(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-07
(45)【発行日】2024-11-15
(54)【発明の名称】サーバー装置、プログラム、方法、及び端末装置
(51)【国際特許分類】
H04L 51/04 20220101AFI20241108BHJP
G06F 21/62 20130101ALI20241108BHJP
G06Q 10/0639 20230101ALI20241108BHJP
G06Q 50/00 20240101ALI20241108BHJP
G06Q 50/04 20120101ALI20241108BHJP
G06F 16/907 20190101ALI20241108BHJP
【FI】
H04L51/04
G06F21/62 345
G06Q10/0639
G06Q50/00 300
G06Q50/04
G06F16/907
(21)【出願番号】P 2022548326
(86)(22)【出願日】2020-09-10
(86)【国際出願番号】 JP2020034355
(87)【国際公開番号】W WO2022054210
(87)【国際公開日】2022-03-17
【審査請求日】2023-09-05
(73)【特許権者】
【識別番号】520353019
【氏名又は名称】Beatrust株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】230121016
【氏名又は名称】小笠原 匡隆
(72)【発明者】
【氏名】原 邦雄
(72)【発明者】
【氏名】久米 雅人
(72)【発明者】
【氏名】長岡 諒
【審査官】前田 健人
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0007009(US,A1)
【文献】特開2017-215714(JP,A)
【文献】特開2005-293261(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 51/00-67/75
G06F 21/62
G06Q 10/0639
G06Q 50/00
G06Q 50/04
G06F 16/907
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1又は複数の情報記憶装置、及び第1端末装置を含む複数の端末装置との間でネットワークを介して所定の情報の送受信をするように構成された通信インターフェイスと、
所定の指示命令に加え、前記第1端末装置を保持する第1ユーザのユーザID情報に対応付けて前記第1ユーザに対して付与されたタグ情報を記憶するように構成されたメモリと、
前記メモリに記憶された前記所定の指示命令に基づいて、
前記1又は複数の情報記憶装置のうちの少なくとも一つから前記第1ユーザに関連付けられた自由文形式のソース情報を、前記通信インターフェイスを介して受信し、
受信された前記ソース情報から前記第1ユーザに付与される可能性のあるタグ情報を抽出し、
抽出されたタグ情報を前記メモリに前記第1ユーザの識別情報に対応付けて記憶可能にする
ための処理をするように構成されたプロセッサと、
を含
み、
前記ソース情報は、前記第1ユーザが所属する組織において前記第1ユーザに対して付与された人事評価情報を含む
サーバー装置。
【請求項2】
前記1又は複数の情報記憶装置のうちの少なくとも一つは、不特定多数のユーザによるアクセスが制限された情報記憶装置である、請求項1に記載のサーバー装置。
【請求項3】
前記1又は複数の情報記憶装置のうちの少なくとも一つは、前記第1ユーザが所属する組織に属するユーザ以外のユーザによるアクセスが制限された情報記憶装置である、請求項1又は2に記載のサーバー装置。
【請求項4】
前記ソース情報は、前記第1ユーザが所属する組織に所属するユーザ以外のユーザによる閲覧が制限された情報である、請求項1~3のいずれか一項に記載のサーバー装置。
【請求項5】
前記ソース情報は、前記第1ユーザが保持する前記第1端末装置と、前記第1ユーザとは異なる第2ユーザが保持する第2端末装置との間で送信または受信されたメッセージ情報を含む、請求項1~
4のいずれか一項に記載のサーバー装置。
【請求項6】
抽出された前記タグ情報は、前記第1端末装置に対して推薦タグ情報として送信される、請求項1~
5のいずれか一項に記載のサーバー装置。
【請求項7】
前記第1端末装置に送信された前記タグ情報は、前記第1端末装置の前記第1ユーザによる選択の受け付けに応じて、前記第1ユーザの識別情報に対応付けて前記メモリに記憶される、請求項
6に記載のサーバー装置。
【請求項8】
前記メモリに記憶可能にされた前記タグ情報は、前記ソース情報から抽出されたタグ情報に加え、前記第1ユーザとは異なる第2ユーザによって入力されたタグ情報を含む、請求項1~
7のいずれか一項に記載のサーバー装置。
【請求項9】
前記メモリは、抽出されるタグ情報の候補となる複数の候補タグ情報を記憶するように構成され、
前記抽出は、前記メモリに記憶された前記複数の候補タグ情報と前記ソース情報とを比較することによって行われる、
請求項1~
8のいずれか一項に記載のサーバー装置。
【請求項10】
前記抽出は、前記ソース情報を形態素解析することによって行われる、請求項1~
9のいずれか一項に記載のサーバー装置。
【請求項11】
プロセッサは、抽出されたタグ情報に対して前記形態素解析に基づく重み付けを行うように構成された、請求項
10に記載のサーバー装置。
【請求項12】
1又は複数の情報記憶装置、及び第1端末装置を含む複数の端末装置との間でネットワークを介して所定の情報の送受信をするように構成された通信インターフェイスと、前記第1端末装置を保持する第1ユーザのユーザID情報に対応付けて前記第1ユーザに対して付与されたタグ情報を記憶するように構成されたメモリとを含むコンピュータを、
前記1又は複数の情報記憶装置のうちの少なくとも一つから前記第1ユーザに関連付けられた自由文形式のソース情報を、前記通信インターフェイスを介して受信し、
受信された前記ソース情報から前記第1ユーザに付与される可能性のあるタグ情報を抽出し、
前記ソース情報は、前記第1ユーザが所属する組織において前記第1ユーザに対して付与された人事評価情報を含み、
抽出されたタグ情報を前記メモリに前記第1ユーザの識別情報に対応付けて記憶可能にする
ように構成されたプロセッサ、
として機能させるプログラム。
【請求項13】
1又は複数の情報記憶装置、及び第1端末装置を含む複数の端末装置との間でネットワークを介して所定の情報の送受信をするように構成された通信インターフェイスと、所定の指示命令に加え、前記第1端末装置を保持する第1ユーザのユーザID情報に対応付けて前記第1ユーザに対して付与されたタグ情報を記憶するように構成されたメモリとを含むコンピュータにおいて、プロセッサが前記指示命令を実行することによってなされる方法であって、
前記1又は複数の情報記憶装置のうちの少なくとも一つから前記第1ユーザに関連付けられた自由文形式のソース情報を、前記通信インターフェイスを介して受信する段階と、
受信された前記ソース情報から前記第1ユーザに付与される可能性のあるタグ情報を抽出する段階と、
抽出されたタグ情報を前記メモリに前記第1ユーザの識別情報に対応付けて記憶可能にする段階と、
を含
み、
前記ソース情報は、前記第1ユーザが所属する組織において前記第1ユーザに対して付与された人事評価情報を含む方法。
【請求項14】
1又は複数の情報記憶装置と通信可能に接続されたサーバー装置との間でネットワークを介して所定の情報の送受信をするように構成された通信インターフェイスと、
所定の指示命令に加え、ユーザの識別情報に対応付けて前記ユーザに対して付与されたタグ情報を記憶するように構成されたメモリと、
前記ユーザからの指示入力を受け付けるように構成された入力インターフェイスと、
前記所定の指示命令に基づいて、
前記1又は複数の情報記憶装置のうちの少なくとも一つから前記ユーザに関連付けられた自由文形式のソース情報を受信した前記サーバー装置において抽出されたタグ情報を、前記ユーザに付与される可能性のあるタグ情報として、前記通信インターフェイスを介して受信し、
前記受信したタグ情報を前記メモリに記憶する
ための処理をするように構成されたプロセッサと、
を含
み、
