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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-07
(45)【発行日】2024-11-15
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
   F21S 8/08 20060101AFI20241108BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20241108BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20241108BHJP
【FI】
F21S8/08 400
F21V23/00 160
F21Y115:10
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021029258
(22)【出願日】2021-02-25
(65)【公開番号】P2022130206
(43)【公開日】2022-09-06
【審査請求日】2023-11-20
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松本 文徳
【審査官】土谷 秀人
(56)【参考文献】
【文献】実開昭56-159915(JP,U)
【文献】実開昭54-113178(JP,U)
【文献】実開昭56-076206(JP,U)
【文献】実開昭55-47198(JP,U)
【文献】特開2020-87838(JP,A)
【文献】特開2014-89829(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 8/08
F21V 23/00
F21V 25/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポールと、
前記ポールの側面部に設けられた灯具と、
上面が露出し、前記ポールの上端開口を塞ぐ天蓋と、
前記天蓋から下方に突出し、前記ポール内に収まる突出部と、を備え、
前記突出部は、前記灯具に電力を供給する電源配線を固定するための電源配線固定部を有し、
前記天蓋は、前記ポールに対して着脱可能に設けられ、前記突出部は、前記ポールから引き出し可能である、
ことを特徴とする照明器具。
【請求項2】
ポールと、
前記ポールの側面部に設けられた灯具と、
前記ポールの上端開口を塞ぐ天蓋と、
前記天蓋から下方に突出し、前記ポール内に収まる突出部と、を備え、
前記突出部は、前記灯具に電力を供給する電源配線を固定するための電源配線固定部を有し、
前記天蓋は、前記ポールに対して着脱可能に設けられ、前記突出部は、前記ポールから引き出し可能であり、
前記突出部は、前記灯具から延びるリード線を固定するためのリード線固定部を更に有し、
前記突出部の一方向における片側を向く第一の面に、前記電源配線固定部が設けられ、
前記突出部の前記一方向における他側を向く第二の面に、前記リード線固定部が設けられる、
ことを特徴とする照明器具。
【請求項3】
前記電源配線と前記リード線を接続する口出し線を更に備え、
前記突出部は、前記突出部を前記一方向に貫通する貫通孔を更に有し、
前記貫通孔には、前記口出し線が通される、
ことを特徴とする請求項2に記載の照明器具。
【請求項4】
前記突出部は、前記口出し線を固定するための口出し線固定部を更に有し、
前記口出し線固定部は、前記突出部の前記第二の面に設けられている、
ことを特徴とする請求項3に記載の照明器具。
【請求項5】
前記灯具を複数備え、
前記リード線固定部には、複数の前記灯具のそれぞれから延びる前記リード線が固定可能である、
ことを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の照明器具。
【請求項6】
前記突出部は、前記天蓋の中心から前記一方向における前記第一の面側にずれて位置する、
ことを特徴とする請求項2から5のいずれか一項に記載の照明器具。
【請求項7】
前記突出部は、前記灯具から延びる落下防止用の索状体を固定するための索状体固定部を更に有する、
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の照明器具。
【請求項8】
前記ポールは、前記ポールの前記側面部から突出し、前記灯具を支持する筒状のアームを更に備え、
前記アームは、水平方向に対して1°から10°の範囲で上側に傾いた姿勢で、前記側面部に設けられ、
前記灯具から延びるリード線は、前記アームの内側を通って前記ポール内に引き入れられている、
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明器具に関し、より詳しくは、ポールと、ポールに設けられた灯具とを備える照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ポールと、ポールの先端部に取り付けた灯具とを備える照明ポールが記載されている。
【0003】
ポールは、その下部側面に点検口を有している。この点検口は点検口蓋によって塞がれる。
【0004】
