小の車速となる区間を特定し、最も多くの走行履歴で車速が最小となった区間を特定する。そして、制御部21は、特定された区間の基準位置を一時停止地点と見なす。図3Bに示す例であれば、走行履歴1,2において最小の車速となる区間は6m~7mの区間である。また、走行履歴3~5において最小の車速となる区間は7m~8mの区間である。従って、最も多くの走行履歴で車速が最小となった区間は、7m~8mの区間である。基準位置は、一時停止地点と見なされる位置であれば良く、例えば、区間の前方側の端部である。この場合、図3Bに示す交差点から7mの位置Pが一時停止地点として取得される。むろん、以上の手法は一例であり、例えば、最小の車速となる区間の位置の平均が一時停止地点と見なされても良い。
【0042】
本実施形態においては、以上のようにして、走行履歴に基づいて一時停止地点を取得する。このように、走行履歴に基づいて一時停止地点が取得されると、当該一時停止地点の位置を示す情報が地図情報222に追記される。従って、本実施形態によれば、一時停止地点が存在するにもかかわらず、地図情報222に記録されていなかった一時停止地点について、当該地点を示す情報を生成し、地図情報222に追記して更新していくことができる。
【0043】
本実施形態においては、以上の構成において、一時停止地点を誤って特定する構成を低減するための構成が採用されている。具体的には、一時停止地点を誤って特定する原因となる走行履歴を除外し、除外後の走行履歴に基づいて解析を行うように構成されている。具体的には、多くの交差点に接続された道路においては、優先道路と非優先道路とが決められる。そして、交差点の前後で走行する道路が非優先道路である場合、非優先道路上を走行する車両は交差点の直前で一時停止する必要があるが、優先道路上を走行する車両は、必ずしも一時停止する必要はない。
【0044】
交差点に対してこのような優先道路と非優先道路とが接続されている場合、一般的には、交差点への進入道路が非優先道路であれば、交差点の直前に一時停止地点が存在し、交差点への進入道路が優先道路であれば、交差点の直前に一時停止地点は存在しない。従って、交差点の前後において非優先道路が走行された場合、一時停止された走行履歴が収集される可能性が高い。また、交差点の前後において優先道路が走行された場合、一時停止されなかった走行履歴が収集される可能性が高い。
【0045】
しかし、優先道路を進入道路として交差点に進入する場合であっても、車両が交差点を直進せず、右左折する場合、一般的には一時停止される。このため、本実施形態においては、優先道路上で右左折等が行われた可能性が高い走行履歴は解析に利用されない。
【0046】
このように、優先道路上で右左折等が行われた可能性が高い走行履歴を除外するため、制御部21は、車両が走行する道路を示す地図情報222に基づいて、交差点への進入道路から道なりに走行して交差点を退出可能な道路が存在すると特定される場合に、走行履歴に基づいて、進入道路と交差点からの退出道路とが、道なりの道路であるか否か判定する。
【0047】
本実施形態において制御部21は、道なり情報または道路の接続角度に基づいて進入道路から道なりに走行して交差点を退出可能な道路が存在するか否か判定する。具体的には、制御部21は、地図情報222を参照し、進入道路のリンクデータに対して、道なり情報が対応づけられている場合に、交差点への進入道路から道なりに走行して交差点を退出可能な道路が存在すると特定する。例えば、図2A図2Bに示す例において、進入道路が交差点I1に進入するリンクL1である場合、交差点I1に接続された接続リンクL2に対して道なり情報が対応づけられている。従って、この場合、制御部21は、進入道路から道なりに走行して交差点を退出可能な道路が存在すると判定する。
【0048】
進入道路のリンクデータに対して、道なり情報が対応づけられていない場合、制御部21は、道路の接続角度に基づいて、進入道路から道なりに走行して交差点を退出可能な道路が存在するか否か判定する。例えば、図2A図2Bに示す例において、リンクL1に対する接続リンクL2に道なり対応づけられていない場合を想定する。この場合、制御部21は、道路の接続角度に基づいて、進入道路から道なりに走行して交差点を退出可能な道路が存在するか否か判定する。
【0049】
具体的には、制御部21は、走行履歴に基づいて、進入道路から進入する交差点を特定し、地図情報222に基づいて、当該交差点に接続された道路区間を特定する。例えば、図2Cに示す例において、交差点I1に対する進入道路がリンクL1である場合、交差点I1に接続荒れたリンクL2,L3,L4が特定される。さらに、制御部21は、地図情報222に基づいて、進入道路から交差点に進入する向きを示すベクトルと、交差点からの各道路に退出する向きを示すベクトルと、を特定する。例えば、図2Cに示す例であれば、進入道路についてベクトルV1、他の道路についてベクトルV2,V3,V4が特定される。
【0050】
さらに、制御部21は、進入道路から交差点に進入する向きを示すベクトルと他のベクトルとの始点を同一点に設定し、前者のベクトルを基準とした場合の他のベクトルの傾斜角の絶対値を交差角度の絶対値として取得する。例えば、図2Cに示す例であれば、制御部21は、進入道路としてのリンクL1とリンクL2との交差角度の絶対値を0°、進入道路としてのリンクL1とリンクL3との交差角度の絶対値を90°、進入道路としてのリンクL1とリンクL4との交差角度の絶対値を90°として取得する。
【0051】
なお、道路の向きを示すベクトルは、ノードの位置等に基づいて特定可能である。例えば、進入道路の端点であるノードの位置を結ぶベクトルであって、進入先の交差点側のノードを終点、反対側のノードを始点としたベクトルを定義すれば、進入道路の向きを示すベクトルを定義することができる。一方、退出道路の端点であるノードの位置を結ぶベクトルであって、退出前の交差点側のノードを始点、反対側のノードを終点としたベクトルを定義すれば、退出する際に走行する道路の向きを示すベクトルを定義することができる。道路上に形状補間点が存在する場合、交差点に最も近い形状補間点と交差点に相当するノードとによってベクトルが定義されて良い。
【0052】
以上のようにして進入道路と他の道路との交差角度が取得されると、制御部21は、進入道路に対する交差角度の絶対値が閾値(例えば、45°)以下の道路が存在する場合に、交差点への進入道路から道なりに走行して交差点を退出可能な道路が存在すると特定する。但し、本実施形態においては、例外が存在する。具体的には、制御部21は、進入道路に対する交差角度の絶対値が閾値以下の道路が存在しても、当該道路が進入禁止である場合には、交差点への進入道路から道なりに走行して交差点を退出可能な道路が存在すると特定しない。
【0053】