前記ソース情報は、前記ユーザが所属する組織において前記ユーザに対して付与された人事評価情報を含む端末装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、各ユーザが保持する端末装置間で様々な情報の交換を行うためのサーバー装置、プログラム、方法及び端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、ネットワークを通じてあるユーザと友人関係にある他のユーザとの間でメッセージのやり取りを行ったり、当該ユーザが当該他のユーザや不特定多数のユーザに対して様々な情報発信をするためのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)が知られていた。例えば、特許文献1には、適切な相手との間でのみ、フレンド関係の申請・構築等が可能な個人情報管理システムであって、実際に適切な相手であるか否かを各ユーザの電話帳を参照することで判断することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、上記のような技術を踏まえ、本開示では、よりユーザにとって使い勝手の良いサービス提供が可能なサーバー装置、プログラム、方法、及び端末装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様によれば、「1又は複数の情報記憶装置、及び第1端末装置を含む複数の端末装置との間でネットワークを介して所定の情報の送受信をするように構成された通信インターフェイスと、所定の指示命令に加え、前記第1端末装置を保持する第1ユーザのユーザID情報に対応付けて前記第1ユーザに対して付与されたタグ情報を記憶するように構成されたメモリと、前記メモリに記憶された前記所定の指示命令に基づいて、前記1又は複数の情報記憶装置のうちの少なくとも一つから前記第1ユーザに関連付けられた自由文形式のソース情報を、前記通信インターフェイスを介して受信し、受信された前記ソース情報から前記第1ユーザに付与される可能性のあるタグ情報を抽出し、抽出されたタグ情報を前記メモリに前記第1ユーザの識別情報に対応付けて記憶可能にするための処理をするように構成されたプロセッサと、を含むサーバー装置」が提供される。
【0006】
本開示の一態様によれば、「1又は複数の情報記憶装置、及び第1端末装置を含む複数の端末装置との間でネットワークを介して所定の情報の送受信をするように構成された通信インターフェイスと、前記第1端末装置を保持する第1ユーザのユーザID情報に対応付けて前記第1ユーザに対して付与されたタグ情報を記憶するように構成されたメモリとを含むコンピュータを、前記1又は複数の情報記憶装置のうちの少なくとも一つから前記第1ユーザに関連付けられた自由文形式のソース情報を、前記通信インターフェイスを介して受信し、受信された前記ソース情報から前記第1ユーザに付与される可能性のあるタグ情報を抽出し、抽出されたタグ情報を前記メモリに前記第1ユーザの識別情報に対応付けて記憶可能にするように構成されたプロセッサ、として機能させるプログラム」が提供される。
【0007】
本開示の一態様によれば、「1又は複数の情報記憶装置、及び第1端末装置を含む複数の端末装置との間でネットワークを介して所定の情報の送受信をするように構成された通信インターフェイスと、所定の指示命令に加え、前記第1端末装置を保持する第1ユーザのユーザID情報に対応付けて前記第1ユーザに対して付与されたタグ情報を記憶するように構成されたメモリとを含むコンピュータにおいて、プロセッサが前記指示命令を実行することによってなされる方法であって、前記1又は複数の情報記憶装置のうちの少なくとも一つから前記第1ユーザに関連付けられた自由文形式のソース情報を、前記通信インターフェイスを介して受信する段階と、受信された前記ソース情報から前記第1ユーザに付与される可能性のあるタグ情報を抽出する段階と、抽出されたタグ情報を前記メモリに前記第1ユーザの識別情報に対応付けて記憶可能にする段階と、を含む方法」が提供される。
【0008】
本開示の一態様によれば、「1又は複数の情報記憶装置と通信可能に接続されたサーバー装置との間でネットワークを介して所定の情報の送受信をするように構成された通信インターフェイスと、所定の指示命令に加え、ユーザの識別情報に対応付けて前記ユーザに対して付与されたタグ情報を記憶するように構成されたメモリと、前記ユーザからの指示入力を受け付けるように構成された入力インターフェイスと、前記所定の指示命令に基づいて、前記1又は複数の情報記憶装置のうちの少なくとも一つから前記ユーザに関連付けられた自由文形式のソース情報を受信した前記サーバー装置において抽出されたタグ情報を、前記ユーザに付与される可能性のあるタグ情報として、前記通信インターフェイスを介して受信し、前記受信したタグ情報を前記メモリに記憶するための処理をするように構成されたプロセッサと、を含む端末装置」が提供される。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、よりユーザにとって使い勝手の良いサービス提供が可能なサーバー装置、プログラム、方法、及び端末装置を提供することができる。
【0010】
なお、上記効果は説明の便宜のための例示的なものであるにすぎず、限定的なものではない。上記効果に加えて、または上記効果に代えて、本開示中に記載されたいかなる効果や当業者であれば明らかな効果を奏することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、本開示に係るシステム1の構成を概略的に示す概念図である。
【
図2】
図2は、本開示に係るサーバー装置100の構成の例を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、本開示に係る端末装置300の構成の例を示すブロック図である。
【
図4A】
図4Aは、本開示に係るサーバー装置100に記憶されるユーザ情報テーブルを概念的に示す図である。
【
図4B】
図4Bは、本開示に係る情報記憶装置200に記憶される人事評価情報テーブルを概念的に示す図である。
【
図4C】
図4Cは、本開示に係る情報記憶装置200に記憶されるメッセージ情報テーブルを概念的に示す図である。
【
図4D】
図4Dは、本開示に係るサーバー装置100に記憶される候補タグ情報テーブルを概念的に示す図である。
【
図4E】
図4Eは、本開示に係る情報記憶装置200に記憶される人事評価情報を概念的に示す図である。
【
図5】
図5は、本開示に係るシステム1において実行される処理シーケンスを示す図である。
【
図6】
図6は、本開示に係るサーバー装置100において実行される処理フローを示す図である。
【
図7】
図7は、本開示に係る端末装置300において実行される処理フローを示す図である。
【
図8】
図8は、本開示に係る端末装置300において実行される処理フローを示す図である。
【
図9】
図9は、本開示に係る端末装置300に表示される画面の例を示す図である。
【
図10】
図10は、本開示に係る端末装置300に表示される画面の例を示す図である。
【
図11】
図11は、本開示に係る端末装置300に表示される画面の例を示す図である。
【
図12】
図12は、本開示に係る端末装置300に表示される画面の例を示す図である。
【
図13】
図13は、本開示に係る端末装置300に表示される画面の例を示す図である。
【
図14】
図14は、本開示に係る端末装置300に表示される画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
添付図面を参照して本開示の様々な実施形態を説明する。なお、図面における共通する構成要素には同一の参照符号が付されている。
【0013】
1.本開示に係るシステムの概要
本開示に係るシステムは、主にサーバー装置、ユーザが保持する端末装置、サーバー装置と通信可能に接続された情報記憶装置を含む。当該システムは、一例としては、複数のユーザ間でのメッセージのやり取り、自身のプロフィール情報だけではなく他のユーザのプロフィール情報を閲覧しその他のユーザとネットワークを介して特定の関係性の構築、及び/又は他のユーザが発信する様々な情報の閲覧などを行うことが可能な、ネットワーキングサービスに利用される。
【0014】
ここで、他のユーザが得意とする事項や、他のユーザの嗜好を示す事項、他のユーザが人となりを示す事項などが他のプロフィール情報に含まれていた場合、他のユーザを検索するときや、閲覧時に他のユーザのことを理解するときに有益である。そこで、本開示に係るシステムでは、各ユーザのプロフィール情報として、各ユーザに関連する情報として付与されたキーワード情報、すなわちタグ情報を記憶可能とする。また、本開示に係るシステムでは、各ユーザに対応付けられた様々なソース情報(例えば、各ユーザの人事評価情報や各ユーザが送受信したメッセージ情報などのように自由文形式の情報)からそのようなタグ情報を自動的に抽出することで、ユーザ自身に対する他のユーザからの評価をタグ情報として反映可能とする。さらに、不特定多数のユーザが容易にアクセスできるソース情報ではなく、例えば各ユーザが所属する組織内でのみアクセスできるソース情報などを用いることによって、各ユーザのより具体的かつ機密性の高いタグ情報を付与することができる。
