(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-11-07
(45)【発行日】2024-11-15
(54)【発明の名称】モジュール及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 25/07 20060101AFI20241108BHJP
H01L 25/065 20230101ALI20241108BHJP
H01L 25/18 20230101ALI20241108BHJP
H10B 99/00 20230101ALI20241108BHJP
H10B 41/27 20230101ALI20241108BHJP
H10B 43/27 20230101ALI20241108BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20241108BHJP
H01L 29/788 20060101ALI20241108BHJP
H01L 29/792 20060101ALI20241108BHJP
【FI】
H01L25/08 Y
H10B99/00 495
H10B41/27
H10B43/27
H01L29/78 371
(21)【出願番号】P 2023512613
(86)(22)【出願日】2021-04-08
(86)【国際出願番号】 JP2021014944
(87)【国際公開番号】W WO2022215237
(87)【国際公開日】2022-10-13
【審査請求日】2023-08-07
(73)【特許権者】
【識別番号】515225518
【氏名又は名称】ウルトラメモリ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100190621
【氏名又は名称】崎間 伸洋
(72)【発明者】
【氏名】中原 茂
(72)【発明者】
【氏名】奥津 文武
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 雅俊
(72)【発明者】
【氏名】梶谷 一彦
(72)【発明者】
【氏名】加藤 和雄
【審査官】正山 旭
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/220846(WO,A1)
【文献】特開2020-174164(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0076156(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0212018(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 25/07
H10B 99/00
H10B 41/27
H10B 43/27
H01L 21/336
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定数の積層メモリを含むモジュール製造方法であって、
複数のメモリウエハをバンプレスで積層した積層ウエハを形成する積層ウエハ形成工程と、
前記積層ウエハを前記積層メモリに個片化する個片化工程と、
複数の前記積層メモリを所定の形状に再配置する再配置工程と、
再配置された前記積層メモリをモールドするモールド工程と、
前記積層メモリに外部配線を形成する配線形成工程と、
モールドされた前記積層メモリを所定数含むメモリモジュールに分離する分離工程と、
を備えるモジュール製造方法。
【請求項2】
前記再配置工程の後、前記モールド工程の前に、前記積層メモリの積層方向に沿う方向に伸びる外部貫通電極を形成する外部貫通電極形成工程をさらに備え、
前記再配置工程において、個片化した前記積層メモリを重ねて所定の形状に再配置し、
前記モールド工程において、再配置された前記積層メモリと前記外部貫通電極とをモールドする請求項1に記載のモジュール製造方法。
【請求項3】
前記再配置工程において、前記積層メモリ及びロジックチップを所定の形状に再配置し、
前記モールド工程において、前記積層メモリ及びロジックチップをモールドする請求項1又は2に記載のモジュール製造方法。
【請求項4】
前記再配置工程において、複数の前記積層メモリに前記ロジックチップを積層する請求項3に記載のモジュール製造方法。
【請求項5】
前記再配置工程において、複数の前記積層メモリに跨って前記ロジックチップを積層する請求項4に記載のモジュール製造方法。
【請求項6】
前記再配置工程において、前記ロジックチップに前記積層メモリを積層する請求項3に記載のモジュール製造方法。
【請求項7】
所定数の積層メモリを含むモジュール製造方法であって、
複数のメモリウエハをバンプレスで積層した積層ウエハを形成する積層ウエハ形成工程と、
前記積層ウエハに含まれる複数の積層メモリに跨ってロジックチップを積層する再配置工程と、
前記ロジックチップを配置した前記積層ウエハを所定数の前記積層メモリを含むメモリモジュールに分離する分離工程と、
を備えるモジュール製造方法。
【請求項8】
