(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-07
(45)【発行日】2024-11-15
(54)【発明の名称】充電制御システム、充電制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20241108BHJP
B60L 53/65 20190101ALI20241108BHJP
B60L 53/16 20190101ALI20241108BHJP
G08G 1/14 20060101ALI20241108BHJP
【FI】
H02J7/00 P
H02J7/00 301B
B60L53/65
B60L53/16
G08G1/14 A
(21)【出願番号】P 2020032389
(22)【出願日】2020-02-27
【審査請求日】2022-10-17
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 悠斗
(72)【発明者】
【氏名】大島 章義
【審査官】清水 祐樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-019636(JP,A)
【文献】特開2019-135374(JP,A)
【文献】特開2017-011955(JP,A)
【文献】国際公開第2017/077646(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00 - 7/12
H02J 7/34 - 7/36
B60L 53/16
B60L 53/65
G08G 1/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に関する車両情報を取得する取得部と、
前記取得部で取得した前記車両情報に基づいて、前記車両が電動車両であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部にて前記車両が前記電動車両と判定された場合に、前記電動車両の有する蓄電池を充電する充電装置を使用可能な状態とする制御部と、を備え、
前記充電装置は、
前記電動車両に接続可能なコネクタと、
前記充電装置から前記コネクタへの充電電力の供給開始の指示を受け付け可能な操作部と、を備え、
前記制御部は、前記判定部にて前記車両が前記電動車両と判定された場合に、前記操作部を前記指示の受け付けを可能な状態とする、
充電制御システム。
【請求項2】
前記取得部は、前記車両に記憶されている前記車両の種別に関する種別情報を前記車両情報として取得し、
前記判定部は、前記取得部にて取得した前記種別情報に基づいて、前記車両が前記電動車両であるか否かを判定する、
請求項1に記載の充電制御システム。
【請求項3】
前記充電装置は、
前記電動車両に接続可能なコネクタと、
前記コネクタを保持した状態でロック可能な保持部と、を備え、
前記制御部は、前記判定部にて前記車両が前記電動車両と判定された場合に、前記保持部のロックを解除する、
請求項2に記載の充電制御システム。
【請求項4】
前記制御部は、前記判定部にて前記車両が前記電動車両と判定された場合に、前記車両を前記充電装置の設置された場所まで誘導する、
請求項1~3のいずれか1項に記載の充電制御システム。
【請求項5】
前記取得部は、前記充電装置とは別の場所に設置された情報取得装置から前記車両情報を取得する、
請求項1~4のいずれか1項に記載の充電制御システム。
【請求項6】
前記取得部は、前記充電装置と同じ場所に設置された情報取得装置から前記車両情報を取得する、
請求項1~4のいずれか1項に記載の充電制御システム。
【請求項7】
前記充電装置を更に備える、
請求項1~6のいずれか1項に記載の充電制御システム。
【請求項8】
車両に関する車両情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップで取得した前記車両情報に基づいて、前記車両が電動車両であるか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップにて前記車両が前記電動車両と判定された場合に、前記電動車両の有する蓄電池を充電する充電装置を使用可能な状態とする制御ステップと、を有し、
前記充電装置は、
前記電動車両に接続可能なコネクタと、
前記充電装置から前記コネクタへの充電電力の供給開始の指示を受け付け可能な操作部と、を備え、
前記制御ステップでは、前記判定ステップにて前記車両が前記電動車両と判定された場合に、前記操作部を前記指示の受け付けを可能な状態とする、
充電制御方法。
【請求項9】
1以上のプロセッサに、
請求項8記載の充電制御方法を実行させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に充電制御システム、充電制御方法、及びプログラムに関する。より詳細には、本開示は、電動車両の有する蓄電池を充電する充電装置を制御する充電制御システム、充電制御方法、及び充電制御方法を実行させるためのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電気車両用充電装置が開示されている。この電気車両用充電装置は、筐体の扉が解錠されたこと、又は扉が開いたことを主電源SWの投入条件として、駐車中に充電を行うことができるようになる。または、この電気車両用充電装置は、車両が所定駐車エリアに駐車してから所定時間が経過すると退出阻止動作を行う車両退出阻止機付き駐車装置の付近に設置され得る。そして、この電気車両用充電装置は、車両退出阻止機が退出阻止動作を行ったことを主電源SWの投入条件として、駐車中に充電を行うことができるようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の電気車両用充電装置では、駐車エリアに駐車した車両が電動車両でない場合でも使用可能な状態となるため、不正規の方法で使用されるのを防ぐことが難しい、という問題があった。
【0005】
本開示は、上記の点に鑑みてなされており、充電装置を不正規の方法で使用されるのを防ぎやすい充電制御システム、充電制御方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る充電制御システムは、取得部と、判定部と、制御部と、を備える。前記取得部は、車両に関する車両情報を取得する。前記判定部は、前記取得部で取得した前記車両情報に基づいて、前記車両が電動車両であるか否かを判定する。前記制御部は、前記判定部にて前記車両が前記電動車両と判定された場合に、前記電動車両の有する蓄電池を充電する充電装置を使用可能な状態とする。前記充電装置は、前記電動車両に接続可能なコネクタと、前記充電装置から前記コネクタへの充電電力の供給開始の指示を受け付け可能な操作部と、を備える。前記制御部は、前記判定部にて前記車両が前記電動車両と判定された場合に、前記操作部を前記指示の受け付けを可能な状態とする。
【0007】
本開示の一態様に係る充電制御方法は、取得ステップと、判定ステップと、制御ステップと、を有する。前記取得ステップは、車両に関する車両情報を取得するステップである。前記判定ステップは、前記取得ステップで取得した前記車両情報に基づいて、前記車両が電動車両であるか否かを判定するステップである。前記制御ステップは、前記判定ステップにて前記車両が前記電動車両と判定された場合に、前記電動車両の有する蓄電池を充電する充電装置を使用可能な状態とするステップである。前記充電装置は、前記電動車両に接続可能なコネクタと、前記充電装置から前記コネクタへの充電電力の供給開始の指示を受け付け可能な操作部と、を備える。前記制御ステップでは、前記判定ステップにて前記車両が前記電動車両と判定された場合に、前記操作部を前記指示の受け付けを可能な状態とする。
【0008】
本開示の一態様に係るプログラムは、1以上のプロセッサに、上記の充電制御方法を実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本開示は、充電装置を不正規の方法で使用されるのを防ぎやすい、という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本開示の一実施形態に係る充電制御システム(料金請求システム)の概要を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、同上の充電制御システム(料金請求システム)における撮像装置(第1取得装置)の概要図である。