このため、制御部21は、地図情報222を参照し、進入道路に対する交差角度の絶対値が閾値以下の道路が、進入道路から進入禁止であるか否かを判定する。進入道路から進入禁止である場合、制御部21は、交差点への進入道路から道なりに走行して交差点を退出可能な道路が存在すると特定しない。
【0054】
図2C図2Dは、交差点I1に接続する道路がリンクL1,L2,L3,L4であり、接続角度は双方で同一である例である。さらに、これらの例において、図2Cの例ではリンクL1が進入道路である場合にリンクL2に退出可能であるが、図2Dの例ではリンクL2が進入禁止であり、リンクL1が進入道路である場合にリンクL2に退出不可能であることが想定されている。これらの場合、図2Cにおいては交差点への進入道路から道なりに走行して交差点を退出可能な道路が存在すると特定されるが、図2Dにおいては交差点への進入道路から道なりに走行して交差点を退出可能な道路が存在すると特定されない。
【0055】
以上の処理によって、交差点への進入道路から道なりに走行して交差点を退出可能な道路が存在すると特定された場合、制御部21は、走行履歴情報221に基づいて、進入道路と交差点からの退出道路とが、道なりの道路であるか否か判定する。すなわち、制御部21は、進入道路上の走行履歴に基づいて、交差点への進入後、交差点から退出道路に退出した走行履歴を特定する。当該退出道路に対して道なり情報が対応づけられている場合、制御部21は、進入道路と退出道路とが、道なりの道路であると判定する。また、進入道路と退出道路との交差角度の絶対値が閾値以下であって、進入禁止ではない場合、制御部21は、進入道路と退出道路とが、道なりの道路であると判定する。そして、制御部21は、進入道路と退出道路とが、道なりの道路であると判定された場合、進入道路上の走行履歴を車速の統計に利用する。進入道路と退出道路とが、道なりの道路であると判定されない場合、進入道路上の走行履歴を車速の統計に利用しない。以上の構成により、一時停止地点を誤って特定する可能性を低減することができる。また、道なり情報が存在しない場合であっても、道なりの走行であると判定できる可能性を高めることができる。
【0056】
進入道路に対する交差角度の絶対値が閾値以下である道路が存在しても、当該道路が進入禁止である場合、例えば、図2Dに示す場合、道なりの走行履歴は存在しないため、制御部21は、進入道路上の走行履歴の解析を実施するため、進入道路上の走行履歴を車速の統計に利用する。以上の構成により、解析可能な交差点が減ってしまうことを防止することができる。そして、以上の構成によれば、道なりの走行ではない場合の走行履歴の中で解析に利用可能な走行履歴に基づいて一時停止地点であるか否かを判定することができ、一時停止地点であるか否かを判定できる可能性を高めることができる。
【0057】
一方、交差点への進入道路から道なりに走行して交差点を退出可能な道路が存在すると特定されない場合、制御部21は、進入道路上の走行履歴を車速の統計に利用する。すなわち、進入道路から道なりの道路が存在しない場合、例えば、進入道路から直進方向の先に道路が存在せず、進入道路であるリンクL1の先が、例えば、図2Eに示すようにT字路になっていると考えられる。このような場合、進入道路からの道なりの走行履歴は存在しないため、制御部21は、進入道路上の走行履歴の解析を実施するため、進入道路上の走行履歴を車速の統計に利用する。以上の構成により、解析可能な交差点が減ってしまうことを防止することができる。
【0058】
さらに、本実施形態においては、渋滞している場合の走行履歴を除外し、除外後の走行履歴に基づいて解析を行うように構成されている。すなわち、交差点への進入道路上で渋滞が発生している場合、一時停止地点の存在に関わらず、車両が一時停止し得る。このため、本実施形態においては、進入道路上で渋滞が発生していた場合の走行履歴は解析に利用されない。
【0059】
渋滞が発生した場合の走行履歴を除外するため、制御部21は、走行履歴に基づいて渋滞の際に特徴的に現れる車速変化があったか否か判定する。具体的には、制御部21は、進入道路上での車速が閾値以下になった後に閾値以上になる車速変化が既定の回数以上繰り返された場合に、当該進入道路上で渋滞が発生していたと判定する。閾値は、車両がほぼ停止していると見なされるような車速の値であれば良く、本実施形態においては10km/hである。また、本実施形態において、既定の回数は、3回である。このため、制御部21は、進入道路上の走行履歴に基づいて、車速と閾値とを比較し、車速が閾値より大きい状態から小さくなり、さらに車速が閾値より小さい状態から大きくなった回数をカウントする。
【0060】
図3Cは、ある進入道路上での走行履歴における車速の推移の例を示す図である。図3Cに示すグラフにおいて、横軸は時間、縦軸は車速である。図3Cにおいては、時刻t1において車速が閾値である10km/h以下になり、時刻t2において再び10km/h以上になったことが想定されている。従って、車速が閾値以下になった後に閾値以上になる車速変化が時刻t1~t2において1回存在したことになる。図3Cに示す例においては、時刻t3~t4,t5~t6,t7~t8にかけても同様の車速変化が存在している。従って、この例であれば、制御部21は、車速変化が4回存在したと判定する。
【0061】
当該回数は、既定の回数である3回以上である。従って、この場合、制御部21は、当該進入道路上で渋滞が発生していたと見なす。進入道路上で渋滞が発生していた場合、制御部21は、当該進入道路での走行履歴を車速の統計に利用しない。一方、進入道路上で渋滞が発生していない場合、制御部21は、当該進入道路での走行履歴を車速の統計に利用する。以上の構成により、渋滞によって一時停止した地点が、交通規制等による一時停止地点であると、誤って特定する可能性を低減することができる。
【0062】
また、本実施形態においては、走行履歴に基づいて車速変化をカウントすることで渋滞であったか否かを判定することができるため、簡易な構成によって渋滞していたか否かを特定することができる。さらに、本実施形態において、既定の回数は3回であるため、渋滞ではない場合においても発生する典型的な車速変化を、渋滞であると見なす可能性を低減することができる。すなわち、交差点においては、一時停止地点(一時停止線等)で一時停止した後、交差点進入直前に再度一時停止するという2段階の一時停止が良く行われる。既定の回数が2回であると、このような典型的な走行履歴に基づいて渋滞していたと判定してしまうことがあり得る。しかし、既定の回数が3回以上であれば、このような典型的な走行履歴に基づいて渋滞していたと判定される可能性を低減することができる。
【0063】
以上の処理によれば、一時停止地点を誤って特定する可能性を低減した状態で、一時停止地点を取得することができる。一時停止地点が取得されると、地図情報222に記録されるため、この後、当該地図情報222に基づいて、当該一時停止地点を示す情報を利用することができる。一時停止地点を示す情報を利用する手法は、種々の手法があり得る。例えば、地図情報222をナビゲーションシステムに配信したり、ナビゲーションシステムからの要求に基づいて地図情報222に基づく処理を行ったりする構成が挙げられる。