前記再配置工程において、前記積層ウエハの積層方向一面に露出する制御チップであって、前記積層メモリの動作を制御する制御チップに前記ロジックチップを積層する請求項3から7のいずれかに記載のモジュール製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モジュール及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、記憶装置としてDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性メモリ(RAM)が知られている。DRAMには、演算装置(以下、論理チップあるいはロジックチップという)の高性能化やデータ量の増大に耐えうる大容量化が求められている。そこで、メモリ(メモリセルアレイ、メモリチップ)の微細化及びセルの平面的な増設による大容量化が図られてきた。一方で、微細化によるノイズへの惰弱性や、チップ面積の増加等により、この種の大容量化は限界に達してきている。
【0003】
そこで、昨今では、平面的なメモリを複数積層して3次元化(3D化)して大容量化を実現する技術が開発されている。また、データ量の増大に伴い、チップ(ロジックチップ及びメモリチップ)間のデータ通信の高速化が図られている(例えば、特許文献1及び2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】米国特許公開第2015/0171015号公報
【文献】米国特許公開第2017/0062383号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の半導体モジュールでは、2つのチップの間をブリッジ接続する構成を備える。また、特許文献1では、さらに追加の配線構造を用いて接続される積層メモリ等の追加のチップを備える。そして、特許文献1では、ビルドアップ配線層を形成しながら全体をモールド材で封止するとともに、表面にパッケージ基板接続用のバンプを形成した構成を備える。
【0006】
特許文献2の半導体モジュールでは、キャリア基板上にロジックチップとメモリチップとを配置してモールド材で封止する構成を有する。また、特許文献2では、モールド材の上に再配線層及びスルービアが形成される。そして、特許文献2では、ロジックチップとメモリチップとを跨ぐようにインタポーザが配置される。さらには、特許文献2には、インタポーザ上に、さらなる再配線層、バンプが順に配置される。
【0007】
特許文献1では、ブリッジ接続するI/O接続構造と、バンプとの接続にビルドアップ配線を用いるため、高コストになりがちであった。また、特許文献2では、さらなる再配線層及びスルービアを形成する必要があるので、工程数が長くなり、高コストになりがちであった。複数のチップを含むモジュールを構成するにあたり、製造コストを低減することができれば好適である。
【0008】
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであり、複数のチップを含むモジュールを構成するにあたり、製造コストを低減することが可能なモジュール及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、所定数の積層メモリを含むモジュール製造方法であって、複数のメモリウエハをバンプレスで積層した積層ウエハを形成する積層ウエハ形成工程と、前記積層ウエハを前記積層メモリに個片化する個片化工程と、複数の前記積層メモリを所定の形状に再配置する再配置工程と、再配置された前記積層メモリをモールドするモールド工程と、前記積層メモリに外部配線を形成する配線形成工程と、モールドされた前記積層メモリを所定数含むメモリモジュールに分離する分離工程と、を備えるモジュール製造方法に関する。
【0010】
また、モジュール製造方法は、前記再配置工程の後、前記モールド工程の前に、前記積層メモリの積層方向に沿う方向に伸びる外部貫通電極を形成する外部貫通電極形成工程をさらに備え、前記再配置工程において、個片化した前記積層メモリを重ねて所定の形状に再配置し、前記モールド工程において、再配置された前記積層メモリと前記外部貫通電極とをモールドするのが好ましい。
【0011】
また、前記再配置工程において、前記積層メモリ及びロジックチップを所定の形状に再配置し、前記モールド工程において、前記積層メモリ及びロジックチップをモールドするのが好ましい。
【0012】
また、前記再配置工程において、複数の前記積層メモリに前記ロジックチップを積層するのが好ましい。
【0013】
また、前記再配置工程において、複数の前記積層メモリに跨って前記ロジックチップを積層するのが好ましい。
【0014】
また、前記再配置工程において、前記ロジックチップに前記積層メモリを積層するのが好ましい。
【0015】
また、本発明は、所定数の積層メモリを含むモジュール製造方法であって、複数のメモリウエハをバンプレスで積層した積層ウエハを形成する積層ウエハ形成工程と、前記積層ウエハに含まれる複数の積層メモリに跨ってロジックチップを積層する再配置工程と、前記ロジックチップを配置した前記積層ウエハを所定数の前記積層メモリを含むメモリモジュールに分離する分離工程と、を備えるモジュール製造方法に関する。
【0016】
また、前記再配置工程において、前記積層ウエハの積層方向一面に露出する制御チップであって、前記積層メモリの動作を制御する制御チップに前記ロジックチップを積層するのが好ましい。
【0017】