【
図3】
図3は、同上の充電制御システム(料金請求システム)における充電装置の概要図である。
【
図4】
図4は、同上の充電制御システムの動作の一例を説明するフローチャートである。
【
図5】
図5は、同上の料金請求システムの動作の一例を説明するフローチャートである。
【
図6】
図6は、本開示の一実施形態の変形例に係る充電制御システム(料金請求システム)の概要を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(1)概要
本実施形態の充電制御システム100は、
図1に示すように、車両(電動車両)5(
図3参照)の有する蓄電池51(
図3参照)を充電する充電装置3を制御するためのシステムである。また、本実施形態の料金請求システム200は、
図1に示すように、電動車両5の有する蓄電池51を充電する際に生じ得る電力料金を含む料金を、電動車両5のユーザ(運転手又は同乗者)に請求するためのシステムである。本実施形態では、充電制御システム100及び料金請求システム200は、1つのシステムとして構成されている、と仮定する。
【0012】
本開示でいう「電動車両」は、蓄電池51を搭載し、搭載した蓄電池51に蓄積された電気エネルギーを用いて走行するように構成されている。なお、電動車両5には、電動機の出力によって走行する態様の他、エンジンの出力と電動機の出力とを組み合わせて走行する態様等も含まれ得る。電動車両5は、一例として、電気自動車(Electric Vehicle)、プラグインハイブリッド車(Plug-in Hybrid Electric Vehicle)、電動アシスト自転車、電動バイク等を含み得る。以下の説明では、特に断りのない限り、車両5が電動車両である場合に「電動車両5」、車両5が電動車両でない場合に「非電動車両5」、電動車両であるか否かを区別しない場合に「車両5」という。
【0013】
本開示でいう「蓄電池」は、電動車両5に搭載可能であればよく、電動車両5に搭載された状態で充電装置3に電気的に接続されてもよいし、電動車両5から取り外された状態で充電装置3に電気的に接続されてもよい。
【0014】
本開示でいう充電装置3は、例えば充電スタンドであって、時間貸し駐車場等の車両5の駐車スペースの周辺に設置される。以下では、特に断りのない限り、「時間貸し駐車場」を単に「駐車場」という。駐車場は、店舗又は公共施設等に併設された駐車場のように複数の駐車スペースを有していてもよいし、パーキングメータが設置された路上駐車場のように1つの駐車スペースしか有していなくてもよい。本実施形態では、駐車場は、複数の駐車スペースを有しており、かつ、複数の駐車スペースのうちの1以上の駐車スペースの周辺に対応する1以上の充電装置3が設置されている、と仮定する。
【0015】
充電制御システム100は、
図1に示すように、取得部(通信部)1と、判定部11と、制御部12と、を備えている。
【0016】
取得部1は、車両5に関する車両情報を取得する。本開示でいう「車両情報」は、少なくとも判定部11にて車両5が電動車両5であるか否かを判定可能な情報を含む。つまり、車両情報は、車両5が電動車両5である場合、電動車両5であることを示す特徴を含む。一例として、車両5が電動車両5である場合、車両情報には、電動車両5であることを示す車種の情報、又は電動車両5に特有の外観の情報等を含み得る。車両5の外観は、一例として、ナンバープレートの他、車両5のボディ等を含み得る。
【0017】
判定部11は、取得部1で取得した車両情報に基づいて、車両5が電動車両5であるか否かを判定する。例えば、判定部11は、取得部1で取得した車両情報に電動車両5であることを示す車種の情報が含まれていれば、車両5が電動車両5である、と判定する。また、例えば、判定部11は、取得部1で取得した車両情報に車両5の外観の情報が含まれている場合、車両5の外観に基づいて車両5が電動車両5であるか否かを判定する。
【0018】
制御部12は、判定部11にて車両5が電動車両5と判定された場合に、電動車両5の有する蓄電池51を充電する充電装置3を使用可能な状態とする。本開示でいう「充電装置を使用可能な状態」とは、電動車両5のユーザが充電装置3を用いて電動車両5の蓄電池51を充電することか可能な状態をいう。つまり、充電装置3は、制御部12により使用可能な状態となるように制御される前、及び蓄電池51の充電が完了した後においては、使用不可能な状態にある。制御部12による充電装置3を使用可能な状態とする制御の一例については、後述する「(2)詳細」にて詳しく説明する。
【0019】
上述のように、本実施形態の充電制御システム100では、車両5が電動車両5であるか否かを判定し、車両5が電動車両5である場合に充電装置3を使用可能な状態とする。このため、本実施形態では、充電装置3に対応した駐車スペースに駐車した車両5が非電動車両5であれば、充電装置3は使用可能な状態とならない。また、本実施形態では、そもそも充電装置3に対応した駐車スペースに車両5が駐車していない状態であれば、充電装置3は使用可能な状態とならない。したがって、本実施形態では、充電装置3が不正規な方法で使用されるのを防ぎやすい、という利点がある。
【0020】
料金請求システム200は、
図1に示すように、第1取得部21と、第2取得部22と、関連付け部23と、請求部24と、を備えている。
【0021】
第1取得部21は、第1取得装置41を介した電動車両5の識別情報と、電動車両5の駐車時間と、を取得する。第1取得装置41は、後述する駐車管理システム4にて運用される装置である。つまり、第1取得部21は、駐車管理システム4との間で通信することにより、第1取得装置41にて取得した電動車両5の識別情報を間接的に取得する。また、第1取得部21は、駐車管理システム4との間で通信することにより、駐車時間を取得する。
【0022】
本開示でいう「識別情報」は、電動車両5を他の電動車両5と区別し得る情報であればよく、電動車両5であるか否かを判定可能な情報を含んでいなくてもよい。識別情報は、例えばナンバープレートに記された文字列(数字を含む)等、電動車両5にあらかじめ割り当てられた情報を含み得る。また、識別情報は、電動車両5が駐車場に入場してから退場するまでの期間に一時的に割り当てられる情報を含み得る。
【0023】
本開示でいう「駐車時間」は、電動車両5が駐車場に入場してから退場するまでの時間である。例えば、駐車時間は、駐車管理システム4にて電動車両5の識別情報を取得した時点から、同じ電動車両5の識別情報を次に取得する時点までの時間である。
【0024】
第2取得部22は、第2取得装置32を介した電動車両5の識別情報と、電動車両5の充電電力量に関する充電パラメータと、を取得する。第2取得装置32は、充電装置3にて運用される装置である。つまり、第2取得部22は、充電装置3との間で通信することにより、第2取得部22にて取得した電動車両5の識別情報を間接的に取得する。また、第2取得部22は、充電装置3との間で通信することにより、充電パラメータを取得する。
【0025】
本開示でいう「充電パラメータ」は、電動車両5の蓄電池51を充電するのに要した電力量、つまり、充電装置3から電動車両5の蓄電池51に供給された電力量に関するパラメータである。第2取得部22は、充電パラメータとして充電電力量自体を取得してもよいし、例えば充電時間等、充電電力量を他の物理量に換算した情報を充電パラメータとして取得してもよい。
【0026】
関連付け部23は、第1取得部21にて取得した識別情報と、第2取得部22にて取得した識別情報と、を照合し、一致する場合に、一致した識別情報に駐車時間と、充電パラメータと、を関連情報として関連付ける。例えば、第1取得部21にて「A」という電動車両5の識別情報と、この電動車両5の駐車時間と、を取得したと仮定する。また、第2取得部22にて「A」という電動車両5の識別情報と、この電動車両5の充電パラメータと、を取得したと仮定する。この場合、関連付け部23は、第1取得部21及び第2取得部22の各々で取得した電動車両5の識別情報が一致しているので、「A」という電動車両5の識別情報に、この電動車両5の駐車時間及び充電パラメータを関連付ける。
【0027】