灯具は、ポール内において電源ケーブルと接続されており、電源ケーブルからの給電によって、照らすことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】実用新案登録第3199500号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述した特許文献1に記載の発明のように、ポールの下部側面に点検口を有するものでは、灯具から延びるリード線と電源配線(電源ケーブル)との結線作業は、一般的に、点検口を介して行われる。
【0007】
点検口が小さいと結線作業が行いにくく、点検口が大きいと点検口を塞ぐ蓋も大きくなるため、ポールの意匠性が低下するおそれがある。
【0008】
上記事情に鑑みて、本開示は、灯具のリード線と電源配線との結線作業が行いやすいうえ、ポールの意匠性の低下を抑えることができる照明器具を提案することを、目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために本開示の一態様に係る照明器具は、ポールと、前記ポールの側面部に設けられた灯具と、前記ポールの上端開口を塞ぐ天蓋と、前記天蓋から下方に突出し、前記ポール内に収まる突出部と、を備える。前記突出部は、前記灯具に電力を供給する電源配線を固定するための電源配線固定部を有する。前記天蓋は、前記ポールに対して着脱可能に設けられ、前記突出部は、前記ポールから引き出し可能である。
【発明の効果】
【0010】
本開示の一態様に係る照明器具では、灯具のリード線と電源配線との結線作業が行いやすいうえ、ポールの意匠性の低下を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本開示の一実施形態に係る照明器具を示す一部破断正面図である。
図2図2は、同上の照明器具を示す正面図である。
図3図3は、同上の照明器具において、ポールから天蓋を取り外した状態を示す一部破断正面図である。
図4図4は、同上の照明器具の天蓋と突出部を示す斜視図である。
図5図5は、同上の天蓋と突出部を示す正面図である。
図6図6は、同上の天蓋と突出部を示す側面図である。
図7図7は、同上の照明器具を示す一部破断背面図である。
図8図8は、同上の照明器具を示す一部破断側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(一実施形態)
1.概要
図1に示す一実施形態の照明器具1は、ポール2と、ポール2の側面部に設けられた灯具3と、ポール2の上端開口210を塞ぐ天蓋4と、天蓋4から下方に突出し、ポール2内に収まる突出部5と、を備える。突出部5は、灯具3に電力を供給する電源配線6を固定するための電源配線固定部50を有する。天蓋4は、ポール2に対して着脱可能に設けられ、突出部5は、ポール2から引き出し可能である。
【0013】
上記構成を備える一実施形態の照明器具1では、ポール2から天蓋4を取り外すことができ、ポール2から引き出された突出部5を利用して、突出部5への電源配線6の固定作業と、灯具3から延びるリード線31と電源配線6との結線作業を行うことができる。そのため、一実施形態の照明器具1では、突出部5に固定されて位置が安定した電源配線6と灯具3のリード線31との結線作業をポール2の外側の広い空間で行うことができて、結線作業が行いやすい。そのうえ、一実施形態の照明器具1では、ポール2の下部側面に点検口及び蓋が不要であるため、ポール2の意匠性の低下を抑えることができる。
【0014】
2.詳細
続いて、一実施形態の照明器具1について図面を参照しながら更に詳しく説明する。照明器具1は、例えば、街路灯や道路灯として用いられる。以下では、ポール2が延びる方向を上下方向とし、ポール2と灯具3とが並ぶ方向を左右方向とし、この上下方向及び左右方向に対して直交する方向を前後方向として、各構成について説明する。なお、突出部5に対して電源配線6が位置する側が前方であり、その反対側が後方である。
【0015】
本実施形態の照明器具1は、ポール2、灯具3、天蓋4、及び突出部5に加えて、灯具3から延びるリード線31と電源配線6とを接続する口出し線7を備える。
【0016】
2-1.ポール
図1及び図2に示すように、ポール2は、中空の筒状であり、本実施形態では、円筒状である。ポール2は、地面等の設置面に起立状態で設置されるベース部20と、ベース部20の上端部に接続されるポールアダプタ21と、を有する。灯具3は、ポールアダプタ21に設けられている。ベース部20とポールアダプタ21のそれぞれは、例えば、上下方向に長い鋼管で形成される。ポール2の高さは、例えば、3.5m~4.5mである。
【0017】
ベース部20は、その上端部に、ポールアダプタ21の下端部の内側に収まる小径部200を有する。小径部200とポールアダプタ21の下端部とは、ボルト等の複数の固定具(図示せず)で固定される。ポールアダプタ21の下端部には、固定具が挿入される複数の挿入孔(図示せず)が、周方向に間隔をおいて設けられており、ポールアダプタ21の下端部の外周面のうち挿入孔に対応する部分には、ナット22が取り付けられている。このナット22に、固定具を挿入することで、ベース部20とポールアダプタ21とは固定される。本実施形態では、ポールアダプタ21は、小径部200に対して、小径部200の中心軸周りの任意の角度で、取付可能である。これにより、灯具3を適切な位置に配置することができる。
