(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-07
(45)【発行日】2024-11-15
(54)【発明の名称】コンバイン
(51)【国際特許分類】
A01D 41/12 20060101AFI20241108BHJP
【FI】
A01D41/12 Z
(21)【出願番号】P 2022150885
(22)【出願日】2022-09-22
【審査請求日】2023-12-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002321
【氏名又は名称】弁理士法人永井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】今田 慧
【審査官】油原 博
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-295155(JP,A)
【文献】特開2011-174432(JP,A)
【文献】特開2021-176133(JP,A)
【文献】特開2012-056352(JP,A)
【文献】特開平11-127659(JP,A)
【文献】特開2021-166485(JP,A)
【文献】特開2021-099086(JP,A)
【文献】特開2012-151975(JP,A)
【文献】特表2019-530145(JP,A)
【文献】特開2013-013373(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01D 41/00-41/127、41/133-41/16、47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体フレーム(1)の前側に刈取前処理装置(3)を設け、該刈取前処理装置(3)の後方左側に脱穀装置(4)を設け、前記刈取前処理装置(3)の後方右側に操縦部(5)を設けたコンバインにおいて、
前記操縦部(5)のキャビン(20)の上壁に、該キャビン(20)内に冷却空気を送風する空調装置(21)を設け、
前記操縦部(5)に、電装部品(18)を内装した電装ボックス(19)を設け、
前記空調装置(21)と電装ボックス(19)を第1配管(25)で接続し、該第1配管(25)の上流部に開閉バルブ(26)を設け、
前記空調装置(21)の駆動時に、前記電装部品(18)の温度が予め設定した設定温度以上になった場合には、前記開閉バルブ(26)を開放にして、前記空調装置(21)から電装ボックス(19)に向けて冷却空気を送風し、前記電装部品(18)の温度が設定温度未満になった場合には、前記開閉バルブ(26)を閉塞して、前記空調装置(21)から電装ボックス(19)への冷却空気の送風を停止することを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記空調装置(21)の停止時に、前記電装部品(18)の温度が設定温度以上になった場合には、前記空調装置(21)の駆動した後に、前記開閉バルブ(26)を開放にして、前記空調装置(21)から電装ボックス(19)に向けて冷却空気を送風し、前記電装部品(18)の温度が設定温度未満になった場合には、前記開閉バルブ(26)を閉塞した後に、前記空調装置(21)を停止して、前記空調装置(21)から電装ボックス(19)への冷却空気の送風を停止する請求項1記載のコンバイン。
【請求項3】
前記電装部品(18)の下部に冷却フィン(18A)を装着した請求項1又は2記載のコンバイン。
【請求項4】
前記操縦部(5)の操縦席(10)の後側に、前記電装ボックス(19)を配置した請求項3記載のコンバイン。
【請求項5】
前記操縦部(5)のフロントパネル(11)の下側に、前記電装ボックス(19)を配置した請求項3記載のコンバイン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバインの電装部品を内装する電装ボックスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンバインのフロントパネルの下側に形成された空間に、左右方向に延在する支軸に開閉自在に支持された電装プレートを介して電装部品を配置する技術が知られている。(特許文献1)
【0003】