請求部24は、関連付け部23にて関連付けられた関連情報について、駐車時間に応じた駐車料金と、充電パラメータに応じた電力料金とを、電動車両5のユーザに対して請求する。つまり、請求部24は、駐車管理システム4にて計測された電動車両5の駐車時間に応じた駐車料金と、充電装置3にて計測された電動車両5の蓄電池51の充電パラメータに応じた料金と、を合わせて電動車両5のユーザに対して請求する。請求部24が請求するタイミングは、例えば電動車両5が駐車場から退場する時点であってもよいし、それ以降の適宜のタイミングであってもよい。
【0028】
上述のように、本実施形態の料金請求システム200では、請求部24は、駐車料金及び電力料金を合わせて電動車両5のユーザに対して請求する。そして、請求部24は、例えば駐車場の出口に設けられた料金精算機等にて請求する方法をとり得る他、電子決済システムを介して請求する方法等もとり得る。したがって、本実施形態では、電動車両5のユーザが駐車料金及び電力料金を精算する方法の自由度が向上しやすい、という利点がある。
【0029】
(2)詳細
以下、本実施形態の充電制御システム100及び料金請求システム200について図面を参照して詳しく説明する。ただし、下記の実施形態は、本開示の様々な実施形態の一部に過ぎない。下記の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、下記の実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
【0030】
本実施形態では、
図1に示すように、充電制御システム100及び料金請求システム200は、同じ1つのサーバにより実現されている。もちろん、充電制御システム100及び料金請求システム200は、互いに異なるサーバにより実現されてもよい。また、本実施形態では、充電制御システム100及び料金請求システム200は、例えばインターネット等のネットワークN1を介して、1以上の充電装置3と、駐車管理システム4と、の間で通信可能に構成されている。
【0031】
充電制御システム100及び料金請求システム200は、通信部1と、処理部2と、を備えている。
【0032】
通信部(取得部)1は、例えば通信事業者が提供する携帯電話網(キャリア網)を通じて、ネットワークN1に接続可能な無線通信モジュールである。携帯電話網には、例えば3G(第3世代)回線、4G(第4世代)回線、又は5G(第5世代)回線等がある。その他、通信部1は、例えばWiFi(登録商標)等の規格に準拠した無線通信方式で、ネットワークN1に接続可能であってもよい。通信部1は、第1取得部21と、第2取得部22と、を有している。第1取得部21及び第2取得部22は、それぞれ通信部1の有する1つの機能として実現される。
【0033】
処理部2は、ハードウェアとしての1以上のプロセッサ及びメモリを主構成とするコンピュータシステムである。この処理部2では、メモリに記録されたプログラムを1以上のプロセッサで実行することによって、種々の機能が実現される。プログラムは、処理部2のメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能な光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。処理部2は、判定部11と、制御部12と、関連付け部23と、請求部24と、を有している。判定部11、制御部12、関連付け部23、及び請求部24は、それぞれ処理部2の有する1つの機能として実現される。
【0034】
(2.1)充電装置
充電装置3は、対応する駐車スペースの周辺に設置されている。充電装置3は、駐車スペースに設置された電動車両5に充電電力を供給する。具体的には、充電装置3は、AC/DCコンバータを有しており、電力系統6から供給される交流電力を直流電力に変換し、変換した直流電力を電動車両5の蓄電池51に供給することにより、蓄電池51を充電する。充電装置3を利用する場合、電動車両5のユーザは、充電装置3の筐体30に接続されているケーブル371の先端にあるコネクタ37を、電動車両5のインレット50に接続すればよい。
【0035】
充電装置3は、電力計測部31と、第2取得装置32と、通信部33と、処理部34と、操作部35と、を備えている。また、充電装置3の筐体30には、上述のように、一端に電動車両5のインレット50に接続可能なコネクタ37が設けられたケーブル371が接続されている(
図3参照)。言い換えれば、充電装置3は、電動車両5に接続可能なコネクタ37を備えている。さらに、充電装置3の筐体30には、保持部36が設けられている(
図3参照)。
【0036】
電力計測部31は、駐車スペースに駐車された電動車両5の充電パラメータを計測する。本実施形態では、電力計測部31は、電動車両5の蓄電池51への電力供給を開始した時点から、電力供給を停止した時点までの充電時間を、充電パラメータとして計測する。なお、電力計測部31は、計量法に基づく検定を受けた電力量計により、充電電力量を充電パラメータとして計測してもよい。
【0037】
第2取得装置32は、駐車スペースに駐車された車両(電動車両)5の識別情報を取得する。本実施形態では、第2取得装置32は、例えばCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ又はCMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)イメージセンサ等の固体撮像素子を有する撮像装置10(
図3参照)である。第2取得装置32は、駐車スペースに駐車された車両5を撮像することにより、車両5のナンバープレートを含む画像を取得する。そして、第2取得装置32は、撮像した画像に適宜の画像解析処理を実行することにより、車両5のナンバープレート自体、又はナンバープレートに記された文字列を識別情報として取得する。
【0038】
通信部33は、充電制御システム100及び料金請求システム200の通信部1と同様に、ネットワークN1に接続可能な無線通信モジュールである。通信部33は、ネットワークN1を介して、充電制御システム100及び料金請求システム200との間で情報を授受したり、駐車管理システム4との間で情報を授受したりする。
【0039】
処理部34は、ハードウェアとしての1以上のプロセッサ及びメモリを主構成とするコンピュータシステムである。この処理部34では、メモリに記録されたプログラムを1以上のプロセッサで実行することによって、種々の機能が実現される。プログラムは、処理部34のメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能な光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0040】
処理部34は、操作部35にて受け付けた入力に基づいて、コネクタ37を介した電力供給を開始したり、電力供給を停止したりする。また、処理部34は、後述する充電制御システム100の制御部12からの指示を受け付けることにより、充電装置3を使用可能な状態としたり、充電装置3を使用不可能な状態にしたりする。
【0041】
操作部35は、例えばタッチパネルディスプレイ等のユーザインタフェースであって、電動車両5のユーザによる操作入力を受け付け可能に構成されており、充電装置3からコネクタ37への充電電力の供給開始の指示を受け付け可能である。本実施形態では、操作部35は、充電装置3が使用可能な状態にある場合に、電動車両5のユーザによる操作入力を受け付ける。一方、操作部35は、充電装置3が使用不可能な状態にある場合、電動車両5のユーザを含む人による操作入力を受け付けない。本開示でいう「入力を受け付けない」とは、そもそも人が操作部35を操作しても操作部35が反応しないことを含む他、操作入力に応じた処理を処理部34が実行しないこと、つまり操作入力が無効になることを含み得る。
【0042】
保持部36は、筐体30の側部に設けられており、コネクタ37を保持する。本実施形態では、保持部36は、電動車両5のインレット50と同様に、コネクタ37の接続部を差し込み可能な差込口を有している。したがって、保持部36は、差込口にコネクタ37の接続部が差し込まれた状態で、コネクタ37を保持する。
【0043】
(2.2)駐車管理システム
駐車管理システム4は、車両(電動車両)5の駐車状況を管理する。駐車管理システム4は、
図1に示すように、第1取得装置41と、時間計測部42と、通信部43と、処理部44と、を備えている。本実施形態では、駐車管理システム4は、第1取得装置41を除いて、例えば駐車場の管理室に設置されたパーソナルコンピュータ等の情報端末により実現されている。