【0018】
なお、ポールアダプタ21の下端部の内周面とベース部20の外周面には、例えば、互いに係合するねじ構造を設けてもよい。
【0019】
ポールアダプタ21の上端開口210は、天蓋4によって塞がれる。上端開口210には、ポールアダプタ21に天蓋4を固定するねじ8を受けるねじ受け211が設けられている。本実施形態では、ねじ受け211は、直方体のブロック状であり、ねじ8が挿入されるねじ孔212が設けられている。上端開口210には、二つのねじ受け211が対向する位置に設けられている。
【0020】
ポール2の側面部(詳しくはポールアダプタ21の側面部)には、灯具3を支持する筒状のアーム23が設けられている。本実施形態では、ポールアダプタ21の側面部には、複数(詳しくは三つ)のアーム23が、上下方向に間隔をおいて設けられている。複数のアーム23は、上下方向に一列に並んで位置する。
【0021】
複数のアーム23のそれぞれは、中空の筒状であり、本実施形態では、円筒状である。複数のアーム23のそれぞれの中心軸230は、水平方向(言い換えるとポールアダプタ21の中心軸に対して直交する方向)に対して、1°~10°の範囲で上側に傾いている。複数のアーム23のそれぞれは、先端側(灯具3側)の部分ほど上方に位置している。
【0022】
そのため、各アーム23に通された灯具3のリード線31は、灯具3に近い部分ほど上側に位置するように傾けやすくて、結露水等の水分がリード線31を伝って灯具3へと至ることを抑えやすい。
【0023】
2-2.灯具
本実施形態では、照明器具1は、灯具3を複数(詳しくは三つ)備える。複数の灯具3は、構造が互いに共通している。
【0024】
灯具3は、本実施形態では、スポットライトである。灯具3は、LED(Light Emitting Diode)等の光源と、光源の点灯状態を制御する制御ユニットと、光源及び制御ユニットを保持する灯具本体30と、制御ユニットから延びるリード線31と、を備える。灯具3は更に、灯具本体30から延びる落下防止用の索状体32と、制御ユニットから延びるアース線33と、を備える。
【0025】
本実施形態の灯具3は、2本のリード線31を備える。2本のリード線31のそれぞれは、電気導体を絶縁物で被覆した絶縁電線であり、長手方向の一端部において、電気導体が露出している。アース線33は、電気導体を絶縁物で被覆した絶縁電線であり、長手方向の一端部において、電気導体が露出している。索状体32は、例えば、金属製のワイヤーで形成されている。索状体32は、その長手方向の一端部に環状の連結部320を有する。
【0026】
灯具3は更に、水平方向(図では前後方向)に平行な軸周りに回転可能であり、灯具3の照射方向を上下方向に調整可能な角度調整部34と、アーム23に対してアーム23の中心軸230周りに角度調整可能に取り付けられる筒状の取付部35と、を備える。
【0027】
本実施形態では、取付部35の内周面とアーム23の外周面には、互いに係合するねじ構造が設けられている。取付部35は、ねじ等の固定具(図示せず)によって、アーム23に対して回転不可に固定される。角度調整部34と取付部35をそれぞれ調整することで、灯具3の照射方向を変更することができる。
【0028】
灯具3は、取付部35をアーム23に固定することで、ポール2の側面部に取り付けられる。灯具3から延びるリード線31と索状体32とアース線33は、アーム23の内側を通って、ポールアダプタ21の内側に導入される。灯具3のポールアダプタ21への取付けは、工場にて行われる。
【0029】
灯具3は、リード線31を電源配線6に対して電気的に接続することで、電源配線6から電力が供給されて、光を照射することができる。
【0030】
2-3.天蓋
図1及び図3に示すように、天蓋4は、ポール2の上端開口210(つまりポールアダプタ21の上端開口210)を塞ぐように、ポール2に着脱可能に設けられる。本実施形態では、天蓋4は、付け外し可能なねじ8によってポール2に取り付けられており、これにより、ポール2に対して着脱可能に設けられている。
【0031】
図4に示すように、天蓋4は、板状であり、より詳しくは、円板状である。天蓋4には、ねじ8が挿入される貫通孔40が設けられている。本実施形態では、天蓋4には二つの貫通孔40が設けられている。二つの貫通孔40は、天蓋4のうち、ポールアダプタ21の二つの受け部211のねじ孔212に対応する位置に設けられている。天蓋4の下面には、突出部5の固定に用いる二つのボルト42が取り付けられている。
【0032】
図1に示すように、天蓋4は、ポールアダプタ21の上端面に、リング状のパッキン41を間に挟んだ状態で載せられ、この状態で、二つのねじ8によってポールアダプタ21に固定される。
【0033】
2-4.突出部
図4から図6には、灯具3の各線(リード線31、索状体32、及びアース線33)や電源配線6が固定されていない状態の突出部5が示されている。
【0034】
突出部5は、電源配線6を固定するための電源配線固定部50と、リード線31を固定するためのリード線固定部51と、口出し線7を固定するための口出し線固定部52と、を有する。
【0035】