【0064】
また、ナビゲーションシステムや走行履歴解析システム20は、一時停止地点を示す情報に基づいて、各種の案内を行うことも可能である。例えば、一時停止地点に向けて走行している車両に対して一時停止地点を案内する構成等が挙げられる。さらに、一時停止地点を示す情報に基づいて、車両制御が行われてもよい。例えば、一時停止地点に向けて走行している車両において減速制御を行い、一時停止地点で停止させる構成等が挙げられる。むろん、これらの例以外にも種々の構成が採用されてよい。
【0065】
以上のように、一時停止地点を示す情報は、種々の手法で利用可能であるが、本実施形態において制御部21は、道路種別取得部213の機能により、さらに、一時停止地点が存在する道路であることを示す情報を定義し、地図情報222に追記する。すなわち、優先道路においては、一時停止地点が存在しない場合が多く、一時停止地点は非優先道路に存在することが多い。従って、一時停止地点が存在する道路であることを示す情報が地図情報222に含まれていれば、高い確率で非優先道路であると推定することが可能になる。
【0066】
道路種別は、一時停止地点が含まれる道路以外にも、種々の種別が想定され得るため、本実施形態において制御部21は、道路種別取得部213の機能により、走行履歴に基づいて複数の車両の車速を統計し、交差点への進入道路の種別を取得する。具体的には、制御部21は、一時停止地点取得部212の機能によって、一時停止地点が取得された道路区間を、一時停止地点が含まれる道路として取得する。この場合、制御部21は、地図情報222を更新し、当該一時停止地点が含まれる道路を示すリンクデータに対して、一時停止地点が含まれる道路であることを示す情報(フラグ等)を対応づける。
【0067】
なお、一時停止地点は、車速が10km/h以下になった割合が90%以上の区間に存在する地点である。従って、一時停止地点が含まれる道路は、10km/hを第1閾値と見なした場合に、進入道路上の同一区間内において車速が第1閾値以下となった車両の割合が既定値以上の道路であると言える。
【0068】
制御部21は、さらに、走行履歴に基づいて進入道路上で減速が行われる道路を取得する。具体的には、制御部21は、一時停止地点が含まれる道路ではなく、かつ、交差点手前の既定区間における車速が第1閾値より大きい第2閾値(例えば、30km/h)以下となった車両の割合が既定値以上である進入道路を、減速地点が含まれる道路として取得する。なお、第2閾値は、進入道路上で減速が行われたと判定するための値であり、例えば進入道路での平均車速より小さい値である。
【0069】
減速地点が含まれる道路を取得する際の処理は、種々の処理によって実現可能であり、本実施形態においては、図3Aに示す処理と類似の処理によって実現される。すなわち、制御部21は、同一の進入道路上での走行履歴のそれぞれから既定区間(例えば、交差点から30mの区間)の走行履歴を抽出する。さらに、制御部21は、既定区間を複数の区間に分割し、各区間内での車速の平均値を走行履歴毎に特定する。
【0070】
そして、制御部21は、各区間の車速の平均値を第2閾値と比較し、車速が第2閾値以下である割合が既定値以上である場合に、当該進入道路を、減速地点が含まれる道路として取得する。図3Aに示す例と異なり、同一の区間において車速が第1閾値(10km/h)以下となる割合が既定値(90%)以上にならず、車速が第2閾値(30km/h)以下となる割合が既定値(90%)以上であれば、その道路は、減速地点が含まれる道路と見なされる。
【0071】
むろん、この処理は一例であり、図3Aのような計算結果を流用しない構成であっても良い。例えば、制御部21は、既定区間全体での車速の平均値を各走行履歴に基づいて取得し、各走行履歴によって取得された車速の平均値が第2閾値以下となった割合が既定値以上である場合に、当該道路を減速地点が含まれる道路として取得しても良い。いずれにしても、減速地点が含まれる道路であることが特定された場合、制御部21は、地図情報222を更新し、当該減速地点が含まれる道路を示すリンクデータに対して、減速地点が含まれる道路であることを示す情報(フラグ等)を対応づける。
【0072】
なお、減速地点が含まれる道路を取得する際には、減速地点が特定されても良いし、特定されなくても良い。減速地点が特定される場合には、一時停止地点が特定される際と同様の処理を利用可能である。例えば、制御部21が、各走行履歴に基づいて、既定区間を分割した後の各区間の車速の平均値を取得し、車速の平均値が第2閾値以下となった車両の割合が既定値以上となった区間を解析対象とする。そして、当該解析対象の区間内で車速が最小になる地点を減速地点としても良い。減速地点が特定された場合、制御部21は、減速地点を示す情報を地図情報222に追記する。
【0073】
さらに、制御部21は、一時停止地点が含まれる道路、減速地点が含まれる道路、のいずれでもない道路を、減速されない道路として取得する。この場合、制御部21は、地図情報222を更新し、当該減速されない道路を示すリンクデータに対して、減速されない道路であることを示す情報(フラグ等)を対応づける。
【0074】
以上の構成によれば、道路が、一時停止地点が含まれる道路、減速地点が含まれる道路、減速されない道路に分類される。各道路上での車両は、分類に対応した動作をする可能性が高いと推定される。例えば、一時停止地点が含まれる道路上では一時停止される可能性が高く、減速地点が含まれる道路上では減速される可能性が高く、減速されない道路上では減速されない可能性が高いと推定される。従って、本実施形態によれば、道路種別により、道路上での種々の車両の動作を推定することが可能である。
【0075】
道路種別は、走行履歴に基づいて取得される種別であれば良く、本実施形態においては、さらに、道路の種類を細分化する構成を備えている。具体的には、制御部21は、道路種別取得部213の機能により、一時停止地点が含まれる道路と、減速地点が含まれる道路と、が交差する場合、当該減速地点が含まれる道路を、見通しが悪い道路として取得する。
【0076】
図4Aに示す例では、交差点I1に対してリンクL1~L4が接続されている。また、リンクL1,L2は減速地点が含まれる道なりの道路であり、リンクL3,L4は一時停止地点が含まれる道なりの道路である。このように、道なりの道路同士が交差点において交差し、交差するする道路が、一時停止地点が含まれる道路と、減速地点が含まれる道路とである場合、一時停止地点が含まれる道路は非優先道路であると推定されるため、減速地点が含まれる道路は優先道路であると推定される。
【0077】