また、本発明は、所定数の積層メモリを含むモジュールであって、メモリチップをバンプレス接続により積層した所定数の積層メモリと、所定数の積層メモリをパッケージするパッケージ部と、前記積層メモリの積層方向一面上に配置される外部配線と、を備えるモジュールに関する。
【0018】
また、モジュールは、前記積層メモリに重ねて配置されるロジックチップをさらに備え、前記パッケージ部は、前記ロジックチップ及び前記積層メモリをパッケージするのが好ましい。
【0019】
また、モジュールは、前記積層メモリの積層方向に交差する方向に並設されるロジックチップをさらに備え、前記パッケージ部は、前記ロジックチップ及び所定数のメモリをパッケージするのが好ましい。
【0020】
また、モジュールは、前記積層メモリの積層方向に伸びる外部貫通電極をさらに備え、前記積層メモリは積層方向に複数積層され、前記パッケージ部は、前記外部貫通電極をさらにパッケージし、前記外部配線は、前記パッケージ部から露出する前記積層メモリの一面上に配置されるのが好ましい。
【0021】
また、本発明は、複数の積層メモリを含むモジュールであって、メモリチップをバンプレス接続により積層した複数の積層メモリと、積層方向に交差する方向に並設された前記積層メモリに跨って、前記積層メモリに重ねて配置されるロジックチップと、を備えるモジュールに関する。
【0022】
また、前記積層メモリは、複数の前記メモリチップと、積層方向一面に露出する制御チップであって、前記メモリチップの動作を制御する制御チップとを備えるのが好ましい。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、複数のチップを含むモジュールを構成するにあたり、製造コストを低減することが可能なモジュール及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の第1実施形態に係るモジュールを示す平面図である。
【
図3】第1実施形態のモジュールの製造の一過程を示す概略図である。
【
図4】第1実施形態のモジュールの製造に用いられる積層ウエハを示す平面図である。
【
図5】第1実施形態のモジュールの製造の一過程を示す概略平面図である。
【
図6】第1実施形態のモジュールの製造の一過程を示す概略断面図である。
【
図7】本発明の第2実施形態に係るモジュールを示す平面図である。
【
図8】本発明の第3実施形態に係るモジュールを示す断面図である。
【
図9】本発明の第4実施形態に係るモジュールを示す断面図である。
【
図10】本発明の第5実施形態に係るモジュールを示す断面図である。
【
図11】本発明の第6実施形態に係るモジュールを示す断面図である。
【
図12】本発明の第7実施形態に係るモジュールを示す断面図である。
【
図13】本発明の第8実施形態のモジュールを示す断面図である。
【
図14】本発明の第9実施形態のモジュールを示す断面図である。
【
図15】第9実施形態のモジュールの他の例を示す断面図である。
【
図16】第9実施形態のモジュールの他の例を示す断面図である。
【
図17】第9実施形態のモジュールを製造する際の積層ウエハとプロセッサとの関係を示す概略図である。
【
図18】変形例のモジュールを製造する際の積層ウエハとプロセッサとの関係の他の例を示す概略図である。
【
図19】変形例のモジュールを製造する際の積層ウエハとプロセッサとの関係のさらに他の例を示す概略図である。
【
図20】変形例のモジュールを製造する際の積層ウエハとプロセッサとの関係のさらに他の例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の各実施形態に係るモジュール1及びその製造方法について、
図1から
図20を参照して説明する。
まず、各実施形態に係るモジュール1の概要について説明する。
【0026】
各実施形態に係るモジュール1は、Siインタポーザ又はSiブリッジを用いずにFOWLP(Fan Out Wafer Level Package)技術を用いて製造されるものである。これにより、パッケージ基板等を用いずにモジュール1を製造できるので、安価にモジュール1を製造することができる。また、各実施形態のモジュール1は、複数の積層メモリ11又はロジックチップ20を含むマルチチップモジュール1(MCM)である。特に、各実施形態のモジュール1は、バンプレス且つウエハ状態で積層された積層メモリを個片化したメモリチップ110について、FOWLP技術でモジュール1化される。これにより、高さを抑えた薄型MCMを製造することができる。
【0027】
[第1実施形態]
次に、本発明の第1実施形態に係るモジュール1及びその製造方法について、
図1から
図6を参照して説明する。
第1実施形態に係るモジュール1は、
図1に示すように、所定数の積層メモリ11を含む。具体的には、モジュール1は、
図1に示すように積層方向dに交差する方向に並設されるとともに、
図2に示すように、積層方向dに積層メモリ11を重ねて配置される。本実施形態において、モジュール1は、積層方向dに重ねた2つの積層メモリ11を1セットとして、併設された2セットの積層メモリ11を用いて構成される。モジュール1は、積層メモリ11と、内部貫通電極12と、内部再配線層13と、外部貫通電極14と、パッケージ部15と、外部配線16と、を備える。
【0028】