また、コンバインのエンジンルームにおけるエンジンの上側に形成された空間に、矩形状のプレートを介してエンジン制御ユニット等の電装部品を配置する技術が知られている。(特許文献2)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平11-127659号公報
【文献】特開2021-166485号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1,2の技術においては、コンバインの使用時に、電装部品が加熱して誤作動を引き起こす恐れがあった。
【0006】
そこで、本発明の課題は、電装部品を冷却して電装部品の誤作動を防止することができるコンバインを提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決した本発明は次のとおりである。
すなわち、請求項1記載の発明は、機体フレーム(1)の前側に刈取前処理装置(3)を設け、該刈取前処理装置(3)の後方左側に脱穀装置(4)を設け、前記刈取前処理装置(3)の後方右側に操縦部(5)を設けたコンバインにおいて、
前記操縦部(5)のキャビン(20)の上壁に、該キャビン(20)内に冷却空気を送風する空調装置(21)を設け、前記操縦部(5)に、電装部品(18)を内装した電装ボックス(19)を設け、前記空調装置(21)と電装ボックス(19)を第1配管(25)で接続し、該第1配管(25)の上流部に開閉バルブ(26)を設け、前記空調装置(21)の駆動時に、前記電装部品(18)の温度が予め設定した設定温度以上になった場合には、前記開閉バルブ(26)を開放にして、前記空調装置(21)から電装ボックス(19)に向けて冷却空気を送風し、前記電装部品(18)の温度が設定温度未満になった場合には、前記開閉バルブ(26)を閉塞して、前記空調装置(21)から電装ボックス(19)への冷却空気の送風を停止することを特徴とするコンバインである。
【0008】
請求項2記載の発明は、前記空調装置(21)の停止時に、前記電装部品(18)の温度が設定温度以上になった場合には、前記空調装置(21)の駆動した後に、前記開閉バルブ(26)を開放にして、前記空調装置(21)から電装ボックス(19)に向けて冷却空気を送風し、前記電装部品(18)の温度が設定温度未満になった場合には、前記開閉バルブ(26)を閉塞した後に、前記空調装置(21)を停止して、前記空調装置(21)から電装ボックス(19)への冷却空気の送風を停止する請求項1記載のコンバインである。
【0009】
請求項3記載の発明は、前記電装部品(18)の下部に冷却フィン(18A)を装着した請求項1又は2記載のコンバインである。
【0010】
請求項4記載の発明は、前記操縦部(5)の操縦席(10)の後側に、前記電装ボックス(19)を配置した請求項3記載のコンバインである。
【0011】
請求項5記載の発明は、前記操縦部(5)のフロントパネル(11)の下側に、前記電装ボックス(19)を配置した請求項3記載のコンバインである。
【0012】
【0013】
【発明の効果】
【0014】
請求項1記載の発明によれば、操縦部(5)のキャビン(20)の上壁に、キャビン(20)内に冷却空気を送風する空調装置(21)を設け、操縦部(5)に、電装部品(18)を内装した電装ボックス(19)を設け、空調装置(21)と電装ボックス(19)を第1配管(25)で接続し、第1配管(25)の上流部に開閉バルブ(26)を設け、空調装置(21)の駆動時に、電装部品(18)の温度が予め設定した設定温度以上になった場合には、開閉バルブ(26)を開放にして、空調装置(21)から電装ボックス(19)に向けて冷却空気を送風し、電装部品(18)の温度が設定温度未満になった場合には、開閉バルブ(26)を閉塞して、空調装置(21)から電装ボックス(19)への冷却空気の送風を停止するので、電装ボックス(19)に内装された電装部品(18)を冷却して電装部品(18)が誤作動を引き起こすのを抑制することができる。
【0015】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明による効果に加えて、空調装置(21)の停止時に、電装部品(18)の温度が設定温度以上になった場合には、空調装置(21)の駆動した後に、開閉バルブ(26)を開放にして、空調装置(21)から電装ボックス(19)に向けて冷却空気を送風し、電装部品(18)の温度が設定温度未満になった場合には、開閉バルブ(26)を閉塞した後に、空調装置(21)を停止して、空調装置(21)から電装ボックス(19)への冷却空気の送風を停止するので、電装ボックス(19)に内装された電装部品(18)を冷却して電装部品(18)が誤作動を引き起こすのをより抑制することができる。