突出部5は更に、索状体32を固定するための索状体固定部53と、突出部5を一方向に貫通する貫通孔54と、アース線33を固定するためのアース線固定部55と、を有する。
【0036】
突出部5の前記一方向における片側を向く第一の面570に、電源配線固定部50が設けられ、突出部5の前記一方向における他側を向く第二の面571に、リード線固定部51が設けられている。第二の面571には、口出し線固定部52とアース線固定部55が更に設けられている。
【0037】
本実施形態では、突出部5は、天蓋4の下面に沿って延びる矩形板状の横板部56と、横板部56の端辺の一つ(詳しくは前端辺)から直角に延びた矩形板状の縦板部57と、を備える。突出部5は、例えば、1枚の鋼板等の金属板をL字状に折り曲げて形成される。
【0038】
横板部56には、複数の貫通孔560が設けられている。天蓋4の下面に取り付けた各ボルト42を横板部56の各貫通孔560に通した状態で、各ボルト42にナット58を取り付けることで、横板部56は天蓋4の下面に固定される。なお、横板部56は、溶接によって天蓋4の下面に固定されてもよく、この場合、ボルト42、ナット58及び貫通孔560を省略できる。
【0039】
縦板部57は、上下方向を長手方向とする矩形状の平板である。縦板部57は、天蓋4の中心を通り、かつ天蓋4の厚み方向に延びる中心線L1に対して平行である。本実施形態では、縦板部57は、中心線L1に対して、電源配線固定部50が設けられた第一の面570側(つまり前側)にずれて位置している。
【0040】
縦板部57の上下方向の中央部に、縦板部57を厚み方向に貫通する貫通孔54が設けられている。縦板部57のうち、貫通孔54の周縁部には、リング状の保護部材540が取り付けられている。保護部材540は、例えば、樹脂製のブッシュである。
【0041】
縦板部57の厚み方向における片側(本実施形態では前側)を向く第一の面570に、電源配線固定部50が設けられている。電源配線固定部50は、貫通孔54の下方に位置している。本実施形態では、電源配線固定部50は、電源配線6を押さえるバンド500と、バンド500を縦板部57に固定する複数のねじ等の固定具501とで、構成されている。
【0042】
縦板部57の厚み方向における他側(本実施形態では後側)を向く第二の面571に、リード線固定部51と口出し線固定部52とアース線固定部55が設けられている。本実施形態では、リード線固定部51と口出し線固定部52は、貫通孔54の下方に位置する。リード線固定部51は、第二の面571の下端部に位置し、口出し線固定部52は、貫通孔54とリード線固定部51の間に位置する。アース線固定部55は、貫通孔54に対して水平方向に並んで位置する。
【0043】
リード線固定部51と口出し線固定部52のそれぞれは、本実施形態では、ねじ固定式結束バンドで構成されている。つまり、リード線固定部51と口出し線固定部52のそれぞれは、リード線31又は口出し線7を束ねる結束バンド510,520と、結束バンド510,520を縦板部57に固定するねじ等の固定具511,521とを有する。
【0044】
索状体固定部53は、縦板部57の下端部に設けられており、リード線固定部51に対して水平方向に並んで位置する。索状体固定部53は、本実施形態では、縦板部57を厚み方向に貫通する貫通孔530と、貫通孔530に取り付けられた連結部材531(図1等参照)と、で構成されている。連結部材531は、例えば、スクリュージョイントである。
【0045】
アース線固定部55は、本実施形態では、縦板部57に対して付け外し可能なねじ等の固定具550を備える。アース線固定部55には、アース接続線551(図8参照)の接続端子が固定具550によって固定される。アース接続線551は、電気導体を絶縁物で被覆した絶縁電線であり、長手方向の一端部に接続端子が取り付けられており、長手方向の他端部において電気導体が露出している。
【0046】
2-5.口出し線
図1に示す口出し線7は、電源配線6のリード線60と灯具3のリード線31とを接続する電線である。照明器具1は、2本の口出し線7を備える。本実施形態の照明器具1は更に、電源配線6が有するアース線61とアース接続線551とを接続するアース用口出し線10を備える。
【0047】
2本の口出し線7とアース用口出し線10のそれぞれは、電気導体を絶縁物で被覆した絶縁電線であり、長手方向の両端部において、電気導体が露出している。
【0048】
2-6.照明器具の配線構造
続いて、図1図7、及び図8に示す本実施形態の照明器具1の配線構造について説明する。なお、図1図7及び図8では、複数の灯具3のうち、一番上に位置する灯具3の各線(リード線31、索状体32、アース線33)のみを図示しており、他の二つの灯具3の各線については図示を省略している。
【0049】
図1及び図8に示すように、突出部5の電源配線固定部50には、電源配線6の一端部が固定されている。電源配線6は、2本のリード線60と1本のアース線61とを備えている。本実施形態では、電源配線6は、2本のリード線60と1本のアース線61とを保護皮膜で覆った電源ケーブルである。2本のリード線60は、2本の口出し線7に一対一で結線されており、2本の口出し線7を介して各灯具3の2本のリード線31につながっている。2本のリード線60と2本の口出し線7の結線部分にはそれぞれ、絶縁性のキャップ部材9が取り付けられている。1本のアース線61は、アース用口出し線10に結線されている。1本のアース線61とアース用口出し線10の結線部分には、絶縁性のキャップ部材9が取り付けられている。