【0044】
第1取得装置41は、駐車スペースに駐車される車両(電動車両)5の識別情報を取得する。本実施形態では、第1取得装置41は、駐車場の入口の周辺、及び駐車場の出口の周辺に設置される。駐車場の入口と出口とが分かれている場合、第1取得装置41は、駐車場に2台設置される。一方、駐車場の入口と出口とが同じである場合、第1取得装置41は、駐車場に1台設置される。そして、第1取得装置41は、駐車場の入口にて車両5の識別情報を取得することにより、駐車場に入場する車両5、つまり、駐車場内の駐車スペースに駐車される車両5の識別情報を取得する。本実施形態では、上述のように、第1取得装置41は駐車場の入口(又は出口)の周辺に設置されており、第2取得装置32は駐車スペースの周辺に設置された充電装置3に設けられている。つまり、本実施形態では、第2取得装置32は、第1取得装置41とは別に識別情報を取得する。
【0045】
本実施形態では、第1取得装置41は、例えばCCDイメージセンサ又はCMOSイメージセンサ等の固体撮像素子を有する撮像装置10(
図2参照)である。第1取得装置41は、第2取得装置32と同様に、車両5を撮像することにより、車両5のナンバープレートを含む画像を取得する。そして、第1取得装置41は、撮像した画像に適宜の画像解析処理を実行することにより、車両5のナンバープレート自体、又はナンバープレートに記された文字列を識別情報として取得する。つまり、本実施形態では、第1取得装置41は、撮像装置10により撮像された車両(電動車両)5の画像に基づいて、識別情報を取得する。
【0046】
時間計測部42は、駐車スペースに駐車された車両(電動車両)5の駐車時間を計測する。本実施形態では、時間計測部42は、駐車場の入口にて第1取得装置41により車両5の識別情報が取得されると、この識別情報と、識別情報の取得時刻(第1取得時刻)と、を紐付けて記憶する。そして、時間計測部42は、駐車場の出口にて第1取得装置41により同じ車両5の識別情報が取得されると、この識別情報の取得時刻(第2取得時刻)と、記憶してある識別情報の取得時刻(第1取得時刻)との差分を駐車時間として計測する。つまり、駐車時間は、駐車場の入口にて車両5の識別情報を取得してから、駐車場の出口にて同じ車両5の識別情報を再取得するまでの間の時間である。
【0047】
通信部43は、充電制御システム100及び料金請求システム200の通信部1と同様に、ネットワークN1に接続可能な無線通信モジュールである。通信部43は、ネットワークN1を介して、充電制御システム100及び料金請求システム200との間で情報を授受したり、充電装置3との間で情報を授受したりする。
【0048】
処理部44は、ハードウェアとしての1以上のプロセッサ及びメモリを主構成とするコンピュータシステムである。この処理部44では、メモリに記録されたプログラムを1以上のプロセッサで実行することによって、種々の機能が実現される。プログラムは、処理部44のメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能な光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。処理部44は、駐車場に入場している1以上の車両5の駐車時間を個別に管理する処理を実行したり、駐車場の空き状況を管理する処理を実行したりする。
【0049】
(2.3)充電制御システム
充電制御システム100は、
図1に示すように、通信部(取得部)1と、処理部2の判定部11及び制御部12と、を備えている。以下では、特に断りのない限り、充電制御システム100に関する説明においては、「通信部」を「取得部」という。
【0050】
取得部1は、車両5に関する車両情報を取得する。取得部1は、後述する取得ステップST11(
図4参照)の実行主体である。本実施形態では、取得部1は、撮像装置10(第1取得装置41)により撮像された車両5の画像を車両情報として取得する。つまり、本実施形態では、取得部1が取得する車両情報と、第1取得装置41が取得する識別情報は、いずれも車両5の一部又は全部の画像を含む点で同じである。また、本実施形態では、取得部1は、充電装置3とは別の場所に設置された情報取得装置(第1取得装置41)から車両情報を取得している。
【0051】
ここで、本実施形態では、駐車場の入口(又は出口)には、車両5の移動を妨げる遮断機が設置されていない。遮断機は、例えば駐車場の入口に設置され、駐車券発行機が発行した駐車券(磁気カード)を車両5のユーザが取得するまで、遮断バーにより車両5の駐車場への入場を阻止する。また、遮断機は、例えば駐車場の出口に設置され、料金精算機にて車両5のユーザが駐車料金の精算を完了するまで、遮断バーにより車両5の駐車場からの退場を阻止する。つまり、本実施形態では、上記の遮断機が駐車場に設置されていないことから、取得部1は、駐車場に入場する(又は駐車場から退場する)車両5の移動を妨げずに車両情報を取得することが可能である。
【0052】
判定部11は、取得部1で取得した車両情報に基づいて、車両5が電動車両5であるか否かを判定する。判定部11は、後述する判定ステップST12の実行主体である。本実施形態では、判定部11は、取得部1にて取得した車両5の画像に基づいて、車両5が電動車両5であるか否かを判定する。具体的には、判定部11は、取得部1にて取得した車両5の画像に対して適宜の画像解析処理を実行することにより、車両5の特徴を抽出し、抽出した特徴に基づいて車両5が電動車両5であるか否かを判定する。画像解析処理は、例えば電動車両5の特徴を示す部分画像を予め記憶しておき、この部分画像とのパターンマッチングを行う処理を含み得る。また、画像解析処理は、例えば多数の車両5の画像を用いて予め機械学習された学習済みモデルを用いた処理を含み得る。
【0053】
制御部12は、ネットワークN1を介して充電装置3と通信することにより、充電装置3を使用可能な状態となるように制御するか、又は充電装置3を使用不可能な状態となるように制御する。制御部12は、後述する制御ステップST13の実行主体である。本実施形態では、制御部12は、判定部11にて車両5が電動車両5と判定された場合に、操作部35を指示の受け付けを可能な状態とすることにより、充電装置3を使用可能な状態とする。つまり、制御部12は、判定部11にて車両5が電動車両5と判定されるまでは、操作部35を指示の受け付けを不可能な状態とする、言い換えれば、充電装置3を操作不可能な状態とする。この状態では、例えば第三者が充電装置3の操作部35を操作して充電開始の指示を入力しようとしても、充電装置3はコネクタ37を介した電力供給を実行しない。そして、制御部12は、判定部11にて車両5が電動車両5と判定されると、電動車両5のユーザが充電装置3を操作可能な状態とする。この状態では、例えば電動車両5のユーザがコネクタ37を電動車両5のインレット50に差し込み、充電装置3の操作部35を操作して充電開始の指示を入力すると、充電装置3はコネクタ37を介した電力供給を実行する。
【0054】
本実施形態では、制御部12は、判定部11にて車両5が電動車両5と判定された場合、駐車場にある全ての充電装置3(既に使用可能な状態にある充電装置3を除く)を使用可能な状態となるように制御する。そして、制御部12は、使用可能な状態となってから一定時間が経過するか、又はいずれかの充電装置3にて電力供給が開始されると、全ての充電装置3(既に使用可能な状態にある充電装置3を除く)を再び使用不可能な状態となるように制御する。
【0055】
(2.4)料金請求システム
料金請求システム200は、
図1に示すように、通信部1の第1取得部21及び第2取得部22と、処理部2の関連付け部23及び請求部24と、を備えている。
【0056】
第1取得部21は、第1取得装置41を介した電動車両5の識別情報と、電動車両5の駐車時間と、を取得する。第1取得部21は、後述する第1取得ステップST21(
図5参照)の実行主体である。本実施形態では、第1取得部21は、ネットワークN1を介して駐車管理システム4との間で通信することにより、第1取得装置41にて取得した車両(電動車両)5の識別情報と、この識別情報に紐付いた駐車時間と、を取得する。第1取得部21がこれらの情報を取得するタイミングは、例えば車両(電動車両)5が駐車場から退場しようとする時点である。
【0057】