積層メモリ11は、メモリチップ110をバンプレス接続により積層して構成される。積層メモリ11は、例えば、一方の面側に配置されるSi層112と、他方の面側に配置される配線層111と、を有するメモリチップ110をバンプレス接続により積層して構成される。具体的には、積層メモリ11は、配線層を対向してバンプレス接続される2つのメモリチップ110を複数積層してバンプレス接続することにより構成される。本実施形態において、積層メモリ11のそれぞれは、4つのメモリチップ110を積層して構成される。また、積層メモリ11は、積層方向dに向かう方向において、平面視矩形で揃えたサイズで構成されるメモリチップ110を積層して構成される。
【0029】
内部貫通電極12は、積層メモリ11を貫通する電極である。内部貫通電極12は、例えば、積層メモリ11の一方の面から、積層方向dに沿って、積層されたメモリチップ110を貫通して構成される。本実施形態において、内部貫通電極12は、1つの積層メモリ11の一方の面から、1つの積層メモリ11に含まれる全てのメモリチップ110の配線層111を貫通して構成される。また、内部貫通電極12は、
図1のA-A断面において、4つ配置される。
【0030】
内部再配線層13は、1セットの積層メモリ11の積層方向dの一方の面に積層される。内部再配線層13は、1セットの積層メモリ11に含まれる積層メモリ11のうち、隣接する積層メモリ11の内部貫通電極12に電気的に接続される。また、内部再配線層13は、積層メモリ11の平面視矩形の大きさよりもより大きな寸法を有する平面視矩形形状で構成される。換言すると、内部再配線層13は、積層方向dに交差する方向において、各辺の端部が積層メモリ11の端縁よりも突出して配置される。
【0031】
外部貫通電極14は、積層メモリ11の積層方向dに伸びる。外部貫通電極14は、例えば、Cuピラーである。外部貫通電極14の一端は、内部再配線層13に電気的接続される。本実施形態において、外部貫通電極14は、A-A断面において、積層メモリ11を挟んで一対に配置される。
【0032】
パッケージ部15は、所定数の積層メモリ11をパッケージする。パッケージ部15は、例えば、樹脂等のモールド材を用いて構成される。パッケージ部15は、例えば、
図1及び
図2に示すように、積層メモリ11の積層方向d一面を除いて積層メモリ11の外周をパッケージする。また、パッケージ部15は、内部再配線層13及び外部貫通電極14をさらにパッケージする。
【0033】
外部配線16は、積層メモリ11の積層方向d一面上に配置される。具体的には、外部配線16は、パッケージ部15から露出する積層メモリ11の一面上に配置される。外部配線16は、外部再配線層161と、はんだボール162と、を備える。
【0034】
外部再配線層161は、パッケージ部15から露出する積層メモリ11の一面に積層される。外部配線16層は、平面視において、内部再配線層13に揃えた寸法で、矩形形状に構成される。外部再配線層161は、1セットの積層メモリ11に含まれる積層メモリ11のうち、隣接する積層メモリ11の内部貫通電極12に電気的に接続される。また、外部再配線層161は、外部貫通電極14の他端に電気的に接続される。
【0035】
はんだボール162は、外部再配線層161の露出面に配置される。はんだボール162は、外部再配線層161に電気的に接続される。本実施形態において、はんだボール162は、外部再配線層161の露出面に沿って複数配置される。
【0036】
次に、モジュール1の動作について説明する。
モジュール1は、はんだボール162を用いて他の基板等に電気的に接続される。積層方向dにおいて、外部再配線側に配置される積層メモリ11は、内部貫通電極12、外部再配線層161、及びはんだボール162を介してデータを送受信可能に構成される。また、積層方向dにおいて、内部再配線層13側に配置される積層メモリ11は、内部貫通電極12、内部再配線層13、外部貫通電極14、外部再配線層161、及びはんだボール162を介してデータを送受信可能に構成される。
【0037】
次に、モジュール1の製造方法について説明する。モジュール1の製造方法では、所定数の積層メモリ11を含むモジュール1を製造する。モジュール1の製造方法は、積層ウエハ形成工程と、個片化工程と、再配置工程と、外部貫通電極形成工程と、モールド工程と、内部再配線層形成工程と、配線形成工程と、分離工程と、を備える。
【0038】
まず、複数のメモリウエハ100をバンプレスで積層した積層ウエハを形成する積層ウエハ形成工程が実施される。積層ウエハ形成工程では、
図3に示すように、メモリチップ110を構成するウエハをバンプレス接続することにより、積層ウエハが形成される。これにより、積層ウエハは、メモリチップ110を積層した積層メモリ11を複数含んで構成される。また、積層メモリ11には、内部貫通電極12が形成される。
【0039】
次に、個片化工程が実施される。個片化工程では、積層ウエハを積層メモリ11に個片化する。個片化工程では、
図4に示すように、平面視矩形形状にウエハをダイシングすることにより、
図3に示す積層メモリ11が形成される。
【0040】
次に、再配置工程が実施される。再配置工程では、複数の積層メモリ11をキャリア基板200の上に所定の形状に再配置する。キャリア基板200にはシリコンやガラスなどが用いられる。キャリア基板200は、一般的に円形や矩形の板状のものが用いられる。また、再配置工程では、再配置工程において、個片化した積層メモリ11を重ねて所定の形状に再配置される。再配置工程では、例えば、複数の積層メモリ11が積層方向dに重ねて1セットとされる。そして、1セットの積層メモリ11が積層方向dに交差する方向に並べて配置される。本実施形態において、再配置工程では、