優先道路においては、減速せずに交差点を通り抜けても良いが、それでも減速されていると言うことは、多くの運転者が危険予知を行って車両を減速させている可能性が高いと言える。そこで、制御部21は、当該減速地点が含まれる道路は、見通しが悪い道路であると見なす。見通しが悪い道路が特定されると、制御部21は、当該道路に対して見通しが悪い道路であることを示す情報を対応づけて、地図情報222を更新する。この構成によれば、見通しの悪い道路に到達する前に、地図情報222に基づいて、見通しの悪い道路であることを特定することが可能になる。
【0078】
さらに、制御部21は、道路種別取得部213の機能により、減速されない道路と、減速地点が含まれる道路と、が交差する場合、当該減速地点が含まれる道路を、一時停止が無視されやすい道路として取得する。図4Bに示す例では、交差点I1に対してリンクL1~L4が接続されている。また、リンクL1,L2は減速地点が含まれる道なりの道路であり、リンクL3,L4は減速されない道なりの道路である。このように、道なりの道路同士が交差点において交差し、交差するする道路が、減速地点が含まれる道路と、減速されない道路である場合、減速されない道路は優先道路であると推定されるため、減速地点が含まれる道路は非優先道路であると推定される。
【0079】
非優先道路では、交差点の手前で一時停止するべきであるが、それでも一時停止される可能性が低く、減速される可能性が高いと言うことは、多くの運転者が一時停止を無視する可能性が高いと言える。そこで、制御部21は、当該減速地点が含まれる道路は、一時停止が無視されやすい道路であると見なす。一時停止が無視されやすい道路が特定されると、制御部21は、当該道路に対して一時停止が無視されやすい道路であることを示す情報を対応づけて、地図情報222を更新する。この構成によれば、一時停止が無視されやすい道路に到達する前に、地図情報222に基づいて、一時停止が無視されやすい道路であることを特定することが可能になる。
【0080】
さらに、制御部21は、道路種別取得部213の機能により、減速地点が含まれる道路同士が交差する場合、これらの減速地点が含まれる道路を、双方ともに一時停止地点が含まれる道路として取得する。図4Cに示す例では、交差点I1に対してリンクL1~L4が接続されている。また、リンクL1,L2は減速地点が含まれる道なりの道路であり、リンクL3,L4は減速地点が含まれる道なりの道路である。このように、道なりの道路同士が交差点において交差し、交差するする道路が、双方ともに減速地点が含まれる道路である場合、道路の種別を正確に判定できないとみなし、制御部21は、双方ともに一時停止地点が含まれる道路とする。制御部21は、これらの道路に対して一時停止地点が含まれる道路であることを示す情報を対応づけて、地図情報222を更新する。
【0081】
地図情報222に記録された道路種別に関する情報を利用する際に、地点に関する案内や制御を行うことが考えられる。従って、減速地点を含むことに基づいて案内や制御が行われるよりも、一時停止地点を含むことに基づいて案内や制御が行われる方が、より安全性の高い走行の支援に繋がる可能性が高い。そこで、本実施形態においては、制御部21は、減速地点が含まれる道路同士が交差する場合、これらの減速地点が含まれる道路を、双方ともに一時停止地点が含まれる道路として取得している。むろん、この構成は一例であり、双方ともに減速地点が含まれる道路と見なされても良く、他の構成であっても良い。
【0082】
(2)走行履歴解析処理:
次に、制御部21が実行する走行履歴解析処理を説明する。図5図6図7は、走行履歴解析処理を示すフローチャートである。走行履歴送信システム10から車両の走行履歴が送信されると、制御部21は、走行履歴取得部211の機能により、当該走行履歴を取得し、記録媒体22に対して走行履歴情報221を追加していく。走行履歴解析処理は、このようにして走行履歴情報221が蓄積された状況において実行される。
【0083】
走行履歴解析処理は、種々のトリガで開始されて良い。例えば、定期的に開始されても良いし、新たに収集された走行履歴の量が既定量を超える度に開始されても良い。また、走行履歴解析処理において解析対象となる走行履歴は、走行履歴情報221として蓄積された走行履歴の全てであっても良いし、一部であっても良い。後者としては、例えば、新たに収集された走行履歴の量が既定量を超えた進入道路についての走行履歴を解析対象とする構成等が挙げられる。また、本実施形態において解析対象となる走行履歴は、交差点を通過した前後の走行履歴であるため、例えば、交差点から既定距離(例えば、30m)の範囲における車両の走行履歴が抽出されて解析対象の走行履歴とされても良い。すなわち、ある道路の一方の端点が第1の交差点、他方の端点が第2の交差点である場合、当該道路上の走行履歴が、第1の交差点からの退出道路上での走行履歴であるとともに、第2の交差点への進入道路上での走行履歴である状況が発生し得る。この場合、同一の道路上での走行履歴が、退出道路上での走行履歴と、進入道路上での走行履歴と、に分割されて、それぞれが解析対象となっても良い。
【0084】
ここでは、走行履歴情報221に含まれる走行履歴が進入道路上での走行履歴に分割され、分割された走行履歴のそれぞれに基づいて走行履歴解析処理が行われる構成が想定されている。走行履歴解析処理が開始されると、制御部21は、解析対象の走行履歴を取得する(ステップS100)。本実施形態においては、一時停止地点を誤って特定しないように、誤りの原因となる走行履歴をフィルタリングする。このため、本実施形態において制御部21は、まず、交差点への進入道路上の走行履歴のそれぞれについてフィルタリングを行っていく。そこで、ステップS100において、制御部21は、交差点への進入道路上の走行履歴のそれぞれを対象としてステップS100~S147のループ処理を実行し、フィルタリングを行う。具体的には、ステップS100において、制御部21は、進入道路上の走行履歴の中で、ステップS100~S147のループ処理の対象となっていない走行履歴を選択して処理対象とする。そして、制御部21は、走行履歴情報221を参照し、処理対象の走行履歴を取得する。
【0085】
次に、制御部21は、一時停止地点取得部212の機能により、リンクIDがない走行履歴を除外する(ステップS105)。すなわち、リンクIDが対応づけられていない走行履歴は、マップマッチング処理によって走行した道路区間が特定されなかった状態の走行履歴である。そこで、制御部21は、処理対象の走行履歴に対してリンクIDが対応づけられていない場合、解析対象から除外する。なお、処理対象の走行履歴が除外される場合、制御部21は、ステップS145までの処理をスキップし、ステップS147を実行する(以下同様)。
【0086】
次に、制御部21は、一時停止地点取得部212の機能により、信号交差点に進入した走行履歴を除外する(ステップS110)。すなわち、信号交差点の直前には、通常は一時停止地点が存在するため、解析によって一時停止地点を特定する必要はない。そこで、制御部21は、地図情報222および処理対象の走行履歴を参照し、進入道路から進入した交差点が信号交差点であるか否か判定する。交差点が信号交差点である場合、制御部21は、処理対象の走行履歴を解析対象から除外する。