【0050】
図7及び図8に示すように、突出部5のリード線固定部51には、灯具3の2本のリード線31がまとまって固定されている。なお、図示されていないが、複数の灯具3のうちの全ての灯具3のリード線31が、リード線固定部51に固定される。各灯具3のリード線31は、リード線固定部51の結束バンド510に、下から上に抜けるように挿入されている。なお、複数の灯具3のうち、突出部5よりも下方に位置する二つの灯具3の各リード線31は、対応するアーム23からポールアダプタ21内に出た後、一旦、対応するアーム23よりも下側に垂れてから突出部5へと延びるように、十分な長さに設けられている。
【0051】
本実施形態では、リード線固定部51には、各灯具3のアース線33も固定されている。各灯具3のアース線33も、リード線固定部51の結束バンド510に、下から上に抜けるように挿入されている。
【0052】
突出部5の口出し線固定部52には、2本の口出し線7と1本のアース用口出し線10がまとまって固定されている。口出し線7,10のそれぞれは、その長手方向の中間部が口出し線固定部52に固定されている。口出し線7,10の一端側の部分は、貫通孔54を通って、電源配線6側へと引き出されている。
【0053】
2本の口出し線7のそれぞれの他端部は、各灯具3のリード線31が結線されている。本実施形態では、2本の口出し線7のそれぞれに、3本のリード線31が結線されている。各口出し線7と各灯具3のリード線31の結線部分には、絶縁性のキャップ部材9が取り付けられている。
【0054】
アース用口出し線10の他端部と、各灯具3のアース線33と、アース接続線551とは、結線されている。アース用口出し線10と各灯具3のアース線33とアース接続線551の結線部分には、絶縁性のキャップ部材9が取り付けられている。これにより、突出部5のアース線固定部55には、電源配線6のアース線61と各灯具3のアース線33とがまとめて接続されている。
【0055】
突出部5の索状体固定部53には、各灯具3の索状体32がまとまって固定されている。本実施形態では、貫通孔530に取り付けた連結部材531に、各灯具3の索状体32の連結部320がつながれている。なお、複数の灯具3のうち、索状体固定部53からの距離が長い二つの灯具3の索状体32は、ワイヤー等の延長部材を介して、連結部材531に固定される。
【0056】
突出部5の各固定部50,51,52,53に各線6,31,33,7,10,32を固定する作業及び各電線同士の結線作業は、図3に示すように、ポールアダプタ21から天蓋4を取り外し、突出部5をポールアダプタ21の外側へ引き出した状態で行われる。
【0057】
突出部5の各固定部への各灯具3の各線及び口出し線7,10の固定作業と、各灯具3の各線、口出し線7,10、及びアース接続線551の結線作業とは、工場にて行われる。電源配線固定部50への電源配線6の固定作業と、電源配線6の各線60,61と口出し線7,10との結線作業とは、施工現場にて行われる。
【0058】
2-7.照明器具の設置方法
続いて、上述した照明器具1の設置方法の一例について説明する。
【0059】
まず、施工者は、ポール2のベース部20を、地面等の設置面に起立状態で設置する。次いで、施工者は、ベース部20の上端部の小径部200と、ポールアダプタ21の下端部とを接続する。
【0060】
ここで、ポールアダプタ21としては、上端開口210が天蓋4で閉塞され、複数の灯具3が各アーム23に取り付けられ、天蓋4の突出部5に、各灯具3のリード線31、索状体32、及びアース線33と、口出し線7,10とが固定されたものが用いられる。
【0061】
ベース部20とポールアダプタ21を接続する際、施工者は、灯具3の照射位置に合わせて、ベース部20に対するポールアダプタ21の向きを調整した後、固定具でポールアダプタ21と小径部200とを固定する。
【0062】
次いで、施工者は、ポールアダプタ21の上端開口210を塞ぐ天蓋4を固定するねじ8を取り外して、ポールアダプタ21から天蓋4を取り外す。
【0063】
次いで、施工者は、地中等からベース部20の内側に引き入れられている電源配線6の一端部を、ポールアダプタ21の上端開口210よりも上方へ引き上げる。
【0064】
次いで、施工者は、ポールアダプタ21の上端開口210の外側(上側)に配置した突出部5の電源配線固定部50に、電源配線6を固定する。次いで、施工者は、貫通孔54を通って電源配線6側へと延びた各口出し線7の一端部と、電源配線6の対応するリード線60とを結線する結線作業を行う。またこのとき、施工者は、貫通孔54を通って電源配線6側へと延びたアース用口出し線10の一端部と、電源配線6のアース線61とを結線する結線作業を行う。
【0065】
次いで、施工者は、天蓋4によってポールアダプタ21の上端開口210を閉じて、天蓋4とポールアダプタ21とをねじ8で固定する。
【0066】
メンテナンス等の際には、施工者は、ポールアダプタ21から天蓋4を取り外し、突出部5をポールアダプタ21の外側に引き出した状態で、各種の作業を行うことができる。