【0015】
なお、本開示において、「タグ情報」とは、上記のとおりユーザに関連する情報として記憶されたキーワード情報のことをいい、得意とする事項、嗜好を示す事項など、特定の意味合いを有する情報のみには限定されない。また、タグ情報は、端的には「知的財産」、「スイーツ好き」などのように1単語または複数単語の組み合わせにより構成されるが、「特許に強い」などのように文章形式で構成されているものであってもよい。
【0016】
また、本開示において、タグ情報は典型的には自由文形式のソース情報から自動的に抽出されうるが、この「自由文形式のソース情報」は、タグ情報の抽出のみを目的として、タグ情報の抽出用にあらかじめ決められた表現形式となるように入力されたものではなく、他の目的や用途のために入力されたソース情報を意味しているにすぎない。典型的には、人事評価情報(例えば
図4E)やメッセージ情報などのように、会話や文章などのように散文形式で入力された情報がソース情報として用いられる。
【0017】
また、本開示において、ソース情報は情報記憶装置に記憶される。このような情報記憶装置は、サーバー装置と別体として構成されたものであってもよいし、一体として構成されたものであってもよく、さらに情報の記憶のみを目的としたものである必要はない。また、情報記憶装置は、好ましくは、不特定多数のユーザのアクセスが制限される装置が良い。典型的には、あるユーザが所属する組織により許容された特定のユーザのみがアクセスできるような社内の人事評価情報が記憶された装置や、社員向けチャット/メッセージサービスのサーバー装置、社内の業務管理用のサーバー装置、社内の開発情報共有用のサーバー装置などが挙げられる。このような情報記憶装置に記憶されるソース情報の具体例としては、上記のとおり人事評価情報やメッセージ情報が挙げられるが、他に設計書類、議事録などの社内ドキュメント、対象者のSNSデータなどが挙げられる。
【0018】
また、本開示において、「第1ユーザ」及び「第2ユーザ」、並びに「第1端末装置」及び「第2端末装置」は、各ユーザ及び各端末装置を互いに区別するためにそれぞれ「第1」及び「第2」と称しているにすぎない。つまり、第1ユーザであったとしても、ある処理を行うときには第2ユーザにもなりうる(その逆も同様である。)。さらに、第1端末装置であったとしても、ある処理・機能を実行するときには第2端末装置にもなりうる(その逆も同様である。)。
【0019】
2.本開示に係るシステム1の構成
図1は、本開示に係るシステム1の構成を概略的に示す概念図である。
図1を参照すると、システム1は、サーバー装置100、情報記憶装置200及び複数の端末装置300(端末装置300-1、端末装置300-2等)とを含む。そして、サーバー装置100は、各装置とネットワークを通じて通信可能に接続される。
【0020】
なお、本開示においては、情報記憶装置200と端末装置300との間は、直接通信可能に接続されている必要はない。また、情報記憶装置200や端末装置300は、1台又は2台しか記載されていないが、当然2台又は3台以上の各端末装置を含むことも可能である。また、サーバー装置100は単一のものとして記載されているが、各構成要素及び処理を複数のサーバー装置に分配したり、各種データベースと接続することも可能である。
【0021】
3.サーバー装置100の構成
図2は、本開に係るサーバー装置100の構成の例を示すブロック図である。サーバー装置100は、
図2に示す構成要素の全てを備える必要はなく、一部を省略した構成をとることも可能であるし、他の構成要素を加えることも可能である。
【0022】
図2によると、サーバー装置100は、RAM、ROM、及び不揮発性メモリ、HDD等を含むメモリ111、CPU等から構成されるプロセッサ112、出力インターフェイス113、及び通信インターフェイス114を含む。そして、これらの各構成要素が制御ライン及びデータラインを介して互いに電気的に接続される。なお、メモリ111には、通信インターフェイス等を介して接続されたデータベースなども含みうる。
【0023】
メモリ111は、RAM、ROM、不揮発性メモリ、HDDを含み、記憶部として機能する。当該メモリ111は、本開示に係るアプリケーションやOSを実行するための指示命令をプログラムとして記憶する。このようなプログラムは、プロセッサ112によってロードされ実行される。また、メモリ111は、ユーザ情報テーブル(
図4A)、候補タグ情報テーブル(
図4D)を記憶する。さらに、メモリ111(特にRAM)は、上記プログラムがプロセッサ112によって実行される間、データの書き込み及び読み込みを実行するために一時的に用いられる。本開示においては、メモリ111は、特に、情報記憶装置200から各ユーザに関連付けられた自由文形式のソース情報を通信インターフェイス114を介して受信する処理、受信されたソース情報から各ユーザに付与される可能性のあるタグ情報を抽出する処理、抽出されたタグ情報をメモリ111に各ユーザの識別情報に対応付けて記憶可能にする処理、候補タグ情報テーブルに記憶された各候補タグ情報とソース情報とを比較してタグ情報を抽出する処理、ソース情報を形態素分析することによってタグ情報を抽出する処理等を実行するためのプログラムを記憶する。
【0024】
プロセッサ112は、CPU(マイクロコンピュータ:マイコン)から構成され、メモリ111に記憶された各種プログラムに基づいて、接続された他の構成要素を制御するための制御部として機能する。本開示においては、特に、プロセッサ112は、情報記憶装置200から各ユーザに関連付けられた自由文形式のソース情報を通信インターフェイス114を介して受信する処理、受信されたソース情報から各ユーザに付与される可能性のあるタグ情報を抽出する処理、抽出されたタグ情報をメモリ111に各ユーザの識別情報に対応付けて記憶可能にする処理、候補タグ情報テーブルに記憶された各候補タグ情報とソース情報とを比較してタグ情報を抽出する処理、ソース情報を形態素分析することによってタグ情報を抽出する処理等を実行する。プロセッサ112は、単一のCPUで構成されても良いが、複数のCPUで構成しても良い。
【0025】
通信インターフェイス114は、一例として、情報記憶装置200、端末装置300及び/又は他のサーバー装置とネットワークを介して、本火事に係るシステム1において用いられるプログラム、各種情報等を送受信するために、変調や復調などの処理を行う通信部として機能する。通信インターフェイス114は、上記の無線通信方式や公知の有線通信方式にしたがって、情報記憶装置200、端末装置300及び/又は他のサーバー装置と通信する。本開示においては、通信インターフェイス114を介して、情報記憶装置200からソース情報が受信される。また、通信インターフェイス114を介して、端末装置300に推薦タグ情報などが送信されるとともに、端末装置300から選択タグ情報や追加タグ情報などが受信される。
【0026】
出力インターフェイス113は、特に図示はしていないが、プリンタやディスプレイ等の様々な外部機器との間で情報の入出力をするための情報入出力部として機能する。出力インターフェイス113は、シリアルポート、パラレルポート、USB等、所望に応じて公知の接続形式を採用することが可能である。
【0027】
4.情報記憶装置200の構成
情報記憶装置200の具体的な構成については特に図示はしないが、情報記憶装置200はメモリと通信インターフェイスを少なくとも有する。情報記憶装置200には、一例としては人事評価情報テーブル(
図4B)やメッセージ情報テーブル(
図4C)などの情報が記憶される。そして、通信インターフェイスを介して、サーバー装置100から送信された要求に応じて記憶された情報の中から必要な情報がサーバー装置100に送信される。
【0028】
なお、情報記憶装置200は、
図1においては単体として記載しているが、システム1は、当然に、複数の情報記憶装置200を含むことが可能である。また、情報記憶装置200は、事前のユーザ登録及びユーザ認証等の方法によって情報記憶装置200に対するアクセスが制限され、不特定多数のユーザによる自由なアクセスが制限されている。一例としては、あるユーザが所属する組織の管理者により許容された特定のユーザのみにたいしてあらかじめアクセス権を付与し、当該ユーザがアクセスするごとに付与されたアクセス権に対応するパスワードによる認証を求めることで、アクセスを制限してもよい。また、あらかじめ物理的又は仮想的に不特定多数のユーザがアクセス可能なネットワークからは隔離された環境下で情報記憶装置200を管理することで、アクセスを制限してもよい。