第2取得部22は、第2取得装置32を介した電動車両5の識別情報と、充電パラメータと、を取得する。第2取得部22は、後述する第2取得ステップST22(
図5参照)の実行主体である。本実施形態では、第2取得部22は、ネットワークN1を介して充電装置3との間で通信することにより、第2取得装置32にて取得した車両(電動車両)5の識別情報と、この識別情報に紐づいた充電パラメータと、を取得する。第2取得部22がこれらの情報を取得するタイミングは、例えば車両(電動車両)5のインレット50とコネクタ37との接続が解除される時点である。
【0058】
関連付け部23は、第1取得部21にて取得した識別情報と、第2取得部22にて取得した識別情報と、を照合する。関連付け部23は、後述する関連付けステップST23(
図5参照)の実行主体である。本実施形態では、関連付け部23は、第1取得部21にて取得した車両5のナンバープレート自体、又はナンバープレートに記された文字列と、第2取得部22にて取得した車両5のナンバープレート自体、又はナンバープレートに記された文字列と、を照合する。そして、照合の結果、これらの識別情報が一致する場合に、関連付け部23は、一致した識別情報に、第1取得部21にて取得した駐車時間と、第2取得部22にて取得した充電パラメータと、を関連情報として関連付ける。つまり、関連付け部23は、充電装置3と駐車管理システム4とで個別に取得している車両(電動車両)5の充電パラメータと駐車時間とを、車両5の識別情報を共通項として1つの関連情報にまとめる。
【0059】
請求部24は、関連付け部23にて関連付けられた関連情報について、駐車時間に応じた駐車料金と、充電パラメータに応じた電力料金とを、電動車両5のユーザに対して請求する。請求部24は、後述する請求ステップST24(
図5参照)の実行主体である。
【0060】
本実施形態では、駐車料金は、車両(電動車両)5が駐車している駐車場での単位時間(例えば、1時間)あたりの駐車単価に駐車時間を乗ずることにより算出される。駐車料金は、算出された料金が所定の料金以上になった場合、所定の料金で定額となってもよい。また、本実施形態では、電力料金は、充電装置3での単位時間(例えば、1時間)あたりの充電単価に充電パラメータ(ここでは、充電時間)を乗ずることにより算出される。なお、充電パラメータが充電電力量である場合、電力料金は、充電装置3での単位量あたりの充電単価に充電電力量を乗ずることにより算出される。
【0061】
そして、請求部24は、算出した駐車料金と電力料金とを合算し、合算した料金を関連情報に含まれる識別情報に対応した車両(電動車両)5のユーザに対して請求する。請求部24が料金を請求するタイミングは、例えば車両(電動車両)5が駐車場から退場しようとする時点である。本実施形態では、請求部24は、駐車場の出口に設置されている料金精算機に算出した料金に関する情報を送信することにより、料金精算機を介して車両5のユーザに対して請求する。
【0062】
(3)動作
以下、本実施形態の充電制御システム100及び料金請求システム200の動作の一例について、
図4及び
図5を参照して説明する。
【0063】
(3.1)充電制御システムの動作
まず、充電制御システム100の動作の一例について、
図4を参照して説明する。まず、取得部1は、車両情報を取得する(S1)。処理S1は、取得ステップST11に相当する。本実施形態では、取得部1は、車両5が駐車場に入場する際に第1取得装置41にて取得する車両5の画像を、車両情報として取得する。次に、判定部11は、取得部1にて取得した車両情報に基づいて、車両5が電動車両5であるか否かを判定する(S2)。本実施形態では、判定部11は、取得部1にて取得した車両5の画像に対して画像解析処理を実行することにより、車両5が電動車両5であるか否かを判定する。
【0064】
車両5が電動車両5である場合(S3:Yes)、制御部12は、充電装置3に指示を与えることにより、充電装置3を使用可能な状態となるように制御する(S4)。本実施形態では、制御部12は、充電装置3の操作部35を指示の受け付けを可能な状態とすることにより、充電装置3を使用可能な状態とする。一方、車両5が電動車両5でない場合(S3:No)、制御部12は、特に何も実行しない。このため、充電装置3は、使用不可能な状態を維持する(S5)。処理S2,S3は、判定ステップST12に相当する。処理S4は、制御ステップST13に相当する。
【0065】
(3.2)料金請求システムの動作
次に、料金請求システム200の動作の一例について、
図5を参照して説明する。まず、第2取得部22は、車両(電動車両)5の識別情報及び充電パラメータを取得する(S6)。処理S6は、第2取得ステップST22に相当する。本実施形態では、第2取得部22は、車両5のインレット50とコネクタ37との接続が解除される際に、第2取得装置32を介して車両5のナンバープレート自体、又はナンバープレートに記された文字列を識別情報として取得する。また、第2取得部22は、車両5のインレット50とコネクタ37との接続が解除される際に、電力計測部31で計測された充電パラメータ(ここでは、充電時間)を取得する。
【0066】
次に、第1取得部21は、車両(電動車両)5の識別情報及び駐車時間を取得する(S7)。処理S7は、第1取得ステップST21に相当する。本実施形態では、第1取得部21は、車両5が駐車場から退場する際に、第1取得装置41を介して車両5のナンバープレート自体、又はナンバープレートに記された文字列を識別情報として取得する。また、第1取得部21は、車両5が駐車場から退場する際に、時間計測部42で計測された駐車時間を取得する。
【0067】
そして、関連付け部23は、第1取得部21にて取得した識別情報と、第2取得部22にて取得した識別情報と、を照合する(S8)。これらの識別情報が一致すると、関連付け部23は、一致した識別情報に、第1取得部21にて取得した駐車時間と、第2取得部22にて取得した充電パラメータと、を関連情報として関連付ける(S9)。処理S8,S9は、関連付けステップST23に相当する。そして、請求部24は、関連付け部23により関連付けられた関連情報について、駐車料金及び電力料金を算出して合算し、合算した料金を車両(電動車両)5のユーザに対して請求する(S10)。処理S10は、請求ステップST24に相当する。本実施形態では、請求部24は、駐車場の出口に設置されている料金精算機に算出した料金に関する情報を送信することにより、料金精算機を介して車両5のユーザに対して請求する。
【0068】
上述のように、本実施形態の充電制御システム100では、車両5が電動車両5であるか否かを判定し、電動車両5である場合に充電装置3を使用可能な状態とする。このため、本実施形態では、充電装置3に対応した駐車スペースに駐車した車両5が電動車両5以外であれば、充電装置3は使用可能な状態とならない。また、本実施形態では、そもそも充電装置3に対応した駐車スペースに車両5が駐車していない状態であれば、充電装置3は使用可能な状態とならない。したがって、本実施形態では、充電装置3が不正規な方法で使用されるのを防ぎやすい、という利点がある。
【0069】
具体的には、本実施形態では、第三者が充電装置3に悪戯しようとしても、充電装置3が使用可能な状態でないため、充電装置3に悪戯されることを防ぎやすい。また、本実施形態では、第三者が可搬型の蓄電池を充電しようとしても、充電装置3が使用可能な状態でないため、正規のルールに従わずに充電装置を使用されることを防ぎやすい。
【0070】
また、上述のように、本実施形態の料金請求システム200では、駐車時間を取得するシステム(ここでは、駐車管理システム4)にて取得した識別情報と、充電パラメータを取得するシステム(ここでは、充電装置3)にて取得した識別情報と、を照合する。そして、これらの識別情報が一致する場合、これらの識別情報に対応する電動車両5のユーザに対して、駐車料金及び電力料金を合算した料金を請求することができる。このため、本実施形態では、電動車両5の識別情報を考慮せずに料金を請求する場合と比較して、電動車両5のユーザが駐車料金及び電力料金を精算する方法の自由度が向上しやすい、という利点がある。
【0071】