【0087】
次に、制御部21は、一時停止地点取得部212の機能により、処理対象の走行履歴から、誤マッチングが発生した走行履歴を除外する(ステップS115)。すなわち、マップマッチング処理において誤マッチングが発生すると、マップマッチング処理の過程で正しいリンクへのマッチングに修正するなどの処理が行われ、移動不可能なリンク間でのリンクのジャンプ等が発生し得る。このように、実際の車両の走行で発生し得ないリンクの変化が走行履歴において記録されている場合、制御部21は、誤マッチングが発生したとみなし、処理対象の走行履歴を解析対象から除外する。
【0088】
次に、制御部21は、一時停止地点取得部212の機能により、地図情報222および処理対象の走行履歴を参照し、交差点への進入道路から道なりに走行して交差点を退出可能な道路が存在するか否か判定する。このため、制御部21は、ステップS120,S125の判定を行う。制御部21は、ステップS120において、制御部21は、道なり情報が対応づけられた道路が存在するか否かを判定する。具体的には、制御部21は、処理対象の走行履歴に基づいて進入道路を特定する。また、制御部21は、走行履歴および地図情報222を参照し、当該進入道路から進入した交差点を特定する。そして、制御部21は、当該交差点の交差点IDと進入道路を示すリンクIDとの組合せに対して道なり情報が対応づけられている場合に、道なり情報が対応づけられた道路が存在すると判定する。例えば、図2A図2Bに示す例において、進入道路がリンクL1、進入した交差点がI1である場合、リンクID1および交差点ID1の組合せに対して道なり情報が対応づけられているため、道なり情報が対応づけられた道路が存在すると判定される。
【0089】
ステップS120において、道なり情報が対応づけられた道路が存在すると判定された場合、制御部21は、一時停止地点取得部212の機能により、道なりではない走行履歴を除外する(ステップS135)。すなわち、制御部21は、走行履歴情報221を参照し、処理対象の走行履歴が示す進入道路での走行後、さらに、交差点を通過した後に車両が走行した退出道路を特定する。制御部21は、当該退出道路に対して、道なり情報が対応づけられているか否か判定し、道なり情報が対応づけられていない場合、処理対象の走行履歴を解析対象から除外する。道なり情報が対応づけられている場合、制御部21は、処理対象の走行履歴を解析対象から除外しない。
【0090】
ステップS120において、道なり情報が対応づけられた道路が存在すると判定されない場合、制御部21は、一時停止地点取得部212の機能により、交差角度の絶対値が閾値以下の道路が存在するか否かを判定する(ステップS125)。すなわち、制御部21は、地図情報222に基づいて、進入道路によって進入する交差点に接続された道路区間を特定する。そして、制御部21は、進入道路と、交差点に接続された各道路区間の交差角度を特定する。すなわち、制御部21は、進入道路から交差点に進入する向きを示すベクトルと、交差点から各道路に退出する向きを示すベクトルとに基づいて、進入道路と各道路との交差角度の絶対値を取得する。そして、制御部21は、当該交差角度の絶対値と予め決められた閾値とを比較することによって、進入道路と各道路との交差角度の絶対値が閾値以下の道路が存在するか否かを判定する。
【0091】
進入道路と各道路との交差角度の絶対値が閾値以下の道路は、進入道路から直進またはほぼ直進することで交差点を通過できる。従って、このような方向への走行は道なりの方向への走行であるとみなすことができる。ステップS125において、交差角度の絶対値が閾値以下の道路が存在すると判定されない場合、制御部21は、ステップS135をスキップする。すなわち、この場合は、進入道路の先の交差点において、道なりに走行する道路が存在しない可能性が高いため、処理対象の走行履歴を解析対象から除外しない。
【0092】
一方、ステップS125において、交差角度の絶対値が閾値以下の道路が存在すると判定された場合、制御部21は、一時停止地点取得部212の機能により、道なりの方向に存在する道路が進入禁止であるか否かを判定する(ステップS130)。すなわち、制御部21は、地図情報222を参照し、進入道路に対して道なりの方向に存在する道路が進入道路側から進入禁止であるか否か判定する。
【0093】
ステップS130において、道なりの方向に存在する道路が進入禁止であると判定された場合、制御部21は、ステップS135をスキップする。すなわち、進入道路の先の交差点において、道なりに走行する道路が存在しない可能性が高いため、処理対象の走行履歴を解析対象から除外しない。
【0094】
ステップS130において、道なりの方向に存在する道路が進入禁止であると判定されない場合、進入道路の先の交差点において、道なりに走行する道路が存在する。そこで、制御部21は、一時停止地点取得部212の機能により、ステップS135を実行し、道なりではない走行履歴を除外する(ステップS135)。すなわち、制御部21は、走行履歴情報221を参照し、処理対象の走行履歴が示す進入道路での走行後、さらに、交差点を通過した後に車両が走行した退出道路を特定する。制御部21は、当該退出道路が、進入道路に対する交差角度の絶対値が閾値以下の道路である場合、すなわち、直進またはほぼ直進が行われた場合、処理対象の走行履歴を解析対象から除外しない。当該退出道路が、進入道路に対する交差角度の絶対値が閾値以下の道路でない場合、すなわち、右左折等が行われた場合、制御部21は、処理対象の走行履歴を解析対象から除外する。
【0095】
次に、制御部21は、一時停止地点取得部212の機能により、車速変化が既定の回数以上繰り返されたか否かを判定する(ステップS140)。すなわち、制御部21は、処理対象の走行履歴に基づいて、交差点への進入道路上での一定期間毎の車速を取得する。そして、制御部21は、進入道路上での車速が閾値以下になった後に閾値以上になる車速変化が既定の回数以上繰り返された場合に、当該進入道路上で渋滞が発生していたと判定する。
【0096】
ステップS140において、車速変化が既定の回数以上繰り返されたと判定された場合、制御部21は、渋滞していた走行履歴を除外する(ステップS145)。すなわち、処理対象の走行履歴を解析対象から除外する。一方、ステップS140において、車速変化が既定の回数以上繰り返されたと判定されない場合、制御部21は、ステップS145をスキップする。
【0097】
次に、制御部21は、全ての走行履歴についてステップS100~S145における判定が行われたか否かを特定する(ステップS147)。ステップS147において、全ての走行履歴についてステップS100~S145における判定が行われたと特定されない場合、制御部21は、ステップS100以降の処理を繰り返す。
