(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-07
(45)【発行日】2024-11-15
(54)【発明の名称】端子
(51)【国際特許分類】
H01R 13/11 20060101AFI20241108BHJP
【FI】
H01R13/11 A
(21)【出願番号】P 2023529685
(86)(22)【出願日】2022-05-13
(86)【国際出願番号】 JP2022020198
(87)【国際公開番号】W WO2022270174
(87)【国際公開日】2022-12-29
【審査請求日】2023-08-22
(31)【優先権主張番号】P 2021103267
(32)【優先日】2021-06-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】395011665
【氏名又は名称】株式会社オートネットワーク技術研究所
(73)【特許権者】
【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】弁理士法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】魏 綾那
(72)【発明者】
【氏名】原 照雄
(72)【発明者】
【氏名】小林 大樹
(72)【発明者】
【氏名】今吉 孝江
【審査官】▲高▼橋 杏子
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-089867(JP,A)
【文献】特開2018-181535(JP,A)
【文献】国際公開第1999/041807(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2021/0075137(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2002/0065006(US,A1)
【文献】国際公開第2020/071226(WO,A1)
【文献】特開平01-204376(JP,A)
【文献】特開平06-013118(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/11-13/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前方から相手側端子のタブが挿入される角筒部と、
前記角筒部内に設けられる弾性接触片と、
前記角筒部内に設けられ、前記弾性接触片とともに前記タブを挟持する受け部と、を備えた端子であって、
前記角筒部は、前記弾性接触片が設けられる第1壁と、前記受け部が設けられる第2壁と、前記第1壁の両側縁と前記第2壁の両側縁とを接続する一対の側壁と、を備え、
前記一対の側壁が対向する方向は、第1方向とされ、
前記一対の側壁の少なくとも一方は、前記第1方向における前記角筒部の内方に前記タブの側縁を押圧し、前記タブが前記第1方向に移動することを抑制する弾性片を備え、
前記角筒部は、前記弾性片の先端部が前記第1方向における前記角筒部の内方に移動することを抑制するストッパ部を備え、
前記弾性片は、前記第1方向について前記ストッパ部に対向して配される当接部を備え、
前記ストッパ部は、前記第1方向について前記弾性接触片と前記弾性片との間に配されており、
前記当接部と前記ストッパ部とが当接することにより、前記弾性片の先端部が前記弾性接触片に接触することが抑制され
、
前記第1壁及び前記第2壁のいずれか一方が前記ストッパ部を備え、
前記第2壁が前記ストッパ部を備える、端子。
【請求項2】
前記弾性片は、前後方向に長い本体部と、前記本体部の先端部から前記第1方向及び前後方向の双方に直交する方向にのびる延出部と、を備え、
前記延出部は、前記当接部を有する、請求項
1に記載の端子。
【請求項3】
前方から相手側端子のタブが挿入される角筒部と、
前記角筒部内に設けられる弾性接触片と、
前記角筒部内に設けられ、前記弾性接触片とともに前記タブを挟持する受け部と、を備えた端子であって、
前記角筒部は、前記弾性接触片が設けられる第1壁と、前記受け部が設けられる第2壁と、前記第1壁の両側縁と前記第2壁の両側縁とを接続する一対の側壁と、を備え、
前記一対の側壁が対向する方向は、第1方向とされ、
前記一対の側壁の少なくとも一方は、前記第1方向における前記角筒部の内方に前記タブの側縁を押圧し、前記タブが前記第1方向に移動することを抑制する弾性片を備え、
前記角筒部は、前記弾性片の先端部が前記第1方向における前記角筒部の内方に移動することを抑制するストッパ部を備え、
前記弾性片は、前記第1方向について前記ストッパ部に対向して配される当接部を備え、
前記ストッパ部は、前記第1方向について前記弾性接触片と前記弾性片との間に配されており、
前記当接部と前記ストッパ部とが当接することにより、前記弾性片の先端部が前記弾性接触片に接触することが抑制され
、
前記弾性片は、前後方向に長い本体部と、前記本体部の先端部から前記第1方向及び前後方向の双方に直交する方向にのびる延出部と、を備え、