図1及び
図2に示すように、4つの積層メモリ11のうち、2つの積層メモリ11を重ねて1セットにするとともに、2セットの積層メモリ11を積層方向dに交差する方向に互いに並設されて形成される。再配置工程では、このように2セットの積層メモリ11を積層方向dに交差する方向に複数並べて配置される。例えば、円形のキャリア基板200上に積層メモリ11を再配置した場合の平面図は、
図4と同様になる。この場合、
図4におけるメモリウエハ100がキャリア基板200となり、メモリチップ110の代わりに
図5の破線で囲まれた部分が配置される。この部分に積層メモリ11と外部貫通電極14が配置される。
【0041】
次に、外部貫通電極形成工程が実施される。外部貫通電極形成工程では、
図5及び
図6に示すように、再配置工程の後、モールド工程の前に、積層メモリ11の積層方向dに沿う方向に伸びる外部貫通電極14を形成する。また、外部貫通電極形成工程では、外部再配線層161が形成される。まず、外部貫通電極形成工程では、
図6に示すように、キャリア基板200上に外部再配線層161が形成される。次いで、外部貫通電極形成工程では、外部再配線層161の露出する一面に外部貫通電極14が形成される。次いで、
図5及び
図6に示すように、外部貫通電極14と、外部再配線層161とによって囲まれる領域に1セットの積層メモリ11が配置される。なお、外部貫通電極形成工程及び外部再配線層形成工程は、再配置工程の前に実施されても良い。
【0042】
次に、モールド工程が実施される。モールド工程では、
図6に示すように、再配置された積層メモリ11がモールドされる。本実施形態において、モールド工程では、外部貫通電極14と、再配置された積層メモリ11とがモールドされる。
【0043】
次に、内部再配線層形成工程が実施される。内部再配線層形成工程では、外部貫通電極14の一端と、積層メモリ11の積層方向d一面に並設される内部再配線層13が形成される。内部再配線層形成工程では、モールド材を積層方向d一方から研磨することにより、外部貫通電極14と、積層メモリ11の積層方向d一面が露出される。次いで、内部再配線層13が形成される。次いで、内部再配線層13がモールド材によりモールドされる。
【0044】
次いで、配線形成工程が実施される。配線形成工程では、積層メモリ11に外部配線16を形成する。配線形成工程では、外部再配線層161の露出面にはんだボール162が配置される。
【0045】
次いで、分離工程が実施される。分離工程では、モールドされた積層メモリ11を所定数含むメモリモジュール1に分離する。分離工程では、
図1及び
図2のモジュール1を形成すべく、2セットの積層メモリ11ごとに分離される。これにより、モジュール1が形成される。
【0046】
以上のような第1実施形態に係るモジュール1及びその製造方法によれば、以下の効果を奏する。
(1)所定数の積層メモリ11を含むモジュール1の製造方法であって、複数のメモリウエハ100をバンプレスで積層した積層ウエハを形成する積層ウエハ形成工程と、積層ウエハを積層メモリ11に個片化する個片化工程と、複数の積層メモリ11を所定の形状に再配置する再配置工程と、再配置された積層メモリ11をモールドするモールド工程と、積層メモリ11に外部配線16を形成する配線形成工程と、モールドされた積層メモリ11を所定数含むメモリモジュール1に分離する分離工程と、を備える。
また、所定数の積層メモリ11を含むモジュール1であって、メモリチップ110をバンプレス接続により積層した所定数の積層メモリ11と、所定数の積層メモリ11をパッケージするパッケージ部15と、積層メモリ11の積層方向d一面上に配置される外部配線16と、を備える。
これにより、複数のチップを含むモジュール1を構成するにあたり、パッケージ基板等を用いずにモジュール1を製造できるので、安価にモジュール1を製造することができる。積層メモリ11について、FOWLP技術でモジュール1化される。これにより、高さを抑えた薄型MCMを製造することができる。このとき、積層メモリ11はバンプレスで積層されているので、同じ積層数であれば積層方向dの厚さがバンプを用いた一般的な積層メモリより1/2から1/6程度に抑えられる。これにより多数のメモリチップ110を含んで高さを抑えた薄型MCMを製造することができる。また、他の積層メモリ11との間で高さ(積層方向dの厚さ)を合わせたメモリチップ110を得ることができる。これにより、FOWLPプロセスにおいて再配置後の高さも均一にすることができるので、RDL(再配線)形成及びはんだボール162配置プロセスの歩留まりを向上することができる。また、個片化したメモリチップ110を積み重ねてFOWLP技術によりモジュール1化するので、フットプリントを抑えた小面積モジュール1を形成することができる。
【0047】
(2)モジュール1の製造方法は、再配置工程の後、モールド工程の前に、積層メモリ11の積層方向dに沿う方向に伸びる外部貫通電極14を形成する外部貫通電極形成工程をさらに備え、再配置工程において、個片化した積層メモリ11を重ねて所定の形状に再配置し、モールド工程において、再配置された積層メモリ11と外部貫通電極14とをモールドする。