【0067】
3.作用効果
以上説明した本実施形態の照明器具1では、ポールアダプタ21から天蓋4を取り外すことができ、ポールアダプタ21から突出部5を引き出すことができる。そして、本実施形態の照明器具1では、引き出された突出部5を利用して、突出部5への電源配線6の固定作業と、各灯具3の各線31,33につながった口出し線7,10と電源配線6の各線60,61との結線作業を行うことができる。
【0068】
そのため、本実施形態の照明器具1では、突出部5に固定されて位置が安定した電源配線6の各線60,線61と口出し線7,10との結線作業をポールアダプタ21の外側の広い空間で行うことができて、結線作業が行いやすい。そのうえ、本実施形態の照明器具1では、ポール2の下部側面に点検口及び蓋が不要であるため、ポール2の意匠性の低下を抑えることができる。
【0069】
また、本実施形態の照明器具1では、天蓋4はポール2の上端に位置して、ポール2の設置面(地面等)からは見えにくいため、この点においても、ポール2の意匠性の低下を抑えることができる。
【0070】
また、本実施形態の照明器具1では、突出部5の口出し線固定部52に固定される口出し線7,10を備えることで、口出し線7,10と各灯具3の各線31,33とを工場で予め結線しておくことができる。そのため、本実施形態の照明器具1では、施工現場では、灯具3の数に関わらず、口出し線7,10と電源配線6の各線60,61の結線作業だけを行えばよくて、施工が容易に行える。
【0071】
また、本実施形態の照明器具1では、突出部5の第一の面570に電源配線固定部50を配置し、突出部5の第二の面571にリード線固定部51、口出し線固定部52、及びアース線固定部55を配置している。そのため、本実施形態の照明器具1では、施工現場で、電源配線固定部50に電源配線6を固定する作業と、電源配線6の各線60,61と口出し線7,10とを結線する作業とを行う際に、灯具3の各線が邪魔になりにくくて、施工がしやすい。
【0072】
また、本実施形態の照明器具1では、各灯具3の各線31,33と電源配線6の各線60,61とを、貫通孔54を通る口出し線7,10を介して接続している。そのため、本実施形態の照明器具1では、各灯具3の各線31,33や電源配線6の各線60,61が突出部5からはみ出しにくい。よって、本実施形態の照明器具1では、ポールアダプタ21に対して突出部5を出し入れする際に、灯具3の各線31,33や電源配線6の各線60,61が突出部5とポールアダプタ21の内面との間に挟まって不具合が生じることを抑制できる。
【0073】
また、本実施形態の照明器具1では、電源配線6、灯具3の各線31,33、及び口出し線7,10のそれぞれが、突出部5の各固定部50,51,52に固定されているため、位置が安定しやすく、天蓋4を着脱する仕様であっても、結線状態を維持しやすい。
【0074】
また、本実施形態の照明器具1では、突出部5の縦板部57が、天蓋4の中心を通る中心線L1に対して、電源配線固定部50が設けられた第一の面570側にずれて位置している。そのため、本実施形態の照明器具1では、天蓋4をポール2の上端に取り付けた状態において、縦板部57の第二の面571とこれに対向するポールアダプタ21の内面との間に生じる空間を広くできる。これにより、本実施形態の照明器具1では、第二の面571側の各固定部(51,52,55)に固定された、複数の灯具3のそれぞれが備える各線(リード線31、索状体32、及びアース線33)と、ポール2の内面との接触を抑制することができる。
【0075】
また、本実施形態の照明器具1では、各灯具3の各線31,33を、ポールアダプタ21の傾斜させたアーム23の内側に通しているため、各線31,33のアーム23の内側の部分を灯具3に近い部分ほど上方に位置させやすい。そのため、本実施形態の照明器具1では、ポールアダプタ21内に発生した結露水等の水分が、各線31,33を伝って灯具3へと至って灯具3に不具合が生じることを抑制しやすい。
【0076】
また、本実施形態の照明器具1では、突出部5に、リード線固定部51、口出し線固定部52、アース線固定部55、及び索状体固定部53を設けているため、突出部5を引き出させば、全ての線の接続状態を確認することができて、メンテナンスを行いやすい。
【0077】
4.変形例
続いて、上述した照明器具1の変形例について説明する。以下に説明する各変形例は適宜組み合わせ可能である。
【0078】
突出部5は、電源配線固定部50のみを有し、リード線固定部51、口出し線固定部52、索状体固定部53、及び貫通孔54のうちの一部または全部を有さなくてもよい。
【0079】
電源配線固定部50は、リード線固定部51及び口出し線固定部52と同様に、突出部5の第二の面571に設けてもよい。
【0080】
照明器具1は、口出し線7を備えなくてもよく、灯具3のリード線31と電源配線6の各リード線60とは直接結線してもよい。また、照明器具1は、アース用口出し線10を備えなくてもよく、電源配線6のアース線61とアース接続線551とは直接結線してもよい。
【0081】
照明器具1が備える灯具3の数は、三つに限らず、一つ、二つ、または四つ以上であってもよい。
【0082】