【0016】
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は2記載の発明による効果に加えて、電装部品(18)の下部に冷却フィン(18A)を装着したので、冷却空気との接触面積を大きくして電装部品(18)を速やかに冷却することができる。
【0017】
請求項4記載の発明によれば、請求項3記載の発明による効果に加えて、操縦部(5)の操縦席(10)の後側に、電装ボックス(19)を配置したので、操縦席(10)の後側に形成された空間を有効活用することができる。
【0018】
請求項5記載の発明によれば、請求項3記載の発明による効果に加えて、操縦部(5)のフロントパネル(11)の下側に、電装ボックス(19)を配置したので、フロントパネル(11)の下側に形成された空間を有効活用することができる。
【0019】
【0020】
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図4】キャビンを取外した状態の操縦部の平面図である。
【
図6】上壁を取外した状態のキャビンの平面図である。
【
図7】操縦部のフレームを左前側から視た斜視図である。
【
図9】上壁を取外した状態のキャビンの平面図である。
【
図12】冷却水タンクとフィンカバーの説明図である。
【
図13】ステップ収納部の左後側から視た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1~3に示すように、汎用コンバインは、機体フレーム1の下側に土壌面を走行する左右一対のクローラからなる走行装置2が設けられ、機体フレーム1の前側に圃場の穀稈を収穫する刈取前処理装置3が設けられ、刈取前処理装置3の後方左側に収穫された穀稈を脱穀・選別処理する脱穀装置4が設けられ、刈取前処理装置3の後方右側に操縦者が搭乗する操縦部5が設けられている。
【0023】
操縦部5の下側にエンジンを内装するエンジンルーム6が設けられ、操縦部5の後側に脱穀・選別処理された穀粒を貯留するグレンタンク7が設けられ、グレンタンク7の後側に穀粒を外部に排出する排出オーガ8が設けられている。
【0024】
刈取前処理装置3は、圃場の穀稈を起立させながら後側に搬送する搬送装置3Aと、搬送装置3Aの後側下部に搬送された穀稈の株元を切断する刈刃装置3Bと、搬送装置3Aの後側に搬送された穀稈を左側に寄せ集めるオーガ装置3Cと、寄せ集められた穀稈を脱穀装置4に搬送するフィーダハウス3Dから構成されている。
【0025】
<第1実施形態>
図4に示すように、操縦部5には、作業者が座る操縦席10の前側にフロントパネル11が設けられ、操縦席10の左側にはサイドパネル15が設けられている。
【0026】
フロントパネル11の中央部には、エンジンEの出力回転等を表示するタッチパネル式のモニタ12が設けられ、モニタ12の右側には、走行装置2の旋回や搬送装置3Aの昇降を操作する操作レバー13が設けられ、モニタ12に左側には、空調装置21を駆動させるスイッチ14が設けられている。
【0027】
サイドパネル15の前部には、エンジンEの出力回転の増減速と回転方向の切替えを行う無段変速装置を操作する主変速レバー16が設けられ、主変速レバー16の後側には、無段変速装置の出力回転の増減速を行うトランスミッションを操作する副変速レバー17が設けられている。
【0028】
操縦席10の左側にはサイドパネル15の前部には、エンジンEの出力回転の増減速と回転方向の切替えを行う無段変速装置を操作する主変速レバー16が設けられ、主変速レバー16の後側には、無段変速装置の出力回転の増減速を行うトランスミッションを操作する副変速レバー17が設けられている。
【0029】
操縦席10の後側には、主変速レバー16の入力値に応じて無段変速装置のトラニオン軸の角度等を制御するコントローラやリレー等の電装部品18を内装する電装ボックス19が設けられている。
【0030】
図5に示すように、操縦部5は、略キュービック状に形成されたキャビン20で覆われている。これにより、降雨時等の悪天候時にも汎用コンバインを駆動させて刈取脱穀作業を行うことができる。また、作業者が足を載せる操縦部5のフロア30の下側には、搭乗時に作業者が搭乗する使用するステップを収納するステップ収納部31が形成されている。