また、モジュール1は、積層メモリ11の積層方向dに伸びる外部貫通電極14をさらに備え、積層メモリ11は積層方向dに複数積層され、パッケージ部15は、外部貫通電極14をさらにパッケージし、外部配線16は、パッケージ部15から露出する積層メモリ11の一面上に配置される。
これにより、重ねられた積層メモリ11であっても、容易に電力及び信号を伝送することができるので、配置の柔軟性を向上することができる。
【0048】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係るモジュール1及びその製造方法について、
図7を参照して説明する。第2実施形態において、同一構成について同一の符号を付し、説明を簡略化又は省略する。
第2実施形態に係るモジュール1は、
図7に示すように、積層メモリ11の積層方向dに交差する方向に並設されるロジックチップ20をさらに備える点で、第1実施形態と異なる。また、第2実施形態に係るモジュール1は、パッケージ部15は、ロジックチップ20及び所定数のメモリをパッケージする点で、第1実施形態と異なる。第2実施形態に係るモジュール1では、再配置工程において、積層メモリ11及びロジックチップ20が所定の形状に再配置される。また、モールド工程において、積層メモリ11及びロジックチップ20がモールドされる。また、分離工程において、モールドされた積層メモリ11とロジックチップ20とを所定数含むメモリモジュール1に分離する。
【0049】
以上のような第2実施形態に係るモジュール1及びその製造方法によれば、以下の効果を奏する。
【0050】
(3)再配置工程において、積層メモリ11及びロジックチップ20を所定の形状に再配置し、モールド工程において、積層メモリ11及びロジックチップ20をモールドし、分離工程において、モールドされた積層メモリ11とロジックチップ20とを所定数含むメモリモジュール1に分離する。
また、モジュール1は、積層メモリ11の積層方向dに交差する方向に並設されるロジックチップ20をさらに備え、パッケージ部15は、ロジックチップ20及び所定数のメモリをパッケージする。
これにより、ロジックチップ20を含むモジュール1の製造コストも低減することができる。
【0051】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係るモジュール1について、
図8を参照して説明する。第3実施形態において、同一構成について同一の符号を付し、説明を簡略化又は省略する。
第3実施形態に係るモジュール1は、積層メモリ11に重ねて配置されるロジックチップ20をさらに備える点で、第1実施形態と異なる。第3実施形態に係るモジュール1は、パッケージ部15は、ロジックチップ20及び積層メモリ11をパッケージする点で、第1実施形態と異なる。
【0052】
ロジックチップ20の一面には、外部再配線層161が形成される。また、積層メモリ11は、ロジックチップ20の他面に重ねて配置される。内部再配線層13及び外部再配線層161は、矩形のロジックチップ20の外寸よりも大きな平面視矩形形状で構成される。
【0053】
以上のような第3実施形態に係るモジュール1及びその製造方法によれば、以下の効果を奏する。
【0054】
(4)再配置工程において、複数の積層メモリ11にロジックチップ20を積層する。
モジュール1は、積層メモリ11に重ねて配置されるロジックチップ20をさらに備え、パッケージ部15は、ロジックチップ20及び積層メモリ11をパッケージする。これにより、ロジックチップ20を積層メモリ11の積層方向dに交差する方向において、積層メモリ11に並設する場合に比べ、モジュール1の平面視における大きさを小型化することができる。
【0055】
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係るモジュール1について、
図9を参照して説明する。第4実施形態において、同一構成について同一の符号を付し、説明を簡略化又は省略する。
第4実施形態に係るモジュール1では、内部再配線層13が、重ねられる積層メモリ11に挟まれて配置される点で第1実施形態と異なる。第4実施形態に係るモジュール1の製造方法では、内部再配線層形成工程の後に、積層メモリ11を積層方向dに重ねて配置する再配置工程が実施される点で、第1実施形態と異なる。そして、第4実施形態に係るモジュール1の製造方法では、積層メモリ11が重ねられた後にモールドを実施する点で、第1実施形態と異なる。
【0056】
以上のような第4実施形態に係るモジュール1及びその製造方法によれば、内部再配線層13の高さを低くすることができ、外部貫通電極14の長さを短くすることができるので、容易に製造することができる。
【0057】
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態に係るモジュール1及びその製造方法について、
図10を参照して説明する。第5実施形態において、同一構成について同一の符号を付し、説明を簡略化又は省略する。