【0029】
5.端末装置300の構成
図3は、本開示に係る端末装置300の構成の例を示すブロック図である。端末装置300は、
図3に示す構成要素の全てを備える必要はなく、一部を省略した構成をとることも可能であるし、他の構成要素を加えることも可能である。
【0030】
端末装置300は、一例としては、スマートフォンに代表される無線通信可能な携帯型の端末装置が挙げられる。しかし、それ以外にも、フィーチャーフォン、携帯情報端末、PDA、ラップトップパソコン、デスクトップパソコン、携帯型ゲーム機、据え置き型ゲーム機など、本開示に係るプログラムを実行可能な装置であれば、いずれでも好適に適用することが可能である。また、本開示に係るプログラムが複数の端末装置300で実行される場合、必ずしも各端末装置300が同じか同種のものである必要はない。例えば、ある端末装置300はスマートフォンで、その他の端末装置300はラップトップパソコンであってもよい。
【0031】
図3によると、端末装置300は、ディスプレイ311、プロセッサ312、RAM、ROM、又は不揮発性メモリ(場合によっては、HDD)等を含むメモリ313、通信処理回路315及びアンテナを含む通信インターフェイス314、タッチパネル317及びハードキー318を含む入力インターフェイス316を含む。そして、これらの各構成要素が制御ライン及びデータラインを介して互いに電気的に接続される。
【0032】
ディスプレイ311は、プロセッサ312の指示に応じて、メモリ313に記憶された画像情報を読み出して、本開示に係るプログラムを実行することによって出力される各種表示(例えば、
図9~
図14等)を行う表示部として機能する。ディスプレイ311は、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ又は電子ペーパー等から構成される。
【0033】
入力インターフェイス316は、タッチパネル317及び/又はハードキー318等から構成され、本開示に係るプログラムの実行、すなわちアプリケーションの起動、推薦タグ情報の選択、追加タグ情報の入力等に対するユーザの指示入力を受け付ける。タッチパネル317は、ディスプレイ311を被覆するように配置され、ディスプレイ311の表示する画像データに対応する位置座標の情報をプロセッサ312に出力する。タッチパネル方式としては、抵抗膜方式、静電容量結合方式、超音波表面弾性波方式など、公知の方式を利用することができる。本開示においては、タッチパネル317は、指示体によりディスプレイ311に表示された各アイコン等に対するスワイプ操作やタップ操作を検出する。なお、本開示では端末装置300に備えられる入力インターフェイス316を用いたが、例えばマウスのような、プロセッサ312等を備える本体に無線又は有線で接続された入力インターフェイス316を用いることも可能である。
【0034】
プロセッサ312は、CPU(マイクロコンピュータ:マイコン)から構成され、メモリ313に記憶された各種プログラムに基づいて、接続された他の構成要素を制御する制御部として機能する。具体的には、プロセッサ312は、本開示に係るアプリケーションを実行するためのプログラムやOSを実行するためのプログラムをメモリ313から読み出して実行する。本開示においては、情報記憶装置200から端末装置300を保持するユーザに関連付けられた自由文形式のソース情報を受信したサーバー装置100において抽出されたタグ情報をユーザに付与される可能性のあるタグ情報として通信インターフェイス314を介して受信する処理、受信したタグ情報に対して選択するか否かを示す選択情報に関するユーザによる指示入力を入力インターフェイス316を介して受け付けるよう制御する処理、受け付けられた選択情報をサーバー装置100に通信インターフェイス314を介して送信する処理等を実行する。なお、プロセッサ312は、単一のCPUで構成されても良いが、複数のCPUで構成しても良い。また、画像処理に特化したGPU等、他の種類のプロセッサを適宜組み合わせてもよい。
【0035】
メモリ313は、ROM、RAM、不揮発性メモリ、HDD等から構成され、記憶部として機能する。ROMは、本開示に係るアプリケーションやOSを実行するための指示命令をプログラムとして記憶する。RAMは、ROMに記憶されたプログラムがプロセッサ312により処理されている間、データの書き込み及び読み込みをするために用いられるメモリである。不揮発性メモリは、当該プログラムの実行によってデータの書き込み及び読み込みが実行されるメモリであって、ここに書き込まれたデータは、当該プログラムの実行が終了した後でも保存される。本開示においては、メモリ313は、特に、情報記憶装置200から端末装置300を保持するユーザに関連付けられた自由文形式のソース情報を受信したサーバー装置100において抽出されたタグ情報をユーザに付与される可能性のあるタグ情報として通信インターフェイス314を介して受信する処理、受信したタグ情報に対して選択するか否かを示す選択情報に関するユーザによる指示入力を入力インターフェイス316を介して受け付けるよう制御する処理、受け付けられた選択情報をサーバー装置100に通信インターフェイス314を介して送信する処理等のためのプログラムを記憶する。
【0036】
通信インターフェイス314は、通信処理回路315及びアンテナを介して、遠隔に設置されたサーバー装置100や他の端末装置との間で情報の送受信をする通信部として機能する。通信処理回路315は、本開示に係るシステムにおいて用いられるプログラムや各種情報等を処理の進行に応じて、サーバー装置100から受信するための処理をする。本開示においては、特に、通信インターフェイス314を介して、サーバー装置100に選択タグ情報や追加タグ情報などが送信されるとともに、サーバー装置100から推薦タグ情報などが受信される。
【0037】
通信処理回路315は、LTE方式に代表されるような広帯域の無線通信方式に基づいて処理されるが、IEEE802.11に代表されるような無線LANやBluetooth(登録商標)のような狭帯域の無線通信に関する方式に基づいて処理することも可能である。また、無線通信に代えて、または加えて、有線通信を用いることも可能である。
【0038】
6.メモリ等に記憶される情報
図4Aは、本開示に係るサーバー装置100に記憶されるユーザ情報テーブルを概念的に示す図である。一例としては、当該テーブルには、各ユーザが本開示に係るプログラムを各ユーザが保持する端末装置300にそれぞれインストールしたのち起動し、システム1に係るサービスのユーザ登録を行う際に生成又は入力される情報が記憶される。これらの情報は、各ユーザからの指示入力などに応じて適宜更新されうる。
【0039】
図4Aによると、ユーザ情報テーブルには、ユーザID情報に対応付けて、ユーザ名情報、役職情報、所属情報、タグ情報等が記憶される。「ユーザID情報」は、各ユーザごとに付与された固有の情報で、各ユーザを特定するための情報である。「ユーザ名情報」は、各ユーザの名称や呼称に関する情報で、各ユーザが任意に入力することも可能であるし、他のデータベース(例えば人事データベース)から当該情報を入手することも可能である。「役職情報」は、各ユーザが現在所属している組織等における役割やポジション、肩書等に関する情報で、各ユーザが任意に入力することも可能であるし、他のデータベース(例えば人事データベース)から当該情報を入手することも可能である。「所属情報」は、各ユーザが所属している組織や所属している組織内の部署やグループ、チーム等を示す情報で、各ユーザが任意に入力することも可能であるし、他のデータベース(例えば人事データベース)から当該情報を入手することも可能である。「タグ情報」は、ソース情報から抽出されたり他のユーザからの指示入力によって記憶可能になる情報であって、各ユーザに関連するキーワード情報である。
【0040】
なお、本開示において、タグ情報はユーザ自身が入力インターフェイス316を介して入力することによって記憶されるようにしてもよい。また、
図4Aに具体的に記載した情報の全てが記憶されている必要はなく、一部が記憶されていなくてもよい。また、
図4Aに具体的に記載された情報以外に、各ユーザの写真データ、出身地情報、資格情報、趣味情報、年齢情報など、様々な情報が各ユーザのユーザID情報に対応付けて記憶されてもよい。
【0041】