前記延出部は、前記当接部を有し、
前記角筒部は、前記第1方向に凹状をなす凹部を備え、
前記凹部は、前記ストッパ部を備え、
前記延出部は、前記凹部の内側に配されている、端子。
【請求項4】
前記一対の側壁の一方のみが前記弾性片を備え、
前記一対の側壁の他方は、前記弾性片とともに前記タブを前記第1方向に挟持する押さえ部を備える、請求項1から請求項
3のいずれか一項に記載の端子。
【請求項5】
前方から相手側端子のタブが挿入される角筒部と、
前記角筒部内に設けられる弾性接触片と、
前記角筒部内に設けられ、前記弾性接触片とともに前記タブを挟持する受け部と、を備えた端子であって、
前記角筒部は、前記弾性接触片が設けられる第1壁と、前記受け部が設けられる第2壁と、前記第1壁の両側縁と前記第2壁の両側縁とを接続する一対の側壁と、を備え、
前記一対の側壁が対向する方向は、第1方向とされ、
前記一対の側壁の一方は、前記第1方向における前記角筒部の内方に前記タブの側縁を押圧し、前記タブが前記第1方向に移動することを抑制する弾性片と、前記弾性片の前方に配され、前記角筒部の内方に突出する突出部と、を備え、
前記弾性片は前後方向にのびており、
前記弾性片の後端部が前記一対の側壁の一方に接続され、
前記弾性片の前端部寄りの位置には、前記タブを押圧する押圧部が配され、
前記押圧部は前記突出部の近傍に配されて
おり、
前記突出部は、前記一対の側壁の他方との間で、前記角筒部に挿入された前記タブを挟持するようになっている、端子。
【請求項6】
前方から相手側端子のタブが挿入される角筒部と、
前記角筒部内に設けられる弾性接触片と、
前記角筒部内に設けられ、前記弾性接触片とともに前記タブを挟持する受け部と、を備えた端子であって、
前記角筒部は、前記弾性接触片が設けられる第1壁と、前記受け部が設けられる第2壁と、前記第1壁の両側縁と前記第2壁の両側縁とを接続する一対の側壁と、を備え、
前記一対の側壁が対向する方向は、第1方向とされ、
前記一対の側壁の一方は、前記第1方向における前記角筒部の内方に前記タブの側縁を押圧し、前記タブが前記第1方向に移動することを抑制する弾性片と、前記弾性片の前方に配され、前記角筒部の内方に突出する突出部と、を備え、
前記突出部と前記一対の側壁の他方との前記第1方向における間隔は、前記タブの前記第1方向の寸法と実質的に同一に設定され、
前記突出部は、前記一対の側壁の他方との間で、前記角筒部に挿入された前記タブを挟持するようになっている、端子。
【請求項7】
前記弾性片は前後方向にのびており、
前記弾性片の後端部が前記一対の側壁の一方に接続され、
前記弾性片の前端部寄りの位置には、前記タブを押圧する押圧部が配されている、請求項
6に記載の端子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、端子に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車等に使用される端子金具として、従来、特開2009-54504号公報(下記特許文献1)に記載のものが知られている。この端子金具は、前方から相手側端子のタブが挿入される角筒部を備える。角筒部の底壁には弾性接触片が設けられ、角筒部の上面壁には下方に突出する受け部が設けられている。角筒部の左右一対の側壁には、斜め後方へ片持ち状に延出する弾性片が形成されている。角筒部に挿入されたタブは、弾性接触片と受け部との間で厚さ方向に挟まれ、一対の弾性片の間で幅方向に挟まれるようになっている。一対の弾性片の弾性押圧力によってタブの幅方向への移動が抑制されるので、タブ、弾性接触片、及び受け部の摩耗を抑制することができる。よって、自動車等の振動環境下においても端子金具と相手側端子との接続信頼性を確保することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の構成では、弾性片が外力により角筒部の内方に折り曲げられることで、弾性接触片が変形したり、角筒部への相手側端子の挿入が阻害されたりする場合が考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の端子は、前方から相手側端子のタブが挿入される角筒部と、前記角筒部内に設けられる弾性接触片と、前記角筒部内に設けられ、前記弾性接触片とともに前記タブを挟持する受け部と、を備えた端子であって、前記角筒部は、前記弾性接触片が設けられる第1壁と、前記受け部が設けられる第2壁と、前記第1壁の両側縁と前記第2壁の両側縁とを接続する一対の側壁と、を備え、前記一対の側壁が対向する方向は、第1方向とされ、前記一対の側壁の少なくとも一方は、前記第1方向における前記角筒部の内方に前記タブの側縁を押圧し、前記タブが前記第1方向に移動することを抑制する弾性片を備え、前記角筒部は、前記弾性片の先端部が前記第1方向における前記角筒部の内方に移動することを抑制するストッパ部を備え、前記弾性片は、前記第1方向について前記ストッパ部に対向して配される当接部を備え、前記ストッパ部は、前記第1方向について前記弾性接触片と前記弾性片との間に配されており、前記当接部と前記ストッパ部とが当接することにより、前記弾性片の先端部が前記弾性接触片に接触することが抑制される、端子である。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、外力によって変形しにくく、振動環境下での相手側端子との接続信頼性を確保できる端子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、実施形態1にかかる端子の斜視図である。