ポール2が備えるアーム23は、水平方向に対して1°~10°の範囲で上側に傾いて設けられることに限らず、水平方向に対して平行であってもよいし、上記以外の範囲で傾いてもよい。
【0083】
突出部5(詳しくは縦板部57)は、天蓋4の中心からずれて位置しなくてもよく、天蓋4の中心を通る中心線L1上に位置してもよい。
【0084】
索状体固定部53は、連結部材531を有さず、貫通孔530のみで構成されてもよく、この場合、各灯具3の索状体32は、貫通孔530に通されて突出部5に固定される。
【0085】
突出部5は、天蓋4と一体に成形されてもよく、天蓋4の一部で構成されてもよい。
【0086】
天蓋4は、ねじ8による固定以外の手段で、ポール2に対して着脱可能に設けてもよい。
【0087】
貫通孔54は、本実施形態では円形状の孔であるが、縦板部57の左右方向の端辺から切り欠いた孔であってもよい。この場合も、貫通孔54の形状に対応して例えばU字状に設けられた保護部材540を、切欠き形状の貫通孔54の孔縁部に取り付けることが好ましい。
【0088】
また、縦板部57のうち貫通孔54の周縁部は、カール形状に設けてもよく、この場合、保護部材540を省略できる。
【0089】
ポール2のベース部20は、既設のポールであってもよく、ポールアダプタ21は、交換用の部品として利用してもよい。
【0090】
5.まとめ
以上説明した実施形態及びその変形例のように、第一態様の照明器具(1)は、下記の構成を備える。
【0091】
すなわち、第一態様の照明器具(1)は、ポール(2)と、ポール(2)の側面部に設けられた灯具(3)と、ポール(2)の上端開口(210)を塞ぐ天蓋(4)と、天蓋(4)から下方に突出し、ポール(2)内に収まる突出部(5)と、を備える。突出部(5)は、灯具(3)に電力を供給する電源配線(6)を固定するための電源配線固定部(50)を有する。天蓋(4)は、ポール(2)に対して着脱可能に設けられ、突出部(5)は、ポール(2)から引き出し可能である。
【0092】
上記構成を備える第一態様の照明器具(1)では、ポール(2)から天蓋(4)を取り外すことができ、ポール(2)から突出部(5)を引き出すことができる。そして、第一態様の照明器具(1)では、引き出した突出部(5)を利用して、突出部(5)への電源配線(6)の固定作業と、灯具(3)から延びるリード線(31)と電源配線(6)との結線作業を行うことができる。そのため、第一態様の照明器具(1)では、突出部(5)に固定されて位置が安定した電源配線(6)と灯具(3)のリード線(31)との結線作業をポール(2)の外側の広い空間で行うことができて、結線作業が行いやすい。そのうえ、第一態様の照明器具(1)では、ポール(2)の下部側面に点検口及び蓋が不要であるため、ポール(2)の意匠性の低下を抑えることができる。
【0093】
また、上述した実施形態及びその変形例のように、第二態様の照明器具(1)は、第一態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0094】
すなわち、第二態様の照明器具(1)では、突出部(5)は、灯具(3)から延びるリード線(31)を固定するためのリード線固定部(51)を更に有する。突出部(5)の一方向における片側を向く第一の面(570)に、電源配線固定部(50)が設けられ、突出部(5)の前記一方向における他側を向く第二の面(571)に、リード線固定部(51)が設けられる。
【0095】
上記構成を備える第二態様の照明器具(1)では、突出部(5)の片側と他側に分けて電源配線(6)と灯具(3)のリード線(31)とを固定できる。そのため、第二態様の照明器具(1)では、施工現場において、突出部(5)の電源配線固定部(50)に電源配線(6)を固定する際に、灯具(3)のリード線(31)が邪魔になりにくくて、施工しやすい。また、第二態様の照明器具(1)では、突出部(5)に固定されて位置が安定したリード線(31)と電源配線(6)とを結線することができるため、結線作業が行いやすく、また、リード線(31)と電源配線(6)とが結線された状態を維持しやすい。
【0096】
また、上述した実施形態及びその変形例のように、第三態様の照明器具(1)は、第二態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0097】
すなわち、第三態様の照明器具(1)は、電源配線(6)とリード線(31)を接続する口出し線(7)を更に備える。突出部(5)は、突出部(5)を前記一方向に貫通する貫通孔(54)を更に有する。貫通孔(54)には、口出し線(7)が通される。
【0098】
上記構成を備えることで第三態様の照明器具(1)では、突出部(5)の片側に固定された電源配線(6)と他側に固定された灯具(3)のリード線(31)との結線を、突出部(5)に設けた貫通孔(54)を通した口出し線(7)を介して行うことができる。そのため、第三態様の照明器具(1)では、天蓋(4)でポール(2)の上端開口(210)を閉じた状態において、リード線(31)や電源配線(6)が、突出部(5)とポール(2)の間に挟まれて不具合が生じることを抑制することができる。
【0099】
また、上述した実施形態及びその変形例のように、第四態様の照明器具(1)は、第三態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0100】