図4Bは、本開示に係る情報記憶装置200に記憶される人事評価情報テーブルを概念的に示す図である。当該人事評価情報テーブルは、ソース情報として利用可能な情報が記憶されたテーブルの一例として示したものである。
図4Bによると、人事評価情報テーブルには、
図4Aに示すユーザ情報テーブルに記憶されたユーザの少なくとも一部のユーザに関する人事評価情報が記憶される。具体的には、人事評価情報テーブルには、ユーザID情報に対応付けて、時間情報、項目A情報、項目B情報、項目C情報等が記憶される。「ユーザID情報」は、各ユーザごとに付与された固有の情報で、各ユーザを特定するための情報である。「時間情報」は各ユーザごとに人事評価情報が入力された時間を示す情報である。「項目A情報」、「項目B情報」及び「項目C情報」は、人事評価における各評価項目A~Cに対して、実際に入力された評価結果を示す情報である。具体的には、各ユーザのユーザID情報に対応付けて、評価結果が自由文形式で記載され、それらが評価項目ごと記憶される。
【0042】
図4Cは、本開示に係る情報記憶装置200に記憶されるメッセージ情報テーブルを概念的に示す図である。当該メッセージ情報テーブルは、ソース情報として利用可能な情報が記憶されたテーブルの一例として示したものである。
図4Cによると、メッセージ情報テーブルには、
図4Aに示すユーザ情報テーブルに記憶されたユーザの少なくとも一部のユーザが発信者又は受信者として含まれたメッセージに関する情報が記憶される。具体的には、メッセージ情報テーブルには、メッセージID情報に対応付けて、チャンネル情報、時間情報、内容情報、発信者情報、受信者情報等が記憶される。「メッセージID情報」は、各メッセージごとに付与された固有の情報で、各メッセージを特定するための情報である。「チャンネル情報」は、当該メッセージやツール、ファイルなどの様々な情報を1又は複数のユーザ間で共有するための仮想的な場所またはグループを特定するための情報である。別途設けられたチャンネル情報テーブル(図示はしない)によって、各チャンネルにアクセス可能なユーザが管理される。「時間情報」は、各メッセージごとに各メッセージが送信又は受信された時間を示す情報である。「内容」情報は、各メッセージの具体的な内容を示す情報で自由文形式で記載さされた文章や会話文、件名などの情報が含まれる。「発信者情報」は各メッセージに対応付けられたチャンネル内に発信したユーザを特定するための情報である。また、「受信者情報」は各メッセージに対応付けられたチャンネル内のユーザの少なくとも一人を受信者として特定するための情報である。
【0043】
図4Dは、本開示に係るサーバー装置100に記憶される候補タグ情報テーブルを概念的に示す図である。当該タグ情報テーブルに記憶される情報は、あらかじめ本開示に係るシステム1の運営者等によって入力されていてもよいし、各ユーザから指示入力を各端末装置で受けつけて入力されてもよい。
【0044】
図4Dによると、候補タグ情報テーブルには、各ユーザのユーザ情報テーブルに記憶するタグ情報として推薦可能なタグ情報が複数含まれる。これらタグ情報は、一例としては「知財」や「スイーツ好き」などのように1単語または複数単語の組み合わせで構成されていてもよいし、「特許に強い」などのように複数単語から構成された文章形式であってもよい。タグ情報テーブルは、
図4Bや
図4Cに記憶された自由文形式のソース情報から特定のユーザに対して推薦すべきタグ情報を抽出するときに用いられる。
【0045】
なお、本開示においては、各タグ情報に対応付けて、各タグ情報が属するカテゴリ情報(例えば、「仕事」、「趣味」、「性格」など)を記憶してもよい。このようなカテゴリ情報を記憶することによって、例えば各ユーザのプロフィール情報にタグを表示するときに、各カテゴリに分けて表示したり、あるカテゴリに含まれるタグ情報を一括して追加/削除するなどの一括管理が可能となる。
【0046】
本開示においては、各ユーザに対して付与可能なタグ情報を自動的に抽出するためにソース情報からタグ情報を抽出する処理を行う。当該ソース情報には、
図4Bや
図4Cに例示された人事評価情報やメッセージ情報が使用される。
図4Eは、本開示に係る情報記憶装置200に記憶される人事評価情報を概念的に示す図である。具体的には、
図4Bの人事評価情報テーブルに記憶されたユーザID情報がU1のユーザに対応付けて記憶された実際の人事評価情報のうち、項目A情報(変化行動・意思決定情報)及び項目B情報(業務遂行度)の一例を示す。
図4Eによると、変化行動・意思決定情報として、ユーザID情報「U1」のユーザに対する評価者(例えば、所属組織の上司)が、当該評価者が保持する端末装置を利用することによって、「N1は特許に強いという自身の特性を活かして、特許の社内プロセスの構築などの新しい取り組みを行いました。これによって、業務の効率化ができ、業績改善をすることができました。」という評価が入力され、メモリ313に記憶されている。また、同様に、業務遂行度として、「N1は、案件ごとに、業務プロセスを構築し、それに則って着実に結果を導きました。そのため、N1は、最小限の時間で結果を最大化することができました。また、他の担当者は複雑な案件にも粘り強い対応をしたのと同様に、N1も自身の責任感をいかんなく発揮しました。」という評価が入力され、メモリ313に記憶されている。
【0047】
図4Eからも明らかなように、ソース情報として利用される情報は、人事評価を主目的として自由文形式で記載された情報であって、タグ抽出を主目的としてタグ抽出のために最適化された表現形式で入力されたものではない。つまり、複数の単語からなる自由文形式で入力された情報がソース情報として利用される。
【0048】
なお、特に図示はしないが、
図4Cのメッセージ情報テーブルに含まれる内容情報も、
図4Eと同様にメッセージの伝達を主目的として自由文形式で記載された情報であって、タグ抽出のために最適化された表現形式で入力されたものではない。例えば、「N1さん、先日は特許の案件についてアドバイスありがとうございました。N1さんが特許に強いことを十分に理解することができました。」などのように、会話や文章などのように自由文形式で入力された情報がソース情報として利用される。
【0049】
7.システム1において実行される処理シーケンス
図5は、本開示に係るシステム1において実行される処理シーケンスを示す図である。具体的には、
図5は、サーバー装置100、情報記憶装置200及び端末装置300(端末装置300-1及び端末装置300-2)の間で実行される様々な処理の処理シーケンスのうち、タグ情報がソース情報から自動的に抽出される場合の処理シーケンス(前半部分)と他のユーザからの推薦によってタグ情報が生成される場合の処理シーケンス(後半部分)を示す図である。
【0050】
まず、
図5のうち、タグ情報がソース情報から自動的に抽出される場合の処理シーケンス(前半部分)について説明する。
図5によると、当該処理シーケンスは、サーバー装置100においてタグ情報を更新するためのタグ更新割込みを受信することによって開始される(S11)。なお、このタグ更新割込みは、タイマー等を使って定期的に送信される信号で、当該割込みを受信することによって情報記憶装置200の人事評価情報テーブルやメッセージ情報テーブルの時間情報を参照し、前回の割込み受信時から更新された情報を受信するためのトリガーとなる信号である。したがって、サーバー装置100は、情報記憶装置200に対してソース情報の送信を要求するためのソース要求(S11)を、各ユーザのユーザID情報とともに送信する。ソース要求を受信した情報記憶装置200は、人事評価情報テーブルを参照して、受信したユーザID情報ごとに、前回ソース要求を受信してから現在までの間に更新された情報があるか否かを確認する。そして、情報記憶装置200は、更新された情報があった場合には、そのユーザID情報に対応付けられた人事評価情報(項目A情報等)をソース情報として抽出する(S12)。また、同様に、情報記憶装置200は、メッセージ情報テーブルを参照して、受信したユーザID情報が送信者情報又は受信者情報に含まれるメッセージの中から、前回ソース要求を受信してから現在までの間に更新された情報があるか否かを確認する。そして、情報記憶装置200は、更新された情報があった場合には、そのメッセージの内容情報をソース情報として抽出する。情報記憶装置200は、抽出された各ソース情報(T12)を、ユーザID情報に対応付けてサーバー装置100に送信する。
【0051】