【
図6】
図6は、
図3のA-A断面において相手側端子のタブが角筒部に挿入された状態を示す図である。
【
図9】
図9は、
図4のC-C断面において相手側端子のタブが角筒部に挿入された状態を示す図である。
【
図15】
図15は、
図13のE-E断面において相手側端子のタブが角筒部に挿入され始め、弾性片の先端部に接触した状態を示す図である。
【
図16】
図16は、
図13のE-E断面において相手側端子のタブが角筒部に挿入された状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列挙して説明する。
【0009】
(1)本開示の端子は、前方から相手側端子のタブが挿入される角筒部と、前記角筒部内に設けられる弾性接触片と、前記角筒部内に設けられ、前記弾性接触片とともに前記タブを挟持する受け部と、を備えた端子であって、前記角筒部は、前記弾性接触片が設けられる第1壁と、前記受け部が設けられる第2壁と、前記第1壁の両側縁と前記第2壁の両側縁とを接続する一対の側壁と、を備え、前記一対の側壁が対向する方向は、第1方向とされ、前記一対の側壁の少なくとも一方は、前記第1方向における前記角筒部の内方に前記タブの側縁を押圧し、前記タブが前記第1方向に移動することを抑制する弾性片を備え、前記角筒部は、前記弾性片の先端部が前記第1方向における前記角筒部の内方に移動することを抑制するストッパ部を備え、前記弾性片は、前記第1方向について前記ストッパ部に対向して配される当接部を備え、前記ストッパ部は、前記第1方向について前記弾性接触片と前記弾性片との間に配されており、前記当接部と前記ストッパ部とが当接することにより、前記弾性片の先端部が前記弾性接触片に接触することが抑制される。
【0010】
このような構成によると、弾性片によってタブの第1方向における移動が抑制されるから、振動環境下においてもタブ、弾性接触片、及び受け部の摩耗が抑制され、端子と相手側端子との接続信頼性を確保できる。弾性片の当接部と角筒部のストッパ部とが当接することにより、弾性片の先端部が第1方向における角筒部の内方に移動することを抑制することができる。ストッパ部は、第1方向について弾性接触片と弾性片との間に配されるから、弾性片の先端部が弾性接触片に接触することを抑制することができる。したがって、弾性接触片の変形、端子と相手側端子との接続不良等を抑制することができる。
【0011】
(2)前記第1壁及び前記第2壁のいずれか一方が前記ストッパ部を備えることが好ましい。
【0012】
このような構成によると、一対の側壁の少なくとも一方が弾性片を備え、第1壁及び第2壁のいずれか一方がストッパ部を備えるから、弾性片の当接部とストッパ部とを対向して配置しやすい。
【0013】
(3)前記第2壁が前記ストッパ部を備えることが好ましい。
【0014】
このような構成によると、弾性接触片を備えない第2壁にストッパ部を設けているから、弾性片と弾性接触片との接触を抑制しやすい。
【0015】
(4)前記弾性片は、前後方向に長い本体部と、前記本体部の先端部から前記第1方向及び前後方向の双方に直交する方向にのびる延出部と、を備え、前記延出部は、前記当接部を有することが好ましい。
【0016】
このような構成によると、当接部とストッパ部とが当接する部分を大きくしやすい。よって、弾性片が弾性接触片に接触することを一層抑制できる。
【0017】
(5)前記角筒部は、前記第1方向に凹状をなす凹部を備え、前記凹部は、前記ストッパ部を備え、前記延出部は、前記凹部の内側に配されていることが好ましい。
【0018】
このような構成によると、延出部が凹部の内側に配されるから、弾性片の先端部を弾性片が設けられる側壁よりも第1方向における角筒部の内方に配置することができる。
【0019】
(6)前記一対の側壁の一方のみが前記弾性片を備え、前記一対の側壁の他方は、前記弾性片とともに前記タブを前記第1方向に挟持する押さえ部を備えることが好ましい。
【0020】
このような構成によると、弾性片と押さえ部とによって、タブの第1方向における移動が抑制されるから、振動環境下においても端子と相手側端子との接続信頼性を確保できる。弾性片は一対の側壁の一方にのみ設けられるから、弾性片が一対の側壁の双方に設けられる場合に比べて、弾性片の先端部が角筒部の内方へ移動することが起こりにくい。
【0021】