【0098】
ステップS147において、全ての走行履歴についてステップS100~S145における判定が行われたと特定された場合、制御部21は、一時停止地点取得部212の機能および道路種別取得部213の機能により、交差点への進入道路毎にステップS150~S195の処理を行う。
【0099】
制御部21は、まず、処理対象の進入道路の走行履歴を取得する(ステップS150)。すなわち、制御部21は、ステップS150~S195の処理対象となっていない進入道路を一つ選択し、走行履歴情報221を参照して当該進入道路の走行履歴を取得する。この結果、処理対象の進入道路上を車両が走行した走行履歴の全てが取得される。例えば、図3Aに示す例であれば、走行履歴1~走行履歴5が取得される。
【0100】
次に、制御部21は、既定区間を細分化し、区間毎の車速を取得する(ステップS155)。すなわち、制御部21は、ステップS150で取得した走行履歴のそれぞれを参照し、細分化された区間毎に車速を平均化する。この結果、例えば、図3Aに示す例であれば、5m毎の区間の平均車速が取得される。
【0101】
次に、制御部21は、車速が第1閾値以下となった割合が既定値以上の区間が存在するか否か判定する(ステップS160)。例えば、図3Aに示す例であれば、制御部21は、車速が10km/h以下の区間を特定し、同一区間で車速が10km/h以下となっている区間の数を、全走行履歴の数で除することで、割合を取得する。そして、当該割合が90%以上である場合、制御部21は、車速が第1閾値以下となった割合が既定値以上の区間が存在すると判定する。
【0102】
ステップS160において、車速が第1閾値以下となった割合が既定値以上の区間が存在すると判定された場合、制御部21は、車速が最小の区間から一時停止地点を取得する(ステップS165)。すなわち、制御部21は、ステップS155で細分化された区間の中で、車速が最小の区間を特定し、当該区間内で車速が最小になる地点を一時停止地点として取得する。
【0103】
次に、制御部21は、処理対象の進入道路を一時停止地点が含まれる道路として取得する(ステップS170)。すなわち、制御部21は、処理対象の進入道路に対して、一時停止地点が含まれる道路を示す情報と、一時停止地点の位置を示す情報とを対応付け、地図情報222を更新する。なお、地図情報222において、処理対象の進入道路に対して一時停止地点を示す情報が既に対応づけられている場合、当該処理対象の進入道路に対する処理(ステップS150~S190の処理)は省略されても良いし、当該処理が実行され、地図情報222に含まれる既存の情報が上書きされても良い。
【0104】
一方、ステップS160において、車速が第1閾値以下となった割合が既定値以上の区間が存在すると判定されない場合、制御部21は、処理対象の進入道路上に一時停止地点が存在しないとみなす。この場合、制御部21は、車速が第2閾値以下となった割合が既定値以上の区間が存在するか否か判定する(ステップS175)。
【0105】
ステップS175において、車速が第2閾値以下となった割合が既定値以上の区間が存在すると判定された場合、制御部21は、車速が最小の区間から減速地点を取得する(ステップS180)。すなわち、制御部21は、ステップS155で細分化された区間の中で、車速が最小の区間を特定し、当該区間内で車速が最小になる地点を減速地点として取得する。
【0106】
次に、制御部21は、処理対象の進入道路を減速地点が含まれる道路として取得する(ステップS185)。すなわち、制御部21は、処理対象の進入道路に対して、減速地点が含まれる道路を示す情報と、減速地点の位置を示す情報とを対応付け、地図情報222を更新する。なお、地図情報222において、処理対象の進入道路に対して減速地点を示す情報が既に対応づけられている場合、当該処理対象の進入道路に対する処理(ステップS150~S190の処理)は省略されても良いし、当該処理が実行され、地図情報222に含まれる既存の情報が上書きされても良い。
【0107】
一方、ステップS175において、車速が第2閾値以下となった割合が既定値以上の区間が存在すると判定されない場合、制御部21は、処理対象の進入道路を減速されない道路として取得する(ステップS190)。すなわち、制御部21は、処理対象の進入道路に対して、減速されない道路を示す情報を対応付け、地図情報222を更新する。なお、地図情報222において、処理対象の進入道路に対して減速されない道路を示す情報が既に対応づけられている場合、当該処理対象の進入道路に対する処理(ステップS150~S190の処理)は省略されても良いし、当該処理が実行され、地図情報222に含まれる既存の情報が上書きされても良い。
【0108】
ステップS170またはS185またはS190が実行された場合、制御部21は、全ての進入道路の解析が終了したか否かを判定し(ステップS195)、終了したと判定されるまで、ステップS150以降の処理を繰り返す。
【0109】
ステップS195において、全ての進入道路の解析が終了したと判定された場合、制御部21は、道路種別取得部213の機能により、ステップS200以降において、さらなる道路種別の細分化を行う。このために、制御部21は、処理対象の交差点を設定する(ステップS200)。すなわち、制御部21は、ステップS195以前の処理において地図情報222が更新された道路に接続された交差点の中から、ステップS200~S235の処理対象となっていない交差点を一つ選択し、処理対象とする。なお、ここでは、十字路が想定されており、十字路ではない交差点については、例えば、処理が行われない構成とされてよい。
【0110】
次に、制御部21は、一時停止地点が含まれる道路と減速地点が含まれる道路が交差するか否か判定する(ステップS205)。すなわち、制御部21は、地図情報222を参照し、処理対象の交差点に接続された道路に対応づけられた情報を抽出する。そして、制御部21は、処理対象の交差点に進入する道路に一時停止地点が含まれる道路であることを示す情報が対応づけられ、当該道路に交差する(道なりの方向にない)他の道路に減速地点が含まれる道路であることを示す情報が対応づけられている場合に、一時停止地点が含まれる道路と減速地点が含まれる道路が交差すると判定する。
【0111】
ステップS205において、一時停止地点が含まれる道路と減速地点が含まれる道路が交差すると判定された場合、制御部21は、減速地点が含まれる道路を見通しが悪い道路として取得する(ステップS210)。すなわち、制御部21は、処理対象の交差点に接続された減速地点が含まれる道路に対して、見通しが悪い道路を示す情報を対応付け、地図情報222を更新する。ステップS205において、一時停止地点が含まれる道路と減速地点が含まれる道路が交差すると判定されない場合、制御部21は、ステップS210をスキップする。
【0112】