ソース情報を受信したサーバー装置100は、ソース情報と一緒に受信したユーザID情報に対応付けられたユーザに付与される可能性のあるタグ情報を推薦タグ情報として、受信したソース情報から抽出する処理をする(S13)。そして、サーバー装置100は、抽出された推薦タグ情報(T13)を、ユーザID情報に対応付けてユーザ情報テーブルに記憶するとともに、当該ユーザID情報のユーザが保持する端末装置300-1に送信する。
【0052】
推薦タグ情報(T13)を受信した端末装置300-1は、受信した推薦タグ情報をディスプレイ311に表示し(S14)、端末装置300-1のユーザによる選択を入力インターフェイス316で受け付ける(S15)。端末装置300-1は、推薦タグ情報のうち選択されたタグ情報を選択タグ情報(T14)として、ユーザID情報とともにサーバー装置100に送信する。選択タグ情報を受信したサーバー装置100は、ユーザ情報テーブルを参照し、受信したユーザID情報に対応付けて、受信した選択タグ情報を追加タグ情報としてタグ情報に記憶する(S16)。これにより、新たに記憶されたタグ情報がユーザID情報に対応付けられたユーザに関連するタグ情報として新たに付与されることとなる。そして、一連の処理シーケンスを終了する。
【0053】
このようにしてユーザ情報テーブルに追加された各タグ情報は、本開示に係るアプリケーションにおいて各ユーザのマイページ等を表示するときにタグ情報として参照したり、他のユーザを検索するときにキーワードとして利用することが可能となる。
【0054】
次に、
図5のうち、他のユーザからの推薦によってタグ情報が生成される場合の処理シーケンス(後半部分)について説明する。
図5によると、当該処理シーケンスは、端末装置300-1のユーザの指示入力によって、端末装置300-1は、他のユーザ(例えば、端末装置300-2を保持するユーザ)のマイページをディスプレイ311に表示する(S21)。端末装置300-1は、入力インターフェイス316を介してユーザの指示入力を受け付け、「タグ追加」アイコンの選択を行う(S22)。端末装置300-1は、入力インターフェイス316を介して、端末装置300-2を保持するユーザに対して付与するタグ情報の入力を受け付ける(S23)。そして、端末装置300-1は、受け付けたタグ情報を他薦タグ情報(T21)として、端末装置300-2のユーザのユーザID情報とともにサーバー装置100に送信する。
【0055】
端末装置300-1から他薦タグ情報(T21)を受信することによって生成されたタグ更新割込みをサーバー装置100が受信すると(S24)、サーバー装置100は受信した他薦タグ情報を、一緒に受信した端末装置300-2を保持するユーザのユーザID情報とともにユーザ情報テーブルに記憶する(S25)。そして、サーバー装置100は、記憶した他薦タグ情報を、対応付けられたユーザID情報とともに、推薦タグ情報として端末装置300-2に送信する。
【0056】
端末装置300-2が推薦タグ情報を受信して以降に行われる各処理(S26~S28)は、前半部分において行われるS14~S16の処理と同様である。このようにしてユーザ情報テーブルに追加された各タグ情報は、本開示に係るアプリケーションにおいて各ユーザのマイページ等を表示するときにタグ情報として参照したり、他のユーザを検索するときにキーワードとして利用することが可能となる。
【0057】
なお、
図5においては、ソース情報から自動的に抽出されたタグ情報に対する選択処理等(S14及びS15)が端末装置300-1において行われる場合について説明しているが、同様の処理を端末装置300-2において行うことが可能である。また、
図5においては、他のユーザに対して推薦するタグ情報を入力する処理等(S21~S23)が端末装置300-1において行われる場合について説明しているが、同様の処理を端末装置300-2において行うことが可能である。さらに、
図5においては、他のユーザから推薦されたタグ情報に対する選択処理等(S26及びS27)が端末装置300-2において行われる場合について説明しているが、同様の処理を端末装置300-1において行うことが可能である。
【0058】
8.サーバー装置100で行わる処理フロー
図6は、本開示に係るサーバー装置100において実行される処理フローを示す図である。具体的には、
図5の処理シーケンスのうちS11及びS13、並びにS24及びS25においてサーバー装置100が行う処理フローである。当該処理フローは、サーバー装置100のプロセッサ112がメモリ111に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって行われる。
【0059】
図6によると、プロセッサ112が割込み信号を受信することによって当該処理フローは開始される(S101)。割込み信号を受信すると、プロセッサ112は受信した割込み信号が、
図5に示す他薦タグ情報(T21)を受信することによって生成されたものであるか否かを判断する(S102)。そして、他薦タグ情報を受信することによって生成されたものである場合には、プロセッサ112は受信した他薦タグ情報をメモリ111のユーザ情報テーブルに、一緒に受信したユーザID情報に対応付けて記憶するよう制御する(S103)。
【0060】
他方、他薦タグ情報を受信することによって生成されたものでなかった場合には、当該割込み信号は、情報記憶装置200の人事評価情報テーブルやメッセージ情報テーブルの時間情報を参照し、前回の割込み受信時から更新された情報を受信するためのトリガーとなる信号を意味する。したがって、プロセッサ112は、情報記憶装置200に対してユーザ情報テーブルに記憶された各ユーザID情報とともにソース要求を送信するよう、通信インターフェイス114を制御する(S104)。
【0061】
その後、プロセッサ112は、前回ソース要求を送信してから現在までに更新された情報(人事評価情報テーブルの項目A~C情報や、メッセージ情報テーブルの内容情報)をソース情報として、各情報に対応付けられたユーザID情報とともに情報記憶装置200から受信したか否かを判断する(S105)。そして、受信していた場合には、プロセッサ112は、受信した各ソース情報からユーザに付与される可能性のあるタグ情報を抽出して、各ユーザID情報に対応付けてユーザ情報テーブルに記憶する(S106)。
【0062】
ここで、受信したソース情報からの抽出処理は、一例として、
図4Dに示す候補タグ情報テーブルを利用した方法により実行される。具体的には、プロセッサ112は、受信したソース情報とメモリ111に記憶された候補タグ情報とを比較し、ソース情報の中に候補タグ情報と一致する文言があるか否かを確認する。そして、一致する文言があった場合には、その一致する文言をユーザに付与される可能性のあるタグ情報として抽出する。
図4Eに示された自由文形式で記載された人事評価情報の場合についてさらに説明すると、プロセッサ112は、入力されているテキストデータと
図4Dの候補タグ情報とを比較する。そして、プロセッサ112は、
図4Dの候補タグ情報と一致する文言として「特許に強い」、「最大化」、「粘り強い」及び「責任感」という文言を、
図4Eの人事評価情報から抽出する。
【0063】
また、受信したソース情報からの抽出処理は、
図4Dに示す候補タグ情報テーブルを使用した方法に形態素解析等の方法を組み合わせることも可能である。ここで、形態素解析は、自由文形式で記載されたテキストデータなどを、単語とその品詞等があらかじめ記憶された辞書データに基づいて、形態素すなわち文言の最小単位の列に分割し、分割された各形態素の品詞等を判別する解析処理である。この形態素解析を用いることによって、自由文形式で記載されたテキストデータを構成する各形態素に対して、あらかじめ文法的な意味づけを行う必要がない。
【0064】
図4Eの人事評価情報の例を踏まえて説明すると、プロセッサ112が
図4Eの人事評価情報を形態素解析することによって、抽出された各タグ情報の主語を特定することが可能となる。例えば、形態素解析によって、プロセッサ112は「特許に強い」、「最大化」及び「責任感」に対応する主語として「N1」を特定する一方、「粘り強い」に対する主語として「他の担当者」を特定する。このように、形態素解析と組み合わせることによって、プロセッサ112は、特定のユーザ名のみに対応するタグ情報を抽出することが可能となる。
【0065】
さらに、抽出されたタグ情報は、候補タグ情報テーブルにおいて抽出されたタグ情報に対応付けられたカテゴリ、形態素解析に基づいて得られた主語、ソース情報中に記載された頻度、各ソース情報に対応付けられた時間情報等によって重みづけることが可能である。具体的には、あらかじめ重み付けテーブルを用意し、各カテゴリ、各主語、各頻度、各時間情報に対応付けて重み付け係数を記憶する。そして、プロセッサ112は、ソース情報からタグ情報が抽出されると、特定された重み付け係数をかけ合わせて得られた値が最も大きい順(つまり、重要度が高い順)に抽出されたタグ情報を配列し、あらかじめ決められた順位以内のタグ情報のみを推薦タグ情報としてユーザID情報に対応付けて記憶する。