(7)本開示の端子は、前方から相手側端子のタブが挿入される角筒部と、前記角筒部内に設けられる弾性接触片と、前記角筒部内に設けられ、前記弾性接触片とともに前記タブを挟持する受け部と、を備えた端子であって、前記角筒部は、前記弾性接触片が設けられる第1壁と、前記受け部が設けられる第2壁と、前記第1壁の両側縁と前記第2壁の両側縁とを接続する一対の側壁と、を備え、前記一対の側壁が対向する方向は、第1方向とされ、前記一対の側壁の一方は、前記第1方向における前記角筒部の内方に前記タブの側縁を押圧し、前記タブが前記第1方向に移動することを抑制する弾性片と、前記弾性片の前方に配され、前記角筒部の内方に突出する突出部と、を備える。
【0022】
このような構成によると、弾性片によってタブの第1方向における移動が抑制されるから、振動環境下においてもタブ、弾性接触片、及び受け部の摩耗が抑制され、端子と相手側端子との接続信頼性を確保できる。弾性片の前方に突出部が設けられているから、タブが角筒部に挿入される際、タブは弾性片よりも先に突出部に当たる。よって、弾性片がタブに接触して変形することを抑制することができる。
【0023】
(8)前記弾性片は前後方向にのびており、前記弾性片の後端部が前記一対の側壁の一方に接続され、前記弾性片の前端部寄りの位置には、前記タブを押圧する押圧部が配されていることが好ましい。
【0024】
このような構成によると、弾性片の押圧部が突出部の近くに配されるから、弾性片の変形をより一層抑制しやすい。
【0025】
(9)前記突出部は、前記一対の側壁の他方との間で、前記角筒部に挿入された前記タブを挟持するようになっていることが好ましい。
【0026】
このような構成によると、突出部と一対の側壁の他方との間でタブが挟持されるから、振動環境下においてタブや弾性接触片等の摩耗をより一層抑制することができる。
【0027】
[本開示の実施形態の詳細]
以下に、本開示の実施形態について説明する。本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
【0028】
<実施形態1>
本開示の実施形態1について、
図1から
図10を参照しつつ説明する。本実施形態の端子10は、例えば、自動車などの車両に搭載され、振動が発生する振動環境下で用いられるものである。以下の説明においては、矢線Zの示す方向を上方、矢線Xの示す方向を前方、矢線Yの示す方向を右方として説明する。
【0029】
[端子]
端子10は、導電性の金属板材をプレス加工及び曲げ加工することにより形成されている。
図1に示すように、端子10は、端子10の略前半部分において前後方向に開口する角筒部11と、角筒部11の後方に配されるワイヤーバレルB1及びインシュレーションバレルB2と、を備える。
図6に示すように、角筒部11には、前方から相手側端子40のタブ41が挿入されるようになっている。ワイヤーバレルB1は図示しない被覆電線の芯線に圧着され、インシュレーションバレルB2は図示しない被覆電線の絶縁被覆に圧着されるようになっている。
【0030】
[角筒部、第1壁、第2壁、一対の側壁]
図3及び
図8に示すように、角筒部11は、角筒部11の下側に配される第1壁12と、第1壁12に対向する第2壁13と、第1壁12の両側縁と第2壁13の両側縁とを接続する一対の側壁14と、を備える。一対の側壁14が対向する方向は、左右方向(第1方向の一例)となっている。一対の側壁14の一方は、角筒部11の左側に配される第3壁14Aとされている。一方の側壁14の他方は、角筒部11の右側に配される第4壁14Bとされている。
【0031】
[弾性接触片、接点部]
図7に示すように、第1壁12の前端には、後方へ折り返された弾性接触片15が設けられている。弾性接触片15は、角筒部11内において上斜め後方に片持ち状にのびており、下方に撓み変形するようになっている。弾性接触片15の上面には、上方に突出する接点部16が設けられている。接点部16は、叩き出し加工によって形成されており、全体として球面状をなしている。
図9に示すように、相手側端子40のタブ41が角筒部11に挿入された状態では、タブ41の下面(第1壁12に対向する面)は接点部16の頂点に接触するようになっている。
【0032】
図8に示すように、第1壁12の弾性接触片15の下方には、弾性接触片15の下方への変形を抑制する過度撓み防止部17が設けられている。過度撓み防止部17は、切り起こし加工により、弾性接触片15の右端部及び左端部の下方に一対形成されている。
図7に示すように、第1壁12は、端子10を図示しないハウジングに係止するための係止部18を有する。
【0033】
[受け部]
図3及び
図8に示すように、第2壁13には、第2壁13の下面から下方に突出する受け部19が設けられている。受け部19は、下方に叩き出し加工を施すことで形成されている。受け部19は、左右方向に並ぶ一対の突条部20からなる。
図7に示すように、突条部20は、前後方向にのびて形成されている。突条部20の下端と接点部16の頂点との上下方向の間隔は、タブ41の上下方向の寸法よりも小さく設定されている。
図9に示すように、タブ41が角筒部11に挿入された状態では、受け部19は、弾性接触片15の接点部16との間でタブ41を上下方向に挟持するようになっている。これにより、端子10と相手側端子40とが電気的に接続される。