次に、制御部21は、減速されない道路と減速地点が含まれる道路が交差するか否か判定する(ステップS215)。すなわち、制御部21は、地図情報222を参照し、処理対象の交差点に接続された道路に対応づけられた情報を抽出する。そして、制御部21は、処理対象の交差点に進入する道路に減速されない道路であることを示す情報が対応づけられ、当該道路に交差する(道なりの方向にない)他の道路に減速地点が含まれる道路であることを示す情報が対応づけられている場合に、減速されない道路と減速地点が含まれる道路が交差すると判定する。
【0113】
ステップS215において、減速されない道路と減速地点が含まれる道路が交差すると判定された場合、制御部21は、減速地点が含まれる道路を一時停止が無視されやすい道路として取得する(ステップS220)。すなわち、制御部21は、処理対象の交差点に接続された減速地点が含まれる道路に対して、一時停止が無視されやすい道路を示す情報を対応付け、地図情報222を更新する。ステップS215において、減速されない道路と減速地点が含まれる道路が交差すると判定されない場合、制御部21は、ステップS220をスキップする。
【0114】
次に、制御部21は、減速地点が含まれる道路と減速地点が含まれる道路が交差するか否か判定する(ステップS225)。すなわち、制御部21は、地図情報222を参照し、処理対象の交差点に接続された道路に対応づけられた情報を抽出する。そして、制御部21は、処理対象の交差点に進入する道路に減速地点が含まれる道路であることを示す情報が対応づけられ、当該道路に交差する(道なりの方向にない)他の道路にも減速地点が含まれる道路であることを示す情報が対応づけられている場合に、減速地点が含まれる道路と減速地点が含まれる道路が交差すると判定する。
【0115】
ステップS225において、減速地点が含まれる道路と減速地点が含まれる道路が交差すると判定された場合、制御部21は、双方の道路を一時停止地点が含まれる道路として取得する(ステップS230)。すなわち、制御部21は、処理対象の交差点に接続された減速地点が含まれる道路に対して、一時停止が含まれる道路を示す情報を対応付け、地図情報222を更新する。ステップS225において、減速地点が含まれる道路と減速地点が含まれる道路が交差すると判定されない場合、制御部21は、ステップS230をスキップする。
【0116】
次に、制御部21は、全ての交差点の解析が終了したか否かを判定し(ステップS235)、終了したと判定されるまで、ステップS200以降の処理を繰り返す。ステップS235において、全ての交差点の解析が終了したと判定された場合、制御部21は、走行履歴解析処理を終了する。
【0117】
(3)他の実施形態:
以上の実施形態は本発明を実施するための一例であり、他にも種々の実施形態を採用可能である。例えば、走行履歴解析システム20は、複数の装置(例えば、クラウドサーバや、クライアントサーバシステムや、走行履歴送信システム10内の制御部とユーザI/F部内の制御部等)によって実現されるシステムであっても良い。上述の実施形態では、走行履歴解析システム20が備える走行履歴取得部211,一時停止地点取得部212,道路種別取得部213の少なくとも一部は、他の装置、システムにより実現されてもよい。
【0118】
さらに、走行履歴解析処理の少なくとも一部が省略されたり、実行順序が変更されたり、他の処理が追加されたりしても良い。例えば、ステップS105~S145におけるフィルタリングは、少なくとも一部のフィルタリングが省略されても良いし、順序が変更されても良い。具体的には、S140,S145が省略される構成や、S120~S135が省略される構成が採用されてもよい。また、ステップS105,S110,S115等が省略されても良い。
【0119】
さらに、ステップS160~S170の処理と、ステップS175~S185の処理と、ステップS190の処理との少なくとも一つが省略されても良い。さらに、ステップS205,S210の処理と、ステップS215,S220の処理と、ステップS225,S230の処理との少なくとも一つが省略されても良い。
【0120】
走行履歴取得部は、地点毎の車速を示す走行履歴を複数の車両から取得することができればよい。すなわち、走行履歴取得部は、道路上で一時停止されたか否かを判定するために、複数の車両から走行履歴を取得することができればよい。走行履歴は、地点毎の車速を示していれば良く、種々の態様であって良い。従って、走行履歴は、上述の実施形態のように一定期間毎の車速の情報によって直接的に車速を示す情報であっても良いし、時刻毎の位置の履歴などのように、間接的に車速を示す情報であっても良い。むろん、走行履歴情報は、一定距離毎に特定されても良い。
【0121】
また、走行履歴は、各種の態様であって良い。例えば、走行履歴が示す地点毎の車速は、その車速で走行していた地点を特定できれば良く、各種の態様で地点が特定されて良い。上述の実施形態においては、走行履歴に対して、車両が走行していた道路区間を示すリンクIDが対応づけられているが、車両が走行していた位置(座標)が対応づけられていても良いし、双方が対応づけられていても良い。また、基準地点(例えば、交差点)からの距離等が対応づけられていても良い。
【0122】
一時停止地点取得部は、走行履歴に基づいて複数の車両の車速を統計し、交差点の手前における複数の車両の一時停止地点を取得することができればよい。すなわち、走行履歴は、地点毎の車速を示しているため、一時停止地点取得部が複数の車両の車速を統計すれば、複数の車両が一時停止している地点を推定することができる。統計は、種々の手法で行われてよく、上述の実施形態のような構成に限定されない。
【0123】
例えば、5m毎の車速の平均値を解析することによって一時停止地点が属する5m毎の区間を特定し、その後に1m毎の車速の最低値を解析する構成ではなく、前者または後者のみが行われる構成であってもよい。また、解析対象の走行履歴が示す全回数に対する閾値は、多くの車両が一時停止するか否かを判定するための値として予め設定された値であれば良く、90%に限定されず、より大きい値であってもよいし、より小さい値であっても良い。さらに、解析対象を限定する際の既定区間も交差点から距離30mに限定されない。さらに、一時停止地点となり得る範囲が交差点から既定の範囲、例えば、交差点から15mに限定されるなど、種々の条件が課されても良い。さらに、車速の閾値も10km/hに限定されず、種々の値であって良い。
【0124】
統計は、交差点の手前における車両の一時停止地点を取得するために実施されればよく、統計によって、交差点への進入道路毎に一時停止地点の有無が取得されれば良い。例えば、上述の実施形態のように交差点への進入道路毎に統計が行われる構成であれば、交差点への進入道路毎に一時停止地点の有無が取得される構成が採用される。このように、交差点への進入道路がN個存在する場合には、N個の進入道路のそれぞれについて統計が行われることが好ましい。さらに、統計は、平均に限定されず、中央値の取得等であっても良いし、車速に基づく物理量の統計(例えば、加速度の統計等)であってもよい。