【0066】
このようにして推薦タグ情報が抽出されると、プロセッサ112は、S103で記憶された他薦タグ情報と併せて、過去に推薦されたタグ情報と一致するか否かを判断する(S107)。具体的には、ユーザ情報テーブルに各ユーザID情報に対応付けて過去に推薦済みのタグ情報をあらかじめ記憶しておき、プロセッサ112は当該情報を参照することによって判断する。そして、プロセッサ112は、過去に推薦されたタグ情報と一致していないタグ情報のみを、各ユーザID情報に対応付けられたユーザが保持する端末装置300に対して送信する(S108)。
【0067】
以上によって、各ユーザに対して付与される可能性のあるタグ情報を抽出し推薦タグ情報として送信するまでの一連の処理を終了する。なお、
図6における推薦タグの抽出方法は一例に過ぎない。例えば、固有表現抽出法を
図6の方法に代えて、又はさらに組み合わせて利用することも可能である。固有表現抽出法は、あらかじめ人名や地名、組織名、日付、数量、金額などの様々な組織固有の表現形式をあらかじめ定義し、受信したソース情報である自由文形式の情報から、その定義に当てはまる組織固有の情報を抽出する。当該固有表現抽出法を用いることによって、例えばある組織では「リスクマネジメント」という役職があった場合、
図6の方法では単に「マネジメント」としてしか抽出されないところ、「リスクマネジメント」という正しい役職の情報を抽出することが可能となる。このように、
図6に記載した方法は一例であって、固有表現抽出法などの他の方法と置き換えるか、又は組み合わせて利用することも可能である。
【0068】
9.端末装置300で行わる処理フロー
図7は、本開示に係る端末装置300において実行される処理フローを示す図である。具体的には、
図5の処理シーケンスのうちS14及びS15、並びにS26及びS27において端末装置300が行う処理フローである。当該処理フローは、端末装置300のプロセッサ312がメモリ313に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって行われる。
【0069】
図7によると、サーバー装置100から推薦タグ情報を端末装置300が通信インターフェイス314を介して受信することによって当該処理フローは開始される(S201)。推薦タグ情報を受信すると、プロセッサ312は推薦タグ情報を表示するようディスプレイ311を制御する。そして、プロセッサ312は、入力インターフェイス316を介して端末装置300を保持するユーザによる指示入力を受け付けて、表示された推薦タグ情報に対して自身のタグ情報として追加を選択するか否かを示す選択タグ情報を生成する(S203)。そして、プロセッサ312は、端末装置300を保持するユーザのユーザID情報とともに、追加が選択されたタグ情報を含む選択タグ情報をサーバー装置100に送信するよう、通信インターフェイス314を制御する(S204)。
【0070】
以上によって、端末装置300に対して送信された推薦タグ情報を追加するか否かの選択に係る一連の処理を終了する。
【0071】
ここで、
図9、
図10及び
図11は、本開示に係る端末装置300に表示される画面の例を示す図である。具体的には、
図9は
図7のS201において推薦タグ情報を受信したときに表示される画面の例、
図10は
図7のS202及びS203において推薦タグ情報を表示し選択を受け付けるときに表示される画面の例、
図11は選択タグ情報を送信したのちに表示される画面の例を示す。
【0072】
図9には、本開示に係るシステム1において用いられるプログラムを端末装置300において起動したときに表示されるマイページの画面の例が示されている。具体的には、端末装置300-1のユーザであるユーザID情報がU1のユーザのマイページの画面の例が示されている。
図9によると、端末装置300-1のディスプレイ311の上部に、ユーザID情報(U1)に対応付けて記憶された画像データ、ユーザ名情報、所属情報、役職情報がユーザ情報表示領域11に表示されている。また、その下部には、当該ユーザID情報に対応付けて記憶されたタグ情報がタグ情報表示領域12に表示されている。
図9の例では、「粘り強い」、「知財」、「サッカー」などのタグ情報は、各タグ情報に対応付けられたカテゴリごとに分けて表示されている。また、ディスプレイ311の最下部には、当該プログラムによって実行可能な他の機能に遷移するためのアイコンが表示されている。たとえば、メッセージアイコン14に対応する座標位置でユーザが指示入力をすることで、メッセージ送信画面に移行する。友達アイコン15に対応する座標位置でユーザが指示入力をすることで、友達選択画面に移行し、友達である他のユーザのマイページ等を表示させることが可能となる。お知らせアイコン16に対応する座標位置でユーザが指示入力することで、サーバー装置100から受信した様々なお知らせ情報の表示画面に移行する。設定アイコン17に対応する座標位置でユーザが指示入力することで、ユーザのプロフィール情報を変更したり当該プログラムの初期設定項目を変更する設定画面に移行する。
【0073】
ここで、上記のとおり
図9は、
図7のS201において推薦タグ情報を受信したときに表示される画面の例を示す。したがって、サーバー装置100から推薦タグ情報を受信したことをユーザに対して視認可能に知らせるため、お知らせアイコン16の表示態様が変更して表示されている。このとき、ユーザがお知らせアイコン16に対応する座標位置において入力インターフェイス316を介して指示入力することで、
図10に示す画面に移行する。
【0074】
図10には、推薦タグ情報を表示し選択を受け付ける選択画面の例が示されている。
図10によると、端末装置300-1のディスプレイ311の上部に、ユーザID情報(U1)に対応付けて記憶された画像データ及びユーザ名情報が表示されるとともに、その下部に今回のお知らせの内容である「新しい推薦タグ情報が届きました!」という通知が表示されている。また、当該通知の下部には、実際に受信した推薦タグ情報(「特許に強い」、「最大化」、「粘り強い」及び「責任感」)が推薦タグ表示領域19に表示されている。さらに、推薦タグ表示領域19の下部には、タグ情報選択領域21が表示されている。入力インターフェイス316を介してユーザによる指示入力を受け付けて推薦タグ表示領域19に表示された推薦タグ情報の中からタグ情報選択領域21に移動させることによって、自身のタグ情報として記憶したいタグ情報を選択することができる。
図10の例では、推薦タグ表示領域19に表示された推薦タグ情報を、入力インターフェイス316を介してタグ情報選択領域21にドラッグアンドペースにより移動させた例が示されている。これによって、もともと表示されていた位置20において推薦タグ情報の表示が消去され、移動先の位置22において表示態様を変更して推薦タグ情報が表示されている。また、タグ情報選択領域21には、保存アイコン23及びキャンセルアイコン24が含まれる。保存アイコン23に対応する座標位置でユーザが指示入力することで、タグ情報選択領域21に移動された推薦タグ情報が選択タグ情報として確定し、サーバー装置100に送信される。これによって、送信された選択タグ情報が、当該ユーザのタグ情報として付与されることとなる。他方、キャンセルアイコン24に対応する座標位置でユーザが指示入力することで、一旦タグ情報選択領域21に移動された推薦タグ情報がタグ情報選択領域21から消去され、再び推薦タグ表示領域19に表示される。
【0075】
図11には、選択タグ情報を送信したのちに、本開示に係るシステム1において用いられるプログラムを端末装置300において起動したときに表示されるマイページの画面の例が示されている。
図11によると、
図9と同様にユーザID情報(U1)に対応付けられた様々なユーザ情報が表示されるとともに、当該ユーザによって選択された選択タグ情報に対応するタグ情報25及び26等が、タグ情報表示領域12に追加して表示されている。これは、
図10の画面において推薦タグ情報がそれぞれ選択されることによって、選択されたタグ情報がサーバー装置100のユーザ情報テーブルにおいてユーザID情報に対応付けて記憶されたことによるものである。なお、タグ情報表示領域12に表示されるタグ情報が増加して一画面内に表示できない場合には、スクロールバー18を移動させて画面を移動させることによって表示することが可能である。