【0031】
図6に示すように、キャビン20の上壁の内面には、空調装置21が設けられている。空調装置21で冷却された空気は、空調装置21に接続された配管22を通って、配管22の前部と左部に形成された通風口23からキャビン20内に向けて送風される。なお、符号24は、操縦席10に座った作業者を示している。
【0032】
図7に示すように、空調装置21の後部と、操縦席10の後側に配置された電装ボックス19の後部は、配管25Aで接続され、配管25Aの上流部には、開閉バルブ26Aが設けられている。電装部品18の温度が設定温度以上になった場合には、コントローラは、開閉バルブ26Aを開放し、電装部品18の温度が設定温度未満になった場合には、コントローラは、開閉バルブ26Aを閉塞する。これにより、電装部品18の温度が設定温度以上になった場合には、空調装置21で冷却された空気を電装ボックス19に送風して、電装ボックス19に内装された電装部品18が誤作動を起こすのを抑制することができる。また、電装部品18の下部には、冷却フィン18Aが装着されている。これにより、電装ボックス19に送風された空気との接触面積を大きくして電装部品18を効率良く冷却することができる。なお、符号27は、キャビン20を構成するフレームを示し、本実施形態では、設定温度は電装部品の許容使用温度よりも10度低い30℃に設定している。
【0033】
スイッチ14が入力操作されず空調装置21が停止している場合においても電装部品18の温度が設定温度以上になった場合には、コントローラは、空調装置21を駆動した後に、開閉バルブ26Aを開放するのが好ましい。また、電装部品18の温度が設定温度未満になった場合には、コントローラは、開閉バルブ26Aを閉塞した後に、空調装置21を停止する。これにより、電装ボックス19に内装された電装部品18が誤作動を起こすのをより抑制することができる。
【0034】
<第2実施形態>
図8に示すように、第2実施形態は、第1実施形態と異なりフロントパネル11の下側に電装ボックス19を配置している。なお、第1実施形態と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
【0035】
図9,10に示すように、空調装置21の前部と電装ボックス19の後部は、配管25Bで接続され、配管25Bの上流部には、開閉バルブ26Bが設けられている。電装部品18の温度が設定温度以上になった場合には、コントローラは、開閉バルブ26Bは開放し、電装部品18の温度が設定温度未満になった場合には、コントローラは、開閉バルブ26Aは閉塞する。これにより、電装部品18の温度が設定温度以上になった場合には、空調装置21で冷却された空気を電装ボックス19に送風して、電装ボックス19に内装された電装部品18が誤作動を起こすのを抑制することができる。なお、電装部品18の下部には、冷却フィン18Aが装着されている。
【0036】
スイッチ14が入力操作されず空調装置21が停止している場合においても電装部品18の温度が設定温度以上になった場合には、コントローラは、空調装置21を駆動した後に、開閉バルブ26Bを開放するのが好ましい。また、電装部品18の温度が設定温度未満になった場合には、コントローラは、開閉バルブ26Bを閉塞した後に、空調装置21を停止する。これにより、電装ボックス19に内装された電装部品18が誤作動を起こすのをより抑制することができる。なお、本明細書では、配管25Aと配管25Bを総称して配管(請求項の「第1配管」)25といい、開閉バルブ26Aと開閉バルブ26Bを総称して開閉バルブ26という。
<第3実施形態>
図11に示すように、第3実施形態は、第1実施形態と異なりエンジンルーム6に電装ボックス19を配置している。
【0037】
エンジンルーム6には、エンジンEが設けられ、エンジンEとエンジンルームカバー40の間には、エンジンEを冷却する水を冷却するラジエータ41が設けられ、エンジンEとラジエータ41の間には、エンジンルームカバー40に形成された濾過体を介してエンジンルームカバー40の外側の空気を吸引してラジエータ41に向けて送風するファン42が設けられ、ラジエータ41とエンジンルームカバー40の間には、電装ボックス19に内装された電装部品18を冷却する水を冷却する冷却タンク45を設けている。
【0038】