【0034】
[凹部、ストッパ部]
図2に示すように、第2壁13は、左端部において右方に凹状をなして形成される凹部21を備える。凹部21は、第2壁13の前後方向中央位置より前側に配されている。凹部21は、前側に配される前面21Aと、後側に配される後面21Bと、前面21Aの右端部と後面21Bの右端部とを接続するストッパ部22と、を備える。ストッパ部22は、第3壁14Aと略平行な面となっている。ストッパ部22は、左右方向について弾性接触片15と後述する弾性片23との間に配されている(
図10参照)。
【0035】
[弾性片]
図1に示すように、第3壁14Aには、切り起こし加工を施すことによって弾性片23が設けられている。弾性片23は、第3壁14Aの後部から前方にのびる片持ち状をなしている。弾性片23は、後端部の基端を略支点として左右方向に弾性変形可能とされている。
図5に示すように、弾性片23は、全体として、前方に向かうほど角筒部11の内方、すなわち右方に位置するように設けられている。弾性片23の前側の端部である先端部23Aは、角筒部11の外方、すなわち左方に曲げられている。弾性片23のうちもっとも右側に位置する部分は、押圧部24とされている。押圧部24は、前後方向について弾性接触片15の接点部16と近い位置に配されている。
図6に示すように、押圧部24は、角筒部11に挿入されたタブ41の側縁を押圧するようになっている。
【0036】
[本体部、延出部]
図4に示すように、弾性片23は、側面視において略L字型をなしており、前後方向に長い本体部25と、本体部25の先端部から上方(第1方向及び前後方向の双方に直交する方向の一例)にのびる延出部26と、を備える。延出部26は、弾性片23の先端部23Aの上側の部分である。
【0037】
図1及び
図2に示すように、延出部26は、第2壁13の凹部21の内側に配されている。これにより、弾性片23の先端部23Aを弾性片23が設けられる第3壁14Aよりも角筒部11の内方(右方)に配置することができる。したがって、弾性片23の押圧部24をタブ41の左側縁に接触する位置に設けやすい。また、弾性片23が角筒部11の外方(左方)に突出しないように配置されるため、弾性片23が外力を受けにくくなる。
【0038】
[当接部]
図10に示すように、延出部26は、左右方向についてストッパ部22と対向して配される当接部27を有する。外力により弾性片23の先端部23Aが右方へ移動した場合、当接部27とストッパ部22とが当接するようになっている。
【0039】
[押さえ部]
図3、
図5、及び
図8に示すように、第4壁14Bには、第4壁14Bの左面から左方に突出する押さえ部28が設けられている。押さえ部28は、左方に叩き出し加工を施すことで形成されている。押さえ部28は、前後方向に長く、上下方向に短い矩形状をなしている。
図8に示すように、押さえ部28、及び弾性片23の押圧部24は、上下方向において受け部19の下端から弾性接触片15の上面よりやや下方までの位置に配されている。押さえ部28と押圧部24との左右方向における間隔は、タブ41の左右方向の寸法より少し小さく設定されている。
【0040】
図6及び
図9に示すように、タブ41が角筒部11に挿入された状態では、押さえ部28は、押圧部24との間でタブ41を左右方向に挟持するようになっている。これにより、自動車等の振動環境下においても、タブ41の左右方向における移動を抑制することができる。よって、タブ41が左右方向に移動することでタブ41や弾性接触片15、受け部19が摩耗することを抑制でき、端子10と相手側端子40との接続信頼性を確保することができる。
【0041】
図3及び
図4に示すように、一対の側壁14の後部には、角筒部11の下方に突出する突片29がそれぞれ設けられている。突片29は、端子10を図示しないハウジングに収容する際、ハウジングに設けられた溝に進入することで、端子10のハウジングに対する上下逆挿入を防止するとともに、端子10のハウジングへの挿入を案内するようになっている。
【0042】
[ストッパ部及び当接部による弾性片の先端部の移動の抑制]
本実施形態にかかる端子10の構成は以上であって、以下、端子10の弾性片23の先端部23Aの左右方向における移動について説明する。
端子10の弾性片23は、第3壁14Aに切り起こし加工を施すことで設けられており、外部に露出している。このため、外力を受けて弾性片23の先端部23Aが角筒部11の内方に移動しようとする場合が考えられる。
【0043】
本実施形態では、弾性片23の先端部23Aに当接部27が設けられ、第2壁13に当接部27と左右方向に対向するストッパ部22が設けられている。これにより、外力を受けて弾性片23の先端部23Aが左右方向における角筒部11の内方(右方)に移動しても、当接部27とストッパ部22とが当接することにより、弾性片23の先端部23Aはストッパ部22よりも角筒部11の内方(右方)に移動することが抑制される。また、ストッパ部22は、左右方向について弾性接触片15と弾性片23との間に配されているから、弾性片23の先端部23Aが弾性接触片15に接触することが抑制される。したがって、弾性片23が角筒部11の内方(右方)に折れ曲がることで、弾性接触片15が変形したり、相手側端子40のタブ41の角筒部11内への挿入が阻害されたりすることを抑制することができる。