【0076】
図8は、本開示に係る端末装置300において実行される処理フローを示す図である。具体的には、
図5の処理シーケンスのうちS21~S23において端末装置300が行う処理フローである。当該処理フローは、端末装置300のプロセッサ312がメモリ313に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって行われる。
【0077】
図8によると、端末装置300の入力インターフェイス316を介して、端末装置300のユーザによる指示入力を受け付けて、他のユーザのマイページの表示が選択されることによって、当該処理フローは開始される(S301)。他のユーザのマイページの表示の選択がされると、プロセッサ312は他のユーザのマイページ画面を表示するようディスプレイ311を制御する(S302)。そして、プロセッサ312は、他のユーザのマイページ画面において、入力インターフェイス316を介して「タグ追加」アイコンが選択されたか否かを判断する(S303)。タグ追加アイコンが選択された場合には、プロセッサ312は、入力インターフェイス316を介して、他のユーザに対して他薦タグ情報の入力を受け付け、受け付けた他薦タグ情報を他のユーザのユーザID譲歩に対応付けてメモリ313に記憶する。そして、プロセッサ312は、記憶された他薦タグ情報を、通信インターフェイス314を介してサーバー装置100に送信するよう制御する(S305)。
【0078】
以上によって、他のユーザのタグ情報の他薦に係る一連の処理を終了する。
【0079】
ここで、
図12、
図13及び
図14は、本開示に係る端末装置300に表示される画面の例を示す図である。具体的には、
図12は
図8のS301において他のユーザのマイページを選択するときに表示され画面の例、
図13は
図7のS302において表示される他のユーザのマイページ画面の例、
図14は
図7のS304において他薦タグ情報の入力を受け付けるときに表示される画面の例を示す。
【0080】
図12によると、端末装置300-1のユーザ(ユーザ識別情報(U1))のマイページ画面が表示されている。当該マイページ画面の上部には、他のユーザのマイページ画面を検索するための検索バー13が表示されている。そして、入力インターフェイス316を介して当該ユーザによる指示入力、具体的には検索バー13をタップしたのち、検索バー13内に「特許」という文字の入力操作を受け付けることによって、その検索候補が検索候補表示領域27に表示されている。具体的には、検索候補表示領域27には、入力された「特許」という文字列を含むタグ情報(「特許に強い」、「特許出願」、「特許調査」)や、ユーザ名情報(「特許太郎」、「特許株式会社」)が表示されている。そして、入力インターフェイス316を介してユーザによる所望の検索候補の選択を受け付けることで、選択された検索候補(例えば、「特許に強い」というタグ)を検索キーとして、サーバー装置100に対してユーザ情報テーブルの検索要求が行われる。
【0081】
図13には、
図12の画面において検索キーとして選択された検索候補でユーザ情報テーブルを検索した結果から、他のユーザとしてユーザ名N2が選択され、当該ユーザのマイページが端末装置300-1のディスプレイ311に表示された例が示されている。
図13によると、端末装置300-1のディスプレイ311の上部に、ユーザID情報(U2)に対応付けて記憶された画像データ、ユーザ名情報、所属情報、役職情報がユーザ情報表示領域20に表示されている。また、その下部には、当該ユーザID情報に対応付けて記憶されたタグ情報がタグ情報表示領域29に表示されている。
図13の例では、検索キーとして用いた「特許に強い」というタグ情報や、「マネジメント」、「デザイナー」、「サッカー」などのタグ情報が、各タグ情報に対応付けられたカテゴリごとに分けて表示されている。また、タグ情報表示領域29の下部には、端末装置300-1のユーザ(ユーザID情報(U1))が他のユーザ(ユーザID情報(U2))に対してタグ情報を他薦するためのタグ追加アイコン30が表示されている。タグ追加アイコン30に対応する座標位置でユーザが指示入力することで、他薦タグ情報の入力を受け付けるときに表示される
図14の画面に移行する。また、タグ追加アイコン30の隣には、友達申請アイコン31が表示されている。友達申請アイコン31に対応する座標位置でユーザが指示入力することで、他のユーザに対して友達申請をすることが可能となり、受諾されることで他のユーザの詳細なユーザ情報にアクセスすることができる。なお、当該友達申請アイコンは必ずしも設ける必要はない。本開示においては、一例としては、不特定多数のユーザによるアクセスが制限された情報記憶装置200を用い、同じ組織内に属するユーザ間で情報記憶装置200に記憶された情報等を利用する。そのため、その都度友達申請などを行う必要は必ずしもなく、検索された他のユーザの情報を全て、又は可能な限り閲覧できるようにしてもよい。
【0082】
図14には、
図13の画面においてタグ追加アイコン30に対する指示入力が受け付けられることによって遷移した他薦タグ情報の入力画面の例が示されている。
図14によると、検索ボックス32が表示され、入力インターフェイス316を介して当該検索ボックス32に対する指示入力、すなわち検索ボックス32をタップしたのち、「ス」という文字入力を受け付けることによって、その検索候補が検索候補表示領域33に表示されている。具体的には、検索候補表示領域33には、他薦タグ情報の選択肢となる「ス」を含むタグ情報がそれぞれ表示されており、そのいずれかを含むタグ情報の選択を受け付けることで、他薦タグ情報として選択される。そして、選択された他薦タグ情報は、他薦タグ表示領域34にそれぞれ表示される。他薦タグ表示領域34の下部には、送信アイコン35及びキャンセルアイコン36がそれぞれ表示されている。送信アイコン35に対応する座標位置でユーザが指示入力することで、他薦タグ表示領域34に表示されたタグ情報が他薦タグ情報としてサーバー装置100に送信される。また、キャンセルアイコン36に対応する座標位置でユーザが指示入力することで、他薦タグ表示領域34に表示されたタグ情報を全て消去する。
【0083】
以上、本開示においては、各ユーザのプロフィール情報として、各ユーザに関連する情報として付与されたタグ情報を記憶可能とする。また、本開示に係るシステムでは、各ユーザに対応付けられた様々なソース情報(例えば、各ユーザの人事評価情報や各ユーザが送受信したメッセージ情報などのように自由文形式の情報)からそのようなタグ情報を自動的に抽出することで、ユーザ自身に対する他のユーザからの評価をタグ情報として反映可能とする。さらに、不特定多数のユーザが容易にアクセスできるソース情報ではなく、例えば各ユーザが所属する組織内でのみアクセスできるソース情報などを用いることによって、各ユーザのより具体的かつ機密性の高いタグ情報を付与することができる。
【0084】
本明細書で説明される処理及び手順は、実施形態において明示的に説明されたものによってのみならず、ソフトウェア、ハードウェア又はこれらの組み合わせによっても実現可能である。具体的には、本明細書で説明された処理及び手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク、光ストレージ等の媒体に、当該処理に相当するロジックを実装することによって実現される。また、本明細書で説明される処理及び手順は、それらの処理・手順をコンピュータプログラムとして実装し、端末装置やサーバー装置を含む各種のコンピュータに実行させることが可能である。
【0085】
本明細書中で説明される処理及び手順が単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、モジュールによって実行される旨が説明されたとしても、そのような処理又は手順は、複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、及び/又は、複数のモジュールによって実行されるものとすることができる。また、本明細書中で説明される各種情報が単一のメモリや記憶部に格納される旨が説明されたとしても、そのような情報は、単一の装置に備えられた複数のメモリ又は複数の装置に分散して配置された複数のメモリに分散して格納されるものとすることができる。さらに、本明細書において説明されるソフトウェアおよびハードウェアの要素は、それらをより少ない構成要素に統合して、又は、より多い構成要素に分解することによって実現されるものとすることができる。
【符号の説明】
【0086】
100 サーバー装置
200 情報記憶装置
300 端末装置