具体的には、本実施形態の料金請求システム200は、既に述べたように、例えば駐車場の出口に設けられた料金精算機にて、電動車両5のユーザに対して料金を請求する方法をとり得る。また、本実施形態の料金請求システム200は、電動車両5の識別情報、言い換えれば電動車両5のユーザの情報を取得しているので、例えば電子決済システムを介して、電動車両5のユーザに対して料金を請求する方法もとり得る。後者の場合、料金請求システム200は、電動車両5が駐車場から退場する際に電動車両5のユーザに対して請求する方法をとり得る他、後日に電動車両5のユーザに対して請求する方法もとり得る。
【0072】
(4)変形例
上述の実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つにすぎない。上述の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、充電制御システム100と同様の機能は、充電制御方法の他に、(コンピュータ)プログラム、又はプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化されてもよい。同様に、料金請求システム200と同様の機能は、料金請求方法の他に、(コンピュータ)プログラム、又はプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化されてもよい。
【0073】
一態様に係る充電制御方法は、取得ステップST11と、判定ステップST12と、制御ステップST13と、を有する。取得ステップST11は、車両5に関する車両情報を取得するステップである。判定ステップST12は、取得ステップST11で取得した車両情報に基づいて、車両5が電動車両5であるか否かを判定するステップである。制御ステップST13は、判定ステップST12にて車両5が電動車両5と判定された場合に、電動車両5の有する蓄電池51を充電する充電装置3を使用可能な状態とするステップである。一態様に係る(コンピュータ)プログラムは、1以上のプロセッサに、上記の充電制御方法を実行させる。
【0074】
一態様に係る料金請求方法は、第1取得ステップST21と、第2取得ステップST22と、関連付けステップST23と、請求ステップST24と、を有する。第1取得ステップST21は、第1取得装置41を介した電動車両5の識別情報と、電動車両5の駐車時間と、を取得するステップである。第2取得ステップST22は、第2取得装置32を介した電動車両5の識別情報と、電動車両5の充電電力量に関する充電パラメータと、を取得するステップである。関連付けステップST23は、第1取得ステップST21にて取得した識別情報と、第2取得ステップST22にて取得した識別情報と、を照合し、一致する場合に、一致した識別情報に駐車時間と、充電パラメータと、を関連情報として関連付けるステップである。請求ステップST24は、関連付けステップST23にて関連付けられた関連情報について、駐車時間に応じた駐車料金と、充電パラメータに応じた電力料金とを、電動車両5のユーザに対して請求するステップである。一態様に係る(コンピュータ)プログラムは、1以上のプロセッサに、上記の料金請求方法を実行させる。
【0075】
以下、上述の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0076】
本開示における充電制御システム100(又は料金請求システム200)は、それぞれコンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における充電制御システム100(又は料金請求システム200)としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
【0077】
また、充電制御システム100(又は料金請求システム200)における複数の機能が、1つの筐体内に集約されていることは充電制御システム100(又は料金請求システム200)に必須の構成ではない。充電制御システム100(又は料金請求システム200)の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。さらに、充電制御システム100(又は料金請求システム200)の少なくとも一部の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
【0078】
上述の実施形態において、充電制御システム100は、
図6に示すように、登録部13を更に備えていてもよい。登録部13は、車両5の種別に関する種別情報と、車両5の識別情報と、を紐付けた登録情報が登録される。登録情報は、例えば充電制御システム100を運営する事業者が提供するウェブサイトにて、車両5のユーザが予め登録することが可能である。例えば、車両5のユーザは、車両5の車種を表す文字列等をウェブサイトにて入力することにより、車両5の種別情報を登録する。また、例えば、車両5のユーザは、車両5のナンバープレート自体の画像、又はナンバープレートに記されている文字列等をウェブサイトに入力することにより、車両5の識別情報を登録する。
【0079】
そして、判定部11は、取得部1にて取得した車両5の画像に含まれる識別情報と、登録部13に登録された登録情報と、を照合することにより、車両5が電動車両5であるか否かを判定する。具体的には、判定部11は、取得部1にて取得した識別情報を含む登録情報が、登録部13に登録されているか否かを検索する。この識別情報に対応する登録情報が登録部13に登録されていれば、判定部11は、この登録情報に含まれる種別情報を参照することで、この識別情報に対応する車両5が電動車両5であるか否かを判定する。
【0080】
上述の実施形態では、判定部11は、第1取得装置41にて車両5の画像(つまり、車両情報)を取得すると、車両5が電動車両5であるか否かを判定しているが、これに限らない。例えば、判定部11は、第1取得装置41にて取得した車両5の画像(つまり、車両情報)と、第2取得装置32にて取得した車両5の画像(つまり、車両情報)と、を照合してもよい。そして、判定部11は、これらの車両情報が一致する場合に、車両5が電動車両5であるか否かを判定してもよい。
【0081】
上述の実施形態では、取得部1は、第1取得装置41(撮像装置10)により撮像された車両5の画像を車両情報として取得しているが、これに限らない。例えば、取得部1は、車両5に記憶されている車両5の種別に関する種別情報を車両情報として取得してもよい。そして、判定部11は、取得部1にて取得した種別情報に基づいて、車両5が電動車両5であるか否かを判定してもよい。
【0082】
具体的には、取得部1は、車両5に搭載されているETC(Electronic Toll Collection System:登録商標)の車載器との通信により、種別情報を取得してもよい。この態様では、第1取得装置41は、撮像装置10の代わりに、ETC(登録商標)用の通信機器を有していればよい。また、取得部1は、車両5に搭載されている電子タグとの通信により、種別情報を取得してもよい。この態様では、第1取得装置41は、撮像装置10の代わりに、電子タグとの通信機器を有していればよい。
【0083】
上述の実施形態では、制御部12は、操作部35を指示の受け付けを可能な状態とすることにより、充電装置3を使用可能な状態としているが、これに限らない。例えば、充電装置3の保持部36は、コネクタ37を保持した状態でロック可能であってもよい。そして、制御部12は、保持部36を制御することにより、充電装置3を使用不可能な状態となるように制御してもよい。つまり、保持部36がロックされている状態においては、コネクタ37を保持部36から取り外すことができないので、結果として充電装置3を利用した充電を実行することができない。そして、制御部12は、判定部11にて車両5が電動車両5と判定された場合に、保持部36のロックを解除してもよい。この場合、コネクタ37を保持部36から取り外すことができるので、結果として充電装置3を利用した充電を実行することが可能である。
【0084】
上述の実施形態において、制御部12は、判定部11にて車両5が電動車両5と判定された場合に、全ての充電装置3を使用可能な状態となるように制御するのではなく、特定の充電装置3のみを使用可能な状態となるように制御してもよい。この場合、制御部12は、判定部11にて車両5が電動車両5と判定された場合に、車両5を充電装置3(ここでは、特定の充電装置3)の設置された場所まで誘導してもよい。具体的には、制御部12は、例えば駐車場に設置されたスピーカにより、駐車場の入口から特定の充電装置3までの経路を音声にて案内してもよい。また、制御部12は、例えば駐車場に設置された(又は駐車場の地面に埋め込まれた)誘導灯を点灯させることにより、駐車場の入口から特定の充電装置3までの経路を案内してもよい。誘導灯は、一例として、LED(Light Emitting Diode)等の発光素子を用いることが可能である。