第5実施形態に係るモジュール1は、積層メモリ11をさらに重ねて配置する点で、第1実施形態と異なる。また、第5実施形態に係るモジュール1の製造方法では、内部再配線層形成工程の後に、積層メモリ11を積層方向dに重ねて配置する再配置工程が実施される点で、第1実施形態と異なる。そして、第5実施形態に係るモジュール1の製造方法では、積層メモリ11が重ねられた後にモールドを実施する点で、第5実施形態と異なる。
【0058】
以上のような第5実施形態に係るモジュール1及びその製造方法によれば、より大きな容量のモジュール1を実現できる。
【0059】
[第6実施形態]
次に、本発明の第6実施形態に係るモジュール1及びその製造方法について、
図11を参照して説明する。第6実施形態において、同一構成について同一の符号を付し、説明を簡略化又は省略する。
第6実施形態に係るモジュール1は、積層メモリ11に挟まれる内部再配線層13を複数備える点で、第1及び第3実施形態と異なる。また、積層方向dに沿う方向において、外部貫通電極14を複数備える点で第1及び第3実施形態と異なる。第6実施形態に係るモジュール1の製造方法は、内部再配線層形成工程の後に、積層メモリ11を積層方向dに重ねて配置する再配置工程が実施される点で、第1及び第3実施形態と異なる。そして、第6実施形態に係るモジュール1の製造方法では、積層メモリ11が重ねられた後にモールドを実施する点で、第1及び第3実施形態と異なる。第6実施形態に係るモジュール1の製造方法では、これらの工程が繰り返される点で第1及び第3実施形態と異なる。
【0060】
以上のような第6実施形態に係るモジュール1及びその製造方法によれば、工程を繰り返すことで大容量のモジュール1を製造することができるので、より容易に大容量のモジュール1を製造することができる。
【0061】
[第7実施形態]
次に、本発明の第7実施形態に係るモジュール1及びその製造方法について、
図12を参照して説明する。第7実施形態において、同一構成について同一の符号を付し、説明を簡略化又は省略する。
第7実施形態に係るモジュール1は、第3実施形態のモジュール1に積層メモリ11をさらに重ねて配置している点で、第3実施形態と異なる。また、第7実施形態に係るモジュール1は、第2実施形態のモジュール1の構成に代え、ロジックチップ20に積層メモリ11を重ねて配置するとともに、モールドする点で、第2実施形態と異なる。
【0062】
以上のような第7実施形態に係るモジュール1及びその製造方法によれば、より大容量のモジュール1を容易に製造することができる。また、モジュール1の製造コストを低減することができる。
【0063】
[第8実施形態]
次に、本発明の第8実施形態に係るモジュール1及びその製造方法について、
図13を参照して説明する。第8実施形態において、同一構成について同一の符号を付し、説明を簡略化又は省略する。
第8実施形態のモジュール1は、積層方向dに交差する方向に並設された積層メモリ11に、複数のロジックチップ20を跨って、積層メモリ11に重ねて配置している点で、第1から第7実施形態と異なる。また、第8実施形態のモジュール1は、積層メモリ11が、複数のメモリチップ110と、積層方向d一面に露出する制御チップ30であって、メモリチップ110の動作を制御する制御チップ30とを備える点で、第1から第7実施形態と異なる。また、また、第8実施形態のモジュール1の製造方法では、再配置工程において、積層ウエハの積層方向d一面に露出する制御チップ30であって、積層メモリ11の動作を制御する制御チップ30にロジックチップ20を積層する点で、第1実施形態から第7実施形態と異なる。さらには、第8実施形態に係るモジュール1の製造方法では、モールドされた積層メモリ11を分離する前に、再配置工程によりロジックチップ20を配置した後、所定数のロジックチップ20を含んで分離する点で、第1から第7実施形態と異なる。
【0064】
制御チップ30は、積層メモリ11の積層方向dにおいて、内部再配線層13に隣接して配置される。制御チップ30は、例えば、メモリコントローラ、メモリインタフェース、調停回路、ルータ、及びスイッチ等を含む。なお、第8実施形態において制御チップ30とロジックチップ20の接続面の双方向矢印は、制御チップ30とロジックチップ20の間の通信経路を示しており、通信方法としては例えば磁界通信又は容量結合通信などの非接触通信手段を用いても良い。あるいはハイブリッド接続又はマイクロバンプを用いた接続でも良い。この場合は内部再配線層13を備えなくとも良い。また積層メモリ11(チップ)において制御チップ30が配置される面と反対側の面を囲むパッケージ部15の積層方向dに沿った下面には、図示しない外部再配線層161と、はんだボール162と、からなる外部配線16を備えても良い。
【0065】
以上のような第8実施形態に係るモジュール1及びその製造方法によれば、良品の積層メモリ11を選別した後に再配置をしてロジックチップ20を積層することができるので、歩留まりを向上することができる。また、任意の個数のロジックチップ20を含めて分離することができるので、スケーラブルにMCMを製造することができる。
【0066】
[第9実施形態]
次に、本発明の第9実施形態に係るモジュール1及びその製造方法について、
図14から
図17を参照して説明する。第9実施形態において、同一構成について同一の符号を付し、説明を簡略化又は省略する。
第9実施形態のモジュール1は、
図14から