【0044】
[実施形態1の作用効果]
本実施形態によれば、以下の作用、効果を奏する。
本実施形態にかかる端子10は、前方から相手側端子40のタブ41が挿入される角筒部11と、角筒部11内に設けられる弾性接触片15と、角筒部11内に設けられ、弾性接触片15とともにタブ41を挟持する受け部19と、を備えた端子10であって、角筒部11は、弾性接触片15が設けられる第1壁12と、受け部19が設けられる第2壁13と、第1壁12の両側縁と第2壁13の両側縁とを接続する一対の側壁14と、を備え、一対の側壁14が対向する方向は、第1方向とされ、一対の側壁14の少なくとも一方は、第1方向における角筒部11の内方にタブ41の側縁を押圧し、タブ41が第1方向に移動することを抑制する弾性片23を備え、角筒部11は、弾性片23の先端部23Aが第1方向における角筒部11の内方に移動することを抑制するストッパ部22を備え、弾性片23は、第1方向についてストッパ部22に対向して配される当接部27を備え、ストッパ部22は、第1方向について弾性接触片15と弾性片23との間に配されており、当接部27とストッパ部22とが当接することにより、弾性片23の先端部23Aが弾性接触片15に接触することが抑制される。
【0045】
このような構成によると、弾性片23によってタブ41の第1方向における移動が抑制されるから、振動環境下においてもタブ41、弾性接触片15、及び受け部19の摩耗が抑制され、端子10と相手側端子40との接続信頼性を確保できる。弾性片23の当接部27と角筒部11のストッパ部22とが当接することにより、弾性片23の先端部23Aが第1方向における角筒部11の内方に移動することを抑制することができる。ストッパ部22は、第1方向について弾性接触片15と弾性片23との間に配されるから、弾性片23の先端部23Aが弾性接触片15に接触することを抑制することができる。したがって、弾性接触片15の変形、端子10と相手側端子40との接続不良等を抑制することができる。
【0046】
本実施形態では、第2壁13がストッパ部22を備える。
【0047】
このような構成によると、一対の側壁14の少なくとも一方が弾性片23を備え、第2壁13がストッパ部22を備えるから、弾性片23の当接部27とストッパ部22とを対向して配置しやすい。また、弾性接触片15を備えない第2壁13にストッパ部22を設けているから、弾性片23と弾性接触片15との接触を抑制しやすい。
【0048】
本実施形態では、弾性片23は、前後方向に長い本体部25と、本体部25の先端部から第1方向及び前後方向の双方に直交する方向にのびる延出部26と、を備え、延出部26は、当接部27を有する。
【0049】
このような構成によると、当接部27とストッパ部22とが当接する部分を大きくしやすい。よって、弾性片23が弾性接触片15に接触することを一層抑制できる。
【0050】
本実施形態では、角筒部11は、第1方向に凹状をなす凹部21を備え、凹部21は、ストッパ部22を備え、延出部26は、凹部21の内側に配されている。
【0051】
このような構成によると、延出部26が凹部21の内側に配されるから、弾性片23の先端部23Aを弾性片23が設けられる側壁14(第3壁14A)よりも第1方向における角筒部11の内方に配置することができる。
【0052】
本実施形態では、一対の側壁14の一方(第3壁14A)のみが弾性片23を備え、一対の側壁14の他方(第4壁14B)は、弾性片23とともにタブ41を第1方向に挟持する押さえ部28を備える。
【0053】
このような構成によると、弾性片23と押さえ部28とによって、タブ41の第1方向における移動が抑制されるから、振動環境下においても端子10と相手側端子40との接続信頼性を確保できる。弾性片23は一対の側壁14の一方(第3壁14A)にのみ設けられるから、弾性片が一対の側壁の双方に設けられる場合に比べて、弾性片23の先端部23Aが角筒部11の内方へ移動することが起こりにくい。
【0054】
<実施形態2>
本開示の実施形態2について、
図11から
図16を参照しつつ説明する。本実施形態の端子110は、実施形態1と同様に、振動が発生する振動環境下で用いられるものである。以下の説明においては、矢線Zの示す方向を上方、矢線Xの示す方向を前方、矢線Yの示す方向を右方として説明する。また、実施形態2の構成について、実施形態1と同様の部材には同一の符号を付し、当該部材に関する詳細な説明を省略する場合がある。
【0055】
[端子]
端子110は、導電性の金属板材をプレス加工及び曲げ加工することにより形成されている。
図11に示すように、端子110は、前後方向に開口する角筒部11と、角筒部11の後方に配されるワイヤーバレルB1及びインシュレーションバレルB2と、を備える。
図15及び