【0085】
上述の実施形態において、取得部1は、充電装置3と同じ場所に設置された情報取得装置(第2取得装置32)から車両情報を取得してもよい。この場合、取得部1は、車両5が駐車場に入場した際に車両情報を取得するのではなく、充電装置3が周辺に設置された駐車スペースに車両5が駐車された際に車両情報を取得する。
【0086】
上述の実施形態において、判定部11にて車両5が電動車両5であると判定されていない状態で、コネクタ37に電動車両又は蓄電池が接続された場合、制御部12は、例えば駐車場に設置されているブザーを鳴動する等して周囲に報知してもよい。この態様では、第三者による充電装置3の無断利用を防止しやすい、という利点がある。
【0087】
上述の実施形態において、請求部24は、電動車両5の識別情報が電子決済システムに登録されている場合、電子決済システムを介して請求してもよい。本開示でいう「電子決済システム」は、電子マネーを用いた決済システムを含む他、クレジットカードを用いた決済システムを含み得る。電動車両5の識別情報は、例えば料金請求システム200を運営する事業者が提供するウェブサイトにて、電動車両5のユーザが予め登録することが可能である。例えば、電動車両5のユーザは、電動車両5のナンバープレート自体の画像、又はナンバープレートに記されている文字列等をウェブサイトに入力することにより、電動車両5の識別情報を登録する。また、電動車両5のユーザは、利用している電子決済システムの決済情報(例えば、クレジットカードの番号等)をウェブサイトに入力することにより、決済情報を電動車両5の識別情報に紐付けて登録する。
【0088】
この態様では、駐車料金及び電力料金の精算を、電子決済システムを用いて自動的に行うことが可能である。なお、クレジットカード以外にも、例えば特定の店舗が運営する駐車場においては、この店舗が発行するポイントカードを予め登録しておいてもよい。この場合、ポイントカードに付与されたポイントを用いて、駐車料金及び電力料金の精算を行うことが可能である。
【0089】
上記の態様では、ウェブサイトにて電動車両5の識別情報及び電子決済システムの決済情報を予め登録しておく必要があるが、この態様に限らない。例えば、電動車両5が駐車場に入場する際に、第1取得装置41は、電動車両5の識別情報だけでなく、電子決済システムの決済情報も取得してもよい。具体的には、決済情報は、QRコード(登録商標)等の二次元コード、又は電動車両5のユーザの所持する携帯端末(例えば、スマートフォン等)を読取装置にかざしてもらうことで取得する。そして、請求部24は、この決済情報を用いて、電子決済システムを介して請求してもよい。なお、決済情報は、料金の精算が完了した時点で消去されるのが好ましい。
【0090】
上述の実施形態において、例えば、第2取得装置32は、識別情報の入力を受け付けることにより、識別情報を取得してもよい。具体的には、操作部35が第2取得装置32を兼ねていてもよい。この態様では、車両(電動車両)5のユーザが操作部35にて車両5のナンバープレートに記された文字列を入力すると、操作部35(第2取得装置32)は、入力された文字列を車両5の識別情報として取得する。同様に、第1取得装置41は、識別情報の入力を受け付けることにより、識別情報を取得してもよい。この態様では、第1取得装置41は、車両5のユーザによる操作入力を受け付けるユーザインタフェースを備えていればよい。そして、車両5のユーザがユーザインタフェースにて車両5のナンバープレートに記された文字列を入力すると、ユーザインタフェース(第1取得装置41)は、入力された文字列を車両5の識別情報として取得する。
【0091】
上述の実施形態において、充電装置3は、電動車両5の蓄電池51から放電される直流電力を交流電力に変換し、変換した交流電力を電力系統6に供給することにより、蓄電池51を放電する機能を有していてもよい。つまり、充電装置3は、V2G(Vehicle to Grid)に対応していてもよい。この場合、請求部24は、放電電力量に関する放電パラメータに応じた電力料金を、駐車料金から減算して電動車両5のユーザに対して請求してもよい。放電パラメータは、放電電力量自体であってもよいし、放電時間等、放電電力量を他の物理量に換算した情報であってもよい。また、請求部24は、電動車両5のユーザが予め蓄電池51の充電及び/又は放電を許容している場合、許容したことへの対価を駐車料金から減算して電動車両5のユーザに対して請求してもよい。
【0092】
本開示でいう「対価」は、電動車両5の蓄電池51を、分散型電源としてVPP(Virtual Power Plant)に参加させることに対する対価である。対価は、一例として、金銭、特定の店舗等で使用可能であって金銭を代替するポイント、又は利用者が支払う料金の割引サービス等を含み得る。特定の店舗は、一例として、全国展開している店舗の他、駐車場が存在する地域の店舗、又は駐車場を管理する業者と契約している店舗等を含み得る。
【0093】
この場合、請求部24は、許容したことへの対価の他に、充電パラメータ及び/又は放電パラメータに応じた電力料金を、駐車料金に加算又は駐車料金から減算して電動車両5のユーザに対して請求してもよい。
【0094】
また、例えば電動車両5のユーザにより予め想定される駐車時間の入力があった場合、請求部24は、入力された駐車時間に応じて電力料金を融通してもよい。一例として、駐車時間が所定時間よりも長ければ、充電装置3は、電動車両5の蓄電池51を低速充電により充電することが可能である。この場合、請求部24は、充電装置3が急速充電を選択する場合と比較して、請求する電力料金を低くしてもよい。
【0095】
また、電力料金を算出する際における充電単価は、卸売電力価格に連動した時間別料金(ダイナミックプライシング)であってもよい。例えば、充電単価は、卸売電力価格が高い時間帯においては高く、卸売電力価格が低い時間帯においては低くなってもよい。この態様では、電動車両5の蓄電池51を充電した場合における電力料金の価格効率の最大化を図りやすい、という利点がある。
【0096】
上述の実施形態では、撮像装置10(第1取得装置41及び/又は第2取得装置32)は充電制御システム100の構成要素に含まれていないが、含まれていてもよい。つまり、充電制御システム100は、車両を撮像する撮像装置10を更に備えていてもよい。
【0097】
上述の実施形態では、充電装置3は充電制御システム100の構成要素に含まれていないが、含まれていてもよい。つまり、充電制御システム100は、充電装置3を更に備えていてもよい。この場合、充電制御システム100は、充電装置3に組み込まれていてもよい。この態様では、充電装置3の第2取得装置32が通信部1として機能し、充電装置3の処理部34が判定部11及び制御部12として機能すればよい。
【0098】
上述の実施形態において、充電制御システム100は、少なくとも取得部(通信部)1と、判定部11と、制御部12と、を備えていればよく、第1取得部21、第2取得部22、関連付け部23、及び請求部24については備えていなくてもよい。
【0099】
上述の実施形態では、充電装置3は料金請求システム200の構成要素に含まれていないが、含まれていてもよい。つまり、料金請求システム200は、充電装置3を更に備えていてもよい。この場合、料金請求システム200は、充電装置3に組み込まれていてもよい。この態様では、充電装置3の通信部33が第1取得部21として機能し、第2取得装置32が第2取得部22として機能し、処理部34が関連付け部23及び請求部24として機能すればよい。
【0100】
また、上述の実施形態では、駐車管理システム4は料金請求システム200の構成要素に含まれていないが、含まれていてもよい。つまり、料金請求システム200は、駐車管理システム4を更に備えていてもよい。この場合、料金請求システム200は、駐車管理システム4に組み込まれていてもよい。この態様では、駐車管理システム4の第1取得装置41が第1取得部21として機能し、通信部43が第2取得部22として機能し、処理部44が関連付け部23及び請求部24として機能すればよい。
【0101】