電装ボックス19は、エンジンルーム6におけるエンジンEの右側上方に形成された空間に配置されている。これにより、エンジンEによる加熱を抑制しながらファン42によって吸引された空気で電装ボックス19を冷却して、電装ボックス19に内装された電装部品18が誤作動を起こすのを抑制することができる。
【0039】
電装ボックス19の左壁と右壁には空気を取込んで排出する複数の小径の開口部が形成されている。これにより、ファン42によって吸引された空気を電装ボックス19内に容易に送風させることができる。また、電装部品18の下部には、冷却フィン18Aが装着されている。これにより、ファン42によって吸引された空気を電装ボックス19内に送風する空気との接触面積を大きくして電装部品18を効率良く冷却することができる。
【0040】
図12に示すように、冷却タンク45と電装ボックス19に内装された電装部品18の冷却フィン18Aを水密に覆うフィンカバー46を配管(請求項の「第2配管」)47で接続し、配管47の上流部にポンプ48を設けられている。
【0041】
電装部品18の温度が設定温度以上になった場合には、コントローラは、ポンプ48を駆動し、電装部品18の温度が設定温度未満になった場合には、コントローラは、ポンプ48を停止する。これにより、電装部品18の温度が設定温度以上になった場合には、ポンプ48を駆動して冷却タンク45で冷却された水をフィンカバー46に循環させて、電装部品18を速やかに冷却することができる。
【0042】
また、ラジエータ41とフィンカバー46を配管47で接続し、配管47の上流部にポンプ48を設けることもできる。これにより、冷却タンク45を省略して、部品点数を削減することもできる。
【0043】
<第4実施形態>
図13に示すように、第4実施形態は、第1実施形態と異なり操縦部5のフロア30の下側に設けられたステップ収納部31に電装ボックス19を配置している。なお、第1実施形態と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
【0044】
ステップ収納部31の後下がり傾斜に形成された前壁の上部には、ステップ収納部31の外側の空気を吸引するファン32が設けられている。これにより、ステップ収納部31の前壁の外側の空気を吸引してステップ収納部31の温度を下げることができる。
【0045】
ファン32の後側には、所定の間隔を隔てて電装ボックス19をファン32と略平行に配置している。これにより、ファン32によって吸引された空気を電装ボックス19に向かって効率良く送風することができる。
【0046】
電装ボックス19の前壁と後壁には空気を取込んで排出する複数の小径の開口部が形成されている。これにより、ファン42によって吸引された空気を電装ボックス19内に容易に送風させることができる。なお、電装部品18の下部には、冷却フィン18Aが装着されている。
【0047】
電装部品18の温度が設定温度以上になった場合には、コントローラは、ファン32を駆動し、電装部品18の温度が設定温度未満になった場合には、コントローラは、ファン32を停止する。これにより、電装部品18の温度が設定温度以上になった場合には、ファン32によって吸引された空気を電装ボックス19に送風して、電装ボックス19に内装された電装部品18が誤作動を起こすのを抑制することができる。
【0048】
また、第3実施形態と同様に、冷却タンク45と電装部品18の冷却フィン18Aを水密に覆うフィンカバー46を配管47で接続し、配管47の上流部にポンプ48を設けることもでき、電装部品18の温度が設定温度以上になった場合には、コントローラは、ポンプ48を駆動し、電装部品18の温度が設定温度未満になった場合には、コントローラは、ポンプ48を停止する。これにより、電装部品18の温度が設定温度以上になった場合には、ポンプ48を駆動して冷却タンク45で冷却された水をフィンカバー46に循環させて、電装部品18を速やかに冷却することができる。
【0049】
ステップ収納部31の右壁には、ステップ(図示省略)の収納又は使用時に開閉する開閉扉33が設けられている。
【符号の説明】
【0050】
1 機体フレーム
3 刈取前処理装置
4 脱穀装置
5 操縦部
10 操縦席
11 フロントパネル
18 電装部品
18A 冷却フィン
19 電装ボックス
20 キャビン
21 空調装置
25 配管(第1配管)
26 開閉バルブ
40 エンジンルームカバー
41 ラジエータ
42 ファン
45 冷却タンク
46 フィンカバー
47 配管(第2配管)
48 ポンプ
E エンジン