図17に示すように、積層ウエハ上にロジックチップ20を積層メモリ11に跨って配置した後に、分離している点で第1から第8実施形態と異なる。第9実施形態のモジュール1の製造方法では、個片化工程及びモールド工程を備えない点で、第1から第8実施形態と異なる。なお、本実施形態では、3つのモジュール1の例を示す。1つ目のモジュール1は、例えば、
図14及び
図17に示すように、6つの積層メモリ11に2つのプロセッサを重ねた構成(断面例1)である。2つ目のモジュール1は、例えば、
図15及び
図17に示すように、6つの積層メモリ11により大きな2つのロジックチップ20を重ねた構成(断面例2)である。3つ目のモジュール1は、
図16及び
図17に示すように、4つの積層メモリ11に3つのロジックチップ20を重ねた構成(断面例3)である。また、第9実施形態のモジュール1は、積層ウエハの露出する一面に、制御チップと内部再配線層13とを備える。なお、積層ウエハの代わりに第8実施形態(
図13)のように、個片化した積層チップ11と外部貫通電極14をキャリア基板200の上に再配置してモールドし、内部再配線層13を形成したものを用いても良い。なお、第9実施形態において制御チップ30とロジックチップ20の接続面の双方向矢印は、制御チップ30とロジックチップ20の間の通信経路を示しており、通信方法としては例えば磁界通信や、容量結合通信などの非接触通信手段を用いても良い。あるいはハイブリッド接続や、マイクロバンプを用いた接続でも良い。この場合は内部再配線層13を備えなくとも良い。また積層メモリチップ11において制御チップ30が配置される面と反対側の積層方向dに沿った下面には、図示しない外部再配線層161と、はんだボール162と、からなる外部配線16を備えても良い。
【0067】
以上のような第9実施形態に係るモジュール1及びその製造方法によれば、以下の効果を奏する。
(5)複数の積層メモリ11を含むモジュール1であって、メモリチップ110をバンプレス接続により積層した複数の積層メモリ11と、積層方向dに交差する方向に並設された積層メモリ11に跨って、積層メモリ11に重ねて配置されるロジックチップ20と、を備える。
所定数の積層メモリ11を含むモジュール1の製造方法であって、複数のメモリウエハ100をバンプレスで積層した積層ウエハを形成する積層ウエハ形成工程と、積層ウエハに含まれる複数の積層メモリ11に跨ってロジックチップ20を積層する再配置工程と、ロジックチップ20を配置した積層ウエハを所定数の積層メモリ11を含むメモリモジュール1に分離する分離工程と、を備える。
これにより、バンプレスで積層した積層ウエハや、それを個片化して再配置したウエハやパネル上にロジックチップ20を配置してから個片化してモジュール1にするので、個片化したチップ同士を個別に配置して接続するより位置合わせが容易でコストも削減することができる。また、バンプレスで積層した積層ウエハ、それを個片化して再配置したウエハにロジックチップ20を配置するので、ロジックの配置の自由度や密度を高めることができる。また、ロジックを複数のメモリを跨いで配置することができ、ロジックとメモリの個数をスケーラブルに構成できる。
【0068】
以上、本発明のモジュール及びその製造方法の好ましい各実施形態につき説明したが、本発明は、上述の実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
【0069】
例えば、第9実施形態において、
図18に示すように、ロジックチップ20の大きさは適宜変更することができる。また、複数の積層メモリ11に跨って、1つのロジックチップ20を配置してもよい。また、モジュール1において、複数のロジックチップ20を配置せずに、1つのロジックチップ20を複数の積層メモリ11に跨って配置してもよい。
【0070】
また、第9実施形態において、
図19及び
図20に示すように、積層ウエハ上において、モジュール1に必要なメモリ数及びロジックチップ20の形状に応じて、分離する位置を自由に変更してもよい。また、積層メモリ11の接続端子の位置と、ロジックチップ20の形状とに合わせて、ロジックチップ20の接続端子がデザインされてもよい。なお、
図17から
図20において、制御チップ30とロジックチップ20の接続面に図示された矩形のエリアは、制御チップ30とロジックチップ20との電気的な接続端子を示す。
【0071】
また、第8実施形態、及び第9実施形態において、ロジックチップ20を配置した後に全体をモールドしてからモジュール1として分離しても良い。
【0072】
また、上記第及び第2実施形態において、積層メモリ11又はロジックチップ20を積層方向dの交差方向に並設する場合であって、積層メモリ11又はロジックチップ20を重ねて配置せずともよい。この場合、外部貫通電極14は、モジュール1に形成されずともよい。
【0073】
また、積層メモリ11の内部貫通電極12のうち信号を伝送する電極については、磁界通信や、容量結合通信などの非接触通信手段を用いても良い。また内部貫通電極12をそれぞれのメモリチップを貫通する電極と、それらの電極を接続面でハイブリッド接続する構造でも良い。これらはバンプレス接続における電気的接続手段の一例である。
【符号の説明】
【0074】
1 モジュール
11 積層メモリ
12 内部貫通電極
13 内部再配線層
14 外部貫通電極
15 パッケージ部
16 外部配線
20 ロジックチップ
30 制御チップ
100 メモリウエハ
200 キャリア基板
d 積層方向