上述の実施形態において、料金請求システム200は、少なくとも第1取得部21と、第2取得部22と、関連付け部23と、請求部24と、を備えていればよく、取得部(通信部)1、判定部11、及び制御部12については備えていなくてもよい。
【0102】
上述の実施形態において、ネットワークN1は、インターネット等の公衆網に限らず、LAN(Local Area Network)等の閉域網であってもよい。また、上述の実施形態において、充電制御システム100及び料金請求システム200の通信部1、充電装置3の通信部33、及び駐車管理システム4の通信部43は、それぞれ有線通信により互いに通信可能であってもよい。
【0103】
上述の実施形態では、充電装置3は、複数台の車両5を駐車可能な時間貸し駐車場に設置されているが、これに限らない。例えば、充電装置3は、1台の車両のみを駐車可能な路上駐車場に設置されていてもよい。この場合、充電制御システム100、料金請求システム200、及び駐車管理システム4は、いずれも充電装置3に組み込まれてもよい。この態様では、第2取得装置32は、第1取得装置41を兼ねるのが好ましい。
【0104】
(まとめ)
以上述べたように、第1の態様に係る充電制御システム(100)は、取得部(1)と、判定部(11)と、制御部(12)と、を備える。取得部(1)は、車両(5)に関する車両情報を取得する。判定部(11)は、取得部(1)で取得した車両情報に基づいて、車両(5)が電動車両(5)であるか否かを判定する。制御部(12)は、判定部(11)にて車両(5)が電動車両(5)と判定された場合に、電動車両(5)の有する蓄電池(51)を充電する充電装置(3)を使用可能な状態とする。
【0105】
この態様によれば、充電装置(3)を不正規の方法で使用されるのを防ぎやすい、という利点がある。
【0106】
第2の態様に係る充電制御システム(100)では、第1の態様において、取得部(1)は、撮像装置(10)により撮像された車両(5)の画像を車両情報として取得する。判定部(11)は、取得部(1)にて取得した車両(5)の画像に基づいて、車両(5)が電動車両(5)であるか否かを判定する。
【0107】
この態様によれば、車両(5)のユーザの手によって車両情報を入力せずとも、車両(5)が電動車両(5)であるか否かを判定することができる、という利点がある。
【0108】
第3の態様に係る充電制御システム(100)は、第2の態様において、登録部(13)を更に備える。登録部(13)には、車両(5)の種別に関する種別情報と、車両(5)の識別情報と、を紐付けた登録情報が登録される。判定部(11)は、取得部(1)にて取得した車両(5)の画像に含まれる識別情報と、登録部(13)に登録された登録情報と、を照合することにより、車両(5)が電動車両(5)であるか否かを判定する。
【0109】
この態様によれば、予め登録された種別情報を参照することができるので、車両(5)が電動車両(5)であるか否かを判定する精度が向上しやすい、という利点がある。
【0110】
第4の態様に係る充電制御システム(100)は、第2又は第3の態様において、車両(5)を撮像する撮像装置(10)を更に備える。
【0111】
この態様によれば、充電装置(3)を不正規の方法で使用されるのを防ぎやすい、という利点がある。
【0112】
第5の態様に係る充電制御システム(100)では、第1の態様において、取得部(1)は、車両(5)に記憶されている車両(5)の種別に関する種別情報を車両情報として取得する。判定部(11)は、取得部(1)にて取得した種別情報に基づいて、車両(5)が電動車両(5)であるか否かを判定する。
【0113】
この態様によれば、予め登録された種別情報を参照することができるので、車両(5)が電動車両(5)であるか否かを判定する精度が向上しやすい、という利点がある。
【0114】
第6の態様に係る充電制御システム(100)では、第1~第5のいずれかの態様において、充電装置(3)は、電動車両(5)に接続可能なコネクタ(37)と、操作部(35)と、を備える。操作部(35)は、充電装置(3)からコネクタ(37)への充電電力の供給開始の指示を受け付け可能である。制御部(12)は、判定部(11)にて車両(5)が電動車両(5)と判定された場合に、操作部(35)を指示の受け付けを可能な状態とする。
【0115】
この態様によれば、充電装置(3)に既存の操作部(35)を用いて充電装置(3)を使用可能な状態と使用不可能な状態とに切り替えることができるので、充電装置(3)の状態を切り替えるための手段を別途用意する必要がない、という利点がある。
【0116】
第7の態様に係る充電制御システム(100)では、第1~第5のいずれかの態様において、充電装置(3)は、電動車両(5)に接続可能なコネクタ(37)と、保持部(36)と、を備える。保持部(36)は、コネクタ(37)を保持した状態でロック可能である。制御部(12)は、判定部(11)にて車両(5)が電動車両(5)と判定された場合に、保持部(36)のロックを解除する。
【0117】
この態様によれば、例えば第三者がコネクタ(37)を振り回す等、コネクタ(37)を不正規な方法で使用することを防止しやすい、という利点がある。
【0118】
第8の態様に係る充電制御システム(100)では、第1~第7のいずれかの態様において、制御部(12)は、判定部(11)にて車両(5)が電動車両(5)と判定された場合に、車両(5)を充電装置(3)の設置された場所まで誘導する。
【0119】
この態様によれば、例えば特定の充電装置(3)のみを使用可能な状態とした場合に、他の充電装置(3)の設置された場所に車両(5)が誤って移動してしまうのを防止しやすい、という利点がある。
【0120】
第9の態様に係る充電制御システム(100)では、第1~第8のいずれかの態様において、取得部(1)は、充電装置(3)とは別の場所に設置された情報取得装置(第1取得装置(41))から車両情報を取得する。
【0121】
この態様によれば、例えば複数台の駐車スペースを有する時間貸し駐車場において、充電装置(3)ごとに車両情報を取得する手段を設けずとも、充電制御システム(100)を適用することができる、という利点がある。
【0122】
第10の態様に係る充電制御システム(100)では、第1~第8のいずれかの態様において、取得部(1)は、充電装置(3)と同じ場所に設置された情報取得装置(第2取得装置(32))から車両情報を取得する。
【0123】
この態様によれば、例えば1台分の駐車スペースしかない路上駐車場においても充電制御システム(100)を適用することができる、という利点がある。
【0124】
第11の態様に係る充電制御システム(100)は、第1~第10のいずれかの態様において、充電装置(3)を更に備える。
【0125】
この態様によれば、充電装置(3)を不正規の方法で使用されるのを防ぎやすい、という利点がある。
【0126】
第12の態様に係る充電制御方法は、取得ステップ(ST11)と、判定ステップ(ST12)と、制御ステップ(ST13)と、を有する。取得ステップ(ST11)は、車両(5)に関する車両情報を取得するステップである。判定ステップ(ST12)は、取得ステップ(ST11)で取得した車両情報に基づいて、車両(5)が電動車両(5)であるか否かを判定するステップである。制御ステップ(ST13)は、判定ステップ(ST12)にて車両(5)が電動車両(5)と判定された場合に、電動車両(5)の有する蓄電池(51)を充電する充電装置(3)を使用可能な状態とするステップである。
【0127】
この態様によれば、充電装置(3)を不正規の方法で使用されるのを防ぎやすい、という利点がある。
【0128】
第13の態様に係るプログラムは、1以上のプロセッサに、第12の態様に係る充電制御方法を実行させる。
【0129】
この態様によれば、充電装置(3)を不正規の方法で使用されるのを防ぎやすい、という利点がある。
【0130】
第2~第11の態様に係る構成については、充電制御システム(100)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【符号の説明】
【0131】
100 充電制御システム
1 通信部(取得部)
10 撮像装置
11 判定部
12 制御部
13 登録部
3 充電装置
32 第2取得装置(情報取得装置)
35 操作部
36 保持部
37 コネクタ
41 第1取得装置(情報取得装置)
5 車両、電動車両
51 蓄電池
ST11 取得ステップ
ST12 判定ステップ
ST13 制御ステップ