図16に示すように、角筒部11には、前方から相手側端子40のタブ41が挿入されるようになっている。
【0056】
[角筒部、第1壁、第2壁、一対の側壁]
図13に示すように、角筒部11は、第1壁12と、第1壁12に対向する第2壁13と、一対の側壁14と、を備える。一対の側壁14は、左右方向(第1方向の一例)に対向している。一対の側壁14の一方は、角筒部11の左側に配される第3壁14Aとされている。一方の側壁14の他方は、角筒部11の右側に配される第4壁14Bとされている。
【0057】
[弾性接触片、受け部]
角筒部11の内部には、弾性接触片15が設けられている。弾性接触片15の上面には、接点部16が設けられている。第2壁13には、第2壁13の下面から下方に突出する受け部19が設けられている。受け部19は、前後方向に延在するとともに左右方向に並ぶ一対の突条部20からなる。受け部19は、弾性接触片15の接点部16との間でタブ41を上下方向に挟持するようになっている。これにより、端子110と相手側端子40とが電気的に接続される。
【0058】
[弾性片]
図11及び
図12に示すように、第3壁14Aには、切り起こし加工を施すことによって弾性片123が設けられている。弾性片123は、前後方向に長く形成され、後端部において第3壁14Aに接続されている。弾性片123は、後端部の基端を略支点として左右方向に弾性変形可能とされている。
図14に示すように、弾性片123は、全体として、前方に向かうほど角筒部11の内方、すなわち右方に位置するように設けられている。弾性片123の前側の端部である先端部123Aは、角筒部11の外方、すなわち左方に曲げられている。
【0059】
[押圧部]
弾性片123の前端部寄りの位置には、押圧部124が設けられている。押圧部124は、弾性片123のうちもっとも右側に位置している。押圧部124は、前後方向について弾性接触片15の接点部16と近い位置に配されている。
図16に示すように、押圧部124は、角筒部11に挿入されたタブ41の側縁を押圧するようになっている。弾性片123が自然状態であるとき、第4壁14Bと押圧部124との左右方向における間隔は、タブ41の左右方向の寸法より少し小さく設定されている。
【0060】
図16に示すように、タブ41が角筒部11内の正規位置に挿入された状態では、タブ41は第4壁14Bと押圧部124との間で左右方向に挟持されるようになっている。これにより、自動車等の振動環境下においても、タブ41の左右方向における移動を抑制することができる。よって、タブ41が左右方向に移動することでタブ41や弾性接触片15、受け部19が摩耗することを抑制でき、端子110と相手側端子40との接続信頼性を確保することができる。
【0061】
[突出部]
図13及び
図14に示すように、弾性片123の前側の第3壁14Aには、第3壁14Aから角筒部11の内方(ここでは右方)に突出する突出部130が形成されている。突出部130は、右方に叩き出し加工を施すことで形成されている。突出部130は、弾性片123と略同一な高さ位置に配されている。第4壁14Bと突出部130との左右方向における間隔は、タブ41の左右方向の寸法と実質的に同一に設定されていることが好ましい。ここで、実質的に同一とは製造公差等を考慮しない場合には同一であることを意味する。
【0062】
突出部130は前後方向に延在して形成されていることが好ましい。本実施形態では、突出部130は、弾性片123の切り起こし加工で設けられた開口の口縁に至るまで後方にのびている。
【0063】
角筒部11へのタブ41の挿入が開始されると、タブ41はまず弾性片123の前側にある突出部130に当たる。そして、さらにタブ41が角筒部11に挿入されると、
図15に示すように、タブ41は弾性片123に当たる。すなわち、弾性片123は前方を突出部130によって保護されているから、タブ41との接触により変形しにくくなっている。
【0064】
本実施形態とは異なり、突出部130が設けられない場合には、例えばタブ41が第3壁14Aに摺接しつつ角筒部11に挿入されると、タブ41は弾性片123と前後方向に対向して接触し、弾性片123を変形させる場合がありうる。しかし、本実施形態では、突出部130が弾性片123よりも先にタブ41に接触することで、タブ41が弾性片123に接触する位置を調整する。よって、タブ41の不適切な接触による弾性片123の変形を抑制することができる。
【0065】
本実施形態では、弾性片123は前方にのびる片持ち状をなし、押圧部124が弾性片123の前端部に配されているから、押圧部124は突出部130の近くに配される。このような配置によれば、例えば、タブ41の挿入姿勢が斜めになった場合でも、タブ41によって弾性片123が角筒部11の外側に押し広げられにくい。よって、弾性片123の変形をより一層抑制することができる。
【0066】