【0125】
進入道路は車両が交差点に進入する直前に走行していた道路であり、退出道路は車両が交差点から退出した直後に走行していた道路である。進入道路や退出道路は、走行履歴から特定されれば良い。車両が走行していた道路は、地点毎の車速を示す走行履歴に基づいて特定されれば良い。一方、地図情報によれば交差点に接続された道路が特定され、進入道路と退出道路との関係が道なりであるか否か特定される。
【0126】
道なりは、道路上での進行方向が、一連の道路上での方向と見なされる方向への走行を指す。従って、上述の実施形態のように、道なり情報が対応づけられた進入道路と退出道路とが道なりである構成や、交差角度の絶対値が閾値以下である進入道路と退出道路とが道なりである構成以外にも、種々の構成が採用されてよい。例えば、進入道路と退出道路とで属性が同一であり、交差点に接続する他の道路の属性が異なる場合や、進入道路と退出道路とで道路番号が同一である場合等に道なりと見なされる構成等が採用されてもよい。なお、道なりであるか否かを判定するための交差角度の絶対値の閾値は45°に限定されず、例えば、60°や40°等であっても良い。
【0127】
渋滞しているか否かの判定は、走行履歴に基づいて行われれば良いが、他の情報、例えば、道路区間毎の渋滞情報の履歴等が参照されても良い。また、走行履歴に基づいて渋滞しているか否か判定するための手法は、上述の実施形態における手法以外にも、種々の手法が採用されてよい。例えば、複数の車両の走行履歴に基づいて、同一道路区間上の既定距離以内の範囲に既定台数以上の車両が存在する場合に渋滞していると判定される構成等が採用されてもよく、他にも種々の手法が採用されてよい。
【0128】
また、進入道路上での車速が閾値以下になった後に閾値以上になる車速変化が既定の回数以上繰り返された場合に渋滞していると判定される構成において、前者の閾値と後者の閾値とが異なる値である構成、例えば、前者の閾値の方が後者の閾値より小さい構成等が採用されてもよい。例えば、図3Cに示す例において、車速が10km/h以下になった後に、車速が15km/h以上になった車速変化が発生した場合に、1回の車速変化があったと判定されても良い。
【0129】
道路種別取得部は、走行履歴に基づいて複数の前記車両の前記車速を統計し、交差点への進入道路の種別を取得することができればよい。すなわち、走行履歴は、地点毎の車速を示しているため、道路種別取得部が複数の車両の車速を統計すれば、進入道路上での車速の分布等を解析することができる。この結果、進入道路上での車両の車速に基づいて進入道路を分類することができる。統計は、種々の手法で行われてよく、上述の実施形態のような構成に限定されない。
【0130】
例えば、第1閾値は、一時停止していると推定される小さい車速として予め決められた値であれば良く、10km/h以外の値であっても良い。車速が同一区間内において第1閾値以下であるか否か判定される場合の区間は、一時停止地点が存在するか否か判定するために分割された区間であれば良く、5mに限定されず、種々の値であって良い。また、車速が第1閾値以下となった車両の割合を特定するための既定値も、多くの車両が一時停止するか否かを判定するための値として予め設定されていれば良い。従って、既定値は、90%に限定されず、より大きい値であってもよいし、より小さい値であっても良い。
【0131】
第2閾値は、第1閾値より大きい値であることにより、一時停止ではないが減速していることを特定できるように予め決められた値である。従って、第2閾値は、進入道路上での平均車速より小さい値であることが好ましい。既定区間は、車速が第1閾値より大きい第2閾値以下となった車両の割合が解析される区間として予め決められた区間であり、上述の実施形態以外にも、種々の値であって良い。また、車速が第1閾値より大きい第2閾値以下となった車両の割合を特定するための既定値も、多くの車両が減速するか否かを判定するための値として予め設定されていれば良い。従って、既定値は、90%に限定されず、より大きい値であってもよいし、より小さい値であっても良い。一時停止地点が含まれる道路であるか否かを判定する際に利用される既定値と異なっていてもよい。
【0132】
道路種別は、車速に基づく分類以外にも種々の分類が行われてよい。例えば、見通しが悪い道路や、一時停止が無視されやすい道路などの種別以外にも、優先道路、非優先道路などの種別が取得されてもよい。上述の実施形態においては、走行履歴をフィルタリングした後に道路種別が取得されたが、少なくとも一部のフィルタリングが行われる前の走行履歴に基づいて道路種別が取得されても良いし、他の指標に基づくフィルタリングが行われた後の走行履歴に基づいて道路種別が取得されても良く、種々の構成が採用されてよい。
【0133】
一時停止地点が含まれる道路は、一時停止が行われる可能性が他の道路よりも高い道路であれば良い。従って、道路種別を特定する場合に、一時停止地点が特定されることなく一時停止地点が含まれる道路が特定されても良い。減速地点が含まれる道路は、減速が行われる可能性が他の道路よりも高い道路であれば良い。従って、道路種別を特定する場合に、減速地点が特定されることなく減速地点が含まれる道路が特定されても良い。
【0134】
さらに、本発明は、プログラムや方法としても適用可能である。また、以上のようなシステム、プログラム、方法は、単独の装置として実現される場合もあれば、車両に備えられる各部と共有の部品を利用して実現される場合もあり、各種の態様を含むものである。例えば、以上のようなシステムで実現される方法、プログラムを提供することが可能である。また、一部がソフトウェアであり一部がハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。さらに、装置を制御するプログラムの記録媒体としても発明は成立する。むろん、そのソフトウェアの記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし半導体メモリであってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。
【符号の説明】
【0135】
10…走行履歴送信システム、11…制御部、12…記録媒体、13…通信部、14…GNSS受信部、15…車速センサ、16…ジャイロセンサ、20…走行履歴解析システム、21…制御部、22…記録媒体、23…通信部、110…走行履歴送信プログラム、111…走行履歴送信部、121…地図情報、210…走行履歴解析プログラム、211…走行履歴取得部、212…一時停止地点取得部、213…道路種別取得部、221…走行履歴情報、222…地図情報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7