すなわち、第四態様の照明器具(1)では、突出部(5)は、口出し線(7)を固定するための口出し線固定部(52)を更に有する。口出し線固定部(52)は、突出部(5)の第二の面(571)に設けられている。
【0101】
上記構成を備えることで第四態様の照明器具(1)では、口出し線(7)を口出し固定部(52)に固定することができるため、口出し線(7)の位置が安定しやすい。そのため、第四態様の照明器具(1)では、口出し線(7)と電源配線(6)との結線作業と口出し線(7)とリード線(31)との結線作業が行いやすい。また、第四態様の照明器具(1)では、突出部(5)のうち、電源配線固定部(50)とは反対側に口出し線固定部(52)が位置する。そのため、第四態様の照明器具(1)では、施工現場において、突出部(5)の電源配線固定部(50)に電源配線(6)を固定する際に、口出し線(7)が邪魔になりにくい。
【0102】
また、上述した実施形態及びその変形例のように、第五態様の照明器具(1)は、第二から第四のいずれか一つの態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0103】
すなわち、第五態様の照明器具(1)では、灯具(3)を複数備える。リード線固定部(51)には、複数の灯具(3)のそれぞれから延びるリード線(31)が固定可能である。
【0104】
上記構成を備えることで第五態様の照明器具(1)では、複数の灯具(3)のリード線(31)をリード線固定部(51)にまとめて固定することができて、各灯具(3)のリード線(31)の位置が安定しやすく、結線作業が行いやすい。
【0105】
また、上述した実施形態及びその変形例のように、第六態様の照明器具(1)は、第二から第五のいずれか一つの態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0106】
すなわち、第六態様の照明器具(1)では、突出部(5)は、天蓋(4)の中心から前記一方向における第一の面(570)側にずれて位置する。
【0107】
上記構成を備えることで第六態様の照明器具(1)では、天蓋(4)でポール(2)の上端開口(210)を塞いだ状態において、突出部(5)の第二の面(571)とこれに対向するポール(2)の内面との間の空間を広くできる。そのため、第六態様の照明器具(1)では、第二の面(571)に固定される灯具(3)のリード線(31)の数を多くても、リード線(31)がポール(2)の内面に押し当たって結線状態が解除される等の不具合が生じることを抑制することができる。
【0108】
また、上述した実施形態及びその変形例のように、第七態様の照明器具(1)は、第一から第六のいずれか一つの態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0109】
すなわち、第七態様の照明器具(1)では、突出部(5)は、灯具(3)から延びる落下防止用の索状体(32)を固定するための索状体固定部(53)を更に有する。
【0110】
上記構成を備える第七態様の照明器具(1)では、突出部(5)を、灯具(3)の落下防止用の索状体(32)を固定する部分としても利用できる。また、第七態様の照明器具(1)では、天蓋(4)をポール(2)から取り外して突出部(5)を引き出せば、突出部(5)と索状体(32)との固定状態を確認できるため、索状体(32)の接続ミスを防ぎやすい。
【0111】
また、上述した実施形態及びその変形例のように、第八態様の照明器具(1)は、第一から第七のいずれか一つの態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0112】
すなわち、第八態様の照明器具(1)では、ポール(2)は、ポール(2)の前記側面部から突出し、灯具(3)を支持する筒状のアーム(23)を更に有する。アーム(23)は、水平方向に対して1°から10°の範囲で上側に傾いた姿勢で、前記側面部に設けられている。灯具(3)から延びるリード線(31)は、アーム(23)の内側を通ってポール(2)内に引き入れられている。
【0113】
上記構成を備える第八態様の照明器具(1)では、灯具(3)から延びるリード線(31)を、アーム(23)の傾斜に合わせて、灯具(3)に近い部分ほど上方に位置するように傾かせやすい。そのため、第八態様の照明器具(1)では、ポール(2)内に生じた結露水等の水分が、リード線(31)を伝って灯具(3)へと至り難くて、灯具(3)に不具合が生じることを抑制しやすい。
【0114】
以上、本開示を添付図面に示す実施形態に基づいて説明したが、本開示は上記の実施形態に限定されるものではなく、本開示の意図する範囲内であれば、適宜の設計変更が可能である。
【符号の説明】
【0115】
1 照明器具
2 ポール
23 アーム
210 上端開口
3 灯具
31 リード線
32 索状体
4 天蓋
5 突出部
50 電源配線固定部
51 リード線固定部
52 口出し線固定部
53 索状体固定部
54 貫通孔
570 第一の面
571 第二の面
6 電源配線
7 口出し線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8