図16に示すように、第4壁14Bと突出部130との左右方向における間隔が、タブ41の左右方向の寸法と実質的に同一である場合、タブ41は突出部130と第4壁14Bとによって左右方向に挟持される。また、突出部130が前後方向に延在している場合には、突出部130はタブ41と線接触する。よって、突出部130によりタブ41の挿入姿勢が斜めになることを抑制することができる。したがって、突出部130によって弾性片123の変形をより一層抑制しやすくなる。
【0067】
上記のように、タブ41は突出部130と第4壁14Bとによって左右方向に挟持されている場合、振動環境下においてタブ41が角筒部11内で左右方向に振動することを抑制できる。よって、振動によるタブ41、弾性接触片15、及び受け部19の摩耗を抑制し、端子110の接続信頼性をより一層向上させることができる。また、タブ41の振動が抑制されることで、弾性片123に繰り返し応力が加わることを抑制できる。よって、振動環境下でも弾性片123のへたりを抑制することができる。
【0068】
[実施形態2の作用効果]
本実施形態によれば、以下の作用、効果を奏する。
本実施形態の端子110は、前方から相手側端子のタブ41が挿入される角筒部11と、角筒部11内に設けられる弾性接触片15と、角筒部11内に設けられ、弾性接触片15とともにタブ41を挟持する受け部19と、を備えた端子110であって、角筒部11は、弾性接触片15が設けられる第1壁12と、受け部19が設けられる第2壁13と、第1壁12の両側縁と第2壁13の両側縁とを接続する一対の側壁14と、を備え、一対の側壁14が対向する方向は、第1方向とされ、一対の側壁14の一方(第3壁14A)は、第1方向における角筒部11の内方にタブ41の側縁を押圧し、タブ41が第1方向に移動することを抑制する弾性片123と、弾性片123の前方に配され、角筒部11の内方に突出する突出部130と、を備える。
【0069】
このような構成によると、弾性片123によってタブ41の第1方向における移動が抑制されるから、振動環境下においてもタブ41、弾性接触片15、及び受け部19の摩耗が抑制され、端子110と相手側端子40との接続信頼性を確保できる。弾性片123の前方に突出部130が設けられているから、タブ41が角筒部11に挿入される際、タブ41は弾性片123よりも先に突出部130に当たる。よって、弾性片123がタブ41に接触して変形することを抑制することができる。
【0070】
本実施形態では、弾性片123は前後方向にのびており、弾性片123の後端部が一対の側壁の一方に接続され、弾性片123の前端部寄りの位置には、タブ41を押圧する押圧部124が配されている。
【0071】
このような構成によると、弾性片123の押圧部124が突出部130の近くに配されるから、弾性片123の変形をより一層抑制しやすい。
【0072】
本実施形態では、突出部130は、一対の側壁14の他方(第4壁14B)との間で、角筒部11に挿入されたタブ41を挟持するようになっている。
【0073】
このような構成によると、突出部130と一対の側壁14の他方との間でタブ41が挟持されるから、振動環境下においてタブ41、弾性接触片15、及び受け部19の摩耗をより一層抑制することができる。
【0074】
<他の実施形態>
(1)上記実施形態1では、弾性片23は第3壁14Aのみに設けられ、第4壁14Bに押さえ部28が設けられていたが、これに限られることはなく、一対の側壁の双方にそれぞれ弾性片が設けられ、一対の弾性片によってタブが第1方向に挟持される構成としてもよい。
(2)上記実施形態1では、ストッパ部22は第2壁13に設けられる構成としたが、これに限られることはなく、ストッパ部は第1壁、第3壁、及び第4壁のいずれかに設けられてもよい。
(3)上記実施形態1,2では、弾性片23,123は第3壁14Aの後部から前方にのびる片持ち状とされたが、これに限られることはなく、例えば弾性片は第3壁の前部から後方にのびる片持ち状とされてもよい。
【0075】
(4)上記実施形態2では、第4壁14Bと突出部130との左右方向における間隔が、タブ41の左右方向の寸法と実質的に同一であったが、これに限られることはなく、例えば第4壁と突出部との左右方向における間隔が、タブの左右方向の寸法より少し大きくてもよい。
(5)上記実施形態2では、突出部130は前後方向に延在していたが、これに限られることはなく、突出部は前後方向に延在していなくてもよい。
(6)上記実施形態2では、第4壁14Bは実施形態1の押さえ部28を備えなかったが、これに限られることはなく、第4壁は押さえ部を備えてもよい。
【符号の説明】
【0076】
10: 端子
11: 角筒部
12: 第1壁
13: 第2壁
14: 側壁
14A: 第3壁
14B: 第4壁
15: 弾性接触片
16: 接点部
17: 過度撓み防止部
18: 係止部
19: 受け部
20: 突条部
21: 凹部
21A: 前面
21B: 後面
22: ストッパ部
23: 弾性片
23A: 先端部
24: 押圧部
25: 本体部
26: 延出部
27: 当接部
28: 押さえ部
29: 突片
40: 相手側端子
41: タブ
110: 端子
123: 弾性片
123A: 先端部
124: 押圧部
130: 突出部
B1: ワイヤーバレル
B2: インシュレーションバレル